JP2015158618A - 光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器 - Google Patents

光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器 Download PDF

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大輔 齋▲藤▼
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Shigemitsu Koike
繁光 小池
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Yasushi Matsuno
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Abstract

【課題】筐体の開口部に固定されたガラス基板の接合強度を増大させることができる光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器を提供する。
【解決手段】光学フィルターデバイス600は、互いに対向する一対の反射膜を有する波長可変干渉フィルター5と、波長可変干渉フィルター5を内部に収納し、波長可変干渉フィルター5に入射される光が通過する第二開口部628を有する筐体610と、第二開口部628を覆うリッド630(ガラス基板)と、筐体610とリッド630の接合領域A6とを接合する第二接合部材642と、を備えている。リッド630は、少なくとも接合領域A6に第二凹凸部630Aを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器に関する。
従来、一対の反射膜を備え、当該反射膜間の寸法に応じた波長の干渉光を出射する干渉フィルターを、気密封止された筐体内に収納した光学フィルターデバイスが知られている。
この筐体として、干渉フィルターの入射光や出射光を通過させる開口が形成され、当該開口を覆うガラス基板等の光透過部材が固定される構成が知られている。
ここで、筐体にガラス基板を接合する方法として、例えば、低融点ガラスを用いる方法が知られている(例えば、特許文献1)。
すなわち、筐体とガラス基板との間に溶融させた低融点ガラスを配置し、低融点ガラスを硬化させることで、筐体とガラス基板とを接合する。
特開昭61−42936号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるように、接合部材を用いてガラス基板を筐体に固定した場合、筐体とガラス基板との間での接合強度が不足するおそれがあった。
すなわち、ガラス基板は、光の透過性の低下を抑制するために、表面が平滑面とされている。したがって、通常、接合部材が平滑面に設けられることになり、接合強度が不足するおそれがある。例えば、接合部材に微細なクラックが発生した場合、平滑面に沿って当該クラックが拡大するおそれがある。
本発明は、筐体の開口部に固定されたガラス基板の接合強度を増大させることができる光学フィルターデバイス、光学モジュール、及び電子機器を提供することを目的とする。
本発明の光学フィルターデバイスは、互いに対向する一対の反射膜を有する干渉フィルターと、前記干渉フィルターを内部に収納し、前記干渉フィルターに入射される光又は前記干渉フィルターから出射された光が通過する開口部を有する筐体と、前記開口部を覆うガラス基板と、前記筐体と前記ガラス基板の接合領域とを接合する接合部材と、を備え、前記ガラス基板は、少なくとも前記接合領域に凹凸部を有していることを特徴とする。
本発明の光学フィルターデバイスでは、ガラス基板の接合部材が設けられる接合領域に凹凸部が設けられている。
これにより、ガラス基板の接合面において接合部材との接触面積を拡大することができ、接合強度を増大させることができる。
また、接合部材が凹凸に入り込んだ状態で硬化することにより、接合強度を増大させることができる(アンカー効果)。
本発明の光学フィルターデバイスにおいて、前記凹凸部は、前記反射膜を膜厚方向から見た平面視において、前記一対の反射膜が重なり合う第一領域の外周から前記接合領域に亘る第二領域に設けられていることが好ましい。
本発明の光学フィルターデバイスでは、凹凸部は、第一領域の外周から接合領域に設けられている。第一領域は、反射膜の対向領域に重なる領域であり、例えば、干渉フィルターのギャップ寸法に応じた目的波長の出射光が出射される領域である。
このような構成では、筐体の内部に入り込んだ迷光が、第二領域の凹凸部に入射されると正反射せずに散乱される。したがって、筐体内部に入り込んだ迷光を第二領域において低減できる。これにより、当該迷光による干渉フィルターの分解能の低下を抑制できる。
本発明の光学フィルターデバイスにおいて、前記接合部材は、遮光性を有し、前記第二領域に設けられていることが好ましい。
本発明の光学フィルターデバイスでは、遮光性を有する接合部材が第二領域に設けられている。
これにより、接合部材を、干渉フィルターの入射光や、出射光の光路を制限するアパーチャーとして用いることができる。このため、別途、アパーチャーを設ける必要がなく、部品点数の削減や、製造工程の簡略化を図ることができる。
本発明の光学フィルターデバイスにおいて、前記接合部材は、硬化前にペースト状であることが好ましい。
本発明の光学フィルターデバイスでは、接合部材は、硬化によってガラス基板及び筐体を接合する前(硬化前)においてペースト状である。このような接合部材では、凹凸部に入り込み易くなるため、上記アンカー効果により、一層の接合強度の向上を図ることができる。
また、ペースト状の接合部材は、凹凸に沿って濡れ広がり易い。この接合部材を凹凸の形成領域に濡れ広がらせることにより、凹凸の形成領域に応じて接合部材の形成領域を容易に調整することができる。例えば、接合部材をアパーチャーとして用いる場合、凹凸の形成領域に応じて、アパーチャーの開口径を容易に調整することができる。
本発明の光学フィルターデバイスにおいて、前記凹凸部が、すりガラス状であることが好ましい。
本発明の光学フィルターデバイスでは、凹凸が設けられた領域がすりガラス状の領域である。
例えば、第二領域がすりガラス状に設けられ、接合面よりも内側の領域の少なくとも一部に接合部材が設けられていない場合、筐体の内部に入り込んだ迷光を、すりガラス状の領域でより効果的に散乱させることができる。したがって、迷光による分解能の低下をより確実に抑制できる。
本発明の光学フィルターデバイスにおいて、前記ガラス基板及び前記筐体の熱膨張係数が略同じであることが好ましい。
本発明の光学フィルターデバイスでは、ガラス基板及び筐体の熱膨張係数が略同じである。
このよう構成では、環境温度の変化により、ガラス基板及び筐体に熱膨張又は収縮が生じた場合でも、接合面において、ガラス基板及び筐体の間の膨張量又は収縮量に差異が発生することによる、接合部材への応力の発生を抑制できる。したがって、接合面におけるクラックの発生や、接合面からの接合部材の剥離等を抑制でき、接合品質を維持することができる。
本発明の光学モジュールは、互いに対向する一対の反射膜を有する干渉フィルター、前記干渉フィルターを内部に収納し、前記干渉フィルターに入射される光又は前記干渉フィルターから出射された光が通過する開口部を有する筐体、前記開口部を覆うガラス基板、及び、前記筐体と前記ガラス基板の接合領域とを接合する接合部材、を備えた光学フィルターデバイスと、前記光学フィルターデバイスから出射された光を検出する検出部と、を具備し、前記ガラス基板は、少なくとも前記接合領域に凹凸部を有していることを特徴とする。
本発明の光学モジュールでは、上述した発明のように、光学フィルターデバイスにおいて、ガラス基板の接合領域に設けられた凹凸部により、ガラス基板の接合面における接合部材との接触面積の拡大や、上記アンカー効果により、接合強度を増大させることができる。このため、接合面における接合品質を維持することができ、光学フィルターデバイスの性能低下を抑制できる。したがって、光学モジュールにおいても、所望波長の光を受光部にて受光する受光精度を維持できる。
