JP2015127656A - 物理量検出センサー、物理量検出センサーの製造方法、高度計、電子機器および移動体 - Google Patents

物理量検出センサー、物理量検出センサーの製造方法、高度計、電子機器および移動体 Download PDF

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陽子 金本
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Abstract

【課題】優れた検出精度を有する物理量検出センサー、物理量検出センサーの製造方法、高度計、電子機器および移動体を提供すること。
【解決手段】物理量検出センサー1は、撓み変形可能なダイアフラム24と、ダイアフラム24上に配置されている可動電極52と、を有し、可動電極52は、ダイアフラム24に固定されている下地部521と、下地部521のダイアフラム24と反対側に接続されている支持部522と、支持部522に支持され、ダイアフラム24と離間して配置されている可動部523と、を有し、下地部521と支持部522とが同じ材料(ポリシリコン)を主成分として含んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、物理量検出センサー、物理量検出センサーの製造方法、高度計、電子機器および移動体に関するものである。
例えば、特許文献1に示すようなMEMS振動子を圧力センサーに応用することが考えられる。具体的に説明すると、特許文献1のMEMS振動子は、基板と、基板の上面に設けられている振動子(第1電極(固定電極)および第2電極(可動電極))とを有しているが、基板の固定電極および可動電極が設けられている部分を受圧によって撓み変形するダイアフラムとすることで、特許文献1のMEMS振動子を圧力センサーとして用いることが可能となる。この場合、ダイアフラムの撓み量に応じて振動子の共振周波数が変化するため、共振周波数からの変化に基づいて圧力を検出することができる。
しかしながら、特許文献1のMEMS振動子を上記のような圧力センサーに応用した場合、次のような問題が生じる。
特許文献1のMEMS振動子では、基板の上面が窒化シリコンからなる第2下地層となっており、この第2下地層上にポリシリコンからなる第2電極が配置されている。そのため、窒化シリコンとポリシリコンの熱膨張係数の違い等から、第2下地層と第2電極の界面に残留応力が生じてしまう。また、特許文献1のMEMS振動子では、可動電極の基板との接触面積が大きいため、振動子の振動漏れが大きくなってしまう。このようなことが原因となって、特許文献1のMEMS振動子を応用した圧力センサーは、温度履歴によって周波数特性が変化するヒステリシスを有することとなり、圧力の検出精度が低下してしまうという問題がある。
特開2012−085085号公報
本発明の目的は、優れた検出精度を有する物理量検出センサー、物理量検出センサーの製造方法、高度計、電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例の物理量検出センサーは、撓み変形可能なダイアフラムと、
前記ダイアフラム上に配置されている可動電極と、を有し、
前記可動電極は、
前記ダイアフラムに固定されている下地部と、
前記下地部の前記ダイアフラムと反対側に接続されている支持部と、
前記支持部に支持され、前記ダイアフラムと離間して配置されている可動部と、を有し、
前記下地部と前記支持部とが同じ材料を主成分に含んでいることを特徴とする。
これにより、ダイアフラムと可動電極との間の残留応力が低減され、ヒステリシスが改善されて優れた検出精度を有する物理量検出センサーが得られる。
[適用例2]
本適用例の物理量検出センサーでは、前記材料は、ポリシリコンであることが好ましい。
これにより、可動電極を簡単に形成することができる。
[適用例3]
本適用例の物理量検出センサーでは、前記ダイアフラム上に配置され、前記ダイアフラムの平面視にて前記可動部と対向配置されている固定電極を有していることが好ましい。
これにより、固定電極と可動電極とで振動素子が構成され、簡単な構成で物理量を検出することができる。
[適用例4]
本適用例の物理量検出センサーでは、前記固定電極は、ポリシリコンを主成分に含んでいることが好ましい。
これにより、固定電極を簡単に形成することができる。
[適用例5]
本適用例の物理量検出センサーでは、前記ダイアフラムを有する基板を有し、
前記基板には、回路が配置されていることが好ましい。
これにより、振動素子と回路とを同一基板上に作り込むことができるので、物理量検出センサーの小型化を図ることができる。
[適用例6]
本適用例の物理量検出センサーでは、前記ダイアフラムと前記下地部の間に位置するギャップ層を有していることが好ましい。
