JP2015158913A - 方程式によって制約された物理システムの設計 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は特に、変数を伴う方程式のシステムによって制約された物理システムを設計するためのコンピュータ実行方法に関する。このような方法は、変数を伴う方程式によって制約された物理システムの設計を向上させる。【解決手段】本発明の方法は、方程式に関与する変数を、固定された変数と固定されていない変数に区分し、そうすることによって、方程式のシステムを、1に等しい自由度をもつ制限付きシステムに設定する、ステップ(S10)と、固定されていない変数の少なくとも1つのペアについて、固定されていない変数の領域における、制限付きシステムの解のパラメータ化された曲線を計算するステップ(S20)と、ペアの領域の積における曲線の射影を表示するステップ(S30)と、パラメータ化された曲線上で解をナビゲートし、リアルタイムで、曲線の射影上に現在のナビゲーション位置を表す、ステップ(S40)とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、コンピュータプログラムおよびシステムの分野に関し、より詳細には、変数を伴う方程式によって制約された物理システムを設計するための方法、コンピュータシステムおよびプログラムに関する。
物理システムの設計、エンジニアリングおよび製造のために、いくつかのコンピュータシステムおよびプログラムが市場で供給されている。CAD(Computer-Aided Design)は、コンピュータ支援設計の頭字語であり、たとえばそれは、オブジェクトを設計するためのソフトウェアソリューションに関する。CAE(Computer-Aided Engineering)は、コンピュータ支援エンジニアリングの頭字語であり、たとえばそれは、将来の製品の物理的挙動をシミュレートするためのソフトウェアソリューションに関する。CAM(Computer-Aided Manufacturing)は、コンピュータ支援製造の頭字語であり、たとえばそれは、製造プロセスおよび操作を定義するためのソフトウェアソリューションに関する。そのようなコンピュータ支援設計システムでは、グラフィカルユーザインタフェースは、技法の効率に関して重要な役割を果たす。これらの技法は、製品ライフサイクル管理(PLM)システムに組み込まれ得る。PLMは、企業が製品データを共有し、共通プロセスを適用し、着想からそれらの寿命の終わりまで、拡大企業の構想にわたって、製品の開発に企業知識を活用するのを助ける事業戦略を指す。Dassault Systemesによって(CATIA、ENOVIAおよびDELMIAの商標で)提供されるPLMソリューションは、製品エンジニアリング知識を体系化するエンジニアリングハブと、製造エンジニアリング知識を管理する製造ハブと、エンジニアリングおよび製造ハブの両方への企業統合および接続を可能にする企業ハブとを提供する。それらが共同して、コンピュータシステムは、オープンオブジェクトモデルリンキング製品、プロセス、資源を実現して、最適化された製品定義、製造準備、生産およびサービスを駆動する、動的な、知識ベースの製品作成および決定サポートを可能にする。
物理システム設計の分野は広い。
1つのよくある構想が、「最適化」である。最適化の目標は、両方とも設計パラメータを伴う目的関数および制約に関して設計問題をセットアップすることである。次いで、目的関数の最小化によって「最良」解を設計者に提供するために、専用のソルバーが稼働される。広いクラスのソルバーのアルゴリズムが、広範なコンピュータ科学(数値解析、組合せ最適化、人工知能)から最適化に取り組むことができる。最適化問題をセットアップするとき、設計者は、制約および基準を追加することによって、「最良可能」解を定義するよう依頼される。このような「最良可能」基準は、確実にアルゴリズムを助ける。さらに、設計者は、アルゴリズムが隣接解を計算するための初期条件を提供するよう依頼される。多くの探索アルゴリズムが、解を見つけるための発見的方法を稼働する。この分野における典型的な参考文献が、非特許文献1である。
別のよくある構想が、「制約充足問題」(以下、CSPという。)である。典型的な参考文献は、非特許文献2、非特許文献3、および非特許文献4を含む。CSPの目標は、両方とも設計パラメータを伴う関数および制約によって設計問題をセットアップすることである。次いで、解を含む設計パラメータの値の「小さい」サブセットを設計者に提供するために、専用のソルバーが稼働される。ここで繰り返しておくと、広いクラスのソルバーのアルゴリズムが、広範なコンピュータ科学(数値解析、組合せ最適化、人工知能を含む)からCSPに取り組むことができる。典型的な現実の設計問題は、一意の解を特徴とするのではない。解は、ローカルに一意であってもよく(既存の解の近傍にある他の解ではなく、既存の解から「遠い」他の解)、または解の連続体であってもよい。それでも、いくつかの設計問題は両方のケースを特徴とし得る。
最適化技術は、問題が「最良可能」解によって公式化されると、効率的である。この公式化はアルゴリズムにとっては都合がよいが、設計者は、この目的のために、余分の制約および目的を追加するよう強制される。設計者が、初期条件を提供するよう依頼されると、計算された解は、それに高度に依存するが、この依存は制御不能である。反復アルゴリズムは、ある解から別の解に、予測できないやり方で「ジャンプ」し得ることがよく知られている。したがって、初期条件を調整することによって解の変化を制御しようと試みるのは効率的でない。現実には、物理システムを設計するプロセスは、最適化および一意性のための本来の基準を、特に初期段階の設計ステップでは、常に提供するわけではない。逆に、設計者は、解の構造、パラメータ影響、パラメータ依存、または非充足解を理解するために、解のフィールドを調査したいと思う。現況技術による最適化技術は、この能力を可能にするわけではない。上記で説明したように、CSPの目標は、問題の解を含むサブセットの範囲を狭めることである。それにも関わらず、このサブセット中でのナビゲーションは、設計者の責任である。このナビゲーションは、以下の現象により困難にされる。区間[a,b]はCSPアルゴリズムによって出力されるが、それは、解の2つのより小さい区間[a,a’]および[b’,b]を含む。このようなケースでは、大きい方の区間[a,b]は、解の小さい方の区間を分離する「穴」]a’,b’[を含む。
このコンテキストにおいて、変数を伴う方程式によって制約された物理システムを設計するための向上されたソリューションが、依然として必要とされている。
「Mathematical Programming:Theory and Algorithms」、M.Minoux、2008 「Foundations of Constraint Satisfaction」、Tsang,Edward(1993) 「Global optimization using interval analysis」、Eldon Hansen(2003) 「Handbook of constraint programming」、Francesca Rossi(2006) 「Introduction to theoretical kinematics」、J.M.Mac Carty、The M.I.T.Press、1990 「Fundamental of kinematics and dynamics of machines and mechanisms」、Oleg Vinogradov、CRC Press、2000 E.L Allgower、K.Georg、「Introduction to numerical continuation methods」、SIAM、2003
それゆえ、変数を伴う方程式のシステムによって制約された物理システムを設計するためのコンピュータ実行方法が提供される。この方法は、方程式に関与する変数を、固定された変数と固定されていない変数に区分するステップを備え、そうすることによって、方程式のシステムを、1に等しい自由度をもつ制限付きシステムに設定する。この方法は、固定されていない変数の領域における、制限付きシステムの解のパラメータ化された曲線を計算するステップも備える。この方法は、固定されていない変数の少なくとも1つのペアに対して、ペアの領域の積における曲線の射影を表示するステップも備える。また、この方法は、パラメータ化された曲線上で解をナビゲートし、リアルタイムで、曲線の射影上に現在のナビゲーション位置を表すことも備える。
この方法は、以下のうち1または複数を備え得る。
