JP6229929B2 - 照明装置および投射装置 - Google Patents

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本発明は、複数の要素レンズを利用する照明装置および投射装置に関する。
レーザ光を二次元方向に走査させる際には、ガルバノスキャナ(ガルバノミラー)やMEMSミラー等の走査デバイスが用いられる(特許文献1参照)。走査デバイスから出射されたレーザ光を集光させるためには、走査デバイスから出射されたレーザ光をコリメートすなわち平行化するのが望ましい。このため、走査デバイスの光軸後方側にコリメータレンズを配置する場合がある。コリメータレンズの光軸後方側には、例えばレンズアレイとフィールドレンズが順に配置されて、フィールドレンズを通過したレーザ光にて、被照明領域LZが照明される。
特開2008−224760号公報
MEMSミラーは、それ単体で二次元方向にレーザ光を走査させることができるため、二次元方向にレーザ光を走査させる軸位置がずれることがなく、MEMSミラーから出射されたレーザ光をコリメートすなわち平行化することも容易に行える。一方、ガルバノスキャナは、二次元の各軸方向に別個にガルバノミラーを設けており、各軸の発散点である走査中心位置が各軸ごとにわずかにずれることから、走査デバイスから出射された光をコリメータレンズで完全にコリメートすることは困難である。
このため、走査デバイスの光軸後方に例えばレンズアレイとフィールドレンズを配置する場合、フィールドレンズにて集光される照明領域は、必ずしも被照明領域LZと一致せず、各レーザ光が完全に重なり合わなくなるため、被照明領域LZの明るさにムラが生じ、均一化照明が実現できなくなる。
また、被照明領域LZが矩形状の場合、被照明領域LZの縦方向の長さと横方向の長さが一般に異なるため、レーザ光を縦方向に走査させるガルバノミラーと横方向に走査させるガルバノミラーにより走査された後の光の光線角度分布を等方的にすると、被照明領域LZの縦方向長さと横方向長さのうち、短い方については被照明領域LZ外を照明してしまうおそれがあり、光の利用効率が悪くなる。このことは、走査デバイスの光軸後方に何らかの光学素子を配置した場合に共通の課題となる。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、光学系の構成を複雑化することなく、光の利用効率を向上させることが可能な照明装置および投射装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様では、入射されたコヒーレント光を拡散させる光学素子と、
コヒーレント光が前記光学素子上を走査するように、前記光学素子に前記コヒーレント光を照射する照射装置と、
前記光学素子で拡散されたコヒーレント光により照明される所定の領域と、を備え、
前記照射装置は、
前記コヒーレント光を第1方向に走査させる第1の走査部材と、
前記第1の走査部材で走査されたコヒーレント光を、前記第1方向に交差する第2方向に走査させる第2の走査部材と、
前記第2の走査部材で走査されたコヒーレント光をコリメートして、前記光学素子に導光するコリメータ光学系と、を備え、
前記所定の領域は、前記第1方向の長さと前記第2方向の長さとが互いに異なる形状を有し、
前記コリメータ光学系の前側焦点位置は、前記所定の領域における前記第1方向の長さと前記第2方向の長さとのうち、長い長さの方向に走査する前記第1の走査部材または前記第2の走査部材の走査中心位置よりも、短い長さの方向に走査する前記第2の走査部材または前記第1の走査部材の走査中心位置に近い位置に配置される照明装置が提供される。
また、前記所定の領域における前記第1方向の長さと前記第2方向の長さとの比は、前記コリメータ光学系の前側焦点位置から前記第1の走査部材の走査中心位置までの長さと、前記コリメータ光学系の前側焦点位置から前記第2の走査部材の走査中心位置までの長さとの比に等しくてもよい。
また、前記光学素子で拡散されたコヒーレント光を、前記所定の領域内の全域に集光する集光光学系を備えていてもよい。
また、前記光学素子は、
光軸に直交する面上に近接配置される複数の第1要素レンズと、
