JP2015130812A - 誘虫予測方法及び誘虫予測システム - Google Patents

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Abstract

【課題】照明器具による工事期間中にわたる生態系に影響を把握することが可能な誘虫予測方法を提供する。【解決手段】誘虫データベース準備ステップと、温度データベース準備ステップと、工事開始日、工事終了日を設定する工期設定ステップと、照明器具の光源の種別を設定する光源種別設定ステップと、光量設定ステップと、漏光状況設定ステップと、虫の種類と量を設定する移入量設定ステップと、工事開始日から工事終了日までの一日ごとに、誘虫データベースと、年間の気温推移と、光源の種別と、光量と、面積と環境の種別と、漏光領域に移入する虫の種類と量とから、照明器具によって周辺領域から誘引する虫の種類とその量の1日分予測する一日分予測ステップS304、S311と、一日分予測ステップで予測された一日分の、誘引される虫の種類とその量とを、工事開始日から工事終了日までの累積する累積ステップS308と、からなる。【選択図】図8

Description

本発明は、工事予定地などの対象領域に設置される照明器具が、前記対象領域外の周辺領域から誘引する虫の種類と量を定量的に予測する誘虫予測方法及び誘虫予測システムに関する。
従来より、主に果樹園や農地などの農業分野において、夜蛾類のもたらす農作物への被害が問題とされてきた。このような問題に対処するために、圃場実験を行うことなく、夜蛾をはじめとする夜行性昆虫に対する行動抑制効果を簡単に評価できる光放射評価方法を提案されている。
例えば、特許文献1(特開2005−65601号公報)には、少なくとも光源を含む光放射部の光放射による夜行性昆虫の行動抑制効果を評価する光放射評価方法であって、λを光放射の波長、S(λ)を防除対象の昆虫の網膜における分光感度を示す関数、Φe(λ)を光放射部による放射強度の分光特性を示す関数、visをS(λ)>0となるような波長λの範囲、Eを評価指数とした場合に、E=∫visS(λ)Φe(λ)dλなる
式で求めた評価指数が大きいほど、行動抑制効果が高いと判断する方法が提案されている。
夜蛾類などの昆虫が、上記のように農作物への被害の原因として問題となり、これに対処するために夜間照明を用いる一方で、高速道路などに設けられる夜間照明が、昆虫を始めとする多くの生物の行動及び生態に影響を与える、という問題も存在する。
例えば、ホタルでは、わずか0.2ルクスでも繁殖ができなくなる。また、水銀灯などに虫が集まってしまうと、その虫をエサとしていた生物が補食の機会を失い、飢えることとなる。そのため、従来夜間照明をする場合は、ルーバーを付けたり、虫が寄りつきにくい照明を使用したりするなどの配慮がなされてきた。
ところで、従来は新設する道路などの予定地における夜間照明によって、どのような虫がどの程度集まるか、に係る定量的な予測を行うことができず、問題であった。
そこで、出願人は、特許文献2(特開2013−215106号公報)において、対象領域に設置される照明器具が、前記対象領域外の周辺領域から誘引する虫の種類と量を定量的に予測する誘虫予測方法であって、光源の種別、及び、環境種別ごとに、単位時間、単位面積、単位光量当たりで、誘引される虫の種類と量をデータ化したデータベースを準備するデータベース準備ステップと、前記対象領域に設置する照明器具の光源の種別を設定する光源種別設定ステップと、前記光源種別設定ステップで設定された光源の光量を設定する光量設定ステップと、前記対象領域に設置する照明器具から前記周辺領域に漏れる光に照射される領域の面積と環境の種別を設定する漏光状況設定ステップと、前記データベース準備ステップによって準備された前記データベースと、前記光源種別設定ステップで設定された光源の種別と、前記光量設定ステップで設定された光量と、前記漏光状況設定ステップで設定された面積と環境の種別とから、照明器具によって周辺領域から誘引する虫の種類とその量とを予測する予測ステップと、からなるものを提案した。
特開2005−65601号公報 特開2013−215106号公報
特許文献2記載の方法では、一日に集まる虫の量に基づいて、生態系に与える影響を定量化していたが、実際には照明をしている工事期間は生態系に影響を与え続ける。
しかしながら、従来の特許文献2記載の方法では、照明器具による夜間照明が、工事期間中にわたって、生態系に影響を与え続けるが、そのようなことが考慮されていない、という問題があった。
また、従来の特許文献2記載の方法では、生態系に影響を与える影響として、虫のことしか考慮されておらず、虫を補食する生物種についての考慮がなされていなかった。より具体的には、夜間照明により失われる虫によって、虫を補食している生物種がどの程度の影響を受けるのかが分からない、という問題があった。
