JP2019145473A - 燃料電池用触媒層のシミュレーションモデル作成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池用触媒層のシミュレーションモデル作成方法において、実物により近い現象を表現することができるアイオノマーの配置方法を提供する。【解決手段】燃料電池用触媒層のシミュレーションモデル作成方法におけるアイオノマーの配置方法であって、(i)カーボン積層構造に関するデータを取得するステップ、(ii)カーボン積層構造に存在する複数の空隙部に空隙サイズを設定するステップ、(iii)空隙サイズの小さい空隙部から順に所定量よりも多いアイオノマーを配置するステップ、及び、(iv)カーボン積層構造に配置されたアイオノマーが塊を形成している部分からアイオノマーをランダムに取り除いて、カーボン積層構造に配置されたアイオノマーの量が所定量になるように調整するステップを含む、アイオノマーの配置方法に関する。【選択図】図4

Description

本発明は、燃料電池用触媒層のシミュレーションモデル作成方法、より詳細には、燃料電池用触媒層のシミュレーションモデル作成方法におけるアイオノマーの配置方法に関する。
燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応によって発電する燃料電池として固体高分子型燃料電池がエネルギー源として注目されている。固体高分子型燃料電池は、室温作動が可能であり、出力密度も高いため、自動車用途などに適した形態として、活発に研究されている。
燃料電池を構成する部材は高価であることから、燃料電池の設計、製造の際には、シミュレーション(模擬)技術が広く活用されている。燃料電池の性能予測シミュレーションでは、実物と同等の触媒層モデルが必要である。
例えば、特許文献1は、触媒層の幾何形状及び特性データから触媒層のモデル化を行うモデル作成手段を開示している。
特許文献2は、気孔率及び気孔サイズ分布などの気孔に関する情報に基づいて複数の粒状体からなる骨格を含む多孔体モデルを作成する方法を開示している。
特許文献3は、電解質膜と電極とを有する膜−電極を備える燃料電池の発電性能を算出する燃料電池のシミュレーション方法であって、触媒層の構造を算出する第1のステップと、触媒層の性能を算出する第2のステップと、前記第2のステップで得られた触媒層の性能を基に、燃料電池の発電性能を算出する第3のステップと、を備えた、燃料電池のシミュレーション方法を開示している。
また、非特許文献1は、触媒層において、アイオノマーを均等又は不均等に配置(付着)させるシミュレーション方法を開示している。
特開2009−193672号公報 特開2010−128746号公報 特開2015−135790号公報
松岡孝洋、井上元、松隈洋介、峯元雅樹、「PEFC触媒層内の多成分反応種輸送の解明とPt利用率向上の検討」、化学工学会第43回秋季大会講演要旨集、2011年
しかしながら、特許文献1には、触媒層の3D立体構造を具体的にモデル化する方法は開示されていない。また、特許文献2及び3並びに非特許文献1では、不均等な配置方法において、3D−TEM画像から予測されるようなアイオノマーが塊を形成している部分(本明細書等では、「アイオノマー塊」ともいう)が表現されていない。
したがって、本発明は、燃料電池用触媒層のシミュレーションモデル作成方法において、実物により近い現象を表現することができるアイオノマーの配置方法を提供することを課題とする。
触媒層構造は、触媒を担持したカーボン凝集体の積層構造(本明細書等では、「カーボン積層構造」ともいう)と、その構造内に配置されるアイオノマーとから成り立っており、ミクロレベルであり、且つ複雑である。したがって、その触媒層構造をシミュレーションするためには、一般的なCADソフトウェアではなく、専用のソフトウェアを用いることになる。その際、ニーズに合わせた構造生成手法が用意されていないことが多いため、独自で開発を進める必要がある。
