JP2015125647A - 情報通信プログラム、情報通信装置及び配信サーバ - Google Patents

情報通信プログラム、情報通信装置及び配信サーバ Download PDF

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Abstract

【課題】参加者がリアルタイムでイベントに対する反応を得て、その反応をイベントの提供者側が即座に利用できるとともに、参加者同士も共感を得ることができる。【解決手段】送受信部100、入力部110、出力部120に接続された情報通信装置Pに、あらかじめ設定されたイベントの実施中に、イベントの参加者から、入力部110を介して、所定の入力操作が行われた場合に、イベントに対する反応を示す反応データを生成する反応データ生成処理と、反応データを、送受信部100が外部に送信する送信処理と、送受信部100が外部から受信した反応データを、参加者の反応の程度を示す態様で出力部120に出力させる出力制御処理と、を実行させる。【選択図】図5

Description

本発明は、たとえば映画、コンサート、セミナーなどのイベントにおいて、参加者の反応を得るための情報通信技術に関する。
映画、コンサート、セミナーなどのイベントの主催者や演者は、観衆や聴衆等の参加者からの反応を得ることで、過去のイベントの評価、次回のイベントの改善に役立てることができる。
このような反応は、所定の質問等を記載した用紙を参加者に配布し、イベント終了後に、回答や感想等を記入してもらった用紙を回収するアンケートの形により取得することが多い。また、イベント終了後に、参加者に、ウェブサイトから回答や感想等を入力してもらうことにより、反応を収集することも可能である。
さらに、特許文献1には、携帯端末を用いて、映画を視聴中の視聴者からリアルタイムでアンケートの回答を収集し、イベント終了後に、視聴者が面白いと感じた場面やつまらないと感じた場面などを特定できるアンケートシステムが開示されている。
特許第5150793号公報
以上のような参加者からの反応の収集は、イベント終了後の分析には役立つ。しかしながら、イベントの開催中における参加者の反応を、リアルタイムで演者又は他の参加者が共有することはできなかった。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するもので、その目的は、リアルタイムでイベントに対する反応を得て、その反応をイベントの提供者側が即座に利用できるとともに、参加者同士も共感を得ることができるコミュニケーションツールとなる情報通信技術を提供することにある。
以上のような目的を達成するために、本発明の情報通信プログラムは、送受信部、入力部、出力部に接続されたコンピュータに、あらかじめ設定されたイベントの参加者からの反応を、入力部から入力するための入力モードが複数設定され、イベントの参加者及び提供者の少なくとも一方に、前記反応を出力部から出力するための出力モードが複数設定され、イベントに応じて、前記入力モードを選択する入力モード選択処理、前記出力モードを選択する出力モード選択処理と、イベントの実施中に、イベントの参加者から、入力部を介して、選択された入力モードによる入力操作が行われた場合に、イベントに対する反応を示す反応データを生成する反応データ生成処理と、外部との間で前記反応データを、送受信部に送信又は受信させる送受信処理と、入力操作を行った参加者、その他の参加者及びイベントの提供者のいずれかに、反応をリアルタイムで又は反応をタイムコードとともに伝達できるように、前記反応データに基づく反応を、選択された出力モードで出力部に出力させる出力制御処理と、を実行させることを特徴とする。
この発明は、上記の各処理の機能を実現する情報通信装置として捉えることもできる。
他の態様は、前記出力モードは、前記出力制御処理が、出力部としてのバイブレータを、反応データに応じて作動させるモードを含むことを特徴とする。
他の態様は、前記出力制御処理は、入力を行った参加者と、その他の参加者の反応をともに出力することを特徴とする。
他の態様は、周囲の音声のレベルに応じて、前記バイブレータの作動を抑制する抑制処理を行うことを特徴とする。
他の態様は、前記反応データ生成処理は、入力操作に応じた量的情報を生成する処理を含み、前記反応を出力部から出力する態様は、前記量的情報を識別可能な態様であることを特徴とする。
他の態様は、前記反応データは、反応の有無によって評価を判断できるものであることを特徴とする。
他の態様は、前記反応を出力部から出力する態様は、イベントの提供者が期待する反応の程度を示す態様であることを特徴とする。
他の態様は、前記出力モードは、出力部としての表示装置に、反応データに応じた表示をさせるモードを含むことを特徴とする。
他の態様は、前記出力モードは、出力部としての音声出力装置に、反応データに応じた音声を出力させるモードを含むことを特徴とする。
他の態様は、前記入力操作は、入力部としてのタッチパネルにより検出されるタップ操作及びスライド操作の少なくとも一方であることを特徴とする。
他の態様は、前記入力操作は、入力部としての加速度センサにより検出される傾き及び動きの少なくとも一方であることを特徴とする。
他の態様は、現在の位置データとともに、当該位置データに対応するイベントに関するイベントデータの要求を前記送受信部に送信させる要求部を有することを特徴とする。
他の態様は、前記入力部が所定の入力操作を受け付けている場合に、前記送受信部による通信の少なくとも一部を制限する制限処理を行うことを特徴とする。
他の態様は、前記反応データを記憶する反応データ記憶処理と、前記イベントの音声及び映像の少なくとも一方を記録した記録データを記憶する記録データ記憶処理と、前記反応データと前記記録データを前記出力部に再生させる再生処理と、を実行させることを特徴とする。
他の態様は、送受信部、入力部、出力部に接続されたコンピュータに、あらかじめ設定されたイベントの参加者からの反応を、入力部から入力するための入力モードが複数設定され、イベントに応じて、前記入力モードを選択する入力モード選択処理と、イベントの実施中に、イベントの参加者から、入力部を介して、選択された入力モードによる入力操作が行われた場合に、イベントに対する反応を示す反応データを生成する反応データ生成処理と、前記反応データを、前記送受信部に送信させる送信処理と、を実行させることを特徴とする。
他の態様は、送受信部、入力部、出力部に接続されたコンピュータに、あらかじめ設定されたイベントの参加者からの反応を、出力部から入力するための出力モードが複数設定され、イベントに応じて、前記出力モードを選択する出力モード選択処理と、送受信部が、あらかじめ設定されたイベントの実施中に、イベントの参加者のイベントに対する反応を示す反応データを外部から受信した場合に、反応をリアルタイムで伝達できるように、前記反応データに基づく反応を、選択された出力モードで出力部に出力させる出力制御処理と、を実行させることを特徴とする。
他の態様である配信サーバは、情報通信装置に、ネットワークを介して接続された送受信部と、前記送受部が、位置データとともに、当該位置データに対応するイベントに関するイベントデータの要求を受信した場合に、イベントデータを配信するデータ配信部を有することを特徴とする。
以上のような本発明によれば、参加者がリアルタイムでイベントに対する反応を得て、その反応をイベントの提供者側が即座に利用できるとともに、参加者同士も共感を得ることができるコミュニケーションツールとなる情報通信技術を提供することができる。
実施形態における情報通信システムを示す全体構成図 実施形態における配信サーバを介した接続態様を示すブロック図 実施形態における1対1の接続態様を示すブロック図 実施形態における1対多の接続態様を示すブロック図 情報通信装置の構成を示すブロック図 配信サーバの構成を示すブロック図 反応の入力処理の手順を示すフローチャート 反応の入力処理を示すシーケンス図 反応データの受信準備処理を示すシーケンス図 反応データの受信処理を示すシーケンス図 配信サーバからの反応データの受信処理を示すシーケンス図 タップモードにおけるユーザインタフェースを示す図 タップモードにおけるユーザインタフェースを示す図 反応の変化を画面表示させた例を示す図 回数変動による振動パターンを示す図 周期変動による振動パターンを示す図 画面に触れる位置に応じて振動周期を変えるフィードバックを示す図 画面に触れる位置に応じて振動時間を変えるフィードバックを示す図 反応入力値の振動に共有反応値の振動が加わる例を示す図 反応入力値の振動に共有反応値の振動が加わる場合の周期を求める式の例を示す図 反応入力値と共有反応値を合わせて周期を求める式の例を示す図 タップによる反応の入力と出力の例を示す図 周囲の状況に応じて振動を強める例を示す図 周囲の状況に応じて振動を抑制する例を示す図 周囲の状況に応じて振動を抑制する場合のフローチャート レコメンのための解析を示す説明図 イベント記録データと反応の再生態様を示す説明図 イベント記録データと反応の再生態様を示す説明図 プレゼンテーションにおける使用態様を示す説明図 反応のグラフ表示を示す説明図 ライブ会場での反応の表示例を示す説明図 治療中の反応の入力と表示例を示す説明図
