JP2015129658A - 避難経路提供システム、避難経路提供方法、及び避難経路提供プログラム - Google Patents

避難経路提供システム、避難経路提供方法、及び避難経路提供プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】サーバと携帯端末装置との間に通信障害が生じていても被災場所や被災者の状況を考慮して避難経路の探索を行うことができる避難経路提供システムを実現する。【解決手段】サーバ10では、各携帯端末装置20から送信される現在位置情報Gda等に基づいて地理的統計情報Sdaの取得や災害シミュレーションの実行が行われる。サーバ10で得られた情報は平常時に有意情報Mdaとして携帯端末装置20に送信され、当該有意情報Mdaは携帯端末装置20内の有意情報記憶手段250に保存される。携帯端末装置20には災害が発生した際の利用者周辺の被災状況を認識するための周辺状況認識手段280が設けられている。災害が発生すると、避難経路探索手段260は、現在位置情報Gda、有意情報Mda、及び周辺状況認識手段280によって認識された周辺被災情報に基づいて、利用者にとっての最適な避難所・避難経路の探索を行う。【選択図】図5

Description

本発明は、地震などの災害が発生したときに携帯端末装置の利用者に避難所までの経路の情報を提供する避難経路提供システム、避難経路提供方法、及び避難経路提供プログラムに関する。
携帯電話などの携帯端末装置の高機能化・高解像度化により、近年、電子化された地図を利用するアプリケーションソフトウェアが多く開発されている。そのようなアプリケーションソフトウェアの1つとして、携帯端末装置の利用者(以下、「利用者」という。)を目的地に案内するための「経路探索アプリ」などと呼ばれるアプリケーションソフトウェアが知られている。経路探索アプリを利用することにより、利用者は手元に地図がない場合でも目的地に容易にたどり着くことができる。
一般に、経路探索アプリを実現するシステムにおいて、経路探索の実行に必要とされる基礎的なデータ(地図や道路のデータ)はサーバに保持される。そして、利用者が経路探索アプリを利用する際に、サーバから携帯端末装置に、必要なデータがダウンロードされる。これにより、携帯端末装置は、内部に膨大なデータを保持することなく、経路探索を実行することが可能となっている。
ところで、近年、地震などの災害発生時に人々を速やかに避難所に誘導することが重要視されている。特に、土地勘のない観光客などを避難所に誘導することは重要な課題となっている。これに関し、携帯電話などの携帯端末装置が近年広く普及してきたことから、災害発生時に携帯端末装置を用いて利用者を避難所に誘導することが考えられている。ところが、災害が発生すると、通信回線の混雑によってサーバから携帯端末装置へのデータのダウンロードに多大な時間を要したり、あるいは、通信インフラの障害によってサーバから携帯端末装置へのダウンロードが不可能になることがある。このような場合には、携帯端末装置では、避難経路の探索・表示を行うことができない。
そこで、特開2007−147340号公報には、災害が発生してサ−バと携帯端末装置との間で通信ができない場合であっても携帯端末装置による避難経路の経路案内をできるようにした避難経路提供システムの発明が開示されている。この避難経路提供システムによれば、平常時に、避難経路や地図のデータが経路探索サーバから携帯端末装置に定期的にダウンロードされる。そして、災害の発生等により携帯端末装置と経路探索サーバとの間の通信が遮断された場合には、平常時にダウンロードしておいたデータに基づいて、携帯端末装置の表示手段に避難経路が表示される。このようにして、通信インフラに障害が生じている場合でも避難経路の情報を利用者に提供することが可能となっている。
特開2007−147340号公報
ところが、特開2007−147340号公報に開示された発明によれば、平常時に経路探索サーバから携帯端末装置にダウンロードされるデータは、災害の程度や災害発生時の道路の混雑状況などを考慮することなく求められた避難経路のデータである。このため、実際に災害が発生した時には携帯端末装置に提示される避難経路が大混雑になっていたり、あるいは、通行不能になっていることも考えられる。また、最適な避難所や最適な避難経路は被災者の状況(例えば、怪我の有無、歩行能力)に応じて異なるものと考えられるが、特開2007−147340号公報に開示された発明において被災者の状況は全く考慮されていない。
そこで本発明は、サーバと携帯端末装置との間に通信障害が生じている場合であっても被災場所や被災者の状況を考慮して避難経路の探索を行うことができる避難経路提供システムを実現することを目的とする。
第1の発明は、サーバと複数の携帯端末装置とがネットワークを介して接続される避難経路提供システムであって、前記各携帯端末装置は、携帯端末装置を所持する利用者の現在位置を取得する現在位置情報取得手段と、前記現在位置情報取得手段によって取得された前記現在位置を表す現在位置情報を利用者情報として前記サーバに送信する利用者情報送信手段と、前記サーバから送信される情報であって、前記現在位置周辺の過去の状況を記録した周辺過去情報を記憶する周辺過去情報記憶手段と、前記利用者周辺の状況を示す周辺現在情報を取得する周辺現在情報取得手段と、前記周辺現在情報を取得した時点の前記携帯端末装置の姿勢である取得時姿勢情報を検出する姿勢検出手段と、前記現在位置情報、前記周辺過去情報、前記周辺現在情報及び前記取得時姿勢情報から、前記利用者周辺の被災状況を示す周辺被災情報を生成する周辺状況認識手段と、道路及び避難所の情報を含む誘導基礎情報及び前記周辺被災情報を用いて避難所及び避難経路を探索する避難経路探索処理を行う避難経路探索手段と、前記サーバから送信される情報であって、前記避難経路探索処理に必要な情報である有意情報を記憶する有意情報記憶手段と、前記避難経路探索処理の結果を表示する表示手段とを備え、前記サーバは、前記誘導基礎情報を記憶する誘導基礎情報記憶手段と、前記携帯端末装置に送信すべき前記誘導基礎情報を、前記利用者情報送信手段によって送信された前記現在位置情報に応じて前記誘導基礎情報記憶部から取り出し、その取り出した前記誘導基礎情報を前記有意情報として所定期間毎に前記携帯端末装置に送信する有意情報送信手段と、前記周辺過去情報を記憶する周辺過去情報記憶手段と、前記携帯端末装置に送信すべき前記周辺過去情報を、前記利用者情報送信手段によって送信された前記現在位置情報に応じて前記周辺過去情報記憶部から取り出し、その取り出した前記周辺過去情報を所定期間毎に前記携帯端末装置に送信する周辺過去情報送信手段とを備え、前記避難経路探索部は、前記誘導基礎情報及び前記周辺被災情報に基づいて前記避難経路探索処理を行うことによって、現在位置から避難所までの利用者に応じた避難経路を探索することを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、前記携帯端末装置は、災害が発生した際に前記利用者自身の状況を利用者状況情報として入力するための利用者状況情報入力手段を更に備え、前記避難経路探索手段は、前記誘導基礎情報、前記周辺被災情報及び前記利用者状況情報に基づいて前記避難経路探索処理を行うことによって、前記利用者に応じた避難所を探索するとともに現在位置から避難所までの前記利用者に応じた避難経路を探索することを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明において、前記利用者状況情報入力手段は、災害が発生した際の前記利用者の行動能力に関する状況を入力するための利用者状況入力手段と、災害が発生した際の前記利用者の移動可能距離を入力するための移動可能距離入力手段と、を含むことを特徴とする。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明において、前記携帯端末装置には、前記利用者に観光案内を行うための観光案内用アプリケーションソフトウェアと前記避難経路探索処理を行うための避難誘導用アプリケーションソフトウェアとが統合されたアプリケーションソフトウェアが導入され、前記携帯端末装置において、前記利用者によって前記観光案内用アプリケーションソフトウェアが使用されているときに、前記有意情報送信手段によって送信される前記有意情報の受信、及び前記周辺過去情報送信手段によって送信される前記周辺過去情報の受信が行われることを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明において、前記携帯端末装置において前記利用者によって前記観光案内用アプリケーションソフトウェアが使用されているときに災害が発生すると、前記利用者の操作を介することなく前記避難誘導用アプリケーションソフトウェアが起動することを特徴とする。
第6の発明は、サーバと複数の携帯端末装置とがネットワークを介して接続される避難経路提供システムを利用した避難経路提供方法であって、前記携帯端末装置を所持する利用者の現在位置を取得する現在位置情報取得ステップと、前記現在位置情報取得ステップで取得された前記現在位置を表す現在位置情報を利用者情報として前記携帯端末装置から前記サーバに送信する利用者情報送信ステップと、避難所及び避難経路を探索する避難経路探索処理に用いられる道路及び避難所の情報を含む誘導基礎情報が記憶されている誘導基礎情報記憶手段から、前記携帯端末装置に送信すべき前記誘導基礎情報を、前記利用者情報送信ステップで送信された前記現在位置情報に応じて取り出し、その取り出した前記誘導基礎情報を所定期間毎に前記サーバから有意情報として前記携帯端末装置に送信する有意情報送信ステップと、道路及び周辺の建築物等の過去の状況を記録した情報である周辺過去情報が記憶されている周辺過去情報記憶手段から、前記携帯端末装置に送信すべき前記周辺過去情報を、前記利用者情報送信ステップで送信された前記現在位置情報に応じて取り出し、その取り出した前記周辺過去情報を所定期間毎に前記サーバから前記携帯端末装置に送信する周辺過去情報送信ステップと、前記携帯端末装置において、前記有意情報送信ステップで送信された前記有意情報を予め設けられている有意情報記憶手段に保存する有意情報保存ステップと、前記携帯端末装置において、前記周辺過去情報送信ステップで送信された前記周辺過去情報を予め設けられている周辺過去情報記憶手段に保存する周辺過去情報保存ステップと、前記利用者周辺の状況を示す周辺現在情報を取得する周辺現在情報取得ステップと、前記周辺現在情報を取得した時点の前記携帯端末の姿勢である取得時姿勢情報を検出する姿勢検出ステップと、前記現在位置情報、前記周辺過去情報、前記周辺現在情報及び取得時姿勢情報から、利用者周辺の被災状況を示す周辺被災情報を生成する周辺状況認識ステップと、前記携帯端末装置において、前記誘導基礎情報及び前記周辺被災情報を用いて前記避難経路探索処理を行う避難経路探索ステップと、前記携帯端末装置において、前記避難経路探索処理の結果を表示する表示ステップと、を備え、前記避難経路探索ステップでは、前記誘導基礎情報及び前記周辺被災情報に基づいて前記避難経路探索処理が行われることによって、現在位置から避難所までの利用者に応じた避難経路が探索されることを特徴とする。
第7の発明は、第6の発明において、前記携帯端末装置において、災害が発生した際に前記利用者自身の状況を利用者状況情報として入力するための利用者状況情報入力ステップを更に備え、前記避難経路探索ステップは、前記誘導基礎情報、前記周辺被災情報及び前記利用者状況情報に基づいて前記避難経路探索処理を行うことによって、前記利用者に応じた避難所を探索するとともに現在位置から避難所までの前記利用者に応じた避難経路を探索することを特徴とする。
