JP2015143506A - 内燃機関のNOx量推定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、吸気酸素濃度センサを使用しなくても、排気ガス中のNOx量を推定することを目的とする。
【解決手段】NOx濃度算出処理では、補正後推定空燃比を取得する第1のステップと、吸気総ガス量、内部EGR量及び新気量に基いて筒内EGR率を算出する第2のステップと、補正後推定空燃比及び筒内EGR率に基いて筒内酸素濃度を算出する第3のステップと、少なくとも筒内酸素濃度のべき乗に基いて排気ガス中のNOx量を推定する第4のステップとを実行する。これにより、NOxの生成量と強い相関を有する筒内EGR率及び筒内酸素濃度を高い精度で算出し、この算出精度を定常状態だけでなく、過渡状態でも維持することができる。従って、吸気酸素濃度センサを使用しなくても、NOx量を高い精度で安定的に推定することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車用エンジン等の内燃機関において、排気ガス中のNOx量を推定するのに好適に用いられる内燃機関のNOx量推定方法に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(特開2005−139984号公報)に開示されているように、排気ガス中のNOx量を推定する内燃機関の制御装置が知られている。従来技術では、吸気酸素濃度センサにより吸気中の酸素濃度を検出し、筒内酸素濃度のべき乗を含む値に基いてNOx量を算出するようにしている。
日本特開2005−139984号公報
上述した従来技術では、筒内酸素濃度を算出するために、吸気酸素濃度センサを使用している。しかし、このようなセンサを搭載することは、システムのコストアップを招くという問題がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、吸気酸素濃度センサを使用しなくても、排気ガス中のNOx量を推定することができ、コストダウンを促進することが可能な内燃機関のNOx量推定方法を提供することにある。
第1の発明は、EGR機構を備えた内燃機関で発生するNOxの量を推定する方法であって、筒内で燃焼したガスの空燃比を燃焼空燃比として取得する第1のステップと、前記筒内に吸込まれたガスの総量である吸気総ガス量と、前記筒内に残留した排気ガスの量である内部EGR量と、前記筒内に吸込まれた新気の量とに基いて、前記筒内の全ガス量に対するEGRガス量の割合である筒内EGR率を算出する第2のステップと、前記第1のステップにより算出した燃焼空燃比と、前記第2のステップにより算出した筒内EGR率とに基いて筒内酸素濃度を算出する第3のステップと、前記第3のステップにより算出した筒内酸素濃度のべき乗に基いて排気ガス中のNOx量を推定する第4のステップと、を備えている。
第2の発明は、前記第3のステップにおいて、前記筒内酸素濃度は、前記燃焼空燃比と、前記筒内EGR率と、空気中の酸素濃度に対応する定数と、理論空燃比に対応する定数とに基いて算出している。
第3の発明は、前記吸気総ガス量と前記内部EGR量のうち少なくとも一方のガス量を、機関回転数及び燃料噴射量に基いて設定される運転領域毎に予め記憶手段に記憶させておき、前記第2のステップは、当該ステップの実行時に機関回転数及び燃料噴射量を取得し、取得された前記機関回転数及び前記燃料噴射量に基いて、前記記憶手段から前記少なくとも一方のガス量を取得している。
第1の発明によれば、NOxの生成量と強い相関を有する筒内EGR率及び筒内酸素濃度を高い精度で算出することができる。そして、この算出精度を定常状態だけでなく、外部EGR量及び内部EGR量が増減する過渡状態でも維持することができる。これにより、吸気酸素濃度センサを使用しなくても、NOx量を高い精度で安定的に推定することができ、システムのコストダウンを促進することができる。
第2の発明によれば、燃焼空燃比を用いて筒内酸素濃度を算出することができる。これにより、新気量の検出値や燃料噴射量のずれが筒内酸素濃度に与える影響を抑制し、筒内酸素濃度の算出精度を高めることができる。
第3の発明によれば、センサにより実測するのが難しい吸気総ガス量及び内部EGR量を予め運転領域毎に記憶手段に記憶させておくことができる。従って、これらのガス量を記憶手段から読出して容易に取得することができる。
