JP2015150609A - レーザ加工方法 - Google Patents

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道春 太田
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Shinya Sakakibara
伸哉 榊原
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文広 糸魚川
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Abstract

【課題】微細且つ良好なレーザ加工を行い得るレーザ加工方法及び電子部品の製造方法を提供する。【解決手段】厚さが10μm以上のマスク材12を物体10上に付す工程と、物体上にマスク材が付されている状態で、物体の上方から超短パルスレーザ光を照射し、マスク材を貫く開口14を形成しつつ、物体のうちの開口14の下方の箇所を超短パルスレーザ光により除去加工することにより、物体に孔16を開ける、又は、物体を切断する工程とを有している。【選択図】図3

Description

本発明は、レーザ加工方法に関する。
物体に孔を開ける技術として、ドリル等を用いた機械的な孔開け加工が知られている。
しかし、機械的な孔開け加工では、数μmから数十μmの径の微細な孔を硬脆性材料に開けることは容易ではない。
一方、フォトリソグラフィ技術及びエッチングを用いれば、物体に対して微細な加工を行うことは可能である。
しかし、フォトリソグラフィ技術及びエッチングを用いて深い孔を形成しようとした場合には、長時間を要してしまい、生産性が低い。また、フォトリソグラフィ技術やエッチングを用いた加工は、プロセスが非常に煩雑である。
そこで、レーザビームを物体に照射することにより、物体に孔を開ける技術が注目されている。レーザビームを用いれば、短時間且つ簡便な工程で物体に孔を開けることが可能である。また、レーザビームを用いて物体を切断する技術も注目されている。
特許第3012926号公報 特開2002−210730号公報 特開2011−37707号公報 特開2006−140311号公報
Radley W. Olson and William C.Swope, "Laser drilling with focused Gaussian beams", J. Appl. Phys. 72, 3686 (1992)
しかしながら、単にレーザビームを照射することにより物体を加工した場合には、加工形状がテーパ状になってしまう。即ち、レーザビームを照射することにより物体に孔を形成した場合には、上部が大きく広がったような形状の孔になってしまう。また、レーザビームを照射することにより物体を切断した場合には、物体の上面近傍において加工幅が大きく広がってしまう。また、単にレーザビームを照射することにより物体を加工した場合には、加工箇所の近傍における物体の表面にダメージが加わってしまう場合があった。また、加工箇所の近傍において物体にクラックやチッピングが生じる場合があった。また、加工箇所の近傍における物体の表面にデブリが付着してしまう場合があった。
本発明の目的は、微細且つ良好なレーザ加工を行い得るレーザ加工方法を提供することにある。
本発明の一観点によれば、厚さが10μm以上のマスク材を物体上に付す工程と、前記物体上に前記マスク材が付されている状態で、前記物体の上方から超短パルスレーザ光を照射し、前記マスク材を貫く開口を形成しつつ、前記物体のうちの前記開口の下方の箇所を前記超短パルスレーザ光により除去加工することにより、前記物体に孔を開ける、又は、前記物体を切断する工程とを有するレーザ加工方法が提供される。
本発明によれば、厚いマスク材を物体上に付し、かかるマスク材が物体上に付されている状態で、物体の上方からレーザビームを照射することにより、物体に孔を開け、又は、物体を切断する。このため、レーザビームの照射箇所の近傍における物体の表面にダメージが加わるのを防止しつつ、良好な孔開け又は良好な切断を行うことができる。
レーザ加工装置の一例を示す概略図である。 本発明の第1実施形態によるレーザ加工方法を示す工程断面図(その1)である。 本発明の第1実施形態によるレーザ加工方法を示す工程断面図(その1)である。 レーザビームの照射時間と被加工物に形成される孔の内壁のテーパ角との関係を示すグラフである。 図5は、被加工物に形成された孔のSEM像を示す図(その1)である。 図6は、被加工物に形成された孔のSEM像を示す図(その2)である。 図7は、参考例による被加工物の加工形状を示す断面図である。 切断予定線の例を示す平面図である。 本発明の第2実施形態によるレーザ加工方法を示す工程断面図(その1)である。 本発明の第2実施形態によるレーザ加工方法を示す工程断面図(その1)である。 マスク材の厚さと被加工物の加工幅との関係を示すグラフである。 切断予定線と機能領域との関係を示す平面図である。 本発明の第3実施形態による電子部品の製造方法及びその電子部品を用いた電子装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 本発明の第3実施形態による電子部品の製造方法及びその電子部品を用いた電子装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 本発明の第3実施形態による電子部品の製造方法及びその電子部品を用いた電子装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。 本発明の第3実施形態による電子部品の製造方法及びその電子部品を用いた電子装置の製造方法を示す工程断面図(その4)である。 本発明の第3実施形態による電子部品の製造方法及びその電子部品を用いた電子装置の製造方法を示す工程断面図(その5)である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下で説明する図面において、同じ機能を有するものは同一の符号を付し、その説明を省略又は簡潔にすることもある。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態によるレーザ加工方法について図面を用いて説明する。
(レーザ加工装置)
まず、本実施形態によるレーザ加工方法に用いられるレーザ加工装置について説明する。図1は、レーザ加工装置の一例を示す概略図である。図1において、各構成要素間の接続は実線で示されており、レーザ光の光路は破線で示されている。
レーザ加工装置100は、レーザ光を発するレーザ光源102と、レーザ加工装置全体の制御を司る制御部104と、加工対象である被加工物(物体)10が載置されるステージ106とを有している。被加工物10としては、例えば孔を形成することを要する物体や、切断することを要する物体等が挙げられる。レーザ加工装置100は、物品(製品)を製造する製造装置に備えられている。
