JP2015157294A - ロールプレス機 - Google Patents

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Manabu Miyoshi
学 三好
木下 恭一
Kyoichi Kinoshita
恭一 木下
雅巳 冨岡
Masami Tomioka
雅巳 冨岡
山本 めぐみ
Megumi Yamamoto
めぐみ 山本
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Abstract

【課題】ロールの熱膨張の抑制と熱媒体によるロールの冷却とを両立できるロールプレス機を提供する。【解決手段】本発明の一側面に係るロールプレス機10は、一対のロール11を備え、ロール11を構成する円筒状の側面部50は、側面部50の外表面50aに露出し、不変鋼を含む第一部材52と、側面部50の内表面50bに露出し、第一部材52と接し、側面部50の内表面50bから外表面50aに向かって側面部50内に配置された複数の第二部材54と、を有し、第二部材54の熱伝導率が、第一部材52の熱伝導率よりも高く、ロール11の外側と連通する空間である熱交換部42が、側面部50の内側に位置し、側面部50の内表面50bの少なくとも一部が、熱交換部42に露出している。【選択図】図4

Description

本発明は、ロールプレス機に関する。
プレス機の一種として、円筒状の二つの金属製ロール間で板状又はシート状の被加工物を圧縮又は圧延するロールプレス機が存在する。ロールプレス機のロールは、被加工物を高圧で連続的に圧縮したり、圧延したりするため、摩擦熱によりロールの温度が次第に上昇し、ロールが膨張する。ロールが膨張すると、二つのロール間の隙間(ギャップ)が変化し、被加工物のプレス後の厚みにバラツキが生じる。このような問題の対策の一つとして、ロール全体又はその一部に、熱膨張率の小さな、所定の組成割合を有するFe−Ni系合金を用いることが提案されている。所定割合の組成割合を有するFe−Ni系合金は、不変鋼とも呼ばれている(下記特許文献1及び2参照。)。
特開昭59−173241号公報 特開2010−260072号公報
被加工物の厚みを安定させるためは、特許文献1又は2に記載された如く、ロールに不変鋼を用いることが有効である。特に、被加工物の厚みに高い精度が求められる場合、ロール表面に不変鋼を用いることが好ましい。しかしながら、ロールの温度が過度に上昇すると、ロール間のギャップに影響しなくとも、ロールの駆動系に悪影響を及ぼすことがある。また、被加工物の材質によっては、ロールの熱が被加工物の表面品質に悪影響を及ぼすことがある。したがって、ロールの過度の温度上昇を抑制するための別の対策が必要である。ロールの冷却手段としては、例えば水冷や油冷といった、ロール内部に冷却用流体(熱媒体)を流す方法が知られている。しかしながら、不変鋼の熱伝導率が低く、不変鋼を用いたロールにおいては、熱媒体によるロールの冷却効率が悪いという問題があった。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、ロールの熱膨張の抑制と熱媒体によるロールの冷却とを両立できるロールプレス機を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係るロールプレス機は、一対のロールを備え、ロールを構成する円筒状の側面部は、側面部の外表面に露出し、不変鋼を含む第一部材と、側面部の内表面に露出し、第一部材と接し、側面部の内表面から外表面に向かって側面部内に配置された複数の第二部材と、を有し、第二部材の熱伝導率が、第一部材の熱伝導率よりも高く、ロールの外側と連通する空間である熱交換部が、側面部の内側に位置し、側面部の内表面の少なくとも一部が、熱交換部に露出している。「側面部の外表面」とは、側面部の外側(円筒の外側)の表面である。「外表面」は、外周面と言い換えられる。「側面部の内表面」とは、側面部の内側(円筒の内側)の表面である。「内表面」は、内周面と言い換えられる。「側面部の内側」とは、円筒状の側面部に囲まれた領域である。
