JP2015141284A - 振れ補正機能を有する撮像装置、その制御方法およびプログラム - Google Patents

振れ補正機能を有する撮像装置、その制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザーの所望の画角もしくは露光時間、および振れ補正機構の可動範囲を考慮して移動被写体の撮影を行うことが可能な撮像装置を提供すること。
【解決手段】撮影光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを出力する撮像手段を有する撮像装置は、所定の可動範囲を有し、被写体像の振れを光学的に補正する振れ補正手段と、振れ補正手段を駆動する駆動手段と、被写体像の画角を設定する画角設定手段と、画像データから被写体像の移動速度を決定する速度決定手段と、設定された画角、可動範囲および決定された移動速度に基づいて、被写体像を追尾して撮像する場合に可能な露光時間の情報を生成し、生成された可能な露光時間の情報および決定された移動速度に基づいて駆動手段を制御する駆動情報を生成する制御手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、振れ補正機能を用いて移動する被写体の撮影を行うことが可能な撮像装置、特に、赤道儀及びGPS、加速度センサ、方位センサ等のセンサを使用せずに、振れ補正機能により被写体追尾効果を実現することが可能な撮像装置に関する。
地球から観測する天体は、地球が自転しているために、あたかもゆっくり動いているかのように見える。この現象は、日周運動と呼ばれている。
一般的に天体撮影等、暗所での撮影においては、ノイズを低減させる為にISO感度を下げて撮影するケースが多く、それに伴いその分長い露光時間が必要とされる。
しかしその一方で、撮像装置を天体に向けて固定し長秒の露光を行うと、天体は線状の輝跡(天体の軌跡)となって写ってしまう。これは上記の日周運動により、露光中にも天体が刻々と移動してしまうことが原因である。この線状の輝跡は、日本においては北極星(厳密には天の北極)を中心とした同心円状のものとなり、毎時およそ15度の円弧を描く。加えて天体の輝跡は、撮影倍率が大きい程顕著に(画角に対して大きく)現れる。
そこで、天体を点状に撮るためには、通常モータードライブ付きの赤道儀に撮像装置を設置して撮影を行う。モータードライブ付赤道儀とは天体の日周運動の動きに合わせて撮像装置を動かす天体撮影専用の架台であり、この赤道儀を使用することで長秒の露光を行う際にも天体の輝跡を残すことなく点状に撮影することが可能である。
しかし、赤道儀自体が大掛かりな架台である点と、赤道儀を用いて天体追尾撮影を行う前には、天体を観測する場所及び観測方位によって2つの回転軸を合わせこむ必要があるため、手軽に天体を撮影することが出来なかった。
上記の問題に対して、従来、赤道儀を使用せずに天体の軌跡を残すことなく点状に撮影可能な撮像装置が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載の撮像装置は、まず、本撮影前の予備撮影として長時間撮影を行い、この予備撮影時に得られた画像の輝跡を解析し、被写体となっている天体の回転中心及び運動様相を算出する。そして、本撮影の露光時には、この算出された回転中心、及び運動様相の値を用いて、天体の日周運動の動きを打ち消すように手振れ補正機構を駆動させることを提案している。
特開2012−89960号公報
しかしながら前記特許文献1において、撮像シフト方式の手振れ補正について述べられており、レンズシフト方式に関しては記述されていない。
また、撮像シフト方式、レンズシフト方式ともに機構的に可動域が限定されるが、その点についても考慮されていない。天体撮影においては前述の通り撮像装置のISO感度を低く、また露光時間を長く設定するケースが多い。しかし、仮に露光中に手振れ補正レンズが可動域の限界に達した場合、それ以上天体を追尾することは不可能となり、そのまま露光を続けると線状の輝跡となって写ってしまう。故に、手振れ補正機構の可動域を考慮した駆動制御が必要である。
ユーザビリティの観点からもユーザーが設定した所望の画角で最大どのくらいの時間追尾撮影を行うことができるのか、いわゆる最大露光時間をユーザーが把握することは重要である。一方で、手振れ補正機構を駆動させて天体追尾を行う場合、ユーザーの設定した画角から多少ずれることを犠牲に、最大露光時間を増し高画質化を図れる場合があるため、このことも留意したほうが良い。
本発明は上記の問題に鑑みてみなされたものであり、本発明の目的とするところは、ユーザーの所望の画角もしくは本撮影露光時間、および手振れ補正機構の可動範囲を考慮し、手軽に天体撮影を行うことを可能とする撮像装置を提供することである。
