JP2014165702A - 撮像装置およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被吸着体にカメラ本体を吸着させる吸着手段を備える撮像装置であって、被吸着体に吸着された状態でも高画質撮影を行うことができる撮像装置を提供する。
【解決手段】レンズ鏡筒と、撮像準備動作により重心が変化する本体1と、被吸着体に前記本体を吸着させる粘着ゲルシート2と、撮像準備動作時の被吸着体に吸着した状態の本体1の共振周波数を算出して記憶部に記憶するCPU8とを備える撮像装置を設ける。CPU8は、撮影動作の動作周波数が、記憶部内の共振周波数の近傍となったかを判断し、動作周波数が共振周波数の近傍となった場合に、撮影動作の動作周波数を変更する。
【選択図】図1
【解決手段】レンズ鏡筒と、撮像準備動作により重心が変化する本体1と、被吸着体に前記本体を吸着させる粘着ゲルシート2と、撮像準備動作時の被吸着体に吸着した状態の本体1の共振周波数を算出して記憶部に記憶するCPU8とを備える撮像装置を設ける。CPU8は、撮影動作の動作周波数が、記憶部内の共振周波数の近傍となったかを判断し、動作周波数が共振周波数の近傍となった場合に、撮影動作の動作周波数を変更する。
【選択図】図1
Description
本発明は、壁などの被吸着体に吸着して設置可能なカメラなどの撮像装置に関する。
集合写真の撮影において、撮影者自身も写真に写りたい場合や、夜景を手軽に撮影したい場合などに、三脚を用いてカメラ撮影することが行われている。しかし、三脚などを常に携行することは、ユーザにとって負担である。
近年、ヤモリの足の生体模倣技術や粘着技術の進歩により、繰返し吸着/剥離させることが可能な素材が開発されている。例えば、粘着性(吸着性)を有するゲルシートなどの吸着手段は、安価でかつ、多くの被着体に対し繰返し吸着/剥離可能な特性を有する。被着体に対し繰返し吸着/剥離可能な吸着手段を介してカメラを直接、任意の壁などに吸着させれば、三脚などを用いることなく、いつでもどこでも手軽にカメラを設置することが可能となる。
特許文献1は、加速度センサによる測定結果を基に、振動が最も低減される位置に監視カメラ内部の錘の重心位置を自動制御することで共振点を移動するシステムを開示している。
しかし、特許文献1が開示する技術は、所定の位置に定常的に固定される監視カメラを適用対象としている。したがって、特許文献1が開示する技術を、常に携行される小型カメラに適用するのは困難である。
また、小型カメラの固定部材として、ヤモリの足を模倣した吸着部材や、ゲルシートなどの吸着手段を用いた場合、これらはいずれも変形し易い柔構造であることから、連続撮影や、ズーミング、パン、チルトなどの撮像準備動作による振動の影響が無視できない。すなわち、従来の、カメラ本体を被吸着体に吸着させる吸着手段を備える撮像装置では、撮像装置自身の動作による振動の影響で、撮影画像がブレてしまい、高画質撮影が行えない。
本発明は、被吸着体にカメラ本体を吸着させる吸着手段を備える撮像装置であって、被吸着体に吸着された状態でも高画質撮影を行うことができる撮像装置の提供を目的とする。
本発明の一実施形態の撮像装置は、撮像部と、撮像準備動作により重心が変化する本体と、被吸着体に前記本体を吸着させる吸着手段と、前記撮像準備動作時の前記被吸着体に吸着した状態の前記本体の共振周波数を算出して記憶手段に記憶する算出手段と、撮影動作の動作周波数が、前記記憶手段に記憶された前記共振周波数の近傍となったかを判断し、前記動作周波数が前記共振周波数の近傍となった場合に、前記撮影動作の動作周波数を変更する制御手段とを備える。
本発明の撮像装置によれば、柔構造の吸着素材を介して設置する小型の撮像装置の連続撮影、ズーミング、パン・チルト動作の振動特性を認識して、それらの動作を制御することでブレの少ない撮影画像が得られる。従って、撮影者自身も写真に写りたい場合や、スローシャッターで夜景を撮影したい場合にも、常に三脚等を携行しなくても対応可能となり、いつでもどこでも高画質撮影を行うことが可能となる。
