JP2015162372A - 防水コネクタの止水構造及び端子付電線 - Google Patents

防水コネクタの止水構造及び端子付電線 Download PDF

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Abstract

【課題】防水部をモールド成形する成形金型を削減でき、端子間の接触信頼性を確保できる防水コネクタの止水構造及び端子付電線を提供する。【解決手段】防水コネクタ11の止水構造は、導体21の周囲が絶縁性の被覆23によって覆われる電線17と、相手端子と電気的に接触する電気接触部25と電線17の端末の導体21と電気的に接続される電線接続部30とが形成される端子13と、電線17の端末に取り付けられた端子13が端子収容室43に収容されて電線17が電線導出穴51から外部53へ導出されるハウジング19と、電線17の端末の外周部分に立体造形によって成形され、電線17と電線導出穴51との間を水密にシールする防水部15と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、防水コネクタの止水構造及び端子付電線に関する。
従来、防水コネクタを止水する際、嵌合長を短縮するため、電線の端末にモールド樹脂の一体モールドを行っているものがある。(特許文献1等参照)。
図5に示すように、この種の防水コネクタ501の止水構造は、電線503の端末の被覆505が剥かれて、導体が露出される。電線503の導体には、端子507の導体接続部509が圧着等によって接続される。端子507は、更に電線加締め部511が電線503の被覆505の外周側に加締め付けられることで、電線503の端に取り付けられる。
この端子507は、ハウジング513の電線導出穴515から挿入されることで、ハウジング513の端子収容室517に装着される。端子507には、接続相手の端子と電気的に接続されるバネ部519が形成される。バネ部519の後方には、導体接続部509が形成され、更にその後方には、電線加締め部511が形成されている。また、ハウジング513には、相手コネクタを結合状態でロックするロック部521が設けられている。更に、ハウジング513には、フード部523の内側に筒状嵌合部525が形成される。筒状嵌合部525の奥側の外周には、相手コネクタとの間を水密にシールするパッキン527が装着される。
端子収容室517に装着された端子507は、ハウジング513に形成されるランス529によって端子収容室517からの脱落が規制される。端子507が端子収容室517に装着された電線503は、電線導出穴515からハウジング513の外部531へ導出される。ここで、電線導出穴515に挿通されている電線503の外周部分には、シールド部(防水部)533が成形されている。シールド部533は、一体モールド成形によって導体接続部509から被覆505に亘る外周部分に成形される。一体モールド成形では、使用する端子サイズ、電線サイズに合わせた成形金型が使用されて、シールド部533が端子507及び電線503の外周部分に成形される。
シールド部533は、電線導出穴515の内径より若干大きく成形され、挿入時に圧縮される。圧縮されたシールド部533は、その弾性反発力によって電線503と電線導出穴515とに押しつけられる。これにより、防水コネクタ501の止水構造では、電線503と電線導出穴515との間が水密にシールされる。
特開2013−16348号公報
しかしながら、従来の防水コネクタ501の止水構造は、防水部であるシールド部533が一体モールド成形される際、モールド樹脂が端子507のバネ部519側へ漏れ出す可能性がある。そして、漏れたモールド樹脂がバネ部519に付着すると、接続相手の端子(オス端子)との接触に影響が生じる。その結果、端子間で接触不良を起こす可能性がある。また、上述のような一体モールド成形では、使用する端子サイズ、電線サイズに合わせて、それぞれに対応したモールド形状の防水部を成形する成形金型が必要になるため、成形金型が多品種化してしまう。その結果、金型コストが増大するという問題がある。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、防水部をモールド成形する成形金型を削減でき、端子間の接触信頼性を確保できる防水コネクタの止水構造及び端子付電線を提供することにある。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 導体の周囲が絶縁性の被覆によって覆われる電線と、相手端子と電気的に接触する電気接触部と前記電線の端末の導体と電気的に接続される電線接続部とが形成される端子と、前記電線の端末に取り付けられた前記端子が端子収容室に収容されて前記電線が電線導出穴から外部へ導出されるハウジングと、前記電線の端末の外周部分に立体造形によって成形され、前記電線と前記電線導出穴との間を水密にシールする防水部と、を備えることを特徴とする防水コネクタの止水構造。
