JP2015136679A - フィルタエレメント - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フィルタエレメント10は布帛である枠材12とプリーツ折りされた濾過材11を備えており、枠材12における一方の主面12aと濾過材におけるプリーツの峰線13に交差する端面14が、枠材12における一方の主面12bに含まれる低融点樹脂のみによって接着したフィルタエレメント10である。そして、枠材12におけるもう一方の主面(濾過材側と反対側の主面)12aが、低融点樹脂よりも高い融点を有する高融点樹脂および/または非融解成分のみで構成されている。そのため、濾過材側と反対側の主面が意図せず変形するのを防止したすることが可能なフィルタエレメント10である。
【選択図】図1
Description
しかしながら、プリーツ折りされた濾過材単体はアコーディオン状に伸縮するため、プリーツ形状が変形し易いという問題があった。
そして、特許文献1−2には、間に蜘蛛の巣状のホットメルト不織布などの熱可塑性樹脂を介在させることで、加熱により濾過材と枠材を接着できることが開示されている。なお、特許文献1−2は不織布などの布帛を枠材として使用できることを開示しているものの、布帛の樹脂組成について検討していない。
しかし、上述の態様を有するフィルタエレメントでは、枠材における濾過材側と反対側の主面が融解しフィルム化する、あるいは、変性や分解するなどして、意図せず変形していることがあった。そして、意図せず変形した枠材を備えたフィルタエレメントを空調機器に収めた場合、フィルタエレメントにおける枠材と空調機器の間に隙間が発生していることがあり、フィルタエレメントによる濾過対象物の除去が十分に行われなくなることがあった。
特に、枠材における濾過材側と反対側の主面が融解しフィルム化した枠材は、嵩高さおよびクッション性が低いため、フィルタエレメントにおける枠材と空調機器の間に隙間が発生するのを防止して、フィルタエレメントを空調機器に収めることが困難であった。
(1)「枠材と、プリーツ折りされた濾過材を備えるフィルタエレメントであって、
前記枠材は布帛であり、
前記枠材の一方の主面は、低融点樹脂を含み、
前記枠材のもう一方の主面は、前記低融点樹脂よりも高い融点を有する高融点樹脂および/または非融解成分のみで構成されており、
前記枠材における前記一方の主面と前記濾過材におけるプリーツの峰線に交差する端面が、前記低融点樹脂のみによって接着している、
フィルタエレメント。」
(2)「枠材が低融点樹脂を含む布帛素材と、高融点樹脂および/または非融解成分のみで構成された布帛素材を備えた積層体であって、
前記高融点樹脂および/または非融解成分のみで構成された布帛素材の構成繊維が、前記低融点樹脂を含む布帛素材に侵入して、前記両布帛素材の構成繊維同士が絡合している、
請求項1に記載のフィルタエレメント。」
(3)「枠材におけるもう一方の主面に、高融点樹脂および/または非融解成分のみからなる樹脂被膜層を有する、
請求項1または2に記載のフィルタエレメント。」
である。
つまり、枠材における濾過材側と反対側の主面の構成成分が、枠材と濾過材の接着を担う低融点樹脂の融点温度で融解あるいは変性や分解しない。そのため、本発明によって、枠材と濾過材が枠材の一方の主面に含まれる低融点樹脂の融解により接着したフィルタエレメントであるにも関わらず、濾過材側と反対側の主面が意図せず変形するのを防止した枠材を供える、フィルタエレメントを提供できる。
そのため、枠材のもう一方の主面を構成する高融点樹脂および/または非融解成分のみで構成された布帛素材が枠材から剥離するのを防止でき、濾過材側と反対側の主面が意図せず変形するのを防止した枠材を供える、フィルタエレメントを提供できる。
そのため、枠材におけるもう一方の主面の耐久性を向上でき、濾過材側と反対側の主面が意図せず変形するのを防止した枠材を供える、フィルタエレメントを提供できる。
本発明のフィルタエレメント(10)は布帛である枠材(12、以降、枠材と称することがある)とプリーツ折りされた濾過材(11、以降、濾過材と称することがある)を備えており、枠材(12)の一方の主面(12a)と濾過材(11)におけるプリーツの峰線(13)に交差する端面(14)が接着している。なお、図1では、濾過材(11)における向かい合う両端面(14)の各々に枠材(12)が接着したフィルタエレメントを図示しているが、濾過材(11)におけるプリーツの峰線(13)と平行をなす端面にも枠材(12)を備えたフィルタエレメント(図示せず)であってもよい。
また、枠材(12)の一方の主面(12a)は低融点樹脂を含んでおり、枠材(12)のもう一方の主面(12b)は、低融点樹脂よりも高い融点を有する高融点樹脂および/または非融解成分のみで構成されている。そして、枠材(12)の一方の主面(12a)と濾過材(11)の端面(14)とは、枠材(12)の一方の主面(12a)に含まれている低融点樹脂のみによって接着している。
