JP2015136728A - 複合プレス型のカム装置および複合プレス加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フランジ曲げ加工とピアス穴加工とを円滑に且つ精度良く施すことができる複合プレス型のカム装置を提供する。【解決手段】カムドライバ12側の半円柱状のセクショナルカムドライバ14と、カムスライダ5側の同じく半円柱状のセクショナルカムドライバ7との摺接によりカムスライダ5を駆動して、セクショナルダイ6とコラプスポンチ4との協働によりフランジ曲げ加工を施す。フランジ曲げ加工完了後に、第2カムドライバ13によりカムスライダ8上の第2カムスライダ8を駆動させて、フランジ部Fに対してピアス穴の加工を施す。同一工程内で双方の加工を個別に行うことで、ピアス穴の変形を防止する。【選択図】図3

Description

本発明は、少なくとも二種類のプレス加工を一工程内で行うようにした複合プレス型のカム装置および複合プレス加工方法に関する。
ベンドカム装置と称されるプレス型のカム装置が特許文献1として提案されている。この特許文献1に記載されたベンドカム装置では、下型にカムスライダを、上型にカムドライバをそれぞれに設け、上型の下降動作に基づくカムドライバとカムスライダとの摺接により当該カムスライダを前進動作せて、下型とカムスライダとの協働により所定の加工、例えばフランジ曲げ加工を施すようにしたものであって、カムスライダおよびカムドライバとして、半円筒状の回転部材をその円筒面を回動摺動面としてそれぞれに設けたものである。
特開昭62−296915号公報
特許文献1に記載されたベンドカム装置において、カムスライダにピアス穴加工用のピアスポンチを組み込み、フランジ曲げ加工に続いてそのフランジ部に対するピアス穴加工まで同一工程内で完了させてしまいたいとの要請がある。
このような場合、カム駆動されたカムスライダは直線的にスライド変位するだけであるので、カムスライダが前進限位置に到達してフランジ曲げ加工が完了するのを待ってピアス穴加工を施すことはできない。言い換えならば、カムスライダのスライドストロークの末期に、フランジ曲げ加工の末期加工と同時並行的にピアス穴加工までも終える必要がある。そのため、フランジ部の曲げ加工に伴う引き込まれ変形中にそのフランジ部に対してピアス穴加工を施すことになり、例えば本来は円形でなければならないピアス穴が長円形に変形したり、あるいはピアス穴の周縁部に「まくれ」と称される隆起部が発生し、ピアス穴の加工精度の向上が望めない。
本発明はこのような課題に着目してなされたもので、上記フランジ曲げ加工とピアス穴加工とに代表されるような二種類の加工を円滑に且つ精度良く施すことができるように考慮された複合プレス型のカム装置を提供するものである。
本発明は、上記上型側のカムドライバおよび下型側のカムスライダに、上型の昇降方向およびカムスライダのスライド方向に共に直交する軸心周りに回動可能な半円柱状のセクショナルカムドライバをその円筒面を回動摺動面としてそれぞれに設け、上記カムスライダには当該カムスライダと同方向にスライド可能な第2カムスライダを、上記上型には上記第2カムスライダと摺接して当該第2カムスライダを駆動させる第2カムドライバをそれぞれに設けるものとする。
そして、上記上型の下降動作に基づいて、双方のセクショナルカムドライバ同士の摺接によりカムスライダを前進動作させて、当該カムスライダと下型との協働によりワークの端部にフランジ曲げ加工を施すとともに、上記カムスライダの前進動作よりも遅れて、第2カムドライバと第2カムスライダとの摺接によりさらに当該第2カムスライダを前進動作させて、当該第2カムスライダと下型との協働により、先に曲げ加工されたフランジ部に対し切断加工を施すようにしたものである。
