JP2015128829A - 転写体及び転写体を用いた機能性フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、転写方式による機能性フィルムの製造に適用し、機能性層の剥離均一性に優れた転写体と、当該転写体を適用し、ガスバリアー性に優れた機能性フィルムを、大型設備を必要とせず、簡易的な方法で、経済性及び生産安定性に優れ、かつ高い生産能力(生産速度)で生産することができる機能性フィルムの製造方法を提供することである。
【解決手段】本発明の転写体は、機能性フィルムの製造に用いる転写体であって、
耐熱基材上に、少なくとも粘土鉱物を含有する離型層と、無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層とを有し、前記無機層形成前駆体層を熱焼成して、転写用の無機層が形成され、前記離型層が含有する粘土鉱物が、スメクタイトであることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の転写体は、機能性フィルムの製造に用いる転写体であって、
耐熱基材上に、少なくとも粘土鉱物を含有する離型層と、無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層とを有し、前記無機層形成前駆体層を熱焼成して、転写用の無機層が形成され、前記離型層が含有する粘土鉱物が、スメクタイトであることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、新規の構成を有する転写体と、当該転写体を用いた機能性フィルムの製造方法に関する。
現在、各種機能を備えた機能性フィルムが広く知られている。機能性フィルムとは、主には可撓性のプラスチックフィルム上に各種機能を発現する構成層(機能性層)を設けたフィルムであり、例えば、ガスバリアー性フィルム、反射防止フィルム、防眩性フィルム、熱線遮断フィルム、透明導電性フィルム、防湿フィルム、紫外線劣化防止フィルム、拡散フィルム、耐候性フィルム、抗菌フィルム等が挙げられる。
機能性フィルムの一例である、プラスチック基板やフィルムの表面に酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素等の金属酸化物の薄膜を形成したガスバリアー性フィルムは、水蒸気や酸素等の各種ガスの遮断を必要とする物品の包装用途や、食品、工業用品及び医薬品等の変質を防止するための包装用途で広く用いられている。
また、上記包装用途以外にも、液晶表示素子、太陽電池、有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと略記する)基板等の電子デバイス材料として使用されている。
以下、機能性フィルムの代表例として、ガスバリアー性フィルムについて述べる。
ガスバリアー性フィルムを構成するガスバリアー層としては、一般的には、真空蒸着装置等を用いてシリカ蒸着膜を形成する方法が知られているが、この真空蒸着では、大型の設備を必要とし、更に、使用する設備上の制約より、ロール・ツー・ロール方式による連続生産に制約があり、経済性及び生産性の面で問題があった。
上記蒸着以外でガスバリアー層を形成する方法としては、例えば、特開平8−269690号公報には、ポリエステルフィルムに、パーヒドロポリシラザン(以下、PHPSともいう。)または有機ポリシラザンを含有する塗布液を塗布し、プラズマ処理によりPHPSまたは有機ポリシラザンを硬化及び重合させて酸化ケイ素系等から成る無機高分子層を形成する方法が開示されている。しかし、特開平8−269690号公報で開示されている方法における無機高分子層は、基材と金属蒸着層の中間層として、金属蒸着層の基材との密着性や、基材の化学的安定性を付与するための層であり、ガスバリアー層として効果は低い。
また、特表2009−503157号公報においては、PHPS又は有機ポリシラザンを主成分として含む薄膜(0.05〜5μm)を、透明性及びガスに対する高いバリアー作用に優れる緻密なガラス様の層に転化するための方法が開示されている。当該公報に記載されている転化方法は、230nm以下の波長を有する真空紫外光(以下、VUVともいう。)及び300nm未満の波長のUV光の照射によって、各々の基材に適合したできるだけ低い温度において、できるだけ短い処理時間(0.1〜10分間)で行われる技術は開示されているが、得られるガスバリアー層のガスバリアー性としては、不十分である。
一方、各種電子デバイスに適用されているフレキシブルなプラスチックフィルムは、上述のようにガスバリアー性が十分ではなく、そのガスバリアー性を補填するため、上述のようなガスバリアー性層が設けられているが、耐熱性が低いため、ガスバリアー層の成膜プロセスの最高温度を低くせざるを得ず、高密度で精緻なガスバリアー層を形成することができていない。そのため、プラスチックフィルムを用いた高信頼性を有する電子デバイスは実現されていない。
更に、耐熱性基板(例えば、ガラス基板)上に、例えば、ポリシラザンやシロキサンポリマーを含む溶液を塗布し、その後焼成処理により無機層を形成した後、プラスチックフィルム上に転写する方法が、例えば、特許第4974452号公報に開示されている。しかしながら、当該公報に記載されている方法では、形成した無機層の剥離工程及び他の基板への密着工程が多く、その工程が煩雑であり、生産適性、特に、連続生産適性が極めて乏しい方法である。加えて、剥離工程及び密着工程における条件が、厳密に制御されていないため、安定してガスバリアー層を形成することが難しかった。
また、耐熱基材上に離型層を設けたのち、当該離型層上に機能層を形成したのち、転写法によりフィルム基材上に機能層を転写する方法で、離型層中に平板状粒子を離型剤として用いる方法が知られている。例えば、ガラス基材上の酸化グラフェンを離型層として設け、当該離型層上にスパッタ法によりAZO(ZnO:Al)膜を形成し、次いで形成したAZO膜をポリエチレンフィルム上に転写して機能性フィルムを得る方法が発表されている(例えば、非特許文献1参照。)。
しかしながら、非特許文献1に記載されている方法では、ガラス基材上に形成する酸化グラフェンを含む離型層は、海島状に形成されていると考えられる。その理由としては、酸化グラフェンは、主には、表面張力の高い水に分散されているため、ガラス基材表面に親水化処理を施しても、乾燥する過程で凝集を起こしやすく、安定して均一な層を形成することができず、更に、湿式塗布法でその上に機能性層を形成しようとした場合にも、不均一な膜となりやすく、蒸着法(スパッタ等)以外の方法を適用することが難しい状況である。また、海島状に形成された酸化グラフェンを含む離型層上に機能性層を形成した場合、離型層が形成されていない領域も存在するため、均一な膜転写を行うことが難しい。
一方、ガスバリアー層に無機層状化合物を適用する方法が、開示されている。例えば、特許文献1においては、シリコーン樹脂水分散体に、シリコーン樹脂とともに、一次平均粒子径が100nm以上の層状粘土鉱物を含有して形成したガスバリアー層が記載されている。また、特許文献2においては、ガスバリアー層に無機層状化合物を含有させた構成が記載されている。また、特許文献3においては、ガスバリアー層にポリビニルアルコール系樹脂と層状粘土鉱物とを含有するガスバリアー性フィルムが開示されている。
しかしながら、特許文献1〜3で開示されている方法では、いずれの方法も、無機層状化合物や層状粘土鉱物をガスバリアー層に添加して、ガスバリアー性を発現させるために用いている方法であり、転写方式に適用して、離型層等にこれらの無機層状化合物を適用する方法に関しては、一切記載がなされていない。
従って、転写方式による機能性フィルムの製造に適用する転写体で、機能性層、例えば、ガスバリアー層の高い均一離型性を備えた転写体と、それを用いて、高い生産性で、高品位の機能性フィルムを製造することができる機能性フィルムの製造方法の開発が切望されている。
第60回応用物理学会春季学術講演会 講演予稿集 29p−PA9−17(2013)
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、転写方式による機能性フィルムの製造に適用し、機能性層の剥離均一性に優れた転写体と、当該転写体を適用し、ガスバリアー性に優れた機能性フィルムを、大型設備を必要とせず、簡易的な方法で、経済性及び生産安定性に優れ、かつ高い生産能力(生産速度)で生産することができる機能性フィルムの製造方法を提供することである。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を進めた結果、機能性フィルムの製造に用いる転写体であって、耐熱基材上に、少なくとも粘土鉱物を含有する離型層と、無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層を有し、前記無機層形成前駆体層を熱焼成して、転写用の無機層が形成され、前記離型層が含有する粘土鉱物が、スメクタイトであることを特徴とする転写体により、機能性層の剥離均一性に優れた転写体を提供することができる。また、耐熱基材上に、粘土鉱物としてスメクタイトを含有する離型層及び無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層を塗布する工程、又は粘土鉱物としてスメクタイトを含有する離型層、ポリシロキサンを含有する中間層及び無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層を塗布する工程と、形成した前記無機層形成前駆体層を熱焼成して無機層を形成する工程と、耐熱基材上に形成した前記無機層と、少なくとも被転写基材及び接着層を有する被転写基材ユニット面とを密着する工程と、密着した後、前記無機層を前記被転写基材ユニット面側に転写する工程と、を経て機能性フィルムを製造することを特徴とする機能性フィルムの製造方法により、ガスバリアー性に優れた機能性フィルムを、大型設備を必要とせず、簡易的な方法で、経済性及び生産安定性に優れ、かつ高い生産能力(生産速度)で生産することができる機能性フィルムの製造方法を提供することができることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の上記課題は、下記の手段により解決される。
1.機能性フィルムの製造に用いる転写体であって、
耐熱基材上に、少なくとも粘土鉱物を含有する離型層と、無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層とを有し、前記無機層形成前駆体層を熱焼成して、転写用の無機層が形成され、前記離型層が含有する粘土鉱物が、スメクタイトであることを特徴とする転写体。
耐熱基材上に、少なくとも粘土鉱物を含有する離型層と、無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層とを有し、前記無機層形成前駆体層を熱焼成して、転写用の無機層が形成され、前記離型層が含有する粘土鉱物が、スメクタイトであることを特徴とする転写体。
2.前記離型層と、前記無機層形成前駆体層との間に、ポリシロキサンを含有する中間層を有することを特徴とする第1項に記載の転写体。
3.前記離型層が含有する粘土鉱物の平均アスペクト比が、10以上であることを特徴とする第1項又は第2項に記載の転写体。
