JP2015130578A - 無線伝送システム、移動体及び無線伝送方法 - Google Patents

無線伝送システム、移動体及び無線伝送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】移動体同士の無線通信の通信不良を低減する。【解決手段】指向性制御装置13は、車両2、3の走行時に、指向性制御装置13に記憶された曲率テーブルを用いて車両位置検出装置14から取得した車両2、3の位置情報に対応する線路の曲率情報を特定する。指向性制御装置13は、特定した曲率情報に基づいて、連結された他の車両のアンテナを自らのアンテナのビーム幅角度内に見込む方向に自らのアンテナの指向方向を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、相互に連結された移動体同士でデータ伝送を行う無線伝送システム、他の移動体に連結されて当該他の移動体との間でデータを伝送する移動体及び他の移動体に連結された移動体が当該他の移動体との間でデータを伝送する無線伝送方法に関する。
地下鉄や鉄道などの車両間(相互に連結された移動体同士)において、種々のデータ伝送が行われている。例えば、車両管理等のための業務用データ、旅客サービス等のための行先案内データ、及び、広告等のための映像データ(コンテンツデータ)といった、多くの用途にわたるデータ伝送が用いられている。このようなデータ伝送は、一般に、車両間をつなぐ金属線の引き通し線(配線)を用いた有線伝送により実現されている。
また、このようなデータ伝送の先行技術として、特許文献1には、車両間のデータ伝送を無線通信で行う無線通信システムの技術が開示されている。特許文献1の無線通信システムは、各車両の連結部に指向性アンテナを車両横方向に対して角度θの指向性で調節して設置した状態で各車両の指向性アンテナ同士を対向させることにより、連結部間に挟まれた空間における反射波を発信元に戻り難くして反射波の悪影響を少なくしている。
特開2003−318813号公報
車両間におけるデータ伝送は、車両システムや車内サービスの近代化に伴い、伝送データの種類やその容量が増加している。例えば、プラットホーム(platform、以下、「ホーム」という)や車内の監視カメラのリアルタイム映像(プラットホーム監視データ、以下、「ホーム監視データ」という)や、広告情報等のコンテンツ映像といった大容量のデータ伝送等である。
従来の有線伝送による車両間のデータ伝送は、小容量のデータ伝送を目的としており、しかも、高速伝送には対応していなかった。そのため、大容量のデータ伝送を実現するためには、別の配線が必要となり、これに伴う設置スペースの確保や配線作業、配線コストが課題となっていた。
これに対して、特許文献1の無線通信システムでは、上述の配線に関する課題を解決することができる。しかしながら、特許文献1の無線通信システムは、指向性アンテナの指向性が広過ぎれば(鈍過ぎれば)隣接する線路に在線する他の車両の指向性アンテナとの間で電波干渉が発生する虞があり、指向性が狭過ぎれば(鋭過ぎれば)車両同士の位置関係によっては通信不能となる虞がある。詳しくは、相互に連結された車両が直線ではない線路、例えば、曲線状の線路や分岐線を走行中のときに、指向性アンテナが対向せずに通信不良となる虞がある。このため、特許文献1の無線通信システムでは、車両間の無線通信の通信不良が発生する虞があり、安定したデータ伝送を行うことができないという問題があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、移動体同士の無線通信の通信不良を低減することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る無線伝送システムは、相互に連結された移動体同士でデータを伝送する無線伝送システムである。移動体は、送受信部と、指向性制御部とを備える。送受信部は、指向性を有する第1のアンテナを介して無線通信を行う。指向性制御部は、移動体の位置情報と位置情報に対応する移動体の移動経路の曲率情報とに基づいて、移動体に連結された他の移動体のアンテナを第1のアンテナのビーム幅角度内に見込む方向に第1のアンテナの指向方向を制御する。
