JP2015142576A - 風味が付与された粒子を有する紙巻きタバコ用フィルター - Google Patents

Abstract

【課題】新規な煙風味が向上したフィルターロッド、前記煙風味が向上したフィルターロッドを含む喫煙品、並びに、前記煙風味が向上したフィルターロッド及びその前記喫煙品の製造方法を提供する。【解決手段】フィルターロッドのろ過領域に１０〜８０メッシュの大きさに刻まれたハッカの葉からなる煙風味向上粒子および／またはハッカの茎からなる煙風味向上粒子が散布された。【選択図】なし

Description

本発明は、新規な煙風味が向上したフィルターロッド、前記煙風味が向上したフィルターロッドを含む喫煙品、並びに、前記煙風味が向上したフィルターロッド及びその前記喫煙品の製造方法に関する。

「フィルターと紙巻きタバコホルダーの組み合わせ」と題する米国特許第３，７７１，５３４号では、フィルターカートリッジが紙巻きタバコホルダーと一体化されている。２つの円筒体（ｂａｒｒｅｌ）は、一列に並べられ、同程度の直径を有する端部を有し、その一端が喫煙される紙巻きタバコに接続され、他端がフィルター（ｔｉｐ）として機能する紙巻きタバコの短い部分に接続されている。そのフィルターカートリッジは、煙に風味を添加するために、メントールすなわちハッカ等の揮発性油に含浸することができ、その２つの円筒体は煙を冷却するための空気室として機能する。そのような概念の目的は、基本的に、感染性物質からの保護を提供するための二重フィルターにある。しかし、煙の冷却によって風味の付着が妨げられるため、喫煙者には風味の添加が不十分な煙が提供される。さらに、メントールや揮発性油によって不快な後味になると感じる喫煙者が存在することもわかっている。

「メントール含有紙巻きタバコフィルター」と題する米国特許第３，９７２，３３５号では、煙の中の気相毒物を効率的にろ過する能力で知られている粒状活性炭で作製された風味が付与された紙巻きタバコフィルターが、その保存期間や風味添加剤（ｆｌａｖｏｒｉｎｇ−ａｇｅｎｔ）の送達率が向上するように処理される。実際には、その炭素を、スクロース、又は活性炭に吸収・保持可能かつ孔修飾剤として機能する任意の材料で処理する。その効果は、炭素の最も保持力の高い部分を封鎖することにあるため、保持力の低い部分は、メントール等の煙用風味添加剤を吸収させるために利用可能な状態のままとなる。従って、風味添加剤は、保存期間中は炭素上に保持されるが、紙巻きタバコの煙がフィルター内を通過する際に放出される。しかし、そのような種類の紙巻きタバコのフィルターでは、煙への効率的な風味添加にとって多くの不都合が生じる。孔修飾剤による孔封鎖工程は非常に複雑である、というのは、炭素に添加される孔修飾剤の量及び種類を正確に測定し、最も保持力の高い孔のみを利用不可能とするように選択しなければならないからである。そのような状況では、多くの場合、煙の有害な物質のろ過が不十分となり、風味剤（ｆｌａｖｏｒａｎｔ）の送達が非常に低下し、孔修飾剤によって炭素上の保持力のある箇所の大部分を封鎖してしまう結果となる。

「紙巻きタバコの味の緩和剤」と題する米国特許第４，６２０，５５４号では、紙巻きタバコの味の緩和剤を紙巻きタバコの上端に付着して、煙に風味を添加するだけでなく、ニコチン味の除去も行う。そのような緩和剤は粉末材料の混合物で構成されている。そのような発明の目的は、煙のニコチン味を改善しかつ関連する刺激を低減することにある。但し、この発明は、タバコの味を向上させると共に、ニコチンや他の成分によって生じる紙巻きタバコの煙の不快な味や後味を低減しかつごまかすことを主に意図している。

「喫煙用フィルター」と題する米国特許第４，８８９，１４４号は、風味が付与された紙巻きタバコフィルターの概念に基づく。フィルターチップは、風味が密封された粒子で満たされた空間をその中央に含む。これらの風味密封粒子は、天然の多糖、希釈剤及び様々な粉末の油溶性風味から選択される１つ又は２つ以上の風味材料で作製される。最も有名な風味は、甘草、丁子、シナモン粉末、及び、バニラ、レモン、和種ハッカ油である。それらをカプセル化することによって風味の揮発や劣化が防止される。風味を放出するた
めには、喫煙者がフィルターの外側表面から力を加えてカプセルを破壊しなければならず、その力は、フィルターを捩ったり押したりする喫煙時に通常加える力よりも大きい。風味粒子の硬度よりも大きい硬度を有する結晶糖や食卓塩等の粒子である破壊促進（ｄｅｓｔｒｕｃｔｉｏｎ−ａｃｃｅｌｅｒａｔｏｒ）粒子を、風味粒子の破壊速度を高めるために添加することができる。
結論として、そのような製品によって、喫煙者は風味が付与された紙巻きタバコを楽しむことも、風味粒子を破壊せずに元来の紙巻きタバコを楽しむこともできる。この発明は、紙巻きタバコの風味業界では飛躍的な進歩とみなすことができるが、風味粒子が満たされた空洞を中央に含むフィルターチップの主な問題は、非常に多くの場合、それらの粒子が詰まる傾向があり、吸引抵抗が大きくなることである。従って、これらの紙巻きタバコは喫煙しにくくなる傾向があり、喫煙者はそのような製品に関心を示さない。

「対象物を紙巻きタバコフィルターに組み込む方法及び装置」と題する米国特許出願公開第２００５／００７０４０９Ａ１号は、個々の対象物を紙巻きタバコのフィルターに機械的に組み込む新規方法の概念に関する。得られるフィルターロッドは、風味剤含有カプセル等のウェブフィルターに埋め込まれた対象物を有する。

