JP2015124091A - コンクリート用混和材 - Google Patents

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Yoshihiro Nishikawa
善弘 西川
信 渡邉
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信 渡邉
邦光 彼谷
Kunimitsu Kaya
邦光 彼谷
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Abstract

【課題】本発明の目的は、コンクリート施工部において、耐震性、剥離耐性、歪み耐性、耐クラック性等の耐久性を高めることができるコンクリート用混和材を提供することにある。
【解決手段】微細藻類由来バイオマスを含むコンクリート用混和材、好ましくは前記微細藻類がボトリオコッカス属であることを特徴とするコンクリート用混和材、さらに好ましくは前記微細藻類由来バイオマスがアルジナンであることを特徴とするコンクリート用混和材。
【選択図】図1

Description

本発明は、微細藻類由来バイオマスを含むコンクリート用混和材に関し、さらに詳しくは、ボトリオコッカス属の微細藻類から炭化水素類を抽出した後の残渣をコンクリート用混和材として再利用する技術に関する。
藻類が産生する炭化水素類はバイオ燃料として有望視され、産業化に向けた研究が進められている。藻類の中でもボトリオコッカス属の微細藻類は、重油相当の性質を持つ炭化水素を産生することから液体燃料を効率よく得られる藻類として注目されている。藻類から産生する炭化水素は、構造上の特徴より、Race−A、Race−B、Race−LおよびRace−Sの大きく4つのグループに分けられ、なかでもC2n−10(n=30〜37)で表されるトリテルペン構造を持つ炭化水素を産生するRace−Bグループの株は、30〜40質量%の炭化水素を産生するものが多い(例えば、非特許文献1参照)。
ボトリオコッカス属の微細藻類は、成長の過程で数個〜数百個の個体の集合体(コロニー)を形成し、自身が産生した炭化水素類等の重合合成物であるバイオポリマー(アルジナン)によってコロニーの構造が維持されている。前述のようにして産生した炭化水素類は、このアルジナン中に30〜40質量%程度まで保持、蓄積される。このようにして蓄積した炭化水素類は溶媒抽出等の過程を経てバイオ燃料やバイオリファイナリーの原料として利用されるが、炭化水素類を除かれた大量の残渣は廃棄物となり、藻類由来バイオ燃料の産業化の足枷となっていた(例えば、非特許文献2参照)。
一方、従来から、コンクリートのひび割れや剥落の防止のために、コンクリート施工部に用いられる種々のシート状、繊維状の補強材が提供されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2011−32694号公報
Microbiol.Cult.Coll.26(1).1−10(2010)p.4 平成23年度農山漁村6次産業化対策事業「農山漁村における藻類バイオマスファームの事業化可能性調査報告書」p.7
これらコンクリート補強材は、コンクリート施工時に、表層に貼付する、表層から数cmの深さに埋設する等の方法で設置するが、施工時の取扱い性が悪く、また直射日光や風雨に晒されるため、経年劣化の懸念があるなど、問題が生じていた。
本発明の目的は、コンクリート施工部において、耐震性、剥離耐性、歪み耐性、耐クラック性等の耐久性を高めることができるコンクリート用混和材を提供することにある。
本発明者らは、上記課題の解決のため鋭意研究を重ねた結果、微細藻類由来バイオマスがゴム様の弾力を有し、また、セメント中での分散性に優れ且つ微細藻類由来バイオマスの持つ多孔質構造が適度なクッション性に優れることを見出した。また、それをコンクリート施工時にセメントに混合するコンクリート用混和材とすることにより、コンクリート施工部において、耐震性、剥離耐性、歪み耐性、耐クラック性等、耐久性を高めることができることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は以下の(1)〜(3)のとおりである。
(1)微細藻類由来バイオマスを含むコンクリート用混和材。
(2)微細藻類がボトリオコッカス属であることを特徴とする(1)記載のコンクリート用混和材。
(3)微細藻類由来バイオマスがアルジナンであることを特徴とする(1)または(2)記載のコンクリート用混和材。
