JP2015155950A - 照明装置および投射装置 - Google Patents

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JP2015155950A JP2014030477A JP2014030477A JP2015155950A JP 2015155950 A JP2015155950 A JP 2015155950A JP 2014030477 A JP2014030477 A JP 2014030477A JP 2014030477 A JP2014030477 A JP 2014030477A JP 2015155950 A JP2015155950 A JP 2015155950A
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田 一 敏 石
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Abstract

【課題】光学系の構成を簡略化でき、かつ均一化光学系に対して理想的に近い状態でコヒーレント光を入射可能にする。
【解決手段】照明装置は、コヒーレント光を放射するコヒーレント光源と、入射されたコヒーレント光を拡散させる光学素子と、前記コヒーレント光源からのコヒーレント光を光学素子上で走査させる光走査部材と、光学素子で拡散されたコヒーレント光を集光する集光光学系と、集光光学系により集光されたコヒーレント光を反射させながら伝搬させた後に出射する均一化光学系と、を備え、均一化光学系の入射面は、集光光学系の後側焦点位置よりも光軸後方側に配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、コヒーレント光を用いて所定の領域を均一に照明可能な照明装置および投射装置に関する。
光学式投射装置(プロジェクタ)では、光源から照射された光でスクリーンを均一に照明することが重要である。スクリーンの均一照明を実現する手法として、液晶デバイス用のフライアイレンズ方式やDMD(Digital Micromirror Device)用のインテグレータロッド方式などが提案されている。
従来は、プロジェクタ用の光源として、高圧水銀ランプなどの高輝度水銀ランプを用いていたが、この種のランプは寿命が短いことから、半導体レーザ等のコヒーレント光源を用いることが注目されている。
しかしながら、コヒーレント光源から出射されるコヒーレント光は、スペックルを発生させるという問題がある。スペックル(speckle)は、レーザ光などのコヒーレント光を散乱面に照射したときに現れる斑点状の模様であり、スクリーン上に発生すると斑点状の輝度ムラ(明るさのムラ)として観察され、照明品質や画像品質の低下のほか、観察者に対して生理的な悪影響を及ぼす要因になる。コヒーレント光を用いた場合にスペックルが発生する理由は、スクリーンなどの散乱反射面の各部で反射したコヒーレント光が、その極めて高い可干渉性ゆえに、互いに干渉し合うことによって生じるものとされている。
本発明者は、過去に、コヒーレント光で被照明領域を照明する際に、光走査装置にてコヒーレント光を走査させて、被照明領域内でのスペックルを目立たなくさせる照明装置を発明するとともに、この種の照明装置を用いてスクリーン上に光変調画像を投射する際に、スクリーン上で発生するスペックルも目立たなくさせる投射装置とを発明した(特許文献1参照)。
特開2012−58481号公報
投射装置用の照明装置では、均一な照度分布を持つ面光源が必要となる。従来から、この種の面光源には、インテグレータロッドが用いられてきた。インテグレータロッドは、入射面に入射された光を、筒状部材の内壁で全反射させながら伝搬させて、出射面の全域から均一な光を出射させることを意図している。
光走査装置にて走査されたコヒーレント光は、コリメートレンズでコリメートされた後にコンデンサレンズで収束されて、インテグレータロッドに入射される。理想的には、コンデンサレンズの後側焦点位置にインテグレータロッドの入射面を配置するのが望ましい。
しかしながら、光走査装置から出射されるコヒーレント光のビーム径が大きい場合には、コリメートレンズで平行化されない収束光成分を含むことになり、このような収束光成分がコンデンサレンズに入射されると、コンデンサレンズの後側焦点位置よりも光軸前方で焦点を結んでしまう。コンデンサレンズの後側焦点位置よりも光軸前方で焦点を結んだコヒーレント光は、発散光となってインテグレータロッドに入射されるため、発散光の一部はインテグレータロッドに入射されなくなってしまい、被照明領域の照明強度が低くなる。
