JP2015143466A - 鋼管杭の継手構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1鋼管杭と第2鋼管杭との効率的な連接作業を実現すると同時に、継手全体の構造耐力を向上させて、継手全体の材料コスト、製造コストを抑制することのできる鋼管杭の継手構造を提供する。
【解決手段】第1鋼管杭1と第2鋼管杭2とを軸芯方向Yに連接させるための鋼管杭の継手構造7に関する。本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、互いに嵌合自在な一対の外嵌端部3と内嵌端部5とを備える。外嵌端部3は、外嵌山部31と、外嵌溝部32と、外嵌谷部33とを有する。内嵌端部5は、内嵌山部51と、内嵌溝部52と、内嵌谷部53とを有する。外嵌溝部32及び内嵌溝部52は、軸芯方向Yに延びて形成される側面が、軸芯直交方向Xに傾斜するテーパ状に形成される。外嵌谷部33及び内嵌谷部53は、軸芯方向に延びて形成される側面が、軸芯方向と略平行に延びるストレート状に形成される。
【選択図】図5

Description

本発明は、第1鋼管杭と第2鋼管杭とを軸芯方向に連接させるための鋼管杭の継手構造に関する。
従来より、鋼管杭の継手構造は、第1鋼管杭と第2鋼管杭とを軸芯方向に連接させることを目的として、特許文献1、2に開示される鋼管杭の継手構造が提案されている。
特許文献1に開示された鋼管杭の継手構造は、軸芯方向に隣接する第1杭と第2杭とに互いに嵌合自在な一対の外嵌端部と内嵌端部とを各別に形成し、外嵌端部と内嵌端部とを嵌合させた状態で、軸芯周りの相対回転によって互いに係合し合う係合部と被係合部とが形成される。特許文献1に開示された鋼管杭の継手構造は、係合した係合部と被係合部とが第1杭又は第2杭の径方向に離間するのを阻止するための離間阻止手段が、係合部と被係合部とに設けられるものである。
特許文献2に開示された鋼管杭の継手構造は、軸芯方向に隣接する第1杭と第2杭とに互いに嵌合自在な一対の外嵌端部と内嵌端部とを各別に形成し、外嵌端部と内嵌端部とを嵌合させた状態で、軸芯周りに回転させて係合させる係合凸部と被係合凸部とが軸芯方向で複数形成される。特許文献2に開示された鋼管杭の継手構造は、外嵌端部が先端部側に設けた係合凸部の形成箇所ほど基端部側に設けた係合凸部の形成箇所よりも大径に形成されて、内嵌端部が先端部側に設けた被係合凸部の形成箇所ほど基端部側に設けた被係合凸部の形成箇所よりも小径に形成されるものである。
特開平11−43937号公報 特開平11−43936号公報
ここで、鋼管杭の継手構造は、外嵌端部及び内嵌端部の基端側から先端側に向けて、係合部、係合凸部から被係合部、被係合凸部に伝達される引張力が低下するものとなる。
しかし、特許文献1に開示された鋼管杭の継手構造は、外嵌端部及び内嵌端部の基端側から先端側に向けて、被係合部に伝達される引張力が低下するにもかかわらず、被係合部の板厚が軸芯方向で同一となるものである。このため、特許文献1に開示された鋼管杭の継手構造は、特に、外嵌端部及び内嵌端部の先端側の板厚に無駄な部分が多くなり、必要以上に板厚が増加してコスト上昇を招くものとなるという問題点があった。
また、特許文献2に開示された鋼管杭の継手構造は、外嵌端部及び内嵌端部の基端側から先端側に向けて、被係合凸部に伝達される引張力の低下に対応させて、被係合凸部の板厚を軸芯方向で小さくするものである。しかし、特許文献2に開示された鋼管杭の継手構造は、先端部側から基端部側に向けて、軸芯方向に段差が形成されるため、内嵌端部を外嵌端部に挿入するときに、係合凸部が段差に引っ掛かるものとなり、第1杭と第2杭との連接作業が困難になるという問題点があった。
さらに、特許文献2に開示された鋼管杭の継手構造は、被係合凸部を全体としてテーパ状に形成することも想定されているが、被係合凸部がテーパ状に形成されることで板厚が小さいものとなっており、被係合凸部がストレート状に形成される場合と比較して、最も荷重が付与される係合凸部の直下部位の板厚が減肉されるものとなる。このため、特許文献2に開示された鋼管杭の継手構造は、係合凸部の直下部位に最も荷重が付与されるにもかかわらず、当該部位が減肉されて耐力低下を引き起こすことから、外嵌端部及び内嵌端部の構造耐力を十分なものとすることができないという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、第1鋼管杭と第2鋼管杭との効率的な連接作業を実現すると同時に、継手全体の構造耐力を向上させて、継手全体の材料コスト、製造コストを抑制することのできる鋼管杭の継手構造を提供することにある。
第1発明に係る鋼管杭の継手構造は、第1鋼管杭と第2鋼管杭とを軸芯方向に連接させるための鋼管杭の継手構造であって、互いに嵌合自在な一対の外嵌端部と内嵌端部とを備え、前記外嵌端部は、軸芯直交方向で内側に突出させて形成された外嵌山部と、前記外嵌山部に周方向で隣り合って形成された外嵌溝部と、前記外嵌山部より軸芯方向で基端側に形成された外嵌谷部とを有し、前記内嵌端部は、軸芯直交方向で外側に突出させて形成された内嵌山部と、前記内嵌山部に周方向で隣り合って形成された内嵌溝部と、前記内嵌山部より軸芯方向で基端側に形成された内嵌谷部とを有し、前記内嵌溝部は、周方向の両端側の板厚を、周方向で隣り合って配置される前記内嵌谷部の板厚以下の大きさで、周方向の中央側の板厚より大きくして形成されることを特徴とする。
第2発明に係る鋼管杭の継手構造は、第1発明において、前記外嵌溝部及び前記内嵌溝部の何れか一方又は両方は、軸芯方向に延びて形成される側面の少なくとも一部が、軸芯直交方向に傾斜するテーパ状に形成されるとともに、前記外嵌谷部及び前記内嵌谷部の何れか一方又は両方は、軸芯方向に延びて形成される側面の少なくとも一部が、軸芯方向と略平行に延びるストレート状に形成されることを特徴とする。
第3発明に係る鋼管杭の継手構造は、第1鋼管杭と第2鋼管杭とを軸芯方向に連接させるための鋼管杭の継手構造であって、互いに嵌合自在な一対の外嵌端部と内嵌端部とを備え、前記外嵌端部は、軸芯直交方向で内側に突出させて形成された外嵌山部と、前記外嵌山部に周方向で隣り合って形成された外嵌溝部と、前記外嵌山部より軸芯方向で基端側に形成された外嵌谷部とを有し、前記内嵌端部は、軸芯直交方向で外側に突出させて形成された内嵌山部と、前記内嵌山部に周方向で隣り合って形成された内嵌溝部と、前記内嵌山部より軸芯方向で基端側に形成された内嵌谷部とを有し、前記外嵌溝部及び前記内嵌溝部の何れか一方又は両方は、軸芯方向に延びて形成される側面の少なくとも一部が、軸芯直交方向に傾斜するテーパ状に形成されるとともに、前記外嵌谷部及び前記内嵌谷部の何れか一方又は両方は、軸芯方向に延びて形成される側面の少なくとも一部が、軸芯方向と略平行に延びるストレート状に形成されることを特徴とする。
第4発明に係る鋼管杭の継手構造は、第2発明又は第3発明において、前記外嵌溝部及び前記内嵌溝部の何れか一方又は両方は、前記外嵌山部又は前記内嵌山部に周方向で隣り合って配置される側面の少なくとも一部が、軸芯直交方向に傾斜するテーパ状に形成されることを特徴とする。
第5発明に係る鋼管杭の継手構造は、第2発明〜第4発明の何れかにおいて、前記外嵌溝部及び前記内嵌溝部の何れか一方又は両方は、前記外嵌谷部又は前記内嵌谷部に周方向で隣り合って配置される側面の少なくとも一部が、軸芯直交方向に傾斜するテーパ状に形成されて、又は、軸芯方向と略平行に延びるストレート状に形成されることを特徴とする。
第6発明に係る鋼管杭の継手構造は、第1発明〜第5発明の何れかにおいて、前記外嵌山部及び前記内嵌山部の何れか一方又は両方は、軸芯方向で複数の段部を形成して設けられるとともに、前記外嵌溝部及び前記内嵌溝部の何れか一方又は両方は、前記外嵌端部の先端側の前記段部で前記外嵌山部及び前記外嵌谷部に周方向で隣り合って配置される側面、又は、前記内嵌端部の先端側の前記段部で前記内嵌山部及び前記内嵌谷部に周方向で隣り合って配置される側面が、軸芯方向と略平行に延びるストレート状に形成されることを特徴とする。
第7発明に係る鋼管杭の継手構造は、第1発明〜第6発明の何れかにおいて、前記外嵌谷部及び前記内嵌谷部の何れか一方又は両方は、前記外嵌溝部又は前記内嵌溝部に周方向で隣り合って配置される側面の少なくとも一部が、周方向で隣り合う前記外嵌溝部又は前記内嵌溝部の側面よりも軸芯直交方向に突出させて形成されることを特徴とする。
第8発明に係る鋼管杭の継手構造は、第1発明〜第7発明の何れかにおいて、前記外嵌山部及び前記内嵌山部の何れか一方又は両方は、前記外嵌端部又は前記内嵌端部の先端側に面取り部が形成されることを特徴とする。
第1発明によれば、周方向の両端側の板厚を中央側の板厚より大きくして内嵌溝部が形成されるため、内嵌山部の近傍で内嵌溝部の板厚が大きいものとなり、軸芯直交方向に偏心した荷重による内嵌端部の内側にすぼむような曲げ変形を防止することが可能となる。また、内嵌山部の近傍で内嵌溝部の板厚を大きいものとすることで、内嵌山部の近傍に形成された応力分散範囲を重点的に補強することができるため、内嵌溝部の全体の板厚を増大させることなく、引張力等に対する内嵌端部の耐力を経済的に向上させることが可能となる。
第1発明によれば、内嵌溝部及び外嵌溝部を、周方向の中央側から両端側まで略直線状に連続して形成することができるため、小さな切削刃を使用した多数回の切削をすることなく、大きな切削刃を使用した1回〜数回程度の切削により、内嵌溝部及び外嵌溝部を容易かつ迅速に形成することができるものとして、内嵌溝部及び外嵌溝部を形成するための切削時間、切削工程を減少させて、切削加工コストを低減させることが可能となる。
第2発明、第3発明によれば、外嵌溝部及び内嵌溝部の側面の少なくとも一部が、軸芯方向で連続してテーパ状に形成されるため、内嵌端部を外嵌端部に挿入するときに、第2鋼管杭と第1鋼管杭との軸芯方向の中心軸がずれていても、第2鋼管杭と第1鋼管杭とのセンタリングを容易にして、第1鋼管杭と第2鋼管杭との連接作業を効率的に実施することが可能となる。
また、第2発明、第3発明によれば、外嵌谷部側面及び内嵌谷部側面の少なくとも一部が、軸芯方向と略平行に延びるストレート状に形成されるため、被係合凸部がテーパ状に形成されて減肉された特許文献2の開示技術と異なり、引張力及び圧縮力が集中する外嵌谷部及び内嵌谷部において、外嵌谷部及び内嵌谷部の板厚を大きくして断面欠損を抑制することで、継手全体の構造耐力を向上させることが可能となる。
さらに、第2発明、第3発明によれば、外嵌端部及び内嵌端部の基端側から先端側に向けて、外嵌山部及び内嵌山部から外嵌谷部及び内嵌谷部に伝達される引張力及び圧縮力が低下するものとなることから、外嵌端部及び内嵌端部の先端側で外嵌谷部及び内嵌谷部の板厚を小さくすることができる。第2発明、第3発明によれば、外嵌端部及び内嵌端部の基端側から先端側に向けて、外嵌谷部及び内嵌谷部の板厚を小さくして、外嵌端部全体及び内嵌端部全体の板厚の増大を抑制することで、材料コストの上昇を抑制することが可能となる。
特に、第4発明によれば、外嵌山部又は内嵌山部に周方向で隣り合って配置される位置で、外嵌溝部及び内嵌溝部の側面が軸芯方向で連続してテーパ状に形成されるため、外嵌端部及び内嵌端部を製造するときに、外嵌溝部及び内嵌溝部を効率的に連続切削して外嵌端部及び内嵌端部の製造コストを著しく低減させることが可能となる。
