JP2015140228A - 物品管理装置、物品管理方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

物品管理装置、物品管理方法、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】使用量に合わせた物品の選択を行うことで、物品の無駄を削減できる物品管理装置等を提供する。【解決手段】物品管理装置1は、保管棚15の所定位置に保管した壁紙のロール20の管理を行うものである。物品管理装置1は、ロール20の使用量を設定する使用量設定部21と、物品情報ファイル24や使用履歴ファイル25を参照し、使用量に応じたロール20を選択する物品選択部22と、物品情報ファイル24等をロール20の使用後のものに更新するファイル更新部23とを具備する。【選択図】図3

Description

本発明は、物品を管理する物品管理装置等に関する。
壁紙の製造者は、例えば製造後の長尺の壁紙をロール状に巻いた状態で一旦棚に保管し、客先指示等に応じて出荷を行う。壁紙の出荷時は、図11に示すように、ロール20を棚から取り出して使用量200分の長さの壁紙を切取って出荷し、残りのロール20を棚に戻す。そして、壁紙の出荷量、すなわちロール20の使用量200がロール20の残量より長ければ、別のロール20を取り出して使用量200分の長さの壁紙を切り取り、これを出荷する。
このような物品の在庫量を管理するものとして、特許文献1には、ロールの使用量から残量を更新することで在庫量を管理するとともに、ロールごとの納入日を管理することで先入先出での使用を可能とするものが記載されている。
特開平11−139515号公報
前記した例のように、各ロールを順番に使用して出荷を行う場合、短くなったロールが余りやすく、これを廃棄することになり無駄が多く発生する。また、ロールの使用本数も増加し、切取った後のロールの戻し作業も多くなる傾向がある。特許文献1の方法でも、古い順からロールを使用してゆくため、同様の問題が生じる。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、使用量に合わせた物品の選択を行うことで、物品の無駄を削減できる物品管理装置等を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するための第1の発明は、長尺の物品の管理を行う物品管理装置であって、物品を使用する長さである使用量を設定する使用量設定部と、物品の使用可能な長さである使用可能量に関する情報を記録した物品情報ファイルを参照し、前記使用量と前記使用可能量に基づいて使用する物品を選択する物品選択部と、を具備することを特徴とする物品管理装置である。
第1の発明の物品管理装置は、物品の使用量と使用可能量を比較して最適な物品を選択することができる。これにより、日々の使用量に合わせた物品を選択でき、物品の無駄の削減につながる。
前記物品情報ファイルには物品の残量が長さにより記録され、前記物品選択部は、前記物品について、前記使用可能量である前記残量が、前記使用量と一致するものがあるか判定することが望ましい。
こうして残量が使用量に一致する物品を選択することで、使用後の物品の残量を略ゼロとできるので、物品の無駄を極小とでき物品の戻し作業も排除することができる。
前記物品情報ファイルには物品における欠陥の長手方向位置が記録され、前記物品選択部は、前記物品について、前記使用可能量である前記物品の長手方向の終端から前記欠陥までの長さが、前記使用量と一致するものがあるか判定することが望ましい。
これにより、欠陥のある物品であっても、欠陥までの長さが使用量に一致する物品を選択することができ、物品の欠陥位置までの使用として物品の無駄を極小とできる。
また、前記物品選択部は、前記使用可能量と前記使用量から、前記物品の使用後の使用可能量を算出し、物品の長さごとの使用頻度を記録した使用履歴ファイルを参照して、前記物品の使用後の使用可能量の使用頻度が最も高いものを、使用する物品とすることが望ましい。
これにより、物品の使用後に物品の残りが発生するケースにおいても、発生残量が次回以降に予想される使用量に適した残量となるので、物品の無駄を極小とできる。
前記物品情報ファイルを、前記物品の使用後のものに更新するファイル更新部を更に具備することが望ましい。
これにより常に物品情報ファイルを最新の状態にしておくことで、正確な物品の管理が可能になる。
第2の発明は、長尺の物品の管理を行う物品管理方法であって、コンピュータが、物品を使用する長さである使用量を設定するステップと、物品の使用可能な長さである使用可能量に関する情報を記録した物品情報ファイルを参照し、前記使用量と前記使用可能量に基づいて使用する物品を選択するステップと、を実行することを特徴とする物品管理方法である。
第3の発明は、コンピュータを、長尺の物品の管理を行う物品管理装置であって、物品を使用する長さである使用量を設定する使用量設定部と、物品の使用可能な長さである使用可能量に関する情報を記録した物品情報ファイルを参照し、前記使用量と前記使用可能量に基づいて使用する物品を選択する物品選択部と、を具備する物品管理装置として機能させるためのプログラムである。