第8の発明は、サーバと複数の携帯端末装置とがネットワークを介して接続される避難経路提供システムにおいて前記携帯端末装置で実行される避難経路提供プログラムであって、前記携帯端末装置を所持する利用者の現在位置を取得する現在位置情報取得ステップと、前記現在位置情報取得ステップで検出された前記現在位置を表す現在位置情報を利用者情報として前記サーバに送信する利用者情報送信ステップと、避難所及び避難経路を探索する避難経路探索処理に用いられる道路及び避難所の情報を含む誘導基礎情報であって、前記利用者情報送信ステップで送信した前記現在位置情報に応じて前記サーバから送られる前記誘導基礎情報を、前記避難経路探索処理に必要な情報である有意情報として所定期間毎に受信する有意情報受信ステップと、道路及び周辺の建築物等の過去の状況を記録した情報である周辺過去情報であって、前記利用者情報送信ステップで送信された前記現在位置情報に応じて前記サーバから送られる前記周辺過去情報を所定時間毎に受信する周辺過去情報受信ステップと、前記有意情報受信ステップで受信した前記有意情報を予め設けられている有意情報記憶手段に保存する有意情報保存ステップと、前記周辺過去情報受信ステップで受信した前記周辺過去情報を予め設けられている周辺過去情報記憶手段に保存する周辺過去情報保存ステップと、前記利用者周辺の状況を示す周辺現在情報を取得する周辺現在情報取得ステップと、前記周辺現在情報を取得した時点の前記携帯端末装置の姿勢である取得時姿勢情報を検出する姿勢検出ステップと、前記現在位置情報、前記周辺過去情報、前記周辺現在情報及び前記取得時姿勢情報から、利用者周辺の被災状況を示す周辺被災情報を生成する周辺状況認識ステップと、前記誘導基礎情報及び周辺被災情報を用いて前記避難経路探索処理を行う避難経路探索ステップと、前記避難経路探索処理の結果を表示する表示ステップとを前記携帯端末装置に含まれるコンピュータのCPUがメモリを利用して実行し、前記避難経路探索ステップでは、前記現在位置情報及び前記災害情報に基づいて前記避難経路探索処理が行われることによって、現在位置から避難所までの利用者に応じた避難経路が探索されることを特徴とする。
第9の発明は、第8の発明において、災害が発生した際に前記利用者自身の状況を利用者状況情報として入力するための利用者状況情報入力ステップを更に備え、前記避難経路探索ステップは、前記誘導基礎情報、前記周辺被災情報及び利用者状況情報に基づいて前記避難経路探索処理を行うことによって、利用者に応じた避難所を探索するとともに現在位置から避難所までの利用者に応じた避難経路を探索することを特徴とする。
第10の発明は、サーバと複数の携帯端末装置とがネットワークを介して接続される避難経路提供システムにおいて前記サーバで実行される避難経路提供プログラムであって、前記携帯端末装置を所持する利用者の現在位置を表す現在位置情報であって前記携帯端末装置から送られる前記現在位置情報を利用者情報として受信する利用者情報受信ステップと、避難所及び避難経路を探索する避難経路探索処理に用いられる道路及び避難所の情報を含む誘導基礎情報が記憶されている誘導基礎情報記憶手段から、前記携帯端末装置に送信すべき前記誘導基礎情報を、前記利用者情報受信ステップで受信された前記現在位置情報に応じて取り出し、その取り出した前記誘導基礎情報を、前記避難経路探索処理に必要な情報である有意情報として、所定期間毎に前記携帯端末装置に送信する有意情報送信ステップと、道路及び周辺の建築物等の過去の状況を記録した情報である周辺過去情報が記憶されている周辺過去情報記憶手段から、前記利用者情報受信ステップで受信された前記現在位置情報に応じて取り出し、その取り出した前記周辺過去情報を所定期間毎に前記携帯端末装置に送信する周辺過去情報送信ステップとを前記サーバとしてのコンピュータのCPUがメモリを利用して実行することを特徴とする。
上記の発明によれば、サーバと複数の携帯端末装置とがネットワークを介して接続された避難経路提供システムにおいて、利用者の周辺の状況を周辺被災情報として認識するための周辺状況認識手段が設けられている。そして、この周辺状況認識手段を用いて認識された情報を考慮して、避難所及び避難経路を探索する避難経路探索処理が行われる。
このため、実際に災害が発生した際の被災場所の状況などに応じて、利用者毎に最適な避難所・最適な避難経路を提示することが可能となる。また、道路及び避難所の情報を含む誘導基礎情報は、避難所・避難経路の探索に必要な有意情報として、所定期間毎にサーバから携帯端末装置に送信される。
すなわち、避難経路探索処理に必要な有意情報が、平常時にサーバから携帯端末装置に送信される。このため、災害発生時にたとえサーバと携帯端末装置との間に通信障害が生じていても、携帯端末装置では迅速に避難経路探索処理を実行することができる。
以上のように、サーバと携帯端末装置との間に通信障害が生じている場合であっても被災場所や被災者の状況を考慮して避難所・避難経路の探索を行うことができる避難経路提供システムが実現される。また、避難経路探索処理は各携帯端末装置で行われる。このため、経路探索のための演算処理がサーバに集中することはなく、各携帯端末装置において速やかに避難経路が提示される。
本発明の第1の実施形態に係る避難経路提供システムを実現する機器構成を示すブロック図である。 上記第1の実施形態において、観光・避難誘導アプリの構成を示すブロック図である。 上記第1の実施形態において、サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。 上記第1の実施形態において、携帯端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 上記第1の実施形態において、避難経路提供システムの詳細な機能構成を示すブロック図である。 上記第1の実施形態において、利用者状況入力手段の一画面例を示す図である。 上記第1の実施形態において、移動可能距離入力手段の一画面例を示す図である。 上記第1の実施形態において、避難経路探索手段による避難所・避難経路の探索について説明するための図である。 上記第1の実施形態において、地理的統計情報の1つである人数分布データのデータフォーマットの一例を示す図である。 上記第1の実施形態において、地理的統計情報の1つである通過人数データのデータフォーマットの一例を示す図である。 上記第1の実施形態において、位置情報の補間について説明するための図である。 上記第1の実施形態において、行動プロファイルのデータフォーマットの一例を示す図である。 上記第1の実施形態において、混雑情報のデータフォーマットの一例を示す図である。 上記第1の実施形態において、経路プロファイルのデータフォーマットの一例を示す図である。 上記第1の実施形態において、地点別予測混雑度データのデータフォーマットの一例を示す図である。 上記第1の実施形態において、経路別予測混雑度データのデータフォーマットの一例を示す図である。 上記第1の実施形態において、道路情報のデータフォーマットの一例を示す図である。 上記第1の実施形態において、周辺過去情報のデータフォーマットの一例を示す図である。 上記第1の実施形態において、避難所情報のデータフォーマットの一例を示す図である。 上記第1の実施形態において、サーバ及び携帯端末装置における平常時の動作プロセスについて説明するためのフローチャートである。 上記第1の実施形態において、携帯端末装置における災害発生時の動作プロセスについて説明するためのフローチャートである。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。尚、以下において、「アプリケーションソフトウェア」のことを「アプリ」と略記している。
<1.第1の実施形態>
<1.1 全体構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る避難経路提供システムを実現する機器構成を示すブロック図である。この避難経路提供システムは、サーバ10と複数の携帯端末装置20とによって実現される。サーバ10と携帯端末装置20とは、インターネットなどの通信回線を介して接続されている。尚、後述するように、災害が発生して通信回線に障害が生じても携帯端末装置20では所望の機能を実行することが可能となっている。
本実施形態において、避難経路提供システムを実現するために、観光案内用のアプリと避難誘導用のアプリとが統合された観光・避難誘導アプリが携帯端末装置20にインストールされる。観光・避難誘導アプリ30は、図2に示すように、観光アプリ32と避難誘導アプリ34とによって構成されている。
観光アプリ32は、観光施設の各種情報の提示、観光コースの案内、宿泊施設・飲食店・土産店の紹介など利用者の要求に応じて観光に有用な情報を提示するためのソフトウェアである。避難誘導アプリ34は、地震などの災害が発生した際、利用者に現在位置から避難所までの避難経路を提示するためのソフトウェアである。利用者は、所定の操作により観光アプリ32及び避難誘導アプリ34を起動することができる。尚、観光アプリ32の実行中にバックグラウンドで避難誘導アプリ34の一部の処理が実行されることもある。
以上のような観光・避難誘導アプリ30を携帯端末装置20にインストールしておくことにより、利用者は、観光アプリ32によって観光を楽しみつつ、土地勘のない観光地で災害に遭遇しても、避難誘導アプリ34によって避難所に容易にたどり着くことが可能となる。尚、本実施形態では利用者の操作により観光アプリ32及び避難誘導アプリ34を起動することとしているが、観光アプリ32使用中に緊急地震速報等の信号を受信して避難誘導アプリ34を自動的に起動しても良い。
図3は、サーバ10のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ10は、CPU11、ROM12、RAM13、補助記憶装置14、通信制御部15、入力操作部16、及び表示部17を有している。CPU11は、このサーバ10の全体を制御するために各種演算処理等を行う。ROM12は、読み出し専用のメモリであって、例えばサーバ10の起動時にCPU11に実行させる初期プログラムなどを格納する。
RAM13は、書き込み可能な揮発性のメモリであって、実行中のプログラムやデータ等を一時的に格納する。補助記憶装置14は、磁気ディスク装置などであって、サーバ10の電源がオフされても保持されるべき各種プログラム・各種データを格納する。通信制御部15は、外部へのデータ送信の制御や外部からのデータ受信の制御を行う。入力操作部16は、例えばキーボードやマウスであって、オペレータによる入力操作を受け付ける。表示部17は、CPU11からの指令に基づいて、画像の表示を行う。
図4は、携帯端末装置20のハードウェア構成を示すブロック図である。携帯端末装置20は、CPU21、フラッシュROM22、RAM23、通信制御部24、GPS処理部25、加速度センサ26、入力操作部27、表示部28、及びカメラ29を有している。CPU21は、この携帯端末装置20の全体を制御するために各種演算処理等を行う。フラッシュROM22は、書き込み可能な不揮発性のメモリであって、携帯端末装置20の電源がオフされても保持されるべき各種プログラム・各種データを格納する。
RAM13は、書き込み可能な揮発性のメモリであって、実行中のプログラムやデータ等を一時的に格納する。通信制御部24は、外部へのデータ送信の制御や外部からのデータ受信の制御を行う。GPS処理部25は、GPS衛星から受信する電波に基づいて、利用者の現在位置を特定するための位置情報(緯度・経度等の情報)を取得する。
加速度センサ26は、この携帯端末装置20の動きに基づいて、利用者の動作情報を取得する。尚、動作情報とは、「立ち止まっている」、「走っている」、「座っている」など人の動作・行動を表す情報のことである。また、加速度センサ26は携帯端末装置20自身がどのような姿勢(直立している、水平に置かれている等)であるかを示す姿勢情報も取得する。入力操作部27は、例えばタッチパネルであって、利用者による入力操作を受け付ける。表示部28は、CPU21からの指令に基づいて、画像の表示を行う。カメラ29は、携帯端末周辺の映像を撮影する。
携帯端末装置20内において、観光・避難誘導アプリ30を実現する観光・避難誘導プログラムは、フラッシュROM22に格納される。利用者によって観光アプリ32または避難誘導アプリ34の起動が指示されると、フラッシュROM22に格納されている観光・避難誘導プログラムがRAM23に読み出され、そのRAM23に読み出された観光・避難誘導プログラムをCPU21が実行することにより、観光アプリ32の機能及び避難誘導アプリ34の機能が利用者に提供される。尚、観光・避難誘導プログラムは、典型的にはインターネットなどの通信回線を介してサーバ10から携帯端末装置20にダウンロードされ、当該携帯端末装置20内のフラッシュROM22にインストールされる。
<1.2 避難経路提供システムの詳細な構成>
図5は、避難経路提供システムの詳細な機能構成を示すブロック図である。尚、図5には、避難誘導アプリ34の機能を実現するための構成要素だけでなく観光アプリ32の機能を実現するための構成要素も図示している。上述したように、この避難経路提供システムは、サーバ10と携帯端末装置20とによって構成されている。