このように、光走査装置から出射されるコヒーレント光がある程度のビーム径を持っていることを考慮すると、コリメートレンズを設けることで、コヒーレント光を絞りすぎて理想的な状態でインテグレータロッドに入射できなくなり、コリメートレンズを設ける意味が薄れてしまう。もし、コリメートレンズがなくても、均一化照明が可能になるのであれば、その方が光学系の構成を簡略化できて望ましい。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、光学系の構成を簡略化でき、かつ均一化光学系に対して理想的に近い状態でコヒーレント光を入射可能な照明装置および投射装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様では、コヒーレント光を放射するコヒーレント光源と、
入射されたコヒーレント光を拡散させる光学素子と、
前記コヒーレント光源からのコヒーレント光を前記光学素子上で走査させる光走査部材と、
前記光学素子で拡散されたコヒーレント光を集光する集光光学系と、
前記集光光学系により集光されたコヒーレント光を反射させながら伝搬させた後に出射する均一化光学系と、を備え、
前記均一化光学系の入射面は、前記集光光学系の後側焦点位置よりも光軸後方側に配置される照明装置が提供される。
前記光走査部材と前記集光光学系との間の光学距離をa、前記集光光学系と前記均一化光学系の入射面との間の光学距離をb、前記集光光学系の焦点距離をfとすると、b=a×f/(a−f)であってもよい。
前記光学素子には、前記光走査部材からのコヒーレント光がコリメートされずに入射されてもよく、
前記集光光学系には、前記光学素子で拡散されたコヒーレント光がコリメートされずに入射されてもよい。
前記光学素子は、参照部材の像を再生するための干渉縞が記録されたホログラム記録媒体であってもよい。
前記光学素子は、複数の要素レンズを、これら要素レンズの光軸に直交する面上に並べたレンズアレイであってもよい。
前記均一化光学系は、入射面に入射された前記集光光学系にて集光されたコヒーレント光を筒状筐体の内壁で反射させながら伝搬させて、出射面の全域で光量が均一なコヒーレント光を出射させるインテグレータロッドを有していてもよい。
本発明の一態様では、上述した照明装置と、
前記均一化光学系から出射されたコヒーレント光で照明されて変調画像を生成する光変調器と、
前記変調画像を所定の投射部材上に投射する投射光学系と、を備えることを特徴とする投射装置が提供される。
本発明によれば、コリメートレンズが不要になることから、光学系の構成を簡略化でき、かつ均一化光学系に対して理想的に近い状態でコヒーレント光を入射できる。
本発明の一実施形態による照明装置40を備えた投射装置20の概略構成を示す光学構成図。 リレー光学系を備えた投射装置の概略構成を示す光学構成図。 集光光学系70とインテグレータロッド76との位置関係を示す図。 インテグレータロッド76の入射面の理想的な配置場所を説明する図。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから適宜変更したり、誇張してある。
図1は本発明の一実施形態による照明装置40を備えた投射装置20の概略構成を示す光学構成図である。図1の投射装置20は、照射装置60と、光学素子50と、集光光学系70と、均一化光学系75と、光変調器30と、投射光学系80とを備えている。光学素子50と照射装置60にて照明装置40が構成される。
照射装置60は、コヒーレント光が光学素子50の表面を走査するように、光学素子50にコヒーレント光を照射する。照射装置60は、コヒーレント光を放射するレーザ光源61と、レーザ光源61から放射されたコヒーレント光を光学素子50の表面上で走査させる光走査装置(光走査部材)65とを有する。
光走査装置65は、入射されたコヒーレント光の反射角度を一定周期で可変させて、反射されたコヒーレント光が光学素子50上を走査するようにしている。
光学素子50は、入射されたコヒーレント光を拡散させるものであり、例えばホログラム記録媒体、レンズアレイまたは拡散板等からなる拡散部材である。光学素子50上で拡散されたコヒーレント光は、集光光学系70に入射されて集光される。集光光学系70の集光位置に、均一化光学系75の入射面が配置される。
均一化光学系75は、集光光学系70により集光されたコヒーレント光を反射させながら伝搬させた後に出射面から出射する。均一化光学系75の出射面は均一な光量で照明されるため、均一化光学系75の出射面を面照明光として用いることができる。図1では、均一化光学系75の出射面を被照明領域LZとしている。均一化光学系75を設けることで、被照明領域LZ内の全域が均一な光量で照明されることになる。
