JP2015143956A - 取引装置及び取引方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 異なる通貨間での両替取引を行う際に、出金する硬貨の数を抑制する取引装置を提供する。【解決手段】 本発明は、第1の通貨の現金を、第2の通貨の現金に両替する両替取引を行う取引装置に関する。本発明の取引装置は、第1の通貨と第2の通貨を両替する両替比率の上限値及び下限値を保持する手段と、両替取引の処理を行う手段と、現金を収納し取引結果に従って収納している現金を出金する手段と、保持している両替比率の上限値と下限値の範囲内で、かつ、受付けた両替取引に際して出金する硬貨の数を考慮して、当該両替取引で適用する両替比率を決定する手段とを有することを特徴とする。【選択図】 図1
Description
本発明は、取引装置及び取引方法に関し、例えば、外貨両替機能に対応する自動取引装置(ATM;Automated Teller Machine)に適用し得る。
従来のATMでは、外貨両替機能に対応したものがある。従来、日本国内で用いられるATMで対応する外貨両替の取引としては、例えば、顧客が挿入した日本円現金を、顧客が指定した外貨に両替する外貨販売取引、顧客が挿入した外貨を日本円現金に両替を行う外貨買取取引がある。
従来の外貨両替機能に対応したATMでは、紙幣及び硬貨の入出金を行うことができる。また、従来、日本国内で用いられる外貨両替機能に対応したATMでは、一般的に、日本円の紙幣として、1万円券(1万円札)、1千円券(1千円札)の出金が可能であり、日本円の硬貨として500円硬貨、100円硬貨、50円硬貨、10円硬貨、5円硬貨、1円硬貨の出金が可能である。
さらに、従来、日本国内で用いられる外貨両替機能に対応したATMでは、日本円現金に対して固定の両替レートに従い外貨販売取引を行い両替した外貨と併せて日本円でお釣りの出金を行う。さらにまた、従来、日本国内で用いられる外貨両替機能に対応したATMでは、固定の両替レートに従い外貨買取取引を行った場合は、全て日本円で出金を行う。また、従来、日本国内で用いられる外貨両替機能に対応したATMでは、外貨取引の両替レートは、外貨販売会社の手数料込みの両替レートとなっているため、外貨販売会社が損をしない所定の両替レートに固定されている(特許文献1参照)。
しかしながら、従来の外貨両替機能に対応したATMでは、固定の両替レートだけで取引を行うと、硬貨出金を行う頻度が増加してしまう場合がある。そして、従来のATMで、外貨両替の取引を行う際に、収納している硬貨が不足する場合、外貨両替の取引を中止しなければならないという問題がある。さらに従来のATMで、硬貨出金を行う頻度が増加してしまうと、装置内の硬貨が不足してしまい取扱中止となる頻度が増加し、顧客へのサービス時間が短くなる等の問題が生じる。
そのため、異なる通貨間での両替取引(例えば、外貨両替の取引)を行う際に、出金する硬貨の数を抑制することができる取引装置及び取引方法が望まれている。
第1の本発明は、第1の通貨の現金を、第2の通貨の現金に両替する両替取引を行う取引装置において、(1)上記第1の通貨と上記第2の通貨を両替する両替比率の上限値及び下限値を保持する両替比率範囲保持手段と、(2)両替取引の処理を行う両替取引処理手段と、(3)上記両替取引処理手段の取引結果に従って、収納している現金を出金する現金処理手段と、(4)上記両替比率範囲保持手段で保持している両替比率の上限値と下限値の範囲内で、かつ、上記両替取引処理手段で受付けた両替取引に際して出金する硬貨の数を考慮して、当該両替取引で適用する両替比率を決定する両替比率決定手段とを有することを特徴とする。
第2の本発明は、第1の通貨の現金を、第2の通貨の現金に両替する両替取引を行う取引装置が行う取引方法において、(1)両替比率範囲保持手段、両替取引処理手段、現金処理手段、及び両替比率決定手段を有し、(2)上記両替比率範囲保持手段は、上記第1の通貨と上記第2の通貨を両替する両替比率の上限値及び下限値を保持し、(3)上記両替取引処理手段は、両替取引の処理を行い、(4)上記現金処理手段は、上記両替取引処理手段の取引結果に従って、収納している現金を出金し、(5)上記両替比率決定手段は、上記両替比率範囲保持手段で保持している両替比率の上限値と下限値の範囲内で、かつ、上記両替取引処理手段で受付けた両替取引に際して出金する硬貨の数を考慮して、当該両替取引で適用する両替比率を決定することを特徴とする。
本発明によれば、異なる通貨間での両替取引を行う際に、出金する硬貨の数を抑制する取引装置を提供することができる。
(A)第1の実施形態