本発明を実施するための形態(以下「本実施形態」と呼ぶ)について、図面を参照して具体的に説明する。なお、本実施形態は、コンピュータとしてのスマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス等の情報通信装置を、プログラムで制御することで実現できる。この場合のハードウェアやプログラムの実現態様は各種変更可能である。
例えば、以下に説明する情報通信装置Pは、典型的には、スマートフォンにアプリケーションプログラム(以下、単に、アプリと呼ぶ)をインストールすることにより構成できる。このため、後述する各部の処理に必要な設定、演算式、パラメータ等は、アプリに含まれ、これらをあらかじめ内蔵の若しくはリムーバブルなメモリが記憶している。後述する記憶部220は、このようなメモリの記憶領域の一部として構成できる。また、以下の説明では、主として、ローカルなインストールを必要とするアプリの例で説明しているが、Webサーバとの連携によるWebアプリであっても適用可能である。
また、本発明は、上記のようなプログラム、そのようなプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記憶媒体としても把握できる。以下の説明では、本実施形態の各機能をブロックで図示した仮想的ブロック図を用いる。
[1.構成]
[1−1.概要]
まず、本実施形態は、図1に示すように、ネットワークNを介して互いに情報の送受信が可能な配信サーバS、複数の情報通信装置P1、P2、…によって構成される。ユーザは、情報通信装置P1を用いて、イベントの開催中に、気に入った場面等においてタップ等の入力操作を行う。すると、通信方法の選択に応じて、以下のような処理がなされる。イベントとしては、映画、演劇、コンサート、ライブ、セミナー、講義、講演、冠婚葬祭、スポーツ、ゲーム、マッサージ、カイロプラクティック、歯科治療等、特定の期間、特定のコンテンツを提供する提供者と、この提供を受ける参加者とが存在する集まりを意味する。コンテンツには、施術等の一対一のサービスも含まれる。
また、反応としては、イベントの提供者が、参加者に期待する反応とする。例えば、イベントのコンテンツに対する肯定的な評価として設定されているものとする。一般的なコンテンツの場合、面白い、喜び、笑い、泣き、驚き、興奮、心地良い、称賛、喝采という反応である。ホラー、スリル、サスペンス等の要素が含まれるコンテンツの場合には、恐怖についても、肯定的な評価に含まれる。このような反応は、反応があった場合には肯定的な評価がなされ、反応がなかった場合には肯定的な評価がなされなかったというように、反応の有無だけで、評価を判断できる単純なものであることが好ましい。
(配信サーバを介する場合)
図2に示すように、情報通信装置P1が、入力操作に応じた反応データを、インターネット等のネットワークを介して、配信サーバSに送信する。配信サーバSは、あらかじめ登録されたイベントの講演者、演者等の現場での提供者(以下、単に演者とする)が所持する情報通信装置P2に、反応データを送信する。すると、情報通信装置P2は、タップ操作に応じた振動等をするため、イベント中にリアルタイムの反応が得られる。配信サーバSにおいては、反応データを分析することにより、参加者へのレコメンド等の情報提供に役立てることができる。
なお、配信サーバSと情報通信装置P2との送受信のためのプロトコルとしては、HTTP Polling or PUSHを適用するとよい。これを利用すると、送信側から送信された反応データを、即時的かつ連続的に伝達でき、リアルタイム性が高まるのでよい。なお、本実施形態において、リアルタイムという場合、入力と出力のタイミングが人間にとって同時と感じられる程度であることをいうが、装置や通信手段の速度や遅延により、入力と出力に多少のタイミングの相違が生じている場合も含まれる。
なお、イベントの会場等の現場で、インターネット等の接続が制限されている場合には、情報通信装置P1は、時系列で反応データを記憶しておき、イベント終了後、接続可能となってから送信する。送信された反応データに基づいて、配信サーバSにおける分析、情報通信装置P2における振動等の反応が得られる。
(情報通信装置同士の場合)
図3に示すように、情報通信装置P1が、入力操作に応じた反応データを、WiFi Direct、Bluetooth(登録商標)等のネットワークにより、他者の情報通信装置P2に直接送信する。すると、情報通信装置P2は、タップ操作に応じた振動等をするため、イベント中にリアルタイムの反応が得られる。
なお、他者の情報通信装置P2は、演者の所持するものであっても、一緒にイベントに参加した仲間が所持するものであってもよく、さらに、単数であっても複数であってもよい。つまり、図4に示すように、多数の聴衆等の参加者の情報通信装置P1が、ルータ、ローカルサーバを介したWiFi等のローカルネットワークにより、演者の情報通信装置P2に送信する。これにより、演者の情報通信装置P2は、タップ操作に応じた振動等により、イベント中にリアルタイムの反応が得られる。参加者の情報通信装置P1が多数あり、反応データが集中することにより帯域が圧迫される場合には、待ち時間の設定や時刻で割り振る等により、各情報通信装置P1が順に接続されるようにしてもよい。
[1−2.情報通信装置]
情報通信装置P1、P2、…PN(以下、単に情報通信装置Pとする)は、図5に示すように、一般的なスマートフォン等の携帯電話が備える送受信部100、入力部110、出力部120を有する。
(送受信部)
送受信部100は、ネットワークNを介して、配信サーバS及び他の情報通信装置Pとの間で情報を送受信する処理部である。ネットワークNは、多対1、多対多、1対1のいずれの関係でもよい。たとえば、送受信部100は、携帯電話の基地局及びWiFi等の無線LANを介したインターネットへの接続機能、WiFi等の無線LAN、WiFi Direct等による情報通信装置Pの相互接続機能を有する。
(入力部)
入力部110は、ユーザが、本実施形態の処理、操作に必要な情報を入力する入力装置である。この入力部110は、タッチセンサ111、加速度センサ112、マイク113、カメラ114を有する。
タッチセンサ111は、後述するディスプレイ121に構成され、表面への接触を感知するセンサであり、タップ、スライド等の入力操作を可能とする。タップは、指で表面を短くタッチすることであり、スライドは表面を指で触れながら移動させることである。但し、タップは表面に触れている時間が短い操作、スライドは表面に触れている時間が長い操作を便宜的に示したに過ぎず、フリック、スワイプ等の他の呼び名であってもよい。
加速度センサ112は、傾き及び振動を感知して、傾きや振動の程度に応じた電気信号に変換するセンサである。マイク113は、音声信号を電気信号に変換する入力装置である。カメラ114は、静止画若しくは動画を撮像して、画像データ、動画データとして入力する入力装置である。
(出力部)
出力部120は、ユーザが、本実施形態の処理、操作に必要な情報を出力する出力装置である。この出力部120は、ディスプレイ121、バイブレータ122、音声出力部123を有する。
ディスプレイ121は、ユーザが視覚的に認識する画像(静止画、動画、テキスト等を含む)を表示する表示装置である。本実施形態では、ディスプレイ121は、後述するように、タッチセンサ111による入力のためのインタフェース、参加者の反応の程度を視覚的に示す表示を行うことができる。
バイブレータ122は、モータを駆動源として、振動を発生させる装置である。本実施形態では、バイブレータ122は、参加者の反応の程度に応じた振動を生じさせることができる。音声出力部123は、ユーザが聴取する音声を出力するスピーカ、イヤホン、ヘッドホン等の出力装置である。本実施形態は、音声出力部123は、参加者の反応の程度に応じた音声を出力することができる。
上記のような送受信部100、入力部110、出力部120は、スマートフォン等に一般的に備えられているものを使用することができる。さらに、情報通信装置Pは、反応データ生成部200、要求部210、記憶部220、イベント選択部230、出力制御部240、入力モード選択部310、出力モード選択部320、抑制部330を有する。
(反応データ生成部)
反応データ生成部200は、入力部110からの所定の入力操作に応じて、反応データを生成する処理部である。所定の入力操作は、タッチセンサ111のタップ操作、スライド操作、情報通信装置Pを傾ける操作、情報通信装置Pを振る操作を含む。
反応データは、イベントの参加者が、イベントの実施中に、イベントに対する反応を示すデータである。この反応データは、所定の入力操作がどの程度の量で行われたかを示す量的情報を含む。量的情報としては、例えば、タップの回数、スライドの時間、スライドの距離、傾けた回数、傾きの角度、動かした回数等を含む。
回数の情報としては、入力操作が行われる度に、1回の入力がなされたことを示す情報であっても、所定時間内に何回の入力がなされたことを示す情報であっても、入力の周期を示す情報であってもよい。さらに、各反応データ又は反応データに含まれる各入力には、タイマから取得する時間データ212に基づいて、タイムコードが付与される。これにより、反応データを時系列で並べて分析することが可能となる。なお、反応データの生成処理の一部は、配信サーバS、受信側の情報通信装置Pにおいて行ってもよい。例えば、送信側では、1回の入力がなされたことのみを生成して送信し、これを受信した配信サーバS又は情報通信装置Pにおいて、所定時間の入力の回数、入力の周期等を求めて、後述するように反応として出力するようにしてもよい。