特に、第5発明によれば、外嵌谷部の板厚と略同一の板厚で外嵌溝部が形成されて、また、内嵌谷部の板厚と略同一の板厚で内嵌溝部が形成されることで、外嵌溝部及び内嵌溝部の板厚を大きくすることができるため、引張力及び圧縮力が集中する外嵌谷部及び内嵌谷部に隣り合った位置で、外嵌溝部及び内嵌溝部の板厚を大きくして断面欠損を抑制して、継手全体の構造耐力を向上させることが可能となる。
特に、第5発明によれば、外嵌溝部の側面の谷部側と外嵌谷部の外嵌谷部側面とが、周方向に連続して段差なく形成されるとともに、内嵌溝部の側面の谷部側と内嵌谷部の内嵌谷部側面とが、周方向に連続して段差なく形成されるため、外嵌山部及び内嵌山部が段差に引っ掛かることを防止して、第1鋼管杭と第2鋼管杭との相対回転作業を効率的に実施することが可能となる。
特に、第6発明によれば、第1外嵌段部及び第1内嵌段部において、外嵌溝部及び内嵌溝部の板厚を大きくすることができるため、外嵌最薄部及び内嵌最薄部に周方向で隣り合った位置で、外嵌溝部及び内嵌溝部の板厚を大きくして断面欠損を抑制することで、構造耐力上の弱点となる部位を重点的に補強して、継手全体の構造耐力を向上させることが可能となる。
特に、第6発明によれば、第1外嵌段部及び第1内嵌段部において、外嵌溝部及び内嵌溝部の板厚を大きくするとともに、第1外嵌溝部側面及び第1内嵌溝部側面が、軸芯方向と略平行に延びるストレート状に形成されるため、外嵌溝部及び内嵌溝部の断面欠損を抑制するとともに、内嵌端部を外嵌端部に挿入するときの衝突力の分力が軸芯直交方向に作用することを回避して、外嵌端部の先端側の拡開するようなラッパ変形を防止することが可能となる。
特に、第7発明によれば、外嵌谷部側面及び内嵌谷部側面の少なくとも一部が、外嵌溝部及び内嵌溝部の側面よりも軸芯直交方向に突出して形成されて、外嵌谷部及び内嵌谷部の板厚を大きくすることができるため、引張力及び圧縮力が集中する外嵌谷部及び内嵌谷部において、外嵌谷部及び内嵌谷部の板厚を大きくして断面欠損を抑制することで、継手全体の構造耐力を向上させることが可能となる。
特に、第8発明によれば、外嵌端部及び内嵌端部の先端側で外嵌山部及び内嵌山部に面取り部が形成されるため、内嵌端部を外嵌端部に挿入するときに、内嵌山部と外嵌溝部との周方向の位置の多少の誤差にかかわらず、第1鋼管杭と第2鋼管杭との連接作業を効率的に実施することが可能となる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造を示す斜視図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の外嵌端部を示す正面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の外嵌端部における外嵌山部及び外嵌谷部を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の第1実施形態における外嵌端部の外嵌溝部を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の第1実施形態における外嵌端部を示す斜視図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の内嵌端部を示す正面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の内嵌端部における内嵌山部及び内嵌谷部を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の第1実施形態における内嵌端部の内嵌溝部を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の第1実施形態における内嵌端部を示す斜視図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の外嵌端部に内嵌端部を挿入する状態を示す斜視図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の外嵌端部に内嵌端部を挿入して相対回転させた状態を示す斜視図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造に作用する引張力及び圧縮力を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の外嵌端部に作用する引張力を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の外嵌端部に作用する圧縮力を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の内嵌端部に作用する引張力を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の内嵌端部に作用する圧縮力を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の第2実施形態における外嵌端部の外嵌溝部を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の第2実施形態における外嵌端部を示す斜視図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の第2実施形態における内嵌端部の内嵌溝部を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の第2実施形態における内嵌端部を示す斜視図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の第3実施形態における外嵌端部の外嵌溝部を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の第3実施形態における外嵌端部を示す斜視図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の第3実施形態における内嵌端部の内嵌溝部を示す拡大正面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造の第3実施形態における内嵌端部を示す斜視図である。 (a)は、本発明を適用した鋼管杭の継手構造の第1実施形態において、(b)は、第2実施形態又は第3実施形態において、外嵌溝部の側面に内嵌山部を当接させながら内嵌端部を移動させる状態を説明する拡大正面図である。 (a)は、本発明を適用した鋼管杭の継手構造の第1実施形態において、(b)は、第2実施形態又は第3実施形態において、内嵌端部の先端側で軸芯直交方向に傾斜する内嵌前方面取り部を内嵌山部に形成した状態を説明する拡大正面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造において、内嵌端部を外嵌端部に挿入するときに、外嵌側方面取り部と内嵌側方面取り部とを当接させながら内嵌端部を移動させる状態を説明する拡大正面図である。 (a)は、本発明を適用した鋼管杭の継手構造において、周方向の両端側の板厚を中央側の板厚より大きくした内嵌溝部を示す平面図であり、(b)は、そのE−E線断面図であり、(c)は、そのF−F線断面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造において、周方向の両端側の板厚を中央側の板厚より大きくした内嵌溝部を示す斜視図である。 (a)は、各々の内嵌段部での内嵌谷部の板厚を略同一としたときにおいて、周方向の両端側の板厚を中央側の板厚より大きくした内嵌溝部を示す平面図であり、(b)は、そのE−E線断面図であり、(c)は、そのF−F線断面図である。 (a)は、本発明を適用した鋼管杭の継手構造において、周方向の中央側の板厚を両端側の板厚より大きくした外嵌溝部を示す平面図であり、(b)は、そのG−G線断面図であり、(c)は、そのH−H線断面図である。 本発明を適用した鋼管杭の継手構造において、周方向の中央側の板厚を両端側の板厚より大きくした外嵌溝部を示す斜視図である。 (a)は、各々の外嵌段部での外嵌谷部の板厚を略同一としたときにおいて、周方向の中央側の板厚を両端側の板厚より大きくした外嵌溝部を示す平面図であり、(b)は、そのG−G線断面図であり、(c)は、そのH−H線断面図である。 (a)、(b)は、本発明を適用した鋼管杭の継手構造において、内嵌溝部の切削工程を示す拡大正面図であり、(c)、(d)は、外嵌溝部の切削工程を示す拡大正面図である。
以下、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、地盤上に構築される構造物の基礎杭等において、図1に示すように、断面略円形状等の第1鋼管杭1と第2鋼管杭2とを軸芯方向Yに連接する継手として設けられる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第1実施形態において、第1鋼管杭1の上端部に外嵌端部3が溶接等で取り付けられるとともに、第2鋼管杭2の下端部に内嵌端部5が溶接等で取り付けられて、互いに嵌合自在な一対の外嵌端部3と内嵌端部5とを備えるものとなる。
外嵌端部3は、軸芯直交方向Xで内側に向けて突出させて形成された複数の外嵌山部31と、外嵌山部31に周方向Wで隣り合って形成された複数の外嵌溝部32と、外嵌山部31より軸芯方向Yで外嵌端部3の基端側に形成された外嵌谷部33とを有する。
内嵌端部5は、軸芯直交方向Xで外側に向けて突出させて形成された複数の内嵌山部51と、内嵌山部51に周方向Wで隣り合って形成された複数の内嵌溝部52と、内嵌山部51より軸芯方向Yで内嵌端部5の基端側に形成された内嵌谷部53とを有する。
外嵌端部3は、図2に示すように、外嵌端部3の軸芯方向Yで、外嵌山部31が複数の外嵌段部4を形成して設けられる。外嵌段部4は、例えば、外嵌端部3の軸芯方向Yで段数が4箇となるように形成されるものであり、外嵌端部3の軸芯方向Yで先端側から基端側まで、順番に第1外嵌段部41、第2外嵌段部42、第3外嵌段部43及び第4外嵌段部44を有する。
外嵌端部3は、各々の外嵌段部4で外嵌山部31の板厚よりも外嵌溝部32の板厚を小さくして、外嵌山部31と外嵌溝部32とが周方向Wで交互に形成されるものであり、複数の外嵌段部4の外嵌山部31が軸芯方向Yで略一列に配置される。外嵌端部3は、各々の外嵌段部4で外嵌山部31の板厚よりも外嵌谷部33の板厚を小さくして、外嵌山部31と外嵌谷部33とが軸芯方向Yで交互に形成される。
外嵌端部3は、図3に示すように、第1外嵌段部41の外嵌谷部33の板厚よりも第2外嵌段部42の外嵌谷部33の板厚の方が大きいものとなる。外嵌端部3は、第3外嵌段部43の外嵌谷部33の板厚を第2外嵌段部42の外嵌谷部33の板厚以上とするとともに、第4外嵌段部44の外嵌谷部33の板厚を第3外嵌段部43の外嵌谷部33の板厚以上とする。
外嵌端部3は、各々の外嵌段部4において、軸芯方向Yに延びて形成される外嵌谷部33の外嵌谷部側面33aが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成されることなく、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。外嵌谷部側面33aは、縦断面視で軸芯方向Yと略平行に真っ直ぐ延びる直線状に形成されて、この直線状に形成された部位が周方向Wで所定の範囲に連続して面状に形成されることで、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成されたものとなる。なお、略平行とは、板厚を10〜20%程度の大きさで変動させる製造誤差等を許容するものであり、軸芯直交方向Xに多少の傾斜を有する場合であっても、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に外嵌谷部側面33aが形成されたものとする。