本発明によれば、移動経路の曲率に応じて連結された他の移動体のアンテナを第1のアンテナのビーム幅角度内に見込む方向に第1のアンテナの指向方向が制御されるため、移動体同士の無線通信の通信不良を低減することができる。
本発明の実施の形態に係る無線伝送システムの構成の一例を示す図である。 車両同士の無線通信の一例を示す図である。 線路の位置及び曲率の一例を示す図である。 曲率テーブルの一例を示す図である。 通信設定処理の制御内容の一例を示すフローチャートである。 指向性制御処理の制御内容の一例を示すフローチャートである。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、図中同一または相当する部分には同じ符号を付す。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る無線伝送システムの構成の一例を示す図である。
無線通信システム1は、図1に示すように、車両(移動体)2と、車両(連結された他の移動体)3と、地上装置(外部装置、地上無線機)4とを備える。
なお、本実施の形態では、車両2、3の進行方向が図1に示す左方向に設定されており、左側の車両2が前方車両(先頭車両)となり、右側の車両3が後方車両(最後尾車両、連結車両)となる場合について説明する。このため、本実施の形態では、図1に示す左方向を進行方向の前方向とし、右方向を進行方向の後方向として説明する。
車両2は、地上装置4や連結された車両3との間で無線通信によってデータ(例えば、業務用データ、行先案内データ、コンテンツデータ、後述するホーム監視データ)を送受信する。
車両3は、連結された車両2との間で無線通信によってデータを送受信する。
地上装置4は、車両2との間で無線通信によってデータを送受信する。地上装置4は、各駅のプラットホーム(以下、「ホーム」という)Hに設けられた通信拠点(「拠点1」〜「拠点3」)にそれぞれ設けられている。なお、「拠点2」及び「拠点3」が設けられたホームHについては、理解を容易にするため図示を省略している。地上装置4は、各通信拠点の無線通信可能な範囲内に停止した車両2、3との間でデータを送受信する。例えば、図1に示すように、「拠点1」に設けられた地上装置4は、「拠点1」の範囲内(図1の破線参照)に停止した車両2との間でデータを送受信する。なお、本実施の形態では、地上装置4は、車両2の正面方向で電波を送受信可能な位置に設けられている。また、地上装置4は、コンテンツ配信装置5及びプラットホーム監視カメラ(以下、「ホーム監視カメラ」という)6に有線で接続されている。
コンテンツ配信装置5は、有線通信によって地上装置4に対してコンテンツデータを配信する。コンテンツ配信装置5は、コンテンツデータ等を記憶する映像記録装置(コンテンツ記憶装置)7を備えた中央編集装置8に有線で接続されており、中央編集装置8によって編集されたコンテンツデータを受信して地上装置4に配信する。
ホーム監視カメラ6は、各駅のホームHの監視映像や監視画像等を撮像(撮影)することによりプラットホーム監視データ(以下、「ホーム監視データ」という)を取得すると共に、有線通信によって地上装置4に対してホーム監視データを配信する。ホーム監視カメラ6は、各駅のホームHに設けられた4台のカメラ(「ホーム監視カメラ1」〜「ホーム監視カメラ4」)によって構成されており、各カメラがそれぞれ地上装置4と有線で接続されている。すなわち、地上装置4には4台のカメラからのホーム監視データが配信される。
図2は、車両同士の無線通信の一例を示す図である。
なお、本実施の形態では、図2についても図1と同様に左方向を進行方向の前方向とし、右方向を進行方向の後方向として説明する。
車両2、3は、前側の車上無線機(送受信部)11と、後側の車上無線機(送受信部)12と、指向性制御装置(指向性制御部)13と、車両位置検出装置14と、トランスポンダ装置15と、車速パルス装置16と、情報伝送装置17と、電力制御装置18とをそれぞれ備える。
