JP2015141873A - 電池外装用複合シート - Google Patents

電池外装用複合シート Download PDF

Info

Publication number
JP2015141873A
JP2015141873A JP2014015629A JP2014015629A JP2015141873A JP 2015141873 A JP2015141873 A JP 2015141873A JP 2014015629 A JP2014015629 A JP 2014015629A JP 2014015629 A JP2014015629 A JP 2014015629A JP 2015141873 A JP2015141873 A JP 2015141873A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
adhesive layer
battery
main surface
composite sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014015629A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6281763B2 (ja
Inventor
啓 河合
Hiroshi Kawai
啓 河合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2014015629A priority Critical patent/JP6281763B2/ja
Publication of JP2015141873A publication Critical patent/JP2015141873A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6281763B2 publication Critical patent/JP6281763B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Battery Mounting, Suspending (AREA)

Abstract

【課題】水分から電池を保護でき且つ電池から剥がれにくい電池外装用複合シートを提供する。【解決手段】第1のシート10と第2のシート30とを接着する接着層20に、第1のシート10側の主面21および第2のシート30側の主面22の少なくとも一方の主面に向けて開放されている空隙部50が存在する構成とする。【選択図】図2

Description

本発明は、水や電解液等の水分から電池等を保護するための電池外装用複合シートに関する。
従来から、複数の一次電池または二次電池を組み合わせてなる組電池に対して、水や電解液などの水分から電池等を保護するために、それら電池の外表面に複合シートを貼り付けることが行われている。
そのような複合シートの一例として、特許文献1には、図10(a)に示すような複合シート901が開示されている。当該複合シート901は、水分が透過浸透しにくい防水性シート930と、水分を吸収しやすい吸水性シート910と、それらシート910,930を電池902に貼り付けるための粘着層940とが、その順で積層されてなる。当該複合シート901は、粘着層940を電池902の外表面に密着させるようにして、電池902の外表面に貼り付けられる。
電池902に貼り付けられた複合シート901は、外部から侵入してくる水や各電池902内から漏れ出す電解液から、各電池902やそれら電池902を接続する配線等を保護する役割を果たす。具体的には、防水性シート930が、外部から侵入してくる水をブロックする役割を果たし、これによって水による電池902や配線等の腐食やショートが防止される。また、吸水性シート910が、電池902内から漏れ出す電解液を吸収する役割を果たし、これによって電解液による電池902や配線等の腐食やショートが防止される。
特開2004−311387号公報
しかしながら、複合シート901が上記のような構造だと、図10(b)に示すように、吸水性シート910が水や電解液などの水分を吸収してふやけて撓んだ場合に、防水性シート930および粘着層940も撓んでしまう。そうすると、粘着層940が撓んだ部位において複合シート901が電池902から剥がれてしまうことがある。
仮に、複合シート901が剥がれてしまった場合は、複合シート901と電池902との間に隙間903が生じ、その隙間903内に水や電解液などが溜まってしまうおそれがある。そうすると、電池902や配線等の腐食やショートが起こりやすくなる。
本発明は、上記した課題に鑑み、水分から電池を保護することができ且つ電池から剥がれにくい電池外装用複合シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る電池外装用複合シートは、電池の外表面に貼り付けて使用される電池外装用複合シートであって、吸水性を有する第1のシートと、防水性を有し、前記第1のシートよりも前記電池側に配置される第2のシートと、前記第1のシートと前記第2のシートとを接着する接着層とを備え、前記接着層には、前記第1のシート側の主面および前記第2のシート側の主面の少なくとも一方の主面に向けて開放されている空隙部が存在することを特徴とする。
