JP2015141216A - 補聴機能付耳カバー - Google Patents

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Abstract

【課題】電気エネルギを使用することなく、外耳の大きさの個人差に対応でき、老人性難聴に適応する構造とした補聴機能付耳カバーの提供をする。
【解決手段】耳介の上部の耳輪から耳垂までを嵌めるようにした断面L字状でC字形状に形成した内部壁13及び内部壁13から連続してC字形状の厚みに形成した外周壁12を有し、かつ、内部壁13の下部に耳垂を保持する弾性部15を形成してなる装着容積部10と、装着容積部10の一方の面を閉じてなる覆部14と、装着容積部10の前方を開放し、音を導入する開放部20を具備し、耳介と装着容積部10によって共振空間を形成し、かつ、装着容積部10、開放部20の面積を変更して耳介に到来する特定の周波数帯域の振幅を大きくする。
【選択図】図4

Description

本発明は、老齢化に伴う耳の聴力が低下する老人性難聴等に適応する補聴機能付耳カバーに関するもので、電気エネルギを使用することなく補聴機能を有する補聴機能付耳カバーに関するものであり、テレビ、ラジオの視聴、聴取及び防寒対策の毛皮(ファー)と共に組み合わされる耳当て、ヘッドホンとしても使用されるものである。
高齢になって聞こえ難くなる老人性難聴は、高齢化と共に神経が衰え、一般に高い周波数領域の音からだんだん聞こえ難くなるもので、補聴器でその周波数特性を補うべく、高周波領域のゲインを上げている。
誰でも年をとると、徐々に耳の聞こえが悪くなる。放置しておくと、日常生活にも支障がでて、大変不便な思いをする。主に老化が原因で起こる聴力の低下を、加齢性難聴という。聴覚の老化は早い人で30歳代くらいからゆっくりと進行し、50〜60歳代で高音に対する感度が衰え、人の声が明瞭性を欠くようになる。一般に、60歳を超えると、2kHz以上の高音に対する感度が鈍くなる。
図1は20歳代から70歳代までの聴力試験の結果である。図1から50歳代を過ぎると、聴覚の老化が顕著になってくることが分る。50歳代を過ぎると4kHzよりも高い周波数で聞こえ難さが生じる。しかし、60歳代及び70歳代ですと、2kHz以上の高音に対する感度が鈍くなる。
従来の補聴器は電気的に広帯域に音声を増幅し、音声内容に無関係に拡声されているため、聞き取りにくい周波数帯の音声と聞き取りやすい周波数帯の音声を同じ割合で拡声し、必要外の雑音まで拡声し、結果として、聞き辛い音声となっていた。
そこで、特許文献1では、耳を覆う補聴機能付耳カバー50を形成し、前方に音の入る開放部60を設け、内側に耳介に掛けて保持するC字形状の係合部を設け、内部に音の共振する共振室を形成して補聴機能付耳カバー50を構成している。
図2はその例で、図2(a)は1対の開放部60を設けた補聴機能付耳カバー50を紐40で連結したものである。なお、図中41は1対の補聴機能付耳カバー50の間隔を調整するアジャスターである。図2(b)は頭部HDの左側の側頭部HPの耳介COに一方の補聴機能付耳カバー50を取付けた例で、図2(c)は側頭部HPの耳介COに一方の補聴機能付耳カバー50を取付けた拡大図である。図2(d)は両側の側頭部HPの耳介COに補聴機能付耳カバー50を取付け、アジャスター41で紐の長さを調節したものである。耳の部分的な名称については、図3を参照されたい。
この特許文献1は、耳を覆った形のカバー状を形成し、耳介COに掛けて保持するC字形状の係合部と、音の入ってくる開放部60を設け、入った音の共振する共振室を形成して構成された補聴機能付耳カバー50としている。また、左右の補聴機能付耳カバー50がばらばらにならないように左右を柔軟性の紐40で繋いだものとしている。
なお、補聴機能付耳カバー50の挿着は、最初に図2(b)の白抜き矢印のように、開放部60を下側に向け、耳介COの全体を補聴機能付耳カバー50に収容した後、図2(c)の白抜き矢印のように、開放部60を前方の方向にすることにより装着される。
このように、特許文献1の補聴機能付耳カバー50を耳に装着すると、開放部60から入った音は、補聴機能付耳カバー50の内部で共振して強調され、聞き取れなかった高音も聞き取ることができる。また、雑音となる聞き辛い必要以上の高い音は、その音を吸収する部材で当該共振室を構成すれば、聞き易い音で聴くことができる。
特開2011−253170
このように、特許文献1は耳を補聴機能付耳カバー50の本体と、耳介にかけて保持するための、耳の後方から上部を囲むC字形状の係合部と、前方に音を導入するための開放部60を設け、音を共振させる共振室を形成して構成したものとし、軟質樹脂で一体成型されたものであるから、開放部60から入った音は内部で共振して大きく拡声され、必要以上の高い音が吸収されれば、雑音の少ない希望する音を聞くことができる。
一方、公知の電気エネルギを使用する補聴器は、電気的に音を増幅するもので、難聴の度合い、周囲の環境に合わせて微妙な調整が必要であり、かつ、補聴器は高価である。重症の難聴は別として、日常会話において、聞こえるが、聞き取り難いは、通常、高い領域の音が聞き取りにくいためで、この領域の音が聞き取れる大きさまで大きくできれば良いことである。
即ち、特許文献1の発明は、雑音の少ない希望する音を聞くことができるものの、個人差のある外耳形状に対して、安定した取付け状態を維持することができなかった。また、同時に安定した取付け状態を維持できないがために、どのような特性が安定した特性であるかが明確でなかった。そのため、使用状態によって求めた特性が得られるときと、得られないときがでて、使用者の信頼性を高めることができなかった。
また、老人性難聴の場合、年齢を増すごとに高い周波数領域の音からだんだん聞こえ難くなるが、補聴器でその周波数特性を補うべく高周波領域のゲインを上げると、暗騒音のゲインまでも上げ、聞き取りにくい補聴器となるという問題があった。それを解決しようとすると、補聴器が大型化するという問題があった。特に、公知の電気エネルギを使用する補聴器は、希望の周波数のみを増幅するには、特定のフィルタが必要となり、そのフィルタが大型化になり高価になるという問題があった。
そこで、本発明は、電気エネルギを使用することなく、耳介の大きさの個人差にも対応でき、残存聴力を生かした老人性難聴に適応する構造とした補聴機能付耳カバーの提供を目的とするのである。
