JP2015148850A - システム及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ネットワークを通して電子文書データを受信して表示し、画像形成処理を行うシステムにおいて、複数の識別子を変更しながら電子文書データを取得して段組レイアウトを行う処理を効率的に実現すること。
【解決手段】本システムは、段組レイアウトの分割数を設定し、設定された段組レイアウトの分割数から算出される段組の幅または高さを取得し、複数の識別子を用いて取得した複数の電子文書データのうち、段組の幅または高さに収まるデータを段組レイアウトの対象として決定し、決定した複数の電子文書データを段組レイアウトで出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、段組レイアウトで印刷を実現する技術に関する。
Webコンテンツは通常、HTML(HyperText Markup Language)言語で記述されているため、厳密なページレイアウトの概念がない。表示領域に合わせて改行位置が自動的に決められ、ページレイアウトが行われる。例えば、ユーザがWebコンテンツをA4サイズの用紙等に印刷する際に、Web閲覧ソフトウェアで表示している状態とは異なる体裁で印刷される場合がある。また、Webページ内の文字や画像の配置についても、想定外となることがある。
一方、スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、Webコンテンツの制作者が様々な表示閲覧デバイスを想定してWebコンテンツを用意し、表示閲覧デバイスに合わせてWebコンテンツを配信することが行われている。具体的にはコンテンツ配信サーバにて、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)リクエストヘッダ中のユーザエージェント(UserAgent)識別子を解釈することで配信先の表示閲覧デバイスが特定される。表示閲覧デバイスに対して適切なWebコンテンツが配信される。スマートフォンやタブレット端末に最適化されたWebコンテンツは、小サイズの画面で表示する際に適切なレイアウトとなっているが、そのレイアウトが必ずしも印刷に適しているとは限らない。
これに対して特許文献1の開示の技術では、Webコンテンツを取得する際にHTTPリクエストヘッダ中のUserAgent識別子を変更し、複数種類のWebページデータを受信することで、各種表示閲覧デバイス向けのWebコンテンツを印刷可能である。また、印刷画像データの用紙枚数が最小となる印刷画像データを生成する。
特開2012−216196号公報
しかし、UserAgent識別子を変更して取得したWebコンテンツの中には、スマートフォンやタブレット端末向けにデザインされたWebコンテンツが含まれる場合がある。この場合、Webコンテンツは幅の狭い表示に最適化されていることがある。そのため、印刷時には、Webコンテンツを単純に連続的に配置し、あるいは縮小レイアウト(Nup)を行うよりも、印刷時に段組レイアウトを行うことで、より整ったレイアウトになることが期待できる。
本発明の目的は、ネットワークを通して電子文書データを受信して表示し、画像形成処理を行うシステムにおいて、複数の識別子を変更しながら電子文書データを取得して段組レイアウトを行う処理を効率的に実現することである。
上記課題を解決するために、本発明に係るシステムは、
段組レイアウトの分割数を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された段組レイアウトの分割数から算出される段組の幅または高さを取得する取得手段と、
複数の識別子を用いて取得した複数の電子文書データのうち、前記段組の幅または高さに収まるデータを段組レイアウトの対象として決定する決定手段と、
前記決定手段が決定した複数の電子文書データを段組レイアウトで出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ネットワークを通して電子文書データを受信して表示し、画像形成処理を行うシステムにおいて、複数の識別子を変更しながら電子文書データを取得して段組レイアウトを行う処理を効率的に実現できる。
本発明の実施形態に係る画像処理システムの全体構成例を示す図である。 デジタル複合機の内部構成例を示すブロック図である。 コンピュータの内部構成例を示すブロック図である。 印刷ジョブデータの生成および送信処理例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る印刷処理動作を説明するフローチャートである。 図5に続く後半部のフローチャートである。 第1実施形態におけるアクセスリストのデータ構造例を示す模式図である。 本発明の実施形態にて表示されるUI画面例を示す図である。 第2実施形態における印刷処理動作を説明するフローチャートである。 図9に続く後半部のフローチャートである。 同一のWebサーバから配信されるWebコンテンツの表示例を示す図である。 第2実施形態における印刷出力処理を説明するフローチャートである。 第3実施形態における印刷処理動作を説明するフローチャートである。 図13に続くフローチャートである。 図14に続くフローチャートである。
以下、本発明の各実施形態について図面を用いて説明する。各実施形態では、複数の識別子を用いて電子文書データを取得し、段組レイアウトで画像出力を行う情報処理システムを説明する。電子文書データとしてWebコンテンツデータを例示し、コンピュータがサーバから取得したWebコンテンツを表示し、画像形成装置がWebコンテンツの画像展開処理を行う場合の構成例を示す。
[第1実施形態]
本発明の実施形態にかかわる画像処理システムの全体構成を、図1を参照して説明する。図1に示す画像処理システムは、ネットワーク40に接続されたデジタル複合機100、および1台以上のコンピュータ41を備える。また、ネットワーク40はインターネット50に接続され、ネットワーク40に接続された機器は、インターネット50上のWebサーバ60とも接続可能である。
デジタル複合機100は、制御装置10、操作部15、リーダー部20、およびプリンタ部30から構成される。リーダー部20は、原稿を光学的に読み取り、画像データに変換する。リーダー部20は、原稿を読取る機能を持つスキャナユニット21を備える。画像形成部を構成するプリンタ部30は、記録用紙を搬送し、記録用紙上に画像データを可視画像として印刷して装置外に排紙する。プリンタ部30は、複数種類の記録紙カセットを持つ給紙ユニット31と、画像データを記録用紙に転写して定着させる機能を持つマーキングユニット32と、印刷された記録用紙を機外へ排出する排紙ユニット33を備える。
