JP6676114B2 - 製造の管理を支援するシステム及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、概して、製造の管理の支援のためのコンピュータ技術に関する。
製造では、一般に、複数の製品が順次に製造ラインに投入され各製品に対して複数の工程が順次に実施される。通常、単位時間当たりにできるだけ多くの製品を出荷可能な状態にできることが望ましいので、製造ラインには、短時間に製品が次々に投入される。このため、管理対象が多く、故に、製造ラインでの製造過程で発生している異常の把握や、不良品の出荷を確実に未然に防ぐための製造管理の負担が大きい。
そこで、特許文献1に開示の技術が知られている。特許文献1に開示の技術は、各工程の製造時間及び待ち時間を視認可能に表示する。例えば、特許文献1の図4によれば、表示装置は、製品毎に、複数の工程の開始時刻を線で結び、且つ、複数の工程の終了時刻を線で結ぶ。また、例えば、特許文献1の図22によれば、表示装置は、工程毎に、開始の時間軸と、終了の時間軸とを設け、各製品について、各工程での開始時刻と終了時刻と、当該終了時刻と次の工程の開始時刻とを線で結ぶ。更に、例えば、特許文献1の図23及び図24によれば、表示装置は、時間軸と直交する線と交差する製品の数から、最初の工程から最後の工程までに存在する製品の数である中間在庫数をカウントし、中間在庫数が多い場合には異常と判定する。
特許第6287018号明細書
特許文献1の図4及び図22によれば、個々の製品の製造時間や待ち時間を視認できる。また、特許文献1の図23及び図24によれば、複数の工程の最初の工程から最後の工程までに存在する製品の数である中間在庫数がカウントされる。
しかしながら、特許文献1では、比較的多くの製品全体について各工程間及び/又は各工程内の状況の把握はユーザにとって困難であるという問題がある。製造ラインの製造管理に関し、各工程間及び/又は各工程内の状況を把握することは、製造ライン全体を適切な状態に維持する上で重要な事項の1つと考えられる。
製造管理支援システムは、複数の工程が実施される製造ラインに投入された製品毎の各工程の実施時刻(開始時刻と終了時刻とのうちの少なくとも一方)を示す実績としての情報を含み製造の状況を示すダイヤグラムチャートの基になる実績情報を基に、表示対象期間における1以上の時刻の各々について工程間毎及び/又は工程内毎に当該時刻に存在する製品の数である滞留数を特定する。当該システムは、上記1以上の時刻についてそれぞれ工程間毎及び/又は工程内毎に特定された滞留数に従う1以上の滞留状況に所定の条件に適合する滞留状況があるか否かを判断する。適合する滞留状況があれば、当該システムは、ダイヤグラムチャートのうちの、当該適合する滞留状況が生じた工程間及び/又は工程内と当該適合する滞留状況にある時間とに対応した部分である対象部分の強調表示を行う。なお、ダイヤグラムチャートは、第1の軸と、第1の軸と直交する第2の軸とを有する折れ線グラフである。第1の軸は、時間に対応した軸である。第2の軸は、工程に対応した軸である。ダイヤグラムチャートは、複数の工程のうちの少なくとも1つの工程の実施時刻が表示対象期間に属する製品毎に折れ線を有する。各折れ線における点は、工程と当該工程の実施時刻とに対応している。
比較的多くの製品全体について各工程間及び/又は各工程内の状況を把握することができる。
実施形態の概要を示す。 実施形態に係る製造管理支援システムの構成を示す。 管理サーバにおいて実現される機能の一例を示す。 ダイヤグラムチャート画面一例を示す。 実績テーブルを示す。 イベントテーブルを示す。 表示モード(m1)に関する表示制御処理の流れを示す。 滞留数算出の一例の概要を示す。 滞留数テーブルを示す。 滞留数算出の一例の説明図である。 不具合頻発工程の表示の一例を示す。 影響区間の表示の一例を示す。 イベントの表示の一例を示す。 滞留の変化傾向の表示の一例を示す。 滞留の変化傾向の表示の別例を示す。 滞留時間テーブルを示す。 変化傾向テーブルを示す。 変化傾向算出の一例の説明図である。 分析時間帯テーブルを示す。 分析時間帯テーブルの更新の一例の説明図である。 各工程の開始時刻及び終了時刻の両方を表示することに代えて各工程の実施時刻(開始時刻又は終了時刻)を表示するダイヤグラムチャートの一例を示す。 閾値以上の滞留時間に対応した製品について当該閾値以上の滞留時間が生じた工程間(又は工程内)以降の線分を強調表示することの一例を示す。 空白領域の定義を示す模式図である。
以下、本発明の一実施形態を説明する。
以下の説明では、「インターフェース部」は、1以上のインターフェースを含み、当該1以上のインターフェースは、ユーザインターフェース部と、通信インターフェース部とのうちの少なくとも1つを含んでよい。ユーザインターフェース部は、1以上のI/Oデバイス(例えば入力デバイス(例えばキーボード及びポインティングデバイス)と出力デバイス(例えば表示デバイス))と表示用計算機とのうちの少なくとも1つのI/Oデバイスを含んでもよいし、当該少なくとも1つのI/Oデバイスに対するインターフェースデバイスを含んでよい。通信インターフェース部は、1以上の通信インターフェースデバイスを含んでよい。1以上の通信インターフェースデバイスは、1以上の同種の通信インターフェースデバイス(例えば1以上のNIC(Network Interface Card))であってもよいし2以上の異種の通信インターフェースデバイス(例えばNICとHBA(Host Bus Adapter))であってもよい。
また、以下の説明では、「記憶部」は、1以上のメモリを含む。記憶部に関して少なくとも1つのメモリは、揮発性メモリでよい。記憶部は、主に、プロセッサ部による処理の際に使用される。記憶部は、メモリの他に、1以上の不揮発性の記憶デバイス(例えば、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive))を含んでもよい。
また、以下の説明では、「プロセッサ部」は、1以上のプロセッサを含む。少なくとも1つのプロセッサは、典型的には、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサであるが、GPU(Graphics Processing Unit)のような他種のプロセッサを含んでもよい。1以上のプロセッサの各々は、シングルコアでもよいしマルチコアでもよい。プロセッサは、処理の一部または全部を行うハードウェア回路を含んでもよい。
また、以下の説明では、「プログラム」を主語として処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサ部によって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶部(例えばメモリ)及び/又はインターフェース部(例えば通信ポート)等を用いながら行うため、処理の主語がプロセッサとされてもよい。プログラムを主語として説明された処理は、プロセッサ部あるいはそのプロセッサ部を有する装置が行う処理としてもよい。また、プロセッサ部は、処理の一部又は全部を行うハードウェア回路(例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit))を含んでもよい。プログラムは、プログラムソースから計算機のような装置にインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布サーバまたは計算機が読み取り可能な記録媒体(例えば非一時的な記録媒体)であってもよい。また、以下の説明において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
また、以下の説明では、「xxxテーブル」といった表現にて情報を説明することがあるが、情報は、どのようなデータ構造で表現されていてもよい。すなわち、情報がデータ構造に依存しないことを示すために、「xxxテーブル」を「xxx情報」と言うことができる。また、以下の説明において、各テーブルの構成は一例であり、1つのテーブルは、2以上のテーブルに分割されてもよいし、2以上のテーブルの全部又は一部が1つのテーブルであってもよい。
また、以下の説明では、「製造管理支援システム」は、一以上の計算機で構成されてよい。具体的には、例えば、計算機が表示デバイスを有していて計算機が自分の表示デバイスに情報を表示する場合、当該計算機が製造管理支援システムでよい。また、例えば、第1計算機(例えば管理サーバ)が表示用情報を遠隔の第2計算機(表示用計算機(例えば管理クライアント))に送信し表示用計算機がその情報を表示する場合(第1計算機が第2計算機に情報を表示する場合)、第1計算機と第2計算機とのうちの少なくとも第1計算機が製造管理支援システムでよい。製造管理支援システムが、インターフェース部、記憶部及びそれらに接続されたプロセッサ部を有してよい。インターフェース部は、ユーザインターフェース部と、通信インターフェース部とのうちの少なくとも1つでよい。ユーザインターフェース部は、1以上のI/Oデバイス(例えば入力デバイス(例えばキーボードおよびポインティングデバイス)と出力デバイス(例えば表示デバイス))と第2計算機とのうちの少なくとも1つのI/Oデバイスでよい。通信インターフェース部は、1以上の通信インターフェースデバイスでよい。製造管理支援システムにおける計算機が「表示用情報を表示する」ことは、計算機が有する表示デバイスに表示用情報を表示することであってもよいし、計算機が表示用計算機に表示用情報を送信することであってもよい(後者の場合は表示用計算機によって表示用情報が表示される)。また、製造管理支援システムにおける管理サーバ及び製造管理支援システムのうちの少なくとも1つの機能は、少なくとも1つの物理的な計算機(例えばクラウド基盤における物理的な計算リソース)により実行される仮想的な計算機(例えばVM(Virtual Machine))によって実現されてもよい。製造管理支援システムの少なくとも一部が、ソフトウェアディファインドでよい。
また、以下の説明では、同種の要素を区別しないで説明する場合には、参照符号のうちの共通部分を使用し、同種の要素を区別する場合は、参照符号を使用することがある。例えば、帯を区別しない場合には、「帯160」と言い、帯を区別する場合には、「工程内帯160A」、「工程間帯160B」のように言うことがある。帯を更に区別する場合には、「工程内帯160A1」、「工程内帯160A2」のように言い、また、「工程間帯160B1」、「工程間帯160B2」のように言うことがある。
また、「製品」とは、一般に、製造された品物、すなわち、いわゆる完成品を意味するが、以下の説明において、「製品」とは、製造ラインに投入される品物全般を意味する。従って、以下の説明において、「製品」とは、製造ラインに投入される前の品物も、製造ライン途中にある品物(いわゆる「半製品」)も、製造ラインにおける全ての工程を経て出荷可能な状態となった完成品のいずれでもよい。