また、本発明に他の発明は、上記技術を複合プレス加工方法として捉えて、上記上型の下降動作に基づいて、双方のセクショナルカムドライバ同士の摺接によりカムスライダを前進動作させて、当該カムスライダと下型との協働によりワークの端部にフランジ曲げ加工を施し、上記カムスライダの前進動作よりも遅れて、第2カムドライバと第2カムスライダとの摺接によりさらに当該第2カムスライダを前進動作させて、当該第2カムスライダと下型との協働により、先に曲げ加工されたフランジ部に対し切断加工を施すようにしたものである。
本発明によれば、フランジ曲げ加工のためのカムスライダと切断加工のための第2カムスライダがそれぞれに独立していて、独自のタイミングでそれぞれの加工を行うことができるので、特にピアス穴加工等の切断加工の加工精度が向上し、プレス加工後のワークの品質向上に貢献できる。
本発明に係るカム装置の第1の実施の形態を示す図で、上型が上死点にある状態での構成説明図。 (A),(B)共に図1に示したカム装置の作動説明図。 (A),(B)共に図1に示したカム装置の作動説明図。 (A),(B)共に図1に示したカム装置の作動説明図。 成形後のワークの要部拡大図。 図1〜4に示した上型のプレスストロークとカムスライダのスライドストロークとの関係を示す作動線図。 本発明に係るカム装置の第2の実施の形態を示す要部説明図。 図7における上型のプレスストロークとカムスライダのスライドストロークとの関係を示す作動線図。 本発明に係るカム装置の第3の実施の形態を示す要部説明図。 図9における上型のプレスストロークとカムスライダのスライドストロークとの関係を示す作動線図。 本発明に係るカム装置の第4の実施の形態を示す要部説明図。 本発明に係るカム装置の第5の実施の形態を示す要部説明図。 本発明に係るカム装置の第6の実施の形態を示す図で、下型の要部斜視図。 (A),(B)共に図13に示したカム装置のカムスライダが後退する際の作動説明図。
図1は本発明に係る複合プレス型のカム装置を実施するためのより具体的な第1の形態を示し、上型が上死点位置にある状態を示している。
プレス型は、下型1と、この下型1に対して昇降可能な上型2とから構成される。下型1は、バックアップ縦壁部3aを有する下ホルダ3の上にコラプスポンチ4を固定したものであり、下ホルダ3上に、コラプスポンチ4に対して進退移動可能なカムスライダ5を搭載してある。コラプスポンチ4上には、加工対象ワークとして例えば予め絞り加工が施された三次元形状のパネル状のワークWが投入されて位置決め載置される。また、コラプスポンチ4にはフランジ曲げ加工のためのオーバーハング部4aが形成されているとともに、ピアス穴加工のためのダイ穴4bが形成されている。コラプスポンチ4は下ホルダ3上を水平方向にスライド移動可能であり、例えば成形後のワークWをリフトアップして取り出す際に、アンダーカットの関係を回避する目的で図示しないエアシリンダ等にてスライド駆動される。
カムスライダ5はその前面側にフランジ曲げ加工のためのセクショナルダイ6が装着されているとともに、背面側には傾斜カム面5aと鉛直な規制面5bとが形成されている。そして、傾斜カム面5aと規制面5bとにまたがるようにして、回動可能な半円筒状のセクショナルカムドライバ7をその円筒面を回動摺動面(軸受面)として設けてある。このセクショナルカムドライバ7は平坦なカム面7aを有していて、上型2の昇降方向およびカムスライダ5のスライド方向と共に直交する軸心5c回りに回動可能となっている。図1ではカムスライダ5が後退限位置にある状態を示しており、カムスライダ5は図示しないリターンスプリング等にて常に後退方向に付勢されているとともに、同じく図示しないストッパにて後退限位置に位置決めされている。この状態では、セクショナルカムドライバ7の平坦なカム面7aはカムスライダ5の傾斜カム面5aと同一平面をなして、カムスライダ5の後方側(カムスライダ5の反前進方向)に向かって下り勾配で傾斜している。
さらに、カムスライダ5にはカムスライダ5自体と同方向にスライド可能な第2カムスライダ8を搭載してあり、この第2カムスライダ8には背面側に傾斜カム面8aを形成してあるとともに、前側にセクショナルダイ6をガイドとするピアスポンチ9を設けてある。このピアスポンチ9はコラプスポンチ4側のダイ穴4bと同一軸線上に位置している。先に述べたように、図1ではカムスライダ5が後退限位置にある状態を示しており、この状態では第2カムスライダ8も後退限位置で待機している。この第2カムスライダ8は図示しないリターンスプリング等にて常に後退方向に付勢されているとともに、同じく図示しないストッパにて後退限位置に位置決めされている。
