JP2015122846A - 位置決め装置の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リニアエンコーダを用いないで軸ねじれ角を得て位置決め制御を行なう。【解決手段】負荷(ヘッドL)に搭載された第一の加速度センサ13からの加速度情報17を負荷側外乱オブザーバ16に入力するとともに、加速度情報17を2回積分(19)して位置情報20に変換し、そこからモータエンコーダ11の位置情報21を減算した値を軸ねじれ角18として負荷側外乱オブザーバに入力し、負荷側外乱オブザーバ16が負荷側の外乱を推定する。また、軸ねじれ角18に軸ねじれ定数Kfnと軸ねじれ量フィードバックゲインKrを乗算してフィードバックする。【選択図】図3
Description
本発明は電子部品実装装置等に代表される位置決め装置の制御に関するものである。
一般に、例えばIC、抵抗、コンデンサ等の電子部品を基板に実装する装置として電子部品実装装置が知られている。この電子部品実装装置は、部品の搭載を行なうヘッドをXY平面上で移動制御するガントリ型のXY位置決め装置である。
例えばこの電子部品実装装置等に代表されるガントリ型のXY位置決め装置は、回転型モータ+ボールねじ又はタイミングベルトを用いた構成を備え、負荷(ヘッド)の位置決めを行なう。
特に精密位置決めの際には、例えば図14に示すように負荷Lに沿わせてリニアエンコーダ31を配置し、フルクローズド制御系を構成して位置決めを行なう位置決め装置が使用される。なお、一例としてモータMの動力をボールねじ12で伝達して負荷Lを移動させる機構を図示する。
例えばこの電子部品実装装置等に代表されるガントリ型のXY位置決め装置は、回転型モータ+ボールねじ又はタイミングベルトを用いた構成を備え、負荷(ヘッド)の位置決めを行なう。
特に精密位置決めの際には、例えば図14に示すように負荷Lに沿わせてリニアエンコーダ31を配置し、フルクローズド制御系を構成して位置決めを行なう位置決め装置が使用される。なお、一例としてモータMの動力をボールねじ12で伝達して負荷Lを移動させる機構を図示する。
一般の位置決め装置やマニピュレータ等は、図15に示すようなモータM(慣性Jm)と負荷L(慣性Jl)を低剛性の弾性軸(図では、ばねS(ばね定数Kf))で結合した、図16に示すような2慣性共振系と見なすことができる。これらは、特許文献1,2にも記載されるように共振比制御を用いて2慣性共振負荷の振動抑制と外乱抑圧制御を行なうことができる。なお、Jは慣性、θは回転角度、Tはトルク、Kfはばね定数、添字mはモータ、lは負荷、disは外乱、reacは軸ねじれ反力を示す。
モータMと負荷L間の機械剛性が低い場合、位置決め時に振動が発生する。振動は位置決めを妨げ、位置決め精度と位置決め時間を悪化させる。
この問題を解決する為、特許文献1には、リニアエンコーダとモータエンコーダとを利用して軸ねじれ角を測定し負荷側外乱オブザーバを構成することで、負荷側が受ける外乱を推定し補償を行うことが記載されている。
また、特許文献2には、上記のリニアエンコーダとモータエンコーダとに加えて、電子部品実装装置のヘッドに加速度センサを取り付けて負荷側外乱オブザーバを構成し、外乱を補償することが記載されている。
電子部品実装装置の場合、部品の搭載を行なうヘッドの位置決め精度が最終的な部品の搭載精度を決定する為、また電子部品実装装置に限らず一般的にも、加速度センサを用いて直接に負荷の加速度情報を入手して制御を行なうことは非常に効果的である。
モータMと負荷L間の機械剛性が低い場合、位置決め時に振動が発生する。振動は位置決めを妨げ、位置決め精度と位置決め時間を悪化させる。
この問題を解決する為、特許文献1には、リニアエンコーダとモータエンコーダとを利用して軸ねじれ角を測定し負荷側外乱オブザーバを構成することで、負荷側が受ける外乱を推定し補償を行うことが記載されている。
また、特許文献2には、上記のリニアエンコーダとモータエンコーダとに加えて、電子部品実装装置のヘッドに加速度センサを取り付けて負荷側外乱オブザーバを構成し、外乱を補償することが記載されている。
電子部品実装装置の場合、部品の搭載を行なうヘッドの位置決め精度が最終的な部品の搭載精度を決定する為、また電子部品実装装置に限らず一般的にも、加速度センサを用いて直接に負荷の加速度情報を入手して制御を行なうことは非常に効果的である。
状態フィードバック制御やH∞制御は、制御系が複雑であったり計算量が膨大であることなどから、高速、高機能のCPUが必要であったり、また現場での調整が困難である為に、実機への適用には問題がある。これに対して、共振比制御や外乱オブザーバは、比較的簡単な制御系から構成され、現場での調整も容易であり、実用性が高い。
しかしながら、コストダウンの目的の為、例えば図17に示すようにリニアエンコーダを配置せず、モータM端に取り付けられたモータエンコーダ11のみを用いるセミクローズド制御系で位置決めを行なう位置決め装置も多い。
特許文献1,2に記載の技術では、リニアエンコーダを用いて負荷側外乱オブザーバを構成するため、リニアエンコーダの無いセミクローズド制御の構成では、負荷側外乱オブザーバを構成することができなかった。
特許文献1,2に記載の技術では、リニアエンコーダを用いて負荷側外乱オブザーバを構成するため、リニアエンコーダの無いセミクローズド制御の構成では、負荷側外乱オブザーバを構成することができなかった。