上記(1)の構成の防水コネクタの止水構造によれば、電線の端末に端子を電気的に接続した後、該電線の端末の外周部分に、立体造形機を使用して防水部が立体造形により成形される。この際、防水部が立体造形によって成形材料が積層されて形成されていくので、端子の電気接触部に成形材料が流れることがない。これにより、電気接触部の接続信頼性が低下することがない。
また、従来の一体モールド成形では、電線サイズ、端子サイズごとに、モールド部の成形形状を変えて成形する成形金型が必要となる。これに対し、上記構成の防水コネクタの止水構造では、立体造形機を使用する立体造形によって防水部が成形されるので、防水部をモールド成形する成形金型が必要なくなる。その結果、立体造形機があれば、どの電線サイズ、端子サイズにも対応することが可能となる。すなわち、端子、電線の種類に関わらず、それぞれの形状にあった防水部を備えた防水コネクタの防水構造を得ることができる。
(2) 上記(1)の構成の防水コネクタの止水構造であって、前記防水部が、前記電線接続部における前記導体の周囲に空隙を有して成形されることを特徴とする防水コネクタの止水構造。
上記(2)の構成の防水コネクタの止水構造によれば、防水部には、電線接続部における導体の周囲に、空隙が形成される。即ち、立体造形機によって防水部を成形することで、従来の一体モールド成形では確保することが困難な空隙を容易に確保できる。電線接続部における導体の周囲に空隙が空けられることにより、電線の端末の被覆が剥かれて露出された導体(芯線)の隙間に、立体造形時に成形材料が染み込むことを防ぐことが可能となる。この成形材料の染み込み量は、芯線の密度具合で変化し、管理が難しい。立体造形時に成形材料の染み込み量が変化すると、成形された防水部に変形を生じる可能性があるが、本構造のように空隙を空ければ、立体造形時にこの染み込み量を想定する必要がないため、防水部の変形が防止される。そこで、良好な形状に成形された防水部は、確実な防水が可能となる。そこで、良好な形状に成形された防水部を備えてシール性能が高い防水コネクタの止水構造を得ることができる。
(3) 上記(1)又は(2)の構成の防水コネクタの止水構造であって、前記防水部は、前記被覆が剥かれて露出した前記導体に接続された導体接続部と、前記被覆の外周側に加締め付けられた電線加締め部とを有する前記電線接続部を少なくとも覆うように、前記電線の端末の外周部分に成形されることを特徴とする防水コネクタの止水構造。
上記(3)の構成の防水コネクタの止水構造によれば、防水部は、導体接続部と電線加締め部とを有する電線接続部を少なくとも覆うようにして電線の端末の外周部分に成形されることで、軸線方向に沿うシール長を確保している。そこで、上記構成の防水部と同じシール長を有する防水栓が挿通された電線の端末に端子を接続した従来の防水コネクタの止水構造における電線接続部の前端と防水栓の後端との距離に比べ、上記構成の防水コネクタの止水構造における電線接続部の前端と防水部の後端との距離は短くできる。従って、従来の防水コネクタの止水構造を備えた端子収容室及び電線導出穴の軸線方向長さよりも、上記構成の防水コネクタの止水構造を備えた端子収容室及び電線導出穴の軸線方向長さを短くすることができ、防水コネクタを小型化することができる。
(4) 導体が絶縁性の被覆によって覆われる電線と、相手端子と電気的に接触する電気接触部と、前記導体に接続される電線接続部とが形成される端子と、前記電線の端末の外周部分に立体造形によって成形され、前記端子が収容されるハウジングの電線導出穴と前記電線との間を水密にシールするための防水部と、を備えることを特徴とする端子付電線。
上記(4)の構成の端子付電線によれば、電線の端末に端子を電気的に接続した後、該電線の端末の外周部分に、立体造形機を使用して防水部が立体造形により成形される。この際、防水部が立体造形によって成形材料が積層されて形成されていくので、端子の電気接触部に成形材料が流れることがない。これにより、電気接触部の接続信頼性が低下することがない。
