JP2015161629A - 臨床検査装置 - Google Patents

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光男 岡本
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Abstract

【課題】異なる種別の液体をそれぞれ撹拌する際に、液体の撹拌の確度を高くすることができる臨床検査装置を提供する。【解決手段】この実施形態の臨床検査装置は、測定手段と、撹拌手段と、駆動手段と、検出手段と、駆動設定手段とを備える。測定手段は、容器に分注された液体の成分を測定する。撹拌手段は、液体を撹拌する。駆動手段は、液体に撹拌力を与えるように撹拌手段を駆動する。検出手段は、撹拌手段により撹拌された液体の撹拌力に対する反応を示す信号を検出する。駆動設定手段は、検出手段で検出された検出信号に基づいて、撹拌力の強さを駆動手段に指示する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、臨床検査装置に関する。
臨床検査は、患者等の被検者の状態を客観的に評価するために行われる。この臨床検査には臨床検査装置が主に用いられる。臨床検査装置の一例としては、自動分析装置が挙げられる。
自動分析装置は、試料と試薬とを反応容器に分注し、反応容器に収容された試料及び試薬を撹拌手段によって撹拌することにより混合液を調製して、生成された混合液を吸光測定し、その測定結果を出力する。
以下において、試料及び試薬を「試料等」という場合がある。また、以下において、試料、試薬及び混合液を「液体」という場合がある。さらに、試料及び試薬が入れられる試料容器、試薬容器及び反応容器を、単に「容器」という場合がある。
自動分析装置において調製される混合液は様々な物性を有する。また、自動分析装置において調製される混合液の量も常に一定ではない。そのため、混合液の物性や分量に応じて混合液の撹拌条件を変える必要がある。そこで、自動分析装置の操作者は、測定開始前において調製する混合液の物性等に応じて撹拌手段の動作を予め設定する。その結果、自動分析装置は、測定動作時において調製する混合液に応じた撹拌条件で撹拌手段を動作させることができる。
特開平08−233827号公報
しかしながら、自動分析装置は1日に数百にのぼる試料(検体ともいう)を検査する。そのため、調製される混合液の撹拌条件を、測定前に全て設定することは操作者にとって大きな負担であり、設定漏れも多く発生していた。一方で、この設定を省略し混合液の調製時における撹拌条件を一定にすると、混合液が撹拌不良となる場合があった。この混合液の撹拌不良は、例えば、物性として大きい粘度を有する混合液を撹拌する場合に生じる。
この実施形態は、上記の問題を解決するものであり、複数種別の液体を撹拌する際に、この液体の撹拌の確度を高くすることができる撹拌手段を備える臨床検査装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この実施形態の臨床検査装置は、測定手段と、撹拌手段と、駆動手段と、検出手段と、駆動設定手段とを備える。測定手段は、容器に分注された液体の成分を測定する。撹拌手段は、液体を撹拌する。駆動手段は、液体に撹拌力を与えるように撹拌手段を駆動する。検出手段は、撹拌手段により撹拌された液体の撹拌力に対する反応を示す信号を検出する。駆動設定手段は、検出手段で検出された検出信号に基づいて、撹拌力の強さを駆動手段に指示する。
第1の実施形態の自動分析装置の機能的構成の一例を示すブロック図。 分析部の一例の詳細構成を示す斜視図。 撹拌部を構成する撹拌子の構成の一例を示した正面図。 撹拌部を構成する撹拌子の構成の一例を示した断面図。 駆動信号と検出信号との一例を示すグラフ。 検出信号の初期値と撹拌子の駆動条件との対応情報の一例を示した表。 第1の実施形態の自動分析装置の動作の一例を示すフローチャート。 第2の実施形態の自動分析装置の機能的構成の一例を示すブロック図。 第1減衰区間において検出部で検出された検出信号の一例を示すグラフ。 絶対値回路の一例を示す図。 絶対値回路で絶対値信号に変換された検出信号の一例を示すグラフ。 第2の実施形態の自動分析装置の動作の一例を示すフローチャート。 第3の実施形態の自動分析装置の動作の一例を示すフローチャート。 第2減衰区間において検出部で検出された検出信号の一例を示すグラフ。 絶対値回路で絶対値信号に変換された検出信号の一例を示すグラフ。
<第1の実施形態>
この実施形態の臨床検査装置の一例として、自動分析装置について各図を参照して説明する。
[自動分析装置]
自動分析装置100は、分注された試料と試薬とを混合して反応させ、その混合液を測定することにより、混合液の成分を分析する装置である。
この実施形態の自動分析装置100は、自動分析装置100に備えられた撹拌子が容器内の液体を撹拌することで検出された検出信号の初期値の大きさに基づいて、この混合液に与える撹拌力を設定する。自動分析装置は、その設定に基づいた撹拌力で引き続きこの液体を撹拌する。
自動分析装置100の構成について図1〜図4を参照して説明する。図1は、この実施形態の自動分析装置100の機能的構成の一例を示すブロック図である。図2は、分析部19の一例の詳細構成を示す斜視図である。図3は、撹拌部20を構成する撹拌子の構成の一例を示した正面図である。図4は、撹拌部20を構成する撹拌子の構成の一例を示した断面図である。
[自動分析装置の構成]
図1に示すように、自動分析装置100は、分析部19と、分析制御部30と、データ処理部40と、出力部50と、操作部60と、システム制御部70と、記憶部90とを備える。
[分析部]
図2は、分析部19の構成の詳細及び制御部の構成を示す図である。図2を参照して分析部19の構成を詳細に説明する。
分析部19は分析制御部30によって制御される。分析制御部30は、機構部31と、制御部32とを有する。分析制御部30の詳細構成については後述する。
試料は、試料容器17内に収納されている。試料容器17は、回転可能な円形状のディスクサンプラ6に載置される。試薬は、試薬容器7に収容されている。試薬容器7は、第1試薬庫2及び第2試薬庫3に載置される。試薬容器7には、検体の項目に対し選択的に反応する各種の第1試薬又は第1試薬と対の各種の第2試薬が収納される。第1試薬が収容された試薬容器7は、第1試薬庫2に載置され、第2試薬が収納された試薬容器7は、第2試薬庫3に載置される。第1試薬庫2及び第2試薬庫3には、回動可能な円形状の試薬ラック1が収納されている。各試薬容器7は、この試薬ラック1に環状に並んで収納されている。
試料及び試薬が分注される反応容器4は、反応庫5に載置される。反応容器4は、回動可能な円形状のカセット部材(図示省略)に環状に並んで載置される。
試料及び試薬の分注は、試料分注プローブ16、第1試薬分注プローブ14、及び、第2試薬分注プローブ15により行われる。
試料分注プローブ16は、ディスクサンプラ6の回動によって規定の吸引位置に搬送された試料容器17から試料を吸引し、規定の吐出位置に搬送された反応容器4に試料を吐出する。
第1試薬分注プローブ14は、第1試薬庫2の試薬ラック1の回動によって規定の吸引位置に搬送された試薬容器7から第1試薬を吸引し、規定の吐出位置に搬送された反応容器4に第1試薬を吐出する。
第2試薬分注プローブ15は、第2試薬庫3の試薬ラック1の回動によって規定の吸引位置に搬送された試薬容器7から第2試薬を吸引し、規定の吐出位置に搬送された反応容器4に第2試薬を吐出する。
反応庫5の外周には、撹拌部20を構成する撹拌ユニットである第1撹拌ユニット20a及び第2撹拌ユニット20bと、測光ユニット13と洗浄ユニット12とが設けられている。
試料及び試薬が分注された反応容器4は、カセット部材(図示省略)の回動により順に撹拌部20に対応する撹拌位置、測光ユニット13に対応する測定位置、及び洗浄ユニット12に対応する洗浄位置に搬送される。
〔撹拌部〕
撹拌部20は、反応容器4に収容された混合液に撹拌力を与え、この混合液に流れを生じさせることで撹拌する。撹拌部20は、接触式の撹拌装置であっても、非接触式の撹拌装置であってもよい。接触式の撹拌装置は、撹拌装置の少なくとも一部が混合液と接触、及び動作することでこの混合液に撹拌力を与える。接触式の撹拌装置は、例えば、撹拌装置に備えられた撹拌子が混合液と接触、及び動作することで、この混合液に撹拌力を与える。非接触式の撹拌装置は、撹拌装置と混合液とが接触することなしにこの混合液に撹拌力を与える。非接触式の撹拌装置は、混合液に対して、例えば、超音波を照射することによってこの混合液に撹拌力を与える。
(撹拌ユニット)
撹拌部20の一例として、分析部19に備えられた第1撹拌ユニット20a及び第2撹拌ユニット20bについて説明する。第1撹拌ユニット20a及び第2撹拌ユニット20bは接触式の撹拌装置である。第1撹拌ユニット20aは、第1撹拌アーム18aと第1撹拌子11aとを備える。第1撹拌子11aが、1サイクル毎に、撹拌位置に停止した反応容器4内に収容された混合液に撹拌力を与えることで、この混合液は撹拌される。この混合液には、試料等が含まれている。第2撹拌ユニット20bは、第1撹拌ユニット20aと同様な構成を有し、第1撹拌ユニット20aにおいて説明したことは第2撹拌ユニット20bにおいても同様に適用することができる。以下、第1撹拌ユニット20a及び第2撹拌ユニット20bをまとめて「撹拌ユニット」という場合がある。