制御装置10は、リーダー部20、プリンタ部30と電気的に接続される。制御装置10はリーダー部20を制御して、原稿の画像データを読み込んで画像データに変換する。また、制御装置10はプリンタ部30を制御して画像データを記録用紙に出力する。さらに、制御装置10はネットワーク40に接続され、コンピュータ41から文字画像データや印刷指示コマンドを含む印刷ジョブデータを受信し、画像展開処理を行う。さらに制御装置10は、プリンタ部30を制御して記録用紙に出力する。操作部15は、例えば液晶式タッチパネルを有し、制御装置10に接続されている。操作部15は、ユーザがデジタル複合機100を操作するためのユーザインタフェース(UI)部を構成する。
図2は、本実施形態におけるデジタル複合機100の制御装置10の構成例を示すブロック図である。
CPU101はデジタル複合機100全体を制御する中央演算処理装置である。RAM(ランダム・アクセス・メモリ)102は、CPU101が使用するシステムワークメモリとしての機能をもつ。またRAM102は、入力された印刷ジョブデータや変換中の画像データ、さらに印刷実行時の各種属性データ等を一時記憶するためのメモリでもある。ROM(リード・オンリ・メモリ)103はブートROMであり、システムのブートプログラムが格納されている。HDD104はハードディスクドライブであり、各種処理のためのシステムソフトウェア、ネットワーク40経由で受信した電子文書データや、それを展開した画像データ、処理が正常に終了しなかった場合のエラーログ等を格納する。操作部I/F105は操作部15に接続されたインタフェース部である。CPU101が生成した操作画面データは操作部I/F105を介して、操作部15を構成する表示デバイスに出力され、操作部15を使用して操作者が入力した情報はCPU101に送信される。ネットワークI/F106はネットワーク40に接続され、外部装置やインターネット50との間で文字や画像データ、各種情報の入出力を行う。各部(101から106参照)はシステムバス107に接続されている。
画像バス109は画像データを高速で転送するためのバスである。画像バス109は、データ構造を変換するバスブリッジであるイメージバスI/F108を経由して、システムバス107と接続される。画像バス109には、デバイスI/F110、スキャナ画像処理部111、プリンタ画像処理部112が接続される。 デバイスI/F110は、制御装置10と、リーダー部20およびプリンタ部30を接続するインタフェース部である。制御装置10はデバイスI/F110を経由してリーダー部20やプリンタ部30の動作制御を行い、さらに画像データの転送やエラー状態通知に係る検知処理を行う。スキャナ画像処理部111は、リーダー部20から入力した画像データに対して、補正、加工、編集等の各種処理を行う。プリンタ画像処理部112は、プリント出力する画像データに対して、プリンタ部30の特性に応じた補正や解像度変換等の処理を行う。
図3は、本実施形態においてデジタル複合機100にネットワーク40経由で接続される、情報処理装置(コンピュータ、サーバ)の構成例を示すブロック図である。コンピュータ41は、印刷指示コマンドを含む印刷ジョブデータをネットワーク40経由でデジタル複合機100に送信するホストコンピュータとして機能する。また、コンピュータ41ではWeb閲覧ソフトウェアが動作しており、インターネット50上のWebサーバ60にアクセスすることで、Webコンテンツの表示を行う。インターネット50上のWebサーバ60は、httpプロトコルまたはhttpsプロトコルを用いて、各種Webコンテンツデータを配信する。コンピュータ41およびWebサーバ60は、CPU411、RAM412、ROM413、HDD414、ネットワークI/F 415、ビデオ出力I/F 416、シリアル通信I/F 417およびそれらを繋ぐシステムバス410から構成される。CPU(中央演算処理装置)411はコンピュータの制御中枢である。RAM412は、CPU411が使用するシステムワークメモリである。ROM413はBIOS(Basic Input/Output System)ROMであり、コンピュータの起動プログラムと起動設定値を格納する。HDD414はハードディスクドライブであり、OS(オペレーティングシステム)等の基本ソフトウェアや各種処理のためのプログラム、さらに一時保存データを格納する。ネットワークI/F 415は、ネットワーク40またはインターネット50に接続して外部装置との間で印刷ジョブデータやWebコンテンツデータ、各種情報の入出力を行う。ビデオ出力I/F 416は、CPU411によって生成された画面表示データをビデオ信号に変換して出力する。シリアルI/F 417は、拡張デバイスを接続するためのインタフェースとして機能する。以上のユニットがシステムバス410に接続されている。
コンピュータ41に対してユーザインタフェース用の外部機器として、ビデオ出力I/F416にはディスプレイ418が接続され、シリアルI/F 417にはキーボード419およびポインティングデバイス420が接続される。なお、Webサーバ60の場合、ユーザインタフェース機器は省略可能である。
コンピュータ41上でのユーザ操作にしたがってWeb閲覧ソフトウェアが動作することで、インターネット50上のWebサーバ60から受信したWebコンテンツの表示制御が実行される。さらにユーザ操作にしたがって印刷ジョブデータの生成および送信プログラムが動作することで、表示中のWebコンテンツを段組レイアウトで印刷するための印刷ジョブデータが生成される。生成された印刷ジョブデータは、ネットワークI/F 415を経由してデジタル複合機100に送信される。Webサーバ60上では、インターネット50に接続される情報処理装置に向けてWebコンテンツの配信を行うプログラムが動作している。
次に図4から図7を参照して、印刷ジョブデータの生成および送信処理、並びに印刷ジョブデータを受信して印刷を行う処理を説明する。Webコンテンツデータの印刷指示を含む印刷ジョブデータの生成および送信処理はコンピュータ41が実行し、デジタル複合機100が印刷ジョブデータを受信して印刷する。
図4は、コンピュータ41のCPU411において実行される、印刷ジョブデータの生成および送信プログラムの処理例を示すフローチャートである。