レーザ加工装置100は、被加工物10にレーザ光を照射することにより、被加工物10を加工し得るものである。レーザ加工装置100は、例えば、被加工物10にレーザ光を照射することにより、被加工物10に孔を開けることができる。また、レーザ加工装置100は、被加工物10にレーザ光を走査することにより、被加工物10を切断することができる。
制御部104は、種々の演算、制御、判別等の処理を実行するCPU(図示せず)を有している。また、制御部104は、CPUによって実行される様々な制御プログラム等を格納するROM(図示せず)等を有している。また、制御部104は、CPUが処理中のデータや入力データ等を一時的に格納するRAM(図示せず)等を有している。
制御部104には、所定の指令やデータなどをユーザが入力するための入力操作部108が接続されている。かかる入力操作部108としては、例えばキーボードや各種スイッチ等が用いられる。
制御部104には、種々の表示を行うための表示部110が接続されている。表示部110には、例えば、レーザ加工装置100の動作状態、ステージ106の状態、CCDカメラ112により取得された画像等が表示される。表示部110としては、例えば液晶ディスプレイ等が用いられる。
レーザ光源102は、レーザ光(レーザビーム)を発するものである。ここでは、レーザ光として、例えば、超短パルスレーザを用いる。超短パルスレーザ光としては、例えばフェムト秒レーザ光が用いられている。フェムト秒レーザ光とは、一般的には、パルス幅がフェムト秒(fs:10−15秒)オーダーのパルスレーザ光、即ち、パルス幅が1fs以上、1ps未満のパルスレーザ光のことである。レーザ光源102からは、例えば、パルス幅がフェムト秒のオーダーのパルスレーザビームが出射される。本実施形態では、レーザ光源102として、例えば、中心波長1045nm程度、パルス幅700fs程度のレーザ発振器が用いられている。レーザ光源102から出射されるレーザ光のパワーは、例えば50mW〜20W程度とする。
また、ここでは、レーザ光102から発せられるレーザ光のパルス幅を700fs程度とする場合を例に説明したが、レーザ光のパルス幅は700fs程度に限定されるものではない。また、レーザ光のパルス幅は、フェムト秒のオーダーに限定されるものではなく、ピコ秒のオーダーであってもよい。本願の明細書及び特許請求の範囲において、超短パルスレーザ光とは、パルス幅がフェムト秒であるレーザ光に限定されるものではなく、パルス幅が数十ピコ秒以下であるピコ秒レーザ光をも含むものとする。
また、レーザ光源102から発せられるレーザ光の中心波長も、1045nm程度に限定されるものではなく、適宜設定し得る。
また、レーザ光源102から出射されるレーザ光のパワーも、50mW〜50W程度に限定されるものではなく、適宜設定し得る。
レーザ光源102は、制御部104により制御される。レーザ光源102から出射されるレーザ光のパルス幅は、ユーザが入力操作部108を介して適宜設定し得る。なお、ユーザにより入力された各種の設定情報等は、制御部104に設けられた記憶部(図示せず)内に適宜記憶される。制御部104は、レーザ光が被加工物10に照射されるように、レーザ光源102を制御する。
レーザ光を発するレーザ光源102の後段には、レーザ光の偏光方向を制御する1/2波長板114が設けられている。1/2波長板114の後段には、レーザ光の出力を調整する偏向ビームスプリッタ116が設けられている。1/2波長板114を回転することによりレーザ光の偏光方向を変更すると、偏光ビームスプリッタ116において分岐される偏向成分の割合が変化する。1/2波長板114の回転角を適宜調整することにより、偏向ビームスプリッタ116から出射されるレーザ光のパワーを適宜調整することができる。1/2波長板114と偏向ビームスプリッタ116とが相俟って出力減衰器118が構成されている。このように、レーザ光源102から出射されるレーザ光のレーザ強度は、出力減衰器118により調整し得るようになっている。レーザ光のレーザ強度は、入力操作部108を介してユーザが適宜設定し得る。
なお、ここでは、1/2波長板114と偏光ビームスプリッタ116とにより構成される出力減衰器118を用いてレーザ光の強度を調整する場合を例に説明したが、レーザ光の強度を調整する手段はこれに限定されるものではない。任意の調整手段を用いてレーザ光の強度を適宜調整し得る。
出力減衰器118の後段には、ガルバノスキャナ120が配されている。ガルバノスキャナ120は、ミラーの角度を適宜変化させることによりレーザビームを高速で走査することができる光学機器である。ガルバノスキャナ120に導入されるレーザ光は、ガルバノスキャナ120のミラー122により反射されて、Fθ(F−Theta)レンズ124に導入されるようになっている。Fθレンズ124は、レーザビームに用いられるレンズであり、回転ミラーで等角度走査されたレーザビームを結像面上で等速走査させる機能を有するレンズである。ガルバノスキャナ120とFθレンズ124とが相俟って、レーザビームを2次元走査する走査光学系126が構成されている。走査光学系126は、制御部104により適宜制御される。
Fθレンズ124の下方には、ステージ106が位置している。ステージ106上には、被加工物10が載置される。ステージ106には、ステージ106を駆動するためのステージ駆動部128が接続されている。制御部104は、ステージ駆動部128を介してステージ106を駆動する。ステージ106は、XY軸ステージであってもよいし、XYZ軸ステージであってもよいし、XYZθ軸ステージであってもよい。
このように、レーザ加工装置100は、被加工物10の所望の箇所にレーザビームを照射することができ、また、被加工物10にレーザビームを走査することができる。
レーザ加工装置100は、被加工物10にレーザビームを照射することにより、被加工物10を加工し得る。被加工物10の周囲の雰囲気は、例えば大気(空気)とする。
ステージ106の上方には、CCDカメラ112が設けられている。CCDカメラ112により取得される画像は、制御部104に入力されるようになっている。制御部104は、CCDカメラ112により取得される画像を用いて、被加工物10の位置決め等を行う。
なお、本実施形態では、ガルバノスキャナ120を含む走査光学系126を用いて被加工物10の所望の箇所にレーザ光を照射する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ミラー(図示せず)と集光レンズ(図示せず)とを用い、ステージ106を適宜制御することにより、被加工物10の所望の箇所にレーザビームを照射するようにしてもよい。
被加工物10に対するレーザビームの照射を開始する前には、被加工物10の位置が所定の位置に設定される。制御部104は、ステージ制御部128を介してステージ106を適宜制御し、走査光学系126によるレーザビームの走査が可能な範囲内に被加工物10を位置させる。