外嵌端部3は、各々の外嵌段部4における外嵌谷部33の外嵌谷部側面33aが、軸芯方向Y又は周方向Wの少なくとも一部で、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成されるものとなる。外嵌端部3は、これに限らず、第1外嵌段部41、第2外嵌段部42、第3外嵌段部43及び第4外嵌段部44の一部において、外嵌谷部33の外嵌谷部側面33aが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成されてもよい。
外嵌端部3は、第1外嵌段部41の外嵌谷部33の板厚を最も小さなものとして、外嵌最薄部30が形成されるものとなる。外嵌端部3は、第1外嵌段部41の外嵌山部31に軸芯方向Yの先端側で外嵌先端面34が形成される。外嵌端部3は、第4外嵌段部44の外嵌谷部33に軸芯方向Yの基端側で外嵌余長部45に連続する外嵌基端面35が形成される。
外嵌端部3は、図4に示すように、外嵌端部3の先端側の第1外嵌段部41において、軸芯方向Yに延びる外嵌溝部32の第1外嵌溝部側面32aが形成されるとともに、第2外嵌段部42において、軸芯方向Yに延びる外嵌溝部32の第2外嵌溝部側面32bが形成されるものとなる。外嵌端部3は、第3外嵌段部43において、軸芯方向Yに延びる外嵌溝部32の第3外嵌溝部側面32cが形成されるとともに、第4外嵌段部44において、軸芯方向Yに延びる外嵌溝部32の第4外嵌溝部側面32dが形成されるものとなる。
外嵌端部3は、外嵌端部3の先端側の第1外嵌段部41において、外嵌溝部32の第1外嵌溝部側面32aが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成されることなく、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。このとき、外嵌溝部32の第1外嵌溝部側面32aは、図5に示すように、外嵌山部31に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、外嵌谷部33に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが連続して、外嵌谷部33の板厚と略同一の板厚で、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成されるものとなる。外嵌端部3は、これに限らず、外嵌端部3の先端側の第1外嵌段部41において、外嵌溝部32の第1外嵌溝部側面32aが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成されてもよい。
外嵌端部3は、第2外嵌段部42において、外嵌溝部32の第2外嵌溝部側面32bが、軸芯直交方向Xに傾斜してテーパ状に形成された部位と、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成された部位とを有する。このとき、外嵌溝部32の第2外嵌溝部側面32bは、外嵌山部31に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aが、第1外嵌溝部側面32aの谷部側Bから連続して、軸芯直交方向Xに傾斜するテーパ状に形成される。さらに、外嵌溝部32の第2外嵌溝部側面32bは、外嵌谷部33に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bが、第2外嵌溝部側面32bの山部側Aから連続して、外嵌谷部33の板厚と略同一の板厚で、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。
外嵌端部3は、第3外嵌段部43において、外嵌溝部32の第3外嵌溝部側面32cが、軸芯直交方向Xに傾斜してテーパ状に形成された部位と、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成された部位とを有する。このとき、外嵌溝部32の第3外嵌溝部側面32cは、外嵌山部31に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aが、第2外嵌溝部側面32bの谷部側Bから連続して、軸芯直交方向Xに傾斜するテーパ状に形成される。さらに、外嵌溝部32の第3外嵌溝部側面32cは、外嵌谷部33に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bが、第3外嵌溝部側面32cの山部側Aから連続して、外嵌谷部33の板厚と略同一の板厚で、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。
外嵌端部3は、第4外嵌段部44において、外嵌溝部32の第4外嵌溝部側面32dが、軸芯直交方向Xに傾斜してテーパ状に形成された部位と、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成された部位とを有する。このとき、外嵌溝部32の第4外嵌溝部側面32dは、外嵌山部31に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aが、第3外嵌溝部側面32cの谷部側Bから連続して、軸芯直交方向Xに傾斜するテーパ状に形成される。さらに、外嵌溝部32の第4外嵌溝部側面32dは、外嵌谷部33に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bが、第4外嵌溝部側面32dの山部側Aから連続して、外嵌谷部33の板厚と略同一の板厚で、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。
このとき、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成された部位は、縦断面視で軸芯方向Yと略平行に真っ直ぐ延びる直線状に形成されて、この直線状に形成された部位が周方向Wで所定の範囲に連続して面状に形成されることで、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成されたものとなる。なお、略平行とは、板厚を10〜20%程度の大きさで変動させる製造誤差等を許容するものであり、外嵌溝部32の側面が軸芯直交方向Xに多少の傾斜を有する場合であっても、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成されたものとする。
外嵌端部3は、図5に示すように、第1外嵌段部41において、外嵌端部3の先端側で外嵌山部31の周方向Wの一端部又は両端部に、周方向Wに傾斜する外嵌側方面取り部37が形成される。外嵌端部3は、第2外嵌段部42、第3外嵌段部43及び第4外嵌段部44においても、外嵌山部31の先端側に周方向Wに傾斜する外嵌側方面取り部37が形成されてもよい。
内嵌端部5は、図6に示すように、内嵌端部5の軸芯方向Yで、内嵌山部51が複数の内嵌段部6を形成して設けられる。内嵌段部6は、例えば、内嵌端部5の軸芯方向Yで段数が4箇となるように形成されるものであり、内嵌端部5の軸芯方向Yで先端側から基端側まで、順番に第1内嵌段部61、第2内嵌段部62、第3内嵌段部63及び第4内嵌段部64を有する。
内嵌端部5は、各々の内嵌段部6で内嵌山部51の板厚よりも内嵌溝部52の板厚を小さくして、内嵌山部51と内嵌溝部52とが周方向Wで交互に形成されるものであり、複数の内嵌段部6の内嵌山部51が軸芯方向Yで略一列に配置される。内嵌端部5は、各々の内嵌段部6で内嵌山部51の板厚よりも内嵌谷部53の板厚を小さくして、内嵌山部51と内嵌谷部53とが軸芯方向Yで交互に形成される。
内嵌端部5は、図7に示すように、第1内嵌段部61の内嵌谷部53の板厚よりも第2内嵌段部62の内嵌谷部53の板厚の方が大きいものとなる。内嵌端部5は、第3内嵌段部63の内嵌谷部53の板厚を第2内嵌段部62の内嵌谷部53の板厚以上とするとともに、第4内嵌段部64の内嵌谷部53の板厚を第3内嵌段部63の内嵌谷部53の板厚以上とする。
内嵌端部5は、各々の内嵌段部6において、軸芯方向Yに延びて形成される内嵌谷部53の内嵌谷部側面53aが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成されることなく、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。内嵌谷部側面53aは、縦断面視で軸芯方向Yと略平行に真っ直ぐ延びる直線状に形成されて、この直線状に形成された部位が周方向Wで所定の範囲に連続して面状に形成されることで、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成されたものとなる。なお、略平行とは、板厚を10〜20%程度の大きさで変動させる製造誤差等を許容するものであり、軸芯直交方向Xに多少の傾斜を有する場合であっても、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に内嵌谷部側面53aが形成されたものとする。
内嵌端部5は、各々の内嵌段部6における内嵌谷部53の内嵌谷部側面53aが、軸芯方向Y又は周方向Wの少なくとも一部で、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成されるものとなる。内嵌端部5は、これに限らず、第1内嵌段部61、第2内嵌段部62、第3内嵌段部63及び第4内嵌段部64の一部において、内嵌谷部53の内嵌谷部側面53aが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成されてもよい。
内嵌端部5は、第1内嵌段部61の内嵌谷部53の板厚を最も小さなものとして、内嵌最薄部50が形成されるものとなる。内嵌端部5は、第1内嵌段部61の内嵌山部51に軸芯方向Yの先端側で内嵌先端面54が形成される。内嵌端部5は、第4内嵌段部64の内嵌谷部53に軸芯方向Yの基端側で内嵌余長部65に連続する内嵌基端面55が形成される。
内嵌端部5は、図8に示すように、内嵌端部5の先端側の第1内嵌段部61において、軸芯方向Yに延びる内嵌溝部52の第1内嵌溝部側面52aが形成されるとともに、第2内嵌段部62において、軸芯方向Yに延びる内嵌溝部52の第2内嵌溝部側面52bが形成されるものとなる。内嵌端部5は、第3内嵌段部63において、軸芯方向Yに延びる内嵌溝部52の第3内嵌溝部側面52cが形成されるとともに、第4内嵌段部64において、軸芯方向Yに延びる内嵌溝部52の第4内嵌溝部側面52dが形成されるものとなる。
内嵌端部5は、内嵌端部5の先端側の第1内嵌段部61において、内嵌溝部52の第1内嵌溝部側面52aが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成されることなく、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。このとき、内嵌溝部52の第1内嵌溝部側面52aは、図9に示すように、内嵌山部51に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、内嵌谷部53に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが連続して、内嵌谷部53の板厚と略同一の板厚で、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成されるものとなる。内嵌端部5は、これに限らず、内嵌端部5の先端側の第1内嵌段部61において、内嵌溝部52の第1内嵌溝部側面52aが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成されてもよい。