濾過材(11)を構成する素材の種類は適宜調整するが、例えば、通気性を有するフィルムや発泡体、あるいは、不織布や織物や編物などの布帛であることができる。なお、濾過材(11)は上述した素材単体から構成されていても、一種類の素材を複数積層した積層体や複数種類の素材を積層した積層体を備えることで構成されていても良い。
特に、プリーツ形状に加工するのが容易であることや、フレキシブル性が高く設置場所や空調機器へのフィルタエレメントの挿入方法の自由度が高いフィルタエレメント(10)を提供できることから、濾過材(11)は布帛であるのが好ましく、不織布であるのがより好ましい。
布帛は構成繊維として、熱収縮率の異なる複数種類の有機ポリマーから構成された潜在捲縮繊維や、接着繊維を含んでいてもよい。接着繊維の種類は適宜選択するが、例えば、芯鞘型接着繊維、サイドバイサイド型接着繊維、あるいは、全溶融型接着繊維を挙げることができる。
また、布帛は構成繊維として横断面の形状が、略円形や楕円形の繊維以外にも異形断面繊維を含んでいてもよい。異形断面繊維として、三角形形状などの多角形形状、Y字形状などのアルファベット文字型形状、不定形形状、多葉形状、アスタリスク形状などの記号型形状、あるいはこれらの形状が複数結合した形状などの繊維断面を有する繊維を例示できる。
なお、繊維ウェブを加熱処理する方法として、例えば、ヒートプレート、カレンダーロールやヒートロールなどの加熱ロール、熱風乾燥器、超音波加熱装置、遠赤外線加熱装置などを用いることができる。
また、直接紡糸法を用いて紡糸溶液や融解した樹脂を細径化して紡糸すると共に繊維を捕集し、不織布を調製してもよい。なお、直接紡糸法を用いて調製した不織布を、上述した繊維同士を絡合および/または一体化する方法へ供してもよい。
布帛をエレクトレット化する方法は適宜選択するが、例えば、プラズマ帯電処理やコロナ帯電などイオンを注入して帯電させる手段、極性液体を介して力を作用させて帯電させる手段、複数種類の繊維成分を摩擦して帯電させる手段など、公知の手段を適宜選択して、又は組み合わせて利用できる。
加熱を受けるとエレクトレットの効果が失われ易くなるため、加熱処理をした後の布帛に対して帯電加工処理を行うのが好ましい。
枠材(12)を構成する素材の種類は適宜調整するが、例えば、繊維ウェブや不織布あるいは織物や編物などの布帛素材であることができる。なお、枠材(12)は上述した布帛素材単体から構成されていても、一種類の布帛素材を複数積層した積層体や複数種類の布帛素材を積層した積層体を備えることで構成されていても良い。
・枠材(12)におけるもう一方の主面(12b)が熱可塑性樹脂のみで構成されている場合には、前記熱可塑性樹脂の融点よりも低い温度で融解する熱可塑性樹脂、あるいは、
・枠材(12)におけるもう一方の主面(12b)が非融解成分のみで構成されている場合には、前記非融解成分が変性あるいは分解する温度よりも低い温度で融解する熱可塑性樹脂、あるいは、
・枠材(12)におけるもう一方の主面(12b)が熱可塑性樹脂および非融解成分のみで構成されている場合には、前記熱可塑性樹脂の融点と前記非融解成分が変性あるいは分解する温度のうち、低い方の温度よりも低い温度で融解する熱可塑性樹脂である。
上述した条件に適合するのであれば低融点樹脂の種類は適宜選択するものであり、濾過材(11)を構成する素材の構成成分として挙げた有機ポリマーのうち、熱可塑性を有する有機ポリマーを低融点樹脂として使用できる。
一例として、低融点樹脂を含む布帛素材Aと、高融点樹脂および/または非融解成分のみで構成された布帛素材Bを備えた、積層体を枠材(12)として使用できる。
・布帛素材Aと布帛素材Bに含まれる接着繊維やバインダなどの熱可塑性成分を融解させて、布帛素材Aと布帛素材Bを接着して積層した態様や、
・間にバインダを介して布帛素材Aと布帛素材Bを接着して積層した態様、あるいは、
・ニードルパンチ処理や水流絡合処理などの絡合処理を施すことによって、布帛素材Aと布帛素材Bの構成繊維同士を絡合して積層した態様、
などを挙げることができる。
なお、布帛素材Aと布帛素材Bの構成繊維同士が絡合した積層体を調製する場合には、布帛素材Bを構成する繊維が布帛素材Aに侵入して絡合が成されているのが、更に好ましい。このようにすることで、枠材(12)におけるもう一方の主面(12b)に低融点樹脂が露出するのを防止した積層体を調製できる。このような積層体の調製方法として具体的には、布帛素材Aと布帛素材Bを積層し、布帛素材B側から布帛素材A側に向かい絡合処理を施す方法を例示できる。
なお、樹脂被膜層が顔料を含んでいると、上述したように枠材(12)と濾過材(11)の接着を誤りなく行うことが容易となるという効果も同時に発揮でき、より好ましい。
1.濾過材(11)と枠材(12)を用意する。
2.枠材(12)における一方の主面(12a)に含まれている低融点樹脂の融点以上、枠材(12)におけるもう一方の主面(12b)を構成する熱可塑性樹脂の融点および/または非融解成分が変性あるいは分解する温度のうち、低い方の温度未満の温度範囲で、枠材(12)に含まれる低融点樹脂を加熱し融解できる加熱手段を用意する。
