JP2015158301A - ハイブリッド型金属溶解炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】バーナー火炎を坩堝内空間の広い範囲に、しかも可能な限り均等に行き渡らせることができるハイブリッド型金属溶解炉を提供する。
【解決手段】ハイブリッド型金属溶解炉は、坩堝10と、炉蓋20と、炉蓋に支持された酸素バーナーと、誘導加熱手段とを備える。炉蓋20には、坩堝の中心軸線Cを取り囲むように複数基の酸素バーナー21A,21B,21Cが設けられている。酸素バーナーの各々は、坩堝の平面視において、各バーナーの噴射口の向きが坩堝の径方向Rに対して水平角θ1(但しθ1は鋭角)をなすように、且つ、各バーナーでの側面視において、各バーナーの噴射口の向きが鉛直線Vに対して垂直角θ2(但しθ2は鋭角)をなすように、傾斜している。
【選択図】図2

Description

本発明は、金属溶解炉に関し、特にバーナーと電気的又は電磁的な加熱手段とを併用したハイブリッド型金属溶解炉に関するものである。
昨今、金属溶解の分野でも、地球環境保護の観点から二酸化炭素の排出量を低減することが求められている。また、電力による鋳鉄の溶解工程で電力使用量を抑制又は低減する新工法の開発が求められている。このような背景から、金属材料にバーナー火炎を直接噴射する連続溶解システムも提案されているが、かかるシステムは同一の溶湯を大量使用する大規模工場への設置を想定したものであり、多材質少量で操業する中小規模の鋳物工場への導入には難がある。他方で、「少量多材質」の操業形態に対応すべく、高周波/中周波/低周波の誘導電流を利用したバッチ方式の金属溶解炉を導入する動きもある。しかし、世界情勢その他の不安定化により電力価格が高騰する傾向にあることから、100%電力に依存しない高効率の溶解技術も求められている。
このようなトレンド、つまり、二酸化炭素排出抑制、低電力、少量多材質への対応、高効率を指向する時流にあって、これらの要求に柔軟に対応できる可能性を秘めた溶解炉として、ハイブリッド型金属溶解炉が注目されつつある。かかるハイブリッド型金属溶解炉の例としては、特許文献1(特開2011−117640号)及び特許文献2(特開2013−185719号)の金属溶解炉があげられる。例えば特許文献1は、空気を支燃ガス(助燃ガス)として用いるバーナー(220)と、坩堝内部のアルミ溶湯を保温するための電気ヒーター(180)とを併用した金属溶解炉を開示する。また、特許文献2は、酸素を支燃ガス(助燃ガス)として用いるバーナー(23)と、坩堝内の金属に誘導電流を生じさせて加熱する誘導加熱手段(14)とを併用した金属溶解炉を開示する。
従来のハイブリッド型金属溶解炉では、溶解炉(より具体的には坩堝)の大きさや容量に合わせて1基又は複数基のバーナーが採用される。しかしながら、従来のバーナーは固定的であり、しかもバーナーの配置は、坩堝の中心軸線と平行な配置(つまり鉛直線に沿った直立的な配置)であった。このため、坩堝の内部においてバーナー火炎の届かない部位又は領域が比較的広く存在し、その結果、坩堝の内壁面に未溶解又は半溶解の金属が付着したまま残存するという不都合を生じることがあった。なお、坩堝の内壁面に未溶解又は半溶解の金属が付着することあるいは付着した状態を、俗に「棚吊り」と言う(図6参照)。「棚吊り」は、金属の溶解が不均等であることのネガティブな指標でもある。
特開2011−117640号公報 特開2013−185719号公報
とりわけ本発明は「棚吊り」を防止することを目的とする。即ち、本発明の目的は、バーナー火炎を坩堝内空間の広い範囲にしかも可能な限り均等に行き渡らせることができるハイブリッド型金属溶解炉を提供することにある。
本発明は、被溶解金属を収容すると共に上方に開口した坩堝と、前記坩堝の上方に設けられた炉蓋と、前記炉蓋に支持されると共に前記坩堝内に火炎を噴射可能なバーナーと、前記坩堝内の金属に誘導電流を生じさせて誘導加熱するための誘導加熱手段と、を備えたハイブリッド型金属溶解炉に関するものである。