前記複数の第1要素レンズの後側焦点面上に近接配置される複数の第2要素レンズと、を有し、
前記集光光学系は、前記複数の第2要素レンズの光軸後方に配置され、前記複数の第1要素レンズおよび前記複数の第2要素レンズよりも長い焦点距離を持ち、前記複数の第2要素レンズを通過したコヒーレント光を、前記所定の領域内の全域に集光してもよい。
また、前記複数の第1要素レンズは、いずれも同一形状および同一サイズでもよく、
前記複数の第1要素レンズのそれぞれは、前記所定の領域と相似形であってもよい。
また、前記複数の第1要素レンズを有する第1のレンズアレイと、
前記複数の第2要素レンズを有する第2のレンズアレイと、を有していてもよく、
前記第1のレンズアレイの中心位置と前記第2のレンズアレイの中心位置とは、同じ光軸上に配置されてもよい。
また、前記光学素子は、ホログラム記録媒体であってもよい。
また、前記所定の領域は、前記第1方向に延びる長軸と、前記第2方向に延びる短軸とを有する矩形領域であってもよい。
また、上述した照明装置と、
前記所定の領域に配置され、前記所定の領域を通過するコヒーレント光によって照明されて、変調画像を生成する光変調器と、
前記変調画像を拡散面に投射する投射光学系と、を備える投射装置を設けてもよい。
本発明は、光学系の構成を複雑化することなく、光の利用効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る照明装置40を組み込んだ投射装置20の概略構成を示す図。 光学素子50の具体的な構成の一例を示す図。 走査デバイス65の出射光のビームスポットが等方的である場合第2レンズアレイ52上のビームスポットの大きさを示す図。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る照明装置40を組み込んだ投射装置20の概略構成を示す図である。図1の投射装置20は、光学素子50と、照射装置60と、フィールドレンズ(集光光学系)70と、光変調器30と、投射光学系80とを備えている。光学素子50と照射装置60にて照明装置40が構成される。より詳細には、照明装置40は、照射装置60、光学素子50、フィールドレンズ70、および光変調器30に重ねて配置される被照明領域LZを含むように構成されている。
照射装置60は、光学素子50にコヒーレント光を照射して、光学素子50上を走査させる。照射装置60は、コヒーレント光を放射するレーザ光源61と、レーザ光源61から放射されたコヒーレント光を光学素子50の表面上で走査させる走査デバイス65とを有する。
走査デバイス65は、入射されたコヒーレント光の反射角度を一定周期で可変させて、反射されたコヒーレント光が光学素子50上を走査するようにしている。走査デバイス65は、コヒーレント光をそれぞれ異なる方向に走査させる2種類の走査部材を備えている。走査デバイス65の内部構成については後述する。
光学素子50は、入射されたコヒーレント光を拡散させるものであり、例えばホログラム記録媒体やレンズアレイで構成されるが、以下では、まず、光学素子50をレンズアレイで構成する例を説明する。
本実施形態では、コヒーレント光を走査デバイス65にて2軸方向に走査させることを念頭に置いているが、この場合、照射装置60から出射されるコヒーレント光を完全に平行化することは困難である。平行化していないコヒーレント光を光学素子50に入射させると、被照明領域(所定の領域)LZでの照射範囲が一定にならず、照明ボケが生じてしまう。よって、光学素子50をレンズアレイで構成する場合には、2種類のレンズアレイを設けて、これらレンズアレイによってコヒーレント光の光軸を平行化するのが望ましい。
このような事情から、本実施形態の光学素子50は、図2に示すように、第1のレンズアレイ51と、第2のレンズアレイ52とを有する。第1のレンズアレイ51は、光軸に直交する面上に近接配置される複数の第1要素レンズ51aを有する。第2のレンズアレイ52は、第1のレンズアレイ51の後側焦点面上に近接配置される複数の第2要素レンズ52aを有する。フィールドレンズ70は、第2のレンズアレイ52の光軸後方に配置されている。第1レンズアレイ51の中心位置と第2レンズアレイ52の中心位置は、同じ光軸上に配置されている。ここで、近接配置とは、理想的には、隣接する要素レンズを密着配置することであるが、光学特性が損なわれない範囲で、隣接する要素レンズの間に隙間を設けてもよい。また、後側焦点面とは、対応するレンズアレイの出射光側の焦点面である。さらに、第1レンズアレイ51(第2レンズアレイ52)の中心位置とは、各レンズアレイを構成する複数の要素レンズそれぞれの光軸の真ん中にある軸が各レンズアレイを通過する位置を指す。
