JP2015151828A - 機器取付装置および機器取付方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄筋コンクリート構造物の面に後施工のアンカーボルトを配置して機器を取り付ける場合、機器の正確な位置を確保し、かつ施工作業を容易に行うこと。
【解決手段】鉄筋コンクリート構造物に機器を取り付けるための機器取付装置1であって、支持板106と、機器側に設けられた複数の取付穴111aの全ての位置に対応して支持板106の表面106a側に立設される取付ボルト2と、鉄筋コンクリート構造物の鉄筋Sよりも深い位置までコンクリートに埋め込み施工されコンクリートの面(床G)に立設される複数のアンカーボルト3と、支持板106に穿穴され各アンカーボルト3が挿入可能であって鉄筋コンクリート構造物の鉄筋Sの位置を回避して施工された各アンカーボルト3の回避位置に合わせて当該アンカーボルト3を挿入可能に形成される挿入穴4と、を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、鉄筋コンクリート構造物の面に機器を取り付けるための機器取付装置および機器取付方法に関する。
従来、例えば、特許文献1に記載の複合アンカーボルトおよびその施工方法は、コンクリート床面、壁面、天井面などに後施工アンカーを施工する際、コンクリート中の鉄筋とアンカーボルト用の穿穴が鉄筋に遭遇した場合に、施工したいアンカーの位置を変更しないでその位置に正確に施工可能で、かつ所定の強度を有することを目的としている。
この複合アンカーボルトは、コンクリート躯体に後施工するアンカーボルトにおいて、コンクリ−ト躯体外に突出施工される取付け用ネジ部と、コンクリート躯体内に埋め込み施工されるアンカーボルト部とを一体的に設け、埋め込み施工されるアンカーボルト部のアンカー長をコンクリート鉄筋かぶり代より長く形成するとともに、施工したいアンカー位置に配置される取り付け用ネジ部の軸芯と埋め込み施工されるアンカーボルト部の軸芯と偏芯させて鉄筋との遭遇を回避可能に形成してなる。
また、その施工方法は、コンクリート躯体にアンカーボルトを後施工する際に、後施工アンカー用の第1の穿穴が鉄筋に遭遇した場合に、第1の穿穴を覗いて、遭遇の状況が、(A)穿穴が上下方向の鉄筋に当たったのか、或いは、(B)穿穴が左右方向の鉄筋に当たったのか、(C)穿穴が上下左右方向の鉄筋に当たったのかを判別し、(A)の場合には鉄筋の左右か左右斜め方向のうちの何れか一方向を選択し、(B)の場合には鉄筋の上下か上下斜め方向のうちの何れか一方向を選択し、(C)の場合には、鉄筋の上下斜め方向のうちの何れか一方向を選択し、選択された方向に、第1の穿穴から所定の距離をおいた位置に、かぶり代より深い深さに第2の穿穴をあける工程と、第1の穿穴と第2の穿穴の間に複合アンカーの連結部が嵌合する溝を形成する工程と、アンカー長がかぶり代より短い第1のアンカーボルトと、アンカー長がかぶり代より長くかつコンクリート外に出る取付け用ネジ部を持たない第2のアンカーボルトと、第1のアンカーボルトと第2のアンカーボルトを連結する連結部材を有する複合アンカーボルトをそれぞれ第1の穿穴、第2の穿穴および溝に施工する工程を含む。
特開2003−96918号公報
ところで、鉄筋コンクリート構造物の面に機器を取り付ける場合、コンクリートの面からアンカーボルトを突出させるように施工し、このアンカーボルトを複数箇所に配置して機器を取り付けることになる。また、機器の配置は他の機器との取り合わせなどの関係で正確でなければならない。そのような状況下において、アンカーボルトを後施工する際に、特許文献1に示されるように後施工のアンカーボルトが既存の鉄筋に干渉すると、複数箇所のアンカーボルトを個々にズレが生じないように施工しなければならず、施工作業に手間がかかることになる。しかも、機器に正確な水平度が要求される場合は、後施工のアンカーボルトが既存の鉄筋に干渉すると、施工作業にさらなる手間がかかることになる。
本発明は上述した課題を解決するものであり、鉄筋コンクリート構造物の面に後施工のアンカーボルトを配置して機器を取り付ける場合、機器の正確な位置を確保し、かつ施工作業を容易に行うことのできる機器取付装置および機器取付方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の機器取付装置は、鉄筋コンクリート構造物に機器を取り付けるための機器取付装置であって、支持板と、前記機器側に設けられた複数の取付穴の全ての位置に対応して前記支持板の表面側に立設される取付ボルトと、前記鉄筋コンクリート構造物の鉄筋よりも深い位置までコンクリートに埋め込み施工され前記コンクリートの面に立設される複数のアンカーボルトと、前記支持板に穿穴され各前記アンカーボルトが挿入可能であって前記鉄筋コンクリート構造物の鉄筋の位置を回避して施工された各前記アンカーボルトの回避位置に合わせて当該アンカーボルトを挿入可能に形成される挿入穴と、を備えることを特徴とする。