また、従来の一体モールド成形では、電線サイズ、端子サイズごとに、モールド部の成形形状を変えて成形する成形金型が必要となる。これに対し、上記構成の端子付電線では、立体造形機を使用する立体造形によって防水部が成形されるので、防水部をモールド成形する成形金型が必要なくなる。その結果、立体造形機があれば、どの電線サイズ、端子サイズにも対応することが可能となる。すなわち、端子、電線の種類に関わらず、それぞれの形状にあった防水部を備えた端子付電線を得ることができる。
(5) 上記(4)の構成の端子付電線であって、前記防水部が、前記電線接続部における前記導体の周囲に空隙を有することを特徴とする端子付電線。
上記(5)の構成の端子付電線によれば、防水部は、電線接続部における導体の周囲に、空隙を有する。電線接続部における導体の周囲に空隙が空けられることにより、電線の端末の被覆が剥かれて露出された導体(芯線)の隙間に、立体造形時に成形材料が染み込むことを防ぐことが可能となる。立体造形時に成形材料の染み込み量が変化すると、成形された防水部に変形を生じる可能性があるが、本構造のように空隙を空ければ、立体造形時にこの染み込み量を想定する必要がないため、防水部の変形が防止される。そこで、良好な形状に成形された防水部を備えてシール性能が高い端子付電線を得ることができる。
本発明に係る防水コネクタの止水構造及び端子付電線によれば、防水部をモールド成形する成形金型を削減でき、端子間の接触信頼性を確保できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
本発明の一実施形態に係る防水コネクタの止水構造を示す縦断面図である。 電線の端末の外周部分に立体造形によって成形された防水部を有する本発明の一実施形態に係る端子付電線を示す斜視図である。 (a)は図1に示した端子の側面図、(b)は端子が取り付けられた電線の端末の側面図、(c)は防水部の成形途中を表した端子付電線の端末の側面図である。 防水部が立体造形された端子付電線の端末の断面図である。 (a)は従来の防水コネクタの一部分を切り欠いた斜視図、(b)は(a)の側面図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態に係る防水コネクタ11の止水構造及び端子付電線12は、電線17と、端子13と、ハウジング19と、防水部15と、を有する。
電線17は、導体21の周囲が絶縁性の被覆23によって覆われた被覆電線である。本実施形態に係る防水コネクタ11の止水構造及び端子付電線12では、導体の周囲が絶縁性の被覆によって覆われる電線として、フラットケーブル(Flat Cable:FC)、フレキシブルフラットケーブル(Flexible Flat Cable:FFC)、フレキシブルプリント配線板(Flexible Printed Circuit:FPC)等が用いられてもよい。
本実施形態の電線17は、導体21が、複数の素線を撚り合わせてなる。なお、導体21は、単線であってもよい。導体21としては、銅、アルミニウム等が用いられる。被覆23には、絶縁性の合成樹脂が用いられる。合成樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル(PVC)、ポリオレフィン、ポリアミド等をベースに難燃剤を添加した樹脂を用いることができる。なお、難燃剤には、一般的にハロゲン系、リン系、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等が用いられる。
端子13は、1枚の導電性の金属板からの打ち抜き加工及び折り曲げ加工により形成できる。端子13は、例えばハウジング19に装着されて使用される。端子13は、先端側から、電気接触部25と電線接続部30とが連設される。
電気接触部25は、相手端子と電気的に接触される。電気接触部25には、四角筒形状の箱部31が形成される。箱部31内には、バネ部33が形成されている。箱部31の後端面は、後述するランス45の係止面となる。箱部31は、相手端子である雄端子(図示略)のタブ状導体接続部を受け入れることで、バネ部33に雄端子を導通接続する。つまり、端子13は、雌端子である。
電線接続部30は、導体接続部27と電線加締め部29とを有する。導体接続部27は、電線17の端末の被覆23が剥かれて露出された導体21に圧着接続されている。電線加締め部29は、電線17の被覆23の外周側に加締め付けられている。