第4の発明は、コンピュータを、長尺の物品の管理を行う物品管理装置であって、物品を使用する長さである使用量を設定する使用量設定部と、物品の使用可能な長さである使用可能量に関する情報を記録した物品情報ファイルを参照し、前記使用量と前記使用可能量に基づいて使用する物品を選択する物品選択部と、を具備する物品管理装置として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体である。
本発明により、使用量に合わせた物品の選択を行うことで、物品の無駄を削減できる物品管理装置等を提供することができる。
物品管理装置1を説明する図 物品管理装置1のハードウェア構成を示す図 物品管理装置1の機能構成を示す図 物品情報ファイル24、使用履歴ファイル25、ロケーションファイル26を示す図 ロール20の欠陥201を示す図 物品管理方法の全体の流れを示すフローチャート ロール20の選択処理について示すフローチャート ロール20の選択処理について説明する図 物品情報ファイル24の更新処理について説明する図 ロール20の選択処理について示すフローチャート ロール20の使用について説明する図
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
(1.物品管理装置)
図1は、本発明の実施形態に係る物品管理装置1を説明する図である。本実施形態の物品管理装置1は、物品としてロール20の管理を行うものである。ロール20は長尺の壁紙をロール状に巻いたものである。
壁紙は、製造後に一旦長さや欠陥位置が検査される。これらの検査は検査機11によって行われる。検査機11としては、例えばカメラで壁紙を撮影し画像処理によって欠陥を検出したり、壁紙の測長を行う既知の装置を用いることができる。なお、欠陥の例としては、キズ、汚れ、破れなどがあるが、これに限ることはない。
検査後の壁紙はロール状に巻かれ、ロール20として保管棚15の所定位置に保管される。ロール20(壁紙)の長さや欠陥位置などの検査結果は、物品管理装置1に入力され、後述する物品情報ファイルとして記録される。
壁紙の出荷時には、前記の図11で説明したように、ロール20を取り出して客先指示等に応じた使用量分の壁紙を使用する。使用後に残ったロール20は、保管棚15の元の位置に戻される。
保管棚15からのロール20の取り出しや、残ったロール20の保管棚15への戻し作業は、オペレータが搬送制御装置13を操作することで、ロール20の搬送機構等(不図示)を駆動させて行われる。
本実施形態の物品管理装置1は、上記のような壁紙の出荷時に、ロール20の使用量に合わせてロール20の選択を行い、結果を出力するものである。
図2に物品管理装置1のハードウェア構成の例を示す。物品管理装置1は、例えば、制御部141、記憶部142、メディア入出力部143、通信制御部144、入力部145、表示部146、周辺機器インタフェース部147等がバス148を介して接続された一般的なコンピュータで実現できる。
制御部141は、CPU、ROM、RAM等で構成される。
CPUは、記憶部142、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス148を介して接続された各部を駆動制御し、物品管理装置1の処理を実行する。ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。RAMは、揮発性メモリであり、記憶部142、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部141が各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。
記憶部142は、ハードディスクドライブ等であり、制御部141が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS等が格納される。プログラムとしては、例えば、後述する手順でロール20の選択等を行うためのプログラムが格納される。
メディア入出力部143はデータの入出力を行うものであり、例えばDVDドライブ等のメディア入出力装置を有する。
通信制御部144は、通信制御装置、通信ポート等を有し、ネットワークを介して他の装置との通信制御を行う。ネットワークは、有線、無線を問わない。
入力部145はデータの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。
表示部146は、CRTモニタ、液晶パネル等のディスプレイ装置である。
周辺機器インタフェース部147は、周辺機器を接続するポートなどである。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。
バス148は、各部間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