コンピュータ41上ではWeb閲覧ソフトウェアが動作しているものとする。ユーザがキーボード419やポインティングデバイス420を操作することにより、Web閲覧ソフトウェアはインターネット50上の様々なWebコンテンツをネットワーク40経由でダウンロードする。Web閲覧ソフトウェアは、さらに表示用の画像に変換し、ビデオI/F416を介してディスプレイ418に表示する。例えば印刷ジョブデータの生成および送信プログラムは、Web閲覧ソフトウェアのプラグインソフトウェアとして動作する。ユーザはディスプレイ418の画面に表示されるWebコンテンツ表示画像を見ながら、プラグインソフトウェアから印刷指示操作を行うことで、任意のWebコンテンツの印刷を指示することができる。なお、ユーザによる印刷指示の際には、図8に例示する印刷設定ウィンドウが表示される。図8のWebレイアウト印刷設定用UI画面には、用紙サイズの設定、カラーまたはモノクロの設定、片面印刷または両面印刷の設定、縦分割及び横分割の段設定を例示する。ユーザ操作により段組レイアウトの指示が可能である。「印刷」ボタンや「キャンセル」ボタンは、ユーザが印刷指示やその取り消しを行うための操作用オブジェクトである。
図4のS401にて、印刷ジョブデータの生成および送信プログラムは、図8に示す印刷設定ウィンドウでの「印刷」ボタンの操作を検出する。S401にてユーザによる印刷指示操作が検知された場合、S401に処理を進めるが、印刷指示操作が検知されない場合には、処理待ちとなってS401の判定処理が繰り返される。S402にて印刷設定ウィンドウで指示された印刷設定の各項目の値(指示値)を取得する処理が実行される。印刷設定項目のうち、「レイアウト」項目は、ページ内の段組を決める設定項目であり、図8に例示するように、ユーザ操作により幅方向の分割数と高さ方向の分割数を指定可能である。印刷ジョブデータの生成および送信プログラムは、S403で、Web閲覧ソフトウェアが現在表示中のWebコンテンツのURL(Uniform Resource Locator)を、Web閲覧ソフトウェアから取得する。S404は印刷指示チケットを生成する処理である。印刷指示チケットはXML(Extensible Markup Language)形式の電子ファイルであり、その中にはS402で取得した印刷設定値と、S403で取得したWebコンテンツのURLが記述される。そしてS405にて、印刷ジョブデータの生成および送信プログラムは、送信プロトコルとしてHTTPを用い、デジタル複合機100に対して印刷指示チケットを送信する。
図7は、デジタル複合機100の制御装置10内のHDD104が保持するアクセスリストのデータ構造例を示す模式図である。このアクセスリストについては、制御装置10のCPU101により実行される印刷処理プログラムの制御下で生成および記憶を含む管理が行われる。図7(A)から(D)は、印刷処理プログラムの処理段階によって変化する、アクセスリストの各状態を例示する。それぞれの状態については、図5および図6の説明にて例示しつつ詳細に説明する。なお、アクセスリストの管理については、CPU101が実行する印刷処理プログラムにより、制御装置10内のHDD104を記憶手段として行われる。
アクセスリストにはWebコンテンツの取得に使用するアドレスのリストであるURLリスト601が含まれる。例えばURLリスト601は、デジタル複合機100が過去にWebアクセスしたことのある、WebサイトのURLを記録してリスト化したファイルである。URLリスト601の一つのエントリ毎に、関連情報602、603、604がファイル内にリンク記録されている。
関連情報602はUserAgent(以下、UAと略記する)識別子を管理するID(uaid)である。関連情報603はUA識別子情報であり、UA識別子として利用される文字列が格納される。デジタル複合機100の制御装置10は、後述する印刷処理プログラムにおいて、インターネット50上のWebサーバ60に対して、Webコンテンツの取得のためのアクセスを行う。その際、印刷処理プログラムはHTTPプロトコルを用いたアクセスにて、HTTPリクエストヘッダとして UA識別子を送信する処理を行う。Webサーバ60は、HTTPリクエストを受信すると、HTTPリクエストヘッダを解析し、UA識別子毎に返送するWebコンテンツを切り替える場合がある。
関連情報604は、特定のUA識別子によって取得されたWebコンテンツの内容を示すフィールドのデータである。このフィールドには、取得したWebコンテンツを制御装置10のHDD104内に保存した位置を示す、格納場所情報が記録される。ただし、取得されたWebコンテンツが、他のUA識別子で取得したWebコンテンツと同一内容である場合には、当該他のUA識別子を示すuaid(602参照)がフィールドのデータとして記憶される。
図6(C)に示す状態では、第2行にてuaid02の関連情報604のフィールドに”uaid01”が記録されている。これはデジタル複合機100が過去にWebサイトにアクセスした際、”uaid02”のUA識別子で取得したWebコンテンツが、”uadi01”のUA識別子で取得したWebコンテンツと同一内容であったことを示している。同様に、第4行に示す”uaid04”と”uaid03”、また第6行に示す ”uaid06”と”uaid05”について、UA識別子は異なるが、取得されたWebコンテンツが同一内容であったことを示している。
図6(D)に示す状態では、関連情報604のフィールドにて、取得されたWebコンテンツを、制御装置10のHDD104内に保存した位置を示す情報が記録されている。図7に例示した、HDD104内の保存位置(すなわちディレクトリ)には、保存されているWebコンテンツを構成する個々のファイル605およびWebコンテンツの最適幅情報606が関連付けられて記録されている。Webコンテンツの最適幅情報606は、width値とPRINT値の情報を含む。width値はピクセル数で示す幅値であり、PRINT値はwidth値の示す幅値で印刷すべきか否かをTRUE(印刷)/FALSE(印刷不可)の真偽値で示す。
次に図5および図6のフローチャートを参照して印刷処理プログラムの実行による動作を説明する。印刷処理プログラムは、デジタル複合機100にて制御装置10のCPU101が実行する。
S501は印刷指示チケットの受信判定処理である。コンピュータ41のCPU411が実行する、印刷ジョブデータの生成および送信プログラムは印刷指示チケットを送信する。デジタル複合機100の制御装置10が印刷指示チケットを受信した場合、S502に処理を進めるが、印刷指示チケットを受信していない場合、受信待ちの状態となり、S501の受信判定処理が繰り返される。