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、リニアエンコーダを用いないで軸ねじれ角を得て位置決め制御を行なうことを課題とする。
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、共振負荷の振動を抑制すると共に外乱を抑制するための共振比制御手段と、負荷の変動を含む外乱を補償するための負荷側外乱オブザーバとを含み、該負荷側外乱オブザーバにて推定した負荷側の外乱を、負荷側外乱から位置指令までの逆システムを通してフィードバックする位置決め装置の制御装置において、
前記負荷側外乱オブザーバは、前記負荷に搭載された第一の加速度センサを用いて検出した加速度情報に基づき前記負荷側の外乱を推定することを特徴とする位置決め装置の制御装置である(第1、第2、第3実施形態参照)。
前記負荷側外乱オブザーバは、前記負荷に搭載された第一の加速度センサを用いて検出した加速度情報に基づき前記負荷側の外乱を推定することを特徴とする位置決め装置の制御装置である(第1、第2、第3実施形態参照)。
請求項2記載の発明は、前記第一の加速度センサからの加速度情報を前記負荷側外乱オブザーバに入力するとともに、前記第一の加速度センサからの加速度情報を位置情報に変換し、そこからモータエンコーダの位置情報を減算した値を軸ねじれ角として前記負荷側外乱オブザーバに入力することを特徴とする請求項1に記載の位置決め装置の制御装置である(第1、第2実施形態参照)。
請求項3記載の発明は、外乱オブザーバと軸ねじれ反力推定オブザーバとを含んで前記共振比制御手段が構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位置決め装置の制御装置である(第1実施形態参照)。
請求項4記載の発明は、前記共振比制御手段は、外乱オブザーバを含むとともに、前記第一の加速度センサからの加速度情報を位置情報に変換し、そこからモータエンコーダの位置情報を減算した値を軸ねじれ角とし、当該軸ねじれ角に軸ねじれ定数と軸ねじれ量フィードバックゲインを乗算してフィードバックすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位置決め装置の制御装置である(第2実施形態参照)。
請求項5記載の発明は、前記負荷を支持する支持部に搭載された第二の加速度センサから加速度情報を得、
前記負荷側外乱オブザーバは、前記第一の加速度センサの加速度情報から前記第二の加速度センサの加速度情報を減算した値に基づき前記負荷側の外乱を推定することを特徴とする請求項1に記載の位置決め装置の制御装置である(第3実施形態参照)。
前記負荷側外乱オブザーバは、前記第一の加速度センサの加速度情報から前記第二の加速度センサの加速度情報を減算した値に基づき前記負荷側の外乱を推定することを特徴とする請求項1に記載の位置決め装置の制御装置である(第3実施形態参照)。
請求項6記載の発明は、前記負荷を支持する支持部に搭載された第二の加速度センサから加速度情報を得、
前記共振比制御手段は、外乱オブザーバを含むとともに、前記第一の加速度センサの加速度情報から前記第二の加速度センサの加速度情報を減算した値を位置情報に変換し、そこからモータエンコーダの位置情報を減算した値を軸ねじれ角とし、当該軸ねじれ角に軸ねじれ定数と軸ねじれ量フィードバックゲインを乗算してフィードバックすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位置決め装置の制御装置である(第3実施形態参照)。
前記共振比制御手段は、外乱オブザーバを含むとともに、前記第一の加速度センサの加速度情報から前記第二の加速度センサの加速度情報を減算した値を位置情報に変換し、そこからモータエンコーダの位置情報を減算した値を軸ねじれ角とし、当該軸ねじれ角に軸ねじれ定数と軸ねじれ量フィードバックゲインを乗算してフィードバックすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位置決め装置の制御装置である(第3実施形態参照)。
請求項7記載の発明は、規範モデルを用い、負荷に搭載された加速度センサからの加速度情報を位置情報に変換し、そこからモータエンコーダの位置情報を減算した値を軸ねじれ角とし、該軸ねじれ角に軸ねじれ定数と軸ねじれ量フィードバックゲインを乗算してフィードバックすることを特徴とする位置決め装置の制御装置である(第4実施形態参照)。
請求項8記載の発明は、規範モデルを用い、負荷に搭載された第一の加速度センサから加速度情報を得、前記負荷を支持する支持部に搭載された第二の加速度センサから加速度情報を得、前記第一の加速度センサの加速度情報から前記第二の加速度センサの加速度情報を減算した値を位置情報に変換し、そこからモータエンコーダの位置情報を減算した値を軸ねじれ角とし、当該軸ねじれ角に軸ねじれ定数と軸ねじれ量フィードバックゲインを乗算してフィードバックすることを特徴とする位置決め装置の制御装置である(第4実施形態参照)。
請求項9記載の発明は、負荷に搭載された加速度センサからの加速度情報を位置情報に変換し、そこからモータエンコーダの位置情報を減算した値を軸ねじれ角とし、該軸ねじれ角に軸ねじれ定数と軸ねじれ量フィードバックゲインを乗算してフィードバックすることを特徴とする位置決め装置の制御装置である(第5実施形態参照)。