図1乃至図7を参照して、本実施形態の撮像装置について説明する。図1は、撮像装置の本体内部の構成を示すブロック図である。図2(A)は、撮像装置の外観を示す斜視図を示す。図2(B)は、撮像装置の外観の背面図を示す。
撮像装置の本体1の背面には、粘着ゲルシート2が不図示の固定部材により固定されている。粘着ゲルシート2は、吸着時に素材の変形が発生する柔構造を有する吸着手段であり、シリコンなどの材料からなる。その硬さは必要な吸着力に応じて選定されている。
また、本体1の内部には以下の構成要素が設けられている。撮像素子3は、被写体像を撮像する撮像手段である。撮像素子制御回路3aは、撮像素子3の動作を制御する。光学系3bは、被写体像の光束を通過させて撮像素子まで導く。
シャッタ機構4は、撮像素子3への露光光量を調節する。シャッタ機構4は、例えば、フォーカルプレーン方式などのシャッタ機構である。この例では、シャッタ機構は、シャッタ動作としてスリットを形成する不図示の複数のシャッタ羽根が上下に高速に移動して、撮像素子3への露光光量を調節する縦走りシャッタを備えている。
シャッタ羽根の走行停止時などのショックにより、本体1に上下方向(Y方向)のインパルス的振動が発生する。
シャッタ制御回路4aは、シャッタ機構4のスリット幅の調節及び連続露光の時間間隔などを制御する。パン・チルト機構5は、駆動源であるモータ5bとその制御回路5aにより、図2(A)に矢印で示すように、光学系3bを、水平方向(パン)、垂直方向(チルト)へ回動する。水平方向、垂直方向それぞれの回動に伴い、重量のあるレンズ鏡筒(撮像部)の位置が変わり、本体1全体の重心が変化する。
なお、パン・チルト機構5は、水平方向と垂直方向のそれぞれの回動範囲の端点に、最大回動範囲を規制する不図示のメカ的なストッパを有している。従って、パンニング、或いはチルト動作後半にストッパへ当接させると、本体1に、それぞれ、X方向と略Y方向のインパルス的振動が発生する。
ズーム機構6は、駆動源であるモータ6bとその制御回路6aにより、撮像装置内のレンズ鏡筒を伸縮(ズーミング)して、光学系3bの焦点距離を変更する。レンズ鏡筒の伸縮に伴い、重量のあるレンズ鏡筒の位置が変化して、本体1全体の重心が変化する。
また、ズーム機構6は、その長焦点側、短焦点側には、それぞれメカストッパを有する。そして、ズーミング動作後半でストッパへ当接させると、本体1にZ方向のインパルス的振動が発生する。シャッタ機構4のシャッタ羽根の走行や、パン・チルト機構5のパンニング、チルト動作及びズーム機構6のズーミングにおける、メカストッパに当接させる動作はハンマリング動作である。ハンマリング動作は、ハンマリング測定といわれる共振周波数(固有振動数)の測定の際に行われる。ズーミング、パンニング、チルト動作は、撮像に先立って行われる撮像準備動作である。
吸着センサ7は、粘着ゲルシート2の内側に備えられ、本体1が被着体である壁16などに貼り付けられると、その圧力を検知して本体1が吸着状態であることをCPU8に通知する。吸着センサ7は、例えば、圧電素子である。
CPU8は、撮像装置1全体を制御する。具体的には、CPU8は、シャッタ制御回路4a、モータ制御回路5a、モータ制御回路6a、撮像素子3に投影された画像の画像処理回路9、画像及び処理後の共振周波数などのデータを格納する記憶手段である記憶部10を制御する。これにより、CPU8は、シャッタ動作(連写コマ数)、ズーミング位置、パン・チルト動作の速度などを変更して、その動作周波数を制御する。
モードスイッチ11は、撮像装置1の動作モードを切り替えるモード切換え手段である。具体的には、モードスイッチ11は、動作モードを、撮影に先立つ設置モードと、撮影を行う撮影モードとで切換える。設置モードは、本体1の共振周波数を算出する算出モードである。切換えられた動作モードに応じたシーケンスによってカメラが動作する。