これにより、可動電極が他の部材に接触することを効果的に防止することができる。
[適用例7]
本適用例の物理量検出センサーでは、圧力を検出する圧力センサーであることが好ましい。
これにより、利便性の高い物理量検出センサーとなる。
[適用例8]
本適用例の物理量検出センサーの製造方法は、撓み変形可能なダイアフラム上に下地部を形成する工程と、
前記ダイアフラムと離間する可動部、および前記可動部を支持し、前記下地部の前記ダイアフラムと反対側に接続する支持部を形成する工程と、を含み、
前記下地部と前記支持部とを同じ材料を主成分にして形成することを特徴とする。
これにより、ダイアフラムと可動電極との間の残留応力が低減され、ヒステリシスが改善されて優れた検出精度を有する物理量検出センサーが得られる。
[適用例9]
本適用例の高度計は、上記適用例の物理量検出センサーを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い高度計が得られる。
[適用例10]
本適用例の電子機器は、上記適用例の物理量検出センサーを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
[適用例11]
本適用例の移動体は、上記適用例の物理量検出センサーを備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
本発明の物理量検出センサーの好適な実施形態を示す断面図である。 図1に示す物理量検出センサーが有する振動素子の平面図である。 図1に示す物理量検出センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す物理量検出センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す物理量検出センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す物理量検出センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す物理量検出センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す物理量検出センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す物理量検出センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す物理量検出センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す物理量検出センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す物理量検出センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す物理量検出センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す物理量検出センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す物理量検出センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す物理量検出センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す物理量検出センサーの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の高度計の一例を示す正面図である。 本発明の電子機器の一例を示す正面図である。 本発明の移動体の一例を示す斜視図である。
以下、本発明の物理量検出センサー、物理量検出センサーの製造方法、高度計、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.物理量検出センサー
まず、物理量検出センサーについて説明する。
図1は、本発明の物理量検出センサーの好適な実施形態を示す断面図である。図2は、図1に示す物理量検出センサーが有する振動素子の平面図である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。なお、図11においては、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際の構成要素とは適宜に異ならせて記載する場合がある。
物理量検出センサー1は、圧力を検出することのできる圧力センサーである。このように、物理量検出センサーを圧力センサーとすることで、種々の電子機器に搭載することのできる物理量検出センサーとなり、その利便性が向上する。
