JP2015127995A - 放電装置 - Google Patents

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啓 鈴村
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Toshio Tanaka
利夫 田中
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Toshiharu Haruna
俊治 春名
達海 榎田
Tatsuumi Enokida
達海 榎田
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Abstract

【課題】ストリーマ放電を行う放電装置において、構成部品点数を削減して、放電電極と対向電極との離隔寸法管理の精度を高める。
【解決手段】本放電装置は、放電電極(51)と上記放電電極(51)に対向して配置される対向電極(52)との間に所定電圧を印加して、上記放電電極(51)に電気的に接続された放電部の放電針(54a)と対向電極(52)との間でストリーマ放電を行う。放電電極(51)と対向電極(52)の離隔を設定するスペース部材(70)は、絶縁性を有する中空の箱体形状の絶縁体ケース(70)で構成される。この絶縁体ケース(70)の内部上面に放電電極(51)が固定され、絶縁体ケース(70)の内部下面に対向電極(52)が固定される。
【選択図】図9

Description

本発明は、ストリーマ放電を行う放電装置の改良に関し、特に、ストリーマ放電の安定化対策に関する。
従来、ストリーマ放電を行う放電装置として、特許文献1に記載される技術がある。この技術では、放電基材(放電電極)と、この放電基材に電気的に接続された線状又は棒状の放電極(放電部)と、上記放電基材に対向させた板状又は面状の対向極(対向電極)とを備え、上記放電基材と対向極との間に所定電圧を印加することにより、放電極の先端から対向極に向ってストリーマ放電を進展させ、これにより、被処理成分を分解するための活性種(ラジカル、高速電子、励起分子等)を空気中に生成する構成を採用している。
特開2006−234330号公報
ところで、上記放電部を有する放電電極と対向電極とを所定間隔隔てて配置した状態でこれらを組み付けた放電装置とする場合には、例えば、放電装置において、一面が開口した中空のケース本体に対して放電部を有する放電電極の一端をビス止めすると共に、その他端を所定電圧印加用(所定電圧接触端子への接続用)の金属板と共にケース本体にビス止めし、その後、対向電極の一端を上記ケース本体にビス止めすると共に、その他端を例えば接地電圧印加用(接地電圧接触端子への接続用)の金属板と共にケース本体にビス止めし、この状態で閉止部材を上記ケース本体の開口を閉じるようにケース本体にビス止めして、放電装置を構成する。
しかしながら、上記構成の放電装置では、部品点数は、ケース本体、放電部を有する放電電極、2つの電圧印加用の金属板、対向電極、閉止部材と部品点数が多い。そのため、各部品の寸法公差を小さく設定しても、部品全体では寸法公差が大きくなり、放電電極と対向電極との離隔を所定間隔に設定することが困難であった。
しかも、放電電極や対向電極を各々電圧印加用の金属板と共にケース本体にビス止めするに際して、放電電極や対向電極が微妙に変形して、放電電極と対向電極との離隔が所定間隔からズレる欠点があった。
本発明は、かかる点に鑑み、その目的は、放電装置を構成する部品点数を少なくすると共にビス止めを廃止し、これにより、寸法公差の制約を小さくして、放電電極と対向電極との離隔を所定間隔に良好に設定、管理して、ストリーマ放電の安定性を図ることにある。
上記目的を達成するため、第1の発明は、放電電極(51)と、上記放電電極(51)に対向して配置される対向電極(52)と、上記放電電極(51)と対向電極(52)との離隔を所定離隔に保持し、絶縁性を有するスペース部材(70)と、上記放電電極(51)と上記対向電極(52)との間に位置し、上記放電電極(51)に電気的に接続された放電部(54)とを備え、上記放電電極(51)と上記対向電極(52)との間に所定電圧を印加して、上記放電部(54)と上記対向電極(52)との間でストリーマ放電を行う放電装置において、上記スペース部材(70)は、絶縁性を有する中空の箱体形状であり且つ内部上面に上記放電電極(51)が嵌合する嵌合部(72)を有する絶縁体ケースで構成され、上記絶縁体ケース(70)には、上記嵌合部(72)に上記放電電極(51)が嵌合されて固定されていると共に、内部下面に上記対向電極(52)が固定されていることを特徴とする。