(撹拌アーム)
第1撹拌アーム18aは、第1撹拌子11aを水平移動及び上下移動可能に保持する。第1撹拌子11aは、第1撹拌アーム18aによって水平移動される。これにより、例えば、第1撹拌子11aを反応容器4の上方に設定された撹拌前の停止位置に停止させることができる。第1撹拌子11aは、この停止位置から、第1撹拌アーム18aによって下方に鉛直移動される。これにより、第1撹拌子11aの先端部を含む部分を反応容器4内に収容された混合液に浸漬させることができる。
(撹拌子)
第1撹拌子11aは、振動動作をすることで反応容器4内に収容された混合液に撹拌力を与え、混合液に流れを生じさせる。その結果、この混合液は撹拌される。この第1撹拌子11aの駆動動作が終了すると、第1撹拌子11aは第1撹拌アーム18aが動作することによって鉛直上方に移動される。これにより、第1撹拌子11aを反応容器4の上方に設定された撹拌後の停止位置に停止させることができる。第2撹拌ユニット20bは、第2撹拌子11b及び第2撹拌アーム18bを備える。
次に、第1撹拌子11aの構成について図を用いて説明する。図3は、第1撹拌子11aの構成を示した正面図である。図4は、第1撹拌子11aの構成を示した断面図である。図4は、第1撹拌子11aの制御構成も併せて示している。
図3及び図4に示すように、第1撹拌子11aは、プレート11a1と、圧電素子11a2及び11a3と、ブレード11a4と、錘11a5とを備える。プレート11a1とブレード11a4とで撹拌子本体11a6を形成している。撹拌子本体11a6は、例えば、一体成形されている。
プレート11a1は、鉛直方向に延びる長尺形状を有しており、長手方向における上端部が第1撹拌アーム18aに保持されている。また、ブレード11a4は、プレート11a1の下端中央部の延長方向に配置されることで、鉛直方向に延びる細長形状を有する。プレート11a1及びブレード11a4は、例えば、一枚の鋼弾性板から形成されている。プレート11a1とブレード11a4とは、例えば、ブレード11a4の中心軸と、プレート11a1の中心軸とが同一直線上となるように設けられる。
圧電素子11a2及び11a3は、プレート11a1の両面に接合されている。圧電素子11a2及び11a3は、駆動部322からの駆動信号により、交互に同期して同じ方向に伸縮することで、プレート11a1を矢印R1及びR2方向に振動させる。プレート11a1は、圧電素子11a2及び11a3の振動により、R1方向及びR2方向へ微小な振幅で振動する。ブレード11a4は、プレート11a1の振動により共振してプレート11a1の振幅よりも大きな振幅で同方向に屈曲振動する。また、検出部323には、圧電素子11a2及び11a3から応答信号が出力される。この応答信号は、プレート11a1による振動の影響を受ける。つまり、プレート11a1が振動する場合に、圧電素子11a2及び11a3に生じる応答信号は、反応容器4に収容された混合液から受ける抵抗力の影響を受けた信号となる。このように、応答信号は、駆動信号に対する負荷を示す信号となる。また、圧電素子11a2において、圧電素子11a2と駆動部322とを接続する接続線L1と、圧電素子11a2と検出部323とを接続する接続線L2とは互いに独立している。これは、圧電素子11a3においても同様である。
圧電素子11a2及び11a3は、前述したように撹拌子本体11a6のプレート11a1の両面に貼り付けられることでバイモルフ形の圧電振動子を構成している。なお、第1撹拌子11aは、1つの圧電素子をプレート11a1の片面に貼り付けて、ユニモルフ形の圧電振動子を構成するようにしてもよい。
錘11a5は、ブレード11a4の上端部近傍のプレート11a1に固定され、プレート11a1をブレード11a4の質量よりも大きくすることで、ブレード11a4の振幅を圧電素子11a2及び11a3の振幅よりも大きくさせる。これにより、圧電素子11a2及び11a3の振幅を小さくして破損を防ぎ、ブレード11a4の屈曲振動による撹拌を効率よく行うことができる。
また、撹拌子本体11a6を、別個に構成されたブレード11a4とプレート11a1との接合体とすることもできる。その場合には、ブレード11a4とプレート11a1とは、図示しないスペーサと図示しない螺子とで接合される。この接合は、例えば、プレート11a1の下端部とブレード11a4の上端部とをスペーサを介して接合し、螺子によって固定することにより行われる。プレート11a1とブレード11a4とをスペーサ及び螺子で接合する場合には、スペーサ及び螺子を錘11a5として機能させることができる。第2撹拌子11bは、第1撹拌子11aと同様な構成を有し、第1撹拌子11aにおいて説明したことは第2撹拌子11bにおいても同様に適用することができる。以下、第1撹拌子11a及び第2撹拌子11bをまとめて「撹拌子」という場合がある。また、この撹拌子に備えられた圧電素子11a2及び11a3を、単に「圧電素子」という場合がある。
〔洗浄ユニット〕
洗浄ユニット12は、洗浄・乾燥位置に搬送され停止した反応容器4内に収容された混合液を吸引するとともに、この反応容器4内を洗浄・乾燥する。この場合、反応容器4内に収容されている混合液は、測光ユニット13で測定を終えた混合液である。
〔測光ユニット〕
測光ユニット13は、測光位置に搬送され停止した反応容器4内に収容された混合液の吸光度測定を行う。測光ユニット13は、この混合液の吸光度を測定した後、その測定データをデータ処理部40に出力する。データ処理部40は、測定された吸光度から検量線に基づいてこの混合液の濃度を求める。それにより、反応容器4内に収容された混合液の成分を測定することが可能となる。
[分析制御部]
分析制御部30は、機構部31と制御部32とを備え、分析部19の各分析ユニットを制御する。
〔機構部〕
機構部31は、モータやギア等を含み構成されている。機構部31は、駆動力を発生して分析部19の撹拌子以外の各ユニットに伝達させる。これにより、機構部31は、分析部19のうち、撹拌子以外の各ユニットを駆動させる。機構部31は、例えば、分析部19のディスクサンプラ6、第1試薬庫2及び第2試薬庫3の試薬ラック1をそれぞれ回動する機構、反応庫5を回転する機構等を備えている。また、機構部31は、例えば、サンプル分注アーム10、第1及び第2試薬分注アーム9、第1撹拌アーム18a、及び第2撹拌アーム18bをそれぞれ回動及び上下移動する機構、洗浄ユニット12を上下移動する機構等を備えている。
〔制御部〕
制御部32は、機構制御部321と、駆動部322と、検出部323と、駆動設定部325とを備える。
〔機構制御部〕
機構制御部321は、機構部31を介して、分析部19が有する各ユニットの駆動を制御する。各ユニットは、ディスクサンプラ6、第1試薬庫2及び第2試薬庫3の試薬ラック1、反応庫5、サンプル分注アーム10、第1及び第2試薬分注アーム9、第1撹拌アーム18a、及び第2撹拌アーム18b等を含む。
〔検出部〕
検出部323は、撹拌子からのアナログ信号を検出し、検出した検出信号を駆動設定部325に出力する。このアナログ信号は、駆動部322によって撹拌部20が駆動された場合に出力される信号である。具体的に、このアナログ信号は、撹拌子のそれぞれに備えられた圧電素子に、駆動部322から駆動信号が入力された場合に圧電素子から出力される、駆動信号に対する応答信号である。駆動信号は、周期的に変化する定常なアナログ信号である。駆動信号は、例えば、定常な交流電圧信号である。この場合、圧電素子から出力され、検出部323で検出されるアナログ信号は、周期的に変化する電圧信号となる。この電圧信号は信号レベルが非常に小さい場合があるので、検出部323は、検出信号を少なくともコンピュータ等で検出可能な程度に増幅した後に駆動設定部325に出力する。検出部323から駆動設定部325に出力される検出信号は、アナログ信号であってもよいし、図示しないA/D変換部によって信号変換されたデジタル信号(デジタルデータ)であってもよい。
図5は、駆動信号と検出信号との一例を示すグラフである。駆動信号曲線80は、駆動部322から出力された駆動信号の時系列変化(時系列情報)を示している。検出信号曲線81は、第1撹拌子11aに備えられた圧電素子から出力された応答信号の時系列変化(時系列情報)を示している。このグラフの縦軸は電圧(V)、横軸は時間(T)である。
図5に示すように、駆動信号曲線80及び検出信号曲線81は周期的に変化する電圧信号を示す。グラフ中、時刻Tは、第1撹拌子11aの駆動が開始された時刻である。第1撹拌子11aは、時刻Tよりも前の時刻において、反応容器4内に収容された混合液に浸漬されている。時刻Tにおいて第1撹拌子11aに駆動部322からの駆動信号(例えば、25Vの交流信号)が入力され、第1撹拌子11aが振動動作をすることによって反応容器4内の混合液が撹拌される。
駆動信号曲線80は、一定の振幅及び周期を有する定常信号を示す。駆動信号は、例えば、一定の電圧値Vを有する交流電圧信号である。駆動信号は、時刻Tから時刻Tまで一定電圧及び一定周期で供給される。
検出信号曲線81に示すように、検出信号は、圧電素子への駆動信号曲線80の供給が開始された時刻Tから徐々に減衰して時刻Tで定常となる。つまり、検出信号曲線81は、駆動部322からの駆動信号が入力された直後の第1撹拌子11aの変形量が一番大きく、振動動作とともにこの変形量が減少していくことを示している。時刻Tから時刻Tまでの間において第1撹拌子11aに入力される駆動信号は一定である。この変形量の減少は、第1撹拌子11aに備えられたブレード11a4が、撹拌の際に反応容器4に収容された混合液から受ける抵抗によるものであると考えられる。