本発明によれば、微細藻類由来バイオマスを混合したコンクリート用混和材を利用することにより、コンクリート施工部において、耐震性、剥離耐性、歪み耐性、耐クラック性等の耐久性を高めることができる。
凍結融解サイクル数に対する相対動弾性係数および質量減少率を示すグラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の微細藻類由来バイオマスは、主にバイオ燃料を産生する微細藻類由来のバイオマスをいい、具体的には、緑藻類、珪藻類由来のバイオマス等が挙げられる。さらに具体的には、Botryococcus braunii,Chlorella sp,Cryptothecodinium cohnii,Cylindrotheca sp.,Dunaliella primolecta,Isochrysis sp.,Monallanthus salina,Nannochloris sp.,Nannochloropsis sp.,Neochloris sp.,Neochloris oleoabundans,Nitzschia sp.,Phaeodactylum tricornutum,Schizochytrium sp.,Tetraselmis suieiaなどの由来のバイオマスが挙げられる。
なかでも、重油相当の炭化水素類を産生するボトリオコッカス(Botryococcus)属由来のバイオマスであることが好ましい。
微細藻類由来のバイオマスは、微細藻類自体又は微細藻類を乾燥したものであってもかまわないが、上記緑藻類、珪藻類などの微細藻類から有機溶媒により炭化水素類を抽出した後の抽出残渣であることが好ましく、前述のボトリオコッカス属微細藻類から有機溶媒により炭化水素類を抽出した後の抽出残渣、すなわち、アルジナンであることがより好ましい。
具体的には、上記微細藻類を、ヘキサン、クロロホルム、メタノール、エタノール、ジエチルエーテル、アセトンからなる1群の有機溶媒から1種以上、又はヘキサン/アセトンの混合溶媒、クロロホルム/メタノールの混合溶媒、エタノール/ジエチルエーテルの混合溶媒などに例示される前記有機溶媒の混合物に分散し、微細藻類中の炭化水素類を抽出することにより該抽出残渣を得ることができる。
さらには、セメント中での分散性を高めるために、上記炭化水素類の抽出後に、種々の水溶性成分の除去操作を経たバイオマスであることが特に好ましい。種々の水溶性成分の除去操作としては、酸処理、アルカリ処理、温熱水処理等が挙げられる。水溶性成分の除去操作に用いられる薬剤としては、塩酸、硫酸、トリクロロ酢酸等の酸類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ類が挙げられる。また、温熱水処理の温度としては20〜110℃が好ましく、25〜80℃がより好ましく、30〜50℃がいっそう好ましい。当該酸処理、アルカリ処理及び温熱水処理は、併用して行なうこともできる。
本発明の微細藻類由来のバイオマスは、熱安定性を高めるために、種々の溶媒可溶性成分の除去操作を経たものであることが好ましい。種々の溶媒可溶性成分の除去操作としては、浸漬、攪拌、還流、ソックスレー抽出処理等とそれに次ぐ遠心分離、濾過処理等が挙げられる。種々の溶媒可溶性成分の除去操作に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、クロロホルム、テトラクロロエタン等の含有ハロゲン溶媒類、酢酸エチル、メチルエチルケトン等の高極性溶媒類、トルエン、ヘキサン等の低極性溶媒類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒類等が挙げられ、これらのうちのいくつかを順次単独に、あるいは、混合溶媒として使用することもできる。
本発明の微細藻類由来バイオマスは、そのままコンクリート用混和材として用いることができるが、さらにセメント等と混合してもコンクリート用混和材として用いることができる。該微細藻類由来バイオマスをセメントと混合した後には、粉末状、扁平状のいずれの形状でも利用することができる。ここでいう粉末状は、粉砕機(カッター、ハンマー等)や各種ミル(石臼タイプ、乳鉢タイプ、ボールミル等)により粒径0.1〜5mm程度まで細かくしたものが挙げられ、扁平状は、粉末状のものを圧延し、厚さ0.05〜1mm、長径0.1〜10mmのフレーク形状としたものが挙げられる。
本発明のコンクリート用混和材は、コンクリート等に対し任意の量を添加して用いることができるが、例えば、コンクリート総容量に対し、微細藻類由来バイオマスを1〜10kg/mを添加することが好ましく、1〜5kg/mを添加することがより好ましい。1〜10kg/mとすることにより、コンクリートとしての流動性を保ちながら、コンクリートの耐久性をいっそう高めることができる。