図1に示すように、物理量検出センサー1は、基板2と、土台3と、ギャップ層4と、振動素子5と、素子周囲構造体6と、空洞部7と、半導体回路と、を有している。
基板2は、板状をなしており、例えば、シリコン等の半導体で構成された半導体基板21上に、シリコン酸化膜(SiO膜)で構成されている第1絶縁膜22と、シリコン窒化膜(SiN膜)で構成されている第2絶縁膜23と、をこの順に積層することにより構成することができる。ただし、第1絶縁膜22および第2絶縁膜23の材料としては、後述する製造方法において、振動素子5を形成する際のエッチングから半導体基板21を保護することと、半導体基板21と振動素子5との間を絶縁することができれば、特に限定されない。
なお、基板2の平面視形状は、特に限定されず、例えば、略正方形または略長方形等の矩形や、円形とすることができ、本実施形態では、略正方形となっている。
また、基板2には、周囲の部分よりも薄肉であり、受圧によって撓み変形するダイアフラム24が設けられている。ダイアフラム24は、基板2の下面に有底の凹部25を設けることで形成され、その下面が受圧面241となっている。このようなダイアフラム24の平面視形状は、特に限定されず、例えば略正方形または略長方形等の矩形や、円形とすることができ、本実施形態では、略正方形となっている。
ダイアフラム24の厚さは、特に限定されないが、例えば、10μm以上、50μm以下であるのが好ましく、15μm以上、25μm以下であるのがより好ましい。これにより、ダイアフラム24は、十分に撓み変形することができる。
なお、本実施形態の基板2では、凹部25が半導体基板21を貫通しておらず、ダイアフラム24が半導体基板21、第1絶縁膜22および第2絶縁膜23の3層で構成されているが、例えば、凹部25が半導体基板21を貫通し、ダイアフラム24が第1絶縁膜22および第2絶縁膜23の2層で構成されていてよい。
また、基板2には図示しない半導体回路(回路)が作り込まれている。この半導体回路は、例えば、振動素子5を駆動するための回路や、振動素子5の共振周波数の変化から受けた圧力の大きさを検出するための回路等を含んでおり、必要に応じて形成されたMOSトランジスタ等の能動素子、キャパシタ、インダクタ、抵抗、ダイオード、配線等の回路要素を有している。このように、基板2に半導体回路を作り込むことにより、半導体回路を別体として設ける場合と比較して、物理量検出センサー1の小型化を図ることができる。
このような基板2のダイアフラム24上には、層状(膜状、板状)の土台3が配置されている。土台3は、ダイアフラム24上に振動素子5を配置するための土台として機能する。また、土台3の構成材料としては、特に限定されないが、線膨張係数が小さい材料を用いることが好ましく、このような材料としては、例えば、ポリシリコン(多結晶シリコン)が挙げられる。線膨張係数の小さい材料を用いることで、土台3と基板2との間(界面)や、土台3と振動素子5との間(界面)への応力集中を抑制(緩和)することができる。
このような土台3上には、ギャップ層4が設けられている。ギャップ層4は、振動素子5が有する後述する可動部523と土台3とのギャップを十分に広く確保するための層である。このようなギャップ層4の構成としては、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、シリコン酸化膜(SiO膜)41とシリコン窒化膜(SiN膜)42とが積層した構成とすることができる。
このようなギャップ層4上には、振動素子5が設けられている。すなわち、振動素子5は、ギャップ層4を介して土台3上に設けられている。このような振動素子5は、ダイアフラム24上に設けられている固定電極51および可動電極52を有している。また、可動電極52は、土台3(ダイアフラム24)上に設けられている下地部521と、固定電極51(ダイアフラム24)と空隙を隔てて対向配置されている可動部523と、可動部523を支持し、下地部521のダイアフラム24と反対側に接続する支持部522とを有している。また、可動部523は、その延在方向の途中に下側にV字状に屈曲した屈曲部523aを有しており、これにより、振動し易くなっている。
これら固定電極51および可動電極52は、それぞれ、ポリシリコンを主材料(主成分)として含んでおり、ポリシリコンにリンイオン等の不純物イオンをドープして導電性を付与している。このように、固定電極51および可動電極52をそれぞれポリシリコンを主材料(主成分)として含むことで、固定電極51および可動電極52を半導体プロセスで形成することができるため、振動素子5の形成が容易となる。特に、下地部521と、支持部522および可動部523と、を同じ材料(すなわちポリシリコン)を主材料(主成分)として構成しているため、これらの間には、実質的に、線膨張係数の違いによる残留応力が発生しない。そのため、温度履歴によって周波数特性が変化するヒステリシスを低減することができ、物理量検出センサー1は、優れた検出精度を発揮することができるとともに、その検出精度の経時的な劣化を抑える(低減する)ことができる。特に、前述した土台3をポリシリコンで構成すると、土台3と、固定電極51および可動電極52とを同じ材料で構成することができるため、これらの間での残留応力の発生を低減することができ、上記効果がより顕著となる。