また、以下の説明では、工程x(xは自然数)の工程内のことを「工程x内」と表記し、工程xと工程(x+1)の工程間のことを「工程x−(x+1)間」と表記することがある。
図1は、実施形態の概要を示す。
製造管理支援システム100が、I/F(インターフェース)部110、記憶部120及びそれらに接続されたプロセッサ部130を有する。記憶部120が、実績情報140及び支援プログラム150を記憶する。
実績情報140は、製造の実績を示す情報、具体的には、例えば、製造ラインに投入された製品毎の各工程の実施時刻を示す情報を含む。工程の実施時刻は、工程の開始時刻から終了時刻までのうち所定の規則に従い選択された1以上の時刻でよいが、本実施形態では、開始時刻及び終了時刻の両方が採用されている。
支援プログラム150は、製造管理の支援の1つとして、製造の状況の可視化を行う。具体的には、支援プログラム150は、プロセッサ部130により実行されることで、実績情報140を分析し、その分析の結果に基づき、製造状況を示すダイヤグラムチャート170を表示する。ダイヤグラムチャート170は、いわゆる折れ線グラフである。当該チャート170において、横軸(第1の軸の一例)が時間に対応し、縦軸(第2の軸の一例)が工程に対応し、1本の折れ線は、1つの製品に対応する。以下の説明では、横軸を「時間軸」と言い、縦軸を「工程軸」と言う。
当該チャート170では、工程順に、開始時刻に対応し時間軸と平行な軸である開始軸159Sと、終了時刻に対応し時間軸と平行な軸である終了軸159Eとが、工程軸と平行な方向(つまり時間軸と直交する方向)に沿って交互に並ぶ。結果として、工程内帯160Aと工程間160Bが、工程軸と平行な方向に沿って交互に並ぶ。各製品について、各開始軸159Sにおける点は、当該製品について当該開始軸159Sに対応した工程の開始時刻に対応する。また、各製品について、各終了軸159Eにおける点は、当該製品について当該終了軸159Eに対応した工程の終了時刻に対応する。なお、「工程内帯」とは、開始軸159Sから終了軸159Eまでの帯状の領域であり工程の開始から当該工程の終了までの工程内に対応し時間軸と平行に延びた領域である。「工程間帯」とは、終了軸159Eから開始軸159Sまでの帯状の領域であり工程の終了から次の工程の開始までの工程間に対応し時間軸と平行に延びた領域である。
支援プログラム150は、実績情報140を基に、表示対象期間における1以上の時刻の各々について工程間毎(及び/又は工程内毎)に当該時刻に存在する製品の数である滞留数を特定する。ここで言う「1以上の時刻の各々」は、表示対象期間における各時刻(例えば、単位時間毎の時刻)でもよいし、表示対象期間のうちユーザからポインティングデバイス等により指定された時刻でもよい。支援プログラム150は、1以上の時刻についてそれぞれ工程間毎(及び/又は工程内毎)に特定された滞留数に従う1以上の滞留状況に所定の条件に適合する滞留状況があるか否かを判断する。支援プログラム150は、当該適合する滞留状況があれば、ダイヤグラムチャート170のうちの、当該適合する滞留状況が生じた工程間(及び/又は工程内)と当該適合する滞留状況にある時間とに対応した部分である対象部分の強調表示を行う。これにより、比較的多くの製品全体についてユーザは各工程間(及び/又は各工程内)の状況を把握(視認)できる。
なお、「対象部分の強調表示」とは、当該適合する滞留状況が生じた工程間(又は工程内)に対応した工程間帯160B(又は工程内帯160A)上の線分(折れ線の一部)に、当該適合する滞留状況にある時間に応じた長さを時間軸方向に沿って持った表示オブジェクトを重ねて表示すること等でもよいが、本実施形態では、当該適合する滞留状況が生じた工程間(又は工程内)に対応した工程間帯160B(又は工程内帯160A)のうちの、当該適合する滞留状況にある時間に対応した矩形部分51又は52を強調表示することである。工程間帯160B(及び工程内帯160A)は折れ線の背景であり、強調表示される部分は、背景の一部分であり、且つ、当該部分の位置及び範囲は、上記適合する滞留状況にある時間に対応している。このため、製品の製造状況を示す折れ線の視認性を損なうことなく、且つ、比較的多くの製品全体について滞留状況と製造状況との関係性が把握しやすい。
また、「強調表示」の態様として、採用し得る様々な態様(例えば、線の太さを変える、色を変える、濃さを変える、模様を変える、点滅させる、ポップアップメッセージを表示する)のうちの任意の態様を採用することができる。
また、各工程間帯160Bの表示態様は、各工程内帯160Aの表示態様と同じでもよいが、本実施形態では、各工程内帯160Aの表示態様と異なっている。これにより、工程内に対応した領域と工程間に対応した領域をユーザにとって区別しやすい。
また、本実施形態では、「所定の条件に適合する滞留状況」は、工程間(及び/又は工程内)で滞留数が第1の閾値以上の状況、又は、第1の閾値より小さい第2の閾値未満の状況である。これにより、滞留数が比較的多いという超過状況が発生した工程間(及び/又は工程内)と時間、又は、滞留数が比較的少ない過減少状況が発生した工程間(及び/又は工程内)と時間が、ダイヤグラムチャートからわかる。なお、例えば、「超過状況」として、滞留数が警告閾値以上異常閾値未満である警告滞留状況と(警告閾値は異常閾値より小さい)、滞留数が異常閾値以上である異常滞留状況とがある。警告閾値及び異常閾値の各々は、第1の閾値の一例である。また、超過状況と過減少状況のいずれも、多段階であってよい。超過状況又は過減少状況の度合が強い程、強調表示の度合が強くてよい。例えば、異常滞留状況に対応した矩形部分(帯160における矩形状の領域部分)である異常矩形部分52の強調表示の度合は、警告滞留状況に対応した矩形部分である警告矩形部分51の強調表示の度合よりも強い(例えば、より目立つ色又はより濃く表示される)。
また、本実施形態では、少なくとも1つの工程間(及び/又は少なくとも1つの工程内)について、第1の閾値(超過状況用の閾値)及び第2の閾値(過減少状況用の閾値)の少なくとも1つは、当該工程間及び/又は当該工程内に依存した値である。第1の閾値(超過状況用の閾値)を例に取れば、警告閾値と異常閾値のうちの少なくとも1つは、工程間(及び/又は工程内)によって異なる。これにより、少なくとも1つの工程間(及び/又は少なくとも1つの工程内)について、強調表示されるべき滞留状況が適切である。
また、本実施形態では、各工程間帯160B及び各工程内帯160Aの高さ(工程軸に沿った長さ)は均一である。これにより、各製品について各工程間での滞留時間(終了時刻から開始時刻までの時間)及び各工程内での滞留時間(開始時刻から終了時刻までの時間)がそれぞれ線分の傾きに与える影響の度合は均一となり、各線分の傾きから、いずれの工程間又はいずれの工程内でいずれの製品の滞留時間が相対的に長いかを把握することが可能である。
ところで、ダイヤグラムチャート170は、製品毎に、工程と実施時刻(本実施形態では、上述したように開始時刻と終了時刻)との関係を折れ線で表現している。或る工程の処理時間にばらつきが生じたり、製品の追い抜き(或る製品が或る工程において取り除かれその製品以降に投入された製品が先に流れていくこと)が生じたりするといったような原因により、製品の流れが不規則になると、ダイヤグラムチャート170における一部の空白領域が、不自然に大きく又は小さくなり得る。不規則な流れが頻発すると、そのような空白領域がダイヤグラムチャート170上に多く見られ得る。
製造管理では、工程間の状況や同一工程についての製品間の状況の管理が重要な管理の1つであり、空白領域の形状及び大きさの少なくとも1つが、そのような状況に依存すると考えられる。
しかし、各空白領域が、注目すべき空白領域(例えば、何らかの異常の状況に関わる空白領域)であるか否かを、目視で正確に判断することは困難である。例えば、空白領域が大きいからといって、当該空白領域が必ずしも異常の状況に関わる空白領域であるとは限らない。逆に、空白領域が小さいからといって、当該空白領域が必ずしも正常の状況に関わる空白領域であるとも限らない。
空白領域の大小に関わるこのような課題に加えて、ダイヤグラムチャート170上に空白領域が多数存在する場合には、異常の状況に関わる空白領域であるか否かを全ての空白領域について目視で検討することは非常に困難である。具体的には、例えば、上述したように、製造ラインには短時間で製品が次々に投入されるため、管理対象が多く、俯瞰的に製造状況を管理しようとすると、ダイヤグラムチャート170の表示画面において折れ線が密に並ぶことになり、結果、視認困難な程に小さい空白領域が多数存在して、注目すべき空白領域の見落としが生じ得る。
そこで、本実施形態では、ダイヤグラムチャート170における空白領域が、表示オブジェクトの1つとして採用されてよい。言い換えれば、折れ線のように実際に描画されるオブジェクトに加えて、プロットエリアのような表示エリアにおける折れ線間の領域も、表示オブジェクトの1つとして採用されてよい。つまり、表示オブジェクトが拡張されてもよい。具体的には、支援プログラム150は、ダイヤグラムチャート170における複数の空白領域のうち、1以上の注視観点に関連付けられた1以上の条件を満たす空白領域を特定し、特定した空白領域を強調表示してもよい。このように、注目すべき空白領域が自動的にリコメンドされてよい。ユーザは、リコメンド(強調表示)された空白領域に関わる状況(例えば、空白領域に属する工程又は時刻)に関する詳細(例えば製品の詳細)から優先的に調べることができる。結果、製造ラインでの製造過程で発生している異常の把握や、不良品の出荷を確実に未然に防ぐための製造管理の負担の軽減が更に期待できる。
なお、支援プログラム150は、強調表示対象の空白領域の強調レベル(例えば、色の濃さ)を、下記(A)〜(C)、
(A)当該空白領域が強調表示対象とされた1以上の注視観点のうちの少なくとも1つの注視観点の重要度、
(B)当該空白領域が強調表示対象とされた注視観点の数、及び、
(C)当該空白領域に関して注視観点に従い取得された値(例えば、空白領域の面積、空白領域に属する時刻間を計測時刻とした計測値)、
のうちの少なくとも1つに応じた強調レベルとすることができる。これにより、ユーザは、複数の空白領域が強調表示されている場合、いずれの空白領域に関わる状況を優先して把握すべきかを、迅速に決めることができる。なお、(A)及び(B)は、例えば、複数の注視観点について強調表示対象の空白領域が決定される場合(言い換えれば、同一の空白領域が、複数の注視観点のいずれについても強調表示対象とされ得る場合)に有効である。(C)は、同一の注視観点に従い空白領域に関して算出される値が空白領域によって異なる場合に有効である。