検出信号曲線81の振幅である電圧値は、ブレード11a4の振動の振幅に対応している。つまり、ブレード11a4のしなりが大きくなればなるほど、この電圧値は大きくなる。第1撹拌子11aが駆動される際、ブレード11a4には圧電素子の振動に基づく駆動力と混合液からの抵抗力とが掛かる。圧電素子の振動は駆動信号曲線80の波形に基づく。また、抵抗力は、例えば、混合液の粘度、混合液の量に比例して大きくなる。例えば、混合液の粘度が大きくなると、撹拌時においてブレード11a4に対する抵抗力が大きくなる。反応容器4内に収容された混合液の量が大きいと、ブレード11a4と混合液とが接触する面積が増えるので、撹拌時においてブレード11a4に対する抵抗力が大きくなる。
具体的に、時刻Tにおいて駆動信号が第1撹拌子11aに供給されると、この駆動信号に基づいて生成した圧電素子11a2及び11a3からの駆動力によってブレード11a4は大きな振幅で変形する。その後、ブレード11a4は混合液からの抵抗力を受けてこの変形による振幅が減少する。時刻Tにおいて、駆動信号に基づく駆動力と混合液からの抵抗力とが釣り合うことでこのブレード11a4の変形による振幅が一定となる。つまり、検出波形の立ち上がりである時刻Tにおいてオーバーシュートした検出波形は、徐々に減衰して時刻Tで所定の定常値に収束する。ここで、時刻Tから時刻Tまでの区間を第1減衰区間Aとする。
時刻Tから時刻Tまでの間において、検出信号曲線81に示される検出信号は定常となり、検出信号曲線81の振幅が一定となる。時刻Tにおいて駆動部322は、第1撹拌子11aに対する駆動信号の出力を停止する。時刻Tにおいて、圧電素子11a2及び11a3に駆動信号に基づく駆動力の供給がなくなると、ブレード11a4には変形の慣性力と混合液からの抵抗力とが掛かる。変形の慣性力は、混合液からの抵抗力を受けて徐々に減衰していき、時刻Tにおいてほぼ0Vに収束する。ここで、時刻Tから時刻Tまでの区間を定常区間Bとする。また、時刻Tから時刻Tまでの区間を第2減衰区間Cとする。
〔記憶部〕
記憶部90には、自動分析装置100による測定前において、検出信号の初期値と撹拌子による撹拌力の強さとの対応情報が記憶されている。検出信号の初期値は、例えば、検出信号の初期振幅、つまり、検出信号の第1周期の振幅である。検出信号の第1周期の振幅は、例えば、検出信号における最初の変曲点と、2番目の変曲点との間における振幅である。具体例として、検出信号が図5に示した検出信号曲線81を形成する検出信号である場合には、検出信号の初期値は、検出信号曲線81のうち時刻Tを周期に含む波長の振幅Vとなる。撹拌子による撹拌力の強さは、撹拌子の駆動条件によって定められる。撹拌子の駆動条件とは、撹拌子による撹拌力の強さに対応する駆動信号の設定値である。駆動信号の設定値は、例えば、駆動信号の周波数、駆動信号の電圧値、駆動信号の供給時間等が挙げられる。
図6は、検出信号の初期値と撹拌子の駆動条件との対応情報の一例を示した表である。表中、条件は駆動条件、周波数は駆動電圧の周波数、電圧は駆動電圧の交流電圧値(実効値)を示している。混合液ごとに検出部323で検出された検出信号の初期値は5つの範囲にそれぞれ分別され、駆動条件である条件A〜条件Eの5つの範囲にそれぞれ対応付けられる。
図6に示した表中、条件Aは、電圧の値が最も大きく周波数の値が最も小さいので、他の条件と比較して混合液に対する撹拌力が最も強い。一方、表中、条件Eは、電圧の値が最も小さく周波数の値が最も大きいので、他の条件と比較して混合液に対する撹拌力が最も弱い。
このように、条件Aから条件Eに向かうにつれて、混合液に対する撹拌力が小さくなる。ここで、撹拌力の強弱とは、混合液に実際に与える力の強弱を示すものではなく、撹拌抵抗の大小に対する撹拌効率の大小を示す。つまり、混合液の撹拌抵抗の大小に対する、撹拌の応答性の大小を示す。例えば、撹拌力が強いと、撹拌抵抗の大きい混合液、例えば、粘度の大きい混合液を効率よく撹拌することができる。これは、撹拌抵抗が大きい場合、駆動電圧の値が小さく、駆動電圧の周波数の値が大きいと撹拌子の駆動が抵抗に負けて応答しない場合があるからである。また、撹拌力が弱いと、撹拌抵抗の小さい混合液、例えば、粘度の小さい混合液を効率よく撹拌することができる。これは、撹拌抵抗が小さい場合、駆動電圧の値が小さく、駆動電圧の周波数の値が大きい方が、撹拌効率が良好であるからである。
また、記憶部90には、検出信号の初期値に対する撹拌子の駆動条件が予め記憶されている。しかしながら、使用する撹拌ユニットが異なる場合、撹拌子に備えられたブレードの面積が異なる場合がある。ブレードの面積が大きくなれば、ブレードが混合液から受ける抵抗は大きくなる。また、同じ混合液を撹拌しても、撹拌ユニットによって出力される検出信号の初期値が異なる場合がある。そこで、測定前に、標準撹拌力に対応する検出信号の初期値を求めておくキャリブレーション操作を行ってもよい。
自動分析装置100は、検体測定の前に、検出信号の初期値に対する撹拌子の駆動条件を求め記憶するキャリブレーション操作を行うことができる。このキャリブレーション操作は、例えば、まず、撹拌子を空気中において駆動させる。このとき、撹拌子には所定の電圧の駆動信号が駆動部322から出力される。次に、圧電素子から出力され、検出部323で検出された検出信号の初期値に対応する電圧値を、撹拌子に対する抵抗力が最小である場合に対応する第1電圧値として取得する。一方、この検出信号の初期値に対応する電圧値が0の場合を、撹拌子に対する抵抗力が最大となる第2電圧値として取得する。
検出電圧と撹拌子の駆動条件との例を示すと、検出電圧Vは、V=第2電圧値〜第1電圧値までの範囲において、撹拌子の駆動条件の数に区分される。例えば、図6に示す表のように、撹拌子の駆動条件が条件A〜Eの5つの場合、検出電圧Vは、V=第2電圧値〜第1電圧値までの範囲において5つ範囲に区分される。この表において、検出電圧Vは、V=第2電圧値を含む範囲が条件Aに対応付けられ、この範囲が並ぶ順に、条件B〜Dが対応付けられ、V=第1電圧を含む範囲が条件Eに対応付けられる。撹拌子の駆動条件は、例えば、表中の条件A〜Eに対応して示した3つの駆動条件のうち1つを固定してもよい。これは、例えば、表中の時間を条件A〜Eにおいて全て一定時間とすること等が挙げられる。
また、測定に用いられる混合液のうち、撹拌時において撹拌子に対する抵抗が最も大きな混合液が既知の場合、その検出信号の初期値に対応する電圧値を取得することで第2電圧値を設定することもできる。具体的に、この混合液と同じ物性(抵抗の値)を有する標準液を反応容器4に収容する。次に、撹拌子を駆動させてこの反応容器4内に収容された標準液を撹拌する。撹拌子には、撹拌子を空気中において駆動させた場合と同じ電圧の駆動信号が出力される。次に、圧電素子から出力され、検出部323で検出された検出信号の初期値に対応する電圧値を、撹拌子に対する抵抗が最大である場合に対応する第2電圧値として取得する。同様に、測定に用いられる混合液のうち、撹拌時に撹拌子に対する抵抗が最も小さな混合液が既知の場合には、その検出信号の初期値に対応する電圧値を取得することで第1電圧値を設定することもできる。このキャリブレーション操作を行うことで、撹拌ユニットの違いによる影響を取り除くことができる。
また、撹拌子の駆動条件は、表中の条件A〜Eの5つに限定されるものではなく、条件を更に細分化してもよい。また、撹拌力の強さに応じて周波数、電圧、時間を適宜選択して設定することも可能である。この場合、例えば、最初に所望の駆動周波数の値を設定し、撹拌力の強さに応じて駆動電圧の値及び撹拌時間の長さを設定する。これにより、駆動周波数の値を小さくすることができ、撹拌子の振動周波数を下げることができる。また、最初に所望の駆動電圧の値を設定し、撹拌力の強さに応じて駆動周波数の値及び撹拌時間を設定する。これにより、駆動電圧値を小さくすることができる。また、最初に所望の駆動時間を設定し、撹拌力の強さに応じて駆動周波数の値及び駆動電圧の値を設定する。これにより、撹拌子の駆動時間を短くすることができる。これらの設定は、操作者が操作部60を用いることで適宜行われる。
また、記憶部90には、検出信号の初期値を取得するための撹拌子の駆動設定が記憶されている。この駆動条件によって撹拌子が混合液を撹拌することによって、検出信号の初期値を取得することができる。この駆動設定は、例えば、プリセットとして予め記憶部90に記憶されていてもよいし、測定前に操作者によって入力されることで設定され記憶部90に記憶されてもよい。駆動部322は、この駆動設定に基づいて撹拌子に駆動信号を出力する。このとき出力される駆動信号は、例えば、図5に示した駆動信号曲線80で表すことができる。
〔駆動設定部〕
駆動設定部325は、検出部323で検出された検出信号に基づいて、撹拌子の駆動条件を設定し、これを駆動部322に出力する。撹拌子の駆動条件は、記憶部90に記憶された検出信号の初期値と撹拌子の駆動条件との対応情報に基づいて設定される。つまり、検出信号の初期値が小さい場合、駆動設定部325は、撹拌子が混合液から受ける抵抗が大きいと判断して、撹拌力が強くなるように撹拌子の駆動条件を設定する。一方、検出信号の初期値が大きい場合、駆動設定部325は、撹拌子が混合液から受ける抵抗が小さいと判断して、撹拌力が弱くなるように撹拌子の駆動条件を設定する。検出信号の初期値の大小の判断は、例えば、予め定めた所定の値に対する減少率で判断することができる。