一定レベルの保護を与え、煙の本来の味に所望の風味を添加し、その本質全体を向上させかつより美味しくよりほのかな（ｓｕｂｔｌｅ）後味を提供するフィルターと共に構成された紙巻きタバコを提供することは非常に望ましい。実際には、先行技術で提供される技術は、多くの場合、煙の味が変化してしまう時点まで煙を過剰ろ過する結果となり、風味剤を含有する第２のフィルターの通過時に再度風味を添加しなければならない。そのような発明は複雑であることが多く、発明の多くは結果として、煙及び紙巻きタバコの全体的品質、味及び後味を低下させる。

本明細書では、様々な方法によって製造され、喫煙品の喫煙を促進するための手段としての各種煙風味を向上させる植物風味粒子を含む、煙風味が向上したフィルターロッドを報告する。実際には、本発明の煙風味向上フィルターロッドは、煙風味を向上させる植物風味粒子が存在するろ過領域で構成されている。煙風味を向上させる植物風味粒子は、フィルターの空洞に埋め込むか、又は挿入してもよい。ろ過領域は、セルロースアセテートトウ、セルロースアセテートウェブ及び紙から選択される材料で作製する。そのようなフィルター材料は、煙風味を向上させる植物風味粒子の色に合わせるように染色することができる。煙風味向上植物風味粒子は、前記ろ過領域の空洞に埋め込むか又は挿入するのに適した大きさに刻まれ、ハッカ、バニラ、ペパーミント、アニス、バジル、ベイリーフ、カルダモン、シナモン、コリアンダー、クミン、生姜、ナツメグ、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、セージ、タイム、バニラ、ラベンダー、甘草、コーヒー、茶、ユーカリ、丁子、ウィンター・グリーン、シソ、ウコン、ターメリック、白檀材、シラントロ、バラ、ベルガモット及びオレンジブロッサムから選択される風味剤植物粒子であってもよい。ハッカ粒子は以下のハッカ種：ニホンハッカ、ラベンダー・ミント、エジプトミント、ペパーミント、オーデコロンミント園芸品種、ペパーミント園芸品種、カーリー・ミント、ケンタッキースペアミント、ナガバハッカ、 パイナップルミント、メグサハッカ、オランダハッカ園芸品種及びアップルミントから選択してもよい。また、煙風味向上植物風味粒子は、メントール及び／又はエッセンシャルオイル及び／又は１種又は２種以上のそれらの成分と混合した天然風味剤植物粒子の組み合わせであってもよい。煙風味向上植物風味粒子は、葉及び／又は茎等の乾燥した植物の部分を１０〜８０メッシュの大きさに細かく刻むことによって作製してもよい。煙風味を向上させるフィルターロッドは、好適な一実施形態では、機械的支持体上で横方向に移動するトウの表面に適当な量の煙
風味向上植物風味粒子を均一に散布することによって作製する。そのようなフィルターの作製に使用されるトウは横方向に拡がるトウであり、煙風味向上植物風味粒子は、前記粒子を分散させる装置の下に前記トウを一定の速度で通過させることによって散布する。次いで、煙風味向上フィルターロッドを製造するために、散布済トウを細いロッド状の束に形成し、包装紙（プラグラップ）で覆い、所定の大きさのロッドに切断する。得られたフィルターロッドは、フィルター材料に埋め込まれた煙風味向上植物風味粒子からなる単一のセグメント、又は煙風味向上粒子が埋め込まれたフィルター材料からなるセグメントに連続的に接続する通常のフィルター材料からなるセグメントの組み合わせのどちらか一方を使用して製造することができる。また、煙風味向上フィルターロッドは、第２の好適な実施形態では、通常のフィルター材料からなる２つのセグメントの間の空洞を煙風味向上植物風味粒子で満たすことによって製造する。また、フィルターロッドは、一部のセグメントに特に木炭や樹脂等の他の粒子が埋め込まれていてもよい多数のセグメントを含むことができる。

次に、それらのロッドを喫煙品に組み込む。その際、端から端まで軸方向に整列する２つの部分をチッピング材で包装することによって、フィルターをタバコロッド、すなわち、喫煙可能な充填材料からなる円筒状ロッドに連続的に接続させる。

本発明の目的のために、以下に用語を定義する。

本明細書で使用する「喫煙材ロッド」又は「喫煙材」という用語は、実質的に不燃性のラッパーに包まれ、喫煙材料からなるロッドの個々の成分以外に可燃性に関わる物を全く含んでいてはならない喫煙品の一部を単に意味するものとする。

本明細書で使用する「炭素」という用語は、実質的に炭素のみからなる材料及び炭素質材料等の任意の炭素前駆体を含むように解釈することができる。本明細書で使用する「炭素質」という用語は、熱分解されている材料を含み、その材料は好ましくは炭素を含有するが、不完全燃焼生成物の一部が尚存在していてもよい。熱分解し易いココナッツ繊維は、例えば、炭素を生成する炭素質材料となり得る。

本明細書で使用する、「喫煙材」という用語は、喫煙品に使用可能な任意の材料を意味する。それは、材料それ自体が必ず燃焼を維持することを必ずしも意味するわけではない。喫煙材料は、通常シート状に製造した後、切断する。次いで、喫煙材料を他の材料と混合して喫煙可能な充填材を作製してもよい。

「煙風味向上」という用語は、喫煙品の煙の質を向上させる能力を指す。そのような特徴は、喫煙手段のフィルター内に特定の粒子を存在させることによって得られる。すなわち、粒子の種類に応じて、煙がフィルター内を通過すると風味が添加され、後味の質を向上させかつ／又は清涼味を加えることができる。

「煙風味向上植物風味粒子」という表現は、天然の風味剤植物粒子及びメントール及び／又はエッセンシャルオイルと混合した天然の風味剤植物粒子の組み合わせを指す。

「風味剤」という表現は、喫煙手段によって生成される煙が、煙風味向上植物風味粒子が埋め込まれたフィルター内に吸い込まれる際に、煙風味向上植物の風味粒子がその煙に風味を添加し、それにより匂い、例えば、香水又は脱臭剤を放出、生成、中和、遮断又は変化させる能力を指す。