S502では、アクセスリストの確認処理が行われる。印刷指示チケットに記述されているWebコンテンツのURLが、アクセスリストのURLリスト601に存在する場合、過去にデジタル複合機100は該当URLにアクセスしたことがある。この状態でのアクセスリストを、図7(B)に例示する。図7(B)にて関連情報604のフィールドにNULL以外の値が入っている第2行、第4行、第6行の場合、異なるuaid 602のUA識別子を用いても同一内容のWebコンテンツを取得可能であることを示している。例えば、第1行にてuaid 602の値は ”uaid01”であり、これに対応するUA識別子での関連情報604のフィールドの値はNULLである。第2行にてuaid 602の値は ”uaid02”であり、これに対応するUA識別子での関連情報604のフィールドの値は ”uaid01” である。この場合、”uaid01” に対応する第1の識別子を用いて取得されるWebコンテンツは、”uaid02” に対応する第2の識別子を用いて取得されるWebコンテンツと同一内容であることを示している。
図5のS502で印刷指示チケットに記述されているWebコンテンツのURLが、アクセスリストのURLリスト601に存在すると判定された場合、S503に処理を進める。また、印刷指示チケットに記述されているWebコンテンツのURLが、アクセスリストのURLリスト601に存在しないと判定された場合にはS504に移行する。S503では、関連情報604のフィールドの値がNULLとなっているUA識別子情報のみをアクセスリストから取得する処理が実行される。これにより、同一内容のWebコンテンツを重複して取得することを回避できる。
S504にて印刷処理プログラムに従って、URLリストのエントリに該当URLを追加する処理が実行される。さらに、関連情報として、uaid 602、UA識別子情報603、Webコンテンツの内容を示す関連情報604のフィールドを含むリストを新規に作成し、追加したURLリストのエントリにリンク記録する処理が実行される。この状態を図7(A)として例示する。第1行から第6行にて、Webコンテンツの内容を示す関連情報604のフィールドの値は、全てNULLに設定される。さらにUA識別子情報である関連情報603として、HDD104にあらかじめ保存されているUA識別子候補リストより、UA識別子の文字列をコピーする処理が実行される(文字列1から6参照)。以上の関連情報の追加処理は、UA識別子候補リストにおける全てのUA識別子に関して行われる。
S503またはS504の次にS505では、S503にて取得したUA識別子、またはS504にて新規に作成したUA識別子から、一つを選択する処理が行われる。S506にてデジタル複合機100は、現在選択しているUA識別子をHTTPリクエストヘッダに指定し、該当URLへのWebアクセスを行うことでコンテンツデータ取得処理が行われる。S507では、S506でのWebアクセスによって取得したWebコンテンツの個々のファイルを、アクセスリスト内に記述済みのWebコンテンツの構成ファイルと比較する処理が行われる。アクセスリスト内に記述済みのWebコンテンツの構成ファイルは、アクセスリスト内の各uaid 602に関連付けられてHDD104に保存されている、Webコンテンツを構成する個々のファイルである。図7(C)には、アクセスリストの状態と、各uaidに関連付けられた個々のファイル605を例示する。図6のS508は、Webアクセスによって取得されたWebコンテンツの個々のファイルについて、全てが同一内容であるWebコンテンツが存在するか否かの判断処理である。個々のファイルについて、全てが同一内容であるWebコンテンツが存在すると判断された場合、S509に進むが、存在しないと判断された場合にはS510に移行する。S509にて、S508で同一内容であると判断されたWebコンテンツのuaid 602の値を取得する処理が実行される。そして現在選択中のUA識別子に対応するエントリにおける関連情報604のフィールドの値に、取得したuaid値が保存された後、S516へと処理を進める。
S510では、ディレクトリを新規に生成し、S506でのWebアクセスによって取得したWebコンテンツの個々のファイルをHDD104に保存する処理が実行される。そして現在選択中のUA識別子に対応するエントリにおける関連情報604のフィールドに、生成されたディレクトリ名が保存される。
続いてS511では、S506のWebアクセスによって取得したWebコンテンツをWeb閲覧ソフトウェアで表示する際の幅の確認処理が行われる。Webコンテンツに含まれるHTMLファイルでは、table(表)やimg(画像)の幅値をピクセル数で指定可能であるため、HTMLファイル中での幅値の指定内容を確認することができる。ピクセル数による幅値指定がある場合にはその最大値の確認処理が行われる。アクセスリスト中の現在選択されているUA識別子に対応する保存ディレクトリ内に、Webコンテンツの最適幅情報606(図7(C)参照)のwidth値を保存する処理が実行される。
なお、デジタル複合機100の制御装置10にてCPU101が実行する印刷処理プログラムに従い、Webコンテンツを印刷用紙サイズのデータに展開する場合、HTMLファイル中で指定される幅値は、印刷装置の解像度でのピクセル数とは一致しない。コンピュータ41上のWeb閲覧ソフトウェアにより、ディスプレイ418の画面に表示可能なピクセル幅は、640から2000ピクセル程度である。それに対し、デジタル複合機100のプリンタ部30の解像度を600dpiとし、A4サイズ用紙の横方向に印刷可能な幅を200mmとすると、印刷時のピクセル幅は4724ピクセルになる。そのため、印刷時には、ディスプレイ表示のピクセル幅を印刷時のピクセル幅に拡大変換する座標変換が必要となる。座標変換前のディスプレイ表示での幅値を定義することで、座標変換の拡大率は一意に決定される。座標変換前のディスプレイ表示での幅値の定義は、印刷時の見栄えにも影響する。本実施形態では座標変換前のディスプレイ表示での幅値を640ピクセルとして処理を行うものとする。その際の座標変換の拡大率は、4724(ピクセル)/ 640(ピクセル) ≒ 7.382となる。座標変換処理は、後述するS519で適用される。それ以前の各ステップでは、ディスプレイ表示での幅値を表すピクセル数、すなわち640ピクセルで処理が行われる。
S512では、印刷指示チケットに記述されている「レイアウト」項目のうち、幅方向の分割数を示すデータが取得され、Webコンテンツの表示に必要なピクセル幅とWebコンテンツの幅(width値)との比較処理が行われる。段組の幅や高さは、表示幅や表示高さと、幅方向(横方向)や高さ方向(縦方向)の分割数から算出される。具体的には、印刷指示チケットにて横方向の分割数が「2」と指定されている場合には、全表示幅640ピクセルが以下のように段組分割されて表示に使用される。
1段目表示(310ピクセル) + 空白(20ピクセル) + 2段目表示(310 ピクセル)