本発明の実施の形態1に適用されるエンジンのシステム構成を説明するための全体構成図である。 本発明の実施の形態1において、ECUにより実行されるNOx濃度算出処理の一例を示すフローチャートである。 筒内のガスの組成を例示する説明図である。 多段噴射制御の一例を示すタイミングチャートである。 NOx濃度算出用の定数を切換える運転領域の区分を例示する説明図である。 本発明の実施の形態1による効果を示す説明図である。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1乃至図6を参照しつつ、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に適用されるエンジンのシステム構成を説明するための全体構成図である。本実施の形態のシステムは、例えばディーゼルエンジンからなる内燃機関としてのエンジン10を備えている。なお、図1では、4気筒エンジンを例示したが、本発明は任意の気筒数の内燃機関に適用されるものである。エンジン10の各気筒には、燃焼室12内(筒内)に燃料を噴射する燃料噴射弁14、吸気バルブ16及び排気バルブ18が設けられている。
また、エンジン10は、各気筒に空気を吸入する吸気通路20と、各気筒から排気ガスが排出される排気通路22とを備えている。吸気通路20には、エンジン10に吸入される新気量(吸入空気量)を調整する電子制御式のスロットル弁24が設けられている。排気通路22には、NOx還元触媒等を含む触媒26が設けられている。また、エンジン10は、排気圧を利用して吸入空気を過給する過給機28と、排気ガスの一部をEGRガスとして吸気系に還流させるEGR機構30とを備えている。EGR機構30は、EGR通路32を介して排気通路22から吸気通路20に還流されるEGRガスの量を調整するEGR弁34を備えている。なお、本発明は、過給機28及びEGR機構30を搭載しないエンジンに適用してもよい。
次に、エンジン10の制御系統について説明する。本実施の形態のシステムは、エンジン制御等に必要な各種のセンサを含むセンサ系統と、エンジン10の運転状態を制御するECU(Electronic Control Unit)50とを備えている。センサ系統は、クランク軸の回転に応じた信号を出力するクランク角センサ40と、新気量を検出する新気量センサとしてのエアフローセンサ42と、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ44と、排気空燃比を検出する空燃比センサ46とを備えている。
ECU50は、記憶回路、演算処理装置及び入出力ポートを備え、ECU50の入力側には、センサ系統の各センサが接続されている。ECU50の出力側には、燃料噴射弁14、スロットル弁24、EGR弁34等を含む各種のアクチュエータが接続されている。そして、ECU50は、センサ系統により検出したエンジン10の運転情報に基いて、各アクチュエータを駆動することにより運転制御を行う。具体例的には、クランク角センサ40の出力に基いて、エンジン10の回転数(機関回転数)とクランク角とを検出すると共に、吸入空気量、アクセル操作量等に基いて総燃料噴射量を決定する。そして、総燃料噴射量、回転数等に基いて燃料噴射量及び噴射時期を設定し、設定した噴射時期が到来する毎に燃料噴射弁14を駆動する。燃料噴射弁14から噴射された燃料は、筒内で圧縮されることにより自着火し、エンジン10を作動させる。
また、ECU50は、空燃比フィードバック制御と空燃比学習制御とを実行する。空燃比フィードバック制御では、空燃比センサ46により検出した排気空燃比に基いて吸入空気量(または燃料噴射量)をフィードバック制御し、排気空燃比が排気ガスの浄化に適した所定の範囲内に収まるように制御する。また、空燃比学習制御では、エアフローセンサ42や燃料噴射弁14の特性ずれ等が反映された空燃比学習補正係数を運転領域毎に算出し、各運転領域の空燃比学習補正係数を学習マップに記憶する。空燃比学習補正係数は、燃料噴射制御等において、学習マップから読出されて吸入空気量(または燃料噴射量)に反映される。なお、運転領域は、例えば機関回転数と吸入空気量(または燃料噴射量)とに基いて設定される。下記数1の式は、空燃比学習補正係数の算出例を示している。
[数1]