この発明は、上記課題を解決するものであって、請求項1に係る発明は、対象領域に設置される照明器具が、前記対象領域外の周辺領域から誘引する虫の種類と量を定量的に予測する誘虫予測方法であって、光源の種別、及び、環境種別ごとに、単位時間、単位面積、単位光量当たりで、誘引される虫の種類と量をデータ化した誘虫データベースを準備する誘虫データベース準備ステップと、前記対象領域における年間の気温推移をデータ化したデータベースを準備する温度データベース準備ステップと、工事開始日、工事終了日を設定する工期設定ステップと、前記対象領域に設置する照明器具の光源の種別を設定する光源種別設定ステップと、前記光源種別設定ステップで設定された光源の光量を設定する光量設定ステップと、前記対象領域に設置する照明器具から夜間に漏れる光に照射される漏光領域の面積と環境の種別を設定する漏光状況設定ステップと、日中に前記漏光領域に移入する虫の種類と量を設定する移入量設定ステップと、前記工期設定ステップで設定された工事開始日から工事終了日までの一日ごとに、前記誘虫データベース準備ステップによって準備された前記誘虫データベースと、前記温度データベース準備ステップによって設定された年間の気温推移と、前記光源種別設定ステップで設定された光源の種別と、前記光量設定ステップで設定された光量と、前記漏光状況設定ステップで設定された面積と環境の種別と、前記移入量設定ステップで設定された前記漏光領域に移入する虫の種類と量とから、照明器具によって周辺領域から誘引する虫の種類とその量の1日分予測する一日分予測ステップと、前記一日分予測ステップで予測された一日分の、誘引される虫の種類とその量とを、前記工期設定ステップで設定された工事開始日から工事終了日までの累積する累積ステップと、からなることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の誘虫予測方法において、前記移入量設定ステップで設定される、日中に前記漏光領域に移入する虫の量は、一日ごとに減少することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の誘虫予測方法前記一日分予測ステップでは、前記温度データベース準備ステップによって設定された気温が所定値以下である場合、照明器具によって周辺領域から誘引される虫がないと予測することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の誘虫予測方法において、虫の種類に応じた単位量あたりのカロリーをデータ化したカロリーデータベースを準備するカロリーデータベース準備ステップと、前記累積ステップで、累積された誘引される虫の種類とその量と、前記カロリーデータベース準備ステップによって準備されたカロリーデータベースと、に基づいて、所定の生物種への影響を予測する生物種影響判定ステップを有する。
また、請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の誘虫予測方法において、光源の種別ごとに、単位時間当たりの使用電力量をデータ化した電力量データベースを準備する電力量データベース準備ステップと、前記電力量データベース準備ステップで準備された電力量データベースと、前記工期設定ステップによって設定された工事開始日、工事終了日と、に基づいて、工事期間中の使用電力消費を算出する使用電力量算出ステップを有する。
また、請求項6に係る発明は、対象領域に設置される照明器具が、前記対象領域外の周辺領域から誘引する虫の種類と量を定量的に予測する誘虫予測システムであって、光源の種別、及び、環境種別ごとに、単位時間、単位面積、単位光量当たりで、誘引される虫の種類と量をデータ化した誘虫データベースと、前記対象領域における年間の気温推移をデータ化した温度データベースと、工事開始日、工事終了日を設定する工期設定手段と、前記対象領域に設置する照明器具の光源の種別を設定する光源種別設定手段と、前記光源種別設定手段で設定された光源の光量を設定する光量設定手段と、前記対象領域に設置する照明器具から夜間に漏れる光に照射される漏光領域の面積と環境の種別を設定する漏光状況設定手段と、日中に前記漏光領域に移入する虫の種類と量を設定する移入量設定手段と、前記工期設定手段で設定された工事開始日から工事終了日までの一日ごとに、前記誘虫データベースと、前記温度データベースと、前記光源種別設定手段で設定された光源の種別と、前記光量設定手段で設定された光量と、前記漏光状況設定手段で設定された面積と環境の種別と、前記移入量設定手段で設定された前記漏光領域に移入する虫の種類と量とから、照明器具によって周辺領域から誘引する虫の種類とその量の1日分予測する一日分予測手段と、前記一日分予測手段で予測された一日分の、誘引される虫の種類とその量とを、前記工期設定手段で設定された工事開始日から工事終了日までの累積する累積手段と、からなることを特徴とする。
本発明に係る誘虫予測方法及び誘虫予測システムは、一日分予測ステップで予測された一日分の、誘引される虫の種類とその量とを、工期設定ステップで設定された工事開始日から工事終了日までの累積する累積ステップを有するので、本発明に係る誘虫予測方法及び誘虫予測システムによれば、照明器具による工事期間中にわたる生態系に影響を把握することが可能となる。
また、本発明に係る誘虫予測方法は、前記累積ステップで、累積された誘引される虫の種類とその量と、前記カロリーデータベース準備ステップによって準備されたカロリーデータベースと、に基づいて、所定の生物種への影響を予測する生物種影響判定ステップを有するので、虫を補食している生物種がどの程度の影響を受けるのかを把握することが可能となる。