被加工物10に対するレーザビームの照射箇所の設定は、例えば走査光学系126を制御することにより行われる。走査光学系126に対する制御は、例えば制御部104により行われる。走査光学系126は、ガルバノスキャナ120のミラー122を適宜回転させることにより、レーザビームの照射箇所を適宜設定し、また、レーザビームの走査を適宜行う。
レーザビームの照射スポットの径は、ユーザが入力操作部108を介して適宜設定し得る。レーザビームの照射スポットの径は、例えば、ステージ106の上面の法線方向にステージ106を上下させることにより調整し得る。レーザビームの照射スポットの径は、例えば数μm〜数十μmの範囲で適宜設定される。
なお、レーザビームの照射スポットの径は、数μm〜数十μmの範囲に限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
レーザビームの照射を行う予定の箇所は、予め制御部104にプログラムされている。
被加工物10に対するレーザビームの照射を開始する際には、例えば、ユーザが入力操作部108を介してレーザビームの照射の開始の指示を行う。
レーザビームの照射の開始の指示が入力されると、制御部104は、以下のようにしてレーザビームの照射を行う。
被加工物10に孔を開ける場合には、制御部104は、被加工物10の所定の箇所にレーザビームが照射されるように走査光学系126を設定しつつ、レーザ光源102からレーザビームを出射する。これにより、レーザビームが照射された箇所において被加工物10の除去加工(アブレーション)が行われ、当該箇所に孔が形成される。
また、被加工物10を切断する場合には、制御部104は、レーザ光源102からレーザビームを繰り返し出射させつつ、走査光学系126を用いてレーザビームを走査する。これにより、ステージ106上において所望の軌跡を描くようにレーザビームが走査され、レーザビームが走査された箇所において被加工物10の除去加工が行われ、当該箇所において被加工物10が切断される。
レーザビームの照射予定領域の全域への走査が完了すると、制御部104は、レーザ光源102からのレーザビームの出射、及び、走査光学系126によるレーザビームの走査を終了させる。
なお、ユーザが入力操作部108を介して指示を行うことにより、レーザビームの照射を終了させるようにしてもよい。
(レーザ加工方法)
次に、本実施形態によるレーザ加工方法について図面を用いて説明する。図2及び図3は、本実施形態によるレーザ加工方法を示す工程断面図である。
ここでは、被加工物10に微細な孔16を形成する場合を例に説明する。
まず、図2(a)に示すように、被加工物(物体)10を用意する。被加工物10の材料は、例えば金属とする。かかる金属は、例えばステンレス鋼とする。被加工物10の厚さは、例えば50μm程度とする。
なお、被加工物10の材料は金属に限定されるものではない。例えば、被加工物10の材料がシリコン等の半導体であってもよい。また、被加工物10の材料が、ガラス等の絶縁体であってもよい。
次に、図2(b)に示すように、被加工物10上にマスク材(マスク層、犠牲層)12を付す。マスク材12の材料としては、例えば低融点合金(低融点金属)を用いる。かかる低融点合金としては、例えば、株式会社大阪アサヒメタル工場製の低融点合金(製品名:Uアロイ)等を用いる。ここでは、例えば融点が64℃程度の低融点合金をマスク材の材料として用いる。低融点合金の融点より高い温度で低融点合金を溶融し、溶解した低融点合金を被加工物10上に塗布する。こうして、被加工物10上にマスク材12が付される。
レーザビームによるマスク材12の加工閾値は、レーザビームによる被加工物10の加工閾値と同等、又は、レーザビームによる被加工物10の加工閾値より低いことが好ましい。被加工物10の加工閾値がマスク材12の加工閾値より低い場合には、マスク材12よりも被加工物10の方が除去加工されやすくなってしまい、マスク材12の加工形状に被加工物10の加工形状を追随させることが困難となるためである。低融点金属の加工閾値は、ステンレス鋼の加工閾値より低い。従って、被加工物10の材料としてステンレス鋼を用い、マスク材12の材料として低融点金属を用いた場合には、マスク材12の加工閾値は、被加工物10の加工閾値より低くなる。
マスク材12の厚さは、以下のような理由により、十分に大きく設定することが好ましい。即ち、レーザビームを照射すると、マスク材12には、上部が大きく広がったような形状の開口14が形成される。マスク材12の厚さが比較的小さい場合には、マスク材12の下面における開口14の開口寸法が比較的大きくなってしまう。被加工物10に形成される孔16は、マスク材12に形成される開口14の形状に追随する。このため、マスク材12の厚さが比較的小さい場合には、被加工物10に形成される孔16は、被加工物10の上部において大きく広がったような形状になってしまう。従って、マスク材12の厚さが比較的小さい場合には、微細で良好な孔16を被加工物10に形成することは困難である。このような理由により、マスク材12の厚さは十分に大きく設定することが好ましい。マスク材12の厚さは、例えば10μm以上であることが好ましい。更には、マスク材12の厚さを、例えば20μm以上とすることが好ましい。更には、マスク材12の厚さを30μm以上とすることが好ましい。ここでは、マスク材12の厚さを、例えば50μm程度とする。
但し、マスク材12の厚さを過度に厚くした場合には、加工に長時間を要してしまう。従って、マスク材12の厚さは適度に設定することが好ましい。例えば、マスク材12の厚さを150μm以下とすることが好ましい。
なお、マスク材12の材料は、低融点金属に限定されるものではなく、適宜設定し得る。また、マスク材12を被加工物10上に付する方法は、塗布法に限定されるものではなく、適宜設定し得る。
次に、被加工物10上にマスク材12が存在している状態で、被加工物10の上方からレーザ光(レーザビーム)を照射する(図2(c)乃至図3(b)参照)。レーザビームの照射は、例えば、図1を用いて上述したレーザ加工装置を用いて行うことができる。レーザビームとしては、例えば超短パルスレーザを用いる。ここでは、例えばパルス幅が700fs程度のフェムト秒レーザを、レーザビームとして用いる。レーザビームの波長は、例えば1045nm程度とする。レーザビームのスポットサイズは、例えばφ33μm程度とする。レーザビームの照射パワーは、マスク材12の加工閾値より高く、且つ、被加工物10の加工閾値より高く設定される。ここでは、レーザビームの照射パワーを例えば500mW程度とする。
なお、レーザビームのパルス幅、波長、スポットサイズ、照射パワー等は、これらに限定されるものではなく、適宜設定し得る。