本発明の一態様に係る電池外装用複合シートの特定の局面では、前記接着層は前記第1のシートの外周縁に沿う枠状部分を有し、前記枠状部分で囲まれた空間が前記空隙部であって、前記空隙部は前記第1のシート側の主面および前記第2のシート側の主面の両方の主面に向けて開放されていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る電池外装用複合シートの更に特定の局面では、前記第2のシートの前記第1のシートとは反対側の主面には粘着層が設けられており、前記粘着層を介して前記第2のシートが前記電池に貼り付けられることを特徴とする。
本発明の一態様に係る電池外装用複合シートの更に特定の局面では、前記第1のシートは、前記第2のシートよりも高い耐衝撃性を有することを特徴とする。
本発明の一態様に係る電池外装用複合シートの更に特定の局面では、前記第2のシートは、電気的絶縁性を有することを特徴とする。
本発明の一態様に係る電池外装用複合シートは、第1のシートによって電池内から漏れ出る電解液を吸収でき、第2のシートによって外部から侵入してくる水をブロックできるため、水分から電池を保護することができる。また、第2のシートが第1のシートよりも電池側に配置され、第1のシートと第2のシートとを接着する接着層には、第1のシート側の主面および第2のシート側の主面の少なくとも一方の主面に向けて開放されている空隙部が存在する。そのため、第1のシートが水分を吸収してふやけて撓んだ場合であっても、電池外装用複合シートが電池から剥がれにくい。以上のようなことから、水分から電池を保護することができ且つ電池から剥がれにくい電池外装用複合シートとなっている。
本発明の一態様に係る電池外装用複合シートの概略構成を示す斜視図である。 本発明の一態様に係る電池外装用複合シートの概略構成を示す分解斜視図である。 本発明の一態様に係る電池外装用複合シートを電池に貼り付けた状態を示す断面図であって、(a)は第1のシートが撓む前の状態を示し、(b)は第1のシートが撓んだ後の状態を示す。 本発明の一態様に係る接着層の態様を説明するための斜視図である。 変形例1に係る接着層の態様を説明するための斜視図である。 変形例2に係る接着層の態様を説明するための斜視図である。 変形例3に係る接着層の態様を説明するための斜視図である。 変形例4に係る接着層の態様を説明するための断面図である。 変形例5に係る接着層の態様を説明するための断面図である。 従来の電池外装用複合シートを電池に貼り付けた状態を示す断面図であって、(a)は第1のシートが撓む前の状態を示し、(b)は第1のシートが撓んだ後の状態を示す。
以下、本発明の一態様に係る電池外装用複合シート(以下、単に「複合シート」)について、図面を参照しながら説明する。
[概略構成]
図1は、本発明の一態様に係る電池外装用複合シートの概略構成を示す斜視図である。図2は、本発明の一態様に係る電池外装用複合シートの概略構成を示す分解斜視図である。図1および図2に示すように、本発明の一態様に係る複合シート1は、第1のシート10、接着層20、第2のシート30および粘着層40をその順で積層させてなる複合シートである。当該複合シート1は、例えば、複数の一次電池または二次電池を組み合わせてなる組電池に対して、水や電解液などの水分から電池等を保護するために使用される。
図3は、本発明の一態様に係る電池外装用複合シートを電池に貼り付けた状態を示す断面図であって、(a)は第1のシートが撓む前の状態を示し、(b)は第1のシートが撓んだ後の状態を示す。図3(a)に示すように、複合シート1は、粘着層40を電池2の外表面に密着させるようにして、電池2に貼り付けられる。複合シート1を電池2に貼り付けた状態において、第2のシート30は第1のシート10よりも電池2側に配置されている。すなわち、第2のシート30は、第1のシート10と電池2との間に配置されている。
第1のシート10の一方の主面である外側主面11は、複合シート1の外表面を構成しており、第1のシート10の他方の主面である内側主面12は、接着層20の第1のシート10側の主面である外側主面21と面接触している。第2のシート30の外側主面31は、接着層20の第2のシート30側の主面である内側主面22と面接触しており、第2のシート30の内側主面32は、粘着層40の外側主面41と面接触している。粘着層40の内側主面42は、複合シート1の電池2に貼り付けられる側の外表面を構成している。
[各部構成]
(第1のシート)
第1のシート10は、吸水性を有するシートであって、外部から浸入してくる水や電池2内から漏れ出る電解液等の水分を吸収する役割を果たす。したがって、電池2の外表面に複合シート1が貼り付けられていれば、仮に電池2内から電解液が漏れ出したとしても、その電解液が複合シート1の外表面に回り込んだ所で第1のシート10によって吸収される。そのため、各電池2やそれら電池2を接続する配線(不図示)等が電解液で濡れた状態が長く続きにくい。したがって、電解液による電池2や配線等の腐食が起こりにくく、また、電池2や配線等のショートも起こりにくい。