ハウジング19は、絶縁樹脂により一体成形されており、接続相手との嵌合側が前面35となり、前面35にはフード部37の嵌合開口部39が開口する。フード部37の内方には、接続相手と嵌合する嵌合筒部41が設けられている。嵌合筒部41の内方には、端子収容室43が形成される。端子収容室43には、ランス45が進退自在に突出して設けられる。端子収容室43は、前面35で開口するオス端子受入口47に連通している。また、端子収容室43は、後面49で開口する電線導出穴51と連通している。
端子13は、電線17の端末に取り付けられた状態で、電線導出穴51に挿入され、端子収容室43に装着される。端子収容室43に装着された端子13は、ランス45が箱部31の後端面を係止することによって、端子収容室43からの脱落が規制される。端子13が端子収容室43に装着された電線17は、電線導出穴51からハウジング19の外部53へ導出される。ここで、電線導出穴51に挿通されている端子13の電線接続部30及び電線17の外周部分には、防水部15が立体造形により成形されている。即ち、防水部15は、被覆23が剥かれて露出した導体21に接続された導体接続部27と、被覆23の外周側に加締め付けられた電線加締め部29とを有する電線接続部30を少なくとも覆うように、電線17の端末の外周部分に成形されている。立体造形された防水部15は、電線17に一体に固着する。電線17の外周に立体造形によって成形された防水部15は、電線17と電線導出穴51との間を水密にシールする。
ここで、立体造形としては、材料粉末にバインダを塗布し付着積層する粉末固着積層法や、金属・樹脂粉末をレーザー熱源により逐次溶融・焼結し、積層することで成形する粉末焼結積層造形法や、光造形法を始めとするその他の積層造形法等の種々の立体造形を用いることができる。
例えば、粉末焼結積層造形法は、成形室において、レーザー熱源により、図3の(a)に示すように、樹脂粉末55を溶かしながら積層していく。成形室は、加熱用のIRヒーターが設けられる。粉末焼結積層造形法では、レーザー照射57により溶融した材料が既成層との融着直後に急激に冷却されると、層間に大きな内部応力が発生する。そこで、IRヒーターにより、成形環境温度を成形材料(樹脂粉末55)の融点近くまで上昇させておくことで、急激な冷却を抑制し、内部応力の発生を防止することができる。また、成形室は、燃焼や酸化を防止するために窒素雰囲気となる。
立体造形機のヘッド59に搭載されるレーザーとしてはCOレーザーやYAGレーザーが用いられる。この他、ヘッド59には、材料供給用ノズル61が設けられる。ヘッド59は、3DCADデータに基づき動作制御される。このヘッド59は、工作機械の主軸と同様、同時多軸制御される。また、粉末焼結積層造形法では、レーザー照射量や材料供給量等が、常に監視しながら制御されることで、造形面の形状に左右されない精密なピッチの樹脂層が生成可能となっている。
粉末焼結積層造形法では、例えば、チタン、ステンレス、ニッケル合金、インコネル(登録商標)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、錫(Sn)等の金属が使用できる。この他、エンジニアリング・プラスチック、セラミックス、砂等、用途に合わせた材料の選択が可能となる。本実施形態の防水コネクタ11の止水構造では、材料に熱可塑性ポリウレタン等の弾性材料を用いることで、弾性を有する防水部15の成形を可能としている。
また、本実施形態に係る防水コネクタ11の止水構造及び端子付電線12では、図4に示すように、防水部15が、電線接続部30において露出した導体21の周囲に空隙63を有して成形される。空隙63は、防水部15の前方で開口している。
次に、上記の構成を有する防水コネクタ11の止水構造及び端子付電線12の作用を説明する。
本実施形態に係る防水コネクタ11の止水構造及び端子付電線12では、電線17の端末の被覆23が剥かれて、電線17の端末には導体21が露出する。電線17の導体21には、端子13の導体接続部27が圧着等によって接続される。端子13は、更に電線加締め部29が電線17の被覆23の外周側に加締め付けられることで、電線17の端末に取り付けられる。
端子付電線12における端子13は、ハウジング19の電線導出穴51から挿入されることで、ハウジング19の端子収容室43に装着される。端子収容室43に装着された端子13は、ハウジング19に形成されたランス45によって端子収容室43からの脱落が規制される。端子13が端子収容室43に装着された電線17は、電線導出穴51からハウジング19の外部53へ導出される。