請求項10記載の発明は、負荷に搭載された第一の加速度センサから加速度情報を得、前記負荷を支持する支持部に搭載された第二の加速度センサから加速度情報を得、前記第一の加速度センサの加速度情報から前記第二の加速度センサの加速度情報を減算した値を位置情報に変換し、そこからモータエンコーダの位置情報を減算した値を軸ねじれ角とし、当該軸ねじれ角に軸ねじれ定数と軸ねじれ量フィードバックゲインを乗算してフィードバックすることを特徴とする位置決め装置の制御装置である(第5実施形態参照)。
本発明によれば、負荷に搭載された加速度センサから加速度情報を得ることができ、この加速度情報を変換して位置情報とすることで、リニアエンコーダを用いないで軸ねじれ角を得て位置決め制御を行なうことができ、具体的には、これらの加速度情報と軸ねじれ角とに基づき負荷側外乱オブザーバを機能させたり、軸ねじれ角に軸ねじれ定数と軸ねじれ量フィードバックゲインを乗算してフィードバックしたりする制御が可能となる。
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。以下、位置決め装置の中でも特に電子部品実装装置を例として説明を行なう。
〔第1実施形態〕
まず、本発明の第1実施形態の位置決め装置の制御装置につき図1及び図2を参照して説明する。第1実施形態に係る位置決め装置の制御装置のブロック図を図1に、ブロック線図を図2に示した。
セミクローズド制御の電子部品実装装置では、実際に部品の搭載を行うヘッド(負荷)Lの状態をモニタすることが出来ず、モータMの端に取り付けられたモータエンコーダ11の情報のみで制御を行なわなくてはならないので整定に限界がある。この状況よりもさらに整定の向上を図ろうとした場合、直にヘッドLの情報を得ることが必要である。
近年のMEMS(微小電気機械システムの略)技術の発達により、小型かつ高精度でありながら、1個で3軸(XYZ)方向の加速度を計測可能な加速度センサが開発されている。これらは、ゲーム機、携帯電話機、デジタルカメラ等に搭載され大量に使用されているため、比較的安価に入手することが可能である。
そこで、高価なリニアエンコーダの代わりに3軸加速度センサ13をヘッドLに搭載することで、各軸方向の加速度情報を元にした制御を実施し整定の改善を行なうこととする。
加速度センサ13のヘッドLへの搭載は、実際に部品の搭載を行なう吸着ノズル部に近いところに取り付けることが望ましい。
まず、本発明の第1実施形態の位置決め装置の制御装置につき図1及び図2を参照して説明する。第1実施形態に係る位置決め装置の制御装置のブロック図を図1に、ブロック線図を図2に示した。
セミクローズド制御の電子部品実装装置では、実際に部品の搭載を行うヘッド(負荷)Lの状態をモニタすることが出来ず、モータMの端に取り付けられたモータエンコーダ11の情報のみで制御を行なわなくてはならないので整定に限界がある。この状況よりもさらに整定の向上を図ろうとした場合、直にヘッドLの情報を得ることが必要である。
近年のMEMS(微小電気機械システムの略)技術の発達により、小型かつ高精度でありながら、1個で3軸(XYZ)方向の加速度を計測可能な加速度センサが開発されている。これらは、ゲーム機、携帯電話機、デジタルカメラ等に搭載され大量に使用されているため、比較的安価に入手することが可能である。
そこで、高価なリニアエンコーダの代わりに3軸加速度センサ13をヘッドLに搭載することで、各軸方向の加速度情報を元にした制御を実施し整定の改善を行なうこととする。
加速度センサ13のヘッドLへの搭載は、実際に部品の搭載を行なう吸着ノズル部に近いところに取り付けることが望ましい。
図1に示すように本実施形態の位置決め装置の制御装置は、外乱オブザーバ50と軸ねじれ反力推定オブザーバ60を用いた共振比制御と、さらに負荷側外乱オブザーバ16を用いて、共振負荷の振動抑制と外乱抑圧制御を実現する構成である。
なお、共振比制御手段は、外乱オブザーバ50と軸ねじれ反力推定オブザーバ60から構成される。
ヘッドLに搭載した加速度センサ13(第一の加速度センサ)から出力される加速度情報を元に負荷側外乱オブザーバ16を構成する。負荷側外乱オブザーバ16に入力される加速度は加速度センサ13からの加速度情報17を使用する。軸ねじれ角18は、加速度センサ13からの加速度情報17を2回積分部19で2回積分して位置情報20に変換し、モータエンコーダ11の位置情報21から減算することで得られるので、その値を使用する。
なお、3軸(XYZ)加速度センサ13の一つの軸(X軸とする)をヘッドLの移動方向であるボールねじ12の軸方向に平行にしてこの加速度センサ13をヘッドLに搭載する。ボールねじ12のピッチが一定であることから、加速度センサ13により得られたX方向の加速度をX軸回りの角加速度に変換したものを加速度情報17とする。
なお、共振比制御手段は、外乱オブザーバ50と軸ねじれ反力推定オブザーバ60から構成される。
ヘッドLに搭載した加速度センサ13(第一の加速度センサ)から出力される加速度情報を元に負荷側外乱オブザーバ16を構成する。負荷側外乱オブザーバ16に入力される加速度は加速度センサ13からの加速度情報17を使用する。軸ねじれ角18は、加速度センサ13からの加速度情報17を2回積分部19で2回積分して位置情報20に変換し、モータエンコーダ11の位置情報21から減算することで得られるので、その値を使用する。
なお、3軸(XYZ)加速度センサ13の一つの軸(X軸とする)をヘッドLの移動方向であるボールねじ12の軸方向に平行にしてこの加速度センサ13をヘッドLに搭載する。ボールねじ12のピッチが一定であることから、加速度センサ13により得られたX方向の加速度をX軸回りの角加速度に変換したものを加速度情報17とする。