3.枠材(12)における一方の主面(12a)と、濾過材(11)におけるプリーツの峰線(13)に交差する端面(14)を接触させる。そして、接触させた状態の枠材(12)と濾過材(11)に対し、例えば枠材(12)におけるもう一方の主面(12b)に上述の温度範囲に加熱したヒートプレートやヒートロールを接触させるなど加熱手段を作用させ、枠材(12)における一方の主面(12a)に含まれている低融点樹脂を融解させ、濾過材(11)の端面(14)と枠材(12)における一方の主面(12a)を接着する。
4.加熱手段による加熱を施した後、枠材(12)と濾過材(11)を放熱あるいは冷却して、低融点樹脂のみによって接着したフィルタエレメント(10)を製造する。
芯成分が融点225℃のポリエステル樹脂であり鞘成分が融点110℃の低融点ポリエステル樹脂である芯鞘型複合繊維A(繊度:22デシテックス、繊維長:64mm)65質量%と、芯成分が融点225℃のポリエステル樹脂であり鞘成分が融点110℃の低融点ポリエステル樹脂である芯鞘型複合繊維B(繊度:6.6デシテックス、繊維長:51mm)35質量%を混合し、カード機を使用して繊維ウェブ(目付:150g/m2、平均繊度:12.1デシテックス)を調製した。
調製した繊維ウェブへニードルパンチ処理を施した後、エアスルー型の乾燥機を用いて140℃の熱風を作用させ、芯鞘型複合繊維の鞘成分である低融点ポリエステル樹脂を融解させて加熱接着処理を行い、不織布(目付:150g/m2、厚さ:3mm、平均繊度:12.1デシテックス)を調製した。
調製した不織布をプリーツ形状に折り加工して、濾過材(プリーツ高さ:27mm、プリーツ間隔:20mm)を調製した。
(枠材の準備)
芯鞘型複合繊維A(65質量%)と芯鞘型複合繊維B(35質量%)を混合し、カード機を使用して繊維ウェブA(目付:100g/m2、平均繊度:12.1デシテックス)を調製した。
次いで、融点255℃のポリエチレンテレフタレート樹脂繊維A(繊度:6.6デシテックス、繊維長:51mm)70質量%と、融点255℃のポリエチレンテレフタレート樹脂繊維B(繊度:2.2デシテックス、繊維長:51mm)30質量%を混合し、カード機を使用して繊維ウェブB(目付:50g/m2、平均繊度:4.1デシテックス)を調製した。
繊維ウェブAと繊維ウェブBを積層し、繊維ウェブB側からニードルパンチ処理を施すことで、繊維ウェブ同士を絡合一体化して不織布(目付:150g/m2、厚さ:3mm、平均繊度:7.3デシテックス)を調製した。調製した不織布では、繊維ウェブBを構成する繊維が繊維ウェブAに侵入して、繊維ウェブ同士の絡合が成されていた。
そして、不織布から短冊状の切片(長辺:208mm、短辺:29mm)を切り取り、枠材を調製した。
なお、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)には低融点ポリエステル樹脂が含まれており、枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)は、ポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Aとポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Bのみで構成されていた。
枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)と、プリーツ折りされた濾過材におけるプリーツの峰線に交差する端面を接触させた。そして、接触させた状態の枠材と濾過材に対し、枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)に200℃に加熱したヒートプレートを0.1MPaの力で10秒間接触させ、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)に含まれている低融点ポリエステル樹脂を融解させた。
その後、枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)からヒートプレートを離した後、冷却することで、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)と濾過材におけるプリーツの峰線に交差する端面が、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)に含まれる低融点ポリエステル樹脂によって接着したフィルタエレメントを調製した。
なお、フィルタエレメントの枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)は、ポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Aとポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Bのみで構成されていた。