フィールドレンズ70は、第1のレンズアレイ51と第2のレンズアレイ52よりも長い焦点距離を持っており、第2のレンズアレイ52を通過した光を被照明領域LZ内の全域に集光する。
照射装置60内の走査デバイス65は、第1のレンズアレイ51内の複数の第1要素レンズ51a間で、コヒーレント光を二次元方向に走査させる。走査デバイス65内には、後述するようにコリメータ光学系68が設けられており、第1のレンズアレイ51には、平行光に近いコヒーレント光が入射される。といっても、完全な平行光ではない。このため、第1のレンズアレイ51の後側焦点位置にフィールドレンズ70を配置したとすると、第1のレンズアレイ51内のそれぞれの第1要素レンズ51aを通過したコヒーレント光は、フィールドレンズ70上の1点に集光されるとは限らない。一つの第1要素レンズ51aからのコヒーレント光がフィールドレンズ70上の異なる場所に入射されると、フィールドレンズ70は被照明領域LZの全域にコヒーレント光を集光させることができなくなり、被照明領域LZの明るさにムラが生じてしまう。
そこで、本実施形態では、第1のレンズアレイ51の後側焦点位置に第2のレンズアレイ52を配置し、かつ、第2のレンズアレイ52の光軸後方側に、できるだけ近接してフィールドレンズ70を配置している。
図2に示すように、第1のレンズアレイ51には、平行光でないコヒーレント光も入射されるため、第1のレンズアレイ51を通過したコヒーレント光は、第2のレンズアレイ52の複数箇所に集光することになる。ところが、第2のレンズアレイ52は、どの位置に入射されたコヒーレント光であっても、同じ角度範囲で出射する。これはすなわち、第2のレンズアレイ52は、主光線が平行な光(テレセントリックな光)を生成していることと等価である。したがって、図2のような第2のレンズアレイ52の光軸後方にできるだけ近づけてフィールドレンズ70を配置すれば、フィールドレンズ70は、どの位置に入射されたコヒーレント光であっても、被照明領域LZ内の全域に集光させることができ、被照明領域LZの照明強度を均一化できる。
光学素子50が拡散させたコヒーレント光は、フィールドレンズ70を介して被照明領域LZを重ねて照明する。被照明領域LZの位置には光変調器30が配置されており、光変調器30は、照明装置40によって照明されることになる。
次に、走査デバイス65の内部構成を説明する。図1に示すように、走査デバイス65は、第1の走査部材66と、第2の走査部材67と、コリメータ光学系68とを有する。第1の走査部材66は、レーザ光源61からのコヒーレント光を第1方向に走査させる。第2の走査部材67は、第1の走査部材66で走査されたコヒーレント光を、第1方向に交差する第2方向に走査させる。第1の走査部材66の走査中心位置は、第2の走査部材67の走査中心位置とは異なる場所に設けられている。ここで、走査中心位置とは、対応する走査部材の走査基準点であり、この走査基準点を中心として、各走査部材はそれぞれの走査方向に走査する。
第1方向と第2方向は、例えば互いに直交する方向であり、被照明領域LZの短軸と長軸の方向に合致する。被照明領域LZは、例えば矩形状であり、その矩形の短軸方向が第1方向であり、長軸方向が第2方向である。なお、被照明領域LZの短軸方向が第2方向で、長軸方向が第1方向でもよい。また、走査デバイス65内の第1の走査部材66と第2の走査部材67との位置関係を逆にしてもよい。さらに、被照明領域LZの形状は必ずしも矩形状でなくてもよく、例えば楕円形でもよい。ただし、被照明領域LZは、長さの異なる短軸成分と長軸成分を有することが前提条件である。本明細書では、長さの異なる短軸成分と長軸成分を有する形状を、異方性形状と呼ぶ。