前側の車上無線機11は、指向性を調節可能な前側のアンテナ19を備え、連結された車両の後側の車上無線機12や地上装置4との間で無線通信を行う。本実施の形態では、車両2の前側の車上無線機(移動体の第2の送受信部)11は、前側のアンテナ(移動体の第2のアンテナ)19を介して地上装置4との間で無線通信を行う。また、車両3の前側の車上無線機11(連結された他の移動体の第1の送受信部)は、前側のアンテナ(連結された他の移動体の第1のアンテナ)19を介して連結された車両2の後側の車上無線機12との間で無線通信を行う。また、前側の車上無線機11は、水平面上に設置された複数のアンテナによって構成された前側のアンテナ19の各アンテナのオン・オフを切り替える方式によって前側のアンテナ19の指向性を調節する。なお、前側の車上無線機11は、例えば、車両2、3内の前面ガラスの内側面(進行方向の後側面)に支持されており、前側のアンテナ19による電波の受信が遮られないように設置されている。
後側の車上無線機12は、指向性を調節可能な後側のアンテナ20を備え、連結された車両の前側の車上無線機11との間で無線通信を行う。本実施の形態では、車両2の後側の車上無線機(移動体の第1の送受信部)12は、後側のアンテナ(移動体の第1のアンテナ)20を介して連結された車両3の前側の車上無線機11との間で無線通信を行う。また、後側の車上無線機12は、前側の車上無線機11と同様に、後側のアンテナ20を構成する水平面上の複数のアンテナのオン・オフを切り替える方式によって後側のアンテナ20の指向性を調節する。なお、後側の車上無線機12は、前側の車上無線機11と同様に、例えば、車両2、3の後面ガラスの内側面(進行方向の前側面)に支持されており、後側のアンテナ20による電波の受信が遮られないように設置されている。
なお、地上装置4と前側の車上無線機11と後側の車上無線機12とは、図1に示すように、異なる2つの周波数fa、fbを用いて互いに双方向で同時に無線通信(双方向同時通信)を行うことが可能となっている。
指向性制御装置13は、前側の車上無線機11及び後側の車上無線機12に制御信号を出力し、前側の車上無線機11及び後側の車上無線機12を介して前側のアンテナ19及び後側のアンテナ20の指向性を制御する。
本実施の形態では、指向性制御装置13は、所定の車両データ(例えば、一般的な車両情報システムから取得した車両データ)から自らの車両(車両2、3)が先頭車両や最後尾車両であるか、中間車両であるかを識別可能である。このため、車両2の指向性制御装置13は、車両2が先頭車両であると識別して前側のアンテナ19の水平方向の指向性の方向(指向方向)を正面方向(前方向)に制御する。また、車両3の指向性制御装置13についても車両2の指向性制御装置13と同様に、車両3が最後尾車両であると識別し、後側のアンテナ20の水平方向の指向方向を正面方向(後方向)に制御する。
さらに、車両2の指向性制御装置13と車両3の指向性制御装置13とは、車両2、3の走行時に車上無線機同士でデータの送受信を行うために車両2の後側のアンテナ20と車両3の前側のアンテナ19との指向性をそれぞれ制御する。指向性制御装置13は、車両2、3の走行時に車両位置検出装置14によって出力された位置検出信号によって自らの車両(車両2又は車両3)の位置情報を特定し、位置情報に対応する線路(移動体の移動経路)の曲率情報に基づいて、前側のアンテナ19及び後側のアンテナ20の指向方向を制御することで指向性を制御する。なお、指向性制御装置13の車両2、3の走行時における前側のアンテナ19及び後側のアンテナ20の指向性の制御方法の詳細については後述する。
車両位置検出装置14は、トランスポンダ装置15や車速パルス装置16から出力された信号に基づいて自らの車両が在線する位置(在線位置)の位置情報を検出し、位置検出信号を指向性制御装置13に出力する。車両位置検出装置14は、トランスポンダ装置15からの出力された信号(後述する地上子の検出信号)によって位置情報を取得する。また、車両位置検出装置14は、トランスポンダ装置15から次回の信号が出力されるまでの間、車速パルス装置16から出力された信号(後述する車速パルス信号)に基づいて、トランスポンダ装置15によって取得した前回の位置情報から現在の位置情報を補間する。
