JP2015126374A - 水晶発振器 - Google Patents

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Yoshiyasu Inazawa
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Abstract

【課題】側壁にキャスタレーションを形成した容器本体の幅狭開口部分のメタライズ膜に設けるロウ材を増やすことなく、金属蓋体を金属リングに熱圧着することで、良好に封止した水晶発振器を提供する。
【解決手段】容器本体2の凹部21の開口端面に設ける多層金属膜4を、凹部21の開口端面の幅全面にわたって周回形成した第1段メタライズ膜4aと、第1段メタライズ膜4aの上に、第1段メタライズ膜の幅より狭い幅で第2段メタライズ膜4bを形成する。第2段メタライズ膜4bは、キャスタレーションが形成された部分には設けない。この部分では、第2段メタライズ膜4bが無い分、金属リング5との間の空間に充填されるロウ材が増量される。金属蓋体3が金属リング5に良好に溶着され、金属リング5を固着したロウ材の再溶融がなくロウ材のはみ出しなども生じない。
【選択図】図2

Description

本発明は、表面実装型の水晶発振器に係り、特に、水晶振動子と発振回路等を集積したICチップを凹部に収容した容器本体の開口部に金属蓋体をシーム溶接により封止した水晶発振器に関する。
広く利用されている発振器の典型である表面実装タイプの水晶発振器は、セラミックシートなどの絶縁容器の凹部に水晶振動子と発振回路等を集積したICチップを収容し、凹部の開口を蓋体で封止して構成される。
図6は、従来の水晶発振器の封止構造の一例を説明する展開図であり、図6(a)は金属蓋体(リッド、カバーとも称する、以下単に蓋体)3の斜視図、図6(b)は金属リング(以下、シールリングとも称する)5を容器本体2から取り外して示す斜視図で、容器本体2は平面図として示す展開図、図6(c)は図6(b)の容器本体2のC−C’線に沿って切断して金属リング5と共に示す部分断面図である。金属リング5は容器本体2に取り付けられた状態でICチップの実装、水晶振動子の取り付け収容が行われる。容器を構成する容器本体2と金属リング5、金属蓋体3及び多層金属膜4のみを示し、水晶振動子やICチップなどの内装部品は図示を省略している。
すなわち、多層セラミックシートなどの絶縁材料で凹部(キャビティーとも称する)21を成形した容器本体2の該凹部21に、図示しない水晶振動子やICチップが収容される。この容器本体2の側壁には、壁面の一部を切り欠いた、所謂キャスタレーション11aが複数(この例では一対)形成されている。このキャスタレーション11aの前記金属蓋体3、金属リング5、多層金属膜4などとは電気的に絶縁した所要位置、具体的には多層金属膜4より下側で容器本体の側壁、実装端子13とも離間した位置に水晶振動子検査電極11bが設けられている。図6に示した例では、容器本体2の長辺側の側壁の対向辺のそれぞれにキャスタレーション11aが設けられたものとして示したが、短辺側の側壁、コーナー部の側壁、あるいはこれらの組み合わせとすることもある。
図6(c)に示したように、容器本体2の凹部21の開口端面には三層の多層金属膜4が設けられている。この多層金属膜4は、その上に金属リング5を固着するもので、容器本体2の凹部21の開口端面の上に、先ず第1段メタライズ膜4aが全面形成されている。その上に第2段メタライズ膜4bが第1段メタライズ膜4aの幅より狭い幅(半分の幅程度)で形成されている。そして、これら第1段メタライズ膜4aと第2段メタライズ膜4aを覆ってロウ材膜(以下、単にロウ材とも記す。一般的には銀ロウが用いられる)4cが形成されている。
