JP2015156316A - 着用型医療用光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用型光学装置に関して、身体に着用した光学装置の目標に対する向きを容易に調整可能にする。【解決手段】光学装置である着用型の照明装置1は、連結部3と照明ユニット2とから構成される。そして、連結部3は、一端で照明ユニット2を支持して他端に球状体16を備えた回転部材18と、球状体16と対向する端部に球状体16と合致する半球状の凹みを有する受皿部20を備えた受部材15と、球状体16と受皿部20とを密着させた状態に保持するネジ14と、を備えている。照明装置1を身体に着用したときの連結部3に対する照明ユニット2の据え付け角度は、受皿部20がそのとき密着している球状体16の球面の場所によって決まり、この据え付け角度を調整することで照明ユニット2による照射光の光軸の向きが設定される。【選択図】図2

Description

本発明は、医療施術において用いられて、施術箇所を局所的に照らす照明装置又は施術箇所を撮像記録する撮像装置などの医療用光学装置に関し、施術者の身体に着用して好適な着用型医療用光学装置に関する。
従来から、人が手で保持しなくてもよいように身に着用することができる光学装置としては、着用型照明装置が種々実用に供されている。この種の照明装置では、LED素子ライトを帽子の鍔に取り付けるライト付きの帽子が知られている(例えば、特許文献1を参照)。このようにライトを人の頭部に着用して使用すると、人が顔を向ける方向とライトの照射方向とが略一致するために、人の視線の方向に照明を行うことができる。また、ライトに代えてスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置を頭部に着用しても同じことが言える。
しかし、照明装置や撮像装置等のこれら光学装置の着用位置と人の眼の位置とは完全には一致しないため、光学装置の光軸と視線方向とではズレが生じており、作業する手先の目標物に視線を合わせると光学装置の光軸はそのズレの分だけ目標から外れる。そのため、照明装置であれば手先の目標物に対して充分な照度を確保できず、また撮像装置であれば目標対象が画面から外れたり隅の方に写ったりする不都合がある。
また、加速度センサやジャイロセンサを用いて着用者が凝視する目標を初期設定することで、目標に対して照明を当てるようにした頭部装着用照明器具も知られている(例えば、特許文献2を参照)。
特開2009−293146号公報 特開2006−107846号公報
しかしながら、特許文献2に係る照明装置は、方向算出手段により着用者の視野方向を算出して、着用者の頭部から目標の対象物への対象方向と比較し、視野方向と対象方向の位置関係を判断するという複雑な制御を必要とする。そして、機構的にも加速度センサやジャイロセンサや演算結果に基づき光源部を移動するための駆動装置等も必要となって重量がかさみ着用し難いばかりか、コスト的にも高価となる問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、簡単な構成で且つ容易に光学ユニットの目標に対する向きを調整することができる着用型医療用光学装置の提供を目的としている。
本発明は、上記課題を解決するために、連結部を介して光学ユニットを人の身体に装着可能な着用型医療用光学装置であって、前記連結部は、一端に球状体を備えた回転部材と、前記球状体と対向する端部に前記球状体と合致する半球状の凹みを有する受皿部を備えた受部材と、前記球状体と前記受皿部とを密着させた状態に保持する保持手段と、を備えて、前記連結部に対する前記光学ユニットの据え付け角度を前記受皿部がそのとき密着している前記球状体の球面の場所によって設定することを特徴とする着用型医療用光学装置を提供するものである。この場合の光学装置は、照明ユニット、撮像ユニットまたは照明ユニット及び撮像ユニットの組み合わせである。
ここで、前記回転部材は、前記球状体とは反対側の端部で前記光学ユニットを支持するとよい。又は、この反対側の端部を身体側にさせてもてもよい。
そして、前記連結部は、前記受皿部の径よりも小径の開口部を有しており前記受部材が前記受皿部を有さない端部から前記開口部を通して挿入される支持部材と、前記球状体を遊嵌状態で包含して前記回転部材に接続されており前記支持部材を内部に挿入可能な空間を有するカバー部材と、をさらに備えて、前記カバー部材に前記支持部材を嵌合させて前記球状体と前記受皿部とを密着させている。これにより、カバー部材に支持部材を嵌合させることで球状体と前記受皿部とを簡単に密着させることができる。
