JP2015136721A - キャリア、およびキャリアの作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャリアをプレスにより成型する際の歩留まりを向上させる。【解決手段】遊星歯車機構のピニオンギヤの支持部5が、有底円筒形状のキャリアベース部2に設けられたキャリア1を、一枚のブランク板から作製する方法であって、ブランク板の支持部となる領域に設けた貫通孔を、バーリング加工により拡径しつつ、拡径した貫通孔を囲む筒状壁を、前記ブランク板から一方側に突出させて形成するステップと、前記ブランク板を厚み方向に貫通する貫通部を、前記筒状壁の周方向における一カ所に前記ブランク板との接続部を残しつつ、前記筒状壁の外周に沿って形成するステップと、前記筒状壁と前記基部との接続部を支点として、前記筒状壁を前記基部の他方側に引き起こして、前記ピニオンギヤの支持部を形成するステップと、を有することを特徴とする方法【選択図】図3

Description

本発明は、遊星歯車機構のキャリア、およびキャリアの作製方法に関する。
遊星歯車機構は、サンギヤと、サンギヤの外周を囲むリングギヤとの間に、複数のピニオンギヤを配置した基本構成を有している。
ピニオンギヤの各々は、共通のキャリアで回転可能に支持されており、この状態において各ピニオンギヤは、内径側に位置するサンギヤと、外径側に位置するリングギヤとに、それぞれ噛合している。
特許文献1には、キャリアにおけるピニオンギヤの支持部を、プレスにより作製する方法が開示されており、有底円筒形状のキャリアベース部の内側に、ピニオンギヤの支持部が設けられたキャリアを、一枚のブランク板から作製することが開示されている。
特開2012−107712号公報
特許文献1に開示された方法では、有底円筒形状のキャリアベース部の他に、ピニオンギヤの支持部も絞り加工により成型されるので、キャリアの成型が完了するまでに行われる絞り加工の回数が、キャリアベース部のみを絞り加工により形成する場合よりも多くなっている。
ここで、キャリアを成型する際に最初に用意するブランク板は、絞り加工に用いられる面積を考慮して大きくする必要があるので、絞り加工の回数が多くなるほど、より大きい面積のブランク板を用意する必要がある。
しかし、絞り加工を行うブランク板の面積が大きくなると、絞り加工時にシワが生じ易くなる。そのため、特許文献1の方法でキャリアを成型すると、シワのある成形品が多く得られる傾向があり、結果として、成形品であるキャリアの歩留まりが悪くなってしまう。
そこで、プレスにより成型されるキャリアの歩留まりを向上させることが求められている。
本発明は、
有底円筒形状のキャリアベース部にピニオンギヤの支持部が設けられたキャリアを、一枚のブランク板から作製するキャリアの作製方法であって、
前記ブランク板を打ち抜いて得られた円板状のワークにおいて、前記支持部となる領域に形成された貫通孔をバーリング加工により拡径しつつ、拡径した貫通孔を囲む筒状壁を、前記ワークの一方側に突出させて形成するステップと、
前記ワークを厚み方向に貫通する貫通部を、前記筒状壁の周方向における一カ所に前記ワークとの接続部を残しつつ、前記筒状壁の外周に沿って形成するステップと、
前記筒状壁と前記ワークとの接続部を起点として、前記筒状壁を前記ワークの他方側に引き起こして、前記ピニオンギヤの支持部を形成するステップと、を有する構成のキャリアの作製方法とした。
本発明によれば、絞り加工を行うことなくピニオンギヤの支持部が形成されるので、キャリアを作製する際に行われる絞り加工の回数を、有底円筒形状のキャリアベース部を成型する際の1回にすることができる
よって、絞り加工の回数が少なくなった分だけ、最初に用意するブランク板の大きさが小さくなるので、キャリアを作製する途中でのしわの発生が抑えられて、キャリアを作製する際の歩留まりが向上することになる。
