JP2015154005A - 鉄シリサイド半導体、鉄シリサイド半導体薄膜の製造方法、並びに発光素子及び受光素子 - Google Patents

鉄シリサイド半導体、鉄シリサイド半導体薄膜の製造方法、並びに発光素子及び受光素子 Download PDF

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賢輔 秋山
佳久 松本
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佳久 松本
高橋 亮
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亮 高橋
康弘 長沼
Yasuhiro Naganuma
康弘 長沼
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Abstract

【課題】高効率で受発光可能なβ鉄シリサイド半導体薄膜を提供し、電流を流すことで発光可能なβ鉄シリサイド半導体及びその薄膜を容易に作製できる製造方法と、高効率の発光効率及び受光効率を有する発光素子及び受光素子を提供する。
【解決手段】光−電気変換用のβ鉄シリサイド半導体薄膜は、0.5乃至5原子%の金、0.2乃至7原子%の窒素、0.2乃至7原子%の炭素、0.2乃至7原子%のリン、0.2乃至7原子%の酸素、及び0.2乃至7原子%の塩素からなる群から選択された少なくとも1種の元素が添加されたβ鉄シリサイドからなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電荷の注入により発光可能な鉄シリサイド半導体、及びその薄膜の製造方法、並びにそれを使用した発光素子及び受光素子に関する。
シリコンは、間接遷移型半導体であるため、原理的には、効率が良い発光機能を持つことができない。従って、高効率の発光機能を持つ直接遷移形のバンド構造を呈する半導体材料を使用し、この直接遷移形半導体膜に光学的機能をもたせ、従来構築されてきたシリコン微細加工技術を生かした電子的機能をもつ半導体薄膜と、前述の光学的機能をもつ半導体薄膜とを一体化させた集積型デバイスを製造できれば、高電力回路の電気的絶縁、ノイズ対策、更には半導体チップ間の光通信による高速化等、半導体薄膜に対する新たな用途の拡大となり、その実用化が期待されている。
そこで、近時、化合物半導体が、種々の光デバイス及び電子デバイス等に広く使用されている。例えば、Si基板上にGaAsをヘテロエピタキシャル成長させる試みも行われている。しかし、GaAsは、Siとの格子不整合が大きいため、良質な結晶性を持つ膜が得られないなどの多くの問題点を抱えている。
種々の半導体材料の中で、鉄シリサイド半導体相(β−FeSi、以下、β鉄シリサイドという)は、バンドギャップが0.8eV程度の間接遷移型半導体であり、そのままでは発光強度が弱いが、結晶に格子歪みを印加すれば、発光することが知られている。また、β鉄シリサイドは、発光波長が1.55μm程度と、石英光ファイバの最低損失波長と一致していることから、β鉄シリサイドを光通信用デバイスに組み込むことが期待されている。
従って、β鉄シリサイドを用いると、従来のシリコン基板を用いた集積回路上に、光通信に適した発光・受光素子を一体形成できるため、β鉄シリサイドは、光通信回路を高集積化し高性能化をもたらすものとして期待されている(特許文献1,2,3,4、非特許文献1)。また、β―FeSiを使用した1.5μm帯で発光する発光ダイオード(LED)が室温で動作し、量子効率が0.1%(出力が0.4mW超)であったことが、非特許文献2に開示されている。
また、鉄シリサイドは、構成元素が鉄とシリコンという環境負荷が低く、且つ資源寿命が長い元素であることから、実用性が高く、且つ環境への負荷が少ない材料として注目されている。従って、β鉄シリサイドを用いた発光素子は、ガリウム・ヒ素などの化合物半導体素子とは異なり、地球上に豊富に存在すると共に、環境に優しい発光・受光素子としての開発が期待されている。
特開2007−281411号公報 特開2012−156310号公報 特開2013−7102号公報 特開2013−200579号公報
機能材料10(2005)シリサイド半導体特集 Suemasu et.al., APPLIED PHYSICS LETTERS 94(2009)213509
