JP2015125304A - 吸着装置付き装置 - Google Patents

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Akihiko Nagano
明彦 長野
赤田 弘司
Koji Akata
弘司 赤田
千冬 稲垣
Chifuyu Inagaki
千冬 稲垣
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Abstract

【課題】 電荷を加えなくても吸着状態を保持することが可能であるとともに、どのような使用者であっても吸着初期に確実に吸着することができる吸着装置付き装置を提供することである。【解決手段】分散力で対象物を吸着するための吸着構造体と該吸着構造体に電荷を加えることにより誘起力で対象物を吸着するための吸着補助手段とから構成された吸着装置と制御手段とを有し、前記制御手段は前記吸着構造体に電荷を加えることにより誘起力で対象物を吸着すると電荷の印加を中止し分散力で対象物を吸着するように前記吸着補助手段の動作を制御するように構成した。【選択図】 図6

Description

本発明は、装置の外装面の一面に吸着装置を有した吸着装置付き装置に関する。
カメラで自分を撮影したい場合、通常三脚を使ってカメラを固定し撮影を行うが、そもそも三脚を持参していない場合は自分を撮影することはできない。三脚を持参していない場合は、周囲にいる人に撮影を依頼することを考えるが、周囲に撮影を頼める人がいなかった場合も撮影を行うことができない。
そこで、カメラに吸着盤を設け、カメラを壁面に吸着することが可能な装置が特許文献1に開示されている。カメラを壁面に吸着させることにより自分を撮影することが可能となるが、同特許文献の装置はカメラが壁面を吸着しながら移動することを目的としているため装置が大型となり携帯性に劣っている。
さらに対象物に吸着する吸着装置として、吸着体に電荷を加えることにより分極を生じさせファンデルワールス力で対象物を吸着させる吸着装置が特許文献2に開示されている。
特開2000−171460号公報 特開2007−236174号公報
しかしながら、特許文献2の吸着装置は吸着体に電荷を加えることにより分極を生じさせ対象物を吸着させる構成のため、吸着状態を維持するためには電荷を加え続けなければならず、電力を消費するということがあった。また、吸着装置が組み込まれた携帯型の装置においてはバッテリーの容量が小さいため、電力を消費すると吸着状態を長時間保持することができないということがあった。
そこで本発明の目的は、電荷を加えなくてもと吸着状態を保持することが可能であるとともに、どのような使用者であっても吸着初期に確実に吸着することができる吸着装置付き装置を提供することである。
上記目的を達成するために本発明は、分散力で対象物を吸着するための吸着構造体と該吸着構造体に電荷を加えることにより誘起力で対象物を吸着するための吸着補助手段とから構成された吸着装置と制御手段とを有した吸着装置付き装置において、前記制御手段は前記吸着構造体に電荷を加えることにより誘起力で対象物を吸着すると電荷の印加を中止し分散力で対象物を吸着するように前記吸着補助手段の動作を制御するように構成したことを特徴とする。
本発明によれば、分散力で対象物を吸着するための吸着構造体と該吸着構造体に電荷を加えることにより誘起力で対象物を吸着するための吸着補助手段とから構成された吸着装置と制御手段とを有した吸着装置付き装置において、前記制御手段は前記吸着構造体に電荷を加えることにより誘起力で対象物を吸着すると電荷の印加を中止し分散力で対象物を吸着するように前記吸着補助手段の動作を制御するように構成することにより、電荷を加えなくてもと吸着状態を保持することが可能であるとともに、どのような使用者であっても吸着初期に確実に吸着することができる吸着装置付き装置を提供することができる。
デジタルカメラの外観図 デジタルカメラの外観図 デジタルカメラのブロック図 デジタルカメラの姿勢説明図 吸着ユニット説明図 吸着・剥離動作のフローチャート 吸着ユニット説明図 吸着・剥離動作のフローチャート
図1〜図4は本発明を実施するための形態で、吸着装置を有した装置としてデジタルカメラを例示している。図1は吸着装置を有したデジタルカメラの外観図で、吸着ユニットが外観から隠れた状態を示している。図2は吸着装置を有したデジタルカメラの外観図で、吸着ユニットが外観に現れた状態を示している。図3はデジタルカメラのブロック図、図4はデジタルカメラの姿勢説明図である。