ここで、電線導出穴51に挿通されている電線17の端末の外周部分には、立体造形により防水部15が成形されている。防水部15は、電線17と電線導出穴51との間を水密にシールする。防水部15は、電線導出穴51の内径より若干大きく成形され、挿入時に圧縮される。圧縮された防水部15は、その弾性反発力によって電線17と電線導出穴51とに押しつけられる。
防水部15は、例えば、電線接続部30を覆う位置で電線17の外周部分に成形される。成形後の防水部15は、略円筒形状を有して外周方向に突出するリップ65が軸線に沿う方向に複数離間して設けられた所謂ゴム栓形状となる。また、防水部15は、電線17の外周に接する内周側にリップ65が形成されてもよい。
本実施形態の防水コネクタ11の止水構造及び端子付電線12では、電線17の端末に端子13を電気的に接続した後、該電線17の端末の外周部分に、立体造形機を使用して防水部15が立体造形により成形される。この際、防水部15が立体造形によって成形材料が積層されて形成されていくので、端子13の電気接触部25に成形材料が流れることがない。これにより、電気接触部25におけるバネ部33が守られ、電気接触部25の接続信頼性が低下することがない。従って、端子13と相手端子の端子間の接触信頼性を確保できる。
また、従来の一体モールド成形では、電線サイズ、端子サイズごとに、モールド部の成形形状を変えて成形する成形金型が必要となっていた。これに対し、本実施形態の防水コネクタ11の止水構造及び端子付電線12では、立体造形機を使用する立体造形によって防水部15が成形されるので、防水部15をモールド成形する成形金型が必要なくなる。その結果、立体造形機があれば、どの電線サイズ、端子サイズにも対応することが可能となる。すなわち、端子13、電線17の種類に関わらず、それぞれの形状にあった防水部15を備えた防水コネクタの防水構造及び端子付電線を得ることができる。
また、本実施形態の防水コネクタ11の止水構造及び端子付電線12では、防水部15には、電線接続部30における導体21の周囲に、空隙63が形成される。即ち、立体造形機によって防水部15を成形することで、従来の一体モールド成形では確保することが困難な空隙63を容易に確保できる。電線接続部30における導体21の周囲に空隙63が空けられることにより、電線17の端末の被覆が剥かれて露出された導体21(芯線)の隙間に、立体造形時に成形材料が染み込むことを防ぐことが可能となる。この成形材料の染み込み量は、芯線の密度具合で変化し、管理が難しい。立体造形時に成形材料の染み込み量が変化すると、成形された防水部15に変形を生じる可能性があるが、本実施形態のように空隙63を空ければ、立体造形時にこの染み込み量を想定する必要がないため、防水部15の変形が防止される。そこで、良好な形状に成形された防水部15は、確実な防水が可能となる。従って、良好な形状に成形された防水部15を備えてシール性能が高い端子付電線12及び防水コネクタ11の止水構造を得ることができる。
また、本実施形態の防水コネクタ11の止水構造及び端子付電線12では、図4に示すように、防水部15は、導体接続部27と電線加締め部29とを有する電線接続部30を少なくとも覆うようにして電線17の端末の外周部分に成形されることで、軸線方向に沿うシール長Lを確保している。そこで、上記構成の防水部15と同じシール長Lを有する防水栓70(図4に想像線で図示)が挿通された電線17の端末に端子13を接続した従来の防水コネクタの止水構造における電線接続部30の前端27aと防水栓70の後端70bとの距離S2に比べ、上記構成の防水コネクタ11の止水構造における電線接続部30の前端27aと防水部15の後端15bとの距離S1は短くできる。従って、図示しない従来の防水コネクタの止水構造を備えた端子収容室及び電線導出穴の軸線方向長さよりも、上記構成の防水コネクタ11の止水構造を備えた端子収容室43及び電線導出穴51の軸線方向長さを短くすることができ、防水コネクタ11を小型化することができる。
従って、本実施形態に係る防水コネクタ11の止水構造及び端子付電線12によれば、防水部15をモールド成形する成形金型を削減でき、端子間の接触信頼性を確保できる。
ここで、上述した本発明に係る防水コネクタの止水構造及び端子付電線の実施形態の特徴をそれぞれ以下に簡潔に纏めて列記する。