図において、位置偏差演算器32はモータエンコーダ11から入力される位置フィードバック信号と位置指令の偏差を演算する。速度演算部36はモータエンコーダ11の出力から速度を演算する。速度偏差演算部38は該速度演算部36から入力される速度フィードバック信号と前記位置偏差演算器32から入力される速度指令の偏差を演算する。また、40は電流アンプである。
外乱オブザーバ50及び軸ねじれ反力推定オブザーバ60は、特許文献2に記載のものと同一であり、詳細な説明を省略する。外乱オブザーバ50及び軸ねじれ反力推定オブザーバ60を用いて、2慣性共振系の振動抑制において有効である共振比制御系を構成する。外乱オブザーバゲインgdisを大きく設定することにより、外乱トルクT dismの影響が除去される。また、図においてgreacは軸ねじれ反力推定オブザーバ60に含まれる1次の低域フィルタ(LPF)62のカットオフ周波数であり、Krは軸ねじれ量フィードバックゲインであり、任意に設定することができる。
外乱オブザーバ50及び軸ねじれ反力推定オブザーバ60は、特許文献2に記載のものと同一であり、詳細な説明を省略する。外乱オブザーバ50及び軸ねじれ反力推定オブザーバ60を用いて、2慣性共振系の振動抑制において有効である共振比制御系を構成する。外乱オブザーバゲインgdisを大きく設定することにより、外乱トルクT dismの影響が除去される。また、図においてgreacは軸ねじれ反力推定オブザーバ60に含まれる1次の低域フィルタ(LPF)62のカットオフ周波数であり、Krは軸ねじれ量フィードバックゲインであり、任意に設定することができる。
上記の構成により、リニアエンコーダを用いないで軸ねじれ角18を得て負荷側外乱オブザーバ16を構成することができる。負荷側外乱オブザーバ16が入力された加速度情報17と、軸ねじれ角18とに基づき負荷側の外乱を推定する。すなわち、負荷側外乱オブザーバ16は、ヘッドLに搭載された加速度センサ13が出力する値と、モータエンコーダ11が出力する値とにもとづき負荷側の外乱を推定する。したがって、リニアエンコーダを必要としない。
負荷側外乱オブザーバ16で推定した負荷への外乱情報22は、位置指令まで逆システム80を通してフィードバックして補償を行なう。
負荷側外乱オブザーバ16内の軸ねじれ定数のノミナル値Kfnと負荷慣性のノミナル値Jlnと実際量のズレとを外乱として検出して補償を行なう為、共振周波数の固定を行なうロバスト制御系の実現が可能となる。
負荷側外乱オブザーバ16で推定した負荷への外乱情報22は、位置指令まで逆システム80を通してフィードバックして補償を行なう。
負荷側外乱オブザーバ16内の軸ねじれ定数のノミナル値Kfnと負荷慣性のノミナル値Jlnと実際量のズレとを外乱として検出して補償を行なう為、共振周波数の固定を行なうロバスト制御系の実現が可能となる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態の位置決め装置の制御装置につき図3及び図4を参照して説明する。第2実施形態に係る位置決め装置の制御装置のブロック図を図3に、ブロック線図を図4に示した。
上記第1実施形態では共振比制御を構成するのに軸ねじれ反力推定オブザーバ60を用いていたが、既にモータエンコーダ11の位置情報21と加速度センサ13の加速度情報17を2回積分して位置に変換した位置情報20との差から演算した軸ねじれ角18があるので、これをそのまま利用して共振比制御を構成する。
本実施形態では、軸ねじれ反力推定オブザーバ60を排し、軸ねじれ角18に軸ねじれ定数Kfnと軸ねじれ量フィードバックゲインKrを乗算してフィードバックし、その他は第1実施形態と同様とする。
このように軸ねじれ反力推定オブザーバ60を省略することが可能となり、CPU等の演算部の演算負荷を減らすことが可能となる。
次に、本発明の第2実施形態の位置決め装置の制御装置につき図3及び図4を参照して説明する。第2実施形態に係る位置決め装置の制御装置のブロック図を図3に、ブロック線図を図4に示した。
上記第1実施形態では共振比制御を構成するのに軸ねじれ反力推定オブザーバ60を用いていたが、既にモータエンコーダ11の位置情報21と加速度センサ13の加速度情報17を2回積分して位置に変換した位置情報20との差から演算した軸ねじれ角18があるので、これをそのまま利用して共振比制御を構成する。
本実施形態では、軸ねじれ反力推定オブザーバ60を排し、軸ねじれ角18に軸ねじれ定数Kfnと軸ねじれ量フィードバックゲインKrを乗算してフィードバックし、その他は第1実施形態と同様とする。
このように軸ねじれ反力推定オブザーバ60を省略することが可能となり、CPU等の演算部の演算負荷を減らすことが可能となる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態の位置決め装置の制御装置につき図5及び図6を参照して説明する。第3実施形態に係る位置決め装置の制御装置のブロック図を図5に、ブロック線図を図6に示した。
上記の通り、第1実施形態、第2実施形態では、ヘッドLに加速度センサ13を搭載し負荷側外乱オブザーバ16を構成することにより、実際に部品の搭載を行なうヘッドLの整定を改善することが可能となる。