前記の課題を解決するために本発明によれば、撮影光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを出力する撮像手段を有する撮像装置は、所定の可動範囲を有し、被写体像の振れを光学的に補正する振れ補正手段と、振れ補正手段を駆動する駆動手段と、被写体像の画角を設定する画角設定手段と、画像データから被写体像の移動速度を決定する速度決定手段と、設定された画角、可動範囲および決定された移動速度に基づいて、被写体像を追尾して撮像する場合に可能な露光時間の情報を生成し、生成された可能な露光時間の情報および決定された移動速度に基づいて駆動手段を制御する駆動情報を生成する制御手段とを備える。
本発明によれば、ユーザーの所望の画角または画質、および手振れ補正機構の可動範囲を考慮した撮影条件に基づいて、手軽に天体撮影を行うことを可能にする撮像装置を提供することが可能となる。
本発明の第1の実施例に係る撮像装置の天体撮影モードでの撮影動作のフローチャートを示す図である。 本発明の第1の実施例に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施例に係わる撮像装置の天体撮影モードにおける予備撮影の画像例を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る撮像装置の天体撮影モードにおける予備撮影での動作のフローチャートを示す図である。 本発明の第1の実施例に係る撮像装置における天体撮影モードでの第1の最大露光時間の決定動作を説明するための図である。 本発明の第1の実施例に係る撮像装置における天体撮影モードでの撮影範囲を説明するための図である。
[実施例1]
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面を参照して詳細に述べる。
図1には本発明の第1の実施例に係わる撮像装置の天体撮影モードにおける撮影動作のフローチャートを示す。また、図2(a)は、本実施例に撮像装置のシステム構成を、図2(b)は、本実施例に係わる撮像装置の振れ補正構成のブロック図を示す。本実施例に係わる撮像装置は、振れ補正レンズを用いた振れ補正機構(光学的な振れ補正手段)を備え、この振れ補正機構を用いて天体追尾撮影を行う天体撮影モードを有する。
まず、図2を参照して、本実施例に係わる撮像装置の構成を説明する。
図2(a)において、210は被写体像を形成する撮影光学系である光学部であり、倍率レンズ211、所定の可動範囲を有する振れ補正レンズ212、焦点調整レンズ213、絞り214、シャッタ215、各ユニットの駆動部などによって構成される。
230は、光学部210における各構成部材を駆動させるための制御部であるレンズ駆動部コントローラである。当該コントローラは、ズーム制御部231、振れ補正制御部232、フォーカス制御部233、絞り制御部234、シャッタ制御部235などで構成されている。
221は被写体の光学像を電気信号に変換(撮像)する撮像素子で、撮像制御部222によって駆動タイミング等が制御される。223は撮像素子221のアナログ信号出力をデジタル信号に変換するA/D変換器であり、その出力は画像入力部224を介して、メモリ制御部241及びシステムコントローラ250により制御される内部メモリ243に格納される。260は画像処理部であり、A/D変換器223からのデータ或いはメモリ制御部241からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理、そして本実施例においては輝点抽出部261により輝点、すなわち天体輝跡の抽出処理を行う。なお、輝点抽出部261は、システムコントローラ250に含めるようにしてもよい。
241はメモリ制御部であり、A/D変換器223、画像処理部225、圧縮伸長部242、内蔵メモリ243を制御し、記録メディア244へのデータの記録も制御する。
225は画像表示制御部であり、206はTFT,LCD等から成る画像表示装置である。内部メモリ243に書き込まれた表示用の画像データは画像表示制御部225を介して画像表示装置206により表示される。243は撮影した静止画像や動画像を格納するための内蔵メモリであり、システムコントローラ250の作業領域として使用することも可能である。242は画像データを圧縮伸長する圧縮伸長部であり、内部メモリ243に格納された画像を読み込んで圧縮処理あるいは伸長処理を行い、処理を終えたデータを再び内部メモリ243に書き込む。
250はシステムコントローラであり、撮像装置201全体を制御する。本発明においては、画角情報取得部251、天体移動速度算出部252、振れ補正機構駆動量算出部253としても機能する。