図2(c)は、レーザ加工の初期段階を示している。より具体的には、図2(c)は、レーザビームの照射を開始してから例えば0.1秒が経過した際の状態を示している。図2(c)における紙面上側の図は、照射されるレーザ光のエネルギー強度分布を示している。図2(c)における紙面下側の図は、マスク材12及び被加工物10の加工形状を示している。レーザビームの照射箇所においては、マスク材12がレーザビームにより除去加工され(アブレーション)、マスク材12を貫く開口(開口部)14が形成される。被加工物10のうちの開口14の下方の箇所においては、被加工物10がレーザビームにより除去加工され、孔16が形成される。マスク材12を貫く開口14の開口寸法(径)は、マスク材12の上面から下面に向かって徐々に小さくなる。換言すれば、マスク材12に形成される開口14は、上部が広がったような形状となる。被加工物10に形成される孔16の開口寸法(径)も、被加工物10の上面から下面に向かって徐々に小さくなる。図2(c)における紙面上側の図に示すように、レーザ光のエネルギー強度分布は、ガウシアン型の分布となっている。このようなエネルギー強度分布のレーザ光が照射されるため、図2(c)における紙面下側の図に示すように、ガウシアン分布を転写したような形状にマスク材12及び被加工物10が加工される。
図4は、レーザビームの照射時間と被加工物に形成される孔の内壁のテーパ角との関係を示すグラフである。図4における横軸は、照射時間を示しており、図4における縦軸は、孔の内壁のテーパ角を示している。図4に示すように、レーザビームの照射を開始してから例えば0.1秒が経過した段階では、孔16の内壁のテーパ角は例えば1.8度程度となる。
ガウシアン分布の裾野に位置するレーザ光は、エネルギー強度が比較的低い。このため、ガウシアン分布の裾野に位置するレーザ光によっては、マスク材12の除去は進行しにくい。ガウシアン分布の裾野に位置するレーザ光は、マスク材12に吸収される。一方、レーザビームのうちの中心に近い部分は、エネルギー強度が極めて高い。このため、レーザビームのうちの中心に近い部分によって、マスク材12及び被加工物10の除去が進行し、開口14の開口寸法及び孔16の径が徐々に拡大していく。このため、レーザ加工を開始してからある程度の時間が経過すると、図3(a)に示すような加工形状となる。図3(a)は、レーザ加工を開始してからある程度の時間が経過した段階を示している。より具体的には、図3(a)は、レーザビームの照射を開始してから例えば1秒が経過した際の状態を示している。図4に示すように、レーザビームの照射を開始してから例えば1秒が経過した段階では、孔16の内壁のテーパ角は例えば5.2度程度となる。
上述したように、ガウシアン分布の裾野に位置するレーザ光は、エネルギー強度が比較的低い。このため、ガウシアン分布の裾野に位置するレーザ光によっては、マスク材12の除去は進行しにくい。一方、レーザビームのうちの中心に近い部分は、エネルギー強度が極めて高い。このため、レーザビームの照射を更に継続すると、レーザビームのうちの中心に近い部分によって、マスク材12及び被加工物10の除去加工が更に進行し、開口14の開口寸法及び孔16の径が更に拡大していく。そして、図3(b)に示すように、被加工物10に形成される孔16の内壁のテーパ角は極めて小さくなる。図3(b)は、レーザ加工を開始してから時間が十分に経過した状態を示している。より具体的には、図3(b)は、レーザビームの照射を開始してから例えば2秒以上が経過した際の状態を示している。図4に示すように、レーザビームの照射を開始してから例えば2秒が経過した段階では、孔16の内壁のテーパ角は例えば0.5度程度となる。また、図4に示すように、レーザビームの照射を開始してから例えば3秒が経過した段階では、孔16の内壁のテーパ角は例えば0度程度となる。こうして、微細且つ良好な孔(貫通孔)16が被加工物10に形成される。
次に、被加工物10上に残存しているマスク材12を除去する。低融点金属は、当該低融点金属の融点より高い温度に加熱された液体を用いて除去することが可能である。従って、ここでは、例えば、マスク材12の融点より高い温度に加熱された水を用いて、マスク材12を除去する。こうして、微細且つ良好な孔16が形成された被加工物10が得られる(図3(c)参照)。
(評価結果)
本実施形態によるレーザ加工方法の評価結果について説明する。図5及び図6は、被加工物に形成された孔のSEM(Scanning Electron Microscope、走査型電子顕微鏡)像を示す図である。図5は、レーザビームを0.1秒間照射した場合のSEM像を示している。図5(a)は被加工物10の上面側のSEM像を示しており、図5(b)は被加工物10の下面側のSEM像を示している。図6は、レーザビームを3秒間照射した場合のSEM像を示している。図6(a)は被加工物10の上面側のSEM像を示しており、図6(b)は被加工物10の下面側のSEM像を示している。
図5から分かるように、レーザ加工の初期の段階では、孔16の径が比較的小さい。また、図5から分かるように、レーザ加工の初期の段階では、被加工物10の下面側における孔16の径が、被加工物10の上面側における孔16の径に対して著しく小さい。また、図5から分かるように、レーザ加工の初期の段階では、孔16の断面形状は、真円に近い形状にはなっていない。
一方、図6から分かるように、十分なレーザ加工が行われた段階では、孔16が所望の径に形成される。また、図6から分かるように、十分なレーザ加工が行われた段階では、被加工物10の下面側における孔16の径と、被加工物10の上面側における孔16の径とが同等となる。また、図6から分かるように、十分なレーザ加工が行われた段階では、孔16の断面形状は、真円に近い形状となる。
このように、本実施形態によれば、微細且つ良好な孔16を形成することができる。
図7は、参考例による被加工物の加工形状を示す断面図である。図7は、被加工物10上にマスク材12を付すことなくレーザビームを被加工物10に照射することにより、孔116を形成した場合の加工形状を示している。図7から分かるように、被加工物10上にマスク材12を付すことなくレーザビームを被加工物10に照射した場合には、ガウシアン分布を転写したような形状に被加工物10が加工される。このため、マスク材12を付すことなくレーザビームを照射した場合には、被加工物10に形成される孔116は、上部が大きく広がったような加工形状になってしまう。また、孔116の周囲における被加工物10の表面にダメージが加わってしまう場合もある。また、レーザビームを照射した箇所の近傍において被加工物10にクラックやチッピングが生じてしまう場合もある。また、レーザビームを照射した箇所の近傍における被加工物10の表面にデブリが付着してしまう場合もある。
これに対し、本実施形態によれば、被加工物10上にマスク材12を付した状態でレーザビームを照射するため、微細で良好な孔16を被加工物10に開けることができる。しかも、本実施形態によれば、被加工物10上にマスク材12を付した状態でレーザビームを照射するため、孔16の周囲における被加工物10の表面にダメージが加わるのを防止することができる。また、本実施形態によれば、被加工物10上にマスク材12を付した状態でレーザビームを照射するため、孔16の周囲において被加工物10にクラックやチッピングが生じるのも防止することができる。また、本実施形態によれば、被加工物10上にマスク材12を付した状態でレーザビームを照射するため、孔16の周囲における被加工物10の表面にデブリが付着するのも防止することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態によるレーザ加工方法について図面を用いて説明する。図1乃至図7に示す第1実施形態によるレーザ加工方法と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態によるレーザ加工方法は、被加工物10aを切断するものである。