また、少なくとも1つの注視観点又はその重要度を、ユーザが指定可能である。これにより、ユーザの望む観点に応じて注視すべき空白領域をリコメンドすることが可能である。
また、注視観点として、様々な観点を採用し得る。例えば、指定可能な注視観点として、下記注視観点、
・隙間(同一工程での作業停止時間(例えば、製品yの終了時刻と製品(y+1)の終了時刻との差))の大きさ、
・空白領域面積、
・対象とする工程、
・製造ラインに関わる設備(機械)の種類、
・対象とする作業の種類、
・追い越し発生、
・追い越し発生との関係(例えば、直前(一定時間前まで)又は直後(一定時間後まで)において追い越しが発生したか)、
・不良品発生、
・不良品発生との関係(例えば、直前又は直後に不良品が発生したか)、
・発生した不良の種類、
・追い越しの程度(例えば、追い越しをした製品の数)、
・特定の計測値の大きさ、
・特定の計測値の変動傾向、
・設備アラートの種類又は内容、
・作業者、
・不良品、設備トラブル及び設備アラートのうちの少なくとも1つの発生時刻に関わる作業帳票(製造現場で発生した出来事(例えば、アラートや作業)の記録)のデータの種類又は内容、
・計画停止に関わる表示オブジェクトを強調表示対象から除外、
・最大待機時間、及び、
・空白領域の起点、
のうちの少なくとも1つを採用することができる。ユーザにより指定するか否かの選択が不可能に予め固定で設定されている注視観点と、ユーザにより指定するか否かの選択が可能な注視観点との少なくとも一方があってよい。
以下、本実施形態を詳細に説明する。
図2は、製造管理支援システム100の構成を示す。
製造管理支援システム100は、管理サーバ250と、管理サーバ250に接続された1以上の管理クライアント210とを含む。管理サーバ250には、通信ネットワーク(例えばLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)又はインターネット)290を介して、管理クライアント210及び製造システム200が接続される。
製造システム200は、製造ラインを含むシステム(例えば工場)であり、例えば、製造ラインにおける複数の工程のための複数の装置と、複数の工程に関し複数の計測項目について定期的に計測を行う複数のセンサと、複数のセンサにより定期的に得られた複数の計測値を格納し当該複数の計測値を管理サーバ250に送信するサーバといったような装置を有する。製造システム200から、定期的に又は不定期的に、情報(例えば、製造動態データ、設備データ、品質計測データなどのような生データ)が、管理サーバ250に送信され管理サーバ250に格納される。当該情報は、例えば、製品について、製品IDと、工程毎の開始時刻及び終了時刻とを含む。
管理クライアント210は、I/F部211、記憶部212及びそれらに接続されたプロセッサ部213を有する。
I/F部211は、I/F(通信ネットワーク290に接続される通信インターフェースデバイス)221、入力デバイス(例えば、ポインティングデバイス及びキーボード)222、及び、表示デバイス(情報が表示される物理画面を有するデバイス)223を含む。入力デバイス222及び表示デバイス223が一体となったタッチスクリーンが採用されてもよい。
記憶部212は、プロセッサ部213で実行されるコンピュータプログラム、及び、プロセッサ部213に使用される情報を記憶する。具体的には、例えば、記憶部212は、管理クライアントプログラム231及びWebブラウザ232を記憶する。管理クライアントプログラム231は、管理サーバ250と通信し、Webブラウザ232経由で、上述したダイヤグラムチャート170のような情報を表示する。
管理サーバ250は、I/F部251、記憶部252及びそれらに接続されたプロセッサ部253を有する。
I/F部251は、I/F(通信ネットワーク290に接続される通信インターフェースデバイス)261を含む。
記憶部252は、プロセッサ部253で実行されるコンピュータプログラム、及び、プロセッサ部253に使用される情報を記憶する。具体的には、例えば、記憶部252は、管理サーバプログラム271及び管理情報272を記憶する。管理サーバプログラム271は、管理クライアントプログラム231と通信する。管理情報272は、実績情報140及び関連情報281を含む。実績情報140は、製造ラインに投入された製品毎の各工程の開始時刻及び終了時刻のような実績に関する情報である。実績情報140は、上述した生データを含んでよい。関連情報281は、実績に関連する情報である。関連情報281の一部は、実績情報140の分析結果に基づき生成されたデータでもよい。関連情報281は、例えば、工程間(及び/又は工程内)について滞留数と比較される閾値(例えば、工程間毎(及び/又は工程内毎)の閾値)を含む。
管理サーバプログラム271と、管理クライアントプログラム231と、Webブラウザ232との連携処理によって、ダイヤグラムチャート170を含む画面(典型的にはGUI(Graphical User Interface))の表示が実現される。
図2が示す構成要素と図1が示す構成要素の関係は、例えば次の通りである。すなわち、I/F部211及び251のうちの少なくともI/F部251が、I/F部110に対応する。記憶部212及び252のうちの少なくとも記憶部252が、記憶部120に対応する。プロセッサ部213及び253のうちの少なくともプロセッサ部253が、プロセッサ部130に対応する。管理サーバプログラム271、管理クライアントプログラム231及びWebブラウザ232のうちの少なくとも管理サーバプログラム271が、支援プログラム150に対応する。
図3は、管理サーバ250において実現される機能の一例を示す。
管理サーバプログラム271がプロセッサ部253により実行されることで図示の機能、すなわち、入力部301、表示部302及び制御部303が実現される。言い換えれば、管理サーバプログラム271が、入力部301、表示部302及び制御部303を有する。
入力部301は、情報の入力のための機能である。入力部301は、ユーザ操作受付部311を含む。ユーザ操作受付部311は、ユーザ操作(画面に対してユーザが入力デバイスを使用して行う操作)を受け付けるための機能である。ユーザ操作受付部311は、期間受付部321及び表示モード受付部322を含む。期間受付部321は、表示対象期間の指定を受け付けるための機能である。表示モード受付部322は、後述の複数の表示モードのうちのいずれの表示モードを実行するかの指定を受け付けるための機能である。
表示部302は、情報の表示のための機能である。表示部302は、ダイヤグラム表示生成部331、状況表示生成部332及び表示実行部333を含む。ダイヤグラム表示生成部331は、ダイヤグラムチャートの表示生成をする(例えばメモリ部上に描画をする)ための機能である。状況表示生成部332は、滞留状況等の表示生成をする(例えば、所定の条件に適合する滞留状況に対応した矩形部分の強調表示の生成(描画)をする)ための機能である。表示実行部333は、表示生成されたダイヤグラムチャート(及び、滞留状況等)の表示を実行するための機能である。
制御部303は、制御のための機能である。制御部303は、データ管理部341及び分析部342を含む。
データ管理部341は、製品の実績データを取得し当該実績データを基に実績テーブル351を更新したり、関連データを取得し当該関連データを基にイベントテーブル352を更新したりする。また、データ管理部341は、実績テーブル351、イベントテーブル352、滞留数テーブル353、滞留時間テーブル354、変化傾向テーブル355及び分析時間帯テーブル356といったテーブルを管理する。
なお、「実績データ」は、製造の実績を表すデータであり、例えば、製品ID(例えば製品番号)、工程ID(例えば工程番号)、時刻(例えば、当該データの収集時刻、又は、当該工程の開始時刻及び終了時刻)、及び、ステータス(例えば、当該工程での処理中、又は、当該工程の終了)を含んだデータである。データ管理部341は、例えば、定期的に又は不定期的に、ライン製造システム200から実績データを収集し、収集した実績データを基に、実績テーブル351を更新する。実績テーブル351は、実績情報140の少なくとも一部である。
また、「関連データ」は、製造の実績に関連するデータ(例えば、実績データ以外のデータであり所定種類のデータ)である。データ管理部341は、例えば、定期的に又は不定期的に、ライン製造システム200から関連データの一例であるイベントデータを収集し、収集したイベントデータを基に、イベントテーブル352を更新する。
滞留数テーブル353、滞留時間テーブル354、変化傾向テーブル355及び分析時間帯テーブル356は、実績テーブル351及びイベントテーブル352に基づき動的に生成される。イベントテーブル352、滞留数テーブル353、滞留時間テーブル354、変化傾向テーブル355及び分析時間帯テーブル356が、関連情報281の少なくとも一部である。
分析部345は、分析のための機能である。分析部345は、滞留数算出部361、強調対象判断部362、滞留傾向分析部363、及び、分析時間帯決定部364を含む。滞留数算出部361は、滞留数を算出する。強調対象判断部362は、強調表示の対象の有無を判断する。強調表示の対象があれば、強調対象判断部362は、当該対象の強調表示の描画及び実行を表示部302に実行させる。滞留傾向分析部363は、滞留の変化傾向を分析する。分析時間帯決定部364は、分析がされる範囲としての時間帯(例えばタイムウィンドウ)である分析時間帯を決定する。
図4は、ダイヤグラムチャート画面の一例を示す。
ダイヤグラムチャート画面400は、例えばGUI(Graphical User Interface)であり、UI(ユーザインターフェース)エリア410と、グラフエリア420とを有する。
UIエリア410に、期間指定UI430が表示される。期間指定UI430は、表示対象期間の指定を受け付けるUI(例えばGUI部品)である。「表示対象期間」は、管理されている製造状況のうち表示対象とされる製造状況の期間である。本実施形態では、図示のように、表示対象期間は、開始時刻と終了時刻との組で指定されるが、他の方法、例えば、基準時刻(例えば開始時刻)と長さとの組で指定されてもよいし、表示範囲のスクロール(時間に対応した軸の方向に沿ったスクロール)で指定されてもよい。
グラフエリア420には、期間指定UI430を用いて指定された表示対象期間の製造状況を示すダイヤグラムチャート170が表示される。当該チャート170は、二次元のグラフであって、横軸が時間軸であり、縦軸が工程軸であり、1本の折れ線は、1つの製品に対応する。
