JP2015134398A - 切断砥石、切断装置および切断方法 - Google Patents

切断砥石、切断装置および切断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高耐熱性材料からなる被削材の切断に用いた場合でも、切断用砥石工具の熱損傷を防止して、従来よりも砥石工具の寿命を延ばすことを可能にする。
【解決手段】切断用の砥石工具10は円板状の台金11を備えており、その台金11の外周部が、周方向に沿って反復連続した波形の輪郭を持つ凹凸形状に形成されている。この台金11の外周部に対し、例えばダイヤモンド砥粒を電着することで外周刃先部15が形成されている。かかる砥石工具10を具備した切断装置は更に、砥石工具の外周刃先部15に付着した切削屑を冷却するための冷却ガスを噴射する噴射ノズルN1を備えている。その噴射ノズルN1の噴射口は、砥石工具の外周刃先部15と被削材との接触点Pよりも砥石回転方向の後方に位置する該砥石工具の外周刃先部15Aに向けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、切断砥石(切断用砥石工具)、並びに、その切断砥石を用いた切断装置および切断方法に関するものである。
鋳造部品等の切断、切削あるいは研削に用いる工具として砥石工具が知られている。砥石工具にも様々な種類があるが、「電着砥石」は、電気めっきの原理を利用した電着法により台金(工具本体)の表面に砥粒を固着したものである。電着砥石としては、ニッケルめっきによってダイヤモンド砥粒やCBN(立方晶窒化硼素)砥粒を電着したダイヤモンド電着砥石やCBN電着砥石が知られている。電着砥石は一般に切れ味が鋭く、様々な形状を準備できるため、広汎な用途に利用されている。
従来、ダイヤモンド電着砥石やCBN電着砥石を用いて高耐熱性の被削材を切断した場合に、切断時の熱で砥石が熱損傷し工具寿命が著しく短くなるという問題が指摘されていた。具体的に説明すると、例えば鉄系の金属はニッケル添加量が多くなるほど、耐熱性が高くなる傾向にある。つまり、高耐熱性の鉄系被削材はニッケル成分を含有していることが多く、切断時に生じるニッケル含有の切屑が砥石工具表面のニッケルめっき層に凝着又は溶着することがある。これらの切屑が砥石工具に付着するにつれ、それが堆積し成長する一方で、高耐熱性被削材は概して熱伝導率が低いことから砥石工具の側に熱がこもり易い状況が生まれる。故に、砥石工具に堆積した切屑が増熱してダイヤモンド砥粒やCBN砥粒を劣化(特にダイヤモンド砥粒の場合には、炭化)させるという問題があった。
このような事情から、高耐熱性被削材の切断には、ダイヤモンド電着砥石などの電着砥石の使用を避け、アルミナ系砥粒等を結合材と共に固めて作った一般砥石(例えばJIS規格でいうGC,GA系砥石)を用いることが一般的となっている。しかしながら、一般砥石はそれ自体を摩耗させながら切削作用を発現するという性格の工具であり、本質的に短寿命であることが避けられない。それ故、一般砥石を用いる限り、砥石の交換を頻繁に行う必要があり、生産性を向上させることができない。このため、ダイヤモンド電着砥石などの電着砥石を高耐熱性被削材の切断に用いるための工夫が求められていた。
なお、本発明に関連し得る先行技術として、特許文献1及び2が発見された。
特許文献1(特開2001−259963号)は、「セルフ型のエアー利用による切削点の冷却方法と装置」と題する技術に関するものであり、切削工具の回転主軸を動力源として発生させたエアーを切削点P(同文献1の図3等参照)、つまり切削工具と被削材との接触点に向けて吹き付けて、当該箇所の冷却と切削屑の滞留防止とを図っている。但し文献1でのエアーの役割はそれにとどまるものであり、本発明における後述するような作用効果(即ち、砥石の外周刃先部に付着した切削屑を急冷固化し収縮させて当該外周刃先部から剥離させること)を意図したものではない。