凹部開口に金属リング5を固着した容器本体2に、水晶振動子やICチップを収納した後、凹部の開口端面の固着されている金属リング5の上に金属蓋体3を固着する。ここでは、金属リング5と金属蓋体3は共にコバール(Fe−Ni−Co合金)の基体にニッケル(Ni)メッキを施したものを用いている。金属リング5に載せた金属蓋体3の固着には、一般的にはシーム溶接法が用いられる。シーム溶接法は、金属蓋体3の金属リング5に重畳する周辺を加圧しながら電流を流し、そのジュール熱で加熱して金属リング5のニッケルメッキ層と金属蓋体3のニッケルメッキ層を溶融することで両者を溶着する。これにより、凹部21に図7で説明する水晶振動子7とICチップ10が封止される。
図7は、図6で説明した水晶発振器の封止構造における課題の説明図であり、金属リングや金属蓋体、及びロウ材を取り去って示す容器本体の平面図である。図8は、金属リング5及び金属蓋体3と共に示す図7のA−A’線に沿った断面図である。また、図9は、金属リング5及び金属蓋体3と共に示す図7のB−B’線に沿った断面図である。図7〜図9において、容器本体2は底壁2aと枠壁2b(下枠壁),2c(上枠壁)のセラミックシートの積層体で凹部21を形成している。
容器本体2の凹部21の開口端面に形成された三層の多層金属膜4は、第1段メタライズ膜4aと、この上に形成された第2段メタライズ膜4b、およびこれら第1段メタライズ膜4aと第2段メタライズ膜4aを覆ってロウ4cが形成されている。このロウ4cは銀ロウを好適とし、第1段メタライズ膜4aと第2段メタライズ膜4bを覆って、金属リングとの間に適正なフィレットを形成する量の適用で行われる。後述するが、図8に示したように形成される適正なフィレットは、溶融したロウ4cで接合される部材の表面に濡れ流れて当該銀ロウが十分な断面積と形状で固化した側面状態となるものである。なお、この種の水晶発振器に関連する従来技術を開示したものとしては、特許文献1、特許文献2、特許文献3を挙げることができる。
特許文献1は、底壁及び枠壁からなる凹状とした容器本体に水晶片を収容し、容器本体の開口端面にタングステンのメタライズ膜にニッケルと金メッキ金属膜を設け、この金属膜を容器本体における開口端面の内周及び外周から離間し、ロウ材を用いたシーム溶接によって前記容器本体と金属カバーとを接合した表面実装用の水晶振動子を開示している。
特許文献2は、積層セラミックからなる底壁と枠壁を有する凹状とした平面視矩形状の容器本体内に少なくとも水晶片を収容し、容器本体の開口端面を周回する金属膜を開口端面の外周端から離間して形成して設け、容器本体の外形よりも小さい金属カバーを金属膜上に金(Au)を含む共晶合金によって接合し、水晶片を密閉封入してなる表面実装用の水晶デバイスを開示する。
特許文献3は、基板と側壁とを備えたパッケージ(容器本体)内に水晶片を格納し、パッケージをリッド(蓋体)で封止する水晶振動子において、側壁上部に、該側壁の厚みより薄い幅を備えたシールリングを設け、このシールリングの内側で、側壁上部の前記シールリングが形成されていない余白領域にリッドを搭載して、シールリングの内側の側面とリッドの外側の側面とを溶接で封止した水晶振動子を開示する。
特開2010−93544号公報 特開2009−124558号公報 特開2013−90316号公報
前記した図8のA−A’断面図に示されたように、ロウ材4cは、キャスタレーションが無い開口端面で適正なフィレットを形成する量で塗布される。しかし、キャスタレーションが形成されている開口端面では、容器本体2の枠壁の厚みと金属リング5の幅とが略同等となる。
そのため、キャスタレーション11aが形成された開口端面において金属リング5との間にはフィレットは殆ど形成されない。その結果、図9中に矢印Fで示したように、金属リング5の固着力が不十分で封止性能の劣化をもたらし、十分な封止効果を奏しなくなる。これらが解決すべき課題となっていた。