均一化光学系75は、例えばインテグレータロッド76を用いて構成可能である。インテグレータロッド76は、筒状になっており、その入射面に入射されたコヒーレント光を内壁で全反射させながら出射面方向に伝搬させる。これにより、均一化光学系75の出射面からは、出射面内の全域で光量が均一なコヒーレント光が出射される。ここで、均一化の程度は、個々の使用形態によって異なるが、概略的な目安としては、出射面での輝度分布のばらつきが10%以内である。なお、均一化光学系75は、インテグレータロッド76のように、コヒーレント光を全反射させる光学部材だけでなく、カライドスコープやライトパイプのように、全反射ではないもののコヒーレント光を反射させる機能を持った光学部材でもよい。以下では、均一化光学系75の一例として、インテグレータロッド76を用いる例を説明する。
光変調器30は、被照明領域LZの照明光を受けて、変調画像を生成する。図1では、光変調器30をインテグレータロッド76の出射面に接するように配置する例を示しているが、図2に示すように、インテグレータロッド76よりも後方にリレー光学系77を設けて、このリレー光学系77のさらに後方に光変調器30を設けてもよい。この場合、インテグレータロッド76の出射面位置と光変調器30の位置とは共役の関係になるように位置決めされる。図2の場合、リレー光学系77を通過したコヒーレント光を面照明光として利用することになる。すなわち、図1と図2のいずれの場合も、照明装置40の被照明領域は、光変調器30に重なる位置に配置されている。
光変調器30としては、反射型のマイクロディスプレイを用いることが可能である。この場合、光変調器30での反射光によって変調画像が形成され、光変調器30へ照明装置40からコヒーレント光が照射される面と、光変調器30で生成された変調画像の映像光(反射光)の出射面が同一の面となる。このような反射光を利用する場合、光変調器30としてDMD(Digital Micromirror Device)などのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子を用いることも可能である。
あるいは、光変調器30として、透過型の液晶マイクロディスプレイ例えば、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)を用いることができる。この場合、照明装置40によって面状に照明される液晶マイクロディスプレイが、画素毎にコヒーレント光を選択して透過させることにより、液晶マイクロディスプレイ上に変調画像が形成される。こうして得られた変調画像(映像光)は、投射光学系80によって、必要に応じて変倍されて拡散スクリーン15へ投射される。拡散スクリーン15に投射される変調画像のスペックルパターンは時間的に変化するため、スペックルは不可視化される。
また、光変調器30の入射面は、照明装置40がコヒーレント光を照射する被照明領域LZと同一の形状および大きさであることが好ましい。この場合、照明装置40からのコヒーレント光を、拡散スクリーン15への映像の表示に高い利用効率で利用することができるからである。
光変調器30で生成された変調画像を拡散スクリーン15に投射する投射光学系80は、例えば両面凸形状のプロジェクションレンズ81を有し、光変調器30で生成された変調画像は、プロジェクションレンズ81で屈折されて拡散スクリーン15上に変調画像を投射する。プロジェクションレンズ81の径や、プロジェクションレンズ81の焦点距離によって、拡散スクリーン15に投影される変調画像のサイズを調整することができる。一般に、プロジェクションレンズ81は複数のレンズを組み合わせて構成され、各レンズの位置を調整することで、プロジェクションレンズ81の合成焦点距離が変化し、その結果、プロジェクションレンズ81の結像位置が変化し、変調画像のサイズを可変させることができる。すなわち、プロジェクションレンズ81の焦点距離を調整することで、プロジェクションレンズ81を構成する各レンズと光変調器30との距離や、各レンズと拡散スクリーン15との距離が変わり、その結果、拡散スクリーン15に投影される変調画像のサイズを調整できる。図1の拡散スクリーン15は、透過型であり、投射された変調画像光を拡散する。なお、拡散スクリーン15は、反射型でもよい。
光変調器30では、種々の変調画像を生成可能であり、光変調器30で変調画像を生成して、それを被照明領域LZで照明することで、種々の変調画像を拡散スクリーン上に投射することができる。