しかし、第1実施形態、第2実施形態を電子部品実装装置に適用したにも関わらず、電子部品実装装置全体が振動をしている場合には、却って搭載精度が悪化する可能性がある。すなわち、電子部品実装装置全体が振動をしているのに、部品が搭載される基板27は電子部品実装装置の架台上の基板搬送部26に固定されている為、ヘッドLの振動だけを抑制すると却って部品の搭載精度が悪化する可能性がある。
この問題を解消するために、第3実施形態は、第2の加速度センサ23を電子部品実装装置の架台部(支持部)24に設けた。電子部品実装装置の架台部(支持部)24は、負荷としてのヘッドLも支持している。そして、図5のブロック図の通り、加速度情報25を制御系に取り込み、基板27の振動の状態にヘッドLの振動も合わせることができる。
なお、第2の加速度センサ23を搭載する位置は基板27に近いところが望ましい。
第3実施形態では、第2の加速度センサ23を電子部品実装装置の架台部24に搭載して電子部品実装装置の振動の加速度情報25を検出する。
そして、ヘッドLに搭載した第1の加速度センサ13の加速度情報17から、架台部24に搭載した第2の加速度センサ23の加速度情報25を減算した加速度情報28を利用して制御を行う。この結果、相対的に基板27とヘッドLとの位置決め精度を向上させることが可能となる。
本実施形態では、上記第2実施形態における負荷側外乱オブザーバ16及び2回積分部19に入力される情報を以上の加速度情報28とし、その他は第2実施形態と同様とする。なお、上記第1実施形態における負荷側外乱オブザーバ16及び2回積分部19に入力される情報を以上の加速度情報28として実施することも可能である。
次に、本発明の第3実施形態の位置決め装置の制御装置につき図5及び図6を参照して説明する。第3実施形態に係る位置決め装置の制御装置のブロック図を図5に、ブロック線図を図6に示した。
上記の通り、第1実施形態、第2実施形態では、ヘッドLに加速度センサ13を搭載し負荷側外乱オブザーバ16を構成することにより、実際に部品の搭載を行なうヘッドLの整定を改善することが可能となる。
しかし、第1実施形態、第2実施形態を電子部品実装装置に適用したにも関わらず、電子部品実装装置全体が振動をしている場合には、却って搭載精度が悪化する可能性がある。すなわち、電子部品実装装置全体が振動をしているのに、部品が搭載される基板27は電子部品実装装置の架台上の基板搬送部26に固定されている為、ヘッドLの振動だけを抑制すると却って部品の搭載精度が悪化する可能性がある。
この問題を解消するために、第3実施形態は、第2の加速度センサ23を電子部品実装装置の架台部(支持部)24に設けた。電子部品実装装置の架台部(支持部)24は、負荷としてのヘッドLも支持している。そして、図5のブロック図の通り、加速度情報25を制御系に取り込み、基板27の振動の状態にヘッドLの振動も合わせることができる。
なお、第2の加速度センサ23を搭載する位置は基板27に近いところが望ましい。
第3実施形態では、第2の加速度センサ23を電子部品実装装置の架台部24に搭載して電子部品実装装置の振動の加速度情報25を検出する。
そして、ヘッドLに搭載した第1の加速度センサ13の加速度情報17から、架台部24に搭載した第2の加速度センサ23の加速度情報25を減算した加速度情報28を利用して制御を行う。この結果、相対的に基板27とヘッドLとの位置決め精度を向上させることが可能となる。
本実施形態では、上記第2実施形態における負荷側外乱オブザーバ16及び2回積分部19に入力される情報を以上の加速度情報28とし、その他は第2実施形態と同様とする。なお、上記第1実施形態における負荷側外乱オブザーバ16及び2回積分部19に入力される情報を以上の加速度情報28として実施することも可能である。
外乱オブザーバゲインgdisを0、軸ねじれ量フィードバックゲインKrを0、負荷側外乱オブザーバゲインglを0とし、図7(a)に示す位置指令θcmdを与えた場合のシミュレーション結果を図7(b)〜(d)に示す。
モータMの位置応答θm(図7(b))、負荷の位置応答θl(図7(c)) 共に振動を生じており、位置指令θcmdと負荷位置応答θlとの偏差(図7(d))を見ても大きく振動していることが分かる。
これに対し、外乱オブザーバゲインgdisを60、軸ねじれ量フィードバックゲインKrを0.5、負荷側外乱オブザーバゲインglを480とし、図8(a)に示す位置指令θcmdを与えた場合のシミュレーション結果は、図8(b)〜(d)に示すとおりとなった。なお、図7(a)と図8(a)は共通であり、ここでもシミュレーションに用いたパラメータ値は表1に示す通りである。
負荷位置応答θl(図8(c))を見ると、オーバシュートはまだ少し残っているが、振動はきれいに抑制できていることが分かる。位置指令θcmdと負荷位置応答θlとの偏差(図8(d))を見ても、振動の抑制に大きな効果があることが確認できる。
モータMの位置応答θm(図7(b))、負荷の位置応答θl(図7(c)) 共に振動を生じており、位置指令θcmdと負荷位置応答θlとの偏差(図7(d))を見ても大きく振動していることが分かる。
これに対し、外乱オブザーバゲインgdisを60、軸ねじれ量フィードバックゲインKrを0.5、負荷側外乱オブザーバゲインglを480とし、図8(a)に示す位置指令θcmdを与えた場合のシミュレーション結果は、図8(b)〜(d)に示すとおりとなった。なお、図7(a)と図8(a)は共通であり、ここでもシミュレーションに用いたパラメータ値は表1に示す通りである。
負荷位置応答θl(図8(c))を見ると、オーバシュートはまだ少し残っているが、振動はきれいに抑制できていることが分かる。位置指令θcmdと負荷位置応答θlとの偏差(図8(d))を見ても、振動の抑制に大きな効果があることが確認できる。