− 曲線の射影は、そのX軸およびY軸が各々、固定されていない変数のペアのそれぞれの1つに対応する正規直交フレーム中に表示される。
− 曲線の射影の表示は、固定されていない変数のいくつかのペアについて実行され、同じ固定されていない変数に対応するX軸をもつフレームは垂直に整列され、同じ固定されていない変数に対応するY軸をもつフレームは水平に整列される。
− 表示は、固定されていない変数の少なくとも1つのセットについて、セットのペアすべてについて実行され、フレームは、三角形グリッドに従って並べられる。
− 曲線の射影上に現在のナビゲーション位置を表すことは、曲線の射影上での現在のナビゲーション位置の射影の水平および垂直な整列のマーカを表示することを備える。
− 区分、計算、および表示は反復され、区分は、2つの逐次的反復の間で異なる。
− ナビゲーション位置は、2つの逐次的反復の間の遷移において同じである。
− ナビゲートは連続的である。
− ナビゲートすることは、ユーザによって、表示されているカーソルをスライドすることを備える。
− 方法は、ユーザによって、固定されていない変数の少なくとも1つのセットを判定することを備える。
− 固定されていない変数の少なくとも1つのセットを判定することは、1または複数の固定されていない変数を非表示にすること、および/または再表示された固定されていない変数のグループをセットに分裂させることを備え、かつ/または
− 物理システムは、機械製品、メカトロニック製品、電気製品、生体、パッケージング製品、建築製品、マルチフィジックシステム、金融システム、または人口変遷モデルである。
方法を実行するための命令を備えるコンピュータプログラムがさらに提供される。
コンピュータプログラムを記録したコンピュータ可読記録媒体がさらに提供される。
メモリに結合されたプロセッサとグラフィカルユーザインタフェースとを備えるシステムがさらに提供され、メモリは、コンピュータプログラムを記録している。
ここで、非限定的例として、および添付の図面を参照して、本発明の実施形態が記載される。
本発明の方法の一実施例のフローチャートを示す図である。 コンピュータシステムのグラフィカルユーザインタフェースの一実施例を示す図である。 コンピュータシステムの一実施例を示す図である。 本発明の方法の一実施例を示す図である。 本発明の方法の一実施例を示す図である。 本発明の方法の一実施例を示す図である。 本発明の方法の一実施例を示す図である。 本発明の方法の一実施例を示す図である。 本発明の方法の一実施例を示す図である。 本発明の方法の一実施例を示す図である。 物理システムの一実施例を示す図である。 物理システムの一実施例を示す図である。
図1のフローチャートを参照すると、変数を伴う方程式のシステムによって制約された物理システムを設計するためのコンピュータ実行方法が提案されている。この方法は、方程式に関与する変数を、固定された変数と固定されていない変数に区分するステップS10を備える。この方法は、そうすることによって、(方程式の)システムを、1に等しい自由度をもつ制限付きシステムに設定する。この方法は、固定されていない変数の領域における、制限付きシステムの解のパラメータ化された曲線を計算するステップS20も備える。この方法は、固定されていない変数の少なくとも1つのペアに対して、そのペアの領域の積における曲線の射影を表示するステップS30も備える。また、この方法は、パラメータ化された曲線上で解をナビゲートし、リアルタイムで、曲線の射影上に現在のナビゲーション位置を表す、ステップS40も備える。このような方法は、変数を伴う方程式によって制約された物理システムの設計を向上させる。
特に、ナビゲートするステップS40は、制限付きシステムの解に対して実行されるので、ナビゲートするステップS40は、物理システムを制約する方程式のシステムを尊重し/満たし、したがって、物理的に許容可能な解を提供する。ナビゲートするステップS40は、現在のナビゲーション位置をリアルタイムで表すことによって実行されるので、この方法は、「試行錯誤」のような方式で解空間を把握するためのやり方を設計者にもたらし、したがって、設計を容易にする。方程式に関与する変数を区分するステップS10、ならびにパラメータ化された曲線を結果的に計算するステップS20および曲線の射影を表示するステップS30は、すべての解の空間内のナビゲーションを、2Dでの制限付きナビゲーションに変換することを可能にする。このことは、解空間の把握を大幅に容易にし、というのは、2Dは、設計の観点から表示をする、特に効果的なタイプだからである。この方法によって実行される、複合ナビゲーション問題の、2Dナビゲーションへの変換は、物理システムを制約する方程式に関与する変数を区分することを伴い、そのような変数は、設計者にとっては意味論的に重要なので、この方法はやはり、ユーザにとって、物理システムの設計を容易にする。
この方法は、コンピュータ実行方法である。これは、方法のステップ(またはステップのほぼすべて)が、少なくとも1つのコンピュータシステム(すなわち、自動計算能力を備える任意のシステム)によって実行されることを意味する。したがって、方法のステップは、コンピュータによって、可能性としては全自動的に、または、半自動的に実行される。実施例では、方法のステップのうち少なくともいくつかのトリガリングは、ユーザとコンピュータの対話を通して実行され得る。要求されるユーザとコンピュータの対話のレベルは、予見される自動性のレベルに依存し、ユーザの希望を実行する必要性とのバランスをとり得る。実施例では、このレベルは、ユーザ定義および/または事前定義され得る。たとえば、区分するステップS10、計算するステップS20および表示するステップS30は、可能性としてはユーザ/設計者による初期トリガリングによる、全自動であってよい。ナビゲートするステップS40は一方、ユーザ対話により実行され得る。
この方法をコンピュータで実行する典型的な実施例は、この目的に適合されたコンピュータシステムで方法を実行するものである。このようなコンピュータシステムは、メモリに結合されたプロセッサと、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)とを備えてよく、メモリは、方法を実行するための命令を備えるコンピュータプログラムを記録している。メモリは、データベースも記憶することができる。メモリは、そのような記憶に適合された任意のハードウェアであり、可能性としては、いくつかの物理的な別々のパーツ(たとえば、プログラム用に1つ、可能性としてはデータベース用に1つ)を備える。GUIは、たとえば、ディスプレイおよび/または触覚装置を備えることによって、表示するステップS30およびナビゲートするステップS40を可能にするように適合され得る。
この方法は、変数を伴う方程式によって制約された物理システムを設計するためのものである。物理システムは、物理分野の任意の部分である。たとえば、物理システムは物理オブジェクトであり得る。ここで、この方法によって設計された物理システムは、変数を伴う方程式によって制約される。これは、物理システムが一連のパラメータ値によって記述され得ることを意味し、これらのパラメータ値は、方程式によって制約される(すなわち、方程式を尊重しなければならない)。この意味において、パラメータは方程式の変数に対応し、変数はパラメータを表す(この2つは、以下では同化されている)。システム設計の分野から知られているように、パラメータおよびしたがって変数は、設計者にとって意味論的意味を有し得る。たとえば、物理システムが物理オブジェクトである場合、変数は、質量、速度、および/または体積を含み得る。物理システムは、機械製品、メカトロニック製品、電気製品、パッケージング製品、建築製品など、どの製品であってもよい。物理システムは、生体またはマルチフィジックシステムなど、別のタイプのオブジェクトであってよい。物理システムは、金融システムまたは人口(人口変遷モデルによって設計される)など、社会的システムであってもよい。
方程式は、システムの物理的状態を記述することができる。方程式はタイプ「f(...)=0」であってよく、「f」の変数は、数値的および連続的(たとえば、実数)である。また、「f」は、連続的変数に相対して、連続して導出可能であり得る。関数「f」は、整数(離散)変数をも有し得るが、そのような変数は、ユーザによって固定されなければならない場合がある。そのような変数は通常、図1に示される方法のステップに関与しなくてよい。変数は、どの単位(長さ、角度、質量、および/またはエネルギー)であっても、無単位であってもよい。関数「f」は、システムをモデリングする任意のプロパティ、すなわち機械的リンク、機構閉包、位置座標、質量保存、エネルギー保存、磁束保存を表す。