特許文献2(特開2013−052466号)は、「砥石工具及びその製造方法」に関する技術であり、台金の外周面(13a)に点在するディンプル(14)と対応した凹部(24)を研削面に形成することにより、研削によって生じた切粉をその凹部(24)内に排出可能とし、これにより、切粉による各砥粒(22)間のチップポケットの目詰まりを防止するというものである(同文献2の段落0013及び要約参照)。但し、各ディンプルの開口部周縁と砥石工具の表面(台金外周面13a)との境目に角部があり、この角部が被削材に当たる毎に急峻な衝撃が断続的に生じ、角部に応力が集中して欠損しやすいという欠点がある。
特開2001−259963号公報 特開2013−052466号公報
本発明の目的は、高耐熱性材料からなる被削材の切断に用いた場合でも、砥石の熱損傷を防止して従来よりも寿命を延ばすことができる切断砥石、並びに、その切断砥石を用いた切断装置および切断方法を提供することにある。
本発明は、円板状の台金の外周部が、周方向に沿って反復連続した波形の輪郭を持つ凹凸形状に形成されると共に、少なくとも前記外周部に対して砥粒を電着することで外周刃先部が形成されてなる、ことを特徴とする切断砥石である(請求項1)。
また、本発明は、円板状の台金の外周部が、周方向に沿って反復連続した波形の輪郭を持つ凹凸形状に形成されると共に、少なくとも前記外周部に対して砥粒を電着することで外周刃先部が形成されてなる切断砥石を用いて、被削材を切断することを特徴とする切断方法である(請求項4)。
請求項1及び4の発明によれば、切断砥石の外周刃先部が周方向に沿って反復連続した波形をしていることから、切断砥石の回転時には外周刃先部を構成する凸部と凹部が被削材に対して交互に作用し、凸部による被削材の切削作用が間欠的となる。このため、外周刃先部が波形ではない従来の切断砥石による連続切削(非間欠的な切削)の場合に比べて発熱が抑制され、砥石の熱損傷を極力防止することができる。また、外周刃先部を構成する凹凸の輪郭が波形(つまり、隣り合う凹凸が滑らかに連続したR形状)となっているため、各凸部が被削材に接触して切削作用を及ぼす場合でも、急峻な衝撃が断続的又は脈動的に発生することはなく、それゆえ急峻な衝撃による外周刃先部の欠損を回避することができる。
好ましくは、本発明は、被削材を切断するための切断装置であって、
請求項1に記載の切断砥石と、
前記切断砥石を回転駆動するための回転駆動機構と、
前記切断砥石の外周刃先部に付着した切削屑を冷却するための冷却ガスを噴射する第1の噴射ノズル(N1)と、を備えており、
前記第1の噴射ノズル(N1)の噴射口が、前記切断砥石の外周刃先部と被削材との接触点(P)よりも砥石回転方向の後方に位置する前記切断砥石の外周刃先部に向けられている、ことを特徴とする切断装置である(請求項2)。
また、好ましくは、本発明は、前記切削砥石による被削材の切断作業時に、切断砥石の外周刃先部と被削材との接触点(P)よりも砥石回転方向の後方に位置する切断砥石の外周刃先部に対して、第1の噴射ノズル(N1)から噴射された冷却ガスを吹き付ける、ことを特徴とする請求項4に記載の切断方法である(請求項5)。
請求項2及び5の発明によれば、切断砥石の外周刃先部と被削材との接触点(P)よりも砥石回転方向の後方に位置する切断砥石の外周刃先部が、第1の噴射ノズル(N1)から噴射された冷却ガスに曝されることで、その外周刃先部に一時的に付着した切削屑が直ちに固化及び収縮して当該外周刃先部から剥離する。その結果、外周刃先部に切削屑が凝着して堆積することが回避され、堆積した切削屑の増熱に起因する砥粒の劣化が防止される。