図3は、物品管理装置1の機能構成を示す図である。図3に示すように、物品管理装置1は、使用量設定部21、物品選択部22、ファイル更新部23等を有し、物品情報ファイル24、使用履歴ファイル25、ロケーションファイル26等が記憶部142に格納される。
使用量設定部21は、物品管理装置1の制御部141が、ロール20を使用する長さの入力を受付け、これをロール20の使用量として設定するものである。
物品選択部22は、物品管理装置1の制御部141が、物品情報ファイル24や使用履歴ファイル25などを参照し、上記設定された使用量に応じて使用するロール20を選択するものである。また、選択されたロール20の保管棚15における位置を表示部146に表示するなどしてオペレータに通知する。
ファイル更新部23は、物品管理装置1の制御部141が、物品情報ファイル24等をロール20の使用後のものに更新するものである。
物品情報ファイル24は、ロール20の使用可能な長さ、すなわちロール20の使用可能量に関する情報を記録したものである。図4(a)に物品情報ファイル24の例を示す。この物品情報ファイル24では、ロール20ごとに、識別番号241、残量242、欠陥位置243、製造日244等の情報が記録される。
識別番号241は、例えば壁紙のロットナンバー等であり、個々のロール20を区別するために用いられる識別情報である。
残量242は、ロール20の長さを記録したものである。残量242の初期値は前記の検査時に測定された長さであるが、ロール20を使用するごとに更新される。
欠陥位置243は、ロール20における壁紙の欠陥の長手方向位置である。ロール20の展開図である図5に示すように、欠陥位置243は、ロール20の長手方向の始端20aを起点とした欠陥201までの距離で表される。欠陥201が複数ある場合は複数の欠陥位置243が記録され、欠陥201がない場合は空欄になる。
製造日244は、ロール20の壁紙を製造した日である。本実施形態では日単位で記録するが、月単位や時刻単位で記録することも可能である。
前記した通り、物品情報ファイル24からは、ロール20の使用可能量が把握できる。すなわち、ロール20に欠陥がない場合には欠陥位置243が空欄となり、この場合ロール20の残量242が全て使用できる。
一方、図5に示すようにロール20に欠陥201がある場合、ロール20の使用可能量は、ロール20の長手方向の終端20bから欠陥201までの長さ202となる。この長さ202は、残量242から欠陥位置243を引いて算出できる。欠陥201が複数ある場合は、欠陥位置243の最大値を引けばよい。
なお、欠陥位置243としては、ロール20の終端20bを起点とした欠陥201までの距離を記録することも可能である。この場合には、上記の長さ202が欠陥位置243の値そのものになる。欠陥201が複数ある場合、長さ202は欠陥位置243の最小値になる。
使用履歴ファイル25は、過去のロール20の使用状況を記録したものである。図4(b)に使用履歴ファイル25の例を示す。この使用履歴ファイル25は、長さ251ごとに、ロール20の使用頻度252を記録したものである。
長さ251は、壁紙の出荷時にロール20を使用した長さであり、本実施形態では、「5m以上10m未満」など5m刻みで区分が設定される。ただし、区分の数値範囲や区分数は特に制限されず、自由に設定可能である。
使用頻度252は、ロール20を使用した頻度を示すものであり、ここでは使用回数で記録される。ただし、使用頻度252は使用回数に限らず、例えば全使用回数に対する使用回数の割合としてもよい。
ロケーションファイル26は、ロール20の保管棚15における位置を記録したものである。図4(c)にロケーションファイル26の例を示す。このロケーションファイル26は、ロール20ごとに、識別番号241と位置261を記録したものである。
位置261は、ロール20の保管棚15における位置である。本実施形態では保管棚15の段と列で位置を記録しているが、位置の記録方法はこれに限らず様々に考えられる。
(2.物品管理方法の全体の流れ)
次に、図6等を参照して物品管理装置1による物品管理方法の全体の流れについて説明する。図6は物品管理方法の全体の流れを示すフローチャートであり、各ステップは物品管理装置1の制御部141により実行される。
本実施形態では、まず、オペレータが、客先指示等による壁紙の出荷量に応じて、ロール20を使用する長さを物品管理装置1に入力する。物品管理装置1は入力を受付け、入力された長さをロール20の使用量として設定する(S1)。
すると、物品管理装置1は、物品情報ファイル24や使用履歴ファイル25を参照し、設定された使用量に応じたロール20を選択する(S2)。S2の詳細については後述する。
そして、物品管理装置1は、ロケーションファイル26を参照し、S2で選択したロール20の位置を表示部146等に表示する(S3)。これにより、オペレータは搬送制御装置13等を操作し、表示された位置のロール20を取り出して壁紙を切取り、出荷することができる。残ったロール20は、元の位置に戻される。
物品管理装置1は、使用履歴ファイル25をロール20の使用後のものに更新する(S4)。すなわち、S1で設定された使用量の区分に対応する使用頻度252の値を1増加させる。