特に本発明は、前記炉蓋には、前記坩堝の中心軸線を取り囲むように複数基のバーナーが設けられており、前記複数基のバーナーの各々は、坩堝の平面視において、各バーナーの噴射口の向きが坩堝の径方向に対して水平角θ1(但しθ1は鋭角)をなすように、且つ、各バーナーでの側面視において、各バーナーの噴射口の向きが鉛直線に対して垂直角θ2(但しθ2は鋭角)をなすように、傾斜していることを特徴とする。
本発明において、前記水平角θ1は5°〜45°の範囲にあり、前記垂直角θ2は10°〜45°の範囲にあることは好ましい。
本発明によれば、坩堝の中心軸線を取り囲むように複数基のバーナーを設置すると共に、各バーナーの噴射口の向きが、坩堝の径方向に対して水平角θ1(θ1は鋭角)をなすように、且つ、鉛直線に対して垂直角θ2(θ2は鋭角)をなすように、各バーナーを傾斜させている。このため、複数基のバーナーから噴射されるバーナー火炎が、坩堝内空間の広い範囲に満遍なく行き渡り、坩堝の内壁面に未溶解又は半溶解の金属が付着したまま残存するという事態が回避される。
本発明はまた、被溶解金属を収容すると共に上方に開口した坩堝と、前記坩堝の上方に設けられた炉蓋と、前記炉蓋に支持されると共に前記坩堝内に火炎を噴射可能なバーナーと、前記坩堝内の金属に誘導電流を生じさせて誘導加熱するための誘導加熱手段と、を備えたハイブリッド型金属溶解炉において、
前記炉蓋には、前記坩堝の中心軸線を取り囲むように複数基のバーナーが設けられており、前記炉蓋は、前記坩堝の中心軸線を中心として回転可能に設けられており、駆動手段によって回転駆動されることを特徴とする。
炉蓋を駆動手段で回転させる構成を採用することにより、炉蓋と共に、炉蓋に支持された複数基のバーナーも、坩堝の中心軸線を中心として回転駆動される。それ故、各バーナーから噴射される火炎柱も坩堝内を循環的に巡回することができ、火炎柱の固定的偏在が無い。従って、複数基のバーナーから噴射されるバーナー火炎が、坩堝内空間の広範囲に満遍なく行き渡り、坩堝の内壁面に未溶解又は半溶解の金属が付着したまま残存するという事態が回避される。
本発明のハイブリッド型金属溶解炉によれば、バーナー火炎を坩堝内空間の広い範囲にしかも可能な限り均等に行き渡らせることができるため、いわゆる「棚吊り」を防止して効率的な金属溶解を実現することができる。
本発明の第1実施形態に従うハイブリッド型金属溶解炉を模式的に示す縦断面図。 (A)は図1の金属溶解炉におけるバーナーの配置状況を示す概略平面図、(B)はバーナーの傾斜状況を示す側面図。 本発明の第2実施形態を示し、(A)はバーナーの配置状況を示す概略平面図、(B)はバーナーの傾斜状況を示す側面図。 前記第1実施形態の変更例を示し、(A)はバーナーの配置状況を示す概略平面図、(B)は中央バーナーの直立状況を示す側面図。 本発明の第3実施形態を示し、(A)はハイブリッド型金属溶解炉の概略平面図、(B)は図5(A)中のX−Y−Z線での概略縦断面図。 「棚吊り」を説明した断面図。
以下、本発明の幾つかの実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1並びに図2(A)及び(B)は、本発明の第1実施形態に従うハイブリッド型金属溶解炉を示す。図1に示すように、ハイブリッド型金属溶解炉は少なくとも、被溶解金属および溶湯を収容するための坩堝10と、その坩堝10の上方に設けられた炉蓋20とを備えている。
坩堝10は、上方に開口した有底円筒形状をなすと共に、坩堝の上端部から側方に向かって突出する注ぎ口11(図2(A)参照)を有している。坩堝10のサイズは用途に応じて様々であるが、一般的には、坩堝の直径は例えば250mm〜1300mm、坩堝の深さは例えば300mm〜2300mmである。坩堝10は、例えばアルミナ、シリカ、マグネシア等の耐火材で形成される。
坩堝10には、当該坩堝を包囲するように誘導コイル12が設けられている。誘導コイル12は図示しない交流電源と接続されている。その交流電源から供給される交流電流が誘導コイル12を流れることで、誘導コイル12の内部領域に高周波、中周波または低周波で連続的に変化する磁界が発生する。その結果、この連続変化する磁界の中に置かれた金属には誘導電流(例えば渦電流)が発生し、電気抵抗に基づくジュール熱が発生する。つまり誘導コイル12は、坩堝10内の金属に誘導電流を生じさせて当該金属を誘導加熱するための誘導加熱手段を構成する。本発明では、誘導コイル12による誘導加熱と、後述するバーナー火炎による加熱との協働によって、原料(被溶解金属)を溶解する。