請求項1の発明にかかる補聴機能付耳カバーは、耳輪を含む耳介(俗にいう『耳』)の曲線に近似したC字形状の外周及び前記耳介の付根の寸法に近似した内周、即ち、眼鏡の耳掛け部で形成される内周を有し、前記外周から前記内周の間を平面とし、かつ、前記耳輪に保持される保持部及び耳垂に当接する当接部を形成してなる内部壁と、前記内部壁から連続して断面L字状に連続させ、前方の厚みを広く、後方の厚みを狭く形成した外周壁と、前記内部壁から連続して断面コ字状として前記外周壁の前記内部壁の反対面側を閉じてなる覆部とを有し、前記耳介の上部の前記耳輪から下部の前記耳垂までを収容範囲とした装着容積部と、前記装着容積部の一方の面を閉じてなる覆部と、前記装着容積部の前方を開放し、音を導入する開放部とを具備し、前記耳介と前記装着容積部によって共振空間を形成し、かつ、前記装着容積部及び前記開放部の開口面積を変更して耳介に到来する音声周波数1〜2.4kHzの振幅を、前記補聴機能付耳カバーがないときに比較して外耳道に到来する振幅を同一(0dB)以上としたものである。
ここで、上記装着容積部は、耳輪を含む耳介の外側の曲線よりも若干大きくまたは小さくした略C字形状の外周及び眼鏡の耳掛け部付近の径よりも若干大きくまたは小さくした内周からなり、耳輪に保持される保持部及び耳垂に当接する当接部を有する内部壁と、前記内部壁から断面L字状に連続させ、前方の厚みを広く、後方の厚みを狭く形成した外周壁と、前記内部壁から断面コ字状として前記外周壁の反内部壁面側を閉じてなる覆部とを具備し、耳介の上部の耳輪から下部の耳垂までを収容範囲とするものである。また、上記装着容積部は、前記耳介の上部の耳輪から下部の耳垂までを収容範囲としたものである。
即ち、上記内部壁は、耳介の上部の耳輪から耳垂までを嵌めるようにした断面L字状の1辺の面でC字形状に形成し、かつ、断面L字状の1辺の面の下部に耳垂を保持する当接部を形成したものである。また、上記外周壁は、前記内部壁から連続して、即ち、断面L字状の1辺の面からC字形状の厚みとして立ち上がったもので、その厚みによってC字形状となったものである。
また、上記覆部は前記装着容積部の一部であり、一方の面を閉じるもので、補聴機能付耳カバーの容積を決定するために平坦な面または中央を突出した面とすることができる。
そして、上記開放部は、前記装着容積部の前方を開放し、外部から音を導入する開口を有し、かつ、共振空間を形成するものである。
更に、前記耳介と前記装着容積部によって共振空間を形成し、かつ、前記装着容積部及び前記覆部の機械的強度及び重さ、前記開放部の開口面積を変更することにより、耳介に到来する特定の周波数帯域の振幅を調整できる。
加えて、本発明の補聴機能付耳カバーの前記特定の周波数帯域の振幅とは、1〜2.4kHzの振幅を前記補聴機能付耳カバーがないときに比較して耳介に到来する振幅を同一以上としたものである。
ここで、補聴機能付耳カバーの周波数帯域は、1〜2.4kHzの範囲で振幅が大きくなれば、老人性難聴の人は補聴機能付耳カバーの効果が確認できる。
請求項2の発明にかかる補聴機能付耳カバーの前記装着容積部の反内部壁側の面を閉じる前記覆部は、その中央部付近の厚みをその外周よりも薄く形成したものである。
ここで、前記中央部付近をその外周よりも膨らみを有する形状とは、前記内部壁から連続してC字形状の厚みに形成した外周壁よりも、前記覆部の中央部付近はその外周よりも膨らみを有するものであり、共振空間の容積を大きくでき、また、全体の機械的強度も強くできる。
請求項3の発明にかかる補聴機能付耳カバーは、前記装着容積部の前記覆部は、その中央部付近の厚みを外周よりも厚く形成したものである。
ここで、前記覆部の中央部付近の厚みを徐々に厚く形成したものであり、前記覆部の外周の厚みよりも前記覆部の中央部付近の厚みを厚く形成したものである。前記厚みは、外面側に突出させてもよいし、内面側に突出させてもよい。
請求項4の発明にかかる補聴機能付耳カバーは、前記装着容積部の前記覆部は、金属薄膜または金属コーティング膜、金属箔の接合により前記覆部の機械的強度、重さを調節したものである。
ここで、補聴機能付耳カバーの材料、例えば、合成樹脂で1〜2.4kHzの音声を増幅すると、それよりも高い周波数は、減衰する傾向にある。そこで、金属薄膜または金属コーティング膜、金属箔のインサート成形または接合することにより、高い周波数の補償を行うことができる。
請求項5の発明にかかる補聴機能付耳カバーにおける前記特定の周波数帯域の振幅とは、1〜2.4kHzの振幅を前記補聴機能付耳カバーがないときに比較して振幅が同一以上とし、かつ、3〜5.5kHzの振幅を前記補聴機能付耳カバーがないときに比較して耳介に到来する振幅が同一以下としたものである。
ここで、補聴機能付耳カバーの周波数帯域は、1〜2.4kHzの範囲で振幅が大きくなれば、老人性難聴の人は補聴機能付耳カバーの効果を認めてくれる。また、老人性難聴の人は3〜5.5kHzの振幅を前記補聴機能付耳カバーがないときに比較して耳介に到来する振幅が同一以下としても何ら支障がない。また、補聴機能の特性的には、3〜5.5kHzの振幅を下げる方が製造しやすくなる。
請求項1の補聴機能付耳カバーは、耳介の上部の耳輪から耳垂までを収容できるようにし、かつ、下部に耳垂を保持する当接部を形成してなる内部壁、及び前記内部壁から連続して厚みを、前方を広く、後方を狭く、C字形状に形成した外周壁、前記内部壁から連続して断面コ字状として前記外周壁の反内部壁面側を閉じてなる覆部を有する装着容積部は、前記装着容積部の一方の面を閉じる覆部によって、前記耳介全体を補聴機能付耳カバーで覆い、共振空間を形成する。但し、実用的な共振空間は収容される耳介によって空間体積が狭められる。
前記装着容積部の前方(装着者の前方)を開放部として開放し、音を補聴機能付耳カバーの共振空間に導入する。このとき、前記装着容積部及び前記開放部の開口面積を変更して耳介に到来する特定の周波数帯域の振幅を大きくすることにより、老人性難聴の人は高周波領域が聞こえ難くなることから、その高周波領域の拡声を高くし、かつ、複雑な周波数入力を遮断し、目的の音声のみを聞きやすくする。
したがって、老人性難聴の初期症状の人が、高周波領域が聞こえ難くなるが、電気エネルギを使用した補聴器に頼るまでもない人が、大きく拡声される当該補聴器を使用したために聞きにくくなるという印象を強くすることがなく、自然に近い状態で補聴機能を付与することができる。また、電気エネルギを使用した補聴器でないので、電池の管理とか、故障管理という問題が使用時ない。
また、耳介の大きさの個人差には耳垂を保持する弾性部が耳介の大小の個人差を解消でき、精度を要求されたとしても、2段階から3段階のサイズのものを用意するだけで個人差を解消できるから、老人性難聴に適応する構造とした補聴機能付耳カバーとすることができる。