一般に、半導体は、伝導帯から価電子帯へ電子が遷移するときに発光する。発光効率からは、半導体は、前記遷移の際に運動量変化を伴わない直接遷移型であることが望ましい。通常、β鉄シリサイドは、間接遷移型半導体である。従って、β鉄シリサイドの結晶を発光させるためには、β鉄シリサイドの結晶に外部から応力を印加するか、又はβ鉄シリサイド粒子を熱膨張係数が異なる材料中に埋め込むなどの工夫が必要となる。
しかし、上記のβ鉄シリサイドを発光させる方法は、β鉄シリサイドから発光ダイオードなどの素子を製造する場合の製造工程の複雑さ及び製造工程の困難さと、外部量子効率の低さの点から、実用的ではない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、高効率で受発光可能なβ鉄シリサイド半導体薄膜を提供し、電流を流すことで発光可能なβ鉄シリサイド半導体及びその薄膜を容易に作製できる製造方法と、高効率の発光効率及び受光効率を有する発光素子及び受光素子を提供することを目的とする。
本発明に係るβ鉄シリサイド半導体薄膜は、光−電気変換用のβ鉄シリサイド半導体薄膜において、0.5乃至5原子%の金、0.2乃至7原子%の窒素、0.2乃至7原子%の炭素、0.2乃至7原子%のリン、0.2乃至7原子%の酸素、及び0.2乃至7原子%の塩素からなる群から選択された少なくとも1種の元素が添加されたβ鉄シリサイドからなることを特徴とする。
本発明に係るβ鉄シリサイド薄膜の製造方法は、
表面上に金膜が堆積されたシリコン基板上に、鉄ターゲット及びシリコンターゲット又は鉄及びシリコンの原子比が1:2の鉄シリサイドからなるターゲットを使用したスパッタ法により、550乃至850℃の成長温度で、β鉄シリサイド薄膜を形成することにより、前記β鉄シリサイド薄膜に、金をドーピング元素として添加することを特徴とする。
本発明に係る他のβ鉄シリサイド薄膜の製造方法は、
鉄ターゲット及びシリコンターゲットの少なくとも一方又は鉄及びシリコンの原子比が1:2の鉄シリサイドからなるターゲットに、金、窒素、炭素、酸素、塩素又はリンを含有したものを使用し、これらの鉄ターゲット及びシリコンターゲットを使用したスパッタ法により、550乃至850℃の成長温度で、β鉄シリサイド薄膜を形成することにより、前記β鉄シリサイド薄膜に、金、窒素、炭素、酸素,塩素又はリンをドーピング元素として添加することを特徴とする。
本発明に係る更に他のβ鉄シリサイド薄膜の製造方法は、
鉄ターゲット及びシリコンターゲットの少なくとも一方又は鉄及びシリコンの原子比が1:2の鉄シリサイドからなるターゲットの上に、金、炭化シリコン、グラファイト、リン化鉄、又はリンのチップを載置し、これらの鉄ターゲット及びシリコンターゲットを使用して、スパッタ法により、550乃至850℃の成長温度で、β鉄シリサイド薄膜を形成することにより、前記β鉄シリサイド薄膜に、金、炭素、又はリンをドーピング元素として添加することを特徴とする。
本発明に係る更に他のβ鉄シリサイド薄膜の製造方法は、
鉄ターゲット及びシリコンターゲット又は鉄及びシリコンの原子比が1:2の鉄シリサイドからなるターゲットを使用し、雰囲気ガスとして、ハロゲン化金ガス、アンモニアガス、窒素ガス、炭化水素ガス、塩素ガス、塩化水素ガス、リン化水素ガス、酸素ガス又は水蒸気を含むガスを使用して、スパッタ法により、550乃至850℃の成長温度で、β鉄シリサイド薄膜を形成することにより、前記β鉄シリサイド薄膜に、金、窒素,炭素、塩素、リン又は酸素をドーピング元素として添加することを特徴とする。
本発明に係る更に他のβ鉄シリサイド薄膜の製造方法は、
ハロゲン化鉄又はカルボニル鉄化合物からなる鉄原料ガス及びシリコン原料ガスを、真空排気されている真空槽内に供給し、真空槽内に、その表面上に金膜を堆積したシリコン基板を設置し、化学気相成長法により、550乃至850℃の成長温度で、β鉄シリサイド薄膜を形成すると共に、前記β鉄シリサイド薄膜に、金をドーピング元素として添加することを特徴とする。
本発明に係る更に他のβ鉄シリサイド薄膜の製造方法は、
ハロゲン化鉄又はカルボニル鉄化合物からなる鉄原料ガス及びシリコン原料ガスと、金、炭素、窒素、塩素、酸素又はリンを含むドーピング原料ガスとを、真空排気されている真空槽内に供給し、真空槽内のシリコン基板上に、化学気相成長法により、550乃至850℃の成長温度で、β鉄シリサイド薄膜を形成すると共に、前記β鉄シリサイド薄膜に、金、炭素、窒素、塩素、酸素又はリンをドーピング元素として添加することを特徴とする。
本発明に係る発光素子は、
0.5乃至5原子%の金、0.2乃至7原子%の窒素、0.2乃至7原子%の炭素、0.2乃至7原子%のリン、0.2乃至7原子%の酸素、及び0.2乃至7原子%の塩素からなる群から選択された少なくとも1種の元素が添加されたβ鉄シリサイド薄膜を発光膜とすることを特徴とする。