本発明の実施形態に係る誘虫予測方法を実行可能なコンピューターの一例を示す図である。 本発明に係る誘虫予測方法を準備工程のフローチャート例を示す図である。 本発明に係る誘虫予測方法に用いるデータベースのデータ構成の一例を示す図である。 本発明に係る誘虫予測方法に用いるデータベースのデータ構成の一例を示す図である。 本発明に係る誘虫予測方法に用いるデータベースのデータ構成の一例を示す図である。 本発明に係る誘虫予測方法に用いるデータベースのデータ構成の一例を示す図である。 本発明に係る誘虫予測方法を設定処理工程のフローチャート例を示す図である。 本発明に係る誘虫予測方法をコンピューターに実行させるためのフローチャート例を示す図である。 本発明に係る誘虫予測方法における各種パラメーター設定の考え方を示す図である。 本発明に係る誘虫予測方法における各種パラメーター設定の考え方を示す図である。 本発明に係る誘虫予測方法における各種パラメーター設定の考え方を示す図である。 本発明に係る誘虫予測方法における各種パラメーター設定の考え方を示す図である。 日中の虫の移動によって漏光領域において虫の量が増えることを説明する図である。 生物種の捕食関係を説明する図である。 照明器具のパラメーターの設定例を示す図である。 本発明に係る誘虫予測方法における結果の出力例を示す図である。 本発明に係る誘虫予測方法における結果の出力例を示す図である。 本発明に係る誘虫予測方法における結果の出力例を示す図である。 本発明に係る誘虫予測方法における結果の出力例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態に係る誘虫予測システムを構成するコンピューターの一例を示す図である。図1において、10はシステムバス、11はCPU(Central Processing Unit)、12はRAM(Random Access Memory)、13はROM(Read Only Memory)、14は外部情報機器との通信を司る通信制御部、15はキーボードコントローラなどの入力制御部、16は出力制御部、17は外部記憶装置制御部、18はキーボード、ポインティングデバイス、マウスなどの入力機器からなる入力部、19は印刷装置などの出力部、20はHDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置、21はグラフィック制御部、22はディスプレイ装置をそれぞれ示している。
図1において、CPU11は、ROM13内のプログラム用ROM、或いは、大容量の外部記憶装置20に記憶されたプログラム等に応じて、外部機器と通信することでデータを検索・取得したり、また、図形、イメージ、文字、表等が混在した出力データの処理を実行したり、更に、外部記憶装置20に格納されているデータベースの管理を実行したり、などといった演算処理を行うものである。
また、CPU11は、システムバス10に接続される各デバイスを統括的に制御する。ROM13内のプログラム用ROMあるいは外部記憶装置20には、CPU11の制御用の基本プログラムであるオペレーティングシステムプログラム(以下OS)等が記憶されている。また、ROM13あるいは外部記憶装置20には出力データ処理等を行う際に使用される各種データが記憶されている。メインメモリーであるRAM12は、CPU11の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
入力制御部15は、キーボードや不図示のポインティングデバイスからの入力部18を制御する。また、出力制御部16は、プリンタなどの出力部19の出力制御を行う。
外部記憶装置制御部17は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザーファイル、編集ファイル、プリンタドライバ等を記憶するHDD(Hard Disk Drive)や、或いはフロッピーディスク(FD)等の外部記憶装置20へのアクセスを制御する。本発明の誘虫予測方法を実現するシステムプログラムは、上記のような外部記憶装置20に記憶されている。また、グラフィック制御部21は、ディスプレイ装置22に表示する情報を描画処理するための構成である。
また、通信制御部14は、ネットワークを介して、外部機器と通信を制御するものであり、これによりシステムが必要とするデータを、インターネットやイントラネット上の外部機器が保有するデータベースから取得したり、外部機器に情報を送信したりすることができるように構成される。
外部記憶装置20には、CPU11の制御プログラムであるオペレーティングシステムプログラム(以下OS)以外に、本発明の誘虫予測システムをCPU11上で動作させるシステムプログラム、及びこのシステムプログラムで用いるデータなどがインストールされ保存・記憶されている。
本発明の誘虫予測方法を実現するシステムプログラムで利用されるデータとしては、基本的には外部記憶装置20に保存されていることが想定されているが、場合によっては、これらのデータを、通信制御部14を介してインターネットやイントラネット上の外部機器から取得するように構成することも可能である。また、本発明の誘虫予測方法を実現するシステムプログラムで利用されるデータを、USBメモリやCD、DVDなどの各種メディアから取得するように構成することもできる。
次に、上記のようなシステム構成のコンピューターにより実行可能な本発明に係る誘虫予測方法について、以下説明する。本発明に係る誘虫予測方法は新設する道路などの予定地において、所定の工事期間中にわたって、照明器具の夜間照明によって、どのような虫がどの程度集まるか、に係る定量的な予測を行うものである。