姿勢センサ12は、本体1の水平からの傾き状態を検出する。CPU8は、モードスイッチ11と姿勢センサ12のそれぞれの状態を検出し、データを得て演算処理する。振動センサ13は、X,Y,Zの3軸に感度を持ち、通常の手ブレや設置場所の周辺の振動の他、シャッタ動作、パン・チルト動作及びズーミングにより発生する本体1の振動を検出する。振動センサ13が出力した振動信号をCPU8が受信し、周波数分析を行って本体1の共振周波数を算出する。そして、CPU8は、算出した共振周波数を記憶部10に記憶する。すなわち、CPU8は、撮像準備動作時の被吸着体に吸着した状態の本体1の共振周波数を算出して記憶手段に記憶する算出手段として機能する。また、CPU8は、撮影画像を表示する表示部14を制御する表示制御回路15を制御する。
ズーミング、パン、チルトなどの動作を行うと、本体1の重心が変化し、本体1の共振周波数は変化する。また、シャッタ動作や、ズーミング、パン、チルトなどの動作の後半でメカストッパに当接させると、共振周波数測定におけるハンマリングと同様の効果がある。従って、ズーミング、パン、チルトなどが動作した状態のそれぞれのポジションにおいて、上記のいずれかの動作を組合せて行うと、そのポジションにおける本体1の共振周波数を測定できる。
図3は、壁面に吸着させた状態の撮像装置の側面図である。図2、図3においては、撮像装置1の不図示の光学系の焦点距離が広角時(WIDE)、パンニング位置は正面、チルトの向きは0°の状態を初期位置として示している。ここでは不図示のレンズ鏡筒の位置をポジションと称し、ズーミング、パンニング、チルトの組合せによって決まる多くのポジションにおいて撮影が可能である。従って、本実施形態では、少なくともいくつかの代表的なポジションにおける共振周波数を測定する。また、図3においては、初期状態の重心位置と自重の向きをG1として実線で示し、チルトの向きのみ上方にした場合の重心位置と自重の向きをG2として破線で示す。
図2、図3中に示すチルト動作の上向きと下向きでの変化の他に、ズーミング位置がWIDE時とTELE時、パンニングした際のCW方向側とCCW方向側において、本体1の中で重量のある撮影光学系が移動するので本体1の重心は移動する。従って、それぞれの撮影状態によって本体1の共振周波数も変化する。なお、CW方向は、時計周り方向であり、CCW方向は、反時計周り方向である。
また、壁面の平滑、凹凸状態により、粘着ゲルシート2の有効な接触面積が異なるので、本体1と壁との間のバネ定数が異なって本体1の共振周波数が変化する。
図3に示すように、撮像装置を壁に吸着させると、装置の自重により粘着ゲルシート2の上側は伸長され、逆に下側は圧縮されて、初期状態より変形された状態となる。なお、図3に示す例では、説明の便宜上、その変形を誇張して記載している。
図4は、撮像装置を2種類の壁面に吸着させた状態を説明する図である。図4(A)は吸着手段を平滑な壁面に押し付けた状態を示す。図4(B)は、平滑な壁面に吸着後の吸着手段の変形を示す。図4(C)は、吸着手段を凹凸のある壁面に押し付けた状態を示す。図4(D)は、凹凸のある壁面に吸着後の吸着手段の変形を示す。
図4中に示すように、被吸着体の表面状況により、粘着ゲルシート2の変形が異なる。図4(A)では、ガラスなどの平滑な壁面に、撮像装置の本体1の粘着ゲルシート2の面を前方から押し付けている。図4(B)に示すように、粘着ゲルシート2を平滑な壁面に押し付けると、粘着ゲルシート2の全面が壁面に吸着し、本体1から手を離すと自重により、粘着ゲルシート2が前方に伸びて変形する。ここでは被吸着体は平滑な壁面で、粘着ゲルシート2の面に対し概ね平行であるので、粘着ゲルシート2はその全体の面積が有効に粘着している。この時、粘着ゲルシート2の内部に示す矢印は、粘着ゲルシート2の内部の応力を模式的に示しており、この状況では、ほぼ全体的に同様の応力がかかっている。
図4(C)では、室内の壁紙などの凹凸のある壁面に、粘着ゲルシート2の面を前方から押し付けている。図4(D)に示すように、粘着ゲルシート2を凹凸のある壁面に押し付けて本体1から手を離すと、撮像装置の自重により、若干変形しながら吸着する。このとき、粘着ゲルシート2は全体の面積ではなく、ところどころで粘着し、有効な接触面積は減少し、吸着力が低下している。