本発明に係る受光素子は、
0.5乃至5原子%の金、0.2乃至7原子%の窒素、0.2乃至7原子%の炭素、0.2乃至7原子%のリン、0.2乃至7原子%の酸素、及び0.2乃至7原子%の塩素からなる群から選択された少なくとも1種の元素が添加されたβ鉄シリサイド薄膜を受光膜とすることを特徴とする。
本発明によれば、β鉄シリサイドに、金、窒素、炭素、リン、酸素、及び塩素からなる群から選択された少なくとも1種の元素を添加することにより、β鉄シリサイドの結晶内に局在発光中心が形成され、擬間接遷移型の電子の遷移が可能となる。そして、アニール等を行うことにより、結晶欠陥密度が減少し、得られたβ鉄シリサイド半導体薄膜に電流を流すことによって、β鉄シリサイド半導体薄膜を発光させることができる(発光素子)。また、このβ鉄シリサイド半導体薄膜に光を照射することにより、光起電力が発生する(受光素子)。
本発明によれば、β鉄シリサイドに、金、窒素、炭素、リン、酸素、又は塩素を添加したことにより、β鉄シリサイドの結晶内のエネルギーバンド構造の変調が生じて、β鉄シリサイドを、間接遷移型半導体から擬間接遷移型半導体に変化させることができる。従って、金、窒素、炭素、リン、酸素、又は塩素が添加されたβ鉄シリサイドは、直接遷移型と同様の特性を呈するようになるので、電荷の注入により効率良く発光できる。また、このようなβ鉄シリサイドを膜として基板に作製すると、実用に適した発光素子又は受光素子を容易に製造できる。
本発明のβ鉄シリサイド薄膜の製造方法は、β鉄シリサイド薄膜を、シリコン、炭化シリコン、サファイア等の任意(請求項2及び6は除く)の基板上に作製する方法であって、前記β鉄シリサイド薄膜に、金、窒素、炭素、リン、酸素、又は塩素を添加する工程を有しているので、これらドーパントが添加されたβ鉄シリサイドを容易に作製することができ、電子と正孔の再結合が擬間接遷移型となって発光効率の高いβ鉄シリサイド薄膜を、シリコン、炭化シリコン、サファイア等の任意の基板上に形成できる。
本発明の発光素子は、金、窒素、炭素、リン、酸素、又は塩素が添加されたβ鉄シリサイド薄膜を有するので、発光効率の良い発光素子が得られる。また、この発光素子は、鉄とシリコンという環境負荷が小さく、且つ資源寿命が長い元素から構成されたβ鉄シリサイド薄膜にて構成されているので、環境に優しく、例えば光通信用の素子として、有望である。
本発明の受光素子は、金、窒素、炭素、リン、酸素、又は塩素が添加されたβ鉄シリサイド薄膜を有するので、近赤外光の受光効率の高い受光素子が得られる。また、この受光素子は、鉄とシリコンという環境負荷が小さく、且つ資源寿命が長い元素から構成されたβ鉄シリサイド薄膜にて構成されているので、例えば、環境に優しい光通信用の素子となる。
本発明の実施形態に係るβ鉄シリサイド半導体薄膜を示す断面図である。 本発明の実施形態の薄膜の製造方法で使用するスパッタ装置を示す図である。 同じくそのドーピング方法を示す図である。 本発明の実施形態の薄膜の製造方法で使用する有機金属気相成長装置を示す図である。 金ドープの場合のフォトルミネッサンス・スペクトルを示すグラフ図である。 窒素ドープの場合のフォトルミネッサンス・スペクトルを示すグラフ図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るβ鉄シリサイド薄膜を使用した発光素子の一例を示す。図1に示すように、発光素子10は、例えば、n型のシリコン(Si)基板12の(001)面上に、適宜の薄膜作製技術を用いて、n型シリコン層14と、β鉄シリサイド層16と、p型シリコン層18とが順次積層されて構成されている。そして、p型シリコン層18とn型シリコン層14との上に、夫々、電極20及び電極22が形成されている。β鉄シリサイド層16には、0.5乃至5原子%の金、0.2乃至7原子%の窒素、0.2乃至7原子%の炭素、0.2乃至7原子%のリン、0.2乃至7原子%の酸素、及び0.2乃至7原子%の塩素からなる群から選択された少なくとも1種のドーパントが添加されており、その作製方法については後述する。なお、シリコン基板12は、n型シリコンであるが、これに限らず、p型のシリコン基板を使用しても良い。p型のシリコン基板を用いた場合、シリコン層14はp型シリコン層となり、p型シリコン層18はn型シリコン層となる。