第1のシート10の吸水性の評価は、例えば、吸水率を指標として評価することができる。吸水率は、例えば、JIS K7209に準拠して測定することができ、吸水率が高いほど吸水性が高いと評価できる。具体的には、吸収率は、例えば、第1のシート10の試験片を23℃の水中に24時間浸漬し、試験片の質量変化、すなわち、浸漬前と浸漬後の質量の差を測定して求めることができる。測定した質量の差について、浸漬前の質量に対する百分率で表した値が吸収率である。
第1のシート10の素材としては、例えば、紙、不織布、織物等の、繊維を主成分とするシートが挙げられる。紙としては、上質紙、レーヨン紙、コート紙、低密度発泡紙等が挙げられる。不織布としては、パルプ不織布、レーヨン不織布、コットン不織布、化繊とパルプの混合不織布、化繊とレーヨンの混合不織布、プラスチック繊維の不織布等が挙げられる。さらに、第1のシート10は、吸水性を有するものであれば、繊維を主成分とするシートに限定されず、例えば、ポリアクリル酸塩架橋物等の吸水性樹脂からなるべた膜状のシートであってもよい。
また、第1のシート10は、単層のシートであっても、多層構造のシートであってもよい。多層構造のシートである場合は、少なくとも一層が吸水性を有する層であればよく、その吸水性を有する層は電池2から最も遠い側に配置されていることが好ましい。
また、第1のシート10は、物理的な衝撃から電池2や配線等を保護する役割を果たす。耐衝撃性は、例えば、衝撃強度を指標として評価することができる。衝撃強度は、例えば、JIS P8134に準拠して測定することができ、衝撃強度が高いほど耐衝撃性が高いと評価できる。具体的には、衝撃強度は、例えば、パンクチュアーテスターを使用して、第1のシート10の試験片の破壊に要したエネルギーの量を測定して求めることができる。
なお、第1のシート10は、必ずしも物理的な衝撃から電池2や配線等を保護する役割を果たす必要はなく、そのような役割を果たすか否かは任意である。したがって、第1のシート10は、第2のシート30よりも衝撃強度が低くても構わない。
(接着層)
接着層20は、第1のシート10と第2のシート30との間に介在しており、第1のシート10と第2のシート30とを接着する役割を果たす。
接着層20は、接着フィルムを利用して形成することができる。その場合、例えば、接着フィルムの一方の主面に、第1のシート10または第2のシート30の一方を貼り付けておき、その接着フィルムの他方の主面に他方のシートを貼り付けて形成する。接着フィルムとしては、ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。
また、接着層20は、接着剤を利用して形成することもできる。その場合、例えば、第1のシート10または第2のシート30の一方に接着剤を塗布しておき、その状態の接着剤に他方のシートを貼り付けて形成する。接着剤としては、アクリル樹脂、変性ポリオレフィン樹脂等からなる樹脂粘着剤が挙げられるが、接着剤は樹脂粘着剤に限定されない。
(第2のシート)
第2のシート30は、防水性を有するシートであって、外部から侵入してくる水をブロックする役割を果たす。電池2の外表面に複合シート1が貼り付けられていれば、第2のシート30によって、外部から侵入してくる水がブロックされるため、水による電池2や配線等の腐食やショートが起こりにくい。
防水性の評価は、例えば、透湿度を指標として評価することができる。透湿度は、例えば、JIS Z0208に準拠して測定することができ、透湿度が高いほど防水性が高いと評価できる。具体的には、透湿度は、例えば、温度40℃、湿度92%RHの雰囲気中、面積1m2の第1のシート10の試験片を24時間に通過する水蒸気の質量を測定して求めることができる。
第2のシート30の素材としては、例えば、ポリプロピレン、エポキシ、ポリブタジエン等の透湿度の低い樹脂からなるシートが挙げられる。当該第2のシート30の素材は、吸水率の低い樹脂からなるシートが好ましく、その中でも水分が透過浸透しないシートがより好ましい。なお、第2のシート30の素材は、樹脂からなるシートに限定されず、合成ゴムを主成分とするシート等であってもよい。
また、第2のシート30は、単層のシートであっても、多層構造のシートであってもよい。多層構造のシートである場合は、少なくとも一層が防水性を有する層であればよく、その防水性を有する層は電池2に最も近い側に配置されていることが好ましい。
また、電池2を外部から電気的に絶縁するために、電池2に近い位置に配置される第2のシート30は特に、電気的絶縁性を有することが好ましい。電気的絶縁性を有する第2のシート30の素材としては、ポリブタジエン等の電気絶縁性の高い樹脂からなるシートが好ましい。
また、図3(a)に示すように、電池2の外表面には突出した部分2aが存在することがある。そのため、電池2に近い位置に配置される第2のシート30は、電池2の外表面の凹凸にあわせて内側主面32に凹凸が生じやすい柔らかい素材で形成されていることが好ましい。凹凸が生じやすい柔らかい素材としては、例えば、スポンジのような素材が考えられる。
(粘着層)
粘着層40は、第1のシート10および第2のシート30を電池2の外表面に貼り付ける役割を果たし、第2のシート30の第1のシート10とは反対側の主面である内側主面32に設けられている。