推定空燃比=新気量/燃料噴射量
空燃比学習補正係数=推定空燃比/空燃比センサの出力値
また、ECU50は、EGR制御と還元剤添加制御とを実行する。EGR制御では、エンジン10の運転状態に応じてEGR弁34の開度を調整し、新気と共に筒内に流入するEGRガスの量(外部EGR量)を制御する。還元剤添加制御では、下記のNOx濃度算出処理により算出した排気ガス中のNOx量に基いて、触媒26に添加する還元剤の添加量を制御する。
[NOx濃度算出処理]
次に、図2を参照しつつ、ECU50により実行されるNOx濃度算出処理について説明する。図2は、本発明の実施の形態1において、ECUにより実行されるNOx濃度算出処理の一例をフローチャートである。この図に示すルーチンは、エンジンの運転中に繰返し実行されるものとする。また、以下の説明では、NOx量としてNOx濃度を算出する場合を例示する。
(運転情報の取得)
まず、ステップ100では、各種のセンサ信号と、当該センサ信号から算出されたパラメータと、各種の制御により設定された指令値とをエンジン10の運転情報として取得する。運転情報の一例を挙げると、機関回転数、クランク角、新気量、燃料噴射量、過給圧、吸気湿度、排気圧、排気温度等である。また、システム構成によっては、スワールコントロールバルブの開度、吸気バルブ16及び排気バルブ18のバルブの開閉タイミング及びリフト量等も運転情報として取得される。なお、吸気湿度、排気圧、排気温度等は、必ずしもセンサにより検出する必要はなく、運転状態に基いて推定してもよい。
(補正後推定空燃比の算出)
次に、ステップ102では、現時点の運転領域に応じて学習マップを参照することにより、前述の空燃比学習補正係数を取得する。そして、ステップ104では、下記数2の式により補正後推定空燃比を算出する。これにより、補正後推定空燃比は、補正前の推定空燃比と比較して、エアフローセンサ42及び燃料噴射弁14の特性ずれ等により生じる空燃比の誤差が補正された状態となる。なお、ステップ102,104は、請求項1の燃焼空燃比である補正後推定空燃比を取得する第1のステップに相当している。
Figure 2015143506
(筒内EGR率の算出)
次に、ステップ106では、下記数3の式を用いることにより、筒内の全ガス量に対するEGRガス量の割合である筒内EGR率を算出する。このEGRガス量は、EGR機構30により導入される外部EGR量と、燃焼ガスのうち排気されずに筒内に残留した内部EGR量とを合わせたものである。なお、下記数3の式における各パラメータの量は、例えばエンジン1回転当たりの量[g/rev]に換算したものを用いるのが好ましい。
Figure 2015143506
図3は、筒内のガスの組成を例示する説明図である。この図に示すように、上記式中の吸気総ガス量とは、筒内に吸込まれたガスの総量であり、(新気量+外部EGR量)に相当している。外部EGR量は、センサ等により直接検出するのが難しい。このため、本実施の形態では、各運転領域での吸気総ガス量を予め測定し、その値をデータマップ等としてECU50に記憶させておく。
吸気総ガス量を変化させるパラメータ、即ち、吸気総ガス量をデータマップから読出すときの引数としては、例えば機関回転数、燃料噴射量、吸気湿度、過給圧等を用いればよく、システム構成によっては、スワールコントロールバルブの開度、吸気バルブ16及び排気バルブ18の開閉タイミング及びリフト量等を用いてもよい。これらのパラメータは、前記ステップ101において取得される。ステップ106では、まず、上記各パラメータに基いてデータマップから吸気総ガス量を取得する。そして、上記数3の式において、吸気総ガス量から新気量を減算することにより、外部EGR量を算出している。
内部EGR量は、筒内に残留した排気ガスの量であるから、センサ等により直接検出することができない。このため、本実施の形態では、吸気総ガス量の場合とほぼ同様に、各運転領域での内部EGR量を予め測定し、その値をデータマップ等としてECU50に記憶させておく。内部EGR量をデータマップから読出すときの引数としては、例えば機関回転数、燃料噴射量、吸気湿度、過給圧、排気温度、排気圧等を用いればよく、システム構成によっては、前述したスワールコントロールバルブの開度、バルブの開閉タイミング及びリフト量等を用いてもよい。このように、ステップ106では、上記各パラメータに基いてデータマップから内部EGR量を取得する。