設計された物理システムは、モデリングされたオブジェクト、すなわち、データベースに記憶されたデータによって定義される任意のオブジェクトである。拡張により、「モデリングされたオブジェクト」という言い方は、データ自体を指定する。方法を実行するコンピュータシステムのタイプに従って、モデリングされたオブジェクトは、異なる種類のデータによって定義され得る。方法を実行するためのコンピュータシステムは実際、CADシステム、CAEシステム、CAMシステム、PDMシステムおよび/またはPLMシステムのどの組合せであってもよい。それらの異なるコンピュータシステムにおいて、モデリングされたオブジェクトは、対応するデータによって定義される。したがって、CADオブジェクト、PLMオブジェクト、PDMオブジェクト、CAEオブジェクト、CAMオブジェクト、CADデータ、PLMデータ、PDMデータ、CAMデータ、CAEデータを示唆することができる。ただし、これらのコンピュータシステムは、他のもののうち1つを排他するわけではなく、というのは、モデリングされたオブジェクトは、これらのコンピュータシステムの任意の組合せに対応するデータによって定義され得るからである。コンピュータシステムはしたがって、以下で提供されるそのようなシステムの定義から明らかなように、おそらくCADおよびPLMシステムの両方であってよい。
CADシステムによって、CATIAなど、モデリングされたオブジェクトのグラフィック表現に基づいて、モデリングされたオブジェクトを設計するのに少なくとも適合された任意のコンピュータシステムが意図される。この場合、モデリングされたオブジェクトを定義するデータは、モデリングされたオブジェクトの、およびしたがって物理システムの表現を可能にするデータを備える。CADシステムは、たとえば、いくつかのケースでは面または表面をもつ、エッジまたは直線を使ってCADモデリングされたオブジェクトの表現を提供することができる。直線、エッジ、または表面は、様々な方式、たとえば、非一様有理Bスプライン(NURBS)で表され得る。具体的には、CADファイルは、ジオメトリがそこから生成され得る仕様を含み、これは、表現が生成されることを可能にする。モデリングされたオブジェクトの仕様は、単一CADファイルまたは複数のファイルに記憶され得る。CADシステムにおいて、モデリングされたオブジェクトを表すファイルの典型的なサイズは、パーツごとに1メガバイトの範囲内である。また、モデリングされたオブジェクトは通常、数千のパーツのアセンブリである。
CADのコンテキストにおいて、モデリングされたオブジェクトは通常、たとえば、パーツもしくはパーツのアセンブリなどの製品、または可能性としては製品のアセンブリである物理システムを表す、3Dモデリングされたオブジェクトであり得る。「3Dモデリングされたオブジェクト」によって、その3D表現を可能にするデータによってモデリングされる任意のオブジェクトが意図される。3D表現は、パーツをすべての角度から見ることを可能にする。たとえば、3Dモデリングされたオブジェクトは、3Dで表されると、ハンドリングされ、その軸のどれの周りでも、または表現が表示されるスクリーン中のどの軸の周りでも回されることができる。これは特に、3Dモデリングされていない2Dアイコンを除外する。3D表現の表示は、設計を容易にする(すなわち、設計者が自分たちの作業を統計的に遂行する速度を増す)。このことは、製品の設計は製造プロセスの一部であるので、産業における製造プロセスの速度を上げる。
PLMシステムによって、物理的な製造済み製品を表す、モデリングされたオブジェクトの管理に適合された任意のコンピュータシステムが意図される。PLMシステムでは、モデリングされたオブジェクトが、したがって、物理オブジェクトの製造に適したデータによって定義される。これらは通常、次元値および/または公差値であり得る。オブジェクトの正しい製造のために、実際に、そのような値を有することがより良い。
CAMは、コンピュータ支援製造を表す。CAMソリューションによって、製品の製造データを管理するのに適合された任意のソリューション、ハードウェアまたはソフトウェアが意図される。製造データは概して、製造すべき製品、製造プロセスおよび要求される資源に関連したデータを含む。CAMソリューションは、製品の製造プロセス全体を計画し、最適化するのに使われる。たとえば、それは、実行可能性についての情報、製造プロセスの持続期間または製造プロセスの特定のステップにおいて使われ得る特定のロボットなどの資源の数をCAMユーザに提供することができ、したがって、管理または要求される投資についての決定を可能にする。CAMは、CADプロセスおよび起こり得るCAEプロセスの後の後続プロセスである。そのようなCAMソリューションは、Dassault Systemesによって、DELMIA(登録商標)という商標で提供されている。
CAEは、コンピュータ支援エンジニアリングを表す。CAEソリューションによって、モデリングされたオブジェクトの物理的挙動の解析に適合された任意のソリューション、ハードウェアまたはソフトウェアが意図される。よく知られているとともに広く使われているCAE技法は、方程式を通して物理的挙動が計算およびシミュレートされ得る要素への、モデリングされたオブジェクトの分割を通常は伴う有限要素法(FEM)である。そのようなCAEソリューションは、Dassault Systemesによって、SIMULIA(登録商標)という商標で提供されている。別の高まりつつあるCAE技法は、CADジオメトリデータをもたない、異なる物理フィールドからの複数の構成要素からなる複合システムのモデリングおよび解析を伴う。CAEソリューションは、シミュレーション、ならびに、したがって製造すべき製品の最適化、向上および妥当性確認を可能にする。そのようなCAEソリューションは、Dassault Systemesによって、DYMOLA(登録商標)という商標で提供されている。
PDMは、製品データ管理を表す。PDMソリューションによって、特定の製品に関連したすべてのタイプのデータを管理するのに適合された任意のソリューション、ハードウェアまたはソフトウェアが意図される。PDMソリューションは、主としてエンジニアだが、プロジェクトマネージャ、財務担当者、販売員および購買担当者も含む、製品のライフサイクルに関与するすべての主体によって使われ得る。PDMソリューションは概して、製品指向データベースに基づく。それは、主体が、それらの製品についての一貫したデータを共有することを可能にし、したがって、主体が、異なるデータを使うのを防止する。そのようなPDMソリューションは、Dassault Systemesによって、ENOVIA(登録商標)という商標で提供されている。
物理システムは、たとえば、(たとえば、機械)パーツやパーツのアセンブリ、またはより全般的には任意のリジッドボディアセンブリ(たとえば、移動機構)など、CADソフトウェアソリューションまたはCADシステムを用いたその仮想設計の完了に続いて、現実世界において製造されるべき製品であり得る。CADソフトウェアソリューションは、航空宇宙、建築、建設、消費財、ハイテク装置、産業機器、輸送、海上、地上および/または沖合石油生産または輸送を含む、様々な、および無制限の産業分野における製品の設計を可能にする。この場合、物理システムは通常、3D位置、次元、質量関連変数、物質関連変数、および/または自由度の変数を含む物理的変数を伴う機械的方程式によって制約される。製品を制約する方程式は、たとえば機械的リンク、機構閉包、質量保存、エネルギー保存、および/または磁束保存を含む、製品の機械的状態を記述することができる。たとえば、方程式は、大域閉包方程式(それ自体が当分野において知られている)を記述することができる。
物理システムは具体的には、固体アセンブリまたは移動機構、つまり、たとえば回転性および/または円筒ジョイントを通して互いに接続されたフレーム、クランク、ピストン、および/またはロッドを備えるとともに、閉包方程式によって制約される製品であってよい。実際、方法は特に、固体アセンブリおよび移動機構の設計によく適合される。この分野において、方程式のシステムは、いわゆる「閉包方程式」(または「ループ閉包方程式」)である。それは、剛体運動を組み合わせることによって、リジッドボディの次元および相対的な位置を定義する。
以下の参考文献は、この分野において代表的なものであり、そのような閉包方程式の例を提供する。
・非特許文献5、および
・非特許文献6