更に好ましくは、本発明は、
前記切断砥石が被削材に対して接触と離間とを繰り返すことができるように、前記切断砥石が被削材に接触する位置と、前記切断砥石が被削材から離間した位置との間で前記切断砥石を往復動させる往復動機構と、
前記切断砥石の外周刃先部と被削材との接触点(P)に向けて清掃ガスを噴射する第2の噴射ノズル(N2)と、
を更に備えている、ことを特徴とする請求項2に記載の切断装置である(請求項3)。
また、更に好ましくは、本発明は、
前記切断砥石が被削材に対して接触と離間とを繰り返すように、前記切断砥石が被削材に接触する位置と、前記切断砥石が被削材から離間した位置との間で前記切断砥石を往復動させながら、前記切削砥石による被削材の切断作業を行うと共に、
当該切断作業時に、前記切断砥石の外周刃先部と被削材との接触点(P)に向けて、第2の噴射ノズル(N2)から清掃ガスを噴射する、ことを特徴とする請求項5に記載の切断方法である(請求項6)。
請求項3及び6の発明によれば、切断砥石の往復動によって切断砥石が被削材に対する接触と離間とを繰り返すことにより、切断砥石の被削材に対する接触を間欠的とすることで、過度な発熱を防止することができる。また、切断砥石が被削材から離間しているときに上記接触点(P)に向けて清掃ガスを噴射することにより、接触点(P)付近にとどまりがちな切削屑を吹き飛ばして、滞留した切削屑が外周刃先部に圧着されるのを極力防止することができる。
[付記]本発明の更に好ましい態様や追加的構成要件を以下に列挙する。
請求項1〜6の発明において、前記砥粒はダイヤモンド砥粒又はCBN砥粒であること。請求項1〜6の発明において、前記砥粒はニッケルめっきによって台金の外周部に電着されており、前記被削材はニッケル成分を含む金属で作られていること。
以上詳述したように本発明によれば、円板状の台金の外周部に対して砥粒を電着することで外周刃先部が形成されてなる切断砥石を、高耐熱性材料からなる被削材の切断に用いた場合でも、砥石の熱損傷を防止して砥石の寿命を従来よりも延ばすことができる。
一実施形態に従う切断装置の概要を示す概略正面図。 被削材、切断砥石及び二つの噴射ノズルの配置関係を示す概略平面図。 切断砥石の一部(約半分)を示す平面図。 切断砥石の外周部の部分拡大図。 切断砥石の半径方向断面の一部を示す部分拡大断面図。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の切断装置は、切断砥石としての砥石工具10と、その砥石工具10を回転駆動するための回転駆動機構20と、砥石工具10及び回転駆動機構20を支持し且つこれらを水平方向に往復スライドさせるための往復動機構30とを備えている。
本実施形態の砥石工具10は、台金11の表面に砥粒を電着してなる電着砥石である。図3〜図5に示すように、台金11は、半径R、厚さTの円板形状をしたスチール製の金属板材である。半径Rは例えば80〜120mm、厚さTは例えば1〜4mmである。この台金11の外周部の輪郭(即ち外周縁)は単純な円形状ではなく、周方向に沿って反復連続した波形となっている。具体的には図3に示すように、円板状の台金11の全外周を等角度α(本例ではα=10°)間隔で等分(本例では36等分)した外周円弧部の各々に対して、図4に拡大して示すような波形にカーブした輪郭が付与されている。この波形輪郭の一単位が本例では合計36単位、周方向に沿って反復して連続配置されることで、台金11の外周部は、周方向に沿って反復連続した波形の輪郭を持つ凹凸形状に形成されている。