同様に、粘着ゲルシート2の内部の応力を示す矢印は、不揃いの凹凸の壁面に応じて不均等に伸長されている。従って、被吸着面の状況に応じて、柔構造の吸着手段である粘着ゲルシート2の有効な接触面積が変化しているので、壁と本体1の間のバネ定数が変化していると考えられ、その共振周波数が変化することがわかる。吸着させる面の凹凸の状況は、設置する壁により異なるので、撮像装置を設置する度に計測する。フォトカプラーなどの不図示の吸着面センサにより、例えば吸着表面に対し、投光した光線の反射状況などを検出して判定してもよい。
図5は、設置モード時における撮像装置の動作例を説明するフローチャートである。撮像装置は、撮影に先立って、以下の処理を実行する。まず、ユーザが、本体1のモードスイッチ11を設置モードとする(ステップS101)。そして、ユーザが、粘着ゲルシート2の面を壁などに押し付けて設置する。この設置モードでは、吸着センサ7が検知可能状態となっており、吸着センサ7が、壁への押し付け力を検知してCPU8に信号を送り、吸着検知がオンとなる(ステップS102)。
CPU8は、本体1が吸着して設置されたことを認識し、姿勢センサ12、振動センサ13を検知可能状態として、本体1の傾きと振動状況の検出を開始する(ステップS103)。
本体1においては、押し付けられた後、柔構造の粘着ゲルシート2の弾性変形、復元による微小な振動が発生している。振動センサ13はその振動を検出し、振動信号としてCPU8に送信する。
CPU8は、振動センサからの振動信号に基づいて、振動が収束したかを判断する(ステップS104)。振動が収束していない場合は、ステップS104に戻る。振動が収束した場合は、処理がステップS105に進む。
次に、CPU8が、周波数分析を行い、被着体である壁と、粘着ゲルシート2の組合せにおける本体1の共振周波数を算出し、記憶部10に記憶する(ステップS105)。ステップS105の処理によって、本体1がなんら動作していない設置モードの共振周波数を測定することができる。その後、CPU8は、表示部14に初期設定中であることを表示する(ステップS106)。
次に、パン・チルト機構5が、撮像部(レンズ鏡筒)を正面、水平位置に移動する(ステップS107)。この時、撮像部は鏡筒の縮んだ状態、焦点距離はWIDE端とし、この位置でCPU8がシャッタ機構4を動作させる(ステップS108)。シャッタ機構4は、縦走りのフォーカルプレンシャッタなので、シャッタ動作時に、垂直方向のインパルス的振動が発生する。この振動を振動センサ13が検出して、CPU8が周波数分析を行い、WIDE状態の本体1の共振周波数を算出し、記憶部10に記憶する(ステップS109)。
次に、パン・チルト機構5が、撮像部をCW方向にパンニングする(ステップS110)。撮像部が、パン端において、不図示の回動端部のストッパに突き当たる(ステップS111)。そして、撮像部がストッパに突き当たった時の衝撃による水平方向のインパルス的振動を振動センサ13が検出する。そして、CPU8が周波数分析を行い、この状態の本体1の水平方向の共振周波数を算出し、記憶部10に記憶する(ステップS112)。続いて、CPU8が、その位置においてシャッタ機構4を動作させて(ステップS113)、同様にその振動から共振周波数を算出して記憶部10に記憶する(ステップS114)。
次に、パン・チルト機構5が、チルト動作として、撮像部を上向きに回動させる(ステップS115)。撮像部が不図示の回動端部(チルト端)において停止する。この位置で、CPU8がシャッタ機構4を動作させる(ステップS116)。シャッタ機構4は縦走りのフォーカルプレンシャッタなので、鉛直方向のインパルス的振動が発生する。この振動を振動センサ13が検出し、CPU8が周波数分析を行い、この状態の本体1の共振周波数を算出して、記憶部10に記憶する(ステップS117)。