「喫煙品」という用語は、ラッパーによってフィルターに接続された包装材料に囲まれたタバコ等の喫煙可能な材料からなるロッドを含む、タバコを吸うための手段を指す。そ
のような喫煙品は点火されると煙を生成し、その煙はフィルター内に吸い込まれる。そのような喫煙品としては、紙巻きタバコ、葉巻タバコ及びシガリロ（小型葉巻）が挙げられる。他の喫煙可能な材料としては、再生タバコ、タバコ代用品、及び、材料が煙を出さない／燃えない代替喫煙製品等が挙げられる。

「天然風味剤植物粒子」という用語は、喫煙品の煙に風味を添加するために使用することができる風味剤特性を有する任意の植物の一部からなる粒子を指す。それらの風味添加植物の部分は、花、豆、果実、葉、茎及び根を含むが、それらに限定されない。

喫煙品の構造

喫煙材ロッドの長さは、少なくとも６０ｍｍであると有利であり、そのロッドは、標準機械喫煙条件下で喫煙した場合に、好ましくは６パフ以上、より好ましくは７パフ以上、喫煙できるものでなければならない。ロッドは、好ましくは、その長さにわたって均一な断面形状及び直径を有する。

フィルター

喫煙品はフィルターエレメントを含み、フィルターエレメントは、従来の繊維状セルロースアセテート、ポリプロピレン又はポリエチレン材料、あるいはギャザー紙材料であると有利である。また、多数のフィルターエレメントを使用してもよい。また、特定の圧力降下特性を有するフィルターエレメント、例えば、Ｔｈｅ Ｒａｔｉｏ Ｆｉｌｔｅｒとして知られているフィルトローナ（Ｆｉｌｔｒｏｎａ）社製フィルターを使用してもよい。上述のように、フィルターエレメントの材料の表面又は内部に風味添加材料をさらに配置してもよく、風味材料は、加熱又は燃焼したエアゾール生成手段によって生成されるエアゾールによってフィルターエレメントから放出又は溶出される。

好ましくは、フィルターエレメントは、好適には活性炭であってもよい粒状炭素等の粒子材料をさらに含有していてもよい。好ましくは、活性炭は活性ヤシ殻炭である。粒子材料を含有するフィルターは、例えば、セルロースアセテートからなる吸い口部分と、フィルターのタバコ端に位置するダルメシアン（Ｄａｌｍａｔｉａｎ）ロッドとを含む二重フィルターであってもよい。また、紙部分が多数のフィルターの一部をなしていてもよい。あるいは、フィルターは、英国特許明細書第２２４９９３６号に記載されている（フィルトローナ社製の）Ａｃｔｉｖｅ Ｐａｔｃｈフィルターとして知られているフィルターの構造設計に従って製造されたフィルターであってもよい。さらにこれとは別に、フィルターエレメントは、中央の空洞に粒状材料を含有する２つの端部を含む空洞フィルターであってもよい。

あるいは、フィルターエレメントは、どちらも２００１年８月１日に出願された同時係属中の米国仮特許出願第６０／３０９，３８８及び第６０／３０９，４３５号に記載されている選択的還元フィルターであってもよい。

吸い口端に配置するフィルタープラグは、様々な材料、例えば、セルロースアセテートトウ、セルロース、紙、綿、ポリプロピレンウェブ、ポリプロピレントウ、ポリエステルウェブ、ポリエステルトウ又はそれらを組み合わせて作製してもよい。

また、フィルタープラグ部分の圧力降下及び／又は機械的ろ過効率は、所望する特定の製品設計で求められる可能性のある所望の喫煙機構及びろ過特性が得られるように選択することができる。

本発明で有用となり得る別のフィルター構造は、本願出願人の同時係属中の国際特許出願番号ＰＣＴ／ＧＢ０２／００５６０３に記載されている構造である。そこに記載されているフィルターの溝型構造によって、タバコの端部に向かって延在する溝に進入した後、吸口端に向かって方向転換する空気の流れが得られる。その結果、ＣＯ／タール比が低下する。選択的に気相を減少させる粒子状添加剤との組み合わせでは、気相成分の顕著な減少を達成することができる。

タバコの煙フィルターの第１の部分が吸着材料を含むことがさらに好ましい。好ましくは、吸着材料は一般的な吸着剤である。一般的な吸着材料は、好ましくは高度の特異性を有さずに様々な化合物を吸収することができる活性炭等の比較的高い表面積を有する材料の群から選択する。

本発明の煙フィルターの第２の部分が従来の煙ろ過材料を含むことがさらに好ましい。好適な従来の材料としては、セルロースアセテート、紙、ポリプロピレン及び当業者によく知られている煙の粒子相の少なくとも一部を保持することができる他の材料が挙げられる。

好ましくは、本発明の煙フィルターの第１及び第２の部分を同軸上に並べて配置する。

ラッパー

喫煙品を包むラッパーは、例えば、クエン酸ナトリウム及び／又はクエン酸カリウム等の燃焼添加剤（ｂｕｒｎ ａｄｄｉｔｉｖｅ）を含んでいてもよい。他の好適な燃焼添加剤、例えば、酢酸及び酒石酸等のナトリウム又はカリウム塩、リン酸一アンモニウム及びリン酸水素二ナトリウムが当業者に知られている。燃焼添加剤は、ラッパーの０．５〜２．５重量％の範囲で存在すると有利である。また、ラッパーは、２０〜４０ｇ／ｍ^２の範囲の坪量を有していてもよい。

また、喫煙品のラッパーは、国際公開第ＷＯ９６／０７３３６号及び第ＷＯ０１／４１５９０号に記載されているラッパー等の紙以外のラッパーであってもよい。そのようなラッパーによって、副流煙成分は減少するが、依然として従来の製品と同様の燃焼及び灰形成特性を有する喫煙品が提供される。すなわち、喫煙品は、そのようなラッパーによって、従来の製品と同様の方法で燃え尽きて灰になることができる。