上記第1の発明では、放電装置の部品点数は、絶縁体ケースと放電部を有する放電電極と対向電極との3点である。従って、従来のように放電装置を、一面が開口するケース本体と、放電部を有する放電電極と、放電電極と対向電極への電圧印加用の2つの金属板と、閉止部材と、複数個のビスとから成る構成に比べて、部品点数が少ないので、部品全体を総合した寸法公差が小さくなる。
しかも、放電電極と対向電極との離隔は、絶縁体ケースの高さに依存するが、絶縁体ケースの内部上面の嵌合部に放電電極が嵌合され、その内部下面に対向電極が固定されるので、従来のように放電電極や対向電極を各々電圧印加用の金属板と共にケース本体にビス止めする場合の放電電極や対向電極の変形に比して、放電電極や対向電極のその両極間の離隔方向の変形はない又は極めて少ない。従って、放電電極と対向電極との離隔の寸法管理精度が向上する。
第2の発明は、上記放電装置において、上記放電電極(51)は、その放電電極(51)と上記対向電極(52)との離隔の方向とは直交する方向から、上記中空の絶縁体ケース(70)にスライド挿入されて固定されることを特徴とする。
上記第2の発明では、放電電極を絶縁体ケースに取り付けるに際し、放電電極と対向電極との離隔方向には力が作用しないので、放電電極と対向電極との離隔方向に絶縁体ケースを歪ませることがなく、放電電極と対向電極との離隔の寸法管理精度がより一層に向上する。
第3の発明は、上記放電装置において、上記対向電極(52)は、上記絶縁体ケース(70)と一体成形されていることを特徴とする。
上記第3の発明では、放電装置の部品点数は、対向電極を有する絶縁体ケースと放電部を有する放電電極との2点であるので、上記第1の発明よりも更に部品全体を総合した寸法公差が小さくなると共に、放電電極と対向電極との離隔の寸法管理精度がより一層向上する。
第4の発明は、上記放電装置において、上記放電部(54)は、複数の放電針(54a)が相互に平行に位置した状態で上記放電電極(51)に電気的に接続されて成ることを特徴とする。
上記第4の発明では、放電部において、複数の放電針が相互に平行に位置しているので、複数の放電針が一列上に配置されている場合に比して、放電部ひいては放電電極及び対向電極を小さく構成でき、放電装置全体がコンパクト化される。
以上説明したように、第1の発明によれば、放電装置の構成部品点数を減らして部品全体の寸法公差の制約を小さくすると共に、放電電極と対向電極との離隔の寸法管理精度を高めたので、ストリーマ放電の安定性が向上し、ストリーマ放電の品質向上を図ることが可能である。
加えて、第2の発明によれば、放電電極と対向電極との離隔方向に絶縁体ケースを歪ませることがなく、放電電極を絶縁体ケースに取り付けることが可能である。
また、第3の発明によれば、より部品点数を減らしたので、より一層にストリーマ放電の安定性や品質の向上を図ることができる。
更に、第4の発明によれば、放電装置全体のコンパクト化が可能である。
本実施形態に係る空気処理装置の全体構成を示す斜視図であり、水タンクをケーシングから引き出した状態を示すものである。 空気処理装置の内部を表した概略の縦断面図である。 空気処理装置における空気の流れを示すブロック図である。 空気処理装置の前側寄りの内部を表した概略の縦断面図である。 加湿ユニットの斜視図である。 (a)は、対向電極を一体形成した絶縁体ケースの斜視図、同図(b)は同絶縁体ケースの縦断面図である。 放電部の全体斜視図である。 放電電極を絶縁体ケースの嵌合部に取り付ける際の説明図である。 対向電極を一体形成した絶縁体ケースに放電電極を取り付けて固定した場合の放電装置全体の斜視図である。 放電装置を空気処理装置の制御部などの収容ケースに収容する際の説明図である。 (a)は放電電極を絶縁体ケースに固定する場合の変形例を示す図、同図(b)は同図(a)のXIb-XIb線断面図である。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物又はその用途を制限することを意図するものではない。