実施例1の(枠材の準備)の項目で調製した不織布における繊維ウェブB由来の主面上に、200℃で融解あるいは変性や分解しない顔料を含んだアクリル系樹脂(200℃で融解あるいは変性や分解しない)を5g/m2塗布して140℃雰囲気下で乾燥し、繊維ウェブB由来の主面上に顔料を含んだアクリル系樹脂被膜層を備えた不織布を調製した。
そして、不織布から短冊状の切片(長辺:208mm、短辺:29mm)を切り取り、枠材を調製した。
なお、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)には低融点ポリエステル樹脂が含まれており、枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)は、ポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Aとポリエチレンテレフタレート樹脂繊維B、および、顔料を含んだアクリル系樹脂のみで構成されていた。
このようにして調製した枠材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)と濾過材におけるプリーツの峰線に交差する端面が、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)に含まれる低融点ポリエステル樹脂によって接着したフィルタエレメントを調製した。
なお、フィルタエレメントの枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)は、ポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Aとポリエチレンテレフタレート樹脂繊維B、および、顔料を含んだアクリル系樹脂のみで構成されていた。
(枠材の準備)
芯鞘型複合繊維A(65質量%)と芯鞘型複合繊維B(35質量%)を混合し、カード機を使用して繊維ウェブC(目付:150g/m2、平均繊度:12.1デシテックス)を調製した。
次いで、繊維ウェブCの一方の主面側から実施例1と同条件でニードルパンチ処理を施して不織布(目付:150g/m2、厚さ:3mm、平均繊度:12.1デシテックス)を調製した。
そして、不織布から短冊状の切片(長辺:208mm、短辺:29mm)を切り取り、枠材を調製した。
なお、枠材の両主面には低融点ポリエステル樹脂が含まれていた。
枠材における一方の主面と、プリーツ折りされた濾過材におけるプリーツの峰線に交差する端面を接触させた。そして、接触させた状態の枠材と濾過材に対し、枠材における濾過材側と反対側の主面に200℃に加熱したヒートプレートを0.1MPaの力で10秒間接触させ、枠材における濾過材側の主面に含まれている低融点ポリエステル樹脂を融解させた。
その後、枠材における濾過材側と反対側の主面からヒートプレートを離した後、冷却することで、枠材における濾過材側の主面と濾過材におけるプリーツの峰線に交差する端面が、枠材における濾過材側の主面に含まれる低融点ポリエステル樹脂によって接着したフィルタエレメントを調製した。
なお、フィルタエレメントの枠材における両主面には、低融点ポリエステル樹脂が含まれていた。
実施例1の(枠材の準備)の項目において、繊維ウェブA側からニードルパンチ処理を施すことでウェブ同士を一体化して不織布(目付:150g/m2、厚さ:3mm、平均繊度:7.3デシテックス)を調製した。なお、調製した不織布では、繊維ウェブAを構成する繊維が繊維ウェブBに侵入して、繊維ウェブ同士の絡合が成されていた。
そして、不織布から短冊状の切片(長辺:208mm、短辺:29mm)を切り取り、枠材を調製した。
なお、枠材の両主面には低融点ポリエステル樹脂が含まれていた。
このようにして調製した枠材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)と濾過材におけるプリーツの峰線に交差する端面が、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)に含まれる低融点ポリエステル樹脂によって接着したフィルタエレメントを調製した。
なお、フィルタエレメントの枠材における両主面には、低融点ポリエステル樹脂が含まれていた。
塩化ビニリデン・アクリロニトリル共重合樹脂繊維(繊度:2.2デシテックス、繊維長:51mm、融点なし、分解温度:230℃)をカード機へ供して繊維ウェブB(目付:50g/m2、平均繊度:2.2デシテックス)を調製した。
このようにして調製した繊維ウェブBを用いたこと以外は、実施例1と同様にして不織布ならびに枠材を調製した。調製した不織布では、繊維ウェブBを構成する繊維が繊維ウェブAに侵入して、繊維ウェブ同士の絡合が成されていた。