サーバ10は、利用者情報受信手段100、地理的統計情報取得手段110、混雑状態判定手段120、経路プロファイル生成手段130、災害シミュレーション実行手段140、誘導基礎情報記憶手段150、周辺過去情報記憶手段155、観光情報記憶手段160、及びデータ選択・送信手段170を有している。地理的統計情報取得手段110には、行動プロファイル生成手段112が含まれている。データ選択・送信手段170には、有意情報選択手段172、周辺過去情報選択手段173及び観光情報選択手段174が含まれている。
携帯端末装置20は、観光機能選択手段200、現在位置情報取得手段210、動作・姿勢情報取得手段220、利用者情報送信手段230、データ受信手段240、有意情報記憶手段250、避難経路探索手段260、利用者状況入力手段271、移動可能距離入力手段272、周辺状況認識手段280、周辺過去情報記憶手段283、周辺現在情報取得手段285、及び表示手段290を有している。尚、本実施形態において、動作・姿勢情報取得手段220は動作検出手段と姿勢検出手段を兼ねている。
尚、混雑状態判定手段120によって混雑情報取得手段が実現され、データ選択・送信手段170によって有意情報送信手段が実現され、データ選択・送信手段170によって周辺過去情報送信手段が実現されている。また、現在位置情報取得手段210によって現在位置検出手段が実現され、利用者情報送信手段230によって現在位置送信手段が実現され、利用者状況入力手段271、及び移動可能距離入力手段272によって災害情報入力手段が実現されている。
まず、携帯端末装置20の各構成要素の動作について説明する。観光機能選択手段200は、利用者の所望する観光機能(観光施設の各種情報の提示、観光コースの案内、宿泊施設・飲食店・土産店の紹介など)を利用者に選択させるための手段である。利用者が観光機能を選択すると、観光機能選択手段200は、利用者によって選択された観光機能を示す観光機能選択情報Fdaを出力する。
現在位置情報取得手段210は、GPS衛星から受信する電波に基づいて利用者の現在位置を特定するための位置情報(緯度・経度等の情報)を取得し、その位置情報を示す現在位置情報Gdaを出力する。尚、現在位置情報取得手段210は、ハードウェアとしてのGPS処理部25(図4参照)によって実現される。
動作・姿勢情報取得手段220は、この携帯端末装置20の動きに基づいて利用者の動作情報Adaを取得して、当該動作情報Adaを出力する。同様に、動作・姿勢情報取得手段220は、この端末装置20の姿勢を検出して携帯端末の姿勢情報Qdaを取得して、当該姿勢情報Qdaを出力する。尚、動作・姿勢情報取得手段220は、ハードウェアとしての加速度センサ26(図4参照)によって実現される。
利用者情報送信手段230は、観光機能選択情報Fda、現在位置情報Gda、及び動作情報Adaを利用者情報Ydaとしてサーバ10に送信する。尚、現在位置情報Gda及び動作情報Adaは、例えば、利用者がこの観光・避難誘導アプリ30を起動したタイミング及び利用者がこの観光・避難誘導アプリ30を用いて何らかの操作を行ったタイミングで、携帯端末装置20からサーバ10へと送信される。また、利用者がこの観光・避難誘導アプリ30を使用している期間中、所定期間毎に現在位置情報Gda及び動作情報Adaが携帯端末装置20からサーバ10に送信されるようにしても良い。
データ受信手段240は、サーバ10から送信されるデータを受信する。尚、サーバ10から携帯端末装置20には、避難経路の探索に有用なデータである有意情報Mda、道路及び周辺の建築物、立木、川等の過去の情報を記録したデータである周辺過去情報Pda、及び観光機能選択手段200によって利用者に選択された観光機能に対応するデータである観光情報Kdaとが送信される。サーバ10から送信された有意情報Mdaは、有意情報記憶手段250に格納される。また、サーバ10から送信された周辺過去情報Pdaは周辺過去情報記憶手段283に格納される。尚、有意情報記憶手段250及び周辺過去情報記憶手段283は、ハードウェアとしてのフラッシュROM22またはRAM23(図4参照)によって実現される。
利用者状況入力手段271は、災害が発生した際の利用者(被災者)の被災状況や運動能力(避難経路上の障害を回避・克服できる能力)を利用者に入力させるための手段である。この利用者状況入力手段271は、表示部28に例えば図6に示すような画面を表示することによって実現される。図6に示すように、例えば「登れる」、「走れる」、「平坦のみ」、「車いす」、「足の怪我」、「歩けない」、「担架」、「子連れ」、「乳母車」などの状態を示すボタンが表示される。利用者は、該当する状態を示すボタンを押すだけで良い。利用者状況入力手段271によって入力された内容を示す利用者状況情報Idaは、避難経路探索手段260によって使用される。
尚、図6に示した画面は一例であって、画面のレイアウトや画面に表示される項目はこれには限定されない。この点については、後述する移動可能距離入力手段272(図7参照)についても同様である。
移動可能距離入力手段272は、災害が発生した際の利用者(被災者)の移動手段や移動可能距離を利用者に入力させるための手段である。この移動可能距離入力手段272は、表示部28に例えば図7に示すような画面を表示することによって実現される。図7に示すように、例えば「徒歩」、「自転車」、「車」などの移動手段を示すボタンと、移動可能距離の入力が可能な入力ボックスとが表示される。利用者は、該当する移動手段を示すボタンを押し、移動可能距離を入力する。移動可能距離入力手段272によって入力された内容を示す移動能力情報Ddaは、避難経路探索手段260によって使用される。
周辺現在情報取得手段285は、災害が発生した際の利用者の周辺の状況に関する情報を取得するための手段である。この周辺現在情報取得手段285は、利用者の周辺の映像を静止画または連続的に撮像された動画である映像データと、映像が撮像されたそれぞれの時点における携帯端末の姿勢情報Qda、及び現在位置情報Gdaを関連付けた周辺現在情報Vdaとして取得して、当該周辺現在情報Vdaを出力する。尚、周辺現在情報取得手段285の映像取得に関する機能は、ハードウェアとしてのカメラ29(図4参照)によって実現される。
周辺現在情報Vdaの取得については、利用者の操作により適宜周辺の画像を撮像する、表示部28に現在位置情報Gdaに基づいて複数の方向を向けて撮像するためのガイダンスを表示し、利用者がそのガイダンスに従って撮像する、あるいは利用者が立っている位置で横方向に回転しながら連続的に周辺の映像を撮像する等、種々の方法が選択可能である。
周辺状況認識手段280は、周辺過去情報Pda、及び周辺現在情報Vdaを用いて、利用者周辺の道路や建築物等の被災状況を認識する。この周辺状況認識手段280は、周辺現在情報Vdaに含まれる現在位置情報Gdaから、映像撮影時の位置(緯度、経度)及び方位を抽出し、また、周辺現在情報Vdaに含まれる携帯端末の姿勢情報Qdaから、映像撮影時の仰角・俯角を抽出し、これらを組み合わせて取得位置・方向情報Odaを生成する。尚、映像撮影時の位置については、緯度、経度に加えて高度の情報を抽出してもよい。この、取得位置・方向情報Odaに基づいて、周辺過去情報Pdaに含まれる情報と周辺現在情報Vdaとの対比を行い、利用者周辺の道路や建築物等の被災状況を認識し、その被災状況を示す周辺被災情報Rdaを出力する。尚、本実施形態において、取得位置・方向情報Odaは周辺状況認識手段280で生成しているが、周辺現在情報取得手段285で生成されてもよい。
尚、本実施形態において、周辺過去情報Pdaは静止画や動画である映像として提供される。周辺過去情報Pdaには、映像に加えて、その映像を撮影した位置(緯度、経度)、方位、及び撮影時の仰角・俯角に関する情報が付加されている。また、上記位置の情報には高度に関する情報を含んでいてもよい。
周辺状況認識手段280は、取得位置・方向情報Odaに基づいて、周辺過去情報Pdaを検索し、取得位置・方向情報Odaが示す位置、方位、及び撮影時の仰角・俯角に対応する周辺過去情報Pdaを抽出する。その後、周辺現在情報Vdaと対応する周辺過去情報Pdaを対比して双方の映像で異なる部分を抽出し、被災状況を認識する。
周辺現在情報Vdaと対応する周辺過去情報Pdaの対比については、双方の映像の単純な差分や、双方の映像のエッジを抽出して比較し、異なる部分を特定する等、種々の手段を採用し得る。このようにして、周辺過去情報Pdaに比較して変化のあった周辺現在情報Vdaの領域の画像の状態(色やテクスチャの状態)を判定し、その部分の災害種別(火災、倒壊、破損、溢水等)や被災の程度を判断する。これにより、災害が発生している場所とその種別、及び被災の程度を認識する。また、道路に相当する部分の映像を比較することにより、道路上の障害物や、被災者や車両等による混雑の状態を検出することも可能である。
避難経路探索手段260は、現在位置情報Gda、周辺被災情報Rda、利用者状況情報Ida、移動能力情報Dda、サーバ10から送信され有意情報記憶手段250に格納されている有意情報Mdaとに基づいて、利用者にとっての最適な避難所・避難経路を探索する。より詳しくは、避難経路探索手段260は、図8に示すように、現在位置情報Gda、利用者状況情報Ida、移動能力情報Dda、周辺被災情報Rda、地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、経路プロファイルPro、及びシミュレーション結果Sreに基づいて、誘導基礎情報Bdaを用いて利用者にとっての最適な避難所・避難経路を探索する。尚、地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、経路プロファイルPro、及びシミュレーション結果Sreについての説明は後述する。避難経路探索手段260による避難所・避難経路の探索結果Reは、表示手段290に表示される。
表示手段290は、各種情報の表示を行う。例えば、平常時に利用者が観光機能選択手段200によって或る観光機能を選択すると、表示手段290は、利用者によって選択された観光機能に対応する観光情報Kdaを表示する。また、例えば、災害時に利用者が避難経路探索手段260によって避難経路の探索を実行すると、表示手段290は、避難所・避難経路の探索結果Reを表示する。
次に、サーバ10の各構成要素の動作について説明する。利用者情報受信手段100は、携帯端末装置20から送られる利用者情報Ydaを受信する。利用者情報受信手段100が受信した利用者情報Ydaに関し、観光機能選択情報Fdaはデータ選択・送信手段170に与えられ、現在位置情報Gdaはデータ選択・送信手段170及び地理的統計情報取得手段110に与えられ、動作情報Adaは混雑状態判定手段120に与えられる。
地理的統計情報取得手段110は、各携帯端末装置20から送られる現在位置情報Gdaに基づいて、リアルタイムで地点毎の人数(すなわち人数分布)や各地点における所定期間中の通過人数を求める。尚、現在位置情報Gdaでの1つの位置座標(最小単位の位置座標)によって1つの地点を構成しても良いし、現在位置情報Gdaでの複数の位置座標によって1つの地点を構成しても良い。この地理的統計情報取得手段110によって求められたデータは、地理的統計情報SdaとしてRAM13または補助記憶装置14(図3参照)に保存され、経路プロファイル生成手段130、災害シミュレーション実行手段140、及びデータ選択・送信手段170としての機能が実行される際にCPU11によって読み出される。
地理的統計情報Sdaは、例えば、図9に示すようなデータフォーマットを有する人数分布データと図10に示すようなデータフォーマットを有する通過人数データとによって構成される。尚、地理的統計情報取得手段110が道路毎の人数や各道路における所定期間中の通過人数を求めるようにしても良い。
ところで、この観光・避難誘導アプリ30の使用タイミングや使用間隔は利用者毎に異なっている。このため、人数分布の情報や各地点の通過人数の情報をリアルタイムで得るためには、情報の補間を行う必要がある。そこで、本実施形態において、直近の時点において或る利用者(以下、「利用者X」という。)の位置情報を取得できなかった場合、以下に説明するように、当該時点における利用者Xの位置座標(現在位置)の予測が行われる。