ラッパーは、好適には、国際公開第ＷＯ９６／０７３３６号に記載されているような紙のラッパー又は実質的に不燃性のラッパーであってもよい。実質的に不燃性のラッパーに関する上記出願の主題は、参照によって本明細書に組み込まれる。ラッパーは、少なくとも６５％の上記無機材料等の無機粒子状充填材料を含有すると有利である。

従来のセルロースパルプ紙のラッパーは、２〜３００ＣＵの範囲、好ましくは１００ＣＵ未満の透過性を有していてもよい。また、そのようなラッパーは、欧州特許出願第０，４０４，５８０号に記載されているような、例えば１４％未満の酸化マグネシウム又は水酸化マグネシウムを含む、総充填材量が少ない紙であってもよい。

喫煙可能な材料

好ましくは、喫煙可能な材料はタバコ材料である。好適には、タバコ材料は茎、葉片、タバコダストのうちの１種又は２種以上を含む。タバコ材料が、下記のタバコ：バージニアすなわち火力乾燥された（ｆｌｕｅ−ｃｕｒｅｄ）タバコ、バーレー種タバコ、オリエ
ンタルタバコ、再生タバコのうちの１種又は２種以上を含むことが好ましい。喫煙可能な材料がタバコ材料の混合物を含むことがさらに好ましい。喫煙可能な材料は、１０〜８０％のバージニアタバコ、１０〜６０％のバーレー種タバコ、０〜２０％のオリエンタルタバコ、０〜１２０％の再生タバコ及び０〜３０％の膨張タバコを含むと有利である。

本発明に係る喫煙品の喫煙材料は、好ましくは刻みタバコ（ｃｕｔ ｔｏｂａｃｃｏ）を含む又は刻みタバコからなり、そのタバコの一部は膨張タバコであってもよい。喫煙材料は、再生タバコ又はタバコ代替え材料を含んでいてもよい。

また、喫煙可能な充填材料は、充填材料の喫煙特性を向上させるための燃焼添加剤を含んでいてもよい。充填材の特性に応じて、燃焼添加剤は燃焼促進剤又は燃焼遅延剤のどちらか一方である。好適な燃焼添加剤は、１種又は２種以上の酢酸、クエン酸等の第Ｉ又はＩＩ族金属塩及び当業者に知られている他の燃焼促進剤から選択してもよい。好適な燃焼遅延剤としては、例えば、水酸化マグネシウム、リン酸一アンモニウム又は塩化マグネシウムが挙げられる。

また、喫煙可能な充填材料は灰改質剤を含んでいてもよく、灰改質剤は、０〜５％の範囲で充填剤中に存在すると有利である。適当な灰改質剤としては、１つ又は２つ以上の雲母、パーライト、粘土類、例えば、バーミキュライト、カオリナイト、タルク、サポナイト、ベントナイト、並びに、例えば、リン酸水素二ナトリウム、炭酸ナトリウム又はリン酸二アンモニウム等の灰改質剤が挙げられる。

無機充填材

無機充填材は、１つ又は２つ以上のパーライト、アルミナ、珪藻土、炭酸カルシウム（チョーク）、バーミキュライト、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸カルシウム（石膏）、酸化鉄、軽石、二酸化チタン、アルミン酸カルシウム又は他の不溶性アルミン酸塩、あるいは、他の無機充填材料であると有利である。材料の密度範囲は、好適には０．１〜５．７ｇ／ｃｍ^３の範囲である。無機充填材は、３ｇ／ｃｍ^３未満、好ましくは２．５ｇ／ｃｍ^３未満、より好ましくは２．０ｇ／ｃｍ^３未満、最も好ましくは１．５ｇ／ｃｍ^３未満の密度を有すると有利である。１ｇ／ｃｍ^３未満の密度を有する無機充填材が望ましい。より低密度の無機充填材によって製品の密度を低下させ、それにより灰特性を向上させる。

有機充填材

また、喫煙可能な充填材料は有機充填材を含んでいてもよい。有機充填材は、単独では不活性あるいは比較的不活性で容易に燃焼を維持しないが、混合物中ではより可燃性となり、燃焼を維持するものであると有利である。好適な有機充填材としては、例えば、アルギン酸カルシウム又はアルギン酸マグネシウム等の不溶性アルギン酸塩、ペクチニン酸カルシウム又はアルギン酸、並びに、処理済又は未処理木材パルプ又はαセルロース等の非変性セルロースが挙げられる。また、不活性有機充填材と無機充填材の混合物を使用してもよい。

エアゾール生成手段

エアゾール発生源は、好ましくは、グリセリン等のエアゾール生成手段及び／又は本出願人の同時係属中のＰＣＴ出願第ＷＯ９６／０７３３６号に説明されている他のエアゾール生成化合物を含む。エアゾール生成化合物としては、多価アルコール類、プロピレングリコール及びトリエチレングリコール、クエン酸トリエチル、トリアセチン又はトリエチ
レングリコールジセタート（ＴＥＧＤＡ）等のエステル類、あるいは、高沸点炭化水素が挙げられる。他の好適なエアゾール生成手段は当業者に知られている。