(要求部)
要求部210は、配信サーバSに、各種の要求を出力する処理部である。要求部210が要求する情報は、アプリ要求データ、イベントデータ、イベント指定、過去反応データが含まれる。アプリ要求データは、本実施形態のアプリのダウンロードを要求するデータである。イベントデータは、イベントの名称、開催場所、開催日時等のイベントを特定する情報を含む。開催場所は、イベントを開催する会場の名称、住所、GPSによる位置情報から特定可能な座標情報を含む。開催日時は、開催日、開始時間、終了時間の情報を含む。さらに、イベントについて、後述する入力モード及び出力モードを特定する情報、送受信部100による外部との通話等の通信制限の有無、ディプレイ121のバックライトの発光制限の有無についての情報も含む。入力モード、出力モードを特定する情報は、同一のイベントであっても、開催する時間帯や地域によって異なっていてもよい。なお、イベントデータの要求には、GPSから取得した情報通信装置Pの現在の位置データ211を含めることができる。
(記憶部)
記憶部220は、本実施形態の処理に必要な情報を記憶する処理部である。記憶部220が記憶する情報としては、イベントデータ、リアルタイム反応データ、過去反応データ、イベント記録データを含む。イベントデータは、上記のように、要求部210からの要求に応じて、配信サーバSから送信されてきたものを、送受信部100が受信して、記憶する。
リアルタイム反応データは、イベントの開催中に、配信サーバS又は他の情報通信装置Pから送信され、送受信部100が受信した反応データである。この反応データは、例えば、反応の累積回数、所定時間毎の反応の回数又はその平均値、反応の周期等の量的情報とすることが考えられる。反応の回数は、単一の情報通信装置Pからの反応であっても、複数の情報通信装置Pからの反応の総計であってもよい。過去反応データは、過去に開催されたイベントの反応データであり、配信サーバS又は他の情報通信装置Pが記憶している。過去反応データは、要求部210からの要求に応じて、配信サーバS又は他の情報通信装置Pから送信されてきたものを、送受信部100が受信して記憶する。
イベント記録データは、イベントの開催中に、マイク113により集音した音声データ、カメラ114により撮像した静止画データ、動画データを記録したデータである。このイベント記録データも、タイマから取得する時間データ212と関連付けて記憶される。なお、イベント記録データは、映画、音楽などのように、あらかじめデータとして存在するコンテンツとすることもできる。
(イベント選択部)
イベント選択部230は、入力部110からの入力に応じて、記憶部220から、特定のイベントに関する情報を選択する処理部である。例えば、ディスプレイ121に表示された複数のイベントデータの中から、所望のイベントがタッチされた場合に、そのイベントを選択する。また、イベント記録データのうち、過去の特定のイベントのデータを選択することができる。
(出力制御部)
出力制御部240は、出力部120を制御する処理部である。出力制御部240は、表示制御部241、バイブレータ制御部242、音声制御部243、再生制御部244を有する。
表示制御部241は、反応の程度を示すディスプレイ121の表示を制御する処理部である。この表示制御部241は、ディスプレイ121に、参加者が反応を入力するための表示、反応の程度を示す表示をさせる処理部である。反応を入力するための表示は、参加者がタッチセンサ111に触れて、タップやスライドによって反応を入力するための領域を示す表示である。反応の程度を示す表示は、タップ等の反応の回数を数字で示すカウント表示、時系列での変化をグラフ化したグラフ表示を含む。
なお、反応の程度を示す表示は、他の参加者からの反応データに基づく表示をさせる場合のみならず、参加者自身が自己の情報通信装置Pから入力した反応データに基づくフィードバック表示をさせる場合も含む。カウント表示やグラフ表示のより具体的な例は、後述する。なお、表示制御部241は、上記以外にも、タッチセンサ110により操作可能なユーザインタフェースの表示を制御する。
バイブレータ制御部242は、反応の程度を示すバイブレータ122の作動を制御する処理部である。このバイブレータの作動は、単に、反応がある毎に振動を発生させる態様でもよいが、後述の具体例で示すように、振動の回数を変動させる態様、周期を変動させる態様とすることもできる。また、反応の程度を示す振動は、他の参加者からの反応データに基づく振動をさせる場合のみならず、参加者自身が自己の情報通信装置Pから入力した反応データに基づいて振動をさせるフィードバックも含む。
音声制御部243は、反応の程度を示す音声出力部122の出力音声を制御する処理部である。この出力音声は、単に、反応がある毎に音声を発生させる態様でもよいが、後述の具体例で示すように、音声の回数を変動させる態様、音声の周期を変動させる態様とすることもできる。拍手や笑い声とすることもできる。また、反応の程度を示す音声は、他の参加者からの反応データに基づく音声出力をさせる場合のみならず、参加者自身が自己の情報通信装置Pから入力した反応データに基づいて音声出力をさせるフィードバックも含む。
再生制御部244は、イベント選択部230により選択されたイベンド記録データを再生させる処理部である。つまり、再生制御部244は、イベント記録データである音声、静止画、動画を、ディスプレイ121や音声出力部123に出力することにより再生させる。このとき、反応の程度を示す表示、振動、音声を、イベントの経過に同期させて再生する。より具体的な態様は、後述する。
(入力モード選択部)
入力モード選択部310は、イベントデータに応じて、参加者が反応を入力する態様である入力モードを選択する処理部である。入力モードとしては、例えば、タッチセンサ111に対するタップによるタップモード(スライドによるスライドモードが設定されていてもよい)、加速度センサ112による傾き検出の傾き検出モード、加速度センサ112による動き検出の動き検出モードがある。入力モードは、複数のモードを同時に併用できるように、複数選択できるようにしてもよい。参加者が、入力部110から、所望の入力モードを選択、変更できるようにしてもよい。
(出力モード選択部)
出力モード選択部320は、イベントデータに応じて、反応を出力する態様である出力モードを選択する処理部である。出力モードとしては、例えば、ディスプレイ121の表示によるディスプレイモード、バイブレータ122の振動によるバイブレータモード、音声出力部123による音声出力によるサウンドモードがある。出力モードは、複数のモードを同時に併用できるように、複数選択できるようにしてもよい。参加者又は提供者が、入力部110から、所望の出力モードを選択、変更できるようにしてもよい。
(抑制部)
抑制部330は、反応データを受け付ける場合に、ディスプレイ121のバックライトの光量を抑えるバックライト制御部331と、送受信部110による外部との通信を抑制する電波制御部332、バイブレータ122による振動を抑制する振動抑制部333を有する。この抑制部330による抑制をすべきか否かは、イベントデータ又は外部の状況に基づいて決定することができる。
[1−3.配信サーバ]
配信サーバSは、図6に示すように、アプリの提供者、イベントの提供者等において管理されるサーバである。この配信サーバSは、記憶部410、配信制御部420を有する。
(記憶部)
記憶部410は、配信用の情報を記憶する処理部である。この記憶部110は、アプリ、ユーザプロファイル、イベントデータ、反応データ、解析データを記憶する。アプリは、本実施形態のアプリである。ユーザプロファイルは、アプリ配信時等に登録されるユーザの属性情報を記録したデータである。イベントデータ、反応データは、上記の通りである。解析データは、反応データを解析した結果を示すデータである。これらの具体例は、後述する。
(配信制御部)
配信制御部420は、送受信部421、要求取得部422、データ配信部423、反応データ受信部424、反応データ解析部425、検索部426を有する。
送受信部421は、ネットワークNを介して、情報通信装置P及び他のサーバとの間で情報を送受信する処理部である。たとえば、送受信部421は、インターネットへの接続機能を有する。
要求取得部422は、情報通信装置Pからの要求を取得する処理部である。要求は、アプリのダウンロード要求、イベントデータの要求、イベントの指定要求、反応データの要求、解析データの要求等がある。データ配信部423は、情報通信装置Pからの要求に応じて、要求されたデータを配信する処理部である。
反応データ受信部424は、参加者の情報通信装置Pから送信された反応データを受信する処理部である。受信した反応データは、記憶部410が記憶する。
反応データ解析部425は、過去の反応データを解析する処理部である。この解析は、後述するように、ユーザプロファイルに基づいて、参加者の傾向を求めることにより行う。解析データは、記憶部410が記憶する。検索部426は、記憶部410から各部の処理に必要な情報を検索する処理部である。