加えて、物品管理装置1は、物品情報ファイル24をロール20の使用後のものに更新し(S5)、処理を終了する。S5の詳細については後述する。
(3.ロール20の選択処理)
S2におけるロール20の選択処理を図7を参照して説明する。図7はロール20の選択処理について示すフローチャートであり、各ステップは物品管理装置1の制御部141により実行される。
S2において、物品管理装置1は、まず、欠陥201のないロール20のうち、残量242(使用可能量)がS1で設定された使用量と一致するものがあるか判定する(S21)。すなわち、物品管理装置1は、物品情報ファイル24(図4(a)参照)を参照して欠陥位置243が空欄のロール20の残量242を取得し、使用量と一致するか判定する。
残量242が使用量と一致すると判定されたロール20がある場合(S21;YES)、物品管理装置1は、そのロール20を使用するロール20と決定する(S24)。このロール20は、壁紙を切取ることなく使用し、ロール20ごと出荷できる。従って、ロール20の戻し作業は発生しない。
S21の判定でNOの場合、物品管理装置1は、欠陥201のあるロール20のうち、終端20bから欠陥201までの長さ202(使用可能量)が使用量と一致するものがあるか判定する(S22)。壁紙に欠陥201がある場合でも、終端20bから欠陥201までの長さ202の範囲は製品として使用可能であるためである。
物品管理装置1は、S22において、物品情報ファイル24を参照し、図8(a)に示すように、欠陥位置243が空欄でないロール20の残量242から欠陥位置243の値を引いて、上記の長さ202を算出する。前記したように、欠陥201が複数ある場合には欠陥位置243の最大値を残量242から引いて長さ202を算出する。
そして、物品管理装置1は、上記算出した長さ202が使用量と一致するかを判定する。長さ202が使用量と一致すると判定されたロール20がある場合(S22;YES)、物品管理装置1は、そのロール20を使用するロール20と決定する(S24)。
このロール20は、終端20bから欠陥201の位置まで切取って用い、壁紙の出荷が行われる。残りのロール20は、後述するように欠陥201を取り除いた後、保管棚15の元の位置に戻される。
なお、S21、S22において、残量242や長さ202と使用量が一致するかの判定は、これらの値が同一でなくともよい。例えば残量242や長さ202が使用量より長く、かつ、その差が許容範囲(例えば2mや5mなど)内であればよい。この許容範囲は予め定め、物品管理装置1の記憶部142等に記憶させておくことができる。
また、残量242や長さ202が使用量と一致すると判定されるロール20が複数ある場合は、残量242や長さ202と使用量の差が最も小さいものを使用するロール20と決定してもよい。あるいは、物品情報ファイル24を参照し、製造日244が最も古いものを使用するロール20としてもよい。
図7の説明に戻る。S22の判定でNOの場合、物品管理装置1は、欠陥201のないロール20のうち、使用後の残量の使用頻度が最も高いロール20を選択し(S23)、そのロール20を使用するロール20と決定する(S24)。
物品管理装置1は、S23において、まず物品情報ファイル24を参照し、図8(b)に示すように、欠陥位置243が空欄のロール20のそれぞれについて、残量242(使用可能量)から使用量(図8(b)の例では10mとする)を引いた後の残量(使用後の使用可能量)を算出する。
そして、物品管理装置1は、使用履歴ファイル25を参照し、上記算出した残量に対応する使用頻度252が最も高いものを使用するロール20とする。図8(b)の例では、使用頻度252が「18」となり最も高くなる、識別番号241が「6」のロール20が選択される。
選択されたロール20は、使用量分の壁紙を切取って出荷する。残りのロール20は保管棚15の元の位置に戻される。
なお、上記したS23の処理は、欠陥201のあるロール20についても行うことが可能である。すなわち、欠陥201のあるロール20については、まずS22と同様にして終端20bから欠陥201までの長さ202(使用可能量)を算出する。
次に、この長さ202から使用量を引いて、使用後のロール20の終端20bから欠陥201までの長さ(使用後の使用可能量)を算出する。そして、使用履歴ファイル25を参照し、この長さに対応する使用頻度252が最も高いものを使用するロール20とすればよい。選択されたロール20は、上記と同じく使用量分の壁紙を切取って出荷され、残りのロール20は保管棚15の元の位置に戻される。
また、S23の処理は全てのロール20について行うこともでき、この場合は、欠陥201の有無に応じて上記説明したいずれかの方法で対応する使用頻度252を得て、使用頻度252が最も高いものを使用するロール20とすればよい。
(4.物品情報ファイル24の更新処理)
本実施形態では、上記したS21、S22、S23のいずれかの処理により使用するロール20が決定されるが、これらのケースに応じてS5におけるロール使用後の物品情報ファイル24の更新処理が異なるので、以下これを説明する。
(4−1.欠陥201のないロール20から、残量242が使用量と一致するものが選択された場合)
