JP2015150144A - 超音波診断装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数のビーム送信手段1は、走査方向に配列され、走査方向に直交する深度方向に超音波ビームを送信するための複数の振動子からなる。送信部2は、走査方向に隣接する所定数nのビーム送信手段を一群とし、複数mの群において、隣り合う一群同士で1からn−1個のうちいずれかの個数のビーム送信手段を共有し、各一群における複数の焦点位置を深度方向で区分けされた複数の領域のうちの予め定められた一つの領域に設定して、複数mの群のビーム送信手段を駆動して超音波ビームを送信させる。受信部3は、各一群のビーム送信手段毎に、一群が超音波ビームを送信した深度方向の各領域の焦点位置からのエコー信号を受信し、各領域の焦点位置からの受信ビームデータとして出力する。画像処理部7は、各受信ビームデータを基に、画像を生成する。
【選択図】図6
Description
超音波診断装置の第1実施形態について各図を参照して説明する。
先ず、超音波診断装置の基本的な構成について図6を参照して簡単に説明する。図6は、超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。
アレイプローブ1は、走査方向に配列された複数のビーム送信手段を有する。ビーム送信手段は、走査方向に配列された複数の振動子からなり、走査方向に直交する深度方向に1つの超音波ビームを送信する。振動子は、送信回路2より得られる電気信号による送信信号を超音波信号に変換し、図示しない被検体へ送信を行うと同時に、被検体より生じたエコー信号を受信し、電気信号に変換する機能を有する。
システム制御部9は、各機能部の制御を行う機能を有する。また、図示しない操作卓等から指示される操作者の入力等の情報を各機能部へ伝える機能を有する。
スキャン制御部4は、システム制御部9からの指示に従って走査条件を決定する。システム制御部9からの指示としては、ビーム数、フレーム数、フレームレート等が挙げられる。走査条件としては、例えば、パルス繰り返し周波数(Pulse Repetition Frequency:PRF)や送信ビーム位置、受信ビーム位置、受信開口、一群となるビーム送信手段の数、ビーム位置のずらし数、加算合成情報等が挙げられる。ここで、「受信開口」とは、1つの受信ビームの受信に用いられる複数の振動子のセットをいう。
受信部は、スキャン制御部4からの受信位置情報等の走査条件に従って、一群のビーム送信手段毎に、一群が超音波ビームを送信した深度方向の各領域(第1領域、第2領域)の焦点位置におけるエコー信号をアレイプローブ1から受信し、エコー信号に並行同時受信処理を実行し、受信ビームデータを生成する。
受信部により生成された受信ビームデータは、加算器5に供給される。加算器5は、スキャン制御部4から与えられる受信位置情報(走査線情報を含む)、加算合成情報等に従って、同一走査線(ビーム)上に位置するビームデータであって、受信回路3から受けたビームデータと画像メモリ6から読み出したビームデータを合成(加算)し、各領域の焦点位置からの一連のビームデータとする機能を有する。
画像メモリ6は、加算器5から得られた合成ビームデータを一時記憶し、ビーム数の増減やビーム順等の処理を行ったビームデータを生成して画像処理部7へ出力する機能を有する。
画像処理部7は、画像メモリ6から得られた合成ビームデータに対して、システム制御部9から指示されたフィルタ処理等を行い、画像表示部8へ転送する機能を有する。
画像表示部8は、画像処理部7から受けた合成ビームデータを画像に表示する機能を有する。
例えば、1回目の送受信前、画像メモリ6には受信ビームデータが記憶されていない。
1回目の送信では、図7Aに示すように、一群のビーム送信手段が、“1b”と“1c”との間(受信ビーム位置2と3との間)を送信中心として超音波ビームを深度が浅い領域(第1領域)の焦点位置に送信する。第1領域の焦点位置を図7Aに黒丸印“●”で示す。また、焦点が合っていない領域の非焦点位置を図7Aに白丸印“○”で示す。受信部は、その焦点位置におけるエコー信号をアレイプローブ1から受信し、エコー信号に並行同時受信処理を実行し、4つの受信ビームデータを出力する。図7Eに、出力された4つの受信ビームデータ1a、1b、1c、1dを示し、また、受信ビーム位置1、2、3、4を示す。
