JP2015135790A - 燃料電池のシミュレーション方法およびシミュレーション装置とこれを用いた製造方法 - Google Patents

燃料電池のシミュレーション方法およびシミュレーション装置とこれを用いた製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池の触媒層の最適設計シミュレーションを提供する。
【解決手段】第1のステップで触媒層の構造を決定し、これを用いて第2のステップで触媒層の能力を決定した後、更に第3のステップで燃料電池の性能を決定することを繰り返すことで、所定の発電性能を得ることが可能な触媒層の材料と作成プロセスを決定する。これにより、プロセス的に作成可能な触媒層の構造が算出可能となるばかりか、材料費、プロセス費またはその合計値に束縛条件を付加することで、コスト的に作成可能な触媒層の構造までもが算出可能となる。
【選択図】図8

Description

本発明は、電解質膜と電極とを有する膜−電極を備える燃料電池の発電性能を算出する燃料電池のシミュレーション方法とおよびシミュレーション装置とこれを用いた製造方法に係わり、詳しくは、燃料電池の触媒層の構造決定、その作成プロセスの提示、及び燃料電池の性能予測を行うシミュレーション技術に関するものである。
エネファーム(登録商標)と呼ばれる家庭用燃料電池コージェネレーションシステムの市場拡大や、2015年にFCV(Fuel Cell Vehicle:燃料電池自動車)の一般販売が見込まれているなどの状況から、現在、燃料電池の性能向上に、関係各社が猛烈に力を注いでいる。
そのような状況の中にあって、燃料電池システムの心臓部である、スタック/MEA(Membrane-Electrode-Assembly:電解質膜−電極接合体)の中核を担う触媒層のコントロールが、かねてより望まれており、究極的には運転条件と電池構造に基づく触媒層の最適な構造と、その作成プロセスが、試作なしで決定され得ること、換言すれば、触媒層の最適設計シミュレーションの発明が、強く期待されている。
触媒層の設計シミュレーションにおいて、触媒層の構造のシミュレーションの目的は、触媒層のミクロ〜メソスコピックな構造から、マクロスコピックな性能、つまりは触媒層の能力を算出することである。
一方、触媒層の作成プロセスのシミュレーションの目的は、触媒層の材料および作成プロセスと触媒層の構造との紐付け、更には能力を算出した触媒層を組み込んだときの燃料電池の正確な性能を予測することである。
上記の触媒層の構造のシミュレーションでは、実際の触媒層の構造を、SEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡)やTEM(Transmission Electron Microscope:透過型電子顕微鏡)で観測した画像からボリュームレンダリングで構造を再現したり、触媒層の代表的なパラメータを抽出し、そこから仮想的な触媒構造を作成したりすることでシミュレーションに必要な解析構造を決定し、物質輸送と電気化学反応を連立することで触媒層の能力の予測が行われている。
先に述べたように、燃料電池の開発においては、触媒層の最適設計シミュレーションの発明が強く期待されており、そこでは触媒層の能力の算出と、材料および作成プロセスと構造の紐付け、更には能力を算出した触媒層を組み込んだときの燃料電池の正確な性能予測が必要とされている。
触媒層の構造のシミュレーションでは、触媒層の能力の予測が求められるが、触媒層はサブミクロンサイズの微細空隙構造から構成されており、連続体領域とクヌーセン領域の間の遷移領域のシミュレーション技術が必須となる。
このような状況で、触媒層の能力をシミュレーションする方法が、特許文献1に開示されている。
特許文献1では、実際の触媒層の構造をSEMやTEMで観測した画像からボリューム
レンダリングで構造を再現したり、触媒層の代表的なパラメータを抽出し、そこから仮想的な触媒層構造を作成したりすることでシミュレーションに必要な解析構造を決定し、物質輸送と電気化学反応を連立することで触媒層の能力の予測することが述べられている。
また、触媒層の構造および物理モデルを更に詳細に構築したものが、非特許文献1に開示されている。
非特許文献1では、アグリゲートの構造を複数種類用意し、設定充填率になるまで配置することで模擬触媒層を構築し、SEM像と比較することで妥当性の確認を行っている。
また、触媒層の能力の予測のシミュレーションにおいては、模擬触媒層を粒子径相当でマルチブロック化で粗視化し、触媒層の各ブロックの不均一空隙構造の影響を有効拡散係数、有効プロトン伝導度、有効電気伝導度を導入することで考慮している。
更に、各種の有効パラメータは細孔径、屈曲度、空隙率に基づき算出している。これらの工夫により、触媒層の性能を引き出す精緻なシミュレーションが実現されている。