以下、本発明による取引装置及び取引方法の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。以下では、本発明の取引装置及び取引方法をATMに適用した例について説明する。
以下、本発明による取引装置及び取引方法の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。以下では、本発明の取引装置及び取引方法をATMに適用した例について説明する。
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、この実施形態のATM1の機能的構成、及びATM1周辺の接続構成について示したブロック図である。
図1は、この実施形態のATM1の機能的構成、及びATM1周辺の接続構成について示したブロック図である。
ATM1は、ネットワークN1を介してWebサーバ2と接続している。そして、Webサーバ2は、ネットワークN2を介して勘定系ホストコンピュータ3と接続している。すなわち、ATM1は、Webサーバ2を介して勘定系ホストコンピュータ3と接続している。また、ATM1は、Webサーバ2、及び勘定系ホストコンピュータ3と協働して、顧客(以下、「ユーザ」とも呼ぶ)との取引処理を行う。
ATM1は、金融機関の店舗等に設置されるものであり、ユーザの操作や、Webサーバ2を介した勘定系ホストコンピュータ3との通信を伴う情報処理により、当該顧客の操作に応じた取引処理(例えば、外貨両替の取引等)を行うものである。
次に、ATM1の内部構成について説明する。
ATM1は、制御部11、顧客操作画面12、レシートプリンタ13、磁気カードリーダライタ14、通帳記帳機15、ジャーナルプリンタ16、スピーカ17、カメラ18、紙幣入出金機19、及び硬貨入出金機20を有している。
この実施形態において、ATM1は、日本国内に設置されている外貨両替の取引に対応するものであるものとする。ATM1は、第1の通貨としての日本円と、第2の通貨(外貨)としての米国ドルとの間で両替可能であるものとする。なお、ATM1が両替可能な外貨の種類や数は限定されないものである。また、ATM1では、外貨両替の取引として、日本円を米国ドルに両替する外貨販売取引と、米国ドルを日本円に両替する外貨買取取引に対応しているものとして説明する。
以下では、ATM1で日本円と米国ドル間の外貨両替の取引を行う際の両替レート(両替比率)は、「円/ドル」の単位で表すものとする。例えば、両替レートが100円/ドルの場合、1ドルあたり100円で両替が行われるものとする。なお、ATM1では、外貨販売取引と外貨買取取引とで同じ両替レートが適用されるものとして説明するが異なる両替レートを適用するようにしてもよい。
制御部11は、ATM1内の各部の動作を制御する機能を担っているものであり、取引処理部111、及び通信部112を有している。
制御部11は、例えば、プロセッサ等を含むプログラムの実施構成に実施形態の取引プログラム(取引処理部111等の処理構成を含むプログラム)等をインストールすることにより実現することができる。
図2は、取引処理部111の内部構成について示したブロック図である。
取引処理部111は、顧客との取引処理を行うための情報処理(顧客への操作画面の提示や操作受付に伴う処理を含む)や取引処理に伴ってATM1内の各構成要素の制御等を行うものである。
また、取引処理部111は、両替レート決定部113及び両替レート範囲保持部114を有している。
両替レート範囲保持部114は、Webサーバ2を介して勘定系ホストコンピュータ3と通信し、勘定系ホストコンピュータ3の制御に基づいて当該ATM1で適用可能な両替レートの範囲(上限値及び下限値)のデータ(以下、「両替レートデータ」と呼ぶ)を保持する。なお、両替レート範囲保持部114で保持する両替レートデータの取得方法は限定されないものであり、例えば、手動により直接設定を受けるようにしてもよい。なお、両替レート範囲保持部114で保持される両替レートデータには、当該ATM1を用いて営業する企業(例えば、外貨販売会社等)に損失が発生しない範囲が設定されていることは当然である。
両替レートデータには両替レートの上限値及び下限値が設定されているものとする。例えば、両替レート範囲保持部114で、両替レートデータが98〜100円/ドルに設定されている場合に、当該ATM1では、98〜100円/ドルの間のいずれかのレートで、外貨両替の取引を行うことが可能であることを示しているものとする。
両替レート決定部113は、取引処理部111が外貨両替の取引(外貨販売取引、又は外貨買取取引)を行う際に適用する両替レートを、両替レート範囲保持部114で保持している範囲内で決定する処理を行う。両替レート決定部113が行う処理の詳細については後述する。
通信部112は、ネットワークN1に接続するためのネットワークインタフェースである。
