JP2015155227A - 乗物用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】シートパッド内に設けられるダクトを簡素な構造で保護できるようにする。
【解決手段】クッションパッド3P内に通風路となる吸気ダクトDuが設けられた乗物用シート1である。クッションパッド3Pにおける吸気ダクトDuを外周側から囲う部位に、クッションパッド3Pよりも硬質な硬質部材10が、吸気ダクトDuを外周側から囲った状態に一体成形されて設けられている。
【選択図】図5
【解決手段】クッションパッド3P内に通風路となる吸気ダクトDuが設けられた乗物用シート1である。クッションパッド3Pにおける吸気ダクトDuを外周側から囲う部位に、クッションパッド3Pよりも硬質な硬質部材10が、吸気ダクトDuを外周側から囲った状態に一体成形されて設けられている。
【選択図】図5
Description
本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シートパッド内に通風路となるダクトが設けられた乗物用シートに関する。
従来、車両用シートにおいて、シートパッド内に空調用のダクトが設けられたものが知られている(特許文献1)。上記ダクトは、シートパッドの発泡成形時にインサートされてシートパッドと一体的に形成された状態として設けられている。
しかし、上記従来技術では、ダクトがシートパッド内に設けられているため、シートパッド内にダクトの潰れを防止するための補強部材を設ける必要があり、構成が煩雑となる。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、シートパッド内に設けられるダクトを簡素な構造で保護できるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートパッド内に通風路となるダクトが設けられた乗物用シートである。シートパッドのダクトを外周側から囲う部位に、シートパッドよりも硬質な硬質部材が、ダクトを外周側から囲った状態に一体成形されて設けられている。
第1の発明は、シートパッド内に通風路となるダクトが設けられた乗物用シートである。シートパッドのダクトを外周側から囲う部位に、シートパッドよりも硬質な硬質部材が、ダクトを外周側から囲った状態に一体成形されて設けられている。
この第1の発明によれば、シートパッドにおけるダクトを外周側から囲う部位にシートパッドよりも硬質な硬質部材を一体成形する簡素な構成により、シートパッド内に設けられるダクトを保護できる構成とすることができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。硬質部材がシートパッドの外周面に開口を露呈させる断面凹形状に形成されており、この凹形状内にダクトが設けられている。
この第2の発明によれば、硬質部材をシートパッドの外周面に開口を露呈させる断面凹形状とすることにより、成形時に中子を用いることなく、ダクトを適切に囲って保護することのできる硬質部材を簡素に形成することができる。
第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、次の構成とされているものである。ダクトがハイブリッド車両のバッテリに冷却用の空気を送るための吸気ダクトとして構成されており、硬質部材がポリプロピレン樹脂をビーズ発泡させた発泡体から成る。
この第3の発明によれば、潰れ防止の保護性能が高く求められるバッテリ冷却用の吸気ダクトを、ポリプロピレン樹脂をビーズ発泡させた発泡体によって、軽量かつ強い硬さで適切に保護することができる。また、硬質部材をダクトの配設形状に合わせて複雑な形状であっても簡単に形成することができる。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1のシート1の構成について、図1〜図8を用いて説明する。本実施例のシート1は、図1に示すように、ハイブリッド自動車の後部側座席として構成されており、同列に3人掛け可能な長い横幅を備えた構成となっている。上記シート1は、着座乗員の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、頭凭れとなるヘッドレスト4と、を備えた構成となっている。上記シートバック2の背後には、車両の駆動用電池となるバッテリBAがフロアF上に固定されて設けられた状態とされている。