そこで、本発明者らは、前記課題を解決するための手段を種々検討した結果、燃料電池用触媒層のシミュレーションモデル作成方法において、カーボン積層構造にアイオノマーを所定量よりも多く配置した後に、所定量になるまでランダムにアイオノマーを取り除くことよって、カーボン積層構造にアイオノマーを不均等に配置させた燃料電池用触媒層を表現することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)燃料電池用触媒層のシミュレーションモデル作成方法におけるアイオノマーの配置方法であって、
(i)カーボン積層構造に関するデータを取得するステップ、
(ii)カーボン積層構造に存在する複数の空隙部に空隙サイズを設定するステップ、
(iii)空隙サイズの小さい空隙部から順に所定量よりも多いアイオノマーを配置するステップ、及び、
(iv)カーボン積層構造に配置されたアイオノマーが塊を形成している部分からアイオノマーをランダムに取り除いて、カーボン積層構造に配置されたアイオノマーの量が所定量になるように調整するステップ
を含む、アイオノマーの配置方法。
本発明により、燃料電池用触媒層のシミュレーションモデル作成方法において、実物により近い現象を表現することができるアイオノマーの配置方法が提供される。
各ステップにおける触媒層構造(バーチャル構造)の一例の図を示す。 各ステップにおける触媒層構造(バーチャル構造)の中央断面図の一例を示す。 カーボン積層構造への空隙サイズ設定イメージを示す。 実験、従来の方法、及び本発明による方法における、アイオノマーが不均等に配置された触媒層断面像、及びアイオノマーが均等又は不均等に配置された燃料電池の発電性能を示す。
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
本明細書では、適宜図面を参照して本発明の特徴を説明する。図面では、明確化のために各部の寸法及び形状を誇張しており、実際の寸法及び形状を正確に描写してはいない。それ故、本発明の技術的範囲は、これら図面に表された各部の寸法及び形状に限定されるものではない。なお、本発明の燃料電池用触媒層のシミュレーションモデル作成方法におけるアイオノマーの配置方法は、下記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者がおこない得る変更、改良などを施した種々の形態にて実施することができる。
本発明の燃料電池用触媒層のシミュレーションモデル作成方法におけるアイオノマーの配置方法は、(i)カーボン積層構造を生成するステップ、(ii)カーボン積層構造の各空隙部に空隙サイズを設定するステップ、(iii)空隙サイズの小さい空隙部から順に所定量よりも多いアイオノマーを配置させるステップ、及び(iv)所定量に達するまでアイオノマーを取り除くステップを含む。
以下に、(i)〜(iv)のステップについて詳細を示す。
(i)カーボン積層構造を生成するステップ
(i)のステップでは、燃料電池用触媒層の構造の基礎となるカーボン積層構造に関するデータを取得する。
本発明において、カーボン積層構造に関するデータは、当該技術分野において公知の方法により取得することができる。カーボン積層構造に関するデータは、例えば非特許文献1に記載されている方法と同様に、カーボン凝集体をランダムに積層させることによって生成することができる。
図1(i)に、カーボン積層構造に関するデータから得られたカーボン積層構造(バーチャル構造)の一例を示し、図2(i)に、当該カーボン積層構造の中央断面図を示す。図1(i)では、黒はカーボンを示す。図2(i)では、黒は空隙を示し、グレーはカーボンを示す。
(i)のステップにおいて、カーボン積層構造に関するデータを取得することにより、(ii)のステップにおいて、適切な空隙サイズを設定することができる。
(ii)カーボン積層構造の各空隙部に空隙サイズを設定するステップ
(ii)のステップでは、(i)において取得したカーボン積層構造に関するデータに基づいて、カーボン積層構造に存在する複数の空隙部に空隙サイズを設定する。
図3に、カーボン積層構造への空隙サイズの設定イメージを示す。図3では、グレーはカーボンを示し、白色は空隙を示す。