粘着層40には、接着層20のように空隙部が存在しておらず、粘着層40はべた膜状である。そのため、粘着層40を電池2の外表面に密着させやすく、複合シート1が電池2から剥がれにくい。また、電池2と粘着層40との間に隙間が生じないため、その隙間に水分が溜まるようなこともない。
粘着層40は、接着フィルムを利用して形成することができる。その場合、例えば、第2のシート30の内側主面32に接着フィルム貼り付けることによって形成することができる。接着フィルムとしては、ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。
また、粘着層40は、接着剤を利用して形成することもできる。その場合、例えば、第2のシート30に接着剤を塗布することによって形成することができる。接着剤としては、アクリル樹脂、変性ポリオレフィン樹脂等からなる樹脂粘着剤が挙げられるが、接着剤は樹脂粘着剤に限定されない。
なお、接着層20と粘着層40とは、同じ材料を用いて形成されていてもよいし、別の材料を用いて形成されていてもよい。同じ材料を用いて形成すれば、より製造工程の簡素化を図ることができる。
なお、本発明において、粘着層40は必ずしも必要ではないので、第2のシート30の内側主面32に、粘着層40を設けるか否かは任意である。電池2に貼り付けられる前の流通過程の複合シート1には粘着層40は必要のないものであるため、電池2に貼り付ける際にユーザーが複合シート1に接着剤を塗り付けるような使用の形態の場合は、必ずしも粘着層40は必要ない。
[要部構成]
接着層20には、外側主面21および内側主面22の両方の主面に向けて開放されている空隙部50が1つ存在する。具体的には、接着層20は、第1のシート10の外周縁に沿う枠状部分のみからなり、その枠状部分で囲まれた直方体形状の空間が空隙部50である。そのため、接着層20の外側主面21には方形の開口23が形成されており、接着層20の内側主面22にも方形の開口24が形成されている。
図3(b)に示すように、空隙部50が存在している領域Aにおいて、第1のシート10の内側主面12と第2のシート30の外側主面31との間には接着層20が存在していない。そのため、第1のシート10が水分を吸収してふやけて撓んだとしても、電池2の外表面から複合シート1が剥がれにくい。以下ではその理由について詳細に説明する。
図10(a)に示すように、従来の複合シート901では、水分を吸収して撓みやすい吸水性シート910(本願発明の第1のシート10に相当)が電池902に近い側に配置されており、その吸水性シート910が粘着層940を介して電池902に貼り付けられている。また、吸水性シート910と粘着層940とは、他の層を介さず全面に亘って直接接着されている。このような構成だと、図10(b)に示すように、吸水性シート910が水分を吸収してふやけて撓んだ場合に、粘着層940も吸水性シート910と同じ形状に撓んでしまう。そうすると、粘着層940が撓んだ部分において電池902の外表面から剥がれてしまうおそれがあり、その結果、複合シート901全体としても電池902から剥がれてしまうおそれがある。
しかしながら、本発明の一態様に係る複合シート1では、図3(a)に示すように、水分を吸収して撓みやすい第1のシート10と電池2との間に、水分を吸収しにくいため撓みにくい第2のシート30が配置されている。しかも、第1のシート10と第2のシート30とが、空隙部50が存在している接着層20によって接着されている。
接着層20に空隙部50が存在していれば、第1のシート10が撓んだ場合も、図3(b)に示すように、空隙部50が存在している領域Aでは第2のシート30が第1のシート10の撓みによる影響を受けにくい。したがって、空隙部50が存在している領域Aにおいて、第2のシート30が撓みにくく、そうすると、粘着層40も撓みにくい。すなわち、第1のシート10が撓むと、空隙部50と連続している隙間3が生じるが、隙間3が生じることによって第1のシート10の撓みによる影響は遮断され、第2のシート30および粘着層40が撓まずに済む。第2のシート30および粘着層40が撓まなければ、複合シート1が電池2の外表面から剥がれることもない。
特に、本発明に係る一態様では、接着層20が、第1のシート10の外周縁に沿う枠状部分のみからなり、その枠状部分で囲まれた空間が全て空隙部50であるため、第1のシート10の撓みによる影響が遮断される領域が広い。したがって、複合シート1が電池2の外表面から剥がれにくくなる効果が大きい。
なお、接着層20に空隙部50が存在しているだけでは、複合シート1が電池2の外表面から剥がれにくいという効果は得られにくく、第2のシート30が第1のシート10よりも電池2側に配置されている必要がある。第2のシート30が第1のシート10よりも電池2側に配置されているということは、第1のシート10と第2のシート30とを接着する接着層20に存在する空隙部50が、第1のシート10よりも内側(電池2に近い側)に位置することを意味する。空隙部50が第1のシート10よりも内側に位置していれば、第1のシート10が撓んだ場合に、空隙部50によってその撓みによる影響を遮断する効果が得られる。これが逆に、空隙部50が第1のシート10よりも外側(電池2から遠い側)に位置していれば、第1のシート10が撓んだ場合に、空隙部50によってその撓みによる影響を遮断する効果は得られない。したがって、単に、接着層20に空隙部50が存在しているだけでなく、第2のシート30が第1のシート10よりも電池2側に配置されている必要がある。