実施の形態にかかるキャリアの斜視図である。 実施の形態にかかるキャリアを説明する図である。 実施の形態にかかるキャリアの作製方法のフローチャートである。 実施の形態にかかるキャリアの作製方法を説明する図である。 実施の形態にかかるキャリアの作製方法を説明する図である。 実施の形態にかかるキャリアの作製方法を説明する図である。 実施の形態にかかるキャリアの作製方法を説明する図である。 実施の形態にかかるキャリアの作製方法を説明する図である。 実施の形態にかかるキャリアの作製方法を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態にかかるキャリア1を説明する。
図1は、実施の形態にかかるキャリアの作製方法により作製されるキャリア1の斜視図である。図2は、キャリア1を説明する図であって、(a)は平面図であり、(b)は(a)におけるA−A線に沿ってキャリア1を切断した断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B線に沿ってキャリア1を切断した断面図である。
自動変速機においてキャリア1は、遊星歯車機構のサンギヤ(図示せず)の回転軸(軸線X)と同軸に設けられており、このキャリア1では、有底円筒形状のキャリアベース部2の内側に、ピニオンギヤ(図示せず)の支持部5が設けられている。
キャリアベース部2は、軸線Xの軸方向から見てリング形状を成す基部3と、この基部3の周縁を全周に亘って囲む周壁部4と、を有している。
周壁部4の上部には、軸線Xの軸方向に延びるスプライン溝41が、軸線X回りの周方向の全周に亘って設けられており、周壁部4の上部側は、クラッチ板(図示せず)が係合するクラッチハブ42となっている。
基部3の中央には、サンギヤの回転軸(図示せず)を挿通させる開口31が、基部3を厚み方向に貫通して形成されており、この開口31の径方向外側に加工孔6が形成されている。
この加工孔6もまた、基部3を厚み方向に貫通して形成されており、加工孔6は、軸線X周りの周方向に等間隔で3つ設けられている。
図2に示すように、平面視において加工孔6の内径側の側縁6aは、基部3の直径線Lnに直交する直線Lmに沿って直線状に形成されており、この側縁6aには、筒形状の支持部5が接続されている。
図2の(b)、(c)に示すように、支持部5は、ピニオンギヤの回転軸を支持する支持壁部51、52と、これら支持壁部51、52の端部同士を接続する側壁部53、54とを有している。
支持壁部51、52は、基部3に対して平行に伸びる直線Yを挟んで対称となる位置で、互いに平行に設けられている。
この支持壁部51、52には、ピニオンギヤの回転軸を支持する支持孔51a、52aが、厚み方向に貫通して形成されており、これら支持孔51a、52aは、軸線Xに対して平行な軸線X1上で同軸に形成されている。
そのため、ピニオンギヤの回転軸を支持孔51a、52aで支持させると、ピニオンギヤは、キャリア1の回転軸(軸線X)に対して平行な軸線X1回りに回転可能とされた状態で設けられるようになっている。
支持壁部51、52の端部同士を接続する側壁部53、54は、軸線X1を挟んで対称となる位置で、これら支持壁部51、52に対して直交する向きで設けられており、側壁部53、54と支持壁部51、52との接続部には曲面加工が施されている。
支持壁部51、52と側壁部53、54とで囲まれた支持部5の内側の空間は、ピニオンギヤを収容する収容部55となっている。
支持部5の各々は、側壁部52が加工孔6の側縁6aに接続されており、支持部5の各々は、加工孔6の側縁6aで片持ち支持された状態で、基部3に対して平行に設けられている(図2の(b)参照)。
さらに、この状態において支持部5は、軸線Xの径方向から見て、収容部55を、軸線Xに直交する直線Yに沿わせており(図2の(b)参照)、軸線Xの軸方向から見て、支持部5におけるピニオンギヤの収容部55は、軸線Xの径方向(直径線Lnの軸方向)に開口を向けて配置されている。