(ii)のステップにおいて、空隙サイズを設定することにより、(iii)のステップにおいて、空隙サイズの小さい空隙部から順にアイオノマーを配置することができる。
(iii)空隙サイズの小さい空隙部から順に所定量よりも多いアイオノマーを配置させるステップ
(iii)のステップでは、空隙サイズの小さい空隙部から順に所定量よりも多いアイオノマーを配置させる。
(iii)のステップにおいて、所定量は、燃料電池用触媒層における、カーボン積層構造に配置されるアイオノマーの量のことを指し、シミュレーションの目的に応じて変更し得る。例えば、特定の燃料電池用触媒層において、アイオノマーの量の違いによる燃料電池の発電性能の変化をシミュレーションしたい場合は、所定量を、当該技術分野で通常用いられる量よりも少ない量から多い量まで、様々な量に変更することができる。
(iii)のステップにおいて、所定量よりも多いアイオノマーの量は、「不均等パラメータ」と呼ばれる値で設定される。不均等パラメータは、「空隙サイズの小さい空隙部から順にアイオノマーを配置する」ステップにおける、アイオノマーが最終的に配置されることになる空隙のサイズ、つまり、(iii)のステップ終了時に、アイオノマーが配置されている空隙の最大サイズを意味する。不均等パラメータは、アイオノマーの量が所定量よりも大きくなるように設定されるのであれば、限定されない。例えば、燃料電池用触媒層中の触媒金属として使用される白金の量が少ない場合、アイオノマーによる導電パスを大きくするために、不均等パラメータを大きく設定して、所定量よりも多いアイオノマーの量を大きくすることができる。
図1(iii)に、カーボン積層構造に所定量よりも多いアイオノマーを配置したカーボン積層構造(バーチャル構造)の一例を示し、図2(iii)に、当該カーボン積層構造の中央断面図を示す。図1(iii)では、黒はカーボンを示し、グレーはアイオノマーを示す。図2(iii)では、色の濃い方から順に、空隙(黒)、カーボン、アイオノマーを示す。
(iv)所定量に達するまでアイオノマーを取り除くステップ
(iv)のステップでは、カーボン積層構造に配置されたアイオノマーが塊を形成している部分からアイオノマーをランダムに取り除いて、カーボン積層構造に配置されたアイオノマーの量が所定量になるように調整する。
例えば、(iv)のステップは、下記の(1)〜(3)により実施することができる。
(1)カーボン積層構造に配置されたアイオノマーが塊を形成している部分をランダムに選択する。
(2)(1)で選択されたアイオノマー塊から、ランダムな量のアイオノマー、例えば、(iii)のステップにおいて設定された不均等パラメータと同等サイズのアイオノマー球を除去する。
(3)所定量に達するまで(1)〜(2)を繰り返す。
図1(iv)に、カーボン積層構造に配置されたアイオノマー塊からアイオノマーをランダムに取り除いて、カーボン積層構造に配置されたアイオノマーの量が所定量になるように調整したカーボン積層構造(バーチャル構造)の一例を示し、図2(iv)に、当該カーボン積層構造の中央断面図を示す。図1(iv)では、黒はカーボンを示し、グレーはアイオノマーを示す。図2(iv)では、色の濃い方から順に、空隙(黒)、カーボン、アイオノマーを示す。
(iii)のステップにおいて、所定量よりも多いアイオノマーを配置させ、(iv)のステップにおいて、カーボン積層構造に配置されたアイオノマーが塊を形成している部分からアイオノマーをランダムに取り除くことで、アイオノマー塊を表現することができ、カーボン積層構造にアイオノマーを不均等に配置した燃料電池用触媒層を表現することができる。
(iv)のステップにおいて、カーボン積層構造に配置されたアイオノマーが塊を形成している部分からアイオノマーをランダムに取り除くことによって、実物により近いアイオノマーの配置状態を表現することができるため、燃料電池の性能シミュレーションにおける実物との誤差を小さくすることができる。
カーボン積層構造にアイオノマーを均等に配置した燃料電池用触媒層を表現するためには、従来のシミュレーション方法を使用することができる。例えば、カーボン積層構造にアイオノマーを均等に配置した燃料電池用触媒層を表現するために、以下の方法を使用することができる。