この機器取付装置によれば、機器側の取り付け状態に合わせて取付ボルトを支持板に配置し、支持板に、鉄筋コンクリート構造物の鉄筋の位置を回避して施工された各アンカーボルトの回避位置に合わせて当該アンカーボルトを挿入可能に挿入穴が形成される。このため、機器側を取り付ける機能と、コンクリートの面に固定される機能とが支持板において分離されることから、鉄筋の位置により機器側の取り付け状態を変更する必要がなく、かつ機器側の取り付け位置は取付ボルトにより確保され、調整が必要ない。この結果、鉄筋コンクリート構造物の面に後施工のアンカーボルトを配置して機器を取り付ける場合、機器の正確な位置を確保し、かつ施工作業を容易に行うことができる。
また、本発明の機器取付装置では、前記アンカーボルトに挿通されて前記支持板の裏面と前記コンクリートの面との間に配置され、前記コンクリートの面に対する前記支持板の傾きを調整する傾き調整部材を備えることを特徴とする。
コンクリートの面が傾斜していたり、凹凸が生じていたりすると、そこに固定する支持板の平ら度が確保できなくなる。従って、支持板の裏面とコンクリートの面との間に、コンクリートの面に対する支持板の傾きを調整する傾き調整部材を配置することで、支持板の平ら度を確保することができる。しかも、傾き調整部材をアンカーボルトに挿通することで、傾き調整部材が位置決めされるので支持板の傾き調整を容易に行うことができる。
また、本発明の機器取付装置では、前記アンカーボルトは、前記鉄筋よりも深い位置までコンクリートに埋め込み施工される複数のアンカーと、当該各アンカーを前記鉄筋よりも浅い位置で連結する連結板とを有する構成を含み、各前記アンカーの間で前記鉄筋の位置を回避することを特徴とする。
この機器取付装置によれば、アンカーボルトが、連結板と複数のアンカーとで複数股に形成されて鉄筋を跨ぐため、鉄筋の位置が違っていても予め設定されたアンカーボルトの配置にアンカーボルトを位置させることができる。この結果、挿入穴を設定のままの位置で形成することができる。
また、本発明の機器取付装置では、前記機器は、プラント設備に対して接続配管を通して接続可能に構成された配管取合機器であって、当該配管取合機器を前記鉄筋コンクリート構造物に取り付けることを特徴とする。
この機器取付装置によれば、配管取合機器は、プラント設備と接続配管を通して接続されるもので、その配置状態は接続配管との取り合いが要求される。従って、鉄筋コンクリート構造物の面に後施工のアンカーボルトを配置して配管取合機器を取り付ける場合、本機器取付装置により、配管取合機器の正確な位置を確保し、かつ施工作業を容易に行うことができる。
上述の目的を達成するために、本発明の機器取付方法は、鉄筋コンクリート構造物に機器を取り付けるための機器取付方法であって、前記機器側に設けられた複数の取付穴の全ての位置に対応して支持板の表面側に取付ボルトを立設する位置を予め決定する工程と、前記鉄筋コンクリート構造物の鉄筋を回避して複数のアンカーボルトをコンクリートの面に立設施工する工程と、各前記アンカーボルトの施工位置に合わせて当該アンカーボルトを挿入可能に前記支持板に挿入穴を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
この機器取付方法によれば、機器側の取り付け状態に合わせて取付ボルトを支持板に配置するようにし、支持板に、鉄筋コンクリート構造物の鉄筋の位置を回避して施工される各アンカーボルトの施工位置に合わせて当該アンカーボルトを挿入可能に挿入穴を形成する。このため、機器側を取り付ける機能と、コンクリートの面に固定される機能とが支持板において分離されることから、鉄筋の位置により機器側の取り付け状態を変更する必要がなく、かつ機器側の取り付け位置は取付ボルトにより確保され、調整が必要ない。この結果、鉄筋コンクリート構造物の面に後施工のアンカーボルトを配置して機器を取り付ける場合、機器の正確な位置を確保し、かつ施工作業を容易に行うことができる。
また、本発明の機器取付方法では、各前記アンカーボルトの施工前に各前記アンカーボルトの配置を予め設定しておき前記挿入穴を予め前記支持板に形成することを特徴とする。
この機器取付方法によれば、挿入穴を予め支持板に形成しておくことで、施工現場にて挿入穴の加工作業を要さないことから、施工作業を容易に行うことができる。
また、本発明の機器取付方法では、予め設定した各前記アンカーボルトの配置において前記鉄筋に干渉するアンカーボルトがある場合、前記鉄筋を回避する位置に当該アンカーボルトを施工し、当該アンカーボルトの位置に合わせて前記挿入穴を前記支持板に形成することを特徴とする。
この機器取付方法によれば、鉄筋を回避してアンカーボルトを施工した場合、当該アンカーボルトに対応して支持板を固定するための挿入穴を得ることができる。
また、本発明の機器取付方法では、1つの前記アンカーボルトに対応して位置の異なる複数の前記挿入穴を前記支持板に形成することを特徴とする。
この機器取付方法によれば、鉄筋を回避してアンカーボルトを施工した場合、当該アンカーボルトに対応して支持板を固定するための挿入穴を得ることができる。
