JP2015158738A - 医療情報処理システムおよび医療情報処理装置 - Google Patents

医療情報処理システムおよび医療情報処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】医療機関の従事者に医療情報に関する情報を提示することが可能な医療情報管理装置を提供する。【解決手段】医用情報管理装置の医療情報記憶部は、医療情報を記憶する。抽出部は、医療情報記憶部から医療情報を取得する。さらに抽出部は、取得した医療情報から、あらかじめ設定された所定項目の情報である特定医療情報を抽出する。変換部は、抽出した特定医療情報を医療用語に変換する。関連情報記憶部は、医療用語とユーザ属性と、医療用語の参照情報を含むデータの所在を示す参照先情報とを関連付けた第1のテーブルを記憶する。取得部は、ユーザ属性を取得する。参照先情報取得部は、変換された医療用語、および取得したユーザ属性に基づいて、関連情報記憶部から参照先情報を取得する。出力部は、取得された参照先情報を出力する。【選択図】図2

Description

本発明は、医療情報処理システムおよび医療情報処理装置に関する。
地域の診療所や総合病院等の医療機関において、診断結果や治療経過等の医療情報が管理されている。また医療情報は、電子カルテ等において電子的な情報として管理されることがある。医療情報が電子的に管理されることにより、医療情報の入力、管理および検索が省力化される。
また医療機関によっては、患者に対し、電子カルテに入力された医療情報等を閲覧させる場合がある。しかし、医療情報には医師の所見等が含まれ、患者にとって記載内容を把握することが困難な場合がある。そこで、簡易電子カルテを作成することができる医療情報管理装置(特許文献1参照)が提案されている。簡易電子カルテは、医師により作成された電子カルテ等の医療情報とは別に用意されたものである。簡易電子カルテには、患者が自分のカルテを閲覧した場合でも、そこに記載されている内容が把握できるように平易な内容が記載されている。
特開2006−252304号公報
しかしながら、医師等の医療機関の従事者であっても、電子カルテ等の医療情報の内容を把握しがたい場合がある。この点、従来の医療情報管理装置は、医療機関の従事者にとって必要な情報を、効率よく提供できないおそれがあった。
この実施形態は、医療機関の従事者に医療情報に関する情報を提示することが可能な医療情報処理装置を提供することを目的とする。
実施形態の医療情報処理システムは、医療情報記憶部と、抽出部と、医療用語出力部と、関連情報記憶部と、参照先情報取得部と、出力部とを有する。医療情報記憶部は、医療情報を記憶する。抽出部は、医療情報記憶部から医療情報を取得する。さらに抽出部は、取得した医療情報から、所定項目の情報である特定医療情報を抽出する。医療用語出力部は、抽出した特定医療情報に対応する医療用語を出力する。関連情報記憶部は、医療用語と、医療用語の参照情報を含むデータの所在を示す参照先情報とを関連付けた第1のテーブルを記憶する。参照先情報取得部は、出力された医療用語に基づいて、第1のテーブルにより関連情報記憶部から参照先情報を取得する。出力部は、取得された参照先情報を出力する。
第1実施形態の医用情報管理装置を含む医用システムの概要を示す概略ブロック図。 第1実施形態の医用情報管理装置および関連情報記憶装置の概要を示す概略ブロック図。 実施形態の関連情報記憶装置に記憶された変換テーブルの概略図。 第1実施形態の関連情報記憶装置に記憶された参照先設定テーブルの概略図。 第1実施形態の医療情報処理システムの動作の概要を示す概略フローチャート。 第1実施形態の医療情報処理システムの動作の概要を示す概略フローチャート。 第2実施形態の医療情報処理システムの概要を示す概略ブロック図。 第3実施形態の関連情報記憶部に記憶された第2参照先設定テーブルの概略図。 第3実施形態の参照先表示画面の概要を示す概略図。 第5実施形態の医療情報処理システムの動作の概要を示す概略フローチャート。 第5実施形態の医療情報処理システムの動作の概要を示す概略フローチャート。
図1〜図11を参照して、第1実施形態〜第5実施形態にかかる医療情報処理システムについて説明する。
[第1実施形態]
(医用システム100)
第1実施形態にかかる医用情報管理装置91を含む医用システム100の全体構成について図1を参照して説明する。図1は、第1実施形態にかかる医用システム100の一例を示す概略ブロック図である。図1に示すように、医用システム100は、HIS(Hospital Information System)10、RIS(Radiology Information System)30、医用画像撮影装置50、PACS(Picture And Archiving Comunication System)70、医療情報処理システム90および医用端末Aおよび医用端末Bがネットワークを介して接続されて構成されている。なお、この実施形態にかかる医用システム100のネットワーク規格として、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)を用いてもよい。
(HIS10)
HIS10は、オーダー端末11や、図示しない医師端末、受付端末、HISサーバなどを備えて構成される。このHIS10は、病院内情報システムであり、患者のID、氏名、性別および血液型等の患者に関する患者情報や、診療費等の会計情報等、病院内の情報を統括的に管理する。また、HIS10は、RIS30に対する検査オーダーの発行処理を行う。なお、オーダー端末11はRIS30に検査のオーダーをする装置の一例である(例えば内科、外科または小児科の医師端末等)。
例えばユーザ(医師等)によりオーダー端末11を介して、検査オーダーが作成されると、HIS10は、RIS30に当該検査オーダーを送る。検査オーダーには、例えば検査部位(撮像対象)、疾患名、検査目的、モダリティ等の検査内容に関する情報、すなわち検査情報が含まれる。また検査オーダーには、検査を受ける患者ID、患者氏名、検査IDおよび検査日付等の情報も含まれる。また検査オーダーは「医療情報」の一例に該当する。
(RIS30)
RIS30は、放射線科情報管理システムであり、検査オーダー管理装置31を含んで構成される。このRIS30は、医用画像撮影装置50による検査の予約情報、検査の受付情報、医用画像撮影装置50により生成された医用画像データ等、放射線科内の情報を統括的に管理する。
RIS30は、その動作の一例として、HIS10から検査のオーダー情報を受け、検査オーダー管理装置31により、その検査オーダーからモダリティの情報等を取得する。検査オーダー管理装置31はその検査オーダーにより特定されるモダリティに対応する医用画像撮影装置50に当該検査オーダーを送信する。なお、検査オーダー管理装置31が検査オーダーを医用画像撮影装置50に送信するときは、検査情報(患者IDや、検査日付、モダリティなどの情報)をDICOM Tag等のタグ情報に付加してもよい。例えば、検査情報がオーダー情報におけるDICOM Tagに付加される場合、当該検査オーダーに基づく医用画像が生成された後、医用システム100において当該画像をDICOM画像として管理および通信することができる。また、後述するように検査オーダー管理装置31は、送信した検査オーダーを記憶する。なお、検査オーダー管理装置31は、「医療情報記憶部」の一例に該当する。
(医用画像撮影装置50)
医用画像撮影装置50は、モダリティ制御部51、撮影部53および画像生成部55を含んで構成される。医用画像撮影装置50としては、例えばX線画像取得装置、X線CT装置、MRI装置、超音波画像取得装置、SPECT、PET等が挙げられる。
RIS30からの検査オーダーに基づき、技師等によって撮影を開始する操作がなされると、モダリティ制御部51は当該操作を受けて、撮影部53に被検体の撮影を開始させる。それにより撮影部53は、被検体の体内組織の状態を示すデータを収集する。また撮影部53は、画像生成部55に収集したデータを送る。画像生成部55は撮影部53から受けたデータに基づき医用画像データを生成する。モダリティ制御部51は、画像生成部55により生成された医用画像データをPACS70に送信する。なお、医用画像撮影装置50が医用画像データとともに検査オーダーにかかる検査情報をPACS70に送信する構成であってもよい。
(PACS70)
PACS70は、PACS制御部71および画像記憶部73を含んで構成される。医用画像撮影装置50からPACS70に医用画像データおよび検査情報が送られると、PACS制御部71は、これらのデータを関連付けて画像記憶部73に記憶させる。つまり、医用画像データは、検査情報に含まれる患者ID、患者の氏名、検査日付やモダリティを特定する情報ごとに体系づけられて画像記憶部73に記憶される。また、医用画像データとともに受けた検査情報に、医用画像データにかかる検査部位、疾患名または検査目的が関連付けられている場合、その付加情報も医用画像データとともに記憶される。
また後述するように、PACS70が医用端末Aまたは医用端末B等のコンピュータ端末から医用画像データの取得要求を受けると、PACS制御部71は、取得要求に対応する医用画像データおよび関連付けられた検査情報等を読み出して、取得要求にかかるコンピュータ端末に送る。なお、医用画像データに関連付けられた検査情報について、以下、単に「検査情報」と記載することがある。
(医療情報処理システム90の概要)
医療情報処理システム90は、医用情報管理装置91、医用レポート記憶装置93、および関連情報記憶装置95を含んで構成される。このうち、医用情報管理装置91の処理の概要は以下の通りである。
(1)医用情報管理装置91は、医用レポート記憶装置93との間で医用レポートの記憶および読み出しに関する処理を行う。