本発明の電子機器は、互いに対向する一対の反射膜を有する干渉フィルター、前記干渉フィルターを内部に収納し、前記干渉フィルターに入射される光又は前記干渉フィルターから出射された光が通過する開口部を有する筐体、前記開口部を覆うガラス基板、及び、前記筐体と前記ガラス基板の接合領域とを接合する接合部材、を備えた光学フィルターデバイスと、前記光学フィルターデバイスを制御する制御部と、を備え、前記ガラス基板は、少なくとも前記接合領域に凹凸部を有していることを特徴とする。
本発明の電子機器では、上述した発明のように、光学フィルターデバイスにおいて、ガラス基板の接合領域に設けられた凹凸部により、ガラス基板の接合面における接合部材との接触面積の拡大や、上記アンカー効果により、接合強度を増大させることができる。このため、接合面における接合品質を維持することができ、光学フィルターデバイスの性能低下を抑制できる。したがって、電子機器においても、光学フィルターデバイスの出射光に基づいて、例えば分光測定処理等の各種処理の精度を維持できる。
第一実施形態の光学フィルターデバイスの断面図。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターの平面図。 第一実施形態の波長可変干渉フィルターの断面図。 第二実施形態の光学フィルターデバイスの断面図。 第三実施形態の測色装置の概略構成を示すブロック図。 電子機器の一例であるガス検出装置の概略構成を示す図。 図6のガス検出装置の制御系の構成を示すブロック図。 電子機器の一例である食物分析装置の概略構成を示す図。 電子機器の一例である分光カメラの概略構成を示す図。
[第一実施形態]
以下、本発明に係る第一実施形態を図面に基づいて説明する。
[光学フィルターデバイスの構成]
図1は、本発明の光学フィルターデバイスの一実施形態である、光学フィルターデバイスの概略構成を示す断面図である。
図1に示す光学フィルターデバイス600は、入射した検査対象光から、所定の目的波長の光を取り出して射出させる装置であり、筐体610と、筐体610の内部に収納される波長可変干渉フィルター5を備えている。このような光学フィルターデバイス600は、例えば測色センサー等の光学モジュールや、測色装置やガス分析装置等の電子機器に組み込むことができる。なお、光学フィルターデバイス600を備えた光学モジュールや電子機器の構成については、後に詳述する。
[波長可変干渉フィルターの構成]
波長可変干渉フィルター5は、本発明の光学素子の一例である。
図2は、筐体610内部に収納された波長可変干渉フィルター5の概略構成を示す平面図であり、図3は、図2のIII−III線で切断した、波長可変干渉フィルター5の概略構成を示す断面図である。
波長可変干渉フィルター5は、図2に示すように、固定基板51及び可動基板52を備えている。これらの固定基板51及び可動基板52は、それぞれ例えば、ソーダガラス、結晶性ガラス、石英ガラス、鉛ガラス、カリウムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等の各種ガラスや、水晶等により形成されている。そして、これらの固定基板51及び可動基板52は、図3に示すように、接合膜53(第一接合膜531及び第二接合膜532)により接合されることで、一体的に構成されている。具体的には、固定基板51の第一接合部513、及び可動基板52の第二接合部523が、例えばシロキサンを主成分とするプラズマ重合膜等により構成された接合膜53により接合されている。
なお、以降の説明に当たり、固定基板51又は可動基板52の基板厚み方向から見た平面視、つまり、固定基板51、接合膜53、及び可動基板52の積層方向から波長可変干渉フィルター5を見た平面視を、フィルター平面視と称する。
固定基板51には、図3に示すように、本発明の一対の反射膜の一方を構成する固定反射膜54が設けられている。また、可動基板52には、本発明の一対の反射膜の他方を構成する可動反射膜55が設けられている。これらの固定反射膜54及び可動反射膜55は、反射膜間ギャップG1を介して対向配置(以下、各反射膜54,55が対向する領域を対向領域F1とも称する)されている。
そして、波長可変干渉フィルター5には、反射膜間ギャップG1の距離(ギャップ寸法)を調整するのに用いられる静電アクチュエーター56が設けられている。この静電アクチュエーター56は、固定基板51に設けられた固定電極561と、可動基板52に設けられた可動電極562と、を備え、各電極561,562が対向することにより構成されている。これらの固定電極561,可動電極562は、電極間ギャップG2を介して対向する。ここで、これらの電極561,562は、それぞれ固定基板51及び可動基板52の基板表面に直接設けられる構成であってもよく、他の膜部材を介して設けられる構成であってもよい。
なお、本実施形態では、反射膜間ギャップG1が電極間ギャップG2よりも小さく形成される構成を例示するが、例えば波長可変干渉フィルター5により透過させる波長域によっては、反射膜間ギャップG1を電極間ギャップG2よりも大きく形成してもよい。
また、フィルター平面視において、固定基板51の辺C1−C2は、可動基板52の辺C1´−C2´よりも外側に突出し、固定側電装部514を構成する。また、可動基板52の辺C3´−C4´は、固定基板51の辺C3−C4よりも外側に突出し、可動側電装部524を構成する。
(固定基板の構成)
固定基板51には、エッチングにより電極配置溝511及び反射膜設置部512が形成されている。この固定基板51は、可動基板52に対して厚み寸法が大きく形成されており、固定電極561及び可動電極562間に電圧を印加した際の静電引力や、固定電極561の内部応力による固定基板51の撓みはない。
電極配置溝511は、フィルター平面視で、固定基板51のフィルター中心点Oを中心とした環状に形成されている。反射膜設置部512は、前記平面視において、電極配置溝511の中心部から可動基板52側に突出して形成されている。この電極配置溝511の溝底面は、固定電極561が配置される電極設置面511Aとなる。また、反射膜設置部512の突出先端面は、反射膜設置面512Aとなる。
また、固定基板51には、電極配置溝511から固定側電装部514までの領域、及び電極配置溝511から辺C3−C4までの領域に接続電極溝511Bが設けられている。なお、本実施形態では、電極設置面511A、接続電極溝511Bの底部、及び固定側電装部514の表面は同一平面となる。
電極設置面511Aには、静電アクチュエーター56を構成する固定電極561が設けられている。より具体的には、固定電極561は、電極設置面511Aのうち、後述する可動部521の可動電極562に対向する領域に設けられている。また、固定電極561上に、固定電極561及び可動電極562の間の絶縁性を確保するための絶縁膜が積層される構成としてもよい。
そして、固定基板51には、固定電極561の外周縁に接続された固定接続電極563が設けられている。この固定接続電極563は、電極配置溝511から固定側電装部514に向かう接続電極溝511B、固定側電装部514に亘って設けられている。この固定接続電極563は、固定側電装部514において、後述する内側端子部に電気的に接続される固定電極パッド563Pを構成する。
なお、本実施形態では、電極設置面511Aに1つの固定電極561が設けられる構成を示すが、例えば、フィルター中心点Oを中心とした同心円となる2つの電極が設けられる構成(二重電極構成)などとしてもよい。その他、固定反射膜54上に透明電極を設ける構成や、導電性の固定反射膜54を用い、当該固定反射膜54から固定側電装部514に接続電極を形成してもよく、この場合、固定電極561として、接続電極の位置に応じて、一部が切り欠かれた構成などとしてもよい。
反射膜設置部512は、上述したように、電極配置溝511と同軸上で、電極配置溝511よりも小さい径寸法となる略円柱状に形成され、当該反射膜設置部512の可動基板52に対向する反射膜設置面512Aを備えている。