4.前記離型層が含有する粘土鉱物であるスメクタイトが、モンモリロナイト、ヘクトライト及びベントナイトから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の転写体。
5.無機層形成前駆体層が含有する無機層形成前駆体が、ポリシラザンであることを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載の転写体。
6.第1項から第5項までのいずれか一項に記載の転写体を用いた機能性フィルムの製造方法であって、
耐熱基材上に、粘土鉱物としてスメクタイトを含有する離型層及び無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層を塗布する工程、又は粘土鉱物としてスメクタイトを含有する離型層、ポリシロキサンを含有する中間層及び無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層を塗布する工程と、
形成した前記無機層形成前駆体層を熱焼成して無機層を形成する工程と、
耐熱基材上に形成した前記無機層と、少なくとも被転写基材及び接着層を有する被転写基材ユニット面とを密着する工程と、
密着した後、前記無機層を前記被転写基材ユニット面側に転写する工程と、
を経て機能性フィルムを製造することを特徴とする機能性フィルムの製造方法。
耐熱基材上に、粘土鉱物としてスメクタイトを含有する離型層及び無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層を塗布する工程、又は粘土鉱物としてスメクタイトを含有する離型層、ポリシロキサンを含有する中間層及び無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層を塗布する工程と、
形成した前記無機層形成前駆体層を熱焼成して無機層を形成する工程と、
耐熱基材上に形成した前記無機層と、少なくとも被転写基材及び接着層を有する被転写基材ユニット面とを密着する工程と、
密着した後、前記無機層を前記被転写基材ユニット面側に転写する工程と、
を経て機能性フィルムを製造することを特徴とする機能性フィルムの製造方法。
7.前記被転写基材が、プラスチックフィルムであることを特徴とする第6項に記載の機能性フィルムの製造方法。
8.前記耐熱基材が連続搬送する無端耐熱基材であり、前記塗布、熱焼成、密着及び転写の各工程が、連続搬送して行うオンライン工程であることを特徴とする第6項又は第7項に記載の機能性フィルムの製造方法。
9.前記機能性フィルムの製造方法で製造する機能性フィルムが、ガスバリアー性フィルムであることを特徴とする第6項から第8項までのいずれか一項に記載の機能性フィルムの製造方法。
本発明の上記手段により、転写方式による機能性フィルムの製造に適用し、機能性層の剥離均一性に優れた転写体と、当該転写体を適用し、ガスバリアー性に優れた機能性フィルムを、大型設備を必要とせず、簡易的な方法で、経済性及び生産安定性に優れ、かつ高い生産能力(生産速度)で生産することができる機能性フィルムの製造方法を提供することができる。
本発明で規定する構成により、本発明の目的とする効果が得られる技術的理由に関しては、その機構の詳細の全てについて解明はされていないが、以下のように推測している。
前記非特許文献1に記載されているような薄片状の酸化グラフェンを適用した離型層においては、前述のように、表面張力の大きな水分散液として調製されているため、基材上に酸化グラフェンを分散した液を塗設した際には、均一な塗膜を形成することができず、酸化グラフェンを含む離型層は、海島状に形成されるため、均一な離型層を形成することが難しいという問題を有していた。
本発明者らは上記問題に対し、機能性フィルムを転写法で製造する方法の適用する転写材を構成する離型層として、蒸着法ではなく塗布方式により形成することができ、均一で、かつ剥離性に優れた離型層の開発について鋭意検討を進めた結果、欠陥のない均一性に優れ、剥離性が高い離型層を形成するには、層状無機化合物として粘土鉱物を用いること、更には、粘土鉱物として、高い膨潤性を備えたスメクタイトを適用することが極めて有効であることを見出した。
本発明に適用する粘土鉱物であるスメクタイトとしては、平均アスペクト比が10以上、例えば、20〜2000の範囲内という高いアスペクト比を有していることが、剥離安定性をより一層発現させることができる。一方、アスペクト比が10以上であるが比較的小さなアスペクト比を有するスメクタイトを適用する場合には、その剥離安定性をさらに助長する観点から、低アスペクト比のスメクタイトを含む離型層と、無機層形成前駆体層との間に、ポリシロキサンを含有する中間層を設けることが、安定した剥離性を得る観点から有効であることを見出した。
本発明に係る粘土鉱物であるスメクタイトは、層状無機化合物で、ある程度のアスペクト比を有しているが、離型層内でこれらの層状のスメクタイト同士が、さらに部分的に接触することにより、見かけ上のアスペクト比がさらに高くなり、より効果的でかつ安定した剥離性を発現させることができるものと推測している。
本発明の転写体は、機能性フィルムの製造に用いる転写体であって、
耐熱基材上に、少なくとも粘土鉱物を含有する離型層と、無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層とを有し、前記無機層形成前駆体層を熱焼成して、転写用の無機層が形成され、前記離型層が含有する粘土鉱物が、スメクタイトであることを特徴とする。この特徴は、請求項1から請求項9に係る発明に共通する技術的特徴である。
耐熱基材上に、少なくとも粘土鉱物を含有する離型層と、無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層とを有し、前記無機層形成前駆体層を熱焼成して、転写用の無機層が形成され、前記離型層が含有する粘土鉱物が、スメクタイトであることを特徴とする。この特徴は、請求項1から請求項9に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、本発明の目的とする効果をより発現できる観点から、前記離型層と、前記無機層形成前駆体層との間に、ポリシロキサンを含有する中間層を有することが、剥離性をさらに向上させることができる観点から好ましい。
また、前記離型層が含有する粘土鉱物の平均アスペクト比としては、10以上であることが、より安定した剥離性を達成することができる観点から好ましい。
また、離型層が含有する粘土鉱物である膨潤性が高いスメクタイトとしては、モンモリロナイト、ヘクトライト及びベントナイトから選ばれる少なくとも一種であることが、より高い剥離性を得ることができる観点から好ましい。
また、無機層形成前駆体層が含有する無機層形成前駆体が、ポリシラザンであることが、優れた機能性フィルムを得ることができる観点から好ましい。
また、本発明の機能性フィルムの製造方法は、本発明の上記転写体を用い、耐熱基材上に、粘土鉱物としてスメクタイトを含有する離型層及び無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層を塗布する工程、又は粘土鉱物としてスメクタイトを含有する離型層、ポリシロキサンを含有する中間層及び無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層を塗布する工程と、形成した前記無機層形成前駆体層を熱焼成して無機層を形成する工程と、耐熱基材上に形成した前記無機層と、少なくとも被転写基材及び接着層を有する被転写基材ユニット面を密着する工程と、密着した後、前記無機層を前記被転写基材ユニット面側に転写する工程と、を経て機能性フィルムを製造することを特徴とし、大型設備を必要とせず、簡易的な方法で、経済性及び生産安定性に優れ、かつ高い生産能力(生産速度)で機能性フィルムを生産することができる。
また、前記被転写基材が、プラスチックフィルムであることが、連続搬送性に優れ、更には、前記耐熱基材が連続搬送する無端耐熱基材であり、前記塗布、熱焼成、密着及び転写の各工程が、連続搬送して行うオンライン工程であることが、更に高い生産安定性と生産性を実現することができる観点から好ましい。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、以下の説明において示す「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
《転写体》
〔転写体の基本構成〕
本発明の転写体は、耐熱基材上に、少なくとも粘土鉱物を含有する離型層と、無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層を有し、前記無機層形成前駆体層を熱焼成して、転写用の無機層が形成され、前記離型層が含有する粘土鉱物が、スメクタイトであることを特徴とする。
〔転写体の基本構成〕
本発明の転写体は、耐熱基材上に、少なくとも粘土鉱物を含有する離型層と、無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層を有し、前記無機層形成前駆体層を熱焼成して、転写用の無機層が形成され、前記離型層が含有する粘土鉱物が、スメクタイトであることを特徴とする。
図1に、本発明の転写体の構成の概略断面図の一例を示す。
図1の(a)に示す転写体は、耐熱基材1上に、粘土鉱物CMとしてスメクタイトを含む離型層3を有し、最表層に無機層形成前駆体層7(熱焼成後は、無機層となる。)を有する構成である。
また、本発明の転写体の他の形態としては、図1の(b)に示すように、粘土鉱物CMとしてスメクタイトを含む離型層3と、無機層形成前駆体層7(熱焼成後は、無機層となる。)との間に、中間層Mを有する構成であり、中間層Mとしては、特に、ポリシロキサンを含む中間層Mとすることが、離型層3の剥離性を助長させることができる。
〔転写体の構成要素〕
次いで、本発明の転写体の各構成要素について説明する。
次いで、本発明の転写体の各構成要素について説明する。
(耐熱基材)
本発明の転写体に適用可能な耐熱基材としては、高温環境、例えば、200℃以上で変形等を生じない基材であれば、特に制限はないが、金属製基材が好ましく、例えば、ニッケル、ステンレス(SUS)、炭素鋼、チタン合金等が用いることができる。
本発明の転写体に適用可能な耐熱基材としては、高温環境、例えば、200℃以上で変形等を生じない基材であれば、特に制限はないが、金属製基材が好ましく、例えば、ニッケル、ステンレス(SUS)、炭素鋼、チタン合金等が用いることができる。
耐熱基材の厚さとしては、0.3〜2.0mm程度で構成することが好ましい。
(離型層)
本発明に係る離型層においては、粘土鉱物としてスメクタイトを含有していることを特徴とし、更には、離型層が含有する粘土鉱物であるスメクタイトが、モンモリロナイト、ヘクトライト及びベントナイトから選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
本発明に係る離型層においては、粘土鉱物としてスメクタイトを含有していることを特徴とし、更には、離型層が含有する粘土鉱物であるスメクタイトが、モンモリロナイト、ヘクトライト及びベントナイトから選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