顧客操作画面12は、当該ATM1を操作する顧客との顧客インタフェースの機能を担っている。顧客操作画面12で、顧客とのインタフェースに用いるデバイスの種類は限定されないものであるが、ここでは、取引の操作を受付けることが可能な画面を表示可能なタッチパネルディスプレイが適用されているものとして説明する。顧客操作画面12は、取引処理部111の制御に従って、操作画面の提示及び操作の受付を行う。
スピーカ17は、顧客に対する音声ガイダンス等の音声出力を行うためのスピーカである。スピーカ17は、取引処理部111の制御に従って音声出力を行う。
カメラ18は、当該ATM1を操作する顧客等を撮像して記録する機能を担っている。
磁気カードリーダライタ14は、顧客から挿入されたカード(キャッシュカード)のデータ読取を行うものである。
レシートプリンタ13は、取引内容を印字した明細票等を印刷して排出するものである。
ジャーナルプリンタ16は、取引内容の履歴を印字して保持するものである。
通帳記帳機15は、通帳処理の機能を担っており、顧客から挿入された通帳の記帳等の処理を行う。
紙幣入出金機19及び硬貨入出金機20は、顧客から投入された現金を受入れて収納する機能と、収納した現金を顧客に出金するものである。ここでは、紙幣入出金機19及び硬貨入出金機20は、日本円及び米国ドルの現金の入金及び出金ができるものとして説明する。
紙幣入出金機19は、金種ごとに紙幣の入金(収納)及び出金(排出)を行うことができる。ここでは、紙幣入出金機19は、日本円の紙幣として、1万円券、五千円券、及び千円券の入金及び出金が可能であるものとする。また、ここでは、紙幣入出金機19は、米国ドルの紙幣として100ドル券、10ドル券、及び1ドル券の収納及び出金が可能であるものとする。
硬貨入出金機20は、金種ごとに硬貨の入金(収納)及び出金(排出)を行うことができる。ここでは、硬貨入出金機20は、日本円の硬貨として、500円硬貨、100円硬貨、50円硬貨、10円硬貨及び1円硬貨の入金及び出金が可能であるものとする。また、ここでは、硬貨入出金機20は、米国ドル等の外貨の硬貨については収納せず、入出金しないものとして説明する。なお、ATM1で、外貨の硬貨出金も行う場合には、硬貨入出金機20でその外貨の硬貨についても収納して入出金する構成とする必要がある。
上記のように、第1の実施形態のATM1では、取引処理部111(両替レート範囲保持部114)が、両替比率範囲保持手段として機能する。また、第1の実施形態のATM1では、取引処理部111及び顧客操作画面12が、両替取引処理手段として機能する。さらに、第1の実施形態のATM1では、紙幣入出金機19及び硬貨入出金機20が、現金処理手段として機能する。第1の実施形態のATM1では、取引処理部111(両替レート決定部113)が、両替比率決定手段として機能する。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第1の実施形態のATM1の動作を説明する。
次に、以上のような構成を有する第1の実施形態のATM1の動作を説明する。
以下では、ATM1で、外貨販売取引が行われる場合の動作について図3のフローチャートを用いて説明する。
まず、顧客により、ATM1の顧客操作画面12に対して操作が行われ、制御部11(取引処理部111)が外貨販売取引の処理を開始したものとする(S101)。
次に、取引処理部111は、顧客操作画面12を制御して、顧客から外貨販売取引の内容入力を受付ける画面(以下、「外貨販売取引内容入力画面」と呼ぶ)を表示させる(S102)。
図4は、外貨販売取引内容入力画面の構成例について示した説明図である。
図4に示す外貨販売取引内容入力画面には、両替後の米国ドルの枚数を金種ごとに入力するためのフィールドF101が配置されている。フィールドF101には、金種ごとの米国ドルの枚数を表示するセル、及びそれらの米国ドルの合計金額が表示されるセルが配置されたテーブルが表示されている。図4に示すフィールドF101では、例として、100ドル券(図4では「100$」と表示)、10ドル券(図4では「10&」と表示)、及び1ドル券(図4では「1$」と表示)のそれぞれについて枚数を入力可能なセルが配置されている。また、図4に示すフィールドF101では、入力された各金種の枚数に応じた合計金額(図4では「合計($)」と表示)を表示するセルが配置されている。
フィールドF101で各金種の枚数を表示するセルの周辺(図4では当該セルの右側)に、それぞれ、当該セルに対応する金種の枚数を増やす(1枚加算する)ためのボタンBUと、当該セルに対応する金種の枚数を減らす(1枚減算する)ためのボタンBDが配置されている。
例えば、図4では100ドル券の枚数が「1」、10ドル券の枚数が「0」、1ドル券の枚数が「0」となっているため合計金額が100ドルとなっている。