(2)医用情報管理装置91は、読み出した医用レポートに関連する医療情報を取得し、医療情報における所定項目の情報を抽出する。第1実施形態の一例では、医療情報として検査オーダーから検査情報(後述する特定医療情報)を抽出する。
(3)医用情報管理装置91は、関連情報記憶装置95の変換テーブルに基づき、上記所定項目の情報から医療用語への変換処理を行う。関連情報および医療用語については、後述する関連情報記憶装置95の構成とともに説明する。
(4)医用情報管理装置91は、関連情報記憶装置95の参照先設定テーブルに基づき、変換された医療用語と入力されたユーザ属性情報に対応する参照先情報を取得する。参照先設定テーブルおよび参照先情報については関連情報記憶装置95の構成とともに説明する。
(5)医用情報管理装置91は、医用端末Aまたは医用端末B等のコンピュータ端末(「外部端末」の一例)に参照先情報を送る。
以下、医用レポート記憶装置93の構成、関連情報記憶装置95の構成および医用情報管理装置91における上記各処理内容について説明する。なお、以下の説明における医用端末Aまたは医用端末B等のコンピュータ端末は、例えば医用レポートを作成するための端末である(読影レポート作成端末等)。または検査を依頼した医師の端末(依頼医用端末等)である。すなわち、当該コンピュータ端末は、医療情報および医療用語を表示する可能性のある端末を示す。
(医用レポート記憶装置93)
医用レポート記憶装置93は、医用端末Aまたは医用端末B等のコンピュータ端末において作成された読影レポート等の医用レポートを記憶する。例えば、医用情報管理装置91によって医用端末Aから受けた医用レポートが、患者ID等の患者情報に関連付けられて、医用レポート記憶装置93に記憶される。また、医用レポート記憶装置93に読影レポートを記憶させる場合、読影レポートには、医用画像データ(キー画像等)または医用画像データの記憶場所の情報が関連付けられていてもよい。
(関連情報記憶装置95)
関連情報記憶装置95について、図2〜図4を参照して説明する。図2は、第1実施形態の医用情報管理装置91および関連情報記憶装置95の概要を示す概略ブロック図である。図3は、実施形態の関連情報記憶装置95に記憶された変換テーブル953の概略図である。図4は、第1実施形態の関連情報記憶装置95に記憶された参照先設定テーブル955の概略図である。図2に示すように関連情報記憶装置95は、送受信部951、変換テーブル953および参照先設定テーブル955を含んで構成される。
<送受信部951>
送受信部951は、医用情報管理装置91と関連情報記憶装置95との間で、検査情報、医療用語および参照先情報をやり取りするための通信インターフェースである。また関連情報記憶装置95は、送受信部951を介して新たに追加される医療用語、および当該医療用語に関連付けられた医療情報における所定項目の情報(特定医療情報)それぞれを外部装置から受ける。関連情報記憶装置95はこれらの情報に基づき変換テーブル953の更新をする。また、送受信部951を介して新たに追加される参照先情報と、参照先情報に関連付けられた医療用語と、ユーザ属性の組み合わせとを外部装置から受ける。関連情報記憶装置95は、これらの情報に基づき参照先設定テーブル955の更新をする。
<変換テーブル953>
変換テーブル953は、検査オーダー等の医療情報または医療情報群(特定医療情報)を、当該医療情報等から想定される医療用語または医療用語群に変換するためのテーブルである。図3に示すように、第1実施形態における変換テーブル953は、特定医療情報と、当該特定医療情報に関連する医療用語との組み合わせを複数記憶している。医療情報とは、例えば、RIS30への検査オーダーに含まれる検査情報である。図3の例における変換テーブル953では、各医療用語に対応する複数種類の検査情報について、複数項目ごとに区分けされている。例えば検査情報には、医用画像を生成する画像取得装置(医用画像撮影装置50)のモダリティ、撮像対象となる被検体の部位、疑われる疾患名あるいは罹病している疾患名、および画像取得装置による検査目的等、複数項目の情報が含まれている。また、これらの各種検査情報と組み合わされて記憶される医療用語は、モダリティ、疾患名、検査目的の組み合わせから想定される医療用語である。医療用語の例としては、特定医療情報に関連し、かつ検査情報等により特定される患者の健康状態や疾病の状態等の説明のために、読影レポート等の医用レポートにおいて用いられる用語が挙げられる。以下、具体例を説明する。
ここで図3に示す一例を参照し、変換テーブル953について説明する。またこの一例については、患者に「肺癌」が疑われる状況において、医師により胸部の精密検査を目的とした画像診断の検査オーダーがなされたものとして説明する。この検査オーダーが作成されるにあたり、まず疾患名が特定される。この例においては「肺癌」である。また、この例においては医師により「肺癌」の状況を診断するために肺そのものの「精密検査」が必要と判断されているので、検査オーダーでは、部位「胸部」の検査目的「精密検査」が特定される。さらに医師により、特定された「肺癌」、「胸部」、「精密検査」に適したモダリティとして「X線CT装置」が特定される。このようにして検査オーダーが生成される。なお、図1の例であれば、この検査オーダーは、HIS10におけるオーダー端末11により生成される。
以上のように、検査オーダーには、患者の所定部位の疾患について診断するために、部位、疾患名、検査目的およびモダリティ等、複数項目の組み合わせからなる検査情報が含まれる。変換テーブル953には、想定される複数の検査情報の組み合わせのパターンと、当該各パターンに関連する医療用語の組み合わせが記憶されている。上記の具体例は、疾患名「肺癌」が疑われる患者の「精密検査」を検査目的とした、患者の部位「胸部」が対象となるモダリティ「X線CT装置」の検査オーダーである。この検査オーダーから抽出される特定医療情報に対しては、関連する医療用語として「原発巣」、「リンパ節転移」が対応付けられている。すなわち、当該特定医療情報(検査オーダーにおける所定項目の検査情報)に基づく医用画像から想定される医療用語として、「原発巣」、「リンパ節転移」が組み合わせられている。
また図3の他の例として、疾患名「肺癌」が疑われる患者の「精密検査」を検査目的とした、患者の部位「頭部」が対象となるモダリティ「MRI」の検査オーダーの場合が挙げられる。この場合、当該パターンに組み合わせられる医療用語は「脳転移」、「TNM分類」である。この検査オーダーは、上記の「X線CT装置」の例と同様に、疾患名が「肺癌」であり、検査目的が「精密検査」である。しかしながら、患者の撮像対象部位は「頭部」である。またモダリティは「MRI」である。この検査情報の項目別の内容の差異により、関連する医療用語が異なる。すなわち上記の例では、医療用語「原発巣」、「リンパ節転移」が組み合わせられているが、この例では、医療用語「脳転移」、「TNM分類」が組み合わせられている。なお、変換テーブル953は「第2のテーブル」の一例に該当する。なお、図3において「N/A」と記載されている部分は、疾患名や健康状態が不明または断定されていない状態で検査オーダーがされている場合を示す。
後述するように、医用情報管理装置91が検査オーダーの検査情報から複数種類の情報を抽出すると、さらにその抽出した検査情報を、変換テーブル953に基づき、関連する医療用語に変換する。
<参照先設定テーブル955>
参照先設定テーブル955は、医療用語の参照情報を提供するためのテーブルである。参照情報は、医療用語に接する利用者層(ユーザの属性)に応じ、医療用語の理解または把握を支援するための情報である。参照情報は、その内容、難易度等の種別ごとに異なる場所に記憶されていることが通常である。例えば医療機関の従事者向けのウェブサイトには専門的な情報が掲載され、一般的な患者向けのウェブサイトでは簡便かつ容易に内容を理解できるような情報が掲載されている。したがって参照先設定テーブル955は、ユーザの属性に応じた参照情報を提供するために、ユーザの属性ごとに、各参照情報の記憶場所(所在)それぞれを記憶している。図4に示すように、参照先設定テーブル955は、医療用語と、ユーザ属性と、当該ユーザ属性に応じた当該医療用語の参照情報の記憶先を示す情報の組み合わせとを複数記憶している。なお、医療用語の参照情報の記憶先を示す情報について、以下、単に「参照先情報」と記載することがある。
医療用語の理解や把握のために必要な参照情報のレベルは、患者と医師では異なるため、参照先設定テーブル955では、参照先情報を、医師、患者等のユーザ属性に応じて異ならせている。図4の例であれば、医療用語「原発巣」と、ユーザ属性「患者」と、参照先情報「http://ddd」とが組み合わせられている。つまり、「原発巣」という医療用語に接するユーザが「患者」である場合、「原発巣」という語の理解のために参照先「http://ddd」にある参照情報が適しているとして、医療用語「原発巣」に参照先情報「http://ddd」が割り当てられている。これに対し、ユーザが「医師」である場合、「原発巣」の理解のために参照先「http://eee」にある参照情報が適しているとして、医療用語「原発巣」に参照先情報「http://eee」が割り当てられている。例えば、患者であれば概要を把握すればよいというような医療用語だとしても、医師である場合には、より詳細に、あるいは広範に把握しなければならないことがある。言い換えれば、医療用語を把握するための医師向けの参照情報は、患者にとって複雑または難解である場合があり、その場合には患者用に簡易な情報を提供すべきである。