一方、触媒層の作成プロセスに関係するシミュレーションにおいては、材料および作成プロセスと触媒層の構造との紐付けを行うことを考える。シミュレーション手法の候補としては、実質的に分子動力学、粗視化分子動力学、散逸粒子動力学などが考えられる。
近年、粗視化分子動力学を用いて、材料および作成プロセスを与えて触媒層の構造を決定する内容が、非特許文献2にて報告されている。
その内容というのは、解析領域のサイズはサブミクロンの程度で、最初に白金を担持したカーボンを解析領域に配置し、自己アグリゲーションしてからPTFEを投入し、それをドライプロセスで乾燥させてからイオノマーを添加して残留溶媒を除去して触媒層を形成するという内容のシミュレーションである。
結果として得られる触媒層は、カーボンをイオノマーと白金が取り囲む複雑な形状をしており、定性的には妥当な結果に見受けられる。また溶媒の誘電率が大きいと、より大きなアグロマレートを形成するなど、溶媒種が触媒層の構造に大きな影響を与えることも示唆されている。
また近年、燃料電池の性能予測に関し、物質収支を決める保存則は、汎用熱流体解析ソフトウェアのAnsys Fluent(登録商標)のプラットフォーム化、物質移動系のパラメータの決定には各種使用部材のボリュームレンダリングと格子ボルツマン法の利用、電極反応には局所湿度依存性を持つ触媒反応モデルの採用により、精度の高いシミュレーションが達成されることが、非特許文献3にて報告されている。
特開2009−193672号公報
井上元、外3名、「PEFC触媒層内のカーボン凝集および電解質被覆モデリングと反応分布評価」日本機械学会年次大会論文集、日本機械学会、2011.9 Journal of The Electrochemical Society, 159 (3) B308-B314 (2012) 山本恵一、外4名、「メソからマクロスケールを繋ぐ固体高分子型燃料電池シミュレーションの技術構築」、電気化学秋季大会講演要旨集、2013年9月27日、2013巻、p.237
しかしながら、特許文献1では、触媒層がサブミクロンサイズの微細空隙構造から構成されることが厳密には考慮されておらず、そこでの物理法則を連続体領域の方程式系で記述している。燃料電池を構成するガスの平均自由行程も同程度であること考えると、この近似が適切ではないことが容易に予測される。
また、非特許文献1で採用されるフィック様の有効拡散の方程式は、自己拡散と壁面との衝突が支配的となるクヌーセン領域で用いられる近似手法であり、燃料電池の触媒層の微小細孔がサブミクロンのサイズで、相互拡散に関係する異種間の原子・分子の衝突を無視できるサイズではないことを考え合わせると、特に物質の輸送モデルの精度に疑念が残る。
特に限界電流に近い条件では、電解質膜近傍で酸素は欠乏し、滞留した窒素による散乱が支配的になることが想定され、非特許文献1のモデルの前提条件が崩れる可能が高いと予想される。
これに対して、本発明は、物質輸送に関し、遷移領域〜クヌーセン領域がシミュレーション可能なボルツマン方程式の考え方に基づく、多成分ガス拡散、プロトン伝導および電気伝導のシミュレーション手法を採用するものであり、これにより各種有効パラメータを導入することなく正確に触媒層の能力を予測可能とするものである。
また、非特許文献2で算出された触媒層構造の妥当性は、殆ど吟味されておらず、非特許文献2の解析領域がサブミクロンの程度しかないこともあり、細孔径分布に関し水銀ポロシメトリーとの比較が僅かにあるだけである。
また、出来上がった触媒層が最適な構造に近いか否かの判断、それから遠い場合には、材料とプロセスの修正方法などの方策の提示も皆無であり、触媒層の最適設計シミュレーションの実現には不十分である。
また、非特許文献3では、入口湿度が異なる複数のターフェルプロットを実験で取得して、アレニウス型の触媒反応モデルに湿度依存性を持たせることで触媒層の能力を決定している。それゆえ非特許文献3では燃料電池の性能を高精度にシミュレーションすることに成功してはいるが、触媒層の材料やプロセスという一段深い階層からの検討は行っていない。
更に、触媒層の最適設計シミュレーションの完成には、材料および作成プロセスと触媒層構造の紐付け、触媒層の能力の算出と、当該能力の触媒層を組み込んだときの燃料電池の性能予測、それら各々のシミュレーション手法の開発と、それらを有効に関係付けする発明が併せて必要となる。
本発明は、上記従来の課題に鑑み、触媒層の最適設計シミュレーションを提供するものである。
上記課題を解決するため、本発明は、電解質膜と電極とを有する膜−電極を備える燃料電池の発電性能を算出する燃料電池のシミュレーション方法において、触媒層の構造を算
出する第1のステップと、触媒層の性能を算出する第2のステップと、第2のステップで得られた触媒層の性能を基に、燃料電池の発電性能を算出する第3のステップとを備えている。