図8は、切断予定線の例を示す平面図である。本実施形態によるレーザ加工方法では、切断予定線11に沿ってレーザビームの走査することにより、被加工物10aを切断する。
図9及び図10は、本実施形態によるレーザ加工方法を示す工程断面図である。
まず、図9(a)に示すように、被加工物(物体)10aを用意する。被加工物10aの材料は、例えば半導体とする。より具体的には、被加工物10aの材料は、例えばシリコンとする。ここでは、被加工物10aは、例えばシリコン基板とする。被加工物10aの厚さは、例えば500μm程度とする。
なお、被加工物10aの材料は半導体に限定されるものではない。例えば、被加工物10aの材料がガラス等の絶縁体であってもよい。また、被加工物10aの材料が、例えば金属等であってもよい。また、被加工物10aの厚さも、上記に限定されるものではなく、適宜設定し得る。
次に、図9(b)に示すように、被加工物10a上にマスク材(マスク層、犠牲層)12aを付す。マスク材12aとしては、例えば樹脂シート(樹脂フィルム)を用いる。樹脂シートより成るマスク材12aを被加工物10a上に密着させる。ここでは、樹脂シート(樹脂フィルム)の一方の面に接着層が設けられた樹脂テープを、マスク材12aとして用いる。かかる樹脂テープとしては、例えば、U−LINE社製のMylar(登録商標)テープ(製品名:Black Metalized Mylar(登録商標) Tape、型番:S−15881BL)等を用いる。S−15881BLは、黒色不透明の樹脂テープである。また、S−15881BLにおけるレーザ光の透過率は0%である。S−15881BLの厚さは、50μmである。こうして、被加工物10a上にマスク材12aが接着される。
レーザビームによるマスク材12aの加工閾値は、レーザビームによる被加工物10aの加工閾値と同等、又は、レーザビームによる被加工物10aの加工閾値より低いことが好ましい。被加工物10aの加工閾値がマスク材12aの加工閾値より低い場合には、マスク材12aよりも被加工物10aの方が除去加工されやすくなってしまい、マスク材12aの加工形状に被加工物10aの加工形状を追随させることが困難となるためである。Mylar(登録商標)の加工閾値は、シリコンの加工閾値より低い。従って、被加工物10aの材料としてシリコンを用い、マスク材12aの材料としてMylar(登録商標)を用いた場合には、マスク材12aの加工閾値は、被加工物10aの加工閾値より低くなる。
マスク材12aの厚さは、以下のような理由により、十分に大きく設定することが好ましい。即ち、レーザビームを照射すると、マスク材12aには、上部が大きく広がったような形状の開口14aが形成される。マスク材12aの厚さが比較的小さい場合には、マスク材12aの下面における開口14aの開口寸法が比較的大きくなってしまう。被加工物10aに形成される開口16は、マスク材12aに形成される開口14aの形状に追随する。このため、マスク材12aの厚さが比較的小さい場合には、被加工物10aに形成される開口16aは、被加工物10aの上部において大きく広がったような形状になってしまう。従って、マスク材12aの厚さが比較的小さい場合には、十分に狭い加工幅で被加工物10aを切断することは困難である。このような理由により、マスク材12aの厚さは十分に大きく設定することが好ましい。マスク材12aの厚さは、例えば10μm以上であることが好ましい。更には、マスク材12aの厚さを、例えば20μm以上とすることが好ましい。更には、マスク材12aの厚さを30μm以上とすることが好ましい。ここでは、マスク材12aの厚さを、例えば50μm程度とする。
但し、マスク材12aの厚さを過度に厚くした場合には、加工に長時間を要してしまう。従って、マスク材12aの厚さは適度に設定することが好ましい。例えば、マスク材12aの厚さを150μm以下とすることが好ましい。
なお、マスク材12aの材料は、樹脂に限定されるものではなく、適宜設定し得る。また、マスク材12aを被加工物10a上に付する方法は、接着に限定されるものではなく、適宜設定し得る。
次に、被加工物10a上にマスク材12aが存在している状態で、被加工物10aの上方からレーザ光(レーザビーム)を照射する(図9(c)乃至図10(b)参照)。レーザビームの照射は、例えば、図1を用いて上述したレーザ加工装置を用いて行うことができる。レーザビームとしては、例えば超短パルスレーザを用いる。ここでは、例えばパルス幅が700fs程度のフェムト秒レーザを、レーザビームとして用いる。レーザビームの波長は、例えば1045nm程度とする。レーザビームのスポットサイズは、例えばφ40μm程度とする。レーザビームの照射パワーは、マスク材12aの加工閾値より高く、且つ、被加工物10aの加工閾値より高く設定される。ここでは、レーザビームの照射パワーを例えば10W程度とする。
なお、レーザビームのパルス幅、波長、スポットサイズ、照射パワー等は、これらに限定されるものではなく、適宜設定し得る。
図9(c)は、レーザ加工の初期段階を示している。より具体的には、レーザビームの照射を開始してから例えば0.1秒が経過した際の状態を示している。レーザビームの照射箇所においては、マスク材12aがレーザビームにより除去加工され、マスク材12aを貫く開口(開口部)14aが形成される。被加工物10aのうちの開口14aの下方の箇所においては、被加工物10aがレーザビームにより除去加工され、開口16aが形成される。マスク材12を貫く開口14aの開口寸法(加工寸法)は、マスク材12aの上面から下面に向かって徐々に小さくなる。換言すれば、開口14aは、上部が広がったような形状となる。被加工物10aに形成される開口16aの開口寸法(加工寸法)も、被加工物10aの上面から下面に向かって徐々に小さくなる。レーザ光のエネルギー強度分布は、ガウシアン型の分布となっている。このようなエネルギー強度分布のレーザ光が照射されるため、ガウシアン分布を転写したような形状にマスク材12a及び被加工物10aが加工される。
ガウシアン分布の裾野に位置するレーザ光は、エネルギー強度が比較的低い。このため、ガウシアン分布の裾野に位置するレーザ光によっては、マスク材12aの除去は進行しにくい。ガウシアン分布の裾野に位置するレーザ光は、マスク材12aに吸収される。一方、レーザビームのうちの中心に近い部分は、エネルギー強度が極めて高い。このため、レーザビームのうちの中心に近い部分によって、マスク材12a及び被加工物10aの除去が進行し、開口14a、16aの開口寸法が拡大していく。このため、レーザ加工を開始してからある程度の時間が経過すると、図10(a)に示すような加工形状となる。図10(a)は、レーザ加工を開始してからある程度の時間が経過した段階を示している。より具体的には、図10(a)は、レーザビームの照射を開始してから例えば1秒が経過した際の状態を示している。