また、本発明の機器取付方法では、コンクリートに埋め込み施工される複数のアンカーと、当該アンカーを鉄筋よりも浅い位置で連結する連結板とを有し、各前記アンカーの間で前記鉄筋の位置を回避するアンカーボルトを用いることを特徴とする。
この機器取付方法によれば、アンカーボルトが、連結板と複数のアンカーとで複数股に形成されて鉄筋を跨ぐため、鉄筋の位置が違っていても予め設定されたアンカーボルトの配置にアンカーボルトを位置させることができる。この結果、挿入穴を設定のままの位置で形成することができる。
本発明によれば、鉄筋コンクリート構造物の面に後施工のアンカーボルトを配置して機器を取り付ける場合、機器の正確な位置を確保し、かつ施工作業を容易に行うことができる。
図1は、プラント設備の一例の概略構成図である。 図2は、本発明の実施形態に係る機器取付装置および機器の一例の側面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る機器取付装置および機器の一例の平面図である。 図4は、機器の一例の固定状態の側面図である。 図5は、機器の一例の固定状態の平面図である。 図6は、本発明の実施形態に係る機器取付装置の拡大断面図である。 図7は、本発明の実施形態に係る機器取付装置の拡大断面図である。 図8は、本発明の実施形態に係る機器取付方法を示す拡大断面図である。 図9は、本発明の実施形態に係る機器取付方法を示す拡大断面図である。 図10は、本発明の実施形態に係る機器取付方法を示す拡大断面図である。 図11は、本発明の実施形態に係る機器取付方法を示す拡大断面図である。 図12は、本発明の実施形態に係る機器取付方法の他の例を示す拡大断面図である。 図13は、本発明の実施形態に係る機器取付方法の他の例を示す拡大断面図である。 図14は、本発明の実施形態に係る機器取付方法の他の例を示す拡大断面図である。 図15は、本発明の実施形態に係る機器取付方法の他の例を示す拡大断面図である。 図16は、本発明の実施形態に係る機器取付装置および機器取付方法の他の例を示す拡大断面図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、プラント設備の一例の概略構成図である。図1では、プラント設備の一例として原子力発電プラント10を示している。なお、プラント設備は、この原子力発電プラント10に限定されるものではない。図1に示す原子力発電プラント10において、原子炉は、軽水を原子炉冷却材および中性子減速材として使用し、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)である。
加圧水型原子炉を有する原子力発電プラント10において、図1に示すように、原子炉格納容器11は、内部に加圧水型原子炉12および蒸気発生器13が格納されている。この加圧水型原子炉12と蒸気発生器13とは、配管14,15を介して連結されており、配管14に加圧器16が設けられ、配管15に一次冷却水ポンプ17が設けられている。この場合、減速材および一次冷却水(冷却材)として軽水を用い、炉心部における一次冷却水の沸騰を抑制するために、一次冷却系統は加圧器16により高圧状態を維持するように制御している。従って、加圧水型原子炉12にて、燃料(原子燃料)により一次冷却水として軽水が加熱され、高温の一次冷却水が加圧器16により所定の高圧に維持した状態で配管14を通して蒸気発生器13に送られる。この蒸気発生器13では、高温高圧の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われ、冷やされた一次冷却水は配管15を通して加圧水型原子炉12に戻される。
蒸気発生器13は、配管18を介して蒸気タービン19と連結されており、この配管18に主蒸気隔離弁20が設けられている。蒸気タービン19は、高圧タービン21と低圧タービン22を有すると共に、発電機(発電装置)23が接続されている。また、高圧タービン21と低圧タービン22との間には、湿分分離加熱器24が設けられており、配管18から分岐した冷却水分岐配管25が湿分分離加熱器24に連結される一方、高圧タービン21と湿分分離加熱器24は低温再熱管26により連結され、湿分分離加熱器24と低圧タービン22は高温再熱管27により連結されている。
さらに、蒸気タービン19の低圧タービン22は、復水器28を有しており、この復水器28は、配管18からバイパス弁29を有するタービンバイパス配管30が接続されると共に、冷却水(例えば、海水)を給排する取水管31および排水管32が連結されている。この取水管31は、循環水ポンプ33を有し、排水管32と共に他端部が熱溜まりとして例えば海に配置されている。
そして、この復水器28は、配管34が接続されており、復水ポンプ35、グランドコンデンサ36、復水脱塩装置37、復水ブースタポンプ38、低圧給水加熱器39が接続されている。また、配管34は、脱気器40が連結されると共に、主給水ポンプ41、高圧給水加熱器42、主給水制御弁43が設けられている。