また、印刷指示チケットにて横方向の分割数が「3」と指定されている場合には、全表示幅640ピクセルが以下のように段組分割されて表示に使用される。
1段目表示(200ピクセル) + 空白(20ピクセル) + 2段目表示(200 ピクセル)
+ 空白(20ピクセル) + 3段目表示(200ピクセル)
例えば、印刷指示チケットにて横方向の分割数が「3」と指定されている場合には、各段の表示に必要な幅(200ピクセル)と、S511で保存したwidth値とが比較される。S511で保存したwidth値、すなわちWebコンテンツの幅の方が小さい場合には、S513に進み、そうでない場合にはS516に進む。
S513では、全てのUA識別子エントリに対応する、保存ディレクトリ内のWebコンテンツの最適幅情報606を確認する処理が実行される。ここでWebコンテンツの最適幅情報606のPRINT値がTRUEであるデータが存在する場合には、S514に進み、そのPRINT値がFALSEであるデータしかない場合にはS515に進む。S514では、S513で確認したWebコンテンツの最適幅情報606からwidth値を読み出し、この値をS511で保存したwidth値と比較する処理が実行される。S513で確認したWebコンテンツの最適幅情報606のwidth値よりもS511で保存したwidth値の方が大きい場合には、S515に進み、そうでない場合には、S516に進む。
S515では、S511で保存したWebコンテンツの最適幅情報606のPRINT値をTRUEとし、S513で読み出したWebコンテンツの最適幅情報606のPRINT値をTRUEからFALSEに書き換える処理が実行される。そうすることで、S506でのWebアクセスによって取得されたWebコンテンツは、印刷すべきコンテンツとして設定される。
S516では、S503にて取得したUA識別子、またはS504にて作成したUA識別子の全てについて、Webアクセスを行ったかどうかが確認される。その結果、未だWebアクセスに使用していないUA識別子がある場合には、S517に進み、アクセスリストから未使用の別のUA識別子が選択された後、図5のS506に処理を戻して処理が続行する。S516で、全てのUA識別子でのWebアクセスを行ったことが確認された場合にはS518に処理を進める。この時のアクセスリストを図7(D)に例示する。
S518では段組印刷候補となったWebコンテンツのデータが読み出される。このデータは、Webコンテンツの最適幅情報606のPRINT値がTRUEとなっている、保存済みのWebコンテンツを構成する個々のファイル605のデータである。さらにS519にて、印刷指示チケットに記述されている「レイアウト」項目での縦方向および横方向の分割数の設定に従い、印刷用の段組レイアウトにて画像展開処理(レンダリング)が実行される。この際、前述したようにディスプレイ表示時のピクセル幅から印刷時のピクセル幅への座標変換が同時に実行される。制御装置10は、印刷用の段組レイアウトにしたがって生成した画像データの印刷出力処理を実行し、プリンタ部30に画像データを送信する。
本実施形態によれば、ユーザがコンピュータ41にて閲覧しているWebコンテンツを段組指定して印刷指示した場合、デジタル複合機100にて印刷出力することが可能になる。その際、Webサーバ60から配信されるWebコンテンツのうち、ユーザ操作による段組指定内容に最適な幅値となるWebコンテンツが自動的に選択される。選択された複数のWebコンテンツデータは段組レイアウトで印刷処理される。また、第1のUA識別子を用いて取得したWebコンテンツと、既に使用した第2のUA識別子を用いて取得したWebコンテンツとが同じ場合、UA識別子情報が同一のグループに分類される。このUA識別子情報は記憶デバイスに記憶されて管理される。同一のグループに分類されたUA識別子情報うちの一つを使ってWebコンテンツデータを取得することで、処理にかかる負荷を軽減できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
第1実施形態では、コンピュータ41上で動作するWeb閲覧ソフトウェアにてユーザが閲覧しているWebコンテンツに対し、デジタル複合機100が最適な幅値となるWebコンテンツを自動的に選択し、印刷出力用の段組レイアウトに用いる。しかし、Webサーバ60の構成によっては、自動的なWebコンテンツ選択では、ユーザの意図しない印刷結果になる場合がある。例えば、同一のURLへのアクセスにおいて表示内容が変化する場合を、図11(A)および(B)に示す。この例では、WebサーバがUA識別子によって送信するWebコンテンツを切り替えている。図11(A)は、表示幅の広いデスクトップPC環境にて最適な表示となるように、なるべく多くの情報を一覧できる配置例を示す。それに対し、図11(B)は、表示幅の狭いスマートフォン等での表示に最適な配置となっているだけでなく、個々の記事について初期状態では非表示となり、各記事の見出しのみが表示される。ユーザがスマートフォン等の表示画面上で各記事の見出しをタップすることにより、各記事の内容が必要に応じて追加的に表示される。これは、Webコンテンツ内でJava(登録商標)scriptを利用して表示制御が行われる仕組みである。このようなWebサーバでは、自動的なWebコンテンツ選択の仕組みを提供すると同時に、ユーザがWeb閲覧ソフトウェアにて閲覧しているWebコンテンツをそのまま印刷することも、ユーザが選択できるようにする必要がある。
そこで、第2実施形態においては、ユーザがコンピュータ41のWeb閲覧ソフトウェアにて閲覧しているWebコンテンツについて、デジタル複合機100での印刷時にユーザ選択可能にする手段を提供する。また第2実施形態では、スマートフォン等で画面表示に最適化されたスクリプト制御を含むWebコンテンツを、印刷向けに画像展開する手段を同時に提供する。スクリプト制御データは、後述するようにコンテンツの表示制御機能を記述するデータである。なお、第2実施形態にて第1実施形態の場合と同様の構成要素については既に使用した符号を用いることによって詳細な説明を省略する。また、このような説明の省略は後述の実施形態でも同様である。
図9および図10は、第2実施形態におけるデジタル複合機100の制御装置10にてCPU101が実行する印刷処理プログラムの動作を説明するフローチャートである。なお、図5および図6と同様のステップについては詳細な説明を省略し、主に相違点を説明する。