以上のように、参照先設定テーブル955は、医療用語の解説等、理解を助けるための参照情報を利用者層に合わせて提示するため、患者向きの参照先「http://ddd」と、医師向きの参照先「http://eee」とを区別している。なお、図4における参照先情報はURLやIPアドレスであるが、参照先情報の参照先はインターネット上(WAN)だけでなく、医用システム100のネットワーク上(LAN)にあってもよい。例えば、医用システム100のネットワーク上に参照情報のデータベース等が存在する構成であってもよい。なお、参照先設定テーブル955は「第1のテーブル」の一例に該当する。
なお、参照先情報に示される参照先には、文字情報、音声情報、静止画、動画等の参照情報が記憶されている。参照情報は、例えばコンピュータ端末のウェブブラウザ等により、ユーザへ呈示される。
後述するように、医用情報管理装置91は、変換テーブル953により変換した医療用語と、入力部等を介したユーザ属性の入力に基づき、参照先情報を参照先設定テーブル955から取得する。
(医用情報管理装置91)
次に図2〜図4を参照して医用情報管理装置91の構成および各処理について説明する。図2に示すように医用情報管理装置91は、主制御部911、送受信部913、医療情報抽出部915および参照先情報取得部917を含んで構成される。
<主制御部911・送受信部913>
主制御部911は、医用情報管理装置91全体の制御および上記の各部についての制御を行う。送受信部913は、医用情報管理装置91と外部装置との間で、検査情報、医療用語および参照先情報をやり取りするための通信インターフェースである。外部装置とは、検査オーダー管理装置31、医用レポート記憶装置93、関連情報記憶装置95または医用端末A等のコンピュータ端末である。
例えば主制御部911は、送受信部913を介して医用端末Aから読影レポートの取得要求を受ける。取得要求には患者ID、検査ID、検査日付または患者名等の検索クエリが少なくとも1種類含まれている。主制御部911は、取得要求にかかる検索クエリに基づき、送受信部913を介して医用レポート記憶装置93から該当する読影レポートを検索する。検索の結果、取得要求に該当する読影レポートが存在する場合は、その読影レポートを読み出す。読み出された読影レポートは、送受信部913を介して主制御部911により、取得要求にかかる医用端末Aに送られる。
なお、参照先情報取得部917と検査オーダー管理装置31との間のデータの送受信、および参照先情報取得部917と関連情報記憶装置95とのデータの送受信に関しては、主制御部911および送受信部913を介して行われる。ただし、以下においては特に記載しない限り、主制御部911および送受信部913を介したデータの送受信であることを省略して記載する。また、送受信部913は「出力部」の一例に該当する。
<医療情報抽出部915>
医療情報抽出部915は、検査オーダー等の医療情報を医療用語に変換するために、医療情報から所定項目の情報を抽出する。なお、以下において当該所定項目の情報につき、説明の便宜上「特定医療情報」と記載することがある。特定医療情報の一例としては、検査オーダー等の医療情報に含まれる検査情報等が該当する。すなわち、モダリティ、部位、疾患名、検査目的等である。
特定医療情報を取得するために、医療情報抽出部915は概ね次のような処理を行う。
(1)まず特定医療情報を抽出するために、対象の医療情報を特定する。
(2)特定した医療情報の記憶場所から当該医療情報を取得する。
(3)取得した医療情報から抽出する情報の種類を特定する。変換テーブル953による特定医療情報から医療用語への変換を行う前に、医療情報から特定医療情報を抽出する必要があるためである。
(4)抽出した特定医療情報を参照先情報取得部917に送る。
これらの処理の具体例を以下において説明する。
医療情報抽出部915による特定医療情報の抽出処理の一例を説明する。まず医療情報抽出部915は、主制御部911による医用レポートの取得処理と並行して医用レポートに関連する医療情報の取得処理を実行する。
《第1の設定情報》
医用情報管理装置91は、医療情報から特定医療情報を抽出し、さらに特定医療情報を医療用語に変換し、さらに医療用語とユーザ属性情報から参照先情報を特定する。したがって、医用情報管理装置91において、コンピュータ端末から要求される医用レポートの種類に応じて、取得する医療情報の種類を設定した第1の設定情報があらかじめ記憶されている。医用レポートの種類とは、読影レポートや診察所見が記載された医用レポート等、レポートをその記載内容の属性ごとに分類したものである。この医用レポートの種類は、例えば医用レポートを作成した者が属する診療科ごとに分類されていてもよい。
医用情報管理装置91の一連の処理は、医用レポートの内容の把握を支援する、参照情報の呈示のために行われる。したがって、特定医療情報の元となる医療情報は、医用端末A等のコンピュータ端末から要求されている医用レポートと関連するものである必要がある。言い換えれば、医用レポートと関連しない参照情報を提示しても、医用レポートの内容の把握を支援することができない場合があるためである。この点、医用情報管理装置91では上記第1の設定情報により、医用レポートの種類に基づいて、対応する医療情報の種類を特定することができる。
例えば読影レポートであれば、レポートの対象となる医用画像があり、そのレポート内には所定の医用画像の読影結果等に関連する医療用語が含まれる。読影レポート内の医療用語の把握のためには、医用画像に関する医療用語や、読影レポートに用いられる医療用語の参照情報が必要な場合がある。また、検査オーダーには、モダリティ、撮像対象となる被検体の部位、疑われる疾患名あるいは罹病している疾患名、および画像取得装置による検査目的等、複数項目の情報が含まれているため、これらの情報は、読影レポート内の医療用語に関連する。したがって、このような医療用語と関連する特定医療情報としては、検査オーダーに含まれる情報を利用することができる。つまり、第1の設定情報では、医用レポートの種類が読影レポートである場合、対応する医療情報の種類が検査オーダーとして設定されている。
なお、後述する変形例のように、参照先情報を要求するユーザーにより、取得する医療情報の指定が行われる構成の場合には、上記第1の設定情報を用いずに医療情報を取得する構成であってもよい。例えば、コンピュータ端末においてユーザーが検査IDを入力することにより、医用情報管理装置91がそのIDを受け、そのIDによって検査オーダーを取得する構成であってもよい。次に記載する医療情報の特定処理についても同様である。
《取得する医療情報の特定》
医療情報抽出部915は、コンピュータ端末からの医用レポートの取得要求(検索クエリ等)の内容を解析し、取得する医用レポートの種類を特定する。さらに医療情報抽出部915は、特定した医用レポートの種類を、上記第1の設定情報に当てはめて、取得すべき医療情報の種類を特定する。例えばコンピュータ端末からの取得要求を解析した結果、医療情報抽出部915により、要求にかかる医用レポートの種類が読影レポートであると特定された場合、医療情報抽出部915は第1の設定情報に基づいて、取得すべき医療情報の種類を検査オーダーであると判断する。
医療情報抽出部915は、特定した医療情報の種類と、医用レポートに関する情報とに基づき、取得すべき医療情報を特定する。医用レポートに関する情報としては、医用レポートのIDもしくは患者IDが挙げられ、または医用レポートが検査を伴うものであれば検査IDが挙げられる。あるいは読影レポートであれば、読影レポートに関連付けられている医用画像データ(キー画像等)の付帯情報(画像ID、検査ID等)でもよい。以上のように、読影レポートが要求されている場合であれば、医療情報抽出部915は、取得すべき医療情報の種類を、検査オーダーとして特定するので、レポートID、患者ID、検査IDおよび画像IDのうち、少なくともいずれか1つを用いて取得すべき検査オーダーを特定する。以上の識別情報のうち、レポートIDは「第2の識別情報」の一例に該当する。レポートID以外は、「第1の識別情報」の一例に該当する。
《医療情報の取得》
医療情報抽出部915は、特定した医療情報の記憶先(所定の記憶装置等)に対し、その医療情報の取得要求を行う。例えば医療情報抽出部915は、特定した医療情報の記憶先に検査ID等を検索条件として用いた、医療情報の取得要求を行う。読影レポートの場合であれば、読影レポートに関連する情報(レポートID、患者ID等)からキー画像の画像IDや画像のシリーズIDを特定し、その画像ID等から検査IDを特定する。また医療情報抽出部915は、検査IDとともに検査オーダーの取得要求を検査オーダー管理装置31に送る。
検査オーダー管理装置31は、送受信部311を介して検査オーダーの取得要求を受ける。また、検査オーダー管理装置31は取得要求にかかる検査オーダーがあるかを検索する。また検査オーダー管理装置31は該当する検査オーダーがあった場合、医用情報管理装置91に当該検査オーダーを送る。医療情報抽出部915は、送受信部913を介して取得要求にかかる検査オーダーを受け、以下の医療情報の抽出処理を実行する。
《第2の設定情報》
医用情報管理装置91においては、医療情報抽出部915により医療情報から特定医療情報を抽出するための第2の設定情報が記憶部(不図示;「抽出項目記憶部」の一例に該当する。)に記憶されている。つまり、医療情報の種類ごとに、複数の項目(種別)の情報を含む医療情報から抽出すべき情報の項目があらかじめ設定されている。医療情報が検査オーダーである場合、これらの項目として、モダリティ、部位、疾患名、検査目的等があげられる。なお第2の設定情報は、「設定情報」の一例に該当する。
《特定医療情報の抽出》
医療情報抽出部915は、医療情報を取得すると、第2の設定情報に基づき、その医療情報から所定項目にかかる情報、すなわち特定医療情報を抽出する。さらに医療情報抽出部915は、特定医療情報を参照先情報取得部917に送る。