結合剤

結合剤がアルギン酸塩結合剤と非アルギン酸塩結合剤との混合物である場合、好ましくは、結合剤は、少なくとも５０％のアルギン酸塩、好ましくは少なくとも６０％のアルギン酸塩、より好ましくは少なくとも７０％のアルギン酸塩で構成されていると有利である。非アルギン酸塩結合剤を使用する場合には、必要とされる混合結合剤の量を好適には減らしてもよい。混合結合剤中のアルギン酸塩の量は、混合結合剤の量が減少するにつれて増加すると有利である。好適なアルギン酸結合剤としては、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウムカルシウム、アルギン酸カルシウムアンモニウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸マグネシウム、アルギン酸トリエタノールアミン及びアルギン酸プロピレングリコールエステル等の可溶性アルギン酸塩類が挙げられる。セルロース結合剤、ゴム又はゲル等の他の有機結合剤もアルギン酸結合剤と組み合わせて使用することができる。好適なセルロース結合剤としては、セルロース及びセルロース誘導体、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロースエーテル、メチルセルロースエーテル、ヒドロキシプロピルセルロースエーテル、ヒドロキシエチルセルロースエーテル等が挙げられる。好適なゴムとしては、アラビアゴム、ガティガム、トラガカントゴム、カラヤガム、イナゴマメゴム、アカシアゴム、グアーガム、マルメロ種子（ｑｕｉｎｃｅ ｓｅｅｄ）ゴム又はキサンタンゴムが挙げられる。好適なゲルとしては、寒天、アガロース、カラギーナン、フコイダン及びファーセレラン（ｆｕｒｃｅｌｌａｒａｎ）が挙げられる。また、デンプン類も有機結合剤として使用することができる。他の好適なゴムは、「Ｉｎｄｕｓｔｒｉａｌ Ｇｕｍｓ」Ｅ．Ｗｈｉｓｔｌｅｒ著（Ａｃａｄｅｍｉｃ Ｐｒｅｓｓ社出版）等のハンドブックに従って選択することができる。

着色剤

食品グレード染料等の着色手段、例えば、甘草、カラメル又は麦芽又はそれらの抽出物等の着色料を、充填材料の色を暗くするために使用してもよい。また、バーミキュライト、又は酸化鉄等の他の無機材料を存在させることによって喫煙品の充填材の色をより暗くしてもよい。

好適な着色材料としては、例えば、ココア、甘草、カラメル、チョコレート又はタフィーが挙げられる。また、微粉末化、粒状化又は均質化されたタバコを使用してもよい。また、Ｅ１５０ａ（カラメル）、Ｅ１５１（ブリリアントブラックＢＮ）、Ｅ１５３（野菜炭素）又はＥ１５５（ブラウンＨＴ）等の工業認可済食品着色料を使用してもよい。また、他のケーシング材が好適である場合がある。これとは別に、バーミキュライト又は他の無機充填材を存在させることによって喫煙材の色をより暗くしてもよい。

好ましくは、着色料は最終喫煙材の０〜１０重量％で存在し、５〜７重量％相当であってもよい。着色料は、最終喫煙材の７重量％未満、好ましくは６重量％未満、より好ましくは５重量％未満であると有利である。４重量％未満、３重量％未満及び２重量％未満の着色料を使用することがさらに好ましい。最終喫煙材に対して、ココアは好適には０〜５重量％の範囲で存在してもよく、甘草は０〜４重量％の範囲で存在してもよい。例えば、着色料がココア又は甘草である場合、所望のシートの色を得るためのココアの最小量は、最終喫煙材に対して約３重量％であり、甘草の場合は約２重量％である。同様に、カラメルは、好適には最終喫煙材の０〜５重量％の範囲、好ましくは約２重量％未満、より好ましくは約１．５重量％で存在していてもよい。他の好適な着色料としては、糖蜜、麦芽抽出物、コーヒー抽出物、茶レジノイド（ｔｅａ ｒｅｓｉｎｏｉｄ）、イナゴマメ（Ｓｔ
．Ｊｏｈｎ’ｓ Ｂｒｅａｄ）、プルーン抽出物又はタバコ抽出物が挙げられる。また、着色料の混合物を使用してもよい。

評価喫煙者群に対して様々な試験を行って喫煙特性を評価し、そのような煙風味向上フィルターで作製された紙巻きタバコの総合的受容性は既に市販されている製品よりも好ましい結果を示した。天然のメントール結晶又は合成のメントール結晶と共に製造されたメントール含有紙巻きタバコと比較して、本発明は多数の利点を提供する。実際には、フィルターの空洞に埋め込まれた又は挿入されたハッカ粒子等の煙風味向上植物風味粒子（単に、フィルター内に存在する、あるいは別のさらなる可能性としてはフィルター材料自体に埋め込まれているか、フィルターの空洞内に設けられていてもよい粒子と呼ぶ方がより明確になるだろう）が提供され、メントール含有製品の過度に強烈な味や冷涼後味に比べ、フィルター内を通過する際に煙にハッカの風味、清涼味及び清涼後味が得られる。

本発明によれば、タバコロッドへ接続させて喫煙品に使用される煙風味向上フィルターロッドが提供される。そのような煙風味向上フィルターロッドは、ろ過領域の空洞に埋め込まれた又は挿入された煙風味向上植物風味粒子を含み、前記煙風味向上植物風味粒子は、風味剤植物粒子、又は、風味剤植物粒子とメントール及び／又はエッセンシャルオイル及び／又はフィルターに組み込まれた１種又は２種以上のそれらの成分との混合物である。

本発明の一実施形態によれば、煙風味向上フィルターのろ過領域に埋め込まれる乾燥粒子を所定の大きさに刻み、任意のハッカ種から選択する。既知のハッカ種としては、ニホンハッカ、ラベンダー・ミント、エジプトミント、ペパーミント、オーデコロンミント園芸品種、ペパーミント園芸品種、カーリー・ミント、ケンタッキースペアミント、ナガバハッカ、パイナップルミント、メグサハッカ、オランダハッカ園芸品種及びアップルミントが挙げられる。本発明に従って使用される好ましいハッカ種はニホンハッカである。

本発明の別の実施形態によれば、煙風味向上フィルターのろ過領域に使用される材料の種類は、任意のセルロースアセテートトウ、セルロースアセテートウェブ及び紙から選択する。本発明で使用する好ましい材料はセルロースアセテートである。ろ過材料は通常繊維状トウの形態であるが、紙の場合には波形（ｃｒｉｍｐｅｄ）シート等の他の物理的形態であってもよい。

本発明のさらに別の実施形態によれば、煙風味向上フィルターに取り付ける喫煙品の種類は、紙巻きタバコ、葉巻タバコ及びシガリロから選択することができる。

以下、本発明を、煙風味向上植物風味粒子、煙風味向上フィルターロッド及び前記フィルターを含有する喫煙品の製造方法を含む最終製品の製造の各種段階を参照しながら説明する。