走査中心位置が互いに異なる第1の走査部材66と第2の走査部材67を設ける場合、通常は、これら2つの走査中心位置の中間位置に、コリメータ光学系68の前側焦点位置を合わせる。これにより、走査デバイス65から出射されるコヒーレント光は、第1方向と第2方向の双方に等方的な角度分布で拡散される。前側焦点位置とは、コリメータ光学系68の入射光側の焦点位置である。
ところが、被照明領域LZの第1方向の長さと第2方向の長さが異なっている場合は、第1のレンズアレイ51と第2のレンズアレイ52の入射面の形状も被照明領域LZと相似形になっており、走査デバイス65の出射光のビームスポットが等方的であるとすると、被照明領域LZを照明するコヒーレント光のビームスポットの一部が被照明領域LZからはみ出してしまうおそれがある。
図3は走査デバイス65の出射光のビームスポットが等方的である場合第2レンズアレイ52上のビームスポットの大きさを示す図である。図3の矩形a1は第2のレンズアレイ52の入射面の形状を表し、図3のハッチ領域a2は第1のレンズアレイ51の出射光のビームスポットを表している。
第1のレンズアレイ51の出射光のビームスポットが十分に小さい場合は、図3(a)に示すように、このビームスポットの全体は第2のレンズアレイ52の入射面内に収まる。
一方、第1のレンズアレイ51の出射光のビームスポットが大きくなると、図3(b)に示すように、短軸側の境界をビームスポットがまたいでしまう。この境界よりも外側の部分に照射されたコヒーレント光は、照明に利用されないものであり、その分、コヒーレント光の利用効率が低下してしまう。
なお、図3(a)と図3(b)は、走査デバイス65内のコリメータ光学系68の前側焦点位置を、第1の走査部材67の走査中心位置と第2の走査部材68の走査中心位置との中間位置に配置した場合を示している。この場合、第1のレンズアレイ51の出射光のビームスポットは等方的に広がるため、図3(b)に示すように、ビームスポットの一部が第2のレンズアレイ52の短軸方向からはみ出してしまい、光の利用効率が低下してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、コリメータ光学系68の前側焦点位置を、第1および第2の走査部材66,67の各走査中心位置の中間位置に合わせるのではなく、短軸側を走査する第1の走査部材66の走査中心位置にできるだけ近づける。すなわち、本実施形態では、コリメータ光学系68の前側焦点位置を、被照明領域における第1方向の長さと第2方向の長さのうち、長い長さの方向に走査する第1の走査部材67または第2の走査部材68の走査中心位置よりも、短い長さの方向に走査する第2の走査部材68または第1の走査部材67の走査中心位置に近い位置に配置する。
これにより、第1のレンズアレイ51の出射光のビームスポットは、図3(c)に示すように、短軸方向がより短く、短軸方向がより長い楕円形状となり、第2のレンズアレイ52の入射面内に収まる。
よって、本実施形態に係る走査デバイス65によれば、被照明領域LZが第1方向の長さと第2方向の長さが互いに異なる矩形形状であっても、走査デバイス65で走査させたコヒーレント光をロスなく、光学素子50に入射させることができる。
コリメータ光学系68の前側焦点位置を、できるだけ短軸側を走査する第1の走査部材66の走査中心位置に近づける理由は、長軸側は短軸側よりも、第2のレンズアレイ52への入射角度の許容量が大きいため、コリメータ光学系68の前側焦点位置を許容量の少ない短軸側により近づけることで、短軸側が許容量を超えないようにする趣旨である。
なお、本実施形態では、コリメータ光学系68の前側焦点位置を決めるにあたって、以下の(1)式を満たすようにすればよい。
被照明領域LZの長軸方向(第2方向)の長さ:短軸方向(第1方向)の長さ
=コリメータ光学系68の前側焦点位置から第2の走査部材67の走査中心位置までの距離:コリメータ光学系68の前側焦点位置から第1の走査部材66の走査中心位置までの距離 …(1)
上述した説明では、光学素子50として2種類のレンズアレイ51,52を用いる例を説明したが、レンズアレイの代わりにホログラム記録媒体を用いることも可能である。ホログラム記録媒体には、予め干渉縞を形成しておく必要がある。これにより、ホログラム記録媒体にコヒーレント光が入射されると、干渉縞で回折されたコヒーレント光が発散光(拡散光)となって放射される。