閉包方程式の例を定義するやり方が、図11に示されるいわゆる「インラインスライダクランク」機構を用いて、ここで示される。それは、基になっている参照体であるフレームFと、回転性ジョイントJ1を通してフレームFにリンクされているクランクCと、回転性ジョイントJ2およびJ3を通してクランクCの端に、およびピストンPにリンクされているロッドRと、最後に、回転性ジョイントJ3を通してロッドRに、および円筒ジョイント(図示せず)を通してフレームFにリンクされているピストンPとを含む。
閉包方程式をセットアップするための第1のステップは、ボディおよびジョイントを識別することである。機構は、4つの(固体)ボディ、すなわち、それぞれF、C、R、Pと記されるフレーム、クランク、ロッド、ピストンを含む。ここで、各ボディは、その次元および他のボディとのリンクを特定するために、1または複数の軸システムを含む。フレームは、f1と記される1つの軸システムを含み、クランクは2つの軸システムc2、c3を含み、ロッドも、2つの軸システムr4、r5を含み、最後に、ピストンは1つの軸システムp6を含む。これらの軸システムは、図12に表されている。
第2のステップは、ボディの次元ならびにボディの間の相対的な位置を取り込むために、一方の軸システムから他方への剛体運動を関連づけることである。剛体運動は、同次行列によって定義される。このことは、角度θの2D回転によって、および2D並進
によって定義される剛体運動の行列が、
であることを意味する。
このように、剛体運動を組み合わせることは、通常の行列積を実行することである。定義により、次元は、同じボディの2つの軸システムを関連させる剛体運動である。定義により、やはりリンクは、別個のボディからの2つの軸システムを関連させる剛体運動である。クランクの次元は、c3=D232となるようにD23であり、並進
によって定義される。
ロッドの次元は、r5=D454となるようにD45であり、並進
によって定義される。
フレームとクランクとの間のリンクは、c2=L121となるようにL12であり、回転
によって定義される。
クランクとロッドとの間のリンクは、r4=L343となるようにL34であり、回転
によって定義される。
ロッドとピストンとの間のリンクは、p6=L565となるようにL56であり、回転
によって定義される
最後に、ピストンとフレームとの間のリンクは、f1=L616となるようにL61であり、並進
によって定義される。
閉包方程式のための最終ステップは、ループトポロジによる、すべてのこれらの剛体運動の組合せが、恒等式
に等しいと書くことである。
公式には、
122334455661=I
である。
構築により、閉包方程式は、次元設定パラメータa、bおよび位置決めパラメータα,β、γ、xを伴う。詳細は、行列積を計算することによって取得される。より正確には、前述の関係は、
である。
次いで、行列積を1ステップずつ計算することによって、
となる。
左および右側の行列係数を識別すると、
cos(α+β+γ)=1
sin(α+β+γ)=0
x cos(α+β+γ)+b cos(α+β)+a cosα=0
−x sin(α+β+γ)+b sin(α+β)+a sinα=0
につながる。
これは、以下のように単純化され得る。
α+β+γ=0
x+b cos(α+β)+a cosα=0
b sin(α+β)+a sinα=0
閉包方程式は、予想される形状F(a,b,α,β,γ,x)=0を有し、ここで
である。
また、上式で、次元パラメータは(a、b)であり、位置パラメータは(α、β、γ、x)である。
図2は、方法を実行するためのシステムのGUIの一実施例を示し、ここでコンピュータシステムはCADシステムである。
GUI2100は、典型的なCADのようなインタフェースであってよく、標準メニューバー2110、2120、ならびに下部およびサイドツールバー2140、2150を有する。そのようなメニューバーおよびツールバーは、ユーザ選択可能アイコンのセットを含み、各アイコンは、当分野において知られているように、1または複数の操作または関数に関連づけられる。これらのアイコンの一部は、GUI2100に表示される3Dモデリングされたオブジェクト2000を編集し、かつ/またはそれに対して働きかけるのに適合されたソフトウェアツールに関連づけられる。3Dモデリングされたオブジェクト2000は、図2のスクリーンショット上に3Dで表されるが、GUI2100は、方法の表示するステップS30およびナビゲートするステップS40を実行するための特定のモードに切り替わるための関数を備え得ることが留意されるべきである。このようなモードのビューの実施例は、後で記載される。ソフトウェアツールは、ワークベンチにグループ化され得る。各ワークベンチは、ソフトウェアツールのサブセットを備える。特に、ワークベンチのうち1つは、モデリングされた製品2000の幾何学特徴を編集するのに適した編集ワークベンチである。操作中、設計者はたとえば、オブジェクト2000のパーツをあらかじめ選択し、次いで、適切なアイコンを選択することによって、操作(たとえば、次元、色などを変更する)を開始し、または幾何学制約を編集することができる。たとえば、典型的なCAD操作は、スクリーン上に表示される3Dモデリングされたオブジェクトの穴あけまたは折り畳みのモデリングである。
GUIはたとえば、表示された製品2000に関連したデータ2500を表示することができる。図2の実施例において、「特徴ツリー」として表示されるデータ2500、およびそれらの3D表現2000は、ブレーキキャリパーおよびディスクを含むブレーキアセンブリに関する。GUIはさらに、編集された製品の操作のシミュレーションをトリガするために、たとえば、オブジェクトの3D配向を容易にするための様々なタイプのグラフィックツール2130、2070、2080を示し、または、表示された製品2000の様々な属性をレンダリングすることができる。カーソル2060は、ユーザがグラフィックツールと対話することを可能にするように、触覚装置によって制御され得る。
図3は、コンピュータシステムの一実施例を示し、ここでコンピュータシステムは、クライアントコンピュータシステム、たとえば、ユーザのワークステーションである。
この実施例のクライアントコンピュータは、内部通信バス1000に接続された中央処理装置(CPU)1010を備え、ランダムアクセスメモリ(RAM)1070もバスに接続されている。クライアントコンピュータはさらに、バスに接続されたビデオランダムアクセスメモリ1100に関連づけられたグラフィカル処理ユニット(GPU)1110を提供される。ビデオRAM1100はまた、フレームバッファとして、当分野において知られている。大容量記憶装置コントローラ1020が、ハードドライブ1030などの大容量メモリ装置へのアクセスを管理する。コンピュータプログラム命令およびデータを有形に実行するのに適した大容量メモリ装置は、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリ装置などの半導体メモリ装置と、内部ハードディスクおよび取外し可能ディスクなどの磁気ディスクと、光磁気ディスクと、ならびに、CD−ROMディスク1040とを例として含む、すべての形の不揮発性メモリを含む。上記のいずれも、特殊設計されたASIC(特定用途向け集積回路)によって補完され、または組み込まれ得る。ネットワークアダプタ1050が、ネットワーク1060へのアクセスを管理する。クライアントコンピュータは、カーソル制御装置、キーボードなどのような触覚装置1090も含み得る。カーソル制御装置は、クライアントコンピュータにおいて、ユーザが、ディスプレイ1080上の任意の所望の場所にカーソルを選択的に位置づけるのを許可するのに使われ、さらに、カーソル制御装置は、ユーザが、様々なコマンド、および入力制御信号を選択することを可能にする。カーソル制御装置は、システムへの入力制御信号のためのいくつかの信号生成装置を含む。通常、カーソル制御装置はマウスであってよく、マウスのボタンは、信号を生成するのに使われる。代替または追加として、クライアントコンピュータシステムは、感知パッド、および/または感知スクリーンを備え得る。