そして、図4に示す外貨販売取引内容入力画面では、外貨販売取引における両替後の金種ごとの枚数決定を受付けるためのボタンB101、及び取引を中止して初期画面(例えば、取引を選択するメニュー画面)に遷移するためのボタンB102が配置されている。
外貨販売取引内容入力画面で、両替後の金種ごとの枚数が決定(決定のボタンB101が押下)されると、制御部11では、両替レート決定部113により、両替レート範囲保持部114で保持されている両替レートデータが取得される(S103)。
そして、両替レート決定部113では、取得した両替レートデータの範囲内の両替レートで、今回の取引で適用する両替レートが決定される(S104)。
ここで、両替レート決定部113は、両替レートデータと、顧客から入力された両替後の米国ドルの金額とに基づいて、今回の外貨販売取引に際して日本円硬貨の出金枚数(全ての金種の硬貨の枚数の合計)が最小となる両替レートを算出する。両替レート決定部113が両替レートを決定する処理の詳細については後述する。
次に、取引処理部111は、顧客操作画面12を制御して、今回の外貨販売取引の内容を確認させる画面(以下、「外貨販売取引内容確認画面」と呼ぶ)を表示させる(S105)。
図5は、外貨販売取引内容入力画面の構成例について示した説明図である。
図5に示す外貨販売取引内容入力画面には、両替後の米国ドルの枚数を金種ごとに表示するためのフィールドF201が配置されている。なお、フィールドF201の表示形式は上述のフィールドF101と同様であるため詳しい説明は省略する。また、図5に示す外貨販売取引内容確認画面には、上述の図4と同様に、フィールドF201に表示される金種ごとに、当該金種の枚数を増やす(1枚加算する)ためのボタンBUと、当該金種の枚数を減らす(1枚減算する)ためのボタンBDが配置されている。
また、図5に示す外貨販売取引内容確認画面には、両替レート決定部113が決定した両替レートを表示するフィールドF202、入力された米国ドルを日本円に両替(フィールドF202で表示された両替レートで両替)した場合の金額(以下、「両替金額」とも呼ぶ)を表示するフィールドF203、及び今回の外貨販売取引に際して投入必要な金額(以下、「投入必要金額」と呼ぶ)を表示するフィールドF204が配置されている。
この実施形態のATM1では、外貨両替の取引に際して、全て紙幣での入金を受付けるものとする。そして、ATM1において、取扱い可能な最小額面の日本円の紙幣が1千円券であるため、取引処理部111は、両替金額の1千円以下を切り上げた金額(1千円単位の金額)を、投入必要金額としてフィールドF204に表示する。
また、図5に示す外貨販売取引内容確認画面では、外貨販売取引における取引内容を確認して、次の処理に移行することを受付けるためのボタンB201、及び取引を中止して初期画面(例えば、取引を選択するメニュー画面)に遷移するためのボタンB202が配置されている。
外貨販売取引内容確認画面で、確認のボタンB201が押下されると、取引処理部111は、紙幣入出金機19を制御して、紙幣(日本円)での入金を受付ける処理を行う(S106)。具体的には、取引処理部111は、紙幣入出金機19で紙幣の投入が可能な状態(例えば、図示しないシャッター等を開状態)とし、紙幣が投入された場合その紙幣を取り込んで計数する制御処理を行う。
次に、取引処理部111は、上述のステップS105で決定した両替内容に従って、両替後の外貨(両替後の米ドル)、及びお釣り(入金された金額から両替金額を差し引いた額)の計数処理(金種ごとに出金する枚数の計数)、及び出金処理(計数処理した現金を排出する処理)を行うように、紙幣入出金機19及び硬貨入出金機20を制御する(S107、S108)。また、このとき、取引処理部111は、レシートプリンタ13を制御して取引内容を印字した明細票を排出させると共に、ジャーナルプリンタ16を制御して取引履歴を印字記録させる。
次に、顧客により、出金(排出)した現金や明細票が全て抜き取られると、取引処理部111は、取引が終了したと判断して、今回の取引処理を終了し(S109)、取引可能な状態で待機する処理(例えば、顧客操作画面12の操作画面を取引を選択するメニュー画面に遷移させる処理)を行う。
次に、両替レート決定部113が行う両替レートの決定処理の詳細について説明する。
上述の通り、両替レート決定部113は、両替レートデータと、両替後の米国ドル(外貨)の合計金額とに基づいて、外貨販売取引に際して、日本円硬貨の出金枚数を最小とすることができる両替レートを算出する。また、ATM1では、上述の通り、外貨両替の取引に際しては、全て紙幣での入金を受付けるため、両替レートの1千円以下を切り上げただけの投入必要金額より多くの現金が入金されたとしても、出金する硬貨の数は変動しない。