次に、パン・チルト機構5が、チルト動作として、撮像部を下方向に回動させる(ステップS118)。撮像部が、チルト端において不図示の回動端部のストッパに突き当たる(ステップS119)。そして、撮像部がストッパに突き当たった時の衝撃による垂直方向のインパルス的振動を振動センサ13が検出し、CPU8が周波数分析を行い、この状態の本体1の垂直方向の共振周波数を算出して記憶部10に記憶する(ステップS120)。
次に、パン・チルト機構5が、撮像部をCCW方向にパンニングする(ステップS121)。撮像部がパン端(CCW端)に位置した状態で、CPU8がシャッタ機構4を動作させる(ステップS122)。CPU8が、シャッタ機構4の動作による振動から共振周波数を算出して、撮像部10に記憶する(ステップS123)。
次に、ズーム機構6が、撮像部をWIDEからTELE側へズーミングする(ステップS124)。撮像部がTELE端の不図示のストッパに突き当たる(ステップS125)。その突き当たりによる前後方向のインパルス的振動を振動センサ13が検出し、CPU8が周波数分析を行い、この状態の本体1の水平方向の共振周波数を算出して、記憶部10に記憶する(ステップS126)。
次に、CPU8が、表示部に撮影準備完了の表示として“Ready”表示を行い(ステップS129)、設置モードを終了する。
以上の動作で代表的な撮影ポジションにおける本体1の共振周波数が測定されて、記憶部10に記憶される。すなわち、CPU8は、撮影準備動作位置毎に共振周波数を算出して記憶部10に記憶する。共振周波数の測定は、図5を参照して説明した処理例における撮影ポジションより更に多くの撮影ポジションにおいて測定してもよいし、割愛してもよい。
また、本実施形態では、CPU8は、撮像準備動作の範囲の最端部(例えばチルト端等)への撮像部の突き当て時に検出された振動に応じた振動信号に基づいて、共振周波数を算出する。したがって、各々の撮影ポジション毎の共振周波数を的確に算出することができる。
図6は、設置モードで得られた共振周波数測定結果の例を示す図である。図6(A)は、本体1の共振周波数測定の際の撮影ポジションと撮像部の動作例を示す。なお、フローチャートステイタスNo.は、図5に示すフローチャートにおけるステップ番号を示す。
図6(B)は、ある撮影ポジションにおける撮像装置の共振周波数特性を示すグラフである。図6(B)に示すように、ある撮影ポジションにおける共振周波数として、最も大きいゲインの周波数としてf1と、次に大きい周波数としてf2が認識できる。すなわち、実際の撮影動作の際に、これらの大きいゲインの周波数を避けた振動であれば撮像装置は共振しない。
図7は設置モードで得られた共振周波数測定結果に基づく撮影モードの動作例を説明するフローチャートである。この例では、設置モードにおいて測定された代表的な撮影ポジション毎の共振周波数が予め記憶部10に記憶されている。実際の撮影動作において、撮影者により、そのポジションが選択された場合、連写などの様々な振動により装置全体が共振してしまう恐れがある。従って、共振を避けるために連写などの撮影動作に変更を加える制御を行う。
まず、モードスイッチ11を撮影モードとする(ステップS201)。続いて、不図示の検出手段が、現在のズーミング位置、パンニング位置、チルトの位置などの撮影ポジションを検出する(ステップS202)。
次に、CPU8が、検出された撮影ポジションが記憶部10に記憶されているかを検索する(ステップS203)。該当する撮影ポジションがある場合は、CPU8が、当該撮影ポジションに対応する共振周波数をF1として認識する(ステップS204)。
次に、CPU8が、撮影動作の動作周波数を認識する。CPU8は、例えば連続撮影(連写)設定を検出し、その1秒間の撮影コマ数を、現在の撮影ポジションでの動作周波数F2として認識する(ステップS205)。上記ステップS205において、CPU8が認識する動作周波数F2は、少なくとも、連続撮影のコマ速、連続ズーミングの繰り返し周波数、連続パンニングの繰り返し周波数、または連続チルトの繰り返し周波数のいずれかである。