202、203、204、および205は、システムコントローラ250の各種の動作指示を入力するための操作手段であり、スイッチやダイアル、タッチパネル等の単数あるいは複数の組み合わせで構成される。203はレリーズスイッチであり、静止画を記録するためのシャッタを動作させるトリガ信号や、動画記録をスタートやストップさせるためのトリガ信号として使用される。204はズーム操作キーであり、これにより光学レンズ210を制御して焦点距離を調節する。205は、画像表示部に206に表示されるメニュー画面を操作するためのメニュー操作キーである。
246は電源制御部であり、電源ボタン202の信号をトリガとして電源247より撮像装置201に電源を供給する。
271は振れ検知部であり、振れ信号を取得する。振れ補正制御部232はこの振れ信号を取得して、結像位置の不一致を打ち消すように振れ補正レンズ212を制御する。
次に、図2(b)を参照して、本実施例に係わる撮像装置の振れ補正の制御構成について説明する。図2(b)は、光学部210と振れ補正制御部232との間の制御関係を示す図である。
同図において、ジャイロセンサー等の振れ検知部271a、271bは、撮像装置201に加わる振動を検出する。振れ検知部271aは、撮像装置201のピッチ方向の振動を、振れ検知部271bはヨー方向の振動を検出する。
振れ補正制御部232の防振制御部232a1、232b1は、ピッチ方向、ヨー方向のそれぞれの振れ補正レンズ212の位置補正制御信号を出力する。PID部232a2及び232b2は、防振制御部232a1、232b1から位置補正信号を、また振れ補正レンズ位置検出部212a1と212b1からピッチ方向、ヨー方向それぞれの方向の振れ補正レンズ212の位置情報を受け取る。これらの情報に基づいて、PID部232a2及び232b2はPID制御を行い、駆動部212a2及び212b2を駆動する。
次に、図1のフローチャートを用いて、本実施例に係わる撮像装置の天体撮影モードにおける撮影動作を説明する。本動作は、システムコントローラ250が、その内部に有するメモリ(不図示)に記憶された制御プログラムを呼び出して実行して当該装置の各部を制御することで達成される。
まず、撮像装置201に電源が投入されると、ステップS101においてシステムコントローラ250は、撮像装置201の撮影モードが天体撮影モードであるか否かを判定する。天体撮影モードが設定されていれば(ステップS101、YES)ステップS102の処理に進む。天体撮影モードが設定されていなければ(ステップS101、NO)、ステップS102以降の天体撮影モードの処理動作は行わない。
ステップS101で天体撮影モードと判定されると(S101、YES)、ステップS102において、システムコントローラ250による制御の下で、振れ補正制御部232が振れ補正レンズ212を中央に固定する処理動作を行う。この処理動作は、本実施例の撮像装置201が方位センサや加速度センサ、GPS等のセンサやこれらの情報入力部を備えていないため、第1の撮影(以後予備撮影と呼ぶ)を行うまでは天体の日周運動の移動方向を特定することが不可能であることに起因する。従って、日周運動によりどの方向に天体が移動しても対応できるように、振れ補正レンズ212を中央に位置させる。
次にステップS103では、システムコントローラ250は、天体追尾撮影において、画角を優先するのか、画角ずれを伴っても露光時間の確保を優先するのかのいずれかを選択するためのユーザーの設定入力を待つ。設定の入力は、メニュー操作キー205等の操作手段を介して行われる。なお、露光時間の確保を優先したときは、後のステップで所定値よりも長い露光時間を設定した場合、画角を優先したときよりもさらに露光時間を確保できるため、画質が良くなると考えられる。
ステップS103にてユーザーの選択設定の入力があると、ステップS104(露光時間設定)で、システムコントローラ250は、第2の撮影(以後本撮影と呼ぶ)の露光時間のユーザー設定を操作手段を介して入力し、内部メモリ243に記憶する。露光時間が設定されたら、ステップS105においてシステムコントローラ250は、ユーザーに撮像装置201を三脚等に固定し任意の画角を設定させるよう指示を出し、そのズーム位置を内部メモリ243に記憶する(画角設定、ズーム位置設定)。ステップS105の記憶処理動作が終了したら、システムコントローラ250は、ステップS106で予備撮影の処理動作を実行する。
ここで、本実施例における予備撮影の目的は、天体を追尾するための天体の移動速度、及び振れ補正機構(振れ補正レンズ212)の駆動速度の算出である。この場合、予備撮影の処理に時間がかかる程、日周運動により天体が回転移動量が増えて、画角ずれが顕著に表れる。これを、図3を用いて説明する。
図3の(a)及び(b)は、露光時間がそれぞれΔT1、ΔT2と異なる場合における、同画角での予備撮影の撮影画像を表している(ただしΔT1<ΔT2とする)。図3に示すように、予備撮影に時間が多くかかるほど、ステップS103でユーザーが設定した画角がずれてしまい(図3(b))、後の天体撮影における補正(追尾)可能な範囲が狭くなってしまう。故に、予備撮影はできるだけ短時間で行うことが望ましい。