そして、前記特定の周波数帯域の振幅は、1〜2.4kHzの振幅を前記補聴機能付耳カバーがないときに比較して耳介に到来する振幅を同一以上としたものであるから、補聴機能付耳カバーの周波数帯域が1〜2.4kHzの範囲で振幅が大きくなると、老人性難聴の人は補聴機能を認めてくれるだけ拡声でき、補聴機能が発揮される。1〜2.4kHzの周波数は、普通の成人においても識別しやすい周波数であるから、如何なる会話においても、情報機器との音声のやり取りにおいても違和感がない。
請求項2の補聴機能付耳カバーにおける前記装着容積部の反内部壁側の面を閉じる前記覆部は、その中央部付近の厚みをその外周よりも薄く形成したものであるから、請求項1に記載の効果に加えて、共振空間を大きくし、拡声率を上げることができる。また、機械的強度を上げることにより、老人性難聴者に必要とする高周波のゲインを上げることができる。
請求項3の補聴機能付耳カバーにおける前記装着容積部の前記覆部は、その中央部付近の厚みを徐々に厚く形状したものであるから、請求項1に記載の効果に加えて、前記厚みを外面側に突出させた場合から内面側に突出させた場合まで周波数特性を変更させることができる。補聴機能付耳カバーの意匠性を大きく変更することなく、周波数特性を変更することができる。
請求項4の補聴機能付耳カバーにおいて、前記装着容積部の前記覆部は、金属薄膜または金属コーティング膜、金属箔の接合により前記覆部の機械的強度及び重さを調節したものであるから、請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の効果に加えて、補聴機能付耳カバーの材料を、例えば、合成樹脂で1〜2.4kHzの音声を増幅すべく特性に形成すると、それよりも高い周波数では減衰する傾向にある。そこで、金属薄膜または金属コーティング膜、金属箔のインサート成形または金属薄膜または金属コーティング膜、金属箔等を接合することにより、高い周波数領域の補償も行うことができる。即ち、拡声する音声周波数を広くすることができる。
請求項5の補聴機能付耳カバーにおける前記特定の周波数帯域の振幅とは、1〜2.4kHzの振幅を前記補聴機能付耳カバーがないときに比較して振幅が同一以上とし、かつ、3〜5.5kHzの振幅を前記補聴機能付耳カバーがないときに比較して耳介に到来する振幅が同一以下としたものであるから、請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の効果に加えて、補聴機能付耳カバーの周波数帯域は1〜2.4kHzの範囲で振幅が大きくなるから、老人性難聴の人は補聴機能付耳カバーによって補聴機能を得ることができる。また、老人性難聴の人は3〜5.5kHzの振幅を前記補聴機能付耳カバーがないときに比較して耳介に到来する振幅が同一以下としても老人性難聴の人には何ら支障がないことから、補聴機能の特性的には、3〜5.5kHzの周波数の振幅を下げた補聴機能付耳カバーとして製造できる。この場合には、高周波帯域が狭くてよいので、廉価に製造できるし、また、製造しやすくなる。
図1は20歳代から70歳代までの聴力試験の結果を折れ線グラフで示す説明図である。 図2は本発明の実施の形態1の補聴機能付耳カバーの使用状態を示すもので、(a)は左右の補聴機能付耳カバーを示した図で、(b)は左側の補聴機能付耳カバーを取り付けた図、(c)は左側の補聴機能付耳カバーと耳介との関係を示す図、(d)は通常の使用状態を示す図である。 図3は周知の耳介の構造を示す正面図である。 図4は本発明の実施の形態1の補聴機能付耳カバーで、(a)は背面図であり、(b)は正面図、(c)は右側面図であり、(d)は左側面図、(e)は平面図、(f)は底面図である。 図5は本発明の実施の形態1の補聴機能付耳カバーで、(a)は図3の切断線A−Aによる断面図であり、(b)は図3の切断線B−Bによる断面図であり、(c)は右斜視図であり、(d)は左斜視図である。 図6は本発明の実施の形態1の補聴機能付耳カバーと人体模型との関係を示す説明図である。 図7は本発明の実施の形態1における補聴機能付耳カバーのない状態とある状態の差分を得た特性図である。 図8は本発明の実施の形態1における補聴機能付耳カバーのない状態とある状態の差分の特徴を示す説明図である。 図9は本発明の実施の形態1における補聴機能付耳カバーの装着容積部の内容積、開口面積、ピーク周波数の関係を示す3次元散布図である。 図10は本発明の実施の形態1における補聴機能付耳カバーの内容積とピーク周波数の関係を示す特性図である。 図11は本発明の実施の形態1における補聴機能付耳カバーの開口面積とピーク周波数の関係を示す特性図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、実施の形態において、図示の同一記号及び同一符号は、同一または相当する機能部分であるから、ここでは重複する説明を省略する。
[実施の形態1]
まず、耳については図3を用いて、本実施の形態の補聴機能付耳カバーについては図4乃至図6を用いて説明する。
外耳は、図3に示すように、耳の全体構造の耳介(耳殻)COと外耳道EAを合わせた部分を意味し、外耳道EAより外に皮膚と軟骨で形成され、全体が略扇状の構成である。その最上部が耳輪HEであり、その最下部が耳垂IOである。外耳道EAは耳珠TRの後側、背後に形成されている。耳介COは、外耳、耳殻と同じである。
なお、本発明の補聴機能付耳カバーは、左右が対称に形成されるが、本願発明の説明では、片側の補聴機能付耳カバーについてのみ説明する。しかし、本発明を実施する場合には、図2(a)に示すように、左右対称性のあるものの使用が前提となるものであるが、特性的には同じであるので、単一方向の片側の補聴機能付耳カバーについてのみ説明する。
図3において、耳輪HE及び耳垂IOと側頭部HPとの間には、耳介COの上部の耳輪HEから頭部HDの側部を前(人の前方)から見ると、その側頭部HPとの間に略V字状の間隔が側頭部HPと耳輪HEとの間にある。その間に位置するように、板状の面で形成したC字形状(逆C字状も含む)の板状の内部壁13は、その間に位置するものである。側頭部HPと耳輪HEとの間の略V字状の間隔は、眼鏡をかける眼鏡耳掛け部を構成しており、耳介COの付根でもある。
具体的には、耳輪HEを含む耳介COの外側の曲線よりも少し大きくした外周13b、眼鏡の耳掛け部よりも若干大きいまたは若干小さいC字形状の内周13aを有し、その内周13aから外周13bを平面または取付け状態に合う頭部側部の形状に対応する形状となっている。また、耳輪HEに保持される保持部16及び耳垂IOに弾接する弾性部15を形成してなる内部壁13は、外周13bと内周13aとの間で形成されている。