したがって、ここでは、両替レート決定部113は、投入必要金額から両替金額を差し引いた額(すなわち、1千円未満の端数)をお釣りとして出金した場合の硬貨の枚数(全ての金種の出金枚数の合計)が最少となる両替レートを決定するものとする。なお、以下では、外貨両替取引に際して出金する必要のある硬貨の枚数を「出金必要硬貨枚数」と呼ぶものとする。
両替レート決定部113が、両替レートデータと、両替後の米国ドル(外貨)の合計金額とに基づいて、出金必要硬貨枚数が最少となる両替レートを決定するためのアルゴリズムについては限定されないものであり、種々の計算方法を適用することができる。例えば、両替レート決定部113は、両替レートを、両替レートデータで指定された下限値から上限値までの間で所定のグリッド幅(例えば、「0.1円/ドル」)ずつ増加させて、それぞれについて出金必要硬貨枚数を求め、その枚数が最少となる両替レートを検索するようにしてもよい。
例えば、両替レートデータとして98〜100円/ドルが設定されており、両替後の米国ドル(外貨)の合計金額が100ドルである場合を想定する。この場合両替レート決定部113が、両替レートを、98.00円/ドルから、0.1円/ドルずつ増加させて、出金必要硬貨枚数を算出(両替金額及び投入必要金額に基づいて算出)する。その結果、両替レートを100.00円/ドルとしたときに、両替金額及び投入必要金額がいずれも10000円で、出金必要硬貨枚数が0枚となるため、両替レート決定部113は、今回の取引で用いる両替レートとして100.00円/ドルを出力することになる。
次に、ATM1で、外貨買取取引が行われる場合の動作について図6のフローチャートを用いて説明する。
なお、この実施形態のATM1では、外貨買取取引に際して、外貨の紙幣(米国ドル紙幣)のみを買取り、外貨の硬貨(米国ドル硬貨)については買取を行わないものとして説明する。
まず、顧客により、ATM1の顧客操作画面12に対して操作が行われ、制御部11(取引処理部111)が外貨買取取引の処理を開始したものとする(S201)。
次に、取引処理部111は、紙幣入出金機19を制御して、紙幣での入金を受付ける処理を行う(S202)。具体的には、取引処理部111は、紙幣入出金機19で紙幣の投入が可能な状態(例えば、図示しないシャッター等を開状態)とし、紙幣が投入された場合その紙幣を取り込んで計数する制御処理を行う。
紙幣が入金されると、制御部11では、両替レート決定部113により、両替レート範囲保持部114で保持されている両替レートデータが取得される(S203)。
そして、両替レート決定部113では、取得した両替レートデータの範囲内の両替レートで、今回の取引で適用する両替レートが決定される(S204)。
ここで、両替レート決定部113は、保持している両替レートデータの範囲内で、入金された米国ドルの合計金額を両替して日本円を出金する際の出金必要硬貨枚数が最小となる両替レートを算出する。言い換えると、両替レート決定部113は、両替レートデータと、顧客から入金された両替前の米国ドルの金額とに基づいて、出金必要硬貨枚数を最小とすることができる両替レートを算出する。両替レート決定部113が両替レートを決定する処理の詳細については後述する。
次に、取引処理部111は、顧客操作画面12を制御して、回の外貨買取取引(両替取引)の内容を確認させる画面(以下、「外貨買取取引内容確認画面」と呼ぶ)を表示させる(S205)。
図7は、外貨買取取引内容入力画面の構成例について示した説明図である。
図7に示す外貨買取取引内容入力画面には、入金された米国ドルの金種ごとの枚数及び合計金額を表示するためのフィールドF301が配置されている。
また、図7に示す外貨買取取引内容確認画面には、両替レート決定部113が決定した両替レートを表示するF302、及び両替後の日本円の合計金額を表示するフィールドF303が配置されている。
さらに、図7に示す外貨買取取引内容確認画面では、外貨買取取引における取引内容を決定して、次の処理に移行することを受付けるためのボタンB301、及び取引を中止して初期画面(例えば、取引を選択するメニュー画面)に遷移するためのボタンB302が配置されている。
外貨買取取引内容確認画面で、次の処理に移行することを受付けるためのボタンB301が押下されると、取引処理部111は、上述のステップS204で決定した内容に従って、両替後の日本円の計数処理(金種ごとに出金する枚数の計数)、及び出金処理(計数処理した現金を排出する処理)を行うように制御する(S206、S207)。また、このとき、取引処理部111は、レシートプリンタ13を制御して取引内容を印字した明細票を排出させると共に、ジャーナルプリンタ16を制御して取引履歴を印字記録させる。