本発明の一側面に係るロールプレス機では、側面部の外表面における第一部材の表面積は、側面部の外表面における第二部材の表面積よりも大きくてよい。
本発明の一側面に係るロールプレス機では、側面部の内表面における第二部材の表面積は、側面部の内表面における第一部材の表面積よりも大きくてよい。
本発明の一側面に係るロールプレス機では、側面部の外表面に略平行な方向における第二部材の幅が、側面部の外表面から内表面に向かうに連れて増加してよい。
本発明によれば、ロールの熱膨張の抑制と熱媒体によるロールの冷却とを両立できるロールプレス機が提供される。
図1は、本発明の一実施形態に係るロールプレス機の側面を示す模式図である。 図2は、図1に示すロールプレス機が備えるロールをロール軸に沿って二等分する断面を示す模式図である。 図3は、図2に示すIII−III線に沿ったロールの断面(ロール軸に垂直であるロールの断面)を示す模式図である。 図4aは、図2に示すロールが備える側面部の断面を示す模式図(図2の領域IVaの拡大図)であり、図4bは、図4aに示す側面部の外表面を示す模式図であり、図4cは、図4aに示す側面部の内表面を示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。図面の説明において、同一又は同等の構成要素には同一符号を付す。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1に示すように、ロールプレス機10は、対向する一対の円柱状のロール11(上ロール11a及び下ロール11b)と、各ロール11のロール軸11cを支持する転がり軸受(ロール軸受部)14と、転がり軸受14を保持する軸受箱13と、軸受箱13を保持するフレーム12(ロールのハウジング)と、を備える。一対のロール11は、同様の寸法、構造及び組成を有する。シート状の被加工物20は、一対のロール11の間に挟まれる。ロール軸11cは、ロール11全体に対して固定されている。各ロール11のロール軸11cは、互いに平行である。下ロール11bの両端に配置された軸受箱13とフレーム12との間には、加圧機構15(例えば、油圧シリンダー)が設けられている。加圧機構15は、下ロール11bを上下に自在に移動させ、ロール11間の間隙(被加工物20の厚さ)又は被加工物20へ加える圧力を調整する。下ロール11bに代え、上ロール11aの両端に配置された軸受箱13とフレーム12との間に加圧機構が設けられていてもよい。
被加工物20がロール11の間を通過する際に、各ロール11が回転して各ロール11の側面部50が被加工物20の両面を圧縮する。その結果、被加工物20の密度が高まると共に、被加工物20の厚さが均一になる。本実施形態では、被加工物20は、リチウムイオン二次電池が備える電極の前駆体であり、両面に活物質層が形成された金属箔である。ただし、本発明が適用できる被加工物は、特にこれに限定されるものではない。
図2及び図3に示すように、各ロール11は円筒状の側面部50を備える。側面部50の外表面50aは、ロール11の表面に相当する。つまり、側面部50の外表面50aが被加工物20に接する。側面部50は、ロール11全体に対して固定されている。
側面部50の内側の空間は、熱交換部42である。つまり、側面部50とロール11の中心部56との間の空間は、熱交換部42である。熱交換部42は、ロール11の外側と連通する空間である。熱交換部42には熱媒体が導入される。側面部50の内表面50bの全体が熱交換部42に露出している。なお、必ずしも側面部の内表面の全体が熱交換部に露出しなくてもよい。側面部の内表面の一部のみが熱交換部に露出していてもよいが、この場合は、露出部位が均等な間隔で配置されていることが好ましい。側面部50の外表面50aと被加工物20との摩擦により、側面部50の外表面50aにおいて摩擦熱が発生する。この摩擦熱は、側面部50の外表面50aから内表面50bへ伝導した後、内表面50bから熱交換部42内の熱媒体へ伝導する。つまり、熱交換部42において、熱媒体が側面部50を冷却する。熱媒体は、流体であってよく、例えば、油、水、又は気体であってよい。なお、本実施形態においては、熱の「伝導」は熱の「拡散」と同義である。