また、好ましくは、さらに、燃料電池の所定の発電性能を設定する第4のステップまたは第5ステップを備えている。
本発明は、材料および作成プロセスから触媒層の構造を算出する第1のステップの計算手法に、分子動力学、粗視化分子動力学、又は散逸粒子動力を採用することによって、現実的な計算時間でカーボンのドメイン、アグリゲート、更にはアグロマレート構造の形成がシミュレーション可能になる。
また、触媒層の性能を算出する第2のステップのモデルにボルツマン方程式の考え方に基づく物質輸送方程を採用することで、各種有効パラメータを導入することなく正確に触媒層の能力が予測可能となる。また、触媒層の構造から触媒層の能力、つまりは電流−電圧特性を算出することで、ナノスケールの現象の結果を燃料電池の性能予測といったマクロスケールのシミュレーションに反映することができる。
また、第2のステップで得られた触媒層の性能を基に、燃料電池の発電性能を算出する第3ステップを導入することで、触媒層の良し悪しが燃料電池性能により評価することが可能となる。
燃料電池の所定の発電性能を設定する第4のステップは、燃料電池の所定の発電性能を設定し、第2のステップで触媒層の能力を決定した後、第3のステップで燃料電池の性能を決定することを繰り返すことで、所定の発電性能を得ることが可能な触媒層の構造を決定するものであり、この第4ステップを考えることにより、プロセス的に作成可能か否かは別にして、触媒層の構造的な最善の姿を算出することが可能となる。
燃料電池の所定の発電性能を設定する第5のステップは、燃料電池の所定の発電性能を設定し、第1のステップで触媒層の構造を決定し、これを用いて第2のステップで触媒層の能力を決定した後、更に第3のステップで燃料電池の性能を決定することを繰り返すことで、所定の発電性能を得ることが可能な触媒層の材料と作成プロセスを決定するものであり、この第5ステップにより、プロセス的に作成可能な触媒層の構造が算出可能となるばかりか、材料費、プロセス費またはその合計値に束縛条件を付加することで、コスト的に作成可能な触媒層の構造までもが算出可能となる。
本発明の燃料電池のシミュレーション方法の一実施の形態の第1のステップにおける、触媒層の材料と作成プロセスの概念図 本発明の燃料電池のシミュレーション方法の一実施の形態の第1のステップにおける、触媒層の構造概念図 本発明の燃料電池のシミュレーション方法の一実施の形態の第2のステップにおける、得られた触媒層の構造に基づき、触媒層の能力を決定する物理モデルの概念図 本発明の燃料電池のシミュレーション方法の一実施の形態の第2のステップにおける、触媒層の能力を示した概念図 本発明の燃料電池のシミュレーション方法の一実施の形態の第3のステップにおける、燃料電池の構造の概念図 本発明の燃料電池のシミュレーション方法の一実施の形態の第3のステップにおける、燃料電池の性能を示した概念図 本発明の燃料電池のシミュレーション方法の一実施の形態の第4のステップにおける、触媒層の構造を最適化するフローチャート 本発明の燃料電池のシミュレーション方法の一実施の形態の第5のステップにおける、触媒層の材料と作成プロセスを最適化するフローチャート
第1の発明は、電解質膜と電極とを有する膜−電極を備える燃料電池の発電性能を算出する燃料電池のシミュレーション方法であって、触媒層の構造を算出する第1のステップと、触媒層の性能を算出する第2のステップと、前記第2のステップで得られた触媒層の性能を基に、燃料電池の発電性能を算出する第3のステップと、を備えた、燃料電池のシミュレーション方法である。
第2の発明は、第1の発明の前記第1のステップにおいて、触媒層の材料及び作成プロセスを基に、分子動力学シミュレーション又は散逸粒子動力学シミュレーションを用いて触媒層の構造を算出することを特徴としている。
第3の発明は、第2の発明の前記触媒層の材料が、白金、カーボン、イオノマー、溶媒の何れか一つを含み、前記作成プロセスが、凝集法、分散法、添加法、乾燥法、残留溶媒除去法、及び温度管理の何れか一つを含むことを特徴としている。
第4の発明は、第1の発明の前記第1のステップにおいて、実際の触媒層の構造を基に、前記触媒層の構造を算出することを特徴としている。
第5の発明は、第1から第4のいずれか1つの発明の前記第2のステップにおいて、ボルツマン方程式及び物質輸送方程式とバトラーボルマータイプの物質反応方程式を用いて前記触媒層の性能を算出することを特徴としている。
第6の発明は、第1から第5のいずれか1つの発明の前記第2のステップにおいて、酸素の輸送、水素の輸送、窒素の輸送、水の輸送、電子の伝導、熱の伝導、及びプロトン導電に基づき、前記触媒層の性能を算出することを特徴としている。