S801では、図5のS501と同様に印刷処理プログラムが受信待ちをしている状態である。ここで、印刷処理プログラムが受信待ちをしているデータは、図4のS405にて、コンピュータ41のCPU411で実行される、印刷ジョブデータの生成および送信プログラムが送信する印刷指示チケットである。印刷ジョブデータの生成および送信プログラムはWeb閲覧ソフトウェアのプラグインソフトウェアとして動作し、送信プロトコルとしてHTTPを用いてデジタル複合機100の制御装置10と通信する。HTTP通信のリクエストヘッダには、コンピュータ41のCPU411で動作中のWeb閲覧ソフトウェアのUA識別子が含まれる。さらに印刷指示チケットには、このジョブがデジタル複合機100から即時に印刷出力されるのではなく、展開した画像をいったんHDD104内に留めて置くジョブであることを指示するコマンドが含まれている。
S801で印刷処理プログラムが印刷指示チケットの受信を検知した場合、S802に進む。S802では、HTTPリクエストヘッダの解析処理が実行され、HTTPリクエストヘッダ中のUA識別子を取得してRAM102に保存する処理が行われる。続くS803からS805の処理は、図5のS502からS504の処理と同様である。S804では、アクセスリスト内より関連情報604のフィールドがNULLとなっているUA識別子情報603のみが取得される。これにより、同一内容のWebコンテンツを重複して取得するのを避けることができる。その際、S802でHTTPリクエストヘッダから取得したUA識別子が、アクセスリストのUA識別子情報603に含まれていない場合、アクセスリストの関連情報にエントリが追加される。そして、UA識別子情報603には、S802でHTTPリクエストヘッダから取得したUA識別子の文字列がコピーされる。
S805では、URLリストのエントリに該当URLが追加される。さらに関連情報として、uaid 602、UA識別子情報603、Webコンテンツの内容を示すフィールド値(関連情報604)を含むリストが新規に作成されて、追加したURLリストのエントリにリンク記録される。この場合、関連情報604のフィールドの値は、全てNULLである。UA識別子情報603には、UA識別子候補リストより、UA識別子の文字列がコピーされる。以上の関連情報の追加は、UA識別子候補リストの全てのUA識別子に関して行われる。その際、S802でHTTPリクエストヘッダから取得したUA識別子が、アクセスリストのUA識別子情報603に含まれていない場合には、アクセスリストの関連情報にエントリが追加される。そして、UA識別子情報603にはS802でHTTPリクエストヘッダから取得したUA識別子の文字列がコピーされる。S804またはS805の後、S806に処理を進める。
S806では、UAリストからS802で保存したUA識別子を選択する処理が実行される。S807からS811の処理は、図5および図6の506からS510の処理と同様である。
図10のS812では、S807でのWebアクセスによって取得されたWebコンテンツを、Web閲覧ソフトウェアで表示する際の幅値の確認処理が行われる。HTMLファイルにおけるピクセルでの幅値指定の最大値を確認し、アクセスリストにて現在選択中のUA識別子に対応する保存ディレクトリ内に、最適幅情報606のwidth値を保存する処理が行われる。
S813では、印刷指示チケットに記述されている「レイアウト」項目のうち、幅方向の分割数が取得され、Webコンテンツの表示に必要なピクセル幅との比較処理が行われる。各段の表示に必要な幅と、S812で保存したwidth値とが比較される。S812で保存したwidth値、すなわちWebコンテンツの幅の方が各段の表示に必要な幅より小さい場合、S814に進み、そうでない場合にはS817に進む。
S814では最適段組幅のWebコンテンツの登録状況について判定される。全てのUA識別子エントリに対応する保存ディレクトリ内のWebコンテンツの最適幅情報606を確認する処理が行われる。最適幅情報606のPRINT値がTRUEであるWebコンテンツがある場合、S815に進み、そのようなWebコンテンツがない場合にはS816に進む。S815では、S814で確認したWebコンテンツの最適幅情報606からwidth値が読み出され、さらにS812で保存したwidth値と比較される。比較の結果、S812で保存したwidth値の方が大きい場合には、S816に進み、そうでない場合には、S817に進む。
S816では、S812で保存したWebコンテンツの最適幅情報606のPRINT値にTRUEが保存され、S814で読み出したWebコンテンツの最適幅情報606のPRINT値がTRUEからFALSEに書き換えられる。これにより、S807でのWebアクセスによって取得されたWebコンテンツが、印刷すべきコンテンツとされる。S817は図6のS516と同様であり、S818は図6のS517と同様である。S817で、全てのUA識別子でのWebアクセスを行ったことが確認された場合、S819に処理を進める。
S819では、Webコンテンツの最適幅情報606のPRINT値がTRUEとなっている、保存済みのWebコンテンツを構成する個々のファイル605が読み出される。次のS820にて、印刷指示チケットに記述されている「レイアウト」項目の縦方向および横方向の分割数に従い、印刷用の段組レイアウトにて画像展開が行われる。この際には、スクリプトによる表示制御を有効にする設定とし、ディスプレイ表示時のピクセル幅から印刷時のピクセル幅への座標変換が同時に行われる。展開した画像データはHDD104に保存される。
S821では、S819で取得したWebコンテンツを構成する個々のファイル605を用いて、印刷指示チケットに記述されている「レイアウト」項目の縦方向および横方向の分割数に従い、印刷用の段組レイアウトにて画像展開が行われる。この際には、スクリプトによる表示制御を無効にする設定とし、ディスプレイ表示時のピクセル幅から印刷時のピクセル幅への座標変換が同時に行われる。Webコンテンツがスクリプトによる表示制御を前提とし、初期状態では個々の記事を非表示として各記事の見出しのみを表示するように制御を行っている場合には、スクリプト制御が無効になることで、全ての記事が画像展開の対象となる。この時、展開した画像の一つの段組内の画像を、図11(C)に例示する。この画像は目次に対応する見出しと記事を併せた画像である。展開した画像データはHDD104に保存される。
S822では、S802でHTTPリクエストヘッダより取得したUA識別子を用いて取得して保存したWebコンテンツが読み出され、画像展開処理が行われる。この際には、段組レイアウトは行わず、スクリプトによる表示制御を有効に設定した状態で、ディスプレイ表示時のピクセル幅から印刷時のピクセル幅への座標変換が同時に行われる。展開した画像データはHDD104に保存される。