熱交換部42は、熱媒体の流路の一部である。熱媒体の流路は、以下のようにして形成されている。
図2に示すように、ロール軸11cの内部には、ロール軸11cの長手方向に沿って中空部32が貫通している。直線状の管体30が、ロール軸11cの一端から中空部32内に挿入されている。管体30の一端は、円筒状の第一継手33によって支持されている。第一継手33は、シール部材を介して、ロール軸11cの一端に連結されている。第一継手33の一端33aは、ロール軸11cに接続されており、第一継手33の他端33bは閉じている。第一継手33は、ロール軸11cに対して相対的に自在に回転する。
管体30の外径は、ロール軸11cの中空部32の内径より小さい。管体30は、一対の転がり軸受14間にまたがる長さを有し、ロール軸11cの全長よりも短い。第一継手33の反対側に位置するロール軸11cの一端は、封止栓11dにより塞がれている。このようなロール軸11cの内部構造によって、管体30の内部が、熱媒体の往路31として機能する。管体30の外周とロール軸11cの中空部32の内周との間の空間は、熱媒体の復路32aとして機能する。図2に記載の矢印は、熱媒体の流れる方向を示す。
第一継手33の内部には、管状の第二継手33’が設けられている。第二継手33’の一端は管体30に接続される。第二継手33’の他端は、往路チューブ35に接続される。管体30の内側の空間は、第二継手33’を介して、往路チューブ35と連通する。往路チューブ35は、熱媒体をロール軸11c内へ供給する。第一継手33と第二継手33’との間の空間は、中空部33cである。第一継手33には復路チューブ34が接続されており、第一継手33内の中空部33cは復路チューブ34の内側と連通する。中空部33c及び復路チューブ34は、熱媒体をロール11の外側へ排出するための流路である。第二継手33’は、管体30に対して相対的に自在に回転する。
往路チューブ35と復路チューブ34は、循環ポンプ36に連結される。循環ポンプ36は、熱媒体を冷却する機能を有している。なお、ロールプレス機が、例えば、熱交換器又はラジエータを別途備え、循環ポンプが熱交換器又はラジエータと連結されており、熱媒体が循環ポンプから熱交換器又はラジエータへ供給されてもよい。
管体30の外周とロール軸11cの中空部32の内周との間の空間には、管体30を囲む環状の仕切り部材41が設けられる。仕切り部材41は、復路32aを二等分する位置において、復路32aを塞いでいる。つまり、仕切り部材41によって、復路32aが、上流側復路32a’と下流側復路32a’’とに分けられる。なお、「上流側」及び「下流側」との語句は、熱媒体の流れる方向を基準とした相対的な位置を意味する。
上流側復路32a’は、流入口22aにおいて分岐して、熱交換部42と連通する。上流側復路32a’は、複数の流入口22aにおいて分岐している。例えば、複数の流入口22aにおいて分岐した複数の上流側復路32a’が、熱交換部42に向かって放射状に延びて、熱交換部42と連通する。下流側復路32a’’は、流出口22bにおいて分岐して、熱交換部42と連通する。下流側復路32a’’は、流出口22bにおいて分岐している。例えば、複数の流出口22bにおいて分岐した複数の下流側復路32a’’が、熱交換部42に向かって放射状に延びて、熱交換部42と連通する。上流側復路32a’内の熱媒体は、流入口22aを通じて、熱交換部42内へ流れる。熱交換部42内の熱媒体は、流出口22bを通じて、下流側復路32a’’内へ流れる。
以上のように、熱媒体は、循環ポンプ36、往路チューブ35、第二継手33’の内側、往路31、上流側復路32a’、熱交換部42、下流側復路32a’’、中空部33c、復路チューブ34、及び循環ポンプ36から構成される循環流路を流れる。つまり、熱媒体は、ロール11の外側からロール11内の熱交換部42へ導入される。そして、熱媒体は熱交換部42において側面部50の内表面50bによって加熱された後に、ロール11の外側へ排出される。熱媒体は、ロール11の外側において冷却された後、ロール11内の熱交換部42へ導入される。以上のように、熱媒体は、ロール11の外側と側面部50の内側(熱交換部42)との間を循環する。