[2.作用]
以上のような本実施形態の処理の一例を、図7〜図10に従って説明する。なお、以下のような手順による処理方法も、本発明の一態様である。
[2−1.反応の入力]
イベント参加者による反応の入力処理を、図7のフローチャート、図8のシーケンス図に沿って説明する。なお、各情報通信装置Pは、あらかじめ配信サーバSに対する要求により、本実施形態のアプリのダウンロード及びインストールを完了しているものとする。また、配信サーバSにおける記憶部410には、アプリの要求時にユーザが登録した属性情報がユーザプロファイルとして登録されている。
まず、参加者がアプリの起動操作を行うと、アプリが起動して設定の初期化を行い、送受信部100はインターネットへの接続を行う(ステップS101)。要求部210は、GPSからの位置データ211を取得する(ステップS102)。そして、要求部210は、配信サーバSへのイベントデータの要求を、送受信部100に送信させる(ステップS103)。この要求には、現在の位置データ211が含まれている。
図6に示すように、配信サーバSの送受信部421が受信したイベントデータの要求を、要求取得部422が取得すると、検索部426は、要求に含まれる位置データと現在時刻に基づいて、イベントデータを検索する。例えば、開催場所が位置データから所定の範囲内であって、開催時間が現在時刻から所定の時間内におけるイベントが検索される。データ配信部423は、検索されたイベントデータを、要求のあった情報通信装置Pに配信する。
情報通信装置Pの送受信部は、配信されたイベントデータを受信して、記憶部220が記憶する。そして、表示制御部241は、イベントデータの一覧を、ディスプレイ121に表示させる(図7のステップS104)。参加者が、表示された一覧の中から所望のイベントを選択すると、表示制御部241がパスコードの入力フォームをディスプレイ121に表示させて、入力を待つ(ステップS105のNO)。
参加者は、ユーザプロファイル登録時等に、あらかじめ設定したパスコードを入力することにより、所望のイベントの指定要求を入力する(ステップS105のYES)。送受信部100は、イベントの指定及びパスコードを配信サーバSに送信し、これを受信した配信サーバSは、参加者からの反応データの入力の受け付けを開始することを示すイベント指定応答を返信する。これにより、参加者は、指定したイベントにおいて、アプリを使用した反応の入力が可能となる。
なお、参加者は、入力部110を用いて、いずれの入力モードにより反応を入力するかを指定することができる。つまり、入力部110の指定に応じて、入力モード選択部310は、タップモード、傾き検出モード、動き検出モードを選択し、選択されたモードによる反応入力を可能とする。
参加者は、さらに、配信サーバS経由でリアルタイムに反応データを送受信するか、ユーザ間でのみリアルタイムで反応データを送受信するかを選択する(ステップ106)。配信サーバS経由で反応データを送受信する場合には、そのままインターネット接続を継続する(ステップS106のNO)。ユーザ間で反応データを共有する場合には(ステップS106のYES)、ユーザ間でのネットワーク接続に切り替える(ステップS107)。つまり、所望の参加者とのWiFi Direct等の相互通信に切り替える。
また、抑制部330は、イベントデータに基づいて、通話制限又は発光制限が必要な会場と判定した場合(ステップS108のYES)、電波をOFF又はバックライトの発光を弱くする(ステップS109)。抑制部330は、通話制限又は発光制限が必要な会場ではないと判定した場合(ステップS108のNO)、電波及び発光の抑制は行わない。
このような準備をした後、イベントが開始から終了までの間、入力部110は、参加者から、あらかじめ入力モード選択部310により選択されたモードによる所定の入力が行われることを待つ(ステップS110のNO)。
入力部110から、所定の入力が行われた場合(ステップS110のYES)、反応データ生成部200が反応データを生成し、送受信部100が、配信サーバS又は相互接続された参加者の情報通信装置Pに、タイムコードとともに送信する(ステップS111)。後述するように、これを受信した情報通信装置Pにおいては、バイブレータ等、選択されたモードによる反応を出力する。
なお、通話制限により外部との通信ができない場合には、反応データ生成部200が生成した反応データは、リアルタイム反応データとして、記憶部220が記憶する。この記憶された反応データは、イベント終了後、外部との通信が可能となった時に、送受信部100が配信サーバSに送信し、記憶部410が記憶する。
なお、イベント開催中に、参加者は、マイク113による録音、カメラ114による撮像を行うことができる。録音されたイベントの開催中の音声データ、撮像された静止画データ、動画データは、リアルタイム反応データ及び時間データとともに、記憶部220が記憶する。
参加者は、イベントの開催中、終了操作を行わない限り(ステップS112のNO)、ステップS110〜S111の処理を繰り返す。そして、イベントが終了して終了操作を行うと(ステップS112のYES)、処理を終了する。
[2−2.反応データの受信]
上記の反応データを受信する演者又は参加者側の処理を、図9〜図11のシーケンス図を参照して説明する。なお、図9に示すアプリ起動からイベント指定応答までの処理は、図7及び図8に示した送信側の処理と同様であるために、説明を省略する。
なお、演者又は参加者は、入力部110を用いて、いずれの出力モードにより反応を出力するかを指定することができる。つまり、入力部110の指定に応じて、出力モード選択部320は、ディスプレイモード、バイブレータモード、サウンドモードを選択し、選択されたモードによる反応出力を可能とする。
さらに、このような反応データの受信側の設定は、反応データを入力する情報通信装置Pにおいても行うことができる。つまり、参加者は、同一の情報通信装置Pにおいて、反応の入力及び出力を行う設定を行うことにより、自らの反応の入力をしつつ、他者の反応の出力を得ることができる。
次に、図10に示すように、演者又は参加者は、入力部110を用いて、送受信部100により接続するネットワークNを選択する。外部との接続が可能な場合には、携帯電話の基地局を介したインターネット接続、又は内部に設置された無線LANルータを介したWiFiによるインターネット接続を行う。
内部の情報通信装置Pのみで接続する場合には、無線LANルータを介したWiFi接続、特定の情報通信装置Pのみとの相互接続を行う場合には、WiFi Directによる接続を行う。
また、抑制部330は、イベントデータに基づいて、通話制限又は発光制限が必要な会場と判定した場合、通話用の電波又はバックライトの発光を抑制する。抑制部330は、通話制限又は発光制限が必要な会場ではないと判定した場合、抑制は行わない。
そして、送受信部100は、イベントの開催中に、リアルタイム反応データを受信すると、選択された出力モードにより、反応の程度に応じた出力がなされる。つまり、ディスプレイ121の画面表示、バイブレータ122による振動、音声出力部123による音声出力がなされる。
さらに、図11に示すように、イベントの開催中に通信ができなかった場合には、要求部210が、イベント終了後、過去の反応データを要求する。配信サーバSの要求取得部422は、送受信部421が受信した要求を取得すると、検索部426が、要求されたイベントの反応データを検索する。検索された反応データは、データ配信部422により、要求された情報通信装置Pに配信される。情報通信装置Pの送受信部421が過去の反応データを受信すると、記憶部220が記憶する。
再生制御部244が再生制御を行う場合、抑制部330は、イベントデータに基づいて、通話制限又は発光制限が必要な会場と判定した場合、通話用の電波又はバックライトの発光を抑制する。抑制部330は、通話制限又は発光制限が必要な会場ではないと判定した場合、抑制は行わない。
そして、再生制御部244は、受信した過去の反応データと、これに対応するイベント記録データを時間データに基づいて同期した態様で、ディスプレイ121や音声出力部123により再生させる。これにより、イベントが音声や映像で再生されながら、リアルタイムに取得した反応データに応じた反応が、振動、表示又は音声により出力される。
[2−3.反応の入力態様]
上記のような実施形態における参加者による反応の入力態様の具体例を説明する。
(タップ)
まず、タップ(スライドも含む)により反応を入力する態様の一例を説明する。タップにより入力する場合のユーザインタフェースとしては、図12に示すように、表示画面における広範囲な部分(例えば、表示領域の半分以上)を、タップによる入力可能な領域とする。反応データ生成部200は、参加者がこの領域をタップする毎に1回の反応があったことを意味する反応データを生成してもよいし、所定時間におけるタップされた回数を意味する反応データを生成してもよい。タップを繰り返す周期を、反応データとしてもよい。
そして、その他の領域を、タップしても反応の入力にはならないが、スリープ状態となるのを防止する領域とする。このように、タップ位置を広範囲に設定することで、反応入力をし易くすることができる。また、反応入力にならない部分を、時々タップすることにより、スリープ状態となることを防止できる。