このことから、図6に示す表において、条件Aは検出部323で検出された検出信号の初期値のうち、最も小さい値を含む範囲に対応付けられる。一方で、条件Eは検出部323で検出された検出信号の初期値のうち、最も大きい値を含む範囲に対応付けられる。このように、条件Aから条件Eに向かうにつれて、対応付けられる検出信号の初期値は大きくなる。つまり、検出信号の初期値の大きさは、撹拌子が混合液から受ける抵抗の大きさと反比例の関係となる。そのため、撹拌子の駆動条件は、検出信号の初期値が小さくなればなるほど、撹拌子による撹拌力が強くなるように設定される。
駆動設定部325は、検出部323から受けた検出信号の初期値を、撹拌子に備えられたブレードが混合液から受ける抵抗に反比例する値として取得する。駆動設定部325は、記憶部90から取得した、検出信号の初期値に対応する撹拌子の駆動条件を設定し、設定した撹拌子の駆動条件を駆動部322に出力する。
振幅Vの値が、ブレードが混合液から受ける抵抗値と反比例の関係であるとみなせるのは、以下に述べる理由による。例えば、粘度の異なる混合液を、撹拌子によってそれぞれ撹拌する場合を考える。粘度の異なる混合液は、2つの反応容器4にそれぞれ収容されている。撹拌に使用する撹拌子は、同一形状のブレードを有し、撹拌子の反応容器4内における撹拌位置も同じである。また、撹拌子に入力する駆動信号(駆動電圧)も同一である。つまり、この場合において、混合液の粘度以外は全て同じ条件で撹拌が行われる。
粘度の異なる混合液が撹拌子によってそれぞれ撹拌されると、粘度の大きい混合液を撹拌した場合に検出される検出信号の初期値は、粘度の小さい混合液を撹拌した場合に検出される検出信号の初期値よりも小さくなる。このことにより、粘度の大きい混合液を撹拌した場合にブレードが混合液から受ける抵抗力は、粘度の小さい混合液を撹拌した場合と比べて大きいことがわかる。つまり、ブレードの変形量は、ブレードが混合液から受ける抵抗力の分だけ小さくなる。
また、例えば、反応容器4内に収容された量が異なる混合液を、撹拌子によってそれぞれ撹拌する場合を考える。この場合にも同様に、混合液の量以外は全て同じ条件で撹拌が行われる。
量が異なる混合液が撹拌子によってそれぞれ撹拌されると、量の多い混合液を撹拌した場合に検出された検出信号の初期値は、量の少ない混合液を撹拌した場合に検出された検出信号の初期値よりも小さくなる。このことにより、量の多い混合液を撹拌した場合にブレードが混合液から受ける抵抗力は、量の少ない混合液を撹拌した場合と比べて大きいことがわかる。これは、反応容器4内に収容された混合液の量によって撹拌子と混合液との接触面積が異なるためである。
また、駆動設定部325は、検出信号の初期値を検出するために駆動部322に出力される撹拌子の駆動設定を行う。駆動設定部325は、記憶部90に記憶された検出信号の初期値を取得するために撹拌子の駆動設定を行い、この設定を駆動部322に出力する。記憶部90にこの駆動設定が複数記憶されている場合には、駆動設定部325は、測定に使用される混合液の物性値等に基づいて駆動設定を選択する。この物性値としては、例えば、粘度が挙げられる。このとき、駆動設定部325は、測定に使用する混合液の平均粘度の値から、この粘度に対応する撹拌子の駆動設定を検出信号の初期値を取得するための撹拌子の駆動設定として選択する。
〔駆動部〕
駆動部322は、自動分析装置の測定動作中において、駆動設定部325により設定された駆動設定又は駆動条件に基づいて撹拌子を撹拌駆動する。駆動設定部325において設定された駆動設定は、例えば、検出信号の初期値を検出するために設定された駆動設定である。また、駆動設定部325において設定された駆動条件は、例えば、検出信号に基づいて高効率で混合液を撹拌するための駆動条件が挙げられる。駆動部322は、第1撹拌アーム18aが移動することで反応容器4内に収容され混合液に浸漬された第1撹拌子11aを撹拌駆動する。第1撹拌子11aに備えられた圧電素子11a2及び11a3は、駆動部322から供給される所定の周波数の交流電圧により交互に伸縮して振動し、プレート11a1を、図4に示す矢印R1及びR2方向に振動させる。ブレード11a4はプレート11a1の振動により共振してR1方向及びR2方向に屈曲振動し、反応容器4内の混合液を流動させて撹拌する。駆動部322は、第1撹拌子11aと同様にして第2撹拌子11bを駆動することができる。
[データ処理部]
データ処理部40は、演算部41とデータ記憶部42を備える。データ処理部40は、分析部19から出力された混合液の成分の測定結果を受けて、混合液中の特定物質の濃度を算出処理する。データ処理部40は、この算出処理により、分析データ、検量データ等を作成処理し、必要に応じてこれらデータを記憶部90等に記憶させる。
〔演算部〕
演算部41は、分析部19の測光ユニット13から出力された標準データや検体データを処理して各測定項目の検量データ、分析データ等を作成処理する。
〔データ記憶部〕
データ記憶部42は、演算部41で作成処理された検量データ、分析データ等を必要に応じて記憶する。
[システム制御部]
システム制御部70は、分析制御部30と、データ処理部40と、出力部50と、記憶部90とを統括して制御する。操作部60は、システム制御部70に対して各種コマンド信号の入力操作等を行う。
[操作部]
操作部60は、例えば、マウス、キーボード等の独立した操作入力機能を有するものが挙げられる。また、タッチパネル等の操作入力機能と表示機能とが組み合わされたものであってもよい。
操作部60によってなされた操作入力は、例えば、システム制御部70に命令として入力される。この操作入力は、操作部60を構成する操作機器から直接的に入力されたものであってもよいし、表示部52に表示されたボタン等のオブジェクトをマウス等によって選択する等の間接的に入力されたものであってもよい。
[出力部]
出力部50は、印刷部51、表示部52を備える。出力部50は、データ処理部40、操作部60、分析制御部30から受けた情報を、システム制御部70の制御に基づいて外部に出力する。この出力は、印刷部51による印刷出力、表示部52による表示出力等が挙げられる。また、出力部50は、図示しない報知部、オンライン部を備えていてもよい。この場合、報知部によって外部に音などの報知信号が出力され、オンライン部によって、外部装置等に向けて情報が出力される。
[自動分析装置の動作]
次に、この自動分析装置100の動作について説明する。図7は、この実施形態の自動分析装置100の動作の一例を示すフローチャートである。この説明においては、図7以外の図面も適宜使用する。
この実施形態の自動分析装置100は、撹拌子が反応容器4に収容された混合液を撹拌することで検出された検出信号の初期値の大きさに基づいて、この混合液に与える撹拌力を設定し、その設定に基づいてこの混合液を引き続き撹拌するように動作する。
まず、自動分析装置100の操作者は、自動分析装置100による検体の測定を開始する(ステップS001)。ここで、検体の測定とは、検体を測定するための測定動作であって、検体の吸光測定の前の分注、撹拌工程を含む。
次に、制御部32に備えられた各制御回路は、回動機構と上下移動機構を制御し、所定の試料容器17と、所定の試薬容器7とから所定の反応容器4に所定の検体(試料)及び所定の試薬を分注する(ステップS002)。
次に、制御部32に備えられた各制御回路は、回動機構を制御し、ステップS002において分注された反応容器4を搬送して第1撹拌ユニット20aの位置に停止させる。制御部32に備えられた各制御回路は、上下移動機構をさらに制御して、この反応容器4に収容された混合液に、第1撹拌子11aに備えられたブレード11a4を浸漬させる(ステップS003)。
次に、第1撹拌子11aによって、反応容器4に収容された混合液を撹拌する(ステップS004)。具体的に、駆動部322は、駆動設定部325において設定された駆動信号の値に基づいて、第1撹拌子11aに備えられた圧電素子に駆動信号を出力する。この駆動信号を受けて圧電素子が振動駆動する。この振動駆動がブレード11a4に伝わることによって、ブレード11a4がさらに振動し、反応容器4に収容された混合液が撹拌される。
次に、反応容器4に収容された混合液が、第1撹拌子11aによって撹拌される場合に、検出部323は、第1撹拌子11aから出力される応答信号を検出信号として所定時間取得する(ステップS005)。応答信号は、第1撹拌子11aに備えられた圧電素子から出力される。検出部323は、検出信号を取得して駆動設定部325に出力する。
次に、駆動設定部325は、検出信号の初期値を取得し、この検出信号の初期値に対応する撹拌子の駆動条件の設定を駆動部322に出力する(ステップS006)。具体的に、検出信号が周期的に変化する信号の場合、検出信号の初期値は、その信号の第1周期の振幅の値(例えば、図5に示した、V=V)である。この場合、撹拌時間の短縮の観点から検出信号は信号の第1周期を少なくとも含んでいればよい。
駆動設定部325は、記憶部90に記憶された検出信号の初期値と撹拌子の駆動条件との対応情報に基づいて第1撹拌子11aの駆動条件を取得し、この駆動条件に対応する駆動信号を設定する。検出信号の初期値と撹拌子の駆動条件との対応情報は、例えば、図6に示したような表が用いられる。この場合、例えば、空気中において撹拌子を駆動した時の第1周期の振幅の値を5Vとすると、条件Aは、検出信号の第1周期の振幅が0V<V≦1Vの場合と対応する。また、条件Bは、検出信号の第1周期の振幅Vが1V<V≦2Vの場合と対応する。また、条件Cは、検出信号の第1周期の振幅が2V<V≦3Vの場合と対応する。また、条件Dは、検出信号の第1周期の振幅が3V<V≦4Vの場合と対応する。また、条件Eは、検出信号の第1周期の振幅が4V<V≦5Vの場合と対応する。駆動設定部325で設定された駆動信号は、駆動部322に出力される。