トランスポンダ装置15は、線路の各定点に設置された地上子の検出信号(自らの車両の絶対的な位置を示す信号、位置情報を特定する信号)を車両位置検出装置14に出力する。
車速パルス装置16は、自らの車両の速度を特定するための車速パルス信号(地上子同士の間の車速信号、位置情報を補間するための信号)を車両位置検出装置14に出力する。
情報伝送装置17は、自らの車両の車両内ネットワークに接続された機器(例えば、コンテンツデータやホーム監視データを表示するデータ表示器)と前側の車上無線機11と後側の車上無線機12との間でデータを伝送する。
電力制御装置18は、前側の車上無線機11が前側のアンテナ19から発信する電波と、後側の車上無線機12が後側のアンテナ20から発信する電波との送信電力をそれぞれ制御する。
本実施の形態では、電力制御装置18は、指向性制御装置13と同様に、車両データから自らの車両が先頭車両や最後尾車両であるか、中間車両であるかを識別可能である。このため、車両2の電力制御装置18は、車両2が先頭車両であると識別し、車両2、3の走行時に前側のアンテナ19の電波の送信電力を停止して、車両2の前側のアンテナ19による電波が隣接する線路に在線する他の車両におけるデータの伝送に干渉しないように制御されている。また、車両3の電力制御装置18については、車両3が最後尾車両であると識別し、後側のアンテナ20の電波の送信電力を常に停止する。
また、本実施の形態では、電力制御装置18は、車上無線機同士がデータ伝送するときの送信電力を車上無線機と地上装置4との間でデータ伝送するときの通常の送信電力よりも低く制御する。詳しくは、車両2の電力制御装置18は、前側の車上無線機11の送信電力を高電力(通常の送信電力)に制御し、後側の車上無線機12の送信電力を低電力(通常の送信電力よりも低い電力)に制御すると共に、車両3の電力制御装置18は、前側の車上無線機11の送信電力を低電力に制御する。
以下、指向性制御装置13の車両2、3の走行時における前側のアンテナ19及び後側のアンテナ20の指向性の制御方法の詳細について説明する。
図3は、線路の位置及び曲率の一例を示す図である。
本実施の形態では、例えば、図3に示すように、線路について、出発地点から0〜151.1[km]が直線であり、151.1〜151.6[km]が線路の曲線や分岐線等によって右曲がり曲率半径800[m]であり、151.6〜152.1[km]が直線であり、152.1〜152.6[km]が右曲がり曲率半径600[m]であり、152.6〜153.1[km]が左曲がり曲率半径500[m]であり、153.1[km]以降が直線である場合について考える。
ここで、本実施の形態では、出発点から151.1[km]、151.6[km]、152.1[km]、152.6[km]、153.1[km]、153.6[km]の位置の位置情報をそれぞれ「151k100m」、「151k600m」、「152k100m」、「152k600m」、「153k100m」、「153k600m」と表記する。また、線路が直線、右曲がり曲率半径800[m]、右曲がり曲率半径600[m]、左曲がり曲率半径500[m]の曲率情報をそれぞれ「直線」、「右R=800m」、「右R=600m」、「左R=500m」と表記する。
図4は、曲率テーブルの一例を示す図である。
この場合、指向性制御装置13は、図4に示す曲率テーブルを用いて車両2、3の走行時に車上無線機同士でデータの送受信を行うために前側のアンテナ19及び後側のアンテナ20の指向方向を制御する。図4に示す曲率テーブルは、指向性制御装置13に記憶されており、「走行位置」の欄に示す位置情報と「曲率」の欄に示す曲率情報との対応関係が設定されている。本実施の形態では、曲率テーブルでは、「0〜」と「直線」とが対応し、「151k100m〜」と「右R=800m」とが対応し、「151k600m〜」と「直線」とが対応し、「152k100m〜」と「右R=600m」とが対応し、「152k600m〜」と「直線」とが対応し、「153k100m〜」と「左R=500m」とが対応し、「153k600m〜」と「直線」とが対応している。