照射装置60内のレーザ光源61は、例えばそれぞれ異なる波長帯域のレーザ光を放射する複数のレーザ光源61を用いてもよい。複数のレーザ光源61を用いる場合は、各レーザ光源61からのレーザ光が光走査装置65上を照射するようにする。これにより、光学素子50は、各レーザ光源61の照明色が混ざり合った再生照明光で照明されることになる。
レーザ光源61は、単色のレーザ光源61でもよいし、発光色の異なる複数のレーザ光源61でもよい。例えば、赤、緑、青の複数のレーザ光源61を用いて構成してもよい。複数のレーザ光源61を用いる場合は、各レーザ光源61からのコヒーレント光が光走査装置65上に照射されるように各レーザ光源61を配置すれば、各レーザ光源61からのコヒーレント光の入射角度に応じた反射角度で反射されて、光学素子50上に入射され、光学素子50から別個に集光・発散されて、被照明領域LZ上で重ね合わされて合成色になる。例えば、赤、緑、青の複数のレーザ光源61を用いて構成して場合には白色になる。あるいは、各レーザ光源61ごとに、別個の光走査装置65を設けてもよい。
なお、例えば白色で照明する場合は、赤緑青以外の色で発光するレーザ光源61、例えば、黄色で発光するレーザ光源61を別個に設けた方が、より白色に近い色を再現できる場合もある。したがって、照射装置60内に設けるレーザ光源61の種類は、特に限定されるものではない。
カラーの変調画像を形成する場合には、種々の実現手法が考えられる。光変調器30がLCOSなどで構成されていて、各画素ごとにカラーフィルタを有する場合には、被照明領域LZを白色光とすることで、光変調器30で生成される変調画像をカラー化することができる。
あるいは、例えば、赤色の変調画像を生成する光変調器30と、緑色の変調画像を生成する光変調器30と、青色の変調画像を生成する光変調器30とを近接配置し、これら3つの光変調器30のそれぞれを照明する3つの被照明領域LZを、順次に光学素子50からの拡散光で照明するようにしてもよい。これにより、3つの光変調器30で生成された3色の変調画像が合成されて、カラーの変調画像を生成可能となる。このような時分割駆動の代わりに、3つの光変調器30で同時に生成した3色の変調画像をプリズム等を用いて合成して、カラーの変調画像を生成してもよい。
被照明領域LZを基準にして考えると、被照明領域LZ内の各領域には絶えずレーザ光が入射してくるが、走査デバイス65内の第1走査部材66と第2走査部材67を常に回転駆動していることから、被照明領域LZへのレーザ光の入射方向も常に変化し続けることになる。結果として、光変調器30の透過光または反射光によって形成された変調画像光は、経時的に光路を変化させながら、スクリーン15の特定の位置に投射されるようになる。
以上のことから、本実施形態による照明装置40を用いれば、映像を表示しているスクリーン15上の各位置において時間的にレーザ光の入射方向が変化していき、且つ、この変化は、人間の目で分解不可能な速さであり、結果として、人間の目には、相関の無いレーザ光の散乱パターンが多重化されて観察される。したがって、各散乱パターンに対応して生成されたスペックルが重ねられ平均化されて、観察者に観察されることになる。これにより、スクリーン15に表示されている映像を観察する観察者に対して、スペックルを極めて効果的に目立たなくさせることができる。
なお、人間によって観察される従来のスペックルには、スクリーン15上でのレーザ光の散乱を原因とするスクリーン側でのスペックルだけでなく、スクリーンに投射される前におけるレーザ光の散乱を原因とする投射装置側でのスペックルも発生し得る。この投射装置側で発生したスペックルパターンは、光変調器30を介してスクリーン15上に投射されることによって、観察者に認識され得るようにもなる。しかしながら、本実施形態では、レーザ光が光学素子50上を連続的に走査し、そして光学素子50の各領域に入射したレーザ光が、それぞれ、光変調器30が重ねられた被照明領域LZの全域を照明するようになる。すなわち、光学素子50が、スペックルパターンを形成していたそれまでの波面とは別途の新たな波面を形成し、複雑且つ均一に、被照明領域LZ、さらには、光変調器30を介してスクリーン15を照明するようになる。このような光学素子50での新たな波面の形成により、投射装置20側で発生するスペックルパターンは不可視化されることになる。
上述したように、本実施形態では、コヒーレント光は、光学素子50上を連続的に走査する。これに伴って、照射装置60から光学素子50を介して被照明領域LZに入射されるコヒーレント光の入射方向も連続的に変化する。ここで、光学素子50から被照明領域LZへのコヒーレント光の入射方向が僅か(例えば0.数°)だけ変化すれば、被照明領域LZ上に生じるスペックルのパターンも大きく変化し、無相関なスペックルパターンが重畳されることになる。