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態の位置決め装置の制御装置につき図9から図12を参照して説明する。第4実施形態に係る位置決め装置の制御装置のブロック線図を図10に示した。図9は比較例のブロック線図である。
次に、本発明の第4実施形態の位置決め装置の制御装置につき図9から図12を参照して説明する。第4実施形態に係る位置決め装置の制御装置のブロック線図を図10に示した。図9は比較例のブロック線図である。
上記第1〜第3実施形態ではオブザーバ16,50,60を用いた制御を採用したが、その他の制御についても加速度センサを用いた振動抑制の手法は有効である。
例として、規範モデルを用いた制御を対象とした場合について説明する(規範モデルを用いた制御については、「サーボモータの適応制御」 計測と制御 Vol. 32 (1993) No. 12 などを参照)。
図9は、規範モデル70を用いた制御手法のブロック線図である。制御対象となるモータと負荷とを2慣性系の共振負荷としている。この場合のシミュレーション結果を図11に示す。表2がシミュレーションに用いたパラメータ値である。
例として、規範モデルを用いた制御を対象とした場合について説明する(規範モデルを用いた制御については、「サーボモータの適応制御」 計測と制御 Vol. 32 (1993) No. 12 などを参照)。
図9は、規範モデル70を用いた制御手法のブロック線図である。制御対象となるモータと負荷とを2慣性系の共振負荷としている。この場合のシミュレーション結果を図11に示す。表2がシミュレーションに用いたパラメータ値である。
図11に示す結果を見て分かる通り、負荷位置応答θl(図11(c))に大きな振動を生じてしまっている。
対策として、上記第1〜第3実施形態と同様に加速度センサの情報を元にした振動抑制の手法を実施する。
上記第2実施形態と同様に、ヘッドLに搭載した加速度センサ13の加速度情報17を2回積分して位置に変換した位置情報20と、モータエンコーダ11の位置情報との差から演算した軸ねじれ角18に、軸ねじれ定数Kfnと軸ねじれ量フィードバックゲインKrを乗算してフィードバックすることで振動の抑制を行なう。図10がそのブロック線図である。
この場合のシミュレーション結果を図12に示す。なお、図11(a)と図12(a)は共通であり、ここでもシミュレーションに用いたパラメータ値は表2に示す通りである。
軸ねじれのフィードバックを実施しない場合(図11)に比べて、図12に示す通り振動をきれいに抑制することができ、良好な位置決めを実現できていることが分かる。
さらに、上記第3実施形態で採用した、ヘッドLに搭載した第1の加速度センサ13の加速度情報17から、架台部24に搭載した第2の加速度センサ23の加速度情報25を減算した加速度情報28を利用した制御を行なうことも同様に効果がある。すなわち、図10の2回積分部19に入力される情報を以上の加速度情報28として実施することで、電子部品実装装置全体の振動に合わせたヘッドLの振動抑制の効果がある。
対策として、上記第1〜第3実施形態と同様に加速度センサの情報を元にした振動抑制の手法を実施する。
上記第2実施形態と同様に、ヘッドLに搭載した加速度センサ13の加速度情報17を2回積分して位置に変換した位置情報20と、モータエンコーダ11の位置情報との差から演算した軸ねじれ角18に、軸ねじれ定数Kfnと軸ねじれ量フィードバックゲインKrを乗算してフィードバックすることで振動の抑制を行なう。図10がそのブロック線図である。
この場合のシミュレーション結果を図12に示す。なお、図11(a)と図12(a)は共通であり、ここでもシミュレーションに用いたパラメータ値は表2に示す通りである。
軸ねじれのフィードバックを実施しない場合(図11)に比べて、図12に示す通り振動をきれいに抑制することができ、良好な位置決めを実現できていることが分かる。
さらに、上記第3実施形態で採用した、ヘッドLに搭載した第1の加速度センサ13の加速度情報17から、架台部24に搭載した第2の加速度センサ23の加速度情報25を減算した加速度情報28を利用した制御を行なうことも同様に効果がある。すなわち、図10の2回積分部19に入力される情報を以上の加速度情報28として実施することで、電子部品実装装置全体の振動に合わせたヘッドLの振動抑制の効果がある。
〔第5実施形態〕
次に、本発明の第5実施形態の位置決め装置の制御装置につき図13を参照して説明する。第5実施形態に係る位置決め装置の制御装置のブロック図を図13に示した。
上記第1〜第3実施形態の制御ではオブザーバ16,50,60を用いた。上記第4実施形態の制御では規範モデル70を用いた。これらを用いない位置決め装置の制御にあっても、上記第2実施形態と同様に、ヘッドLに搭載した加速度センサ13の加速度情報17を2回積分して位置に変換した位置情報20と、モータエンコーダ11の位置情報21との差から演算した軸ねじれ角18に、軸ねじれ定数Kfnと軸ねじれ量フィードバックゲインKrを乗算してフィードバックすることで振動の抑制を行なうことができる。図13がそのブロック図である。
さらに、上記第3実施形態で採用した、ヘッドLに搭載した第1の加速度センサ13の加速度情報17から、架台部24に搭載した第2の加速度センサ23の加速度情報25を減算した加速度情報28を利用した制御を行なうことも同様に効果がある。すなわち、図13の2回積分部19に入力される情報を以上の加速度情報28として実施することで、電子部品実装装置全体の振動に合わせたヘッドLの振動抑制の効果がある。