なお、耳輪HEを含む耳介COの外側の曲線よりも少し大きくまたは小さくした外周13bは、耳輪HEを含む耳介COの外側の曲線と同一としても、少し小さくしても、音響特性には影響がなく、使用者の個人的な好みに繋がる事項である。同様に、内周13aについても同様である。
そして、外周壁12は、内部壁13から断面L字状に連続させ、前方の厚みを広く、後方の厚みを狭く形成している。更に、内部壁12から断面コ字状として外周壁12の内部壁13の反対側の面を閉じてなる覆部14を構成している。内部壁13と外周壁12と覆部14は装着容積部10を構成しており、この装着容積部10によって、耳介COの上部の耳輪HEから下部の耳垂IOまでを収容範囲とした耳輪HE及び耳介COを被っている。外周壁12は前方の厚みを広く、後方の厚みを狭く形成するのが好適である。
なお、内部壁13は、耳輪HEに保持される保持部16及び耳垂IOに弾接する弾性部15で形成されていることを前提として説明するが、本発明を実施する場合には、耳垂IOに弾接する弾性部15を、耳垂IO自体の弾性を使用し、耳垂IOに当接する当接部とすることができる。
また、板状の面で形成したC字形状の内部壁13の外周13bは、その外周13bのシルエットラインが耳輪HEと耳垂IOの距離よりも若干大きく形成されている。一般に、この距離は1〜8mm程度短く形成される。この寸法は、内部壁13の外周13bのシルエットラインで形成されている外周壁12の寸法となる。したがって、耳介COの全体が、自己の弾性に抗して、内部壁13の内周13a側と外周13b側との間に収容されることになる。
そして、C字形状の内部壁13の内周13a側は、外耳道EAを取り巻く皮膚と軟骨で形成された耳輪HEに対向する側頭部HPから、耳垂IOの最下部までを取り込める概略の開口としている。この内部壁13の内周13a側の開口は、実際の耳介COが繋がっている上部が眼鏡の耳掛け部の位置、即ち、側頭部HPと耳輪HEとの谷間の位置、下部が耳介COが繋がっている耳垂IOの付根位置の距離よりも95〜115%程度の寸法を有している。しかし、C字形状の内部壁13の内周13a側は、耳垂IOの付根の周囲よりも5mm程度大きい値が好適である。
本実施の形態では、内部壁13の内周13a及び外周13bを前述のように構成したものであるが、本発明を実施する場合には、実際の耳介COが弾性に富み、かつ、変形自在であるから、内周13a側は耳介COの付根よりも若干大きく形成してもよいし、若干小さく形成してもよい。また、外周13bについても、耳輪HEの外周よりも若干大きく形成してもよいし、若干小さく形成してもよい。これらは、使用者の好みによって違いがあるが音響的には、何らの違いも生じない。
耳輪HEと耳垂IOの距離よりも2〜10mm程度短く形成した内部壁13の外周13b側の寸法と、内部壁13の耳輪HEに対向する眼鏡の耳掛け部の位置から耳垂IOの付け根までの内周13aの長さ寸法は、装着容積部10に耳介COを収容しても、その一部または全体が装着容積部10に保持されることにより、耳介COが窮屈で不快感を抱くことのない程度に耳垂IOが弾性変形する大きさに設定されることになる。
また、装着容積部10には、下部に耳垂IO側を弾接保持する弾性部15を形成している。弾性部15はC字形状の内部壁13の下端を横長の水滴状に切欠き15bを設けたもので、その内側の弧状辺15aが自己の弾性及び内部壁13の自由端部としての弾性によって複雑な作用力を受け、その弾性部15が受けた外力によって内部壁13及び外周壁12、覆部14からなる装着容積部10が上に移動し、耳介COの窮屈感を軽減し、装着容積部10を所定の位置に落ち着かせることができる。
勿論、耳介CO自体が大きな弾性力を有するものでないから、積極的な弾性部15を省略し、耳垂IO側を保持すれば、当然に耳垂IOによって弾接することになる。したがって、弾性部15としては、合成樹脂で耳垂IOと当接する部分が形成されているだけで、耳垂IO自体の弾性を利用する代替え手段とすることができる。
このように、耳介COの上部の耳輪HEから耳垂IOまでを収容できるようにした断面L字状でC字形状に、下部に耳垂IOを保持する弾性部15または耳垂IOを支持する支持部15を形成してなる内部壁13と、内部壁13から連続して厚みをC字形状に形成した外周壁12と、内部壁13から連続して厚みをC字形状に形成した外周壁12の他方の面を閉じてなる覆部14とで、略コ字状の装着容積部10の装着部分を形成し、耳介COの窮屈感を軽減し、所定の位置に落ち着かせる装着容積部10を形成している。そして、装着容積部10の前方を開放し、音を導入する開放部20を形成している。
音を装着容積部10に導入する開放部20は、耳珠TRの後部の外耳孔EAを中心に開口領域を形成している。開口領域は部分的に内部壁13及び外周壁12、覆部14を有する装着容積部10から少なくとも部分的に外周壁12を除去した形状になっている。
しかし、音を装着容積部10に導入する開放部20は、音を内部に導き易いように、外周壁12が前方では幅広に、また後方では幅を狭くして、音の導入を容易にし、かつ、音の反射も容易にしている。また、使用状態で反射によって音のピークが外耳道EA付近に来るように誘導している。
具体的には、装着容積部10の高さ方向(図4(b)の上下方向)に対して、概略で、最下部から2/3の高さまでの領域を開口した開放部20となっている。最下部から2/3の高さの領域の開放部20は、耳介CO全体の形状と外耳孔EAの位置から設定したものである。開放部20の領域は、下が最下位置から1/10〜1/5の高さの領域、上が最下位置から最上位置の3/5〜7/10の高さの領域とするのが望ましく、外耳孔EAの中心からの広がりを基に開口領域を形成している。
また、音を装着容積部10に導入する開放部20は、空気の出入りが可能であり、更に、下部に耳垂IOを保持する弾性部15は水滴形状に切欠き15bを形成したものであるから、補聴機能付耳カバーを長時間取付けていても、汗がにじむことがない。また、上部の耳輪HEに保持された内部壁13は側頭部HPから離れており、同様に汗ばむことがない。そして、外周壁12が前方では幅広に、また後方では幅を狭くして、音の導入を容易にしている構造は、空気の流れが滞ることなく動くから、耳付近の空気が澱むことがない。
このように、耳介COと内部壁13及び外周壁12及び覆部14からなる装着容積部10によって共振空間を形成し、かつ、装着容積部10及び覆部14の機械的強度及び重さ、開放部20の開口面積を変更して耳介に到来する特定の周波数帯域の振幅を大きくすることができる。