第7の発明は、第1から第6のいずれか1つの発明の前記第3のステップにおいて、前記燃料電池に反応ガスを供給するガス流路の流路構造、及び前記燃料電池の運転条件を規定し、連続体領域で適用可能な物質輸送方程式を用いて、燃料電池の発電性能を算出することを特徴としている。
第8の発明は、第1から第7のいずれか1つの発明に加えて、前記燃料電池の所定の発電性能を設定する第4のステップを含み、前記第2のステップは、前記第1のステップで算出された前記触媒層の構造を基に、前記触媒層の性能を算出し、前記第3のステップは、前記第2のステップで算出された前記触媒層の性能を基に、燃料電池の発電性能を算出し、前記第3のステップにより算出された前記燃料電池の発電性能と前記第4のステップにより設定された前記所定の発電性能との差が所定以下となるように、前記第2のステップ、及び前記第3のステップを繰り返し行うことで、前記触媒層の性能を算出することを特徴としている。
第9の発明は、第1から第7のいずれか1つの発明に加えて、前記燃料電池の所定の発電性能を設定する第5のステップを含み、前記第1のステップにおいて、触媒層の材料及び作成プロセスを基に、分子動力学、粗視化分子動力学シミュレーション又は散逸粒子動力学シミュレーションを用いて触媒層の構造を算出し、前記第2のステップは、前記第1のステップで算出された前記触媒層の構造を基に、前記触媒層の性能を算出し、前記第3
のステップは、前記第2のステップで算出された前記触媒層の性能を基に、燃料電池の発電性能を算出し、前記第3のステップにより算出された前記燃料電池の発電性能と前記第5のステップにより設定された前記所定の発電性能との差が所定以下となるように、前記第1のステップ、前記第2のステップ、及び前記第3のステップ、を繰り返し行うことで、前記触媒層の材料及び作成プロセスを算出することを特徴としている。
第10の発明は、第8または第9の発明の前記繰り返し行う工程において、極値探索法を用いることを特徴としている。
第11の発明は、電解質膜と電極とを有する膜−電極を備える燃料電池の発電性能を算出する燃料電池のシミュレーション装置であって、触媒層の構造を算出する第1算出手段と、触媒層の性能を算出する第2算出手段と、前記第2算出手段で得られた触媒層の性能を基に、燃料電池の発電性能を算出する第3算出手段と、を備えた、燃料電池のシミュレーション装置である。
第12の発明は、第11の発明の前記第1算出手段において、触媒層の材料及び作成プロセスを基に、分子動力学シミュレーション又は散逸粒子動力学シミュレーションを用いて触媒層の構造を算出することを特徴としている。
第13の発明は、第12の発明の前記触媒層の材料が、白金、カーボン、イオノマー、溶媒の何れか一つを含み、前記作成プロセスは凝集法、分散法、添加法、乾燥法、残留溶媒除去法、及び温度管理の何れか一つを含むことを特徴としている。
第14の発明は、第11の発明の前記第1算出手段において、実際の触媒層の構造を基に、前記触媒層の構造を算出することを特徴としている。
第15の発明は、第11から第14のいずれか1つの発明の前記第2の算出手段において、ボルツマン方程式及び物質輸送方程式とバトラーボルマータイプの物質反応方程式を用いて前記触媒層の性能を算出することを特徴としている。
第16の発明は、第11から第15のいずれか1つの発明の前記第2の算出手段において、酸素の輸送、水素の輸送、窒素の輸送、水の輸送、電子の伝導、熱の伝導、及びプロトン導電に基づき、前記触媒層の性能を算出することを特徴としている。
第17の発明は、第11から第16のいずれか1つの発明の前記第3算出手段において、前記燃料電池に反応ガスを供給するガス流路の流路構造、及び前記燃料電池の運転条件を規定し、連続体領域で適用可能な物質輸送方程式を用いて、燃料電池の発電性能を算出することを特徴としている。
第18の発明は、第11から第17のいずれか1つの発明に加えて、前記燃料電池の所定の発電性能を設定する第4設定手段を含み、前記第2算出手段は、前記第1算出手段で算出された前記触媒層の構造を基に、前記触媒層の性能を算出し、前記第3算出手段は、前記第2算出手段で算出された前記触媒層の性能を基に、燃料電池の発電性能を算出し、前記第3算出手段により算出された前記燃料電池の発電性能と前記第4設定手段により設定された前記所定の発電性能との差が所定以下となるように、前記第2算出手段、及び前記第3算出手段を繰り返し行うことで、前記触媒層の性能を算出することを特徴としている。
第19の発明は、第11から第17のいずれか1つの発明に加えて、前記燃料電池の所定の発電性能を設定する第5設定手段を含み、前記第1算出手段において、触媒層の材料