図1及び図2(A)に示すように、炉蓋20には、坩堝10の中心軸線Cを取り囲むように3基のバーナー21A,21B,21Cが設けられている。これら3基のバーナーはいずれも酸素バーナーであり、第1のガスボンベ(図示略)から燃料ガスの供給を受けると共に第2のガスボンベ(図示略)から支燃ガスの供給を受けて火炎を発生する。燃料ガスとしては、例えばLPG、LNGがあげられる。支燃ガスとしては、例えば酸素濃度が21mass%以上100mass%以下(より好ましくは酸素濃度が80mass%以上100mass%以下)の高酸素濃度の酸素窒素混合ガスがあげられる。
これら3基のバーナー21A,21B,21Cは、以下に説明するような態様で炉蓋20に対し傾斜配置されている。即ち、図2(A)に示す坩堝の平面視において、前記中心軸線Cを中心とする正三角形の3つの頂点の位置に、バーナー21A,21B及び21Cがそれぞれ配置されている。そして、各バーナーの噴射口の向きが坩堝10の半径方向Rに対して水平角θ1をなすように、各バーナーの向き又は角度が設定されている。本発明において水平角θ1は、好ましくは5°〜45°、より好ましくは10°〜40°、最も好ましくは15°〜35°の範囲に設定される。なお、図2中の二点鎖線Pは各バーナーの軸線を意味する(図3及び図4でも同じ)。
図2(B)は、バーナー21A,21B又は21Cのバーナー軸線Pを包含する鉛直面に沿った断面位置を横から見た側面図である。図2(B)に示す各バーナーでの側面視において、各バーナーの噴射口の向きが鉛直線V(つまり地球の中心に向かう線V)に対して垂直角θ2をなすように、各バーナーの向き又は角度が設定されている。本発明において垂直角θ2は、好ましくは10°〜45°、より好ましくは15°〜40°、最も好ましくは20°〜35°の範囲に設定される。
本第1実施形態では、水平角θ1は30°に設定され、垂直角θ2は約30°に設定されている。このような角度設定のために、図2(A)及び(B)が示唆するように、第1のバーナー21Aは、第2のバーナー21Bの直下の領域又はその近傍領域に向けて火炎Fを噴射し、第2のバーナー21Bは、第3のバーナー21Cの直下の領域又はその近傍領域に向けて火炎Fを噴射し、第3のバーナー21Cは、第1のバーナー21Aの直下の領域又はその近傍領域に向けて火炎Fを噴射する。その結果、3つのバーナーから噴射される3本の火炎柱は、坩堝10の上から見て、反時計回りの螺旋状に連結される。火炎柱の各々が傾斜していること、及び、3本の火炎柱があたかも互いに連結し合う関係にあることは、火炎柱が単純に直立している従来例の場合に比べて、坩堝10の内部におけるバーナー火炎群の占有率を拡大する。そのことに加えて、前述の螺旋状につながった一群の火炎柱は、坩堝10の内部において火炎の渦巻き(スワール)を発生及び増幅する傾向にあり、こうして生じた渦巻きに乗って火炎又は高温度の燃焼ガスが坩堝10の内周壁面の全体に行き渡る。以上述べたような作用の相乗効果により、本第1実施形態の金属溶解炉では、3基のバーナー21A,21B及び21Cから噴射されるバーナー火炎Fが、坩堝内空間の広範囲に満遍なく行き渡り、坩堝の内壁面に未溶解又は半溶解の金属が付着したまま残存するという事態を回避することができる。
図3(A)及び(B)は、本発明の第2実施形態を示す。
図3(A)に示すように、炉蓋20には、坩堝10の中心軸線Cを取り囲むように4基のバーナー22A,22B,22C,22Dが設けられている。これら4基のバーナーは、第1実施形態と同じく酸素バーナーであり、以下に説明するような態様で炉蓋20に対し傾斜配置されている。即ち、図3(A)に示す坩堝の平面視において、前記中心軸線Cを中心とする正方形の4つの頂点の位置に、バーナー22A,22B,22C及び22Dがそれぞれ配置されている。そして、各バーナーの噴射口の向きが坩堝10の半径方向Rに対して水平角θ1をなすように、各バーナーの向き又は角度が設定されている。本発明において水平角θ1は、好ましくは5°〜45°、より好ましくは10°〜40°、最も好ましくは15°〜35°の範囲に設定される。