以下、一枚のブランク板からのキャリア1の作製を説明する。
図3は、キャリア1の作製工程のフローチャートである。
図4は、打ち抜き工程で作製されるワーク100Aを説明する図であり、(a)は、斜視図であり、(b)は、(a)における面Aで基部101を切断した面図である。
図5は、バーリング工程により得られるワーク100Bであって、筒状壁104が形成されたワーク100Bを説明する図であり、(a)は、斜視図であり、(b)は、(a)における面Aで基部101を切断した断面図である。
図6は、孔空け工程により得られるワーク100Cであって、支持部5が形成されたワーク100Cを説明する図であり、(a)は、斜視図であり、(b)は、(a)における面Aで基部101を切断した断面図であり、(c)は、(b)におけるB−B矢視図である。
図7は、引き起こし工程により得られるワーク100Dであって、支持部5が引き起こされたワーク100Dを説明する図であり、(a)は、斜視図であり、(b)は、(a)における面Aで基部101を切断した断面図である。
図8は、絞り工程により得られるワーク100Eの斜視図であり、図9は、しごき工程により得られるワーク100Fの斜視図である。
始めに、一枚のブランク板のプレスによる打ち抜きにより、円形の開口31と矩形形状の下孔102とが円板状の基部101に形成されたワーク100A(打ち抜き板)が作製される(ステップS101:打ち抜き工程)。
開口31は、最終的に作製されるキャリア1において、サンギヤの回転軸が挿通される貫通孔であり、ワーク100Aの中心軸(軸線X)の軸方向から見て円形を成す基部101の中央に形成されている。
下孔102は、最終的に作製されるキャリア1の支持部5となる領域に形成された貫通孔である。
ここで、この下孔102は、開口31周りの周方向に、等間隔で3カ所形成されており、キャリア1が備える支持部5の数と同数形成される。なお、基部101の中心(開口31の中心P)から下孔102の径方向の中心P1までの離間距離rは、全ての下孔102で同じ長さとなっている。
続いて、ワーク100Aに対するバーリング加工により、拡径された下孔103とこの下孔103を囲む筒状壁104とが基部101に形成されたワーク100Bが作製される(ステップS102:バーリング工程)。
このバーリング加工では、基部101の下孔102を押し広げながら、下孔102の周縁部の肉を、基部101の厚み方向における一方側に移動させて、拡径された下孔103を囲む筒状壁104を形成する。
ここで、拡径された下孔103は、最終的に得られる支持部5の収容部55と整合する径方向の内径W1と幅方向の内径W2で形成されており(図2の(c)参照)、拡径された下孔103の断面形状と、収容部55の断面形状とは一致している。
さらに軸線X方向における筒状壁104の基部101の上面101aからの長さL1(図5の(b)参照)は、最終的に得られる支持部5の軸線Xの径方向の長さL1と一致している(図2の(b)参照)。
続いて、ワーク100Bに対する孔空け加工により、ピニオンギヤの支持部5が軸線Xに沿う向きで基部101に形成されたワーク100Cが作製される(ステップS103:孔空け工程)。
図6の(c)に示すように、この孔空け加工では、ワーク100Bの筒状壁104を囲む基部101の領域のうち、開口31側(軸線X側)の一部の領域を残して貫通溝7を形成することで、ピニオンギヤの支持部5が、その内径側の一側を基部101に接続した状態で形成される。
ワーク100Cにおいて貫通溝7は、支持部5の外周に沿って形成されており、軸線Xの軸方向から見て貫通溝7は、C字形状を成している。
この貫通溝7における支持部5の内径側に回り込んだ部分では、直径線Ln方向の貫通溝7の幅W3は、直径線Lnに近づくにつれて狭くなっており、貫通溝7の内径側の側縁7aは、基部101の直径線Lnに直交する直線Lmに沿って、支持部5の内径側の側縁に対して平行に形成されている。