次に、顧客により、出金(排出)した現金や明細票が全て抜き取られると、取引処理部111は、取引が終了したと判断して、今回の取引処理を終了し(S208)、取引可能な状態で待機する処理(例えば、顧客操作画面12の操作画面を取引を選択するメニュー画面に遷移させる処理)を行う。
次に、両替レート決定部113が行う両替レートの決定処理の詳細について説明する。
上述の通り、両替レート決定部113は、両替レートデータと、入金された両替前の米国ドル(外貨)の合計金額とに基づいて、両替後の日本円を出金する際の出金必要硬貨枚数を最小とすることができる両替レートを算出する。
両替レート決定部113が、両替レートデータと、入金された両替前の米国ドル(外貨)の合計金額とに基づいて、出金必要硬貨枚数が最少となる両替レートを決定するためのアルゴリズムについては限定されないものであり、種々の計算方法を適用することができる。例えば、両替レート決定部113は、両替レートを、両替レートデータで指定された下限値から上限値までの間で所定のグリッド幅(例えば、「0.1円/ドル」)ずつ変動させて、それぞれについて出金必要硬貨枚数を求め、その枚数が最少となる両替レートを検索するようにしてもよい。
例えば、両替レートデータとして98〜100円/ドルが設定されており、両替前の米国ドル(外貨)の合計金額が100ドルである場合を想定する。この場合両替レート決定部113が、両替レートを、98.00円/ドルから、0.1円/ドルずつ増加させて、出金必要硬貨枚数を算出する。その結果、両替レートを100.00円/ドルとしたときに、両替後の日本円の合計金額が10000円で、出金必要硬貨枚数が0枚となるため、今回の取引で用いる両替レートとして100.00円/ドルを出力することになる。
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
第1の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
ATM1(取引処理部111)では、外貨両替の取引を行う際に、両替レートデータの範囲内で、出金必要硬貨枚数が最少となるように両替レートを決定しているため、硬貨の出金枚数を抑制し、顧客へのサービス時間が短くなることを防止する等の利便性の向上を図ることができる。
(B)第2の実施形態
以下、本発明による取引装置及び取引方法の第2実施形態を、図面を参照しながら詳述する。以下では、本発明の取引装置及び取引方法をATMに適用した例について説明する。
以下、本発明による取引装置及び取引方法の第2実施形態を、図面を参照しながら詳述する。以下では、本発明の取引装置及び取引方法をATMに適用した例について説明する。
(B−1)第2の実施形態の構成及び動作
第2の実施形態のATM1の機能的構成については、第1の実施形態と同様に上述の図1、及び図2を用いて示すことができる。
第2の実施形態のATM1の機能的構成については、第1の実施形態と同様に上述の図1、及び図2を用いて示すことができる。
以下では、第2の実施形態のATM1について、第1の実施形態との差異のみを説明する。
第2の実施形態のATM1では、両替レート決定部113の処理が第1の実施形態と異なっている。
第1の実施形態では、両替レート決定部113は、外貨販売取引又は外貨買取取引を行う際に出金する硬貨の枚数が最少となるように両替レートを決定していた。これに対して、この実施形態では、両替レート決定部113は、さらに硬貨入出金機20で収納している出金可能な硬貨の残枚数を考慮して、両替レートを決定するものとする。
例えば、両替レート決定部113は、硬貨入出金機20から収納している金種ごとの残枚数を保持し、残枚数が所定の閾値(以下、「残枚数閾値」と呼ぶ)未満の硬貨が検出された場合には、当該金種の出金枚数が最少となる両替レートを決定するようにしてもよい。また、両替レート決定部113は、硬貨入出金機20で残枚数が残枚数閾値となる金種がない場合には、所定の両替レート(例えば、両替レートデータの下限値又は上限値)を決定するようにしてもよい。
ここでは、例として、両替レート決定部113に残枚数閾値として20枚が設定されていたものとする。また、ここでは、両替レート範囲保持部114に、両替レートとして98〜100円/ドルが設定されていたものとする。
このとき、両替レート決定部113は、硬貨入出金機20で全ての金種の硬貨が残枚数閾値(20枚)以上あるときに、両替後の米国ドル(外貨)を100ドルとする外貨販売取引がおこなわれると、両替レートとして両替レートデータの下限値(98円/ドル)を固定的に適用するものとする。このとき、両替レート決定部113は、硬貨入出金機20で全ての金種の硬貨が残枚数閾値(20枚)以上あるため、日本円の入金を9千800円として硬貨出金が発生する金額で取引を行う。