次に、駆動部322は、駆動設定部325で設定された駆動信号に基づいて第1撹拌子11aを駆動する(ステップS007)。これにより、反応容器4に収容された混合液は、第1撹拌子11aの駆動条件の設定のための撹拌に引き続き、ステップS006で設定された駆動条件に基づいて第1撹拌子11aが駆動されることにより撹拌される。このため、第1撹拌子11aの駆動条件の設定のための撹拌は予備撹拌、この駆動条件の設定後の撹拌は本撹拌(実効撹拌)といえる。駆動設定部325における駆動信号の設定は、前述のように検出信号の初期値が取得できればよいので、予備撹拌の時間は非常に短くてもよい。つまり予備撹拌の時間は、検出信号の第1周期の振幅が少なくとも取得可能な時間であればよい。検出信号が、例えば、70Hzの正弦波である場合、予備撹拌の時間は、例えば、70Hzの正弦波の1周期の時間である15msとなる。このことから、予備撹拌の時間は、例えば、10ms〜30msの範囲の時間に設定される。この予備撹拌の時間は、第1撹拌子11aから出力される応答信号を検出信号として取得する所定時間となる。例えば、予備撹拌を20ms行い、図6に示した条件Cで本撹拌が行われると、全体の撹拌時間は620msとなる。
第1撹拌子11aによる撹拌が終了すると、制御部32に備えられた各制御回路は、回動機構を制御し、撹拌が終了した混合液が収容された反応容器4を、測光ユニット13の位置に停止させる。そして、この混合液の吸光度を測光ユニット13で測定し、その測定結果を出力部50から出力する(ステップS008)。この出力が行われることで、この検体における処理は終了する。また、第1撹拌子11aによる撹拌が終了すると、制御部32に備えられた各制御回路は、回動機構と上下移動機構を制御して、第1撹拌子11aを洗浄位置で停止させる。さらに制御部32に備えられた各制御回路は、上下移動機構を制御して、第1撹拌子11aを図示しない洗浄槽において洗浄する。
[自動分析装置の作用、効果]
この実施形態の自動分析装置100は、撹拌子が混合液を撹拌することで検出された信号の初期値の大きさに基づいて、この混合液に与える撹拌力を設定し、その設定に基づいて引き続きこの混合液を撹拌する。自動分析装置100は、このような構成を有するので、粘性等が異なる複数種別の混合液を撹拌する際に、その混合液によって撹拌子が受ける抵抗から、その混合液に対して撹拌効率の高い撹拌条件を自動で設定することができる。さらに、この撹拌条件に基づいて撹拌子の駆動条件を設定し、この駆動条件に基づいて撹拌子が混合液を撹拌することで、混合液の撹拌不良を少なくすることができ、混合液の撹拌の確度を高くすることができる。
また、この実施形態の自動分析装置100に備えられた撹拌子が、反応容器4に収容された混合液を撹拌することで、撹拌子のブレード11a4がこの混合液から抵抗力を受ける。このとき、自動分析装置100は、撹拌子に備えられた圧電素子から出力される応答信号の第1周期の振幅の大きさに基づいて混合液から抵抗力を推定することができる。これにより、混合液に与える撹拌力の大きさを設定することができる。さらに、撹拌力の大きさに基づいて撹拌子の駆動条件を設定することができる。このように、圧電素子から出力される応答信号の第1周期の振幅の大きさに基づいて、撹拌子の駆動条件を設定するので、混合液に応じて撹拌効率の高い撹拌条件を短時間で設定することができる。
また、この実施形態の自動分析装置100の撹拌ユニットの構成は、撹拌子を有しない非接触方式の撹拌ユニットに対しても適用することができる。この場合、反応容器4に収容された混合液に超音波を照射することでこの混合液に撹拌力を与える。この超音波は駆動信号によって駆動されることで発生する。駆動信号に対する応答信号の検出は、例えば、超音波が照射された反応容器4の振動を検出することによって取得することができる。反応容器4の振動検出は従来公知の方法を適宜用いて行うことができる。反応容器4の振動検出信号は、混合液に与えられた撹拌力に対する反応を示す信号である。駆動設定部325は、振動検出信号の初期値と、記憶部90に記憶された振動検出信号の初期値に対応する超音波振動子の駆動条件に基づいて、超音波振動子の駆動条件を設定する。振動検出信号の初期値に対応する、超音波振動子の駆動条件としては、例えば、超音波振動子の駆動電圧、超音波振動子の駆動周波数、混合液に対する照射時間等が挙げられる。
<第2の実施形態>
この実施形態の臨床検査装置の一例として、自動分析装置について各図を参照して説明する。
[自動分析装置]
この実施形態の自動分析装置100は、撹拌子が振動動作をすることで混合液の撹拌を開始してから撹拌子が定常振動となるまでの間の所定時間において撹拌子から出力された応答信号の強さの減少率に基づき撹拌子の駆動条件を設定する。撹拌子は、この設定に引き続いて、設定された駆動条件で振動動作を行うことで混合液を撹拌する。
[自動分析装置の構成]
図8は、この実施形態の自動分析装置100の機能的構成を示すブロック図である。図8に示すように、この実施形態の自動分析装置100は、駆動設定部325が、算出部326をさらに備え、制御部32が処理部324を更に備えること以外の構成は第1の実施形態と同様である。
[駆動設定部]
駆動設定部325は、検出信号の初期値から定常値の間の所定時間における検出信号の強さの減少率を算出する算出部326をさらに備える。この場合の検出信号は、撹拌子が振動動作をすることで混合液の撹拌を開始してから撹拌子が定常振動となるまでの間の所定時間において、撹拌子から出力された応答信号である。駆動設定部325は、算出部326で算出された減少率から、撹拌子の駆動条件を設定し、この駆動条件を駆動部322に出力する。
この駆動条件は、記憶部90に記憶された、時間に対する検出信号の強さの減少率と撹拌子の駆動条件との対応情報に基づいて設定される。つまり、所定時間に対する検出信号の強さの減少率が小さい場合、駆動設定部325は、撹拌子が混合液から受ける抵抗が小さいと判断して、撹拌力が弱くなるように撹拌子の駆動条件を設定する。一方、所定時間に対する検出信号の強さの減少率が大きい場合、駆動設定部325は、撹拌子が混合液から受ける抵抗が大きいと判断して、撹拌力が強くなるように撹拌子の駆動条件を設定する。また、この減少率は、例えば、検出信号の初期値に対する減少率であっても、所定時間前における検出信号に対する減少率であってもよい。
(算出部)
算出部326は、検出部323から入力された信号に基づいて、検出信号の初期値から定常値の間の所定時間における減少率を算出する。検出信号は、撹拌子に備えられた圧電素子から出力された応答信号である。この応答信号は、周期的に変化する信号である。圧電素子から出力される応答信号の振幅は、駆動開始直後から時間とともに減少する過渡特性を示す。この応答信号の振幅は、所定時間後にこの過渡状態から振幅が一定となる定常状態となる。算出部326は、この過渡状態における、応答信号の時間に対する減少率に基づいて撹拌力の強さを設定し、この設定に基づいて撹拌子の駆動条件を設定する。
図9は、第1減衰区間Aにおいて検出部323で検出された検出信号の時系列変化を示す検出信号曲線81の一例を示したグラフである。図9は図5に示した曲線の第1減衰区間Aにおける拡大図に相当する。このグラフの縦軸は電圧(V)、横軸は時間(T)である。
図9に示した検出信号曲線81は、時刻T〜Tの第1減衰区間Aにおける第1撹拌子11aに備えられた圧電素子から出力された応答信号に対応する検出信号の時系列変化を示している。第1減衰区間Aは第1撹拌子11aに駆動部322からの駆動信号が入力されてから、定常振動となるまでの区間である。算出部326は、第1減衰区間Aにおいて、検出信号曲線81の振幅の時間に対する減少率を算出する。
検出信号曲線81の振幅の時間に対する減少率は、駆動設定部325に出力される。この場合、検出信号曲線81の振幅の時間に対する減少率が大きい場合、駆動設定部325は、撹拌子が混合液から受ける抵抗が大きいと判断して、撹拌力が強くなるように撹拌子の駆動条件を設定する。一方、検出信号曲線81の振幅の時間に対する減少率が小さい場合、駆動設定部325は、撹拌子が混合液から受ける抵抗が小さいと判断して、撹拌力が弱くなるように撹拌子の駆動条件を設定する。このように、駆動設定部325は、第1の実施形態と同様にして、撹拌力に対応する撹拌子の駆動条件を設定する。この駆動条件は、例えば、図6に示す表のような記憶部90に記憶された検出信号曲線81の初期値と撹拌子の駆動条件との対応情報に基づいて設定される。
検出信号曲線81の振幅の時間に対する減少率は、例えば、検出信号曲線81の時間に対する値を示す曲線を第1減衰区間Aにおいて積分することで算出することができる。この積分は、検出信号曲線81のうち負の値以外の値に対して行われる。また、この算出は、第1減衰区間Aの範囲内の所定区間(所定時間)であればどのような区間で行われてもよいが、好適には、時刻Tを含む区間(時間)が選ばれる。