なお、医療情報抽出部915は、医用レポートの取得要求を解析するのではなく、取得された医用レポートのフォーマットに基づき、医用レポートの種類を特定してもよい。また、医療情報の取得処理に関しては主制御部911が行なってもよい。その場合、医療情報抽出部915は主制御部911が行った医療情報(例:検査オーダー)の取得要求にかかるデータに基づき、医療情報の種類を判別する。あるいは医療情報抽出部915が、取得された医療情報のフォーマットに基づいて、医療情報の種類を判別してもよい。
また、医療情報抽出部915は判別した医療情報の種別にしたがい、上記設定情報に基づいて医療情報から抽出すべき情報の項目を特定する。医療情報が検査オーダーである場合、これらの項目として、モダリティ、部位、疾患名、検査目的等があげられる。さらに医療情報抽出部915は、医療情報からこれらの項目にかかる情報、すなわち特定医療情報を抽出する。さらに医療情報抽出部915は、特定医療情報を参照先情報取得部917に送る。なお、医療情報抽出部915は「抽出部」の一例に該当する。
なお、上記第2の設定情報を用いない構成であってもよい。例えば、医療情報抽出部915が、変換テーブル953における特定医療情報の項目を参照して、医療情報から取得すべき情報の項目を特定する構成であってもよい。この構成の場合は、医用レポートの種類(内科の医用レポート、読影レポート等の区別)に応じて、医療情報抽出部915が利用する変換テーブル(953)が分類されていることになる。
医療情報として検査オーダーが取得された場合には、医療情報抽出部915は、検査オーダーに対応する、検査情報用の変換テーブル953を参照する。さらに医療情報抽出部915は、検査情報用の変換テーブル953における特定医療情報の項目を参照して、検査オーダーから抽出すべき所定項目を特定する。
<参照先情報取得部917>
参照先情報取得部917は、医療情報抽出部915から特定医療情報を受け、関連情報記憶装置95へ特定医療情報とともに変換処理要求を送る。関連情報記憶装置95は、送受信部951を介して特定医療情報とともに当該変換処理要求を受けると、変換テーブル953に基づいて特定医療情報を医療用語に変換する。例えば、上記のように変換テーブル953は、モダリティ、部位、疾患名、検査目的等の組み合わせからなる特定医療情報それぞれと、医療用語とを関連付けて記憶している。関連情報記憶装置95は、この変換テーブル953に基づき、検査情報における所定項目の組み合わせ(特定医療情報)を、当該組み合わせに関連付けられた医療用語に変換する。関連情報記憶装置95は変換した医療用語を送受信部951を介して医用情報管理装置91に送る。
なお、変換テーブル953において、変換要求にかかる特定医療情報に関連付けられた医療用語がない場合がある。その場合、関連情報記憶装置95は、変換テーブル953により特定医療情報を医療用語に変換できなかった旨のエラー情報を医用情報管理装置91に送る構成であってもよい。
参照先情報取得部917は、関連情報記憶装置95から医療用語を受けた場合、医療用語と変換要求にかかる特定医療情報とを関連付けて図示しない記憶部に記憶させる。また、参照先情報取得部917は、主制御部911および送受信部913を介して、医用レポートの取得要求にかかるコンピュータ端末(医用端末A等)からユーザ属性情報を受ける。ユーザ属性情報は、例えば当該取得要求にかかるコンピュータ端末の入力部(不図示)等において入力されたものである。
ただし、ユーザ属性情報としては入力部において入力されたものに限られない。当該コンピュータ端末におけるOSのログオンアカウント、読影レポートの取得要求の作成をするアプリケーションにおけるログインアカウント等に基づきユーザ属性が判別可能な場合は、これらのアカウント情報からユーザ属性が取得される。
参照先情報取得部917は、関連情報記憶装置95において医療用語に対応する所定のユーザ向けの参照情報を記憶した参照先があるか検索させる。すなわち参照先情報取得部917は、関連情報記憶装置95により変換された医療用語とユーザ属性情報とを送る。ここで、関連情報記憶装置95は、参照先設定テーブル955を記憶しているものとする。参照先設定テーブル955は、例えば上記のように、医療用語およびユーザ属性情報の組み合わせと、参照先情報とを関連付けて記憶している。関連情報記憶装置95は、この参照先設定テーブル955において、指定されたユーザ属性に対応する医療用語の参照先情報が記憶されているか検索する。なお上述の通り、参照先情報はユーザのレベル(利用者層)に合わせた、医療用語の理解や把握のために必要な参照情報が記憶されている記憶領域を示す情報である。
例えば、医療用語「肺炎」の理解のために必要な、ユーザ属性「患者」向けの参照情報「AAA.html」が「PC01¥D¥XXX¥YYY¥」に記憶されており、かつ当該組み合わせが参照先設定テーブル955に記憶されている場合について説明する。医用情報管理装置91において、ユーザ属性情報「患者」が取得されており、かつ変換テーブル953により取得された医療用語「肺炎」が取得されている場合、医療情報抽出部915は、関連情報記憶装置95に「患者」向けの「肺炎」に関する参照先情報の取得要求を行う。関連情報記憶装置95は、医用情報管理装置91から受けた当該医療用語とユーザ属性情報に基づき参照先設定テーブル955を検索する。対応する参照先情報があった場合、関連情報記憶装置95は検索された参照先情報を、送受信部951を介して医用情報管理装置91に送る。
なお、参照先設定テーブル955において、取得要求にかかる参照先情報がない場合がある。その場合、関連情報記憶装置95は、参照先設定テーブル955に該当する参照先情報がなかった旨のエラー情報を医用情報管理装置91に送る構成であってもよい。
医用情報管理装置91は、記憶した医療用語を読み出し、取得した参照先情報に対応付ける。さらに医用情報管理装置91は、これらの情報を、医用レポートの取得要求を行った医用端末A等のコンピュータ端末に送る。対応付けられた医療用語と参照先情報の組み合わせを、医用レポートとともに医用端末Aに送ってもよい。また、上記のように特定医療情報を医療用語に変換できなかった旨の情報が取得された場合や、医療用語に対応する参照先情報が無かった旨の情報が取得された場合には、医用レポートとともにこれらの情報を医用端末Aに送ってもよい。医用端末A等のコンピュータ端末においては、これらのエラー情報に基づき、例えば取得された医用レポートの参照情報が無いことを表示部等(不図示)に表示させる。
コンピュータ端末では、医用レポートが表示されている時、操作に応じて、医療用語ごとの参照先情報が表示される。
なお、医用情報管理装置91および関連情報記憶装置95は「医療情報処理装置」の一例に該当する。また、主制御部911は「取得部」の一例に該当する。また、参照先情報取得部917は「医療用語出力部」の一例に該当する。
《変形例1》
なお、上記の説明においては、医用情報管理装置91は、特定医療情報を医療用語に変換する指示を関連情報記憶装置95に送る。その結果、医用情報管理装置91は関連情報記憶装置95から医療用語を受ける。その後、医用情報管理装置91は医療用語とユーザ属性情報とに基づき、関連情報記憶装置95に参照先情報の検索指示を実行する構成である。しかしながら、本実施形態はこのような構成に限られない。
例えば、医用情報管理装置91は、まず特定医療情報およびユーザ属性情報を取得する。さらに、医用情報管理装置91は、関連情報記憶装置95に特定医療情報とともにユーザ属性情報を送る。関連情報記憶装置95は、特定医療情報を医療用語に変換する。この例においては、この時点で医療用語が医用情報管理装置91に送られず、医療用語とユーザ属性情報に基づき参照先情報が検索される。関連情報記憶装置95は、参照先情報が検索された後に、変換した医療用語および検索された参照先情報を医用情報管理装置91に送る。
《変形例2》
また、上記の説明においては、医用レポートと、医療用語および参照先情報とを別のデータとしてコンピュータ端末に送信する構成である。しかしながら、本実施形態はこのような構成に限られない。
例えば記憶された医療用語に対応する参照先情報が取得された場合、医用情報管理装置91は、医用レポートの記載内容から当該医療用語を検索する。医用レポートの記載内容から当該医療用語が検索された場合、医用レポートの当該医療用語を示す部分に、当該医療用語の参照情報の参照先のリンク(ハイパーリンク等)を埋め込む。すなわち医用情報管理装置91は、医用レポートの医療用語の部分に参照先のリンクを埋め込んだ後、医用端末A等のコンピュータ端末に、その医用レポートを送る。このような医用レポートを表示しているコンピュータ端末において、操作部等を介し、リンクが埋め込まれた医療用語を指定する操作がなされると、コンピュータ端末が参照先に記憶された参照情報を読み出す。読み出された参照情報は、コンピュータ端末の表示部等を介してユーザに呈示される。
《変形例3》
また、上記の説明においては、医用レポートとともに、または医用レポートを送るタイミングに前後して、医療用語および参照先情報をコンピュータ端末に送る構成である。しかしながら、本実施形態はこのような構成に限られない。例えば、医用情報管理装置91は、医用端末A等のコンピュータ端末で医用レポートを表示しているときに、当該コンピュータ端末からユーザ属性情報を受けて上記処理により医療用語および参照先情報を取得し、当該コンピュータ端末に送る構成であってもよい。
この例における医用情報管理装置91は、医用レポートの表示に対応して表示されるユーザ属性の入力画面の画面データを記憶している。医用情報管理装置91は、医用レポートとともに、または医用レポートを送るタイミングに前後して、この画面データをコンピュータ端末に送る。コンピュータ端末では、医用レポートが表示されているときに、操作に応じ、当該画面データに基づくユーザ属性の入力画面が表示される。また当該入力画面においてユーザ属性が文字として入力されるか、または表示されたドロップダウンメニューやチェックボックス等においてユーザ属性が選択的に入力されると、コンピュータ端末は、医用情報管理装置91に、入力に応じたユーザ属性情報を送る。医用情報管理装置91はユーザ属性情報を受けると、上記実施形態または上記変形例と同様に、医療用語に対応する参照先情報をコンピュータ端末に送る。