<空気処理装置の全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係る放電装置を含む空気処理装置の全体構成を示す斜視図であり、水タンクをケーシングから引き出した状態を示すものである。図2は同空気処理装置の内部を表した概略の縦断面図である。図3は同空気処理装置における空気の流れを示すブロック図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係る空気処理装置(10)は、空気を浄化するための種々の空気浄化装置(20)と、空気を加湿する加湿ユニット(40)とを備えている。
上記空気処理装置(10)は、ケーシング(11)を有している。ケーシング(11)は、前後に扁平な矩形状に形成されている。ケーシング(11)には、その前側(図1における左側寄り)に前面パネル(11a)が形成されている。前面パネル(11a)には、空気をケーシング(11)内に導入するための吸込口(12)が形成されている(図2を参照)。吸込口(12)は、例えば前面パネル(11a)の左右側方にそれぞれ形成されている。また、ケーシング(11)には、その上部後方寄りの部位にケーシング(11)内の空気を吹き出すための吹出口(13)が形成されている。そして、ケーシング(11)の内部には、上記吸込口(12)から吹出口(13)に亘って空気が流通する空気通路(14)が形成されている。
図2及び図3に示すように、空気通路(14)には、空気の流れの上流側から下流側に向かって順に、プレフィルタ(21)、イオン化部(22)、プリーツフィルタ(23)、脱臭部材(24)、加湿ユニット(40)、及び遠心ファン(18)が設けられている。
また、遠心ファン(18)の上方で且つ吹出口(13)の下側には、返送通路(15)の流入端が開口している。つまり、返送通路(15)には、空気通路(14)から吹出口(13)へ流出する空気の一部が分流する。返送通路(15)は、上記空気通路(14)と区画されるように前後に延びる空間を構成している。返送通路(15)の流出端は、上記プレフィルタ(21)の上流側と繋がっている。また、返送通路(15)の通路途中には、放電処理部(放電装置)(50)が設けられている。
図4に示すように、プレフィルタ(21)の前側には、上記返送通路(15)と連通する案内通路(16)が形成されている。案内通路(16)は、例えば上記前面パネル(11a)の背面側に形成される仕切部材等によって区画形成されている。案内通路(16)は、返送通路(15)を流出した空気をプレフィルタ(21)の幅方向の中間部まで案内し、この空気を左右側方に流出させてプレフィルタ(21)側へ送るように構成されている(図4の矢印を参照)。
ここで、返送通路(15)は、放電処理部(50)の下流側において分岐しており、そのうちの一方は案内通路(16)に連通し、他方は加湿ユニット(40)の水タンク(41)に向かう移送配管(30)に連通している。移送配管(30)の通路途中には、放電処理部(50)で生成された活性種を含む空気を水タンク(41)内の水に供給するための送風ポンプ(31)が設けられている。尚、この送風ポンプ(31)を省略した構成としてもよい。
ここで、上記遠心ファン(18)及び送風ポンプ(31)は、ケーシング(11)内に設けられた制御部(17)により、それぞれ独立に送風動作が制御可能に構成されている。これにより、遠心ファン(18)を停止させた状態でも送風ポンプ(31)の送風動作を行うことができる。このため、長期間、空気浄化を行わない場合でも、送風ポンプ(31)を独立して運転させることにより、水タンク(41)内の水に菌が増殖するのを防ぐことができる。
以上のように、本実施形態の空気処理装置(10)は、空気通路(14)の流出側の空気の一部を上記放電処理部(50)を通じて空気通路(14)の流入側及び水タンク(41)内へ返送するように構成されている。
<空気浄化装置の構成>
図2に示すように、空気処理装置(10)は、空気を浄化するための空気浄化装置(20)として、上述したプレフィルタ(21)、イオン化部(22)、プリーツフィルタ(23)、脱臭部材(24)を有している。
上記プレフィルタ(21)は、空気中に含まれる比較的大きな塵埃を物理的に捕捉する集塵用のフィルタを構成している。