また、配管18は、主蒸気逃がし弁44を有する主蒸気逃がし配管45の一端部と、主蒸気安全弁46を有する主蒸気安全配管47の一端部が接続されており、各配管45,47の他端部は大気に開放している。一方、配管34は、主給水制御弁43と蒸気発生器13との間に補助給水配管48の一端部が接続されており、この補助給水配管48は、第1補助給水ポンプ49が設けられると共に、他端部に復水タンク50が接続されている。この第1補助給水ポンプ49は、蒸気によりタービンが回転することで駆動するものであり、配管18における主蒸気安全配管47と主蒸気隔離弁20との間から分岐した主蒸気分岐配管51が第1補助給水ポンプ49まで延設されており、この主蒸気分岐配管51に開閉弁51aが設けられている。
従って、蒸気発生器13にて、高温高圧の一次冷却水と熱交換を行って生成された蒸気は、配管18を通して蒸気タービン19(高圧タービン21から低圧タービン22)に送られ、この蒸気により蒸気タービン19を駆動して発電機23により発電を行う。このとき、蒸気発生器13からの蒸気は、高圧タービン21を駆動した後、湿分分離加熱器24で蒸気に含まれる湿分が除去されると共に加熱されてから低圧タービン22を駆動する。そして、蒸気タービン19を駆動した蒸気は、復水器28で海水を用いて冷却されて復水となり、復水ポンプ35、グランドコンデンサ36、復水脱塩装置37、復水ブースタポンプ38、低圧給水加熱器39、脱気器40、主給水ポンプ41、高圧給水加熱器42などを通して蒸気発生器13に戻される。
そして、上述した各種ポンプ17,33,35,38,41などは、常用電源装置(プラント内交流電源、外部電源、いずれも図示略)からの給電により駆動するものであることから、この電源装置の機能が喪失したときには、これらを駆動して冷却水を循環することができず、加圧水型原子炉12や蒸気発生器13を冷却することが困難となる。
そのため、電源装置が喪失したとき、主蒸気逃がし弁44の開放などで、蒸気発生器13の蒸気(二次冷却水)を配管18から主蒸気逃がし配管45や主蒸気安全配管47を通して大気に開放し、蒸気発生器13内の圧力を低下させて冷却している。また、配管18内の蒸気を主蒸気分岐配管51から第1補助給水ポンプ49に供給することで、この第1補助給水ポンプ49を駆動し、復水タンク50の復水を補助給水配管48から配管34を通して蒸気発生器13に供給し、この蒸気発生器13を冷却している。そして、この間に電源装置の復旧を行っている。
このように原子力発電プラント10では、電源装置が喪失したときの安全システムが構築されている。その一方、さらなる安全性の向上が求められている。そこで、図1に示す原子力発電プラント10にあっては、第1補助給水ポンプ49と並列に、本実施形態における機器としての第2補助給水ポンプ52が設けられている。第2補助給水ポンプ52は、第1補助給水ポンプ49を迂回するように各端部が補助給水配管48に接続された分岐給水配管(接続配管)53が設けられており、この分岐給水配管53に設けられている。第2補助給水ポンプ52は、第1補助給水ポンプ49と共にいずれかが作動できないとき、非常用として使用するために配置されている。なお、機器は、この第2補助給水ポンプ52に限定されるものではなく、ポンプの他に非常用発電機などの機械機器や、補助電源または制御盤などの電気機器であってもよい。
図2は、本実施形態に係る機器取付装置および取り付けられる機器の一例の側面図であり、図3は、本実施形態に係る機器取付装置および取り付けられる機器の一例の平面図であり、図4は、機器の一例の固定状態の側面図であり、図5は、機器の一例の固定状態の平面図である。
第2補助給水ポンプ52は、配管取合機器として適用されている。配管取合機器とは、配管を介してプラント設備に接続されるものである。
第2補助給水ポンプ52は、図2および図3に示すように、基板101に設けられている。基板101は、矩形形状をなす所定厚さの平板である。第2補助給水ポンプ52は、給水ポンプ54および電動機55で構成され、給水ポンプ54の駆動軸54aと電動機55の出力軸55aと連結軸56により一体回転自在に連結されている。そして、基板101は、その上面部に枠状をなす上架台102が固定されている。この上架台102上にブラケット103を介して給水ポンプ54が支持されると共に、ブラケット104を介して電動機55が支持されている。給水ポンプ54は、吸込部となる接続フランジ57が設けられると共に、吐出部となる接続フランジ58が設けられている。
この第2補助給水ポンプ52は、図4および図5に示すように、使用時は、接続フランジ57および接続フランジ58に分岐給水配管53がそれぞれ連結される。即ち、分岐給水配管53は、給水側の第1配管61と排水側の第2配管62から構成され、第1配管61の接続フランジ61aと給水ポンプ54の接続フランジ57がボルト63により接続されると共に、第2配管62の接続フランジ62aと給水ポンプ54の接続フランジ58がボルト64により接続される。一方、第2補助給水ポンプ52は、図2および図3に示すように、不使用時は、分岐給水配管53が取外される。即ち、図2に示すように、第1配管61の接続フランジ61aと給水ポンプ54の接続フランジ57が取外されると共に、第2配管62の接続フランジ62aと給水ポンプ54の接続フランジ58が取外される。