1はデジタルカメラの本体、2は背面表示部、3はデジタルカメラ1と背面表示部2とを連結するヒンジである。10は光学ファインダー、11は撮影レンズ、13は静止画の撮影を実行する操作スイッチ、14は吸着・剥離を実行する吸着スイッチ、15は姿勢検知センサ、16は赤外線リモコン用の受光センサ、17は無線通信用のアンテナである。20は背面表示部2に設けられた表示素子である。
図1(a)の吸着装置を有したデジタルカメラの側面図、図1(b)の吸着装置を有したデジタルカメラの背面図、及び図3のデジタルカメラのブロック図を用いて通常の撮影動作を説明する。
デジタルカメラ1に設けられた不図示の電源がオンされると、システム制御回路60はレンズ駆動回路65を介して撮影レンズ11を駆動する。撮影レンズ11を透過した被写体光は撮像素子61で受光され、光電変換された撮像信号は画像処理回路62で現像処理される。画像処理回路62にて現像処理された画像信号は表示処理回路63にて表示用画像信号に処理されて表示素子20にライブビュー画像として表示される。
使用者は光学ファインダー10あるいは表示素子20を介して被写体を確認し、撮影構図を決定する。使用者が静止画撮影を実行する操作スイッチ13を押下すると、撮像素子61は静止画モードで駆動され静止画像信号を出力する。静止画像信号は画像処理回路62で現像処理され、記録媒体であるメモリ73に記録される。
次に、図2(a)の吸着装置を有したデジタルカメラの側面図、図2(b)の吸着装置を有したデジタルカメラの背面図、及び図3のデジタルカメラのブロック図を用いて、デジタルカメラ1を壁等の対象物に吸着させるためのカメラの構成を説明する。
図2のデジタルカメラの外観図において、デジタルカメラ1を対象物に吸着させるために、使用者は背面表示部2をヒンジ3を軸にして展開する。背面表示部2の裏面と接していたデジタルカメラ1本体の背面には、4つの領域に分割された吸着ユニット30、31、32、33が配設されている。吸着ユニットの詳細は後述する。
図2(a)の側面図で示すように、背面表示部2を展開した際は、背面表示部2の背面(表示素子20が配設されていない面)とデジタルカメラ1本体の背面とは略同一面になっており、少なくとも吸着ユニットが設けられていない背面表示部2の背面はデジタルカメラ1本体の背面に対して出っ張らないように構成されている。このとき、ヒンジ3もデジタルカメラ1本体の背面に対して出っ張らないように構成されている。
使用者が吸着ユニットが配設されたデジタルカメラ1の背面を壁等の対象物に密着させることにより、デジタルカメラ1を吸着させることが可能となっている。吸着させるための動作は後述する。
またデジタルカメラ1の背面には、壁等の対象物との密着度合いを検出するための、4つの近接センサ40、41、42、43が配設されている。近接センサは、例えば対象物との間の静電容量の変化を検知する公知の静電容量型近接センサで、吸着ユニット30、31、32、33近傍に配設されている。静電容量型近接センサの一構成が、本出願人により特開2010−160073号公報に開示されている。
図4はデジタルカメラを壁等の対象物に吸着させた状態での姿勢説明図で、デジタルカメラ1の正面(撮影レンズ11が配設されている面)側からみた図を示している。図4(a)はデジタルカメラ1を正位置においた場合の姿勢説明図である。図4(b)はデジタルカメラ1を縦位置にして背面表示部2がデジタルカメラ1本体に対して上方になるようにおいた場合の姿勢説明図である。図4(c)はデジタルカメラ1を縦位置にして背面表示部2がデジタルカメラ1本体に対して下方になるようにおいた場合の姿勢説明図である。
図4の姿勢説明図に示すように、デジタルカメラ1が壁等の対象物に吸着された状態で使用する場合、使用者は不図示の赤外線リモコンを用いてデジタルカメラ1を制御できるようになっている。赤外線リモコンからの赤外光は受光センサ16で受光されリモコン回路70で処理されて、デジタルカメラ1の撮影動作が制御される。また、背面表示部2の表示素子20が配設されている面が撮影レンズ11側にくるように構成されているため、使用者は表示素子20に表示されるライブビュー画像を確認しながら撮影画角等を設定することが可能となっている。このとき表示処理回路63では、姿勢センサ15で検知されたデジタルカメラ1の姿勢に応じて表示素子20に表示する画像の表示方向を変更している。
またデジタルカメラ1には、撮影された画像情報を不図示の外部表示装置、外部記憶装置、ネットワーク端末等に送信するための無線通信回路71とアンテナ17を具備している。そのため、使用者はデジタルカメラ1を任意の位置に取り付けて、離れた場所で撮影画像を観察することが可能となっている。