工程軸に沿って、工程が、製造ラインに存在する順序で並ぶ。具体的には、工程の開始軸159Sと終了軸159Eが交互に工程順に並ぶ。言い換えれば、工程内帯160Aと工程間帯160Bが交互に工程順に並ぶ。表示対象期間に属する各製品について、当該製品が通った複数の工程の各々について、当該工程の開始時刻及び終了時刻に該当する点が開始軸159S及び終了軸159E上にプロットされ、各製品について全ての点を線で繋ぐことで折れ線が構成される。その結果が、ダイヤグラムチャート170として表示される。
図4に示すダイヤグラムチャート170では、表示された時点で既に、滞留数が閾値以上である滞留状況に対応した矩形部分(上述した警告矩形部分51及び異常矩形部分52)が強調表示されている。しかし、そのような滞留状況に対応した矩形部分の強調表示をするか否かがユーザ操作により設定可能であってもよい。
図5は、実績テーブル351を示す。
実績テーブル351は、例えば製造ライン毎に用意される。実績テーブル351は、製造の実績に関する情報を保持する。具体的には、実績テーブル351は、製造ラインを流れる製品と、製造ラインを構成する工程の開始時刻及び終了時刻との履歴を示す。より具体的には、例えば、実績テーブル351は、製品毎にレコードを有する。各レコードが、製品ID501、及び、製造ラインを構成する工程1〜工程3の開始時刻502S1〜502S3及び終了時刻502E1〜502E3といった情報を格納する。
また、本実施形態では、時刻は、年月日時分秒の単位で表現されるが、時刻の単位は、それよりも粗くても細かくてもよいし、また異なる単位でもよい。
図6は、イベントテーブル352を示す。
イベントテーブル352は、製造ラインに関して生じたイベントに関する情報を保持する。具体的には、例えば、イベントテーブル352は、イベント毎にレコードを有する。各レコードが、イベントID601、イベント名602、開始時刻603、終了時刻604、発生工程605、製品ID606、掲示優先度607及びイベント種別608といった情報を格納する。1つのレコードが、イベントデータに相当する。イベントデータは、関連データの一例である。
イベントID601は、イベントのIDを示す。イベント名602は、イベントの名称を示す。開始時刻603は、イベントが開始(発生)した時刻を示す。終了時刻604は、イベントが終了した時刻を示す。“Null”は、イベントの終了時刻が未定であることを意味する。発生工程605は、イベントが発生した工程を示す。製品ID606は、イベントに関わる製品のIDを示す。掲示優先度607は、イベントの掲示(表示)の優先度を示す。イベント種別608は、イベントが属するイベント種別を示す。“Scheduled”は、予定されていたイベントを意味し、“Unscheduled”は、予定されていないイベントを意味し、“Urgent”は、予定されていないイベントのうち緊急性の高いイベント(例えば異常なイベント)を意味する。
図6の例によれば、掲示優先度は“Low、”“Medium”及び“High”の3段階であるが、3段階よりも少なくても多くてもよい。イベントの掲示優先度の高さは、イベント種別に依存してもよい。
ところで、例えば、本実施形態では、下記の表示モード(m1)〜(m5)がある。本実施形態では、表示モード(m2)〜(m5)のうちの1以上の表示モードを実行するためには表示モード(m1)の実行が必須であるが、それに代えて、表示モード(m1)の実行無しに表示モード(m2)〜(m5)のうちの1以上の表示モードが実行されてもよい。
表示モード(m1):不具合滞留状況の表示
表示モード(m2):不具合頻発工程の表示
表示モード(m3):影響区間の表示
表示モード(m4):イベントの表示
表示モード(m5):滞留の変化傾向の表示
以下、各表示モードを説明する。なお、以下の説明では、説明を簡単にするために、滞留数は、工程間毎及び工程内毎に算出されるが、警告閾値及び異常閾値は、各工程間について設定され各工程内については設定されないものとする。言い換えれば、以下の説明では、警告滞留状況及び異常滞留状況についての強調表示は、工程間についてあり得るものとし、工程内についてはないものとする。なお、本発明は、警告滞留状況及び異常滞留状況といった不具合滞留状況の強調表示を、工程間に限定するものではなく、工程間に代えて又は加えて、工程内についても不具合滞留状況の強調表示が行われてもよい。
<表示モード(m1):不具合滞留状況の表示>
「不具合滞留状況の表示」とは、警告滞留状況や異常滞留状況があればそのような滞留状況を表示することである。
図7は、表示モード(m1)に関する表示制御処理の流れを示す。
管理サーバプログラム271は、実績テーブル351を基に、表示対象期間のダイヤグラムチャートをメモリ部上に描画する(S701)。例えば、時間軸及び工程軸が描画され、また、各工程について、開始軸159S及び終了軸159Eが描画される。結果として、工程内帯160A及び工程間帯160Bが工程軸と平行な方向に沿って交互に並ぶ。そして、表示対象期間に属する各製品について、工程毎に、当該製品の開始時刻に対応した点が開始軸にプロットされ、当該製品の終了時刻に対応した点が終了軸にプロットされ、開始軸上の点と終了軸上の点が結ばれる。結果として、各製品の折れ線が描画される。
各工程間及び各工程内について、S702〜S708が行われる(ループ(A))。以下、1つの工程間及び1つの工程内を例に取る(図7の説明において「対象工程間」及び「対象工程内」)。
管理サーバプログラム271は、対象工程間に対応した工程間帯160Bの表示態様(例えば色)を各工程内帯160Aの表示態様と違える(S702)。
管理サーバプログラム271は、表示対象期間を開始時刻から単位時間(例えば1分)毎にスライスする(S703)。言い換えれば、表示対象期間の開始時刻から終了時刻までの単位時間毎の時刻が、滞留数算出の対象としての時刻として決定される。スライスにより得られた個々の時間を、以下、「タイムスライス」と言う。各タイムスライスに属する一時刻(例えば、各タイムスライスの開始時刻)が、滞留数算出対象の時刻の一例である。なお、タイムスライスは、ランダムに決定される等、他の方法で決定されてもよい。
タイムスライス毎に、S704〜S708が行われる(ループ(B))。以下、1つのタイムスライスを例に取る(図7の説明において「対象タイムスライス」)。
管理サーバプログラム271は、対象タイムスライスについて、対象工程間及び対象工程内の滞留数を算出する(S704)。対象工程間及び対象工程内の各々についてS704で算出された滞留数は、対象タイムスライスに存在する製品の数であり、滞留数テーブル353に記録される。
管理サーバプログラム271は、対象タイムスライスについて、滞留数テーブル353を基に、対象工程間の滞留数が対象工程間の警告閾値以上異常閾値未満か否かを判断する(S705)。S705の判断結果が真の場合(S705:Yes)、管理サーバプログラム271は、対象工程間の工程間帯160Bのうちの対象タイムスライスに該当する部分の表示態様を、警告滞留状況に応じた表示態様に変更する(S706)。
S705の判断結果が偽の場合(S705:No)、管理サーバプログラム271は、対象タイムスライスについて、滞留数テーブル353を基に、対象工程間の滞留数が対象工程間の異常閾値以上か否かを判断する(S707)。S707の判断結果が真の場合(S707:Yes)、管理サーバプログラム271は、対象工程間の工程間帯160Bのうちの対象タイムスライスに該当する部分の表示態様を、異常滞留状況に応じた表示態様に変更する(S708)。
図8は、滞留数算出の一例の概要を示す。
図8において、各工程間と警告閾値及び異常閾値との関係は、下記の通りであるとする。
工程1−2間:警告閾値“3”、異常閾値“4”
工程2−3間:警告閾値“2”、異常閾値“3”
図8には、3つのタイムスライスX、A及びBが例示されている。これらのタイムスライスX、A及びBについては、下記の通りである。
すなわち、タイムスライスXについては、次の通りである。
・工程1−2間の滞留数は“1”である。工程1−2間についてタイムスライスXと交差する線分の数は“1”だからである。滞留数“1”は、工程1−2間の警告閾値及び異常閾値のいずれよりも小さい。このため、工程間帯160B1のうちタイムスライスXに対応した部分は、強調表示の対象とはならない。
・工程2−3間の滞留数は“0”である。このため、工程間帯160B2のうちタイムスライスXに対応した部分は、強調表示の対象とはならない。
タイムスライスAについては、次の通りである。
・工程1−2間の滞留数は“3”である。工程1−2間についてタイムスライスAと交差する線分の数は“3”だからである。滞留数“3”は、工程1−2間の警告閾値以上であるが異常閾値未満である。このため、工程間帯160B1のうちタイムスライスAに対応した部分は、警告滞留状況に対応した強調表示の対象となる。
・工程2−3間の滞留数は“1”である。滞留数“1”は、工程2−3間の警告閾値及び異常閾値のいずれよりも小さい。このため、工程間帯160B2のうちタイムスライスAに対応した部分は、強調表示の対象とはならない。
タイムスライスBについては、次の通りである。
・工程1−2間の滞留数は“1”である。このため、工程間帯160B1のうちタイムスライスBに対応した部分は、強調表示の対象とならない。
・工程2−3間の滞留数も“1”である。このため、工程間帯160B2のうちタイムスライスBに対応した部分は、強調表示の対象とはならない。
図9は、滞留数テーブル353を示す。
滞留数テーブル353は、各タイムスライスについて、工程内毎及び工程間毎に、算出された滞留数を保持する。具体的には、例えば、滞留数テーブル353は、工程内毎及び工程間毎にレコードを有する。各レコードには、当該レコードに対応する工程内又は工程間について、タイムスライス毎に、算出された滞留数が記録される。
図10は、滞留数算出の一例の説明図である。
滞留数算出では、以下の変数が使用される。下記のうち、参照区間(Start, End)及び区間別滞留数Stは、タイムスライス毎にある。また、製品IDは、参照区間毎にある。
・計上時刻T:タイムスライスの一時刻(例えば開始時刻)が値として設定される変数。
・参照区間(Start, End):参照区間が値として設定される変数。“Start”は、参照区間の開始の定義が値として設定される変数(具体的には、参照区間がいずれの工程間の開始であるか、又は、いずれの工程内の開始であるかが値として設定される変数)。“End”は、参照区間の終了の定義が値として設定される変数(具体的には、いずれの工程間の終了であるか、又は、いずれの工程内の終了であるかが値として設定される変数)。
・区間別滞留数St:当該タイムスライスについて、各参照区間に関し、当該参照区間にある製品のカウント値。
・製品ID