受信ビームデータ1a、1b、1c、1dは加算器5に供給される。加算器5は、受信ビームデータ1a、1b、1c、1dと、画像メモリ6から読み出した受信ビームデータを合成(加算)する。画像メモリ6には受信ビームデータが記憶されていないため、合成後の受信ビームデータは、1a、1b、1c、1dとなる(図8A参照)。画像メモリ6は、加算器5から得られた合成ビームデータを一時記憶する。画像処理部7は、合成ビームデータを画像処理して画像表示部8に転送する。画像表示部8は、画像処理された合成ビームデータを画像に表示する。
2回目の送信では、図7Bに示すように、一群のビーム送信手段が、“2b”と“2c”との間(受信ビーム位置5と6との間)を送信中心として超音波ビームを深度が深い領域(第2領域)の焦点位置に送信する。第2領域の焦点位置を図7Bに黒丸印“●”で示す。また、焦点が合っていない領域の非焦点位置を図7Bに白丸印“○”で示す。受信部は、その焦点位置におけるエコー信号をアレイプローブ1から受信し、エコー信号に並行同時受信処理を実行し、4つの受信ビームデータを出力する。図7Fに、出力された4つの受信ビームデータ2a、2b、2c、2dを示し、また、受信ビーム位置4、5、6、7を示す。
受信ビームデータ2a、2b、2c、2dは加算器5に供給される。加算器5は、受信ビームデータ2a、2b、2c、2dと、画像メモリ6から読み出した受信ビームデータ1a、1b、1c、1dを合成(加算)する。合成後の受信ビームデータは、1a、1b、1c、1d+2a、2b、2c、2dとなる(図8B参照)。画像メモリ6は、加算器5から得られた合成ビームデータを一時記憶する。画像処理部7は、合成ビームデータを画像処理して画像表示部8に転送する。画像表示部8は、画像処理された合成ビームデータを画像に表示する。
3回目の送信では、図7Cに示すように、一群のビーム送信手段が、“3b”と“3c”との間(受信ビーム位置8と9との間)を送信中心として超音波ビームを第1領域の焦点位置に送信する。第1領域の焦点位置を図7Cに黒丸印“●”で示す。また、焦点が合っていない領域の非焦点位置を図7Cに白丸印“○”で示す。受信部は、その焦点位置におけるエコー信号をアレイプローブ1から受信し、エコー信号に並行同時受信処理を実行し、4つの受信ビームデータを出力する。図7Gに、出力された4つの受信ビームデータ3a、3b、3c、3dを示し、また、受信ビーム位置7、8、9、10を示す。
受信ビームデータ3a、3b、3c、3dは加算器5に供給される。加算器5は、受信ビームデータ3a、3b、3c、3dと、画像メモリ6から読み出した受信ビームデータ1a、1b、1c、1d+2a、2b、2c、2dを合成(加算)する。合成後の受信ビームデータは、1a、1b、1c、1d+2a、2b、2c、2d+3a、3b、3c、3dとなる(図8C参照)。画像メモリ6は、加算器5から得られた合成ビームデータを一時記憶する。画像処理部7は、合成ビームデータを画像処理して画像表示部8に転送する。画像表示部8は、画像処理された合成ビームデータを画像に表示する。
4回目の送信では、図7Dに示すように、一群のビーム送信手段が、“4b”と“4c”との間(受信ビーム位置11と12との間)を送信中心として超音波ビームを第2領域の焦点位置に送信する。第2領域の焦点位置を図7Dに黒丸印“●”で示す。また、焦点が合っていない領域の非焦点位置を図7Dに白丸印“○”で示す。受信部は、その焦点位置におけるエコー信号をアレイプローブ1から受信し、エコー信号に並行同時受信処理を実行し、4つの受信ビームデータを出力する。図7Hに、出力された4つの受信ビームデータ4a、4b、4c、4dを示し、また、受信ビーム位置10、11、12、13を示す。
受信ビームデータ4a、4b、4c、4dは加算器5に供給される。加算器5は、受信ビームデータ4a、4b、4c、4dと、画像メモリ6から読み出した受信ビームデータ1a、1b、1c、1d+2a、2b、2c、2d+3a、3b、3c、3dを合成(加算)する。合成後の受信ビームデータは、1a、1b、1c、1d+2a、2b、2c、2d+3a、3b、3c、3d+4a、4b、4c、4dとなる(図8D参照)。画像メモリ6は、加算器5から得られた合成ビームデータを一時記憶する。画像処理部7は、ビームデータを画像処理して画像表示部8に転送する。画像表示部8は、画像処理された合成ビームデータを画像に表示する。図9Aに、表示された合成ビームデータの画像を示す。
次に、超音波診断装置の第2実施形態について図9を参照して説明する。図9は重みづけ画像処理前の合成ビームデータの一例を示す図である。図9Aに、加算器5により合成された重みづけの対象となる合成ビームデータを示す。なお、合成ビームデータは、前述するようにXY座標において、同一位置における受信ビームデータを合成(加算)したものである。合成ビームデータにおいては、いずれかの焦点が合っている座標位置からの受信ビームデータ、および、いずれの焦点も合っていない座標位置からの受信ビームデータが含まれる。