特に、耳介COを収容した装着容積部10によって共振空間を形成し、かつ、装着容積部10及び開放部20の開口面積によって耳介COに到来する音声周波数1〜2.4kHzの振幅を、補聴機能付耳カバーがないときに比較して外耳道EAに到来する振幅を同一以上とすれば補聴器としての機能を具備する。
次に、本実施の形態の補聴機能付耳カバーは、合成樹脂の硬度及び材料名を特定するために、標準モデルのプロトタイプ及び他の実施例を作成した。
左右の補聴機能付耳カバーの1/2の重量を全体重量とした1個の重量。片側の補聴機能付耳カバーの容積は開放部20が存在するが、使用状態において覆部14は大きく作用するので、覆部14と外周壁12によって全体内容積を算出した。開放部20の面積は、有効面積を求める意味で上側の幅と下側の幅及びその間の距離によって面積を算出した。
本実施の形態の補聴機能付耳カバーのプロトタイプを、硬度80、発泡ウレタン製、1個の重量9.2g、内容積37.8cm3、開口面積7.04cm2、1個の本体体積9.8cm3として作成した。ピーク周波数は1828Hzであった。
本実施の形態の補聴機能付耳カバーは、硬度70から硬度90まで実験を行ったが、殆ど変化が認められなかった。また、材料として発泡ウレタンの内面にアルミニウムを接合したもの及びインサート成形したもの等については、振幅が1〜3%大きくなり、その効果が確認された。しかし、成形型にアルミニウム薄板を配置する手間を考慮すると、その手間に対する費用対効果は高く評価できるほどでなかった。しかし、成型技術によっては、振幅が数%でも大きくなる条件を選択するのが望ましい。
具体的に説明すると、図6はダミーヘッドに本発明の実施の形態1における補聴機能付耳カバーを取り付けた状態と、補聴機能付耳カバーを取付けてない状態の差分の特性を求める概念図であり、図7はダミーヘッドに本発明の実施の形態1における6kHzまでの周波数を変化させた場合の補聴機能付耳カバーを取り付けた状態と、補聴機能付耳カバーを取付けてない状態の差分の特性を示す説明図である。
ダミーヘッドの頭部HDの両耳に補聴機能付耳カバーを取り付け、前方から到来する音圧F、右側から到来する音圧R、左側から到来する音圧L、後方から到来する音圧Bを専用のマイクロホンによって対数振幅スペクトルの差分音圧を検出した。
図7は左耳に取付けた補聴機能付耳カバーの特性を表す。
前方から到来する音圧Fは、2kHzより若干低い周波数のとき、対数振幅スペクトルの差分音圧がピーク値の10dBを超えており、2.4kHz以下では、音声の振幅が大きくなっており、同時に両耳の開放部20から入り、拡声能力が確認される。
特に、2.4kHzを超えた周波数では、音声の減衰が大きく、拡声とはいえないが、本実施の形態で補聴特性が確認できたのは、2.4kHz以下の周波数の影響とみられる。
また、後方から到来する音圧Bは、2kHzより若干低い周波数のとき、対数振幅スペクトルの差分音圧がピーク値の7dBを超えており、2.1kHz以下では、音声の振幅が大きくなっている。これは後方から左側の開放部20から侵入する音圧を拾っているが、振幅が前方から到来する音圧Fよりも低くなっており、両者の違いで前方の音か、後方の音かを判別できる。
なお、生活環境の身近な音の周波数をみると、時報は440Hzと880Hz、救急車は760Hzと960Hz、信号機は980Hzと1220Hzであり、これらの周波数特性は安全性を満たしているものである。
図6及び図7において、左側から到来する音圧Lは、開放部20から侵入する音が小さく、覆部14を振動される音が大きく、結果、装着容積部10内のこもり音を大きくしている。左側から到来する音圧Lは、3kHzより若干低い周波数のときまで継続して、音声の振幅が大きくなっているのはその原因と思われる。老人性難聴の人は3〜5.5kHzの振幅を減衰させると聞きやすくなるのは、この装着容積部10内のこもり音を少なくするところに特徴があると思慮される。
同様に、右側から到来する音圧Rは、主たる左側から到来する音圧Lを検出するマイクロホンからすれば、頭部HDの陰になり、その振幅が低下している。したがって、左右の方向性を効率よく判断される。
図8は、本発明の実施の形態1における0〜6kHzまでの周波数を変化させた場合の補聴機能付耳カバーを取り付けた状態と、補聴機能付耳カバーを取付けてない状態の差分の特性を概念的に示す説明図である。
ここで、太線は正面方向の音の増減を示し、細線は全方向平均の音の増減を示すものである。
出願人が実施した音響解析の結果は、1.8〜2kHz付近の音を頂点として、正面方向からの音に対して約+12dB、全方向を平均して約+10dBの強調効果が確認された。
加齢性難聴では、2kHzを超えた周波数の音に対する感度が低下するが、本実施例の補聴機能付耳カバーは丁度、高齢者が聞き取り可能な高音域を補強している。即ち、本実施の形態の補聴機能付耳カバーは、加齢性難聴の人の残存聴力を活かすことになる。
ここで、補聴機能付耳カバーの実施例として、内容積を18、28、33、38、42、51、55、69cm3として実験を行うと、開放部20の面積との間で特徴がでてきた。因みに、開口面積は5、6、7、8、9、12、13、14cm2と変化させた。すると、開放部20の開口面積が少ないと、音が本実施例の補聴機能付耳カバーにこもった状態のこもり音が発生し、エアコン等の周囲の雑音を拾い易くなり、会話等の音声が聞き取り難くなる。開放部20の開口面積を大きくすると、音が装着容積部10内で十分な共振ができないので、拡声ができず、会話等の音声が聞き取り難くなる。しかし、ピーク周波数は開放部20の開口面積に比例して増加する傾向にある。
即ち、覆部14の面に対して垂直方向に振動する音の影響力が大きくなり、音源の方向性の感覚が低下する。そして、内容積を大きくすると強調周波数のピーク周波数は低くなるという負の比例関係にある。
発明者らの実験によれば、本実施例の補聴機能付耳カバーの「容積」と「開口面積」を調節することにより、共振周波数を2kHz以下に抑えることができ、一定の周波数、例えば、1〜〜2kHz付近の音を狙って音を強調することができる。共鳴により、加齢性難聴者の残存聴力を活かす2kHz以下の一定の周波数をピークとして最大約12dB(平均約10dB)の強調効果が得られた。音のスペクトル分析により、倍音の周波数の山が確認され、強調効果は共鳴が要因と判断された。