滞留数算出(S704)の詳細は、下記の通りである。以下、1つの参照区間(工程間又は工程内)及び1つのタイムスライスを例に取る(図10の説明において「対象参照区間」及び「対象タイムスライス」)。
・管理サーバプログラム271は、対象タイムスライスの一時刻(例えば開始時刻)を、計上時刻Tに設定する。
・次に、管理サーバプログラム271は、対象参照区間の開始と終了をそれぞれStartとEndに設定する。
・最後に、管理サーバプログラム271は、製品毎に、「製品ID, Start ≦T<製品ID, Endが成立するならば、区間別滞留数Stを1インクリメントする」を実行する。
例えば、計上時刻T=2017/6/30 13:27:00であり、参照区間(Start, End)=(工程1の開始,工程1の終了)とした場合、「製品ID, Start ≦T<製品ID, End」が成立するのは、図10の例によれば、4つの製品(製品ID“0011”〜“0014”)についてであるため、滞留数は“4”と計上され、滞留数テーブル353の該当欄(工程1内且つ2017/6/30 13:27:00に対応した欄)に、滞留数“4”が記録される。
<表示モード(m2):不具合頻発工程の表示>
表示モード(m2)は、工程間が2つ以上ある場合に採用可能である(不具合滞留状況の強調表示対象が工程内も該当し得る場合には、工程間は1つでもよい)。「不具合頻発工程の表示」とは、所定の条件に適合する滞留状況の発生頻度が相対的に高い工程間を強調表示することである。「所定の条件に適合する滞留状況」は、例えば、複数段階の超過状況又は過減少状況のうち或る段階以上に悪い(例えば最も悪い)超過状況又は過減少状況でよい。
図11は、不具合頻発工程の表示の一例を示す。
図11に例示の表示は、本表示モード(m2)の実行がユーザにより指定された場合に行われてもよいし、或いは、予め行われるような設定がなされていてもよい。図11の例によれば、「所定の条件に適合する滞留状況」は、異常滞留状況である。「発生頻度」とは、異常滞留状況の発生回数及び累積時間のうちの少なくとも1つである。「発生回数」は、異常滞留状況の開始から終了までを1セット(1回)とカウントする場合のカウント値である。「累積時間」とは、1以上の異常滞留状況にそれぞれ対応した1以上の時間の合計値である。各異常滞留状況についての時間は、異常滞留状況の開始から終了までの時間である。
管理サーバプログラム271は、例えば図7に示したような方法で、各タイムスライスについて、工程間毎に、滞留数を計上し、当該滞留数が異常閾値以上か否かを判断してよい。各タイムスライスについて、当該判断結果が真となった工程間があれば、当該工程間について、当該タイムスライス分の時間が、異常滞留状況にある時間である。
管理サーバプログラム271は、各工程間について、異常滞留状況の発生頻度(異常滞留状況の発生回数及び累積時間のうちの少なくとも1つである)を算出する。そして、管理サーバプログラム271は、算出された発生頻度が相対的に高い(最も高い)工程間を強調表示する。図11の例によれば、発生頻度が相対的に高い工程間は、工程1−2間であり、強調表示の対象は、工程1−2間に対応した工程間帯160B1であり、強調表示の態様は、工程間帯160B1の全域に半透明の帯1101(表示オブジェクトの一例)を重ねること、及び、文字列「工程1終了」と文字列「工程2開始」を含む領域に、強調表示された文字列「滞留頻発」を含んだ表示オブジェクト1102を表示すること、である。
例えば、表示モード(m1)のみが実行対象の表示モードとして採用された場合、異常滞留状況が発生した工程間の表示態様は、異常滞留状況の発生頻度に関わらず同じある。このため、ユーザが異常滞留状況の発生頻度を把握するためには、ユーザが工程間毎に発生頻度を目視で個別に算出する必要がある。しかしながら、表示対象期間が長い場合、時間軸が圧縮され(時間軸上の同一範囲に該当する期間は長くなり)、故に、多数の折れ線が時間軸と平行な方向に沿って密に並ぶことになり、結果として、ユーザが目視で発生頻度を算出することは困難となる。
本表示モード(m2)によれば、製造ライン全体のうち、優先的に対策を実施すべき工程間がどの工程間であるかを直観的に(容易に)視認することができる。
<表示モード(m3):影響区間の表示>
「影響区間の表示」とは、生産性に影響が出ていると推定される区間を表示することである。
図12は、影響区間の表示の一例を示す。
図12に例示の表示は、本表示モード(m3)の実行がユーザにより指定された場合に行われてもよいし、或いは、予め行われるような設定がなされていてもよい。管理サーバプログラム271は、実績テーブル351を基に、少なくとも1つの工程について、対象時刻群の有無を判断する。
ここで、少なくとも1つの工程について、「対象時刻群」は、終了時刻群と開始時刻群とのうち少なくとも1つである。
少なくとも1つの工程について、「終了時刻群」は、次工程の開始時刻間隔よりも短い終了時刻間隔を構成する2以上の終了時刻であり連続した2以上の製品にそれぞれ対応した2以上の終了時刻である。
一方、少なくとも1つの工程について、「開始時刻群」は、前工程の終了時刻間隔よりも長い開始時刻間隔を構成する2以上の開始時刻であり連続した2以上の製品にそれぞれ対応した2以上の開始時刻である。
このような対象時刻群があると、当該対象時刻群が属する工程間又は工程内について、当該対象時刻群に開始時刻又は終了時刻が属する製品の滞留時間が長い傾向があると推定され、結果として、当該工程間又は工程内での滞留数が多い傾向にあると推定される。従って、当該対象時刻群が、生産性に影響が出ていると推定される区間に該当する。
そこで、管理サーバプログラム271は、対象時刻群があれば、対象時刻群を構成する2以上の時刻にそれぞれ対応した2以上の点をカバーする表示オブジェクトである影響区間表示オブジェクト1201を当該2以上の点に重ねて(又は当該2以上の点の背景として)表示する。その際、図12に例示するように、影響区間表示オブジェクト1201の表示態様は、対象時刻群が終了時刻群であるか開始時刻群であるかによって異なってよい。
また、管理サーバプログラム271は、影響区間表示オブジェクト1201を表示することに代えて又は加えて、対象時刻群を構成する2以上の時刻にそれぞれ対応した2以上の点を強調表示してもよい。
また、対象時刻群の有無は、少なくとも1つの工程について判断されるが、当該「少なくとも1つの工程」は、全ての工程でもよいが、所定条件に適合する滞留状況(例えば、警告滞留状況及び異常滞留状況の少なくとも1つ)が属する工程間又は工程内を構成する工程に限られてもよい。また、対象時刻群の有無は、所定条件に適合する滞留状況(例えば、警告滞留状況及び異常滞留状況の少なくとも1つ)にある時間の少なくとも一部を含む時間帯である影響時間帯について判断され、それ以外の時間帯については判断されないでよい。これにより、影響区間の表示のための処理負荷を低減することができる。なお、「影響時間帯」は、所定条件に適合する滞留状況にある時間の少なくとも一部の時間でもよいし、当該少なくとも一部の時間の前及び/又は後に一定時間を加えた時間でもよい。
<表示モード(m4):イベントの表示>
「イベントの表示」は、所定条件に適合する滞留状況(例えば、警告滞留状況及び異常滞留状況の少なくとも1つ)の原因の少なくとも一部になったと推定される、又は、当該適合する滞留状況の影響の少なくとも一部を受けたと推定されるイベントを表示することである。
図13は、イベントの表示の一例を示す。
図13に例示の表示は、本表示モード(m4)の実行がユーザにより指定された場合に行われてもよいし、或いは、予め行われるような設定がなされていてもよい。管理サーバプログラム271は、所定条件に適合する滞留状況があれば、イベントテーブル352を基に、下記の条件(c1)及び(c2)を満たすイベントの有無を判断する。そのようなイベントが、所定条件に適合する滞留状況の原因の少なくとも一部になったと推定される、又は、当該適合する滞留状況の影響の少なくとも一部を受けたと推定されるイベントに相当する。なお、条件(c2)における「時間帯」は、当該適合する滞留状況にある時間の少なくとも一部の時間でもよいし、当該少なくとも一部の時間の前及び/又は後に一定時間を加えた時間でもよい。
(c1)当該適合する滞留状況が生じた工程間及び/又は工程内に発生工程が属する。
(c2)当該適合する滞留状況にある時間の少なくとも一部を含む時間帯にイベント時間帯の少なくとも一部が属する。
そのようなイベントがあれば、管理サーバプログラム271は、当該イベントのイベント時間帯に応じた長さであり時間軸に平行の表示オブジェクトであるイベント表示オブジェクト1301(例えば、半透明の帯)を、ダイヤグラムチャート170における、当該イベントの発生工程に一致する工程と当該イベントのイベント時間帯とに対応した位置に、重ねる。
例えば上述の表示モード(m1)によれば、ダイヤグラムチャート170において、所定条件に適合する滞留状況に対応した部分が強調表示される。しかし、そのような滞留状況に対応した部分の強調表示だけでは、当該滞留状況が生じた原因又は当該滞留状況が与えた影響が分かりにくいといったことがあり得る。
そこで、本表示モード(m4)によれば、上記条件(c1)及び(c2)を満たすイベントに対応したイベント表示オブジェクト1301が、ダイヤグラムチャート170に重ねて表示される。これにより、ユーザは、ダイヤグラムチャート170を俯瞰することで、イベント表示オブジェクト1301とダイヤグラムチャート170上の強調表示部分(例えば警告滞留状況又は異常滞留状況に対応した矩形部分)とを対比でき、結果として、いずれのイベントがいずれの滞留状況の原因となったか又はいずれの滞留状況に影響を与えたかを推定できることが期待できる。
なお、図13を基に、例えば以下の説明がされてよい。
各イベントについて、当該イベントを示すイベントデータに、少なくともイベント時間帯と発生工程とが記述されている。イベントデータにおいて、イベント時間帯は、イベントの開始時刻と終了時刻のうち少なくとも発生時刻を含む。イベントデータにおいてイベント時間帯の終了時刻が未定の場合、当該終了時刻は、開始時刻から一定時間後でよい。当該一定時間は、イベント種別によって異なってもよい。
管理サーバプログラム271は、上述したように、イベントのイベント表示オブジェクト1301を、ダイヤグラムチャート170における、「当該イベントの発生工程に一致する工程と当該イベントのイベント時間帯とに対応した位置」に、重ねる。「当該イベントの発生工程に一致する工程と当該イベントのイベント時間帯とに対応した位置」とは、時間軸について言えば、イベント表示オブジェクト1301の一端については、イベント時間帯の開始時刻に対応した位置でよく、イベント表示オブジェクト1301の他端については、イベント時間帯の終了時刻に対応した位置でよい(当該終了時刻は、イベントデータに記述されている終了時刻でもよいし、管理サーバプログラム271により決定された終了時刻でもよい)。工程軸について言えば、発生工程に対応する位置(具体的には、例えば、発生工程に一致する位置、当該一致する位置よりも所定距離+側(図13の例で言えば下側)の位置まで、及び、当該一致する位置よりも所定距離−側(図13の例で言えば上側)の位置まで、のうちの少なくとも1つ)でよい。