ここで、前述したギャップ層4は、可動電極52の下地部521と固定電極51との間において除去されており、この部分では、土台3の上面がギャップ層4から露出している。そのため、当該部分において、可動電極52(可動部523)と土台3とのギャップGを十分に広く確保することができ、可動部523が土台3に接触するのを防止することができる。
素子周囲構造体6は、振動素子5が配置されている空洞部7を画成するように形成されている。このような素子周囲構造体6は、基板2上に振動素子5を取り囲むように形成された層間絶縁膜61と、層間絶縁膜61上に形成された配線層62と、配線層62および層間絶縁膜61上に形成された層間絶縁膜63と、層間絶縁膜63上に形成された配線層64と、配線層64および層間絶縁膜63上に形成された表面保護膜65と、封止層66と、を有している。配線層64は、空洞部7の内外を連通する複数の細孔642を備えた被覆層641を有しており、この被覆層641の細孔642が封止層66によって塞がれている。
基板2と素子周囲構造体6とによって画成された空洞部7は、振動素子5を収容する収容部として機能している。空洞部7は、密閉された空間であり、物理量検出センサー1が検出する圧力の基準値となる圧力基準室として機能する。本実施形態では、空洞部7が真空状態(例えば、10Pa以下)となっている。空洞部7を真空状態とすることで、物理量検出センサー1を、真空状態を基準として圧力を検出する「絶対圧センサー」として用いることができ、その利便性が向上する。ただし、空洞部7は、真空状態でなくてもよく、大気圧であってもよいし、大気圧よりも気圧が低い減圧状態であってもよいし、大気圧よりも気圧が高い加圧状態であってもよい。
以上、物理量検出センサー1の構成について説明した。このような物理量検出センサー1は、ダイアフラム24の受圧面241が受ける圧力に応じて、ダイアフラム24が撓み変形し、これにより、可動電極52の可動部523と固定電極51とのギャップ(離間距離)が変化する。ギャップが変化すると、振動素子5の共振周波数が変化するため、この共振周波数の変化から、受圧面241で受けた圧力の大きさ(絶対圧)を求めることができる。
2.物理量検出センサーの製造方法
次に、物理量検出センサーの製造方法について、図3ないし図17に基づいて、物理量検出センサー1の製造方法を例にして説明する。
図3ないし図17は、それぞれ、図1に示す物理量検出センサーの製造方法を説明するための断面図である。
物理量検出センサー1の製造方法は、基板2上に振動素子5を形成する振動素子形成工程と、基板2上に振動素子を覆う絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、絶縁膜上に被覆層を形成する被覆層形成工程と、絶縁膜の一部を除去して空洞部7を形成するリリース工程と、被覆層を封止する封止工程と、基板2にダイアフラム24を形成するダイアフラム形成工程と、を有している。また、振動素子形成工程では、ダイアフラム24上(または後にダイアフラム24となる領域上)に下地部521を形成する工程と、下地部521の上面側(ダイアフラム24と反対側)に位置する支持部522、および、支持部522に支持され、ダイアフラム24と離間する可動部523を形成する工程と、を含んでいる。以下、詳細に説明する。
[振動素子形成工程]
まず、図3に示すように、シリコン基板である半導体基板21を用意し、半導体基板21の上面にシリコン酸化膜で構成されている第1絶縁膜22と、シリコン窒化膜で構成されている第2絶縁膜23と、をこの順に形成する。このとき、第1絶縁膜22は、半導体基板21の上面のほぼ全域に形成し、第2絶縁膜23は、第1絶縁膜22の上面のうちの振動素子5が配置される領域を含むように形成する。これにより、ダイアフラム24が形成されていない状態の基板2(2’)が得られる。なお、例えば、第1絶縁膜22は、熱酸化法によって形成することができ、第2絶縁膜22、23は、スパッタリング法、CVD法、PVD法等によって形成することができる。
次に、図4に示すように、基板2’の上面に土台3を形成する。具体的には、まず、基板2の上面に土台3の構成材料であるポリシリコンの膜をスパッタリング法、CVD法等を用いて形成し、形成したポリシリコンの膜をフォトリソグラフィー技法とエッチング技法を用いてパターニングすることで土台3を形成する。なお、この際、ポリシリコンの膜から、半導体回路の一部(例えば、図示のようなキャパシタ81の下部電極811等)を形成する。