《変形例4》
また、上記の説明においては、医用情報管理装置91は、検査オーダー管理装置31から検査オーダーを取得し、その検査オーダーから特定医療情報を取得する構成である。しかしながら、本実施形態はこのような構成に限られない。例えば、PACS70の画像記憶部73に記憶された医用画像データの付帯情報に、モダリティ、検査部位や疾患名等の特定医療情報が含まれている場合がある。その場合、医用情報管理装置91は、画像記憶部73に記憶された医用画像データの付帯情報を医療情報として取得する構成であってもよい。この構成において医用情報管理装置91は、その付帯情報から特定医療情報を取得する。
(医療情報処理システム90の動作)
次に、第1実施形態における医療情報処理システム90の動作について、図5および図6を参照して説明する。図5および図6は、第1実施形態にかかる医療情報処理システム90の動作の概略を示すフローチャートである。なお、以下においては医用情報管理装置91の動作を中心に説明する。また医用レポートが読影レポートである場合について説明する。
<ステップ01>
主制御部911は、送受信部913を介して医用端末Aから読影レポートの取得要求を受ける。
<ステップ02>
主制御部911は、送受信部913を介して医用レポート記憶装置93から該当する読影レポートを検索し、該当する読影レポートがあるか判断する。
<ステップ03>
検索の結果、取得要求に該当する読影レポートが存在する場合は(S02;Yes)、その読影レポートを読み出す。読み出された読影レポートは、送受信部913を介して主制御部911により、取得要求にかかる医用端末Aに送られる。
<ステップ04>
検索の結果、取得要求に該当する読影レポートが存在しない場合は(S02;No)、取得要求に該当する読影レポートが存在しない旨のエラーを出力し、参照先情報取得にかかる一連の処理を終了する。
<ステップ05>
医療情報抽出部915は、コンピュータ端末からの取得要求にかかる医用レポートの種類を特定する。また、そのレポートの種類を第1の設定情報にあてはめて取得すべき医療情報の種類を特定する。また医療情報抽出部915は、医用レポートの取得要求のデータから医用レポートに関する情報(検査ID等)を取得する。さらに医療情報抽出部915は特定した医療情報の種類と、医用レポートに関する情報とに基づいて取得すべき医療情報、または当該医療情報の記憶先を特定する。さらに医療情報抽出部915は特定した医療情報を記憶する装置等の記憶先に対し、医用レポートに関する情報に基づく医療情報の取得要求を行う。例えば医療情報抽出部915は検査ID等に基づく検査オーダーの取得要求を、検査オーダー管理装置31に送る。なお、S05の処理はS02〜S04の後でなく、これらの処理の前、あるいはこれらの処理と並行して行われてもよい。
<ステップ06>
医療情報を記憶する記憶先としての検査オーダー管理装置31は、医用情報管理装置91から受けた検査オーダーの取得要求に応じ、該当する検査オーダーを検索する。
<ステップ07>
検索の結果、取得要求に該当する検査オーダーが存在する場合は(S06;Yes)、検査オーダー管理装置31から医用情報管理装置91に、その検査オーダーが送られる。
<ステップ08>
検索の結果、取得要求に該当する検査オーダーが存在しない場合は(S06;No)、検査オーダー管理装置31は、取得要求に該当する検査オーダーが存在しない旨のエラーを出力し、医用情報管理装置91は参照先情報取得にかかる一連の処理を終了する。
<ステップ09>
医療情報抽出部915は、医療情報として検査オーダーを取得すると、第2の設定情報に基づき、その検査オーダーから特定医療情報を抽出する。例えば医療情報抽出部915は医療情報の種類にしたがい、上記第2の設定情報に基づいて医療情報から抽出すべき情報の項目を特定する。医療情報が検査オーダーである場合、医療情報抽出部915は、モダリティ、部位、疾患名、検査目的等の特定医療情報を抽出する。さらに医療情報抽出部915は、特定医療情報を参照先情報取得部917に送る。
<ステップ10>
参照先情報取得部917は、医療情報抽出部915から特定医療情報を受け、関連情報記憶装置95へ特定医療情報とともに変換処理要求を送る。
<ステップ11>
関連情報記憶装置95は、変換テーブル953に基づいて特定医療情報を医療用語に変換する。関連情報記憶装置95は変換した医療用語を送受信部951を介して医用情報管理装置91に送る。医用情報管理装置91は関連情報記憶装置95から医療用語を受ける。
<ステップ12>
参照先情報取得部917は、関連情報記憶装置95から医療用語を受け、その医療用語に特定医療情報を関連付けて記憶部(不図示)に記憶させる。また、参照先情報取得部917は、主制御部911および送受信部913を介して、医用レポートの取得要求にかかるコンピュータ端末(医用端末A等)からユーザ属性情報を受ける。
<ステップ13>
医療情報抽出部915は、関連情報記憶装置95により変換された医療用語とユーザ属性情報を送る。関連情報記憶装置95は、参照先設定テーブル955において、ユーザの属性(利用者層)に応じた医療用語の参照先情報が記憶されているか検索する。
<ステップ14>
対応する参照先情報があった場合、関連情報記憶装置95は検索された参照先情報を、送受信部951を介して医用情報管理装置91に送る。医用情報管理装置91は関連情報記憶装置95から参照先情報を受ける。
<ステップ15>
医用情報管理装置91は、記憶した医療用語を読み出し、取得した参照先情報に対応付ける。さらに医用情報管理装置91は、これらの情報を、医用レポートの取得要求を行った医用端末A等のコンピュータ端末に送る。コンピュータ端末では、医用レポートが表示されているときに、操作に応じて医療用語ごとの参照先情報が表示される。
(作用・効果)
以上説明した第1実施形態にかかる医用情報管理装置91を含む医療情報処理システム90の作用および効果について説明する。
第1実施形態にかかる医用情報管理装置91は、医用レポートの取得要求があると、医用レポートの種類に応じた医療情報を、その医療情報の記憶部(検査オーダー管理装置31等)から取得する。また、医用情報管理装置91は、医療用語を得るため、医療情報から医療用語に変換するための特定医療情報を抽出する。また医用情報管理装置91は、特定医療情報を関連情報記憶装置95の変換テーブル953に基づいて変換する。さらに医用情報管理装置91は、指定のユーザ属性情報に応じた医療用語についての参照先情報を、関連情報記憶装置95の参照先設定テーブル955に基づいて取得する。参照先情報は、医用レポートを要求した医用端末に送られる。
このような構成によれば、医用レポートを参照するユーザは、当該医用レポートに含まれる医療用語の参照先情報を容易に得ることができるため、ユーザの知識レベルに応じた参照情報を簡便に呈示することが可能である。さらに、医用情報管理装置91は、医用レポートを参照する患者だけでなく、医療機関の従事者等の比較的高度な知識レベルを有する者に対しても、その知識レベルに合わせて医療情報に関する参照情報を呈示することが可能である。
《変形例5》
また、上記の説明においては、医療情報抽出部915または主制御部911が医用レポートに対応した医療情報の検索条件を生成し、検査オーダー管理装置31等の医療情報の記憶装置から医療情報を取得する構成である。しかしながら、本実施形態はこのような構成に限られない。例えば、医用情報管理装置91は、医用レポートの取得にかかわらず、医用端末A等のコンピュータ端末から直接、医療情報を特定する情報を受けて、参照先情報の取得処理を実行してもよい。例えば、変形例5にかかる医用情報管理装置91は、医用レポートの取得にかかわらず、コンピュータ端末から直接、検査ID等の検査オーダーを特定する情報を受けて、検査オーダー管理装置31から検査オーダーを取得し、以後の参照先情報の取得までの処理を実行する。
《変形例6》
また、上記においてはユーザ属性と医療用語とに基づき、医療用語に接する利用者層に応じた参照先情報が取得される構成である。しかしながら医用情報管理装置はこのような構成に限られない。例えば、参照先設定テーブル955においては、医療用語と、ユーザ属性ごとの参照先情報とが対応付けられて記憶されていてもよい。この変形例6において参照先情報取得部917は、変換テーブル953に基づいて出力した医療用語により、あらかじめ設定された利用者層ごとの参照先情報をそれぞれ取得する。例えば所定の医療用語(原発巣等)について、患者向けの参照先情報と、医師向けの参照先情報とが異なる場合であれば、参照先情報取得部917は、患者向けの参照先情報と医師向けの参照先情報とを、それぞれ取得する。
医用情報管理装置91は、上記と同様に医療用語と参照先情報を、医用レポートの取得要求を行った医用端末A等のコンピュータ端末に送る。ただし、この変形例においては、医療用語に対し、ユーザ属性ごとの参照先情報が対応付けられてコンピュータ端末に送られる。コンピュータ端末では、医用レポートが表示されている時、医療用語とユーザ属性の選択操作に応じて、各医療用語についてのユーザ属性ごとの参照先情報が表示される。