上記の条件(c1)及び(c2)を満たすイベントが複数存在し、且つ、その複数のイベントの表示位置が少なくとも一部でも重複する場合、表示対象のイベントは、相対的に優先度が高い(例えば最も優先度が高い)又は相対的にイベント時間帯が短い(例えば最もイベント時間帯が短い)イベントでよい。ここで言う「複数のイベント」は、例えば、発生工程が同一でありイベント時間帯が重複したイベントである。同一工程且つ同一時刻について全てのイベントを表示対象とすると視認性の低下を招くため、同一工程且つ同一時刻について表示可能なイベント数をN以下(Nは2以上の整数)とすることが望ましいが、その制限において、表示対象とされるイベントは、相対的に優先度が高いイベントと相対的にイベント時間帯が短いイベントとのうちの少なくとも1つに該当するイベントであるため、より適切なイベントが優先的に表示されることが期待できる。
「発生工程」は、イベントが発生した工程であるが、当該工程として1以上の工程があってよい。つまり、発生工程は、1以上の工程でよい。従って、第1のイベント(いずれかのイベント)と第2のイベント(第1のイベント以外のいずれかのイベント)の「発生工程が同一」とは、第1のイベントの発生工程のうちの少なくとも1つの工程と第2のイベントの発生工程のうちの少なくとも1つの工程が同一であることでよい。
また、第1のイベントと第2のイベントの「イベント時間帯が重複」とは、第1のイベントのイベント時間帯の少なくとも一部の時間帯と第2のイベントの少なくとも一部の時間帯が同一の時間帯であることを意味する。このため、第1のイベントと第2のイベントの一方のイベントのイベント時間帯が、第1のイベントと第2のイベントの他方のイベントのイベント時間帯に完全に又は部分的に含まれていてもよい。
また、発生工程が同一でありイベント時間帯が重複したイベントのうちのN個(Nは2以上の整数)のイベントにそれぞれ対応したN個のイベント表示オブジェクトが、当該同一の発生工程について、工程軸に平行に並ぶ。これにより、ダイヤグラムチャート170を俯瞰しているユーザに、同一工程について或る重複した時間帯で発生したN個のイベントを知らしめることができる。なお、同一工程且つ同一時刻について表示対象とされるイベントの数と優先度とのうちの少なくとも1つに応じて、各々のイベントのイベント表示オブジェクトの高さ(帯の高さ)が、管理サーバプログラム271により決定されてよい。図13の例によれば、同一時刻については表示対象のイベントが2つある場合、表示対象のイベントが1つである場合に比べて、イベント表示オブジェクトの高さは1/2とされる。
<表示モード(m5):滞留の変化傾向の表示>
「滞留の変化傾向の表示」とは、各工程間(及び/又は各工程内)の滞留時間の変化の傾向の表示であり、具体的には、増加傾向に該当する条件又は減少傾向に該当する条件を満たす変化傾向が見つかった場合に当該変化傾向を強調表示することである。
図14は、滞留の変化傾向の表示の一例を示す。図15は、滞留の変化傾向の表示の別例を示す。
図14又は図15に例示の表示は、本表示モード(m5)の実行がユーザにより指定された場合に行われてもよいし、或いは、予め行われるような設定がなされていてもよい。管理サーバプログラム271は、実績テーブル351を基に、表示対象期間における連続した2以上の製品の各々について、工程毎に、当該工程の開始時刻から当該工程の終了時刻までの時間である工程内滞留時間、及び/又は、当該工程の終了時刻から次の工程の開始時刻までの時間である工程間滞留時間を特定する。管理サーバプログラム271は、2以上の製品の各々についての各工程内滞留時間及び/又は各工程間滞留時間を基に所定の条件に適合する滞留の変化傾向があるか否かを判断する。当該適合する変化傾向があれば、管理サーバプログラム271は、当該適合する変化傾向が属する表示オブジェクトを強調表示する。
例えば、表示モード(m1)のみが実行対象の表示モードとして採用された場合、不具合滞留状況(例えば警告滞留状況や異常滞留状況)が生じていることは目視でわかるが、その不具合滞留状況の後に再び何らかの不具合滞留状況が生じるのか否か、生じるのであればいつ頃生じるのかを予測することが困難である。この課題は、特に、上述したように表示対象期間が長く故に時間軸が圧縮されるような場合には、一層大きいと考えられる。
本表示モード(m5)によれば、所定の条件に適合する滞留の変化傾向がある場合には当該変化傾向が属する表示オブジェクトが強調表示されるので、当該表示オブジェクトを不具合滞留状況の表示位置と比較することで、当該不具合滞留状況の後の不具合発生を予測することができる。
なお、所定の条件に適合する変化傾向が属する表示オブジェクトは、ダイヤグラムチャート170に重ねて表示されるような新たに生成された表示オブジェクトでもよいが、本実施形態では、下記(x)及び(y)のうちの少なくとも1つである。図14及び図15によれば、(x)及び(y)のうちのいずれか一方が該当する。(x)が、図14に例示の線分1401であり、(y)が、図15に例示の矩形部分1501である。このように、本表示モード(m5)の採用の有無に関わらずにダイヤグラムチャート170に存在する表示オブジェクトを、変化傾向の表示に利用することで、視認性を維持することが期待できる。
(x)当該適合する変化傾向が属する工程間帯(及び/又は工程内帯)における、2以上の製品にそれぞれ対応する2以上の線分のうち、当該適合する変化傾向が属する線分。
(y)当該適合する変化傾向が属する工程間帯(及び/又は工程内帯)における、当該適合する変化傾向が属する時間帯に応じた幅を有する矩形部分。
以下、変化傾向の特定方法の一例を説明する。なお、以下の説明では、製品ID:αの製品を「製品α」と表記することがある。
まず、管理サーバプログラム271は、実績テーブル351を基に、表示対象期間における連続した2以上の製品の各々について、工程毎に、当該工程の開始時刻から当該工程の終了時刻までの時間である工程内滞留時間、及び、当該工程の終了時刻から次の工程の開始時刻までの時間である工程間滞留時間を特定する。管理サーバプログラム271は、各製品について、工程毎の工程内滞留時間及び工程間滞留時間を、滞留時間テーブル354に記録する。滞留時間テーブル354は、図16に示すように、各製品について、製品IDと、工程毎の工程内滞留時間及び工程間滞留時間を示す情報とを保持する。なお、図16に例示の値は、図5に例示の実績テーブル351から算出された値である。例えば、工程1−2間について、製品0011の工程間滞留時間は、工程1の終了時刻“2017/6/30 13:22:12”から工程2の開始時刻“2017/6/30 13:29:13”までの時間“121”(単位は秒)である。
次に、管理サーバプログラム271は、上記連続した2以上の製品のうち先頭の製品以外の各製品について、下記(m1)及び/又は(m2)を行う。
(m1)管理サーバプログラム271は、各工程内について、当該製品の前の製品の工程内滞留時間から当該製品の工程内滞留時間を減じた値である工程内差分を特定する。
(m2)管理サーバプログラム271は、各工程間について、当該製品の前の製品の工程間滞留時間から当該製品の工程間滞留時間を減じた値である工程間差分を特定する。
管理サーバプログラム271は、先頭の製品以外の各製品について、工程毎に、特定された工程内差分及び/又は工程間差分を、変化傾向テーブル355に記録する。変化傾向テーブル355は、図17に示すように、各製品について、製品IDと、工程毎の工程内差分及び工程間差分を示す情報とを保持する。なお、図17に例示の値は、図16に例示の滞留時間テーブル354から算出された値である。例えば、工程1内について、製品0012の工程内滞留時間“366”から製品0011の工程内滞留時間“366”を減じた値は、“0”である。また、例えば、工程1−2間について、製品0012の工程間滞留時間“123”から製品0011の工程間滞留時間“121”を減じた値は、“2”である。
適合する変化傾向は、下記の(a)乃至(d)のいずれかであり(例えば、いずれかがN回連続して生じており(Nは自然数)、又は、いずれかが或る期間で生じている比率が一定値以上であり)、且つ、下記の(a)乃至(d)の各々において、製品の工程内差分又は工程間差分と次の製品の工程内差分又は工程間差分との少なくとも一方は、その絶対値が閾値以上である工程内差分又は工程間差分である。
(a)いずれかの工程内又は工程間について、製品の工程内差分又は工程間差分と次の製品の工程内差分又は工程間差分との和が正であり、当該次の製品の工程内差分又は工程間差分も正である。
(b)いずれかの工程内又は工程間について、製品の工程内差分又は工程間差分と次の製品の工程内差分又は工程間差分との和が負であり、当該次の製品の工程内差分又は工程間差分も負である。
(c)いずれかの工程内又は工程間について、製品の工程内差分又は工程間差分と次の製品の工程内差分又は工程間差分との和が正であり、当該次の製品の工程内差分又は工程間差分が負である。
(d)いずれかの工程内又は工程間について、製品の工程内差分又は工程間差分と次の製品の工程内差分又は工程間差分との和が負であり、当該次の製品の工程内差分又は工程間差分が正である。
図18が、(a)乃至(d)の各々の一例を示す。なお、図18では、工程内差分及び工程間差分のうち工程間差分が使用対象であるとする。また、図18の説明では、工程間差分の絶対値と比較される閾値は“5”であるとする。
参照符号1801が、(a)の一例である。すなわち、工程1−2間について、製品0013の工程間差分“120”と次の製品0014の工程間差分“465”のいずれの絶対値も閾値“5”以上である。製品0013の工程間差分“120”と製品0014の工程間差分“485”の和が、“585”という正の値である。また、製品0013の次の製品0014の工程間差分“485”も正の値である。このような結果によれば、工程1−2間において、製品0013と製品0014に関して言えば、線分の傾きが減少傾向にある、言い換えれば、滞留時間が増加傾向にある。
参照符号1802が、(b)の一例である。すなわち、工程2−3間について、製品0013の工程間差分“−23”と次の製品0014の工程間差分“−50”のいずれの絶対値も閾値“5”以上である。製品0013の工程間差分“−23”と製品0014の工程間差分“−50”の和が、“−73”という負の値である。また、製品0013の次の製品0014の工程間差分“−50”も負の値である。このような結果によれば、工程2−3間において、製品0013と製品0014に関して言えば、線分の傾きが増加傾向にある、言い換えれば、滞留時間が減少傾向にある。