さらに、本発明に係る誘虫予測方法では、所定の工事期間中にわたって、照明器具の夜間照明によって、虫を補食している生物種がどの程度の影響を受けるのかを予測する。
図2は本発明に係る誘虫予測方法を準備工程のフローチャート例を示す図である。図2において、ステップS101は、誘虫データベースを準備する工程である。このデータベースについて、図3及び図4を参照して説明する。図3及び図4は本発明に係る誘虫予測方法に用いるデータベースのデータ構成の一例を示す図である。
図3(A)は照明器具の光源として、水銀灯を用いた場合における、環境種別ごとの、単位時間、単位面積、単位光量当たりで、誘引される虫の種類と量をデータ化したものである。このようなデータを作成する上では、例えば、1日あたり夜間12時間にわたって照明器具を点灯したことを前提とすることができる。図3(A)中、H11乃至H59は誘引される虫の量を重量単位で示したものである。
データを作成する上で、環境種別としては、例えば、「水田」、「畑地」、「常緑樹林」、「落葉樹林」、「河畔林」、「草地」、「河川敷」、「流水域」、「宅地」のように分類を行っているが、本発明はこのような例に限定されるものではない。
また、虫の種類としては、「チョウ・ガ」、「カメムシ・ウンカ」、「ハチ・羽アリ、「ハエ・ユスリカ」、「コウチュウ」のように分類を行っているが、本発明はこのような例に限定されるものではない。
図3(B)は照明器具の光源として、ナトリウム灯を用いた場合における、環境種別ごとの、単位時間、単位面積、単位光量当たりで、誘引される虫の種類と量をデータ化したものである。データの作成方法及び構成は図3(A)のものと同様である。
図3(C)は照明器具の光源として、LEDを用いた場合における、環境種別ごとの、単位時間、単位面積、単位光量当たりで、誘引される虫の種類と量をデータ化したものである。データの作成方法及び構成は図3(A)のものと同様である。
図2において、ステップS102は、光源データベースを準備する工程である。
図4は照明器具の光源の種別の相違に基づくデータベースのデータ構成を示すものである。
図4(A)は、照明器具の光源の種別ごとの、単位光量当たりのコストをデータ化したものである。図4(A)中、M1乃至M3は単位光量当たりのコストを円単位で示したものである。
図4(B)は、照明器具の光源の種別ごとの、1個当たりの光量をデータ化したものである。図4(B)中、Q1乃至Q3は光源1個当たりの光量を、例えば、ルーメン単位で示したものである。
図4(C)は、照明器具の光源の種別ごとの、単位時間当たりの電力使用量をデータ化したものである。図4(C)中、W1乃至W3は光源1個の単位時間当たりの電力使用量を、例えば、ワット単位で示したものである。
図2において、ステップS103は、温度データベースを準備する工程である。 図5は温度データベースのデータ構成を示すものである。
温度データベースは、工事対象の地域における年間の夜間平均気温が日付と対応して、記憶される構成となっている。これにより、例えば、○月○日の夜間の温度を参照することが可能となる。
例えば、気温が10℃を下回ると、大部分の昆虫は移動をしなくなる。そのため、工事期間中でも、照明を使っている時間帯に気温が10℃を下回る時期には、生物は集まってこないもの(影響が無い)として、生物量の累計から除外する。このような算出のために、本発明においては、温度データベースを用いるようにする。
なお、10℃という閾値は、実際の現場の昆虫の移動能力に合わせ、可変させることが可能とする(低くても移動するときは更に低く設定したり、高くても移動をしなくなる時は更に高く設定したりすることができる)。
図2において、ステップS104は、カロリーデータベースを準備する工程である。 図5はカロリーデータベースのデータ構成を示すものである。昆虫が、単位重量当たりどの程度のカロリーを有するものであるかをデータ化している。図5中のC1乃至C6は、「チョウ・ガ」、「カメムシ・ウンカ」、「ハチ・羽アリ、「ハエ・ユスリカ」、「コウチュウ」の単位重量当たりカロリー数を示している。
このようなカロリーデータベースを用いて、夜間照明によって、虫を補食する生物種にとって、どの程度のカロリーが逸失したかを博することが可能となる。すなわち、本発明
では、当該生物種が1日に必要とするカロリーから、何匹分のエサに相当する虫が夜間照
明により失われるかを示せるようにている。
図3乃至図6に示すデータベースについては、いったん作成を行えば、繰り返し利用することが可能である。
次に、本発明に係る誘虫予測方法における設定処理工程について説明する。図7は本発明に係る誘虫予測方法を設定処理工程のフローチャート例を示す図である。この図7の各工程によって、各種のパラメーターが設定される。この図7の各工程でパラメーターを変更しつつ、繰り返し予測を行うことで、環境負荷のより低い夜間照明の案を提案することが可能となる。
図7において、ステップS201では、想定している工事の開始日と、終了日を入力すること、工事期間を設定する。このステップS201に対応してシステム上では、工事の開始日と、終了日をコンピューターに入力する。
次の、ステップS202においては、対象領域に設置する照明器具から周辺領域に漏れる光に照射される領域の面積と環境の種別を設定する。このステップにおける考え方を図9乃至図12を参照して説明する。図9乃至図12は本発明に係る誘虫予測方法における各種パラメーター設定の考え方を示す図である。