及び作成プロセスを基に、分子動力学シミュレーション又は散逸粒子動力学シミュレーションを用いて触媒層の構造を算出し、前記第2算出手段は、前記第1算出手段で算出された前記触媒層の構造を基に、前記触媒層の性能を算出し、前記第3算出手段は、前記第2算出手段で算出された前記触媒層の性能を基に、燃料電池の発電性能を算出し、前記第3算出手段により算出された前記燃料電池の発電性能と前記第5設定手段により設定された前記所定の発電性能との差が所定以下となるように、前記第1算出手段、前記第2算出手段、及び前記第3算出手段、を繰り返し行うことで、前記触媒層の材料及び作成プロセスを算出することを特徴としている。
第20の発明は、第18または第19の発明の前記繰り返し行う工程において、極値探索法を用いることを特徴としている。
第21の発明は、第1から第10のいずれか1つの発明の燃料電池のシミュレーション方法に基づいて、燃料電池を設計するステップを備えた、燃料電池の製造方法である。
第1のステップは、材料および作成プロセスから触媒層の構造を決定するものである。算出のために用いる計算手法には分子動力学、粗視化分子動力学、又は散逸粒子動力学を採用する。
触媒層の材料には白金、カーボン、イオノマー、溶媒などが含まれ、作成プロセスには凝集法、分散法、添加法、乾燥法、残留溶媒除去法、及び温度管理などのコントロールを含むものとする。
このステップの計算手法に分子動力学、粗視化分子動力学、又は散逸粒子動力を採用することによって、現実的な計算時間でカーボンのドメイン、アグリゲート、更にはアグロマレート構造の形成がシミュレーション可能になる。
第2のステップは、触媒層の能力を決定するものである。算出のために用いるモデルには、ボルツマン方程式の考え方に基づく物質輸送方程式とバトラーボルマータイプの物質反応方程式を採用し、触媒層の解析構造には第1のステップで算出されたもの、または第1のステップ以外の方法で算出されたものを採用する。
ここでボルツマン方程式の考え方に基づく物質輸送方程式とは格子ボルツマン法、格子ガス法による酸素の輸送、水素の輸送、窒素の輸送、水の輸送、電子の伝導、熱の伝導、及びプロトン導電方程式のことを意味している。また、触媒層の能力とは触媒層外の条件を境界条件などで規定した場合の電流(密度)−電圧性能のことを意味している。
このステップのモデルにボルツマン方程式の考え方に基づく物質輸送方程を採用することで、各種有効パラメータを導入することなく正確に触媒層の能力が予測可能となる。また、触媒層の構造から触媒層の能力、つまりは電流−電圧特性を算出することで、ナノスケールの現象の結果を燃料電池の性能予測といったマクロスケールのシミュレーションに反映することができる。
第3のステップは、燃料電池の性能予測を決定するものである。算出のために用いる触媒層の反応モデルには、第2のステップで得られたものを採用する。流路などの燃料電池の構造、及び加湿や温度などの運転条件を規定し、燃料電池の性能を算出する。
このステップを導入することで、触媒層の良し悪しが燃料電池性能により評価することが可能となる。
第4のステップは、燃料電池の所定の発電性能を設定し、第2のステップで触媒層の能力を決定した後、第3のステップで燃料電池の性能を決定することを繰り返すことで、所定の発電性能を得ることが可能な触媒層の構造を決定するものである。
このステップを考えることにより、プロセス的に作成可能か否かは別にして、触媒層の構造的な最善の姿を算出することが可能となる。
第5のステップは、燃料電池の所定の発電性能を設定し、第1のステップで触媒層の構造を決定し、これを用いて第2のステップで触媒層の能力を決定した後、更に第3のステップで燃料電池の性能を決定することを繰り返すことで、所定の発電性能を得ることが可能な触媒層の材料と作成プロセスを決定するものである。
このステップにより、プロセス的に作成可能な触媒層の構造が算出可能となるばかりか、材料費、プロセス費またはその合計値に束縛条件を付加することで、コスト的に作成可能な触媒層の構造までもが算出可能となる。
本発明は、触媒層の最適な設計シミュレーションを提供するものである。ここでは第1〜第4のステップを包含する第5のステップを例として、本発明の燃料電池のシミュレーション手法の一実施の形態を説明する。
これに対応する本発明のシミュレーション装置は、前記シミュレーション手法を備えた装置であり、製造方法は前記シミュレーション手法またはシミュレーション装置を用いた製造方法のことである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は本発明の燃料電池のシミュレーション方法の一実施の形態の第1のステップにおける、触媒層の材料と作成プロセスの概念図であり、図2は本発明の燃料電池のシミュレーション方法の一実施の形態の第1のステップにおける、触媒層の構造概念図である。
図2において、符号21は触媒層Aにおけるカーボンのアグロマレート構造、符号22はアグリゲート構造、符号23はカーボンを被覆するイオノマー構造、符号24は触媒層Bにおけるカーボンのアグロマレート構造、符号25はアグリゲート構造、符号26はカーボンを被覆するイオノマー構造を、それぞれ示している。