さらに、前記連結部は、前記受皿部を前記球状体に向けて押し出す方向に付勢するバネ部材を備えて、前記バネ部材に抗して前記カバー部材に前記支持部材を嵌合させるとよい。このとき、前記保持手段は、前記支持部材の外周面と前記カバー部材の内周面とが螺合するように形成したネジであれば、バネ部材に抗してネジを締め付けることで、前記球状体と前記受皿部とを密着状態を確実にロックすることが可能となる。そして、前記受皿部には中心から放射方向にスリットを形成すればネジの締め付けが容易となる。
また、前記連結部には、一対の把持片を備える把持部を設けることで、照明装置は人が着用している眼鏡やヘッドバンド等に簡単に装着することができる。この場合に、一方の前記把持片には、他方の前記把持片を貫通するネジを固着し、前記ネジの軸部の先端にはナットを螺合させて、前記ナットによる前記ネジの締め付け具合で両方の前記把持片の間隔を調整可能にするとよい。
さらに、前記連結部と前記把持部との間にリンク機構部、特に、両端にジョイント部を備えた複数のリンクを接続して構成するリンク機構を設ければ、光学ユニットと目標との距離を任意に調整することができる。
そして、本発明は、連結部を介して光学ユニットを人の身体に装着可能な着用型医療用光学装置であって、前記連結部は、分離可能な球状体と前記光学ユニットに固着又は身体側に支持される取付部とから成る回転部材と、前記球状体と対向する端部に前記球状体と合致する半球状の凹みを有する受皿部を備えた受部材と、前記受皿部を前記球状体に向けて押し出す方向に付勢するバネ部材と、前記バネ部材の付勢力により前記球状体と前記受皿部とを密着させた状態を保持する保持手段と、前記受皿部の径よりも小径の開口部を有しており前記受部材が前記受皿部を有さない端部から前記開口部を通して挿入される支持部材と、一方の面から前記支持部材を内部に挿入可能な円筒体で構成されて他方の面には前記球状体の直径よりも小径な開口部が形成されているカバー部材と、を備えて、前記回転部材は、前記カバー部材内に、前記支持部材が挿入される面から挿入された状態の前記球状体と前記開口部から挿入された状態の前記取付部とを連結することで形成され、前記連結部に対する前記光学ユニットの据え付け角度又は身体側で指示される角度を前記受皿部がそのとき密着している前記球状体の球面の場所によって設定する着用型医療用光学装置を提供する。この場合、回転部材は、取付部と球状体とに分離してそれぞれカバー部材内に挿入した後に連結するために、球状体の直径をカバー部材の内径と略等しい程度に大きく設定することができ、これにより受皿部とは大きな面積で密接して摩擦が大きくなり、連結部としての光学ユニットの保持力を大きくすることができる。
本発明によれば、受皿部と球状体との接触位置を球状の表面で調整するという簡単な構成によって、光学ユニットの目標に対する向きを広範囲に調整することができる。しかも、球状体を受皿部の表面に摺動させることで、容易に光の向きを調整することができる。
本発明の着用型医療用光学装置を照明装置の例で説明するために、照明装置を側面から一部を断面によって示す図。 図1で示す着用型医療用光学装置において、カバー部材に支持部材を深く押し込んだ状態を示す側面図。 カバー部材に支持部材を嵌合させる前の状態を示す説明図。 本発明の実施形態に係る着用型医療用光学装置における連結部に対する照明ユニットの据え付け角度の範囲を説明する図。 照明ユニットを連結部に対して下向きに据え付けた状態を説明する側面図。 照明ユニットを連結部に対して横向きに据え付けた状態を説明する平面図。 本発明に係わる着用型医療用光学装置を眼鏡に着脱自在に装着する構成を説明する図。 照明ユニットを連結部に対して下向きに据え付けるときの水平線に対する仰角について説明する図。 本発明に係わる着用型医療用光学装置を照明装置で構成した他の実施態様を説明するために、照明装置を側面から一部を断面によって示す図。 本発明に係わる着用型医療用光学装置をヘッドバンドに装着した撮像装置で説明する図。 連結部における回転部材の具体的な構成の一例を側面から一部を断面で示す図。 図11における回転部材の球状体と取付部とをカバー部材を通して組み立てる様子を説明する組立斜視図。