β鉄シリサイド層16は、金、窒素、炭素、リン、酸素、及び塩素からなる群から選択された1又は2以上の元素をドーパントとして含有する。このβ鉄シリサイド層16におけるドーパントの濃度は、具体的には、ドーパントが金の場合は、0.5乃至5原子%である。また、ドーパントが、窒素、炭素、リン、酸素、又は塩素の場合は、夫々0.2乃至7原子%である。この上限値を超える過剰なドーパントの添加は、β鉄シリサイドの結晶構造を変えてしまう可能性があり、薄膜形成過程において非晶質相又は金属相である鉄シリサイドに相変化してしまい、半導体特性の喪失につながる。一方、ドーパントの濃度が、上記下限値よりも少ない場合は、β鉄シリサイド半導体膜の遷移形態を、擬間接遷移型に変化させる効果が得られない。また、β鉄シリサイド層に、複数のドーパントを添加しても良い。この複数のドーパントが添加されている場合は、その各ドーパントの添加量は、上記範囲内にあるが、その添加量の総計は7原子%以下である。
このように構成された発光素子10においては、β鉄シリサイド層16には、ドーパント(金、窒素、炭素、リン、酸素又は塩素)が添加されているので、β鉄シリサイドの遷移の形態が擬間接遷移型に変化している。本発明者等は、種々の元素をドーパントとして、β鉄シリサイドに添加して、その光学特性を試験した結果、金、窒素、炭素、リン、酸素又は塩素を、β鉄シリサイドに添加することにより、フォトルミネッセンス測定での発光強度が増大し、消光温度の増大化することを確認できた。これは、これらのドーパントの添加により、β鉄シリサイドの遷移形態が擬間接遷移型に変化したことによるものである。なお、β鉄シリサイドの遷移形態は、フォトルミネッセンス・スペクトルの測定を行って、測定温度の上昇にともなう温度消光の変化及び室温近傍での発光スペクトル評価から判断できる。
このようにして、β鉄シリサイド半導体膜の遷移形態が、擬間接遷移型に変化した結果、電極20,22間に電流を流して、β鉄シリサイド層16に電荷を注入すると、この電荷によって電子と正孔とが再結合し、β鉄シリサイド層16が発光する。
そして、このβ鉄シリサイド膜を、基板の一主面に形成し、更に、電極等の層を形成することにより、電極間に通電することにより、前記β鉄シリサイド薄膜を発光させる発光素子と、β鉄シリサイド薄膜に受光させて電流を発生させる受光素子とを製造することができる。また、基板としてシリコンウエハを用いる場合は、ウエハを構成するシリコンと反応させることで発光可能なβ鉄シリサイドを容易に得ることができる。
本発明の発光素子は、金、窒素、炭素、リン、酸素、又は塩素が添加されたβ鉄シリサイド薄膜を有する。この構成により、発光効率が良い発光素子が得られる。また、この発光素子は、β鉄シリサイド薄膜が発光層であり、この発光層は、鉄とシリコンという環境負荷が小さく且つ資源寿命が長い元素から構成されるので、環境に優しい素子とすることができ、例えば光通信用の素子として、極めて有用である。本発明の受光素子も、発光素子と同様の構成及び効果を奏する。
本発明のβ鉄シリサイド薄膜の作製方法においては、β鉄シリサイド薄膜をシリコンウエハ上に形成する際に、ドーパント(金、窒素、炭素、リン、酸素、塩素)を、β鉄シリサイド薄膜に添加するが、好ましくは、その後、シリコンウエハを、700乃至900℃の範囲の任意の温度でアニールする。このように、β鉄シリサイド薄膜が形成されたシリコンウエハを700乃至900℃にアニールすると、β鉄シリサイド結晶中の欠陥密度が低減されるので、β鉄シリサイドは更に効率良く発光する。また、β鉄シリサイドの結晶化が促進されることによって、発光効率を改善することができる。受光効率も同様である。
次に、本発明の実施形態に係るβ鉄シリサイド半導体薄膜の製造方法について、説明する。図2は、このβ鉄シリサイド半導体膜を、スパッタ法により製造するための製造装置を示す。このスパッタ装置30は、高周波(RF)マグネトロンスパッタ装置であり、チャンバ32の内部に、ターゲット39と基板ホルダ36とが平行に対向するように配置されている。そして、基板ホルダ36には、シリコン等の基板12が装着されるようになっており、この基板12は、ターゲット39に対して平行になるように、基板ホルダ36に支持される。また、ターゲット39と基板ホルダ36との間には、シャッタ35が配設されて、基板ホルダ36とターゲット39との間を適宜遮断できる。更に、ターゲット39と基板ホルダ36とは、チャンバ32の外部に配置された高周波電源38に電気的に接続されており、ターゲット39と基板ホルダ36との間に、高周波電力が供給されるようになっている。