この反射膜設置部512には、図3に示すように、固定反射膜54が設置されている。この固定反射膜54としては、例えばAg等の金属膜や、Ag合金等の合金膜を用いることができる。また、例えば高屈折層をTiO、低屈折層をSiOとした誘電体多層膜を用いてもよい。更に、誘電体多層膜上に金属膜(又は合金膜)を積層した反射膜や、金属膜(又は合金膜)上に誘電体多層膜を積層した反射膜、単層の屈折層(TiOやSiO等)と金属膜(又は合金膜)とを積層した反射膜などを用いてもよい。
また、固定基板51の光入射面(固定反射膜54が設けられない面)には、固定反射膜54に対応する位置に反射防止膜を形成してもよい。この反射防止膜は、低屈折率膜及び高屈折率膜を交互に積層することで形成することができ、固定基板51の表面での可視光の反射率を低下させ、透過率を増大させる。
そして、固定基板51の可動基板52に対向する面のうち、エッチングにより、電極配置溝511、反射膜設置部512、及び接続電極溝511Bが形成されない面は、第一接合部513を構成する。この第一接合部513には、第一接合膜531が設けられ、この第一接合膜531が、可動基板52に設けられた第二接合膜532に接合されることで、上述したように、固定基板51及び可動基板52が接合される。
(可動基板の構成)
可動基板52は、フィルター中心点Oを中心とした円形状の可動部521と、可動部521と同軸であり可動部521を保持する保持部522と、を備えている。
可動部521は、保持部522よりも厚み寸法が大きく形成される。この可動部521は、フィルター平面視において、少なくとも反射膜設置面512Aの外周縁の径寸法よりも大きい径寸法に形成されている。そして、この可動部521には、可動電極562及び可動反射膜55が設けられている。
なお、固定基板51と同様に、可動部521の固定基板51とは反対側の面には、反射防止膜が形成されていてもよい。このような反射防止膜は、低屈折率膜及び高屈折率膜を交互に積層することで形成することができ、可動基板52の表面での可視光の反射率を低下させ、透過率を増大させることができる。
可動電極562は、ギャップG2を介して固定電極561に対向し、固定電極561と同一形状となる環状に形成されている。この可動電極562は、固定電極561とともに静電アクチュエーター56を構成する。また、可動基板52には、可動電極562の外周縁に接続された可動接続電極564が設けられている。この可動接続電極564は、可動部521から、固定基板51の辺C3−C4側に設けられた接続電極溝511Bに対向する位置、可動側電装部524に亘って設けられ、可動側電装部524において、内側端子部に電気的に接続される可動電極パッド564Pを構成する。
可動反射膜55は、可動部521の可動面521Aの中心部に、固定反射膜54とギャップG1を介して対向して設けられる。この可動反射膜55としては、上述した固定反射膜54と同一の構成の反射膜が用いられる。
なお、本実施形態では、上述したように、ギャップG2がギャップG1の寸法よりも大きい例を示すがこれに限定されない。例えば、測定対象光として赤外線や遠赤外線を用いる場合等、測定対象光の波長域によっては、ギャップG1の寸法が、ギャップG2の寸法よりも大きくなる構成としてもよい。
保持部522は、可動部521の周囲を囲うダイアフラムであり、可動部521よりも厚み寸法が小さく形成されている。このような保持部522は、可動部521よりも撓みやすく、僅かな静電引力により、可動部521を固定基板51側に変位させることが可能となる。この際、可動部521が保持部522よりも厚み寸法が大きく、剛性が大きくなるため、保持部522が静電引力により固定基板51側に引っ張られた場合でも、可動部521の形状変化が起こらない。したがって、可動部521に設けられた可動反射膜55の撓みも生じず、固定反射膜54及び可動反射膜55を常に平行状態に維持することが可能となる。
なお、本実施形態では、ダイアフラム状の保持部522を例示するが、これに限定されず、例えば、フィルター中心点Oを中心として、等角度間隔で配置された梁状の保持部が設けられる構成などとしてもよい。
可動基板52において、第一接合部513に対向する領域は、第二接合部523となる。この第二接合部523には、第二接合膜532が設けられ、上述したように、第二接合膜532が第一接合膜531に接合されることで、固定基板51及び可動基板52が接合さる。
このように構成された波長可変干渉フィルター5では、固定基板51側から光が入射され、目的波長に応じて設定されたギャップG1の寸法に対応する波長の光が可動基板52側から出射される。
波長可変干渉フィルター5に対して、フィルター平面視においてフィルター中心点Oを中心とした所定の径の有効領域F2が設定されている。この有効領域F2は、目的波長に対して所定の許容量以下の誤差の波長の光を出射可能な領域である。
なお、波長可変干渉フィルター5に対して、フィルター平面視において有効領域F2に重なる位置に開口を有するアパーチャーを固定基板51の光入射側に設けてもよい。これにより、有効領域F2に光を入射させることができる。
[筐体の構成]
筐体610は、図1に示すように、ベース620と、リッド630と、を備えている。これらのベース620及びリッド630が接合されることで、内部に収容空間が形成され、この収容空間内に波長可変干渉フィルター5が収納される。
(ベースの構成)
ベース620は、例えばセラミック等により構成されている。このベース620は、台座部621と、側壁部622と、を備える。
台座部621は、フィルター平面視において例えば矩形状の外形を有する平板状に構成されており、この台座部621の外周部から筒状の側壁部622がリッド630に向かって立ち上がる。なお、本実施形態では、台座部621が矩形平板状であるため、これに対応して側壁部622が四角筒状に構成される例を示すが、例えば、円筒形状等に形成されていてもよい。
台座部621は、厚み方向に貫通する第一開口部623を備えている。この第一開口部623は、台座部621に波長可変干渉フィルター5を収容した状態で、台座部621を厚み方向から見た平面視において、反射膜54,55と重なる領域を含むように設けられている。
また、台座部621のリッド630とは反対側の面(ベース外側面621B)には、第一開口部623を覆うガラス部材627(本発明のガラス基板に相当)が、第一接合部材641により接合されている。
ガラス部材627は、台座部621側の面に複数の凹凸が形成された第一凹凸部627Aが形成されている。第一凹凸部627Aは、波長可変干渉フィルター5の有効領域F2と重なる領域A2(すなわち、波長可変干渉フィルター5からの出射光が通過する光通過領域A1であり、本発明の第一領域に相当する)の外側の領域A2(本発明の第二領域に相当し、以下、外側領域A2とも称する)に形成されている。この第一凹凸部627Aは、例えば、サンドブラストによりガラス部材627の表面に複数の微細な凹凸を形成することで、すりガラス状に形成されている。また、サンドブラストに限らず、研磨剤を付けた回転板や、金属ブラシ等で、ガラス部材627の表面を削り、第一凹凸部627Aを形成してもよい。
ガラス部材627の外周部の台座部621と対向する面は、第一接合部材641により台座部621に接合される(以下、接合面627Bとも称する)。接合面627Bは、外側領域A2の一部である接合領域A3に形成されている。
台座部621とガラス部材627の接合面627Bとは、例えば、ペースト状の接合部材を接合面に塗布して、硬化させることで接合される。より具体的には、例えば、ガラス原料を高温で熔解し、急冷したガラスのかけらであるガラスフリット(低融点ガラス)を用いた低融点ガラス接合、エポキシ樹脂等による接着などを利用できる。
ガラス部材627と台座部621とを接合する際、まず、硬化前に流動性を有するベースト状の第一接合部材641が、第一凹凸部627Aの表面に配置される。ペースト状の第一接合部材641は、第一凹凸部627Aが有する凹凸による毛細管力によって第一凹凸部627Aの表面に沿って濡れ広がる。この第一接合部材641は、第一凹凸部627Aの光通過領域A1の外周縁に到達するまで濡れ広がる。
その後、第一接合部材641が硬化する。この際、第一接合部材641は、第一凹凸部627Aが有する凹凸に入り込んだ状態で硬化する。