この予測についての具体例を図11を参照しつつ説明する。尚、図11に示す経路に関し、説明の便宜上、地点Bから地点Cへの移動に要する時間及び地点Bから地点Dへの移動に要する時間はとも30分であると仮定する。例えば、過去のデータに基づくと、地点Aから地点Bに移動した人は次に地点Cに移動する傾向にあると仮定する。ここで、利用者Xが地点Aから地点Bに向かって移動して地点Bに10時に到達していると仮定する。このような場合に利用者Xについての位置情報が10時すぎから取得できていなければ、「10時30分には利用者Xは地点Cにいる」という予測が行われる。
また、過去のデータに基づくと、地点Aから地点Bに移動した人のうち90%の人は地点Bから地点Cに移動し、10%の人は地点Bから地点Dに移動していると仮定する。このような場合に利用者Xと同じように移動している利用者が10人いれば、「10人のうち9人は10時30分には地点Cにいて、残りの1人は10時30分には地点Dにいる」という予測が行われる。このような予測が行われることにより、各時点における人数分布等が多数の利用者の情報に基づいて見積もられる。尚、具体的な予測の手法については、過去のデータを用いて統計的に位置座標を求めることのできる手法であれば、上述した例には限定されない。
上記のような予測を行うためには、各利用者の行動(移動)の履歴をデータとして蓄積しておく必要がある。そこで、地理的統計情報取得手段110には、過去における利用者の移動傾向を示すデータが格納された行動プロファイルを生成する行動プロファイル生成手段112が含まれている。行動プロファイルは、例えば図12に示すようなデータフォーマットを有している。この例では、第1地点から第2地点に移動した人のうち次に第3地点に移動する人の割合がデータとして行動プロファイルに保持される。
また、データ項目に「曜日」や「天候」を設けることにより、曜日別の移動傾向や天候別の移動傾向をデータとして保持することが可能となる。行動プロファイル生成手段112は、このような行動プロファイルを、各携帯端末装置20から随時送られる現在位置情報Gdaに基づいて、後述する誘導基礎情報Bdaを参照しつつ生成する。そして、行動プロファイルは、上述したような利用者の位置座標(現在位置)の予測のために用いられる。
混雑状態判定手段120は、各携帯端末装置20から送られる動作情報Adaに基づいて、後述する誘導基礎情報Bdaを参照しつつ各経路における混雑状態を判定する。この混雑状態判定手段120による判定結果は、混雑情報CdaとしてRAM13または補助記憶装置14(図3参照)に保存され、経路プロファイル生成手段130、災害シミュレーション実行手段140、及びデータ選択・送信手段170としての機能が実行される際にCPU11によって読み出される。
図13は、混雑状態判定手段120によって生成される混雑情報Cdaのデータフォーマットの一例である。図13に示すように、混雑情報Cdaは、各経路の位置のデータ(始点及び終点のデータ)と当該経路の混雑度のデータとによって構成されている。尚、混雑状態判定手段120が各地点における混雑状態を判定するようにしても良い。
上述したように、動作情報Adaとは、「立ち止まっている」、「走っている」、「座っている」など人の動作・行動を表す情報のことである。この動作情報Adaに基づいて、例えば或る経路において「立ち止まっている」状態の人が多数存在すれば、「当該経路の混雑度は高い」旨の判定を行うことができる。また、例えば或る経路において「走っている」状態の人が少しでも存在すれば、「当該経路の混雑度は比較的低い」旨の判定を行うことができる。尚、混雑度は、複数段階(例えば5段階)で表されるようにしても良いし、パーセントで表されるようにしても良いし、それ以外の単位で表されるようにしても良い。
経路プロファイル生成手段130は、地理的統計情報Sdaと混雑情報Cdaとに基づいて、後述する誘導基礎情報Bdaを参照しつつ、各経路の特性を示すデータが格納された経路プロファイルProを生成する。すなわち、経路プロファイル生成手段130は、平常時に取得・蓄積された人数分布、(各地点の)通過人数、及び混雑度の情報に基づいて、経路毎の長期的な特性を求める。尚、経路プロファイルProは、RAM13または補助記憶装置14(図3参照)に保存され、災害シミュレーション実行手段140及びデータ選択・送信手段170としての機能が実行される際にCPU11によって読み出される。
本実施形態において、各経路の特性は、所定期間内の通過可能人数と移動速度とによって表される。経路プロファイルProは、例えば図14に示すようなデータフォーマットを有している。図14に関し、「移動速度A」とは始点側から終点側に移動する際の移動速度であり、「移動速度B」とは終点側から始点側に移動する際の移動速度である。このように移動速度Aと移動速度Bとが存在する理由は、例えば坂道では上りと下りで歩く速度が異なるからである。
また、データ項目に「曜日」や「天候」を設けることにより、曜日別の特性や天候別の特性をデータとして保持することが可能となる。このような経路プロファイルProは、災害シミュレーション実行手段140によるシミュレーション(災害が発生した際の各地点・各経路の混雑度の予測)に用いられるとともに、携帯端末装置20に送られて避難経路探索手段260による避難所・避難経路の探索に用いられる。
災害シミュレーション実行手段140は、地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、経路プロファイルPro、及び後述する誘導基礎情報Bdaを用いて、災害が発生した際の各地点・各経路の混雑度を予測するシミュレーションを所定の時間間隔で実行する。すなわち、災害シミュレーション実行手段140は、平常時に取得・蓄積された人数分布、(各地点の)通過人数、混雑度の情報や各経路の長期的な特性に基づいて、災害が発生した際の各地点・各経路の混雑度を予測する。
この災害シミュレーション実行手段140によるシミュレーション結果Sreは、RAM13または補助記憶装置14(図3参照)に保存され、データ選択・送信手段170としての機能が実行される際にCPU11によって読み出される。シミュレーション結果Sreは、例えば、図15に示すようなデータフォーマットを有する地点別予測混雑度データと図16に示すようなデータフォーマットを有する経路別予測混雑度データとによって構成される。このようなシミュレーション結果Sreは、データ選択・送信手段170によって一定の時間間隔で各携帯端末装置20に送信され、避難経路探索手段260による避難所・避難経路の探索に用いられる。
誘導基礎情報記憶手段150には、避難経路を探索する際に必要となる誘導基礎情報Bdaが格納されている。誘導基礎情報Bdaには、地図、道路情報、避難所情報などが含まれている。図17は、道路情報のデータフォーマットの一例を示す図である。図17に示すように、道路情報は、各道路の位置のデータ(始点及び終点のデータ)、始点から終点までの距離のデータ、道路幅のデータなどによって構成されている。図18は、避難所情報のデータフォーマットの一例を示す図である。図18に示すように、避難所情報は、避難所の位置のデータ、収容人数のデータ、医者の有無のデータ、食料備蓄状況のデータなどによって構成されている。尚、誘導基礎情報記憶手段150は、ハードウェアとしての補助記憶装置14によって実現される。
周辺過去情報記憶手段155には、周辺状況認識手段280で周辺現在情報Vdaと比較して、災害発生時の利用者周辺の被災状況を認識するための周辺過去情報Pdaが格納されている。周辺過去情報Pdaには、過去のある時点における道路及び周辺の建造物、立木、川等を撮影した映像(静止画あるいは動画)と、その映像を撮影した場所や撮影した時点の姿勢の情報が含まれている。
図19は、周辺過去情報Pdaのデータフォーマットの一例を示す図である。図19に示すように、周辺過去情報Pdaは、映像が撮影された位置(緯度、経度。高度が含まれていても良い)、方位、撮影に用いたカメラの仰角・俯角、及び撮影された映像のデータ等によって構成されている。尚、周辺過去情報記憶手段155は、ハードウェアとしての補助記憶装置14によって実現される。尚、周辺過去情報Pdaは、様々な場所に存在し得る利用者に柔軟に対応可能となるよう、平常時に道路を通行する車両等から、周辺360度全ての方位について映像を撮影し、集積しておくことが好ましい。
観光情報記憶手段160には、観光アプリ32によって利用者に提供するための各種情報(観光施設の情報、観光コースの情報、宿泊施設・飲食店・土産店の情報など)である観光情報Kdaが格納されている。尚、観光情報記憶手段160は、ハードウェアとしての補助記憶装置14によって実現される。
データ選択・送信手段170は、有意情報Mda、周辺過去情報Pda、及び観光情報Kdaを携帯端末装置20に送信する。尚、有意情報Mdaには、地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、経路プロファイルPro、シミュレーション結果Sre、及び誘導基礎情報Bdaが含まれる。ところで、サーバ10が保持している全ての情報(全ての有意情報Mda、全ての周辺過去情報Pda、及び全ての観光情報Kda)を携帯端末装置20に送信することは、携帯端末装置20の記憶容量やデータ送信のための通信時間を考慮すると現実的ではない。
そこで、携帯端末装置20毎に必要な情報のみがサーバ10から送信されるようにするため、データ選択・送信手段170には、有意情報選択手段172、周辺過去情報選択手段173と観光情報選択手段174が含まれている。有意情報選択手段172は、各携帯端末装置20から送られた現在位置情報Gdaに基づいて、各携帯端末装置20における避難所・避難経路の探索に必要な有意情報Mdaのみを選択する。周辺過去情報選択手段173は、各携帯端末装置20から送られた現在位置情報Gdaに基づいて、各携帯端末装置20における周辺の被災状況の認識に必要な周辺過去情報Pdaのみを選択する。観光情報選択手段174は、各携帯端末装置20から送られた現在位置情報Gdaと観光機能選択情報Fdaとに基づいて、利用者の所望する観光情報Kdaのみを選択する。
このようにして有意情報選択手段172によって選択された有意情報Mda、周辺過去情報選択手段173によって選択された周辺過去情報Pda、及び観光情報選択手段174によって選択された観光情報Kdaが、データ選択・送信手段170によって携帯端末装置20に送信される。
<1.3 平常時の処理>
図20に示すフローチャートを参照しつつ、サーバ10及び携帯端末装置20における平常時の動作プロセスについて説明する。尚、ここでは、携帯端末装置20側での処理及びサーバ10側での処理を別々に説明する。
<1.3.1 携帯端末装置側での処理>
携帯端末装置20では、まず、観光アプリ32が起動される(ステップS100)。その後、利用者が観光機能選択手段200によって所望の観光機能を選択する(ステップS110)。また、現在位置情報取得手段210による現在位置情報(利用者の現在位置を特定するための位置情報)Gdaの取得及び動作・姿勢情報取得手段220による動作情報Adaの取得が行われる(ステップS120)。そして、ステップS110及びステップS120で取得された情報(観光機能選択情報Fda、現在位置情報Gda、及び動作情報Ada)が利用者情報Ydaとして利用者情報送信手段230によってサーバ10に送信される(ステップS130)。
携帯端末装置20は、利用者情報Ydaをサーバ10に送信した後、サーバ10から送信される観光情報Kdaを受信する(ステップS140)。その観光情報Kdaは、表示手段290によって表示される(ステップS150)。
また、携帯端末装置20では、適宜のタイミングで、サーバ10から送信される有意情報Mdaを受信する(ステップS160)。尚、典型的には、有意情報Mdaの受信は、利用者が観光アプリ32を使用中にバックグラウンドジョブとして行われる。有意情報Mdaの受信後、当該有意情報Mdaは、有意情報記憶手段250(フラッシュROM22またはRAM23)に保存される(ステップS170)。
また、携帯端末装置20では、適宜のタイミングで、サーバ10から送信される周辺過去情報Pdaを受信する(ステップS180)。尚、典型的には、周辺過去情報Pdaの受信は、利用者が観光アプリ32を使用中にバックグラウンドジョブとして行われる。周辺過去情報Pdaの受信後、当該周辺過去情報Pdaは、周辺過去情報記憶手段283(フラッシュROM22またはRAM23)に保存される(ステップS190)。