次に、本発明の第5実施形態の位置決め装置の制御装置につき図13を参照して説明する。第5実施形態に係る位置決め装置の制御装置のブロック図を図13に示した。
上記第1〜第3実施形態の制御ではオブザーバ16,50,60を用いた。上記第4実施形態の制御では規範モデル70を用いた。これらを用いない位置決め装置の制御にあっても、上記第2実施形態と同様に、ヘッドLに搭載した加速度センサ13の加速度情報17を2回積分して位置に変換した位置情報20と、モータエンコーダ11の位置情報21との差から演算した軸ねじれ角18に、軸ねじれ定数Kfnと軸ねじれ量フィードバックゲインKrを乗算してフィードバックすることで振動の抑制を行なうことができる。図13がそのブロック図である。
さらに、上記第3実施形態で採用した、ヘッドLに搭載した第1の加速度センサ13の加速度情報17から、架台部24に搭載した第2の加速度センサ23の加速度情報25を減算した加速度情報28を利用した制御を行なうことも同様に効果がある。すなわち、図13の2回積分部19に入力される情報を以上の加速度情報28として実施することで、電子部品実装装置全体の振動に合わせたヘッドLの振動抑制の効果がある。
〔その他の実施形態〕
図示した制御装置内で、速度演算部にP制御を用いているが、PI制御、PD制御、PID制御を用いても良い。
以上の第1〜第5実施形態では、例として電子部品実装装置を取り上げたが、その他の位置決め制御装置への適用も可能である。
また、例として1つの軸を制御する場合について説明したが、複数の軸制御に適用することも可能である。その場合、3軸加速度センサを用いることで、1個の加速度センサでX軸、Y軸、Z軸の制御系に適用することが可能である。
外乱オブザーバ50のモータ慣性のノミナル値を実際のモータ慣性値より大きく設定しても良い。これにより、位相進み補償を達成し、2慣性共振系よりもさらに高次の振動極に対して安定化を図ることが可能となり、すべての共振極の安定化を達成することができる(特許登録第4860277号参照)。
負荷側外乱オブザーバ16で推定した負荷への外乱情報22をフィードバックする際の逆システム80として、環境によりノイズが問題となる場合には、微分項を省略して0次項のみとした次式で表されるような逆システムを用いることでノイズの影響を低減することが可能である。
図示した制御装置内で、速度演算部にP制御を用いているが、PI制御、PD制御、PID制御を用いても良い。
以上の第1〜第5実施形態では、例として電子部品実装装置を取り上げたが、その他の位置決め制御装置への適用も可能である。
また、例として1つの軸を制御する場合について説明したが、複数の軸制御に適用することも可能である。その場合、3軸加速度センサを用いることで、1個の加速度センサでX軸、Y軸、Z軸の制御系に適用することが可能である。
外乱オブザーバ50のモータ慣性のノミナル値を実際のモータ慣性値より大きく設定しても良い。これにより、位相進み補償を達成し、2慣性共振系よりもさらに高次の振動極に対して安定化を図ることが可能となり、すべての共振極の安定化を達成することができる(特許登録第4860277号参照)。
負荷側外乱オブザーバ16で推定した負荷への外乱情報22をフィードバックする際の逆システム80として、環境によりノイズが問題となる場合には、微分項を省略して0次項のみとした次式で表されるような逆システムを用いることでノイズの影響を低減することが可能である。
以上の第1〜第5実施形態では、位置フィードバック及び速度フィードバックを行っているが、加速度センサ13で加速度情報17を得ている。そこで、共振比制御、負荷側外乱オブザーバ等に加えて、加速度センサ13の出力(加速度情報17)をフィードバックする加速度フィードバック制御を併用することも可能である。
以上説明した本発明の実施形態によれば、以下の効果がある。
上記第1〜第3実施形態によれば、ヘッドLに取り付けた加速度センサ13から出力される加速度信号17を用いて、共振比制御と負荷側外乱オブザーバを構成することで、セミクローズド制御においてもヘッドLの外乱の抑制と振動の抑制を実現することが可能となり、高精度での電子部品の搭載を達成できる。
以上の実施形態によれば、高価なリニアエンコーダの代わりに安価な加速度センサを用いることで大幅なコストダウンが可能である。
上記第2、第3実施形態によれば、加速度センサ13の加速度情報17を元に演算した軸ねじれ角18を利用して共振比制御を構成することで、軸ねじれ反力推定オブザーバ60を省略することが可能となり、CPU等の演算部の演算負荷を減らすことが可能となる。
上記第3実施形態によれば、ヘッドLに搭載した第1の加速度センサ13の加速度情報17から、架台部24に搭載した第2の加速度センサ23の加速度情報25を減算した加速度情報28を利用して制御を行なうことにより、ヘッドLの位置決めに対する架台部24の振動の影響を相対的に抑えることが可能となる。即ち、電子部品の搭載精度の向上が可能である。
上記第1〜第3実施形態によれば、ヘッドLに取り付けた加速度センサ13から出力される加速度信号17を用いて、共振比制御と負荷側外乱オブザーバを構成することで、セミクローズド制御においてもヘッドLの外乱の抑制と振動の抑制を実現することが可能となり、高精度での電子部品の搭載を達成できる。