また、図13に示すように、指のタップ位置を移動させることで、反応を入力するようにしてもよい。つまり、センターライン(図中、50で示す)を挟んで左(図中、0側)、右(図中、100側)をタップする又は左右にスライドさせ、一往復又は片道で1回の反応があったことを意味する反応データを生成してもよいし、所定の時間内に一往復又は片道の入力があったことを意味する反応データを生成してもよい。タップやスライドの往復の周期を、反応データとしてもよい。この場合、抑制部330により画面のバックライトをOFFとして、タップ領域を限定しないこともできる。これにより、参加者は、手元を見ずに入力できる。
なお、上記の例で、スリープ状態となるのを防止する領域を設けるか否かは、自由である。例えば、Webアプリであって、情報通信装置Pのスリープ機能を抑制できない場合に設けることが考えられる。このため、アプリに情報通信装置Pのスリープ機能を制限する機能を持たせることができる場合には、スリープ状態となるのを防止する領域は不要となる。
(傾き)
次に、傾きにより反応を入力する態様の一例を説明する。参加者が、情報通信装置Pを水平に寝かせた状態から立ち上げるなど、角度を変更させる動きを行う。すると、その角度変化を、加速度センサ112が検出して、反応データ生成部200が反応データを生成する。反応データ生成部200は、変化がある毎に、1回の反応があったことを意味する反応データを生成してもよいし、所定時間における角度変更の回数を意味する反応データを生成してもよい。変化した角度に応じた数値を意味する反応データを生成してもよい。
(動き)
参加者が、情報通信装置Pを振る、情報通信装置Pを所持した参加者がジャンプする等の動きを与える動作を行う。すると、その動きを、加速度センサ112が検出して、反応データ生成部200が反応データを生成する。反応データ生成部200は、動きがある毎に、1回の反応があったことを意味する反応データを生成してもよいし、所定時間における動きの回数を意味する反応データを生成してもよい。
動きによる入力の場合、例えば、ライブや競技観戦などに適している。この場合、例えば、腕時計型のウェアラブルデバイスやスマートフォン等の加速度センサ112の値の変化量を反応値として用いるとよい。
より具体的には、反応値=x方向の加速度の変化量×A+y方向の加速度の変化量×B+z方向の加速度の変化量×Cとするとよい。ここで、A、B、Cは重み付けパラメータであり、値は状態により変化させてもよい。例えば、加速度値で判明する重力方向がy方向の場合は、y方向はジャンプということで、反応としては大きいため、重みBを大きくするとよい。但し、ポケット内の情報通信装置Pが縦から横向きになり、重力方向がx方向になった場合は、重みBを大きくするとよい。さらに、斜めになっている場合には、角度による比率で調整するとよい。
(音)
マイク113から入力された音声信号に基づいて、反応データ生成部200が反応データを生成してもよい。例えば、バラードなどの静かな楽曲になると、動きでは盛り上がりを検知できないため、演奏後に起こる歓声や拍手の音、拍手の動きから反応値を導くことができる。
より具体的には、
反応値=マイクから入力された音声信号のレベル
反応値=マイクから入力された音声信号を周波数解析した結果、歓声や拍手音のように反応とすべき帯域のみの音声信号のレベル
なお、上記の動きの一例として、
反応値=拍手の運動特有の、x、y、z各方向の加速度変化の値から、その強さも含めた値
としてもよい。
[2−4.反応の出力]
(画面表示)
量的情報を数字、色、表示数等によって表示することができる。例えば、図12に示すように、反応の累積回数又は所定時間内の反応の回数等の量的情報に応じて、これを数値で表示したり、色が徐々に変化するグラフの伸張で表示したりすることができる。文字、図形、キャラクター等の表示数が、量的情報に応じて増減することによっても示すことができる。単に、反応が一回ある毎に、これと同じタイミングで表示色や形状を変えるだけでも、反応を伝えることができる。この場合、ステージや壇上に立つ演者にとって、ディスプレイ121が視野に入る位置に情報通信装置Pを置いておけばよい。
図14に示すように、全面を一色とした画面が、ある色から、これと異なる色に変化することにより、反応の大きさを示してもよい。例えば、マッサージなどの施術に対する反応を得る場合には、一対一の関係であり、数値表示は与える印象が厳しいため、入力する側が躊躇や遠慮をする場合も想定される。また、マッサージ中に、振動により反応を得ることは、施術の際には煩わしく、施術の邪魔になる場合もある。このため、色の変化による曖昧な出力とするとよい。
さらに、ライブなどのイベントにおいては、画面にイルミネーション表示をさせ、反応の程度に応じて、イルミネーション表示を変化させると、雰囲気を盛り上げることに役立つのでよい。
(振動)
量的情報を、振動回数や振動周期で表現することができる。例えば、反応の平均値又は反応した人数の増分に応じて、回数や周期を変化させる。増分が1桁ならば1回振動、2桁ならば2回振動、3桁ならば3回振動といった変化でもよい。10秒〜60秒の所定時間内の反応数に応じた回数で、振動させてもよい。反応数に応じて、1振動の長さや強さを変化させてもよい。一定間隔で振動し続けて、反応数の変化に応じて、周期が早くなったり、遅くなったりしてもよい。このように振動により反応を伝える場合、周囲の人間に気付かれることも、周囲の明るさや音に影響を受けることなく、様々な場面で、さり気なく反応を得ることができる。あらかじめ接続した参加者同士のみで、イベントを楽しみながら、お互いの反応によりコミュニケーションをとることにも適している。
より具体的には、以下の(1)(2)のような態様で振動させることができる。
(1)反応の値に応じて振動回数を変化させる
例えば、一定時間内の反応のカウント数(10秒の累積数、30秒の反応した人数など、一定時間毎に集計したデータ)に応じて、振動回数を変化させる。この場合、反応がない場合には振動しないか、振動回数が少ないため、無反応が判断し易く、無反応と反応があった場合とを区別し易い。また、反応が少ない場合には、バッテリー消費が少ない。カウント数と振動回数の関係は、図15(A)に示すように、直線的に変化するように設定、調整しても、図15(B)に示すように、緩やかに変化するように設定、調整してもよい。
(2)一定間隔に振動させながら、反応の値に応じて振動間隔を変える
例えば、一定間隔で振動させながら、一定時間内の反応のカウント数に応じて、振動間隔を短くし、脈が打つように周期の変化で表現する。この場合、突然振動が発生して驚くことがないため、演者に影響が出にくい、正常に動作していることが常に確認できるといった利点がある。カウント数と振動間隔の関係は、図16(A)に示すように、直線的に変化するように設定、調整しても、図16(B)に示すように、緩やかに変化するように設定、調整してもよい。
(音声)
スピーカ、イヤホン、ヘッドホンを介して、信号音、合成音、あらかじめ録音された音等の音声を用いることにより、反応を聴覚的に得ることができる。例えば、パルス、声、拍手、合いの手を出力することが考えられる。反応に応じて、パルスの回数、大きさ、周期を変化させてもよい。あらかじめ登録された複数種の音声から、反応に応じて選択的に出力するようにしてもよい。反応に応じて、拍手、歓声、笑い声を出力するようにしてもよい。これにより、イヤホン等を装着している演者が、受けているかどうかを擬似的に感じ取ることができる。
さらに、例えば、信号音は、振動と同様に、反応発生時に音量で反応の程度を示すか、周期的に音を鳴らして、反応に応じて周期を変える他に、音程の高い低いで表現してもよい。合成音の場合、拍手、歓声の他、合成音声による反応の程度に対応する数値の読み上げとすることもできる。録音した音声により、反応に応じた値を出力するようにしてもよい。
なお、上記のような態様を、反応データの入力側の情報通信装置Pにおいて、出力させるフィードバックを行うことにより、自己が参加しているイベントの反応が、どのように出力されているかを確認することもできる。
[2−5.反応とフィードバックの組み合わせ]
上記のようなフィードバックの態様の例を、以下に説明する。例えば、映画館のような暗がりでバックライトを最小限にした場合、又はマッサージなど手許を見ることができない場合、上記のように指をタップ又はスライドさせる入力では、指の位置が分からなくなることがある。このため、入力値に応じた振動を出力することによって、フィードバックするとよい。
連続した入力に対して、分かりやすいフィードバックとしては、指で画面に触れる振動を定期的に出力するが、横軸の座標等、指が接触する位置に応じて、振動の周期を変化させるとよい。例えば、図17に示すように、センターライン(図中、50で示す)の付近の振動周期に対して、左(図中、0側)の付近は1/2、右(図中、100側)の付近は2倍の振動周期とすることにより、反応の入力値を大きくしたいほど、右側に触れることにより、テンポアップさせる。また、図18に示すように、接触する位置に応じて、振動の周期のみならず、連続して振動する回数とともに、振動する時間の長さを増減させてもよい。