上述したシートバック2は、中央座席領域1Bと右側座席領域1Cとがひと続きに繋がった2人掛け可能な領域部と、左側座席領域1Aとなる1人掛け可能な領域部と、に幅方向に2分割された構成となっている。また、シートクッション3は、3人掛け分の横幅を備えたひと続きの横長な構成となっている。ヘッドレスト4は、上述したシートバック2の中央座席領域1Bと右側座席領域1Cと左側座席領域1Aの各上部箇所にそれぞれ1つずつ装着されて設けられている。上述したシート1の中央座席領域1Bは、右側座席領域1Cや左側座席領域1Aよりも横幅が狭くなっており、右側座席領域1Cや左側座席領域1Aに対する横幅の比は、2:4(中央座席領域1B:右側座席領域1C:左側座席領域1A=2:4:4)となっている。
そして、上述したシート1の左側座席領域1Aには、上述したシートバック2の背後下部に設けられたバッテリBAに冷却用の空気を送るための吸気ダクトDuが設けられている。ここで、上記吸気ダクトDuが本発明の「ダクト」に相当する。上記吸気ダクトDuは、樹脂のブロー成形品により構成されており、図1〜図4に示すように、シートバック2の左側座席領域1Aの中央箇所の背後部において後方側に開口する排気口Du1を有し、そこからシートバック2の背後を通って車両外側下方に湾曲して延び、更にそこから前方側に湾曲してシートクッション3の車両外側の下部領域を通って前方側へ延びた後、シートクッション3の車両外側の前面部箇所に吸気口Du2を開口させた状態で設けられた状態とされている。上記吸気口Du2には、開口を仕切る羽板を備えた樹脂製のルーバーLoが装着されている。
詳しくは、上記吸気ダクトDuは、シートクッション3の底部に形成された前後方向に延びる凹部3P1内に通されて設けられた状態とされている。これにより、シートクッション3とフロアFとの間の隙間を広げることなく、吸気ダクトDuがこれらの間にコンパクトに配設された状態とされている。上記吸気ダクトDuは、その経路途中の所々の箇所に形成された図示しない張出し片が、フロアF上の所定の固定箇所にあてがわれてクリップ等の固定手段によって留められることにより、フロアF上に一体的に固定されて設けられた状態とされている。
上記吸気ダクトDuは、上述したシートクッション3の車両外側の前面部箇所に開口する吸気口Du2から車内の空気を取り込んで、その取り込んだ空気を排気口Du1からバッテリBAに向けて排出するようになっている。上記吸気ダクトDuは、図4に示すように、上述した排気口Du1がブロアBLに接続されており、前方側の吸気口Du2から後方側の排気口Du1に向けて車内の空気を取り込む流れが作られるようになっている。
上述した吸気ダクトDuは、図3に示すように、詳しくは、上述した排気口Du1からシートバック2の背後を通って車両外側下方へ延びた後、シートクッション3の車両外側の後面部の斜めに面取りされた角部からシートクッション3の領域内に入る境界の中間部Du3が、車両内側に折り曲げられた形に形成されている。そして、上記吸気ダクトDuは、上記折り曲げられた中間部Du3からシートクッション3の左側座席領域1Aにおける車両外側のサイド支持部3Bの下部領域を通って車両内側へ管路を広げながら車両内側前方に斜めに延びて設けられた状態とされている。
上記吸気ダクトDuは、図5〜図7に示すように、断面略矩形状の形に形成されているが、その経路途中の所々の箇所において、フロアF上の障害物(フロアパネルの段差など)やシートクッション3の構成部材等の他の障害物との干渉を回避するために、部分的に凹んだり傾斜したりした断面形状となっている。上記吸気ダクトDuは、図3において前述したように、左側座席領域1Aのシートクッション3の車両外側のサイド支持部3Bの下部領域を通って設けられているために、同サイド支持部3Bにかけられる着座荷重を受けやすい領域内に配置された状態となっている。