以下、吸着ユニット30の構成と吸着動作制御方法を説明する。
[実施例1]
図5は図2(b)のデジタルカメラ背面図の吸着ユニット30のA−A′面の断面図、図6は吸着・剥離動作のフローチャートである。
吸着ユニット30は、金属あるいはガラス等の剛体からなる基板35上に電極37を介して吸着構造体36が配設された構成になっている。吸着構造体36は、ポリイミド系樹脂で構成された直径が1μm以下の柱状の微細構造の集合体からなっている。柱状の微細構造体の製造方法は、特開2008−200793号公報に開示されている。
このような柱状の微細構造体は、微細構造体と壁等の対象物との距離dが短くなれば、極性のない物質が引き合う分散力で吸着することが可能な構造になっている。ここでいう分散力Fdは
Fd=k・αa・αb/d6 (1)
と表され、吸着構造体36の分極率αaと対象物である壁の分極率αbに比例し、距離dの6乗に反比例する。
本発明の吸着装置は、吸着ユニット30を構成する吸着構造体36、電極37及び吸着補助手段である吸着動作回路66か構成されている。本発明の吸着ユニット30には、電極37を介して絶縁体である吸着構造体36に電荷を与えることができるようになっている。極性のない吸着構造体36に吸着補助手段である吸着動作回路66を介して電荷を与えることにより、吸着構造体36は分極し双極子が生じる。吸着構造体36に双極子が生じると、壁等の対象物に対して双極子を誘起しやすくなり誘起力で吸着することが可能となる。誘起力Fiは、
Fi=k・μa2・αb/d6 (2)
と表され、吸着構造体36の双極子モーメントμaの2乗と対象物である壁の分極率αbに比例し、距離dの6乗に反比例する。
ここで、誘起力Fiは分散力Fdより大きいため、吸着効果を高めるためには吸着構造体36に電荷を与えて誘起力Fiを用いて吸着させるのが有効である。
また、基板35の端面には、基板35全体に振動を与える振動発生体であるところの圧電体50が設けられている。圧電体50は振動発生回路67とともに、吸着した装置を対象物から剥離するための剥離機構を構成している。
次に、図6の吸着・剥離動作のフローチャートを用いて、本発明の装置であるデジタルカメラの吸着・剥離動作の制御方法を説明する。
デジタルカメラ1の不図示の電源がオンされると(s100)、制御手段であるシステム制御回路60は吸着スイッチ14の状態を確認する(s101)。吸着スイッチ14がオン状態でなければ待機する。一方使用者が、デジタルカメラ1の背面表示部2を展開し、デジタルカメラ1の吸着ユニット30、31、32、33が配設されている面を壁に押しつけながら吸着スイッチをオンしたならば(s101)、システム制御回路60は姿勢検知回路69を介して姿勢検知センサ15にてデジタルカメラ1の姿勢を検知する(s102)。
次にシステム制御回路60は、吸着状態検出回路68を介して近接センサ40、41、42、43にてデジタルカメラ1の吸着状態を測定する。さらにシステム制御回路60は、吸着状態検出回路68及び近接センサ40、41、42、43にて測定された吸着状態を表示処理回路63を介して表示素子20のインジケータ21に表示する。インジケータ21は複数本のバー表示となっており、表示されているバーの本数により吸着状態を表すようになっている。
そして、システム制御回路60は誘起力による吸着を実行するために、吸着動作回路66及び電極37を介して吸着構造体36に所定時間電荷を与える(s105〜s106)。
次にシステム制御回路60は、吸着状態検出回路68を介して近接センサ40、41、42、43にてデジタルカメラ1の吸着状態を測定する(s107)。さらにシステム制御回路60は、吸着状態検出回路68及び近接センサ40、41、42、43にて測定された吸着状態を表示処理回路63を介して表示素子20のインジケータ21に表示する(s108)。
このとき、デジタルカメラ1が壁に十分吸着されていなければ(s109)、システム制御回路60は再度誘起力による吸着を実行するために、吸着動作回路66及び電極37を介して吸着構造体36に所定時間電荷を与える(s105〜s106)。ここで、近接センサ40、41、42、43で測定された吸着状態に応じて、電荷を与える吸着ユニットを選択するのが有効である。
一方、誘起力による吸着を実行することにより吸着構造体36と壁との距離dが短くなり、今度は分散力により十分吸着した状態になっていれば(s109)、システム制御回路60は再度吸着スイッチ14の状態を確認する(s110)。