その一方、上型2は、上ホルダ10に、コラプスポンチ4上のワークWを加圧拘束するためのパッド11を図示しない弾性体を介して上下動可能に弾性支持させたものであり、上ホルダ10には下型1側のカムスライダ5に対応するカムドライバ12を設けてあるとともに、同じく下型1側の第2カムスライダ8に対応する第2カムドライバ13を設けてある。カムドライバ12には下型1側のカムスライダ5と同様に、回動可能な半円筒状のセクショナルカムドライバ14をその円筒面を回動摺動面(軸受面)として設けてある。このセクショナルカムドライバ14は平坦なカム面14aを有していて、上型2の昇降方向およびカムスライダ5のスライド方向と共に直交する軸心14b回りに回動可能となっている。先に述べたように、図1では上型2が上死点位置にあり、且つカムスライダ5が後退限位置にある状態を示しており、この状態では、セクショナルカムドライバ14の平坦なカム面14aは下型1側のセクショナルカムドライバ7の平坦なカム面7aと同方向に下り勾配で傾斜している。
したがって、このように構成された複合プレス型のカム装置によれば、図2の(A)に示すように、下型1側に投入されたワークWがコラプスポンチ4上に正しく位置決めされると、同図(B)に示すように、上型2がプレススライドとともに下降する。この上型2の下降に伴い、最初にパッド11がワークWに当接して加圧拘束するとともに、カムドライバ12が下ホルダ3のバックアップ縦壁部3aにて案内されるようになる。
さらに上型2が下降すると、図3の(A)に示すように、カムドライバ12側におけるセクショナルカムドライバ14のカム面14aがカムスライダ5側の傾斜カム面5aおよびセクショナルカムドライバ7のカム面7aと摺接するようになる。そして、カムドライバ12側におけるセクショナルカムドライバ14のカム面14aがカムスライダ5側の傾斜カム面5aに接触して状態では、双方のセクショナルカムドライバ7,14同士は回動することなく互いに相対移動するだけであり、それに伴ってカムスライダ5を徐々に前進動作させる。これにより、カムスライダ5の先端のセクショナルダイ6はコラプスポンチ4側のオーバーハング部4aと協働して、ワークWの端部に対してフランジ曲げ加工を開始する。
図3の(A)の状態からさらに上型2が下降すると、同図(B)に示すように、
カムドライバ12側におけるセクショナルカムドライバ14のカム面14aがカムスライダ5側の傾斜カム面5aから外れるようになり、双方のセクショナルカムドライバ7,14はカム面7a,14a同士で摺接しながら時計回り方向に一体的に回動し、それに伴ってカムスライダ5をさらにコラプスポンチ4に対して前進動作させる。これにより、セクショナルダイ6とコラプスポンチ4側のオーバーハング部4aとの協働によるフランジ部Fの曲折成形が一段と進行する。
そして、図4の(A)に示すように、双方のセクショナルカムドライバ7,14のカム面7a,14a同士が鉛直姿勢となると、上型2側の第2カムドライバ13が第2カムスライダ8の傾斜カム面8aに接触するようになる。
ここで、上記のように双方のセクショナルカムドライバ7,14のカム面7a,14a同士が鉛直姿勢となることは、同図(B)に示すように、カムドライバ12側のセクショナルカムドライバ14が同時にカムスライダ5の背面の規制面5bとも摺接するようになる。これにより、さらなる下型2の下降動作は許容されるものの、その時点でカムスライダ5は前進限位置に到達して停止する。これをもってフランジ部Fの成形が完了する。