第1のステップに対応する実際の作成プロセスは、図1に示すように、まず触媒と蒸留水を混合し湿潤させ、次に溶媒を加え更に湿潤させてから湿式ジェットミルなどを利用してカーボン粒子を分散させ、最後にイオノマーを添加してシェーカーなどを利用することで十分に攪拌させることでアグロマレート構造を持つ触媒層を作成する。
これに対応するシミュレーションでは、分子動力学、粗視化分子動力学、または散逸粒子動力学を用い、カーボン粒子と水の分子を解析領域内に配置し、自己アグリゲーションさせ、機械的せん断を境界に設定してカーボンを分散させ、定常状態に落ち着いてから、攪拌を模擬する為にイオノマー粒子を溶媒内に均一に配置してから、最終的な定常解を得る。
触媒層の材料には、白金、カーボン、イオノマー、溶媒などが含まれ、作成プロセスには凝集法、分散法、添加法、乾燥法、残留溶媒除去法、及び温度管理などが含まれることを想定しているが、これらパラメータをコントロールして触媒層Aや触媒層Bのような様
々なアグロマレート構造を算出することが可能となる。
図3は本発明の燃料電池のシミュレーション方法の一実施の形態の第2のステップにおける、得られた触媒層の構造に基づき、触媒層の能力を決定する物理モデルの概念図を示している、また図4は本発明の燃料電池のシミュレーション方法の一実施の形態の第2のステップにおける、触媒層の能力を示した概念図を示している。
図3において、符号31は酸素などのガスの挙動、符号32は触媒層を構成するカーボン骨格、符号33はカーボン骨格に付着している白金触媒、符号34はカーボン骨格におけるアグロマレート構造、符号35はイオノマーの被覆部分を、それぞれ示している。
第2のステップでは、第1のステップで決定した触媒層の構造を用いて触媒層の能力を算出することを目的とする。より具体的には図4に示すように、触媒層外の条件を境界条件などで規定した上で電流(密度)−電圧性能を算出することを目的とする。
物理モデルには、(数1)に示すボルツマン方程式の考え方に基づく物質輸送方程式と(数2)に示すバトラーボルマータイプの物質反応方程式を採用する。
Figure 2015135790
Figure 2015135790
ここでボルツマン方程式の考え方に基づく物質輸送方程式とは格子ボルツマン法、格子
ガス法による酸素の輸送、水素の輸送、窒素の輸送、水の輸送、電子の伝導、熱の伝導、及びプロトン導電方程式のことを意味している。
輸送方程式の衝突項には未定のパラメータが複数存在しているので、それらは粒子の平均自由行程が構造よりも十分小さい場合に輸送方程式が(数3)のナヴィエストークス方程式、(数4)の連続の式、(数5)の相互拡散方程式、(数6)、(数7)のポアソン方程式に収束するように決定していく。
Figure 2015135790
Figure 2015135790
Figure 2015135790
Figure 2015135790
Figure 2015135790
Figure 2015135790
これにより、第1のステップにより得られた触媒層の構造に基づき、非常に高い精度で触媒層の能力を算出することが可能となる。
図5は本発明の燃料電池のシミュレーション方法の一実施の形態の第3のステップにおける、燃料電池の構造の概念図を示しており、また図6は本発明の燃料電池のシミュレーション方法の一実施の形態の第3のステップにおける、燃料電池の性能を示した概念図を示している。
第3のステップでは、燃料電池の構造、(表1)に示すような運転条件、及び第2のステップで得られた触媒層の能力に基づき燃料電池の性能を算出することを目的とする。
Figure 2015135790
第3のステップでは、燃料電池の解析構造は三次元で実物を忠実に模擬することが必要となる。これにより、燃料電池の性能を高精度に予測することが可能となる。
図7は本発明の燃料電池のシミュレーション方法の一実施の形態の第4のステップにおける、触媒層の構造を最適化するフローチャートを示し、図8は本発明の燃料電池のシミュレーション方法の一実施の形態の第5のステップにおける、触媒層の材料と作成プロセスを最適化するフローチャートを示している。
第5のステップでは、燃料電池の所定の発電性能を設定し、それを達成し得る触媒層の材料と作成プロセスを決定することを目的とする。
図8に示すように、最初に温度の上限や材料費の上限などの束縛条件があれば、それをシミュレーション条件として設定し、次に束縛条件を満足する材料と作成プロセスの初期値を設定する。
この時、材料は材料名で指定せずに、材料の誘電率やEW値などを設定すれば、材料の物性も探索範囲となる。作成プロセスは現行のものがあれば、それを用いてもよいが、定性的にでも最適なプロセスと考えられるものを初期値として設定することで計算時間の削減が期待される。