粘土鉱物とは、Si四面体やAl八面体等の多面体が平面状に連なったシート構造を層状に重ねた結晶構造を有し、層間にイオン吸着サイトを有する化合物である。詳しくは、粘土鉱物は、層状の加水ケイ酸アルミニウム又は加水ケイ酸マグネシウム塩鉱物であり、通常、結晶構造としては、カオリナイトやハロイサイト等に代表される1:1型粘土鉱物、雲母鉱物、バーミキュライト、スメクタイト等に代表される2:1型粘土鉱物、緑泥石等に代表される2:1:1粘土鉱物に分類される。
本発明においては、上記粘土鉱物の中でも、2:1型粘土鉱物であるスメクタイトを用いることを特徴とする。
本発明でいうスメクタイトとは、ケイ酸四面体層にサンドウィッチ状にアルミニウム八面体層が挟まれている構造をもった2:1型粘土鉱物である。スメクタイトは、アルミニウム八面体層中でアルミニウムがマグネシウムや2価の鉄によって同型置換されているため、そこで負電荷が生じることになる。したがって、結晶格子層間までの距離が遠く、中和陽イオンの保持力が弱くなり、その結果、層間に水または有機溶媒が入り込むことにより、体積が十数倍に膨れあがる膨潤性を有していることが特徴である。
スメクタイトに分類される化合物としては、例えば、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロナイト、マイカ等が挙げられるが、本発明に用いるスメクタイトとしては、モンモリロナイト、ヘクトライト及びベントナイトから選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
本発明に係る層状粘土鉱物であるスメクタイトは、おおむね厚さhが1〜100nmの範囲内であり、平面方向の直径dが10nm〜10μmの範囲内であることが好ましい。本発明でいう平面方向での直径dとは、各スメクタイトの平面方向の形状を円に換算した時の直径(円相当径)で表す。
本発明において、スメクタイトの厚さh及び平面方向での直径dは、例えば、SEM(走査型電子顕微鏡)、AFM(原子間力顕微鏡)、レーザー散乱式粒度分布計によって測定することができる。
本発明に係るスメクタイトにおいては、平均アスペクト比としては、10以上であることが好ましく、より好ましくは20〜2000の範囲内であり、より好ましくは100〜1000の範囲内である。
本発明でいうアスペクト比とは、上記方法で測定したスメクタイトの厚さh及び平面方向での直径dを元に、下式(1)に従って求めることができる。
式(1) アスペクト比=平面方向での直径d/厚さh
本発明では、例えば、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて、200個のスメクタイト粒子について、スメクタイトの厚さh及び平面方向での直径dを測定してそれぞれのスメクタイト粒子のアスペクト比を式(1)で算出したのち、その算術平均値を求めた。
本発明では、例えば、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて、200個のスメクタイト粒子について、スメクタイトの厚さh及び平面方向での直径dを測定してそれぞれのスメクタイト粒子のアスペクト比を式(1)で算出したのち、その算術平均値を求めた。
本発明に係るスメクタイトは、天然物でも合成品でもよい。例えば、合成モンモリロナイトとして、クニミネ工業(株)製のクニピアF等、合成ヘクトライトとして、ラポート社のラポナイトXLG、ラポナイトRD、コープケミカル(株)製のルーセンタイトSWN等、合成サポナイトとしては、クニミネ工業(株)製のスメクトンSA等が挙げられ、これらは商業的に入手することが可能である。
例えば、モンモリロナイトは、厚さが約1nm、一片の長さが約100nmのシート状シリケート層が重なって構成され、層間の距離は約1.0nmである。このシリケート層間に水や有機溶媒が入り込むと、層間距離が5.0nm程度に膨潤するとされている。
本発明においては、上記粘土鉱物であるスメクタイトを有機変性させて用いることもできる。有機変性処理を行うことによって、水中でのみ膨潤する層状の粘土鉱物(スメクタイト)が有機溶媒中においても膨潤して層間距離が広がる、有機溶媒に溶解したポリマー鎖が層状粘土鉱物の層間に入りやすくなり分散性が向上する等の効果が知られている。有機変性の処理としては、ジメチルステアリルアンモニウム塩やトリメチルステアリルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩やアニオン系ポリマーによる層表面修飾による変性処理や、アルキルトリアルコキシシランによる端面修飾処理や、カルボキシビニルポリマーや極性有機溶剤を複合処理したものが挙げられる。アンモニウム塩以外に、ホスホニウム塩やイミダゾリウム塩を用いることもできる。
このような有機変性されたスメクタイトは、有機変性モンモリロナイトとして(株)ホージュン製エスベン及びオルガナイト、Nanocor社製Nanomer、SouthernClay Product社製Cloisite等;有機変性ヘクトライトとして、コープケミカル(株)製ルーセンタイトSPN、ルーセンタイトSEN及びルーセンタイトSTN等;有機変性合成雲母として、コープケミカル(株)製ソマシフMPE等が挙げられ、これらは商業的に入手することが可能である。
本発明においては、上記スメクタイトを、適切な溶媒、例えば、水や、アルコール類、ケトン類等の有機溶媒に分散して、離型層形成用塗布液を調製することができる。
離型層の形成に用いることができる湿式塗布方式のコーターとしては、特に制限はなく、例えば、ブレードコーター、ナイフコーター、含浸コーター、ダイコーター、スロットダイコーター、ローラーコーター、グラビアコーター、バーコーター、コンマコーター、エクストルージョン型コーター、スライド型コーター、インクジェットヘッド等の塗布装置等が挙げられる。
また、離型層の塗布温度としては、特に制限はなく、適宜最適の温度を選択して行うことができる。
本発明において、離型層の層厚としては、特に制限はないが、下記に示す乾燥後の層厚は、ほぼ0.2〜10μmの範囲内であり、好ましくは0.5〜5.0μmの範囲内であり、更に好ましくは、1.0〜3.0μmの範囲内である。
(無機層形成前駆体層)
本発明に係る無機層形成前駆体層は、無機層形成前駆体を含有し、当該無機層形成前駆体に熱処理(熱焼成処理ともいう。)を施して、無機層(例えば、ガスバリアー層)を形成する。
本発明に係る無機層形成前駆体層は、無機層形成前駆体を含有し、当該無機層形成前駆体に熱処理(熱焼成処理ともいう。)を施して、無機層(例えば、ガスバリアー層)を形成する。
無機層形成前駆体層7が含有する無機層形成前駆体は、次工程である熱焼成工程で、加熱処理により無機層に変換する材料であり、例えば、下記の材料を挙げることができる。
〈無機層形成前駆体〉
本発明に適用可能な無機層形成前駆体の一例としては、例えば、SiO2前駆体として、ポリシラザン、ポリシロキサン、ポリシラン、ガラスフリット、ガラスペースト等を挙げることができる。
本発明に適用可能な無機層形成前駆体の一例としては、例えば、SiO2前駆体として、ポリシラザン、ポリシロキサン、ポリシラン、ガラスフリット、ガラスペースト等を挙げることができる。
本発明で用いられる「ポリシラザン」とは、構造内にケイ素−窒素結合を持つポリマーで、Si−N、Si−H、N−H等の結合を有するSiO2、Si3N4及び両方の中間固溶体SiOxNy等のセラミック前駆体無機ポリマーで酸化窒化ケイ素の前駆体となるポリマーであり、例えば、特開平8−112879号公報に記載の下記一般式(1)で表される単位からなる主骨格を有する化合物が好ましい。
一般式(1)
−Si(R1)(R2)−N(R3)−
上記構造式中、R1、R2及びR3は、各々水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、又はアルコキシ基を表す。
−Si(R1)(R2)−N(R3)−
上記構造式中、R1、R2及びR3は、各々水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、又はアルコキシ基を表す。
本発明では、得られるガスバリアー層としての緻密性の観点から、R1、R2及びR3のすべてが水素原子であるパーヒドロポリシラザンが特に好ましい。
また、そのSiと結合する水素原子部分の一部がアルキル基等で置換されたオルガノポリシラザンは、メチル基等のアルキル基を有することにより下地層である離型層との接着性が改善され、かつ硬くてもろいポリシラザンによるセラミック膜に靭性を持たせることができ、より膜厚(平均膜厚)を厚くした場合でもクラックの発生が抑えられる利点がある。そこで用途に応じて適宜、パーヒドロポリシラザンとオルガノポリシラザンを選択してよく、混合して使用することもできる。
パーヒドロポリシラザンは、直鎖構造と、6及び8員環を中心とする環構造が存在した構造と推定されている。その分子量は数平均分子量(Mn)で約600〜2000程度(ポリスチレン換算)で、液体または固体の物質があり、その状態は分子量により異なる。これらは有機溶媒に溶解した溶液状態で市販されており、市販品をそのままポリシラザン含有塗布液として使用することができる。
低温でセラミック化するポリシラザンの他の例としては、上記一般式(1)で表される単位からなる主骨格を有するポリシラザンに、ケイ素アルコキシドを反応させて得られるケイ素アルコキシド付加ポリシラザン(例えば、特開平5−238827号公報参照。)、グリシドールを反応させて得られるグリシドール付加ポリシラザン(例えば、特開平6−122852号公報参照。)、アルコールを反応させて得られるアルコール付加ポリシラザン(例えば、特開平6−240208号公報参照。)、金属カルボン酸塩を反応させて得られる金属カルボン酸塩付加ポリシラザン(例えば、特開平6−299118号公報参照。)、金属を含むアセチルアセトナート錯体を反応させて得られるアセチルアセトナート錯体付加ポリシラザン(例えば、特開平6−306329号公報参照。)、金属微粒子を添加して得られる金属微粒子添加ポリシラザン(例えば、特開平7−196986号公報参照。)等が挙げられる。
ポリシラザン含有の塗布液中には、酸化ケイ素化合物への転化を促進するため、アミンや金属の触媒を添加することもできる。具体的には、AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製のアクアミカ NAX120−20、NN110、NN310、NN320、NL110A、NL120A、NL150A、NP110、NP140及びSP140等が挙げられる。
ポリシラザンを含有する塗布液を調製する有機溶媒としては、ポリシラザンと容易に反応してしまうようなアルコール系や水分を含有するものを用いることは避けることが好ましい。
従って、ポリシラザンを含有する塗布液を調製する有機溶媒としては、例えば、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、脂肪族エーテル、脂環式エーテル等のエーテル類が使用でき、具体的には、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、ソルベッソ、ターベン等の炭化水素、塩化メチレン、トリコロロエタン等のハロゲン炭化水素、ジブチルエーテル、ジオキサン及びテトラヒドロフラン等のエーテル類等が挙げられる。
これらの有機溶媒は、ポリシラザンの溶解度や溶媒の蒸発速度等に応じて選択し、複数の有機溶媒を混合してもよい。
また、本発明において、無機層形成前駆体として適用可能なポリシロキサンとしては、下記に示す化合物を例示することができる。