そこで、上記荷重の作用による吸気ダクトDuの潰れを防止するために、シートクッション3の上記吸気ダクトDuを外周側から囲う領域部には、シートクッション3が着座荷重を受けて撓んでも、上記吸気ダクトDuを外周側から囲うシートクッション3の底部に形成された凹部3P1の内周面形状を潰さないように保持して吸気ダクトDuを保護する硬質部材10が設けられている。ここで、硬質部材10が本発明の「硬質部材」に相当する。上記硬質部材10は、ポリプロピレン樹脂をビーズ発泡させて成形した発泡体によって形成されている。上記硬質部材10は、シートクッション3内部のクッション構造を成す発泡ウレタン製のクッションパッド3Pを発泡成形する際に、成形型内にインサートされて一体成形されることにより、クッションパッド3Pと一体的とされた状態に設けられた構成となっている。ここで、クッションパッド3Pが本発明の「シートパッド」に相当する。
ここで、上述したクッションパッド3Pは、その内部に略枠状に組まれたワイヤ3P2がインサート成形により一体的に埋め込まれて設けられた状態とされており、上記ワイヤ3P2の所々の部位に形成された外部に露出する箇所(図示省略)がフロアF上のパネル内に差し込まれて固定されることにより、フロアF上に一体的に固定されて底付きした状態に設けられた状態とされている。また、上記クッションパッド3Pの表面部には、布製のクッションカバー3Cが一体的に被せ付けられて設けられている。上記クッションパッド3Pによって形作られる外形形状により、シートクッション3の基本的な外形形状が形作られている。
具体的には、上記クッションパッド3Pは、その表面部の右側座席領域1Cと左側座席領域1Aの各中央領域が、それぞれ、中央支持部3Aとして、これらの領域に着座した乗員の尻部や大腿部を下方側から広く面で支持することができるように、尻部や大腿部の形にフィットする椀状に窪んだ形に形成された状態とされている。詳しくは、上述した各中央支持部3Aは、着座乗員の尻部を支える後部領域3Aaが、比較的平坦に深く沈み込んだ形に形成されており、大腿部を支える前部領域3Abが、大腿部を前上がりの角度姿勢で支えられるように前上がり状に傾斜した形に形成された状態とされている。
また、上述したクッションパッド3Pの各中央支持部3Aの両サイド部は、それぞれ、サイド支持部3Bとして、各中央支持部3Aとの付け根から外側に向けて山状に膨らんだ形に形成されている。上記クッションパッド3Pの中央座席領域1Bは、右側座席領域1C及び左側座席領域1Aの車両内側に向けて膨らむ各サイド支持部3Bと略面一状とされた平坦な面形状に形成されている。上記各サイド支持部3Bは、それらの山状に膨らんだ形状によって、右側座席領域1Cや左側座席領域1Aに着座した乗員の尻部や大腿部に両外側からあてがわれてこれらを両外側から支持する構成となっている。このように、クッションパッド3Pは、右側座席領域1Cや左側座席領域1Aに着座した乗員の尻部や大腿部を、上述した各中央支持部3Aやサイド支持部3Bによって、下方側から広く包み込むように支持することのできる構成となっている。
硬質部材10は、上述した吸気ダクトDuを外周側から保護する前後方向に長尺な断面凹形状のプロテクト部11と、クッションパッド3Pの左側座席領域1Aの中央支持部3Aの直下領域に配設された厚板形状の潜込み防止部12と、を一体的に有する構成となっている。前者のプロテクト部11は、図5〜図6に示すように、クッションパッド3Pの底面部に開口を露呈させる断面凹形状に形成された状態とされている。上記プロテクト部11は、その断面凹形状によって、クッションパッド3Pの底面部に吸気ダクトDuを通すことのできる凹部3P1を形成した状態となっており、クッションパッド3Pに着座荷重がかけられてもその剛性により凹部3P1の形を潰さないように保持することのできる構成となっている。
詳しくは、上記プロテクト部11は、図6に示すように、その吸気ダクトDuを外周側から囲って下方側へ延びる両脚部分の所々の下端部に、シート幅方向に折り曲げられたフランジ部11Aを有した形状とされており、これらフランジ部11AがフロアF上に底付きした状態として設けられることにより、クッションパッド3Pに着座荷重がかけられても、そのフロアF上に底付きした状態で発揮される剛性により凹部3P1の形を潰さないように保持することのできる構成となっている。
上記プロテクト部11は、図3に示すように、クッションパッド3P内の前端部領域と後端部領域とを残す中間部領域に形成されている。上記プロテクト部11の形状から外れたクッションパッド3Pの前端部領域では、図6にて後述する硬質部材10の延長部13によって凹部3P1の形状が形作られており、同じくプロテクト部11の形状から外れたクッションパッド3Pの後端部領域では、クッションパッド3P自体によって凹部3P1の形状が形作られている。