ここで、台金外周部における「凸部12」とは、波形の外周部のうち台金の半径方向外側に最も張り出した部位を指しており、本実施形態の台金11の外周部には、周方向に沿って等間隔に配置された36個の凸部12が存在する。また、台金外周部における「凹部13」とは、台金外周部に配置された複数の凸部12間に不可避的に存在することになる半径方向内側に凹んだ部位をいい、本実施形態の台金11の外周部には、周方向に沿って等間隔に配置された36個の凹部13が存在する。凸部12と凹部13との高低差ΔR(つまり、凸部12の頂点位置における台金の最大半径Rmaxと、凹部13の底点位置における台金の最小半径Rminとの差、ΔR=Rmax−Rmin)は、好ましくは2mm以下(但し0mmを除く)に設定されている。なお、高低差ΔRが小さ過ぎると、凹部13を切削屑の一時的な収納ポケットとして機能させることに支障を来たすおそれがある。他方、高低差ΔRが2mmよりも大きいと、波形にカーブした輪郭の振幅が大きくなり、凸部12の頂点位置と凹部13の底点位置とを結ぶラインの傾斜角度が大きくなって凸部12と凹部13との間の滑らかで緩やかな連続性が損なわれ、その結果、切削抵抗あるいは切削時の衝撃が過大化するおそれがある。
図3及び図5に示すように、本実施形態の砥石工具10では、台金11の外周部のうちの最外縁から幅Wの領域に対し、砥粒14をニッケルめっきの手法によって電着することで外周刃先部15が形成されている。幅Wは、好ましくは3〜7mmである。砥粒14としては、平均粒径が600μmのダイヤモンド砥粒を用いた。但し、ダイヤモンド砥粒に代えてCBN砥粒を用いてもよい。なお、図5にはニッケルめっき(層)を図示していないが、ニッケルめっき(層)は、隣り合う砥粒と砥粒の間、及び、砥粒と台金表面との間に薄膜状態で存在するものである。
図1に示すように、回転駆動機構20は、支持枠または支持フレームとしてのブラケット21と、ブラケット21の上部に支持された砥石回転用モータ22と、ブラケット21の下部に支持されたスピンドル23と、垂直方向に延びると共に前記スピンドル23によって回転可能に支持された回転軸24とを備えている。回転軸24の上端部は砥石回転用モータ22の駆動シャフトに連結され、回転軸24の下端部付近には砥石工具10が固定されている。それ故、砥石工具10は、回転軸24を介して砥石回転用モータ22によって回転駆動される。
往復動機構30は、スライドフレーム31と、リンク機構32と、スライド用モータ33とを備えている。スライドフレーム31は、上記回転駆動機構20の全体(即ちブラケット21、砥石回転用モータ22、スピンドル23、回転軸24および砥石工具10)を搭載してこれを水平方向にスライド可能に支持する摺動ガイド体である。リンク機構32は、スライド用モータ33と回転駆動機構のブラケット21との間に介在してモータ33の回転運動をブラケット21の往復直線運動に変換する公知の運動変換機構(例えばスライダ・クランク方式のリンク機構)である。スライド用モータ33を含む往復動機構30によって、砥石工具10及び回転駆動機構20は水平方向(図1及び図2では左右方向)に往復移動することができ、その結果、砥石工具10が被削材40に対し周期又は非周期的に接近(接触)と離間とを繰り返すことができる。
なお、図1及び図2に描かれた被削材40は円柱形状をしており、その円柱高さの中ほどを砥石工具10によって横に切断されるべきものである。被削材40の構成材料としては、ニッケル含有量が10〜20%の鋳鋼を例示することができる(但しこれに限定されない)。かかる鋳鋼は高耐熱性の難削材として一般に知られており、例えば車両用ターボチャージャーのタービンハウジングの素材として使用されている。