(末端がSi−Hであるポリシロキサン)
有機基としてメチル基を有し、末端がSi−Hであるポリシロキサンの一例を、下記の一般式(2)で示す。有機基はメチル基以外、例えば、フェニル基であってもよく、それぞれの有機基が混在するなど異なっていてもよい。
有機基としてメチル基を有し、末端がSi−Hであるポリシロキサンの一例を、下記の一般式(2)で示す。有機基はメチル基以外、例えば、フェニル基であってもよく、それぞれの有機基が混在するなど異なっていてもよい。
(末端がSi−OHであるポリシロキサン)
有機基としてメチル基を有し、末端がSi−OHであるポリシロキサンの一例を、下記の一般式(3)で示す。有機基はメチル基以外、例えばフェニル基であってもよく、それぞれの有機基が混在するなど異なっていてもよい。
有機基としてメチル基を有し、末端がSi−OHであるポリシロキサンの一例を、下記の一般式(3)で示す。有機基はメチル基以外、例えばフェニル基であってもよく、それぞれの有機基が混在するなど異なっていてもよい。
(側鎖にSi−Hを有するポリシロキサン)
有機基としてメチル基を有し、側鎖にSi−Hを有するポリシロキサンの一例を、下記の一般式(4)で示す。有機基はメチル基以外、例えばフェニル基であってもよく、それぞれの有機基が混在するなど異なっていてもよい。
有機基としてメチル基を有し、側鎖にSi−Hを有するポリシロキサンの一例を、下記の一般式(4)で示す。有機基はメチル基以外、例えばフェニル基であってもよく、それぞれの有機基が混在するなど異なっていてもよい。
上記一般式(4)において、m+n=100としたとき、nは1〜100の範囲であり、30〜100であることが好ましく、より好ましくは50〜100である。
また、ガラスフリット、ガラスペーストとしては、例えば、AGCエレクトロニクス社製のパウダーガラス(例えば、商品名:ASFシリーズ、SK−231−300、KF9173、LS−5−300M等)及びガラスペースト(APシリーズ等)等を挙げることができる。
また、上記のポリマー化合物の他には、下記の各金属元素を含有する有機化合物を挙げることができる。
ケイ素化合物として、シラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン、テトラt−ブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)メチルビニルシラン、ビス(エチルアミノ)ジメチルシラン、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリル)カルボジイミド、ジエチルアミノトリメチルシラン、ジメチルアミノジメチルシラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、ヘプタメチルジシラザン、ノナメチルトリシラザン、オクタメチルシクロテトラシラザン、テトラキスジメチルアミノシラン、テトライソシアナートシラン、テトラメチルジシラザン、トリス(ジメチルアミノ)シラン、トリエトキシフルオロシラン、アリルジメチルシラン、アリルトリメチルシラン、ベンジルトリメチルシラン、ビス(トリメチルシリル)アセチレン、1,4−ビストリメチルシリル−1,3−ブタジイン、ジ−t−ブチルシラン、1,3−ジシラブタン、ビス(トリメチルシリル)メタン、シクロペンタジエニルトリメチルシラン、フェニルジメチルシラン、フェニルトリメチルシラン、プロパルギルトリメチルシラン、テトラメチルシラン、トリメチルシリルアセチレン、1−(トリメチルシリル)−1−プロピン、トリス(トリメチルシリル)メタン、トリス(トリメチルシリル)シラン、ビニルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、テトラメチルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロテトラシロキサン及びMシリケート51等が挙げられる。
チタン化合物としては、例えば、チタンメトキシド、チタンエトキシド、チタンイソプロポキシド、チタンテトライソポロポキシド、チタンn−ブトキシド、チタンジイソプロポキシド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンジイソプロポキシド(ビス−2,4−エチルアセトアセテート)、チタンジ−n−ブトキシド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンアセチルアセトネート及びブチルチタネートダイマー等が挙げられる。
ジルコニウム化合物としては、ジルコニウムn−プロポキシド、ジルコニウムn−ブトキシド、ジルコニウムt−ブトキシド、ジルコニウムトリ−n−ブトキシドアセチルアセトネート、ジルコニウムジ−n−ブトキシドビスアセチルアセトネート、ジルコニウムアセチルアセトネート、ジルコニウムアセテート及びジルコニウムヘキサフルオロペンタンジオネート等が挙げられる。
アルミニウム化合物としては、アルミニウムエトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムn−ブトキシド、アルミニウムs−ブトキシド、アルミニウムt−ブトキシド、アルミニウムアセチルアセトナート及びトリエチルジアルミニウムトリ−s−ブトキシド等が挙げられる。
ポリシラザン等の無機層形成前駆体を含む塗布液を塗布するコーターとしては、上記離型層で記載したのと同様の湿式コーターを用いることができる。
塗布厚さは、目的に応じて適切に設定され得る。例えば、塗布厚さは、乾燥後の厚さが10nm〜10μm程度であり、好ましくは10nm〜1μm程度である。
(中間層)
本発明の転写体においては、離型層と無機層形成前駆体層との間に、ポリシロキサンを含有する中間層を有する構成が好ましい態様である。
本発明の転写体においては、離型層と無機層形成前駆体層との間に、ポリシロキサンを含有する中間層を有する構成が好ましい態様である。
〈ポリシロキサン〉
中間層の形成に適用可能なポリシロキサンとしては、特に制限はないが、上記無機層形成前駆体に適用可能なポリシロキサンのほかに、下記一般式(5)で表されるオルガノポリシロキサンを挙げることができる。
中間層の形成に適用可能なポリシロキサンとしては、特に制限はないが、上記無機層形成前駆体に適用可能なポリシロキサンのほかに、下記一般式(5)で表されるオルガノポリシロキサンを挙げることができる。
本発明に係る中間層に適用可能なポリシロキサンとして、下記一般式(5)で表されるオルガノポリシロキサンを例に説明する。
上記一般式(5)において、R3〜R8は、各々同一又は異なる炭素数1〜8の有機基を表す。R3〜R8は、アルコキシ基及び水酸基のいずれかを含む。mは1以上である。
R3〜R8で表される炭素数1〜8の有機基としては、例えば、γ−クロロプロピル基、3,3,3−トリフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基、ビニル基、フェニル基、γ−メタクリルオキシプロピル基等の(メタ)アクリル酸エステル基、γ−グリシドキシプロピル基等のエポキシ含有アルキル基、γ−メルカプトプロピル基等のメルカプト含有アルキル基、γ−アミノプロピル基等のアミノアルキル基、γ−イソシアネートプロピル基等のイソシアネート含有アルキル基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等の直鎖状若しくは分岐状アルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等の脂環状アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基等の直鎖状若しくは分岐状アルコキシ基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、カプロイル基等のアシル基等が挙げられる。
更に、上記一般式(5)において、mが1以上で、かつ、ポリスチレン換算の重量平均分子量が1000〜20000であるオルガノポリシロキサンが特に好ましい。該オルガノポリシロキサンのポリスチレン換算の重量平均分子量が、1000以上であれば、形成する保護層に亀裂が生じ難く、20000以下であれば、形成される保護層の硬化が充分となり、そのため得られる保護層として十分な硬度が得られる。
また、中間層の形成に適用可能な有機溶媒としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、非プロトン系溶媒等が挙げられる。
本発明において、ポリシロキサンを含有する中間層形成用塗布液中には、無機層形成前駆体層との接着性を向上させるため、アミン化合物を添加することができる。
本発明に適用可能なアミン化合物とは、第一級アミン、第二級アミン又は第三級アミンのモノマー、及びそのポリマー全般であり、その構造、分子量は特に限定されるものではないが、例えば、脂肪族アミン化合物、芳香族アミン化合物、脂環式アミン化合物及び複素環式アミン化合物等が挙げられる。
本発明に係るポリシロキサンを含む中間層形成用塗布液を塗布するコーターとしては、上記離型層で記載したのと同様の湿式コーターを用いることができる。
中間層の塗布厚さは、目的に応じて適切に設定され得る。例えば、塗布厚さは、乾燥後の厚さが10nm〜10μm程度であり、好ましくは10nm〜1μm程度である。
《機能性フィルムの製造方法》
次いで、本発明の転写材を用いた機能性フィルムの製造方法について説明する。
次いで、本発明の転写材を用いた機能性フィルムの製造方法について説明する。
本発明において、機能性フィルムの製造工程としては、主には、
1)耐熱基材上に、粘土鉱物としてスメクタイトを含有する離型層及び無機層形成前駆体を含有する無機層形成駆体層を形成する塗布工程、
2)形成した前記無機層形成前駆体層を熱焼成して無機層に改質し、積層体を形成する工程、
3)積層体を構成する前記無機層と、少なくとも被転写基材及び接着層を有する被転写基材ユニット面とを密着する工程、
4)密着した後、前記無機層を前記被転写基材ユニット面側に転写する工程、
で、構成されている。
1)耐熱基材上に、粘土鉱物としてスメクタイトを含有する離型層及び無機層形成前駆体を含有する無機層形成駆体層を形成する塗布工程、
2)形成した前記無機層形成前駆体層を熱焼成して無機層に改質し、積層体を形成する工程、
3)積層体を構成する前記無機層と、少なくとも被転写基材及び接着層を有する被転写基材ユニット面とを密着する工程、
4)密着した後、前記無機層を前記被転写基材ユニット面側に転写する工程、
で、構成されている。
更に、本発明の機能性フィルムの製造方法を構成する製造工程としては、
5)前記熱焼成工程と、密着工程の間に、転写体を冷却するための工程、
6)前記密着工程の前に、被転写基材面上に接着層を形成する接着層付与工程、
を、必要に応じて設けることができる。
5)前記熱焼成工程と、密着工程の間に、転写体を冷却するための工程、
6)前記密着工程の前に、被転写基材面上に接着層を形成する接着層付与工程、
を、必要に応じて設けることができる。
また、別ラインで接着層を形成した被転写基材を用いることもできる。
また、本発明の機能性フィルムの製造方法においては、上記の工程1)〜6)までを、バッチ方式(枚葉方式、オフライン方式)で行っても良いが、耐熱基材として連続搬送する無端耐熱基材、被転写基材として長尺の連続搬送するロール状のプラスチックフィルムを用い、工程1)〜6)までを、ロール・ツー・ロール方式(オンライン方式)で行う方式が、高い生産性を実現することができる観点からこのましい。