後者の潜込み防止部12は、図3〜図7に示すように、クッションパッド3Pの左側座席領域1Aにおける中央支持部3Aの前部領域3Abの底部箇所に配置されており、前部領域3Ab内において前後左右方向に広く面を伸ばす形に形成された状態とされている。上記潜込み防止部12は、図4に示すように、その後面部がクッションパッド3Pの前部領域3Abと同じように後下がり状に傾斜した形に形成されている。
上記構成により、潜込み防止部12は、車両の前部衝突が発生して着座乗員の身体が前下方向に沈み込もうとしても、その後下がり状に傾斜した後面部によって着座乗員の前下方向に沈み込む動きを食い止めて、いわゆるサブマリン現象が起こらないようにすることができるようになっている。詳しくは、上記潜込み防止部12は、図5に示すように、その所々の部位がフロアF上に底付きした状態として設けられていることにより、上記沈み込み方向に動こうとする着座乗員の身体を強く受け止めて潜り込みを阻止することができるようになっている。
また、上記硬質部材10は、図3に示すように、更に、上述した潜込み防止部12からクッションパッド3Pの車両外側の縁部まで面一状に延びる延長部13を有する。上記延長部13は、上述したプロテクト部11の前端部領域と一部形状を重ねるように、クッションパッド3Pの前端部領域の凹部3P1を形成した状態に形成されている。具体的には、図3及び図6に示すように、上記延長部13は、上述した潜込み防止部12と上面部の高さが略面一状となる形(僅かに高さを上げる形)でクッションパッド3Pの車両外側の縁部まで延びると共に、凹部3P1の車両外側領域の底部まで形状を延ばして凹部3P1を形成した状態に設けられた状態とされている。また、上記延長部13は、図3に示すように、上記凹部3P1の上面部を形成する箇所が、吸気ダクトDuの吸気口Du2が開口するクッションパッド3Pの前端部領域まで吸気ダクトDuの形に沿って三角状に前方側に形状を延ばす形に形成されている。
上記延長部13は、図6に示すように、その凹部3P1の車両外側領域の底部まで延びた箇所が、フロアF上に底付きした状態に設けられた状態とされている。これにより、硬質部材10は、その上述した延長部13と潜込み防止部12とによって形成される凹部3P1の断面両端側の底部が、フロアF上に底付きした状態で設けられた状態とされている。この構成により、シートクッション3に着座荷重がかけられても、上記硬質部材10の凹部3P1を形成する断面両端側の底部がフロアF上に当接して上記の力を強く受け止められるようになっている。
また、上記のように硬質部材10が延長部13の形成領域においてフロアF上に底付きした状態として設けられていることにより、プロテクト部11のフロアF上に底付きしていない領域に荷重がかけられた場合であっても、硬質部材10全体によって発揮されるフロアF上に底付きした構造強度によって、上記の荷重を凹部3P1の形を潰さないように強く受け止めることができるようになっている。
また、上記凹部3P1は、図3に示すように、クッションパッド3Pの左側座席領域1Aのサイド支持部3Bの直下領域に配設されていることから、中央支持部3Aと比べると、乗員の着座による荷重作用を比較的受けにくいかたちで配設された状態とされている。すなわち、クッションパッド3Pの左側座席領域1Aにかけられる乗員の着座に伴う荷重は、主として中央支持部3Aにかけられるようになっていると共に、凹部3P1の直上に位置するサイド支持部3Bは、中央支持部3Aよりもクッションパッド3P1の高さ方向の厚みが大きく、底部(凹部3P1)にかかる負荷が比較的軽く済む構成となっているからである。
ここで、上述した吸気ダクトDuは、クッションパッド3Pの車両外側の前角部の斜めに面取りされた形状とされた箇所から吸気口Du2を外部に露呈させた状態として設けられている。具体的には、上記吸気ダクトDuは、クッションパッド3Pの凹部3P1に沿って車両内側に向けて斜め前方側へ管路を延ばす形に形成されているが、その前端側の吸気口Du2が、車両外側に斜めに開口するように斜めカットされた形に形成されていることで、上記クッションパッド3Pの前角部の斜めに面取りされた面部に面一状に臨むように設けられた状態とされている(図8参照)。これにより、上記吸気ダクトDuは、図3に示すように、その吸気口Du2が車両外側に斜めに向けられて広く開口した形で設けられた状態として、着座乗員の脚部によって開口が塞がれにくい位置にて外部に向かって広く開口した状態に設けられた状態とされている。