参照符号1803が、(c)の一例である。すなわち、工程1−2間について、製品0014の工程間差分“465”と次の製品0015の工程間差分“−318”のいずれの絶対値も閾値“5”以上である。製品0014の工程間差分“465”と製品0015の工程間差分“−318”の和が、“147”という正の値である。しかし、製品0014の次の製品0015の工程間差分“−318”は負の値である。このような結果によれば、工程1−2間において、製品0014と製品0015に関して言えば、滞留時間の突発的な増加があった、もしくは、滞留時間の増加が維持されている。
参照符号1804が、(d)の一例である。すなわち、工程2−3間について、製品0014の工程間差分“−50”の絶対値が閾値“5”以上である。製品0014の工程間差分“−50”と製品0015の工程間差分“4”の和が、“−46”という負の値である。しかし、製品0014の次の製品0015の工程間差分“4”は正の値である。このような結果によれば、工程2−3間において、製品0014と製品0015に関して言えば、滞留時間の一時的な減少があった、もしくは、滞留時間の減少が維持されている。
以上が、表示モード(m1)〜表示モード(m5)の説明である。
不具合滞留状況の有無の調査範囲としての時間帯(及び、所定条件に適合する変化傾向の有無の調査範囲としての時間帯)は、表示対象期間の全体でもよいが、そうすると、実際のイベントとの関連が掴みづらい可能性がある。そこで、本実施形態では、不具合滞留状況の有無の調査範囲としての時間帯(及び、所定条件に適合する変化傾向の有無の調査範囲としての時間帯)は、少なくとも1つの分析時間帯内である。分析時間帯は、イベント時間帯が表示対象期間に属する少なくとも一部のイベントデータが示す全イベントのうちの少なくとも1つのイベントのイベント時間帯を含み分析対象として定義された時間帯である。すなわち、本実施形態では、イベントテーブル352を用いて、そのような調査範囲を、表示対象期間の一部としての分析時間帯に絞り込むことができる。
以下、分析時間帯の決定方法の一例を説明する。
図19は、分析時間帯テーブル356を示す。
分析時間帯テーブル356は、分析時間帯毎にレコードを有する。各レコードは、区間ID1901、区間種別1902、開始時刻1903、終了時刻1904、区間補正値1905、補正後開始時刻1906及び補正後終了時刻1907といった情報を保持する。以下、1つの分析時間帯を例に取る(図19の説明において「対象分析時間帯」)。
区間ID1901は、対象分析時間帯のIDを示す。区間種別1902は、対象分析時間帯の決定の基とされたイベントのイベント種別を示す。開始時刻1903は、当該イベントの開始時刻を示す。終了時刻1904は、当該イベントの終了時刻を示す。区間補正値1905は、当該イベントの開始時刻及び終了時刻の少なくとも1つを基に決定された時間である区間補正値を示す。補正後開始時刻1906は、対象分析時間帯の開始時刻、具体的には、イベントの開始時刻に区間補正値が反映された結果としての時刻を示す。補正後終了時刻1907は、対象分析時間帯の終了時刻、具体的には、イベントの終了時刻に区間補正値が反映された結果としての時刻を示す。
図20は、分析時間帯の決定の一例を示す。
管理サーバプログラム271は、イベント種別608が所定の値(例えば“Unscheduled”又は“Urgent”)のイベントをイベントテーブル352から特定する。以下、図20の説明では、1つのイベントを例に取る。
管理サーバプログラム271は、特定されたイベントに対応したレコードのうちのイベント種別608、開始時刻603及び終了時刻604を区間種別1902、開始時刻1903及び終了時刻1904として分析時間帯テーブル356のレコードに記録する。
管理サーバプログラム271は、区間補正値を決定する。具体的には、例えば、終了時刻1904が“Null”でなければ、管理サーバプログラム271は、開始時刻1903から終了時刻1904までの時間を区間補正値として決定する。終了時刻1904が“Null”であれば、管理サーバプログラム271は、所定の値(例えば“600”)を区間補正値として決定する。管理サーバプログラム271は、区間補正値1905として、決定された区間補正値を記録する。
そして、管理サーバプログラム271は、分析時間帯を決定する。具体的には、例えば、管理サーバプログラム271は、開始時刻1903から区間補正値1905分遡った時刻を補正後開始時刻1906として記録する。また、管理サーバプログラム271は、終了時刻1904から区間補正値1905分経過した時刻を補正後終了時刻1907として記録する。つまり、この例では、分析時間帯は、イベント時間帯とその前後に加算された区間補正値とで構成された時間帯である。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、これは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実行することが可能である。
例えば、ダイヤグラムチャート170には、工程毎に開始時刻及び終了時刻が表示されることに代えて、図21に例示するように、工程毎に実施時刻(開始時刻又は終了時刻)が表示されてもよい。この場合でも、表示モード(m1)〜(m5)のいずれも採用可能である。例えば、表示モード(m1)が採用された場合でも、工程間について、警告滞留状況に対応した矩形部分51、及び、異常滞留状況に対応した矩形部分52の強調表示がされ得る(例えば工程4−5間参照)。また、工程内(例えば工程1内)について、警告滞留状況や異常滞留状況の強調表示がされ得る。図21の参照符号2101は、工程1内での警告滞留状況を示す表示オブジェクトである。また、表示モード(m2)が採用された場合、異常滞留状況の発生頻度が相対的に高いことを示す表示オブジェクト1101及び1102を、異常滞留状況の発生頻度が相対的に高い工程2−3間について表示することが可能である。また、表示モード(m3)が採用された場合、対象時刻群について影響区間表示オブジェクト1201を表示することが可能である。また、表示モード(m4)が採用された場合、イベント表示オブジェクト1301を表示することが可能である。また、表示モード(m5)が採用された場合、変化傾向に属する表示オブジェクト1401の強調表示が可能である。
また、例えば、管理サーバプログラム271は、各製品について、工程間毎及び工程内毎に、滞留時間が所定の閾値(例えば、関連情報281に含まれている閾値であってユーザにより設定された滞留時間用の閾値)以上か否かを判断してよい。当該閾値以上の滞留時間となった製品と工程間(又は工程内)とがあれば、管理サーバプログラム271は、当該製品について、図22に例示するように、当該工程間(又は工程内)以降の線分2201を強調表示してもよい。
また、例えば、管理サーバプログラム271は、不具合滞留状況(例えば超過状況又は過減少状況)が生じたか否かを調査する範囲を、上述した分析時間帯としての条件を満たす時間帯に限定することに代えて又は加えて、分析時間帯としての条件以外の所定の条件を満たす時間帯、及び/又は、工程間(又は工程内)に限定してもよい。当該「所定の条件」として、強調表示対象とされた空白領域が属する時間帯、及び/又は、工程間(又は工程内)を採用することができる。空白領域の定義は、例えば図23に示す通りである。すなわち、空白領域は、下記の4点(座標)
・製品kと座標jとに対応した点、
・製品kと座標(j+1)とに対応した点、
・製品(k+1)と座標jとに対応した点、
・製品(k+1)と座標(j+1)とに対応した点、
で囲まれた領域である。製品kと製品(k+1)は、連続した2つの製品の一例である。各工程について開始時刻及び終了時刻が表示される場合(例えば図1)、座標jが、或る工程の開始時刻(或る工程内の開始時刻)であれば、座標(j+1)は、当該或る工程の終了時刻(或る工程間の開始時刻)である。各工程について実施時刻(開始時刻又は終了時刻)が表示される場合(例えば図21)、座標jが、或る工程の実施時刻であれば、座標(j+1)は、当該或る工程の次の工程の実施時刻である。
100…製造管理支援システム

Claims (18)

  1. 1以上のインターフェースを含むインターフェース部と、
    複数の工程が実施される製造ラインに投入された製品毎の各工程の実施時刻を示す実績としての情報を含み製造の状況を示すダイヤグラムチャートの基になる実績情報を格納する、1以上のメモリを含んだ記憶部と、
    前記インターフェース部及び前記記憶部に接続されたプロセッサ部と
    を有し、
    前記ダイヤグラムチャートは、第1の軸と、前記第1の軸と直交する第2の軸とを有する折れ線グラフであり、
    前記第1の軸は、時間に対応した軸であり、
    前記第2の軸は、工程に対応した軸であり、
    前記ダイヤグラムチャートは、前記複数の工程のうちの少なくとも1つの工程の実施時刻が表示対象期間に属する製品毎に折れ線を有し、
    各折れ線における点は、工程と当該工程の実施時刻とに対応しており、
    前記実績情報において、前記各工程の実施時刻は、前記各工程の開始時刻と終了時刻とのうちの少なくとも一方であり、
    前記プロセッサ部は、
    前記実績情報を基に、前記表示対象期間における1以上の時刻の各々について工程間毎及び/又は工程内毎に当該時刻に存在する製品の数である滞留数を特定し、
    前記1以上の時刻についてそれぞれ工程間毎及び/又は工程内毎に特定された滞留数に従う1以上の滞留状況に所定の条件に適合する滞留状況があるか否かを判断し、
    前記適合する滞留状況があれば、前記ダイヤグラムチャートのうちの、当該適合する滞留状況が生じた工程間及び/又は工程内と当該適合する滞留状況にある時間とに対応した部分である対象部分の強調表示を行う、
    製造管理支援システム。
  2. 前記実績情報において、前記各工程の実施時刻は、前記各工程の開始時刻と終了時刻の両方であり、
    前記ダイヤグラムチャートでは、工程順に、開始時刻に対応し前記第1の軸と平行な軸である開始軸と、終了時刻に対応し前記第1の軸と平行な軸である終了軸とが、前記第1の軸と直交する方向に沿って交互に並び、結果として、開始軸から終了軸までの帯状の領域であり工程の開始から当該工程の終了までの工程内に対応し前記第1の軸と平行に延びた領域である工程内帯と、終了軸から開始軸までの帯状の領域であり工程の終了から次の工程の開始までの工程間に対応し前記第1の軸と平行に延びた領域である工程間帯とが、前記第2の軸と平行な方向に沿って交互に並び、