本発明に係る着用型医療用光学装置の最適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1及び図2は、照明装置1による着用型医療用光学装置を示している。図1及び図2は、照明装置1の側面をその一部を断面にして示しており、光学ユニットである照明ユニット2と、連結部3と、把持部4とから構成されている。
照明ユニット2は、垂直筒部10Aと水平筒部10Bとから成り、側面からみると「L」字の形状を有する外装ケース10を備える。垂直筒部10Aの開口部側には、LED6を搭載してフレキシブルコード11によって後方と配線接続されるLED基板12が配置されて、その下方にはLED6が発光する光を集光する受光部7が配置されている。一方、水平筒部10Bの開口部端面には照光レンズ9が設けられている。
また、垂直筒部10Aと水平筒部10Bとが交差する位置には反射板8が設けられている。この反射板8は、受光部7の直下にあって、側面開口部10Bに臨む水平方向に対して45度の傾斜角で配置されている。よって、受光部7がLED6が発光する光を集光して反射板8へ照射すると、反射板8はこの光を反射して光軸を90度屈折させ、照光レンズ9は反射光を外部に向けて照射する。
外装ケース10は、LED素子6の発熱を放散させるために熱伝導性に優れた金属材料、例えばアルミニウムで構成される。アルミニウムは軽量な点からも人が着用することのできる照明装置には最適な材料である。そして、LED基板12の背面には、その全面又はLED素子6の発熱状態に応じて部分的にヒートシンク13が取り付けられる。これにより、LED素子6が発する熱はLED基板12からヒートシンク13に伝達されて、ヒートシンク13のフィンから外部へ放熱される。
連結部3は、回転部材18と、受部材15と、支持部材21と、カバー部材23とから構成されている。そして、回転部材18は一端が外装ケース10の背板に固着されており、連結部3と照明ユニット2とは連結されている。また、回転部材18の他端には回転時の支点となる球状部16を形成している。
受部材15は、球状部16の球面と一部で接する半球状の凹みを有する受皿部20を軸部19の一端に備えている。そして、支持部材21は、受皿部20の径よりも小さい径の開口部が形成される有底の円筒体で構成されており、連結部3の組み立て時、受部材15は軸部19でこの開口部から支持部材21の内部に挿入される。また、軸部19には、受皿部20を球状部16に向けて付勢するコイルバネ22が嵌装されている。
カバー部材23は円筒体で構成されていて、その一方の開口から球状体16を挿入した状態で開口部25の径が球状体16の径よりも小さくなるようかしめられている。球状体16は遊嵌状態でカバー部材23内に保持されて、回転部材18は受皿部20に向けてカバー部材23内を摺動可能となっている。
カバー部材23の内側表面と支持部材21の外側表面には、ネジ14を構成するネジ溝14A及び14B(図3に図示)がそれぞれ形成されている。そして、支持部材21がカバー部材23内に挿入されている図1の状態からネジ14を締め付ける方向でカバー部材23を回していくと、支持部材21は、図2で示すように、コイルバネ22の付勢に抗してカバー部材23内に奥深く移動していく。よって、受部材15は、支持部材21によるこの移動に伴い、球状体16によって支持部材21の底部に向けて押圧される。これにより、受部材15の端部が支持部材21の底部に達したとき、球状体16と受皿部20とは、コイルバネ22の付勢により密着した状態がカバー部材23と支持部材21との螺合によって保持される。このように、本例では、ネジ14が、球状体16と受皿部20とを密着した状態に保持する保持手段を構成している。
連結部3に対する照明ユニット2の据え付け角度は、球状体16と受皿部20とを密着させた状態において、受皿部20がそのとき当接している球状体16の球面の場所により決定される。よって、光を照射したい方向に照明ユニット2を向かせて据え付け角度を決定した状態で、ネジ14を締め付ける方向にカバー部材23を回していけば、受皿部20と球状体16とは、そのとき接している状態に固定されて照明ユニット2の照射方向が維持される。尚、カバー部材23の表面には、回転させやすいようにローレット加工が施されると共に操作ピン24が設けられている。