図9は工事の予定地(対象領域)周辺のマップを示している。このマップには、環境ごとに塗り分けがなされており、図示するように、本例では「常緑樹林」、「畑地」の2種の環境が存在している。
図10は、マップ中に、工事の予定地である対象領域を設定した状態を示している。本例では、対象領域は、「常緑樹林」、「畑地」の3種の環境にまたがって設定されている。
図11は対象領域内の点O1乃至O7に照明器具を設けることを設定した状態を示している。図12は、それぞれの照明器具を設けた点O1乃至O7を中心とし、所定半径の円を描画したものである。本例では、天候などの如何に関わらず、照明器具からの光は前記の円内を照射するものと仮定している。
点O1乃至O7に設けられた照明器具から、周辺領域に漏れる光に照射される領域の面積とは、上記の円を境界とした図12中の斜線で示す領域の面積S1乃至S7に相当するものである。
また、照明器具から周辺領域に漏れる光に照射される漏光領域が重畳する環境種別が、当該領域の面積と対応する環境種別である。すなわち、本例でいえば、照明器具から周辺領域に漏れる光に照射される領域の面積S1、S2、S3、S4、S5、S6と対応する環境種別は「常緑樹林」であり、面面積S7と対応する環境種別は「畑地」である。
ステップS202では、以上のような図9乃至図12に示した例のように、対象領域に設置する照明器具から周辺領域に漏れる光に照射される漏光領域の面積と環境の種別を、コンピューターに入力する。
さて、続く、ステップS203では、対象領域の点O1乃至O7に設置する照明器具の光源の種別を設定する。図9乃至図12に示した例では、点O1乃至O7に設置する照明器具として水銀灯(H)を想定している。ステップS203に対応して、対象領域に設置する
照明器具の光源の種別を、コンピューターに入力する。
次のステップS204においては、対象領域の点O1乃至O7に設置する各照明器具の光源の光量を設定する。このステップS204に対応してシステム上では、各照明器具の光源の個数を入力する。例えば、本例では、点O1乃至O7に設置する全ての照明器具に総計でA1個の光源を用いたものとして入力する。
次のステップS205においては、各照明器具の点灯時間を設定する。この点灯時間に基づいて、光源データベースの使用電力量のデータから、各照明器具の消費電力を算出することが可能となる。このステップS205に対応してシステム上では、点灯時間を入力する。
次に、ステップS206においては、日中に漏光領域に移入する虫の種類と量を設定する。本発明に係る誘虫予測方法においては、夜間照明の翌日には漏光領域における全ての虫が誘われて、漏光領域内の虫の種類・数が0となることを想定している。
一方、翌日の日中には、漏光領域内には、0となった虫の種類・数が、周辺領域からの虫の移動により、増えるものと想定している。図13は日中の虫の移動によって漏光領域S1において虫の量が増えることを、対象領域の点O1近傍の場合で説明する図であり、面積S1の漏光領域の周辺のS'1で示される領域から、虫の移動によって、面積S1の漏光領域に虫が集まることをイメージした図である。
ステップS206においては、日中に漏光領域に移入する虫の種類と量は、工事開始日から経過した日にちを変数として、減少していく関数として表記してもよいし、また、工事開始日から1日目に移入する虫の種類と量、2日目に移入する虫の種類と量、・・・・というようにテーブル化しておき、そのようなテーブルを用いるようにしてもよい。また、工事開始日から経過した日にちを変数として、減少していく関数として用いる場合、日にちがどれだけ経過しても、ある一定値以下とはならない関数を用いるようにしてもよい。また、上記のような関数や、テーブルを作成する際には、日中の虫の移動について、適切なモデル化を図るようにするとよい。
以下、モデル化のための考え方の一例について説明する。
夜間照明の翌日に集まる虫の量は、前日に減少した量に影響される。ここでは、漏光領域である光源から10mの範囲ではすべての生物が集まり、翌日の朝の虫の量は0となるが、その近辺の範囲から生物の流入がおこり、補填されると仮定する。
漏光領域に補填される虫の原資は、光源から10m〜20mの範囲内とし、そこには100%の虫の量があるとする。補填される際には距離と虫の量が比例し、光源の位置での虫の量が0で20m先の虫の量を100とすると、0〜10mまでの範囲には全体の25%が含まれ、10m〜20mの範囲には残りの75%が含まれることになる。この数値は現地の状態、今後の調査・実験・実施結果などを通し、より現実的な数値に可変させることができるものとする。
補填される範囲は、対象となる場所から100mまでとし、100mの地点では虫の量は減少しないものとする(100%補填される)。この範囲は、主な生物が一晩で移動できるとされる距離から決めているが、この数値も現地の状態、今後の調査・実験・実施結果などを通し、より現実的な数値に可変させることができるものとする。
翌日の夜からは、0〜10mまでの範囲は補填された25%分が減少するが、隣の10
〜20mの範囲は、前日に75%の量に減っているため、0〜10mまでの範囲に補填できるのは25%の75%=19%となる。また、10〜20mの範囲は点灯初日より25%減少しているが、その隣の20〜30mの範囲から補填を受ける。この量は25%の25%のため、約6%となる。