コンピュータプログラムは、コンピュータによって実行可能な命令を備えることができ、命令は、上記システムに方法を実行させるための手段を備える。プログラムは、システムのメモリを含む、どのデータ記録媒体にも記録可能であり得る。プログラムは、たとえば、デジタル電子回路機構で、またはコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアで、またはそれらの組合せで実行され得る。プログラムは、機器、たとえば、プログラム可能プロセッサによる実行のために機械可読記憶装置で有形に実行される製品として実行され得る。方法ステップは、入力データに対して操作し、出力を生成することによって、方法の関数を実行するための命令のプログラムを実行するプログラム可能プロセッサによって実行され得る。プロセッサはしたがって、プログラム可能であり、データ記憶システム、少なくとも1つの入力装置、および少なくとも1つの出力装置からデータおよび命令を受け取るように、ならびにそれらにデータおよび命令を送信するように結合され得る。アプリケーションプログラムは、高度手続型もしくはオブジェクト指向プログラミング言語で、または所望される場合、アセンブリもしくはマシン言語で実行され得る。いずれのケースでも、言語は、コンパイル型またはインタープリタ型言語であり得る。プログラムは、フルインストールプログラムでもアップデートプログラムでもよい。システム上のプログラムのアプリケーションは、いずれのケースでも、方法を実行するための命令を生じる。
「物理システムを設計すること」は、物理システムを作り上げるプロセスの少なくとも一部である、任意のアクションまたは一連のアクションを指定する。したがって、方法は、物理システムモデルを一から作成することを備え得る。あるいは、方法は、以前作成されたモデルを提供し、次いで、そのモデルを修正することを備え得る。
方法は製造プロセスに含まれてよく、製造プロセスは、方法を実行した後、設計されたモデルに対応する物理製品を生産することを備え得る。いずれのケースでも、方法によって設計された、モデリングされたオブジェクトは、製造オブジェクトを表し得る。モデリングされたオブジェクトはしたがって、モデリングされた立体(すなわち、立体を表す、モデリングされたオブジェクト)であってよい。製造オブジェクトは、パーツやパーツのアセンブリなどの製品であってよい。方法は、モデリングされたオブジェクトの設計を向上させるので、方法は、製品の製造も向上させ、したがって製造プロセスの生産性を増す。
方法は、方程式に関与する変数を、固定された変数と固定されていない変数に区分するステップS10を備える。上で説明したように、物理システムは、たとえば数、実数および連続数である可変値をとり得る変数を伴う方程式のシステムによって制約される。これらの変数は、方法によって2つのサブセットに区分(すなわち、分離)され、一方は「固定された」と呼ばれ、他方は、「固定されていない」と呼ばれる変数である。これは、対象となっている(ナビゲートすべき)変数および固定すべき変数を判定することができるユーザの対話により行われ得る。方法はしたがって、各変数に「固定された」または代替として「固定されていない」と印をつけ、そうすることによって、プログラミングの観点から区分を達成することができる。「固定された」変数は、それらの値が、方法の次のステップ(特に、計算するステップS20およびナビゲートするステップS40)のために固定されるという事実によって定義され、「固定されていない」変数は、リリースされる値を有してよく、したがって変わり得る。区分するステップS10を実行するとき、固定された変数に割り当てられた、固定された値は、たとえば設計者によって、または現在/保留値から逸脱することによって、どのようにして割り当てられてもよい(後で言及されるように、方法が連続して実行される場合)。
いずれのケースでも、区分するステップS10は、方程式のシステムを、1に等しい自由度をもつ、いわゆる「制限付きシステム」に設定するように実行される。制限付きシステムは、初期システムの変数を固定することが、残りの解が初期システムの解のサブセットであるという意味で、方程式の初期システムの制限されたバージョンを定義することに等しいので、「制限された」と呼ばれる。区分は、実装により、制限付きシステムの自由度が厳密に1に等しくなるように実行される。言い換えると、固定された変数に制約として割り当てられた値を考慮に入れて、方程式のシステムによって認められた解の空間は次元1である。方程式の初期システムを与えられると、このような制限を達成するやり方は概して、当業者にとってアクセス可能である。実施例が後で提供される。
1に等しい自由度を有する制限付きシステムのおかげで、方法は次いで、固定されていない変数の領域における、制限付きシステムの解のパラメータ化された曲線(すなわち、次元1の多様体)を計算するステップS20で計算することができる。言い換えると、方法は、固定された変数に割り当てられた、固定された値を与えられると、方程式を尊重する、固定されていない変数の値のすべてのセットを見つけ、それらを、1つのパラメータの関数として記述する(パラメータ化された曲線)。
次いで、方法は、設計、特に制限付きシステムの解のナビゲーションを容易にするやり方で、設計者に対して情報を表示する。
具体的には、方法は、固定されていない変数の少なくとも1つのペアについて、そのペアの領域の積における曲線(制限付きシステムの解)の射影を表示するステップS30を備える。言い換えると、固定されていない変数の少なくとも1つのペアが検討され、2つの変数の各々の領域の積が次いで、ユーザに対して表され/表示される。さらに、曲線は、この2D表現で表示される。より厳密には、曲線は、この2D表現に射影され、したがって、必ずしも連続しない2D曲線を生じる。したがって、ユーザは、制限付きシステムの解を考慮して、変数によってとられる値の明確および2Dのヒントを手に入れる。これは、設計を容易にする。
さらに、方法は、パラメータ化された曲線上で解をナビゲートするステップS40を備える。図1は、方法のステップを、一続きのステップとして表すが、表示するステップS30の表示は、ナビゲートするステップS40のナビゲート全体を通して実行される。方法は、リアルタイムで、曲線の射影上に現在のナビゲーション位置を表すことを備える。言い換えると、各現在時刻に、ある特定の解(定義により、「現在のナビゲーション解」と呼ばれる)のマーカが、曲線の射影の表示において、ユーザに対して表示され得る(射影は、2つの検討される固定されていない変数に対応する)。このように、ユーザは、具体的には検討される変数(領域ペアの積が表示される変数)に対して、これらの解がどのように並進されるかを2Dで見ることによって、制限付きシステムの解を容易にブラウズし、把握することができる。
方法によって可能にされるナビゲートするステップS40は次いで、何らかのやり方で、物理システムを設計するのに使われ得る。たとえば、ユーザは、ナビゲートするステップS40により、単に解の理解を得るだけの場合もある。ただし、ユーザは、(たとえば、自分が選んだ)1またはいくつかの特定の解を保持し、解を記憶することもできる。設計者は次いで、物理システムの別の表現、たとえば上で言及した物理製品のケースにおける3D表現に切り替え、設計者は次いで、たとえば保持された解に基づいて、別のタイプの設計、たとえば3D幾何学設計を実行することができる。あるいは、設計者は単に、保持された解の仕様を別の設計者に送る場合がある。
設計者を特によく助ける方法の実施例が、図4ないし10を参照してここで論じられる。
この実施例の方法のフローチャートを示す図4が参照される。非線形方程式のリストが与えられ、方程式に関与する変数によって表される設計パラメータのリストが与えられると、この実施例の方法は、ユーザが解のセットを調査するための対話的やり方を提供する。元来、すべての解のセットは、概して高次元空間である設計パラメータ空間のサブセットである。初期解から始めて、このサブセットの中をナビゲートするための、提案されるやり方は、すべての解のセットの1次元サブセットである曲線セグメントに沿って動くものである。この曲線セグメントは、ユーザによって、以下のステップに従って定義され、制御される。ユーザは、固定された値をいくつかの設計パラメータに設定するよう、およびいくつかの他の設計パラメータを解放するよう依頼される。この設定プロセスは、方程式のシステムの自由度(以下では、DOF)の数が厳密に1になるまで繰り返される。これが、区分するステップS10である。DOF解析は、システムによって実行される。簡単にするために、ユーザが、いくつかの設計パラメータをナビゲーションから、および設定から非表示にすることを望むことが起こり得る。それらが非表示にされるのにもかかわらず、それらのパラメータは、実際には計算するステップS20での計算に関与している。次いで、システムは、固定されていない設計パラメータの部分空間にある、パラメータ化された曲線セグメントを計算するステップS20で計算する。曲線セグメントは、表示するステップS30で、複数の2次元の射影を通して表示される。曲線セグメント上のどの点も、問題の具体的な解である。するステップS40によるナビゲーションにおいて、この曲線上でグラフィカルカーソルを動かすことによって、ユーザは、解の連続体を調査する。対応する設計パラメータ値は、他の目的(たとえば、物理システムの対応する構成を3次元ビューで表示する)のために保存され得る。曲線セグメントは、エンドポイントカーソルを通しても拡大され得る。どの瞬間でも、設計者は、どの設計パラメータも固定し、固定せず、非表示にし、再表示し、新規曲線セグメント計算を依頼することができる。カーソル位置に対応する曲線上の点は、新規曲線セグメントについての初期解の役割を果たす。