図3(B)は、バーナー22A,22B,22C又は22Dのバーナー軸線Pを包含する鉛直面に沿った断面位置を横から見た側面図である。図3(B)に示す各バーナーでの側面視において、各バーナーの噴射口の向きが鉛直線Vに対して垂直角θ2をなすように、各バーナーの向き又は角度が設定されている。本発明において垂直角θ2は、好ましくは10°〜45°、より好ましくは15°〜40°、最も好ましくは20°〜35°の範囲に設定される。
本第2実施形態では、水平角θ1は約35°に設定され、垂直角θ2は約30°に設定されている。このような角度設定のために、図3(A)及び(B)が示唆するように、第1のバーナー22Aは、第2のバーナー22Bの直下の領域よりも少しだけ中心軸線C側に寄った隣接領域に向けて火炎Fを噴射し、第2のバーナー22Bは、第3のバーナー22Cの直下の領域よりも少しだけ中心軸線C側に寄った隣接領域に向けて火炎Fを噴射し、第3のバーナー22Cは、第4のバーナー22Dの直下の領域よりも少しだけ中心軸線C側に寄った隣接領域に向けて火炎Fを噴射し、第4のバーナー22Dは、第1のバーナー22Aの直下の領域よりも少しだけ中心軸線C側に寄った隣接領域に向けて火炎Fを噴射する。その結果、4つのバーナーから噴射される4本の火炎柱は、坩堝10の上から見て、反時計回りの螺旋状に連結される。火炎柱の各々が傾斜していること、及び、4本の火炎柱があたかも互いに連結し合う関係にあることは、火炎柱が単純に直立している従来例の場合に比べて、坩堝10の内部におけるバーナー火炎群の占有率を拡大する。そのことに加えて、前述の螺旋状につながった一群の火炎柱は、坩堝10の内部において火炎の渦巻き(スワール)を発生及び増幅する傾向にあり、こうして生じた渦巻きに乗って火炎又は高温度の燃焼ガスが坩堝10の内周壁面の全体に行き渡る。以上述べたような作用の相乗効果により、本第2実施形態の金属溶解炉では、4基のバーナー22A,22B,22C及び22Dから噴射されるバーナー火炎Fが、坩堝内空間の広範囲に満遍なく行き渡り、坩堝の内壁面に未溶解又は半溶解の金属が付着したまま残存するという事態を回避することができる。
図4(A)及び(B)は、上記第1実施形態の変更例を示す。図4の変更例は、第1実施形態の金属溶解炉に対し、第4の酸素バーナーとしての中央バーナー23を追加したものに相当する。具体的には、炉蓋20の中心位置に中央バーナー23が、坩堝の中心軸線C(及び鉛直線V)に沿って直立して設けられている。当然のことながら、この中央バーナー23には水平角θ1という概念が存在せず、中央バーナー23の垂直角θ2は0°ということになる。図4の変更例によれば、酸素バーナーの数を増やすことで火力を増強することができる。
なお、上記第2実施形態の金属溶解炉に対し、図4の中央バーナー23と同様の中央バーナーが第5の酸素バーナーとして追加されてもよい。
図5(A)及び(B)は、本発明の第3実施形態を示す。
第3実施形態のハイブリッド型金属溶解炉は、上記第1及び第2実施形態の金属溶解炉と同様に、坩堝10と、その上方に設けられた炉蓋20と、炉蓋20に支持された複数基の酸素バーナー24と、誘導加熱手段としての誘導コイル12とを備えている。但し、第3実施形態の金属溶解炉は、炉蓋20が能動的に回転可能である点で、上記第1及び第2実施形態の金属溶解炉とは異なっている。
より具体的に説明すると、図5(B)に示すように、坩堝10の上端開口部の辺りにはリング状の着座部14が設けられ、このリング状着座部14の上に炉蓋20が、坩堝の中心軸線Cを中心として回転可能に設けられている。炉蓋20は、公知の駆動手段15と作動連結されており、この駆動手段15から供給される駆動力によって回転駆動される。駆動手段15としては、電動モータと減速ギヤ機構との組合せや、電動モータとベルト伝達機構との組合せを例示することができる。
図5(A)及び(B)に示すように、炉蓋20には坩堝の中心軸線Cを取り囲むように3基の酸素バーナー24が設けられている。3基の酸素バーナー24は、中心軸線Cの周りに等角度間隔(本例では120°間隔)で配置されている。また、3基の酸素バーナー24はいずれも、坩堝の中心軸線Cと平行に直立して設けられている。