    前記対象部分の強調表示は、前記適合する滞留状況が生じた工程間又は工程内に対応した工程間帯又は工程内帯のうちの、当該適合する滞留状況にある時間に対応した矩形部分を強調表示することである、
    請求項1に記載の製造管理支援システム。
  3. 各工程間帯の表示態様が、各工程内帯の表示態様と異なっている、
    請求項2に記載の製造管理支援システム。
  4. 前記適合する滞留状況は、いずれかの工程間及び/又はいずれかの工程内で滞留数が第1の閾値以上の状況、又は、前記第1の閾値より小さい第2の閾値未満の状況である、
    請求項2に記載の製造管理支援システム。
  5. 少なくとも1つの工程間及び/又は少なくとも1つの工程内について、前記第1の閾値及び前記第2の閾値の少なくとも1つは、当該工程間及び/又は当該工程内に依存した値である、
    請求項4に記載の製造管理支援システム。
  6. 各工程間帯及び各工程内帯の前記第2の軸に沿った長さは均一である、
    請求項2に記載の製造管理支援システム。
  7. 前記プロセッサ部は、前記適合する滞留状況が生じた工程間及び/又は工程内が2つ以上ある場合、2つ以上の工程間及び/又は工程内のうち、前記適合する滞留状況の発生回数及び累積時間のうちの少なくとも1つである発生頻度が相対的に高い工程間及び/又は工程内を強調表示する、
    請求項2に記載の製造管理支援システム。
  8. 前記プロセッサ部は、
    前記実績情報を基に、少なくとも1つの工程について、対象時刻群の有無を判断し、
    前記少なくとも1つの工程について、前記対象時刻群は、終了時刻群と開始時刻群とのうち少なくとも1つであり、
    前記少なくとも1つの工程について、前記終了時刻群は、次工程の開始時刻間隔よりも短い終了時刻間隔を構成する2以上の終了時刻であり連続した2以上の製品にそれぞれ対応した2以上の終了時刻であり、
    前記少なくとも1つの工程について、前記開始時刻群は、前工程の終了時刻間隔よりも長い開始時刻間隔を構成する2以上の開始時刻であり連続した2以上の製品にそれぞれ対応した2以上の開始時刻であり、
    前記対象時刻群があれば、前記対象時刻群を構成する2以上の時刻にそれぞれ対応した2以上の点を強調表示する、及び/又は、当該2以上の点をカバーする表示オブジェクトを当該2以上の点に重ねて又は当該2以上の点の背景として表示する、
    請求項2に記載の製造管理支援システム。
  9. 前記少なくとも1つの工程は、前記適合する滞留状況が属する工程間又は工程内を構成する工程であり、
    前記対象時刻群の有無は、前記適合する滞留状況にある時間の少なくとも一部を含む時間帯である影響時間帯について判断される、
    請求項8に記載の製造管理支援システム。
  10. 前記プロセッサ部は、
    前記実績情報を基に、前記表示対象期間における連続した2以上の製品の各々について、工程毎に、当該工程の開始時刻から当該工程の終了時刻までの時間である工程内滞留時間、及び/又は、当該工程の終了時刻から次の工程の開始時刻までの時間である工程間滞留時間を特定し、
    前記2以上の製品の各々についての各工程内滞留時間及び/又は各工程間滞留時間を基に所定の条件に適合する滞留の変化傾向があるか否かを判断し、
    当該適合する変化傾向があれば、当該適合する変化傾向が属する表示オブジェクトを強調表示する、
    請求項2に記載の製造管理支援システム。
  11. 前記適合する変化傾向が属する表示オブジェクトは、下記(x)及び(y)のうちの少なくとも1つである、
    (x)当該適合する変化傾向が属する工程間帯及び/又は工程内帯における、前記2以上の製品にそれぞれ対応する2以上の線分のうち、当該適合する変化傾向が属する線分、
    (y)当該適合する変化傾向が属する工程間帯及び/又は工程内帯における、当該適合する変化傾向が属する時間帯に応じた幅を有する矩形部分、
    請求項10に記載の製造管理支援システム。
  12. 前記プロセッサ部は、前記2以上の製品のうち先頭の製品以外の各製品について、
    各工程内について、当該製品の前の製品の工程内滞留時間から当該製品の工程内滞留時間を減じた値である工程内差分を特定し、及び/又は、
    各工程間について、当該製品の前の製品の工程間滞留時間から当該製品の工程間滞留時間を減じた値である工程間差分を特定し、
    前記適合する変化傾向は、下記の(a)乃至(d)のいずれかであり、且つ、下記の(a)乃至(d)の各々において、製品の工程内差分又は工程間差分と次の製品の工程内差分又は工程間差分との少なくとも一方は、その絶対値が閾値以上である工程内差分又は工程間差分である、
    (a)いずれかの工程内又は工程間について、製品の工程内差分又は工程間差分と次の製品の工程内差分又は工程間差分との和が正であり、当該次の製品の工程内差分又は工程間差分も正である、
    (b)いずれかの工程内又は工程間について、製品の工程内差分又は工程間差分と次の製品の工程内差分又は工程間差分との和が負であり、当該次の製品の工程内差分又は工程間差分も負である、
    (c)いずれかの工程内又は工程間について、製品の工程内差分又は工程間差分と次の製品の工程内差分又は工程間差分との和が正であり、当該次の製品の工程内差分又は工程間差分が負である、
    (d)いずれかの工程内又は工程間について、製品の工程内差分又は工程間差分と次の製品の工程内差分又は工程間差分との和が負であり、当該次の製品の工程内差分又は工程間差分が正である、
    請求項10に記載の製造管理支援システム。
  13. 前記適合する滞留状況は、工程間及び/又は工程内で滞留数が第1の閾値以上の状況、又は、前記第1の閾値より小さい第2の閾値未満の状況である、
    請求項1に記載の製造管理支援システム。
  14. 前記プロセッサ部は、
    前記実績情報を基に、前記表示対象期間における連続した2以上の製品の各々について、工程毎に、当該工程の実施時刻から次の工程の実施時刻までの時間である滞留時間を特定し、
    前記2以上の製品の各々についての各滞留時間を基に所定の条件に適合する滞留の変化傾向があるか否かを判断し、
    当該適合する変化傾向があれば、当該適合する変化傾向が属する表示オブジェクトを強調表示する、
    請求項1に記載の製造管理支援システム。
  15. 前記記憶部は、イベントの開始時刻と終了時刻のうち少なくとも開始時刻を含むイベント時間帯と当該イベントが発生した工程である発生工程とを表す情報を有するイベントデータをイベント毎に含んだイベント情報を格納し、
    前記プロセッサ部は、
    前記適合する滞留状況があれば、前記イベント情報を基に、下記の条件(c1)及び(c2)を満たすイベントの有無を判断し、
    (c1)当該適合する滞留状況が生じた工程間及び/又は工程内に発生工程が属する、
    (c2)当該適合する滞留状況にある時間の少なくとも一部を含む時間帯にイベント時間帯の少なくとも一部が属する、
    当該イベントがあれば、当該イベントのイベント時間帯に応じた長さであり前記第1の軸に平行の表示オブジェクトであるイベント表示オブジェクトを、前記ダイヤグラムチャートにおける、当該イベントの発生工程に一致する工程と当該イベントのイベント時間帯とに対応した位置に、重ねる、
    請求項1に記載の製造管理支援システム。
  16. 前記記憶部は、イベントの発生時刻と終了時刻のうち少なくとも発生時刻を含むイベント時間帯と当該イベントが発生した工程である発生工程とを表す情報を有するイベントデータをイベント毎に含んだイベント情報を格納し、
    前記1以上の時刻は、イベント時間帯が前記表示対象期間に属する少なくとも一部のイベントデータが示す全イベントのうちの少なくとも1つのイベントのイベント時間帯を含み分析対象として定義された時間帯である分析時間帯内である、
    請求項1に記載の製造管理支援システム。
  17. 複数の工程が実施される製造ラインに投入された製品毎の各工程の実施時刻を示す実績としての情報を含み製造の状況を示すダイヤグラムチャートの基になる実績情報を基に、表示対象期間における1以上の時刻の各々について工程間毎及び/又は工程内毎に当該時刻に存在する製品の数である滞留数を特定し、
    前記ダイヤグラムチャートは、第1の軸と、前記第1の軸と直交する第2の軸とを有する折れ線グラフであり、
    前記第1の軸は、時間に対応した軸であり、
    前記第2の軸は、工程に対応した軸であり、
    前記ダイヤグラムチャートは、前記複数の工程のうちの少なくとも1つの工程の実施時刻が前記表示対象期間に属する製品毎に折れ線を有し、
    各折れ線における点は、工程と当該工程の実施時刻とに対応しており、
    前記実績情報において、前記各工程の実施時刻は、前記各工程の開始時刻と終了時刻とのうちの少なくとも一方であり、
    前記1以上の時刻についてそれぞれ工程間毎及び/又は工程内毎に特定された滞留数に従う1以上の滞留状況に所定の条件に適合する滞留状況があるか否かを判断し、
    前記適合する滞留状況があれば、前記ダイヤグラムチャートのうちの、当該適合する滞留状況が生じた工程間及び/又は工程内と当該適合する滞留状況にある時間とに対応した部分である対象部分の強調表示を行う、
    製造管理支援方法。
  18. 複数の工程が実施される製造ラインに投入された製品毎の各工程の実施時刻を示す実績としての情報を含み製造の状況を示すダイヤグラムチャートの基になる実績情報を基に、表示対象期間における1以上の時刻の各々について工程間毎及び/又は工程内毎に当該時刻に存在する製品の数である滞留数を特定し、
    前記ダイヤグラムチャートは、第1の軸と、前記第1の軸と直交する第2の軸とを有する折れ線グラフであり、
    前記第1の軸は、時間に対応した軸であり、
    前記第2の軸は、工程に対応した軸であり、
    前記ダイヤグラムチャートは、前記複数の工程のうちの少なくとも1つの工程の実施時刻が前記表示対象期間に属する製品毎に折れ線を有し、
    各折れ線における点は、工程と当該工程の実施時刻とに対応しており、
    前記実績情報において、前記各工程の実施時刻は、前記各工程の開始時刻と終了時刻とのうちの少なくとも一方であり、
    前記1以上の時刻についてそれぞれ工程間毎及び/又は工程内毎に特定された滞留数に従う1以上の滞留状況に所定の条件に適合する滞留状況があるか否かを判断し、
    前記適合する滞留状況があれば、前記ダイヤグラムチャートのうちの、当該適合する滞留状況が生じた工程間及び/又は工程内と当該適合する滞留状況にある時間とに対応した部分である対象部分の強調表示を行う、ことを計算機に実行させるためのコンピュータプログラム。
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