煙風味向上植物風味粒子は、風味剤植物粒子又はメントール及び／又はエッセンシャルオイル及び／又は１種又は２種以上のそれらの成分と混合した風味剤植物粒子で構成されている。人工の浄化剤（ｐｕｒｉｆｉｅｄ ａｇｅｎｔ）の代わりに煙風味向上フィルターロッド内に植物粒子を使用する主な目的は、消費者に、メントール及び／又はエッセンシャルオイル及び／又は１種又は２種以上のそれらの成分と組み合わせた又は組み合わせていない天然風味剤を提供し、さらには清涼味を有しかつ後味が改善された製品を提供することにある。植物粒子は、根、葉、花、茎又は芽等の、選択した植物の使用可能な全ての部分を含む。それらを、採取及び乾燥し、フィルターロッドに埋め込むのに適した大きさに機械で刻む。組み込まれる粒子の好ましい相対湿度は１０％〜２０％であるが、紙巻きタバコの乾燥によって又は乾燥によらずに得られる通常の湿度は、１０〜１４％である
。好適な一実施形態では、煙に風味を添加するために天然のハッカ粒子を使用している。喫煙手段のフィルター内に天然のハッカ粒子を使用する場合と比較する各種試験を行って、本喫煙品を市販のメントール紙巻きタバコと比較した。最初に、フィルターに組み込まれた場合の天然の温室ハッカ粒子及び農園ハッカ粒子の長時間にわたる充填、風味保持力及び総合的な味に対する試験を行った。これらの試験では、天然のハッカ粒子によって既に市販されている風味製品とは異なる風味特性が得られることが実証された。さらに、煙試験では、多くの成分を組み合わせることによって得られる天然のハッカの特徴的な味及び後味は、流通しているメントール製品の強烈な冷涼効果と比較して、清涼味と改善された後味であることが立証された。

風味剤粒子は、様々な技術によってフィルターロッドに組み込むことができる。すなわち、上記粒子をフィルターロッドの空洞内に含ませることも、フィルター材料の表面及び／又は中に塗布することもできる。

「ダルメシアンフィルター」は公知の技術に従って作製してもよい。例えば、「ダルメシアンフィルター」は、折り畳まれかつ包装材料で包装される前に煙風味向上植物風味粒子がその中に散布されているろ過材料で構成されている。そのようなフィルターの概念を実現するためには様々な工程が必要とされる。最初に、フィルター材料をロールに巻き付けて、そこから連続的に引き出す。横方向に拡がる平坦な材料を機械的支持体によって煙風味向上粒子散布セクションに移動する。回転分散ローラーの上方にはホッパーが設けられており、その前方にはガイドケースが設けられている。ホッパーに供給される煙風味向上植物風味粒子をフィルター材料の表面に均一に塗布する。その際、フィルター材料は回転分散ローラーの下に連続的に供給されている。ここで注目すべき大切な事項の一つは、煙風味向上植物風味粒子が表面に散布されるフィルター材料を美観的理由から染色することができることである。

粒子の分散が完了した後、フィルター材料を折り畳み操作が行われる第２のセクションに送る。フィルター材料折り畳みセクションはフィルター材料を折り畳むために使用する。機械本体から突出している押さえ板が、同一の機械本体から突出している受け板のもう一方の上面の上方にあって、フィルター材料の厚みに対応する間隙内に水平に設けられている。押さえ（ｒｅｔａｉｎｅｒ）空間の前面で互いに斜めに近接する一対の湾曲したロッドが、機械本体から突出している取付ロッドの上に設けられている。各ロッドの湾曲部分はフィルター材料の両側縁部を下方に押し下げるために設けられている。一対の薄型の締付け板は、湾曲したロッドの湾曲部分によって下方に押し下げられかつ内側に押圧された縁部を中央で締め付け、折り畳みかつ寄せ集めるために、押さえ板の上面の両側に設けられている。一対の薄型の締付け板は、互いに交差するように配置されており、締付け板と押さえ板間の距離は後側に向かって増加し、逆側の縁部は材料の供給によって互いに内側に引き寄せられる。同時に、縁部は重なり合って重なり部分を形成し、重なり部分はその状態で供給される。従って、フィルター材料の逆側の縁部によって煙風味向上植物風味粒子を包み、それを形成セクションのスリーブ部分に送る。フィルター材料をスリーブ部分に導入した後、それを寄せ集めて、埋め込まれた粒子を含有する細いロッド状束に形成した後、多孔性又は非多孔性の包装紙（プラグラップ）で覆う。次いで、フィルターを切断セクションで所定の長さのロッドに切断する。

また、フィルターは、煙風味向上植物風味粒子がロッドの長さに沿って異なる位置に存在する、様々なフィルター材料、物理的形態及び／又は組成物からなるセグメントの組み合わせとしても構成することができる。そのような構造によって、全体的外観、吸引抵抗の点で通常の「ダルメシアンフィルター」と比較して様々な利点を提供することができる。これらの特定のフィルターロッドは、ロッド内に交互に存在し、包装紙によって一緒に保持される２種類のセグメントで構成されている。実際には、風味剤粒子が埋め込まれた
フィルター材料又は通常のフィルター材料のどちらか一方からなる２つから５つのセグメントを組み合わせたものをロッド内で連続的に接続させる。それらは、セグメントの全数に応じて、「二重ダルメシアンフィルター」、「三重ダルメシアンフィルター」、「四重ダルメシアンフィルター」及び「五重ダルメシアンフィルター」として知られている。フィルターは、セグメントが全て同一の大きさである場合には対称的であり、２つ又は３つ以上のセグメントが異なる長さである場合には非対称的である。