ホログラム記録媒体は、レンズアレイのように、2つ並べてコヒーレント光の主光線平行化するのは容易でないが、光学素子50として1つのホログラム記録媒体を用いたとしても、上述した(1)式の関係を満たすようにコリメータ光学系68の前側焦点位置を定めることで、ホログラム記録媒体から拡散されたコヒーレント光によるビームスポットが被照明領域LZからはみ出さなくなり、光の利用効率を向上できる。
なお、光学素子50としてホログラム記録媒体を用いる場合は、フィールドレンズ70は必ずしも必須ではない。
本実施形態における光変調器30としては、例えば、透過型の液晶マイクロディスプレイ例えば、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)を用いることができる。この場合、照明装置40によって面状に照明される液晶マイクロディスプレイが、画素毎にコヒーレント光を選択して透過させることにより、液晶マイクロディスプレイ上に変調画像が形成される。こうして得られた変調画像(映像光)は、投射光学系80によって、必要に応じて変倍されて拡散スクリーン15へ投射される。拡散スクリーン15に投射される変調画像のスペックルパターンは時間的に変化するため、スペックルは不可視化される。
あるいは、光変調器30として、反射型のマイクロディスプレイを用いることも可能である。この場合、光変調器30での反射光によって変調画像が形成され、光変調器30へ照明装置40からコヒーレント光が照射される面と、光変調器30で生成された変調画像の映像光(反射光)の出射面が同一の面となる。このような反射光を利用する場合、光変調器30としてDMD(Digital Micromirror Device)などのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子を用いることも可能である。上述した特開2008−224760号公報に開示された装置では、DMDが光変調器30として利用されている。この他、光変調器30としては、透過型の液晶パネルを用いることも可能である。
また、光変調器30の入射面は、照明装置40がコヒーレント光を照射する被照明領域LZと同一の形状および大きさであることが好ましい。この場合、照明装置40からのコヒーレント光を、拡散スクリーン15への映像の表示に高い効率で利用することができるからである。
光変調器30で生成された変調画像を拡散スクリーン15に投射する投射光学系80は、例えば両面凸形状のプロジェクションレンズ81を有し、光変調器30で生成された変調画像は、プロジェクションレンズ81で屈折されて拡散スクリーン15上に変調画像を投射する。プロジェクションレンズ81の径や、プロジェクションレンズ81と光変調器30との距離や、プロジェクションレンズ81と拡散スクリーン15との距離によって、拡散スクリーン15に投影される変調画像のサイズを調整することができる。図1の拡散スクリーン15は、透過型であり、投射された変調画像光を拡散する。なお、拡散スクリーン15は、反射型でもよい。
光変調器30では、種々の変調画像を生成可能であり、光変調器30で変調画像を生成して、それを被照明領域LZで照明することで、種々の変調画像を拡散スクリーン上に投射することができる。
レーザ光源61は、例えばそれぞれ異なる波長帯域のレーザ光を放射する複数のレーザ光源61を用いてもよい。複数のレーザ光源61を用いる場合は、各レーザ光源61からのレーザ光が走査デバイス65上の同一点を照射するようにする。これにより、第1のレンズアレイ51は、各レーザ光源61の照明色が混ざり合った再生照明光で照明されることになる。
レーザ光源61は、単色のレーザ光源61でもよいし、発光色の異なる複数のレーザ光源61でもよい。例えば、赤、緑、青の複数のレーザ光源61を用いて構成してもよい。複数のレーザ光源61を用いる場合は、各レーザ光源61からのコヒーレント光が走査デバイス65上の一点に照射されるように各レーザ光源61を配置すれば、各レーザ光源61からのコヒーレント光の入射角度に応じた反射角度で反射されて、第1のレンズアレイ51上に入射され、第1のレンズアレイ51から別個に回折されて、被照明領域LZ上で重ね合わされて合成色になる。