本発明の実施の形態1における補聴機能付耳カバーでは、実験によって0〜6kHzまでの周波数を変化させた場合、0〜2.4kHzまでの周波数で拡声が確認され、この周波数帯の拡声によれば、老人性難聴の人は十分に音声の聞き分けができることが確認された。周波数が2.4kHzを超えると逆に音声が減衰させられるが、老人性難聴の人にとってそれが聞き分けることに悪い影響を与えることがない。
また、発明者らの実験によれば、3〜5.5kHzの振幅を前記補聴機能付耳カバーがないときに比較して耳介COに到来する振幅が同一以下とすることにより、0〜2.4kHzの周波数帯域で安定した拡声が可能となる。1〜2kHzの周波数帯域では拡声される程度が小さいが、共振空間が形成されれば確実に拡声されることが確認された。したがって、耳介COを収容した装着容積部10によって共振空間を形成したとき、音声周波数1〜2.4kHzの振幅をみれば、補聴機能付耳カバーがないときに比較して外耳道EAに到来する振幅を同一以上、即ち、0dB以上としたものであればよいことになる。
また、発明者らの実験によれば、本発明の実施の形態1における補聴機能付耳カバーでは、少なくとも、0〜2kHzまでの周波数で拡声が確認されることによって、仮に、それよりも高い周波数が帯域フィルタで切断されても、減衰されても、老人性難聴の人は何ら会話の聞き分けを行う音声に違和感を抱くことがないことが確認された。
図8において、正面方向の音の増減は、前方から到来する音を左側のマイクロホンで検出した音圧である。また、全方向平均の音の増減は、全方向に到来する音をマイクロホンで検出した平均の音圧である。
ここで、本実施の形態の補聴機能付耳カバーは、硬度を変化させても殆ど変化なしであり、また、アルミニウム薄板等の金属薄板を使用すると、全体の重量が若干変化し、ピーク値が上昇する。そして、負の音圧になる周波数の帯域は、聞き取り難さを左右する程度のものではない。
1個の重量8〜10g及び内容積30〜50cm3は、使用状態から決定される。
なお、開口面積7.0cm2は、開口が狭いと音のこもりがあり、大きくなると共振が弱くなる。内容積は30〜50cm3として実験を行うと、開放部20の開口面積は8〜12cm2が好適である。
このように、開放部20の開口面積を大きくしすぎると、1.8〜2kHz付近の強調周波数の音圧のピークは特定の音圧から上昇しない。また、開口面積が大きすぎると、前方からの指向性が高まり、共鳴作用があっても、全方向の平均値は低下し、強調周波数の音圧のピークは特定の音圧から上昇しない。また、補聴機能付耳カバーの音響特性をコンピュータにより人工的に再現したエミュレータによる感性調査において、2kHzを超える周波数をカットしても音の聞き取り易さに影響がないことが確認された。聴覚感度の低下した周波数帯をカットしても聞き取り易さに影響しない。
したがって、装着容積部10の内容積は30〜50cm3、開放部20の開口面積は8〜12cm2が好適であり、例えば、テレビ視聴用等の専用として利用できる。
本実施の形態の補聴機能付耳カバーに対して、前後左右の4方向から音を与えると、最も音圧が強調されるのは、装着容積部10の覆部14の面に対して垂直方向の音圧である。次に、音圧が強調されるのは本実施例の補聴機能付耳カバーを取り付けた開放部20の前方向からの音圧である。次に、音圧が強いのは、本実施例の補聴機能付耳カバーを取り付けた覆部14の面の反対側、即ち、本実施例の補聴機能付耳カバーを取り付けてない耳方向の音圧であり、最も音圧が弱いのは本実施例の補聴機能付耳カバーの後方方向の音圧である。
覆部14の面に対して垂直方向の音圧が最も大きい音圧となるのは、装着容積部10の覆部14がダイヤフラム等の振動板として機能するからと推定される。そこで、装着容積部10の反内部壁側の面を閉じる覆部14は、その中央部付近の厚みをその外周よりも薄く形成したもの、及び装着容積部10の反内部壁側の面を閉じる覆部14は、その中央部付近の厚みを徐々に厚く形状したもので実験を行った。
中央部付近の厚みをその外周よりも薄く形成したものは、3kHz以上の高い周波数が装着容積部10内に入っても、低い周波数が入らないので、安定した特性を出すことができた。また、中央部付近の厚みを徐々に厚く形状したものでは、2kHz以下の低い周波数の全体が対数振幅スペクトルの差分の音圧ピーク値が上昇した。
中央部付近の厚みとその外周の厚みを均一化したものは、装着容積部10の覆部14を平面としたものでは、全体にこもり音が増加したが、逆に装着容積部10の覆部14を外に凸に形成したものでは、共振空間が安定し、1〜2.4kHzの振幅が大きくなり、装着容積部10の共振箱としての機能が増加した。
発明者らは、装着容積部10の覆部14の内面にリブを形成する実験も行ったが、リブの形状及び本数によって特性が変化し、特定の形状が好ましいとの結論は出せなかった。
このように、本実施の形態の補聴機能付耳カバーの音響効果には、集音も大きく影響していると推定される。
また、本実施の形態の補聴機能付耳カバーの1個の本体体積9.8cm3は、ウレタンの厚みを薄くして、1/2の厚みにしたが、成型の歩留まりが悪くなるが特性にはほとんど無関係であった。
そして、本実施例の補聴機能付耳カバーに対して、その表面に柔らかな布を貼っても、或いは植毛しても、特性は殆ど変化しなかった。
次に、実験を行ったプロトタイプの実施例とそれに変化を加えた実施例の代表的なタイプを示すと表1のようになる。
表1はプロトタイプの装着容積部10の内容積、開放部20の開口面積、それによって形成された補聴機能付耳カバーにおける周波数特性のピーク周波数(単位Hz)を示している。容量±5cm3はプロトタイプの容積に対して5cm3小さくした容積を意味する。
Figure 2015141216
このときの、装着容積部10の内容積〔cm3〕、開放部20の開口面積〔cm2〕、それによって形成されたピーク周波数〔Hz〕を3次元散布図と回帰分析から生成される近似平面図として図9に示す。
図10は図9の3次元散布図に基づき回帰分析によって生成された近似平面図で、横軸が装着容積部10の内容積cm3、縦軸がピーク周波数Hzとして表したものであり、内容積の増加によってピーク周波数が低くなることが分る。
また、図11は図9の3次元散布図に基づき回帰分析によって生成された近似平面図で、横軸が開放部20の開口面積cm2、縦軸がピーク周波数Hzとして表したものであり、開放部20の開口面積の増加によってピーク周波数が高くなっている。即ち、開放部20の開口面積が大きいと、高周波成分が装着容積部10に入り易くなり、低周波数が共振し難くなることから、ピーク周波数が高くなっていると思われる。これは、聞き取り易さとの間に一体の関係があるが、全てを左右するものではない。