なお、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)には低融点ポリエステル樹脂が含まれており、枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)は、塩化ビニリデン・アクリロニトリル共重合樹脂繊維のみで構成されていた。
このようにして調製した枠材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)と濾過材におけるプリーツの峰線に交差する端面が、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)に含まれる低融点ポリエステル樹脂によって接着したフィルタエレメントを調製した。
なお、フィルタエレメントの枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)は、塩化ビニリデン・アクリロニトリル共重合樹脂繊維のみで構成されていた。
レーヨン繊維A(繊度:6.6デシテックス、繊維長:51mm、融点なし、分解温度:300℃以上)70質量%と、レーヨン繊維B(繊度:2.2デシテックス、繊維長:51mm、融点なし、分解温度:300℃以上)30質量%を混合し、カード機を使用して繊維ウェブB(目付:50g/m2、平均繊度:4.1デシテックス)を調製した。
このようにして調製した繊維ウェブBを用いたこと以外は、実施例1と同様にして不織布ならびに枠材を調製した。調製した不織布では、繊維ウェブBを構成する繊維が繊維ウェブAに侵入して、繊維ウェブ同士の絡合が成されていた。
なお、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)には低融点ポリエステル樹脂が含まれており、枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)は、レーヨン繊維Aとレーヨン繊維Bのみで構成されていた。
このようにして調製した枠材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)と濾過材におけるプリーツの峰線に交差する端面が、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)に含まれる低融点ポリエステル樹脂によって接着したフィルタエレメントを調製した。
なお、フィルタエレメントの枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)は、レーヨン繊維Aとレーヨン繊維Bのみで構成されていた。
コットン繊維A(繊度:6.6デシテックス、繊維長:51mm、融点なし、分解温度:300℃以上)70質量%と、コットン繊維B(繊度:2.2デシテックス、繊維長:51mm、融点なし、分解温度:300℃以上)30質量%を混合し、カード機を使用して繊維ウェブB(目付:50g/m2、平均繊度:4.1デシテックス)を調製した。
このようにして調製した繊維ウェブBを用いたこと以外は、実施例1と同様にして不織布ならびに枠材を調製した。調製した不織布では、繊維ウェブBを構成する繊維が繊維ウェブAに侵入して、繊維ウェブ同士の絡合が成されていた。
なお、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)には低融点ポリエステル樹脂が含まれており、枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)は、コットン繊維Aとコットン繊維Bのみで構成されていた。
このようにして調製した枠材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)と濾過材におけるプリーツの峰線に交差する端面が、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)に含まれる低融点ポリエステル樹脂によって接着したフィルタエレメントを調製した。
なお、フィルタエレメントの枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)は、コットン繊維Aとコットン繊維Bのみで構成されていた。
芯成分が融点165℃のポリプロピレン樹脂であり鞘成分が融点110℃のポリエチレン樹脂である芯鞘型複合繊維C(繊度:22デシテックス、繊維長:64mm)65質量%と、芯成分が融点165℃のポリプロピレン樹脂であり鞘成分が融点110℃のポリエチレン樹脂である芯鞘型複合繊維D(繊度:6.6デシテックス、繊維長:51mm)35質量%を混合し、カード機を使用して繊維ウェブA(目付:100g/m2、平均繊度:12.1デシテックス)を調製した。
このようにして調製した繊維ウェブAを用いたこと以外は、実施例1と同様にして不織布ならびに枠材を調製した。調製した不織布では、繊維ウェブBを構成する繊維が繊維ウェブAに侵入して、繊維ウェブ同士の絡合が成されていた。