例えば、赤、緑、青の複数のレーザ光源61を用いて構成して場合には白色になる。あるいは、各レーザ光源61ごとに、別個の走査デバイス65を設けてもよい。
なお、例えば白色で照明する場合は、赤緑青以外の色で発光するレーザ光源61、例えば、黄色で発光するレーザ光源61を別個に設けた方が、より白色に近い色を再現できる場合もある。したがって、照射装置60内に設けるレーザ光源61の種類は、特に限定されるものではない。
カラーの変調画像を形成する場合には、種々の実現手法が考えられる。光変調器30がLCOSなどで構成されていて、各画素ごとにカラーフィルタを有する場合には、被照明領域LZを白色光とすることで、光変調器30で生成される変調画像をカラー化することができる。
あるいは、例えば、赤色の変調画像を生成する光変調器30と、緑色の変調画像を生成する光変調器30と、青色の変調画像を生成する光変調器30とを近接配置し、これら3つの光変調器30のそれぞれを照明する3つの被照明領域LZを、順次に第1のレンズアレイ51からの拡散光で照明するようにしてもよい。これにより、3つの光変調器30で生成された3色の変調画像が合成されて、カラーの変調画像を生成可能となる。このような時分割駆動の代わりに、3つの光変調器30で同時に生成した3色の変調画像をプリズム等を用いて合成して、カラーの変調画像を生成してもよい。
上述した投射光学系80は、主には、光変調器30の変調画像を拡散スクリーン15に投影するために設けられている。拡散スクリーン15を設けることで、スペックルが重ねられて平均化される結果、スペックルが目立たなくなる。
走査デバイス65は、コヒーレント光の進行方向を経時的に変化させ、コヒーレント光の進行方向が一定とはならないよう種々の方向へ向ける。この結果、走査デバイス65で進行方向を変化させられるコヒーレント光が、光学素子50の第1のレンズアレイ51の入射面上を走査するようになる。
このようにして、照射装置60は、被照明領域LZをコヒーレント光で照明する。例えば、レーザ光源61がそれぞれ異なる色で発光する複数のレーザ光源61を有する場合は、被照明領域LZは、各色で照明される。したがって、これらレーザ光源61が同時に発光する場合は、被照明領域LZは3色が混ざり合った白色で照明されることになる。
上述した照射装置60は、コヒーレント光が第1のレンズアレイ51内の複数の第1要素レンズ51aの表面上を走査するように、光学素子50にコヒーレント光を照射する。また、照射装置60から第1のレンズアレイ51内の任意の位置に入射したコヒーレント光は、被照明領域LZの全域を照明するが、当該被照明領域LZを照明するコヒーレント光の照明方向は互いに異なる。そして、コヒーレント光が入射する第1のレンズアレイ51上の位置が経時的に変化するため、被照明領域LZへのコヒーレント光の入射方向も経時的に変化する。
上述したように、本実施形態では、コヒーレント光は、第1のレンズアレイ51上を連続的に走査する。これに伴って、照射装置60から光学素子50を介して被照明領域LZに入射されるコヒーレント光の入射方向も連続的に変化する。ここで、光学素子50から被照明領域LZへのコヒーレント光の入射方向が僅か(例えば0.数°)だけ変化すれば、被照明領域LZ上に生じるスペックルのパターンも大きく変化し、無相関なスペックルパターンが重畳されることになる。
本実施形態では、被照明領域LZの各位置において時間的にコヒーレント光の入射方向が変化していき、且つ、この変化は、人間の目で分解不可能な速さである。したがって、仮に被照明領域LZにスクリーンを配置したとすると、各入射角度に対応して生成されたスペックルが重ねられ平均化されて観察者に観察されることから、スクリーンに表示されている映像を観察する観察者に対して、スペックルを極めて効果的に目立たなくさせることができる。本実施形態の場合は、被照明領域LZの位置に重ねて光変調器30を配置し、この光変調器30から投射光学系80を介して拡散スクリーン15に投射しているが、この場合も同様であり、拡散スクリーン15上で発生するスペックルが重ねられて平均化されるため、拡散スクリーン15上で発生するスペックルは目立たなくなる。