ここで、光通過領域A1の内側は、ガラス部材627の表面が研磨された平滑面であり、第一接合部材641に対する上記毛細管力が生じない。このため、光通過領域A1の内周縁よりも外周縁の方が、第一接合部材641が濡れ広がりやすくなっている。これにより、第一接合部材641の量を適量に設定することで、外側領域A2に第一接合部材641が形成されるように、第一接合部材641の形成領域を調整することができる。
なお、本実施形態では、収容空間内が減圧下に維持された状態で気密に維持する。したがって、台座部621及びガラス部材627は、低融点ガラス接合を用いて接合されることが好ましい。これにより、接合部材からガスが放出されることを抑制でき、収容空間内の減圧状態の維持をより効果的に図ることができる。
また、本実施形態では、第一接合部材641は、遮光性を有する。遮光性を有する第一接合部材641としては、例えば、低融点ガラスに顔料等の遮光性を有する材料を混合したものを用いることができる。
また、台座部621のリッド630に対向する内面(ベース内側面621A)には、波長可変干渉フィルター5の各電極パッド563P,564Pに接続される内側端子部624が設けられている。内側端子部624と、各電極パッド563P,564Pとは、例えばワイヤーボンディングにより、Au等のワイヤーを用いて接続される。なお、本実施形態では、ワイヤーボンディングを例示するが、例えば、FPC(Flexible Printed Circuits)等を用いてもよい。
また、台座部621は、内側端子部624が設けられる位置に、貫通孔625が形成されている。内側端子部624は、貫通孔625を介して、台座部621のベース外側面621Bに設けられた外側端子部626に接続されている。
側壁部622は、台座部621の縁部から立ち上がり、ベース内側面621Aに載置された波長可変干渉フィルター5の周囲を覆っている。側壁部622のリッド630側の端部は開口し、第二開口部628を形成している。側壁部622のリッド630に対向する面(端面622A)は、例えばベース内側面621Aに平行な平坦面となる。この端面622Aとリッド630とが、第二接合部材642により接合されている。
そして、ベース620には、例えば接着剤等の固定材を用いて、波長可変干渉フィルター5が固定される。この際、波長可変干渉フィルター5は、台座部621に対して固定されていてもよく、側壁部622に対して固定されていてもよい。固定材を設ける位置としては、複数個所であってもよいが、固定材の応力が波長可変干渉フィルター5に伝達するのを抑制するべく、1か所で波長可変干渉フィルター5を固定することが好ましい。
(リッドの構成)
リッド630は、本発明のガラス基板に相当し、平面視において矩形状の外形を有するガラスにより構成される。
リッド630は、図1に示すように、ベース620の側壁部622の第二開口部628を覆い、第二接合部材642により側壁部622に接合されている。
リッド630は、ベース620側の面に複数の凹凸が形成された第二凹凸部630Aが形成されている。第二凹凸部630Aは、フィルター平面視において、波長可変干渉フィルター5の有効領域F2と重なる領域A4(すなわち、波長可変干渉フィルター5への光を通過させる光通過領域A4であり、本発明の第一領域に相当する)の外側の領域A5(本発明の第二領域に相当し、以下、外側領域A5とも称する)に形成されている。なお、本実施形態では、光入射側の光通過領域A1と、光出射側の光通過領域A4とは、フィルター平面視において一致している。
第二凹凸部630Aは、第一凹凸部627Aと同様、例えば、サンドブラストや研磨等の方法により、リッド630の表面に複数の微細な凹凸を形成することで、すりガラス状に形成されている。
リッド630の外周部の側壁部622の端面622Aに対向する面は、第二接合部材642により、当該端面622Aに接合される(以下、接合面630Bとも称する)。接合面630Bは、外側領域A5の一部である接合領域A6に形成されている。
端面622Aと接合面630Bとの接合は、上述の台座部621と接合面627Bとの接合と同様の方法により行う。すなわち、流動性を有する接合部材を接合面630Bに配置し、硬化させる。接合部材としては、上述と同様に、例えば、低融点ガラスやエポキシ樹脂等を利用できる。
リッド630の第二凹凸部630Aの表面に配置されたペースト状の第二接合部材642は、第二凹凸部630Aの凹凸による毛細管力によって第二凹凸部630Aの表面に沿って、光通過領域A4の外周縁に到達するまで濡れ広がる。そして、第二接合部材642は、第二凹凸部630Aの凹凸に入り込んだ状態で硬化する。
ガラス部材627と同様に、リッド630の光通過領域A4も表面が研磨された平滑面であり、上記毛細管力が生じないため、光通過領域A4よりも外側領域A5の方が、第二接合部材642が濡れ広がりやすくなっている。これにより、第二接合部材642の量を適量に設定することで、外側領域A5に第二接合部材642が形成されるように、第二接合部材642の形成領域を調整することができる。
なお、本実施形態では、台座部621及びガラス部材627と同様に、ベース620及びリッド630も、低融点ガラス接合を用いて接合されることが好ましい。これにより、接合部材からガスが放出されることを抑制でき、収容空間内の減圧状態をより確実に維持することができる。
また、本実施形態では、第二接合部材642は、第一接合部材641と同様に、遮光性を有する。
また、本実施形態では、ガラス部材627とベース620とは、熱膨張係数が略同じ部材で形成されている。また、同様に、リッド630とベース620とは、熱膨張係数が略同じ部材で形成されている。
[光学フィルターデバイスの製造]
上述したような光学フィルターデバイス600の製造方法について説明する。
光学フィルターデバイス600は、ベース形成工程、フィルター固定工程、リッド形成工程、接合工程により製造される。
ベース形成工程では、第一開口部623及び貫通孔625が開口形成されたセラミックシートを積層し、更に、側壁部622に対応したセラミックシートを積層し、これらを焼成する。これにより、台座部621及び側壁部622を有するベース620の基本形状が形成される。
一方、ガラス部材627の外側領域A2に対してサンドブラスト処理を実施し、第一凹凸部627Aを形成する。
この後、貫通孔625を導電性部材(例えば、金属ペースト等)により埋め、台座部621のベース内側面621Aに内側端子部624を形成し、ベース外側面621Bに外側端子部626を形成する。これにより、貫通孔625における気密性が維持される。
そして、第一接合部材641として低融点ガラスを用いて、台座部621とガラス部材627の接合面627Bとを接合する。
フィルター固定工程では、ベース620のベース内側面621A、又は側壁部622に接着剤等の固定材を塗布する。そして、波長可変干渉フィルター5の反射膜54,55が第一開口部623の開口領域内に配置されるようにアライメントを行うとともに、波長可変干渉フィルター5の反射膜54,55を固定材により固定する。
この後、波長可変干渉フィルター5の各電極パッド563P,564Pと、ベース620の内側端子部624とをワイヤーボンディングにより接続する。
リッド形成工程では、所望のサイズのガラス基板を用意し、リッド630の外側領域A5に対応する位置にサンドブラスト処理を実施して第二凹凸部630Aを形成することで、リッド630を形成する。
接合工程では、第二接合部材642として低融点ガラスを用いて、ベース620とリッド630の接合面630Bとを接合する。
[第一実施形態の作用効果]
本実施形態では、第二接合部材642が設けられる、リッド630の接合面630Bに凹凸が設けられている。これにより、接合面630Bにおいて第二接合部材642との接触面積を拡大することができ、接合強度を増大させることができる。また、第二接合部材642が接合面630Bに形成された凹凸に入り込んだ状態で硬化することにより、接合強度を増大させることができる(アンカー効果)。
本実施形態では、リッド630において、波長可変干渉フィルター5の有効領域F2に重なる光通過領域A4の外周から、接合面630Bに亘る外側領域A5に、第二凹凸部630Aが設けられている。そして、第二接合部材642は、遮光性を有する材料を用いて、外側領域A5に設けられている。