図2に示すように、本実施形態の切断装置は更に、砥石工具冷却用の第1の噴射ノズルN1と、切屑除去用の第2の噴射ノズルN2とを備えている。砥石工具10の外周刃先部15と被削材40との接触点Pを位置の目安(基準)とするとき、砥石工具冷却用の噴射ノズルN1は、接触点Pよりも砥石回転方向の後方(下流側)に配設され、切屑除去用の噴射ノズルN2は、接触点Pよりも砥石回転方向の前方(上流側)に配設されている。
砥石工具冷却用の噴射ノズルN1は、砥石工具10と同じ高さで、砥石工具10の半径方向の延長線にほぼ沿って水平に配置されている。つまり噴射ノズルN1は、砥石工具10の外周の接線方向に対して直角に又は直角に近い角度で配置されている。そして、噴射ノズルN1の噴射口は、前記接触点Pよりも砥石回転方向のやや後方に位置する砥石工具の外周刃先部15Aに向けられている。噴射ノズルN1は冷却ガス源41に接続されており、冷却ガス源41からの冷却ガスを前記外周刃先部15Aに向けて噴射する。なお、冷却ガス源41は例えば液体窒素タンクであり、その場合の「冷却ガス」は液体窒素を気化させた直後の極低温(例えば、−190℃から−150℃)の窒素ガスである。
切屑除去用の噴射ノズルN2は、砥石工具10と同程度の高さで、当該ノズルN2の噴射口が前記接触点Pを指向するように略水平に配置されている。ただし、噴射ノズルN2は、前記接触点Pでの砥石工具10の外接接線Lに完全に沿って配置されているわけではなく、その外接接線Lに対して僅かな角度θ(θ=1〜5°)だけ砥石工具10側に傾いた姿勢で配置されている。噴射ノズルN2は、圧縮エアー源42(例えばエアーポンプ)に接続されており、圧縮エアー源42からの圧縮エアーを清掃ガスとして前記接触点Pに向けて噴射する。なお、噴射ノズルN2が上記角度θだけ傾いた姿勢をとることで、接触点P付近で生ずる切削屑の排出効果(清掃効果)が高められる。
[実施形態の作用及び効果]
砥石回転用モータ22により砥石工具10を回転させた状態で、スライド用モータ33により砥石工具10及び回転駆動機構20を水平方向に往復スライドさせることにより、被削材40に対し接触と離間とを繰り返す砥石工具10によって被削材40が次第に切り込まれる。
砥石工具10の被削材40への接触時においても、砥石工具の外周刃先部15が周方向に沿って反復連続した波形をしているため、砥石回転時には外周刃先部の凸部12と凹部13とが被削材40に対して交互に作用し、凸部12による被削材の切削作用が間欠的となる。このため、外周刃先部が波形ではない従来の切断砥石による連続切削(非間欠的な切削)の場合に比べて発熱が抑制され、砥石の熱損傷が極力防止される。また、外周刃先部15を構成する凹凸(12,13)の輪郭が波形、つまり滑らかに連続したR形状となっているため、各凸部12が被削材40に接触して切削作用を及ぼす場合でも、急峻な衝撃が断続的又は脈動的に発生することはなく、それゆえ急峻な衝撃による外周刃先部15の欠損を回避することができる。
なお、外周刃先部15の各凹部13は、切断時に生じた切削屑を一時的に回収するポケットとしての機能を果たし、切削屑を接触点Pから円滑に運び出すことに貢献する。
砥石工具10の往復スライドによって砥石工具10が被削材40に対する接触と離間とを繰り返すことにより、砥石工具10の被削材40に対する接触が間欠的となる。これにより、過度な発熱を防止又は抑制することができる。
また、砥石工具10が被削材40から離れたとき、両者間に隙間ができる。砥石工具10による切断作業の間、噴射ノズルN2から接触点Pに向けて常に圧縮エアー(清掃ガス)が噴射されているため、砥石工具10と被削材40との間に隙間が生じた瞬間、圧縮エアーによって切削屑が吹き飛ばされる。こうして、接触点P付近に滞留しがちな切削屑を吹き飛ばして、滞留した切削屑が外周刃先部に圧着するのを極力防止することができる。