内嵌端部5は、第2内嵌段部62において、内嵌溝部52の第2内嵌溝部側面52bが、軸芯直交方向Xに傾斜してテーパ状に形成された部位と、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成された部位とを有する。このとき、内嵌溝部52の第2内嵌溝部側面52bは、内嵌山部51に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aが、第1内嵌溝部側面52aの谷部側Bから連続して、軸芯直交方向Xに傾斜するテーパ状に形成される。さらに、内嵌溝部52の第2内嵌溝部側面52bは、内嵌谷部53に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bが、第2内嵌溝部側面52bの山部側Aから連続して、内嵌谷部53の板厚と略同一の板厚で、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。
内嵌端部5は、第3内嵌段部63において、内嵌溝部52の第3内嵌溝部側面52cが、軸芯直交方向Xに傾斜してテーパ状に形成された部位と、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成された部位とを有する。このとき、内嵌溝部52の第3内嵌溝部側面52cは、内嵌山部51に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aが、第2内嵌溝部側面52bの谷部側Bから連続して、軸芯直交方向Xに傾斜するテーパ状に形成される。さらに、内嵌溝部52の第3内嵌溝部側面52cは、内嵌谷部53に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bが、第3内嵌溝部側面52cの山部側Aから連続して、内嵌谷部53の板厚と略同一の板厚で、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。
内嵌端部5は、第4内嵌段部64において、内嵌溝部52の第4内嵌溝部側面52dが、軸芯直交方向Xに傾斜してテーパ状に形成された部位と、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成された部位とを有する。このとき、内嵌溝部52の第4内嵌溝部側面52dは、内嵌山部51に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aが、第3内嵌溝部側面52cの谷部側Bから連続して、軸芯直交方向Xに傾斜するテーパ状に形成される。さらに、内嵌溝部52の第4内嵌溝部側面52dは、内嵌谷部53に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bが、第4内嵌溝部側面52dの山部側Aから連続して、内嵌谷部53の板厚と略同一の板厚で、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。
このとき、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成された部位は、縦断面視で軸芯方向Yと略平行に真っ直ぐ延びる直線状に形成されて、この直線状に形成された部位が周方向Wで所定の範囲に連続して面状に形成されることで、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成されたものとなる。なお、略平行とは、板厚を10〜20%程度の大きさで変動させる製造誤差等を許容するものであり、内嵌溝部52の側面が軸芯直交方向Xに多少の傾斜を有する場合であっても、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成されたものとする。
内嵌端部5は、図9に示すように、第1内嵌段部61において、内嵌端部5の先端側で内嵌山部51の周方向Wの一端部又は両端部に、周方向Wに傾斜する内嵌側方面取り部57が形成される。内嵌端部5は、第2内嵌段部62、第3内嵌段部63及び第4内嵌段部64においても、内嵌山部51の先端側に周方向Wに傾斜する内嵌側方面取り部57が形成されてもよい。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第1鋼管杭1と第2鋼管杭2とを軸芯方向Yに連接するために、図1に示すように、外嵌端部3と内嵌端部5とを互いに嵌合させるものである。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図10に示すように、第2鋼管杭2に取り付けられた内嵌端部5を第1鋼管杭1に取り付けられた外嵌端部3に挿入する。このとき、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、各々の内嵌段部6において、内嵌山部51の軸芯直交方向Xの高さを、外嵌溝部32の軸芯直交方向Xの深さ以下として、内嵌山部51を外嵌溝部32に通過させる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図11に示すように、内嵌端部5を外嵌端部3に挿入した状態で、第1鋼管杭1と第2鋼管杭2とを軸芯周りの周方向Wに相対回転させる。このとき、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、各々の内嵌段部6において、内嵌谷部53の軸芯直交方向Xの深さを、外嵌山部31の軸芯直交方向Xの高さ以上として、外嵌山部31を内嵌谷部53に嵌め込ませる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図12に示すように、各々の外嵌段部4及び内嵌段部6において、内嵌山部51の軸芯方向Yの幅を、外嵌谷部33の軸芯方向Yの幅以下とするとともに、外嵌山部31の軸芯方向Yの幅を、内嵌谷部53の軸芯方向Yの幅以下とする。このとき、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、各々の外嵌段部4及び内嵌段部6において、軸芯方向Yで外嵌山部31と内嵌山部51とを係合させたものとなる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、外嵌対向部36で外嵌先端面34と内嵌基端面55とが当接されるとともに、内嵌対向部56で内嵌先端面54と外嵌基端面35とが当接されるものである。本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、これに限らず、外嵌対向部36で外嵌先端面34と内嵌基端面55とが離間されて、又は、内嵌対向部56で内嵌先端面54と外嵌基端面35とが離間されるものであってもよい。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、内嵌端部5を外嵌端部3に挿入して相対回転させることで、各々の外嵌段部4及び内嵌段部6において、外嵌山部31と内嵌山部51とが軸芯方向Yで互いに当接される当接面8が形成される。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第1鋼管杭1と第2鋼管杭2とを連接させた状態で、第1鋼管杭1及び第2鋼管杭2から外嵌端部3及び内嵌端部5に、軸芯方向Yで引張力及び圧縮力が作用する。本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、軸芯方向Yに作用する引張力及び圧縮力に対して、外嵌山部31と内嵌山部51とが軸芯方向Yの当接面8で抵抗するものとなる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図13に示すように、第1外嵌段部41の外嵌谷部33に、第1外嵌段部41の外嵌山部31に作用する引張力が伝達される。本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第2外嵌段部42の外嵌谷部33に、第1外嵌段部41及び第2外嵌段部42の外嵌山部31に作用する引張力が合わさって伝達される。本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第3外嵌段部43の外嵌谷部33に、第1外嵌段部41、第2外嵌段部42及び第3外嵌段部43の外嵌山部31に作用する引張力が合わさって伝達される。本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第4外嵌段部44の外嵌谷部33に、第1外嵌段部41、第2外嵌段部42、第3外嵌段部43及び第4外嵌段部44の外嵌山部31に作用する引張力が合わさって伝達される。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図14に示すように、第2外嵌段部42の外嵌谷部33に、第2外嵌段部42の外嵌山部31に作用する圧縮力が伝達される。本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第3外嵌段部43の外嵌谷部33に、第2外嵌段部42及び第3外嵌段部43の外嵌山部31に作用する圧縮力が合わさって伝達される。本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第4外嵌段部44の外嵌谷部33に、第2外嵌段部42、第3外嵌段部43及び第4外嵌段部44の外嵌山部31に作用する圧縮力が合わさって伝達される。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図13、図14に示すように、外嵌端部3の基端側から先端側に向けて、外嵌山部31から外嵌谷部33に伝達される引張力及び圧縮力が低下するものとなることから、外嵌端部3の先端側で外嵌谷部33の板厚を小さくしても、これらの引張力及び圧縮力に抵抗することができる。これにより、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、外嵌端部3の基端側から先端側に向けて、外嵌谷部33の板厚を小さくして、外嵌端部3全体の板厚の増大を抑制することで、材料コストの上昇を抑制することが可能となる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図15に示すように、第1内嵌段部61の内嵌谷部53に、第1内嵌段部61の内嵌山部51に作用する引張力が伝達される。本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第2内嵌段部62の内嵌谷部53に、第1内嵌段部61及び第2内嵌段部62の内嵌山部51に作用する引張力が合わさって伝達される。本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第3内嵌段部63の内嵌谷部53に、第1内嵌段部61、第2内嵌段部62及び第3内嵌段部63の内嵌山部51に作用する引張力が合わさって伝達される。