なお、上記数3の式において、新気量が吸気総ガス量以上となった場合には、実際には外部EGR=0であるのに対し、(吸気総ガス量−新気量)の項が負値となる。この点については、内部EGR量の減少分=新気量−吸気総ガス量として扱うことができるので、上記数3の式により筒内EGR率を算出することができる。また、上記内部EGR量のデータマップから取得された内部EGR量は、エンジン10の運転状態が安定した定常状態において基準となる内部EGR量であり、過渡状態での内部EGR量とは一致しない。しかし、上記数3の式によれば、過渡状態においても、定常状態での内部EGR量と過渡状態での内部EGR量とのずれを、(外部EGR量+内部EGR量)の増減分として考慮(補正)することができ、筒内EGR率を算出することができる。なお、図2中のステップ106は、請求項1における第2のステップに相当している。
(筒内酸素濃度の算出)
次に、ステップ108では、下記数4の式を用いることにより、筒内酸素濃度[g/rev]を算出する。筒内酸素濃度は、筒内の全ガス量に対する酸素の割合であり、重量濃度[wt%]として算出される。なお、下記式において、23.2は、空気中(新気中)に含まれる酸素の濃度[wt%]であり、14.6は、燃料の諸元から定まる理論空燃比である。これらの数値は一例を示すものであり、本発明を限定するものではない。
Figure 2015143506
上記数4の式に示すように、筒内EGR率が高いほど、筒内酸素濃度は低下する。本実施の形態では、補正後推定空燃比を用いて筒内酸素濃度を算出するので、エアフローセンサ42や燃料噴射弁14の特性ずれ等が存在する場合でも、実際の値に近い筒内酸素濃度を正確に算出することができる。なお、ステップ108は、請求項1における第3のステップに相当している。
(平均噴射時期の算出)
次に、ステップ110では、多段噴射制御を実行するシステムである場合に、NOx濃度の算出に用いる平均噴射時期を算出する。ここで、図4は、多段噴射制御の一例を示すタイミングチャートである。この図に示すように、多段噴射制御では、1サイクル中に複数回の燃料噴射を行うものである。図4では、複数回の燃料噴射として、2回のパイロット噴射、メイン噴射、アフター噴射及びポスト噴射を実行する場合を例示している。
ここで、パイロット噴射は、筒内を燃焼に適した温度まで予熱するための噴射であり、メイン噴射及びアフター噴射は、燃焼によりトルクを発生させるための噴射である。但し、アフター噴射は、筒内空間のうちメイン噴射にて使い切れなかった余剰酸素が存在する空間を狙って燃料を噴射する。一方、ポスト噴射は、筒内での燃焼に寄与せずに排出され、触媒26に還元剤(未燃ガス)を供給するための噴射である。平均噴射時期は、これらの燃料噴射のうち、燃焼に寄与する燃料噴射の燃料噴射時期及び燃料噴射量が反映されたパラメータであり、下記数5の式により算出される。なお、式中の定数Aは、エンジン毎に異なる特性(具体的には、噴射指令開始から実際の燃料噴射が開始されるまでのタイムラグ)を吸収するものである。
Figure 2015143506
本願発明者によれば、多段噴射制御を実行するシステムにおいて、排気ガス中のNOx濃度と平均噴射時期との間には相関があることが見出された。従って、平均噴射時期を用いることにより、NOx濃度の推定精度を向上させることができる。なお、多段噴射制御を実行しない(1サイクル中に1回の燃料噴射を実行する)システムにおいては、平均噴射時期に代えて通常の燃料噴射時期を用いればよい。
(NOx濃度の算出)
次に、図2中のステップ112では、筒内酸素濃度[wt%]、平均噴射時期[CA]、燃料噴射量[mm3/st]及び機関回転数[rpm]のべき乗に基いて、下記数6の式により排気ガス中のNOx濃度[ppm]を算出する。なお、この式において、1.587は、(NOxの質量/排気ガスの質量)として与えられる質量比である。また、定数B,C,D,E,Fは、エンジン特性に応じて設定されるものである。
Figure 2015143506
上記式の分子は、単位質量の燃料から発生するNOxの量[g/g]を表している。また、分母は、NOxの量を濃度[ppm]に換算するための除算項である。このように、数6の式には補正後推定空燃比が含まれているので、エアフローセンサ42や燃料噴射弁14の特性ずれ等が存在する場合でも、NOx濃度を高い精度で算出することができる。なお、ステップ112は、請求項1における第4のステップに相当している。