《機能性フィルムの製造工程の概要》
はじめに、図を交えて、枚葉方式による本発明の機能性フィルムの製造方法の全体概要について説明するが、本発明においては、これら例示する製造方法にのみ限定されるものではい。
はじめに、図を交えて、枚葉方式による本発明の機能性フィルムの製造方法の全体概要について説明するが、本発明においては、これら例示する製造方法にのみ限定されるものではい。
図2は、本発明の機能性フィルムの製造方法の一例として、枚葉方式の製造工程フローを示してある。
耐熱基材上に、離型層及び無機層を形成する工程である工程ルート1において、工程Aで耐熱基材1の表面にプラズマ洗浄2等を施して、基材表面を洗浄する。次いで、工程Bにて洗浄した耐熱基材1上に、コーターC1を用いて粘土鉱物としてスメクタイトを含有する本発明に係る離型層3を形成し、工程Cにて形成した離型層3を、乾燥装置4を用いて乾燥する。次いで、工程Dにて、乾燥した離型層3上に、コーターC2を用いて、無機層形成前駆体塗布液を塗布して、無機層形成前駆体層7を形成する。
形成した無機層形成前駆体層7を、乾燥工程である工程Eで乾燥する。次いで、乾燥した無機層形成前駆体層7を有する耐熱基材を工程Fである熱焼成工程に移し、熱焼成装置8を用いて、無機層形成前駆体層7に熱焼成処理を施して、無機層10に改質する。熱焼成処理により無機層10に変換した耐熱基材1を工程Gである冷却工程に移送する。
一方、工程ルート2において、工程Hで被転写基材21として、例えば、プラスチックフィルムを準備し、工程Iにて、被転写基材21表面に接着層22をコーターC3で塗布して被転写基材ユニットUを形成する。なお、必要に応じて工程Cと同様の方法で乾燥を行う。
また、別ラインで、既に接着層22を形成してある接着層22付の被転写基材ユニットUを用いても良い。
次いで、工程Gの冷却工程で、無機層10を有する耐熱基材1を熱焼成温度から冷却して作製した転写体Tと、工程ルート2で作製した被転写基材21上に設けた接着層22とを、工程Jで貼合する。次いで、工程Kの圧着工程で、ニップローラー14等を用いて圧着し、工程Mで、耐熱基材1のブロックと、被転写基材21上に接着層22、無機層10及び離型層3から構成される機能性フィルムユニット15に分離する。
分離した機能性フィルムユニット15に対し、必要に応じ、工程Nでフィルム表面に洗浄処理を施して、残留している不要な離型層を取り除く工程を有してもよい。
《機能性フィルムの製造工程フロー》
次いで、図2で示した各工程の詳細について説明する。
次いで、図2で示した各工程の詳細について説明する。
〔工程ルート1〕
(工程A:耐熱基材表面の洗浄工程)
図2に示す工程Aでは、無機層を形成する耐熱基材1の表面に、洗浄処理を施す。
(工程A:耐熱基材表面の洗浄工程)
図2に示す工程Aでは、無機層を形成する耐熱基材1の表面に、洗浄処理を施す。
本発明に適用可能な耐熱基材としては、金属製基材が好ましく、例えば、ニッケル、ステンレス(SUS)、炭素鋼、チタン合金等が用いることができる。
耐熱基材の厚さとしては、0.3〜2.0mm程度で構成することが好ましい。
耐熱基材表面の洗浄処理手段2としては、プラズマ洗浄法、ドライアイス洗浄法等が挙げられる。
プラズマ洗浄装置による洗浄処理条件としては、例えば、大気圧プラズマが好適に使用される。洗浄条件としては窒素ガスに酸素を1〜20体積%含有ガスを用い、周波数100kHz〜150MHz、電圧10V〜10kV、照射距離5〜20mmで洗浄表面改質処理を行う条件が挙げられる。プラズマ洗浄装置としては、例えば、誘電体バリアー放電ダウンストリーム型プラズマヘッドを用いた株式会社イー・スクエアの常圧プラズマ表面処理装置 AP Plasmaを挙げることができる。
(工程B:離型層の形成工程)
次いで、上記工程Aで表面を洗浄した耐熱基材1を搬送ローラーDRで搬送しながら、耐熱基材1上に、コーターC1を用いて、粘土鉱物(CM)としてスメクタイトを含有する離型層3を形成する。
次いで、上記工程Aで表面を洗浄した耐熱基材1を搬送ローラーDRで搬送しながら、耐熱基材1上に、コーターC1を用いて、粘土鉱物(CM)としてスメクタイトを含有する離型層3を形成する。
工程Bで用いるコーターC1としては、前述のとおりであり、湿式塗布方式のコーターであれば特に制限はなく用いることができる。
また、離型層の層厚としては、特に制限はないが、下記に示す乾燥後の層厚は、ほぼ0.2〜10μmの範囲内であり、好ましくは0.5〜5.0μmの範囲内であり、更に好ましくは、1.0〜3.0μmの範囲内である。
(工程C:乾燥工程1)
上記工程Bで耐熱基材1上に形成された湿潤状態の離型層塗膜は、乾燥装置4を用いて乾燥され、離型層3を形成する。
上記工程Bで耐熱基材1上に形成された湿潤状態の離型層塗膜は、乾燥装置4を用いて乾燥され、離型層3を形成する。
工程Cで適用可能な乾燥装置4としては、例えば、温風加熱法、ヒーター加熱法(例えば、パネルヒーター、ハロゲンヒーター等)の加熱装置等が挙げられる。
具体的な乾燥装置4を構成する加熱手段としては、ヒーター加熱法(例えば、赤外線ヒーター、ハロゲンヒーター、パネルヒーター等を耐熱基材1の上下に設置し、輻射熱で加熱)、耐熱基材1を搬送する搬送ローラー(不図示)として、ヒートローラーを用いて加熱する方法、温風加熱法(例えば、温度制御された熱風を、耐熱基材1の上下から吹きつけて、離型層を乾燥する方法)が挙げられ、本発明においては、温度制御が精度よく行える点から、温風加熱法が好ましい。
図2の工程Cには、温風加熱法の一例を示してある。図2の工程Cにおいて、工程Bにて、離型層3を形成した耐熱基材1を、搬送ローラー(不図示)で乾燥装置4に移送する。乾燥装置4は、耐熱基材1の上部(離型層3面側)及び下部(耐熱基材1の裏面側)にそれぞれ加熱手段5を設け、加熱手段5より耐熱基材1に温風6を吹き付けて、離型層3を乾燥する。
(工程B2:中間層の形成工程)
また、図2には記載していないが、本発明の転写体Tにおいては、図1の(b)にその構成を示すように、工程Bで離型層3を形成し、工程Cで乾燥した後、後述の工程Dで無機層形成前駆体層7を形成する前に、離型層3と無機層形成前駆体層7との間に、ポリシロキサンを含有する中間層Mを有することが好ましい態様である。
また、図2には記載していないが、本発明の転写体Tにおいては、図1の(b)にその構成を示すように、工程Bで離型層3を形成し、工程Cで乾燥した後、後述の工程Dで無機層形成前駆体層7を形成する前に、離型層3と無機層形成前駆体層7との間に、ポリシロキサンを含有する中間層Mを有することが好ましい態様である。
また、離型層3上に中間層Mを形成した後、工程Cで記載したのと同様の方法で乾燥させることが好ましい。
(工程D:無機層形成前駆体の塗布工程)
次いで、工程Dでは、無機層を形成する無機層形成前駆体層7を、離型層3上又は中間層M上に付与する。
次いで、工程Dでは、無機層を形成する無機層形成前駆体層7を、離型層3上又は中間層M上に付与する。
図2においては、工程Cより、搬送ローラー(不図示)等で搬送しながら、耐熱基材1の離型層3上に、コーターC2を用いて、無機層形成前駆体層7を形成する例を示してある。
無機層形成前駆体層7が含有する無機層形成前駆体の詳細は、前述のとおりである。
(工程E:乾燥工程2)
上記工程Cで耐熱基材1上に形成された湿潤状態の無機層形成前駆体層は、乾燥装置4を用いて乾燥され、無機層形成前駆体層を形成する。
上記工程Cで耐熱基材1上に形成された湿潤状態の無機層形成前駆体層は、乾燥装置4を用いて乾燥され、無機層形成前駆体層を形成する。
工程Eで適用可能な乾燥装置4としては、前述の工程Cにて記載した乾燥装置4と同様の装置を挙げることができる。
(工程F:熱焼成工程)
工程Fにおいては、上記工程Eにて形成した無機層形成前駆体層に、熱焼成処理を施して、無機層(機能性層ともいう)、例えば、SiO2から構成されるガスバリアー層に改質する。
工程Fにおいては、上記工程Eにて形成した無機層形成前駆体層に、熱焼成処理を施して、無機層(機能性層ともいう)、例えば、SiO2から構成されるガスバリアー層に改質する。
工程Fである熱焼成工程では、熱焼成装置8を用いて、例えば、ポリシラザン等で形成されている無機層形成前駆体層に、高温の熱エネルギーを付与して、SiO2等から構成される無機層10にする。熱焼成装置8としては、その内部に、複数の熱焼成部材9を備え、所定の温度履歴に従って、無機層形成前駆体層を加熱して、無機層10に変換する。
複数の熱焼成部材9は、図2に示すように、耐熱基材1の両面に配置してもよいし、あるいは、無機層形成前駆体層を有する面側にのみ配置した構成であっても良い。
熱焼成温度としては、特に制限はないが、最高到達温度としては、200〜500℃の温度範囲内であることが好ましい。
また、図2には記載していないが、熱焼成装置内には、温度計、例えば、非接触式の反射温度計等を装備し、熱焼成過程の耐熱基材表面の温度を常にモニターすることが好ましい態様である。
また、本発明においては、上記熱焼成工程で、無機層形成前駆体層に熱処理を施す前に、
例えば、紫外線、可視光線、赤外線、超音波、プラズマ放電、コロナ放電、マイクロ波等の前処理を行ってもよい。
例えば、紫外線、可視光線、赤外線、超音波、プラズマ放電、コロナ放電、マイクロ波等の前処理を行ってもよい。
(工程G:冷却工程)
工程Gは、前工程である工程Fにて高温に加熱された耐熱基材を冷却する工程である。
工程Gは、前工程である工程Fにて高温に加熱された耐熱基材を冷却する工程である。
具体的には、図2に示すように、冷却装置11内には、耐熱基材1を挟んで両面側に冷却部材12を配置して、冷風13等を吹き付けて無機層10を有する耐熱基材1を所定の温度まで冷却する。
〔工程ルート2〕
(工程H:被転写基材21の準備)
本発明に適用する被転写基材21としては、可撓性を有する透明プラスチックフィルムであることが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートフタレート、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類またはそれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン類、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、アクリルあるいはポリアリレート類、アートン(JSR製)あるいはアペル(三井化学製)といったシクロオレフィン系樹脂等を挙げられる。
(工程H:被転写基材21の準備)
本発明に適用する被転写基材21としては、可撓性を有する透明プラスチックフィルムであることが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートフタレート、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類またはそれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン類、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、アクリルあるいはポリアリレート類、アートン(JSR製)あるいはアペル(三井化学製)といったシクロオレフィン系樹脂等を挙げられる。