そこで、本実施例による予備撮影時間の短縮化を考慮した予備撮影の処理動作を図4のフローチャートを用いて説明する。本動作は、システムコントローラ250の制御により行われる。
初めにステップS401にてISO感度を一時的に所定の値まで上げる。次に、ステップS402において、システムコントローラ250による制御の下、ズーム制御部231がズーム位置をステップS102にてユーザーが設定したポジションから望遠側の端まで移動させる処理動作を行う。この2つの処理動作により、予備撮影にかかる時間を短くかつ精度良く行うことが可能となる。
次に、ステップS403にて予備撮影の露光(複数回)を行う。予備撮影の露光は2回行う。1回はさらにISO感度を上げて短秒で露光を行い、もう1回は輝跡が写るだけの時間の露光を行う。なお、予備撮影の露光時間は、予めシステムコントローラ250に設定されている。輝跡の長さは、撮影方位、撮影仰角によって変わってくる。
ステップS403にて露光が終了したら、その画像データをステップS404において内部メモリ243に記憶する。
ステップS404の記憶処理後、ステップS103にてズーム位置を、ユーザーが設定したズーム位置Zpに戻し、ISO感度を適切な値に設定する処理を行う(ステップS405)。以上で予備撮影のフローを終了する。
ステップS106の予備撮影が終わると、ステップS107にて天体移動速度算出部252により、2回の予備撮影の画像データから天体及び天体の輝跡の画像データのみを抽出し、画素情報を取得する。天体移動速度算出部252は、この2枚の画像データから取得した画素情報をもとに、ステップS108(速度決定)にて天体の移動方向及び速度を算出する。
まず、天体の移動方向に関しては2枚の画素データを時系列的に比較することで決定することが可能である。
次に速度については、天体輝跡の画素情報をもとに予備撮影の露光時間をΔTとしてズーム位置が望遠端にある時の画素面上の天体移動速度Vを求める。x方向の天体移動速度をVx、y方向の天体移動速度をVyとおくと、Vx及びVyはそれぞれ、
Vx=(X1−X0)/ΔT [pixel/sec]
Vy=(Y1−Y0)/ΔT [pixel/sec]
となる。ここで(X0,Y0)は、露光開始時の天体の画素座標、(X1,Y1)は露光終了時の天体の画素座標である。
いま、図3(a)においてx方向の画角をa度、y方向の画角をb度とおくと、天体移動速度Vxd、Vyd[deg/sec]は、
Vxd = (a/m)× Vx[deg/sec]
Vyd = (b/n)× Vy[deg/sec]
ただし、m及びnはそれぞれx方向、y方向の画素数を示しており、本実施例においては
a/m = b/n
が成立するとする。また、Vx、Vyは、画角a、bにおける天体移動速度[pixel/sec]である。
以上のようにVxd、Vyd[deg/sec]で決定して、ステップS108の処理動作を終了する。
次に、ステップS109にてシステムコントローラ250は、振れ補正レンズ212の可動範囲を取得する。振れ補正レンズ212の可動範囲を考慮すると最大露光時間が求めることができ、これをステップS110で行う。最大露光時間を求める過程を下記に示す。
いま、振れ補正レンズ212が光学中心から天体を追尾できる最大時間を第1の最大露光時間Tmax1とする。また、振れ補正レンズ212の可動範囲は光学中心を可動域の中心として半径c度の円領域とする。この時、a、b、cの大きさと天体移動速度Vxd、Vydによって第1の最大露光時間Tmax1が変わる。これを図5に示す。
図5は、振れ補正レンズ212の可動範囲と画角との関係に応じて、第1の最大露光時間Tmax1の算出を場合分けして説明するための図である。
図5(a)は、c<b/2<a/2の関係が成立する場合ときの振れ補正レンズ212の可動範囲と画角との関係を示す。この時、第1の最大露光時間Tmax1は、
Tmax1 = min( c/Vxd , c/Vyd )
となる。
第2に、図5(b)に示す振れ補正レンズ212の可動範囲と画角との関係の場合、即ち b/2<c<a/2が成立する場合について考える。
まず、撮影範囲と振れ補正レンズ212の可動範囲cの交点を求めると、点p1から点p4までの座標が求められる。この点p1、p2、p3、p4それぞれから原点Oまでを直線で結び、この直線で区切られた領域(α)、(β)で更に場合分けをする。
第1に、図5(b)の領域(α)に関して、
Figure 2015141284
が成立する。この時、第1の最大露光時間Tmax1は、
Figure 2015141284
である。
次に、領域(β)に関して、
Figure 2015141284
が成立する。この時、第1の最大露光時間Tmax1は、
Figure 2015141284
となる。
第3に図5(c)は、a/2<cかつb/2<cかつ
Figure 2015141284