セグメント化されたフィルターロッドの第１の型は、煙風味向上植物風味粒子が埋め込まれたフィルター材料からなるセグメントと、通常のフィルター材料からなるセグメントとを含む「二重ダルメシアンフィルター」である。タバコロッドに隣接して配置したフィルターのセグメントは、セグメント内に吸い込まれる煙に風味を添加するために埋め込まれた煙風味向上植物風味粒子を含むセグメントであり、吸い口端に配置したセグメントは、通常のフィルター材料で作製し、煙風味向上植物風味粒子の散布を含む工程がないこと以外は「ダルメシアンフィルター」と全く同様に製造する。そのような構造は２つの理由から関心が持たれている。第１に、紙巻きタバコの吸い口端に通常のフィルター材料からなるセグメントを存在させることによって、喫煙者がタバコを手にしている間に、煙風味向上植物風味粒子が紙巻きタバコから飛び出すことを防止する。

セグメント化されたフィルターロッドの第２の構造は「三重ダルメシアンフィルターロッド」からなる。この種のフィルターは２つ又は３つの異なるセグメントを含むが、構造の選択肢の１つは以下のとおりである。タバコロッド及び吸い口端に隣接するセグメントはどちらも通常のフィルター材料で作製するが、この２つのセグメントの間に配置するセグメントは煙風味向上植物風味粒子が埋め込まれたフィルター材料で作製する。従って、煙はフィルター内を通過する際に風味が添加され、製品の外観は通常の紙巻きタバコの外観と同じである。

別のフィルターの構造は、吸い口端のセグメントが通常のフィルターであり、中央のセグメントにはハッカ粒子が埋め込まれ、タバコロッドのセグメントには特に木炭及び／又は樹脂粒子が埋め込まれている三重ダルメシアンフィルターである。

三重フィルターの一変形は、既に述べた「三重ダルメシアンフィルターロッド」とは異なる。実際には、「空洞フィルター」は、煙風味向上植物風味粒子を含有する空洞によって分離される２つのセグメントを含むフィルターロッドだとみなされるように、煙に風味を添加するための代替形態をなす。従って、粒子が埋め込まれたセグメントによって分離される２つの通常のセグメントの代わりに、フィルターの空洞に挿入された純粋かつ自由な煙風味向上植物風味粒子によってセグメントが分離される。そのような構造も消費者の関心を引き付ける、というのは、その製品は通常の紙巻きタバコと同じ外観を有しかつ興味深い風味添加特性を有するからである。

「四重ダルメシアンフィルター」及び「五重ダルメシアンフィルター」は、通常のフィルター材料及び煙風味向上植物風味粒子が埋め込まれたフィルター材料からなる４つ又は５つのセグメントが交互に含まれる本発明の一実施形態に係る構造の選択肢を有するフィルターロッドである。様々なセグメントを、通常のフィルター材料からなるセグメントが吸い口端に存在するようにフィルターロッド内に配置する。フィルターロッド内に多くのセグメントを存在させることによって消費者に様々な製品を提供することが可能となる。実際に、煙風味向上植物風味粒子が埋め込まれた様々なセグメントを様々又は同一の煙風味向上植物風味粒子のどちらか一方及び／又は特に木炭及び樹脂を使用して作製することができる。従って、得られた製品によって、風味にさらに重点が置かれた煙又は風味の混合物によって特徴付けられる煙が提供され、それにより、味及び後味のより良好な調節が可能となる。

上に立証したように、様々な喫煙品をこの種のフィルターに取り付けることができる。その手順は以下のとおりである。喫煙品は、開口端を有する円筒状ロッドに喫煙可能な充填材を詰めることによって作製する。そのような材料は、通常、組成を変えることができる細かく刻まれたタバコの混合物からなり、既存の品種は火力乾燥されたタバコ、バーレー種タバコ、オリエンタルタバコ、メリーランドタバコ、ダークタバコ、煙乾燥された（ｄａｒｋ−ｆｉｒｅｄ）タバコ及びルスティカ（Ｒｕｓｔｉｃａ）タバコ並びに希少タバコ及び特殊タバコである。タバコロッドの包装材料の組成及び特性は変えることができる。タバコロッドの一端は点火端であるが、他端はフィルターに繋がるように構成する。フィルター及びタバコロッドは同程度の直径で作製し、チッピング材によって互いに接着する前に端から端まで軸方向に一列に並べる。フィルターの換気は事前に穿孔したチッピング又は工程時のレーザー穿孔によって行うことができる。

本発明をその特定の実施形態と関連させて説明したが、当然のことながら、さらなる変更が可能であり、本願は一般に本発明の原理に従った本発明のいかなる変形、使用又は適応を包含し、本発明が属する技術分野内で知られている又は慣例である実施法に含まれ、上述の本質的な特徴に応用可能かつ添付の特許請求の範囲に従う本開示からの逸脱も含む意図である。

Claims (33)