尚、本実施形態において、ステップS120及び後述するステップS320(図21参照)によって現在位置情報取得ステップが実現され、ステップS130によって利用者情報送信ステップが実現され、ステップS160によって有意情報受信ステップが実現され、ステップS170によって有意情報保存ステップが実現され、ステップS180によって周辺過去情報受信ステップが実現され、ステップ190によって周辺過去情報保存ステップが実現されている。
<1.3.2 サーバ側での処理>
サーバ10では、まず、利用者情報受信手段100が携帯端末装置20から送信された利用者情報Ydaを受信する(ステップS200)。そして、観光情報選択手段174によって、利用者情報Ydaに含まれる観光機能選択情報Fda及び現在位置情報Gdaに基づき、携帯端末装置20に送信すべき観光情報Kdaが観光情報記憶手段160から読み込まれる(ステップS210)。その読み込まれた観光情報Kdaは、データ選択・送信手段170によって携帯端末装置20に送信される(ステップS220)。
その後、地理的統計情報取得手段110によって、人数分布データや通過人数データなどの地理的統計情報Sdaが取得される(ステップS230)。また、混雑状態判定手段120によって各経路における混雑状態の判定が行われることにより、混雑情報Cdaが得られる(ステップS240)。更に、各経路の特性を示すデータが格納された、生成済みの経路プロファイルProの読み込みが行われる(ステップS250)。尚、サーバ10では、適宜のタイミングで、経路プロファイル生成手段130により、地理的統計情報Sdaと混雑情報Cdaとに基づいて経路プロファイルProが生成される(ステップS299)。
経路プロファイルProが読み込まれた後、災害シミュレーション実行手段140によって、災害が発生した際の各地点・各経路の混雑度を予測するシミュレーションが行われる(ステップS260)。その後、携帯端末装置20での避難所・避難経路の探索に必要な有意情報Mda(地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、経路プロファイルPro、シミュレーション結果Sre、及び誘導基礎情報Bda)がデータ選択・送信手段170によって選択されて携帯端末装置20に送信される(ステップS270)。
また、携帯端末装置20での災害発生時の利用者周辺の被災状況の認識に必要な周辺過去情報Pdaがデータ選択・送信手段170によって選択されて携帯端末装置20に送信される(ステップS280)。
尚、本実施形態において、ステップS200によって利用者情報受信ステップが実現され、ステップS230によって地理的統計情報取得ステップが実現され、ステップS240によって混雑情報取得ステップが実現され、ステップS299によって経路プロファイル生成ステップが実現され、ステップS260によって災害シミュレーション実行ステップが実現され、ステップS270によって有意情報送信ステップが実現され、ステップS280によって周辺過去情報送信ステップが実現されている。
<1.4 災害発生時の処理>
次に、図21に示すフローチャートを参照しつつ、携帯端末装置20における災害発生時の動作プロセスについて説明する。携帯端末装置20では、まず、避難誘導アプリ34が起動される(ステップS300)。尚、避難誘導アプリ34の起動については、利用者自身の操作による起動のみならず、観光アプリ32を使用中に災害が発生した場合に(例えば加速度センサ26によって検出された携帯端末装置20の動きに基づいて)自動的に避難誘導アプリ34が起動するようにしても良い。また、例えば災害発生を知らせる緊急メールに基づいて自動的に避難誘導アプリ34が起動するようにしても良い。
避難誘導アプリ34の起動後、利用者は、経路探索機能を選択する(ステップS310)。そして、現在位置情報取得手段210による現在位置情報Gdaの取得が行われる(ステップS320)。また、平常時に有意情報記憶手段250に保存しておいた有意情報Mdaの読み込みが行われる(ステップS330)。尚、災害が発生していても通信状態が良好であれば最新の有意情報Mdaをサーバ10から取得することが好ましい。
次に、利用者は、利用者状況入力手段271によって、利用者の被災状況や運動能力などの個人状況の入力を行う(ステップS340)。また、利用者は、移動可能距離入力手段272によって、移動手段及び移動可能距離の入力を行う(ステップS350)。更に、利用者は、カメラ29により、利用者周辺の状況を撮影するとともに撮影時の携帯端末装置20の姿勢を記録し、周辺状況認識手段280によって、利用者の周囲の建物等の災害状況や道路の混雑状況などの周辺被災状況の認識を行う(ステップS360)。
利用者によって個人状況、移動手段・移動可能距離、及び周辺被災状況の入力及び認識が行われた後、避難経路探索手段260による避難経路探索処理(避難所・避難経路を探索する処理)が実行される(ステップS370)。その際、現在位置情報Gda、利用者状況情報Ida、移動能力情報Dda、周辺被災情報Rda、地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、経路プロファイルPro、及びシミュレーション結果Sreに基づいて、誘導基礎情報Bdaを用いて利用者にとっての最適な避難所・避難経路が探索される。その後、探索結果Reとして、利用者にとっての最適な避難所と利用者の現在位置から避難所までの最適な避難経路とが表示手段290によって表示される(ステップS380)。
尚、本実施形態において、ステップS320及び上述したステップS120(図20参照)によって現在位置情報取得ステップが実現され、ステップS340によって利用者状況入力ステップが実現され、ステップS350によって移動可能距離入力ステップが実現され、ステップS360によって周辺状況認識ステップが実現され、ステップS370によって避難経路探索ステップが実現され、ステップS380によって表示ステップが実現されている。また、ステップS340、及びステップS350によって災害情報入力ステップが実現されている。尚、ステップ360に含まれる利用者周辺の状況を撮像するステップと撮影時の携帯端末装置20の姿勢を記録するステップは、それぞれ周辺現在情報取得ステップと姿勢検出ステップに相当する。
<1.5 効果>
本実施形態に係る避難経路提供システムによれば、携帯端末装置20側の機能として、災害が発生した際の利用者の被災状況や運動能力を入力するための利用者状況入力手段271と、災害が発生した際の利用者の移動手段や移動可能距離を入力するための移動可能距離入力手段272と、災害が発生した際の利用者の周辺の被災状況等を認識するための周辺状況認識手段280とが設けられている。避難経路探索手段260は、これら利用者状況入力手段271、移動可能距離入力手段272、及び周辺状況認識手段280を用いて利用者によって入力及び認識された情報を考慮して、避難所及び避難経路の探索を行う。このため、実際に災害が発生した際の利用者の状況(例えば、怪我の有無、歩行能力)や被災場所の状況に応じて、利用者毎に最適な避難所・最適な避難経路を提示することが可能となる。
また、地図や道路情報などの誘導基礎情報を含む、携帯端末装置20での避難所・避難経路の探索に必要な有意情報Mdaは、利用者が観光アプリ32を使用している平常時にサーバ10から携帯端末装置20に送信される。このため、災害発生時にたとえサーバ10と携帯端末装置20との間に通信障害が生じていても、携帯端末装置20では迅速かつ十分な情報に基づいて避難経路探索処理を実行することができる。以上のように、本実施形態によれば、サーバ10と携帯端末装置20との間に通信障害が生じている場合であっても被災場所や被災者の状況を考慮して避難所・避難経路の探索を行うことができる避難経路提供システムが実現される。
また、サーバ10から携帯端末装置20には、全ての誘導基礎情報Bdaが送信されるのではなく、各携帯端末装置20における避難経路探索処理に必要な範囲の誘導基礎情報Bda(すなわち、各携帯端末装置20の現在位置近傍についての誘導基礎情報Bda)のみが送信される。従って、携帯端末装置20では、従来と比較して記憶容量の大きいメモリを備える必要がない。
また、サーバ10から携帯端末装置20には、全ての周辺過去情報Pdaが送信されるのではなく、各携帯端末装置20における周辺被災状況の認識に必要な範囲の周辺過去情報Pda(すなわち、各携帯端末装置20の現在位置近傍についての周辺過去情報Pda)のみが送信される。従って、携帯端末装置20では、従来と比較して記憶容量の大きいメモリを備える必要がない。
また、本実施形態に係る避難経路提供システムによれば、避難経路探索処理は各携帯端末装置20で行われる。このため、経路探索のための演算処理がサーバ10に集中することはなく、各携帯端末装置20において速やかに避難経路が提示される。
また、本実施形態に係る避難経路提供システムによれば、サーバ10側の機能として、各携帯端末装置20から送られる現在位置情報Gdaに基づいてリアルタイムで人数分布や各地点の通過人数を求める地理的統計情報取得手段110が設けられている。この地理的統計情報取得手段110で求められた情報(地理的統計情報Sda)は、平常時に携帯端末装置20に送信される。このため、携帯端末装置20では、混雑の予測を加味した避難経路の探索を行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る避難経路提供システムによれば、サーバ10側の機能として、各携帯端末装置20から送られる動作情報Adaに基づいて各経路の混雑度を求める混雑状態判定手段120が設けられている。この混雑状態判定手段120によって得られた情報(混雑情報Cda)は、平常時に携帯端末装置20に送信される。このため、携帯端末装置20で避難経路の探索を行う際の混雑予測の精度が高められる。
また、本実施形態に係る避難経路提供システムによれば、サーバ10側の機能として、地理的統計情報取得手段110によって得られた人数分布や各地点の通過人数の情報と混雑状態判定手段120によって得られた混雑度の情報とに基づいて各経路の特性を求める経路プロファイル生成手段130が設けられている。経路プロファイル生成手段130によって生成される経路プロファイルProには、各経路の長期的な特性を示す情報が格納される。その経路プロファイルProは、平常時に携帯端末装置20に送信される。このため、携帯端末装置20では、各経路の混雑についての長期的な傾向をも考慮して避難経路の探索を行うことが可能となる。
更に、本実施形態に係る避難経路提供システムによれば、サーバ10側の機能として、災害が発生した際の各地点・各経路の混雑度を地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、及び経路プロファイルProに基づいて予測する災害シミュレーション実行手段140が設けられている。その災害シミュレーション実行手段140によるシミュレーションの結果は、平常時に携帯端末装置20に送信される。このため、携帯端末装置20では、災害が発生した際の各地点・各経路における予測混雑度の算出が不要となる。これにより、避難経路探索処理に関する携帯端末装置20側の処理負担が軽減される。従って、携帯端末装置20では、従来と比較して処理能力の高いCPUや記憶容量の大きいメモリを備えることなく、利用者に速やかに避難経路を提示することが可能となる。
<1.6 変形例>
上記第1の実施形態において、災害が発生した際に利用者が状況を入力するための手段として利用者状況入力手段271、移動可能距離入力手段272、及び周辺状況認識手段280が設けられていたが、本発明はこれに限定されない。利用者状況入力手段271、移動可能距離入力手段272、及び周辺状況認識手段280のうちの少なくとも1つが設けられた構成であれば良い。
また、上記第1の実施形態において、災害シミュレーション実行手段140は、誘導基礎情報Bda以外に地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、及び経路プロファイルProを用いて、シミュレーションを実行している。しかしながら、本発明はこれに限定されない。災害シミュレーション実行手段140は、誘導基礎情報Bda以外に地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、及び経路プロファイルProのうちの少なくとも1つを用いて、シミュレーションを実行することができる。