空隙部50によって第1のシート10の撓みによる影響を遮断する効果は、空隙部50が1つでも存在していれば、その大きさに拘わらず相応の効果が見込める。
[電池外装用複合シートの製造方法]
本発明の一態様に係る複合シートの製造方法は特に限定されるものではないが、次の方法によって製造することができる。
図4は、本発明の一態様に係る接着層の態様を説明するための斜視図である。複合シート1は、例えば、第1のシート10に、接着層20、第2のシート30および粘着層40を順次積層させることにより製造することができる。具体的には、まず、図4に示すような第1のシート10に枠状の接着層20を形成した中間製品を作製する。次に、その中間製品における接着層20の内側主面22に第2のシート30を貼り付け、さらに、第2のシート30の内側主面32に、粘着フィルムからなる粘着層40を貼り付けて製造することができる。
上記中間製品は、接着フィルムに打ち抜き加工を施して空隙部50を設けた枠状の接着層20を作製し、当該枠状の接着層20を第1のシート10の内側主面12に貼り付けることにより作製することができる。また、べた膜状の接着フィルムを第1のシート10の内側主面12に貼り付けた後に、その接着フィルムの中央にエッチング加工で貫通孔を開けることによって接着層20を形成し、上記中間製品を作製することもできる。また、第1のシート10の内側主面12に、その内側主面12の外周縁に沿って枠状に接着剤を塗布することによって接着層20を形成し、上記中間製品を作製することもできる。
[変形例]
上記本発明の一態様に係る複合シート1の変形例について以下に説明する。変形例1〜5に係る複合シートは、上記本発明の一態様に係る複合シート1と、第1のシート10、第2のシート30、および粘着層40の構成が共通する。接着層の構成のみが異なるため、以下では接着層についてのみ説明する。なお、共通する部材には、実施形態1と同じ符号を付して説明を省略する。
上記本発明の一態様に係る複合シート1では、接着層20が方形枠状であり、接着層20には直方体形状の空隙部50が1つだけ存在していたが、本発明において、空隙部の位置、大きさ、形状、数等の形態は任意であり、上記本発明の一態様に限定されない。
図5は、変形例1に係る接着層の態様を説明するための斜視図である。例えば、図5に示す変形例1のように、接着層120が、平行に並べられた複数の直方体形状の線状部材120aで構成されていてもよい。この場合の接着層120は、全体としてストライプ状であって、接着層120の外側主面121には複数のスリット状の開口123が形成されており、接着層120の内側主面122にも複数のスリット状の開口124が形成されている。そして、隣り合う線状部材120a間の空間のそれぞれが空隙部150であって、各空隙部150は、それぞれ長尺の直方体形状である。
このようなストライプ状の接着層120とすれば、予め複合シートを大きなサイズで製造しておき、必要に応じた分だけ切り取って電池2に貼り付けるといった使い方も可能になる。すなわち、電池2の形状や大きさに合わせて、空隙部150の形状や大きさを予め調整しておく必要がなくなる。したがって、汎用性の高い複合シートになる。
また、接着層120がストライプ状であれば、各開口123,124を小さくすることができるため、第1のシート10と第2のシート30との接着性が向上する。
以上のような変形例1に係る接着層120も、第1のシート10の撓みによる影響を遮断する効果を有する。したがって、電池2の外表面から粘着層40が剥がれにくい。
図6は、変形例2に係る接着層の態様を説明するための斜視図である。例えば、図6に示す変形例2のように、接着層220が格子部分からなり、複数の空隙部250がマトリクス状に存在する構成でもよい。接着層220が格子状であるため、接着層220の外側主面221には複数の方形の開口223が形成されており、接着層220の内側主面222にも複数の方形の開口224が形成されている。
このような格子状の接着層220としても、変形例1と同じように、予め複合シートを大きなサイズで製造しておき、必要に応じた分だけ切り取って電池2に貼り付けるといった使い方が可能になる。また、第1のシート10と第2のシート30との接着性が向上する。
以上のような変形例2に係る接着層220も、第1のシート10の撓みによる影響を遮断する効果を有する。したがって、電池2の外表面から粘着層40が剥がれにくい。
図7は、変形例3に係る接着層の態様を説明するための斜視図である。例えば、図7に示す変形例3のように、接着層320が、マトリクス状に配置された複数の柱状部分320aで構成されていてもよい。この構成の場合、接着層320はドット状である。そして、第1のシート10と第2のシート30との間の空間における柱状部分320aが存在しない部分が空隙部350となる。