さらに、貫通溝7の側縁7b、7cは、直径線Lnを挟んで対称となる位置を、直径線Lnに対して平行に延びており、貫通溝7の外径側の側縁7dは、最終的に形成されるキャリア1の周壁部4の内周に沿う弧状を成している。
ここで、貫通溝7の側縁7dと支持部5の外周との間の間隙の幅W5は、側縁7b、7cと支持部5との隙間の幅W4よりも大きくなっており、この孔空け工程に続く引き起こし工程において、支持部5と貫通溝7の側縁7dとの干渉を避けることのできる幅が確保されている。
引き起こし工程では、ワーク100Cにおいて軸線Xの軸方向に沿う向きで形成された支持部5を、基部101の上方側に引き起こして、ピニオンギヤの支持部5が基部101に対して平行となる向きで配置されたワーク100Dが作製される(ステップS104:引き起こし工程)。
この引き起こし工程では、支持部5を、当該支持部5の接続部8側に位置する支持壁部52の内径側の側縁52a(直線La)に沿って折り曲げて、支持部5を基部101の上方側に引き起こすことで、軸線Xの軸方向から見て、支持部5の内側の収容部55が、基部101の直径線Lnに沿う向きに開口した支持部5が形成される。
なお、この際に、引き起こした支持部5を囲む貫通溝7が、加工孔6となる。
そして、ワーク100Dの基部101に対する絞り工程により、有底円筒形状のキャリアベース部2を備えるワーク100Eが作製される(ステップS105:絞り工程)。
この絞り工程では、基部101における基部3となる領域が、環状のパンチ(図示せず)により押されて筒状の下型(図示せず)内に押し込まれることで、基部101の外周部が絞られて、基部3の外周が全周に亘って周壁部4により囲まれた有底円筒形状のキャリアベース部2が形成される。
続いて、ワーク100Eに対するしごき工程により、周壁部4の上部側にクラッチハブ42が形成されたワーク100Fが作製される(ステップS106:しごき工程)。
このしごき工程では、周壁部4の上側の部分の厚みが薄くなるようにしごくことで、周壁部4の上部側に、軸線Xに沿って上下方向に延びるスプライン溝41を形成する。そして、この際に、スプライン溝41を、周壁部4の上部側の軸線X周りの周方向の全周に亘って形成することで、クラッチハブ42が形成される。
最後に、ワーク100Fに対する孔加工工程により、支持部5の支持壁部51、52にピニオンギヤの回転軸を支持する支持孔51a、52aが形成されたキャリア1(図1参照)が作製される(ステップS107:孔加工工程)。
このように、実施の形態にかかるキャリア1の作製方法では、絞り加工を行うことなくピニオンギヤの支持部5が形成されるので、キャリア1を作製する際に行われる絞り加工の回数が、有底円筒形状のキャリアベース部2を形成する1回のみとなる。
よって、キャリア1の作製にあたり、最初に用意するブランク板の大きさをより小さくすることができるので、キャリア1を作製する途中でのしわの発生を抑えることができる。
以上の通り、実施形態では、
(1)有底円筒形状のキャリアベース部2に、遊星歯車機構のピニオンギヤの支持部5が設けられたキャリア1を、一枚のブランク板から作製するキャリアの作製方法であって、
ブランク板を打ち抜いて得られた円板状のワーク100Aにおいて、支持部5となる領域に形成された下孔102(貫通孔)をバーリング加工により拡径しつつ、拡径した下孔103(拡径した貫通孔)を囲む筒状壁104を、ワーク100Aの基部101から一方側に突出させて形成するステップ(ステップS102:バーリング工程)と、
基部101を厚み方向に貫通する貫通溝7(貫通部)を、筒状壁104の周方向における一カ所に基部101との接続部8を残しつつ、筒状壁104の外周に沿って形成するステップと、
筒状壁104と基部101との接続部8を起点として、筒状壁104を基部101の他方側に引き起こして、ピニオンギヤの支持部5を形成するステップと、を有する構成のキャリアの作製方法とした。