(工程I:接着層付与工程)
工程Iは、上記準備したプラスチックフィルム21上に、湿式塗布方式により接着層22を付与する工程である。接着剤層22を付与した後、必要に応じて前述のような乾燥工程を設けてもよい。
工程Iは、上記準備したプラスチックフィルム21上に、湿式塗布方式により接着層22を付与する工程である。接着剤層22を付与した後、必要に応じて前述のような乾燥工程を設けてもよい。
接着層としては、樹脂成分により形成されていることが好ましく、例えば、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂及び塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂等の単独またはこれらの混合樹脂が使用できる。
その中でも、主剤となるポリエポキシ樹脂と硬化剤であるポリアミン樹脂を含む、ガスバリアー性ドライラミネート用エポキシ樹脂の接着剤「マクシーブ(登録商標)」(三菱ガス化学株式会社製)を好ましく用いることができる。
接着層は、1層のみからなっていてもよいし、複数層からなっていてもよい。接着層の厚さは、1〜100μmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは3〜50μmの範囲内である。
接着層の形成に用いるコーターとしては、ブレードコーター、ナイフコーター、含浸コーター、ダイコーター、スロットダイコーター、ローラーコーター、グラビアコーター、バーコーター、コンマコーター、エクストルージョン型コーター、スライド型コーター、インクジェットヘッド等の塗布装置等が挙げられる。
また、接着層の塗布温度としては、特に制限はなく、20〜50℃の温度範囲で、適宜最適の温度を選択して行うことができる。
〔工程ルート3〕
(工程J:貼合工程)
工程Jである貼合工程では、前記工程Gの冷却工程で、熱焼成処理後に冷却された無機層10を有する耐熱基材1と、前記工程Iで接着層22を付与した被転写基材ユニットUとを貼り合せる工程である。
(工程J:貼合工程)
工程Jである貼合工程では、前記工程Gの冷却工程で、熱焼成処理後に冷却された無機層10を有する耐熱基材1と、前記工程Iで接着層22を付与した被転写基材ユニットUとを貼り合せる工程である。
貼り合わせは、耐熱基材1上に設けた無機層10と、被転写基材ユニットU上に形成した接着層22とが対向するように配置した後、貼合する。
(工程K:圧着工程)
工程Jで簡単に貼合した無機層10を有する耐熱基材1と、接着層22を有する被転写基材ユニットUから構成されるユニットAを、完全に接着するための圧着処理を施す。
工程Jで簡単に貼合した無機層10を有する耐熱基材1と、接着層22を有する被転写基材ユニットUから構成されるユニットAを、完全に接着するための圧着処理を施す。
圧着処理を施す方法としては、上記作製したユニットAを、ニップローラー14及び14′を用いて、ニップ間を加圧搬送させて、圧着する。この際、必要に応じてニップローラー14及び14′を加熱することもできる。
ニップローラー14及び14′としては、ゴムローラーと金属ローラーとを組み合わせるか、あるいはゴムローラーとゴムローラーとを組み合わせることができる。
(工程M:剥離工程)
工程Kで圧着処理を施したユニットAを剥離する。剥離操作としては、特に制限はなく、ユニットAの上下に力を加え、ユニットAより、耐熱基材1を剥離する。
工程Kで圧着処理を施したユニットAを剥離する。剥離操作としては、特に制限はなく、ユニットAの上下に力を加え、ユニットAより、耐熱基材1を剥離する。
(工程N:フィルム表面洗浄工程)
次いで、剥離した被転写基材21/接着層22/無機層10/離型層3(一部)から構成されるガスバリアフィルムユニット15について、表面に付着している離型層3を除去するための、フィルム表面洗浄処理を行う。
次いで、剥離した被転写基材21/接着層22/無機層10/離型層3(一部)から構成されるガスバリアフィルムユニット15について、表面に付着している離型層3を除去するための、フィルム表面洗浄処理を行う。
フィルム表面洗浄処理としては、例えば、前述の誘電体バリアー放電ダウンストリーム型プラズマヘッドを用いた株式会社イー・スクエアの常圧プラズマ表面処理装置 AP Plasmaを挙げることができる。
《機能性フィルムのオンライン製造方法》
図2においては、枚葉方式による機能性フィルムの製造方法の一例を示したが、本発明においては、より高い生産性(生産速度)を実現する観点からは、図3に示すようなロール・ツー・ロール方式によるオンライン製造方法がより好ましい。
図2においては、枚葉方式による機能性フィルムの製造方法の一例を示したが、本発明においては、より高い生産性(生産速度)を実現する観点からは、図3に示すようなロール・ツー・ロール方式によるオンライン製造方法がより好ましい。
図3は、本発明の機能性フィルムの製造方法の一例であるロール・ツー・ロール方式によるオンライン製造工程の一例を示す工程フロー図である。
なお、図3に記載の個々の装置については、図2で説明した各装置と同様の構成であり、ここでの説明は省略し、工程フローの特徴点についてのみ説明する。
耐熱基材1上の無機層を形成する工程ルート1では、無端の耐熱基材1(以下、無端ベルトともいう)、例えば、ステンレス製のキャスティングベルトが、サポートローラーSRで保持され、サポートローラーSRの一部を駆動ローラーとして機能させながら、エンドレスで搬送されている。この耐熱基材上に工程Aステーションで無端ベルト1に洗浄処理2を施した後、工程Bステーションで、無端ベルトの背面をサポートローラーで支持しなから、コーターC1より、離型層塗布液を供給して離型層3を形成した後、工程Cステーションで乾燥装置4により乾燥を行う。また、必要に応じて、離型層3を形成した後、コーターCを用いて、中間層塗布液を供給して中間層塗膜を形成し、乾燥装置4により乾燥を行って中間層Mを形成する工程を設けることが好ましい態様である。
次いで、工程Dステーションで、コーターC2より無機層形成前駆体塗布液を、離型層3上又は中間層M上に供給し、工程Eステーションで乾燥を行った後、工程Fステーションで熱焼成処理を施して、無機層形成前駆体層7を、無機層に改質する。次いで、工程Gステーションで、高温加熱した無端ベルト1を冷却して搬出して、積層体Tを形成する。
一方、工程ルート2では、元巻繰り出し部(アンワインダー部)UWより、長尺の積層ローラーより、被転写基材21、例えば、プラスチックフィルムを搬出し、工程Iステーションで、被転写基材21上に、コーターC3より接着層塗布液を供給して、接着層を形成して、被転写基材ユニットを作製した後、乾燥装置4で乾燥する。
次いで、工程ルート1の工程Gで作製し、積層体Tを構成する無機層10面と、工程ルート2で作製した被転写基材ユニットU上の接着層22面とを、工程ルート3の工程Jステーションで貼合し、工程KでサポートローラーSRと、バックローラーBRでニップして圧着した後、工程Mでそれぞれ積層体Tと被転写基材ユニットUとを離間させることにより、耐熱基材1上の無機層10及び離型層3を、被転写基材ユニットUの接着層22上に転写する。なお、上記工程において、工程J、K及びMはほぼ同時に行う。
次いで、工程Nで、機能性フィルム15の最表面に付着している離型層3の残渣を、工程Nステーションであるフィルム表面洗浄工程で除去する。更に、必要に応じて、工程Pでその他の機能層の塗布、例えば、保護層等の形成と、工程Qで乾燥を行った後、巻取部(ワインダーブ部)Wで巻き取る。なお、その他の機能層を形成する工程Pは、別ラインで行ってもよい。
《機能性フィルム》
上記説明した機能性フィルムの製造方法で作製することができる機能性フィルムとしては、上記説明したガスバリアーフィルムのほかに、反射防止フィルム、防眩性フィルム、防汚性フィルム、クリアハードコートフィルム等を挙げることができる。
上記説明した機能性フィルムの製造方法で作製することができる機能性フィルムとしては、上記説明したガスバリアーフィルムのほかに、反射防止フィルム、防眩性フィルム、防汚性フィルム、クリアハードコートフィルム等を挙げることができる。
《機能性フィルムの適用分野》
本発明により製造される機能性フィルムの用途としては、下記のような電子デバイスや、光学部材への応用が挙げられる。
本発明により製造される機能性フィルムの用途としては、下記のような電子デバイスや、光学部材への応用が挙げられる。
(電子デバイス)
本発明の機能性フィルムの製造方法により製造される各種機能性フィルム、例えば、ガスバリアーフィルムは、空気中の化学成分(例えば、酸素、水、窒素酸化物、硫黄酸化物、オゾン等)によって性能が劣化する電子デバイスに好ましく用いることができる。当該電子デバイスの例としては、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子、液晶表示素子(LCD)、薄膜トランジスタ、タッチパネル、電子ペーパー、太陽電池(PV)等を挙げることができる。本発明の効果がより効率的に得られるという観点から、有機エレクトロルミネッセンス素子または太陽電池に好ましく用いられる。
本発明の機能性フィルムの製造方法により製造される各種機能性フィルム、例えば、ガスバリアーフィルムは、空気中の化学成分(例えば、酸素、水、窒素酸化物、硫黄酸化物、オゾン等)によって性能が劣化する電子デバイスに好ましく用いることができる。当該電子デバイスの例としては、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子、液晶表示素子(LCD)、薄膜トランジスタ、タッチパネル、電子ペーパー、太陽電池(PV)等を挙げることができる。本発明の効果がより効率的に得られるという観点から、有機エレクトロルミネッセンス素子または太陽電池に好ましく用いられる。
以下、本発明の効果を、以下の実施例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。また、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。また、下記操作において、特記しない限り、操作および物性等の測定は、25℃、相対湿度50%RHの環境下で行った。
《転写体の作製》
下記の方法に従って転写体1〜18を作製した。なお、下記の説明において、各構成要素に記載している括弧内の数値は、図2、図3に記載した符号を示す。
下記の方法に従って転写体1〜18を作製した。なお、下記の説明において、各構成要素に記載している括弧内の数値は、図2、図3に記載した符号を示す。
〔転写体1の作製〕
(耐熱基材(1)の準備:図2に記載の工程A)
厚さ0.2mmのステンレス基材(SUS304H、耐熱温度500℃)の表面を、誘電体バリアー放電ダウンストリーム型プラズマヘッドを用いた株式会社イー・スクエアの常圧プラズマ表面処理装置 AP Plasmaを用いて洗浄処理を行った。
(耐熱基材(1)の準備:図2に記載の工程A)
厚さ0.2mmのステンレス基材(SUS304H、耐熱温度500℃)の表面を、誘電体バリアー放電ダウンストリーム型プラズマヘッドを用いた株式会社イー・スクエアの常圧プラズマ表面処理装置 AP Plasmaを用いて洗浄処理を行った。
(耐熱基材上への離型層(3)の形成:図2に記載の工程B及び工程C)