このようなドット状の接着層320としても、変形例1と同じように、予め複合シートを大きなサイズで製造しておき、必要に応じた分だけ切り取って電池2に貼り付けるといった使い方が可能になる。また、第1のシート10と第2のシート30との接着性が向上する。なお、柱状部分320aの形状、数、配列などは任意である。
以上のような変形例3に係る接着層320も、第1のシート10の撓みによる影響を遮断する効果を有する。したがって、電池2の外表面から粘着層40が剥がれにくい。
上記本発明の一態様に係る接着層20では、空隙部50が、接着層20の外側主面21および内側主面22の両方の主面に向けて開放されていた。しかしながら、本発明に係る空隙部は、接着層20の外側主面21および内側主面22の少なくとも一方の主面に向けて開放されていればよい。
図8は、変形例4に係る接着層の態様を説明するための断面図である。例えば、図8に示す変形例4に係る複合シート401のように、接着層420に存在する空隙部450が接着層420の外側主面421に向けてのみ開放されていてもよい。
接着層420は、外側主面421が第1のシート10と面接触しており、内側主面422が第2のシート30と面接触している。空隙部450が外側主面421に向けて開放されているため、接着層420の外側主面421には開口423が形成されている。空隙部450は内側主面422に向けては開放されていないため、接着層420の内側主面422には開口は形成されておらず、接着層420と第2のシート30とは全面に亘って直接面接触している。
接着層420は、図8における二点差線を境界として、第1のシート10側の部分である外側部425と、第2のシート30側の部分である内側部426とを有する。外側部425は枠状部分からなり、その枠状部分の形状は、例えば上記本発明の一態様に係る接着層20の枠状部分と同じ形状である。一方、内側部426は方形板状であって、その外周縁部において外側部425と連続している。このような形状の接着層420は、例えば、第2のシート30の外側主面31に接着フィルムからなるべた膜を形成し、そのべた膜にエッチング加工により凹所を設けることによって形成することができる。
このように接着層420の内側主面422には開口が形成されていない構成とすることによって、接着層420と第2のシート30との接着性を向上させることができる。それでも、空隙部450が存在する領域では、第1のシート10と接着層420とが接触していないため、第1のシート10が撓んでも、接着層420、第2のシート30および粘着層40は撓まない。したがって、複合シート401が電池2の外表面から剥がれにくい。
図9は、変形例5に係る接着層の態様を説明するための断面図である。例えば、図9に示す変形例5に係る複合シート501のように、接着層520に存在する空隙部550が接着層520の内側主面522に向けてのみ開放されていてもよい。
接着層520は、外側主面521が第1のシート10と面接触しており、内側主面522が第2のシート30と面接触している。空隙部550が内側主面522に向けて開放されているため、接着層520の内側主面522には開口524が形成されている。空隙部550は外側主面521に向けては開放されていないため、接着層520の外側主面521には開口は形成されておらず、接着層520と第1のシート10とは全面に亘って直接面接触している。
接着層520は、図9における二点差線を境界として、第1のシート10側の部分である外側部525と、第2のシート30側の部分である内側部526とを有する。外側部525は枠状部分からなり、その枠状部分の形状は、例えば上記本発明の一態様に係る接着層20の枠状部分と同じ形状である。一方、内側部526は方形板状であって、その外周縁部において外側部525と連続している。このような形状の接着層520は、例えば、第1のシート10の内側主面12に接着フィルムからなるべた膜を形成し、そのべた膜にエッチング加工により凹所を設けることによって形成することができる。
このように接着層520の外側主面521には開口が形成されていない構成とすることによって、接着層520と第1のシート10との接着性を向上させることができる。それでも、空隙部550が存在する領域では、第2のシート30と接着層520とが接触していないため、第1のシート10が撓んで、接着層520も撓んだとしても、第2のシート30および粘着層40は撓まない。したがって、複合シート501が電池2の外表面から剥がれにくい。
(その他)
以上、本発明の一態様に係る複合シートを、上記本発明の一態様およびその変形例1〜5に基づいて具体的に説明してきたが、本発明の一態様に係る発光装置は、上記本発明の一態様およびその変形例に限定されない。例えば、上記本発明の一態様およびその変形例の部分的な構成を適宜組み合わせてなる複合シートであってもよい。
本発明に係る複合シートは、電気自動車、ハイブリッド自動車、電気自動二輪車に搭載される二次電池など広く電池の全般に好適に用いられる。
1,401,501 電池外装用複合シート
2 電池
10 第1のシート
20,120,220,320,420,520 接着層
30 第2のシート
40 粘着層
50,150,250,350,450,550 空隙部