本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第4内嵌段部64の内嵌谷部53に、第1内嵌段部61、第2内嵌段部62、第3内嵌段部63及び第4内嵌段部64の内嵌山部51に作用する引張力が合わさって伝達される。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図16に示すように、第2内嵌段部62の内嵌谷部53に、第2内嵌段部62の内嵌山部51に作用する圧縮力が伝達される。本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第3内嵌段部63の内嵌谷部53に、第2内嵌段部62及び第3内嵌段部63の内嵌山部51に作用する圧縮力が合わさって伝達される。本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第4内嵌段部64の内嵌谷部53に、第2内嵌段部62、第3内嵌段部63及び第4内嵌段部64の内嵌山部51に作用する圧縮力が合わさって伝達される。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図15、図16に示すように、内嵌端部5の基端側から先端側に向けて、内嵌山部51から内嵌谷部53に伝達される引張力及び圧縮力が低下するものとなることから、内嵌端部5の先端側で内嵌谷部53の板厚を小さくしても、これらの引張力及び圧縮力に抵抗することができる。これにより、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、内嵌端部5の基端側から先端側に向けて、内嵌谷部53の板厚を小さくして、内嵌端部5全体の板厚の増大を抑制することで、材料コストの上昇を抑制することが可能となる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図5、図9に示すように、複数の外嵌段部4及び内嵌段部6において、外嵌谷部33の板厚と略同一の板厚で外嵌溝部32が形成されるとともに、内嵌谷部53の板厚と略同一の板厚で内嵌溝部52が形成されるため、外嵌溝部32及び内嵌溝部52をテーパ状とすることなくストレート状とすることで、被係合凸部がテーパ状に形成されて減肉された特許文献2の開示技術と異なり、特に引張力が作用した際に必要な板厚を大きくすることができる。これにより、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図13〜図16に示すように、引張力及び圧縮力が集中する外嵌谷部33及び内嵌谷部53に隣り合った位置で、図5、図9に示すように、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の板厚を大きくして断面欠損を抑制して、継手全体の構造耐力を向上させることが可能となる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第1外嵌段部41及び第1内嵌段部61において、外嵌谷部33の板厚と略同一の板厚で外嵌溝部32が形成されるとともに、内嵌谷部53の板厚と略同一の板厚で内嵌溝部52が形成されるため、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の板厚を大きくすることができる。これにより、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、外嵌最薄部30及び内嵌最薄部50に周方向Wで隣り合った位置で、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の板厚を大きくして断面欠損を抑制することで、構造耐力上の弱点となる部位を重点的に補強して、継手全体の構造耐力を向上させることが可能となる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第1外嵌段部41及び第1内嵌段部61において、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の板厚を大きくするとともに、第1外嵌溝部側面32a及び第1内嵌溝部側面52aが、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。これにより、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、外嵌最薄部30及び内嵌最薄部50に周方向Wで隣り合った位置で、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の断面欠損を抑制するとともに、内嵌端部5を外嵌端部3に挿入するときの衝突力の分力が、軸芯直交方向Xに作用することを回避して、外嵌端部3の先端側の拡開するようなラッパ変形を防止することが可能となる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、複数の外嵌段部4及び内嵌段部6において、外嵌谷部33の板厚と略同一の板厚で外嵌溝部32が形成されるとともに、内嵌谷部53の板厚と略同一の板厚で内嵌溝部52が形成される。このとき、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、外嵌溝部32の側面の谷部側Bと、外嵌谷部33の外嵌谷部側面33aとが、周方向Wに連続して段差なく形成されるとともに、内嵌溝部52の側面の谷部側Bと、内嵌谷部53の内嵌谷部側面53aとが、周方向Wに連続して段差なく形成される。これにより、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図11に示すように、第1鋼管杭1と第2鋼管杭2とを周方向Wに相対回転させるときに、外嵌山部31及び内嵌山部51が段差に引っ掛かることを防止して、第1鋼管杭1と第2鋼管杭2との相対回転作業を効率的に実施することが可能となる。
次に、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7の第2実施形態について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第2実施形態においても、第1鋼管杭1の上端部に外嵌端部3が取り付けられるとともに、第2鋼管杭2の下端部に内嵌端部5が取り付けられて、互いに嵌合自在な一対の外嵌端部3と内嵌端部5とを備えるものとなる。
外嵌端部3は、図17に示すように、外嵌端部3の先端側の第1外嵌段部41において、外嵌溝部32の第1外嵌溝部側面32aが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成されることなく、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。このとき、外嵌溝部32の第1外嵌溝部側面32aは、図18に示すように、外嵌山部31に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、外嵌谷部33に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが連続して、外嵌谷部33の板厚と略同一の板厚で、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成されるものとなる。
外嵌端部3は、第2外嵌段部42において、外嵌溝部32の第2外嵌溝部側面32bが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成される。このとき、外嵌溝部32の第2外嵌溝部側面32bは、外嵌山部31に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、外嵌谷部33に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが、第1外嵌溝部側面32aの谷部側Bから連続して形成される。外嵌谷部33は、第2外嵌段部42において、外嵌谷部側面33aの少なくとも一部が、外嵌溝部32の第2外嵌溝部側面32bの谷部側Bよりも、軸芯直交方向Xの内側に突出して形成される。
外嵌端部3は、第3外嵌段部43において、外嵌溝部32の第3外嵌溝部側面32cが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成される。このとき、外嵌溝部32の第3外嵌溝部側面32cは、外嵌山部31に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、外嵌谷部33に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが、第2外嵌溝部側面32bの谷部側Bから連続して形成される。外嵌谷部33は、第3外嵌段部43において、外嵌谷部側面33aの少なくとも一部が、外嵌溝部32の第3外嵌溝部側面32cの谷部側Bよりも、軸芯直交方向Xの内側に突出して形成される。
外嵌端部3は、第4外嵌段部44において、外嵌溝部32の第4外嵌溝部側面32dが、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。このとき、外嵌溝部32の第4外嵌溝部側面32dは、外嵌山部31に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、外嵌谷部33に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが連続して、外嵌谷部33の板厚と略同一の板厚で、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成されるものとなる。
内嵌端部5は、図19に示すように、内嵌端部5の先端側の第1内嵌段部61において、内嵌溝部52の第1内嵌溝部側面52aが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成されることなく、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。このとき、内嵌溝部52の第1内嵌溝部側面52aは、図20に示すように、内嵌山部51に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、内嵌谷部53に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが連続して、内嵌谷部53の板厚と略同一の板厚で、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成されるものとなる。
内嵌端部5は、第2内嵌段部62において、内嵌溝部52の第2内嵌溝部側面52bが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成される。このとき、内嵌溝部52の第2内嵌溝部側面52bは、内嵌山部51に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、内嵌谷部53に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが、第1内嵌溝部側面52aの谷部側Bから連続して形成される。内嵌谷部53は、第2内嵌段部62において、内嵌谷部側面53aの少なくとも一部が、内嵌溝部52の第2外嵌溝部側面32bの谷部側Bよりも、軸芯直交方向Xの外側に突出して形成される。