(I)カーボン積層構造を生成する。
(II)カーボン球表面部を認識する。
(III)厚み変数に1を設定する。
(IV)カーボン球表面部の周囲(距離=厚み変数)の何も存在しない空間に所定量に達するまでアイオノマーを配置する。
(V)アイオノマーの配置量が所定量に達しない場合、厚み変数+1として(IV)を繰り返す。
以上により、本発明によるシミュレーションにより構築された燃料電池用触媒層を対象として発電計算(発電シミュレーション)することにより、アイオノマー塊に由来するアイオノマーが不均等に配置された燃料電池用触媒層を備える燃料電池の発電性能の低下を表現することができるようになる。これにより、実物により近い現象を表現した計算による燃料電池用触媒層、さらには燃料電池の設計が可能になる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例につき説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
従来のシミュレーション方法によりカーボン積層構造の周囲に不均等にアイオノマーを配置させた触媒層構造と、本発明のシミュレーション方法によりカーボン積層構造の周囲に不均等にアイオノマーを配置させた触媒層構造とを、実際の実験において、カーボン周囲に不均等にアイオノマーが配置しているとされる燃料電池用触媒層についてのSEM像と比較した。
従来のシミュレーション方法によるカーボン積層構造の周囲に不均等にアイオノマーを配置させた触媒層構造は、非特許文献1に記載の方法と同様に、以下のように構築させた。
(i)カーボン積層構造に関するデータを取得した。
(ii)カーボン積層構造に存在する複数の空隙部に空隙サイズを設定した。
(iii)空隙サイズの小さい空隙部から順に所定量のアイオノマーを配置した。
本発明のシミュレーション方法によりカーボン積層構造の周囲に不均等にアイオノマーを配置させた触媒層構造は、以下のように構築させた。
(i)カーボン積層構造に関するデータを取得した。
(ii)カーボン積層構造に存在する複数の空隙部に空隙サイズを設定した。
(iii)不均等パラメータを設定し、空隙サイズの小さい空隙部から順に所定量よりも多いアイオノマーを配置した。
(iv)(1)カーボン積層構造に配置されたアイオノマー塊をランダムに選択した。(2)(1)で選択されたアイオノマー塊から、(iii)のステップにおいて設定された不均等パラメータと同等サイズのアイオノマー球を除去した。(3)所定量に達するまで(1)〜(2)を繰り返した。
結果を図4の触媒層断面像に示す。図4の触媒層断面像の(b)及び(c)では、色の濃い方から順に、空隙(黒)、カーボン、アイオノマーを示す。図4(a)の触媒層断面像は、実際の実験において、カーボン周囲に不均等にアイオノマーが配置しているとされる燃料電池用触媒層についてのSEM像(Inoue G、Kawase M、「Understanding formation mechanism of heterogeneous porous structure of catalyst layer in polymer electrolyte fuel cell」、International Journal of Hydrogen Energy、(2016年)、http://dx.doi.org/10.1016/j.ijhydene.2016.08.029のFig.2より引用)を示し、図4(b)の触媒層断面像は、従来のシミュレーション方法によりカーボン積層構造の周囲に不均等にアイオノマーを配置させた触媒層構造を示し、図4(c)の触媒層断面像は、本発明のシミュレーション方法によりカーボン積層構造の周囲に不均等にアイオノマーを配置させた触媒層構造を示す。
図4(a)〜(c)の触媒層断面像より、従来のシミュレーション方法では、アイオノマー塊を再現できなかったのに対し、本発明のシミュレーション方法では、アイオノマー塊を再現することができた。したがって、本発明のシミュレーション方法によって、実際の実験におけるSEM像に類似した触媒層構造を再現できた。