上記イオン化部(22)は、空気中の塵埃を帯電させる。イオン化部(22)には、例えば線状の電極と、この線状の電極に対向する板状の電極とが設けられている。イオン化部(22)では、両者の電極に電源から電圧が印加されることで、両電極の間でコロナ放電が行われる。このコロナ放電により、空気中の塵埃が所定の電荷(正又は負の電荷)に帯電される。
上記プリーツフィルタ(23)は、波板状の静電フィルタを構成している。つまり、プリーツフィルタ(23)では、上記イオン化部(22)で帯電された塵埃が電気的に誘引されて捕捉される。なお、プリーツフィルタ(23)に光触媒等の脱臭用の材料を担持させても良い。
上記脱臭部材(24)は、ハニカム構造の基材の表面に空気を脱臭するための脱臭剤が担持されて構成されている。脱臭剤は、空気中の被処理成分(臭気物質や有害物質)を吸着する吸着剤や、該被処理成分を酸化分解するための触媒等が用いられる。
<加湿ユニットの構成>
図5に示すように、加湿ユニット(40)は、水を貯留するための水タンク(41)と、水タンク(41)の水を汲み上げる水車(42)と、水車(42)によって汲み上げられた水を空気中へ付与する加湿ロータ(43)と、加湿ロータ(43)を回転駆動するための駆動モータ(44)とを備えている。
水タンク(41)は、上側が開口する横長の水容器を構成している。水タンク(41)は、ケーシング(11)内の下部の空間に設置され、ケーシング(11)の引出口(11b)を通じて出し入れ自在に構成されている(図1を参照)。これにより、ユーザー等は水タンク(41)内に加湿用の水を適宜補充することができる。また、水タンク(41)の底面には、水車(42)を回転自在に保持するための軸受部材(41a)が立設している。
水車(42)は、前後に扁平な略円板状に形成され、その軸心部に回転軸(42a)が突設されている。回転軸(42a)は、上記軸受部材(41a)の上端に枢支されている。水車(42)は、水タンク(41)の加湿水中に一部(下端部を含む所定部位)が浸漬するように回転自在に設けられており、回転部材を構成している。
水車(42)には、その後側の側面(加湿ロータ(43)に面する側面)の軸周りに複数の後側凹部(42b)が形成されている。後側凹部(42b)は、加湿水を加湿ロータ(43)側へ汲み上げるための加湿用凹部を構成している。複数の後側凹部(42b)は、径方向外側に向かうに連れて幅が拡大されるような略台形形状の開口を有している。また、後側凹部(42b)の開口の周方向の幅は、該後側凹部(42b)の内部空間の周方向の幅よりも狭くなっている。さらに、後側凹部(42b)の径方向内側の内壁は、開口端に向かうに連れて徐々に軸心側に近づくように傾斜している。各後側凹部(42b)は、水車(42)の径方向外側端部において周方向に等間隔で配列されている。回転動作中の水車(42)では、後側凹部(42b)が水タンク(41)の水中に浸漬する位置と、水中から引き出される位置とを交互に変位する。
また、水車(42)の後側の側面には、その軸心寄りの部位に歯車(42c)が一体的に形成されている。歯車(42c)は、後述する加湿ロータ(43)の従動歯車(43a)と噛み合うように構成されている。
加湿ロータ(43)は、環状の従動歯車(43a)と、この従動歯車(43a)に内嵌して保持される円板状の吸湿部材(43b)とを有している。吸湿部材(43b)は、吸水性を有する不織布によって構成されている。加湿ロータ(43)は、上記水タンク(41)の満水時の水位よりも高い位置において、回転軸を介して回転自在に保持されている。また、加湿ロータ(43)は、その下端を含む所定部位が水車(42)と実質的に接触するように配置されている。つまり、加湿ロータ(43)は、水車(42)の後側凹部(42b)と軸方向に一致する部位を有している。これにより、加湿ロータ(43)には、水車(42)の後側凹部(42b)によって汲み上げられた加湿水が吸湿部材(43b)に吸収可能に構成されている。
駆動モータ(44)は、駆動歯車(44a)を有している。駆動歯車(44a)は、ピニオン(45)を介して加湿ロータ(43)の従動歯車(43a)と歯合している。すなわち、駆動モータ(44)が駆動歯車(44a)を回転駆動させると、ピニオン(45)及び従動歯車(43a)が回転し、さらに従動歯車(43a)と歯合する水車(42)が回転する。