このように、本実施形態では、コリメータ光学系68の前側焦点位置を、被照明領域LZの長軸方向と短軸方向に合わせて走査させる2種類の走査部材の走査中心位置のうち、短軸方向に走査させる走査部材の走査中心位置により近づけるようにしたため、被照明領域LZ上のビームスポットが短軸方向にはみ出さなくなり、光の利用効率を向上できる。
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
20 投射装置、30 光変調器、40 照明装置、50 光学素子、51 第1のレンズアレイ、52 第2のレンズアレイ、60 照射装置、61 レーザ光源、65 走査デバイス、66 第1の走査部材、67 第2の走査部材、68 コリメータ光学系、70 フィールドレンズ、80 投射光学系

Claims (8)

  1. 入射されたコヒーレント光を拡散させる光学素子と、
    コヒーレント光が前記光学素子上を走査するように、前記光学素子に前記コヒーレント光を照射する照射装置と、
    前記光学素子で拡散されたコヒーレント光により照明される所定の領域と、を備え、
    前記照射装置は、
    前記コヒーレント光を第1方向に走査させる第1の走査部材と、
    前記第1の走査部材で走査されたコヒーレント光を、前記第1方向に交差する第2方向に走査させる第2の走査部材と、
    前記第2の走査部材で走査されたコヒーレント光をコリメートして、前記光学素子に導光するコリメータ光学系と、を備え、
    前記所定の領域は、前記第1方向の長さと前記第2方向の長さとが互いに異なる形状を有し、
    前記コリメータ光学系の前側焦点位置は、前記所定の領域における前記第1方向の長さと前記第2方向の長さとのうち、長い長さの方向に走査する前記第1の走査部材または前記第2の走査部材の走査中心位置よりも、短い長さの方向に走査する前記第2の走査部材または前記第1の走査部材の走査中心位置に近い位置に配置され
    前記所定の領域における前記第1方向の長さと前記第2方向の長さとの比は、前記コリメータ光学系の前側焦点位置から前記第1の走査部材の走査中心位置までの長さと、前記コリメータ光学系の前側焦点位置から前記第2の走査部材の走査中心位置までの長さとの比に等しい照明装置。
  2. 前記光学素子で拡散されたコヒーレント光を、前記所定の領域内の全域に集光する集光光学系を備える請求項に記載の照明装置。
  3. 前記光学素子は、
    光軸に直交する面上に近接配置される複数の第1要素レンズと、
    前記複数の第1要素レンズの後側焦点面上に近接配置される複数の第2要素レンズと、を有し、
    前記集光光学系は、前記複数の第2要素レンズの光軸後方に配置され、前記複数の第1要素レンズおよび前記複数の第2要素レンズよりも長い焦点距離を持ち、前記複数の第2要素レンズを通過したコヒーレント光を、前記所定の領域内の全域に集光する請求項に記載の照明装置。
  4. 前記複数の第1要素レンズは、いずれも同一形状および同一サイズであり、
    前記複数の第1要素レンズのそれぞれは、前記所定の領域と相似形である請求項に記載の照明装置。
  5. 前記複数の第1要素レンズを有する第1のレンズアレイと、
    前記複数の第2要素レンズを有する第2のレンズアレイと、を有し、
    前記第1のレンズアレイの中心位置と前記第2のレンズアレイの中心位置とは、同じ光軸上に配置される請求項3または4に記載の照明装置。
  6. 前記光学素子は、ホログラム記録媒体である請求項1または2に記載の照明装置。
  7. 前記所定の領域は、前記第1方向に延びる長軸と、前記第2方向に延びる短軸とを有する矩形領域である請求項1乃至のいずれかに記載の照明装置。
  8. 請求項1乃至のいずれかに記載の照明装置と、
    前記所定の領域に配置され、前記所定の領域を通過するコヒーレント光によって照明されて、変調画像を生成する光変調器と、
    前記変調画像を拡散面に投射する投射光学系と、を備える投射装置。
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