算出部326に入力した検出信号がアナログ信号である場合には、算出部326は、例えば、積分回路、包絡線検波回路等によって構成することができる。これらの回路は、従来公知の方法でオペアンプ等のアナログ素子を用いて構成される。積分回路等から出力された信号は、入力信号から高周波成分が除去される。これにより、第1減衰区間Aにおける検出信号曲線81を、この検出信号から検出された包絡線で構成される曲線に変換することができる。この信号から、第1減衰区間Aのうちの所定区間における検出信号曲線81の振幅の時間に対する減少率を得ることができる。
算出部326に入力した検出信号がデジタル信号(デジタルデータ)である場合には、算出部326は、例えば、コンピュータによって構成することができる。検出部323から入力された第1減衰区間Aにおける検出信号のデジタルデータは、コンピュータの演算処理によって積分され、検出信号の積分値のデジタルデータに変換処理される。算出部326は、この積分値と、第1減衰区間Aにおいて振幅の減衰がなかった場合における検出信号曲線81の積分値との比率から、第1減衰区間Aのうちの所定区間における検出信号曲線81の振幅の時間に対する減少率を得ることができる。
検出信号曲線81の振幅の時間に対する減少率の算出は、例えば、検出信号曲線81において、上に凸な変曲点を時間方向に順に検出することで算出することができる。この変曲点の検出は、検出信号曲線81のうち負の値以外の値に対して行われる。また、この算出は、第1減衰区間Aの範囲内の所定区間(所定時間)であればどのような区間で行われてもよいが、好適には、時刻Tを含む区間(時間)が選ばれる。また、算出確度を向上させるため、この算出においては、例えば、上に凸な変曲点を5つ以上有する区間(時間)が選ばれる。
図9に示したグラフ中の点j〜jは検出信号曲線81の時刻T〜Tにおける上に凸な変曲点を示す。このとき、点j〜jを結んだ線分kが、検出信号曲線81の振幅の時間に対する減少率を示す直線となる。線分kは、点jと点jとの2点を結んだ線分であってもよいし、点j〜jの値に基づいて、最小二乗法、各種の補間法等を用いて算出された近似直線であってもよい。また、線分kの傾きが検出信号曲線81の振幅の時間に対する減少率の値となる。また、点j〜jを順に結んで4本の線分を作成し、この線分の傾きの平均値を検出信号曲線81の振幅の時間に対する減少率の値としてもよい。このとき、4本の線分のうち明らかに傾きの値が異なる線分は除外することができる。また、これらの算出において、値の変化量から明らかにノイズと判断される変曲点は除外することができる。
また、検出信号曲線81上の正の領域において、所定のサンプリング間隔で時間方向に値を複数サンプリングし、サンプリングした値の時間方向に対する増加率の符号変化によって上に凸な変曲点を検出することができる。図9に示すグラフ中の点i〜iは、検出信号曲線81において、所定のサンプリング間隔で時間方向に複数サンプリングされた点である。上に凸な変曲点である点jは、点i〜iのおける値の増加率の符号変化によって検出される。具体的に、点iの値に対する点iの値の増加率、及び点iの値に対する点iの値の増加率は正である。一方、点iの値に対する点iの値の増加率は負である。これは、点i〜点iにおいて値が増加し、点i〜点iにおいて値が減少することを意味する。よって、点iが上に凸な変曲点の近傍の点であると推定されるので、点iが上に凸な変曲点である点jと設定される。
このように、撹拌子が混合液から受ける抵抗の大きさに対応する値を、検出信号のうちの複数の値に基づいて算出したので、駆動設定部325による撹拌子の駆動条件の設定の確度を向上させることができる。つまり、検出信号の一部に、意図しない外乱信号が重畳しても、検出信号のうちの複数の値に基づいて前記値を算出するので、除外、平均化等の処理によって、この外乱信号の影響を小さくすることができる。
[制御部]
制御部32は、検出部323から出力された検出信号の値を絶対値信号に変換処理する処理部324をさらに備える。絶対値信号は、出力された検出信号の値を絶対値の値に変換した信号である。
〔処理部〕
処理部324は、検出部323から出力された検出信号の値を絶対値信号に変換処理する。絶対値信号への変換処理は、処理部324に入力された検出信号の値を絶対値に変換して出力することで行われる。検出部323から入力された検出信号が、アナログ信号である場合には、処理部324は、例えば、絶対値回路によって構成することができる。絶対値回路は、例えば、オペアンプ等のアナログ素子を用いて構成される。絶対値回路によるこの変換処理は、全波整流とも呼ばれる。
図10は、絶対値回路の一例を示す図である。図10に示すように、絶対値回路200は、オペアンプOP、OP、ダイオードD、D及び抵抗RA1、RA2、RB1、RB2、Rを有して構成された1倍の増幅度を有する絶対値回路である。抵抗値の関係は、RA1=RA2、RB1=RB2、R=RB1/2である。オペアンプOPは、ダイオードD、D及び抵抗RA1、RA2が図に示すように接続されることで信号反転回路及び半波整流回路を構成している。オペアンプOPは、抵抗RB1、RB2、Rが図に示すように接続されることで加算回路を構成している。
絶対値回路200に検出部323から出力された検出信号Sが入力すると、この検出信号SはオペアンプOPによって構成された信号反転回路によって反転信号Sに変換される。反転信号Sは、さらにオペアンプOPによって構成された半波整流回路によって、この反転信号Sのうちの負の信号成分SがオペアンプOPに向けて出力される。オペアンプOPには、入力端子Vin及び抵抗RB1を経由して検出信号Sが入力する。また、オペアンプOPにはオペアンプOPから信号Sが入力する。このとき、抵抗Rの抵抗値は抵抗RB1及び抵抗RB2の抵抗値の半分の値であるので、オペアンプOPに入力する信号Sは、同じく入力する検出信号Sに対して2倍の値となる。この信号Sと検出信号Sとが加算され、信号反転されることで絶対値信号Sが生成する。生成した絶対値信号Sは、入力端子Voutから駆動設定部325へ出力される。
絶対値回路200において生成された絶対値信号Sは処理部324から駆動設定部325に出力される。また、この場合、絶対値回路200が信号増幅回路を兼ねるように構成することで、検出部323において行われる信号増幅処理を、処理部324が行うようにしてもよい。また、絶対値回路はブリッジダイオード等のオペアンプを有しない構成であってもよい。この場合、用いられるダイオードは、ショットキバリアダイオード等の高速ダイオードであることが望ましい。また、処理部324から駆動設定部325に出力される検出信号は、アナログ信号であってもよいし、図示しないA/D変換部によって信号変換されたデジタル信号(デジタルデータ)であってもよい。
検出部323から入力された検出信号が、デジタルデータである場合には、処理部324は、例えば、コンピュータによって構成することができる。検出部323から入力された検出信号のデジタルデータは、コンピュータの演算処理によって絶対値信号のデジタルデータに変換処理される。
この変換処理を具体的に示すと、例えば、検出部323からコンピュータに入力された検出信号のデジタルデータのうち正の符号を有する検出信号のデジタルデータはそのまま出力される。一方、負の符号を有する検出信号のデジタルデータは、正の符号を有する検出信号のデジタルデータに変換処理されて出力される。この演算処理によってコンピュータに入力された検出信号のデジタルデータが絶対値信号のデジタルデータに変換されて駆動設定部325に出力される。
絶対値信号を受けた駆動設定部325は、検出信号を受けた場合と同様にして算出部326において絶対値信号の初期値から定常値の間の所定時間における減少率を算出する。
図11は、検出信号曲線81に基づいて変換された絶対値信号曲線82の一例を示したグラフである。絶対値信号曲線82は、絶対値信号の時系列変化を示す曲線である。このグラフの縦軸は電圧(V)、横軸は時間(T)である。
図11に示した絶対値信号曲線82は、時刻T〜Tの第1減衰区間Aにおける検出信号曲線81の絶対値の値を示している。つまり、絶対値信号曲線82は、図9に示した検出信号曲線81のうち、第4象限に示された曲線を第1象限に反転して示したものとなる。算出部326は、この絶対値信号曲線82の第1減衰区間Aにおいて、絶対値信号曲線82の振幅の時間に対する減少率を算出する。
図11に示したグラフ中の点j〜jは絶対値信号曲線82における上に凸な変曲点を示す。絶対値信号曲線82を示す曲線上において、点j〜jを時刻T〜Tの区間(時間)において取得することができる。時刻T〜Tにおける時間は、検出信号から上に凸な変曲点を取得する時刻T〜Tにおける時間の半分となる。このため、絶対値信号曲線82の振幅に対する減少率の算出を、検出信号から、検出信号曲線81に基づいて同様に算出する場合と比較して、半分の時間で行うことが可能となる。これは、絶対値信号曲線82を積分して検出信号曲線81の振幅の時間に対する減少率を算出する場合においても同様なことがいえる。この場合、絶対値信号は全て正の値の信号で構成されるので、時刻T〜Tにおける全ての絶対値信号の値を積分することで検出信号曲線81の振幅の時間に対する減少率を算出することができる。
[自動分析装置の動作]
次に、この自動分析装置100の動作について説明する。図12は、この実施形態の自動分析装置100の動作の一例を示すフローチャートである。この説明においては、図12以外の図面も適宜使用する。
この実施形態の自動分析装置100は、撹拌子が混合液を撹拌することで検出された検出信号の時間に対する減少率の大きさに基づいて、この混合液に与える撹拌力を設定し、その設定に基づいて混合液を撹拌するように動作する。