Claims (5)

  1. 電池の外表面に貼り付けて使用される電池外装用複合シートであって、
    吸水性を有する第1のシートと、
    防水性を有し、前記第1のシートよりも前記電池側に配置される第2のシートと、
    前記第1のシートと前記第2のシートとを接着する接着層とを備え、
    前記接着層には、前記第1のシート側の主面および前記第2のシート側の主面の少なくとも一方の主面に向けて開放されている空隙部が存在することを特徴とする電池外装用複合シート。
  2. 前記接着層は前記第1のシートの外周縁に沿う枠状部分を有し、前記枠状部分で囲まれた空間が前記空隙部であって、前記空隙部は前記第1のシート側の主面および前記第2のシート側の主面の両方の主面に向けて開放されていることを特徴とする請求項1記載の電池外装用複合シート。
  3. 前記第2のシートの前記第1のシートとは反対側の主面には粘着層が設けられており、前記粘着層を介して前記第2のシートが前記電池に貼り付けられることを特徴とする請求項1または2に記載の電池外装用複合シート。
  4. 前記第1のシートは、前記第2のシートよりも高い耐衝撃性を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電池外装用複合シート。
  5. 前記第2のシートは、電気的絶縁性を有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電池外装用複合シート。
JP2014015629A 2014-01-30 2014-01-30 電池外装用複合シート Active JP6281763B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014015629A JP6281763B2 (ja) 2014-01-30 2014-01-30 電池外装用複合シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014015629A JP6281763B2 (ja) 2014-01-30 2014-01-30 電池外装用複合シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015141873A true JP2015141873A (ja) 2015-08-03
JP6281763B2 JP6281763B2 (ja) 2018-02-21