更に、上記第1の実施形態において、誘導基礎情報Bda以外に地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、経路プロファイルPro、及びシミュレーション結果Sreが有意情報Mdaとしてサーバ10から携帯端末装置20に送信されている。しかしながら、本発明はこれに限定されない。誘導基礎情報Bda以外に地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、経路プロファイルPro、及びシミュレーション結果Sreのうちの少なくとも1つが有意情報Mdaとしてサーバ10から携帯端末装置20に送信されるようにしても良い。すなわち、携帯端末装置20内の避難経路探索手段260は、地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、経路プロファイルPro、及びシミュレーション結果Sreのうちの少なくとも1つと利用者状況情報Idaと移動能力情報Ddaと周辺被災情報Rdaとに基づいて、誘導基礎情報Bdaを用いて避難所・避難経路の探索を行うこともできる。
<2.その他>
上記第1の実施形態において、サーバ10では、多数の携帯端末装置20から送信される現在位置情報Gda及び動作情報Adaに基づいて、現時点における各地点・各経路の混雑度、各経路の長期的な特性、災害が発生した際に予測される各地点・各経路の混雑度などの情報が求められ、それらの情報は避難経路の探索に有用な有意情報Mdaとして各携帯端末装置20に送信されていた。そして、携帯端末装置20では、そのような有意情報Mdaを利用して、利用者にとっての最適な避難所・最適な避難経路の探索が行われていた。しかしながら、本発明はこれに限定されず、地図や道路情報などの誘導基礎情報Bda以外の有意情報Mdaは必ずしもサーバ10から携帯端末装置20に送信されなくても良い。
上記各実施形態において、観光アプリ32と避難誘導アプリ34とが統合された観光・避難誘導アプリ30によって避難経路提供システムが実現されていた。しかしながら、本発明はこれに限定されない。平常時にサーバ10から携帯端末装置20に有意情報Mdaが送信されるのであれば、観光アプリ32の機能を実現するための構成要素は必ずしも設けられる必要はない。すなわち、サーバ10内の観光情報記憶手段160と観光情報選択手段174及び携帯端末装置20内の観光機能選択手段200は、本発明に係る避難経路提供システムを実現するための必須の構成要素ではない。
また、上記各実施形態において、周辺現在情報取得手段285の映像取得に関する機能は、ハードウェアとしてのカメラ29によって実現されたが、本発明はこれに限定されない。例えば、携帯端末装置20に内蔵されたカメラ29に変えて、ウェアラブルディスプレイ(またはヘッドマウントディスプレイ)付属のカメラやウェアラブルカメラなど頭部やその他の部分に装着するカメラなどの撮影手段を用いてもよい。
10…サーバ
20…携帯端末装置
30…観光・避難誘導アプリ
32…観光アプリ
34…避難誘導アプリ
100…利用者情報受信手段
110…地理的統計情報取得手段
112…行動プロファイル生成手段
120…混雑状態判定手段
130…経路プロファイル生成手段
140…災害シミュレーション実行手段
150…有意情報記憶手段
160…観光情報記憶手段
170…データ選択・送信手段
172…有意情報選択手段
174…観光情報選択手段
200…観光機能選択手段
210…現在位置情報取得手段
220…動作情報取得手段
230…利用者情報送信手段
240…データ受信手段
250…有意情報記憶手段
260…避難経路探索手段
271…利用者状況入力手段
272…移動可能距離入力手段
280…周辺状況認識手段
290…表示手段
第1の発明は、サーバと複数の携帯端末装置とがネットワークを介して接続される避難経路提供システムであって、前記各携帯端末装置は、携帯端末装置を所持する利用者の現在位置を取得する現在位置情報取得手段と、前記現在位置情報取得手段によって取得された前記現在位置を表す現在位置情報を利用者情報として前記サーバに送信する利用者情報送信手段と、前記サーバから送信される情報であって、前記現在位置周辺の過去の状況を記録した周辺過去情報を記憶する周辺過去情報記憶手段と、前記利用者周辺の状況を示す周辺現在情報を取得する周辺現在情報取得手段と、前記周辺現在情報を取得した時点の前記携帯端末装置の姿勢である取得時姿勢情報を検出する姿勢検出手段と、前記現在位置情報、前記周辺過去情報、前記周辺現在情報及び前記取得時姿勢情報から、前記利用者周辺の被災状況を示す周辺被災情報を生成する周辺状況認識手段と、道路及び避難所の情報を含む誘導基礎情報及び前記周辺被災情報を用いて避難所及び避難経路を探索する避難経路探索処理を行う避難経路探索手段と、前記サーバから送信される情報であって、前記避難経路探索処理に必要な情報である有意情報を記憶する有意情報記憶手段と、前記避難経路探索処理の結果を表示する表示手段とを備え、前記サーバは、前記誘導基礎情報を記憶する誘導基礎情報記憶手段と、前記携帯端末装置に送信すべき前記誘導基礎情報を、前記利用者情報送信手段によって送信された前記現在位置情報に応じて前記誘導基礎情報記憶部から取り出し、その取り出した前記誘導基礎情報を前記有意情報として所定期間毎に前記携帯端末装置に送信する有意情報送信手段と、前記周辺過去情報を記憶する周辺過去情報記憶手段と、前記携帯端末装置に送信すべき前記周辺過去情報を、前記利用者情報送信手段によって送信された前記現在位置情報に応じて前記周辺過去情報記憶部から取り出し、その取り出した前記周辺過去情報を所定期間毎に前記携帯端末装置に送信する周辺過去情報送信手段とを備え、前記避難経路探索手段は、前記誘導基礎情報及び前記周辺被災情報に基づいて前記避難経路探索処理を行うことによって、現在位置から避難所までの利用者に応じた避難経路を探索することを特徴とする。
第1の発明は、サーバと複数の携帯端末装置とがネットワークを介して接続される避難経路提供システムであって、前記各携帯端末装置は、携帯端末装置を所持する利用者の現在位置を取得する現在位置情報取得手段と、前記現在位置情報取得手段によって取得された前記現在位置を表す現在位置情報を利用者情報として前記サーバに送信する利用者情報送信手段と、前記サーバから送信される情報であって、前記現在位置周辺の過去の状況を記録した周辺過去情報を記憶する周辺過去情報記憶手段と、前記利用者周辺の状況を示す周辺現在情報を取得する周辺現在情報取得手段と、前記周辺現在情報を取得した時点の前記携帯端末装置の姿勢である取得時姿勢情報を検出する姿勢検出手段と、前記現在位置情報、前記周辺過去情報、前記周辺現在情報及び前記取得時姿勢情報から、前記利用者周辺の被災状況を示す周辺被災情報を生成する周辺状況認識手段と、道路及び避難所の情報を含む誘導基礎情報及び前記周辺被災情報を用いて避難所及び避難経路を探索する避難経路探索処理を行う避難経路探索手段と、前記サーバから送信される情報であって、前記避難経路探索処理に必要な情報である有意情報を記憶する有意情報記憶手段と、前記避難経路探索処理の結果を表示する表示手段とを備え、前記サーバは、前記誘導基礎情報を記憶する誘導基礎情報記憶手段と、前記携帯端末装置に送信すべき前記誘導基礎情報を、前記利用者情報送信手段によって送信された前記現在位置情報に応じて前記誘導基礎情報記憶手段から取り出し、その取り出した前記誘導基礎情報を前記有意情報として所定期間毎に前記携帯端末装置に送信する有意情報送信手段と、前記周辺過去情報を記憶する周辺過去情報記憶手段と、前記携帯端末装置に送信すべき前記周辺過去情報を、前記利用者情報送信手段によって送信された前記現在位置情報に応じて前記周辺過去情報記憶手段から取り出し、その取り出した前記周辺過去情報を所定期間毎に前記携帯端末装置に送信する周辺過去情報送信手段とを備え、前記避難経路探索手段は、前記誘導基礎情報及び前記周辺被災情報に基づいて前記避難経路探索処理を行うことによって、現在位置から避難所までの利用者に応じた避難経路を探索することを特徴とする。
第6の発明は、サーバと複数の携帯端末装置とがネットワークを介して接続される避難経路提供システムを利用した避難経路提供方法であって、前記携帯端末装置を所持する利用者の現在位置を取得する現在位置情報取得ステップと、前記現在位置情報取得ステップで取得された前記現在位置を表す現在位置情報を利用者情報として前記携帯端末装置から前記サーバに送信する利用者情報送信ステップと、避難所及び避難経路を探索する避難経路探索処理に用いられる道路及び避難所の情報を含む誘導基礎情報が記憶されている誘導基礎情報記憶手段から、前記携帯端末装置に送信すべき前記誘導基礎情報を、前記利用者情報送信ステップで送信された前記現在位置情報に応じて取り出し、その取り出した前記誘導基礎情報を所定期間毎に前記サーバから有意情報として前記携帯端末装置に送信する有意情報送信ステップと、過去に道路から撮影された映像である周辺過去情報が記憶されている周辺過去情報記憶手段から、前記携帯端末装置に送信すべき前記周辺過去情報を、前記利用者情報送信ステップで送信された前記現在位置情報に応じて取り出し、その取り出した前記周辺過去情報を所定期間毎に前記サーバから前記携帯端末装置に送信する周辺過去情報送信ステップと、前記携帯端末装置において、前記有意情報送信ステップで送信された前記有意情報を予め設けられている有意情報記憶手段に保存する有意情報保存ステップと、前記携帯端末装置において、前記周辺過去情報送信ステップで送信された前記周辺過去情報を予め設けられている周辺過去情報記憶手段に保存する周辺過去情報保存ステップと、前記利用者周辺の状況を示す周辺現在情報を取得する周辺現在情報取得ステップと、前記周辺現在情報を取得した時点の前記携帯端末装置の姿勢である取得時姿勢情報を検出する姿勢検出ステップと、前記現在位置情報、前記周辺過去情報、前記周辺現在情報及び前記取得時姿勢情報から、利用者周辺の被災状況を示す周辺被災情報を生成する周辺状況認識ステップと、前記携帯端末装置において、前記誘導基礎情報及び前記周辺被災情報を用いて前記避難経路探索処理を行う避難経路探索ステップと、前記携帯端末装置において、前記避難経路探索処理の結果を表示する表示ステップと、を備え、前記避難経路探索ステップでは、前記誘導基礎情報及び前記周辺被災情報に基づいて前記避難経路探索処理が行われることによって、現在位置から避難所までの利用者に応じた避難経路が探索されることを特徴とする。
第8の発明は、サーバと複数の携帯端末装置とがネットワークを介して接続される避難経路提供システムにおいて前記携帯端末装置で実行される避難経路提供プログラムであって、前記携帯端末装置を所持する利用者の現在位置を取得する現在位置情報取得ステップと、前記現在位置情報取得ステップで検出された前記現在位置を表す現在位置情報を利用者情報として前記サーバに送信する利用者情報送信ステップと、避難所及び避難経路を探索する避難経路探索処理に用いられる道路及び避難所の情報を含む誘導基礎情報であって、前記利用者情報送信ステップで送信した前記現在位置情報に応じて前記サーバから送られる前記誘導基礎情報を、前記避難経路探索処理に必要な情報である有意情報として所定期間毎に受信する有意情報受信ステップと、過去に道路から撮影された映像である周辺過去情報であって、前記利用者情報送信ステップで送信された前記現在位置情報に応じて前記サーバから送られる前記周辺過去情報を所定時間毎に受信する周辺過去情報受信ステップと、前記有意情報受信ステップで受信した前記有意情報を予め設けられている有意情報記憶手段に保存する有意情報保存ステップと、前記周辺過去情報受信ステップで受信した前記周辺過去情報を予め設けられている周辺過去情報記憶手段に保存する周辺過去情報保存ステップと、前記利用者周辺の状況を示す周辺現在情報を取得する周辺現在情報取得ステップと、前記周辺現在情報を取得した時点の前記携帯端末装置の姿勢である取得時姿勢情報を検出する姿勢検出ステップと、前記現在位置情報、前記周辺過去情報、前記周辺現在情報及び前記取得時姿勢情報から、利用者周辺の被災状況を示す周辺被災情報を生成する周辺状況認識ステップと、前記誘導基礎情報及び前記周辺被災情報を用いて前記避難経路探索処理を行う避難経路探索ステップと、前記避難経路探索処理の結果を表示する表示ステップとを前記携帯端末装置に含まれるコンピュータのCPUがメモリを利用して実行し、前記避難経路探索ステップでは、前記誘導基礎情報及び前記周辺被災情報に基づいて前記避難経路探索処理が行われることによって、現在位置から避難所までの利用者に応じた避難経路が探索されることを特徴とする。