自動分析装置100の操作者は、図7に示したフローチャートのステップS001〜S005と同様にして、反応容器4内に収容された混合液を第1撹拌子11aで撹拌する。さらに、検出部323は、第1撹拌子11aから出力される応答信号を検出信号として所定時間取得する。応答信号は、第1撹拌子11aに備えられた圧電素子から出力される。(ステップS020〜S024)。検出部323は、検出信号を所定時間取得し、処理部324に出力する。
次に、検出部323から検出信号を受けた処理部324は、この検出信号を絶対値信号に変換する(ステップS025)。検出信号が周期的に変化する(周期性を有する)信号の場合、検出信号は、検出信号の負の成分が正の成分に変換された絶対値信号となり、この信号が駆動設定部325に出力される。
次に、絶対値信号の強さの時間に対する減少率に対応する撹拌子の駆動条件の設定を駆動部322に出力する(ステップS026)。絶対値信号の強さとは、絶対値信号が周期的変化する信号からの変換信号である場合には、信号強度のピーク値の減少率をいう。具体的に、駆動設定部325は、処理部324から受けた絶対値信号の値から、初期値(例えば、図11に示したT=T)から所定時刻(例えば、図11に示したT=T)において、絶対値信号曲線とした時の上に凸な変曲点(例えば、図11に示したj〜j)を順次検出する。検出された変曲点の値の時間方向に対する減少率から、検出信号の時間に対する減少率を算出部326において算出する。次に、記憶部90に記憶された、時間に対する検出信号の強さの減少率と撹拌子の駆動条件との対応情報に基づいて第1撹拌子11aの駆動条件を設定し、この設定を、駆動部322に出力する。この設定において、例えば、時間に対する検出信号の強さの減少率と撹拌子の駆動条件との対応情報が用いられる。この対応情報は、例えば、図6に示したような表が用いられる。
次に、駆動部322は、駆動設定部325で設定された駆動信号に基づいて第1撹拌子11aを駆動する(ステップS027)。これにより、反応容器4に収容された混合液は、第1撹拌子11aによる予備撹拌に引き続き、第1撹拌子11aによって本撹拌される。駆動設定部325における撹拌子の駆動条件の設定は、前述のように検出信号の時間に対する減少率に基づいて行われる。そのため、予備撹拌の時間は、例えば、以下に示すように設定される。検出信号が、例えば、70Hzの正弦波である場合、予備撹拌の時間は、例えば、70Hzの正弦波の2.5周期の時間である37.5msとなる。このことから、予備撹拌の時間は、例えば、30ms〜100msの範囲の時間に設定される。この予備撹拌の時間は、第1撹拌子11aから出力される応答信号を検出信号として取得する所定時間となる。例えば、予備撹拌を50ms行い、図6に示した条件Cで本撹拌が行われると、全体の撹拌時間は650msとなる。また、検出部323から駆動設定部325に直接検出信号を出力する場合には、予備撹拌の時間は、例えば、60ms〜200msの範囲の時間に設定される。
第1撹拌子11aによる撹拌が終了すると、制御部32に備えられた各制御回路は、回動機構を制御し、撹拌が終了した混合液が収容された反応容器4を、測光ユニット13の位置に停止させる。そして、この混合液の吸光度を測光ユニット13で測定し、その測定結果を出力部50から出力する(ステップS028)。この出力が行われることで、この検体における処理は終了する。また、第1撹拌子11aによる撹拌が終了すると、制御部32に備えられた各制御回路は、回動機構と上下移動機構を制御して、第1撹拌子11aを洗浄位置で停止させる。さらに制御部32に備えられた各制御回路は、上下移動機構を制御して、第1撹拌子11aを図示しない洗浄槽において洗浄する。
[自動分析装置の作用、効果]
この実施形態の自動分析装置100は、駆動設定部325が、算出部326をさらに備え、制御部32が処理部324を更に備える以外の構成は第1の実施形態と同様である。また、この実施形態の自動分析装置100は、撹拌子が振動動作をすることで混合液の撹拌を開始してから撹拌子が定常振動となるまでの間の所定時間において、撹拌子から出力された応答信号の強さの減少率に基づき撹拌子の駆動条件を設定する。撹拌子は、撹拌条件の設定に引き続いて、設定された駆動条件で振動動作を行うことで混合液を撹拌する。このことから、第1の実施形態と同様な作用効果を奏する。
さらに、撹拌子が混合液から受ける抵抗の大きさに対応する値を、検出信号のうちの複数の値に基づいて算出したので、駆動設定部325による撹拌子の駆動条件の設定の確度を向上させることができる。また、駆動設定部325において、絶対値信号に用いて前記応答信号の強さの減少率を算出したので、検出信号に基づいて算出する場合にと比較して、検出部323において応答信号を検出する時間の長さが半分とすることができる。これにより、駆動設定部325による撹拌子の駆動条件の設定の確度を向上させつつも、撹拌子の撹拌条件を設定するための予備撹拌の時間を短縮することができ、全体の撹拌時間を短くすることができる。
また、この実施形態の自動分析装置100の撹拌ユニットの構成は、前述と同様に撹拌子を有しない非接触方式の撹拌ユニットに対しても適用することができる。この場合、撹拌条件の設定は超音波が照射された反応容器4の振動の減衰の大きさに応じて行う。
<第3の実施形態>
この実施形態の臨床検査装置の一例として、自動分析装置について各図を参照して説明する。
[自動分析装置]
この実施形態の自動分析装置100は、駆動部322からの駆動信号に基づいて撹拌子が圧電素子の振動動作に基づいて混合液の撹拌を開始し、所定時間後に駆動部322からの駆動信号の供給を停止する。このとき、撹拌子における慣性動作をする、所定時間において撹拌子から出力された信号の減少率に基づき撹拌子の駆動条件を設定する。撹拌子は、この設定に引き続いて、設定された駆動条件で振動動作を行うことで混合液を撹拌する。
[自動分析装置の構成]
この実施形態の自動分析装置100の構成は第2の実施形態と同様である。
[自動分析装置の動作]
次に、この自動分析装置100の動作について説明する。図13は、この実施形態の自動分析装置100の動作の一例を示すフローチャートである。この説明においては、図13以外の図面も適宜使用する。
この実施形態の自動分析装置100は、撹拌子が混合液を慣性動作することで検出された検出信号の時間に対する減少率の大きさに基づいて、この混合液に与える撹拌力を設定し、その設定に基づいて混合液を撹拌するように動作する。
自動分析装置100の操作者は、図7に示したフローチャートのステップS001〜S004と同様にして、反応容器4内に収容された混合液を第1撹拌子11aで撹拌する(ステップS040〜S043)。
次に、駆動部322は、第1撹拌子11aに駆動信号を所定時間出力した後に、この駆動信号の出力を停止する(ステップS044)。この駆動信号の出力を停止と同時に、検出部323は、第1撹拌子11aから出力される撹拌動作の慣性により発生する信号を検出信号として取得して処理部324に出力する(ステップS045)。次に、図12に示したフローチャートのステップS024と同様にして、検出部323から検出信号を受けた処理部324は、この検出信号を絶対値信号に変換する(ステップS046)。
次に、検出信号の強さの時間に対する減少率に対応する撹拌子の駆動条件の設定を駆動部322に出力する(ステップS047)。図14は、検出部323で検出された第1撹拌子11aから出力される撹拌動作の慣性により発生する信号に基づく検出信号曲線85の一例を示したグラフである。図15は、検出信号曲線85に基づいて変換された絶対値信号曲線86の一例を示したグラフである。駆動設定部325は、図15に示した絶対値信号曲線86の時刻T=Tから所定時刻(T=T)までの間において、絶対値信号曲線とした時の上に凸な変曲点である点j〜jを順次検出する。検出された変曲点の値の時間方向に対する減少率から、検出信号の強さの時間に対する減少率を算出部326において算出する。この減少率は、例えば、図15に示した点j〜jから線分kを求めることによって算出される。次に、記憶部90に記憶された、時間に対する検出信号(慣性信号)の強さの減少率と撹拌子の駆動条件との対応情報に基づいて第1撹拌子11aの駆動条件を設定し、この設定を、駆動部322に出力する。この設定は、例えば、時間に対する検出信号(慣性信号)の強さの減少率と撹拌子の駆動条件との対応情報が用いられる。この対応情報は、例えば、図6に示したような表が用いられる。また、図14に示すように、駆動設定部325は、検出部323から検出信号を直接受けることによっても、同様にして駆動信号の設定をすることができる。具体的には、図14に示した検出信号曲線85において、時刻T=Tから所定時刻(T=T)にまでの間において、絶対値信号曲線とした時の上に凸な変曲点である点j〜jを順次検出する。
次に、駆動部322は、駆動設定部325で設定された駆動条件に基づいて第1撹拌子11aを駆動する(ステップS048)。これにより、反応容器4に収容された混合液は、撹拌子の駆動条件の設定をするための第1撹拌子11aによる慣性動作に引き続き、駆動が再開された第1撹拌子11aによって撹拌される。このため、撹拌子の駆動条件の設定のための第1撹拌子11aによる慣性動作は予備撹拌、この駆動条件の設定後の撹拌は本撹拌(実効撹拌)といえる。駆動設定部325における駆動信号の設定は、前述のように検出信号が検出される時間は、検出信号の時間に対する減少率が検出されればよい。そのため、予備撹拌の時間は、例えば、以下に示すように設定される。検出信号が、例えば、70Hzの正弦波である場合、予備撹拌の時間は、例えば、70Hzの正弦波の2.5周期の時間である37.5msとなる。このことから、予備撹拌の時間は、例えば、30ms〜100msの範囲の時間に設定される。この場合、予備撹拌と本撹拌との時間関係は、第2の実施形態と同様にして設定することができる。