また、ターゲット39の裏側、即ち、ターゲット39の下方には、磁石40が配置されている。チャンバ32内の空間には、ターボ分子ポンプなどの真空ポンプ42が接続されており、真空ポンプ42により、チャンバ32内を排気できる。更に、チャンバ32には、ガスボンベ44が接続されており、チャンバ32内にアルゴンなどのプロセスに必要なガスを供給できるようになっている。
そして、ターゲット39は、鉄からなるディスク及びシリコンからなすディスクの双方を使用するか、又は、鉄(Fe)及びシリコン(Si)の原子割合が1:2で構成された鉄シリサイド(FeSi)からなるディスクを使用する。一例として、鉄及びシリコンの原子比が1:2の鉄シリサイドからなるターゲットを使用する場合、ターゲット39は、Feを33.3原子%、シリコンを66.6原子%の割合で混合した後、約1000℃で焼結させて製造される。このターゲット39を、チャンバ32内に設置した後、図3に示すように、ターゲット39の上に、例えば5mm×5mmのカーボンチップ36をドーパント用として配置する。そして、シリコン基板12を、ターゲット39に対向するようにして、チャンバ32内に設置し、真空ポンプ42により、チャンバ32内を真空排気した後、チャンバ32内に、ガスボンベ44からArガスを導入する。
その後、高周波電源38により、シリコン基板12とターゲット39との間に、高周波電力を印加し、Ar原子をイオン化して加速し、磁石40により形成される磁力線に沿って、Arイオンをターゲット39の表面に衝突させる。これにより、ターゲット39からはじき出されたFe及びSiと、カーボンチップ36からはじき出されたCを、シリコン基板12上に堆積させる。このようにして、シリコン基板12上に、C(炭素)がドープされたβ鉄シリサイド層16が形成される。この場合に、ターゲット39上に配置されるカーボンチップ36の個数を変えることで、形成されるβ鉄シリサイド薄膜におけるカーボンドーパントの濃度を、適宜の濃度に調整することができる。これにより、カーボンドーパントの濃度を、0.2乃至7原子%となるように制御する。なお、このときの成長温度は550乃至850℃とする。
β鉄シリサイド薄膜(β鉄シリサイド層16)を形成した後、シリコン基板12をチャンバ32から取出し、更に、シリコン基板12を不活性雰囲気下におき、β鉄シリサイドの結晶欠陥密度が減少する温度範囲内の適宜の温度で、即ち、例えば、700乃至900℃の温度範囲内の適宜の温度で、所定時間、アニールする。これにより、膜状の擬間接遷移型半導体となるβ鉄シリサイド半導体薄膜を形成することができる。
このスパッタ法により、ドーパントをβ鉄シリサイド薄膜に添加する方法は、具体的には、以下のとおりである。即ち、第1に、表面上に金膜を堆積したシリコン基板を使用し、所定のターゲットを使用して、β鉄シリサイド薄膜をスパッタにより形成する。第2に、前記β鉄シリサイド薄膜へ、金、窒素、炭素、酸素、塩素、リンを添加する場合は、これらのドーパント元素を含む鉄ターゲット及び/又はシリコンターゲット又は鉄及びシリコンの原子比が1:2の鉄シリサイドからなるターゲットを使用してスパッタする。第3に、金、炭化シリコン、グラファイト、リン化鉄、又はリンのチップを、鉄ターゲット及び/又はシリコンターゲット又は鉄及びシリコンの原子比が1:2の鉄シリサイドからなるターゲット上に載置して、スパッタすることにより、金、炭素、リンを、β鉄シリサイド薄膜に添加することができる。第4に、金、窒素,炭素、塩素、リン又は酸素の添加を、ハロゲン化金蒸気、アンモニアガス、窒素ガス、炭化水素ガス、塩素ガス、塩化水素ガス、リン化水素ガス、酸素ガス又は水蒸気を含むガス雰囲気で、β鉄シリサイド薄膜をスパッタにより形成すればよい。これらの方法によれば、ターゲットに含まれるドーパントの量を調節するか、又は、スパッタの雰囲気ガスの濃度を調節するだけで、β鉄シリサイド薄膜に添加されるドーパントの量を容易に調節でき、擬間接遷移型半導体となって電荷注入によって発光可能なβ鉄シリサイド薄膜を容易に得ることができる。
次に、このドーパントが添加されたβ鉄シリサイド層を、CVD(化学的気相成長)法により形成する方法について説明する。例えば、カーボンが添加されたβ鉄シリサイド半導体薄膜のCVD法によるシリコン基板上への製造方法について、説明する。図4は本発明の実施形態に係るβ鉄シリサイド半導体薄膜の形成に使用する気相成長装置を示す模式図である。図4に示すように、真空槽(反応室)1は、バルブ6dを介して、真空排気装置8に接続されており、真空排気装置8により、真空槽1内が真空排気されるようになっている。真空槽1内には、シリコン基板3を保持する基板ホルダ2が設置されている。この真空槽1は、ガス導入管7により、ガス導入装置5a及びバルブ6aを介して、Fe源となる原料ガスを貯留する原料ガス容器4aと、ガス導入装置5b及びバルブ6bを介して、Si源となる原料ガスを貯留する原料ガス容器4bと、ガス導入装置5c及びバルブ6cを介して、ドーピングガス源となるドーピングガスを貯留する原料ガス容器4cとが接続されている。