なお、以上説明した変形例1乃至変形例6のそれぞれは適宜組み合わせて構成することが可能である。例えば変形例2と変形例3を組み合わせる場合、コンピュータ端末で、医用レポートが表示されているときにユーザ属性が入力されると、医用情報管理装置91がその医用レポートにかかる医療情報を取得し、特定医療情報が抽出される。また特定医療情報から医療用語に変換され、医療用語に対応する参照先情報が取得される。この構成において医用情報管理装置91は、その医用レポートを改めて取得し、その医用レポートにおいて対応する医療用語の部分にリンクを埋め込む。医用情報管理装置91は、改めて医用レポートをコンピュータ端末に送る。コンピュータ端末では、表示する医用レポートを、リンクが埋め込まれた医用レポートに差し替える。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態にかかる医用システム100について図7を参照して説明する。図7は、第2実施形態の医用情報管理装置91を含む医用システム100の概要を示す概略ブロック図である。なお、第1実施形態と共通の部分については説明を割愛する。第1実施形態においては、医用情報管理装置91が検査オーダー管理装置31から検査オーダーを検索する。検索の結果、医用情報管理装置91は取得した検査オーダーから特定医療情報を抽出し、医療用語へ変換する。
これに対し、第2実施形態における医用情報管理装置91は、医用レポートの所見等から所定の単語を抽出する。また第2実施形態においては、医用情報管理装置91がその所定の単語から医療用語への変換を行う。第2実施形態においては、当該所定の単語について「特定医療情報」として説明することがある。さらに医用情報管理装置91は医療用語から参照先情報を取得する。以下、第2実施形態の構成について説明する。
(構成)
図7に示すように、医療情報処理システム90は、第1実施形態と同様、医用情報管理装置91、医用レポート記憶装置93、関連情報記憶装置95を含んで構成される。また、第1実施形態と同様に医用情報管理装置91は、主制御部911、送受信部913、医療情報抽出部915、参照先情報取得部917を含んで構成される。また、第1実施形態と同様に医用情報管理装置91は、主制御部911および医療情報抽出部915により医用レポートの記憶および読出しに関する処理を行う。
(抽出処理)
また、第2実施形態の具体例においては医用レポートから特定医療情報を抽出する。医用情報管理装置91における医療情報抽出部915は、医用レポートの所見欄、検査情報表示欄、患者情報表示欄等から、あらかじめ設定された所定項目の情報(特定医療情報)を抽出する。例えば、医療情報抽出部915は、所見欄に含まれた、所見を示すテキスト情報(フリーテキスト)を抽出する。さらに医療情報抽出部915は、そのテキスト情報からあらかじめ設定された節、句、単語を抽出する。
一例として、医療情報抽出部915は、構文木解析や形態素解析等の文章解析アプリケーションを用いることによって、医用レポート内のテキスト情報(所見文等)から、節、句、単語を切り出す。医療情報抽出部915は、文章解析アプリケーションにより切り出された節、句、単語と、あらかじめ記憶されている抽出語等を対比する。対比の結果、医療情報抽出部915は、該当する切り出された節、句、単語の中に抽出すべきものがあった場合は、それを抽出する。
読影レポートの具体例で説明するとすれば、医療情報抽出部915は、当該アプリケーションにより、読影レポートの所見文等に形態素解析、構文木解析を行う。これにより、医療情報抽出部915は、読影結果の文章の中から、例えば名詞、名詞句等を切り出す。
また、医用情報管理装置91においては、図示しない記憶部にあらかじめ読影レポートから抽出すべき節、句、単語の組み合わせが記憶されている。例えばモダリティを示す語と、検査部位を示す語、臨床病名を示す語と、検査目的を示す語等の組み合わせである。医療情報抽出部915は、文章解析アプリケーションにより、当該記憶部におけるその抽出すべき情報と、切り出した名詞句等とを対比する。この対比により、医療情報抽出部915は、切り出した名詞または名詞句等の中から、あらかじめ設定された組み合わせに対応するものがあるか判断する。
読影レポートから、切り出された節、句、単語が切りだされ、それらの中からあらかじめ記憶された用語である「X線CT装置(モダリティ)」、「胸部(検査部位)」、「肺癌(臨床病名)」、「経過観察(検査目的)」等に該当するものが抽出される。さらに抽出された用語等の組み合わせがあらかじめ設定された組み合わせ等に該当すれば、医療情報抽出部915は、その用語等の組み合わせを特定医療情報として抽出する。
医療情報抽出部915が抽出した用語等、または用語の組み合わせは、特定医療情報として取り扱われる。例えば当該特定医療情報は、参照先情報取得部917等により医療用語へ変換される。この点は第1実施形態と同様である。また、参照先情報取得部917は、医療用語とユーザ属性情報とに基づき参照先情報を取得する。この点も、第1実施形態と同様である。
(作用・効果)
以上説明した第2実施形態にかかる医用情報管理装置91を含む医療情報処理システム90の作用および効果について説明する。
第2実施形態にかかる医用情報管理装置91は、医用レポートの取得要求に応じた医用レポートが取得されると、その医用レポートについて文章解析を行う。この解析により医用情報管理装置91は、医用レポートに含まれるテキスト情報から特定医療情報を抽出する。また医用情報管理装置91は、特定医療情報を関連情報記憶装置95の変換テーブル953に基づいて変換する。さらに医用情報管理装置91は、変換した医療用語に対応し、かつ入力されたユーザ属性情報ごとの参照先情報を、関連情報記憶装置95の参照先設定テーブル955に基づいて取得する。参照先情報は、医用レポートを要求した医用端末に送られる。
このような構成によれば、医用レポートを参照するユーザは、当該医用レポートに含まれる医療用語の参照先情報を容易に得ることができるため、ユーザの知識レベルに応じた参照情報を簡便に呈示することが可能である。さらに、医用情報管理装置91は、医用レポートを参照する患者だけでなく、医療機関の従事者等の比較的高度な知識レベルを有する者に対しても、その知識レベルに合わせて医療情報に関する参照情報を呈示することが可能なである。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態にかかる医用システム100について図8および図9を参照して説明する。図8は、第3実施形態の関連情報記憶部に記憶された第2参照先設定テーブルの概略図である。また、図9は、第3実施形態の参照先表示画面の概要を示す概略図である。第3実施形態は、第1実施形態または第2実施形態に対して、参照先情報の表示方法が異なる。なお、第1実施形態と共通の部分については説明を割愛する。
第1実施形態または第2実施形態においては、医用レポートの理解のために呈示される参照情報の記憶場所の情報(URL等)が参照先情報として呈示される。これに対し、第3実施形態においては参照先情報の内容が異なり、関連情報記憶装置95における参照先設定テーブル955も異なる。以後、第3実施形態における参照先情報の設定を第2参照先設定テーブルと記載することがある。
(第2参照先設定テーブル)
図8に示すように、第3実施形態における第2参照先設定テーブルには、医療用語とユーザ属性情報の組み合わせに対し、参照先情報として参照情報の記憶場所および参照情報のファイル名が対応付けられて記憶されている。
上記実施形態と同様に、第3実施形態の第2参照先設定テーブルにおいても、参照先情報および参照情報を、医師、患者等のユーザ属性ごとの知識レベルに応じて異ならせている。図8の例であれば、医療用語「肺炎」と、ユーザ属性「患者」と、参照先情報「C:¥ccc.doc」とが組み合わせられている。すなわち、「肺炎」という医療用語に接するユーザが「患者」である場合、「肺炎」という語の理解のために適した参照情報として、記憶場所「Cドライブ」に記憶された、ファイル名「ccc.doc」が割り当てられている。
これに対し、「肺炎」という用語について、ユーザ「医師」が参照するのに適した参照情報として、「D:¥DDD.ppt」が割り当てられている。つまり、図8の例において第2参照先設定テーブルでは、「肺炎」という用語に接した医師にとって、記憶場所「Dドライブ」に記憶された、「DDD.ppt」というファイルを参照することが適しているとして、この参照先情報が割り当てられている。
さらに、この参照情報には、インデックス情報が対応付けられていてもよい。インデックス情報は、ファイル名により特定される参照情報のデータ内のどの部分に医療用語に対応する情報が記載されているかを示す情報である。例えば、図8の第2参照先設定テーブルでは、医療用語およびユーザ属性情報の組み合わせと、参照情報または参照先情報とが対応付けられているが、この第2参照先設定テーブルにおいてさらにインデックス情報が対応付けられる。インデックス情報は、医療用語の参照情報が記載されているファイルにおけるいずれかの部分を示す情報であり、一例においては、ページ番号や、参照情報内での章、節を示す情報である。
インデックス情報は、「DDD.ppt」というファイルにあらかじめ設定された章などの区分(図9「II章IV節」等参照)、およびページ番号の少なくともいずれか一方の情報である。また参照情報において章ごと、節ごとに改めてページ番号が振られている場合は、「II章」や「IV節」という索引情報とページ番号との組み合わせがインデックス情報となる。インデックス情報によって、ファイル名とファイル内の特定の部分を即座に示すことができる。したがって参照情報に接したユーザは効率よく、かつ迅速に参照情報を閲覧することが可能である。なお、索引情報、ページ番号等のインデックス情報に示される部分は「参照情報の一部である参照箇所」の一例に該当する。
(参照先情報取得処理)
参照先情報取得部917は、関連情報記憶装置95に医療用語に対応する所定のユーザ向けの参照情報を記憶した参照先が、第2参照先設定テーブルに存在するか検索させる。すなわち参照先情報取得部917は、関連情報記憶装置95により変換された医療用語とユーザ属性情報を送る。関連情報記憶装置95は、第2参照先設定テーブルにおいて、ユーザの属性ごとの医療用語の参照先情報が記憶されているか検索する。