本実施の形態では、指向性制御装置13は、車両位置検出装置14によって出力された検出信号から自らの車両の実際の位置情報を特定(取得)し、実際の位置情報が「151k100m」、「151k600m」、「152k100m」、「152k600m」、「153k100m」、「153k600m」の何れかとなったときに、対応する曲率に応じて前側のアンテナ19及び後側のアンテナ20の水平方向の指向方向を調整する。指向性制御装置13は、前側のアンテナ19及び後側のアンテナ20の水平方向の指向方向を、隣接する線路に在線する車両(連結されていない他の車両、隣接線番に在線する車両)を自らのアンテナのビーム幅角度内に見込まない方向であって、連結された他の車両のアンテナを自らのアンテナのビーム幅角度内に見込む方向に制御する。
詳しくは、まず、指向性制御装置13は、実際の位置情報が「151k100m」となるまで線路が直線であるため、自らのアンテナ(車両2の後側のアンテナ20又は車両3の前側のアンテナ19)の水平方向のビーム幅角度を、互いのアンテナの指向方向が正対(対向)可能、且つ、所定の閾値以上の受信レベルを確保可能な最も狭い角度に制御する。次に、指向性制御装置13は、実際の位置情報が「151k100m」となったときには線路が右曲がり曲率半径800mに変化するため、自らのアンテナの水平方向の指向方向を右曲がり曲率半径800mに応じて進行方向に対して右方向に変化させる。
次に、指向性制御装置13は、実際の位置情報が「151k600m」となったときには線路が直線に戻るため、自らのアンテナの水平方向の指向方向を最初の状態に戻す。次に、指向性制御装置13は、実際の位置情報が「152k100m」となったときには線路が右曲がり曲率半径600mに変化するため、自らのアンテナの水平方向の指向方向を右曲がり曲率半径600mに応じて進行方向に対して右方向に変化させる。
次に、指向性制御装置13は、実際の位置情報が「152k600m」となったときには線路が直線に戻るため、自らのアンテナの水平方向の指向方向を最初の状態に戻す。次に、指向性制御装置13は、実際の位置情報が「153k100m」となったときには線路が左曲がり曲率半径500mに変化するため、自らのアンテナの水平方向の指向方向を左曲がり曲率半径500mに応じて進行方向に対して左方向に変化させる。
そして、指向性制御装置13は、実際の位置情報が「153k600m」となったときには線路が直線に戻るため、自らのアンテナの水平方向の指向方向を最初の状態に戻す。
なお、本実施形態では、前側の車上無線機11及び後側の車上無線機12が自らのアンテナを構成する各アンテナのオン・オフを切り替える方式で指向方向を調節する構成であるため、各アンテナのアンテナビーム幅の単位で指向方向を制御することが可能である。すなわち、本実施形態では、曲率情報が変化して指向方向を変更する各タイミングにおいて指向方向を離散的に変更することが可能である。
以下、無線伝送システムの動作について説明する。
図5は、通信設定処理の制御内容の一例を示すフローチャートである。
図5に示す通信設定処理は、車両2、3に電源が投入されて無線伝送システム1が起動すると開始する。まず、車両2、3の指向性制御装置13は、前側の車上無線機11及び後側の車上無線機12に制御信号を出力し、前側のアンテナ19及び後側のアンテナ20の水平方向の指向方向を正面方向に制御する(ステップS101)。
指向性の方向を正面方向に制御した後、車両2、3の指向性制御装置13及び電力制御装置18は、自らの車両が先頭車両であるか否かを判別する(ステップS102)。電力制御装置18は、先頭車両である場合(ステップS102;YES)、前側のアンテナ19の送信電力を高電力、後側のアンテナ20の送信電力を低電力に設定する(ステップS103)。なお、電力制御装置18は、前側のアンテナ19については車両2、3の停止時のみ送信電力を出力する。送信電力の設定後、指向性制御装置13は、後側のアンテナ20の水平方向の指向性について後述する指向性制御処理を開始し(ステップS104)、処理を終了する。