図4は、連結部3に対する照明ユニット2の据え付け角度の範囲を説明する図である。同図において、O点は、軸部19の先端が支持部材21の底部に到達するまで押し込んだときの受皿部20と接している球状体16の位置を示しており、O点を中心にして回転部材18を回動させることで照明ユニット2の位置を開口部25の円形平面C上の何れかの位置に設定することができる。このとき、連結部3の長手方向の軸Pに対する照明ユニット2の据え付けの最大仰角αは、摺動軸18が受皿部20を中心に回動して開口部25の端部と接したときの角度となっている。したがって、最大仰角αを大きくしようとすれば、開口部25の径Rを大きく、摺動軸18の長手寸法Lを短くすればよい。
据え付け角度に関して、図2では、ネジ14を締め付ける方向にカバー部材23を回して受皿部20と球状体16とを密着させたとき、照射光の光軸の方向が連結部3の長手方向の軸Pの方向と一致する据え付け角度となっている。これに対して、図5では、照明ユニット2の据え付け角度を照射光の光軸が連結部3の軸方向より最大仰角αで下向きにしている状態を示している。また、図6は、連結部3への照明ユニット2の据え付けを平面から示すもので、照明ユニット2の据え付け角度を照射光の光軸が連結部3の軸方向より最大仰角αで左向きにした状態を示している。そして、連結部3に照明ユニット2を据え付ける方向は円形平面Cに沿って360度のいずれかの方向で且つ仰角を0度乃至α度の範囲の任意の据え付け角度に設定することができる。
把持部4は、それぞれの一端部が同軸で回転自在に支持される一対の把持片4A及び4Bと、ネジ26と、バネ27と、ナット28とを含む。ネジ26は、把持片4Bに固定で取り付けられており、ネジ軸の先端は把持片4Aを貫通してナット28と嵌合している。そして、このネジ軸の把持片4Aと把持片4Bとの間の部分にはバネ27が嵌装されている。
そして、把持部4は、連結部3の支持部材21に設けられている突部29に連結されるリンク機構部30を有している。リンク機構部30は、両端にジョイント部を備えた複数のリンク31を接続して構成されており、両端のジョイント部が自由度を持って動くことで、連結部3は、把持部4から離反及び接近する前後方向や、上下方向に動くことができる。
上記した照明装置1は、例えば、眼鏡に装着することで人が着用することができる。図7を用いて説明すると、眼鏡32は、視力矯正のための通常のレンズ33がフレーム34に嵌め込まれたものであるが、照明装置1を身体に装着する目的のために使用する素通しの眼鏡であってもよい。そして、この眼鏡32には、フレーム34の両眼を差し渡すブリッジ部37に装着部38を設けている。
照明装置1を眼鏡32に装着するには、把持片4A及び4Bの間に装着部38が位置するよう照明装置1と眼鏡32とを近づけて、ナット28を締め付ける方向に回転させると、把持片4Bはナット28に押圧されて把持片4Aに接近し、把持片4A及び4Bは装着部38を把持して保持するようになる。また、把持片4A及び4Bの把持側の先端には突起59がそれぞれ形成されており、突起59が装着部38の上面及び下面に形成された凹部39と係止することで装着が確実となる。
そして、把持している状態からナット28を緩めれば、把持片4A及び4Bの間隔が開いて、把持部4は装着部38の把持を解除する。これにより、照明装置1は眼鏡32から着脱自在となる。また、眼鏡32は、ブリッジ部37に装着部38を設けた特製の眼鏡であるが、通常の一般的な眼鏡であってもブリッジ部が把持部4によって把持できれば装着可能である。また、眼鏡以外に、人によって着用されるヘッドバンドや帽子等にも把持部4で把持して装着することができる。
こうして照明装置1を眼鏡等に装着すると、照明ユニット2からの照射光の光軸を目標に合わせる調整操作を行う。この調整では、照明装置1が眼鏡32のブリッジ部37に装着された場合には人の顔の中心線上に位置しており、光軸を目標に合わせるには、連結部3に照明ユニット2を据え付ける方向は上下方向での仰角の調整を行なう。
図8によって具体的に説明すると、人が手先で作業している対象物62に照明ユニット2から光を照射するとき、照明ユニット2が眼鏡32に装着されている位置は人の眼60の位置より上方にあるため下向きでの仰角の調整を行なうことになる。このとき眼60から対象物62までの距離Dは大凡400mm程度であるが、各人の手の長さや姿勢等によるバラツキがあるためその前後で数10mm程度の範囲に対象物62が存在する。よって、この範囲をカバーするには、受皿部20と球状体16とが接する球面の位置を調整して、照明ユニット2の照光レンズ9の光軸Pの水平線に対する下方への仰角θを最大で略3度で傾けることによって、作業者の個々に応じて被写体に光軸を合わせる調整が可能となる。