本実施形態では、被照明領域LZの各位置において時間的にコヒーレント光の入射方向が変化していき、且つ、この変化は、人間の目で分解不可能な速さである。したがって、仮に被照明領域LZにスクリーンを配置したとすると、各入射角度に対応して生成されたスペックルが重ねられ平均化されて観察者に観察されることから、スクリーンに表示されている映像を観察する観察者に対して、スペックルを極めて効果的に目立たなくさせることができる。本実施形態の場合は、被照明領域LZの位置に重ねて光変調器30を配置し、この光変調器30から投射光学系80を介して拡散スクリーン15に投射しているが、この場合も同様であり、拡散スクリーン15上で発生するスペックルが重ねられて平均化されるため、拡散スクリーン15上で発生するスペックルは目立たなくなる。
図3は集光光学系70とインテグレータロッド76との位置関係を示す図である。集光光学系70に入射されるコヒーレント光が平行光であれば、図3の破線で示すように、集光光学系70を通過したコヒーレント光は、集光光学系70の後側焦点位置で焦点を結ぶ。したがって、この場合は、集光光学系70の後側焦点位置にインテグレータロッド76の入射面を配置するのが望ましい。その理由は、集光光学系70で集光されるコヒーレント光のほぼすべてがインテグレータロッド76に入射され、入射光の利用効率を向上できるためである。
ところが、本実施形態では、光走査装置65で走査されたコヒーレント光はコリメートされずに光学素子50に入射され、光学素子50で拡散されたコヒーレント光もコリメートされずに集光光学系70に入射される。すなわち、本実施形態による照明装置40には、コリメータ光学系は設けられていない。したがって、光学素子50で拡散されて集光光学系70に入射されるコヒーレント光は、平行光ではなく、拡散光である。このため、集光光学系70で集光されるコヒーレント光は、図3の実線で示すように、集光光学系70の後側焦点位置よりも光軸後方側で焦点を結ぶ。仮に、インテグレータロッド76が、図3の破線で示すように集光光学系70の後側焦点位置に配置されていたとすると、集光光学系70からのコヒーレント光は、インテグレータロッド76の内部で焦点を結ぶことになり、インテグレータロッド76の内壁で全反射されずにそのまま出射面から抜け出る光成分も出てきてしまう。
このように、集光光学系70で集光されたコヒーレント光がインテグレータロッド76の内部で焦点を結ぶと、インテグレータロッド76で全反射される光の割合が減少し、出射面での光強度が均一でなくなってしまう。
そこで、本実施形態では、インテグレータロッド76の入射面を、集光光学系70の後側焦点位置よりも光軸後方側に配置する。より理想的には、集光光学系70で集光されたコヒーレント光が焦点を結ぶ位置にインテグレータロッド76の入射面を配置するのが望ましいが、多少前後して配置しても、被照明領域の照明強度と照明均一性を向上させることは可能となる。
図4はインテグレータロッド76の入射面の理想的な配置場所を説明する図である。図4では、光走査装置65で走査されたコヒーレントが光学素子50に入射され、その入射角度と同じ発散角度で光学素子50から発散されて集光光学系70に入射されたと仮定している。また、図4では、光走査装置65から集光光学系70までの光学距離をa、集光光学系70の配置場所から集光光学系70によるコヒーレント光の収束点までの光学距離をb、集光光学系70の焦点距離をfとしている。この場合、以下の(1)式が成り立つ。
Figure 2015155950
(1)式を変形すると、以下の(2)式が得られる。
Figure 2015155950
bの位置にインテグレータロッド76を配置するのが理想的と考えられるが、その位置は、光走査装置65から集光光学系70までの光学距離aと集光光学系70の焦点距離fとによって、上述した(2)式から容易に求めることができる。
図1の光学素子50としてレンズアレイを用いる場合、拡散機能を有する全反射型または屈折型のフレネルレンズや、フライアイレンズなどを適用可能である。
また、光学素子50は必ずしもレンズアレイには限らず、例えばホログラム記録媒体を用いてもよい。この場合のホログラム記録媒体には、被照明領域LZに散乱板の像を再生し得る干渉縞が形成されている。ホログラム記録媒体に照射装置60からのコヒーレント光が照射されると、干渉縞で回折されたコヒーレント光が発散光(拡散光)となって放射される。より詳細には、照射装置60からホログラム記録媒体の各位置に入射したコヒーレント光は、それぞれ、ホログラム記録媒体で回折されて、集光光学系70を通過した後に、インテグレータロッド76に入射される。