第2補助給水ポンプ52は、免震装置110を有している。免震装置110は、床G側に固定された支持板106に対して取り付けられた固定板111と、第2補助給水ポンプ52を支持する基板101と、の間に設けられ、床G側から第2補助給水ポンプ52に伝わる水平方向の振動を減衰する。免震装置110の構造は一般に知られているもので様々なものが適用できる。そして、第2補助給水ポンプ52は、図2および図3に示す不使用時に、免震装置110により床Gに対して分岐給水配管53とは独立して移動自在に支持される。このように第2補助給水ポンプ52を支持した基板101は、免震装置110により地震により発生する水平方向の振動を減衰することができる。なお、床Gは、鉄筋コンクリート構造物のコンクリートの面をなす。
一方、第2補助給水ポンプ52を使用するときには、図4および図5に示すように、分岐給水配管53に接続される。このため、分岐給水配管(接続配管)53に対して移動しないように基板101を固定する必要がある。そのため、本実施形態では、床Gに取り付けられた支持板106に対し、基板101を固定可能な固定装置121が取り付けられる。固定装置121は、分岐給水配管(接続配管)53に第2補助給水ポンプ52が接続された基準位置にある基板101に対し、その周囲に設けられた複数の固定金具122により構成されている。従って、基板101の周囲に複数の固定金具122を配置することで、基板101の基準位置を保持することができる。
このように、本実施形態における機器としての第2補助給水ポンプ52は、その不使用時には、基板101を免震装置110により支持し、第2補助給水ポンプ52の使用時には、基板101を固定装置121により固定するようにしている。即ち、原子力発電プラント10の正常運転時、第2補助給水ポンプ52を支持した基板101は、地震が発生しても免震装置110によりその振動を減衰することができる。そして、原子力発電プラント10の非常運転時、第2補助給水ポンプ52を支持する基板101は、固定装置121により固定されることから、第2補助給水ポンプ52を適正に作動することができる。
ところで、本実施形態の機器取付装置は、上述したような機器(以下、配管取合機器である第2補助給水ポンプ52とする)を、鉄筋コンクリート構造物のコンクリートの面である床Gに取り付けるものである。
図6および図7は、本実施形態に係る機器取付装置の拡大断面図である。
図6に示すように、機器取付装置1は、上述した支持板106と、取付ボルト2と、アンカーボルト3と、挿入穴4と、を備える。
支持板106は、第2補助給水ポンプ52の最下部である免震装置110の固定板111を床Gに取り付けるためのものであり(図2および図4参照)、鋼板により構成されている。支持板106は、表面106aおよび裏面106bが平らに形成されている。表面106aと裏面106bは平行である。
取付ボルト2は、支持板106の表面106a側に立設されたものである。支持板106は、その表面106aに開口する雌ネジ穴2bが形成されている。取付ボルト2は、この雌ネジ穴2bにねじ込まれて取り付けられている。この取付ボルト2は、第2補助給水ポンプ52側の固定板111に設けられた取付穴111aに挿通され、ナット2aにより固定板111を支持板106に固定する。取付穴111aは、第2補助給水ポンプ52を床Gに取り付けた場合の免震装置110の作用や第2補助給水ポンプ52の使用時の動作などを保証できる取付状態が得られるように予め設計された位置で複数設けられている。取付ボルト2は、これら複数の取付穴111aの全ての位置に対応して設けられている。
アンカーボルト3は、鉄筋コンクリート構造物のコンクリートに埋め込み施工されるものでコンクリートの面である床Gに立設される。このアンカーボルト3は、支持板106を含め第2補助給水ポンプ52の取付状態を得るための強度を有するように複数設けられ、かつコンクリートへの埋設深さ、つまり床Gからの深さが予め設計されている。本実施形態では、鉄筋コンクリート構造物に設けられている鉄筋Sよりも深い位置となる。従って、アンカーボルト3は、鉄筋Sの位置を回避して配置される。
挿入穴4は、支持板106に穿穴され各アンカーボルト3が挿入可能に設けられている。挿入穴4は、支持板106の表面106aに形成された凹部(座刳り)4aの底面よりも開口径が小さく形成され、支持板106の裏面106bに貫通して設けられている。そして、挿入穴4に挿入されたアンカーボルト3は、凹部4a内でナット3aにより支持板106を床Gに固定する。アンカーボルト3は、支持板106の表面106aよりも下方に先端が位置し、ナット3aは、凹部4a内に収納される。従って、支持板106の表面106aに固定される固定板111に対し、アンカーボルト3およびナット3aが干渉することはない。また、挿入穴4は、アンカーボルト3が鉄筋Sの位置を回避して施工されており、このアンカーボルト3の回避位置に合わせて形成されている。