この実施例の方法はしたがって、様々なパラメータが解にどのように影響し得るかを、設計者が理解するのを助ける。これは、パラメータの相関ならびに最適化を含む。さらに、既存の曲線セグメント上の現在の点から新規曲線セグメントを計算するとき、この実施例の方法は、ナビゲーションが決して解セットの外に出ないことを保証する。
この実施例の方法が、ここでより詳しく論じられる。
最初に、計算するステップS20において使われ得る微分ジオメトリが論じられる。方程式の平滑が、ここで論じられる。
を、微分可能な関数X→F(X)とする。関数Fのスカラー座標は、
と記される。
各インデックスi=1,...,nについて、スカラー関数fiの勾配ベクトルは、▽fiと記される。X=(x1,...,xn+1)と記すと、▽fiの座標は、
となる。
表記U*は、行列(resp.vector)Uの転置行列(resp.vector)である。したがって、▽fi*は、列ベクトルである▽fiとは反対に直線ベクトルである。
これらの表記を用いて、点Xにおける関数Fの導関数
は、
と書かれ得る。
モデリングの観点から、線形マッピングF’(X)の範囲は、
のオープンサブセット中のすべてのXについて極大である(その次元がnであることを意味する)と想定される。そうでない場合、エンジニアリング問題をモデリングする方程式はうまく定義されず、方法は停止し、新規方程式を提供するよう、ユーザに依頼すればよい。
微分方程式が、ここで論じられる。
を、関数Fに関連づけられるとともに次のように定義されるベクトルフィールドとする。j=1,...,n+1について、Tjと記されるTの第jの座標は、(n+1)×(n+1)行列式
である。
i=1,...,nについて、行列式の第iの直線は、関数fiの転置行列勾配ベクトルである。行列式の最終直線は、ej、すなわち
の第jの正準ベクトルである。現況技術から、すべての
について、F’(X)T(X)=0であることがよく知られている。
を方程式F=0の特定の解とし、これはF(X0)=0であることを意味する。T(X0)≠0である場合、X0の近傍における、方程式F=0の解は、曲線t→X(t)の(再パラメータ化の下で)一意の非縮退弧であり、これは、X(0)=X0であること、および0の近傍におけるすべてのtについてF(X(t))=0であることを意味する。曲線t→X(t)の弧は有利には、一次常微分方程式
X’=T(X)
X(0)=X0
を積分することによって計算される。
表記X’は、パラメータtに関する導出であり、
を意味する。
継続の問題が、ここで論じられる。
方程式F(X)=0の解セットが、分岐点(たとえば、図5の太字点50)を特徴とする曲線である場合、前の微分方程式の解は、交差する点をステップオーバすることができない。微分解は、分岐点において「停止する」か、またはターンし、交差分岐を去る(次の図の点線軌道)。さらに、どのターンを微分解がとるか予測することはできない。
この挙動が満足できない場合、微分方程式を解くのではなく、連続アルゴリズムが方法によって実行され得る。たとえば、方法は、たとえば十分大きいステップサイズをとることによって、分岐点を「飛び越える」ためのどの既存アルゴリズムを実行してもよい。数値連続および分岐管理についての典型的な参考文献は、非特許文献7である。
ここで、この実施例の方法が、特定のケースにおいて記載される。
この実施例の方法は、6つの設計パラメータ(変数)を伴う3つのスカラー方程式によってモデリングされたシステムのケースにおいて記載される。
f(a,b,c,d,e,k)=0
g(a,b,c,d,e,k)=0
h(a,b,c,d,e,k)=0
このケースにおけるこの実施例の方法の入力データは、初期解、すなわち、
f(a0,b0,c0,d0,e0,k0)=0
g(a0,b0,c0,d0,e0,k0)=0
h(a0,b0,c0,d0,e0,k0)=0
となるような既知の値(a0、b0、c0、d0、e0、k0)である。
3つのスカラー方程式があるので、自由パラメータの数は4のはずであり、したがって、固定されたパラメータの数は2のはずである。他のケースは、たとえば、方法を停止し、またはユーザに、対話により決定を助けるよう依頼することによって、どのやり方でハンドリングされてもよい。通常のケースでは、ユーザは、区分するステップS10で、たとえば、
b=b0
c=c0
のように、2つのパラメータ値を固定するよう依頼される。
次いで、システムは、固定されていないパラメータa、d、e、kが、方程式
f(a,b0,c0,d,e,k)=0
g(a,b0,c0,d,e,k)=0
h(a,b0,c0,d,e,k)=0
の正常曲線解を定義することをチェックする。
このチェックは、上で言及された微分ジオメトリ公式を、
によって定義される関数
に適用するものである。
関数Fに関連づけられたベクトルフィールドは、
である。
3×4行列を、
M(a,d,e,k)=
と記す。
この実施例の方法はしたがって、ベクトルフィールド座標を計算し、この座標は、それらが解曲線の接線方向を提供するとき、「一般化されたクロス積」を定義し、
である。
ベクトルフィールドの初期値がゼロにならない場合、すなわち、
T(a0,d0,e0,k0)≠0
である場合、
次いで、初期点で始まる解曲線
が、一次微分方程式
a’=T1(a,d,e,k)
d’=T2(a,d,e,k)
e’=T3(a,d,e,k)
k’=T4(a,d,e,k)
を積分することによって計算するステップS20で計算される。
区間[tmin,tmax]にわたって初期条件
a(0)=a0
d(0)=d0
e(0)=e0
k(0)=k0
に関連づけられ、ここでtmin<0およびtmax>0である。
ベクトルフィールドが初期解においてゼロになる場合、すなわちT(a0,d0,e0,k0)=0の場合、解曲線は、一次微分方程式を使って計算されることができない。ユーザは、ある初期ベクトルフィールド値が非ゼロになるまで、他のパラメータを固定する/固定しないよう依頼される。すべての選択肢がゼロの初期ベクトルフィールドにつながる場合、初期解(a0、b0、c0、d0、e0、k0)は特異であり、ユーザは、別の解を提供するよう依頼される。
この実施例の方法において使われるグラフィカルユーザインタフェースが、方法によって提供されるユーザ経験の強化を示すためにここで論じられる。図6は、この実施例に対応するユーザインタフェース60を示す。ユーザインタフェース60は特に、ユーザに対して表示される一連の要素を備える。
上で説明したように、この実施例の方法は、方程式(f=0、g=0、h=0)に関与する変数(a、b、c、d、e、k)を、ユーザ対話により、固定された変数(b、c)と固定されていない変数(a、d、e、k)に区分する。ユーザは次いで、固定された変数についての固定された値を設定/定義し、そうすることによって、システムを、1に等しい自由度をもつ制限付きシステムに設定する。これは、表示されるテーブル67の変数名とは別に、列68中のチェック点、および列69中の、固定された変数によってとられる値のシェードオフ(shade off)(この実施例のケースでは、bについては1.566、cについては3.559)によって表される。この方法は次いで、固定されていない変数の領域における、制限付きシステムの解のパラメータ化された曲線を計算する。
次いで、この実施例のケースにおいて、方法は、固定されていない変数のすべてのペアについて、正規直交フレーム(71、72、73、74、75、76)として表される、ペアの領域の積における曲線の射影(61、62、63、64、65、66)を表示する。ユーザは次いで、パラメータ化された曲線上の解をナビゲートすることができ、方法は、リアルタイムで、曲線の各表示された射影における現在のナビゲーション位置を表し、これは、曲線の各表示された射影上の点(81、86)(この実施例のケースでは、三角形の点)として具体化される(6つの点のうち2つの点のみが、簡潔のために図面上で参照されている)。