熱媒体が上記の循環流路を流れることにより、側面部50及びロール軸11c(転がり軸受14に接する部分)で発生した摩擦熱が除去され、側面部50及びロール軸11cの熱膨張が抑制される。また、熱媒体が上記の循環流路を流れることにより、ロール11全体における温度差が低減する。つまり、ロール11全体における温度の斑が抑制される。ロール11全体における温度の斑が抑制されることにより、熱膨張によるロール11全体の歪みが抑制される。
なお、ロールプレス機10が停止している状態では、側面部50の温度は常温であることがある。このようなロールプレス機10を作動させて、被加工物20のホットプレスを行う場合、熱媒体をロール11の外側で加熱し、加熱した熱媒体を熱交換部42へ供給し、熱媒体によって側面部50(ロール11の表面)を加熱してもよい。
図4a、図4b及び図4cに示すように、側面部50は、第一部材52と、第一部材52と接する複数の第二部材54と、を備える。第一部材52は、側面部50の外表面50aに露出する。第一部材52の一方の端面が、側面部50の外表面50aに露出し、第一部材52の他方の端面が、側面部50の内表面50bに露出している。第二部材54は、側面部50の内表面50bに露出する。第二部材54は、側面部50の内表面50bから外表面50aに向かって側面部50を貫通する。つまり、第二部材54の一方の端面が、側面部50の内表面50bに露出し、第二部材54の他方の端面が、側面部50の外表面50aに露出している。本実施形態では、側面部50の全体が、第一部材52と、第二部材54、とからなっている。換言すれば、側面部50の全体が、円筒状の第一部材52と、第一部材52を貫通する複数の貫通孔内に充填された第二部材54と、からなっていている。なお、側面部の構造は前述の構造に限定されるものではなく、例えば、第一部材が側面部の外表面のみに露出し、側面部の内表面の全体は第二部材からなっていてもよい。つまり、第二部材は側面部を貫通していなくてもよい。
第一部材52は不変鋼を含む。第一部材52は不変鋼のみならなっていてもよい。不変鋼は、主成分として鉄を含み、さらにニッケルを含む合金である。不変鋼は、さらにマンガン、炭素、クロム、シリコン、モリブデン、タンタル、タングステン、ニオブ及びチタンからなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでもよい。不変鋼におけるニッケルの含有率は、例えば32〜43質量%であってよく、36質量%程度であってもよい。不変鋼におけるマンガンの含有率は、例えば0.7質量%程度であってよい。不変鋼における炭素の含有率は、例えば1.0質量%以下、0.5質量%以下又は0.2質量%未満であってよい。不変鋼における炭素の含有率は、例えば0.05質量%以上又は0.1質量%以上であってよい。不変鋼は、ステンレス鋼(ニッケル鋼)の一種であり、インバー合金とも呼ばれる。
以下に示すように、不変鋼の線膨張係数は、黒鉛、鋼(炭素鋼)及び高炭素クロム鋼(SUJ2鋼)等に比べて小さい傾向がある。つまり、不変鋼は熱膨張し難い。また、不変鋼のヤング率は、黒鉛よりも小さい。つまり、不変鋼は黒鉛に比べて歪み難い。
(不変鋼の特性の一例)
不変鋼の線膨張係数(at 常温(20±15℃)〜125℃):0.5×10−6〜1.0×10−6/K。
不変鋼のヤング率: 142GPa。
不変鋼の熱伝導率:13.4W・m−1・K−1
不変鋼のビッカース硬度:120Hv。
ただし、不変鋼の線膨張係数、ヤング率、熱伝導率及びビッカース硬度は、上記の値に限定されない。
(黒鉛の特性の一例)
黒鉛の線膨張係数:2.0×10−6〜3.3×10−6/K。
黒鉛のヤング率:8〜13GPa。
黒鉛の熱伝導率:119〜165W・m−1・K−1
黒鉛のビッカース硬度:1700Hv。
ただし、黒鉛の線膨張係数、ヤング率、熱伝導率及びビッカース硬度は、上記の値に限定されない。