上記した課題を解決しようとして、金属リングの固着工程で塗布するロウ材の量を全体として増やすことが考えられる。しかし、ロウ材の増量は容器本体と金属リングの間の層が厚くなることを意味し、発振器の低背化に対して逆効果となる。また、ロウ材のフィレット40が金属リング5との間からからはみ出してキャスタレーションに設けた水晶検査端子と短絡する恐れがあり、さらには容器本体の側壁の内外に不所望な突起などを形成し、内側では水晶振動子の振動空間に干渉し、外側では実装サイズの拡大をもたらす。したがって、大幅なロウ材の増加塗布は好ましくない。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決することにあり、ロウ材を必要以上に増量させることなく、キャスタレーションが形成された部分のロウ材による良好な封止を可能にした水晶発振器を提供することにある。
上記目的は、底壁と枠壁とで凹部が形成された容器本体の該凹部内に水晶振動子およびこの水晶振動子と共に発振回路等を構成する回路が集積されたICチップが格納された水晶発振器における前記凹部が金属蓋体によって封止され、前記容器本体の前記底壁と枠壁の積層方向側壁に、前記枠壁の上端面に達する少なくとも一対のキャスタレーションを有し、前記キャスタレーションの一対のそれぞれに前記水晶振動子の一対の出力端子のそれぞれに接続する水晶振動子検査電極が設けられた水晶発振器において、前記凹部の開口縁を構成する前記枠壁の上端面(開口端面)に当該上端面を周回して多層金属膜を形成し、前記多層金属膜の上に固着された金属リングを介して金属蓋体を熱圧着で固着してなり、前記多層金属膜が前記枠壁の上端面の上に第1段メタライズ膜を形成し、該第1段メタライズ膜の上に第2段メタライズ膜を形成して、最上層にロウ材の膜を有した構成とし、前記一対のキャスタレーションの形成で幅狭とされた前記枠壁の上端面の部分の前記第2段メタライズ膜を欠如させたことを特徴とする。
また、本発明に係る水晶発振器は、前記ロウ材が前記第2段メタライズ膜を含む前記第1段メタライズ膜の全幅と前記金属リングの間にほぼ均一な膜厚で充填してなることを特徴とする。
また、本発明に係る水晶発振器は、前記多層金属膜を構成する前記第1段メタライズ膜を前記凹部の開口縁を構成する前記枠壁の上端面の幅全面にわたって形成し、前記第2段メタライズ膜を前記第1段メタライズ膜の幅より狭い幅で形成したことを特徴とする。
また、本発明に係る水晶発振器は、前記第2段メタライズ膜の幅を前記第1段メタライズ膜の幅のほぼ半分としたことを特徴とする。
また、本発明に係る水晶発振器は、前記多層金属膜を構成する前記第1段メタライズ膜と前記第2段メタライズ膜は、タングステン又はモリブデン、チタン、銀、銅、等の金属、あるいはそれらのマスク印刷、蒸着膜若しくはスパッタ膜の何れかとしたことを特徴とする。
また、本発明に係る水晶発振器は、前記多層金属膜の最上層に設けた前記ロウ材として銀ロウを用いたことを特徴とする。
また、本発明に係る水晶発振器は、前記容器本体を多層のセラミックシートで形成し、前記金属リングおよび前記金属蓋体の基材としてコバールを用いたことを特徴とする。
なお、本発明は、容器本体として、底壁の上のみに凹部を有した、所謂一部屋型構構造、底壁の上下にそれぞれ凹部を有した、所謂二部屋型(H型)構構造、また、一部屋に水晶振動子とICチップを並置したものの何れにも適用できる。
上記における水晶振動子は、単一水晶片でも、また音叉型振動子を用いるものであっても、あるいは他の形式の振動子を用いるものにも同様の封止効果を得ることができる。
本発明によれば、容器本体の側壁にキャスタレーションを形成したことによる金属リング固着幅が他の部分よりも狭いことに起因するロウ材不十分な封止効果の発生を解消できる。すなわち、前記多層金属膜を構成する前記第1段メタライズ膜を前記凹部の開口縁を構成する前記枠壁の上端面の幅全面にわたって形成し、前記第2段メタライズ膜を前記第1段メタライズ膜の幅より狭い幅で形成したことで、当該第2段メタライズ膜幅が少ない分、第1段メタライズ膜と金属リングとの間の空間に封止のための適正な量でロウ材を介在させることができる。