図12は、印刷出力処理を説明するフローチャートである。この処理では、デジタル複合機100の制御装置10にてCPU101が実行するプログラムが、HDD104に保存された複数の展開済み画像のうち、出力画像をユーザにより選択する操作を受け付ける。ユーザ選択にしたがって決定された出力画像のデータは、デジタル複合機100のプリンタ部30から印刷出力される。ユーザ操作による出力画像の選択処理は、CPU101が実行するプログラムに従って操作部15の操作デバイスおよび表示デバイスを用いて行われる。
S1001は、ユーザによる留め置き印刷出力の実行の操作を判定する処理である。デジタル複合機100の操作部15にて、ユーザが印刷画像選択画面を表示する操作を受け付ける。判定の結果、ユーザが印刷画像選択画面を表示する操作を行った場合、S1002に処理を進める。当該操作が行われない場合には、操作待ち状態でS1001の判定処理が繰り返される。
S1002では、図9のS820、S821、S822の各処理にて保存された展開済み画像データがHDD104から読み出される。さらにS1003にて、印刷画像選択画面のプレビュー表示処理が行われる。S1002で読み出した3種類の画像は、操作部15を構成する表示デバイスの画面上に並べてプレビュー表示される。この際、読み出した画像の解像度は印刷向けの解像度であるため、操作部15を構成する表示デバイスでのプレビュー表示に好適となるように解像度変換が行われる。表示されたプレビュー画像は、操作部15を構成する表示デバイスの画面上に表示されるユーザ選択ボタンとしての機能を併せ持つ。つまり、ユーザはプレビュー画像のタッチで選択操作が可能である。
S1004は、ユーザによる印刷画像選択操作の判定処理であり、ユーザ選択操作を受け付ける。操作部15を構成する表示デバイスの画面上に表示されたプレビュー画像を、ユーザがタッチすることによって印刷画像が選択される。S1004でユーザによる印刷画像選択操作が検知された場合、S1005に進み、当該操作が検知されない場合には待ち状態となる。S1005にてユーザが選択したプレビュー画像に対応する、印刷向けの解像度をもつ展開済み画像データが、デジタル複合機100のプリンタ部30に送信され、印刷処理される。
本実施形態では、ユーザが閲覧しているWebコンテンツをデジタル複合機100にて印刷出力する際、自動的な段組レイアウトのみならず、閲覧状態に近いレイアウトの選択が可能になる。さらにユーザは、自動的に段組でレイアウトされるWebコンテンツに関して、スクリプトによる表示制御を行った状態での展開画像と、当該表示制御を行わない状態での展開画像を任意に選択することができる。
[第3実施形態]
次に本発明の第3実施形態を説明する。第1実施形態および第2実施形態では、デジタル複合機100の制御装置10において実行される印刷処理プログラムが、同一のURLのWebサイトより、UA識別子を切り替えながら、複数種類のWebコンテンツを取得した。しかし、Webサイトによっては、頻繁にWebコンテンツの内容を変更する場合がある。例えば、報道関係のWebコンテンツの場合、数分毎にトップニュース記事を入れ替えることで、掲載情報を最新状態に保っている。そのため、印刷処理プログラムがUA識別子を変更して取得した複数のWebコンテンツ間で内容に差異が生じ得る。これは記事の入れ替えが行われ、Webコンテンツ自体が変更された結果である。さらには、検索連動型広告等のように、アクセスする毎に内容が入れ替わるコンテンツを含んでいる場合には、同一URLであって同一UA識別子を用いて連続してWebコンテンツを取得したとしても、その内容は毎回変化する。
第3実施形態では、印刷処理プログラムが同一のUA識別子を用いて複数回に亘ってWebコンテンツを取得することで、頻繁に内容が変化するWebコンテンツに対して的確にWebコンテンツを収集する手段を提供する。
図13から図15は、第3実施形態におけるデジタル複合機100の制御装置10にてCPU101が実行する、印刷処理プログラムの動作を説明するフローチャートである。以下、図9で説明した第2実施形態の動作図9との差異を中心に説明する。
図13のS1101から図14のS1110の処理は、図9のS801から図10のS810の処理と同様である。
S1109にて、個々のファイルの全てが同一内容である保存済みWebコンテンツがないと判断された場合には、S1111に進み、現在選択中のUA識別子を用いたWebコンテンツ取得の回数が3回目であるか否かについて判定処理が実行される。S1111にて、今回が1回目または2回目のWebコンテンツ取得であると判断された場合には、S1113に進む。
S1113では、現在選択中のUA識別子に関連付けてWebコンテンツデータが保存される。選択中のUA識別子に対応するエントリの関連情報604のフィールドにディレクトリ名が記録されていれば、そのディレクトリに、S1107のWebアクセスにて取得したWebコンテンツの個々のファイルが上書きされる。また関連情報604のフィールドにディレクトリ名が記録されていない場合には、新しいディレクトリを生成し、S1107でのWebアクセスによって取得したWebコンテンツの個々のファイルを保存する処理が実行される。そして選択中のUA識別子に対応するエントリの関連情報604のフィールドには、生成したディレクトリ名が保存される。その後、S1114に処理を進める。
一方、S1111にて現在選択中のUA識別子を用いたWebコンテンツ取得が3回目であると判断され場合には、S1112に進む。S1112では、現在選択中のUA識別子で過去に取得して保存したWebコンテンツを、S1107にて取得したWebコンテンツと比較し、それらの差異部分を省略して表示するように変更する処理が実行される。差異部分のみを削除して表示優先度を下げることができる。HTMLファイルの比較によって差異部分が見つかった場合、テキスト記述の差異についてはテキスト自体が削除され、またタグ記述に差異がある場合には、そのタグ記述に関する開始タグから終了タグまでの範囲が削除される。HTMLファイル以外のファイルに差異が見つかった場合には、ファイルが削除される。その後、S1114に進む。図14のS1114から図15のS1120の処理は、図10のS812からS818の処理と同様である。
図15のS1119からS1121に処理が進む場合(Yesの場合)には、全てのUA識別子でのWebアクセスを行ったことが確認済みの状態である。ここで、WebサイトでWebコンテンツの更新が行われているか否かを確認するために、S1106で選択したUA識別子が再び選択される。続くS1122にて、選択中のUA識別子をHTTPリクエストヘッダに指定して、該当URLへのWebアクセスが行われる。WebアクセスによってWebコンテンツの個々のファイルが取得される。