ホログラム記録媒体は、フォトポリマーを用いた反射型の体積型ホログラムでもよいし、銀塩材料を含む感光媒体を利用して記録するタイプの体積型ホログラムを含んでもよい。また、光学素子50は、透過型の体積型ホログラム記録媒体を含んでいてもよいし、レリーフ型(エンボス型)のホログラム記録媒体を含んでいてもよい。
あるいは、光学素子50は、拡散板で構成することも可能である。拡散板としては、オパールガラスやすりガラス等のガラス部材、あるいは樹脂拡散板などが考えられる。拡散板は、走査デバイス65で反射されたコヒーレント光を拡散させるため、ホログラム記録媒体やレンズアレイを用いた場合と同様に、種々の方向から被照明領域LZを照明することができる。なお、本実施形態における光学素子50における「拡散」とは、入射光を所定の方向に角度的に拡げて出射することを指し、回折光学素子50やレンズアレイ等による拡散角が十分に制御された場合のみならず、オパールガラス等の散乱粒子により出射角を拡げる場合も含まれるものとする。
このように、本実施形態では、光走査装置65から集光光学系70までの間でコヒーレント光のコリメートを行わないようにするとともに、インテグレータロッド76の入射面を集光光学系70の後側焦点位置よりも光軸後方に配置するため、理想的に近い状態でインテグレータロッド76にコヒーレント光を入射でき、インテグレータロッド76の出射光で照明される被照明領域の照明強度と照明均一度を向上できる。本実施形態によれば、コリメートレンズを省略できるため、照明装置40の光学構成を簡略化できるという利点があることに加えて、被照明領域の照明強度と照明均一度を向上できるという利点も得られる。
また、本実施形態では、走査デバイス65でコヒーレント光を光学素子50上で走査させるため、均一化光学系75の出射面でのコヒーレント光の出射角度を時間的に変化させることができる。よって、均一化光学系75の出射面でのコヒーレント光を投射光学系80に導くことで、拡散スクリーン15上に投影される、あるいは拡散スクリーン15上で発生するスペックルパターンを時間的に変化させることができ、観察されるスペックルが不可視化される。
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
20 投射装置、30 光変調器、40 照明装置、50 光学素子、60 照射装置、61 レーザ光源、65 走査デバイス、70 集光光学系、80 投射光学系

Claims (7)

  1. コヒーレント光を放射するコヒーレント光源と、
    入射されたコヒーレント光を拡散させる光学素子と、
    前記コヒーレント光源からのコヒーレント光を前記光学素子上で走査させる光走査部材と、
    前記光学素子で拡散されたコヒーレント光を集光する集光光学系と、
    前記集光光学系により集光されたコヒーレント光を反射させながら伝搬させた後に出射する均一化光学系と、を備え、
    前記均一化光学系の入射面は、前記集光光学系の後側焦点位置よりも光軸後方側に配置される照明装置。
  2. 前記光走査部材と前記集光光学系との間の光学距離をa、前記集光光学系と前記均一化光学系の入射面との間の光学距離をb、前記集光光学系の焦点距離をfとすると、b=a×f/(a−f)である請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記光学素子には、前記光走査部材からのコヒーレント光がコリメートされずに入射され、
    前記集光光学系には、前記光学素子で拡散されたコヒーレント光がコリメートされずに入射される請求項1または2に記載の照明装置。
  4. 前記光学素子は、参照部材の像を再生するための干渉縞が記録されたホログラム記録媒体である請求項1乃至3のいずれかに記載の照明装置。
  5. 前記光学素子は、複数の要素レンズを、これら要素レンズの光軸に直交する面上に並べたレンズアレイである請求項1乃至3のいずれかに記載の照明装置。
  6. 前記均一化光学系は、入射面に入射された前記集光光学系にて集光されたコヒーレント光を筒状筐体の内壁で反射させながら伝搬させて、出射面の全域で光量が均一なコヒーレント光を出射させるインテグレータロッドを有する請求項1乃至8のいずれかに記載の照明装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の照明装置と、
    前記均一化光学系から出射されたコヒーレント光で照明されて変調画像を生成する光変調器と、
    前記変調画像を所定の投射部材上に投射する投射光学系と、を備えることを特徴とする投射装置。
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