内嵌端部5は、第3内嵌段部63において、内嵌溝部52の第3内嵌溝部側面52cが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成される。このとき、内嵌溝部52の第3内嵌溝部側面52cは、内嵌山部51に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、内嵌谷部53に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが、第2内嵌溝部側面52bの谷部側Bから連続して形成される。内嵌谷部53は、第3内嵌段部63において、内嵌谷部側面53aの少なくとも一部が、内嵌溝部52の第3内嵌溝部側面52cの谷部側Bよりも、軸芯直交方向Xの外側に突出して形成される。
内嵌端部5は、第4内嵌段部64において、内嵌溝部52の第4内嵌溝部側面52dが、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。このとき、内嵌溝部52の第4内嵌溝部側面52dは、内嵌山部51に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、内嵌谷部53に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが連続して、内嵌谷部53の板厚と略同一の板厚で、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成されるものとなる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図18、図20に示すように、第1外嵌段部41及び第1内嵌段部61において、外嵌谷部33の板厚と略同一の板厚で外嵌溝部32が形成されるとともに、内嵌谷部53の板厚と略同一の板厚で内嵌溝部52が形成されるため、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の板厚を大きくすることができる。これにより、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、外嵌最薄部30及び内嵌最薄部50に周方向Wで隣り合った位置で、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の板厚を大きくして断面欠損を抑制することで、構造耐力上の弱点となる部位を重点的に補強して、継手全体の構造耐力を向上させることが可能となる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第1外嵌段部41及び第1内嵌段部61において、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の板厚を大きくするとともに、第1外嵌溝部側面32a及び第1内嵌溝部側面52aが、軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。これにより、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、外嵌最薄部30及び内嵌最薄部50に周方向Wで隣り合った位置で、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の断面欠損を抑制するとともに、内嵌端部5を外嵌端部3に挿入するときの衝突力の分力が、軸芯直交方向Xに作用することを回避して、外嵌端部3の先端側の拡開するようなラッパ変形を防止することが可能となる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、所定の外嵌段部4及び内嵌段部6において、外嵌谷部側面33a及び内嵌谷部側面53aの少なくとも一部が、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の側面よりも軸芯直交方向Xに突出して形成されるため、外嵌谷部33及び内嵌谷部53の板厚を大きくすることができる。これにより、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図13〜図16に示すように、引張力及び圧縮力が集中する外嵌谷部33及び内嵌谷部53において、外嵌谷部33及び内嵌谷部53の板厚を大きくして断面欠損を抑制することで、継手全体の構造耐力を向上させることが可能となる。
次に、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7の第3実施形態について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第3実施形態においても、第1鋼管杭1の上端部に外嵌端部3が取り付けられるとともに、第2鋼管杭2の下端部に内嵌端部5が取り付けられて、互いに嵌合自在な一対の外嵌端部3と内嵌端部5とを備えるものとなる。
外嵌端部3は、図21に示すように、外嵌端部3の先端側の第1外嵌段部41において、外嵌溝部32の第1外嵌溝部側面32aが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成される。このとき、外嵌溝部32の第1外嵌溝部側面32aは、図22に示すように、外嵌山部31に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、外嵌谷部33に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが連続して形成される。外嵌谷部33は、第1外嵌段部41において、外嵌谷部側面33aの少なくとも一部が、外嵌溝部32の第1外嵌溝部側面32aの谷部側Bよりも、軸芯直交方向Xの内側に突出して形成される。
外嵌端部3は、第2外嵌段部42において、外嵌溝部32の第2外嵌溝部側面32bが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成される。このとき、外嵌溝部32の第2外嵌溝部側面32bは、外嵌山部31に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、外嵌谷部33に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが、第1外嵌溝部側面32aの谷部側Bから連続して形成される。外嵌谷部33は、第2外嵌段部42において、外嵌谷部側面33aの少なくとも一部が、外嵌溝部32の第2外嵌溝部側面32bの谷部側Bよりも、軸芯直交方向Xの内側に突出して形成される。
外嵌端部3は、第3外嵌段部43において、外嵌溝部32の第3外嵌溝部側面32cが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成される。このとき、外嵌溝部32の第3外嵌溝部側面32cは、外嵌山部31に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、外嵌谷部33に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが、第2外嵌溝部側面32bの谷部側Bから連続して形成される。外嵌谷部33は、第3外嵌段部43において、外嵌谷部側面33aの少なくとも一部が、外嵌溝部32の第3外嵌溝部側面32cの谷部側Bよりも、軸芯直交方向Xの内側に突出して形成される。
外嵌端部3は、第4外嵌段部44において、外嵌溝部32の第4外嵌溝部側面32dが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成される。このとき、外嵌溝部32の第4外嵌溝部側面32dは、外嵌山部31に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、外嵌谷部33に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが、第3外嵌溝部側面32cの谷部側Bから連続して形成される。外嵌谷部33は、第4外嵌段部44において、外嵌谷部側面33aの少なくとも一部が、外嵌溝部32の第4外嵌溝部側面32dの谷部側Bよりも、軸芯直交方向Xの内側に突出して形成される。
内嵌端部5は、図23に示すように、内嵌端部5の先端側の第1内嵌段部61において、内嵌溝部52の第1内嵌溝部側面52aが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成される。このとき、内嵌溝部52の第1内嵌溝部側面52aは、図24に示すように、内嵌山部51に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、内嵌谷部53に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが連続して形成される。内嵌谷部53は、第1内嵌段部61において、内嵌谷部側面53aの少なくとも一部が、内嵌溝部52の第1内嵌溝部側面52aの谷部側Bよりも、軸芯直交方向Xの外側に突出して形成される。
内嵌端部5は、第2内嵌段部62において、内嵌溝部52の第2内嵌溝部側面52bが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成される。このとき、内嵌溝部52の第2内嵌溝部側面52bは、内嵌山部51に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、内嵌谷部53に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが、第1内嵌溝部側面52aの谷部側Bから連続して形成される。内嵌谷部53は、第2内嵌段部62において、内嵌谷部側面53aの少なくとも一部が、内嵌溝部52の第2外嵌溝部側面32bの谷部側Bよりも、軸芯直交方向Xの外側に突出して形成される。
内嵌端部5は、第3内嵌段部63において、内嵌溝部52の第3内嵌溝部側面52cが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成される。このとき、内嵌溝部52の第3内嵌溝部側面52cは、内嵌山部51に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、内嵌谷部53に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが、第2内嵌溝部側面52bの谷部側Bから連続して形成される。内嵌谷部53は、第3内嵌段部63において、内嵌谷部側面53aの少なくとも一部が、内嵌溝部52の第3内嵌溝部側面52cの谷部側Bよりも、軸芯直交方向Xの外側に突出して形成される。