この図4に示す化学気相成長装置を使用して、ドープ元素なしの鉄シリサイド層を形成する場合、シリコン原料として、シランガス、ジシランガス又は有機シリコンガスを真空槽1内に供給し、鉄原料として、ハロゲン化鉄又はカルボニル鉄化合物を反応ガス導入口から真空槽1内に供給し、真空排気口から排気を行って、真空槽1内を所定の反応ガス圧に維持した状態で、赤外線ランプ等により基板ホルダ2を介して、シリコン基板3を加熱して、所定時間、成長処理を行った後、反応ガスの流入を停止して、真空槽1内を排気して、気相成長を停止する。
本実施形態においては、このCVD装置において、基板ホルダ2上にシリコン基板3を載置し、バルブ6dを開にして、真空排気装置8により、真空槽1内を真空排気しつつ、バルブ5a、5b、5cを開にして、ガス導入装置5a、5b、5cにより、各原料ガス容器4a、4b、4cから、鉄原料ガス、シリコン原料ガス及び炭化水素ガス等の炭素ドーピングガスを、真空槽1内に供給し、真空槽1内を、所定の反応ガス圧力に維持する。そして、例えば、ランプ加熱装置(図示せず)により、シリコン基板3を加熱する。これにより、シリコン基板3上に、気体状のシリコン原料及び鉄原料が供給され、シリコン基板3上に鉄シリサイドからなる層が気相成長するが、この際、シリコン及び鉄の原料ガスと共に、炭素ドーピングガスを同時に供給することにより、この炭素が鉄シリサイド層に添加される。
また、別の具体例としては、第1に、鉄原料にハロゲン化鉄又はカルボニル鉄化合物を使用し、シリコン原料にモノシランを使用して、化学気相成長法(CVD法)により、シリコン基板上に予め金を堆積した後に、β鉄シリサイド薄膜を合成することによって、前記β鉄シリサイド薄膜に、金を添加することができる。第2に、ハロゲン化金ガスを使用することにより、β鉄シリサイド薄膜に金を添加することができる。第3に、メタン、プロパン、又はアセチレン等の炭化水素ガスを使用することにより、前記β鉄シリサイド薄膜に、炭素を添加することができる。第4に、ホスフィン等のリン化水素ガスを使用することにより、前記β鉄シリサイド薄膜に、リンを添加することができる。第5に、アンモニアガスを使用することにより、前記β鉄シリサイド薄膜に、窒素を添加することができる。第6に、塩素ガス、塩化水素ガス等を使用することにより、前記β鉄シリサイド薄膜に、塩素を添加することができる。第7に、酸素ガス、水蒸気等を使用することにより、前記β鉄シリサイド薄膜に、酸素を添加することができる。これらの方法によれば、シリコン基板上に予め堆積させる金の量、又はドーピングガスの濃度を調節するだけで、β鉄シリサイド薄膜に添加されるドーパントの量を容易に調節でき、擬間接型半導体を容易に製造することができる。そして、電荷注入によって発光可能なβ鉄シリサイド薄膜を得ることができる。また、受光により、容易に電流を発生するβ鉄シリサイド薄膜を得ることができる。
このようにして、CVD法によりβ鉄シリサイド膜を形成する際に、ドーパント元素の種類と添加量を選択するだけで、鉄シリサイド半導体の発光特性を改善することが可能になる。
本発明の好ましい電気伝導型鉄シリサイド膜の形成方法では、CVD法で、β鉄シリサイドの原料ガスとともに、金、炭素、リン、塩素、酸素又は窒素を含む原料ガスを、原料ガスの混合物として基板上に供給する。
β鉄シリサイドの鉄原料ガスとしては、ハロゲン化鉄又は各種の有機鉄原料ガスが使用できるが、特に鉄ペンタカルボニルFe(CO)、鉄ドデカカルボニルFe(CO)12等のカルボニル基を有する有機鉄化合物が高純度高品質の鉄シリサイドを形成できるので好適である。またシリコン原料ガスとしては、シランSiH、ジシランSi、有機シリコンガス等が好適である。一般的には、鉄原料ガスとシリコン原料ガスを、形成すべきβ鉄シリサイドの化学組成に合わせて設計し、最終的な最適組成は実験的に決定されるべきであるが、例えば、β鉄シリサイドでは1:2のモル比(FeとSiのモル基準)、FeSiでは1:1のモル比(FeとSiのモル基準)を中心とした割合で真空槽1に供給すればよい。