が成立するときの振れ補正レンズ212の可動範囲と画角との関係を示している。
図5(c)において、領域(α)及び(β)を分ける点は、上記図5(b)の点p1から点p4と同様である。よって領域(α)及び(β)での第1の最大露光時間は、上記図5(b)と同様の式として求めることができる。
また、領域(γ)については、(β)と(γ)を分かつ各点q1からq4の座標はそれぞれ図5(c)のように表すことができる。また、領域(γ)については、
Figure 2015141284
が成立する。この時の第1の最大露光時間Tmax1は、
Figure 2015141284
となる。
最後に、図5(d)に示す振れ補正レンズ212の可動範囲と画角との関係、即ち
Figure 2015141284
が成立する時について考える。この場合の第1の最大露光時間Tmax1は、
Tmax1 = min( a/2Vxd , b/2Vyd )
である。
上述のように第1の最大露光時間Tmax1が算出できたら、この2倍の値を第2の最大露光時間Tmax2として設定する。以上でステップS110の処理を終える。
以降の天体撮影動作(駆動情報の生成)は、ステップS110において算出された第1及び第2の最大露光時間Tmax1、Tmax2と、ステップS104においてユーザーが設定した露光時間との関係に従って決定される。本実施例においては、簡単のために、撮影画角と振れ補正レンズ212の可動範囲が一致しているとしてステップS110以降の天体撮影動作を説明する。
(i)ΔT + Te ≦ Tmax1のとき
まず、ステップS111において、システムコントローラ250は、予備撮影の露光時間ΔTとユーザーが設定した本撮影の露光時間Teの和が、第1の最大露光時間Tmax1以内であるかどうかを比較判定する。
比較の結果、
ΔT + Te ≦ Tmax1
が成立する場合は(ステップS111、Yes)、ステップS112において振れ補正機構駆動量算出部253は、振れ補正レンズの単位時間当たりの駆動量(駆動速度)を算出する。求める振れ補正レンズ駆動量L1は、ステップS108にて求めたVxd及びVydを打ち消す大きさである。
振れ補正レンズ駆動量L1を求めた後に、システムコントローラ250による制御の下で、振れ補正制御部232が、予備撮影の露光時間ΔTでずれた分の画角を補正する処理動作を行う(ステップS113)。この処理動作は、予備撮影中に日周運動によって移動してしまった天体を、振れ補正レンズ212を本撮影露光前に予め移動させることによって、ステップS105において設定された画角を実現するためである。この時の初期移動量ΔL1は、
ΔL1=L1×ΔT
である。
ここまでの処理が終了したら、システムコントローラ250による制御の下で、撮像制御部222およびレンズ駆動部コントローラ230により、ステップS114にて本撮影の露光を行う。露光中は、ステップS112で求めた駆動量L1を、図2(b)に示す防振制御部232a1、232b1での位置補正制御信号の計算に加えて、振れ補正レンズ212を駆動させる。
露光終了後、画像データを記録し(ステップS115)、撮影を終わる。この時の撮影画角の例を図6(a)に示す。図において、画角の中心にある白抜きの星印が、予備撮影の開始時の天体の位置、符号ΔTを伴う星印は、予備撮影後の天体の位置、符号Teを伴う黒い星印は、本撮影後の天体の位置をそれぞれ示す。また、砂地の円と太い実線の矢印は、本撮影において天体の移動を打ち消すために駆動される振れ補正レンズよる振れ補正の過程を示す。以下、図6(b)−(d)においても同様である。
(ii)Tmax1<ΔT+Te≦Tmax2のとき
Tmax1<ΔT+Te≦Tmax2が成立する場合(ステップS111、NoかつステップS116、Yes)、ステップS117にて画角優先か、露光時間優先かによって撮影の処理動作を分岐する。なお、この分岐判断は、ステップS103での選択に従って行う。また、ここでの撮影の処理動作の分岐では、露光時間の変更を伴うのでISO感度も変更することが望ましい。
画角優先の場合(ステップS117、Yes)、ステップS118にてシステムコントローラ250による制御の下で、ズーム制御部231により、予備撮影時間ΔT+設定された露光時間Teの露光可能なズーム位置に移動する(ズームアウト)。次にステップS119にて、振れ補正機構駆動量算出部253は、このズーム位置での振れ補正レンズ駆動量L2を算出する。ステップS120では、(i)のステップS113と同様に、本撮影の露光前に振れ補正レンズ212を移動し、画角中心をユーザーの設定位置に戻す処理を行う。この後、本撮影の露光を行う(ステップS121)。ステップS122ではステップS118にてズームアウトした分、トリミングを行い、撮影範囲をズーム位置の変更前後で相違の無いようにする。次いで、必要に応じて圧縮処理を行った後、ステップS115で画像記録処理を行い、撮影を終える。この時の撮影画角の例を図6(b)に示す。