第9の発明は、第8の発明において、災害が発生した際に前記利用者自身の状況を利用者状況情報として入力するための利用者状況情報入力ステップを更に備え、前記避難経路探索ステップは、前記誘導基礎情報、前記周辺被災情報及び前記利用者状況情報に基づいて前記避難経路探索処理を行うことによって、利用者に応じた避難所を探索するとともに現在位置から避難所までの利用者に応じた避難経路を探索することを特徴とする。
第10の発明は、サーバと複数の携帯端末装置とがネットワークを介して接続される避難経路提供システムにおいて前記サーバで実行される避難経路提供プログラムであって、前記携帯端末装置を所持する利用者の現在位置を表す現在位置情報であって前記携帯端末装置から送られる前記現在位置情報を利用者情報として受信する利用者情報受信ステップと、避難所及び避難経路を探索する避難経路探索処理に用いられる道路及び避難所の情報を含む誘導基礎情報が記憶されている誘導基礎情報記憶手段から、前記携帯端末装置に送信すべき前記誘導基礎情報を、前記利用者情報受信ステップで受信された前記現在位置情報に応じて取り出し、その取り出した前記誘導基礎情報を、前記避難経路探索処理に必要な情報である有意情報として、所定期間毎に前記携帯端末装置に送信する有意情報送信ステップと、過去に道路から撮影された映像である周辺過去情報が記憶されている周辺過去情報記憶手段から、前記利用者情報受信ステップで受信された前記現在位置情報に応じて取り出し、その取り出した前記周辺過去情報を所定期間毎に前記携帯端末装置に送信する周辺過去情報送信ステップとを前記サーバとしてのコンピュータのCPUがメモリを利用して実行することを特徴とする。
本発明の実施形態に係る避難経路提供システムを実現する機器構成を示すブロック図である。 記実施形態において、観光・避難誘導アプリの構成を示すブロック図である。 記実施形態において、サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。 記実施形態において、携帯端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 記実施形態において、避難経路提供システムの詳細な機能構成を示すブロック図である。 記実施形態において、利用者状況入力手段の一画面例を示す図である。 記実施形態において、移動可能距離入力手段の一画面例を示す図である。 記実施形態において、避難経路探索手段による避難所・避難経路の探索について説明するための図である。 記実施形態において、地理的統計情報の1つである人数分布データのデータフォーマットの一例を示す図である。 記実施形態において、地理的統計情報の1つである通過人数データのデータフォーマットの一例を示す図である。 記実施形態において、位置情報の補間について説明するための図である。 記実施形態において、行動プロファイルのデータフォーマットの一例を示す図である。 記実施形態において、混雑情報のデータフォーマットの一例を示す図である。 記実施形態において、経路プロファイルのデータフォーマットの一例を示す図である。 記実施形態において、地点別予測混雑度データのデータフォーマットの一例を示す図である。 記実施形態において、経路別予測混雑度データのデータフォーマットの一例を示す図である。 記実施形態において、道路情報のデータフォーマットの一例を示す図である。 記実施形態において、周辺過去情報のデータフォーマットの一例を示す図である。 記実施形態において、避難所情報のデータフォーマットの一例を示す図である。 記実施形態において、サーバ及び携帯端末装置における平常時の動作プロセスについて説明するためのフローチャートである。 記実施形態において、携帯端末装置における災害発生時の動作プロセスについて説明するためのフローチャートである。
<1.実施形態>
<1.1 全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係る避難経路提供システムを実現する機器構成を示すブロック図である。この避難経路提供システムは、サーバ10と複数の携帯端末装置20とによって実現される。サーバ10と携帯端末装置20とは、インターネットなどの通信回線を介して接続されている。尚、後述するように、災害が発生して通信回線に障害が生じても携帯端末装置20では所望の機能を実行することが可能となっている。
RAM3は、書き込み可能な揮発性のメモリであって、実行中のプログラムやデータ等を一時的に格納する。通信制御部24は、外部へのデータ送信の制御や外部からのデータ受信の制御を行う。GPS処理部25は、GPS衛星から受信する電波に基づいて、利用者の現在位置を特定するための位置情報(緯度・経度等の情報)を取得する。
加速度センサ26は、この携帯端末装置20の動きに基づいて、利用者の動作情報を取
得する。尚、動作情報とは、「立ち止まっている」、「走っている」、「座っている」な
ど人の動作・行動を表す情報のことである。また、加速度センサ26は携帯端末装置20
自身がどのような姿勢(直立している、水平に置かれている等)であるかを示す姿勢情報
も取得する。入力操作部27は、例えばタッチパネルであって、利用者による入力操作を
受け付ける。表示部28は、CPU21からの指令に基づいて、画像の表示を行う。カメ
ラ29は、携帯端末装置20周辺の映像を撮影する。
、データ選択・送信手段170によって有意情報送信手段及び周辺過去情報送信手段が実現されている。また、利用者状況入力手段271、及び移動可能距離入力手段272によって利用者状況情報入力手段が実現されている。
動作・姿勢情報取得手段220は、この携帯端末装置20の動きに基づいて利用者の動作情報Adaを取得して、当該動作情報Adaを出力する。同様に、動作・姿勢情報取得手段220は、この端末装置20の姿勢を検出して携帯端末装置20の姿勢情報Qdaを取得して、当該姿勢情報Qdaを出力する。尚、動作・姿勢情報取得手段220は、ハードウェアとしての加速度センサ26(図4参照)によって実現される。
周辺現在情報取得手段285は、災害が発生した際の利用者の周辺の状況に関する情報を取得するための手段である。この周辺現在情報取得手段285は、利用者の周辺の映像を静止画または連続的に撮像された動画である映像データと、映像が撮像されたそれぞれの時点における携帯端末装置20の姿勢情報Qda、及び現在位置情報Gdaを関連付けた周辺現在情報Vdaとして取得して、当該周辺現在情報Vdaを出力する。尚、周辺現在情報取得手段285の映像取得に関する機能は、ハードウェアとしてのカメラ29(図4参照)によって実現される。
周辺状況認識手段280は、周辺過去情報Pda、及び周辺現在情報Vdaを用いて、利用者周辺の道路や建築物等の被災状況を認識する。この周辺状況認識手段280は、周辺現在情報Vdaに含まれる現在位置情報Gdaから、映像撮影時の位置(緯度、経度)及び方位を抽出し、また、周辺現在情報Vdaに含まれる携帯端末装置20の姿勢情報Qdaから、映像撮影時の仰角・俯角を抽出し、これらを組み合わせて取得位置・方向情報Odaを生成する。尚、映像撮影時の位置については、緯度、経度に加えて高度の情報を抽出してもよい。この、取得位置・方向情報Odaに基づいて、周辺過去情報Pdaに含まれる情報と周辺現在情報Vdaとの対比を行い、利用者周辺の道路や建築物等の被災状況を認識し、その被災状況を示す周辺被災情報Rdaを出力する。尚、本実施形態において、取得位置・方向情報Odaは周辺状況認識手段280で生成しているが、周辺現在情報取得手段285で生成されてもよい。
尚、本実施形態において、ステップS200によって利用者情報受信ステップが実現され、ステップS270によって有意情報送信ステップが実現され、ステップS280によって周辺過去情報送信ステップが実現されている。
尚、本実施形態において、ステップS320及び上述したステップS120(図20参照)によって現在位置情報取得ステップが実現され、ステップS360によって周辺状況認識ステップが実現され、ステップS370によって避難経路探索ステップが実現され、ステップS380によって表示ステップが実現されている。また、ステップS340、及びステップS350によって利用者状況情報入力ステップが実現されている。尚、ステップ360に含まれる利用者周辺の状況を撮像するステップと撮影時の携帯端末装置20の姿勢を記録するステップは、それぞれ周辺現在情報取得ステップと姿勢検出ステップに相当する。
<1.6 変形例>
記実施形態において、災害が発生した際に利用者が状況を入力するための手段として利用者状況入力手段271、移動可能距離入力手段272、及び周辺状況認識手段280が設けられていたが、本発明はこれに限定されない。利用者状況入力手段271、移動可能距離入力手段272、及び周辺状況認識手段280のうちの少なくとも1つが設けられた構成であれば良い。
また、上記実施形態において、災害シミュレーション実行手段140は、誘導基礎情報Bda以外に地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、及び経路プロファイルProを用いて、シミュレーションを実行している。しかしながら、本発明はこれに限定されない。災害シミュレーション実行手段140は、誘導基礎情報Bda以外に地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、及び経路プロファイルProのうちの少なくとも1つを用いて、シミュレーションを実行することができる。
更に、上記実施形態において、誘導基礎情報Bda以外に地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、経路プロファイルPro、及びシミュレーション結果Sreが有意情報Mdaとしてサーバ10から携帯端末装置20に送信されている。しかしながら、本発明はこれに限定されない。誘導基礎情報Bda以外に地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、経路プロファイルPro、及びシミュレーション結果Sreのうちの少なくとも1つが有意情報Mdaとしてサーバ10から携帯端末装置20に送信されるようにしても良い。すなわち、携帯端末装置20内の避難経路探索手段260は、地理的統計情報Sda、混雑情報Cda、経路プロファイルPro、及びシミュレーション結果Sreのうちの少なくとも1つと利用者状況情報Idaと移動能力情報Ddaと周辺被災情報Rdaとに基づいて、誘導基礎情報Bdaを用いて避難所・避難経路の探索を行うこともできる。
<2.その他>
記実施形態において、サーバ10では、多数の携帯端末装置20から送信される現在位置情報Gda及び動作情報Adaに基づいて、現時点における各地点・各経路の混雑度、各経路の長期的な特性、災害が発生した際に予測される各地点・各経路の混雑度などの情報が求められ、それらの情報は避難経路の探索に有用な有意情報Mdaとして各携帯端末装置20に送信されていた。そして、携帯端末装置20では、そのような有意情報Mdaを利用して、利用者にとっての最適な避難所・最適な避難経路の探索が行われていた。しかしながら、本発明はこれに限定されず、地図や道路情報などの誘導基礎情報Bda以外の有意情報Mdaは必ずしもサーバ10から携帯端末装置20に送信されなくても良い。
記実施形態において、観光アプリ32と避難誘導アプリ34とが統合された観光・避難誘導アプリ30によって避難経路提供システムが実現されていた。しかしながら、本発明はこれに限定されない。平常時にサーバ10から携帯端末装置20に有意情報Mdaが送信されるのであれば、観光アプリ32の機能を実現するための構成要素は必ずしも設けられる必要はない。すなわち、サーバ10内の観光情報記憶手段160と観光情報選択手段174及び携帯端末装置20内の観光機能選択手段200は、本発明に係る避難経路提供システムを実現するための必須の構成要素ではない。
また、上記実施形態において、周辺現在情報取得手段285の映像取得に関する機能は、ハードウェアとしてのカメラ29によって実現されたが、本発明はこれに限定されない。例えば、携帯端末装置20に内蔵されたカメラ29に変えて、ウェアラブルディスプレイ(またはヘッドマウントディスプレイ)付属のカメラやウェアラブルカメラなど頭部やその他の部分に装着するカメラなどの撮影手段を用いてもよい。
10…サーバ