上述したように、ガウシアン分布の裾野に位置するレーザ光は、エネルギー強度が比較的低い。このため、ガウシアン分布の裾野に位置するレーザ光によっては、マスク材12aの除去は進行しにくい。一方、レーザビームのうちの中心に近い部分は、エネルギー強度が極めて高い。このため、レーザビームの照射を更に継続すると、レーザビームのうちの中心に近い部分によって、マスク材12a及び被加工物10aの除去加工が更に進行し、開口14a、16aの開口寸法が更に拡大していく。図10(b)は、レーザ加工を開始してから時間が十分に経過した状態を示している。より具体的には、図10(b)は、レーザビームの照射を開始してから例えば2秒以上が経過した際の状態を示している。本実施形態では、被加工物10aに形成される開口16aの内壁のテーパ角は、極めて小さくなる。開口16aが上部で広がったような加工形状にならないため、被加工物10aに形成される開口16aの開口寸法(加工幅)は十分に小さい。被加工物10aに形成される開口16aの開口寸法(加工幅)は、例えば15μm程度となる。
レーザビームの照射箇所を切断予定線11(図8参照)に沿って移動させつつ、図9(c)乃至図10(b)を用いて上述したレーザ加工を繰り返し行うことにより、切断予定線11に沿って被加工物10aを切断することができる。即ち、切断予定線11に沿ってレーザビームを走査することにより、被加工物10aを切断することができる。
被加工物10aの切断が完了した後には、被加工物10a上に残存しているマスク材12aを除去する。例えば、マスク材12aを被加工物10a上から剥離することにより、マスク材12aを除去し得る。こうして、極めて狭い加工幅で切断された被加工物10aが得られる(図10(c)参照)。
(評価結果)
本実施形態によるレーザ加工方法の評価結果について説明する。図11は、マスク材の厚さと被加工物の加工幅との関係を示すグラフである。図11の横軸は、マスク材12aの厚さを示している。図11の縦軸は、切断箇所における加工幅を示している。比較例1は、マスク材12aを被加工物10a上に付することなく、レーザビームを照射することにより、被加工物10aを切断したものである。実施例1乃至実施例6は、マスク材12aを被加工物10a上に付した状態でレーザビームを照射することにより、被加工物10aを切断したものである。
実施例1では、マスク材12aとして、ソマール株式会社製の加熱剥離タイプの熱発泡粘着フィルム(ソマタック(登録商標)TEシリーズ)(型番:PS−902TE)を用いた。PS−902TEは、半透明の熱発泡粘着フィルムである。また、PS−902TEにおけるレーザ光の透過率は59%である。また、PS−902TEの厚さは、30μmである。
実施例2では、マスク材12aとして、U−LINE社製のMylar(登録商標)テープ(製品名:Black Metalized Mylar(登録商標) Tape、型番:S−15881BL)を用いた。S−15881BLは、黒色不透明のテープである。また、S−15881BLにおけるレーザ光の透過率は0%である。また、S−15881BLの厚さは、50μmである。
実施例3では、マスク材12aとして、ヒューグルエレクトロニクス株式会社製のダイシングテープ(型番:Hu−859ABR)を用いた。Hu−859ABRは、青色半透明のテープである。また、Hu−859ABRにおけるレーザ光の透過率は94%である。また、Hu−859ABRの厚さは、80μmである。
実施例4では、マスク材12aとして、リンテック株式会社製のNon−UV型のダイシングテープ(商品名:Gシリーズ)を用いた。Gシリーズは、黒色半透明のテープである。また、Gシリーズにおけるレーザ光の透過率は43%である。また、Gシリーズの厚さは、80μmである。
実施例5では、マスク材12aとして、ソマール株式会社製の加熱剥離タイプの熱発泡粘着フィルム(ソマタック(登録商標)TEシリーズ)(型番:PS−2011TE)を用いた。PS−2011TEは、半透明の熱発泡粘着フィルムである。また、PS−2011TEにおけるレーザ光の透過率は36%である。また、PS−2011TEの厚さは、120μmである。
実施例6では、マスク材12aとして、ソマール株式会社製の加熱剥離タイプの熱発泡粘着フィルム(ソマタック(登録商標)TEシリーズ)(型番:PS−2021TE)を用いた。PS−2021TEは、薄ピンク色の半透明の熱発泡粘着フィルムである。また、PS−2021TEにおけるレーザ光の透過率は63%である。また、PS−2021TEの厚さは、120μmである。
図11から分かるように、比較例1では、加工幅は25μm程度と比較的広かった。
これに対し、図11から分かるように、実施例1〜6では、加工幅を16μm以下にまで小さくすることができた。
これらのことから、本実施形態によれば、極めて小さい加工幅で被加工物10aを切断し得ることがわかる。
また、図11から分かるように、マスク材12aの厚さが厚くなるに伴って、被加工物10aの切断箇所における加工幅が小さくなった。
また、被加工物10aの切断箇所における加工幅は、マスク材12aの色や透過率に殆ど依存しなかった。
このように、被加工物10aを切断するようにしてもよい。本実施形態では、被加工物10a上にマスク材12aを付した状態でレーザビームを照射するため、極めて狭い加工幅で被加工物10に切断することができる。しかも、本実施形態によれば、被加工物10a上にマスク材12aを付した状態でレーザビームを照射するため、切断箇所の近傍における被加工物10aの表面にダメージが加わるのを防止することができる。また、本実施形態によれば、被加工物10a上にマスク材12aを付した状態でレーザビームを照射するため、切断箇所において被加工物10aにクラックやチッピングが生じるのも防止することができる。また、本実施形態によれば、被加工物10a上にマスク材12aを付した状態でレーザビームを照射するため、切断箇所の周囲における被加工物10aの表面にデブリが付着するのも防止することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態によるレーザ加工方法、電子部品の製造方法並びにその電子部品を用いた電子装置の製造方法について図面を用いて説明する。図1乃至図11に示す第1又は第2実施形態によるレーザ加工方法等と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態では、インターポーザを製造する場合を例に説明するが、これに限定されるものではない。本発明は、様々な電子部品を製造する際に広く適用することができる。
図12は、切断予定線と機能領域との関係を示す平面図である。
本実施形態によるインターポーザは、基板10a内の複数の機能領域13にインターポーザ15の様々な構成要素を形成した後に、切断予定線11に沿って基板10aを切断し、個片化することにより製造される。