このように本実施形態の機器取付装置1は、鉄筋コンクリート構造物に機器(例えば、第2補助給水ポンプ52)を取り付けるための機器取付装置1であって、支持板106と、機器側に設けられた複数の取付穴111aの全ての位置に対応して支持板106の表面106a側に立設される取付ボルト2と、鉄筋コンクリート構造物の鉄筋Sよりも深い位置でコンクリートに埋め込み施工されコンクリートの面(床G)に立設される複数のアンカーボルト3と、支持板106に穿穴され各アンカーボルト3が挿入可能であって鉄筋コンクリート構造物の鉄筋Sの位置を回避して施工された各アンカーボルト3の回避位置に合わせて当該アンカーボルト3を挿入可能に形成される挿入穴4と、を備える。
この機器取付装置1によれば、機器側の取り付け状態に合わせて取付ボルト2を支持板106に配置し、支持板106に、鉄筋コンクリート構造物の鉄筋Sの位置を回避して施工された各アンカーボルト3の回避位置に合わせて当該アンカーボルト3を挿入可能に挿入穴4が形成される。このため、機器側を取り付ける機能と、コンクリートの面に固定される機能とが支持板106において分離されることから、鉄筋Sの位置により機器側の取り付け状態を変更する必要がなく、かつ機器側の取り付け位置は取付ボルト2により確保され、調整が必要ない。この結果、鉄筋コンクリート構造物の面に後施工のアンカーボルト3を配置して機器を取り付ける場合、機器の正確な位置を確保し、かつ施工作業を容易に行うことができる。
また、本実施形態の機器取付装置1では、図7に示すように、アンカーボルト3に挿通されて支持板106の裏面106bとコンクリートの面(床G)との間に配置され、コンクリートの面に対する支持板106の傾きを調整する傾き調整部材6を備える。
コンクリートの面(床G)が水平に対して傾斜していたり、凹凸が生じていたりすると、床Gに固定する支持板106の水平度が確保できなくなる。従って、支持板106の裏面106bとコンクリートの面との間に、コンクリートの面に対する支持板106の傾きを調整する傾き調整部材6を配置することで、支持板106の水平度を確保することができる。しかも、傾き調整部材6をアンカーボルト3に挿通することで、傾き調整部材6が位置決めされるので支持板106の傾き調整を容易に行うことができる。このため、傾き調整部材6は、アンカーボルト3に挿通される穴6aを有している。また、傾き調整部材6は、様々な厚みを有していたり、厚みを削って変えられたり、複数枚を積層することで厚みを変えたりすることが可能に構成されている。
また、本実施形態の機器取付装置1では、機器は、プラント設備と接続配管を通して接続可能に構成された配管取合機器(例えば、第2補助給水ポンプ52)であって、当該配管取合機器を鉄筋コンクリート構造物に取り付けるものである。
この機器取付装置1によれば、配管取合機器は、プラント設備(原子力発電プラント10)に対して接続配管53を通して接続されるもので、その配置状態は接続配管53との取り合いが要求される。従って、鉄筋コンクリート構造物の面に後施工のアンカーボルト3を配置して配管取合機器を取り付ける場合、本実施形態の機器取付装置1により、配管取合機器の正確な位置を確保し、かつ施工作業を容易に行うことができる。
図8〜図11は、本実施形態に係る機器取付方法を示す拡大断面図である。本実施形態の機器取付方法は、上述した機器取付装置1を用いて機器(例えば、第2補助給水ポンプ52)を鉄筋コンクリート構造物に取り付ける方法である。
この機器取付方法では、鉄筋コンクリート構造物において第2補助給水ポンプ52を取り付ける取付位置を決定し、当該取付位置において鉄筋Sの位置を構造物の設計図や非破壊検査により把握したうえで、後施工するアンカーボルト3の位置を設定し、施工前に支持板106に挿入穴4を予め形成しておく。また、支持板106は、機器側の固定板111に設けられた複数の取付穴111aの全ての位置に対応して雌ネジ穴2bが予め形成されている。取付ボルト2は、前もって雌ネジ穴2bに取り付けられていても、取り付けられていなくてもよい。以下の説明では、取付ボルト2が雌ネジ穴2bに取り付けられていない状態とする。
まず、図8に示すように、鉄筋コンクリート構造物のコンクリートの面、つまり床Gに対し、アンカーボルト3を設置する位置にアンカーボルト固定穴3bを形成する。アンカーボルト固定穴3bは、鉄筋Sの位置を構造物の設計図や非破壊検査により把握しているため、鉄筋Sを回避して形成される。そして、図9に示すように、アンカーボルト固定穴3bにアンカーボルト3を挿入し固定する。
全ての挿入穴4に対応するアンカーボルト3を配置したら、図10に示すように、挿入穴4にアンカーボルト3を挿入して支持板106を床Gの上に置き、ナット3aにより支持板106を床Gに固定する。この際、床Gが水平に対して傾斜していたり、凹凸が生じていたりする場合、傾き調整部材6(図7参照)を用いて支持板106の水平度を確保する。
その後、図11に示すように、雌ネジ穴2bに取付ボルト2を取り付け、図6に示すように、取付ボルト2を固定板111の取付穴111aに挿入しナット2aにより固定板111を支持板106に固定する。これにより、第2補助給水ポンプ52が支持板106を介して床Gに取り付けられる。