なお、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)にはポリエチレン樹脂が含まれており、枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)は、ポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Aとポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Bのみで構成されていた。
このようにして調製した枠材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)と濾過材におけるプリーツの峰線に交差する端面が、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)に含まれるポリエチレン樹脂によって接着したフィルタエレメントを調製した。
なお、フィルタエレメントの枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)は、ポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Aとポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Bのみで構成されていた。
芯鞘型複合繊維A(65質量%)と芯鞘型複合繊維B(35質量%)を混合し、カード機を使用して繊維ウェブA(目付:125g/m2、平均繊度:12.1デシテックス)を調製した。
次いで、融点255℃のポリエチレンテレフタレート樹脂繊維A(繊度:6.6デシテックス、繊維長:51mm)70質量%と、融点255℃のポリエチレンテレフタレート樹脂繊維B(繊度:2.2デシテックス、繊維長:51mm)30質量%を混合し、カード機を使用して繊維ウェブB(目付:25g/m2、平均繊度:4.1デシテックス)を調製した。
繊維ウェブAと繊維ウェブBを積層し、繊維ウェブB側から実施例1と同条件でニードルパンチ処理を施すことで繊維ウェブ同士を絡合一体化して不織布(目付:150g/m2、厚さ:3mm、平均繊度:6.1デシテックス)を調製した。調製した不織布では、繊維ウェブBを構成する繊維が繊維ウェブAに侵入して、繊維ウェブ同士の絡合が成されていた。
そして、不織布から短冊状の切片(長辺:208mm、短辺:29mm)を切り取り、枠材を調製した。
なお、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)には低融点ポリエステル樹脂が含まれており、枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)は、ポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Aとポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Bのみで構成されていた。
このようにして調製した枠材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)と濾過材におけるプリーツの峰線に交差する端面が、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)に含まれる低融点ポリエステル樹脂によって接着したフィルタエレメントを調製した。
なお、フィルタエレメントの枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)は、ポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Aとポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Bのみで構成されていた。
芯鞘型複合繊維A(65質量%)と芯鞘型複合繊維B(35質量%)を混合し、カード機を使用して繊維ウェブA(目付:50g/m2、平均繊度:12.1デシテックス)を調製した。
次いで、融点255℃のポリエチレンテレフタレート樹脂繊維A(繊度:6.6デシテックス、繊維長:51mm)70質量%と、融点255℃のポリエチレンテレフタレート樹脂繊維B(繊度:2.2デシテックス、繊維長:51mm)30質量%を混合し、カード機を使用して繊維ウェブB(目付:100g/m2、平均繊度:4.1デシテックス)を調製した。
繊維ウェブAと繊維ウェブBを積層し、繊維ウェブB側からニードルパンチ処理を施すことで繊維ウェブ同士を絡合一体化して不織布(目付:150g/m2、厚さ:3mm、平均繊度:3.5デシテックス)を調製した。調製した不織布では、繊維ウェブBを構成する繊維が繊維ウェブAに侵入して、繊維ウェブ同士の絡合が成されていた。
そして、不織布から短冊状の切片(長辺:208mm、短辺:29mm)を切り取り、枠材を調製した。