次に、図5に示すように、土台3の表面にギャップ層4と貫通孔421を形成する。具体的には、まず、熱酸化法によって土台3の表面を覆うようにシリコン酸化膜41を形成し、次に、スパッタリング法、CVD法等を用いてシリコン窒化膜を形成し、形成したシリコン窒化膜をフォトリソグラフィー技法とエッチング技法を用いてパターニングすることで、シリコン窒化膜42と貫通孔421を形成し、ギャップ層4を形成する。貫通孔421は、後の工程にて形成される固定電極51と下地部521の間に位置している。この貫通孔421は、後のリリース工程において、貫通孔421から露出している部分のシリコン酸化膜41を除去してギャップGを形成するためのものである。なお、この際、シリコン酸化膜41およびシリコン窒化膜42から、半導体回路の一部(例えば図示のようなキャパシタ81の絶縁膜812等)を形成する。
次に、図6に示すように、振動素子5の固定電極51と下地部521とを形成する。具体的には、まず、基板2の上面に、ギャップ層4の表面を覆うようにして、固定電極51および下地部521の構成材料であるポリシリコンの膜をスパッタリング法、CVD法等を用いて形成し、形成したポリシリコンの膜をフォトリソグラフィー技法とエッチング技法を用いてパターニングすることで固定電極51および下地部521を形成する。なお、この際、ポリシリコンの膜から、半導体回路の一部(例えば、図示のようなキャパシタ81の上部電極813等)を形成する。次に、固定電極51、下地部521および上部電極813にリンイオン等の不純物イオンをドープして導電性を付与する。
次に、図7に示すように、固定電極51、下地部521および上部電極813の表面を覆うようにシリコン酸化膜からなる犠牲層90を、熱酸化法により形成する。次に、図8に示すように、下地部521を覆う犠牲層90の、支持部522を形成する領域を除去して貫通孔91を形成する。除去工程は、例えば、フォトリソグラフィー技法とエッチング技法を用いて行うことができる。
次に、図9に示すように、可動部523および支持部522を形成する。具体的には、基板2の上面に、犠牲層90を覆うように、可動部523および支持部522の構成材料であるポリシリコンの膜をCVD法等を用いて形成し、形成したポリシリコンの膜をフォトリソグラフィー技法とエッチング技法を用いてパターニングすることで可動部523および支持部522を形成する。これにより、可動電極52が形成され、固定電極51と可動電極52とを有する振動素子5が形成される。
[絶縁膜形成工程]
まず、図10に示すように、基板2上に、シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜61をスパッタリング法、CVD法等により形成する。また、層間絶縁膜61に、基板2の平面視にて振動素子5を取り巻く環状(ただし、後述する工程で形成される配線層62が半導体回路と導通しないように、一部に欠損部を有する)の開口部611および貫通孔612をパターニング処理等により形成する。
次に、図11に示すように、層間絶縁膜61上に、例えばアルミニウムよりなる層をスパッタリング法、CVD法等により形成した後、パターニング処理することにより配線層62を形成する。なお、配線層62は、開口部611および貫通孔612内にも形成され、基板2に形成されている配線(例えば、半導体回路の一部を構成する配線)に電気的に接続される。
次に、図12に示すように、層間絶縁膜61および配線層62上に、シリコン酸化膜等からなる層間絶縁膜63をスパッタリング法、CVD法等により形成する。また、層間絶縁膜61に、基板2の平面視にて振動素子5を取り巻く環状の開口部631および貫通孔632をパターニング処理等により形成する。なお、開口部631は、基板2の平面視にて、環状をなしてなくてもよく、その一部が欠損していてもよい。
このような層間絶縁膜と配線層との積層構造は、通常のCMOSプロセスにより形成され、その積層数は、必要に応じて適宜に設定される。すなわち、必要に応じてさらに多くの配線層が層間絶縁膜を介して積層される場合もある。
[被覆層形成工程]
まず、図13に示すように、層間絶縁膜63上に、例えばアルミニウムよりなる層をスパッタリング法、CVD法等により形成した後、パターニング処理することにより配線層64を形成する。この配線層64は、開口部631および貫通孔632内にも形成され、配線層62に電気的に接続される。また、配線層64の一部は、振動素子5の上方に位置し、複数の細孔642が形成された被覆層641を構成している。
次に、図14に示すように、配線層64および層間絶縁膜63上に、例えばシリコン窒化膜、レジストその他の樹脂材料よりなる表面保護膜65をスパッタリング法、CVD法等により形成する。また、この表面保護膜65は、一種類以上の材料を含む複数の膜層で構成され、被覆層641の細孔642を封止してしまわないように形成する。表面保護膜65の構成材料としては、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、ポリイミド膜、エポキシ樹脂膜など、素子を水分、ゴミ、傷などから保護するための耐性を有するもので形成される。