第1撹拌子11aによる撹拌が終了すると、制御部32に備えられた各制御回路は、回動機構を制御し、撹拌が終了した混合液が収容された反応容器4を、測光ユニット13の位置に停止させる。そして、この混合液の吸光度を測光ユニット13で測定し、その測定結果を出力部50から出力する(ステップS049)。この出力が行われることで、この検体における処理は終了する。また、第1撹拌子11aによる撹拌が終了すると、制御部32に備えられた各制御回路は、回動機構と上下移動機構を制御して、第1撹拌子11aを洗浄位置で停止させる。さらに制御部32に備えられた各制御回路は、上下移動機構を制御して、第1撹拌子11aを図示しない洗浄槽において洗浄する。
[自動分析装置の作用、効果]
この実施形態の自動分析装置100の構成は第2の実施形態と同様である。また、この実施形態の自動分析装置100は、撹拌子が振動動作をすることで混合液の撹拌を開始してから、一旦撹拌子の駆動を停止することで慣性動作させ、このとき撹拌子から出力された信号の強さの減少率に基づいて撹拌子の駆動条件を設定する。撹拌子は、この設定に引き続いて、設定された駆動条件で振動動作を行うことで混合液を撹拌する。このことから、第1及び第2の実施形態と同様な作用効果を奏する。
上述した各実施形態の自動分析装置100は、単独で構成してもよいし、少なくとも2つの実施形態を組み合わせて構成することも可能である。
また、上述した各実施形態の自動分析装置100において、記憶部90に所望の撹拌条件において圧電素子から出力される応答信号波形を予め記憶しておくこともできる。これは、例えば、自動分析装置100において、反応容器4に収容された混合液を撹拌する場合に圧電素子から出力される応答信号波形のログを記憶部90に記憶する。また、この場合、撹拌子の駆動信号波形のログを記憶部90に記憶してもよい。自動分析装置100において、測定履歴のある混合液を撹拌する場合に、その混合液の検出波形が、記憶部90に記憶された検出信号波形と合致するように駆動信号を撹拌子に対して出力する。また、記憶部90に記憶された駆動信号波形と合致するように駆動信号を撹拌子に対して出力してもよい。これにより、測定履歴のある混合液を撹拌する際には、予備撹拌をせずとも撹拌子の駆動条件を設定することができ、この駆動条件によって撹拌子を駆動することにより、所望の撹拌条件で混合液を撹拌することができる。これにより、短時間で効率よく混合液を撹拌することができる。
上記実施形態において説明した構成は、自動分析装置以外の臨床検査装置にも適用することができる。
臨床検査装置としては、例えば、自動分析装置や血液ガス分析装置や電気泳動装置や液体クロマトグラフィー装置などの臨床化学分析機器、ラジオイムノアッセイ装置などの核医学機器、ラテックス凝集反応測定装置やネフェロメータなどの免疫血清検査機器、自動血球計数装置、血液凝固測定装置などの血液検査機器、微生物分類同定装置や血液培養検査装置やDNA・RNA測定装置などの細菌検査機器、尿分析装置や便潜血測定装置などの尿検査機器、自動組織細胞染色装置などの病理検査機器、生理機能検査機器、マイクロピペットや洗浄装置分注装置や遠心分離装置などのその他の臨床検査機器等が挙げられる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 試薬ラック
2 第1試薬庫
3 第2試薬庫
4 反応容器
5 反応庫
6 ディスクサンプラ
7 試薬容器
9 第1試薬分注アーム、第2試薬分注アーム
10 サンプル分注アーム
11a 第1撹拌子
11b 第2撹拌子
12 洗浄ユニット
13 測光ユニット
14 第1試薬分注プローブ
15 第2試薬分注プローブ
16 試料分注プローブ
17 試料容器
18a 第1撹拌アーム
18b 第2撹拌アーム
19 分析部
20 撹拌部
20a 第1撹拌ユニット
20b 第2撹拌ユニット
30 分析制御部
31 機構部
32 制御部
40 データ処理部
41 演算部
42 データ記憶部
50 出力部
51 印刷部
52 表示部
60 操作部
70 システム制御部
80 駆動信号曲線
81 検出信号曲線
82 絶対値信号曲線
85 検出信号曲線
86 絶対値信号曲線
90 記憶部
100 自動分析装置
200 絶対値回路
321 機構制御部
322 駆動部
323 検出部
324 処理部
325 駆動設定部
326 算出部

Claims (11)

  1. 容器に分注された液体の成分を測定する測定手段と、
    前記液体を撹拌する撹拌手段と、
    前記液体に撹拌力を与えるように前記撹拌手段を駆動する駆動手段と、
    前記撹拌手段により撹拌された前記液体の前記撹拌力に対する反応を示す信号を検出する検出手段と、
    前記検出手段で検出された検出信号に基づいて、前記撹拌力の強さを前記駆動手段に指示する駆動設定手段と、
    を備えた、
    臨床検査装置。
  2. 前記駆動手段は、周期性を有する駆動信号を前記撹拌手段に出力することで、前記駆動信号の強さを前記撹拌力の強さとして前記撹拌手段を制御し、
    前記駆動設定手段は、前記撹拌手段の駆動開始直後に検出された前記検出信号の大きさに基づいて所定時間経過後における前記撹拌力の強さを設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の臨床検査装置。
  3. 前記駆動設定手段は、前記検出信号の絶対値に基づいて前記撹拌力の強さを設定する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の臨床検査装置。
  4. 前記駆動手段は、前記撹拌手段に駆動信号を出力することで前記撹拌手段を駆動し、
    前記検出信号と、前記撹拌力の強さに対応する前記駆動信号の設定値との対応情報が予め記憶された記憶手段を備え、
    前記駆動設定手段は、前記検出信号と前記対応情報とに基づいて前記駆動信号を設定する、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の臨床検査装置。
  5. 前記記憶手段には、前記駆動信号の設定値として、前記駆動信号の電圧、前記駆動信号の周波数及び前記駆動信号の供給時間のうちの少なくとも1つが記憶されている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の臨床検査装置。
  6. 前記記憶手段には、前記液体の種別に対する前記検出信号の時系列情報が予め記憶されており、
    前記駆動手段は、前記検出手段で検出された検出信号に基づいて、前記検出信号の時系列情報と合致するような前記駆動信号を前記撹拌手段に出力する、
    ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の臨床検査装置。
  7. 前記撹拌手段は、前記駆動手段による駆動によって振動動作をすることで前記液体を撹拌する撹拌子を備え、
    前記検出手段は、前記振動動作によって生成された周期的に変化する信号を前記検出信号として検出する、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の臨床検査装置。
  8. 前記駆動設定手段は、前記撹拌子の駆動開始直後における、前記振動動作によって生成された信号の大きさに基づいて前記撹拌力の強さを設定する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の臨床検査装置。
  9. 前記駆動設定手段は、前記振動動作によって生成された信号が前記撹拌子の駆動開始直後の過渡状態から該信号が定常状態となるまでの間の所定時間に対する該信号の減少率に基づいて前記撹拌力の強さを設定する、
    ことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の臨床検査装置。
  10. 前記撹拌力に対する反応を示す信号は、前記撹拌子が前記液体から受ける抵抗の大きさに対応するものであって、前記駆動設定手段は、前記抵抗の大きさを算出することで前記撹拌力の強さを設定する、
    ことを特徴とする請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載の臨床検査装置。
  11. 前記撹拌子は、前記撹拌子に前記振動動作をさせるための圧電素子を備え、
    前記検出手段は、前記駆動手段から出力された駆動信号によって前記圧電素子が駆動される場合に、前記圧電素子からの応答信号を、前記反応を示す信号として検出する、
    ことを特徴とする請求項7〜請求項10のいずれか1項に記載の臨床検査装置。
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WO2022224604A1 (ja) * 2021-04-19 2022-10-27 株式会社日立ハイテク 自動分析装置及び分析方法

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