<浄化ユニット(放電処理部)の構成>
空気処理装置(10)は、空気や加湿水を浄化するための浄化ユニットを備えている。この浄化ユニットは、上述した放電処理部(50)で構成され、放電処理部(50)では、空気や加湿水を浄化するためにストリーマ放電が行われる。
上記放電処理部(50)は、具体的には図6〜図9に示す構成を有する。図6(a)及び(b)は放電処理部(50)の絶縁体ケース(70)を示し、図7はその絶縁体ケース(70)に固定する放電電極(51)の概略構成を示し、図9は放電電極(51)を絶縁体ケース(70)に配置固定した斜視図を示す。
図6(a)及び(b)に示した絶縁体ケース(70)は、絶縁性を有する中空の箱体形状の樹脂ケースで構成される。この絶縁体ケース(70)は、内部空間に返送通路(15)の空気が流れるように図中矢印方向に開口している。
上記絶縁体ケース(70)の内部空間には、内部下面において、周囲につば部を有する受け皿形状の載置部(71)が形成されていて、この載置部(71)に平板状の対向電極(52)が載置された状態となるように、対向電極(52)が絶縁体ケース(70)と一体成形される。
そして、上記絶縁体ケース(70)には、図6(b)に示すように、内部上面において、放電電極(51)を固定するための嵌合部(72)が形成される。この嵌合部(72)は、上記対向電極(52)を一体成形した絶縁体ケース(70)を製造後に、図7に示す放電電極(51)を取り付けるためのものである。上記絶縁体ケース(70)の嵌合部(72)に固定される放電電極(51)の具体的構成は次の通りである。
図7の放電電極(51)は、平板状の放電電極(51)と、上記放電電極(51)と同一材料で構成された支持板(53)を介して放電電極(51)と電気的に接続された放電部(54)とを備える。この放電部(54)は、放電電極(51)に一体形成された支持板(53)の先端部に、線状又は棒状の放電針(54a)が複数(同図では5本)平行に配置されて成る。
上記絶縁体ケース(70)の嵌合部(72)は、図6(b)から判るように、返送通路(15)の方向(図6(b)で紙面垂直方向)に延びると共に、上記平板状の放電電極(51)が挿入可能な空間(72a)と、更にその放電電極(51)の挿入状態で放電電極(51)の両端部を係止する係止部(72b)とを有する。そして、図8に示したように、放電針(54a)を有する放電電極(51)を絶縁体ケース(70)の開口面から内部空間に入れ、絶縁体ケース(70)の内部上面の嵌合部(72)の空間(72a)に放電電極(51)をスライド挿入して、放電電極(51)を絶縁体ケース(70)の嵌合部(72)に固定する。この状態では、図9に示したように、放電電極(51)の左右両端部が嵌合部(72)の係止部(72b)に係止されて、平面状の放電電極(51)の左右両端部を除く多くの部分が内部空間(返送通路(15))に臨んで、絶縁体ケース(70)の内部下面の対向電極(52)と相互に平行に配置された状態としながら、支持板(53)及び放電部(54)の複数の放電針(54a)が内部空間(返送通路(15))に向って突出する状態となる。この状態では、放電部(54)の放電針(54a)は、各々、図9において返送通路(15)を流れる空気の流通方向(図6の矢印方向)に対して垂直に配置される。また、複数本の放電針(54a)は、返送通路(15)の空気流通方向に並んで配置された状態となる。
図9に示した放電電極(51)と対向電極(52)との離隔は、上記絶縁体ケース(70)並びにその載置部(71)及び嵌合部(72)の高さに応じて決定され、絶縁体ケース(70)が放電電極(51)と対向電極(52)との離隔を保持するスペース部材として機能する。
そして、この放電電極(51)と対向電極(52)には、図示しないが、所定電圧を発生する直流電源が接続される。この直流電源は、放電電極(51)を陽極とし、対向電極(52)を陰極として、その両電極間に発生電圧を印加する。放電電極(51)の放電部(54)の各放電針(54a)では、その後方近傍に平板状の放電電極(51)が位置した状態で対向電極(52)との間に上記直流電源の直流電圧が印加されることにより、各放電針(54a)の両先端から平板状の対向電極(52)に向かってストリーマ放電が生起される。このストリーマ放電により、返送通路(15)中の空気中には活性種(ラジカル、オゾン、高速電子、励起分子等)が発生する。