吸着スイッチ14がオン状態のままであれば(s110)、システム制御回路60は吸着状態検出回路68及び近接センサ40、41、42、43にてデジタルカメラ1の吸着状態を測定し(s107)、その吸着状態を表示処理回路63を介して表示素子20のインジケータ21に表示する(s108)。
一方、吸着スイッチ14がオフされると(s110)、システム制御回路60は振動発生回路67と圧電体50からなる剥離機構を所定時間動作させる(s111〜s112)。圧電体50は基板35全体に定在波が生じるように励振されるため、吸着構造体36と壁との距離dが部分的に長くなり吸着構造体36全体の吸着力が低下する。
このとき、システム制御回路60は小さな出力で徐々に剥離を行わせるために、デジタルカメラ1の姿勢に応じて剥離機構を動作させる吸着ユニットを選択する。たとえば、図4(a)に示すようにデジタルカメラ1が正位置の場合は、重力によるモーメントがかかる吸着ユニット30が選択される。また図4(b)に示すようにデジタルカメラ1が縦位置で背面表示部2がデジタルカメラ1本体に対して上方になるようにおかれた場合は、重力によるモーメントがかかる吸着ユニット31が選択される。また図4(c)に示すようにデジタルカメラ1が縦位置で背面表示部2がデジタルカメラ1本体に対して下方になるようにおかれた場合は、重力によるモーメントがかかる吸着ユニット32が選択される。
所定の吸着ユニットの剥離機構を所定時間動作させると(s111〜s112)、システム制御回路60は表示処理回路63を介して表示素子20の吸着状態を表示するインジケータ21の表示を消す(s113)。
引き続き、システム制御回路60は次の操作があるまで待機する(s114)。
[実施例2]
図7は図2(b)のデジタルカメラ背面図の吸着ユニット30のA−A′面の断面図、図8は吸着・剥離動作のフローチャートである。
吸着ユニット30は、金属あるいはガラス等の剛体からなる基板35上に電極37を介して吸着構造体36が配設された構成になっている。吸着構造体36は、第1の実施例と同様でポリイミド系樹脂で構成された直径が1μm以下の柱状の微細構造の集合体からなっている。
このような柱状の微細構造体は、微細構造体と壁等の対象物との距離dが短くなれば、極性のない物質が引き合う分散力(1式)で吸着することが可能な構造になっている。
本発明の吸着装置は、吸着ユニット30を構成する吸着構造体36、電極37及び吸着補助手段である吸着動作回路66か構成されている。本発明の吸着ユニット30には、電極37を介して絶縁体である吸着構造体36に電荷を与えることができるようになっている。極性のない吸着構造体36に吸着補助手段である吸着動作回路66を介して電荷を与えることにより、吸着構造体36は分極し双極子が生じる。吸着構造体36に双極子が生じると、壁等の対象物に対して双極子を誘起しやすくなり誘起力(2式)で吸着することが可能となる。
ここで、誘起力Fiは分散力Fdより大きいため、吸着効果を高めるためには吸着構造体36に電荷を与えて誘起力Fiを用いて吸着させるのが有効である。
また、基板35の端面には、基板35の表面に表面弾性波を発生させるための振動発生体であるところの櫛歯電極52が設けられている。櫛歯電極52は振動発生回路67とともに、吸着した装置を対象物から剥離するための剥離機構を構成している。
次に、図8の吸着・剥離動作のフローチャートを用いて、本発明の装置であるデジタルカメラの吸着・剥離動作の制御方法を説明する。
デジタルカメラ1の不図示の電源がオンされると(s120)、制御手段であるシステム制御回路60は吸着スイッチ14の状態を確認する(s121)。吸着スイッチ14がオン状態でなければ待機する。一方使用者が、デジタルカメラ1の背面表示部2を展開し、デジタルカメラ1の吸着ユニット30、31、32、33が配設されている面を壁に押しつけながら吸着スイッチをオンしたならば(s121)、システム制御回路60は姿勢検知回路69を介して姿勢検知センサ15にてデジタルカメラ1の姿勢を検知する(s122)。
そして、システム制御回路60は誘起力による吸着を実行するために、吸着動作回路66及び電極37を介して吸着構造体36に所定時間電荷を与える(s123〜s124)。
次にシステム制御回路60は、吸着構造体36に電荷を与えた後の時間経過を計る計時回路72をリセットする(s125)。さらに、システム制御回路60は、計時回路72にて計時されている吸着構造体36に電荷を与えた後の経過時間を確認する(s126)。