20…携帯端末装置
30…観光・避難誘導アプリ
32…観光アプリ
34…避難誘導アプリ
100…利用者情報受信手段
110…地理的統計情報取得手段
112…行動プロファイル生成手段
120…混雑状態判定手段
130…経路プロファイル生成手段
140…災害シミュレーション実行手段
150…誘導基礎情報記憶手段
160…観光情報記憶手段
170…データ選択・送信手段
172…有意情報選択手段
174…観光情報選択手段
200…観光機能選択手段
210…現在位置情報取得手段
220…動作・姿勢情報取得手段
230…利用者情報送信手段
240…データ受信手段
250…有意情報記憶手段
260…避難経路探索手段
271…利用者状況入力手段
272…移動可能距離入力手段
280…周辺状況認識手段
290…表示手段

Claims (10)

  1. サーバと複数の携帯端末装置とがネットワークを介して接続される避難経路提供システムであって、
    前記各携帯端末装置は、
    携帯端末装置を所持する利用者の現在位置を取得する現在位置情報取得手段と、
    前記現在位置情報取得手段によって取得された前記現在位置を表す現在位置情報を利用者情報として前記サーバに送信する利用者情報送信手段と、
    前記サーバから送信される情報であって、前記現在位置周辺の過去の状況を記録した周辺過去情報を記憶する周辺過去情報記憶手段と、
    前記利用者周辺の状況を示す周辺現在情報を取得する周辺現在情報取得手段と、
    前記周辺現在情報を取得した時点の前記携帯端末装置の姿勢である取得時姿勢情報を検出する姿勢検出手段と、
    前記現在位置情報、前記周辺過去情報、前記周辺現在情報及び前記取得時姿勢情報から、前記利用者周辺の被災状況を示す周辺被災情報を生成する周辺状況認識手段と、
    道路及び避難所の情報を含む誘導基礎情報及び前記周辺被災情報を用いて避難所及び避難経路を探索する避難経路探索処理を行う避難経路探索手段と、
    前記サーバから送信される情報であって、前記避難経路探索処理に必要な情報である有意情報を記憶する有意情報記憶手段と、
    前記避難経路探索処理の結果を表示する表示手段と
    を備え、
    前記サーバは、
    前記誘導基礎情報を記憶する誘導基礎情報記憶手段と、
    前記携帯端末装置に送信すべき前記誘導基礎情報を、前記利用者情報送信手段によって送信された前記現在位置情報に応じて前記誘導基礎情報記憶部から取り出し、その取り出した前記誘導基礎情報を前記有意情報として所定期間毎に前記携帯端末装置に送信する有意情報送信手段と、
    前記周辺過去情報を記憶する周辺過去情報記憶手段と、
    前記携帯端末装置に送信すべき前記周辺過去情報を、前記利用者情報送信手段によって送信された前記現在位置情報に応じて前記周辺過去情報記憶部から取り出し、その取り出した前記周辺過去情報を所定期間毎に前記携帯端末装置に送信する周辺過去情報送信手段と
    を備え、
    前記避難経路探索部は、前記誘導基礎情報及び前記周辺被災情報に基づいて前記避難経路探索処理を行うことによって、現在位置から避難所までの利用者に応じた避難経路を探索する、避難経路提供システム。
  2. 請求項1に記載の避難経路提供システムであって、
    前記携帯端末装置は、
    災害が発生した際に前記利用者自身の状況を利用者状況情報として入力するための利用者状況情報入力手段を更に備え、
    前記避難経路探索手段は、前記誘導基礎情報、前記周辺被災情報及び前記利用者状況情報に基づいて前記避難経路探索処理を行うことによって、前記利用者に応じた避難所を探索するとともに現在位置から避難所までの前記利用者に応じた避難経路を探索する、避難経路提供システム。
  3. 請求項2に記載の避難経路提供システムであって、
    前記利用者状況情報入力手段は、
    災害が発生した際の前記利用者の行動能力に関する状況を入力するための利用者状況入力手段と、
    災害が発生した際の前記利用者の移動可能距離を入力するための移動可能距離入力手段と、
    を含む、避難経路提供システム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の避難経路提供システムであって、
    前記携帯端末装置には、前記利用者に観光案内を行うための観光案内用アプリケーションソフトウェアと前記避難経路探索処理を行うための避難誘導用アプリケーションソフトウェアとが統合されたアプリケーションソフトウェアが導入され、
    前記携帯端末装置において、前記利用者によって前記観光案内用アプリケーションソフトウェアが使用されているときに、前記有意情報送信手段によって送信される前記有意情報の受信、及び前記周辺過去情報送信手段によって送信される前記周辺過去情報の受信が行われる、避難経路提供システム。
  5. 請求項4に記載の避難経路提供システムであって、
    前記携帯端末装置において前記利用者によって前記観光案内用アプリケーションソフトウェアが使用されているときに災害が発生すると、前記利用者の操作を介することなく前記避難誘導用アプリケーションソフトウェアが起動する、避難経路提供システム。
  6. サーバと複数の携帯端末装置とがネットワークを介して接続される避難経路提供システムを利用した避難経路提供方法であって、
    前記携帯端末装置を所持する利用者の現在位置を取得する現在位置情報取得ステップと、
    前記現在位置情報取得ステップで取得された前記現在位置を表す現在位置情報を利用者情報として前記携帯端末装置から前記サーバに送信する利用者情報送信ステップと、
    避難所及び避難経路を探索する避難経路探索処理に用いられる道路及び避難所の情報を含む誘導基礎情報が記憶されている誘導基礎情報記憶手段から、前記携帯端末装置に送信すべき前記誘導基礎情報を、前記利用者情報送信ステップで送信された前記現在位置情報に応じて取り出し、その取り出した前記誘導基礎情報を所定期間毎に前記サーバから有意情報として前記携帯端末装置に送信する有意情報送信ステップと、
    道路及び周辺の建築物等の過去の状況を記録した情報である周辺過去情報が記憶されている周辺過去情報記憶手段から、前記携帯端末装置に送信すべき前記周辺過去情報を、前記利用者情報送信ステップで送信された前記現在位置情報に応じて取り出し、その取り出した前記周辺過去情報を所定期間毎に前記サーバから前記携帯端末装置に送信する周辺過去情報送信ステップと、
    前記携帯端末装置において、前記有意情報送信ステップで送信された前記有意情報を予め設けられている有意情報記憶手段に保存する有意情報保存ステップと、
    前記携帯端末装置において、前記周辺過去情報送信ステップで送信された前記周辺過去情報を予め設けられている周辺過去情報記憶手段に保存する周辺過去情報保存ステップと、
    前記利用者周辺の状況を示す周辺現在情報を取得する周辺現在情報取得ステップと、
    前記周辺現在情報を取得した時点の前記携帯端末の姿勢である取得時姿勢情報を検出する姿勢検出ステップと、
    前記現在位置情報、前記周辺過去情報、前記周辺現在情報及び取得時姿勢情報から、利用者周辺の被災状況を示す周辺被災情報を生成する周辺状況認識ステップと、
    前記携帯端末装置において、前記誘導基礎情報及び前記周辺被災情報を用いて前記避難経路探索処理を行う避難経路探索ステップと、
    前記携帯端末装置において、前記避難経路探索処理の結果を表示する表示ステップと、
    を備え、
    前記避難経路探索ステップでは、前記誘導基礎情報及び前記周辺被災情報に基づいて前記避難経路探索処理が行われることによって、現在位置から避難所までの利用者に応じた避難経路が探索される、避難経路提供方法。
  7. 請求項6に記載の避難経路提供方法であって、
    前記携帯端末装置において、災害が発生した際に前記利用者自身の状況を利用者状況情報として入力するための利用者状況情報入力ステップを更に備え、
    前記避難経路探索ステップは、前記誘導基礎情報、前記周辺被災情報及び前記利用者状況情報に基づいて前記避難経路探索処理を行うことによって、前記利用者に応じた避難所を探索するとともに現在位置から避難所までの前記利用者に応じた避難経路を探索する、避難経路提供方法。
  8. サーバと複数の携帯端末装置とがネットワークを介して接続される避難経路提供システムにおいて前記携帯端末装置で実行される避難経路提供プログラムであって、
    前記携帯端末装置を所持する利用者の現在位置を取得する現在位置情報取得ステップと、
    前記現在位置情報取得ステップで検出された前記現在位置を表す現在位置情報を利用者情報として前記サーバに送信する利用者情報送信ステップと、
    避難所及び避難経路を探索する避難経路探索処理に用いられる道路及び避難所の情報を含む誘導基礎情報であって、前記利用者情報送信ステップで送信した前記現在位置情報に応じて前記サーバから送られる前記誘導基礎情報を、前記避難経路探索処理に必要な情報である有意情報として所定期間毎に受信する有意情報受信ステップと、
    道路及び周辺の建築物等の過去の状況を記録した情報である周辺過去情報であって、前記利用者情報送信ステップで送信された前記現在位置情報に応じて前記サーバから送られる前記周辺過去情報を所定時間毎に受信する周辺過去情報受信ステップと、
    前記有意情報受信ステップで受信した前記有意情報を予め設けられている有意情報記憶手段に保存する有意情報保存ステップと、
    前記周辺過去情報受信ステップで受信した前記周辺過去情報を予め設けられている周辺過去情報記憶手段に保存する周辺過去情報保存ステップと、
    前記利用者周辺の状況を示す周辺現在情報を取得する周辺現在情報取得ステップと、
    前記周辺現在情報を取得した時点の前記携帯端末装置の姿勢である取得時姿勢情報を検出する姿勢検出ステップと、
    前記現在位置情報、前記周辺過去情報、前記周辺現在情報及び前記取得時姿勢情報から、利用者周辺の被災状況を示す周辺被災情報を生成する周辺状況認識ステップと、
    前記誘導基礎情報及び周辺被災情報を用いて前記避難経路探索処理を行う避難経路探索ステップと、
    前記避難経路探索処理の結果を表示する表示ステップと
    を前記携帯端末装置に含まれるコンピュータのCPUがメモリを利用して実行し、
    前記避難経路探索ステップでは、前記現在位置情報及び前記災害情報に基づいて前記避難経路探索処理が行われることによって、現在位置から避難所までの利用者に応じた避難経路が探索される、避難経路提供プログラム。
  9. 請求項8に記載の避難経路提供プログラムであって、
    災害が発生した際に前記利用者自身の状況を利用者状況情報として入力するための利用者状況情報入力ステップを更に備え、
    前記避難経路探索ステップは、前記誘導基礎情報、前記周辺被災情報及び利用者状況情報に基づいて前記避難経路探索処理を行うことによって、利用者に応じた避難所を探索するとともに現在位置から避難所までの利用者に応じた避難経路を探索する、避難経路提供方法。
  10. サーバと複数の携帯端末装置とがネットワークを介して接続される避難経路提供システムにおいて前記サーバで実行される避難経路提供プログラムであって、
    前記携帯端末装置を所持する利用者の現在位置を表す現在位置情報であって前記携帯端末装置から送られる前記現在位置情報を利用者情報として受信する利用者情報受信ステップと、
    避難所及び避難経路を探索する避難経路探索処理に用いられる道路及び避難所の情報を含む誘導基礎情報が記憶されている誘導基礎情報記憶手段から、前記携帯端末装置に送信すべき前記誘導基礎情報を、前記利用者情報受信ステップで受信された前記現在位置情報に応じて取り出し、その取り出した前記誘導基礎情報を、前記避難経路探索処理に必要な情報である有意情報として、所定期間毎に前記携帯端末装置に送信する有意情報送信ステップと、
    道路及び周辺の建築物等の過去の状況を記録した情報である周辺過去情報が記憶されている周辺過去情報記憶手段から、前記利用者情報受信ステップで受信された前記現在位置情報に応じて取り出し、その取り出した前記周辺過去情報を所定期間毎に前記携帯端末装置に送信する周辺過去情報送信ステップと
    を前記サーバとしてのコンピュータのCPUがメモリを利用して実行する、避難経路提供プログラム。
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