さらに、カムスライダ5が前進限位置で停止するのと相前後して、先に述べたように、上型2側の第2カムドライバ13がカムスライダ5上の第2カムスライダ8に摺接するようになり、上記のようにカムスライダ5が前進限位置で停止するのを待って第2カムスライダ8を前進動作させる。これにより、図4の(B)に示すように、第2カムスライダ8の先端のピアスポンチ9がコラプスポンチ4側のダイ穴4bと噛み合い、既に成形が完了しているフランジ部Fに対してピアス穴加工を施すことになる。そして、以上をもってワークWに対するフランジ曲げ加工とピアス穴加工とが終了したことになる。なお、ピアス穴Pが形成されたワークWのフランジ部Fを図5に示す。
この時点で上型2は下死点に到達しているので、上型2は下死点から再び上昇し始め、上記一連の動作とは逆の動作をもって図2の(A)の状態に復帰することになる。なお、カムスライダ5および双方の半円柱状のセクショナルカムドライバ71,4は、図2の(A)の初期状態に復帰できるように、図示しないリターンスプリング等で付勢されている。
図6は上記フランジ曲げ−ピアス加工の複合加工における上型2のプレスストローク(距離)とカムスライダ5のスライドストローク(距離)との関係を示していて、P1位置においてカムスライダ5が前進限位置に到達してフランジ部Fの成形が完了し、同時にそのP1位置からピアス穴Pの加工が開始されることを意味している。つまり、P1位置は、双方のセクショナルカムドライバ7,14のカム面7a,14a同士が鉛直姿勢となったタイミングでもあることを示していて、P1位置以降はカムスライダ5が前進限位置に停止したままでさらなる上型2の下降が許容されて、第2カムスライダ8によるピアス穴加工が施されることが理解できる。
このように本実施に形態によれば、フランジ部Fの成形が完了した後であって且つカムスライダ5が停止している状態で、カムスライダ5に対してさらに前進動作する第2カムスライダ8によってピアス穴加工が施されることになるので、フランジ曲げ加工とピアス穴加工とを一工程内で複合加工として行えることはもちろんのこと、加工後のピアス穴Pが変形することなければ「まくれ」といった隆起部の発生もなく、ピアス穴の加工精度が向上する。
図7は本発明に係る複合プレス型のカム装置の第2の実施の形態を示す図で、第1の実施の形態である図1および図4の(B)と共通する部分には同一符号を付してある。ただし、図7では図面の錯綜過を避けるために、図4の(B)で示されている第2カムドライバ13および第2カムスライダ8等は図示省略してある。
図7に示した第2の実施の形態では、カムスライダ5の背面側の規制面15bを鉛直面ではなく比較的急勾配の傾斜面とし、そのカムスライダ5の後方側(反前進方向側)に向かって急勾配で下り勾配となる傾斜面として形成してある。
この第2の実施の形態では、図7に示すように、互いに摺接し合う双方のセクショナルカムドライバ7,14のカム面7a,14a同士が鉛直姿勢となる前に、カムドライバ12側におけるセクショナルカムドライバ14のカム面14aが規制面15bに当接した時点で双方のセクショナルカムドライバ7,14の回動が停止するようにしたものである。そして、双方のセクショナルカムドライバ7,14の回動が停止しても、カムドライバ12側におけるセクショナルカムドライバ14のカム面14aはカムスライダ5側のセクショナルカムドライバ7のカム面7aおよび急勾配で傾斜している規制面15bの双方に接触しているので、上型2がなおも下降すればそれに応じてカムスライダ5も前進動作することが可能である。
図8は図7における上型2のプレスストローク(距離)とカムスライダ5のスライドストローク(距離)との関係を示していて、P1位置において双方のセクショナルカムドライバ7,14の回動が停止するものの、P1位置以降も上型2が下死点に達するまでは微小量だけカムスライダ5が前進動作することが理解できる。
この第2の実施の形態によれば、上型2が下死点に達するまでカムスライダ5を微小量ずつ前進動作させてフランジ部Fを加圧し続けることができるので、フランジ部Fの成形精度が向上する。このことは、同時にカムスライダ5が微小量ずつ前進動作している過程において、そのカムスライダ5に対してさらに第2カムスライダ8が前進動作することでピアス穴加工が施されることを意味しているが、フランジ部Fの成形がほぼ完了しているタイミングでピアス穴加工を施すことになるので、ピアス穴Pの変形を招くことがない。