このように、日数が経つにつれて補填する原資は隣へと拡大していくが、昆虫の移動距離を考えて100m以上は拡大せず、一定量になるとする。その時は10日目で、1日あたりの減少量は約5%になる。このように計算していくと、工事期間が10日未満の時は、1日目100%、2日目125%、3日目144%、4日目159%、5日目172%、6日目183%、7日目192%、8日目199%、9日目205%が累積の減少量となる。
10日は210%とし、それ以上の日数になる時は、日数×5%分を加算することとする。これらの数値も現地の状態、今後の調査・実験・実施結果などを通し、より現実的な数値に可変させることができるものとする。
ただし、気温が10℃を下回ると、大部分の昆虫は移動をしなくなる。そのため、工事期間中でも、照明を使っている時間帯に気温が10℃を下回る時期には、生物は集まってこないもの(影響が無い)として、虫の量の累計から除外する。この10℃という閾値は、実際の現場の昆虫の移動能力に合わせ、可変させることが可能とする(低くても移動するときは更に低く設定したり、高くても移動をしなくなる時は更に高く設定したりすることができる)。
次に、以上のように各種パラメーターが設定される設定処理後に行われる予測処理について説明する。図8は本発明に係る誘虫予測方法をコンピューターに実行させるためのフローチャート例を示す図である。
図8において、ステップS300で予測処理が開始されると、続くステップS301では、変数MMDDに、(開始日)がセットされる。
続いて、ステップS302では、該当日の温度データベースが参照され、ステップS303では、(該当日の気温)≧To℃であるか否かが判定される。ここで、温度To℃は、虫の活動停止する閾値となる温度であり、例えば、10℃と設定することができる。
ステップS303における判定がNOである場合には、ステップS311に進み、照明器具によって周辺領域から誘引する虫は0と予測する。
一方、ステップS303における判定がYESである場合には、ステップS304に進み、照明器具によって周辺領域から誘引する虫の種類と量を予測する。
ステップS105では、照明器具によって周辺領域から誘引する虫の量と種類とを予測する。ここでは、図9乃至図12に示した例に基づいて、具体的に説明する。
●点O1に設置した照明器具によって周辺領域から誘引する虫の量と種類は、図3(A)
に示す水銀灯に係るデータを参照することで、以下のように求めることができる。
(虫の種類) =(虫の量)
(チョウ・ガ) =H13×S1
(カメムシ・ウンカ) =H23×S1
(ハチ・羽アリ) =H33×S1
(ハエ・ユスリカ) =H43×S1
(コウチュウ) =H53×S1
●点O2に設置した照明器具によって周辺領域から誘引する虫の量と種類は、図3(A)
に示す水銀灯に係るデータを参照することで、以下のように求めることができる。
(虫の種類) =(虫の量)
(チョウ・ガ) =H13×S2
(カメムシ・ウンカ) =H23×S2
(ハチ・羽アリ) =H33×S2
(ハエ・ユスリカ) =H43×S2
(コウチュウ) =H53×S2
●点O3に設置した照明器具によって周辺領域から誘引する虫の量と種類は、図3(A)
に示す水銀灯に係るデータを参照することで、以下のように求めることができる。
(虫の種類) =(虫の量)
(チョウ・ガ) =H13×S3
(カメムシ・ウンカ) =H23×S3
(ハチ・羽アリ) =H33×S3
(ハエ・ユスリカ) =H43×S3
(コウチュウ) =H53×S3
●点O4に設置した照明器具によって周辺領域から誘引する虫の量と種類は、図3(A)
に示す水銀灯に係るデータを参照することで、以下のように求めることができる。
(虫の種類) =(虫の量)
(チョウ・ガ) =H13×S4
(カメムシ・ウンカ) =H23×S4
(ハチ・羽アリ) =H33×S4
(ハエ・ユスリカ) =H43×S4
(コウチュウ) =H53×S4
●点O5に設置した照明器具によって周辺領域から誘引する虫の量と種類は、図3(A)
に示す水銀灯に係るデータを参照することで、以下のように求めることができる。
(虫の種類) =(虫の量)
(チョウ・ガ) =H13×S5
(カメムシ・ウンカ) =H23×S5
(ハチ・羽アリ) =H33×S5
(ハエ・ユスリカ) =H43×S5
(コウチュウ) =H53×S5
●点O6に設置した照明器具によって周辺領域から誘引する虫の量と種類は、図3(A)
に示す水銀灯に係るデータを参照することで、以下のように求めることができる。
(虫の種類) =(虫の量)
(チョウ・ガ) =H13×S6
(カメムシ・ウンカ) =H23×S6
(ハチ・羽アリ) =H33×S6
(ハエ・ユスリカ) =H43×S6
(コウチュウ) =H53×S6
●点O7に設置した照明器具によって周辺領域から誘引する虫の量と種類は、図3(A)
に示す水銀灯に係るデータを参照することで、以下のように求めることができる。
(虫の種類) =(虫の量)
(チョウ・ガ) =H12×S7
(カメムシ・ウンカ) =H22×S7
(ハチ・羽アリ) =H32×S7
(ハエ・ユスリカ) =H42×S7
(コウチュウ) =H52×S7
●以上のような、点O1乃至O7に設置する各照明器具のそれぞれが周辺領域から誘引する虫の量を総計することで、対象領域に設置する照明器具によって周辺領域から誘引する虫
の量と種類は、以下の通りとなる。
(虫の種類) =(虫の量)