対応する参照先情報があった場合、関連情報記憶装置95は検索された参照先情報を、送受信部951を介して医用情報管理装置91に送る。
医用情報管理装置91は、記憶した医療用語を読み出し、取得した参照先情報に対応付ける。さらに医用情報管理装置91は、これらの情報を、医用レポートの取得要求を行った医用端末A等のコンピュータ端末に送る。参照先情報にインデックス情報が対応付けられている場合は、インデックス情報も医用端末Aに送られる。また、医用情報管理装置91は、図9に示すような参照先表示画面の画面データをあらかじめ記憶しておいてもよい。主制御部911は、関連情報記憶装置95から参照先情報とインデックス情報を受けると、当該画面データにこれらの情報を割り当てる。主制御部911は、医療用語と、当該生成された参照先表示画面を医用端末A等のコンピュータ端末に送る。
コンピュータ端末では、医用レポートが表示されているとき、操作に応じて、医療用語ごとの参照先情報が、例えば図9のような参照先表示画面により表示される。コンピュータ端末において医療用語の理解のために、操作部等により参照先表示画面においていずれかの参照先情報(ファイル名等)が選択されると、インデックス情報に基づき、そのファイルから特定の章、特定の節、特定のページ等にジャンプする。その先には、医療用語に対応する解説等の参照情報が記載されている。
(作用・効果)
以上説明した第3実施形態にかかる医用情報管理装置91を含む医療情報処理システム90の作用および効果について説明する。
第3実施形態にかかる医用情報管理装置91は、医用レポートの取得要求があると、第1実施形態または第2実施形態のような方法で、医療情報から医療用語に変換するための特定医療情報を抽出する。また医用情報管理装置91は、特定医療情報を関連情報記憶装置95の変換テーブル953に基づいて変換する。さらに医用情報管理装置91は、変換した医療用語に対応し、かつ指定されたユーザ属性情報ごとの参照先情報を、関連情報記憶装置95の参照先設定テーブル955に基づいて取得する。参照先情報は、医用レポートを要求した医用端末に送られる。
このような構成によれば、医用レポートを参照するユーザは、当該医用レポートに含まれる医療用語の参照先情報を容易に得ることができるため、ユーザの知識レベルに応じた参照情報を簡便に呈示することが可能である。さらに、医用情報管理装置91は、医用レポートを参照する患者だけでなく、医療機関の従事者等の比較的高度な知識レベルを有する者に対しても、その知識レベルに合わせて医療情報に関する参照情報を呈示することが可能である。
また、第3実施形態において参照先情報にインデックス情報が対応付けられている場合がある。インデックス情報は、医療用語や参照先情報とともに医用レポートを要求したコンピュータ端末に送られる。このような構成によれば、ユーザは、医用レポートを閲覧しつつ、医療用語の参照情報を表示させる操作を行えば、インデックス情報によって、ファイル名とファイル内の特定の部分が即座に把握することができる。したがって参照情報に接したユーザは効率よく、かつ迅速に参照情報を閲覧することが可能である。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態にかかる医用システム100について説明する。第4実施形態は、第1実施形態〜第3実施形態と異なり、医用情報管理装置91が、参照先情報に基づく参照情報の表示画面を記憶している。なお、第1実施形態〜第3実施形態のいずれかと共通の部分については説明を割愛する。
医用情報管理装置91は、参照先情報に対応してコンピュータ端末に送信される参照情報の表示画面の画面データを記憶している。医用情報管理装置91は、医療用語および参照先情報が取得されると、参照情報の表示画面の画面データを読み出し、医療用語のデータを割り当てる。この参照情報の表示画面では、医用レポートに関連する医療用語ごとに表示タブが作成される。この表示画面では医療用語ごとの表示タブ、例えば「肺癌」の表示タブ、「肺炎」の表示タブ、「原発巣」の表示タブ等が作成され、参照情報の表示画面に割り当てられる。
医用レポートを要求したコンピュータ端末では、操作に応じて医用レポートと、参照情報の表示画面が切り替えられて表示される。さらに参照情報の表示画面では、医療用語ごとの表示タブが呈示される。つまりユーザによって、これらの表示タブのいずれかを選択する操作が行われると、選択された表示タブに割り当てられた医療用語が選択されたことになる。さらに参照情報の選択画面のデータに基づき、コンピュータ端末は、選択された医療用語に対応づけられた参照先情報を特定し、その参照先から参照情報を取得する。さらにコンピュータ端末は、取得した参照情報を参照情報の表示画面の該当する表示タブに割り当てる。参照情報の表示画面の該当するタブには、取得した参照情報が表示される。
なお、医用情報管理装置91は、参照先情報に基づき、あらかじめ医療用語ごとの参照情報を取得して、参照情報の表示画面における医療用語ごとの表示タブに割り当ててもよい。この構成では、コンピュータ端末に、参照情報の表示画面に、あらかじめ医療用語ごとの表示タブと、表示タブに参照情報を割り当てたデータが送信される。この構成ではコンピュータ端末は、表示タブを選択操作してから参照情報を取得する処理が行われないため、医療用語ごとの参照情報の呈示を迅速に行うことが可能である。また、上記タブには医療用語や参照先を示すタイトルを表示させてもよい。
(作用・効果)
以上説明した第4実施形態にかかる医用情報管理装置91を含む医療情報処理システム90の作用および効果について説明する。
第4実施形態においても第1実施形態〜第3実施形態と同様に、医用レポートを参照するユーザは、当該医用レポートに含まれる医療用語の参照先情報を容易に得ることができるため、医用情報管理装置91は、ユーザの知識レベルに応じた参照情報を呈示することが可能である。さらに、医用情報管理装置91は、医用レポートを参照する患者だけでなく、医療機関の従事者等の比較的高度な知識レベルを有する者に対しても、その知識レベルに合わせて医療情報に関する参照情報を呈示することが可能である。
また第4実施形態における医用情報管理装置91は、医用レポートに対応して参照情報の表示画面を送る。この参照情報の表示画面には、医療用語ごとの表示タブが設けられている。したがって、コンピュータ端末において医用レポートを閲覧しているユーザは、参照情報の表示画面の表示タブを切り替えるのみで、容易に医療用語ごとの参照情報を閲覧することが可能である。
《変形例A》
なお、上記の説明においては、医用情報管理装置91により生成された、参照情報の表示画面において、医療用語ごとの表示タブが設けられている構成である。しかしながら、本実施形態はこのような構成に限られない。例えば、医療用語ごとの参照先情報または参照先の参照情報を表示ウインドウを分けて、上記参照情報の表示画面に表示させてもよい。さらに表示タブや表示ウインドウをユーザ属性ごとに分けてもよく、また参照先情報が複数ある場合は、その参照先ごとに表示タブや表示ウインドウを分けてもよい。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態にかかる医用システム100について説明する。第5実施形態では、第1実施形態〜第4実施形態と異なり、医用情報管理装置91が医療情報として医用画像を取得し、その医用画像を解析する。さらに医用情報管理装置91は、その解析結果を特定医療情報とする。なお、第1実施形態〜第4実施形態のいずれかと共通の部分については説明を割愛する。
(医療情報処理システム90の動作)
第5実施形態の医療情報処理システム90の動作について、図10および図11を参照して説明する。図10および図11は、第5実施形態にかかる医療情報処理システム90の動作の概略を示すフローチャートである。
<ステップ51>
主制御部911は、送受信部913を介して医用端末Aから読影レポートの取得要求を受ける。
<ステップ52>
主制御部911は、送受信部913を介して医用レポート記憶装置93から該当する読影レポートを検索し、該当する読影レポートがあるか判断する。
<ステップ53>
検索の結果、取得要求に該当する読影レポートが存在する場合は(S52;Yes)、その読影レポートを読み出す。読み出された読影レポートは、送受信部913を介して主制御部911により、取得要求にかかる医用端末Aに送られる。
<ステップ54>
検索の結果、取得要求に該当する読影レポートが存在しない場合は(S52;No)、取得要求に該当する読影レポートが存在しない旨のエラーを出力し、参照先情報取得にかかる一連の処理を終了する。
<ステップ55>
医療情報抽出部915は、コンピュータ端末からの取得要求にかかる読影レポートに関連付けられたキー画像を特定する。また、医療情報抽出部915は、特定したキー画像を取得する。S55の処理はS52〜S54の後でなく、これらの処理の前、あるいはこれらの処理と並行して行われてもよい。
<ステップ56>
医療情報抽出部915は、取得したキー画像の付帯情報から所定の項目にかかる情報を取得する。例えばキー画像の付帯情報や、PACS70の画像記憶部73のデータベース等から、当該キー画像にかかる検査モダリティ、検査部位、疾患名等、所定の項目にかかる情報を取得する。
<ステップ57>
医療情報抽出部915は、取得したキー画像の内容またはキー画像の付帯情報に基づき、あらかじめ設定された画像自動解析方法のいずれかを選択する。さらに医療情報抽出部915は、選択した画像自動解析方法に基づき画像を解析して特定医療情報を抽出する。例えば医療情報抽出部915は、取得したキー画像の内容またはキー画像の付帯情報に基づき、CAD(コンピュータ支援診断:Computer Aided Diagnosis)による画像解析方法を特定する。