(鋼の特性の一例)
鋼の線膨張係数:10.6×10−6〜12.6×10−6/K。
鋼のヤング率:210GPa。
鋼の熱伝導率:50W・m−1・K−1
鋼のビッカース硬度:500Hv。
ただし、鋼の線膨張係数、ヤング率、熱伝導率及びビッカース硬度は、上記の値に限定されない。
(高炭素クロム鋼の特性の一例)
高炭素クロム鋼の線膨張係数:12.8×10−6/K。
高炭素クロム鋼のヤング率:210GPa。
高炭素クロム鋼の熱伝導率:46W・m−1・K−1
高炭素クロム鋼のビッカース硬度:800Hv。
ただし、高炭素クロム鋼の線膨張係数、ヤング率、熱伝導率及びビッカース硬度は、上記の値に限定されない。
第二部材54の熱伝導率は、第一部材52の熱伝導率よりも高い。つまり、第二部材54を構成する物質の熱伝導率は、第一部材52を構成する物質(不変鋼)の熱伝導率よりも高い。第二部材54は、例えば、銅、鋼(純鉄を含む。)、アルミニウム、マグネシウム、これら金属と高い熱伝導率を有するセラミックとの金属基複合材料、及び黒鉛からなる群より選ばれる一種又は複数種の物質を含んでよい。金属基複合材料を構成するセラミックは、例えば、炭化珪素、窒化アルミニウム、又はアルミナであってよい。第二部材54は、例えば、銅、鋼(純鉄を含む。)、アルミニウム、マグネシウム、これら金属と高い熱伝導率を有するセラミックとの金属基複合材料、及び黒鉛からなる群より選ばれる一種又は複数種の物質からなっていてもよい。鋼は、不変鋼以外の鋼であってよい。鋼は、例えば、不変鋼以外のステンレス鋼、炭素鋼又は高炭素クロム鋼であってよい。
第二部材54の熱伝導率は、13.4W・m−1・K−1より大きく、例えば、386W・m−1・K−1以下、230W・m−1・K−1以下、134W・m−1・K−1以下、又は70W・m−1・K−1以下であってよい。ただし、第二部材54の熱伝導率の上限値は、上記の値に限定されない。
本実施形態では、線膨張係数が大きい第一部材52が側面部50の外表面50aに露出している。したがって、外表面50a(ロール11の表面)の熱膨張は、側面部50が第二部材54のみからなる場合に比べて、抑制される。
本実施形態では、ヤング率が黒鉛よりも高い第一部材52が側面部50の外表面50aに露出している。したがって、外表面50a(ロール11の表面)のたわみは、側面部50が黒鉛のみからなる場合に比べて、抑制される。
本実施形態では、第一部材52よりも熱伝導率が高い第二部材54が、側面部50の外表面50aに露出している。したがって、外表面50aで生じた摩擦熱は、側面部50が第一部材52のみからなる場合に比べて、熱交換部42(熱媒体)へ伝導し易い。その結果、第一部材52自体の熱膨張、及び外表面50a(ロール11の表面)の熱膨張は、側面部50が第一部材52のみからなる場合に比べて、抑制される。
以上のように、本実施形態では、第一部材52及び第二部材54の相乗効果によって、外表面50a(ロール11の表面)の変形(熱膨張及びたわみ)が抑制される。外表面50aの変形が抑制されることにより、ロール11間の間隔が一定且つ均一に維持され易い。ロール11間の間隔が一定且つ均一に維持されることにより、被加工物20の密度及び厚さが均一になり易く、密度及び厚さが所定の規格の範囲内に調整され易い。つまり、被加工物20の密度及び厚さの精度が向上する。
複数の第二部材は、側面部の外表面において、等間隔で配置されていてよい。この場合、摩擦熱が側面部において等方的に伝導し易く、側面部における温度差(温度の斑)が抑制され易い。また複数の第二部材が等間隔で配置されることにより、側面部全体における線膨張係数、熱伝導率、ヤング率及び硬度等の特性値の差が小さくなり易い。これらの理由から、熱膨張による側面部の歪みが抑制され易い。同様の理由から、外表面50aにおける複数の第二部材54の相対的な位置関係は並進対称的である。例えば、複数の第二部材が外表面において格子状に配置されていてもよい。複数の第二部材が外表面において千鳥状に配置されていてよい。