次に、CPU8が、F2がF1の近傍の周波数であるかを判断する(ステップS206)。例えば、CPU8が、F1とF2との差が予め決められた閾値以下であるかを判断する。F1とF2との差が予め決められた閾値以下である場合、CPU8は、F2がF1の近傍の周波数であると判断する。F1とF2との差が予め決められた閾値より大きい場合、CPU8は、F2がF1の近傍の周波数でないと判断する。
F2がF1の近傍の周波数の場合は、CPU8が、連写設定された所定時間あたりのコマ数から所定の周波数分だけF2を変更して(ステップS207)、撮影する(ステップS208)。F2がF1の近傍の周波数でない場合は、処理がステップS208に進み、連写設定されたコマ数のまま撮影が行われ、撮影動作が終了する(ステップS209)。
本実施形態の撮像装置は、撮影に先立ち、ズーミング、パンニング、チルト動作などの撮影動作によって変化する共振周波数を算出し、予め記憶部10に記憶しておく。そして、撮像装置は、実際の撮影動作の際に、当該撮影動作の際の撮影ポジションに対応する共振周波数F1を記憶部10から取得し、撮影動作の動作周波数F2と、上記取得したF1とが近い場合には、動作周波数を変更する。これにより、自身の撮影動作による振動により共振しないようにすることができる。
本実施形態によれば、柔構造の吸着素材を介して設置する小型の撮像装置の連続撮影、ズーミング、パン・チルト動作の振動特性を認識して、それらの動作を制御することでブレの少ない撮影画像を得ることができる。したがって、ユーザは、常に三脚等を携行しなくても小型のカメラを壁面などに吸着させて、いつでもどこでも高画質撮影を行うことが可能となる。
なお、共振周波数の測定において、インパルス振動を与える方法によって振動の方向が異なる。従って、シャッタ動作により得られた共振周波数は、連写コマ数設定など同じ方向の振動の方向のデータとの比較に利用する。また、パンニング、チルトなどに伴う突き当て動作により測定されたデータは実際の撮影の連続パンニング、連続チルト動作などの際の判定に利用するのが望ましい。また、外部からのなんらかの振動により、撮像装置が振動すると、振動センサにより、その振動の周波数を検出し、記憶した共振周波数に近い周波数の場合は、ズーミング、パンニング、チルト動作を行って共振周波数をずらすことも可能である。
また、本実施形態では、制御の変更としてコマ速をあげたが、連続的なズーミング、パンニング、チルト動作が必要な撮影においては、これらの動作による振動に対し、前述の対応をすることは言うまでもない。また、モードスイッチ11は設置する度に設置モードに切換えているが、吸着センサ7が吸着を検知することで設置モードに切換えてもよい。
1 本体
2 粘着ゲルシート
3 撮像素子
4 シャッタ機構
5 パン・チルト機構
6 ズーム機構
7 吸着センサ
8 CPU
2 粘着ゲルシート
3 撮像素子
4 シャッタ機構
5 パン・チルト機構
6 ズーム機構
7 吸着センサ
8 CPU
Claims (10)
- 撮像部と、
撮像準備動作により重心が変化する本体と、
被吸着体に前記本体を吸着させる吸着手段と、
前記撮像準備動作時の前記被吸着体に吸着した状態の前記本体の共振周波数を算出して記憶手段に記憶する算出手段と、
撮影動作の動作周波数が、前記記憶手段に記憶された前記共振周波数の近傍となったかを判断し、前記動作周波数が前記共振周波数の近傍となった場合に、前記撮影動作の動作周波数を変更する制御手段とを備える
ことを特徴とする撮像装置。 - 前記算出手段は、撮影準備動作位置毎に前記共振周波数を算出して前記記憶手段に記憶し、
前記制御手段は、前記撮影準備動作位置での前記撮影動作の動作周波数が前記記憶手段に記憶された前記撮影準備動作位置に対応する前記共振周波数の近傍となったかを判断する
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記本体の振動を検出して振動信号を出力する検出手段を備え、