一方、先頭車両ではない場合(ステップS102;NO)、車両2、3の指向性制御装置13及び電力制御装置18は、自らの車両が最後尾車両であるか否かを判別する(ステップS105)。電力制御装置18は、最後尾車両である場合(ステップS105;YES)、前側のアンテナ19の送信電力を低電力に設定する(ステップS106)。なお、電力制御装置18は、後側のアンテナ20については送信電力を出力しない。送信電力の設定後、指向性制御装置13は、前側のアンテナ19の水平方向の指向性について後述する指向性制御処理を開始し(ステップS107)、処理を終了する。
一方、最後尾車両ではない場合(ステップS105;NO)、すなわち、中間車両である場合、電力制御装置18は、前側のアンテナ19及び後側のアンテナ20の送信電力を低電力に設定する(ステップS108)。送信電力の設定後、指向性制御装置13は、前側のアンテナ19及び後側のアンテナ20の水平方向の指向性について後述する指向性制御処理を開始し(ステップS109)、処理を終了する。
図6は、指向性制御処理の制御内容の一例を示すフローチャートである。
また、図6に示す指向性制御処理は、通信設定処理のステップS104、S107、S109を実行すると開始する。まず、指向性制御装置13は、車両位置検出装置14によって出力された検出信号から自らの車両の実際の位置情報を取得する(ステップS201)。位置情報の取得後、指向性制御装置13は、図4に示す曲率テーブルにおいて位置情報に対応する曲率情報が変化したか否かを判定する(ステップS202)。指向性制御装置13は、曲率情報が変化しない場合(ステップS202;NO)、ステップS201の処理に戻り、曲率情報が変化した場合(ステップS202;YES)、曲率に応じて制御対象のアンテナ19、20の水平方向の指向方向を調整し(ステップS203)、ステップS201の処理に戻る。
以上説明したように、本実施の形態に係る無線通信システム1によれば、指向性制御装置13は、車両2、3の走行時に図4に示す曲率テーブルを用いて取得した位置情報に対応する曲率情報に基づいて、連結された他の車両のアンテナをビーム幅角度内に見込む方向に前側のアンテナ19及び後側のアンテナ20の指向方向を制御する。
この結果、無線通信システム1は、アンテナの指向方向を制御しない特許文献1等の無線通信システムよりも曲線状の線路や分岐線を通過したときの相互に連結された車両同士の無線通信の通信不良を低減することができる。
本実施の形態に係る無線通信システム1によれば、指向性制御装置13は、自らのアンテナの水平方向のビーム幅角度を、互いのアンテナの指向方向が正対可能、且つ、所定の閾値以上の受信レベルを確保可能な最も狭い角度に制御する。このため、指向性制御装置13は、連結された他の車両のアンテナをビーム幅角度内に見込む方向であって、隣接する線路に在線する車両をビーム幅角度内に見込まない方向に前側のアンテナ19及び後側のアンテナ20の指向方向を制御されている。
この結果、無線通信システム1は、アンテナの指向方向を制御しない特許文献1等の無線通信システムよりも隣接する線路に在線する車両の無線通信の通信不良を低減することができる。
本実施の形態に係る無線通信システム1によれば、指向性制御装置13は、曲率情報によって特定される線路の曲率が小さくなるに連れて制御対象のアンテナ19、20の指向方向の変化量を小さくし、曲率が大きくなるに連れて制御対象のアンテナ19、20の指向方向の変化量を大きくする。
この結果、無線通信システム1は、制御対象のアンテナ19、20の水平方向のビーム幅角度を、常に互いのアンテナの指向方向が正対可能、且つ、所定の閾値以上の受信レベルを確保可能な最も狭い角度に制御できる。したがって、無線通信システム1は、アンテナの指向方向を制御しない特許文献1等の無線通信システムよりも制御対象のアンテナ19、20の指向性を鋭くする(ビーム幅角度を狭くする)ことができ、相互に連結された車両同士の間の狭い間隔で電波が多重反射して通信不良が発生することを低減できる。