このとき、吸着構造体36に電荷を与えた後の経過時間が所定時間を経過していたら(s126)、システム制御回路60は再度誘起力による吸着を実行するために、吸着動作回路66及び電極37を介して吸着構造体36に所定時間電荷を与える(s123〜s124)。これは、時間の経過に伴い吸着対象物の壁等の分極の状態が変化し吸着力が低下するため、吸着力を回復させるためである。ここで、吸着構造体36に電荷を与える時間間隔は、吸着対象物の材質、吸着環境の温度や湿度等を考慮して設定することが望ましい。
一方、吸着構造体36に電荷を与えた後の経過時間が所定時間を経過していなければ(s126)、システム制御回路60は再度吸着スイッチ14の状態を確認する(s127)。
吸着スイッチ14がオン状態のままであれば(s127)、システム制御回路60は計時回路72にて計時されている吸着構造体36に電荷を与えた後の経過時間を確認する(s126)。
一方、吸着スイッチ14がオフされると(s110)、システム制御回路60は振動発生回路67と振動発生体である櫛歯電極52からなる剥離機構を所定時間動作させる(s128〜s129)。櫛歯電極52は基板35の表面に表面弾性波が生じるように電圧を印加されるため、吸着構造体36と壁との距離dが部分的に長くなり吸着構造体36全体の吸着力が低下し、剥離しやすくない。
引き続き、システム制御回路60は次の操作があるまで待機する(s130)。
本実施例では、吸着ユニットをカメラ1本体側に設けた例を示したが、背面表示部2の背面(表示素子20が配設されていない面)に設ける構成でも構わないが、重さの重い方に吸着ユニットを設けるほうがより望ましい。
本実施例では吸着装置付き装置がデジタルカメラである例を示したが、任意の壁に着脱可能な監視カメラに対しても有効である。
さらに、パネル型ディスプレイの背面に本発明の吸着装置を配設し、任意の壁に着脱可能なディスプレイ装置としても有効である。
また本実施例の吸着構造体は、タイカ社製アルファーゲル(R)、ゴム硬度の低い粘着性のあるゴムでも同様の効果が得られる。さらに、吸着構造体のベースがカーボンナノチューブ等の金属で周囲が誘電体で絶縁された構成のものでも構わない。
1 カメラ
2 表示素子
3 ヒンジ
14 吸着スイッチ
15 姿勢検知センサ
30 吸着・剥離構造体
40 吸着状態検出装置

Claims (9)

  1. 分散力で対象物を吸着するための吸着構造体と該吸着構造体に電荷を加えることにより誘起力で対象物を吸着するための吸着補助手段とから構成された吸着装置と制御手段とを有した吸着装置付き装置で、前記制御手段は前記吸着構造体に電荷を加えることにより誘起力で対象物を吸着すると電荷の印加を中止し分散力で対象物を吸着するように前記吸着補助手段の動作を制御することを特徴とする吸着装置付き装置。
  2. 前記制御手段は、前記吸着補助手段を所定時間動作させることを特徴とする請求項1に記載の吸着装置付き装置。
  3. 前記吸着構造体は、前記装置の同一面上の複数領域に配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の吸着装置付き装置。
  4. 前記制御手段は、前記吸着補助手段を所定時間毎に動作させることを特徴とする請求項2に記載の吸着装置付き装置。
  5. 前記装置は前記吸着装置の吸着状態のオン/オフを設定する操作手段を有し、前記制御手段は前記操作手段において吸着状態がオン状態に設定されると前記吸着補助手段を動作させることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の吸着装置付き装置。
  6. 前記装置は吸着状態検知手段を有し、前記制御手段は吸着状態検知手段の出力に基づいて前記吸着補助手段の動作を制御することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の吸着装置付き装置。
  7. 前記装置は姿勢検知手段を有し、前記制御手段は姿勢検知手段の出力に基づいて前記吸着補助手段が動作する吸着領域を選択することを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の吸着装置付き装置。
  8. 前記吸着装置は剥離手段を有し、前記操作手段において吸着状態がオフ状態に設定されると、前記剥離手段を所定時間動作させることを特徴とする請求項5に記載の吸着装置付き装置。
  9. 前記制御手段は、前記姿勢検知手段で検知された姿勢に応じて前記剥離手段が動作する剥離領域を選択することを特徴とする請求項8に記載の吸着装置付き装置。
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