内嵌端部5は、第4内嵌段部64において、内嵌溝部52の第4内嵌溝部側面52dが、軸芯直交方向Xに傾斜したテーパ状に形成される。このとき、内嵌溝部52の第4内嵌溝部側面52dは、内嵌山部51に周方向Wで隣り合って配置される山部側Aと、内嵌谷部53に周方向Wで隣り合って配置される谷部側Bとが、第3内嵌溝部側面52cの谷部側Bから連続して形成される。内嵌谷部53は、第4内嵌段部64において、内嵌谷部側面53aの少なくとも一部が、内嵌溝部52の第4内嵌溝部側面52dの谷部側Bよりも、軸芯直交方向Xの外側に突出して形成される。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図22、図24に示すように、各々の外嵌段部4及び内嵌段部6において、外嵌谷部側面33a及び内嵌谷部側面53aの少なくとも一部が、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の側面よりも軸芯直交方向Xに突出して形成されるため、外嵌谷部33及び内嵌谷部53の板厚を大きくすることができる。これにより、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図13〜図16に示すように、引張力及び圧縮力が集中する外嵌谷部33及び内嵌谷部53において、外嵌谷部33及び内嵌谷部53の板厚を大きくして断面欠損を抑制することで、継手全体の構造耐力を向上させることが可能となる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第1実施形態〜第3実施形態の何れにおいても、図5、図9、図18、図20、図22、図24に示すように、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の側面が軸芯方向Yで連続して、テーパ状又はストレート状に形成される。このとき、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図10に示すように、内嵌端部5を外嵌端部3に挿入するときに、第2鋼管杭2と第1鋼管杭1との軸芯方向Yの中心軸がずれていても、図25に示すように、外嵌溝部32の側面に内嵌山部51を当接させながら、内嵌端部5を移動させることができるものとなる。これにより、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図10に示すように、内嵌端部5を外嵌端部3に挿入するときのセンタリングを容易にして、第1鋼管杭1と第2鋼管杭2との連接作業を効率的に実施することが可能となる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第1実施形態〜第3実施形態の何れにおいても、図26に示すように、内嵌端部5の先端側で軸芯直交方向Xに傾斜する内嵌前方面取り部58が内嵌山部51に形成されてもよい。これにより、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、外嵌溝部32の側面に内嵌山部51を当接させながら、内嵌端部5を円滑に移動させることができるものとなり、図10に示すように、第1鋼管杭1と第2鋼管杭2との連接作業の効率性を向上させることが可能となる。なお、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図示しないが、外嵌端部3の先端側で軸芯直交方向Xに傾斜する外嵌前方面取り部が外嵌山部31に形成されてもよい。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第1実施形態〜第3実施形態の何れにおいても、図27に示すように、外嵌端部3及び内嵌端部5の先端側で、外嵌山部31及び内嵌山部51に、外嵌側方面取り部37及び内嵌側方面取り部57が形成される。このとき、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、内嵌端部5を外嵌端部3に挿入するときに、内嵌山部51と外嵌溝部32との周方向Wの位置がずれていても、外嵌側方面取り部37と内嵌側方面取り部57とを当接させながら、内嵌端部5を移動させることができるものとなる。これにより、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、周方向Wの位置の多少の誤差にかかわらず、図10に示すように、第1鋼管杭1と第2鋼管杭2との連接作業を効率的に実施することが可能となる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第1実施形態〜第3実施形態の何れにおいても、図5、図9、図18、図20、図22、図24に示すように、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の側面が軸芯方向Yで連続して形成される。これにより、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、外嵌端部3及び内嵌端部5を製造するときに、外嵌溝部32及び内嵌溝部52を効率的に連続切削して形成することができるため、外嵌端部3及び内嵌端部5の製造コストを著しく低減させることが可能となる。
第1実施形態及び第2実施形態においては、継手全体の構造耐力を向上させることはできるものの、外嵌溝部32及び内嵌溝部52がテーパ状とストレート状とを組み合わせた複雑断面形状となることから、特許文献2の開示技術と比較すると、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の切削加工コストが増大する懸念が存在した。このことから、第1実施形態及び第2実施形態においては、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の切削加工コストを増大させない方法として、切削加工方法を次のように工夫して適用できるものとする。この切削加工方法では、外嵌谷部33及び内嵌谷部53と、外嵌谷部33及び内嵌谷部53に隣り合って配置される谷部側Bの外嵌溝部32及び内嵌溝部52とが、周方向Wに連続的に切削して形成された後に、外嵌溝部32及び内嵌溝部52を軸芯方向Yに連続的に切削して形成される。これにより、第1実施形態及び第2実施形態においては、外嵌溝部32及び内嵌溝部52を周方向W及び軸芯方向Yに連続的に切削することができるため、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の切削加工コストを増大させずに、外嵌端部3及び内嵌端部5の製造コストを著しく低減させることが可能となる。第3実施形態においては、図22、図24に示すように、外嵌溝部32及び内嵌溝部52が軸芯方向Yに一直線状に形成されるため、外嵌端部3及び内嵌端部5の製造コストの低減効果を増大させることが可能となる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第1実施形態〜第3実施形態の何れにおいても、図28に示すように、各々の内嵌溝部52が、周方向Wで内嵌谷部53に隣り合った両端側Dの板厚tdを、周方向Wで内嵌谷部53から離間した中央側Cの板厚tcより大きくして形成されてもよい。
各々の内嵌溝部52は、周方向Wの両端側Dの板厚tdを、周方向Wで隣り合って配置される内嵌谷部53の板厚tv以下の大きさとするものであり、特に、周方向Wで隣り合って配置される内嵌谷部53の板厚tvと略同一の大きさとするものとなる。このとき、各々の内嵌溝部52は、図28(a)に示すように、周方向Wの中央側Cから両端側Dまで略直線状に連続して形成されて、各々の内嵌段部6において、図28(b)に示すように、周方向Wの中央側Cの板厚tcを、周方向Wで隣り合って配置される内嵌谷部53の板厚tvより小さくするとともに、図28(c)に示すように、周方向Wの両端側Dの板厚tdを、周方向Wで隣り合って配置される内嵌谷部53の板厚tvと略同一の大きさとする。
各々の内嵌溝部52は、例えば、周方向Wの両端側Dの板厚tdが中央側Cの板厚tcまで漸減されるものとなり、図29に示すように、周方向Wで内嵌山部51に隣り合って配置される内嵌溝部52の側面の山部側Aにおいて、周方向Wの中央側C及び両端側Dが軸芯直交方向Xに傾斜するテーパ状に形成されて、また、周方向Wで内嵌谷部53に隣り合って配置される内嵌溝部52の側面の谷部側Bにおいて、周方向Wの中央側Cが軸芯直交方向Xに傾斜するテーパ状に形成されるとともに、周方向Wの両端側Dが軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成される。
なお、各々の内嵌溝部52は、例えば、周方向Wの両端側Dの板厚tdを、周方向Wで隣り合って配置される内嵌谷部53の板厚tvより小さいものとしたときに、周方向Wで隣り合う内嵌溝部52の側面より軸芯直交方向Xに突出させて内嵌谷部53が形成されるものとなる。
また、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、内嵌溝部52の周方向Wの両端側Dの板厚tdを、内嵌溝部52の周方向Wの中央側Cの板厚tcより大きくしたとき、図30に示すように、第1内嵌段部61、第2内嵌段部62、第3内嵌段部63及び第4内嵌段部64の各々の内嵌谷部53の板厚tvが互いに略同一のものとされてもよい。このとき、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、内嵌溝部52の周方向Wの両端側Dの板厚tdが中央側Cの板厚tcまで略直線状に連続して漸減されるものとなり、例えば、周方向Wの両端側Dの内嵌溝部52の板厚tdを、内嵌谷部53の板厚tvと略同一の大きさとするものとして、周方向Wの中央側C及び両端側Dで内嵌溝部52の側面がストレート状又はテーパ状に形成される。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第1実施形態〜第3実施形態の何れにおいても、図31に示すように、各々の外嵌溝部32が、周方向Wで外嵌谷部33に隣り合った両端側Dの板厚tdを、周方向Wで外嵌谷部33から離間した中央側Cの板厚tcより小さくして形成されてもよい。
各々の外嵌溝部32は、周方向Wの中央側Cの板厚tcを、周方向Wで隣り合って配置される外嵌谷部33の板厚tv以下の大きさとするものであり、特に、周方向Wで隣り合って配置される外嵌谷部33の板厚tvと略同一の大きさとするものとなる。このとき、各々の外嵌溝部32は、図31(a)に示すように、周方向Wの中央側Cから両端側Dまで略直線状に連続して形成されて、各々の外嵌段部4において、図31(b)に示すように、周方向Wの中央側Cの板厚tcを、周方向Wで隣り合って配置される外嵌谷部33の板厚tvと略同一の大きさとするとともに、図31(c)に示すように、周方向Wの両端側Dの板厚tdを、周方向Wで隣り合って配置される外嵌谷部33の板厚tvより小さくする。
各々の外嵌溝部32は、例えば、周方向Wの中央側Cの板厚tcが両端側Dの板厚tdまで漸減されるものとなり、図32に示すように、周方向Wで外嵌山部31に隣り合って配置される外嵌溝部32の側面の山部側Aにおいて、周方向Wの中央側C及び両端側Dが軸芯直交方向Xに傾斜するテーパ状に形成されて、また、周方向Wで外嵌谷部33に隣り合って配置される外嵌溝部32の側面の谷部側Bにおいて、周方向Wの中央側Cが軸芯方向Yと略平行に延びるストレート状に形成されるとともに、周方向Wの両端側Dが軸芯直交方向Xに傾斜するテーパ状に形成される。
なお、各々の外嵌溝部32は、例えば、周方向Wの両端側Dの板厚tdを、周方向Wで隣り合って配置される外嵌谷部33の板厚tvより小さいものとすることで、周方向Wで隣り合う外嵌溝部32の側面より軸芯直交方向Xに突出させて外嵌谷部33が形成されるものとなる。