本第3実施形態によれば、炉蓋20の回転に伴って、3基のバーナー24から噴射される3本の火炎柱も坩堝10内を循環的に巡回することができるため、火炎柱の固定的偏在が無い。それ故、3基のバーナー24から噴射されるバーナー火炎Fが、坩堝内空間の広範囲に満遍なく行き渡り、坩堝の内壁面に未溶解又は半溶解の金属が付着したまま残存するという事態を回避することができる。
なお、上記第1及び第2実施形態の金属溶解炉における炉蓋20(複数基の酸素バーナーを傾斜支持したもの)を、上記第3実施形態と同様に、坩堝の中心軸線Cを中心として回転可能にすると共に、駆動手段15によって回転駆動するように構成してもよい。
上記第1、第2及び第3実施形態では、酸素バーナーと誘導加熱手段(12)とを併用して原料金属を溶解するため、大熱量を確保して溶解時間を短縮することができる。また、金属の溶解完了により酸素バーナーを停止した後でも、誘導加熱手段(12)によって溶湯の温度を所望の高温度に保持することができる。
上記第1、第2及び第3実施形態の金属溶解炉は、前述したような作用及び効果に加えて、以下に記すような作用及び効果をも奏する。
各実施形態で用いられるバーナーは、高酸素濃度の支燃ガスを使用する酸素バーナーであるため、火炎温度が高い。また、排気ガスの体積が、空気を支燃ガスとする場合に比べて大幅に低減される(例えば支燃ガスが純酸素の場合、1/5程度に低減可能)。空気を支燃ガスとする場合に比べて、窒素酸化物の排出を大幅に低減することができる。
また、不純物元素除去のための特別な付帯設備(例えば脱ガス装置)を設ける必要が無く、酸素バーナーを使用するだけで不純物元素を効率的に除去することができる(この点については、特許文献2において詳しく論じられているので同文献を参照されたし)。
10…坩堝
12…誘導コイル(誘導加熱手段)
15…駆動手段
20…炉蓋
21A,22B,22C…酸素バーナー
22A,22B,22C,22D…酸素バーナー
24…酸素バーナー
C…坩堝の中心軸線
P…バーナー軸線
R…坩堝の半径方向
V…鉛直線

Claims (4)

  1. 被溶解金属を収容すると共に上方に開口した坩堝と、
    前記坩堝の上方に設けられた炉蓋と、
    前記炉蓋に支持されると共に前記坩堝内に火炎を噴射可能なバーナーと、
    前記坩堝内の金属に誘導電流を生じさせて誘導加熱するための誘導加熱手段と、
    を備えたハイブリッド型金属溶解炉において、
    前記炉蓋には、前記坩堝の中心軸線を取り囲むように複数基のバーナーが設けられており、
    前記複数基のバーナーの各々は、坩堝の平面視において、各バーナーの噴射口の向きが坩堝の径方向に対して水平角θ1(但しθ1は鋭角)をなすように、且つ、各バーナーでの側面視において、各バーナーの噴射口の向きが鉛直線に対して垂直角θ2(但しθ2は鋭角)をなすように、傾斜していることを特徴とするハイブリッド型金属溶解炉。
  2. 前記水平角θ1は5°〜45°の範囲にあり、前記垂直角θ2は10°〜45°の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド型金属溶解炉。
  3. 前記炉蓋は、前記坩堝の中心軸線を中心として回転可能に設けられており、駆動手段によって回転駆動されることを特徴とする請求項1又は2に記載のハイブリッド型金属溶解炉。
  4. 被溶解金属を収容すると共に上方に開口した坩堝と、
    前記坩堝の上方に設けられた炉蓋と、
    前記炉蓋に支持されると共に前記坩堝内に火炎を噴射可能なバーナーと、
    前記坩堝内の金属に誘導電流を生じさせて誘導加熱するための誘導加熱手段と、
    を備えたハイブリッド型金属溶解炉において、
    前記炉蓋には、前記坩堝の中心軸線を取り囲むように複数基のバーナーが設けられており、
    前記炉蓋は、前記坩堝の中心軸線を中心として回転可能に設けられており、駆動手段によって回転駆動されることを特徴とするハイブリッド型金属溶解炉。
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