以上の実施形態によれば、高価なリニアエンコーダの代わりに安価な加速度センサを用いることで大幅なコストダウンが可能である。
上記第2、第3実施形態によれば、加速度センサ13の加速度情報17を元に演算した軸ねじれ角18を利用して共振比制御を構成することで、軸ねじれ反力推定オブザーバ60を省略することが可能となり、CPU等の演算部の演算負荷を減らすことが可能となる。
上記第3実施形態によれば、ヘッドLに搭載した第1の加速度センサ13の加速度情報17から、架台部24に搭載した第2の加速度センサ23の加速度情報25を減算した加速度情報28を利用して制御を行なうことにより、ヘッドLの位置決めに対する架台部24の振動の影響を相対的に抑えることが可能となる。即ち、電子部品の搭載精度の向上が可能である。
L 負荷(ヘッド)
M モータ
11 モータエンコーダ
13 第一の加速度センサ
16 負荷側外乱オブザーバ
18 軸ねじれ角
22 外乱情報
23 第二の加速度センサ
24 架台部
26 基板搬送部
27 基板
M モータ
11 モータエンコーダ
13 第一の加速度センサ
16 負荷側外乱オブザーバ
18 軸ねじれ角
22 外乱情報
23 第二の加速度センサ
24 架台部
26 基板搬送部
27 基板
Claims (10)
- 共振負荷の振動を抑制すると共に外乱を抑制するための共振比制御手段と、負荷の変動を含む外乱を補償するための負荷側外乱オブザーバとを含み、該負荷側外乱オブザーバにて推定した負荷側の外乱を、負荷側外乱から位置指令までの逆システムを通してフィードバックする位置決め装置の制御装置において、
前記負荷側外乱オブザーバは、前記負荷に搭載された第一の加速度センサを用いて検出した加速度情報に基づき前記負荷側の外乱を推定することを特徴とする位置決め装置の制御装置。 - 前記第一の加速度センサからの加速度情報を前記負荷側外乱オブザーバに入力するとともに、前記第一の加速度センサからの加速度情報を位置情報に変換し、そこからモータエンコーダの位置情報を減算した値を軸ねじれ角として前記負荷側外乱オブザーバに入力することを特徴とする請求項1に記載の位置決め装置の制御装置。
- 外乱オブザーバと軸ねじれ反力推定オブザーバとを含んで前記共振比制御手段が構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位置決め装置の制御装置。
- 前記共振比制御手段は、外乱オブザーバを含むとともに、前記第一の加速度センサからの加速度情報を位置情報に変換し、そこからモータエンコーダの位置情報を減算した値を軸ねじれ角とし、当該軸ねじれ角に軸ねじれ定数と軸ねじれ量フィードバックゲインを乗算してフィードバックすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位置決め装置の制御装置。
- 前記負荷を支持する支持部に搭載された第二の加速度センサから加速度情報を得、
前記負荷側外乱オブザーバは、前記第一の加速度センサの加速度情報から前記第二の加速度センサの加速度情報を減算した値に基づき前記負荷側の外乱を推定することを特徴とする請求項1に記載の位置決め装置の制御装置。 - 前記負荷を支持する支持部に搭載された第二の加速度センサから加速度情報を得、
前記共振比制御手段は、外乱オブザーバを含むとともに、前記第一の加速度センサの加速度情報から前記第二の加速度センサの加速度情報を減算した値を位置情報に変換し、そこからモータエンコーダの位置情報を減算した値を軸ねじれ角とし、当該軸ねじれ角に軸ねじれ定数と軸ねじれ量フィードバックゲインを乗算してフィードバックすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位置決め装置の制御装置。 - 規範モデルを用い、負荷に搭載された加速度センサからの加速度情報を位置情報に変換し、そこからモータエンコーダの位置情報を減算した値を軸ねじれ角とし、該軸ねじれ角に軸ねじれ定数と軸ねじれ量フィードバックゲインを乗算してフィードバックすることを特徴とする位置決め装置の制御装置。
- 規範モデルを用い、負荷に搭載された第一の加速度センサから加速度情報を得、前記負荷を支持する支持部に搭載された第二の加速度センサから加速度情報を得、前記第一の加速度センサの加速度情報から前記第二の加速度センサの加速度情報を減算した値を位置情報に変換し、そこからモータエンコーダの位置情報を減算した値を軸ねじれ角とし、当該軸ねじれ角に軸ねじれ定数と軸ねじれ量フィードバックゲインを乗算してフィードバックすることを特徴とする位置決め装置の制御装置。
- 負荷に搭載された加速度センサからの加速度情報を位置情報に変換し、そこからモータエンコーダの位置情報を減算した値を軸ねじれ角とし、該軸ねじれ角に軸ねじれ定数と軸ねじれ量フィードバックゲインを乗算してフィードバックすることを特徴とする位置決め装置の制御装置。
- 負荷に搭載された第一の加速度センサから加速度情報を得、前記負荷を支持する支持部に搭載された第二の加速度センサから加速度情報を得、前記第一の加速度センサの加速度情報から前記第二の加速度センサの加速度情報を減算した値を位置情報に変換し、そこからモータエンコーダの位置情報を減算した値を軸ねじれ角とし、当該軸ねじれ角に軸ねじれ定数と軸ねじれ量フィードバックゲインを乗算してフィードバックすることを特徴とする位置決め装置の制御装置。
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