一方、硬貨入出金機20で、100円硬貨について残枚数閾値(20枚)未満となった場合には、両替レート決定部113は、100円硬貨の出金が最も少なくなる外貨両替レートを決定する。例えば、両替レート決定部113は、両替レートとして100円/ドルを適用することにより、日本円の入金を1万円として硬貨出金が発生しない金額で外貨販売取引を行うことができる
(B−2)第2の実施形態の効果
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて以下のような硬貨を奏することができる。
(B−2)第2の実施形態の効果
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて以下のような硬貨を奏することができる。
第2の実施形態のATM1では、硬貨入出金機20で収納している出金可能な硬貨の残枚数を考慮し、残枚数が少なくなった硬貨が発生したときに限定して、両替レートを変更し硬貨出金を抑制することで、顧客へのサービス時間が短くなることを防止すること等の利便性の向上を図ることができる。
(C)第3の実施形態
以下、本発明による取引装置及び取引方法の第3施形態を、図面を参照しながら詳述する。以下では、本発明の取引装置及び取引方法をATMに適用した例について説明する。
以下、本発明による取引装置及び取引方法の第3施形態を、図面を参照しながら詳述する。以下では、本発明の取引装置及び取引方法をATMに適用した例について説明する。
(C−1)第3の実施形態の構成及び動作
第3実施形態のATM1の機能的構成については、第1の実施形態と同様に上述の図1、及び図2を用いて示すことができる。
第3実施形態のATM1の機能的構成については、第1の実施形態と同様に上述の図1、及び図2を用いて示すことができる。
以下では、第3実施形態のATM1について、第1の実施形態との差異のみを説明する。
第3実施形態のATM1では、両替レート決定部113の処理が第1の実施形態と異なっている。
第1の実施形態では、両替レート決定部113は、外貨両替の取引(外貨販売取引又は外貨買取取引)を行う際の出金必要硬貨枚数が最少となるように両替レートを決定していた。これに対して、第3の実施形態の両替レート決定部113は、さらに、取引に適用した両替レートの履歴を保持し、その履歴情報も考慮して、両替レートを決定するものとする。
具体的には、第3の実施形態の両替レート決定部113は、最後(直前)に取引に適用した両替レートを一定時間(以下、「取引間時間データ」と呼ぶ)保持し、当該両替レートを保持している間に次の外貨両替の取引が実行された場合(前回の取引との間隔が取引間時間データ未満の場合)に、保持している前回の両替レートを今回の取引にも適用する処理を行う。
ここでは、例として、両替レート決定部113に取引間時間データとして30秒が設定されていたものとする。また、ここでは、両替レート範囲保持部114に、両替レートとして98〜100円/ドルが設定されていたものとする。
この場合、最初に、両替レート100[円/ドル]で100ドルの外貨販売取引が行われた後、取引間時間データの30秒以内に、次の外貨販売取引が開始されたとき、取引の内容に関わらず、直前の取引に使用した両替レート(100[円/ドル])をそのまま適用するものとする。さらに、その後、最後の外貨販売取引から、取引間時間データの30秒以内に、次の外貨販売取引が開始された場合も、直前の取引に使用した両替レート(100[円/ドル])をそのまま適用することになる。
なお、第3の実施形態の処理(取引に適用した両替レートの履歴)は、第2の実施形態のATM1に適用するようにしてもよい。
(C−2)第3の実施形態の効果
第3の実施形態によれば、第1及び第2の実施形態の効果に加えて以下のような硬貨を奏することができる。
第3の実施形態によれば、第1及び第2の実施形態の効果に加えて以下のような硬貨を奏することができる。
第3の実施形態のATM1では、外貨両替の取引に適用した両替レートの履歴も考慮して、取引レートを決定している。これにより第3の実施形態のATM1では、短時間に連続して外貨両替の取引が行われる場合、取引を行った顧客の間で不公平感が生じないようにすることができる。
(D)他の実施形態
本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
(D−1)上記の各実施形態では、本発明の取引装置を、日本円と米国ドルの間で両替するATMに適用する例について示したが、日本円から米国ドルに両替する取引(外貨販売取引)だけに対応するようにしてもよい。