側面部50の外表面50aにおける第一部材52の表面積は、外表面50aにおける第二部材54の表面積よりも大きい。外表面50aで摩擦熱が生じた場合、外表面50aの温度は内表面50bの温度よりも高く、外表面50a側は内表面50b側よりも熱膨張し易い。したがって、外表面50aにおいて線膨張係数が大きい第一部材52の表面積が大きいほど、側面部50の外表面50a側の熱膨張が抑制され易い。なお、側面部の外表面における第一部材の表面積と第二部材の表面積との大小関係は限定されない。例えば、側面部の外表面において第一部材の表面積と第二部材の表面積とが等しくてもよい。
側面部50の内表面50bにおける第二部材54の表面積は、内表面50bにおける第一部材52の表面積よりも大きい。内表面50bにおいて熱伝導率が高い第二部材54の表面積が大きいほど、熱が内表面50bから熱交換部42(熱媒体)へ伝導し易い。なお、側面部の内表面における第一部材の表面積と第二部材の表面積との大小関係は限定されない。例えば、側面部の内表面において第一部材の表面積と第二部材の表面積とが等しくてもよい。
外表面50aに平行な方向における第二部材54の幅は、外表面50aから内表面50bに向かうに連れて増加する。換言すれば、内表面50bに平行な方向における第二部材54の幅は、内表面50bから外表面50aに向かうに連れて減少する。例えば、第二部材54は、略円錐台状である。この第二部材54の一方の円状の端面(第一端面54a)は、側面部50の外表面50aに属する。第二部材54の他方の円状の端面(第二端面54b)は、側面部50の内表面50bに属する。第一端面54aの直径r1は、第二端面54bの直径r2よりも小さい。なお、外表面に平行な方向における第二部材の幅は、外表面から内表面に向かう方向において一定であってもよい。
側面部50が、第一部材52と第二部材54とからなり、第一端面54aの直径r1が第二端面54bの直径r2よりも小さい場合、外表面50aに占める第一部材52の表面積の割合は、内表面50bに占める第一部材52の表面積の割合よりも大きい。また、内表面50bに占める第二部材54の表面積の割合は、外表面50aに占める第二部材54の表面積の割合よりも大きい。この場合、側面部50の外表面50a側は、内表面50b側に比べて熱膨張し難い。また側面部50の内表面50b側では、外表面50a側に比べて、熱が伝導し易い。
外表面50aにおける第二部材54の幅(第一端面54aの直径)がr1であり、外表面50aにおける第一部材52の幅(第二部材54間の距離)がR1であるとき、比r1/R1は、例えば0.3〜0.5であってよい。r1/R1が大きいほど、側面部50の外表面50a側で熱が伝導し易い傾向がある。r1/R1が小さいほど、側面部50の外表面50a側が熱膨張し難い傾向がある。r1/R1が上記の範囲内である場合、側面部50の外表面50a側における熱膨張の抑制と熱伝導とが両立し易い。
内表面50bにおける第二部材54の幅(第二端面54bの直径)がr2であり、内表面50bにおける第一部材52の幅(第二部材54間の距離)がR2であるとき、比r2/R2は、例えば0.3〜0.5であってよい。r2/R2が大きいほど、側面部50の内表面50b側で熱が伝導し易い傾向がある。r2/R2が小さいほど、側面部50の内表面50b側が熱膨張し難い傾向がある。r2/R2が上記の範囲内である場合、側面部50の内表面50b側における熱膨張の抑制と熱伝導とが両立し易い。
第一部材52の体積がV1であり、第二部材54の体積がV2であるとき、比V2/V1は、例えば1.0〜2.5であってよい。V2/V1が大きいほど、側面部50全体において熱が伝導し易い傾向がある。V2/V1が小さいほど、側面部50全体が熱膨張し難い傾向がある。V2/V1が上記の範囲内である場合、側面部50全体における熱膨張の抑制と熱伝導とが両立し易い。
第一部材52と第二部材54との界面(円錐台状の第二部材54の側面)と側面部50の外表面50aとがなす角度がαであるとき、角度αは、例えば38〜48°であってよい。角度αは約45°であってよい。外表面50aで生じた摩擦熱が、外表面50aよりも温度が低い側面部50の内部へ拡散するとき、摩擦熱の拡散方向と外表面50aとがなす角度は45°である傾向がある。したがって、角度αが上記の値である場合、摩擦熱が、第二部材54を介して、外表面50aから熱交換部42(熱媒体)へ効率的に拡散する。