放電処理部(50)では、各部材の間隔が以下のように設定されている。先ず、隣り合う放電針(54a)の間隔D1は、5.0mmであり、2.0mm以上であることが好ましい。また、放電針(54a)と放電電極(51)との間隔D2は、5.0mmであり、3.0mm以上、7.0mm以下であることが好ましい。また、放電針(54a)と対向電極(52)との間の距離D3は、5.0mmであり、3.0mm以上、7.0mm以下であることが好ましい。このように、各距離D1〜D3を設定することで、安定したストリーマ放電を生起することができる。
そして、上記のように構成された放電処理部(50)は、図10に示したように、上記制御部(17)等を収容する収容ケース(80)に収容され、この状態で空気処理装置(10)内に配置される。この状態では、上記放電処理部(50)で生成された活性種を含む空気の一部は、案内通路(16)を介して空気浄化装置(20)の最上流側に配置されたプレフィルタ(21)に供給される。また、残りの活性種を含む空気は、移送配管(30)を介して水タンク(41)内に供給される。
尚、放電処理部(50)では、その放電電流が一定となる定電流制御を行うことが好ましい。
<本実施形態の効果>
本実施形態では、放電処理部(50)は、その部品点数が、対向電極(52)を一体成形した絶縁体ケース(70)と、放電部(54)を有する放電電極(51)との2部品である。従って、従来のように、一面が開口するケース本体と、放電部を有する放電電極と、放電電極や対向電極への電圧印加用の2つの金属板と、閉止部材と、複数個のビスとから成る構成に比べて、放電処理部(50)の部品点数は極めて少ない。その結果、放電電極(51)と対向電極(52)との離隔の所期値(目標値)からの誤差は、放電部(54)を有する放電電極(51)を絶縁体ケース(70)の嵌合部(72)にスライド挿入して固定する場合の寸法公差のみとなるので、両電極(51)、(52)間の離隔寸法管理の精度を高く確保できる。よって、放電電極(51)の放電部(54)と対向電極(52)との間のストリーマ放電をより安定させることが可能であり、品質が向上する。
また、本実施形態では、対向電極(52)が絶縁体ケース(70)と一体生成されている。これに対し、対向電極(52)が絶縁体ケース(70)と別体の場合には、部品点数は3点となり、両電極(51)、(52)間の離隔誤差は、放電電極(51)を絶縁体ケース(70)に固定する場合の寸法公差と、放電電極(52)を絶縁体ケース(70)に固定する場合の寸法公差との合計誤差となる。従って、本実施形態の場合には、対向電極(52)が別体の場合に比して、放電処理部(50)の製造性が向上すると共に、両電極(51)、(52)間の離隔寸法の管理精度をより高く確保でき、ストリーマ放電の安定性のより一層の向上及び品質向上が可能である。
しかも、本実施形態では、放電電極(51)を絶縁体ケース(70)の内部上面に固定するに際しては、絶縁体ケース(70)の嵌合部(7)に放電電極(51)を図6(b)の紙面垂直方向(すなわち、放電電極(51)と放電電極(51)との離隔方向とは直交する方向)からスライド挿入して固定する。従って、放電電極(51)と放電電極(51)との離隔方向には、力は作用しない。これに対し、従来のように、放電電極や対向電極への電圧印加用の2つの金属板や複数個のビスを用いる構成では、放電電極や対向電極の組み付けに際しては、その両極間の離隔方向にビス止めの力が作用する。従って、本実施形態では、絶縁体ケース(70)や放電電極(51)、対向電極(52)をその両極間の離隔方向に歪ませることがないので、放電電極(51)と放電電極(51)との離隔を目標値に精度良く管理することが可能である。
また、対向電極(52)の放電部(54)では、複数本の放電針(54a)が互いに平行に配置されているので、これ等の放電針(54a)が一列状に配置される構成に比べて、放電部(54)、放電電極(51)及び対向電極(52)をコンパクト化でき、ひいては放電処理部(50)全体のコンパクト化が可能である。
尚、本実施形態では、対向電極(52)を絶縁体ケース(70)に一体成形したが、対向電極(52)を絶縁体ケース(70)と別体とし、絶縁体ケース(70)の成形後に対向電極(52)を絶縁体ケース(70)の内部下面に固定する構成を採用しても良い。しかし、本実施形態の構成の方が部品点数を更に1点削減できるので、両電極(51)、(52)間の離隔寸法管理の精度をより高く確保することが可能である。