(チョウ・ガ) =H13×(S1+S2+S3+S4+S5+S6)+H12×S7
(カメムシ・ウンカ) =H23×(S1+S2+S3+S4+S5+S6)+H22×S7
(ハチ・羽アリ) =H33×(S1+S2+S3+S4+S5+S6)+H32×S7
(ハエ・ユスリカ) =H43×(S1+S2+S3+S4+S5+S6)+H42×S7
(コウチュウ) =H53×(S1+S2+S3+S4+S5+S6)+H52×S7
以上のように、ステップS105では、図3に示すデータベースと、図7のステップで設定されたパラメーターとに基づいて、照明器具によって周辺領域から誘引する虫の量と種類とを予測することができる。
次に、ステップS305では、図4(C)に示す電力データベースと、図7のステップS205で設定された点灯時間及とに基づいて、照明器具によって使用される電力量を算出する。
ステップS306では、変数MMDDが、(終了日)となったか否かが判定される。ここで、ステップS306での判定がNOであれば、引き続き、演算を行う必要があるので、ステップS312に進み、変数MMDDを1日進め、ステップS313では、図7のステップS206の設定に基づき、漏光領域に移入する虫の種類と量を求める。このとき、漏光領域に移入する虫の種類と量は、先に説明したように適当な関数やテーブルを利用することができる。
ステップS313の次には、ステップS302に進みループする。一方、ステップS306での判定がYESであれば、全工事期間の演算が完了することになるので、次に、ステップS307 照明器具によって使用されるステップS305で求められていた各日分の電力量を、累積することで、工事期間中の総消費電力量を算出する。このようなステップによれば光源の種別のパラメーターを適宜変更することで、工事期間中で使用される総消費電力量を、光源の種別毎に求めるようなことができる。
次に、ステップS308では、工事期間中に、各日分の誘引された虫の種類、量を累積することで、工事期間中に、誘引される虫の種類及びその総量を算出する。
ステップS309では、ステップS308で算出された虫の種類及びその総量と、図6に示されたカロリーデータベースとを参照し、工事期間中に、夜間照明によって失われる総カロリーを算出する。
ステップS310では、夜間照明によって失われる総カロリーによって、所定の生物種がどの程度の影響を受けるかを判定するステップである。例えば、所定の生物種として、鷹を例に挙げて説明する。図14は、は生物種の捕食関係を説明する図である。
虫は、蛙や爬虫類などに捕食され、蛙や爬虫類などが鷹に補食されることをモデルとして考えた場合に、1羽の鷹が1日当たりに必要とする総エネルギーが、虫による換算でCoとすると、ステップS309で算出した総カロリーを、Co×(工事期間)で除することにより、影響を受ける鷹の羽数Nを算出することが可能となる。
このように、本発明に係る誘虫予測方法においては、特定の生物種の何匹分のエサに相当する虫が夜間照明により失われるかを示すことができるようになっている。
ステップS314では、予測処理を終了する。
本発明に係る誘虫予測方法は、一日分予測ステップで予測された一日分の、誘引される虫の種類とその量とを、工期設定ステップで設定された工事開始日から工事終了日までの累積する累積ステップを有するので、本発明に係る誘虫予測方法によれば、照明器具による工事期間中にわたる生態系に影響を把握することが可能となる。
また、本発明に係る誘虫予測方法は、前記累積ステップで、累積された誘引される虫の種類とその量と、前記カロリーデータベース準備ステップによって準備されたカロリーデータベースと、に基づいて、所定の生物種への影響を予測する生物種影響判定ステップを有するので、虫を補食している生物種がどの程度の影響を受けるのかを把握することが可能となる。
以上のような本発明に係る誘虫予測方法による予測・算定結果の出力態様をいくつか示す。図16乃至図19は本発明に係る誘虫予測方法における結果の出力例を示す図である。以下の例では、本発明に係る誘虫予測方法で、10日間の工事期間中にわたって、図15に示す3案の予測・算定を行ったケースを示すものである。
図16は、A案を1としたときの誘引される虫の相対量と、それぞれの案のコストの出力例を示している。また、凡例に示すように「水銀灯」に基づいて虫の量、「ナトリウム灯」に基づいて虫の量、「LED」に基づいて虫の量が内訳表示されるようになっている。また、図16には、それぞれの案の消費電力量が示される。
図17は、単位時間当たりに誘引される虫の重量をそれぞれの案ごとに出力した例である。
また、図18は、環境種別ごとで、単位時間当たりに誘引される虫の重量を、それぞれの案ごとに出力した例である。
また、図19は、虫の種類ごとで、単位時間当たりに誘引される虫の重量を、それぞれの案ごとに出力した例である。
以上のような、図16乃至図19に示す結果の出力例によれば、各案の予測・算定の結果を視覚的に把握することが可能となり、環境に配慮した建設計画の立案の一助とすることができる。
10・・・システムバス
11・・・CPU(Central Processing Unit)
12・・・RAM(Random Access Memory)
13・・・ROM(Read Only Memory)
14・・・通信制御部
15・・・入力制御部
16・・・出力制御部
17・・・外部記憶装置制御部
18・・・入力部