また、本実施の形態では、図5に示すように、例えば機関回転数と筒内酸素濃度とに基いて運転領域を複数の領域に区分し、個々の運転領域毎に前記定数A〜Fを切換える構成としてもよい。これにより、定数A〜F各運転領域のエンジン特性に適合させて最適化することができ、NOx濃度の算出精度を向上させることができる。なお、図5は、NOx濃度算出用の定数を切換える運転領域の区分を例示する説明図である。この図では、運転領域を4つに区分する場合を例示したが、本発明はこれに限らず、運転領域を任意の個数に区分してよいものである。
以上詳述した通り、本実施の形態によれば、前記数3及び数4の式を用いることにより、NOxの生成量と強い相関を有する筒内EGR率及び筒内酸素濃度を高い精度で算出することができる。そして、この算出精度を定常状態だけでなく、外部EGR量及び内部EGR量が増減する過渡状態でも維持することができる。これにより、吸気酸素濃度センサを使用しなくても、定常状態及び過渡状態の両方において、NOx濃度を高い精度で安定的に推定することができる(図6参照)。従って、NOx濃度を用いる制御の精度を高めることができ、システムのコストダウンを促進することができる。
また、本実施の形態では、前記数4の式に示すように、筒内酸素濃度を、補正後推定空燃比と、筒内EGR率と、新気中の酸素濃度及び理論空燃比に対応する定数とに基いて算出することができる。これにより、エアフローセンサ42や燃料噴射弁14の特性ずれ等が筒内酸素濃度に与える影響抑制し、筒内酸素濃度の算出精度を高めることができる。また、本実施の形態では、センサにより実測するのが難しい吸気総ガス量及び内部EGR量を予め運転領域毎にECU50に記憶させておくようにしたので、NOx濃度の推定処理では、これらのガス量をデータマップ等から読出して容易に取得することができる。
なお、前記実施の形態1では、ディーゼルエンジンを例示したが、本発明は、ガソリンエンジンにも適用することができる。また、実施の形態1では、空燃比センサ46の出力及びその学習値である空燃比学習補正係数を用いて補正後推定空燃比を算出する方法を例示した。しかし、本発明はこれに限らず、空燃比センサ46を使用せずに、運転情報に基いて空燃比を算出してもよい。
10 エンジン(内燃機関)
12 燃焼室
14 燃料噴射弁
20 吸気通路
22 排気通路
24 スロットル弁
28 過給機
30 EGR機構
40 クランク角センサ
42 エアフローセンサ
44 水温センサ
46 空燃比センサ
50 ECU(記憶手段)

Claims (3)

  1. EGR機構を備えた内燃機関で発生するNOxの量を推定する方法であって、
    筒内で燃焼したガスの空燃比を燃焼空燃比として取得する第1のステップと、
    前記筒内に吸込まれたガスの総量である吸気総ガス量と、前記筒内に残留した排気ガスの量である内部EGR量と、前記筒内に吸込まれた新気の量とに基いて、前記筒内の全ガス量に対するEGRガス量の割合である筒内EGR率を算出する第2のステップと、
    前記第1のステップにより算出した燃焼空燃比と、前記第2のステップにより算出した筒内EGR率とに基いて筒内酸素濃度を算出する第3のステップと、
    前記第3のステップにより算出した筒内酸素濃度のべき乗に基いて排気ガス中のNOx量を推定する第4のステップと、
    を備えた内燃機関のNOx量推定方法。
  2. 前記第3のステップにおいて、前記筒内酸素濃度は、前記燃焼空燃比と、前記筒内EGR率と、空気中の酸素濃度に対応する定数と、理論空燃比に対応する定数とに基いて算出してなる請求項1に記載の内燃機関のNOx量推定方法。
  3. 前記吸気総ガス量と前記内部EGR量のうち少なくとも一方のガス量を、機関回転数及び燃料噴射量に基いて設定される運転領域毎に予め記憶手段に記憶させておき、
    前記第2のステップは、当該ステップの実行時に機関回転数及び燃料噴射量を取得し、取得された前記機関回転数及び前記燃料噴射量に基いて、前記記憶手段から前記少なくとも一方のガス量を取得してなる請求項1または2に記載の内燃機関のNOx量推定方法。
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