上記のように振動によるフィードバックを行う場合、参加者及び提供者のうちの一対のペア、それより多い人数のグループ、タイムシフト等により、他者の反応である共有反応値に応じた振動と、自己の入力である反応入力値に応じたフィードバックとしての振動を共存させる必要がある。この場合にも、周期的な振動が適している。
例えば、共有反応値が増加した場合、増加分を自己の入力値に応じた振動に加えてテンポアップした周期で振動させるとよい。また、共有反応値と自己の入力値が共に増加した場合、それぞれの増加分をフィードバックに加えた値に応じた周期で振動させるとよい。この場合、自己の入力値が増加している間は、さらに自己の入力の増加分が加えられることになる。このような方式により、他者と自己が共鳴した反応は、増幅されたような感覚が得られるのでよい。これは、自己と嗜好の合う人の反応が強調されることになるのでよい。反応が減少する分に関しては、それに応じて積極的な処理を行うことはなく、入力された反応のフィードバックの正確さを優先する。
より具体的には、図19に示すように、反応入力値に応じた周期のフィードバックの振動に、共有反応値が加わって周期が上がり、一定期間で共有反応値が収まると、元の周期に戻るといった処理が考えられる。また、振動の間隔である周期tは、図20に示すように表すことができる。この各式において、
T:定数
point:入力値
a:係数
C:定数
point´Δ:共有反応値の増分
pointΔ:反応入力値の増分
である。
上記の方法は、変化分である増加分に応じて周期を一定時間短くするという方式であったが、変化分のみではなく、共有反応値と反応入力値を合わせた周期とする合成による方式も可能である。この場合、例えば、振動の間隔である周期tは、図21に示すように表すことができる。この式において、
T:定数
point:入力値
point´:共有反応値
a:係数
b:係数
C:定数
である。
そして、上記の2つの方式を合わせた方式も適用可能である。この場合、各時刻の反応値の共有と変化時の強調を実現できる。なお、共有反応値は、一人の値とは限らない。グループの場合には、複数人の平均値などの値とすることが考えられる。
なお、フィードバックは、上記のように暗い場合や手元が見えない場合等、画面上の位置を見なくても操作できるようにするためのものである。このため、タップによる入力の場合には、入力のフィードバック信号は不要とすることもできる。この場合、振動による反応の共有は、図22に示すように、タップされた時にタップ回数に応じた振動を他の者の情報通信装置Pに発生させればよい。
上記のようなフィードバックについては、周囲の状況に応じて、態様を変化させることができる。例えば、ライブや競技観戦のように、周囲が騒がしく、皆が動いている場合もある。この場合には、弱い振動では、反応が伝わらないため、動きなどによる反応値が生じる際に、あらかじめ設定されたしきい値を超えた場合に、図23に示すように、強い振動を発生させて反応の共有を行うことができる。これにより、盛り上がりの始めに反応を共有することができる。強い振動は、長い振動を複数回数行うことにより発生させることができる。
一方、映画館や静かに鑑賞するコンサート等のイベントにおいては、ペア、グループ、タイムシフトで振動による反応共有の機能を用いている場合、静寂になった時に、強い振動を発生させると、振動によるノイズが生じるため、周囲の人に迷惑がかかることが考えられる。これに対処するため、かかるイベントにおいては、図24に示すように、周辺の音が所定のしきい値を超えている場合には、反応に応じた振動をさせて、周辺の音がしきい値以下の場合には、振動をさせないか、振動を弱めるように、振動を抑制する処理を行うことが考えられる。
このような処理のフローチャートを、図25に示す。まず、反応の入力や共有する反応データが発生した場合(ステップS201)、振動抑制部333は、マイク113から入力された周囲の音声のレベルが、所定のしきい値を超えているか否かを判定する(ステップS202)。しきい値を超えている場合には(ステップ202のYES)、バイブレータ制御部242が、入力や共有する反応データに応じた振動を、バイブレータ122に発生させる(ステップS203)。しきい値以下の場合には(ステップS202のNO)、振動抑制部333は、バイブレータ122の振動を発生させない。なお、しきい値以下の場合に、振動抑制部333が、バイブレータ122に発生させる振動が弱まるように、バイブレータ制御部242による振動制御を調節することも可能である。なお、映画などのように、内容が固定的に定まっているコンテンツの場合には、時間の経過に従った音声のレベルの変化もあらかじめ定まっている。このため、タイムコードに対する音声のレベルの変動データをあらかじめ共有しておくことができるので、この音声のレベルとしきい値との関係を上記のように判定して、振動を発生させるか、振動を抑制することができる。従って、マイク113による音声入力を使う必要がなくなり、バッテリーの消耗を抑えることができる。
[2−6.反応データの集計]
(平均化)
頻繁に反応を入力する人と、入力する頻度が低い人とでは、そのまま量的情報に変換しても、差異が大きくなり過ぎてしまう。そこで、各ユーザについて、それぞれの最大反応値を上限値として揃えて、その他の反応値を、その最大反応値に対する割合の値に変換して、各反応値を集計するとよい。これにより、頻繁に反応を入力する人の反応のみが出力に反映されるような事態を防止できる。
(マッチングとレコメンド)
反応データ解析部425が参加者の反応の傾向を解析して、反応の傾向が近似している参加者同士を紹介したり(マッチング)、これらの参加者に共通のお薦め情報を提示(レコメンド)することが考えられる。例えば、所定時間内に反応する回数が近似していることから、反応しやすさの度合いが共通すると判断することができる。また、反応する時間が一致していることから、感受性が共通していると判断することができる。
ユーザプロファイルである属性(性別、年齢、好きなジャンルなど)が共通する参加者について、反応データ、参加したイベント、鑑賞したコンテンツ等を収集し、収集した情報を、これらの参加者に提示することが考えられる。
さらに、複数人の反応の傾向を、複数のイベントにおいてトレースした結果に応じて、提示するお薦め情報を変えてもよい。例えば、図26に示すように、同じようなコンテンツを見ている、反応変化が似ている、反応の強度(タップ数や速度)が似ている等の同じ傾向によりユーザA、B、Cがグループ化されていたとする。この時点では、ユーザBの傾向はユーザCよりもユーザAに近い傾向であったとする。ユーザCの傾向は、ユーザAよりもユーザBに近い傾向であったとする。
ここで、新しいイベントでは、Aは多く反応し(good)、ユーザCは反応しなかった(bad)等、AとCが異なる反応を示したとする。この場合、ユーザBは、ユーザAにより近い傾向であったため、ユーザBに対するお薦め情報は、ユーザAのものと共通とする。このように、グループ化された中で、それぞれの傾向がいずれに近いかを細かく判定することで、新しいコンテンツを勧めるべきか否かが変わってくる。
[2−7.反応データの再生]
再生制御部244は、イベント記録データを、反応データと同期させて再生することにより、演者は、どの時点で反応があり、どの時点で反応がなかったかが分かるので、イベントの反省及び改良に役立てることができる。また、参加者又は参加していなかった者は、過去のイベントを擬似的に体験することができる。
より具体的な再生の態様の例を以下に示す。
(1)トレーニング用録音機能
図27に示すように、演者は、録音機能を用いて自らの説明やセリフを録音したイベント記録データとともに、上記のような反応を出力させることにより、ユーザの反応と説明やセリフの場面との関係性を確認できる。図27は、時間を横軸、反応の多さを縦軸としたグラフ表示を行った例である。なお、反応に合わせて振動させてもよい。
(2)タイムシフト反応再生機能
図28に示すように、映画や音楽のように記録されたコンテンツを、過去のユーザの反応とともに再生することで、擬似的に同時に体験しているような状態を作り出すことができる。図28も、時間に従ったグラフ表示、振動を行った例である。
[3.用途の具体例]
本発明の用途としては、上記で例示したものも含めて、以下のような種々のものが考えられ、それぞれの利点を有する。
(プレゼンテーション)
セミナーや講義などのプレゼンテーションで、本実施形態を活用することができる。その一例を、図29に示す。
(1)参加者がボタンのタップ等により入力した反応データは、ネットワークを介して配信サーバSに送信され、集計される。
(2)配信サーバSは、ネットワークを介してプロジェクタに接続されたコンピュータに配信するプレゼン資料の一部に、ページ毎の集計ポイントを付して、スクリーンにリアルタイムに表示させる。
(3) 配信サーバSは、取得した反応データをグラフにまとめて配信して、リアルタイムに表示させることもできる。
このような利用方法により、客観的評価に基づくプレゼンテーターのトレーニングに役立てることができる。また、参加者は、それぞれの関心がどこにあったのかをフィードバックすることで、互いの反応を共有し、参加意識を高めることができる。参加者の属性毎に集計して、別の参加者への参考情報として開示することもできる。
(アクタースクール、劇場、映画館、演奏会)