図9は本発明に係る複合プレス型のカム装置の第3の実施の形態を示す図で、第1の実施の形態である図1および図4の(B)と共通する部分には同一符号を付してある。ただし、図9では図面の錯綜過を避けるために、図4の(B)で示されている第2カムドライバ13および第2カムスライダ8等は図示省略してある。
図9に示した第3の実施の形態では、カムスライダ5の背面側の規制面25bを鉛直面ではなく比較的急勾配の傾斜面とし、図2の第2の実施の形態とは逆に、そのカムスライダ5の前方側(前進方向側)に向かって急勾配で下り勾配となる傾斜面として形成してある。
この第3の実施の形態では、図9に示すように、互いに摺接し合う双方のセクショナルカムドライバ7,14のカム面7a,14a同士が鉛直姿勢を過ぎ、カムドライバ12側におけるセクショナルカムドライバ14のカム面14aが規制面25bに当接した時点で双方のセクショナルカムドライバ7,14の回動が停止するようにしたものである。そして、双方のセクショナルカムドライバ7,14の回動が停止しても、カムドライバ12側におけるセクショナルカムドライバ14のカム面14aはセクショナルカムドライバ7のカム面7aおよび急勾配で傾斜している規制面25bの双方に接触しているので、上型2がなおも下降すればそれに応じてカムスライダ5は後退動作することになる。
図10は図9における上型2のプレスストローク(距離)とカムスライダ5のスライドストローク(距離)との関係を示していて、P1位置において双方のセクショナルカムドライバ7,14の回動が停止するものの、P1位置以降で上型2が下死点に達するまでは微小量だけカムスライダ5が後退動作することが理解できる。つまり、フランジ部Fの成形を終えたカムスライダ5が成形反力で戻されるような挙動をすることになる。
この第3の実施の形態によれば、フランジ部Fの成形が完了したP1位置以降において、カムスライダ5が微小量だけ後退することは成形後のフランジ部Fに及ぼす加圧力を弱めることを意味し、その分だけ他の成形部位での成形力を大きくすることが可能となる。
図11は本発明に係る複合プレス型のカム装置の第4の実施の形態を示す図で、第1の実施の形態である図1および図4の(B)と共通する部分には同一符号を付してある。
図11に示す第4の実施の形態では、図4の(B)と比較すると明らかなように、第2カムスライダ8の先端のピアスポンチ9に代えてトリムダイ19を具備させる一方、コラプスポンチ4側には上記トリムダイ19に対応するポンチ刃4cを形成したものである。そして、図4(B)に示したピアスポンチ9によるピアス穴加工と同じタイミングでトリムダイ19を作動させ、トリムダイ19とポンチ刃4cとの噛み合いによるせん断作用に基づいて、成形後のフランジ部Fの端部をスクラップとして切断するようにしたものである。この場合にも、正確なトリミング加工が行える利点がある。
図12は本発明に係る複合プレス型のカム装置の第5の実施の形態を示す図で、第1の実施の形態である図1および図4の(B)と共通する部分には同一符号を付してある。ただし、図12では図面の錯綜過を避けるために、図4の(B)で示されている第2カムドライバ13および第2カムスライダ8等は図示省略してある。
この第5の実施の形態では、互いに摺接している双方のセクショナルカムドライバ7,14のカム面7a,14a同士が鉛直姿勢となった状態で、それらの双方のセクショナルカムドライバ7,14のカム面7a,14a同士の間に図4の(B)のような段差が生じることがないように、予め双方のセクショナルカムドライバ7,14に延長部7b,14bを形成したものである。これにより、図12に示すように、双方のセクショナルカムドライバ7,14のカム面7a,14a同士が鉛直姿勢となった状態では、両者が共にそのカム面7a,14aの全面で摺接するようになり、特にフランジ部Fの成形末期に大きな成形力を要する場合に好適なものとなる。