ナビゲーションは、ユーザに対して表示されるとともに、制限付きシステムの解の計算されたパラメータ化された曲線の根底にあるパラメータに対応するカーソルtをスライドすることによって、連続して(すなわち、視覚的連続性をもって、すなわち、点(81、86)の視覚的「ジャンプ」なしで、平滑に)容易に実行される。カーソルtがスライドされると、現在のナビゲーション位置を表す点(81、86)も、曲線射影(61、62、63、64、65、66)上でスライドする。これは、ユーザが、変数のペアの間の相関/相互依存/相互影響を理解するのを可能にする。また、境界tmaxおよびtminが、同じバーの上のカーソルとして、ユーザに対して表示される。ユーザは、バーの上のカーソルをスライドすることによって、境界を修正することができる。そのようなカーソルは、特に直観的なナビゲーションを可能にする。また、ナビゲーションがリアルタイムで実行されると、ユーザインタフェース60は、列69に含まれる値(固定された変数bおよびcを除く)をリアルタイムで更新する。
正規直交フレーム(71、72、73、74、75、76)は、X軸およびY軸が各々、ペアの領域の積での曲線の射影が表される、固定されていない変数のペアのそれぞれの1つに対応するようなものである。たとえば、正規直交フレーム71のX軸は変数aに対応し、正規直交フレーム71のY軸は変数dに対応し、正規直交フレーム71はしたがって、解曲線がナビゲートされるときにペア(a、d)によってとられる値を表す。正規直交フレームは、それらが直交するので、それらが対応する2つの変数の間の相関/相互依存の直観的、したがって素早い理解を可能にする。また、それらは、特に正規直交(XおよびY軸の両方についての単位ステップサイズ)であるので、それらは、後で説明される三角形表現を可能にする。
この実施例において、同じ固定されていない変数に対応するX軸をもつフレームは垂直に整列され、同じ固定されていない変数に対応するY軸をもつフレームは水平に整列される。言い換えると、フレームは、水平行および垂直列に体系化されて表示され、同じ行のすべてのフレームは、同じ固定されていない変数に対応するY軸を有し(たとえば、図6の中央行のY軸は、変数eに対応する)、同じ列のすべてのフレームは、同じ固定されていない変数に対応するX軸を有する(たとえば、図6の中央列のX軸は、変数dに対応する)。これは、1つの与えられた変数をもつすべての変数の相関を、それらが集められ行または列において整列されるとき、簡単にとらえることを可能にする。
この実施例において、セットのペアすべてについて、フレームは具体的には、三角形グリッドによって並べられる。より全般的には、三角形グリッドにおけるこの配置は、後で説明されるように、各々が、固定されていない変数のそれぞれのセット用である(したがって、そのような三角形表現用の別個のセットに集められる)、いくつかのそのような三角形グリッドが表示され得るという意味で、粒状であり得る。すべてのケースにおいて、このような三角形表現は、ユーザによる、変数の間の相関の認知的知覚を増す。
ユーザの知覚を強化するために、曲線の射影上に現在のナビゲーション位置を表すことは、曲線の射影上での現在のナビゲーション位置の射影の水平および垂直な整列のマーカを表示することを備え得る。言い換えると、現在のナビゲーション位置、すなわち、この実施例では点(81、82)の異なる射影の整列を目立たせる何らかの視覚情報が、ユーザに対して表示され得る。このマーカは、この実施例のケースでは、点(81、82)と接合する点線88として表示される。このように、ユーザは、変数の間の相関をより良く見ることができる。
曲線セグメント境界tminおよびtmaxは、曲線を拡張するために、対話により調整され得る。2次元の射影曲線の射影(61、62、63、64、65、66)は、以下でより詳しく述べられる三角形パターンにより並べられる。太字の方形点(82、87)は、初期解を表す。三角形の点(81、86)は、解曲線上の現在の解点(61、66)を表す。ユーザは、tスライダを使って、現在点を、曲線に沿って動かすことができる。点線の88直線は、2次元の射影すべてにおける現在の解点の関係を具体化する。tスライダを動かすことは、すべての2D曲線上の三角形の点を、対応する点線とともに移動させる。
上で説明したように、この実施例の方法は、特定のパターンの2D射影、すなわち三角形グリッドを提供する。グラフィカルユーザインタフェース60の1つの基本特徴は実際、図6に示される「2D射影のパターン」である。公式には、それは、1からmまで番号を振られた、m個のパラメータのセットによって定義される。このパターンは、平面三角形グリッドにより並べられたS(i,j)と記される
個の2次元的軸システムからなり、i=1,...,m−1,j=1,...,m−1およびj≧iを意味する。軸システムS(i,j)の水平軸は、パラメータ番号iで標示され、軸システムS(i,j)の垂直軸は、パラメータ番号j+1で標示される。このように、グリッドのすべての水平軸が垂直に整列され、グリッドのすべての垂直軸が水平に整列される。このプロパティは、複数のカーソルの依存を具体化する水平および垂直直線(図6の点線88)を可能にする。図7は、一般的ケースにおける三角形グリッドおよび軸ラベルを示す。
この実施例の方法は、ここまで、1つのナビゲーションフェーズについて説明された。ただし、方法は反復されてよいことが留意されるべきである。より詳細には、区分するステップS10、計算するステップS20、および表示するステップS30が反復されてよい。そのような反復は、区分するステップS10が2つの逐次的反復の間で異なるケースでは興味深い。言い換えると、上で説明したように1つのナビゲーションフェーズを実行した後、方法は、区分するステップS10を反復してよく、したがって、固定されていない変数および固定された変数の異なる設定、およびしたがって初期システムの異なる制限につながる。計算された解曲線はしたがって、前の反復のうち1つとは異なってもよく、したがって表示するステップS30もそうである(特に、固定されていない変数が異なり得るか、または曲線の射影が異なり得るとき)。このように、ユーザは、2つの異なる制限付きシステムの解空間が概して異なるとき、前の反復ではアクセス可能でない、方程式の初期システムの解空間の新規エリア内をナビゲートすることができる。これは、ユーザに柔軟性をもたらす。
特に、ナビゲーション位置は、2つの逐次的反復の間の遷移において、同じであってよい。言い換えると、変数(固定された、または固定されていない)すべてによってとられる値は、計算するステップS20の次の反復の解曲線を計算するための、および表示するステップS30/ナビゲートするステップS40の次の反復の開始において点81および86(次いで、点82および87と混同される)を表示するための開始点として働き得る。これは、ある解曲線から別の曲線への平滑な遷移を可能にする。このように、ユーザは、平滑および連続的に、曲線を追い、すなわちナビゲーションフェーズのある反復から、別の反復に曲線を変えることによって、解空間を探査し、そうすることによって、探査された解のより良い理解を得る。
上で言及したように、フレームの三角形グリッド表示は、必ずしもすべての固定されていない変数についてではなく、可能性としては、固定されていない変数すべてのサブセットについても実行され得る。ユーザは、表示するステップS30がそれに対して実行される固定されていない変数のセットを実際に判定することができる。これは、ナビゲートするステップS40によるナビゲーションの洗練を可能にする。
固定されていない変数の少なくとも1つのセットを判定することは、1または複数の固定されていない変数を非表示にすること、すなわち、それらを表示するステップS30から除くことを特に備え得る。
いくつかの状況では、いくつかの設計パラメータは、ナビゲーション目的に適さない。たとえば、機械アセンブリを設計するとき、ユーザは、次元パラメータにのみ興味をもつ場合があり、位置パラメータを無視したいと思う。定義により、次元パラメータは、アセンブリのリジッドボディの次元を設定し、位置パラメータは、リジッドボディの位置を設定する。この場合、ユーザは、「非表示にされたパラメータ」のセットを定義することができる。当然ながら、それらは計算に関与するが、それらは2D射影には表示されず、ユーザは、それらについての数値を提供するよう依頼されない。非表示にされたパラメータは、存在する場合、システムによって自由と設定される。
たとえば、図8の過制約4バーアセンブリが、非線形方程式のシステムF(a,b,c,d,e,f,x,y,u,v)=0によって設計され、ここで
である。