このような構成では、第二接合部材642を、波長可変干渉フィルター5の入射光の光路を制限するアパーチャーとして用いることができる。これにより、第二接合部材642を設けることで、別途、アパーチャーを設ける必要がなく、部品点数の削減や、製造工程の簡略化を図ることができる。
本実施形態では、硬化前にペースト状である材料を第二接合部材642として用いる。
これにより、第二接合部材642が接合面630Bに形成された凹凸に入り込み易くなるため、上記アンカー効果により、一層の接合強度の向上を図ることができる。
また、ペースト状の第二接合部材642は、凹凸に沿って濡れ広がり易い。この第二接合部材642を凹凸を有する第二凹凸部630Aの形成領域に濡れ広がらせることにより、第二凹凸部630Aの形成領域に応じて第二接合部材642の形成領域を容易に調整することができる。すなわち、アパーチャーとして用いる第二接合部材642の開口径を容易に調整することができる。
本実施形態では、サンドブラストにより、リッド630の表面に微細な凹凸を形成し、第二凹凸部630Aを形成することができる。そして、第二凹凸部630Aに形成された微細な凹凸によって生じる毛細管力により、第二接合部材642が凹凸に入り込みやすくすることができる。これにより、接合面630Bにおける接合強度を一層向上させることができる。
また、毛細管力により、より一層、第二接合部材642が凹凸に沿って濡れ広がりやすくすることができる。第二凹凸部630Aの形成領域に応じて、第二接合部材642の形成領域を、より確実に調整することができる。
本実施形態では、第二接合部材642及びベース620の熱膨張係数が略同じである。
このよう構成では、環境温度の変化により、第二接合部材642及びベース620に熱膨張又は収縮が生じた場合でも、接合面630Bにおいて、第二接合部材642及びベース620の間の膨張量又は収縮量に差異が発生することによる、第二接合部材642への応力の発生を抑制できる。したがって、接合面630Bにおけるクラックの発生や、接合面630Bからの第二接合部材642の剥離等を抑制でき、接合品質を維持することができる。
なお、第一接合部材641と、当該第一接合部材641が設けられるガラス部材627の接合面627Bと、についても、第二接合部材642及びリッド630の接合面630Bと同様である。
したがって、本実施形態では、接合面627Bにおいて、第一接合部材641を用いて接合する際に、接合強度を増大させることができ、接合品質を維持することができる。
また、第一凹凸部627Aの形成領域に応じたサイズに、第一接合部材641を形成することが容易である。
また、波長可変干渉フィルター5の出射光の光路を規制するアパーチャーとして用いることができる。
[第二実施形態]
次に、本発明に係る第二実施形態について、図面に基づいて説明する。
上記第一実施形態では、リッド630の外側領域A5の全体に第二接合部材642が形成されている。これに対して、第二実施形態では、第二接合部材642が、接合領域A6すなわち接合面630Bのみに形成されている点で上記第一実施形態と相違する。
図4は、第二実施形態の光学フィルターデバイスの概略構成を示す断面図である。なお、以降の説明に当たり、既に説明した構成については同一符号を付し、その説明を省略、又は簡略化する。
本実施形態の光学フィルターデバイス600Aは、図4に示すように、波長可変干渉フィルター5と、当該は5を収納する筐体610Aと、を備えている。
筐体610Aは、ベース620と、リッド630と、を備え、これらが第二接合部材642Aで接合されている。
本実施形態では、第二接合部材642Aは、接合領域A6に対応する接合面630Bに設けられている。このため、すりガラス状の第二凹凸部630Aは、筐体610の内部で露出している。
なお、本実施形態では、第一接合部材641Aも同様に、ガラス部材627の接合領域A3に対応する接合面627Bに設けられている。このため、すりガラス状の第一凹凸部627Aも、筐体610の内部で露出している。
[第二実施形態の作用効果]
本実施形態では、リッド630において、波長可変干渉フィルター5の有効領域F2に重なる光通過領域A4の外周から、接合面630Bに亘る外側領域A5に、第二凹凸部630Aが設けられている。
ここで、例えば、外側領域A5の接合面630Bよりも内側の領域に第二接合部材642Aが設けられていない場合、筐体610Aの内部に入り込んだ迷光が、外側領域A5に形成された第二凹凸部630Aに入射されると正反射せずに散乱される。したがって、筐体610Aの内部に入り込んだ迷光を第二凹凸部630Aが形成された外側領域A5で低減できる。これにより、当該迷光による波長可変干渉フィルター5の分解能の低下を抑制できる。
本実施形態では、第二凹凸部630Aは、リッド630の表面にサンドブラスト等により微細な凹凸を形成することで設けられた、すりガラス状の領域である。したがって、筐体610Aの内部において発生した迷光を、第二凹凸部630Aでより効果的に散乱させることができ、迷光による分解能の低下をより確実に抑制できる。
なお、第一接合部材641A及び第一凹凸部627Aについても、第二接合部材642及び第二凹凸部630Aと同様である。
すなわち、第一凹凸部627Aにおいても、迷光を散乱させることができ、迷光による分解能の低下を抑制できる。
[第三実施形態]
次に、本発明に係る第三実施形態について、図面に基づいて説明する。
第三実施形態では、上記第一実施形態の光学フィルターデバイス600が組み込まれた光学モジュールである測色センサー3、及び光学フィルターデバイス600が組み込まれた電子機器である測色装置1を説明する。なお、光学フィルターデバイス600の代わりに、第二実施形態の光学フィルターデバイス600Aが組み込まれてもよい。
[測色装置の概略構成]
図5は、測色装置1の概略構成を示すブロック図である。
測色装置1は、本発明の電子機器である。この測色装置1は、図5に示すように、検査対象Xに光を射出する光源装置2と、測色センサー3(光学モジュール)と、測色装置1の全体動作を制御する制御装置4と、を備える。そして、この測色装置1は、光源装置2から射出され検査対象Xにて反射された検査対象光を測色センサー3にて受光する。そして、測色装置1は、受光した測色センサー3から出力される検出信号に基づいて、検査対象光の色度、すなわち検査対象Xの色を分析して測定する装置である。
[光源装置の構成]
光源装置2は、光源21、複数のレンズ22(図5には1つのみ記載)を備え、検査対象Xに対して白色光を射出する。また、複数のレンズ22には、コリメーターレンズが含まれてもよく、この場合、光源装置2は、光源21から射出された白色光をコリメーターレンズにより平行光とし、図示しない投射レンズから検査対象Xに向かって射出する。なお、本実施形態では、光源装置2を備える測色装置1を例示するが、例えば検査対象Xが液晶パネル等の発光部材である場合、光源装置2が設けられない構成としてもよい。
[測色センサーの構成]
測色センサー3は、本発明の光学モジュールを構成し、上記第一実施形態の光学フィルターデバイス600を備えている。なお、本実施形態では、光学フィルターデバイス600を例示するが、第二実施形態の光学フィルターデバイス600Aを用いてもよい。この測色センサー3は、図5に示すように、光学フィルターデバイス600と、光学フィルターデバイス600を透過した光を受光する検出部31と、波長可変干渉フィルター5の透過光の波長を変更する電圧制御部32と、を備える。
また、測色センサー3は、波長可変干渉フィルター5に対向する位置に、検査対象Xで反射された反射光(検査対象光)を、内部に導光する図示しない入射光学レンズを備えている。そして、この測色センサー3は、光学フィルターデバイス600内の波長可変干渉フィルター5により、入射光学レンズから入射した検査対象光のうち、所定波長の光を分光し、分光した光を検出部31にて受光する。
検出部31は、複数の光電交換素子により構成されており、受光量に応じた電気信号を生成する。ここで、検出部31は、例えば回路基板311を介して、制御装置4に接続されており、生成した電気信号を受光信号として制御装置4に出力する。
また、この回路基板311には、筐体610のベース外側面621Bに形成された外側端子部626が接続されており、回路基板311に形成された回路を介して、電圧制御部32に接続されている。