図13,14は本発明に係る複合プレス型のカム装置の第6の実施の形態を示す図で、カムスライダ5を含む下型1の要部の構造を示している。なお、図13,14では、図1に示されている第2のカムスライダ8等は図示省略している。
図13に示すように、カムスライダ5に設けられた半円柱状のセクショナルカムドライバ7の一端に腕部17を突出形成してある一方、カムスライダ5が搭載された下ホルダ3のバックアップ側壁部3aにはセクショナルカムドライバ7側に向けて規制ブロック16を設けてある。規制ブロック16の先端面は傾斜面16aとなっている。これらの腕部17と規制ブロック16はセクショナルカムドライバ7のための強制復帰機構18を形成している。
そして、図14の(A)に示すように、加工を終えたカムスライダ5が図示しないリターンスプリングの力で下ホルダ3上を後退動作しているタイミングで、規制ブロック16が腕部17に当接してセクショナルカムドライバ7を強制的に押し戻し、同図(B)に示すように、カムスライダ5が後退限位置に到達した時点でカムスライダ5上のセクショナルカムドライバ7を初期位置、すなわちセクショナルカムドライバ7のカム面7aがカムスライダ5の傾斜カム面5aと同一平面上に位置するようになるまで強制的に復帰させることになる。
この第6の実施の形態によれば、カムスライダ5が後退限位置に戻った際に、同時にセクショナルカムドライバ7が内蔵されているリターンスプリング等にて初期状態に戻らなかったような場合に、そのセクショナルカムドライバ7を強制的に初期状態に復帰させることができ、カム装置の作動信頼性が向上することになる。
1…下型
2…上型
3…下ホルダ
4…コラプスポンチ
4b…ダイ穴
5…カムスライダ
5a…傾斜カム面
5b…規制面
6…セクショナルダイ
7…セクショナルカムドライバ
7a…カム面
8…第2カムスライダ
9…ピアスポンチ
10…上ホルダ
11…パッド
12…カムドライバ
13…第2カムドライバ
14…セクショナルカムドライバ
14a…カム面
F…フランジ部
P…ピアス穴
W…ワーク
18…強制復帰機構

Claims (12)

  1. 加工対象となるパネル状のワークが位置決め載置される下型にカムスライダを設けるとともに、
    上型にカムドライバを設け、
    上型の下降動作に基づくカムドライバとカムスライダとの摺接により当該カムスライダを前進動作させて、下型とカムスライダとの協働により所定の加工を施すようにしたプレス型のカム装置であって、
    上記カムドライバおよびカムスライダに、上型の昇降方向およびカムスライダのスライド方向に共に直交する軸心周りに回動可能な半円柱状のセクショナルカムドライバをその円筒面を回動摺動面としてそれぞれに設け、
    上記カムスライダには当該カムスライダと同方向にスライド可能な第2カムスライダを、上記上型には上記第2カムスライダと摺接して当該第2カムスライダを駆動させる第2カムドライバをそれぞれに設け、
    上記上型の下降動作に基づいて、双方のセクショナルカムドライバ同士の摺接によりカムスライダを前進動作させて、当該カムスライダと下型との協働によりワークの端部にフランジ曲げ加工を施すとともに、
    上記カムスライダの前進動作よりも遅れて、第2カムドライバと第2カムスライダとの摺接によりさらに当該第2カムスライダを前進動作させて、当該第2カムスライダと下型との協働により、先に曲げ加工されたフランジ部に対し切断加工を施すようになっていることを特徴とする複合プレス型のカム装置。
  2. 上記各セクショナルカムドライバは両者の非接触状態で共に同じ向きの傾斜面となる平坦なカム面を有していることを特徴とする請求項1に記載の複合プレス型のカム装置。
  3. 上記カムスライダの背面には鉛直な規制面が形成されていて、
    互いに摺接した双方のセクショナルカムドライバ同士は下型の下降動作に伴って鉛直姿勢へと徐々に向きを変えるとともに、
    上型の下降動作の末期には、カムドライバ側におけるセクショナルカムドライバは上記カムスライダの規制面と摺接して、カムスライダが前進限位置に到達した以降も上型のさらなる下降動作を許容するようになっていることを特徴とする請求項2に記載の複合プレス型のカム装置。