β鉄シリサイドに添加するドーパントの原料ガスとしては、特には限定されないが、ドーパント元素のハロゲン化物又は水素化物を使用することができる。例えば、ハロゲン化金(フッ化金、塩化金、臭化金、ヨウ化金)、メタンCH、エタンC、プロパンC、エチレンC、アセチレンC、ホスフィンPH、アンモニアNH、塩素Cl、塩化水素HCL、酸素O、水蒸気HOを使用することができる。また、金をドープする際には、シリコン基板上に予め金層をコーティングすることにより、鉄シリサイド薄膜内に、金を添加することができる。
ドーパント原料ガスの供給量は、各原料ガスの反応性、反応温度、ガス供給方法などを考慮し、鉄シリサイドの原料ガスとの相対割合を選択して、鉄シリサイド中の所要ドープ量から決定すればよい。このドーパントガスの供給量は、反応性及び反応条件に依存するので限定されるものではないが、一般的には、流量比(元素モル比)で、シリコン原料に対して、ドーパントガスの供給比は約0.0001〜0.05の範囲内であり、好ましくは0.005〜0.03の範囲内である。
なお、必要に応じて、例えば、水素、窒素、アルゴン等の不活性ガスをキャリアガスとして使用することができる。また、反応雰囲気、反応温度、反応圧力、反応時間等は、実験により、適宜選択すればよい。特に限定するものではないが、例えば、反応温度は750℃、反応圧力は5×10−3Torrである。
こうして形成されたβ鉄シリサイド膜は、基板上に1層又は多層に積層されて、また、他の半導体層及び電極層、その他の層と積層されて、半導体装置を構成することができる。なお、本発明で形成されるβ鉄シリサイド膜はシリコンとエピタキシャル関係で積層できるので、シリコン基板上に成長し、またβ鉄シリサイド膜の上にシリコン層を成長できる。
なお、上述のドーピング元素を、β鉄シリサイド薄膜に添加する方法は、スパッタ法又はCVD法を採用することにより、容易に実現できるが、その他の方法でも、鉄シリサイド半導体膜を合成する際に、意図的に、金、炭素、リン、又は窒素をドーパントとして、β鉄シリサイド半導体に添加することにより、所望のβ鉄シリサイド半導体薄膜を形成することが可能である。例えば、CVD法の代わりに、熱反応堆積法等を使用することができる。又は、例えば、添加元素原料ガスの存在下で鉄シリサイド半導体膜を加熱して(例えば、700〜900℃)、鉄シリサイド半導体のシリコンサイトに添加元素を導入することにより、鉄シリサイド半導体膜に添加元素を添加することができる。又は、鉄シリサイド半導体薄膜に添加元素をイオン注入した後、加熱(アニール)して、鉄シリサイド半導体のシリコンサイトに添加元素を導入することにより、ドーパントを添加することもできる。
次に、本発明の実施例について、説明する。ドーピング元素として金を添加したβ鉄シリサイド薄膜を作製するために、モノシランと鉄カルボニルを用いて、図4に示す有機金属気相成長法により、金をコーティングしたシリコン基板3上に、β鉄シリサイド層を成膜した。この成長条件は、成長ガス圧がSiH/Fe(CO)=2/1、成長ガス圧が5×10−3Torr、基板加熱温度が750℃程度である。1時間の成長を行った後、成長ガスの供給及び基板加熱を停止し、反応室内を排気してから、約1×10−3Torrの水素雰囲気下で、基板温度が100℃以下になるまで冷却した。
これにより得られたβ鉄シリサイド層のフォトルミネッセンス(PL)・スペクトルを図5に示す。図5は金をコーティングしたシリコン基板上にβ鉄シリサイド膜を成膜し、金のドーピング量を変えた場合の250Kでのフォトルミネッセンス・スペクトルである。この図5に示すように、金ドーピング量が0.5〜5原子%のシリコン基板上のβ鉄シリサイド膜で、0.78〜0.79eVの光子エネルギーをもつ発光が観察された。
また、ドーピング元素として窒素を添加した鉄シリサイド薄膜を作製するために、モノシランと鉄カルボニルとアンモニアを用いて、鉄シリサイドを成膜した。成長条件は成長ガス圧がSiH/Fe(CO)/NH=2/1/0.01、成長ガス圧が5×10−3Torr、基板加熱温度が750℃程度である。このようにして、1時間の成長を行った後、成長ガスの供給及び基板加熱を停止し、反応室内を排気してから、約1×10−3Torrの水素雰囲気で、基板温度が100℃以下になるまで冷却した。
これにより得られたβ鉄シリサイド層のフォトルミネッセンス(PL)・スペクトルを図6に示す。図6はシリコン基板上に、窒素を添加したβ鉄シリサイド膜を成膜し、窒素のドーピング量を変えた場合の280Kでのフォトルミネッセンス・スペクトルである。この図6に示すように、0.2〜7原子%の窒素を添加した鉄シリサイド膜で、0.77〜0.79eVの光子エネルギーをもつ発光が観察された。
10:発光素子
12:n型シリコン基板