ユーザは通常、この実施例では、バーの長さを定義する次元パラメータ依存度a、b、c、d、e、fに興味をもつだけである。この場合、パラメータx、y、u、vは、ユーザによって「非表示」と設定され、システムは、それらを「自由」と設定する。非線形システムは、5つの方程式を特徴とするので、厳密には6つのパラメータが、ナビゲーション目的のために自由でなければならない。4つの非表示にされたパラメータは既に自由なので、ユーザは、6つの次元パラメータのうち4つの値を、たとえばa=a0、b=b0、c=c0およびd=d0と固定するよう依頼される。次いで、システムの観点から、(e,f,x,y,u,v)→F(a0,b0,c0,d0,e,f,x,y,u,v)によって定義される部分関数
を検討することによって、1DOF非線形システムF(a0,b0,c0,d0,e,f,x,y,u,v)=0に対してナビゲーションが実行される。これは、ナビゲーション曲線が、6次元空間
において計算されることを意味する。
しかし、ユーザの観点からは、曲線セグメント
は、図9で表されるように、e、fパラメータの2D空間に表示される。その後、ユーザは、(この実施例について)それらのうち2つだけが自由であるとすると、どのやり方で他の次元パラメータを解放し、固定してもよい。
さらに、固定されていない変数の少なくとも1つのセットを判定することは、再表示された固定されていない変数のグループをセットに分裂させることを備え得る。言い換えると、表示するステップS30に関与する固定されていない変数は、たとえば、各グループに対応する三角形グリッドにより別々に各々が表される異なるグループに分離されてよい。このようなケースでは、表示に関与する固定されていない変数のペアは、すべてのグループについて判定されたすべてのペアではないが、各グループについての同じグループ内である。
意味論的な目的のために、設計パラメータのセットをサブセットに分裂させることが有用であり得る。たとえば、機械アセンブリを設計するとき、次元パラメータのサブセットおよび位置パラメータのサブセットが、適切な分類である。
本発明のユーザインタフェースは、設計パラメータの各サブセットについて、1つのパターンの2D射影(図10で表されるように、変数a、b、cについては三角形パターン102、および変数u、v、yについては三角形パターン104)を表示する。mを設計パラメータの数とし、qをサブセットの数とし、mi、i=1,...,qを、第iのサブセット中の設計パラメータの数とする。m個のパラメータによって定義される1つのパターンの2D射影ではなく、システムは、mi個のパラメータによってそれぞれ定義されるq個のパターンの2D射影を表示する。したがって、2D軸システムの数は、
から
まで削減される。さらに、設計パラメータの各サブセットに関連づけられた2D射影のパターンは、別々に表示され、ユーザインタフェースをより簡素にする。
設計パラメータのサブセットは、互いに素であるとは想定されないことに気づかれたい。2つのサブセットが、設計パラメータを共有することができる。いくつかのパターンの2D射影を表示するときでも、システムは常に、一意のtスライダを表示し、これは、すべての2D曲線セグメントのすべてのカーソルを駆動する。たとえば、問題F(a,b,c,d,e,f,x,y,u,v)=0に戻ると、ユーザは、設計パラメータの2つのサブセット、すなわち次元パラメータa、b、c、d、e、fおよび位置パラメータx、y、u、vを作成する。方程式F=0は5つのスカラー方程式を含むので、ユーザは、数値を4つの設計パラメータに、たとえばd=d0、e=e0、f=f0およびx=x0と設定するよう依頼される。システムは、部分関数(a,b,c,y,u,v)→F(a,b,c,d0,e0,f0,x0,y,u,v)=0を検討することによって、6次元空間において曲線セグメントを計算する。サブセットの定義によると、システムは、図10に示したように、{a,b,c}および{y,u,v}によってそれぞれ定義される2つのパターンの2D射影を表示する。
この実施例では、サブセットの定義のおかげで、2D曲線の数は6であり、これは、6つの設計パラメータによって定義される2D曲線の総数、すなわち15よりはるかに小さい。

Claims (15)

  1. 変数を伴う方程式のシステムによって制約された物理システムを設計するためのコンピュータ実行方法であって、
    前記方程式に関与する前記変数を、固定された変数および固定されていない変数に区分し、そうすることによって、前記方程式のシステムを、1に等しい自由度をもつ制限付きシステムに設定する、ステップ(S10)と、
    前記固定されていない変数の領域における、前記制限付きシステムの解のパラメータ化された曲線を計算するステップ(S20)と、
    固定されていない変数の少なくとも1つのペアに対して、前記ペアの領域の積における前記曲線の射影を表示するステップ(S30)と、
    前記パラメータ化された曲線上で前記解をナビゲートし、リアルタイムで、前記曲線の射影上に、現在のナビゲーション位置を表す、ステップ(S40)と
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記曲線の射影は、そのX軸およびY軸が各々、固定されていない変数の前記ペアのそれぞれの1つに対応する正規直交フレーム中に表示されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記曲線の射影を表示するステップ(S30)は、固定されていない変数のいくつかのペアについて実行され、同じ固定されていない変数に対応するX軸をもつフレームは垂直に整列され、同じ固定されていない変数に対応するY軸をもつフレームは水平に整列されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記表示するステップは、固定されていない変数の少なくとも1つのセットについて、前記セットの前記ペアすべてについて実行され、前記フレームは、三角形グリッドにより並べられることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記曲線の射影上に現在のナビゲーション位置を表すステップは、前記曲線の射影上での現在のナビゲーション位置の射影の前記水平および垂直な整列のマーカを表示するステップを備えることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記区分するステップ(S10)、前記計算するステップ(S20)、および前記表示するステップ(S30)は反復され、前記区分するステップ(S10)は、2つの逐次的反復の間で異なることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記ナビゲーション位置は、2つの逐次的反復の間の遷移時に同じであることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記ナビゲートするステップ(S40)は連続的であることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記ナビゲートするステップは、ユーザによって、表示されているカーソルをスライドするステップを備えることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. ユーザによって、固定されていない変数の前記少なくとも1つのセットを判定するステップを備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記固定されていない変数の前記少なくとも1つのセットを判定するステップは、1または複数の固定されていない変数を非表示にするステップ、および/または再表示された固定されていない変数のグループをセットに分裂させるステップを備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記物理システムは、機械製品、メカトロニック製品、電気製品、生体、パッケージング製品、建築製品、マルチフィジックシステム、金融システム、または人口変遷モデルであることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の方法を実行するための命令を備えることを特徴とするコンピュータプログラム。
  14. 請求項13に記載のコンピュータプログラムを記録していることを特徴とするコンピュータ可読記録媒体。
  15. メモリに結合されたプロセッサとグラフィカルユーザインタフェースとを備えるコンピュータシステムであって、前記メモリが、請求項13に記載のコンピュータプログラムを記録していることを特徴とするコンピュータシステム。
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