また、本発明に係る水晶発振器は、前記第2段メタライズ膜の幅を前記第1段メタライズ膜の幅のほぼ半分としたことで、キャスタレーション形成部分以外の凹部端面での第1段メタライズ膜と金属リングとの間の空間に封止のための適正な量でロウ材を介在させることができる。
また、本発明に係る水晶発振器は、前記ロウ材の膜を前記第2段メタライズ膜の上を含む前記第1段メタライズ膜の全幅と前記金属リングの間に、適正なフィレットを形成する量で充填したことで、ロウ材のフィレットが金属リングとの間からからはみ出してキャスタレーションの設けた水晶検査端子と短絡する恐れが無くなり、側壁の内外に不所望な突起などを形成して水晶振動子の動作空間に干渉したり、実装サイズの拡大をもたらすことも回避できる。
本発明に係る水晶発振器の実施例1を説明する一部を除去して示す平面図である。 図1のA−A’線に沿った断面図である。 図1のB−B’線に沿った断面図である。 本発明に係る水晶発振器の実施例1を説明する全体断面図である。 本発明に係る水晶発振器の実施例2を説明する容器本体の平面図である。 従来の水晶発振器の封止構造の一例を説明する展開図である。 従来の水晶発振器の封止構造における課題の説明図である。 図7のA−A’線に沿った断面図である。 図7のB−B’線に沿った断面図である。
本発明の実施の形態について、実施例の図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明に係る水晶発振器の実施例1を説明する一部を除去して示す平面図である。図2は、図1のA−A’線に沿った断面図である。そして、図3は、図1のB−B’線に沿った断面図である。また、図4は、本発明に係る水晶発振器の実施例1を説明する全体断面図である。
この水晶発振器1は、容器本体2の凹部21に水晶振動子7とICチップ10を収容してなる。容器本体2の凹部21は、多層金属膜4の上にコバール(Fe,Ni,Co合金)を基材とし、ニッケルメッキ等を施した金属リング5を固着してなり、この金属リング5を介して同じくコバールを基材にしてニッケルメッキ等を施した金属蓋体3をシーム溶接する。シーム溶接は、通電した加圧ローラーで電流を流し、そのジュール熱で溶融固着して封止する。
水晶振動子7は、図4に示したように、水晶片7aの両面に励振電極7b,7cを成膜してなり、それら励振電極7b,7cの延長端を容器本体2の凹部21の内壁に設けた段差に有する水晶保持端子8a,8bに導電性接着剤9で固定保持されている。
容器本体2は、多層のセラミックシートの成形体で構成されている。この実施例の多層セラミックシートは、底壁2aと枠壁2b,2cの三層構造であり、枠壁2b,2cで囲まれる凹部21に上記水晶振動子7が収容されている。また、この凹部21には、水晶振動子と共に発振回路等を構成する回路を集積したICチップ10も収容されている。そして、容器本体2の外側壁の各長辺には、それぞれキャスタレーション11a,11aが形成され、枠壁2bの側壁付近に、図1に示した水晶振動子検査端子11b,11bが形成されている。この水晶振動子検査端子11b,11bは水晶発振器の製造完了後に水晶振動子7の特性を検査するために用いられる。
水晶振動子検査端子11b,11bは、側壁2cの端面に有する多層金属膜4および底壁2aの背面に有する実装端子と電気的に絶縁するため、その形成は底壁2aの下端よりも上方で、底壁2cの上端よりも下方に設けられている。なお、水晶保持端子8a,8bと水晶振動子検査端子11b,11bは多層のセラミックシートの層間に設けた導体パターンとビア、あるいはスルーホール等を通して電気的に接続されている。