14:n型シリコン層
16:β鉄シリサイド層
18:p型シリコン層
20,22:電極

Claims (9)

  1. 光−電気変換用のβ鉄シリサイド半導体薄膜において、0.5乃至5原子%の金、0.2乃至7原子%の窒素、0.2乃至7原子%の炭素、0.2乃至7原子%のリン、0.2乃至7原子%の酸素、及び0.2乃至7原子%の塩素からなる群から選択された少なくとも1種の元素が添加されたβ鉄シリサイドからなることを特徴とするβ鉄シリサイド半導体薄膜。
  2. 表面上に金膜が堆積されたシリコン基板上に、鉄ターゲット及びシリコンターゲット又は鉄及びシリコンの原子比が1:2の鉄シリサイドからなるターゲットを使用したスパッタ法により、550乃至850℃の成長温度で、β鉄シリサイド薄膜を形成することにより、前記β鉄シリサイド薄膜に、金をドーピング元素として添加することを特徴とするβ鉄シリサイド薄膜の製造方法。
  3. 鉄ターゲット及びシリコンターゲットの少なくとも一方又は鉄及びシリコンの原子比が1:2の鉄シリサイドからなるターゲットに、金、窒素、炭素、酸素、塩素又はリンを含有したものを使用し、これらの鉄ターゲット及びシリコンターゲットを使用したスパッタ法により、550乃至850℃の成長温度で、β鉄シリサイド薄膜を形成することにより、前記β鉄シリサイド薄膜に、金、窒素、炭素、酸素,塩素又はリンをドーピング元素として添加することを特徴とするβ鉄シリサイド薄膜の製造方法。
  4. 鉄ターゲット及びシリコンターゲットの少なくとも一方又は鉄及びシリコンの原子比が1:2の鉄シリサイドからなるターゲットの上に、金、炭化シリコン、グラファイト、リン化鉄、又はリンのチップを載置し、これらの鉄ターゲット及びシリコンターゲットを使用して、スパッタ法により、550乃至850℃の成長温度で、β鉄シリサイド薄膜を形成することにより、前記β鉄シリサイド薄膜に、金、炭素、又はリンをドーピング元素として添加することを特徴とするβ鉄シリサイド薄膜の製造方法。
  5. 鉄ターゲット及びシリコンターゲット又は鉄及びシリコンの原子比が1:2の鉄シリサイドからなるターゲットを使用し、雰囲気ガスとして、ハロゲン化金ガス、アンモニアガス、窒素ガス、炭化水素ガス、塩素ガス、塩化水素ガス、リン化水素ガス、酸素ガス又は水蒸気を含むガスを使用して、スパッタ法により、550乃至850℃の成長温度で、β鉄シリサイド薄膜を形成することにより、前記β鉄シリサイド薄膜に、金、窒素,炭素、塩素、リン又は酸素をドーピング元素として添加することを特徴とするβ鉄シリサイド薄膜の製造方法。
  6. ハロゲン化鉄又はカルボニル鉄化合物からなる鉄原料ガス及びシリコン原料ガスを、真空排気されている真空槽内に供給し、真空槽内に、その表面上に金膜を堆積したシリコン基板を設置し、化学気相成長法により、550乃至850℃の成長温度で、β鉄シリサイド薄膜を形成すると共に、前記β鉄シリサイド薄膜に、金をドーピング元素として添加することを特徴とするβ鉄シリサイド薄膜の製造方法。
  7. ハロゲン化鉄又はカルボニル鉄化合物からなる鉄原料ガス及びシリコン原料ガスと、金、炭素、窒素、塩素、酸素又はリンを含むドーピング原料ガスとを、真空排気されている真空槽内に供給し、真空槽内のシリコン基板上に、化学気相成長法により、550乃至850℃の成長温度で、β鉄シリサイド薄膜を形成すると共に、前記β鉄シリサイド薄膜に、金、炭素、窒素、塩素、酸素又はリンをドーピング元素として添加することを特徴とするβ鉄シリサイド薄膜の製造方法。
  8. 0.5乃至5原子%の金、0.2乃至7原子%の窒素、0.2乃至7原子%の炭素、0.2乃至7原子%のリン、0.2乃至7原子%の酸素、及び0.2乃至7原子%の塩素からなる群から選択された少なくとも1種の元素が添加されたβ鉄シリサイド薄膜を発光膜とすることを特徴とする発光素子。
  9. 0.5乃至5原子%の金、0.2乃至7原子%の窒素、0.2乃至7原子%の炭素、0.2乃至7原子%のリン、0.2乃至7原子%の酸素、及び0.2乃至7原子%の塩素からなる群から選択された少なくとも1種の元素が添加されたβ鉄シリサイド薄膜を受光膜とすることを特徴とする受光素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018006605A (ja) * 2016-07-04 2018-01-11 国立研究開発法人物質・材料研究機構 熱電材料、その製造方法および発電装置

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