このような構成では、回路基板311を介して、光学フィルターデバイス600及び検出部31を一体的に構成でき、測色センサー3の構成を簡略化することができる。
電圧制御部32は、回路基板311を介して光学フィルターデバイス600の外側端子部626に接続される。そして、電圧制御部32は、制御装置4から入力される制御信号に基づいて、固定電極パッド563P及び可動電極パッド564P間に所定のステップ電圧を印加することで、静電アクチュエーター56を駆動させる。これにより、電極間ギャップに静電引力が発生し、保持部522が撓むことで、可動部521が固定基板51側に変位し、反射膜間ギャップG1を所望の寸法に設定することが可能となる。
[制御装置の構成]
制御装置4は、測色装置1の全体動作を制御する。
この制御装置4としては、例えば汎用パーソナルコンピューターや、携帯情報端末、その他、測色専用コンピューター等を用いることができる。
そして、制御装置4は、図5に示すように、光源制御部41、測色センサー制御部42、及び測色処理部43等を備えて構成されている。
光源制御部41は、光源装置2に接続されている。そして、光源制御部41は、例えば利用者の設定入力に基づいて、光源装置2に所定の制御信号を出力し、光源装置2から所定の明るさの白色光を射出させる。
測色センサー制御部42は、測色センサー3に接続されている。そして、測色センサー制御部42は、例えば利用者の設定入力に基づいて、測色センサー3にて受光させる光の波長を設定し、この波長の光の受光量を検出する旨の制御信号を測色センサー3に出力する。これにより、測色センサー3の電圧制御部32は、制御信号に基づいて、利用者が所望する光の波長のみを透過させるよう、静電アクチュエーター56への印加電圧を設定する。
測色処理部43は、検出部31により検出された受光量から、検査対象Xの色度を分析する。
[第三実施形態の作用効果〕
本実施形態の測色装置1は、上記第一実施形態のような光学フィルターデバイス600を備えている。上述したように、光学フィルターデバイス600は、凹凸が形成された接合面630B(接合面627B)における第二接合部材642(第一接合部材641)との接触面積の拡大や、上記アンカー効果により、接合強度を増大させることができる。これにより、接合面630B(接合面627B)における接合品質を維持することができる。したがって、光学フィルターデバイス600内の収容空間の気密性を維持でき、内部圧力の変化を抑制することができる。
このため、波長可変干渉フィルター5の設置環境を減圧下に長期間維持することができ、波長可変干渉フィルター5を駆動した際の高応答性を維持することができる。また、反射膜54,55の劣化も抑制でき、分解能の低下も抑制できる。
したがって、上記のような光学フィルターデバイス600を備えた測色センサー3及び測色装置1においても、性能低下を抑制でき、長期に亘って、高分解能で取り出された目的波長の光を検出することができ、正確な色分析処理を実施することができる。
[実施形態の変形]
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記各実施形態では、ガラス基板の所定領域にサンドブラスト等により不規則に凹凸を形成する構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、所定のパターンで複数の凹凸を形成してもよい。
例えば、ガラス基板の一例であるリッド630の外側領域A5において、外側領域A5の内周縁(光通過領域A4の外周縁)に沿った領域では、周方向に沿った複数の溝を形成する。また、外側領域A5の接合面630Bにもリッド630の外縁に沿った方向に複数の溝を形成する。更に、外側領域A5の内周縁に沿った領域と、接合面630Bとの間では、内側から外側に向かう方向に沿った複数の溝を形成する。なお、上記溝の形成は、例えば、金属ブラシで研磨する等の方法で行う。
このような構成では、外側領域A5において内外方向に形成された溝の形成方向に沿って、ペースト状の第二接合部材642を濡れ広がらせることにより、外側領域A5の全域にペースト状の第二接合部材642をより確実に形成することができる。
また、リッド630の外側領域A5の内周縁の周方向に沿った溝により、外側領域A5の内周縁に沿った領域に第二接合部材642をより確実に配置することができ、アパーチャーとしての第二接合部材642をより確実に形成することができる。
また、リッド630の外縁に沿った溝により、接合面630Bに第二接合部材642をより確実に配置することができ、第二接合部材642の配置位置のむらを抑制し、接合強度の低下を抑制できる。
また、上記変形例では、外側領域A5の内周縁の周方向に沿った溝と、リッド630の外縁に沿った溝と、を同時に設ける構成を例示したが、いずれか一方のみを設ける構成としてもよいし、いずれも設けずに内外方向に沿う溝のみを形成してもよい。
また、外側領域A5の全域に、周方向に沿った溝と、内外方向に沿った溝との両方を設ける構成としてもよい。
なお、ガラス部材627についても同様である。
上記各実施形態では、波長可変干渉フィルター5の光入射側のガラス基板であるリッド630と、光出射側のガラス基板であるガラス部材627との両方に、凹凸を形成し、接合部材を配置したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、光入射側及び光出射側のいずれかにのみ、上述の本発明に係る構成を採用してもよい。
上記各実施形態では、ガラス基板側に凹凸を形成する構成を例示したが、ベース側にも凹凸を形成してもよい。
上記各実施形態では、第一凹凸部627Aが形成される外側領域A2と、第二凹凸部630Aが形成される外側領域A5は、波長可変干渉フィルター5の対向領域F1に重なり、有効領域F2を囲む領域としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、外側領域A2,A5が互いにフィルター平面視において一致しない領域であってもよく、接合面の内周縁よりも内側の所定の領域に設定されていればよい。
上記第一実施形態では、第一接合部材641及び第二接合部材642が、ともに、外側領域A2,A5に設けられ、いずれもアパーチャーとして機能を有する構成について例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第一接合部材641が外側領域A2に設けられアパーチャーとして機能し、第二接合部材642が接合領域A6に設けられアパーチャーとして機能しない構成としてよい。また、第一接合部材641が接合領域A3に設けられアパーチャーとして機能せず、第二接合部材642が外側領域A5に設けられアパーチャーとして機能する構成としてもよい。
上記第一実施形態では、第一接合部材641及び第二接合部材642が、ともに遮光性を有する構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、いずれか一方が遮光性を有してもよく、両方とも遮光性が低い、すなわち透光性が高くてもよい。
上記各実施形態では、本発明に係る干渉フィルターとして、波長可変干渉フィルター5を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、静電アクチュエーター56が設けられず、反射膜54,55間のギャップ寸法が固定である干渉フィルターを用いてもよい。
また、本発明の電子機器として、第三実施形態において測色装置1を例示したが、その他、様々な分野により本発明の光学フィルターデバイス、光学モジュール、電子機器を用いることができる。
例えば、特定物質の存在を検出するための光ベースのシステムとして用いることができる。このようなシステムとしては、例えば、本発明の光学フィルターデバイスが備える波長可変干渉フィルターを用いた分光計測方式を採用して特定ガスを高感度検出する車載用ガス漏れ検出器や、呼気検査用の光音響希ガス検出器等のガス検出装置を例示できる。
このようなガス検出装置の一例を以下に図面に基づいて説明する。
図6は、波長可変干渉フィルターを備えたガス検出装置の一例を示す概略図である。