さらに、従来のシミュレーション方法によりカーボン積層構造の周囲に均等にアイオノマーを配置させて構築させた燃料電池と、従来のシミュレーション方法によりカーボン積層構造の周囲に不均等にアイオノマーを配置させて構築させた燃料電池と、本発明のシミュレーション方法によりカーボン積層構造の周囲に不均等にアイオノマーを配置させて構築させた燃料電池とについて、発電性能をシミュレーションし、実際の実験において、カーボン周囲に均等又は不均等にアイオノマーが配置しているとされる燃料電池用触媒層についての発電性能と比較した。
なお、従来のシミュレーション方法によりカーボン積層構造の周囲に不均等にアイオノマーを配置させて構築させた燃料電池及び本発明のシミュレーション方法によりカーボン積層構造の周囲に不均等にアイオノマーを配置させて構築させた燃料電池の比較に使用される、カーボン積層構造の周囲に均等にアイオノマーを配置させた燃料電池は、従来のシミュレーション方法により、以下のように構築させた。
(I)カーボン積層構造を生成した。
(II)カーボン球表面部を認識した。
(III)厚み変数に1を設定した。
(IV)カーボン球表面部の周囲(距離=厚み変数)の何も存在しない空間に所定量に達するまでアイオノマーを配置した。
(V)アイオノマーの配置量が所定量に達しない場合、厚み変数+1として(IV)を繰り返した。
結果を図4の発電性能に示す。図4(a)の発電性能は、実際の実験において、カーボン周囲に均等又は不均等にアイオノマーが配置しているとされる燃料電池用触媒層を備える燃料電池の発電性能を示し、図4(b)の発電性能は、従来のシミュレーション方法によりカーボン積層構造の周囲に均等又は不均等にアイオノマーを配置させて構築させた燃料電池の発電シミュレーションを示し、図4(c)の発電性能は、従来のシミュレーション方法によりカーボン積層構造の周囲に均等にアイオノマーを配置させて構築させた燃料電池の発電シミュレーション及び本発明のシミュレーション方法によりカーボン積層構造の周囲に不均等にアイオノマーを配置させて構築させた燃料電池の発電シミュレーションを示す。
図4(a)の発電性能より、実際の実験では、アイオノマーが均等に配置された燃料電池の発電性能は、アイオノマーが不均等に配置された燃料電池の発電性能よりも高くなった。しかしながら、図4(b)の発電性能より、従来シミュレーション方法によるアイオノマー塊がないアイオノマーが不均等に配置された燃料電池の発電性能は、アイオノマーが均等に配置された燃料電池の発電性能以上になってしまい、実際の実験の発電性能を再現できなかった。それに対し、図4(c)の発電性能より、本発明のシミュレーション方法によるアイオノマー塊を再現したアイオノマーが不均等に配置された燃料電池の発電性能は、従来のシミュレーション方法によりアイオノマーが均等に配置された燃料電池の発電性能よりも小さくなり、実際の実験の結果を再現することができた。
以上の結果、本発明によって、実際の実験の傾向がより再現された発電シミュレーションが可能になった。特に、アイオノマーが均等に配置された燃料電池が、アイオノマーが不均等に配置された燃料電池よりも発電性能が優れている理由をシミュレーションから考察可能になり、より発電性能が優れた触媒層構造、さらには燃料電池の設計を促進させることができた。

Claims (1)

  1. 燃料電池用触媒層のシミュレーションモデル作成方法におけるアイオノマーの配置方法であって、
    (i)カーボン積層構造に関するデータを取得するステップ、
    (ii)カーボン積層構造に存在する複数の空隙部に空隙サイズを設定するステップ、
    (iii)空隙サイズの小さい空隙部から順に所定量よりも多いアイオノマーを配置するステップ、及び、
    (iv)カーボン積層構造に配置されたアイオノマーが塊を形成している部分からアイオノマーをランダムに取り除いて、カーボン積層構造に配置されたアイオノマーの量が所定量になるように調整するステップ
    を含む、アイオノマーの配置方法。
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