[1] 導体21の周囲が絶縁性の被覆23によって覆われる電線17と、相手端子と電気的に接触する電気接触部25と前記電線17の端末の導体21と電気的に接続される電線接続部30とが形成される端子13と、前記電線17の端末に取り付けられた前記端子13が端子収容室43に収容されて前記電線17が電線導出穴51から外部53へ導出されるハウジング19と、前記電線17の端末の外周部分に立体造形によって成形され、前記電線17と前記電線導出穴51との間を水密にシールする防水部15と、を備えることを特徴とする防水コネクタ11の止水構造。
[2] 上記[1]の構成の防水コネクタ11の止水構造であって、前記防水部15が、前記電線接続部30における前記導体21の周囲に空隙63を有して成形されることを特徴とする防水コネクタ11の止水構造。
[3] 上記[1]又は[2]の構成の防水コネクタ11の止水構造であって、前記防水部15は、前記被覆23が剥かれて露出した前記導体21に接続された導体接続部27と、前記被覆23の外周側に加締め付けられた電線加締め部29とを有する前記電線接続部30を少なくとも覆うように、前記電線17の端末の外周部分に成形されることを特徴とする防水コネクタ11の止水構造。
[4] 導体21が絶縁性の被覆23によって覆われる電線17と、相手端子と電気的に接触する電気接触部25と、前記導体21に接続される電線接続部30とが形成される端子13と、前記電線17の端末の外周部分に立体造形によって成形され、前記端子13が収容されるハウジング19の電線導出穴51と前記電線17との間を水密にシールするための防水部15と、を備えることを特徴とする端子付電線12。
[5] 上記[4]の構成の端子付電線12であって、前記防水部15が、前記電線接続部30における前記導体21の周囲に空隙63を有することを特徴とする端子付電線。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、上記実施形態の防水コネクタ11の止水構造及び端子付電線12では、端子13が箱部31を有する雌端子とされているが、雄端子として構成されてもよい事は勿論である。
また、本実施形態の防水部15は、電線17と電線導出穴51の形状に対応して略円筒形状を有しているが、フラットケーブル等の他の形態の電線や電線導出穴の形状に対応して種々の形状を採るうることは云うまでもない。
11…防水コネクタ
12…端子付電線
13…端子
15…防水部
17…電線
19…ハウジング
21…導体
23…被覆
25…電気接触部
30…電線接続部
43…端子収容室
51…電線導出穴
53…外部
63…空隙

Claims (5)

  1. 導体の周囲が絶縁性の被覆によって覆われる電線と、
    相手端子と電気的に接触する電気接触部と前記電線の端末の導体と電気的に接続される電線接続部とが形成される端子と、
    前記電線の端末に取り付けられた前記端子が端子収容室に収容されて前記電線が電線導出穴から外部へ導出されるハウジングと、
    前記電線の端末の外周部分に立体造形によって成形され、前記電線と前記電線導出穴との間を水密にシールする防水部と、
    を備えることを特徴とする防水コネクタの止水構造。
  2. 請求項1に記載の防水コネクタの止水構造であって、
    前記防水部が、前記電線接続部における前記導体の周囲に空隙を有して成形されることを特徴とする防水コネクタの止水構造。
  3. 請求項1又は2に記載の防水コネクタの止水構造であって、
    前記防水部は、前記被覆が剥かれて露出した前記導体に接続された導体接続部と、前記被覆の外周側に加締め付けられた電線加締め部とを有する前記電線接続部を少なくとも覆うように、前記電線の端末の外周部分に成形されることを特徴とする防水コネクタの止水構造。
  4. 導体が絶縁性の被覆によって覆われる電線と、
    相手端子と電気的に接触する電気接触部と、前記導体に接続される電線接続部とが形成される端子と、
    前記電線の端末の外周部分に立体造形によって成形され、前記端子が収容されるハウジングの電線導出穴と前記電線との間を水密にシールするための防水部と、
    を備えることを特徴とする端子付電線。
  5. 請求項4に記載の端子付電線であって、
    前記防水部が、前記電線接続部における前記導体の周囲に空隙を有することを特徴とする端子付電線。
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