Family

ID=53772102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014015629A Active JP6281763B2 (ja) 2014-01-30 2014-01-30 電池外装用複合シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6281763B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5729326U (ja) * 1980-07-24 1982-02-16
JPS6349930U (ja) * 1986-09-19 1988-04-05
JP2001351588A (ja) * 2000-06-02 2001-12-21 Sony Corp 電池パック
JP2009186516A (ja) * 2008-02-01 2009-08-20 Nec Saitama Ltd 接着剤付きラベル
JP2011175942A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Sanyo Electric Co Ltd 電池セル及びこれを用いた電源装置並びに電池セルの製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5729326U (ja) * 1980-07-24 1982-02-16
JPS6349930U (ja) * 1986-09-19 1988-04-05
JP2001351588A (ja) * 2000-06-02 2001-12-21 Sony Corp 電池パック
JP2009186516A (ja) * 2008-02-01 2009-08-20 Nec Saitama Ltd 接着剤付きラベル
JP2011175942A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Sanyo Electric Co Ltd 電池セル及びこれを用いた電源装置並びに電池セルの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6281763B2 (ja) 2018-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10093073B2 (en) Honeycomb-based high temperature structural damper
JP2015503242A5 (ja)
US20140193702A1 (en) Housing for a Galvanic Element
JP2010219024A5 (ja)
JP2007208261A5 (ja)
UA97720C2 (ru) Узел пластины для свинцово-кислотной батареи (варианты) и многослойный композитный лист для неё
WO2018003547A1 (ja) 熱伝導シートおよびこれを用いた二次電池パック
JP6281763B2 (ja) 電池外装用複合シート
KR101699846B1 (ko) 전극조립체의 외면에 주름 방지용 부재가 부가되어 있는 전지셀
JP5576137B2 (ja) 粘着シート及びその製造方法
JP5644329B2 (ja) ハニカムサンドイッチ構造複合材およびハニカムサンドイッチ構造複合材の製造方法
JP6045919B2 (ja) サービスホールカバー
KR102538826B1 (ko) 수분투습도 측정장치
JP5857243B2 (ja) 太陽電池モジュール
JP2017016733A (ja) 大容量二次電池
KR101767671B1 (ko) 셀 케이스의 내면에 주름 방지용 부재가 부가되어 있는 전지셀
CN216155782U (zh) 泡棉胶带
CN109085726B (zh) 可挠性叠层结构及显示器
JP2010092731A (ja) 燃料電池用電極の製造方法
CN111258449A (zh) 触控组件、显示模组及电子设备
WO2011152154A1 (ja) パネル保護シート、梱包箱
JP2008227262A5 (ja)
KR20150127347A (ko) 비점착층을 포함하는 소음 방지용 점착 테이프
KR20150037608A (ko) 전지셀 표면 인쇄 방법
JP6790920B2 (ja) ワイヤハーネス固定用吸音シートおよび吸音シート付ワイヤハーネス並びに吸音シート付ワイヤハーネスの固定構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170627

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170825

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180111

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6281763

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151