更に本実施形態では、切断作業の間、上記接触点Pよりも砥石回転方向の後方に位置する砥石工具の外周刃先部15Aが、噴射ノズルN1から噴射された冷却ガス(極低温の窒素ガス)に曝される。この冷却ガスへの暴露により、当該外周刃先部15Aに一時的に付着した切削屑が直ちに固化及び収縮し、その収縮力に基づいて当該外周刃先部15Aからその都度、剥離する(剥がれて離脱する)。かくして、砥石工具の外周刃先部15に対して切削屑が凝着して堆積することが未然に回避され、その結果、堆積した切削屑の増熱に起因する砥粒の劣化を防止することができる。
[変更例]
上記実施形態では、冷却ガス源41として液体窒素を採用したが、液体窒素に代えてドライアイス(固体二酸化炭素)を用いても良い。但し、炭酸ガスの低温は−78℃あたりが下限であるため、冷却ガス源としてはドライアイスよりも液体窒素の方が好ましい。
10 砥石工具(切断砥石)
11 円板状の台金
12 台金外周の凸部
13 台金外周の凹部
14 砥粒
15 外周刃先部
15A 接触点Pよりも後方に位置する外周刃先部
20 回転駆動機構20
30 往復動機構30
40 被削材40
N1 砥石工具冷却用の第1の噴射ノズル
N2 切屑除去用の第2の噴射ノズル
P 砥石工具と被削材との接触点

Claims (6)

  1. 円板状の台金の外周部が、周方向に沿って反復連続した波形の輪郭を持つ凹凸形状に形成されると共に、少なくとも前記外周部に対して砥粒を電着することで外周刃先部が形成されてなる、ことを特徴とする切断砥石。
  2. 被削材を切断するための切断装置であって、
    請求項1に記載の切断砥石と、
    前記切断砥石を回転駆動するための回転駆動機構と、
    前記切断砥石の外周刃先部に付着した切削屑を冷却するための冷却ガスを噴射する第1の噴射ノズル(N1)と、
    を備えており、
    前記第1の噴射ノズル(N1)の噴射口が、前記切断砥石の外周刃先部と被削材との接触点(P)よりも砥石回転方向の後方に位置する前記切断砥石の外周刃先部に向けられている、ことを特徴とする切断装置。
  3. 前記切断砥石が被削材に対して接触と離間とを繰り返すことができるように、前記切断砥石が被削材に接触する位置と、前記切断砥石が被削材から離間した位置との間で前記切断砥石を往復動させる往復動機構と、
    前記切断砥石の外周刃先部と被削材との接触点(P)に向けて清掃ガスを噴射する第2の噴射ノズル(N2)と、
    を更に備えている、ことを特徴とする請求項2に記載の切断装置。
  4. 円板状の台金の外周部が、周方向に沿って反復連続した波形の輪郭を持つ凹凸形状に形成されると共に、少なくとも前記外周部に対して砥粒を電着することで外周刃先部が形成されてなる切断砥石を用いて、被削材を切断することを特徴とする切断方法。
  5. 前記切削砥石による被削材の切断作業時に、切断砥石の外周刃先部と被削材との接触点(P)よりも砥石回転方向の後方に位置する切断砥石の外周刃先部に対して、第1の噴射ノズル(N1)から噴射された冷却ガスを吹き付ける、ことを特徴とする請求項4に記載の切断方法。
  6. 前記切断砥石が被削材に対して接触と離間とを繰り返すように、前記切断砥石が被削材に接触する位置と、前記切断砥石が被削材から離間した位置との間で前記切断砥石を往復動させながら、前記切削砥石による被削材の切断作業を行うと共に、
    当該切断作業時に、前記切断砥石の外周刃先部と被削材との接触点(P)に向けて、第2の噴射ノズル(N2)から清掃ガスを噴射する、ことを特徴とする請求項5に記載の切断方法。
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