なお、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)には低融点ポリエステル樹脂が含まれており、枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)は、ポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Aとポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Bのみで構成されていた。
このようにして調製した枠材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)と濾過材におけるプリーツの峰線に交差する端面が、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)に含まれる低融点ポリエステル樹脂によって接着したフィルタエレメントを調製した。
なお、フィルタエレメントの枠材におけるもう一方の主面(繊維ウェブB由来の主面)は、ポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Aとポリエチレンテレフタレート樹脂繊維Bのみで構成されていた。
芯鞘型複合繊維A(65質量%)と芯鞘型複合繊維B(35質量%)を混合し、カード機を使用して繊維ウェブA(目付:140g/m2、平均繊度:12.1デシテックス)を調製した。
次いで、融点255℃のポリエチレンテレフタレート樹脂繊維A(繊度:6.6デシテックス、繊維長:51mm)70質量%と、融点255℃のポリエチレンテレフタレート樹脂繊維B(繊度:2.2デシテックス、繊維長:51mm)30質量%を混合し、カード機を使用して繊維ウェブB(目付:10g/m2、平均繊度:4.1デシテックス)を調製した。調製した不織布では、繊維ウェブBを構成する繊維が繊維ウェブAに侵入して、繊維ウェブ同士の絡合が成されていた。
繊維ウェブAと繊維ウェブBを積層し、繊維ウェブB側からニードルパンチ処理を施すことで繊維ウェブ同士を絡合一体化して不織布(目付:150g/m2、厚さ:3mm、平均繊度:7.1デシテックス)を調製した。
そして、不織布から短冊状の切片(長辺:208mm、短辺:29mm)を切り取り、枠材を調製した。
なお、枠材の両主面には低融点ポリエステル樹脂が含まれていた。
このようにして調製した枠材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)と濾過材におけるプリーツの峰線に交差する端面が、枠材における一方の主面(繊維ウェブA由来の主面)に含まれる低融点ポリエステル樹脂によって接着したフィルタエレメントを調製した。
なお、フィルタエレメントの枠材における両主面には、低融点ポリエステル樹脂が含まれていた。
一方、比較例のフィルタエレメントでは、枠材における濾過材側と反対側の主面はフィルム化しており、枠材に意図しない変形が発生していた。そして、比較例のフィルタエレメントにおける枠材は嵩高さおよびクッション性に劣り、フレキシブル性に劣るフィルタエレメントであった。
一方、比較例のフィルタエレメントの製造過程では、枠材における濾過材側と反対側の主面からヒートプレートを離す際に、枠材における濾過材側と反対側の主面とヒートプレートが接着して、枠材に対してヒートプレートを離す方向へ力が作用したため、効率良くフィルタエレメントを製造でなかった。
11・・・プリーツ折りされた濾過材
12・・・枠材
12a・・・枠材の一方の主面
12b・・・枠材のもう一方の主面
13・・・濾過材におけるプリーツの峰線
14・・・濾過材におけるプリーツの峰線に交差する端面
Claims (3)
- 枠材と、プリーツ折りされた濾過材を備えるフィルタエレメントであって、
前記枠材は布帛であり、
前記枠材の一方の主面は、低融点樹脂を含み、
前記枠材のもう一方の主面は、前記低融点樹脂よりも高い融点を有する高融点樹脂および/または非融解成分のみで構成されており、
前記枠材における前記一方の主面と前記濾過材におけるプリーツの峰線に交差する端面が、前記低融点樹脂のみによって接着している、
フィルタエレメント。
- 枠材が低融点樹脂を含む布帛素材と、高融点樹脂および/または非融解成分のみで構成された布帛素材を備えた積層体であって、
前記高融点樹脂および/または非融解成分のみで構成された布帛素材の構成繊維が、前記低融点樹脂を含む布帛素材に侵入して、前記両布帛素材の構成繊維同士が絡合している、
請求項1に記載のフィルタエレメント。
- 枠材におけるもう一方の主面に、高融点樹脂および/または非融解成分のみからなる樹脂被膜層を有する、
請求項1または2に記載のフィルタエレメント。
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2014
- 2014-01-24 JP JP2014011116A patent/JP2015136679A/ja active Pending
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