<放電処理部の変形例>
図11(a)及び(b)は、放電処理部(50)の変形例を示す。上記実施形態では、放電電極(51)を絶縁体ケース(70)の内部上面に固定するに際し、放電電極(51)を絶縁体ケース(70)の内部空間にスライド挿入して固定したのに代え、本変形例では爪部に嵌め込み固定する構成採用したものである。
具体的に、図11(a)及び(b)において、絶縁体ケース(70)の内部上面には、4つの爪部(72e)が形成される。そして、放電電極(51)を絶縁体ケース(70)の内部上面に固定するに際しては、上記4つの爪部(72e)を嵌合部として、平板状の放電電極(51)を絶縁体ケース(70)の内部空間に配置した後、その放電電極(51)を絶縁体ケース(70)の内部上面に向って移動させて、その四隅を上記4つの爪部(72e)に押し込んで嵌合させ、絶縁体ケース(70)の内部上面に固定する。
従って、本変形例においても、上記実施形態と同様に、部品点数を、放電電極(51)と、対向電極(52)が一体成形された絶縁体ケース(70)との2部品として、放電電極(51)と対向電極(52)との離隔寸法管理の精度を高く確保できる。
尚、上記実施形態及び変形例では、放電電極(51)を絶縁体ケース(70)の内部上面に固定する場合に、放電電極(51)を絶縁体ケース(70)内にスライド挿入したり、絶縁体ケース(70)の内部上面に設けたツメ部(72e)で放電電極(51)を固定したが、本発明はこれ等の固定構成に限定されず、種々の固定構成を採用可能である。
以上説明したように、本発明は、ストリーマ放電を行う放電装置において、中空の箱体形状の絶縁体ケースの内部上面及び下面に放電電極及び対向電極を固定する構成を採用して、部品点数を削減したので、部品の寸法公差の制約を小さくできて、放電電極と対向電極間の離隔寸法の管理精度を高く確保でき、ストリーマ放電装置やこの放電装置を備えた空気処理装置に適用して、有用である。
10 空気処理装置
14 空気通路
15 返送通路
50 放電処理部(放電装置)
51 放電電極
52 対向電極
53 支持板
54 放電部
54a 放電針
56 ストリーマ放電
70 絶縁体ケース(スペース部材)
71 載置部
72 嵌合部
72a 空間
72b 係止部
72e ツメ部

Claims (4)

  1. 放電電極(51)と、
    上記放電電極(51)に対向して配置される対向電極(52)と、
    上記放電電極(51)と対向電極(52)との離隔を所定離隔に保持し、絶縁性を有するスペース部材(70)と、
    上記放電電極(51)と上記対向電極(52)との間に位置し、上記放電電極(51)に電気的に接続された放電部(54)とを備え、
    上記放電電極(51)と上記対向電極(52)との間に所定電圧を印加して、上記放電部(54)と上記対向電極(52)との間でストリーマ放電を行う放電装置において、
    上記スペース部材(70)は、絶縁性を有する中空の箱体形状であり且つ内部上面に上記放電電極(51)が嵌合する嵌合部(72)を有する絶縁体ケースで構成され、
    上記絶縁体ケース(70)には、上記嵌合部(72)に上記放電電極(51)が嵌合されて固定されていると共に、内部下面に上記対向電極(52)が固定されている
    ことを特徴とする放電装置。
  2. 請求項1記載の放電装置において、
    上記放電電極(51)は、その放電電極(51)と上記対向電極(52)との離隔の方向とは直交する方向から、上記中空の絶縁体ケース(70)にスライド挿入されて固定される
    ことを特徴とする放電装置。
  3. 請求項1記載の放電装置において、
    上記対向電極(52)は、上記絶縁体ケース(70)と一体成形されている
    ことを特徴とする放電装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の放電装置において、
    上記放電部(54)は、複数の放電針(54a)が相互に平行に位置した状態で上記放電電極(51)に電気的に接続されて成る
    ことを特徴とする放電装置。
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