このように構成すると、絞り加工を行うことなくピニオンギヤの支持部5が形成されるので、キャリア1を作製する際に行われる絞り加工の回数を、有底円筒形状のキャリアベース部2を成型する際の1回にすることができる。
よって、絞り加工の回数が少なくなった分だけ、最初に用意するブランク板の大きさが小さくなるので、キャリア1を作製する途中でのしわの発生が抑えられて、キャリアを作製する際の歩留まりが向上する。
(2)ピニオンギヤの支持部5は、円板状の基部101の中心軸(軸線X)周りの周方向に所定間隔で複数設けられており、
貫通溝7を形成するステップでは、軸線Xの軸方向から見て筒状壁104の軸線X側に、接続部8を残して貫通溝7を形成する構成とした。
このように構成すると、筒状壁104と、この筒状壁104の内径側に位置する開口31との間に位置する基部101の直径線Ln方向の長さLa(図7の(b)参照)を確保できるので、基部101の剛性強度の低下を好適に防止できる。
(3)軸線X(中心軸)の軸方向から見て筒状壁104は、円板状の基部101の直径線Lnに直交して互いに平行に設けられた一対の支持壁部51、52(壁部)と、一対の支持壁部51、52の端部同士を接続する一対の側壁部53、54(接続壁部)と、から構成されており、接続部8は、一対の支持壁部51、52のうち、内径側に位置する支持壁部52の軸線X側に残されている構成とした。
このように構成すると、支持壁部52と、この支持壁部52の内径側に位置する開口31との間に位置する基部101の直径線Ln方向の長さLaを確保できるので、基部101の剛性強度の低下を好適に防止できる。
(4)貫通溝7を形成するステップでは、貫通溝7を、支持壁部52の長手方向における両側部から、支持壁部52の長手方向における中央を通る直径線Lnの近傍まで及んで形成する構成とした。
このように構成すると、直径線Lnの近傍まだ得及んで形成された貫通溝7が、引き起こし工程で支持部5を引き起こす際に、支持部5と基部101とを接続する接続部8や、側壁部53、54の変形の逃げとなるので、支持部5の引き起こしを容易に行えるようになる。
さらに、実施形態では、
(5)有底円筒形状のキャリアベース部2の基部3(底板部)に、ピニオンギヤの支持部5が、基部3の中心軸(軸線X)回りの周方向に所定間隔で複数設けられたキャリア1であって、
支持部5の各々を、ピニオンギヤを収容可能な筒状に形成すると共に、
筒状に形成した支持部5の長手方向の一端部52bを、基部3を厚み方向に貫通する加工孔6(貫通孔)の側縁6aに接続して、支持部5を加工孔6の側縁6aで片持ち支持させると共に、
筒状に形成した支持部5の開口を、軸線Xの軸方向から見た基部3の直径線Lnに沿わせた向きで、支持部5を基部3に対して平行に配置した構成のキャリア1とし、
支持部5は、基部101(底板部)から軸線X方向に突出させて形成した筒状壁104を、当該筒状壁104の周方向における一カ所に設けられた基部101との接続部8を起点として引き起こして形成したものである構成とした。
このような構成のキャリア1とすると、絞り加工を行うことなくピニオンギヤの支持部5が形成されるので、キャリア1を作製する際に行われる絞り加工の回数を、有底円筒形状のキャリアベース部2を成型する際の1回にすることができる。
よって、絞り加工の回数が少なくなった分だけ、最初に用意するブランク板の大きさが小さくなるので、キャリア1を作製する途中でのしわの発生が抑えられて、キャリアを作製する際の歩留まりが向上する。
なお、前記した実施の形態では、接続部8は、一対の支持壁部51、52のうち、軸線Xの軸方向から見て内径側に位置する支持壁部52の内径側(軸線X側)に残されている場合を例示したが、外径側に位置する支持壁部51の外径側(軸線Xとは反対側)に残しても良い。