図12〜図15は、本実施形態に係る機器取付方法の他の例を示す拡大断面図である。上述した機器取付方法では、各アンカーボルト3の施工前に、各アンカーボルト3の配置を予め設定しておき挿入穴4を予め支持板106に形成している。しかし、予め設定したアンカーボルト3の配置において鉄筋Sに干渉するアンカーボルト3がある可能性もある。
即ち、図12に示すように、アンカーボルト固定穴3bが所定深さに至る前に鉄筋Sに到達する。図12において、一点鎖線は、当初そこにあるはずの鉄筋Sを示す。つまり、鉄筋コンクリート構造物の施工時に鉄筋Sが設計の位置と異なって設けられたか、非破壊検査において鉄筋Sを誤検出したかにより設定とは鉄筋Sの位置が変わっている場合を示す。
この場合、図13に示すように、鉄筋Sに到達したアンカーボルト固定穴3bの周囲に広い凹部3cを形成し、鉄筋Sが無い箇所を確認する。そして、鉄筋Sが無い箇所に、所定深さに至る新たなアンカーボルト固定穴3bを形成する。その後、図14に示すように、新たなアンカーボルト固定穴3bを用い、凹部3cをコンクリート5で埋めて、設定とは位置を変えてアンカーボルト3を配置する。
その後、図15に示すように、鉄筋Sを回避する位置に施工されたアンカーボルト3の位置に合わせて挿入穴4を支持板106に形成する。そして、この挿入穴4に鉄筋Sを回避する位置に施工されたアンカーボルト3を挿入し、支持板106を固定する。この場合、挿入穴4は、施工現場にて形成されてもよいが、1つのアンカーボルト3に対応して位置の異なる複数の挿入穴4を予め支持板106に形成しておいてもよい。即ち、位置を変えたアンカーボルト3に一致する挿入穴4を形成する。
このように、本実施形態の機器取付方法は、鉄筋コンクリート構造物に機器(例えば、第2補助給水ポンプ52)を取り付けるための機器取付方法であって、機器側に設けられた複数の取付穴111aの全ての位置に対応して支持板106の表面106a側に取付ボルト2を立設する位置を予め決定する工程と、鉄筋コンクリート構造物の鉄筋Sを回避して複数のアンカーボルト3をコンクリートの面に立設施工する工程と、各アンカーボルト3の施工位置に合わせて当該アンカーボルト3を挿入可能に支持板106に挿入穴4を形成する工程と、を含む。
この機器取付方法によれば、機器側の取り付け状態に合わせて取付ボルト2を支持板106に配置するようにし、支持板106に、鉄筋コンクリート構造物の鉄筋Sの位置を回避して施工される各アンカーボルト3の施工位置に合わせて当該アンカーボルト3を挿入可能に挿入穴4を形成する。このため、機器側を取り付ける機能と、コンクリートの面に固定される機能とが支持板106において分離されることから、鉄筋Sの位置により機器側の取り付け状態を変更する必要がなく、かつ機器側の取り付け位置は取付ボルト2により確保され、調整が必要ない。この結果、鉄筋コンクリート構造物の面に後施工のアンカーボルト3を配置して機器を取り付ける場合、機器の正確な位置を確保し、かつ施工作業を容易に行うことができる。
また、本実施形態の機器取付方法では、各アンカーボルト3の施工前に各アンカーボルト3の配置を予め設定しておき挿入穴4を予め支持板106に形成する。
この機器取付方法によれば、挿入穴4を予め支持板106に形成しておくことで、施工現場にて挿入穴4の加工作業を要さないことから、施工作業を容易に行うことができる。
また、本実施形態の機器取付方法では、予め設定した各アンカーボルト3の配置において鉄筋Sに干渉するアンカーボルト3がある場合、鉄筋Sを回避する位置に当該アンカーボルト3を施工し、当該アンカーボルト3の位置に合わせて挿入穴4を支持板106に形成する。
この機器取付方法によれば、鉄筋Sを回避してアンカーボルト3を施工した場合、当該アンカーボルト3に対応して支持板106を固定するための挿入穴4を得ることができる。
また、本実施形態の機器取付方法では、1つのアンカーボルト3に対応して位置の異なる複数の挿入穴4を支持板106に形成する。
この機器取付方法によれば、鉄筋Sを回避してアンカーボルト3を施工した場合、当該アンカーボルト3に対応して支持板106を固定するための挿入穴4を得ることができる。
ところで、図16は、本実施形態に係る機器取付装置および機器取付方法の他の例を示す拡大断面図である。図16に示す機器取付方法は、予め設定したアンカーボルト3の配置において鉄筋Sに干渉するアンカーボルト3がある場合の他の対応方法である。
図16に示す機器取付方法では、各アンカーボルト3の施工前に、各アンカーボルト3の配置を予め設定しておき挿入穴4を予め支持板106に形成している。そして、図12に示すように、アンカーボルト固定穴3bが所定深さに至る前に鉄筋Sに到達する場合は、図15に示すように、鉄筋Sに到達したアンカーボルト固定穴3bの周囲に広い凹部3cを形成し、鉄筋Sが無い箇所を確認する。そして、鉄筋Sが無い箇所に、所定深さに至る新たなアンカーボルト固定穴3bを形成する。その後、新たなアンカーボルト固定穴3bを用い、凹部3cをコンクリート5で埋めて、設定と同じ位置にアンカーボルト3を配置する。この場合のアンカーボルト3は、凹部3c内に配置されて、アンカーボルト3の下端が固定された連結板3dと、連結板3dから下側に鉄筋Sを回避して延在する複数(図16では2つ)のアンカー3eとを有している。そして、各アンカー3eがそれぞれ新たなアンカーボルト固定穴3bに固定され、連結板3dが凹部3c内にてコンクリート5で埋設される。