また、図3に示すように、上述したクッションパッド3Pの右側座席領域1Cの中央支持部3Aの前部領域にも、上述した硬質部材10の潜込み防止部12と同じ機能を備える潜込み防止部材20が一体成形されて設けられた状態とされている。上記潜込み防止部材20も、前述した硬質部材10と同じように、ポリプロピレン樹脂をビーズ発泡させた発泡体によって形成されており、その所々の部位がフロアF上に底付きした状態として設けられると共に、後面部が後下がり状に傾斜した形に形成されている。
このように、本実施例のシート1は、クッションパッド3P(シートパッド)における吸気ダクトDu(ダクト)を外周側から囲う部位にクッションパッド3Pよりも硬質な硬質部材10を一体成形する簡素な構成により、クッションパッド3P内に設けられる吸気ダクトDuを保護できる構成とすることができる。上記硬質部材10は、クッションパッド3Pの底面(外周面)に開口を露呈させる断面凹形状に形成されており、この凹形状内(凹部3P1内)に吸気ダクトDuが設けられている。このように、硬質部材10をクッションパッド3Pの底面(外周面)に開口を露呈させる断面凹形状とすることにより、成形時に中子を用いることなく、吸気ダクトDuを適切に囲って保護することのできる硬質構造を簡素に形成することができる。
また、吸気ダクトDuがハイブリッド車両のバッテリBAに冷却用の空気を送るためのダクトとして構成されており、硬質部材10がポリプロピレン樹脂をビーズ発泡させた発泡体から構成されている。このような構成となっていることにより、潰れ防止の保護性能が特に高く求められるバッテリBAの冷却用の吸気ダクトDuを、ポリプロピレン樹脂をビーズ発泡させた発泡体によって、軽量かつ強い硬さで適切に保護することができる。また、硬質部材10を吸気ダクトDuの配設形状に合わせて複雑な形状であっても簡単に形成することができる。また、硬質部材10が吸気ダクトDuを外周側から囲う断面凹形状に形成されていることにより、硬質部材10が吸気ダクトDuを幅方向の両側から挟み込んだ状態として、シートクッション3に対する吸気ダクトDuの横ズレを硬質部材10によって適切に抑えることができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の「乗物用シート」は、自動車のリヤシート以外のシートにも適用することができるほか、鉄道等の自動車以外の車両に適用されるシートであってもよく、また、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートとしても広く適用することができるものである。
また、本発明の構成は、乗物用シートにおいてシートパッド内に通風路となるダクトが設けられる構成に対して広く適用することができるものであり、シートクッションの他、シートバックやヘッドレストに対しても適用することができるものである。また、上記実施例では、本発明の「硬質部材」として、ポリプロピレン樹脂をビーズ発泡させた発泡体を例示したが、「硬質部材」は、シートパッドよりも硬質なものであればよく、硬質な発泡ウレタン等の樹脂材の他、種々の金属材を硬質部材として適用することもできる。
また、「硬質部材」は、シートパッドにおけるダクトを外周側から囲う部位に、ダクトを外周側から囲った状態に一体成形されて設けられればよく、シートパッドの外周面に開口を露呈させる断面凹形状に形成されるものの他、次のようなものであってもよい。すなわち、シートパッドにダクトを内部に通せるように貫通孔を形成する構成とし、貫通孔の内周面を硬質部材によってダクトを外周側から囲った状態となるようにシートパッドに一体成形して設けるものである。また、硬質部材をシートパッドの外周面に開口を露呈させる断面凹形状に形成する場合において、硬質部材の開口の露呈する面は、シートパッドの裏面の他、側面や表面であってもよい。