次に第1のステップを用いて、初期の材料と作成プロセスで得られる触媒層の構造を決定し、この構造に基づき第2のステップを用いて初期の触媒層の能力が決定される。更にこの触媒層の能力に基づき、第3のステップにより初期の燃料電池の性能を決定する。
第5のステップでは、材料と作成プロセスを変更して触媒層の構造の最適化を行うため、目標の設定値が達成されたか否かに応じて再帰計算を行う。目標値が達成されなかった場合、現在の燃料電池の性能を過電圧分離するなどして、定性的な物理的考察を入れることで次の探索点を手動で変更する、もしくは極値探索法などを利用してシステマチックに探索点を変更するなどして、所定の発電性能が得られるまで再帰計算を繰り返す。これにより第5のステップの目的は達成される。
本発明は、触媒層の最適設計シミュレーションであるので、燃料電池の触媒層の性能向上、コスト削減、開発期間の削減を図る用途に適している。
21 カーボンのアグロマレート構造
22 アグリゲート構造
23 カーボンを被覆するイオノマー構造
24 カーボンのアグロマレート構造
25 アグリゲート構造
26 カーボンを被覆するイオノマー構造
31 酸素などのガスの挙動
32 触媒層を構成するカーボン骨格
33 白金触媒
34 カーボン骨格におけるアグロマレート構造
35 イオノマーの被覆部分

Claims (21)

  1. 電解質膜と電極とを有する膜−電極を備える燃料電池の発電性能を算出する燃料電池のシミュレーション方法であって、
    触媒層の構造を算出する第1のステップと、
    触媒層の性能を算出する第2のステップと、
    前記第2のステップで得られた触媒層の性能を基に、燃料電池の発電性能を算出する第3のステップと、を備えた、
    燃料電池のシミュレーション方法。
  2. 前記第1のステップにおいて、触媒層の材料及び作成プロセスを基に、分子動力学シミュレーション又は散逸粒子動力学シミュレーションを用いて触媒層の構造を算出する、
    請求項1に記載の燃料電池のシミュレーション方法。
  3. 前記触媒層の材料は白金、カーボン、イオノマー、溶媒の何れか一つを含み、前記作成プロセスは凝集法、分散法、添加法、乾燥法、残留溶媒除去法、及び温度管理の何れか一つを含む、
    請求項2に記載の燃料電池のシミュレーション方法。
  4. 前記第1のステップにおいて、実際の触媒層の構造を基に、前記触媒層の構造を算出する、請求項1に記載の燃料電池のシミュレーション方法。
  5. 前記第2のステップにおいて、ボルツマン方程式及び物質輸送方程式とバトラーボルマータイプの物質反応方程式を用いて前記触媒層の性能を算出する、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池のシミュレーション方法。
  6. 前記第2のステップにおいて、酸素の輸送、水素の輸送、窒素の輸送、水の輸送、電子の伝導、熱の伝導、及びプロトン導電に基づき、前記触媒層の性能を算出する、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池のシミュレーション方法。
  7. 前記第3のステップにおいて、前記燃料電池に反応ガスを供給するガス流路の流路構造、及び前記燃料電池の運転条件を規定し、
    連続体領域で適用可能な物質輸送方程式を用いて、燃料電池の発電性能を算出する、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池のシミュレーション方法。
  8. 前記燃料電池の所定の発電性能を設定する第4のステップを含み、
    前記第2のステップは、前記第1のステップで算出された前記触媒層の構造を基に、前記触媒層の性能を算出し、
    前記第3のステップは、前記第2のステップで算出された前記触媒層の性能を基に、燃料電池の発電性能を算出し、
    前記第3のステップにより算出された前記燃料電池の発電性能と前記第4のステップにより設定された前記所定の発電性能との差が所定以下となるように、前記第2のステップ、及び前記第3のステップを繰り返し行うことで、前記触媒層の性能を算出する、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池のシミュレーション方法。
  9. 前記燃料電池の所定の発電性能を設定する第5のステップを含み、
    前記第1のステップにおいて、触媒層の材料及び作成プロセスを基に、分子動力学、粗視化分子動力学シミュレーション又は散逸粒子動力学シミュレーションを用いて触媒層の構造を算出し、
    前記第2のステップは、前記第1のステップで算出された前記触媒層の構造を基に、前
    記触媒層の性能を算出し、
    前記第3のステップは、前記第2のステップで算出された前記触媒層の性能を基に、燃料電池の発電性能を算出し、