このようにすることによっても、絞り加工を行うことなくピニオンギヤの支持部5が形成されるので、キャリア1を作製する際に行われる絞り加工の回数が抑えられることになる。
よって、絞り加工の回数が少なくなった分だけ、最初に用意するブランク板の大きさを小さくなるので、キャリア1を作製する途中でのしわの発生が抑えられて、キャリアを作製する際の歩留まりが向上する。
1 キャリア
2 キャリアベース部
3 基部
4 周壁部
5 支持部
6 加工孔
6a〜6d 側縁
7 貫通溝
7a〜7d 側縁
8 接続部
31 開口
41 スプライン溝
42 クラッチハブ
51、52 支持壁部
51a、52a 支持孔
53 側壁部
55 収容部
100A〜100F ワーク
101 基部
102 下孔
103 拡径された下孔
104 筒状壁
Ln 直径線
Lm 直線
X 軸線(中心線)

Claims (7)

  1. 有底円筒形状のキャリアベース部にピニオンギヤの支持部が設けられたキャリアを、一枚のブランク板から作製するキャリアの作製方法であって、
    前記ブランク板を打ち抜いて得られた円板状のワークにおいて、前記支持部となる領域に形成された貫通孔をバーリング加工により拡径しつつ、拡径した貫通孔を囲む筒状壁を、前記ワークの一方側に突出させて形成するステップと、
    前記ワークを厚み方向に貫通する貫通部を、前記筒状壁の周方向における一カ所に前記ワークとの接続部を残しつつ、前記筒状壁の外周に沿って形成するステップと、
    前記筒状壁と前記ワークとの接続部を起点として、前記筒状壁を前記ワークの他方側に引き起こして、前記ピニオンギヤの支持部を形成するステップと、を有することを特徴とするキャリアの作製方法。
  2. 前記支持部は、前記円板状のワークの中心軸周りの周方向に所定間隔で複数設けられており、
    前記貫通部を形成するステップでは、前記中心軸の軸方向から見て前記筒状壁の中心軸側に、前記接続部を残して前記貫通部を形成することを特徴とする請求項1に記載のキャリアの作製方法。
  3. 前記中心軸の軸方向から見て前記筒状壁は、
    前記円板状のワークの直径線に直交して互いに平行に設けられた一対の壁部と、
    前記一対の壁部の端部同士を接続する一対の接続壁部と、から構成されており、
    前記接続部は、前記一対の壁部のうち、前記中心軸側に位置する壁部の前記中心軸側に残されていることを特徴とする請求項2に記載のキャリアの作製方法。
  4. 前記貫通部を形成するステップでは、前記貫通部を、前記中心軸側の壁部の両側部から、前記壁部の長手方向の中央部の近傍まで及んで形成することを特徴とする請求項3に記載のキャリアの作製方法。
  5. 前記支持部は、前記円板状のワークの中心軸周りの周方向に所定間隔で複数設けられており、
    前記貫通部を形成するステップでは、前記中心軸の軸方向から見て前記筒状壁の前記中心軸とは反対側に、前記接続部を残して前記貫通部を形成することを特徴とする請求項1に記載のキャリアの作製方法。
  6. 有底円筒形状のキャリアベース部の底板部に、ピニオンギヤの支持部が複数設けられたキャリアであって、
    前記支持部の各々を、前記ピニオンギヤを収容可能な筒状に形成すると共に、
    前記筒状に形成した支持部の長手方向の一端部を、前記底板部を厚み方向に貫通する貫通孔の側縁で片持ち支持させると共に、
    前記筒状に形成した支持部の開口を、前記中心軸方向から見た前記底板部の直径線に沿わせた向きで、前記支持部を前記底板部に対して平行に配置したことを特徴とするキャリア。
  7. 前記支持部は、前記底板部から前記中心軸方向に突出させて形成した筒状壁を、当該筒状壁の周方向における一カ所に設けられた前記底板部との接続部を起点として引き起こして形成したものであることを特徴とする請求項6に記載のキャリア。
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