容器本体2の凹部21を構成する枠壁2cの開口端面に設けられている多層金属膜4は、本実施例では三層の金属膜からなる。枠壁2cの端面には、先ずタングステン若しくはモリブデン等を好適とする高融点金属膜からなる第1段メタライズ膜4aが凹部の開口端面を周回して形成され、その上に同様の高融点金属膜からなる第2段メタライズ膜2bが形成されている。この第2段メタライズ膜2bは、凹部の開口端の幅(蓋体と平行な方向の幅)よりも狭い幅となっている。第2段メタライズ膜2bの幅は、後述するロウ材の塗布量との関係で、メタライズ膜と金属リング5との間に保持されるロウ材が適正量となるように調整されるが、該略、第1段メタライズ膜4aの幅の半分程度とされる。
本実施例では、キャスタレーション11aが形成された容器本体の開口端面部分では第2段メタライズ膜4bを除去してある。第2段メタライズ膜4bの除去範囲は、凹部の開口端の周回方向長さ方向でのキャスタレーション11aのサイズ(周回方向に沿った幅サイズ)に対応する長さとされる。
図2に示したように、キャスタレーションの無い開口端では第1段メタライズ膜4aと第2段メタライズ膜4bを覆って銀ロウを好適とするロウ材4cが設けられている。このロウ材4cはペースト状の銀ロウ材を適宜のディスペンサ、あるいはマスク印刷による塗布で所定量だけ第1段メタライズ膜4aと第2段メタライズ膜4bの上に設ける。また、図3に示したように、キャスタレーションが形成されている開口端では第1段メタライズ膜4aを覆って銀ロウ4cの膜が設けられる。
この銀ロウ4cの膜は、第1段メタライズ膜4aと第2段メタライズ膜4bの上、および第1段メタライズ膜4aのみの上に設けられる。塗布された銀ロウ4cは、キャスタレーションの無い開口端とキャスタレーションが形成されている開口端とで、一様の盛り上がりで均一な厚みの外形で形成される。キャスタレーションの無い開口端では、第2段メタライズ膜4bが無い分、塗布量が多くなっている。
本実施例により、キャスタレーションが形成されている開口端でのロウ材も、キャスタレーションの無い開口端と同様に、キャスタレーションのために幅狭となっている開口上面でも、金属リング5を介して蓋体3を固着すれば、キャスタレーションを形成した枠壁部分も、他の部分と同様の接合強度が得られ、水晶発振器として十分な封止が達成される。
図5は、本発明に係る水晶発振器の実施例2を説明する容器本体の平面図である。図5は前記の実施例1を説明する図1と略同様であるが、ロウ材4c、金属リン5、金属蓋体3は図示をしていない。本実施例は、キャスタレーション11aを容器本体2の短辺側の側壁に形成されている点を除いて、実施例1と同様の構成となっている。
一対のキャスタレーション11aのそれぞれには、水晶振動子検査端子11bが形成されており、容器本体を構成する底壁と枠壁に設けられた導体パターン、ビアあるいはスルーホール等を通して水晶保持端子8に電気的に接続されている。凹部21の開口端面には、当該開口端面の全幅で全周にわたって第1段メタライズ膜4aが形成されている。この第1段メタライズ膜4aの上に、前記キャスタレーション11aに隣接する部分を除いて、第2段メタライズ膜4bが形成されている。第1段メタライズ膜4aと第2段メタライズ膜4bの幅の関係は実施例1と同様である。
本実施例によっても、キャスタレーション11aが形成されている開口端での銀ロウも、キャスタレーションの無い開口端と同様に、キャスタレーションのために幅狭となっている開口上面でも、金属リング5の上に金属蓋体3を固着すれば、キャスタレーションを形成した枠壁部分も他の部分と同様の接合強度が得られ、水晶発振器として十分な封止が達成される。
以上実施例により説明した本発明の実施の形態に係る水晶発振器は、側壁にキャスタレーションを形成したことによる蓋体の封止性能の低下がなく、金属リングを溶着するロウ材の量を増やすことなく金属蓋体を確実に溶着し、高い信頼性で封止効果を得ることができる。
本発明は、水晶発振器の封止に限るものではなく、側壁にキャスタレーションを有する水晶振動子の容器本体に金属蓋体を封止するものにも同様に適用できる。また、容器本体がセラミックシート以外の材料で構成した水晶発振器等にも適用できることは言うまでもない。