19・・・出力部
20・・・外部記憶装置
21・・・インターフェイス部
21・・・グラフィック制御部
22・・・ディスプレイ装置

Claims (6)

  1. 対象領域に設置される照明器具が、前記対象領域外の周辺領域から誘引する虫の種類と量を定量的に予測する誘虫予測方法であって、
    光源の種別、及び、環境種別ごとに、単位時間、単位面積、単位光量当たりで、誘引される虫の種類と量をデータ化した誘虫データベースを準備する誘虫データベース準備ステップと、
    前記対象領域における年間の気温推移をデータ化したデータベースを準備する温度データベース準備ステップと、
    工事開始日、工事終了日を設定する工期設定ステップと、
    前記対象領域に設置する照明器具の光源の種別を設定する光源種別設定ステップと、
    前記光源種別設定ステップで設定された光源の光量を設定する光量設定ステップと、
    前記対象領域に設置する照明器具から夜間に漏れる光に照射される漏光領域の面積と環境の種別を設定する漏光状況設定ステップと、
    日中に前記漏光領域に移入する虫の種類と量を設定する移入量設定ステップと、
    前記工期設定ステップで設定された工事開始日から工事終了日までの一日ごとに、前記誘虫データベース準備ステップによって準備された前記誘虫データベースと、前記温度データベース準備ステップによって設定された年間の気温推移と、前記光源種別設定ステップで設定された光源の種別と、前記光量設定ステップで設定された光量と、前記漏光状況設定ステップで設定された面積と環境の種別と、前記移入量設定ステップで設定された前記漏光領域に移入する虫の種類と量とから、照明器具によって周辺領域から誘引する虫の種類とその量の1日分予測する一日分予測ステップと、
    前記一日分予測ステップで予測された一日分の、誘引される虫の種類とその量とを、前記工期設定ステップで設定された工事開始日から工事終了日までの累積する累積ステップと、
    からなることを特徴とする誘虫予測方法。
  2. 前記移入量設定ステップで設定される、日中に前記漏光領域に移入する虫の量は、一日ごとに減少することを特徴とする請求項1に記載の誘虫予測方法。
  3. 前記一日分予測ステップでは、前記温度データベース準備ステップによって設定された気温が所定値以下である場合、照明器具によって周辺領域から誘引される虫がないと予測することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の誘虫予測方法。
  4. 虫の種類に応じた単位量あたりのカロリーをデータ化したカロリーデータベースを準備するカロリーデータベース準備ステップと、
    前記累積ステップで、累積された誘引される虫の種類とその量と、
    前記カロリーデータベース準備ステップによって準備されたカロリーデータベースと、に基づいて、
    所定の生物種への影響を予測する生物種影響判定ステップを有する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の誘虫予測方法。
  5. 光源の種別ごとに、単位時間当たりの使用電力量をデータ化した電力量データベースを準備する電力量データベース準備ステップと、
    前記電力量データベース準備ステップで準備された電力量データベースと、
    前記工期設定ステップによって設定された工事開始日、工事終了日と、に基づいて、工事期間中の使用電力消費を算出する使用電力量算出ステップを有する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の誘虫予測方法。
  6. 対象領域に設置される照明器具が、前記対象領域外の周辺領域から誘引する虫の種類と量
    を定量的に予測する誘虫予測システムであって、
    光源の種別、及び、環境種別ごとに、単位時間、単位面積、単位光量当たりで、誘引される虫の種類と量をデータ化した誘虫データベースと、
    前記対象領域における年間の気温推移をデータ化した温度データベースと、
    工事開始日、工事終了日を設定する工期設定手段と、
    前記対象領域に設置する照明器具の光源の種別を設定する光源種別設定手段と、
    前記光源種別設定手段で設定された光源の光量を設定する光量設定手段と、
    前記対象領域に設置する照明器具から夜間に漏れる光に照射される漏光領域の面積と環境の種別を設定する漏光状況設定手段と、
    日中に前記漏光領域に移入する虫の種類と量を設定する移入量設定手段と、
    前記工期設定手段で設定された工事開始日から工事終了日までの一日ごとに、
    前記誘虫データベースと、前記温度データベースと、前記光源種別設定手段で設定された光源の種別と、前記光量設定手段で設定された光量と、前記漏光状況設定手段で設定された面積と環境の種別と、前記移入量設定手段で設定された前記漏光領域に移入する虫の種類と量とから、照明器具によって周辺領域から誘引する虫の種類とその量の1日分予測する一日分予測手段と、前記一日分予測手段で予測された一日分の、誘引される虫の種類とその量とを、前記工期設定手段で設定された工事開始日から工事終了日までの累積する累積手段と、
    からなることを特徴とする誘虫予測システム。
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