コンテンツに対する時間毎の反応を収集して提示することにより、役者やコンテンツ提供者は思惑通りに反応が得られているか否かを、確認、反省することができる。例えば、収集した反応のレベルを、時系列で示したグラフを、図30に示す。また、文章のレビューとは異なる評価値として、情報を共有することができる。クラシック音楽の演奏会のように、静かに鑑賞する状況でも、周囲に迷惑をかけることなく利用できる。
(ライブ、フェス)
情報通信装置Pを所持した参加者の動きをセンシングすることにより、盛り上がりとして検出することができる。検出した盛り上がり度合いを、会場別に表示した例を、図31に示す。図31では、会場毎に、集計した盛り上がり度合いを、変化する色を積み重ねたメータと数字で表示したものである。図中、矢印で示した表示は、別行動中の同行者の状態を、他と区別して表示したものである。このように、場所別のノリの良さが分かるため、別の場所への送客に繋げることができる。場所は、フェスならば会場、ツアーなら都道府県や国単位とすることが考えられる。このようなデータを、会場でディスプレイに表示する等により、参加者は意識的に盛り上げる努力をする場合もある。
(マッサージ、カイロプラクティック、歯の治療)
図32に示すように、マッサージ、カイロプラクティック、歯の治療のように、施術や治療を受けるような場面において、患者が手元の情報通信装置Pを用いて、気持ち良さや痛みなどを反応として入力して、施術や治療をする者の情報通信装置Pに、数値表示、振動等により伝えることができる。これは、施術や治療をする側にとっては、有益な情報を得ることができ、トレーニングとなる。
[4.効果]
以上のような本実施形態の効果は、以下の通りである。
(1)イベントの演者は、イベントの参加者からの反応のレベルを、リアルタイムに知ることができる。つまり、プレゼンテーション、演劇、ライブ、映画、競技等のイベントの場において、演者がリアルタイムに反応を得ることができる。このため、演者は、イベントの開催中に、その場で演じ方や説明を変えるなど、内容の修正、変更等の調整を容易に行うことができる。
イベントの提供者は、従来は消失していたリアルタイムの反応を、反応データにより得ることができ、イベントの性質を分析することができる。さらに、演者やコンテンツ制作者のトレーニングや参考情報となり、提供者のスキルアップ、ユーザのニーズに答えたコンテンツ制作に役立てることができる。また、医療や介護などの場面において、医者と患者との間、介護者と被介護者との間で、治療や介護の際に本実施形態を用いることにより、日頃からの気持ちの疎通ができ、トラブルを回避することができる。
日頃からの
このような反応を、参加者同士で共有することができるので、相手の反応と自己の反応とを比較して、共感や相違を楽しむことができるコミュニケーションツールとして利用できる。しかも、その反応は、わかり易い形でリアルタイムに得ることができるので、お互いに共感を持って、イベント自体をより一層楽しむことができる。さらに、使用する言語が異なる者同士でも、共感を得て、コミュニケーションを深めることができる。つまり、言語不要で、反応も単純なため、どのような国や地域においても普及できる可能性が高い。文化や対象となるイベントの性質の違いがあっても、適用可能である。特に、今後のウォッチ型、グラス型等を含むウェアラブルコンピュータへの展開によるより自然体での利用において、用途が広がる可能性が高い。
入力モードや出力モードは、イベントデータに応じて自動的に選択されるので、あらかじめイベントにより最適なモードが設定されることになり、参加者や提供者が選択する手間がかからず、即座にイベントを楽しむことができる。
(2)演者及び参加者は、バイブレータ122の振動により、周囲の人に知られることなく、直感的に反応を得ることができる。
(3)入力を行った参加者と、その他の参加者の反応とを、ともに出力することにより、共感、共鳴が得られ、イベントをより楽しむことができる。
(4)周囲の状況に応じて、振動を制限することができるので、周囲に迷惑がかかることを防止できる。
(5)イベントの演者を含む提供者は、反応の程度を、量的情報を識別可能な態様で把握することができるので、参加者の反応の傾向を詳細に知ることができる。つまり、イベントにおける参加者の感情変化や盛り上がりを量的に把握できるので、演者及び参加者ともに、より詳細な判断が可能となる。
(6)反応データは、反応の有無によって評価を判断できる単純なものであるため、演者は、リアルタイムに状況を把握し易く、イベントに即座に反映させることができる。時々刻々と変化するイベントの瞬間における感想は、通常は記憶に正確に留めておくことは難しく、詳細な感想として入力することも不可能である。これは、例えば、種々の選択肢の中から選択するとしても、同様である。また、イベント終了後に、アンケートに答える場合には、既に忘れてしまっていたり、こんな点に共鳴するなんで恥ずかしい、こうあるべきだといった余計な価値観が働き易いので、正確な感想を得ることが難しい。
本実施形態では、反応として受け付ける内容を、反応の有無によって評価を判断できる単純なものとしているため、瞬間の感想を、正確に入力することができる。喜び、笑い、驚き、泣き、興奮、恐怖、心地良い、称賛、喝采など、反応の種類は問わず、何も考えずにインプットすることができる。つまり、参加者からの肯定的な反応を、オンラインでもオフラインでも、タイムコードとともに、収集できるので、消えてしまう情報を取得して管理、分析に役立てることができる。参加者は、感情の表明が苦手な人の場合や、映画、セミナー、講義など私語が禁止されていてリアルタイムに感情を表明し難い場面、ライブなど周囲が騒がしくて声が届かない場面であっても、ネットワークを介して、リアルタイムに素直に感情を表明することができる。これは、参加者であるユーザ自身の感情の表明のスキルを磨くことにも繋がる。
さらに、反応について、言語が介在しないため、国籍、人種、文化等の相違を問わず、あらゆる人に利用可能となり、海外における展開、普及も容易である。対象となるイベント、提供するコンテンツの違いがあっても、広く適用可能である。また、専門的なイベント提供者のみならず、一般のユーザが、結婚式、打ち上げ等の私的なイベントに用いることもできる。そこで収集した反応データを、外部に提供して、経済的な価値があるものとして活用させることもできる。
(7)反応の程度を示す態様は、イベントの提供者が期待する反応の程度を示すものであるため、イベントの提供者は、直感的に状況が把握し易い上に、より多くの反応が得られる方向への努力をすることに繋がる。
(8)演者及び参加者は、ディスプレイ121の表示により、反応の程度を把握しやすい。
(9)演者及び参加者は、音声により、臨場感のある反応が得られる。
(10)タッチパネルに対する単純な入力操作によって、簡単に反応を入力することができる。反応の入力に煩わされることなく、イベントを楽しむことができる。また、イベントに対するリアルタイムの反応を、正確に提供できる。
(11)傾きや動きによって、反応を入力することができるので、タッチする箇所を確認する等の煩わしさがなく、イベントを楽しむことができる。
(12)現在の位置データとともにイベントデータを要求することにより、実際にイベントに参加している者による反応の入力を保証することができる。
(13)イベントの会場に応じて、通信を制限することにより、周囲に迷惑がかかることを防止できる。この場合、反応データは、イベント終了後に取得することができるが、反応の入力自体は、リアルタイムでなされているので、反応の正確さは確保できる。
(14)イベント記録データとともに、反応を再生することができるので、演者は振り返って参考にすることができ、参加者は振り返って楽しむことができる。例えば、参加者同士でマッチング度合いを確認することができる。また、参加者が過去を振り返り、自分の感受性の推移を楽しむこともできる。通常では、記憶に残っていない本能的、反射的な評価、体験記録を得ることができる。つまり、イベント終了後の総括では、埋もれてしまいがちな細かい評価を取得することができ、特に、時間ごとの全ての反応を得ることができる。
(15)参加者は、同じイベントに対して、共通の反応を示す参加者が参加しているイベントを知ることで、自分に合ったイベントを探すことができる。さらに、共通の反応を示すユーザのマッチングを行うことにより、適格な情報をレコメンドすることができる。
[4.他の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。アプリは、情報通信装置Pが上記の全ての構成を備えるように設定されている必要はない。例えば、反応を出力するための出力制御部240を省略した構成、反応を入力するための反応データ生成部200を省略した構成とすることも可能である。
より具体的には、参加者として必要な機能のみを実現するオーディエンス用アプリ、演者として必要な機能のみを実現するプレゼンター用アプリとして構成されていてもよい。また、上記のように、Webアプリとして機能の一部をサーバが担う場合であっても、スマートフォンアプリとして単体で機能する場合であってもよい。
オーディエンス用アプリをWebアプリにより実現する場合、ユーザインタフェースをブラウザで表示されるタップボタンとする等、インターネットへのアクセスによって簡単に参加することができるため、セミナーやイベントに向いている。機能を限定したフィーチャーフォンや、パーソナルコンピュータからも簡単に参加できる。