本実施の形態に係る無線通信システム1によれば、車両2の前側の車上無線機11は、車両2が「拠点1」の範囲内に停止したときに、地上装置4との間でデータを送受信することが可能となっている。
この結果、無線通信システム1は、車上無線機を連結された他の車両の車上無線機だけでなく地上装置4とも無線通信可能とし、1台の車上無線機で複数の用途のデータ伝送を行うことにより、車両2、3の搭載機器の省スペース化、低コスト化を図ることができる。
本実施の形態に係る無線通信システム1によれば、先頭車両である車両2の電力制御装置18は、前側のアンテナ19の送信電力を高電力(通常の電力)、後側のアンテナ20の送信電力を低電力に設定する。
この結果、無線通信システム1は、車両2から離れた地上装置4と電波を送受信する必要がある前側のアンテナ19よりも相互に連結された車両同士の間の狭い間隔で電波が相手のアンテナに到達し易い後側のアンテナ20の送信電力を低減でき、後側のアンテナ20の送信電力を低電力に設定しない車両よりも車両全体の消費電力を低減できる。
本実施の形態に係る無線通信システム1によれば、車両2、3には、それぞれ前側の車上無線機11と後側の車上無線機12と情報伝送装置17とが設けられており、情報伝送装置17は、自らの車両の車両内ネットワークに接続された機器と前側の車上無線機11と後側の車上無線機12との間でデータを伝送する。
この結果、無線通信システム1は、車両2、3の情報伝送装置17を介して、車両2の前側の車上無線機11が地上装置4から受信したコンテンツデータやホーム監視データ等を、車両2の車両内ネットワーク機器、車両2の後側の車上無線機12、車両3の前側の車上無線機11、車両2の車両内ネットワーク機器、車両2の後側の車上無線機12に伝送できる。すなわち、無線通信システム1は、地上装置4が送信したコンテンツデータやホーム監視データ等を、全ての車両2、3に伝送できる。
なお、本実施の形態のように、指向性制御装置13は、図4に示す曲率テーブルを用いて車両2、3の走行時に取得した位置情報に応じた曲率情報に対応する変化量だけ前側のアンテナ19及び後側のアンテナ20の指向方向を移動させることが好ましいが、指向方向の制御方法についてはこれに限定されず、例えば、相手の車上無線機からの電波の受信状況に基づいて前側のアンテナ19及び後側のアンテナ20の指向方向を移動させながら受信レベルが最大となる方向を検索する方法であってもよい。
本実施の形態では、前側の車上無線機11及び後側の車上無線機12は、アンテナを切り替える方式によって指向方向を制御するが、指向方向を制御する方法はこれに限定されず、例えば、水平面上に設置された複数のアンテナによって構成された前側のアンテナ19の各アンテナから放射される電波の位相を制御するフェーズドアレイ方式(APAA:Active Phased Array Antenna方式)によって指向方向を制御することも可能である。
本実施形態では、前側の車上無線機11及び後側の車上無線機12がアンテナのオン・オフを切り替える方式で各アンテナの指向方向を離散的に変化させているが、各アンテナの指向方向を連続的に変化させる制御をすることも可能である。
本実施の形態では、車両2、3は、車上無線機のみ前側の車上無線機11及び後側の車上無線機12と前後に2台設けられ、他の装置は1台のみ設けられていたが、他の装置も前後に2台ずつ別々に設けて、前側の各装置を前側の車上無線機11を制御するための装置とし、後側の各装置を前側の車上無線機11を制御するための装置としてもよい。この場合、車両2、3の搭載機器によりスペースがより占有されたり、高コスト化したりするが、車上無線機の制御を前後で分担することによって位置情報の検出精度が向上して指向方向を変更するタイミングを精度良く判別したり各装置の演算負荷を低減したりすることができる。