即ち、図16で示す機器取付方法では、アンカーボルト3が、連結板3dと複数のアンカー3eとで複数股に形成されて鉄筋Sを跨ぐため、鉄筋Sの位置が違っていても予め設定されたアンカーボルト3の配置にアンカーボルト3を位置させることができる。この結果、挿入穴4を設定のままの位置で形成することができる。
このように、本実施形態の機器取付装置1では、アンカーボルト3は、鉄筋Sよりも深い位置までコンクリートに埋め込み施工される複数のアンカー3eと、当該各アンカー3eを鉄筋Sよりも浅い位置で連結する連結板3dとを有する構成を含み、各アンカー3eの間で鉄筋Sの位置を回避することが好ましい。
また、本実施形態の機器取付方法では、コンクリートに埋め込み施工される複数のアンカー3eと、当該アンカー3eを鉄筋Sよりも浅い位置で連結する連結板3dとを有し、各アンカー3eの間で鉄筋Sの位置を回避するアンカーボルト3を用いることが好ましい。
1 機器取付装置
2 取付ボルト
2a ナット
2b 雌ネジ穴
3 アンカーボルト
3a ナット
3b アンカーボルト固定穴
3c 凹部
3d 連結板
3e アンカー
4 挿入穴
4a 凹部
5 コンクリート
6 傾き調整部材
6a 穴
10 原子力発電プラント(プラント設備)
52 第2補助給水ポンプ(機器:配管取合機器)
53 分岐給水配管(接続配管)
S 鉄筋

Claims (9)

  1. 鉄筋コンクリート構造物に機器を取り付けるための機器取付装置であって、
    支持板と、
    前記機器側に設けられた複数の取付穴の全ての位置に対応して前記支持板の表面側に立設される取付ボルトと、
    前記鉄筋コンクリート構造物の鉄筋よりも深い位置までコンクリートに埋め込み施工され前記コンクリートの面に立設される複数のアンカーボルトと、
    前記支持板に穿穴され各前記アンカーボルトが挿入可能であって前記鉄筋コンクリート構造物の鉄筋の位置を回避して施工された各前記アンカーボルトの回避位置に合わせて当該アンカーボルトを挿入可能に形成される挿入穴と、
    を備えることを特徴とする機器取付装置。
  2. 前記アンカーボルトに挿通されて前記支持板の裏面と前記コンクリートの面との間に配置され、前記コンクリートの面に対する前記支持板の傾きを調整する傾き調整部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の機器取付装置。
  3. 前記アンカーボルトは、前記鉄筋よりも深い位置までコンクリートに埋め込み施工される複数のアンカーと、当該各アンカーを前記鉄筋よりも浅い位置で連結する連結板とを有する構成を含み、各前記アンカーの間で前記鉄筋の位置を回避することを特徴とする請求項1または2に記載の機器取付装置。
  4. 前記機器は、プラント設備に対して接続配管を通して接続可能に構成された配管取合機器であって、当該配管取合機器を前記鉄筋コンクリート構造物に取り付けることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の機器取付装置。
  5. 鉄筋コンクリート構造物に機器を取り付けるための機器取付方法であって、
    前記機器側に設けられた複数の取付穴の全ての位置に対応して支持板の表面側に取付ボルトを立設する位置を予め決定する工程と、
    前記鉄筋コンクリート構造物の鉄筋を回避して複数のアンカーボルトをコンクリートの面に立設施工する工程と、
    各前記アンカーボルトの施工位置に合わせて当該アンカーボルトを挿入可能に前記支持板に挿入穴を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする機器取付方法。
  6. 各前記アンカーボルトの施工前に各前記アンカーボルトの配置を予め設定しておき前記挿入穴を予め前記支持板に形成することを特徴とする請求項5に記載の機器取付方法。
  7. 予め設定した各前記アンカーボルトの配置において前記鉄筋に干渉するアンカーボルトがある場合、前記鉄筋を回避する位置に当該アンカーボルトを施工し、当該アンカーボルトの位置に合わせて前記挿入穴を前記支持板に形成することを特徴とする請求項5に記載の機器取付方法。
  8. 1つの前記アンカーボルトに対応して位置の異なる複数の前記挿入穴を前記支持板に形成することを特徴とする請求項5に記載の機器取付方法。
  9. コンクリートに埋め込み施工される複数のアンカーと、当該アンカーを鉄筋よりも浅い位置で連結する連結板とを有し、各前記アンカーの間で前記鉄筋の位置を回避するアンカーボルトを用いることを特徴とする請求項5に記載の機器取付方法。
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