図7は、図6のガス検出装置の制御系の構成を示すブロック図である。
このガス検出装置100は、図6に示すように、センサーチップ110と、吸引口120A、吸引流路120B、排出流路120C、及び排出口120Dを備えた流路120と、本体部130と、を備えて構成されている。
本体部130は、流路120を着脱可能な開口を有するセンサー部カバー131、排出手段133、筐体134、光学部135、フィルター136、光学フィルターデバイス600、及び受光素子137(検出部)等を含む検出装置と、検出された信号を処理し、検出部を制御する制御部138、電力を供給する電力供給部139等から構成されている。なお、光学フィルターデバイス600の代わりに、第二及び第三実施形態における光学フィルターデバイス600Aを用いてもよい。また、光学部135は、光を射出する光源135Aと、光源135Aから入射された光をセンサーチップ110側に反射し、センサーチップ側から入射された光を受光素子137側に透過するビームスプリッター135Bと、レンズ135C,レンズ135D,レンズ135Eと、により構成されている。
また、図6に示すように、ガス検出装置100の表面には、操作パネル140、表示部141、外部とのインターフェイスのための接続部142、電力供給部139が設けられている。電力供給部139が二次電池の場合には、充電のための接続部143を備えてもよい。
更に、ガス検出装置100の制御部138は、図7に示すように、CPU等により構成された信号処理部144、光源135Aを制御するための光源ドライバー回路145、光学フィルターデバイス600の波長可変干渉フィルター5を制御するための電圧制御部146、受光素子137からの信号を受信する受光回路147、センサーチップ110のコードを読み取り、センサーチップ110の有無を検出するセンサーチップ検出器148からの信号を受信するセンサーチップ検出回路149及び排出手段133を制御する排出ドライバー回路150等を備えている。
次に、上記のようなガス検出装置100の動作について、以下に説明する。
本体部130の上部のセンサー部カバー131の内部には、センサーチップ検出器148が設けられており、このセンサーチップ検出器148でセンサーチップ110の有無が検出される。信号処理部144は、センサーチップ検出器148からの検出信号を検出すると、センサーチップ110が装着された状態であると判断し、表示部141へ検出動作を実施可能な旨を表示させる表示信号を出す。
そして、例えば利用者により操作パネル140が操作され、操作パネル140から検出処理を開始する旨の指示信号が信号処理部144へ出力されると、まず、信号処理部144は、光源ドライバー回路145に光源作動の信号を出力して光源135Aを作動させる。光源135Aが駆動されると、光源135Aから単一波長で直線偏光の安定したレーザー光が射出される。また、光源135Aには、温度センサーや光量センサーが内蔵されており、その情報が信号処理部144へ出力される。そして、信号処理部144は、光源135Aから入力された温度や光量に基づいて、光源135Aが安定動作していると判断すると、排出ドライバー回路150を制御して排出手段133を作動させる。これにより、検出すべき標的物質(ガス分子)を含んだ気体試料が、吸引口120Aから、吸引流路120B、センサーチップ110内、排出流路120C、排出口120Dへと誘導される。なお、吸引口120Aには、除塵フィルター120A1が設けられ、比較的大きい粉塵や一部の水蒸気等が除去される。
また、センサーチップ110は、金属ナノ構造体が複数組み込まれ、局在表面プラズモン共鳴を利用したセンサーである。このようなセンサーチップ110では、レーザー光により金属ナノ構造体間で増強電場が形成され、この増強電場内にガス分子が入り込むと、分子振動の情報を含んだラマン散乱光及びレイリー散乱光が発生する。
これらのレイリー散乱光やラマン散乱光は、光学部135を通ってフィルター136に入射し、フィルター136によりレイリー散乱光が分離され、ラマン散乱光が光学フィルターデバイス600に入射する。そして、信号処理部144は、電圧制御部146を制御し、光学フィルターデバイス600の波長可変干渉フィルター5に印加する電圧を調整し、検出対象となるガス分子に対応したラマン散乱光を光学フィルターデバイス600の波長可変干渉フィルター5で分光させる。この後、分光した光が受光素子137で受光されると、受光量に応じた受光信号が受光回路147を介して信号処理部144に出力される。
信号処理部144は、上記のようにして得られた検出対象となるガス分子に対応したラマン散乱光のスペクトルデータと、ROMに格納されているデータとを比較し、目的のガス分子か否かを判定し、物質の特定をする。また、信号処理部144は、表示部141にその結果情報を表示させたり、接続部142から外部へ出力したりする。
なお、図6及び図7において、ラマン散乱光を光学フィルターデバイス600の波長可変干渉フィルター5により分光して分光されたラマン散乱光からガス検出を行うガス検出装置100を例示した。この他、ガス検出装置として、ガス固有の吸光度を検出することでガス種別を特定するガス検出装置として用いてもよい。この場合、センサー内部にガスを流入させ、入射光のうちガスにて吸収された光を検出するガスセンサーを本発明の光学モジュールとして用いる。そして、このようなガスセンサーによりセンサー内に流入されたガスを分析、判別するガス検出装置を本発明の電子機器とする。このような構成でも、波長可変干渉フィルターを用いてガスの成分を検出することができる。
また、特定物質の存在を検出するためのシステムとして、上記のようなガスの検出に限られず、近赤外線分光による糖類の非侵襲的測定装置や、食物や生体、鉱物等の情報の非侵襲的測定装置等の、物質成分分析装置を例示できる。
以下に、上記物質成分分析装置の一例として、食物分析装置を説明する。
図8は、光学フィルターデバイス600を利用した電子機器の一例である食物分析装置の概略構成を示す図である。
この食物分析装置200は、図8に示すように、検出器210(光学モジュール)と、制御部220と、表示部230と、を備えている。検出器210は、光を射出する光源211と、測定対象物からの光が導入される撮像レンズ212と、撮像レンズ212から導入された光を分光する光学フィルターデバイス600と、分光された光を検出する撮像部213(検出部)と、を備えている。なお、光学フィルターデバイス600の代わりに、第二及び第三実施形態における光学フィルターデバイス600Aを用いてもよい。
また、制御部220は、光源211の点灯・消灯制御、点灯時の明るさ制御を実施する光源制御部221と、光学フィルターデバイス600の波長可変干渉フィルター5を制御する電圧制御部222と、撮像部213を制御し、撮像部213で撮像された分光画像を取得する検出制御部223と、信号処理部224と、記憶部225と、を備えている。
この食物分析装置200は、システムを駆動させると、光源制御部221により光源211が制御されて、光源211から測定対象物に光が照射される。そして、測定対象物で反射された光は、撮像レンズ212を通って光学フィルターデバイス600に入射する。光学フィルターデバイス600の波長可変干渉フィルター5は電圧制御部222の制御により所望の波長を分光可能な電圧が印加されており、分光された光が、例えばCCDカメラ等により構成される撮像部213で撮像される。また、撮像された光は分光画像として、記憶部225に蓄積される。また、信号処理部224は、電圧制御部222を制御して波長可変干渉フィルター5に印加する電圧値を変化させ、各波長に対する分光画像を取得する。
そして、信号処理部224は、記憶部225に蓄積された各画像における各画素のデータを演算処理し、各画素におけるスペクトルを求める。また、記憶部225には、例えばスペクトルに対する食物の成分に関する情報が記憶されており、信号処理部224は、求めたスペクトルのデータを、記憶部225に記憶された食物に関する情報を基に分析し、検出対象に含まれる食物成分、及びその含有量を求める。また、得られた食物成分及び含有量から、食物カロリーや鮮度等をも算出することができる。更に、画像内のスペクトル分布を分析することで、検査対象の食物の中で鮮度が低下している部分の抽出等をも実施することができ、更には、食物内に含まれる異物等の検出をも実施することができる。