1. フィルター材を含むろ過領域と、
   前記フィルター材内に分散された煙風味向上植物風味粒子とを含み、前記植物風味粒子が、前記ろ過領域への埋め込みに適した１０〜８０メッシュの大きさに刻まれたハッカの葉からなる粒子および／またはハッカの茎からなる粒子であり、吸引された煙に風味を放出する煙風味向上フィルターロッド。
2. 前記煙風味向上植物風味粒子がメントールおよび／又はエッセンシャルオイルと混合した天然風味剤植物粒子の組み合わせである、請求項１に記載のフィルター。
3. 前記ろ過領域がセルロースアセテートトウ、セルロースアセテートウェブ及び紙から選択される材料で作製されている、請求項１に記載のフィルター。
4. 前記トウが染色されている、請求項３に記載のフィルター。
5. 前記植物が、ニホンハッカ、ラベンダー・ミント、エジプトミント、ペパーミント、オーデコロンミント園芸品種、ペパーミント園芸品種、カーリー・ミント、ケンタッキースペアミント、ナガバハッカ、パイナップルミント、メグサハッカ、オランダハッカ園芸品種及びアップルミントから選択されるハッカ植物である、請求項１に記載のフィルター。
6. 前記ハッカ植物粒子が、葉からなる粒子及び茎からなる粒子である、請求項１に記載の
   フィルター。
7. 前記風味剤植物粒子が乾燥している、請求項１に記載のフィルター。
8. 煙風味向上植物風味粒子が埋め込まれたろ過領域からなる１つのセグメントで構成され、タバコロッドに連続的に接続する請求項１乃至７いずれか１項に記載の煙風味向上フィルターロッドを含む喫煙品。
9. 煙風味向上植物風味粒子が埋め込まれたろ過領域からなる１つのセグメントと通常のフィルター材料からなる１つのセグメントで構成され、タバコロッドに連続的に接続する請求項１乃至７いずれか１項に記載の煙風味向上フィルターロッドを含む喫煙品。
10. 通常のフィルター材料からなる前記セグメントが吸口端に配置されている、請求項９に記載の喫煙品。
11. 他の粒子が埋め込まれた又は埋め込まれていないフィルター材料からなるセグメントを交互に有する、煙風味向上植物風味粒子が埋め込まれたろ過領域からなるセグメントの組み合わせで構成され、タバコロッドに連続的に接続する請求項１乃至７いずれか１項に記載の煙風味向上フィルターロッドを含む喫煙品。
12. 前記他の粒子が木炭、樹脂及び植物粒子から選択される、請求項１１に記載の喫煙品。
13. 煙風味向上フィルターロッドからなるセグメントとフィルター材料からなるセグメントとの前記組み合わせが、３つ、４つ又は５つのセグメントが交互に結合したもので構成されている、請求項１１又は１２に記載の喫煙品。
14. 吸口端に配置された前記セグメントが通常のフィルター材料からなるセグメントである、請求項１２に記載の喫煙品。
15. 煙風味向上植物風味粒子で満たされた空洞を含むろ過領域からなる１つのセグメントで構成され、タバコロッドに連続的に接続する請求項１乃至７いずれか１項に記載の煙風味向上フィルターロッドを含む喫煙品。
16. 前記喫煙品が紙巻きタバコ、葉巻タバコ及びシガリロから選択される、請求項８乃至１５いずれか１項に記載の喫煙品。
17. トウをフィルターロッドに形成する前に、機械的支持体上で適当な量の煙風味向上植物風味粒子を横方向に移動する前記トウの表面に均一に散布する工程を含み、前記植物風味粒子が、ハッカの葉からなる粒子および／またはハッカの茎からなる粒子である、請求項１に記載の煙風味向上フィルターロッドの製造方法。
18. 前記トウをフィルターに形成する工程が、前記散布済トウを細いロッド状の束に形成する工程と、前記束を所定の大きさのセグメントに切断する工程と、前記セグメントを包装紙で覆う前に所望の構造に形成する工程と、得られたフィルターを所定の大きさのフィルターロッドに切断する工程と、を含む請求項１７に記載の方法。
19. 前記セグメントを所望の構造に形成する工程が、煙風味向上植物風味粒子が埋め込まれたフィルター材料からなる単一のセグメントを作製する工程、又は煙風味向上植物風味粒子が埋め込まれたフィルター材料からなるセグメントと他の粒子が埋め込まれた又は埋め込まれていないフィルター材料からなるセグメントとの組み合わせを作製する工程からなる、請求項１８に記載の方法。
20. フィルター材料からなる前記セグメントが、細いロッド束に形成されかつ所定の大きさのセグメントに切断された通常のフィルタートウで構成されている、請求項１９に記載の方法。
21. 煙風味向上植物風味粒子が埋め込まれたフィルター材料からなるセグメントとフィルター材料からなるセグメントとの前記組み合わせが２つ、３つ、４つ又は５つのセグメントを交互に結合したもので構成されている、請求項１９に記載の方法。
22. セグメントの任意の結合体の状態で吸口端に配置された前記セグメントが通常のフィルター材料からなるセグメントである、請求項２０に記載の方法。
23. 前記トウが横方向に拡がる平坦なトウである、請求項１８に記載の方法。
24. 前記煙風味向上植物風味粒子を、前記粒子を分散するための装置の下に前記ウェブ又はトウを所定の速度で通過させることによって散布する、請求項１８に記載の方法。
25. 前記適当な量の煙風味向上植物風味粒子がフィルターチップ当たり２０ｍｇ〜１５０ｍｇの装填量からなる、請求項１８に記載の方法。
26. 適当な量の煙風味向上植物風味粒子で満たされた空洞によって分離された所定の大きさの通常のフィルター材料からなる２つのセグメントの組み合わせを作製する工程と、包装紙によって前記構造物を連続的に接続する工程と含み、前記植物風味粒子が、ハッカの葉からなる粒子および／またはハッカの茎からなる粒子である、請求項１に記載の煙風味向上フィルターロッドの製造方法。
27. 通常のフィルター材料からなる前記セグメントが、細いロッド束に形成されかつ所定の大きさのセグメントに切断された通常のフィルタートウで構成されている、請求項２６に記載の方法。
28. 前記煙風味向上植物風味粒子を、葉および／又は根を１０〜８０メッシュの大きさに細かく刻むことによって作製する、請求項２６に記載の方法。
29. 前記適当な量の煙風味向上植物風味粒子がフィルターチップ当たり２０ｍｇ〜１５０ｍｇの装填量からなる、請求項２６に記載の方法。
30. 請求項１に記載の煙風味向上フィルターロッドを含む喫煙品の製造方法であって、
    （ａ）前記煙風味向上フィルターロッドと前記タバコロッドを一列に並べる工程と、
    （ｂ）端から端まで軸方向に整列した２つの部分を包装材料で包装する工程と
    を含む方法。
31. 前記タバコロッドが包装材料内に含まれる喫煙可能な充填材からなる、開口端を有する円筒状ロッドである、請求項３０に記載の方法。
32. 前記包装材料が包装紙である、請求項３０に記載の方法。
33. 前記包装材料が事前に又は工程時のレーザーにより穿孔されている、請求項３２に記載の方法。