オーディエンス用アプリをスマートフォンアプリにより実現する場合、加速度センサを利用する、バックライトを控える、外部との通信を制限する、通信できない場合に反応データをタイムコードとともにメモリに一時的に記憶する等、スマートフォンが備えるハードウェアを活用する設定がしやすい。
プレゼンター用アプリをWebアプリにより実現する場合、サーバとの連携により反応のリアルタイム集計表示等が容易となる。
プレゼンター用アプリをスマートフォンアプリにより実現する場合、バイブレータの振動によるフィードバック等、スマートフォンが備えるハードウェアを活用する設定がしやすい。
反応の入力や出力のための態様としては、上記の態様には限定されない。たとえば、タップ入力の領域の大きさ、形状等はユーザが識別しやすい態様であればよい。また、入力は、タッチパネルを利用したものには限定されず、情報通信装置Pに設けられた物理ボタン、スイッチによる入力であってもよい。また、出力は、LEDランプの発光の有無、発行色による出力であってもよい。
100 送受信部
110 入力部
111 タッチセンサ
112 加速度センサ
113 マイク
114 カメラ
120 出力部
121 ディスプレイ
122 バイブレータ
123 音声出力部
200 反応データ生成部
211 位置データ
212 時間データ
230 イベント選択部
241 表示制御部
242 バイブレータ制御部
243 音声制御部
244 再生制御部
310 入力モード選択部
320 出力モード選択部
330 抑制部
331 バックライト制御部
332 電波制御部
410 記憶部
420 配信制御部
421 送受信部
422 要求取得部
424 反応データ受信部
425 反応データ解析部
426 検索部
N ネットワーク
P 情報通信装置
S 配信サーバ

Claims (18)

  1. 送受信部、入力部、出力部に接続されたコンピュータに、
    あらかじめ設定されたイベントの参加者からの反応を、入力部から入力するための入力モードが複数設定され、
    イベントの参加者及び提供者の少なくとも一方に、前記反応を出力部から出力するための出力モードが複数設定され、
    イベントに応じて、前記入力モードを選択する入力モード選択処理、前記出力モードを選択する出力モード選択処理と、
    イベントの実施中に、イベントの参加者から、入力部を介して、選択された入力モードによる入力操作が行われた場合に、イベントに対する反応を示す反応データを生成する反応データ生成処理と、
    外部との間で前記反応データを、送受信部に送信又は受信させる送受信処理と、
    入力操作を行った参加者、その他の参加者及びイベントの提供者のいずれかに、反応をリアルタイムで又は反応をタイムコードとともに伝達できるように、前記反応データに基づく反応を、選択された出力モードで出力部に出力させる出力制御処理と、
    を実行させることを特徴とする情報通信プログラム。
  2. 前記出力モードは、前記出力制御処理が、出力部としてのバイブレータを、反応データに応じて作動させるモードを含むことを特徴とする請求項1記載の情報通信プログラム。
  3. 前記出力制御処理は、入力を行った参加者と、その他の参加者の反応をともに出力することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の情報通信プログラム。
  4. 周囲の音声のレベルに応じて、前記バイブレータの作動を抑制する抑制処理を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報通信プログラム。
  5. 前記反応データ生成処理は、入力操作に応じた量的情報を生成する処理を含み、
    前記反応を出力部から出力する態様は、前記量的情報を識別可能な態様であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報通信プログラム。
  6. 前記反応データは、反応の有無によって評価を判断できるものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報通信プログラム。
  7. 前記反応を出力部から出力する態様は、イベントの提供者が期待する反応の程度を示す態様であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の情報通信プログラム。
  8. 前記出力モードは、出力部としての表示装置に、反応データに応じた表示をさせるモードを含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の情報通信プログラム。
  9. 前記出力モードは、出力部としての音声出力装置に、反応データに応じた音声を出力させるモードを含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の情報通信プログラム。
  10. 前記入力操作は、入力部としてのタッチパネルにより検出されるタップ操作及びスライド操作の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の情報通信プログラム。
  11. 前記入力操作は、入力部としての加速度センサにより検出される傾き及び動きの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の情報通信プログラム。
  12. 現在の位置データとともに、当該位置データに対応するイベントに関するイベントデータの要求を前記送受信部に送信させる要求部を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の情報通信プログラム。
  13. 前記入力部が入力操作を受け付けている場合に、前記送受信部による通信の少なくとも一部を制限する制限処理を行うことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の情報通信プログラム。
  14. 前記反応データを記憶する反応データ記憶処理と、
    前記イベントの音声及び映像の少なくとも一方を記録した記録データを記憶する記録データ記憶処理と、
    前記反応データと前記記録データを出力部に再生させる再生処理と、
    を実行させることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の情報通信プログラム。
  15. 送受信部、入力部、出力部に接続されたコンピュータに、
    あらかじめ設定されたイベントの参加者からの反応を、入力部から入力するための入力モードが複数設定され、
    イベントに応じて、前記入力モードを選択する入力モード選択処理と、
    イベントの実施中に、イベントの参加者から、入力部を介して、選択された入力モードによる入力操作が行われた場合に、イベントに対する反応を示す反応データを生成する反応データ生成処理と、
    前記反応データを、前記送受信部に送信させる送信処理と、
    を実行させることを特徴とする情報通信プログラム。
  16. 送受信部、入力部、出力部に接続されたコンピュータに、
    あらかじめ設定されたイベントの参加者からの反応を、出力部から入力するための出力モードが複数設定され、
    イベントに応じて、前記出力モードを選択する出力モード選択処理と、
    送受信部が、あらかじめ設定されたイベントの実施中に、イベントの参加者のイベントに対する反応を示す反応データを外部から受信した場合に、反応をリアルタイムで伝達できるように、前記反応データに基づく反応を、選択された出力モードで出力部に出力させる出力制御処理と、
    を実行させることを特徴とする情報通信プログラム。
  17. ネットワークを介して情報を送受信する送受信部と、
    情報を入力する入力部と、
    情報を出力する出力部と、
    あらかじめ設定されたイベントの参加者からの反応を、入力部から入力するための複数の入力モードの中から、イベントに応じて、入力モードを選択する入力モード選択部と、
    イベントの参加者及び提供者の少なくとも一方に、前記反応を出力部から出力するための複数の出力モードの中から、イベントに応じて、出力モードを選択する出力モード選択部と、
    イベントの実施中に、イベントの参加者から、入力部を介して、選択された入力モードによる入力操作が行われた場合に、イベントに対する反応を示す反応データを生成する反応データ生成部と、
    入力操作を行った参加者、その他の参加者及びイベントの提供者のいずれかに、反応をリアルタイムで又は反応をタイムコードとともに伝達できるように、前記反応データに基づく反応を、選択された出力モードで出力部に出力させる出力制御部と、
    を有することを特徴とする情報通信装置。
  18. 請求項17記載の情報通信装置に、ネットワークを介して接続された送受信部と、
    前記送受部が、位置データとともに、当該位置データに対応するイベントに関するイベントデータの要求を受信した場合に、イベントデータを配信するデータ配信部を有することを特徴とする配信サーバ。
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