そして、信号処理部224は、上述のようにして得られた検査対象の食物の成分や含有量、カロリーや鮮度等の情報を表示部230に表示させる処理をする。
また、図8において、食物分析装置200の例を示すが、略同様の構成により、上述したようなその他の情報の非侵襲的測定装置としても利用することができる。例えば、血液等の体液成分の測定、分析等、生体成分を分析する生体分析装置として用いることができる。このような生体分析装置としては、例えば血液等の体液成分を測定する装置として、エチルアルコールを検知する装置とすれば、運転者の飲酒状態を検出する酒気帯び運転防止装置として用いることができる。また、このような生体分析装置を備えた電子内視鏡システムとしても用いることができる。
更には、鉱物の成分分析を実施する鉱物分析装置としても用いることができる。
更には、本発明の波長可変干渉フィルター、光学モジュール、電子機器としては、以下のような装置に適用することができる。
例えば、各波長の光の強度を経時的に変化させることで、各波長の光でデータを伝送させることも可能であり、この場合、光学モジュールに設けられた波長可変干渉フィルターにより特定波長の光を分光し、受光部で受光させることで、特定波長の光により伝送されるデータを抽出することができ、このようなデータ抽出用光学モジュールを備えた電子機器により、各波長の光のデータを処理することで、光通信を実施することもできる。
また、電子機器としては、波長可変干渉フィルターにより光を分光することで、分光画像を撮像する分光カメラ、分光分析機等にも適用できる。このような分光カメラの一例として、波長可変干渉フィルターを内蔵した赤外線カメラが挙げられる。
図9は、分光カメラの概略構成を示す模式図である。分光カメラ300は、図9に示すように、カメラ本体310と、撮像レンズユニット320と、撮像部330(検出部)と、を備えている。
カメラ本体310は、利用者により把持、操作される部分である。
撮像レンズユニット320は、カメラ本体310に設けられ、入射した画像光を撮像部330に導光する。また、この撮像レンズユニット320は、図9に示すように、対物レンズ321、結像レンズ322、及びこれらのレンズ間に設けられた光学フィルターデバイス600を備えて構成されている。なお、光学フィルターデバイス600の代わりに、第二及び第三実施形態における光学フィルターデバイス600Aを用いてもよい。
撮像部330は、受光素子により構成され、撮像レンズユニット320により導光された画像光を撮像する。
このような分光カメラ300では、光学フィルターデバイス600の波長可変干渉フィルター5により撮像対象となる波長の光を透過させることで、所望波長の光の分光画像を撮像することができる。
更には、波長可変干渉フィルターをバンドパスフィルターとして用いた光学フィルターデバイスとしても利用できる。例えば、発光素子が射出する所定波長域の光のうち、所定の波長を中心とした狭帯域の光のみを波長可変干渉フィルターで分光して透過させる光学式レーザー装置としても用いることができる。
また、本発明の光学フィルターデバイスに収容された波長可変干渉フィルターを生体認証装置として用いてもよく、例えば、近赤外領域や可視領域の光を用いた、血管や指紋、網膜、虹彩等の認証装置にも適用できる。
更には、光学モジュール及び電子機器を、濃度検出装置として用いることができる。この場合、波長可変干渉フィルターにより、物質から射出された赤外エネルギー(赤外光)を分光して分析し、サンプル中の被検体濃度を測定する。
上記に示すように、本発明の光学フィルターデバイス、光学モジュール及び電子機器は、入射光から所定の光を分光するいかなる装置にも適用することができる。そして、上記光学フィルターデバイスは、上述のように、1デバイスで複数の波長を分光させることができるため、複数の波長のスペクトルの測定、複数の成分に対する検出を精度よく実施することができる。したがって、複数デバイスにより所望の波長を取り出す従来の装置に比べて、光学モジュールや電子機器の小型化を促進でき、例えば、携帯用や車載用の電子機器に好適に利用できる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で上記各実施形態及び変形例を適宜組み合わせることで構成してもよく、また他の構造等に適宜変更してもよい。
1…測色装置(電子機器)、4…制御装置(制御部)、5…波長可変干渉フィルター(干渉フィルター)、31…検出部、54…固定反射膜、55…可動反射膜、100…ガス検出装置(電子機器)、137…受光素子、138…制御部、200…食物分析装置(電子機器)、213…撮像部、220…制御部、300…分光カメラ(電子機器)、600,600A…光学フィルターデバイス、610,610A…筐体、623…第一開口部、627…ガラス部材(ガラス基板)、627A…第一凹凸部、628…第二開口部、630…リッド(ガラス基板)、630A…第二凹凸部、641…第一接合部材、642…第二接合部材。

Claims (8)

  1. 互いに対向する一対の反射膜を有する干渉フィルターと、
    前記干渉フィルターを内部に収納し、前記干渉フィルターに入射される光又は前記干渉フィルターから出射された光が通過する開口部を有する筐体と、
    前記開口部を覆うガラス基板と、
    前記筐体と前記ガラス基板の接合領域とを接合する接合部材と、を備え、
    前記ガラス基板は、少なくとも前記接合領域に凹凸部を有している
    ことを特徴とする光学フィルターデバイス。
  2. 請求項1に記載の光学フィルターデバイスにおいて、
    前記凹凸部は、前記反射膜を膜厚方向から見た平面視において、前記一対の反射膜が重なり合う第一領域の外周から前記接合領域に亘る第二領域に設けられている
    ことを特徴とする光学フィルターデバイス。
  3. 請求項2に記載の光学フィルターデバイスにおいて、
    前記接合部材は、遮光性を有し、前記第二領域に設けられている
    ことを特徴とする光学フィルターデバイス。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の光学フィルターデバイスにおいて、
    前記接合部材は、硬化前にペースト状である
    ことを特徴とする光学フィルターデバイス。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の光学フィルターデバイスにおいて、
    前記凹凸部が、すりガラス状である
    ことを特徴とする光学フィルターデバイス。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の光学フィルターデバイスにおいて、
    前記ガラス基板及び前記筐体の熱膨張係数が略同じである
    ことを特徴とする光学フィルターデバイス。
  7. 互いに対向する一対の反射膜を有する干渉フィルター、前記干渉フィルターを内部に収納し、前記干渉フィルターに入射される光又は前記干渉フィルターから出射された光が通過する開口部を有する筐体、前記開口部を覆うガラス基板、及び、前記筐体と前記ガラス基板の接合領域とを接合する接合部材、を備えた光学フィルターデバイスと、
    前記光学フィルターデバイスから出射された光を検出する検出部と、を具備し、
    前記ガラス基板は、少なくとも前記接合領域に凹凸部を有している
    ことを特徴とする光学モジュール。
  8. 互いに対向する一対の反射膜を有する干渉フィルター、前記干渉フィルターを内部に収納し、前記干渉フィルターに入射される光又は前記干渉フィルターから出射された光が通過する開口部を有する筐体、前記開口部を覆うガラス基板、及び、前記筐体と前記ガラス基板の接合領域とを接合する接合部材、を備えた光学フィルターデバイスと、
    前記光学フィルターデバイスを制御する制御部と、を備え、
    前記ガラス基板は、少なくとも前記接合領域に凹凸部を有している
    ことを特徴とする電子機器。
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