第二部材は、略角錐台状であってもよい。この場合、角錐台の少なくとも一方の端面(例えば、大きい端面)が内表面に露出する。角錐台の他方の端面(例えば、小さい端面)が外表面に露出してよい。角錐台の各端面の形状は、正多角形(例えば、正三角形、正方形又は正六角形)であってよい。第二部材が、円錐台状又は正多角錐台状である場合、摩擦熱は、側面部において等方的に伝導し、側面部における温度差(温度の斑)が抑制され、側面部の歪みが抑制される。第二部材は、円柱又は角柱(例えば正角柱)であってもよい。この場合、円柱又は角柱の少なくとも一方の端面は内表面に露出する。円柱又は角柱の他方の端面は外表面に露出してもよい。
側面部50の作製方法は、特に限定されない。例えば、第二部材の形状に対応する複数の貫通孔を板状の不変鋼に形成し、第二部材を構成する物質を熱圧着法により各貫通孔へ充填することにより、側面部を作製してよい。また、板状の不変鋼に複数の切れ目を形成し、不変鋼のエキスパンド加工により菱形状の網目を不変鋼に形成し、第二部材を構成する物質を網目の間に充填することにより、側面部を作製してもよい。
ロール11のうち側面部50以外の部分(例えばロール11の中心部56)を構成する物質は、特に限定されない。ロール11のうち側面部50以外の部分は、例えば、銅、不変鋼、不変鋼以外のステンレス鋼、炭素鋼、高炭素クロム鋼、合金鋳鋼、合金鋳鉄及び黒鉛からなる群よりも選ばれる一種又は複数種の物質を含んでよい。ロール11のうち側面部50以外の部分は、銅、不変鋼、不変鋼以外のステンレス鋼、炭素鋼、高炭素クロム鋼、合金鋳鋼、合金鋳鉄及び黒鉛からなる群より選ばれる一種又は複数種の物質からなっていてもよい。
上記実施形態に係るロールプレス機は、例えば、蓄電装置が備える電極の作製用のロールプレス機であってよい。蓄電装置は、例えば、リチウムイオン二次電池、金属リチウム二次電池、ニッケル水素二次電池、電気二重層キャパシタ、又はリチウムイオンキャパシタであってよい。
上記実施形態では、一対のロール11が、同様の寸法、構造及び組成を有していたが、一対のロールが、異なる寸法、構造及び組成を有していてもよい。一対のロールのうち一方のロールを構成する側面部のみが、上記の第一部材及び第二部材を有してもよい。
11(11a,11b)・・・ロール、10・・・ロールプレス機、50・・・側面部、50a・・・外表面、50b・・・内表面、52・・・第一部材、54・・・第二部材、42・・・熱交換部。

Claims (4)

  1. 一対のロールを備えるロールプレス機であって、
    前記ロールを構成する円筒状の側面部は、
    前記側面部の外表面に露出し、不変鋼を含む第一部材と、
    前記側面部の内表面に露出し、前記第一部材と接し、前記側面部の内表面から外表面に向かって前記側面部内に配置された複数の第二部材と、
    を有し、
    前記第二部材の熱伝導率が、前記第一部材の熱伝導率よりも高く、
    前記ロールの外側と連通する空間である熱交換部が、前記側面部の内側に位置し、
    前記側面部の内表面の少なくとも一部が、前記熱交換部に露出している、
    ロールプレス機。
  2. 前記側面部の外表面における前記第一部材の表面積は、前記側面部の外表面における前記第二部材の表面積よりも大きい、
    請求項1に記載のロールプレス機。
  3. 前記側面部の内表面における前記第二部材の表面積は、前記側面部の内表面における前記第一部材の表面積よりも大きい、
    請求項1又は2に記載のロールプレス機。
  4. 前記側面部の外表面に略平行な方向における前記第二部材の幅が、前記側面部の外表面から内表面に向かうに連れて増加する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のロールプレス機。
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