1 無線通信システム、2、3 車両、4 地上装置、5 コンテンツ配信装置、6 プラットホーム監視カメラ、7 映像記録装置、8 中央編集装置、11 前側の車上無線機(送受信部、連結された他の移動体の第1の送受信部、移動体の第2の送受信部)、12 後側の車上無線機(送受信部、移動体の第1の送受信部)、13 指向性制御装置、14 車両位置検出装置、15 トランスポンダ装置、16 車速パルス装置、17 情報伝送装置、18 電力制御装置、19 前側のアンテナ(連結された他の移動体の第1のアンテナ、移動体の第2のアンテナ)、20 後側のアンテナ(移動体の第1のアンテナ)、H プラットホーム。

Claims (8)

  1. 相互に連結された移動体同士でデータを伝送する無線伝送システムであって、
    前記移動体は、
    指向性を有する第1のアンテナを介して無線通信を行う送受信部と、
    前記移動体の位置情報と当該位置情報に対応する前記移動体の移動経路の曲率情報とに基づいて、前記移動体に連結された他の移動体のアンテナを前記第1のアンテナのビーム幅角度内に見込む方向に前記第1のアンテナの指向方向を制御する指向性制御部と、
    を備える無線伝送システム。
  2. 前記指向性制御部は、前記位置情報と前記曲率情報とに基づいて、前記移動体に連結されていない他の移動体を前記第1のアンテナのビーム幅角度内に見込まない方向に前記第1のアンテナの指向方向を制御する、
    請求項1に記載の無線伝送システム。
  3. 前記指向性制御部は、前記位置情報と前記曲率情報とによって特定された前記移動経路の曲率が小さくなるに連れて前記移動体が直進する方向からの前記第1のアンテナの指向方向の変化量を小さくすると共に、前記移動経路の曲率が大きくなるに連れて前記移動体が直進する方向からの前記第1のアンテナの指向方向の変化量を大きくする、
    請求項1又は2に記載の無線伝送システム。
  4. 前記移動体は、前記移動体の外部に設けられた外部装置との間でデータを伝送可能であり、
    前記送受信部は、前記第1のアンテナが前記連結された他の移動体のアンテナからの電波を受信不能なときには前記外部装置との間で無線通信を行う、
    請求項1から3の何れか1項に記載の無線伝送システム。
  5. 前記移動体は、前記連結された他の移動体との間でデータを伝送する場合には前記外部装置との間でデータを伝送する場合よりも電波の送信電力を低く制御する電力制御部を更に備える、
    請求項4に記載の無線伝送システム。
  6. 前記送受信部は、前記第1のアンテナを介して無線通信を行う第1の送受信部と、指向性を有する第2のアンテナを介して無線通信を行う第2の送受信部とを含み、
    前記移動体は、前記第2の送受信部が前記外部装置との間で無線通信を行い且つ前記第1の送受信部が前記連結された他の移動体との間で無線通信を行う場合には、前記外部装置から伝送されたデータを前記連結された他の移動体に伝送する、
    請求項4又は5に記載の無線伝送システム。
  7. 他の移動体に連結されて当該他の移動体との間でデータを伝送する移動体であって、
    指向性を有する第1のアンテナを介して無線通信を行う送受信部と、
    前記移動体の位置情報と当該位置情報に対応する前記移動体の移動経路の曲率情報とに基づいて、前記他の移動体のアンテナを前記第1のアンテナのビーム幅角度内に見込む方向に前記第1のアンテナの指向方向を制御する指向性制御部と、
    を備える移動体。
  8. 他の移動体に連結された移動体が当該他の移動体との間でデータを伝送する無線伝送方法であって、
    前記移動体が実行する
    指向性を有する第1のアンテナを介して無線通信を行う送受信ステップと、
    前記移動体の位置情報と当該位置情報に対応する前記移動体の移動経路の曲率情報とに基づいて、前記他の移動体のアンテナを前記第1のアンテナのビーム幅角度内に見込む方向に前記第1のアンテナの指向方向を制御する指向性制御ステップと、
    を備える無線伝送方法。
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