    前記第3のステップにより算出された前記燃料電池の発電性能と前記第5のステップにより設定された前記所定の発電性能との差が所定以下となるように、前記第1のステップ、前記第2のステップ、及び前記第3のステップ、を繰り返し行うことで、前記触媒層の材料及び作成プロセスを算出する、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池のシミュレーション方法。
  10. 前記繰り返し行う工程において、極値探索法を用いる、
    請求項8又は9に記載の燃料電池のシミュレーション方法。
  11. 電解質膜と電極とを有する膜−電極を備える燃料電池の発電性能を算出する燃料電池のシミュレーション装置であって、
    触媒層の構造を算出する第1算出手段と、
    触媒層の性能を算出する第2算出手段と、
    前記第2算出手段で得られた触媒層の性能を基に、燃料電池の発電性能を算出する第3算出手段と、を備えた、
    燃料電池のシミュレーション装置。
  12. 前記第1算出手段において、触媒層の材料及び作成プロセスを基に、分子動力学シミュレーション又は散逸粒子動力学シミュレーションを用いて触媒層の構造を算出する、
    請求項11に記載の燃料電池のシミュレーション装置。
  13. 前記触媒層の材料は白金、カーボン、イオノマー、溶媒の何れか一つを含み、前記作成プロセスは凝集法、分散法、添加法、乾燥法、残留溶媒除去法、及び温度管理の何れか一つを含む、
    請求項12に記載の燃料電池のシミュレーション装置。
  14. 前記第1算出手段において、実際の触媒層の構造を基に、前記触媒層の構造を算出する、請求項11に記載の燃料電池のシミュレーション装置。
  15. 前記第2の算出手段において、ボルツマン方程式及び物質輸送方程式とバトラーボルマータイプの物質反応方程式を用いて前記触媒層の性能を算出する、
    請求項11〜14のいずれか1項に記載の燃料電池のシミュレーション装置。
  16. 前記第2の算出手段において、酸素の輸送、水素の輸送、窒素の輸送、水の輸送、電子の伝導、熱の伝導、及びプロトン導電に基づき、前記触媒層の性能を算出する、
    請求項11〜15のいずれか1項に記載の燃料電池のシミュレーション装置。
  17. 前記第3算出手段において、前記燃料電池に反応ガスを供給するガス流路の流路構造、及び前記燃料電池の運転条件を規定し、
    連続体領域で適用可能な物質輸送方程式を用いて、燃料電池の発電性能を算出する、
    請求項11〜16のいずれか1項に記載の燃料電池のシミュレーション装置。
  18. 前記燃料電池の所定の発電性能を設定する第4設定手段を含み、
    前記第2算出手段は、前記第1算出手段で算出された前記触媒層の構造を基に、前記触媒層の性能を算出し、
    前記第3算出手段は、前記第2算出手段で算出された前記触媒層の性能を基に、燃料電池の発電性能を算出し、
    前記第3算出手段により算出された前記燃料電池の発電性能と前記第4設定手段により設定された前記所定の発電性能との差が所定以下となるように、前記第2算出手段、及び前記第3算出手段を繰り返し行うことで、前記触媒層の性能を算出する、
    請求項11〜17のいずれか1項に記載の燃料電池のシミュレーション装置。
  19. 前記燃料電池の所定の発電性能を設定する第5設定手段を含み、
    前記第1算出手段において、触媒層の材料及び作成プロセスを基に、分子動力学シミュレーション又は散逸粒子動力学シミュレーションを用いて触媒層の構造を算出し、
    前記第2算出手段は、前記第1算出手段で算出された前記触媒層の構造を基に、前記触媒層の性能を算出し、
    前記第3算出手段は、前記第2算出手段で算出された前記触媒層の性能を基に、燃料電池の発電性能を算出し、
    前記第3算出手段により算出された前記燃料電池の発電性能と前記第5設定手段により設定された前記所定の発電性能との差が所定以下となるように、前記第1算出手段、前記第2算出手段、及び前記第3算出手段、を繰り返し行うことで、前記触媒層の材料及び作成プロセスを算出する、
    請求項11〜17のいずれか1項に記載の燃料電池のシミュレーション装置。
  20. 前記繰り返し行う工程において、極値探索法を用いる、
    請求項18又は19に記載の燃料電池のシミュレーション装置。
  21. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の燃料電池のシミュレーション方法に基づいて、燃料電池を設計するステップを備えた、
    燃料電池の製造方法。
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