次に、露光時間優先の場合について説明する(ステップS117、No)。
まず、ステップS123において、システムコントローラ250は、ユーザーに画角ずれの警告を行う。その後、補正機構駆動量算出部253は、振れ補正レンズ駆動量L3を求める(ステップS124)。ここでのL3の値はL1と等しい。ステップS124の後、時間Teの露光を可能とする位置に振れ補正レンズ212を移動する(ステップS125)。ここでの初期移動量ΔLは、
ΔL=L3×(Te−Tmax1)
である。
ステップS124の処理の後、ステップS126にて本撮影の露光を行い、ステップS115の記録処理を行う。この時の撮影画角の例を図6(c)に示す。
(iii)Tmax2<ΔT+Teのとき
Tmax2<ΔT+Teのとき(ステップS116、No)の時、ステップS127にて画角を優先するか、設定された露光時間を優先するかによって撮影の処理動作を分岐する(ステップS127)。
画角を優先する場合は(ステップS127、Yes)、ステップS118〜S122と同様の処理を行う(ステップS128〜ステップS132)。ただし、変更するズーム位置は変わる。この時の撮影画角の例は、図6(b)と同様である。
露光時間を優先する場合は(ステップS127、No)、システムコントローラ250は、ステップS133にて画角ずれを警告する。また、この場合は、ズーム位置の変更が必要となってくるので、本撮影露光時間分を賄えるだけズームアウトする(ステップS134)。この時のズームアウト量は、ズーム位置変更前の駆動量L1×本撮影露光時間Teが振れ補正レンズの可動範囲に収まる量であり、テーブルを参照して求めるのが望ましい。ステップS134でズーム位置変更後、ステップS135において、補正機構駆動量算出部253は、変更後のズーム位置に応じた振れ補正レンズの単位時間当たりの駆動量Lを算出する。ステップS136において振れ補正レンズ212を可動端に移動した後、ステップS137で本撮影の露光を行う。露光終了後、ステップS138にて必要に応じて圧縮処理を行い、ステップS115で画像を記録する。この時の撮影画角の例を図6(d)に示す。この時に得られる画像は、本撮影時間の1/2が経過した時に振れ補正レンズ212が中心を通るので、収差が少なくなり画質が向上する。
上述した本発明の実施の形態によれば、ユーザーの所望の画角または画質、および振れ補正機構の可動範囲を考慮した撮影条件に基づいて、手軽に天体撮影を行うことを可能にする撮像装置を提供することが可能となる。
なお、上記実施例においては、天体撮影を例にして本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、他の移動被写体を、画角を設定して追尾、撮影する場合にも適用可能である。なお、上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。また、上述の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、記録媒体から直接、或いは有線/無線通信を用いてプログラムを実行可能なコンピュータを有するシステム又は装置に供給し、そのプログラムを実行する場合も本発明に含む。従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータに供給、インストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明に含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、ハードディスク、磁気テープ等の磁気記録媒体、光/光磁気記憶媒体、不揮発性の半導体メモリでもよい。また、プログラムの供給方法としては、コンピュータネットワーク上のサーバに本発明を形成するコンピュータプログラムを記憶し、接続のあったクライアントコンピュータはがコンピュータプログラムをダウンロードしてプログラムするような方法も考えられる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。

Claims (13)

  1. 撮影光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを出力する撮像手段を有する撮像装置において、
    所定の可動範囲を有し、前記被写体像の振れを光学的に補正する振れ補正手段と、
    前記振れ補正手段を駆動する駆動手段と、
    前記被写体像の画角を設定する画角設定手段と、
    前記画像データから前記被写体像の移動速度を決定する速度決定手段と、