因みに、本発明者らの行った特性からピーク周波数を導くには、
ピーク周波数〔Hz〕=2313−28.9*V〔cm3〕+85.7*S〔cm2
の近似式が成り立ちます。
但し、Vは装着容積部10の容積、Sは開放部20の開口面積である。
このように、本実施の形態の例の補聴機能付耳カバーは、耳輪HEを含む耳介COの外側の曲線よりも小さくした略C字形状の外周13b、及び耳介COの付根の曲線よりも大きな外周13aとからなる平面を有し、耳輪HEに保持される保持部16及び耳垂IOに当接または弾接するまたは弾性部15または当接する当接部を形成してなる内部壁13と、内部壁13から連続して断面L字状に連続させ、前方の厚みを広く、後方の厚みを狭く形成した外周壁12と、内部壁13から連続して断面コ字状として外周壁12の内部壁13の反対側の面を閉じてなる覆部14とを有し、耳介COの上部の耳輪HEから下部の耳垂IOまでを収容範囲とした装着容積部10と、装着容積部10の前方を開放して音を導入する開放部20とを具備し、収容された耳介COと装着容積部10によって共振空間を形成し、かつ、装着容積部10及び開放部20の開口面積を変更して耳介COに到来する音声周波数1kHz乃至2.4kHzの振幅を、補聴機能付耳カバーがないときに比較して外耳道EAに到来する振幅を同一(0dB)以上としたものである。
したがって、本実施の形態の補聴機能付耳カバーは、耳介COの上部の耳輪HEから耳垂IOまでを収容でき、かつ、下部に耳垂IOを保持する弾性部15を形成してなる内部壁13、及び内部壁13から連続して厚みをC字形状に形成した外周壁12、内部壁13から連続して断面コ字状として外周壁12の反内部壁側を閉じてなる覆部14を有する装着容積部10は、装着容積部10の一方の面を閉じる覆部14によって、耳介全体を補聴機能付耳カバーで覆い、共振空間を形成する。但し、実用的な共振空間は収容される耳介COによって空間体積が狭められている。
勿論、本実施の形態の補聴機能付耳カバーは、耳介COの上部の耳輪HEから耳垂IOまでを収容でき、かつ、下部に耳垂IOを当接する当接部を形成してなる内部壁13、及び内部壁13から連続して厚みをC字形状に形成した外周壁12、内部壁13から連続して断面コ字状として外周壁12の反内部壁側を閉じてなる覆部14を有する装着容積部10は、装着容積部10の一方の面を閉じる覆部14によって、耳介全体を補聴機能付耳カバーで覆う共振空間を形成してもよい。
装着容積部10の前方(装着者の前方)を開放部20として開放し、音を補聴機能付耳カバーの共振空間に導入する。このとき、装着容積部10及び開放部20の開口面積を変更して耳介に到来する特定の周波数帯域の振幅を大きくすることにより、老人性難聴の人が年齢と共に高周波領域が聞こえ難くなることから、その人の残存聴力を生かし、高周波領域の拡声を高くし、かつ、複雑な周波数入力を遮断し、目的の音声のみを聞きやすくする。
また、老人性難聴の初期症状の人が、高周波領域が聞こえ難くなるが、電気エネルギを使用した補聴器に頼るまでもない人が、大きく拡声される補聴器を使用したために聞き難くなるという印象を強くすることがなく、自然に近い状態で残存聴力を生かした補聴機能を付与することができる。また、電気エネルギを使用した補聴器でないので、電池の管理とか、故障管理という問題が生じない。
また、耳介COの大きさの個人差には、耳垂IOを保持する弾性部15が耳介COの寸法の大小の個人差を解消できるから、老人性難聴に適応する構造とした補聴機能付耳カバーとすることができる。
そして、前記特定の周波数帯域の振幅は、1〜2.4kHzの振幅を前記補聴機能付耳カバーがないときに比較して耳介に到来する振幅を同一以上としたものであるから、補聴機能付耳カバーの周波数帯域が1〜2.4kHzの範囲で振幅が大きくなると、老人性難聴の人は補聴機能を認めてくれるだけ拡声でき、補聴機能が発揮される。1〜2.4kHzの周波数は、普通の成人においても識別しやすい周波数であるから、如何なる会話においても、情報端末等の情報機器との音声のやり取りにおいても違和感がない。
本実施の形態の補聴機能付耳カバーは、装着容積部10の外側の面を閉じる覆部14は、その中央部付近をその外周よりも膨らみを有する形状としたものである。
したがって、装着容積部10の覆部14は、その中央部付近をその外周よりも膨らみを有する形状としたものであるから、共振空間を大きくし、拡声率を上げることができる。また、機械的強度を上げることにより、老人性難聴者に必要とする高周波のゲインを上げることができる。
本実施の形態の補聴機能付耳カバーは、装着容積部10の外側の面を閉じる覆部14は、その中央部付近の厚みを徐々に厚く形状したものである。
したがって、装着容積部10の覆部14は、その中央部付近の厚みを徐々に厚く形状したものであるから、厚みを外面側に突出させた場合から内面側に突出させた場合まで周波数特性を変更させることができる。補聴機能付耳カバーの意匠性を大きく変更することなく、周波数特性を変更することができる。
本実施の形態の補聴機能付耳カバーは、装着容積部10の外側の面を閉じる覆部14は、金属薄膜または金属コーティング膜、金属箔により覆部14の機械的強度及び重さを調節したものとすることができる。
したがって、装着容積部10の覆部14は、金属薄膜または金属コーティング膜、金属箔の接合により覆部14の機械的強度及び重さを調節したものであるから、補聴機能付耳カバーの材料を、例えば、合成樹脂で1〜2.4kHzの音声を増幅すべく特性に形成すると、それよりも高い周波数では減衰する傾向にある。そこで、金属薄膜または金属コーティング膜、金属箔のインサート成形または金属薄膜または金属コーティング膜、金属箔等を接合することにより、高い周波数領域の補償も行うことができる。即ち、拡声する音声周波数を広くすることができる。
本実施の形態の補聴機能付耳カバーとして、各種の実施例を実験したが、横軸の周波数が変化する可能性は、金属薄膜または金属コーティング膜、金属箔により覆部14の強度を増すもの、容積、開口面積の要因が大きいことが挙げられた。
本実施の形態の補聴機能付耳カバーの特定の周波数帯域の振幅とは、3〜5.5kHzの振幅を、補聴機能付耳カバーがないときに比較して耳介に到来する振幅が同一以下としたものである。