切断予定線11は、互いに隣接する機能領域13の間に位置する。機能領域13は、切断後における基板10a(図17参照)の周縁部を除く領域であり、インターポーザを構成する様々な構成要素が形成される領域である。機能領域13内には、ビア18(図17参照)や多層配線構造20a、20b(図17参照)等、インターポーザ15の様々な構成要素が形成される。
図13乃至図17は、本実施形態による電子部品の製造方法及びその電子部品を用いた電子装置の製造方法を示す工程断面図である。
まず、図13(a)に示すように、被加工物である基板10aを用意する。基板10aは、例えばシリコン基板とする。シリコン基板10aの厚さは、例えば500μm程度とする。
なお、基板10aはシリコン基板に限定されるものではない。例えば、基板10aとして、ガラス基板等を用いてもよい。また、基板10aの厚さも、上記に限定されるものではなく、適宜設定し得る。
次に、図13(b)に示すように、基板10a上にマスク材(マスク層、犠牲層)12bを付す。マスク材12bとしては、例えば樹脂シート(樹脂フィルム)を用いる。樹脂シートより成るマスク材12bを基板10a上に密着させる。ここでは、樹脂シート(樹脂フィルム)の一方の面に接着層が設けられた樹脂テープを、マスク材12bとして用いる。かかる樹脂テープとしては、例えば、U−LINE社製のMylar(登録商標)テープ(製品名:Black Metalized Mylar(登録商標) Tape、型番:S−15881BL)等を用いる。マスク材12bの厚さは、例えば50μm程度とする。こうして、基板10a上にマスク材12bが付される。
レーザビームによるマスク材12bの加工閾値は、レーザビームによる基板10aの加工閾値と同等、又は、レーザビームによる基板10aの加工閾値より低いことが好ましい。基板10aの加工閾値がマスク材12bの加工閾値より低い場合には、マスク材12bよりも被加工物10aの方が除去加工されやすくなってしまい、マスク材12bの加工形状に基板10aの加工形状を追随させることが困難となるためである。上述したように、Mylar(登録商標)の加工閾値は、シリコンの加工閾値より低い。従って、基板10aの材料としてシリコンを用い、マスク材12bの材料としてMylar(登録商標)を用いた場合には、マスク材12bの加工閾値は、基板10aの加工閾値より低くなる。
マスク材12bの厚さは、以下のような理由により、十分に大きく設定することが好ましい。即ち、レーザビームを照射すると、マスク材12bには、上部が大きく広がったような形状の開口14が形成される。マスク材12bの厚さが比較的小さい場合には、マスク材12の下面における開口14の開口寸法が比較的大きくなってしまう。被加工物10aに形成される孔16は、マスク材12bに形成される開口14の形状に追随する。このため、マスク材12bの厚さが比較的小さい場合には、被加工物10aに形成される孔16は、被加工物10aの上部において大きく広がったような形状になってしまう。従って、マスク材12bの厚さが比較的小さい場合には、微細で良好な孔16を被加工物10aに形成することは困難である。このような理由により、マスク材12bの厚さは十分に大きく設定することが好ましい。マスク材12bの厚さは、例えば10μm以上であることが好ましい。更には、マスク材12bの厚さを、例えば20μm以上とすることが好ましい。更には、マスク材12bの厚さを30μm以上とすることが好ましい。ここでは、マスク材12bの厚さを、例えば50μm程度とする。
但し、マスク材12bの厚さを過度に厚くした場合には、加工に長時間を要してしまう。従って、マスク材12bの厚さは適度に設定することが好ましい。例えば、マスク材12bの厚さを150μm以下とすることが好ましい。
なお、マスク材12bの材料は、樹脂に限定されるものではなく、適宜設定し得る。また、マスク材12bを基板10a上に付する方法は、接着に限定されるものではなく、適宜設定し得る。
次に、基板10a上にマスク材12aが存在している状態で、基板10aの上方からレーザ光(レーザビーム)を照射する(図13(c)参照)。レーザビームの照射は、例えば、図1を用いて上述したレーザ加工装置を用いて行うことができる。レーザビームとしては、例えば超短パルスレーザを用いる。ここでは、例えばパルス幅が700fs程度のフェムト秒レーザをレーザビームとして用いる。レーザビームの波長は、例えば1045nm程度とする。レーザビームのスポットサイズは、例えばφ40μm程度とする。レーザビームの照射パワーは、マスク材12aの加工閾値より高く、且つ、被加工物10aの加工閾値より高く設定される。ここでは、レーザビームの照射パワーを例えば10W程度とする。こうして、内壁のテーパ角が極めて小さい良好な孔(貫通孔)16が基板10aに形成される。
なお、レーザビームのパルス幅、波長、スポットサイズ、照射パワー等は、これらに限定されるものではなく、適宜設定し得る。
次に、基板10a上に残存しているマスク材12bを除去する。例えば、マスク材12bを基板10a上から剥離することにより、マスク材12bを除去し得る。こうして、良好な孔16が形成された基板10aが得られる(図14(a)参照)。
次に、例えば熱酸化法により、基板10aの表面にシリコン酸化膜より成る絶縁膜(図示せず)を形成する。これにより、基板10aに形成された孔16の内壁が絶縁膜により覆われる。かかる絶縁膜を形成するのは、後述するビア18同士が基板10aを介して短絡するのを防止するためである。
次に、図14(b)に示すように、貫通孔16内に、ビア(導電体)18を埋め込む。ビア18の材料としては、例えば銅(Cu)を用いる。例えば無電解めっき法及び電界めっき法を用いることにより、孔16内にビア18を埋め込むことが可能である。
次に、図14(c)に示すように、基板10aの上面側及び下面側に、多層配線構造20a、20bをそれぞれ形成する。多層配線構造20a、20bは、層間絶縁層(図示せず)を介して配線層(図示せず)を積層することにより形成されている。層間絶縁層としては、例えば層間絶縁用フィルム等を用いることができる。層間絶縁用フィルムとしては、例えば味の素株式会社製のABF(Ajinomoto Build-up Film)等が用いられる。配線層は、例えば無電解めっき法及び電解めっき法を用いて形成し得る。
次に、図15(a)に示すように、例えば、多層配線構造(ビルドアップ層)20bの下面側に半田バンプ22を形成する。半田バンプ22は、多層配線構造(ビルドアップ層)20bの下面側に形成された電極パッド(図示せず)等に接続される。
次に、図15(b)に示すように、多層配線構造20a、20bが形成された基板10a上にマスク材(マスク層、犠牲層)12cを付す。マスク材12cとしては、例えば樹脂シート(樹脂フィルム)を用いる。樹脂シートより成るマスク材12cを基板10a上に密着させる。ここでは、樹脂シート(樹脂フィルム)の一方の面に接着層が設けられた樹脂テープを、マスク材12cとして用いる。かかる樹脂テープとしては、例えば、U−LINE社製のMylar(登録商標)テープ(製品名:Black Metalized Mylar(登録商標) Tape、型番:S−15881BL)等を用いる。マスク材12cの厚さは、例えば50μm程度とする。こうして、多層配線構造20a、20bが形成された基板10a上にマスク材12cが付される。