なお、上記実施例では、キャスタレーションが水晶振動子検査端子を設けるためのものとして説明したが、これに限るものではなく、容器本体を構成する絶縁部材を超えて内装電極パターン、あるいは容器本体の背面に設けた実装端子などの外部接続端子との間を接続する導体路を形成するものであっても同様である。
1・・・水晶発振器、2・・・容器本体,2a・・・底壁、2b・・・枠壁下枠壁)、2c・・・枠壁(上枠壁)、3・・・蓋体(金属カバー)、4・・・多層金属膜、4a・・・第1段メタライズ膜、4b・・・第2段メタライズ膜、4c・・・ロウ材(銀ロウ)、40・・・フィレット、5・・・金属リング(封止リング)、7・・・水晶振動子、7a・・・水晶片、7b,7c・・・励振電極、8・・・水晶保持端子、9a,9b・・・導電性接着剤、10・・・ICチップ、11a・・・キャスタレーション(切り欠き)、11b・・・水晶振動子検査端子、12・・・ビアホール(内部に導体を有する)、13・・・実装端子、21・・・凹部。

Claims (7)

  1. 底壁と枠壁とで凹部が形成された容器本体の該凹部内に水晶振動子およびこの水晶振動子と共に発振回路等を構成する回路が集積されたICチップが格納され、前記凹部が蓋体によって封止された水晶発振器であって、
    前記容器本体の前記底壁と枠壁の積層方向の側壁に、前記枠壁の上端に達する少なくとも一対のキャスタレーションを有し、
    前記一対のキャスタレーションのそれぞれに、前記水晶振動子の一対の出力端子のそれぞれに接続する水晶振動子検査電極が設けられており、
    前記凹部の開口縁を構成する前記枠壁の開口端面には、当該開口端面を周回して多層金属膜が形成され、
    前記多層金属膜の上に固着された金属リングに熱圧着で固着された金属蓋体を有し、
    前記多層金属膜は、前記枠壁の上端面の上に第1段メタライズ膜が形成され、該第1段メタライズ膜の上に第2段メタライズ膜が形成され、最上層に前記金属リングを固着するロウ材膜を有しており、
    前記一対のキャスタレーションの形成で幅狭とされた前記枠壁の開口端面の部分では、前記第2段メタライズ膜が欠如されていることを特徴とする水晶発振器。
  2. 請求項1において、
    前記ロウ材膜は、前記第2段メタライズ膜の上層を含む前記第1段メタライズ膜の全幅と前記金属リングの間に、前記第2段メタライズ膜を含む前記第1段メタライズ膜の全幅と前記金属リングの間の膜厚がほぼ均一になるように充填されていることを特徴とする水晶発振器。
  3. 請求項1又は2において、
    前記多層金属膜を構成する前記第1段メタライズ膜は前記凹部の開口端面の幅全面にわたって形成され、
    前記第2段メタライズ膜は前記第1段メタライズ膜の幅より狭い幅で形成されていることを特徴とする水晶発振器。
  4. 請求項3において、
    前記第2段メタライズ膜の幅は前記第1段メタライズ膜の幅のほぼ半分であることを特徴とする水晶発振器。
  5. 請求項1乃至4の何れかにおいて、
    前記多層金属膜を構成する前記第1段メタライズ膜と前記第2段メタライズ膜は、タングステン又はモリブデン、チタン、銀、銅あるいはそれら金属を含む材料をマスク印刷した膜、蒸着膜、若しくはスパッタ膜の何れかであることを特徴とする水晶発振器。
  6. 請求項1乃至5の何れかにおいて、
    前記多層金属膜の最上層に設けられた前記ロウ材膜は銀ロウ膜であることを特徴とする水晶発振器。
  7. 請求項1乃至6において、
    前記容器本体は、多層のセラミックシートで形成されており、前記金属リングおよび前記金属蓋体の基材はコバールであることを特徴とする水晶発振器。

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