粘土鉱物である合成スメクタイトとして、ルーセントタイトSTN(有機変性ヘクトライト、平均アスペクト比:30、コープケミカル社製)を2質量%の濃度でジメチルホルムアミドに分散した離型層形成用塗布液1を調製した。
粘土鉱物である合成スメクタイトとして、ルーセントタイトSTN(有機変性ヘクトライト、平均アスペクト比:30、コープケミカル社製)を2質量%の濃度でジメチルホルムアミドに分散した離型層形成用塗布液1を調製した。
なお、平均アスペクト比は、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて、200個のスメクタイト粒子について、厚さh及び平面方向での直径dを測定してそれぞれのスメクタイト粒子のアスペクト比を前記式(1)で算出し、その算術平均値を平均アスペクト比とした。
次いで、上記離型層形成用塗布液1を、耐熱基材(1)上にスピンコーターを用いて乾燥後の膜厚が0.3μmとなるように塗布した後、120℃で2分乾燥することにより、離型層(3)を、耐熱基材(1)上に形成した。
(無機層形成前駆体層の形成:図2に記載の工程D)
上記形成した離型層(3)上に、下記の方法に従って、無機層形成前駆体層(7)を形成した。
上記形成した離型層(3)上に、下記の方法に従って、無機層形成前駆体層(7)を形成した。
パーヒドロポリシラザン(略称:PHPS、AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製 アクアミカ NN120−20)の20質量%ジブチルエーテル溶液を、乾燥後の膜厚が、0.25μmとなるように塗布(図2に記載の工程D)及び乾燥(工程E)した。
(熱焼成処理及び冷却処理:図2に記載の工程F及び工程G)
上記工程A〜Eで形成した耐熱基材(1)上に、離型層(3)及び無機層形成前駆体層(7)を塗布した試料を、25℃の室温から昇温し、300℃に2分間保持して第一熱焼成を行った後、450℃で2分間保持して第二熱焼成を施して、無機層形成前駆体層(7)を無機層(10)に改質した。その後、室温まで冷却して、転写体1(T)を作製した。
上記工程A〜Eで形成した耐熱基材(1)上に、離型層(3)及び無機層形成前駆体層(7)を塗布した試料を、25℃の室温から昇温し、300℃に2分間保持して第一熱焼成を行った後、450℃で2分間保持して第二熱焼成を施して、無機層形成前駆体層(7)を無機層(10)に改質した。その後、室温まで冷却して、転写体1(T)を作製した。
〔転写体2の作製〕
上記転写体1の作製において、離型層(3)と無機層形成前駆体層(7)との間に、下記の方法に従って、ポリシロキサンを含む中間層(M)を形成した以外は同様にして、転写体2を作製した。
上記転写体1の作製において、離型層(3)と無機層形成前駆体層(7)との間に、下記の方法に従って、ポリシロキサンを含む中間層(M)を形成した以外は同様にして、転写体2を作製した。
(中間層(M)の形成)
ポリシロキサンとしてグラスカ(主骨格がポリシロキサンネットワーク構造−(Si−O)n−で構成されているポリシロキサン、JSR社製)の10質量%水溶液を、耐熱基材(1)の離型層(3)上にスピンコーターを用いて乾燥後の膜厚が0.3μmとなるように塗布した後、120℃で2分乾燥することにより、中間層(M)を形成し、図1の(b)に示す構成の転写体2を作製した。
ポリシロキサンとしてグラスカ(主骨格がポリシロキサンネットワーク構造−(Si−O)n−で構成されているポリシロキサン、JSR社製)の10質量%水溶液を、耐熱基材(1)の離型層(3)上にスピンコーターを用いて乾燥後の膜厚が0.3μmとなるように塗布した後、120℃で2分乾燥することにより、中間層(M)を形成し、図1の(b)に示す構成の転写体2を作製した。
〔転写体3の作製〕
上記転写体2の作製において、中間層(M)の形成に用いるポリシロキサンを、グラスカに代えて、SSGコート(ポリシロキサン、無機・有機ナノコンポジット材料、ニットーボーメディカル社製)を用いた以外は同様にして、転写体3を作製した。
上記転写体2の作製において、中間層(M)の形成に用いるポリシロキサンを、グラスカに代えて、SSGコート(ポリシロキサン、無機・有機ナノコンポジット材料、ニットーボーメディカル社製)を用いた以外は同様にして、転写体3を作製した。
〔転写体4〜6の作製〕
上記転写体1〜3の作製において、離型層(3)の形成材料として、ヘクトライトであるルーセントタイトSTNに代えて、高平均アスペクト比のヘクトライトとして、NHT−ゾルB2(ナトリウムヘクトライトを水に分散させたゾル、平均アスペクト比:1000、トピー工業社製)を用いた以外は同様にして、転写体4〜6を作製した。
上記転写体1〜3の作製において、離型層(3)の形成材料として、ヘクトライトであるルーセントタイトSTNに代えて、高平均アスペクト比のヘクトライトとして、NHT−ゾルB2(ナトリウムヘクトライトを水に分散させたゾル、平均アスペクト比:1000、トピー工業社製)を用いた以外は同様にして、転写体4〜6を作製した。
〔転写体7〜9の作製〕
上記転写体1〜3の作製において、離型層(3)の形成材料として、ヘクトライトであるルーセントタイトSTNに代えて、モンモリロナイトとして、エスベンN(平均アスペクト比:330、ホージュン社製)を用いた以外は同様にして、転写体7〜9を作製した。
上記転写体1〜3の作製において、離型層(3)の形成材料として、ヘクトライトであるルーセントタイトSTNに代えて、モンモリロナイトとして、エスベンN(平均アスペクト比:330、ホージュン社製)を用いた以外は同様にして、転写体7〜9を作製した。
〔転写体10〜12の作製〕
上記転写体1〜3の作製において、離型層(3)の形成材料として、ヘクトライトであるルーセントタイトSTNに代えて、ベントナイトとして、ベンゲルHV(平均アスペクト比:295、ホージュン社製)を用いた以外は同様にして、転写体10〜12を作製した。
上記転写体1〜3の作製において、離型層(3)の形成材料として、ヘクトライトであるルーセントタイトSTNに代えて、ベントナイトとして、ベンゲルHV(平均アスペクト比:295、ホージュン社製)を用いた以外は同様にして、転写体10〜12を作製した。
〔転写体13及び14の作製〕
上記転写体1及び2の作製において、離型層(3)の形成材料として、ヘクトライトであるルーセントタイトSTNに代えて、酸化グラフェン(RGO−TP−60MG、平均アスペクト比:10000、(株)アライアンスバイオシステムズ製)を用いた以外は同様にして、転写体13及び14を作製した。
上記転写体1及び2の作製において、離型層(3)の形成材料として、ヘクトライトであるルーセントタイトSTNに代えて、酸化グラフェン(RGO−TP−60MG、平均アスペクト比:10000、(株)アライアンスバイオシステムズ製)を用いた以外は同様にして、転写体13及び14を作製した。
〔転写体15及び16の作製〕
上記転写体1及び2の作製において、離型層(3)の形成材料として、ヘクトライトであるルーセントタイトSTNに代えて、有機変性合成雲母として、コープケミカル(株)製のソマシフMPE(平均アスペクト比:1000)を用いた以外は同様にして、転写体15及び16を作製した。
上記転写体1及び2の作製において、離型層(3)の形成材料として、ヘクトライトであるルーセントタイトSTNに代えて、有機変性合成雲母として、コープケミカル(株)製のソマシフMPE(平均アスペクト比:1000)を用いた以外は同様にして、転写体15及び16を作製した。
〔転写体17及び18の作製〕
上記転写体1及び2の作製において、離型層(3)の形成材料として、ヘクトライトであるルーセントタイトSTNに代えて、鱗片状粒子として、サンラブリーLFS(平均アスペクト比:5、AGCエスアイテック社製)を用いた以外は同様にして、転写体17及び18を作製した。
上記転写体1及び2の作製において、離型層(3)の形成材料として、ヘクトライトであるルーセントタイトSTNに代えて、鱗片状粒子として、サンラブリーLFS(平均アスペクト比:5、AGCエスアイテック社製)を用いた以外は同様にして、転写体17及び18を作製した。
《機能性フィルムの作製》
〔機能性フィルム1の作製〕
(被転写基材ユニット(U)の作製)
〈被転写基材(21)の準備)
被転写基材(21)として、両面に易接着加工された厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャインA4300)を用いた。
〔機能性フィルム1の作製〕
(被転写基材ユニット(U)の作製)
〈被転写基材(21)の準備)
被転写基材(21)として、両面に易接着加工された厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャインA4300)を用いた。
〈接着層の形成〉
上記被転写基材の片面に、パナック株式会社製の粘着フィルム、パナクリーンPD−R5(接着層厚み25μm)を気泡が混入しないように均一に貼り合わせて、被転写基材(21)上に接着層(22)を有する被転写基材ユニット(U)を準備した(図2の工程ルート2)。
上記被転写基材の片面に、パナック株式会社製の粘着フィルム、パナクリーンPD−R5(接着層厚み25μm)を気泡が混入しないように均一に貼り合わせて、被転写基材(21)上に接着層(22)を有する被転写基材ユニット(U)を準備した(図2の工程ルート2)。
(無機層の転写工程)
次いで、上記作製した被転写基材ユニット(U)と、転写体1(T)を用いて、図2に記載の工程J〜工程Nに従って、被転写基材ユニット(U)上に無機層(10)を転写して、機能性フィルム1を作製した。
次いで、上記作製した被転写基材ユニット(U)と、転写体1(T)を用いて、図2に記載の工程J〜工程Nに従って、被転写基材ユニット(U)上に無機層(10)を転写して、機能性フィルム1を作製した。
具体的には。工程Jで被転写基材ユニット(U)の接着層(22)と、転写体1(T)の無機層(10)を対面させて、貼合(工程J)し、工程Kで加圧した後、工程Mで両者を剥離することにより、転写体1(T)に形成した無機層(10)及び剥離層(3)を、被転写基材ユニット(U)の接着層(22)上に転写させた。
さらに、転写済みの被転写基材ユニット(U)の表面を、株式会社イー・スクエア製の常圧プラズマ表面処理装置 AP Plasmaを用いて、1分間のプラズマ洗浄処理を行って、表面に残留している離型層を除去して、機能性フィルム1を作製した。
〔機能性フィルム2〜18の作製〕
上記機能性フィルム1の作製において、転写体1に代えて、それぞれ転写体2〜18を用いた以外は同様にして、機能性フィルム2〜18を作製した。
上記機能性フィルム1の作製において、転写体1に代えて、それぞれ転写体2〜18を用いた以外は同様にして、機能性フィルム2〜18を作製した。
なお、表1に略称で記載した各構成要素の詳細は、以下のとおりである。
(離型層構成材料)
STN:ルーセントタイトSTN、有機変性ヘクトライト、平均アスペクト比:30、コープケミカル社製
NHT-ゾルB2:ナトリウムヘクトライトを水に分散させたゾル、平均アスペクト比:1000、トピー工業社製
クニピアF:モンモリロナイト、平均アスペクト比:461、クニミネ工業社製
ベンゲルHV:ベントナイト、平均アスペクト比:295、ホージュン社製)
RGO−TP−60MG:酸化グラフェン、平均アスペクト比:10000、(株)アライアンスバイオシステムズ製
ソマシフMPE:有機変性合成雲母、平均アスペクト比:1000、コープケミカル(株)製
サンラブリーLFS:鱗片状粒子、平均アスペクト比:5、AGCエスアイテック社製