欠陥201のないロール20から、残量242が使用量と一致するものが選択された場合(S21;YES、S24)、そのロール20は残量242全てを用いそのまま出荷する。従って、物品情報ファイル24では、該当するロール20に係る情報が全て削除される。ロケーションファイル26についても同様である。
(4−2.欠陥201のあるロール20から、終端20bから欠陥201までの長さ202が使用量と一致するものが選択された場合)
欠陥201のあるロール20から、終端20bから欠陥201までの長さ202が使用量と一致するものが選択された場合(S22;YES、S24)、ロール20は、図9(a)に示すように終端20bから欠陥201までの長さ202の範囲を切取って壁紙の出荷を行う。さらに本実施形態では、壁紙を切取った後のロール20の終端20bから、所定長さαの範囲203をさらに切取ることで、欠陥201を除去した状態で保管棚15に戻す。
従って、物品情報ファイル24では、図9(b)に示すように、使用したロール20(図9(b)では識別番号241が「2」のロール20とする)の残量242が、上記の欠陥201の欠陥位置243から所定長さαを引いた値で更新される。また、除去された欠陥201の欠陥位置243は削除される。
なお、上記の所定長さαの値は予め定め、物品管理装置1の記憶部142等に記憶させておく。また、欠陥201が複数ある場合、上記の残量242は、欠陥位置243の最大値から所定長さαを引いた値で更新され、欠陥位置243については最大値が削除されることになる。
(4−3.欠陥201のないロール20のうち、使用後の残量の使用頻度252が最も高いロール20が選択された場合)
欠陥201のないロール20のうち、使用後の残量の使用頻度252が最も高いロール20が選択された場合(S23、S24)、そのロール20は、図11で説明した例と同様、使用量分の壁紙を切取った後、保管棚15に戻される。従って、物品情報ファイル24では、ロール20の残量242が、使用量を引いた値で更新される。
なお、上記の更新処理は、前記したように欠陥201のあるロール20から対応する使用頻度252が最も高いものを選択した場合も同様である。
以上説明したように、本実施形態の物品管理装置1は、物品情報ファイル24を参照し、ロール20の使用量とロール20の使用可能量を比較して最適なロール20を選択することができる。これにより、日々の使用量に合わせたロール20を選択でき、ロール20の無駄の削減につながる。
例えば本実施形態では、S21において、欠陥201のないロール20のうち、残量242が使用量と一致するものを、使用するロール20として選択するので、使用後のロール20の残量を略ゼロとでき無駄が極小となり、またロール20の戻し作業も排除することができる。
加えて、S22において、欠陥201のあるロール20のうち、欠陥201までの長さ202が使用量と一致するものを、使用するロール20として選択するので、欠陥のあるロール20であっても、ロール20の欠陥位置243までの使用とすることでロール20の無駄を極小とできる。
さらに本実施形態では、S23において、使用履歴ファイル25を参照し、ロール20の使用後の使用可能量の使用頻度252が最も高いものを、使用するロール20として選択するので、ロール20の残りが発生するケースにおいても、発生残量が次回以降に予想される使用量に適した残量となり、前記と同様、ロール20の無駄を極小とできる。
また、本実施形態では物品情報ファイル24等がロール20の使用後のものに更新されるので、物品情報ファイル24等が常に最新の状態となっており、正確な物品の管理が可能になる。
しかしながら、本発明が上記の実施形態に限ることはない。例えば物品管理装置1による管理対象はロール20に限らず、長尺の物品であればよい。その例としては壁紙に加工する前のシート原反などがあり、この場合には物品管理装置1によって使用量に応じた原反を選択し、これを加工して壁紙を製造できる。
さらに、物品管理装置1は、S3において、選択されたロール20の位置を表示してこれをオペレータに通知する他、ロール20の搬送機構(不図示)に制御信号を送信してこれを制御し、選択されたロール20の取り出しや戻し作業を行うようにしてもよい。また、同じく切断装置(不図示)を制御し、壁紙の切断作業を行ってもよい。
その他、S1においてロール20を使用する長さを入力する際に壁紙の出荷先も併せて入力し、物品情報ファイル24としてロール20ごとの壁紙の出荷先を記録するようにしてもよい。
この場合、前記したS21やS22の判定でYESとなるロール20が複数ある場合に、物品情報ファイル24に記録された出荷先を参照し、S1で入力された出荷先を有するロール20を優先的に選択することも可能である。これにより同ロットの壁紙を同じ出荷先に出荷できる。
あるいは、S1で入力された出荷先を有するロール20と同じ製造日244のロール20を優先的に選択することも可能である。これにより同日に製造した壁紙を同じ出荷先に出荷できる。