また、「硬質部材」は、ダクトを外周側から広く面で囲うように形成したものの他、ダクトを外周側から囲うように線状材を巻く形にして形成したものや、ダクトの伸びる長尺方向の所々の箇所においてダクトを外周側から断続的に囲うように複数個で形成したものなどであってもよい。また、「ダクト」は、何らかの通風路として機能するものであればよく、上記実施例で示したようなバッテリ冷却用の吸気ダクトの他、空調用の通風路として機能するものであってもよい。このような「硬質部材」の形状のバリエーションは、硬質部材が凹形状に形成される場合であっても貫通孔として形成される場合であってもそれぞれの形に合わせて適用することができる。
1 シート
1A 左側座席領域
1B 中央座席領域
1C 右側座席領域
2 シートバック
3 シートクッション
3A 中央支持部
3Aa 後部領域
3Ab 前部領域
3B サイド支持部
3P クッションパッド(シートパッド)
3P1 凹部
3P2 ワイヤ
3C クッションカバー
4 ヘッドレスト
BA バッテリ
Du 吸気ダクト(ダクト)
Du1 排気口
Du2 吸気口
Du3 中間部
BL ブロア
Lo ルーバー
10 硬質部材(硬質部材)
11 プロテクト部
11A フランジ部
12 潜込み防止部
13 延長部
20 潜込み防止部材
F フロア
1A 左側座席領域
1B 中央座席領域
1C 右側座席領域
2 シートバック
3 シートクッション
3A 中央支持部
3Aa 後部領域
3Ab 前部領域
3B サイド支持部
3P クッションパッド(シートパッド)
3P1 凹部
3P2 ワイヤ
3C クッションカバー
4 ヘッドレスト
BA バッテリ
Du 吸気ダクト(ダクト)
Du1 排気口
Du2 吸気口
Du3 中間部
BL ブロア
Lo ルーバー
10 硬質部材(硬質部材)
11 プロテクト部
11A フランジ部
12 潜込み防止部
13 延長部
20 潜込み防止部材
F フロア
Claims (3)
- シートパッド内に通風路となるダクトが設けられた乗物用シートであって、
前記シートパッドの前記ダクトを外周側から囲う部位に前記シートパッドよりも硬質な硬質部材が前記ダクトを外周側から囲った状態に一体成形されて設けられていることを特徴とする乗物用シート。 - 請求項1に記載の乗物用シートであって、
前記硬質部材が前記シートパッドの外周面に開口を露呈させる断面凹形状に形成されており、該凹形状内に前記ダクトが設けられていることを特徴とする乗物用シート。 - 請求項1又は請求項2に記載の乗物用シートであって、
前記ダクトがハイブリッド車両のバッテリに冷却用の空気を送るための吸気ダクトとして構成されており、前記硬質部材がポリプロピレン樹脂をビーズ発泡させた発泡体から成ることを特徴とする乗物用シート。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2014030322A JP2015155227A (ja) | 2014-02-20 | 2014-02-20 | 乗物用シート |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014030322A JP2015155227A (ja) | 2014-02-20 | 2014-02-20 | 乗物用シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015155227A true JP2015155227A (ja) | 2015-08-27 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014030322A Pending JP2015155227A (ja) | 2014-02-20 | 2014-02-20 | 乗物用シート |
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-
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- 2014-02-20 JP JP2014030322A patent/JP2015155227A/ja active Pending
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