(D−2)上記の各実施形態では、本発明の取引装置を、日本円と米国ドルの間で両替するATMに適用する例について示したが、本発明の取引装置は、ATMに限定されず、第1の通貨の現金を、第2の通貨の現金に両替する両替取引(外貨両替の取引)に対応する他の装置(例えば、両替専用の装置等)に適用するようにしてもよい。
1…ATM、11…制御部、111…取引処理部、112…通信部、113…両替レート決定部、114…両替レート範囲保持部、12…顧客操作画面、13…レシートプリンタ、14…磁気カードリーダライタ、15…通帳記帳機、16…ジャーナルプリンタ、17…スピーカ、18…カメラ、19…紙幣入出金機、20…硬貨入出金機。
Claims (7)
- 第1の通貨の現金を、第2の通貨の現金に両替する両替取引を行う取引装置において、
上記第1の通貨と上記第2の通貨を両替する両替比率の上限値及び下限値を保持する両替比率範囲保持手段と、
両替取引の処理を行う両替取引処理手段と、
上記両替取引処理手段の取引結果に従って、収納している現金を出金する現金処理手段と、
上記両替比率範囲保持手段で保持している両替比率の上限値と下限値の範囲内で、かつ、上記両替取引処理手段で受付けた両替取引に際して出金する硬貨の数を考慮して、当該両替取引で適用する両替比率を決定する両替比率決定手段と
を有することを特徴とする取引装置。 - 上記両替比率決定手段は、上記両替比率範囲保持手段で保持している両替比率の上限値と下限値の範囲内で、かつ、上記両替取引処理手段で受付けた両替取引に際して出金する硬貨の数が最も少なくなるように、当該両替取引で適用する両替比率を決定することを特徴とする請求項1に記載の取引装置。
- 上記両替比率決定手段は、さらに、上記現金処理手段で収納している硬貨の収納枚数を考慮して、上記両替取引処理手段で受付けた両替取引で適用する両替比率を決定することを特徴とする請求項1に記載の取引装置。
- 上記両替比率決定手段は、上記現金処理手段で収納している硬貨のうち、上記両替取引処理手段で受付けた両替取引で出金する金種の収納枚数が閾値以下の場合、当該両替取引に際して、当該金種の硬貨の出金枚数が最少となる両替比率を決定することを特徴とする請求項3に記載の取引装置。
- 上記両替比率決定手段は、過去に上記両替取引処理手段で両替取引に適用された両替比率の履歴を保持し、その両替比率の履歴も考慮して、上記両替取引処理手段が行う両替取引に適用する両替比率を決定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の取引装置。
- 上記両替比率決定手段は、直前に上記両替取引処理手段で両替取引に適用された両替比率を保持し、上記両替取引処理手段が直前に両替取引を行ってから一定時間内に次の両替取引が実行される場合、当該両替取引の両替比率として直前に上記両替取引処理手段で両替取引に適用された両替比率を適用することを特徴とする請求項5に記載の取引装置。
- 第1の通貨の現金を、第2の通貨の現金に両替する両替取引を行う取引装置が行う取引方法において、
両替比率範囲保持手段、両替取引処理手段、現金処理手段、及び両替比率決定手段を有し、
上記両替比率範囲保持手段は、上記第1の通貨と上記第2の通貨を両替する両替比率の上限値及び下限値を保持し、
上記両替取引処理手段は、両替取引の処理を行い、
上記現金処理手段は、上記両替取引処理手段の取引結果に従って、収納している現金を出金し、
上記両替比率決定手段は、上記両替比率範囲保持手段で保持している両替比率の上限値と下限値の範囲内で、かつ、上記両替取引処理手段で受付けた両替取引に際して出金する硬貨の数を考慮して、当該両替取引で適用する両替比率を決定する
ことを特徴とする取引方法。
Priority Applications (1)
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JP2014017463A JP2015143956A (ja) | 2014-01-31 | 2014-01-31 | 取引装置及び取引方法 |
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JP2017215740A (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | 株式会社三井住友銀行 | 外貨両替システム、方法、およびプログラム |
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- 2014-01-31 JP JP2014017463A patent/JP2015143956A/ja active Pending
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