さらに、S1では、壁紙の余長を含んだ長さを使用量として設定することも可能である。例えば、物品管理装置1が、S1においてオペレータが入力した長さに、その長さの一定割合あるいは一定長さを余長として加算し、使用量と設定する。これにより、余長を含めた長さでロール20から壁紙を切取り、出荷するようなケースに物品管理装置1を適用できる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、前記のS2におけるロール20の選択処理において第1の実施形態と異なる例である。それ以外については第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
図10は、第2の実施形態におけるロール20の選択処理を示すフローチャートである。図10におけるS21aの処理は第1の実施形態におけるS22と同様の処理であり、S22aの処理は第1の実施形態におけるS21の処理と同様の処理である。すなわち、第2の実施形態は、第1の実施形態のS21、S22の判定順を入れ替えたものである。
従って、第2の実施形態では、欠陥のあるロール20から使用量に応じたロール20を選択する処理を優先的に行い、その後、欠陥のないロール20から使用量に応じたロール20を選択する処理となる。
これにより、欠陥のあるロール20を優先的に選択し、消費速度を速めることができる。製造日244からの使用期限が短い場合などでは、欠陥201の有無とロール20の消費速度の関係などを考慮し、このようにして優先的に選択するロール20を調整することも可能である。
以上、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1;物品管理装置
11;検査機
13;搬送制御装置
15;保管棚
20;ロール
21;使用量設定部
22;物品選択部
23;ファイル更新部
24;物品情報ファイル
25;使用履歴ファイル
26;ロケーションファイル

Claims (8)

  1. 長尺の物品の管理を行う物品管理装置であって、
    物品を使用する長さである使用量を設定する使用量設定部と、
    物品の使用可能な長さである使用可能量に関する情報を記録した物品情報ファイルを参照し、前記使用量と前記使用可能量に基づいて使用する物品を選択する物品選択部と、
    を具備することを特徴とする物品管理装置。
  2. 前記物品情報ファイルには物品の残量が長さにより記録され、
    前記物品選択部は、
    前記物品について、前記使用可能量である前記残量が、前記使用量と一致するものがあるか判定することを特徴とする請求項1記載の物品管理装置。
  3. 前記物品情報ファイルには物品における欠陥の長手方向位置が記録され、
    前記物品選択部は、
    前記物品について、前記使用可能量である前記物品の長手方向の終端から前記欠陥までの長さが、前記使用量と一致するものがあるか判定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の物品管理装置。
  4. 前記物品選択部は、
    前記使用可能量と前記使用量から、前記物品の使用後の使用可能量を算出し、
    物品の長さごとの使用頻度を記録した使用履歴ファイルを参照して、前記物品の使用後の使用可能量の使用頻度が最も高いものを、使用する物品とすることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の物品管理装置。
  5. 前記物品情報ファイルを前記物品の使用後のものに更新するファイル更新部を更に具備することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の物品管理装置。
  6. 長尺の物品の管理を行う物品管理方法であって、
    コンピュータが、
    物品を使用する長さである使用量を設定するステップと、
    物品の使用可能な長さである使用可能量に関する情報を記録した物品情報ファイルを参照し、前記使用量と前記使用可能量に基づいて使用する物品を選択するステップと、
    を実行することを特徴とする物品管理方法。
  7. コンピュータを、
    長尺の物品の管理を行う物品管理装置であって、
    物品を使用する長さである使用量を設定する使用量設定部と、
    物品の使用可能な長さである使用可能量に関する情報を記録した物品情報ファイルを参照し、前記使用量と前記使用可能量に基づいて使用する物品を選択する物品選択部と、
    を具備する物品管理装置として機能させるためのプログラム。
  8. コンピュータを、
    長尺の物品の管理を行う物品管理装置であって、
    物品を使用する長さである使用量を設定する使用量設定部と、
    物品の使用可能な長さである使用可能量に関する情報を記録した物品情報ファイルを参照し、前記使用量と前記使用可能量に基づいて使用する物品を選択する物品選択部と、
    を具備する物品管理装置として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体。
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