[リリース工程]
まず、図15に示すように、リリースエッチング用のフォトレジストなどの保護膜形成工程を行なった後に、被覆層641に形成された複数の細孔642を通して、振動素子5上にある層間絶縁膜61、63を除去するとともに、固定電極51と可動部523との間にある犠牲層90を除去する。これにより、振動素子5が配置された空洞部7が形成されるとともに、固定電極51と可動部523とが離間し、振動素子5が駆動し得る状態となる。
層間絶縁膜61、63および犠牲層90の除去は、例えば、複数の細孔642からエッチング液としてのフッ酸、緩衝フッ酸等を供給するウェットエッチングや、複数の細孔642からエッチングガスとしてフッ化水素酸ガス等を供給するドライエッチングにより行うことができる。
[封止工程]
次に、図16に示すように、被覆層641上に、Al、Cu、W、Ti、TiN等の金属膜等からなる封止層66をスパッタリング法等により形成し、各細孔642を封止する。
[ダイアフラム形成工程]
最後に、図17に示すように、例えば、ドライエッチングを行いて半導体基板21の下面に凹部25を形成する。これにより、周囲よりも薄肉なダイアフラム24が形成される。なお、凹部25を形成する方法としては、ドライエッチングに限らず、ウェットエッチング等であってもよい。
以上の工程により、物理量検出センサー1を製造することができる。なお、物理量検出センサー1が有する半導体回路に含まれるMOSトランジスタ等の能動素子、コンデンサ、インダクタ、抵抗、ダイオード、配線等の回路要素は、上述したキャパシタ81に代表されるように、上述した適宜の工程中(例えば、機能素子形成工程、絶縁膜形成工程、被覆層形成工程、封止層形成工程)途中において作り込んでおくことができる。例えば、第1絶縁膜(シリコン酸化膜)22とともに回路素子間分離膜を形成したり、固定電極51や可動電極52とともにゲート電極、配線等を形成したり、犠牲層90、層間絶縁膜61、63とともにゲート絶縁膜、容量誘電体層、層間絶縁膜を形成したり、配線層62、64とともに回路内配線を形成したりすることができる。
このような製造方法によれば、可動電極52の下地部521と支持部522とを同じ材料(ポリシリコン)を主材料(主成分)として含んでいるため、これらの間に、実質的に、線膨張係数の違いによる残留応力が発生しない。そのため、温度履歴によって周波数特性が変化するヒステリシスを低減することができ、得られた物理量検出センサー1は、優れた検出精度を発揮することができるとともに、その検出精度の経時的な劣化を抑える(低減する)ことができる。特に、土台3をポリシリコンで構成しているため、土台3と、固定電極51および可動電極52とを同じ材料で構成することができるため、これらの間での残留応力の発生を低減することができ、上記効果がより顕著となる。
3.高度計
次に、本発明の物理量検出センサーを備える高度計(本発明の高度計)の一例について説明する。図18は、本発明の高度計の一例を示す斜視図である。
高度計200は、腕時計のように、手首に装着することができる。また、高度計200の内部には、圧力センサーとしての物理量検出センサー1が搭載されており、表示部201に現在地の海抜からの高度、または、現在地の気圧等を表示することができる。表示部201には、さらに、現在時刻、使用者の心拍数、天候等、様々な情報を表示することができるようになっていてもよい。
4.電子機器
次に、本発明の物理量検出センサーを備える電子機器を適用したナビゲーションシステムについて説明する。図19は、本発明の電子機器の一例を示す正面図である。
ナビゲーションシステム300には、図示しない地図情報と、GPS(全地球測位システム:Global Positioning System)からの位置情報取得手段と、ジャイロセンサーおよび加速度センサーと車速データとによる自立航法手段と、圧力センサーとしての物理量検出センサー1と、所定の位置情報または進路情報を表示する表示部301とを備えている。
このナビゲーションシステムによれば、取得した位置情報に加えて高度情報を取得することができる。例えば、一般道路と位置情報上は略同一の位置を示す高架道路を走行する場合、高度情報を持たない場合には、一般道路を走行しているのか高架道路を走行しているのかナビゲーションシステムでは判断できず、優先情報として一般道路の情報を使用者に提供してしまっていた。そこで、本実施形態に係るナビゲーションシステム300では、高度情報を物理量検出センサー1によって取得し、その結果から、一般道路から高架道路へ進入することによる高度変化を検出し、高架道路の走行状態におけるナビゲーション情報を使用者に提供することができる。