  4. 上記カムスライダの背面には当該カムスライダの反対前進方向側に向かって下り勾配となる規制面が形成されていて、
    互いに摺接した双方のセクショナルカムドライバ同士は、下型の下降動作に伴って鉛直姿勢へと徐々に向きを変えるとともに、
    上型の下降動作の末期には、カムドライバ側におけるセクショナルカムドライバは上記カムスライダの規制面と摺接して、上型が下死点に到達するまでカムスライダをなおも微小量だけ前進動作させるようになっていることを特徴とする請求項2に記載の複合プレス型のカム装置。
  5. 上記カムスライダの背面には当該カムスライダの前進方向側に向かって下り勾配となる規制面が形成されていて、
    互いに摺接した双方のセクショナルカムドライバ同士は、下型の下降動作に伴って鉛直姿勢へと徐々に向きを変えるとともに、
    上型の下降動作の末期には、カムドライバ側におけるセクショナルカムドライバは上記カムスライダの規制面と摺接して、上型が下死点に到達するまで前進限位置からのカムスライダの微小量の後退動作を許容するようになっていることを特徴とする請求項2に記載の複合プレス型のカム装置。
  6. 上記カムスライダが前進限位置に到達した時点で、互いに摺接した双方のセクショナルカムドライバ同士が全面接触するようになっていることを特徴とする請求項3に記載の複合プレス型のカム装置。
  7. 上記カムスライダが前進限位置から後退する際に、当該カムスライダ側のセクショナルカムドライバを強制的に初期状態に復帰させる強制復帰機構を設けてあることを特徴とする請求項3に記載の複合プレス型のカム装置。
  8. 上記切断加工は、先に曲げ加工されたフランジ部に対するピアス穴加工であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の複合プレス型のカム装置。
  9. 上記切断加工は、先に曲げ加工されたフランジ部に対するトリミング加工であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の複合プレス型のカム装置。
  10. 加工対象となるパネル状のワークが位置決め載置される下型にカムスライダを設けるとともに、
    上型にカムドライバを設け、
    上型の下降動作に基づくカムドライバとカムスライダとの摺接により当該カムスライダを前進動作させて、下型とカムスライダとの協働により所定の加工を施すようにしたプレス加工方法であって、
    上記カムドライバおよびカムスライダに、上型の昇降方向およびカムスライダのスライド方向に共に直交する軸心周りに回動可能な半円柱状のセクショナルカムドライバをその円筒面を回動摺動面としてそれぞれに設けるとともに、
    上記カムスライダには当該カムスライダと同方向にスライド可能な第2カムスライダを、上記上型には上記第2カムスライダと摺接して当該第2カムスライダを駆動させる第2カムドライバをそれぞれに設け、
    上記上型の下降動作に基づいて、双方のセクショナルカムドライバ同士の摺接によりカムスライダを前進動作させて、当該カムスライダと下型との協働によりワークの端部にフランジ曲げ加工を施し、
    上記カムスライダの前進動作よりも遅れて、第2カムドライバと第2カムスライダとの摺接によりさらに当該第2カムスライダを前進動作させて、当該第2カムスライダと下型との協働により、先に曲げ加工されたフランジ部に対し切断加工を施すことを特徴とする複合プレス加工方法。
  11. 上記切断加工は、先に曲げ加工されたフランジ部に対するピアス穴加工であることを特徴とする請求項10に記載の複合プレス加工方法。
  12. 上記切断加工は、先に曲げ加工されたフランジ部に対するトリミング加工であることを特徴とする請求項10に記載の複合プレス加工方法。
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