一方、人の顔の中心線を外れて照明装置1が装着されたときには、上下方向と共に左右方向にも受皿部20と球状体16とが接する球面の位置を調整することで目標に対し容易に光軸を合わせることができる。例えば、左右何れかの耳に着用される耳掛けや、ヘッドバンド又は眼鏡であっても、人の顔の中心線を外して照明装置1を装着する場合である。
さらに、リンク機構部30は、リンク機構部30の各リンク31を動かして、照明ユニット2を把持部4から目標までの距離を調整することで照射する光量を加減できる。
上記した実施形態においては、連結部3における回転部材18の球状体16と対向する端部は照明ユニット2に固着されているが、この端部で人の身体に装着する構成も可能である。図9は、回転部材18の球状体16と対向する端部を把持部4に連結して、把持部4を介して眼鏡等の人の着用品に装着する例を示している。
この場合、照明ユニット2及び連結部3の構成は図1及び図2と同様であるが、連結部3は支持部材21の突部29で照明ユニット2に固定または回動自在に支持されている。また、この実施例での把持部4はリンク機構部30を備えておらず、回転部材18は、把持片4A及び4Bの回動支点軸17と球状体16と対向する端部で回動自在に連結されている。
また、上記した実施形態は、照明ユニット2を用いた照明装置1で説明したが、光学ユニットとして、撮像ユニットまたは照明ユニット及び撮像ユニットの組み合わせた撮像装置であってもよい。
図10は、撮像装置40による着用型医療用光学装置であり、スチルカメラ又はビデオカメラなどの撮像ユニット42を人の頭部に被るヘッドバンド41に装着する例を示している。この場合も、連結部3の構成は図1及び図2と同様であるが、回転部材18でヘッドバンド41に支持されて、支持部材21で撮像装置40と連結されている。ヘッドバンド41に装着する光学ユニットは、撮像ユニットとは限らず、照明ユニットまたは照明ユニット及び撮像ユニットの組み合わせであってもよい。
図11は、連結部3における回転部材18の具体的な構成例を示しており、本例での回転部材18は、上記した照明ユニット2や撮像装置40の外装ケース10に装着される取付部18Aと球状体16Bとから構成される。そして、図12に示すように、球状体16は取付部18Aが嵌め込まれる孔部35を備え、球状体16Bをカバー部材23へ挿入後、カバー部材23の開口25を通して取付部18Aと嵌合した状態でビス36により締め付けることで固着されて回転部材18が形成される。
このように回転部材18を取付部18Aと球状体16Bとに分離可能に構成して、球状体16Bをカバー部材23に挿入後に取付部18Aと連結することで、球状体16Bの直径をカバー部材23の内径と略等しい寸法に設定することができる。これにより、球状体16Bは、受皿部20と大きな面積で密接して摩擦が大きくなるため、連結部3による外装ケース10の保持力が向上し、外装ケース10が重みで変動することを防止できる。また、取付部18Aで人の身体に装着する構成も可能であり、この場合は、支持部材22側で外装ケース10を指示することになる。
以上のごとく、本発明による着用型医療用光学装置は、受皿部20と球状体16(又は球状体16B)との接触位置を球状の表面で調整するために、連結部3に対する光学ユニット(照明ユニット2、撮像ユニット42または照明ユニット2及び撮像ユニット42の組み合わせ)の据え付け角度を大きな角度で設定可能である。よって、人の眼を中心として身体の広い範囲に光学ユニットを着用しても、目標に対する向きを正確に調整することができる。
本発明は、人が光学装置を着用したとき目標に対して容易に向きを合わせることができる着用型医療用光学装置に関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
1 照明装置
2 照明ユニット(光学ユニット)
3 連結部
4 把持部
4A 把持片
4B 把持片
14 ネジ(保持手段)
15 受部材
16 球状体
16B 球状体
18 回転部材
18A 取付部
20 受皿部
21 支持部材
22 コイルバネ
23 カバー部材
28 ナット
30 リンク機構部
40 撮像装置
42 撮像ユニット(光学ユニット)

Claims (13)

  1. 連結部を介して光学ユニットを人の身体に装着可能な着用型医療用光学装置であって、