なお、本発明の物理量検出センサーを備える電子機器は、上記のものに限定されず、例えば、パーソナルコンピューター、携帯電話、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレーター等に適用することができる。
5.移動体
次いで、本発明の物理量検出センサーを適用した移動体(本発明の移動体)について説明する。図20は、本発明の移動体の一例を示す斜視図である。
図20に示すように、移動体400は、車体401と、4つの車輪402とを有しており、車体401に設けられた図示しない動力源(エンジン)によって車輪402を回転させるように構成されている。このような移動体400には、ナビゲーションシステム300(物理量検出センサー1)が内蔵されている。
以上、本発明の物理量検出センサー、物理量検出センサーの製造方法、高度計、電子機器および移動体を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や、工程が付加されていてもよい。
また、前述した実施形態では、物理量検出センサーを圧力センサーとして用いたものについて説明したが、物理量検出センサーとしては、圧力センサーの他、例えば、加速度センサー等にも適用することができる。
1……物理量検出センサー 2、2’……基板 21……半導体基板 22……第1絶縁膜 23……第2絶縁膜 24……ダイアフラム 241……受圧面 25……凹部
3……土台 4……ギャップ層 41……シリコン酸化膜 42……シリコン窒化膜 421……貫通孔 5……振動素子 51……固定電極 52……可動電極 521……下地部 522……支持部 523……可動部 523a……屈曲部 6……素子周囲構造体 61……層間絶縁膜 611……開口部 612……貫通孔 62……配線層 63……層間絶縁膜 631……開口部 632……貫通孔 64……配線層 641……被覆層 642……細孔 65……表面保護膜 66……封止層 7……空洞部 81……キャパシタ 811……下部電極 812……絶縁膜 813……上部電極 90……犠牲層 91……貫通孔 200……高度計 201……表示部 300……ナビゲーションシステム 301……表示部 400……移動体 401……車体 402……車輪 G……ギャップ

Claims (11)

  1. 撓み変形可能なダイアフラムと、
    前記ダイアフラム上に配置されている可動電極と、を有し、
    前記可動電極は、
    前記ダイアフラム上に配置されている下地部と、
    前記下地部の前記ダイアフラムと反対側に接続されている支持部と、
    前記支持部に支持され、前記ダイアフラムと離間して配置されている可動部と、を有し、
    前記下地部と前記支持部とが同じ材料を主成分に含んでいることを特徴とする物理量検出センサー。
  2. 前記材料は、ポリシリコンである請求項1に記載の物理量検出センサー。
  3. 前記ダイアフラム上に配置され、前記ダイアフラムの平面視にて前記可動部と対向配置されている固定電極を有している請求項1または2に記載の物理量検出センサー。
  4. 前記固定電極は、ポリシリコンを主成分に含んでいる請求項3に記載の物理量検出センサー。
  5. 前記ダイアフラムを有する基板を有し、
    前記基板には、回路が配置されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の物理量検出センサー。
  6. 前記ダイアフラムと前記下地部の間に位置するギャップ層を有している請求項1ないし5のいずれか1項に記載の物理量検出センサー。
  7. 圧力を検出する圧力センサーである請求項1ないし6のいずれか1項に記載の物理量検出センサー。
  8. 撓み変形可能なダイアフラム上に下地部を形成する工程と、
    前記ダイアフラムと離間する可動部、および前記可動部を支持し、前記下地部の前記ダイアフラムと反対側に接続する支持部を形成する工程と、を含み、
    前記下地部と前記支持部とを同じ材料を主成分にして形成することを特徴とする物理量検出センサーの製造方法。
  9. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の物理量検出センサーを備えることを特徴とする高度計。
  10. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の物理量検出センサーを備えることを特徴とする電子機器。
  11. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の物理量検出センサーを備えることを特徴とする移動体。
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