次に、実施例により、本発明をより詳細に説明する。なお、本発明は、実施例に限定されるものではない。
本発明の実施例、比較例における各種評価方法を以下に示す。
1.アルジナンの含有量(純度)
微細藻類中の炭化水素類(脂質等)を有機溶媒により抽出した抽出残渣に対し、示差熱熱重量同時測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製、TG/DTA7200)を用い、以下の温度条件における400℃以上での重量減少率より求めた。
<測定条件>
昇温度開始温度;25℃
最終到達温度;800℃
昇温速度;+10℃/分(なお、100℃の時点で30分維持する)
温度校正標準試料(インジウム(156.6℃)、亜鉛(419.4℃)
2.凍結融解試験
得られたコンクリートの凍結融解抵抗性の評価は、JIS A1148−2001「コンクリートの凍結融解試験方法」に従って行なった。
実施例1
ボトリオコッカス属の微細藻類(乾燥品)100gにヘキサン1Lを加え、室温下、24時間静置して炭化水素類等を抽出した。該炭化水素類等を抽出した抽出残渣に対し、ヘキサンによる同様の抽出操作を2回(合計3回)繰り返した。得られた抽出残渣を風乾し、カッターミルで粉砕して、コンクリート用混和材1(アルジナン粗精製物(純度57%))70gを得た。
実施例2
実施例1と同様にして得られたコンクリート用混和材1の70gに、エタノール70mL、イオン交換水700mL加えた後、水酸化ナトリウム(ペレット)を攪拌しながらpHが11以上となるまで添加し、30℃の恒温環境下24時間攪拌した。抽出残渣を回収し、イオン交換水で中性となるまで洗浄した後、イオン交換水700mLに再懸濁し6N塩酸を攪拌しながらpHが2以下となるまで添加し、30℃の恒温環境下24時間攪拌した。抽出残渣を回収し、イオン交換水で中性となるまで洗浄した。50℃オーブン内で24時間乾燥し、カッターミルで粉砕し、コンクリート用混和材2(アルジナン粗精製物(純度73%))50gを得た。
実施例3
実施例2と同様にして得られたコンクリート用混和材2の50gに、メタノール/クロロホルム=1:2(V/V)の混合溶媒500mLを加え、24時間攪拌した。抽出残渣を回収し、同様の抽出操作をさらに2回(合計3回)繰り返した。得られた抽出残渣を回収し風乾した後、50℃オーブン内で24時間乾燥、カッターミルで粉砕し、コンクリート用混和材3(アルジナン粗精製物(純度80%))30gを得た。
比較例1
セメント100質量部に対し、砕石(密度2.7g/cm、吸水率0.6%)400質量部、川砂(密度2.6g/cm、吸水率1.4%)200質量部をよく混和し、さらに水55質量部を加え混練した後、深さ10cm、縦横40cmの枠内に流し込み、均一にならした後、1週間放置し、固化させた。枠から外し、10cm×10cm×40cmの直方体を3本切り出し、20℃で14日間、水中養生し、供試体を得た。
実施例4〜6
セメント100質量部に対し、砕石(密度2.7g/cm、吸水率0.6%)400質量部、川砂(密度2.6g/cm、吸水率1.4%)200質量部をよく混和した後、さらに実施例1〜3と同様にして得られたコンクリート用混和材1〜3(実施例4はコンクリート用混和材1を、実施例5はコンクリート用混和材2を、実施例6はコンクリート用混和材3をそれぞれ用いた)をそれぞれ5kg/mの添加量となるように添加しよく混和した後、水を55質量部加えよく混練し、比較例1と同様の供試体を調製した。
実施例4〜6及び比較例1にて得られた供試体を用いて凍結融解抵抗性の評価を行なった。得られた結果を図1に示す。
図1に示すように、本発明のコンクリート用混和材を含む実施例4〜6は、本発明のコンクリート用混和材を含まない比較例1に比べ、凍結融解サイクル数に対する相対動弾性係数が低下せず、さらには質量変化もほとんど観られないことが明らかとなった。以上より、本発明のコンクリート用混合材を用いて調製したコンクリートは、優れた耐久性を有していることが明らかとなった。

Claims (3)

  1. 微細藻類由来バイオマスを含むコンクリート用混和材。
  2. 微細藻類がボトリオコッカス属であることを特徴とする請求項1記載のコンクリート用混和材。
  3. 微細藻類由来バイオマスがアルジナンであることを特徴とする請求項1または2記載のコンクリート用混和材。
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