したがって、本実施の形態の補聴機能付耳カバーの特定の周波数帯域の振幅とは、11〜2.4kHzの振幅を補聴機能付耳カバーがないときに比較して振幅が同一以上とし、かつ、3〜5.5kHzの振幅を前記補聴機能付耳カバーがないときに比較して耳介に到来する振幅が同一以下としたものであるから、本実施の形態の補聴機能付耳カバーの周波数帯域は1〜2.4kHzの範囲で振幅が大きくなるから、老人性難聴の人は補聴機能付耳カバーによって補聴機能を得ることができる。また、老人性難聴の人は3〜5.5kHzの振幅を前記補聴機能付耳カバーがないときに比較して耳介に到来する振幅が同一以下としても老人性難聴の人には何ら支障がないことから、補聴機能の特性的には、3〜5.5kHzの周波数の振幅を下げた補聴機能付耳カバーとして製造できる。この場合には、高周波帯域が狭くてよいので、廉価に製造できるし、また、製造しやすくなる。
ここで、装着容積部10は、耳輪HEを含む耳介COの外側の曲線よりも内側を小さくした略C字形状の内周13a及び耳介COの外側の曲線よりも大きな外周13bからなる眼鏡の耳掛け部までに保持される保持部16及び耳垂IOに弾接する弾性部15を有する内部壁13と、内部壁13から断面L字状に連続させ、前方の厚みを広く、後方の厚みを狭く形成した外周壁14と、内部壁13から断面コ字状として外周壁14の反内部壁側を閉じてなる覆部14とを具備し、耳介COの上部の耳輪HEから下部の耳垂IOまでを収容範囲とするものである。また、装着容積部10は、前記耳介COの上部の耳輪HEから下部の耳垂IOまでを収容範囲としたものである。
即ち、内部壁13は、耳介COの上部の耳輪HEから耳垂IOまでを嵌めるようにした断面L字状の1辺の面でC字形状に形成し、かつ、断面L字状の1辺の面の下部に耳垂IOを保持する弾性部15を形成したものである。また、外周壁14は、内部壁13から連続して、即ち、断面L字状の1辺の面からC字形状の厚みとして立ち上がったもので、その厚みによってC字形状となったものである。
また、覆部14は装着容積部10の一部であり、一方の面を閉じるもので、補聴機能付耳カバーの容積を決定するために平坦な面または中央を突出した面とすることができる。
そして、開放部20は、装着容積部10の前方を開放し、外部から音を導入する開口を有し、かつ、共振空間を形成するものである。
更に、耳介COと装着容積部10によって共振空間を形成し、かつ、装着容積部10及び覆部14の機械的強度及び重さ、容積、開放部20の開口面積を変更することにより、耳介に到来する特定の周波数帯域の振幅を調整できる。
加えて、本発明の補聴機能付耳カバーの前記特定の周波数帯域の振幅とは、1〜2.4kHzの振幅を前記補聴機能付耳カバーがないときに比較して耳介に到来する振幅を同一以上としたものである。
ここで、補聴機能付耳カバーの周波数帯域は、1〜2.4kHzの範囲で振幅が大きくなれば、老人性難聴の人は補聴機能付耳カバーの効果が確認できる。
本実施の形態の補聴機能付耳カバーは、老齢化に伴う耳の聴力が低下する老人性難聴に適応する電気エネルギを使用することなく補聴機能を有する補聴機能付耳カバーとして説明したが、本発明を実施する場合には、防寒対策の毛皮(ファー)と共に組み合わせて使用する耳当てとして使用できる。即ち、耳当ての内側に本実施の形態の補聴機能付耳カバーを配設することにより、第三者に耳当て以外の機能の負荷を意識させない補聴器として使用できる。しかも、音の方向性は耳当てによって変化したものが是正できるから、室内での使用及び道路での使用も好適となる。
また、野球等のスポーツで使用するヘルメット、自転車等の二輪車、自動車に乗車する場合のヘルメットの構成としてヘルメットに取り付けてまたは一体に形成して使用することができる。
即ち、ヘルメットの耳当ての内部に本実施の形態の補聴機能付耳カバーを取付け、ヘルメットを被る際には、ヘルメットのひさしを下側向けた状態でかぶり、その後、ヘルメットのひさしを水平向けることにより、本実施の形態の補聴機能付耳カバーとヘルメットとが同時に装着できる。
しかし、ボールがヘルメットの耳当ての部分に衝突してもそれが側頭葉に伝わらないように軟質樹脂の使用が望ましい。
このように、一般的には、テレビ、ラジオの視聴、聴取に使用する補聴機能付耳カバーとして使用するのが好適であるが、ヘッドホンのハウジングとして使用することもできる。このヘッドホンとして使用する場合には、テレビ、ラジオ、携帯端末の音源は、直接、音が外耳道EAに入るようにし、かつ、外部からの音も開放部20から入るようにすることができ、前からであれば、話ができるようにすることができる。
CO 耳介(耳殻)
EA 外耳道
HE 耳輪
IO 耳垂
HP 側頭部
10 装着容積部
12 外周壁
13 内部壁
13a 内周
13b 外周
14 覆部
15 弾性部
16 保持部
20 開放部

Claims (5)

  1. 耳輪を含む耳介の曲線に近似させたC字形状の外周及び前記耳介の付根に近似させた内周、前記外周から前記内周の間を平面とし、かつ、前記耳輪に保持される保持部及び耳垂に当接する当接部を形成してなる内部壁と、前記内部壁から連続して断面L字状に連続させ、前方の厚みを広く、後方の厚みを狭く形成した外周壁と、前記内部壁から連続して断面コ字状として前記外周壁の前記内部壁の反対面側を閉じてなる覆部とを有し、前記耳介の上部の前記耳輪から下部の前記耳垂までを収容範囲とした装着容積部と、
    前記装着容積部の前方を開放して音を導入する開放部とを具備し、
    前記耳介を収容した前記装着容積部によって共振空間を形成し、かつ、前記装着容積部及び前記開放部の開口面積によって前記耳介に到来する音声周波数1kHz乃至2.4kHzの振幅を、前記補聴機能付耳カバーがないときに比較して外耳道に到来する振幅を同一以上としたことを特徴とする補聴機能付耳カバー。
  2. 前記装着容積部の反内部壁側の面を閉じる前記覆部は、その中央部付近の厚みをその外周よりも薄く形成したことを特徴とする請求項1に記載の補聴機能付耳カバー。
  3. 前記装着容積部の反内部壁側の面を閉じる前記覆部は、その中央部付近の厚みをその外周よりも厚く形状したことを特徴とする請求項1に記載の補聴機能付耳カバー。
  4. 前記装着容積部の前記覆部の面は、金属薄膜または金属コーティング膜、金属箔を形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の補聴機能付耳カバー。
  5. 前記特定の周波数帯域の振幅とは、3kHz乃至5.5kHzの振幅を前記補聴機能付耳カバーがないときに比較して耳介に到来する振幅が同一以下としたことを特徴としたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の補聴機能付耳カバー。
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