    前記連結部は、
    一端に球状体を備えた回転部材と、
    前記球状体と対向する端部に前記球状体と合致する半球状の凹みを有する受皿部を備えた受部材と、
    前記球状体と前記受皿部とを密着させた状態に保持する保持手段と、
    を備えて、
    前記連結部に対する前記光学ユニットの据え付け角度を前記受皿部がそのとき密着している前記球状体の球面の場所によって設定することを特徴とする着用型医療用光学装置。
  2. 前記回転部材は、前記球状体とは反対側の端部で前記光学ユニットを支持していることを特徴とする請求項1に記載の着用型医療用光学装置。
  3. 前記回転部材は、前記球状体とは反対側の端部で身体側に位置することを特徴とする請求項1に記載の着用型医療用光学装置。
  4. 前記連結部は、
    前記受皿部の径よりも小径の開口部を有しており前記受部材が前記受皿部を有さない端部から前記開口部を通して挿入される支持部材と、
    前記球状体を遊嵌状態で包含して前記回転部材に接続されており前記支持部材を内部に挿入可能な空間を有するカバー部材と、
    をさらに備えて、
    前記カバー部材に前記支持部材を嵌合させて前記球状体と前記受皿部とを密着させることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の着用型医療用光学装置。
  5. 前記連結部は、前記受皿部を前記球状体に向けて押し出す方向に付勢するバネ部材を備えて、
    前記バネ部材に抗して前記カバー部材に前記支持部材を嵌合させることを特徴とする請求項4に記載の着用型医療用光学装置。
  6. 前記保持手段は、前記支持部材の外周面と前記カバー部材の内周面とが螺合するように形成したネジであることを特徴とする請求項5に記載の着用型医療用光学装置。
  7. 前記受皿部には中心から放射方向にスリットを形成することを特徴とする請求項6に記載の着用型医療用光学装置。
  8. 前記連結部には、一対の把持片を備える把持部を設けたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の着用型医療用光学装置。
  9. 一方の前記把持片には、他方の前記把持片を貫通するネジを固着し、前記ネジの軸部の先端にはナットを螺合させて、前記ナットによる前記ネジの締め付け具合で両方の前記把持片の間隔を調整可能にしたことを特徴とする請求項8に記載の着用型医療用光学装置。
  10. 前記連結部と前記把持部との間にリンク機構部を介在させたことを特徴とする請求項8又は9に記載の着用型医療用光学装置。
  11. 前記リンク機構部は、両端にジョイント部を備えた複数のリンクを接続して構成することを特徴とする請求項10に記載の着用型医療用光学装置。
  12. 前記光学ユニットは、照明ユニット、撮像ユニットまたは照明ユニット及び撮像ユニットの組み合わせである請求項1乃至11の何れか一項に記載の着用型医療用光学装置。
  13. 連結部を介して光学ユニットを人の身体に装着可能な着用型医療用光学装置であって、
    前記連結部は、
    分離可能な球状体と前記光学ユニットに固着又は身体側に支持される取付部とから成る回転部材と、
    前記球状体と対向する端部に前記球状体と合致する半球状の凹みを有する受皿部を備えた受部材と、
    前記受皿部を前記球状体に向けて押し出す方向に付勢するバネ部材と、
    前記バネ部材の付勢力により前記球状体と前記受皿部とを密着させた状態を保持する保持手段と、
    前記受皿部の径よりも小径の開口部を有しており前記受部材が前記受皿部を有さない端部から前記開口部を通して挿入される支持部材と、
    一方の面から前記支持部材を内部に挿入可能な円筒体で構成されて他方の面には前記球状体の直径よりも小径な開口部が形成されているカバー部材と、
    を備えて、
    前記回転部材は、前記カバー部材内に、前記支持部材が挿入される面から挿入された状態の前記球状体と前記開口部から挿入された状態の前記取付部とを連結することで形成され、前記連結部に対する前記光学ユニットの据え付け角度又は身体側で指示される角度を前記受皿部がそのとき密着している前記球状体の球面の場所によって設定することを特徴とする着用型医療用光学装置。
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