(中間層構成材料)
グラスカ:主骨格がポリシロキサンネットワーク構造−(Si−O)n−で構成されているポリシロキサン、JSR社製
SSG:SSGコート、ポリシロキサン、無機・有機ナノコンポジット材料、ニットーボーメディカル社製
(無機層構成材料)
PHPS:パーヒドロポリシラザン、アクアミカ NN120−20、AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製
《機能性フィルムの評価》
上記作製した各機能性フィルムについて、下記の各評価を行った。
STN:ルーセントタイトSTN、有機変性ヘクトライト、平均アスペクト比:30、コープケミカル社製
NHT-ゾルB2:ナトリウムヘクトライトを水に分散させたゾル、平均アスペクト比:1000、トピー工業社製
クニピアF:モンモリロナイト、平均アスペクト比:461、クニミネ工業社製
ベンゲルHV:ベントナイト、平均アスペクト比:295、ホージュン社製)
RGO−TP−60MG:酸化グラフェン、平均アスペクト比:10000、(株)アライアンスバイオシステムズ製
ソマシフMPE:有機変性合成雲母、平均アスペクト比:1000、コープケミカル(株)製
サンラブリーLFS:鱗片状粒子、平均アスペクト比:5、AGCエスアイテック社製
(中間層構成材料)
グラスカ:主骨格がポリシロキサンネットワーク構造−(Si−O)n−で構成されているポリシロキサン、JSR社製
SSG:SSGコート、ポリシロキサン、無機・有機ナノコンポジット材料、ニットーボーメディカル社製
(無機層構成材料)
PHPS:パーヒドロポリシラザン、アクアミカ NN120−20、AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製
《機能性フィルムの評価》
上記作製した各機能性フィルムについて、下記の各評価を行った。
〔剥離均一性の評価〕
各転写体の作製工程において、工程Mで転写体(T)と被転写基材ユニット(U)を剥離した際の離型層の剥離状態と、工程Nで離型層(3)の表面洗浄処理を行った後の機能性フィルム(15)の表面状態を目視観察し、下記の基準に従い剥離均一性を評価した。
各転写体の作製工程において、工程Mで転写体(T)と被転写基材ユニット(U)を剥離した際の離型層の剥離状態と、工程Nで離型層(3)の表面洗浄処理を行った後の機能性フィルム(15)の表面状態を目視観察し、下記の基準に従い剥離均一性を評価した。
◎:工程Mで離型層が均一に剥離され、工程Nでの表面洗浄処理でほとんどきれいに除去されている
○:工程Mで端部にわずかな剥離ムラが生じているが、工程Nでの表面洗浄処理でほとんどきれいに除去されている
△:工程Mでやや弱い剥離ムラが生じているが、工程Nでの表面洗浄処理でほぼ除去されて、実用上許容される品質である
×:工程Mでやや強い剥離ムラが生じ、工程Nでの表面洗浄処理でも完全に除去されず、一部で残留している
××:工程Mで広い領域で海島状の剥離ムラが生じ、工程Nでの表面洗浄処理でもほとんど除去されてない
〔ガスバリアー性の評価〕
各機能性フィルムについて、ランダムに10か所でJIS K 7129−1992に準拠した方法で水蒸気透過度(温度:60±0.5℃、相対湿度(RH):90±2%)を測定した後、その平均水蒸気透過度を求め、下記の基準に従って、ガスバリアー性を判定した。
○:工程Mで端部にわずかな剥離ムラが生じているが、工程Nでの表面洗浄処理でほとんどきれいに除去されている
△:工程Mでやや弱い剥離ムラが生じているが、工程Nでの表面洗浄処理でほぼ除去されて、実用上許容される品質である
×:工程Mでやや強い剥離ムラが生じ、工程Nでの表面洗浄処理でも完全に除去されず、一部で残留している
××:工程Mで広い領域で海島状の剥離ムラが生じ、工程Nでの表面洗浄処理でもほとんど除去されてない
〔ガスバリアー性の評価〕
各機能性フィルムについて、ランダムに10か所でJIS K 7129−1992に準拠した方法で水蒸気透過度(温度:60±0.5℃、相対湿度(RH):90±2%)を測定した後、その平均水蒸気透過度を求め、下記の基準に従って、ガスバリアー性を判定した。
○:水蒸気透過度が、1×10−2g/m2・24h未満である
△:水蒸気透過度が、1×10−2g/m2・24h以上、1×10−1g/m2・24h未満である
×:水蒸気透過度が、1×10−1g/m2・24h以上である
以上により得られた結果を、表1に示す。
△:水蒸気透過度が、1×10−2g/m2・24h以上、1×10−1g/m2・24h未満である
×:水蒸気透過度が、1×10−1g/m2・24h以上である
以上により得られた結果を、表1に示す。
表1に記載の結果より明らかなように、本発明で規定する少なくとも粘土鉱物としてスメクタイトを含有する離型層を有する転写体と、それを用いて作製した機能性フィルムは、比較例に対し、転写均一性が高く、ガスバリアー性に優れていることがわかる。
1 耐熱基材
2 プラズマ洗浄
3 離型層
4 乾燥装置
5 加熱手段
6 温風
7 無機層形成前駆体層
8 熱焼成装置
9 熱焼成部材
10 無機層
11 冷却装置
12 冷却部材
13 冷風
14、14′ ニップローラー
15 機能性フィルム
16 表面温度計
21 被転写基材
22 接着層
C1、C2、C3、C4 コーター
BR バックローラー
DRU ダンサーローラーユニット
M 中間層
SR サポートローラー
T 転写体
U 被転写基材ユニット
UW アンワインダー
W ワインダー
2 プラズマ洗浄
3 離型層
4 乾燥装置
5 加熱手段
6 温風
7 無機層形成前駆体層
8 熱焼成装置
9 熱焼成部材
10 無機層
11 冷却装置
12 冷却部材
13 冷風
14、14′ ニップローラー
15 機能性フィルム
16 表面温度計
21 被転写基材
22 接着層
C1、C2、C3、C4 コーター
BR バックローラー
DRU ダンサーローラーユニット
M 中間層
SR サポートローラー
T 転写体
U 被転写基材ユニット
UW アンワインダー
W ワインダー
Claims (9)
- 機能性フィルムの製造に用いる転写体であって、
耐熱基材上に、少なくとも粘土鉱物を含有する離型層と、無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層とを有し、前記無機層形成前駆体層を熱焼成して、転写用の無機層が形成され、前記離型層が含有する粘土鉱物が、スメクタイトであることを特徴とする転写体。 - 前記離型層と、前記無機層形成前駆体層との間に、ポリシロキサンを含有する中間層を有することを特徴とする請求項1に記載の転写体。
- 前記離型層が含有する粘土鉱物の平均アスペクト比が、10以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の転写体。
- 前記離型層が含有する粘土鉱物であるスメクタイトが、モンモリロナイト、ヘクトライト及びベントナイトから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の転写体。
- 無機層形成前駆体層が含有する無機層形成前駆体が、ポリシラザンであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の転写体。
- 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の転写体を用いた機能性フィルムの製造方法であって、
耐熱基材上に、粘土鉱物としてスメクタイトを含有する離型層及び無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層を塗布する工程、又は粘土鉱物としてスメクタイトを含有する離型層、ポリシロキサンを含有する中間層及び無機層形成前駆体を含有する無機層形成前駆体層を塗布する工程と、
形成した前記無機層形成前駆体層を熱焼成して無機層を形成する工程と、
耐熱基材上に形成した前記無機層と、少なくとも被転写基材及び接着層を有する被転写基材ユニットとを密着する工程と、
密着した後、前記無機層を前記被転写基材ユニット面側に転写する工程と、
を経て機能性フィルムを製造することを特徴とする機能性フィルムの製造方法。 - 前記被転写基材が、プラスチックフィルムであることを特徴とする請求項6に記載の機能性フィルムの製造方法。
- 前記耐熱基材が連続搬送する無端耐熱基材であり、前記塗布、熱焼成、密着及び転写の各工程が、連続搬送して行うオンライン工程であることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の機能性フィルムの製造方法。
- 前記機能性フィルムの製造方法で製造する機能性フィルムが、ガスバリアー性フィルムであることを特徴とする請求項6から請求項8までのいずれか一項に記載の機能性フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014000150A JP2015128829A (ja) | 2014-01-06 | 2014-01-06 | 転写体及び転写体を用いた機能性フィルムの製造方法 |
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JP2014000150A JP2015128829A (ja) | 2014-01-06 | 2014-01-06 | 転写体及び転写体を用いた機能性フィルムの製造方法 |
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JP2015128829A true JP2015128829A (ja) | 2015-07-16 |
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ID=53759989
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JP2014000150A Pending JP2015128829A (ja) | 2014-01-06 | 2014-01-06 | 転写体及び転写体を用いた機能性フィルムの製造方法 |
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JP (1) | JP2015128829A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200114157A (ko) * | 2019-03-27 | 2020-10-07 | 한국전자기술연구원 | 투습 방지 보호막 및 이의 제조 방법 |
-
2014
- 2014-01-06 JP JP2014000150A patent/JP2015128829A/ja active Pending
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KR20200114157A (ko) * | 2019-03-27 | 2020-10-07 | 한국전자기술연구원 | 투습 방지 보호막 및 이의 제조 방법 |
KR102351069B1 (ko) * | 2019-03-27 | 2022-01-14 | 한국전자기술연구원 | 투습 방지 보호막 및 이의 제조 방법 |
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