これに対し、第2実施形態では、画像処理部7が、超音波ビームの送信の対象とされなかった領域における焦点位置からの受信ビームデータ(すなわち、送信焦点の合ってないピクセルデータ)に対して、走査方向において最も近接する焦点位置からの受信ビームデータ(すなわち、隣り合う送信焦点の合ったピクセルデータ)を用いて、重みづけ画像処理を行う。
次に、超音波診断装置の第3実施形態について図10を参照して説明する。図10Aは、超音波診断装置のスキャンにおける1回目の送受信の時の超音波ビームの一例を示す図である。
第3実施形態において、第1実施形態に係る超音波診断装置と異なる構成について主に説明し、同じ構成についてその説明を省略する。
すなわち、第3実施形態では、スキャン制御部4からの走査条件を受けて、送信部は、複数m=16の群を所定数s=8ずつ束ねた2(=m/s)個の束毎に、各束の一群ずつビーム送信手段を同時に駆動して焦点位置を所定の領域に設定して超音波ビームを同時に送信させる。
前記第3実施形態では、総数tのビーム位置を2つの束に分けたが、3つ以上の束に分けてもよい。このときにおいても、一つの束におけるその領域からのエコー信号のみを受信し、他の束におけるそれらの領域からのエコー信号を受信しないように、エコー信号の受信時刻に所定の許容時間を設け、焦点位置となる一の領域と他の領域とを互いに十分に離間させる必要がある。
また、前記第3実施形態では、総数t=50のビーム位置をt´=25個ずつの束にした束毎に、所定数n=4を一群とし、隣り合う一群同士でのビーム送信手段を共有するときの個数k=1(ビーム位置のずらし数r=3)とした並列同時受信法について説明したが、共有の個数k=2(ビーム位置のずらし数r=2)や共有の個数k=3(ビーム位置のずらし数r=1)であってもよい。
2 送信回路
3 受信回路
4 スキャン制御
5 加算器
6 画像メモリ
7 画像処理部
8 画像表示部
9 システム制御部
Claims (4)
- 走査方向に配列され、前記走査方向に直交する深度方向に超音波ビームを送信するための複数の振動子からなる複数のビーム送信手段と、
前記走査方向に隣接する所定数nのビーム送信手段を一群とし、複数mの群において、隣り合う前記一群同士で1からn−1個のうちいずれかの個数のビーム送信手段を共有し、各前記一群における複数の焦点位置を前記深度方向で区分けされた複数の領域のうちの予め定められた一つの領域に設定して、前記複数mの群のビーム送信手段を駆動して前記超音波ビームを送信させる送信部と、
各前記一群のビーム送信手段毎に、前記一群が超音波ビームを送信した前記深度方向の各領域の焦点位置からのエコー信号を受信し、各領域の焦点位置からの受信ビームデータとして出力する受信部と、
前記各受信ビームデータを基に、画像を生成する画像処理部と、
を有する
ことを特徴とする超音波診断装置。 - 前記受信部は、各一群で前記共有するビーム送信手段が超音波ビームを送信した前記深度方向の各領域の焦点位置から受信したエコー信号を基に各一群の受信ビームデータを合成することで、前記各領域の焦点位置からの一連の受信ビームデータとすることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
- 前記焦点位置は、前記深度方向で第1の領域とそれより遠方の第2の領域とに区分けされ、
前記画像処理部は、前記第1の領域の焦点位置、及び第2の領域の焦点位置のうち、前記超音波ビームの送信の対象とされなかった領域における焦点位置からの受信ビームデータについては、前記超音波ビームの送信の対象領域で前記走査方向において最も近接する焦点位置からの受信ビームデータにより重みづけすることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波診断装置。 - 前記送信部は、前記複数mの群を所定数sずつ束ねた束毎に、前記一群ずつ前記ビーム送信手段を同時に駆動して前記焦点位置を所定の領域に設定して前記超音波ビームを同時に送信させ、
前記受信部は、前記各束の群の前記ビーム送信手段が対象とする焦点位置からの受信ビームデータであることを識別して出力することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の超音波診断装置。
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