前記算出手段は、前記振動信号に基づいて前記本体の共振周波数を算出する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の撮像装置。 - 前記算出手段は、前記撮像準備動作の範囲の最端部への前記撮像部の突き当て時に検出された振動に応じた振動信号に基づいて、前記共振周波数を算出する
ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。 - 前記撮影準備動作は、少なくともズーミング、パンニング、またはチルトのいずれかを含む
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記算出手段は、前記パンニングの位置またはチルトの位置におけるシャッタ動作時の前記本体の共振周波数を算出する
ことを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。 - 前記撮影動作の動作周波数は、少なくとも、連続撮影のコマ速、連続ズーミングの繰り返し周波数、連続パンニングの繰り返し周波数、または連続チルトの繰り返し周波数のいずれかを含む
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記吸着手段は、吸着時に素材の変形が発生する柔構造を有する
ことを特徴とすることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 前記撮像装置の動作モードを前記共振周波数を算出する算出モードと前記撮影動作を行う撮影モードとで切換える切換え手段を備え、
前記切換え手段は、前記本体が前記吸着手段によって前記被吸着体に吸着される度に前記動作モードを前記撮影モードから前記算出モードに切換える
ことを特徴とすることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 撮像部と、撮像準備動作により重心が変化する本体と、被吸着体に前記本体を吸着させる吸着手段とを備える撮像装置の制御方法であって、
前記撮像準備動作時の前記被吸着体に吸着した状態の前記本体の共振周波数を算出して記憶手段に記憶する算出工程と、
撮影動作の動作周波数が、前記記憶手段に記憶された前記共振周波数の近傍となったかを判断し、前記動作周波数が前記共振周波数の近傍となった場合に、前記撮影動作の動作周波数を変更する制御工程とを有する
ことを特徴とする制御方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017188764A (ja) * | 2016-04-05 | 2017-10-12 | 東芝アルパイン・オートモティブテクノロジー株式会社 | 車室内用カメラの設置支援方法および車室内用カメラ |
JP7470234B1 (ja) | 2023-05-31 | 2024-04-17 | 有限会社エイケイアイ | 電動ドリル用粉塵飛散防止補助具及びこれを用いた壁の穴あけ施工方法 |
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2013
- 2013-02-26 JP JP2013035544A patent/JP2014165702A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017188764A (ja) * | 2016-04-05 | 2017-10-12 | 東芝アルパイン・オートモティブテクノロジー株式会社 | 車室内用カメラの設置支援方法および車室内用カメラ |
JP7470234B1 (ja) | 2023-05-31 | 2024-04-17 | 有限会社エイケイアイ | 電動ドリル用粉塵飛散防止補助具及びこれを用いた壁の穴あけ施工方法 |
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