    前記設定された画角、前記可動範囲および前記決定された移動速度に基づいて、前記被写体像を追尾して撮像する場合に可能な露光時間の情報を生成し、前記生成された可能な露光時間の情報および前記決定された移動速度に基づいて前記駆動手段を制御する駆動情報を生成する制御手段と、を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記被写体像を追尾して撮像するための露光時間を設定する露光時間設定手段をさらに備え、前記可能な露光時間は、前記設定された画角において前記決定された移動速度を有する被写体像を、前記振れ補正手段を駆動して撮像する場合の最大露光時間であり、前記制御手段は、前記設定された露光時間と前記最大露光時間との比較判定の結果に従って前記振れ補正手段の駆動速度を決定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記比較の結果に従って、前記撮影光学系のズーム位置と前記振れ補正手段の駆動量の少なくとも一つを変更し、前記ズーム位置を変更した場合は、変更されたズーム位置での前記駆動速度を決定することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 警告を表示する警告手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記ズーム位置と前記振れ補正手段の駆動量の少なくとも一つを変更する場合は、前記警告手段を制御して警告の表示を行うことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記制御手段は、前記移動速度を決定するための画像データを取得する第1の撮影と、前記決定された移動速度に基づいて前記振れ補正手段を駆動して前記被写体像を撮影する第2の撮影を行い、前記第1の撮影は、予め設定した異なる露光時間による複数回の撮影を含み、前記速度決定手段は、前記複数回の撮影において前記撮像手段から出力された画像データを用いて決定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の撮像装置。
  6. 前記画角設定手段が画角を設定したときのズーム位置を記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記第1の撮影において前記複数回の撮影を行う場合、ズーム位置を前記記憶手段に記憶されたズーム位置からから望遠側のズーム位置へ移動する制御を行い、前記第1の撮影を行った後にズーム位置を前記望遠側のズーム位置から前記記憶手段に記憶されたズーム位置に戻す制御を行うことを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記制御手段は、前記第2の撮影において、前記可能な露光時間の情報の生成および駆動情報の生成を行い、前記決定された駆動速度および前記第1の撮影の露光時間に基づいて、前記振れ補正手段を駆動して第1の撮影における前記被写体像の移動を補正することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記制御手段は、前記第2の撮影において、前記設定された露光時間の1/2が経過した際に振れ補正機構が前記画角の中心を通るように露光開始時の前記振れ補正手段の駆動量を決定することを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 撮影光学系で形成された被写体像を撮像して画像データを出力する撮像手段と、所定の可動範囲を有し、前記被写体像の振れを光学的に補正する振れ補正手段とを有する撮像装置の制御方法において、
    前記振れ補正手段を駆動する駆動ステップと、
    前記被写体像の画角を設定する画角設定ステップと、
    前記画像データから前記被写体像の移動速度を決定する速度決定ステップと、
    前記設定された画角、前記可動範囲および前記決定された移動速度に基づいて、前記被写体像を追尾して撮像する場合に可能な露光時間の情報を生成し、前記生成された可能な露光時間の情報および前記決定された移動速度に基づいて前記駆動ステップを制御する駆動情報を生成する制御ステップと、
    を備えることを特徴とする制御方法。
  10. 請求項9の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  11. 請求項10のプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
  12. コンピュータを、請求項1乃至8のいずれか一項に記載された撮像装置の各手段として機能させるプログラム。
  13. コンピュータを、請求項1乃至8のいずれか一項に記載された撮像装置の各手段として機能させるプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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