S1123では、S1122で取得したWebコンテンツの個々のファイルと比較するために、アクセスリスト内の各uaid 602に関連付けられて保存されている、Webコンテンツを構成する個々のファイル605が読み出される。S1124にて、Webコンテンツの内容が比較され、差異があると判断された場合、S1125に進み、差異がないと判断された場合にはS1126に進む。S1125は、現在選択中のUA識別子を用いたWebアクセスの回数が4回目であるか否かの判定処理である。4回目のアクセスでない場合、S1109に進む。また4回目のアクセスであった場合には、S1126に進む。S1126からS1129の処理は、図10のS819からS822の処理と同様である。
本実施形態によれば、印刷処理プログラムは、記載内容が変更された時点の前後のタイミングで取得処理を行ったWebコンテンツがあった場合、再取得が可能になる。また、予め設定した所定回数(例えば3回)に亘ってWebコンテンツを取得し、その全てに差異があるWebコンテンツについては広告等を含むと判断される。この場合、Webコンテンツ中で頻繁に変更される部分のみを省略して表示および出力することが可能になる。
前記実施形態では、電子文書データのページ内の段組レイアウトについて幅方向(横方向)の分割処理を主に説明したが、高さ方向(縦方向)の分割数の設定値に基づくレイアウトにおいても方向の違いを除いて同様の処理が実行される。
[その他の実施形態]
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
40 ネットワーク
41 コンピュータ
60 Webサーバ
100 デジタル複合機

Claims (10)

  1. 段組レイアウトの分割数を設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された段組レイアウトの分割数から算出される段組の幅または高さを取得する取得手段と、
    複数の識別子を用いて取得した複数の電子文書データのうち、前記段組の幅または高さに収まるデータを段組レイアウトの対象として決定する決定手段と、
    前記決定手段が決定した複数の電子文書データを段組レイアウトで出力する出力手段と、を備えることを特徴とするシステム。
  2. 前記電子文書データを取得する際に用いたアドレス、および段組レイアウトの設定値の情報を画像形成装置に送信する送信手段と、を有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 前記送信手段は、前記設定手段により設定された、前記電子文書データのページ内の段組レイアウトを決定する幅方向または高さ方向の分割数を含む設定値の情報、および前記画像形成装置が画像展開処理を行った際のデータを前記画像形成装置の記憶手段に留めて置くことを指示するコマンドを、前記アドレスとともに送信することを特徴とする請求項2に記載のシステム。
  4. 前記複数の識別子および情報処理装置から取得した電子文書データのアドレスと、該電子文書データの格納場所、該電子文書データの表示幅または高さを関連付けて管理する管理手段と、
    前記管理手段によって管理される前記複数の識別子を用いて前記電子文書データを取得するデータ取得手段と、を有し、
    前記出力手段は、前記データ取得手段が取得した前記電子文書データの表示幅または高さの情報と、前記情報処理装置から取得した段組レイアウトの設定値の情報を用いて、段組レイアウトに係る画像展開処理での幅または高さに収まる電子文書データを決定し、決定した電子文書データを用いて段組レイアウトを行って画像展開処理を実行することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシステム。
  5. 前記管理手段は、前記情報処理装置での電子文書データの表示に関する情報として、前記電子文書データを取得する際に用いる前記アドレスを記述したリスト並びに前記複数の識別子および識別子情報を管理し、前記データ取得手段により第1の識別子を用いて取得した電子文書データと、前記データ取得手段が既に使用した第2の識別子を用いて取得した電子文書データとが同じである場合、前記第1の識別子の関連情報として前記第2の識別子を記憶手段に記憶する処理を行うことを特徴とする請求項4に記載のシステム。
  6. 前記第1の識別子を用いて取得される電子文書データと、前記第2の識別子を用いて取得された電子文書データとが同じである場合、前記記憶手段から読み出した前記第2の識別子を用いてデータ取得手段が電子文書データを取得する処理を行うことを特徴とする請求項5に記載のシステム。
  7. 前記情報処理装置から受信した前記識別子を記憶する記憶手段と、
    段組レイアウトに係る画像展開処理での幅または高さに収まる電子文書データを用いて段組レイアウトで画像展開処理されたデータ、または前記記憶手段に記憶された前記識別子を選択して当該識別子を用いて前記データ取得手段が取得した電子文書データを画像展開処理したデータを選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択されたデータを印刷処理する印刷手段と、を備えることを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記載のシステム。
  8. 表示制御機能を有する電子文書データに対して、表示制御を行う設定で画像展開処理したデータ、または表示制御を行わない設定で画像展開処理したデータを選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択されたデータを印刷処理する印刷手段と、を備えることを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1項に記載のシステム。
  9. 予め設定された回数に亘って前記識別子を用いて取得した電子文書データに差異がある場合、差異部分を特定して削除する処理を行う制御手段を備えることを特徴とする請求項4ないし8のいずれか1項に記載のシステム。
  10. 段組レイアウトの分割数を設定する設定工程と、
    前記設定工程により設定された段組レイアウトの分割数から算出される段組の幅または高さを取得する取得工程と、
    複数の識別子を用いて取得した複数の電子文書データのうち、前記段組の幅または高さに収まるデータを段組レイアウトの対象として決定する決定工程と、
    前記決定工程で決定した複数の電子文書データを段組レイアウトで出力する出力工程と、を備えることを特徴とする制御方法。
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