また、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、外嵌溝部32の周方向Wの中央側Cの板厚tcを、外嵌溝部32の周方向Wの両端側Dの板厚tdより大きくしたとき、図33に示すように、第1外嵌段部41、第2外嵌段部42、第3外嵌段部43及び第4外嵌段部44の各々の外嵌谷部33の板厚tvが互いに略同一のものとされてもよい。このとき、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、外嵌溝部32の周方向Wの中央側Cの板厚tcが両端側Dの板厚tdまで略直線状に連続して漸減されるものとなり、例えば、周方向Wの中央側Cの外嵌溝部32の板厚tcを、外嵌谷部33の板厚tvと略同一の大きさとするものとして、周方向Wの中央側C及び両端側Dで外嵌溝部32の側面がストレート状又はテーパ状に形成される。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図34(a)、(b)に示すように、各々の内嵌段部6で、周方向Wで連続的に切削したターニングラインTLにより、内嵌山部51及び内嵌谷部53を形成した後に、軸芯方向Yで連続的に切削したマシニングラインMLにより、内嵌溝部52を形成することで、周方向Wの両端側Dの板厚tdを中央側Cの板厚tcより大きくして内嵌溝部52が形成される。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図34(c)、(d)に示すように、各々の外嵌段部4で、周方向Wで連続的に切削したターニングラインTLにより、外嵌山部31及び外嵌谷部33を形成した後に、軸芯方向Yで連続的に切削したマシニングラインMLにより、外嵌溝部32を形成することで、周方向Wの中央側Cの板厚tcを両端側Dの板厚tdより大きくして外嵌溝部32が形成される。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図34(b)、(c)に示すように、内嵌端部5及び外嵌端部3に引張力が作用するものとなるが、外嵌端部3の外嵌山部31に比較して、内嵌端部5の内嵌山部51の方が、軸芯直交方向Xの内側に偏心して配置されるものとなる。このとき、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、内嵌端部5に引張力が作用する位置と内嵌山部51が引張力を負担する位置とを軸芯直交方向Xに離間させた距離L1が、外嵌端部3に引張力が作用する位置と外嵌山部31が引張力を負担する位置とを軸芯直交方向Xに離間させた距離L2より大きいため、外嵌端部3に比較して内嵌端部5の方が、軸芯直交方向Xに偏心して引張力等の荷重が内嵌山部51に作用するものとなる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、外嵌端部3に比較して内嵌端部5の方が、軸芯直交方向Xに偏心して引張力等の荷重が内嵌山部51に作用するものとなるが、周方向Wの両端側Dの板厚tdを中央側Cの板厚tcより大きくして内嵌溝部52が形成されるため、内嵌山部51の近傍で内嵌溝部52の板厚tdが大きいものとなり、軸芯直交方向Xに偏心した荷重による内嵌端部5の内側にすぼむような曲げ変形を防止することが可能となる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図29に示すように、引張力等の荷重を内嵌山部51が負担することで、内嵌山部51の近傍の内嵌溝部52で略三角形状等の応力分散範囲Rが集中的に形成されるものとなる。このとき、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、内嵌山部51の近傍で内嵌溝部52の板厚tdを大きいものとすることで、内嵌山部51の近傍に形成された応力分散範囲Rを重点的に補強することができるため、内嵌溝部52の全体の板厚を増大させることなく、引張力等に対する内嵌端部5の耐力を向上させることが可能となる。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、図28(a)、図31(a)に示すように、内嵌溝部52及び外嵌溝部32が、周方向Wの中央側Cから両端側Dまで略直線状に連続して形成されるため、小さな切削刃を使用した多数回の切削をすることなく、大きな切削刃を使用した1回〜数回程度の切削で、軸芯方向Yで連続的に切削したマシニングラインMLにより、内嵌溝部52及び外嵌溝部32を形成することができる。これにより、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、大きな切削刃を使用した1回〜数回程度の切削で、内嵌溝部52及び外嵌溝部32を容易かつ迅速に形成することができるため、内嵌溝部52及び外嵌溝部32を形成するための切削時間、切削工程を減少させて、切削加工コストを低減させることが可能となる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
例えば、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第1鋼管杭1に内嵌端部5が取り付けられるとともに、第2鋼管杭2に外嵌端部3が取り付けられるものとされてもよい。また、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、第1鋼管杭1又は第2鋼管杭2の端部を切削することで、第1鋼管杭1又は第2鋼管杭2そのものに外嵌端部3又は内嵌端部5が設けられてもよい。
また、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、外嵌端部3及び内嵌端部5の軸芯方向Yで外嵌段部4及び内嵌段部6が1段以上の如何なる段数で形成されてもよい。さらに、本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、外嵌溝部32及び内嵌溝部52等の形状が、周方向Wで同一に形成されないものであってもよい。
本発明を適用した鋼管杭の継手構造7は、各々の外嵌段部4及び内嵌段部6において、外嵌谷部側面33a及び内嵌谷部側面53aの少なくとも一部が、外嵌溝部32及び内嵌溝部52の側面よりも軸芯直交方向Xに突出して形成されるとともに、軸芯直交方向Xに多少の傾斜を有するテーパ状に形成されてもよい。
1 :第1鋼管杭
2 :第2鋼管杭
3 :外嵌端部
30 :外嵌最薄部
31 :外嵌山部
32 :外嵌溝部
32a :第1外嵌溝部側面
32b :第2外嵌溝部側面
32c :第3外嵌溝部側面
32d :第4外嵌溝部側面
33 :外嵌谷部
33a :外嵌谷部側面
34 :外嵌先端面
35 :外嵌基端面
36 :外嵌対向部
37 :外嵌側方面取り部
4 :外嵌段部
41 :第1外嵌段部
42 :第2外嵌段部
43 :第3外嵌段部
44 :第4外嵌段部
45 :外嵌余長部
5 :内嵌端部
50 :内嵌最薄部
51 :内嵌山部
52 :内嵌溝部
52a :第1内嵌溝部側面
52b :第2内嵌溝部側面
52c :第3内嵌溝部側面
52d :第4内嵌溝部側面
53 :内嵌谷部
53a :内嵌谷部側面
54 :内嵌先端面
55 :内嵌基端面
56 :内嵌対向部
57 :内嵌側方面取り部
58 :内嵌前方面取り部
6 :内嵌段部
61 :第1内嵌段部
62 :第2内嵌段部
63 :第3内嵌段部
64 :第4内嵌段部
65 :内嵌余長部
7 :鋼管杭の継手構造
8 :当接面
A :山部側
B :谷部側
C :中央側
D :両端側
W :周方向
X :軸芯直交方向
Y :軸芯方向

Claims (8)

  1. 第1鋼管杭と第2鋼管杭とを軸芯方向に連接させるための鋼管杭の継手構造であって、
    互いに嵌合自在な一対の外嵌端部と内嵌端部とを備え、
    前記外嵌端部は、軸芯直交方向で内側に突出させて形成された外嵌山部と、前記外嵌山部に周方向で隣り合って形成された外嵌溝部と、前記外嵌山部より軸芯方向で基端側に形成された外嵌谷部とを有し、
    前記内嵌端部は、軸芯直交方向で外側に突出させて形成された内嵌山部と、前記内嵌山部に周方向で隣り合って形成された内嵌溝部と、前記内嵌山部より軸芯方向で基端側に形成された内嵌谷部とを有し、
    前記内嵌溝部は、周方向の両端側の板厚を、周方向で隣り合って配置される前記内嵌谷部の板厚以下の大きさで、周方向の中央側の板厚より大きくして形成されること
    を特徴とする鋼管杭の継手構造。
  2. 前記外嵌溝部及び前記内嵌溝部の何れか一方又は両方は、軸芯方向に延びて形成される側面の少なくとも一部が、軸芯直交方向に傾斜するテーパ状に形成されるとともに、
    前記外嵌谷部及び前記内嵌谷部の何れか一方又は両方は、軸芯方向に延びて形成される側面の少なくとも一部が、軸芯方向と略平行に延びるストレート状に形成されること
    を特徴とする請求項1記載の鋼管杭の継手構造。
  3. 第1鋼管杭と第2鋼管杭とを軸芯方向に連接させるための鋼管杭の継手構造であって、
    互いに嵌合自在な一対の外嵌端部と内嵌端部とを備え、
    前記外嵌端部は、軸芯直交方向で内側に突出させて形成された外嵌山部と、前記外嵌山部に周方向で隣り合って形成された外嵌溝部と、前記外嵌山部より軸芯方向で基端側に形成された外嵌谷部とを有し、
    前記内嵌端部は、軸芯直交方向で外側に突出させて形成された内嵌山部と、前記内嵌山部に周方向で隣り合って形成された内嵌溝部と、前記内嵌山部より軸芯方向で基端側に形成された内嵌谷部とを有し、
    前記外嵌溝部及び前記内嵌溝部の何れか一方又は両方は、軸芯方向に延びて形成される側面の少なくとも一部が、軸芯直交方向に傾斜するテーパ状に形成されるとともに、
    前記外嵌谷部及び前記内嵌谷部の何れか一方又は両方は、軸芯方向に延びて形成される側面の少なくとも一部が、軸芯方向と略平行に延びるストレート状に形成されること
    を特徴とする鋼管杭の継手構造。
  4. 前記外嵌溝部及び前記内嵌溝部の何れか一方又は両方は、前記外嵌山部又は前記内嵌山部に周方向で隣り合って配置される側面の少なくとも一部が、軸芯直交方向に傾斜するテーパ状に形成されること
    を特徴とする請求項2又は3記載の鋼管杭の継手構造。
  5. 前記外嵌溝部及び前記内嵌溝部の何れか一方又は両方は、前記外嵌谷部又は前記内嵌谷部に周方向で隣り合って配置される側面の少なくとも一部が、軸芯直交方向に傾斜するテーパ状に形成されて、又は、軸芯方向と略平行に延びるストレート状に形成されること
    を特徴とする請求項2〜4の何れか1項記載の鋼管杭の継手構造。
  6. 前記外嵌山部及び前記内嵌山部の何れか一方又は両方は、軸芯方向で複数の段部を形成して設けられるとともに、
    前記外嵌溝部及び前記内嵌溝部の何れか一方又は両方は、前記外嵌端部の先端側の前記段部で前記外嵌山部及び前記外嵌谷部に周方向で隣り合って配置される側面、又は、前記内嵌端部の先端側の前記段部で前記内嵌山部及び前記内嵌谷部に周方向で隣り合って配置される側面が、軸芯方向と略平行に延びるストレート状に形成されること
    を特徴とする請求項1〜5の何れか1項記載の鋼管杭の継手構造。
  7. 前記外嵌谷部及び前記内嵌谷部の何れか一方又は両方は、前記外嵌溝部又は前記内嵌溝部に周方向で隣り合って配置される側面の少なくとも一部が、周方向で隣り合う前記外嵌溝部又は前記内嵌溝部の側面よりも軸芯直交方向に突出させて形成されること
    を特徴とする請求項1〜6の何れか1項記載の鋼管杭の継手構造。
  8. 前記外嵌山部及び前記内嵌山部の何れか一方又は両方は、前記外嵌端部又は前記内嵌端部の先端側に面取り部が形成されること
    を特徴とする請求項1〜7の何れか1項記載の鋼管杭の継手構造。
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