レーザビームによるマスク材12cの加工閾値は、レーザビームによる基板10aの加工閾値と同等、又は、レーザビームによる基板10aの加工閾値より低いことが好ましい。基板10aの加工閾値がマスク材12cの加工閾値より低い場合には、マスク材12cよりも被加工物10aの方が除去加工されやすくなってしまい、マスク材12cの加工形状に基板10aの加工形状を追随させることが困難となるためである。上述したように、Mylar(登録商標)の加工閾値は、シリコンの加工閾値より低い。従って、基板10aの材料としてシリコンを用い、マスク材12cの材料としてMylar(登録商標)を用いた場合には、マスク材12cの加工閾値は、基板10aの加工閾値より低くなる。
マスク材12cの厚さは、以下のような理由により、十分に大きく設定することが好ましい。即ち、レーザビームを照射すると、マスク材12cには、上部が大きく広がったような形状の開口14aが形成される。マスク材12cの厚さが比較的小さい場合には、マスク材12cの下面における開口14aの開口寸法が比較的大きくなってしまう。被加工物10aに形成される開口16は、マスク材12cに形成される開口14aの形状に追随する。このため、マスク材12cの厚さが比較的小さい場合には、被加工物10aに形成される開口16aは、被加工物10aの上部において大きく広がったような形状になってしまう。従って、マスク材12cの厚さが比較的小さい場合には、十分に狭い加工幅で被加工物10aを切断することは困難である。このような理由により、マスク材12cの厚さは十分に大きく設定することが好ましい。マスク材12cの厚さは、例えば10μm以上であることが好ましい。更には、マスク材12cの厚さを、例えば20μm以上とすることが好ましい。更には、マスク材12cの厚さを30μm以上とすることが好ましい。ここでは、マスク材12cの厚さを、例えば50μm程度とする。
但し、マスク材12cの厚さを過度に厚くした場合には、加工に長時間を要してしまう。従って、マスク材12cの厚さは適度に設定することが好ましい。例えば、マスク材12cの厚さを150μm以下とすることが好ましい。
なお、マスク材12cの材料は、樹脂に限定されるものではなく、適宜設定し得る。また、マスク材12cを基板10a上に付する方法は、接着に限定されるものではなく、適宜設定し得る。
次に、基板10a上にマスク材12cが存在している状態で、基板10aの上方からレーザ光(レーザビーム)を走査する(図16(a)参照)。レーザビームの照射は、例えば、図1を用いて上述したレーザ加工装置を用いて行うことができる。切断予定線11(図12参照)に沿うようにレーザビームを走査する。レーザビームとしては、例えば超短パルスレーザを用いる。ここでは、例えばパルス幅が700fs程度のフェムト秒レーザをレーザビームとして用いる。レーザビームの波長は、例えば1045nm程度とする。レーザビームのスポットサイズは、例えばφ40μm程度とする。レーザビームの照射パワーは、マスク材12aの加工閾値より高く、且つ、被加工物10aの加工閾値より高く設定される。ここでは、レーザビームの照射パワーを例えば10W程度とする。こうして、極めて狭い加工幅で基板10aが切断される。
なお、レーザビームのパルス幅、波長、スポットサイズ、照射パワー等は、これらに限定されるものではなく、適宜設定し得る。
こうして、本実施形態による電子部品、即ち、本実施形態によるインターポーザ15が製造される(図16(b)参照)。
この後、図17に示すように、本実施形態によるインターポーザ15上に半導体装置24を実装する。半導体装置24とインターポーザ15とは、半田バンプ26を用いて電気的に接続される。より具体的には、半導体装置24の下面に形成された電極パッド(図示せず)と、インターポーザ15の多層配線構造20aの上部に形成された電極パッド(図示せず)とが、半田バンプ26を介して電気的に接続される。
こうして、本実施形態による電子装置が製造される。
なお、インターポーザや半導体装置等を更に適宜積層することにより電子装置を構成してもよい。
[変形実施形態]
上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、第3実施形態では、電子部品を製造する場合を例に説明したが、本発明は、様々な製品(物品)を製造する際に適用することができる。例えば、注射針に孔を開ける際に本発明を適用するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、被加工物に照射するレーザビームとして超短パルスレーザを用いる場合を例に説明したが、被加工物に照射するレーザビームは超短パルスレーザに限定されるものではない。被加工物をアブレーション除去加工し得るレーザビームを適宜用いることができる。例えば、被加工物に照射するレーザビームとして、長パルスレーザ等を用いてもよい。
また、第2実施形態では、レーザビームの照射箇所を切断予定線11に沿って移動させつつ、図9(c)乃至図10(b)を用いて上述したレーザ加工を繰り返し行うことにより、被加工物10aを切断する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、切断予定線11に沿ったレーザビームの走査を複数回行うことにより、被加工物10aを切断するようにしてもよい。
10…被加工物
11…切断予定線
12…マスク材
13…機能領域
14…開口
15…インターポーザ
16…孔
18…ビア
20a、20b…多層配線構造
22…半田バンプ
24…半導体装置

Claims (6)

  1. 厚さが10μm以上のマスク材を物体上に付す工程と、
    前記物体上に前記マスク材が付されている状態で、前記物体の上方から超短パルスレーザ光を照射し、前記マスク材を貫く開口を形成しつつ、前記物体のうちの前記開口の下方の箇所を前記超短パルスレーザ光により除去加工することにより、前記物体に孔を開ける、又は、前記物体を切断する工程と
    を有するレーザ加工方法。
  2. 前記マスク材を付す工程では、低融点合金より成る前記マスク材を前記物体上に付す、請求項1に記載のレーザ加工方法。
  3. 前記マスク材を付す工程では、樹脂シートである前記マスク材を前記物体に密着させる、請求項1に記載のレーザ加工方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレーザ加工方法により得られた物品。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレーザ加工方法に用いるレーザ加工装置。
  6. 請求項5に記載のレーザ加工装置を備える製造装置。
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