<ステップ58>
医療情報抽出部915は、特定された画像解析方法により、例えば医用画像データを定量化し、解剖学的部位特定、病変部位指摘、病状評価等を行う。具体例としては、医用画像の特定部位の輪郭抽出、画素値等の閾値処理やパターン認識により、画像中の陰影の検出、病変部の状態の評価等を行う。
<ステップ59>
医療情報抽出部915は、画像の解析の結果から特定医療情報を抽出する。例えば、医療情報抽出部915には、画像解析の結果と、その結果に対応するテキスト情報または医療用語との組み合わせをあらかじめ記憶している。医療情報抽出部915は、この組み合わせに基づいて、画像解析の結果から、対応するテキスト情報または医療用語を取得する。例えば医療情報抽出部915は、画像中の陰影の有無、病変部の評価等の解析結果を、当該組み合わせに当てはめ、所定の用語等(特定医療情報)を抽出する。
<ステップ60〜S65>
特定医療情報を取得してから医療用語および参照先情報を取得し、送信するまでの処理は、第1実施形態において説明したS10〜S15と同様であるため、説明を割愛する。
(作用・効果)
以上説明した第5実施形態にかかる医用情報管理装置91を含む医療情報処理システム90の作用および効果について説明する。
第5実施形態においても第1実施形態〜第4実施形態と同様に、医用レポートを参照するユーザは、当該医用レポートに含まれる医療用語の参照先情報を容易に得ることができるため、ユーザの知識レベルに応じた参照情報を簡便に呈示することが可能である。さらに、医用情報管理装置91は、医用レポートを参照する患者だけでなく、医療機関の従事者等の比較的高度な知識レベルを有する者に対しても、その知識レベルに合わせて医療情報に関する参照情報を呈示することが可能である。
[実施形態の効果]
上記第1〜第5実施形態およびその変形例にかかる医用情報管理装置は、医用レポートの内容の理解のために、医用レポートや検査オーダー等の医療情報から特定医療情報を抽出する。また医用情報管理装置は、特定医療情報を、関連する医療用語に変換する。また医用情報管理装置は、ユーザのレベルに合わせて、医療用語の参照先を示す情報を取得する。また、医用情報管理装置は、医用レポートを要求したコンピュータ端末に医用レポートだけでなく、医療用語ごとの参照先情報を送る。このような構成によれば、医用レポートを参照するユーザは、当該医用レポートに含まれる医療用語の参照先情報を容易に得ることができ、かつユーザの知識レベルに応じた情報を参照することが可能である。
また、上記第1〜第5実施形態およびその変形例は、適宜組み合わせて構成することが可能である。また、これら実施形態において、医用端末A等のコンピュータ端末で医用レポートを表示しているときに、当該コンピュータ端末においてユーザ属性情報が入力され、医用情報管理装置91がそれを受けて医療用語および参照先情報を取得し、当該コンピュータ端末に送る構成であってもよい。また、参照先情報、参照情報はあらかじめ参照先情報設定テーブルにおいて重要度が設定されていてもよい。コンピュータ端末においてこれらの情報は重要度順に並べて表示される。また、上記第1〜第5実施形態およびその変形例において、医用レポートでなく、健診レポートに適用することが可能である。
この発明の実施形態を説明したが、上記の実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100 医用システム
10 HIS
11 オーダー端末
30 RIS
31 検査オーダー管理装置
311 送受信部
50 医用画像撮影装置
51 モダリティ制御部
70 PACS
71 PACS制御部
73 画像記憶部
90 医療情報処理システム
91 医用情報管理装置
911 主制御部
913 送受信部
915 医療情報抽出部
917 参照先情報取得部
93 医用レポート記憶装置
95 関連情報記憶装置
951 送受信部

Claims (13)

  1. 医療情報を記憶する医療情報記憶部と、
    前記医療情報記憶部から前記医療情報を取得し、かつ該医療情報から、所定項目の情報である特定医療情報を抽出する抽出部と、
    前記特定医療情報に対応する医療用語を出力する医療用語出力部と、
    医療用語と、医療用語の参照情報を含むデータの所在を示す参照先情報とを関連付けた第1のテーブルを記憶する関連情報記憶部と、
    前記出力された医療用語に基づいて、前記第1のテーブルにより前記関連情報記憶部から前記参照先情報を取得する参照先情報取得部と、
    前記取得された参照先情報を出力する出力部と
    を有する医療情報処理システム。
  2. 前記抽出部により前記特定医療情報として抽出する前記所定項目の設定情報を記憶する抽出項目記憶部をさらに備え、
    前記医療情報は検査オーダーであり、
    前記抽出部は、前記設定情報に基づいて検査オーダーから前記特定医療情報を抽出し、
    前記関連情報記憶部は、特定医療情報と医療用語とを関連付けた第2のテーブルを記憶し、
    前記医療用語出力部は、前記第2のテーブルに基づいて前記抽出した特定医療情報に対応する医療用語を出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の医療情報処理システム。
  3. ユーザ属性を取得する取得部を備え、
    前記関連情報記憶部における前記第1のテーブルは、前記医療用語と前記ユーザ属性の組み合わせと、前記参照先情報とを関連付けて記憶し、
    前記参照先情報取得部は、前記出力された医療用語および前記ユーザ属性に基づいて、前記参照先情報を取得すること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の医療情報処理システム。
  4. 前記関連情報記憶部における前記第1のテーブルは、ユーザ属性ごとに、該ユーザ属性に応じた前記参照先情報を前記医療用語に関連付けて記憶し、
    前記参照先情報取得部は、前記出力された医療用語および前記ユーザ属性に基づいて、前記参照先情報を取得すること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の医療情報処理システム。
  5. 前記抽出部は、前記特定医療情報として検査に利用された装置の種別、検査部位、疾患名、および検査目的のうち1以上の項目の情報を抽出する、
    ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載の医療情報処理システム。
  6. 前記抽出部は、外部端末から第1の識別情報に基づく医用レポートの取得要求を受け、該取得要求に応じて医用レポートを取得し、
    前記医用レポートを識別する第2の識別情報に基づき該医用レポートの種別を判別し、
    前記種別に基づき、取得しようとする前記医療情報を特定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の医療情報処理システム。
  7. 前記抽出部により抽出する項目の設定情報を記憶する抽出項目記憶部をさらに備え、
    前記医療情報は医用レポートであり、
    前記抽出部は、取得した医用レポートから前記設定情報に基づいて前記特定医療情報を抽出し、
    前記関連情報記憶部は、特定医療情報と医療用語とを関連付けた第2のテーブルを記憶し、
    前記医療用語出力部は、前記設定情報に基づいて前記抽出された特定医療情報に対応する医療用語を出力する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の医療情報処理システム。
  8. 前記抽出部は、取得した医用レポートの文章解析を行うことにより、前記特定医療情報を抽出する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の医療情報処理システム。
  9. 前記医用レポートにおいて、前記出力された医療用語に該当するレポート内の用語があるかを検索し、かつ該当する該レポート内の用語に対し、前記取得された参照先情報をリンクづけする
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の医療情報処理システム。
  10. 前記出力部は、前記医用レポートを取得する旨の要求を行った前記外部端末に、要求に応じた医用レポートと、前記参照先情報を送る
    ことを特徴とする請求項6〜9のいずれか1つに記載の医療情報処理システム。
  11. 前記参照先情報には重要度を示す情報がさらに関連付けられており、かつ該参照先情報は重要度に応じた順に表示される
    ことを特徴とする請求項1に記載の医療情報処理システム。
  12. 前記関連情報記憶部は、前記第1のテーブルにおいて、さらに前記参照先情報に対し、前記参照先情報に基づき特定される参照情報のファイル名と、該参照情報の一部である参照箇所とを関連付けて記憶する
    ことを特徴とする請求項1に記載の医療情報処理システム。
  13. 医療情報を取得し、かつ該医療情報から、所定項目の情報である特定医療情報を抽出する抽出部と、
    あらかじめ記憶された特定医療情報と医療用語との組み合わせに基づき、前記抽出された特定医療情報に対応する医療用語を出力する医療用語出力部と、
    ユーザ属性を取得する取得部と、
    あらかじめ記憶された医療用語とユーザ属性と参照情報の所在を示す参照先情報との組み合わせに基づき、前記出力された医療用語および前記取得されたユーザ属性に対応する参照先情報を取得する参照先情報取得部と、
    抽出された医療用語および参照先情報を出力する出力部と、
    を有する医療情報処理装置。
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