JP2015121144A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015121144A
JP2015121144A JP2013265155A JP2013265155A JP2015121144A JP 2015121144 A JP2015121144 A JP 2015121144A JP 2013265155 A JP2013265155 A JP 2013265155A JP 2013265155 A JP2013265155 A JP 2013265155A JP 2015121144 A JP2015121144 A JP 2015121144A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
internal combustion
vehicle
combustion engine
engine torque
engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013265155A
Other languages
English (en)
Inventor
成示 森
Shigeji Mori
成示 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
Priority to JP2013265155A priority Critical patent/JP2015121144A/ja
Publication of JP2015121144A publication Critical patent/JP2015121144A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Abstract

【課題】車両を加速させる過程における点火タイミングの遅角補正の要否を的確に判断し、不必要なエンジントルクの低下または燃料の浪費を抑制する。【解決手段】内燃機関が出力しているエンジントルクの大きさを推定し、その推定エンジントルクを判定閾値と比較して、前者が後者以上であればエンジントルクが駆動輪まで伝達されて車両の走行に寄与している駆動領域にあると判断し、前者が後者未満であればエンジントルクが駆動輪まで伝達されず車両の走行に寄与していない被駆動領域にあると判断するとともに、被駆動領域での走行中に加速要求があったとき、この加速要求に対応して吸気量及び燃料噴射量を増加させるとともに点火タイミングの遅角補正を実行する。【選択図】図2

Description

本発明は、車両に搭載される内燃機関の運転制御を司る制御装置に関する。
運転者がアクセルペダルを踏み込んでいないとき、内燃機関が駆動輪に対し正のトルクを入力していないにもかかわらず車両の走行が維持される状況、つまりは内燃機関の出力するエンジントルクが車両の走行に寄与していない状況が生じることがある。典型的には、内燃機関の燃料カット中のような、駆動輪側から駆動系を介して伝わる負のトルクによって内燃機関の出力軸であるクランクシャフトの回転が保たれる惰性走行中がこれに当たる。
そのような状況の下で、運転者がアクセルペダルを踏み込む加速要求が発せられると、エンジントルクが増大するのに伴ってまず駆動系のギアのバックラッシュ等のガタが詰まり、しかる後にエンジントルクが駆動系を介して駆動輪に伝達される状態となる。
エンジントルクが増大し始めた直後の、駆動系のガタが詰まってゆく過程では、内燃機関に対して駆動系から大きな機械的負荷は作用しない。だが、駆動系のガタが詰まると、トルクを伝達するギアその他の部材同士が衝突してショックが発生する。また、同時に、内燃機関のクランクシャフトから駆動系にトルクを入力することの反作用として、逆回転方向のトルクがクランクシャフトを介して内燃機関に加わる。その反作用トルクが瞬間的に大きなものであると、車体にマウントされている内燃機関が車体に対して相対的に大きく変位し、内燃機関の揺動を抑止するストッパに衝突してショックが発生する。
これらのショックを緩和ないし回避するべく、車両を加速させる過程で点火タイミングを一時的に遅角し、エンジントルクの急増を抑制する制御が実施される(例えば、下記特許文献を参照)。
特開2013−139717号公報
従来の制御では、車両が減速走行から加速走行に移行するときだけでなく、既に駆動輪に対し正のトルクを入力している状態からの加速であっても、点火タイミングを遅角してショックの緩和を図ろうとしてしまう。エンジントルクが車両の走行に寄与していた場合には、駆動系のギアのバックラッシュ等のガタは生じていないため、車両を加速させる過程で点火タイミングを遅角せずとも、大きなショックは発生しない。
言うまでもなく、車両の加速のために燃料噴射量を増加させてエンジントルクを増大させることと、ショックを緩和するために点火タイミングを遅角することとは背反する関係にある。ショックの問題がないのに点火タイミングを遅角するということは、その分だけ無駄に燃料を消費していることになる。
本発明は、車両を加速させる過程における点火タイミングの遅角補正の要否を的確に判断し、不必要なエンジントルクの低下または燃料の浪費を抑制することを所期の目的としている。
本発明では、車両に搭載される内燃機関を制御するものであって、内燃機関が出力しているエンジントルクの大きさを推定し、その推定エンジントルクを判定閾値と比較して、前者が後者以上であればエンジントルクが駆動輪まで伝達されて車両の走行に寄与している駆動領域にあると判断し、前者が後者未満であればエンジントルクが駆動輪まで伝達されず車両の走行に寄与していない被駆動領域にあると判断するとともに、被駆動領域での走行中に加速要求があったとき、この加速要求に対応して吸気量及び燃料噴射量を増加させるとともに点火タイミングの遅角補正を実行する内燃機関の制御装置を構成した。ここで、加速要求とは、アクセルペダルの踏込量が増大、またはスロットルバルブの開度が拡大することをいう。
前記点火タイミングの遅角補正は、内燃機関と駆動輪との間に介在するクラッチを締結していることを条件として実行することが好ましい。クラッチが切断されている場合には、エンジントルクを増大させたとしても上述のショックの問題は顕在化しないからである。
本発明によれば、車両を加速させる過程における点火タイミングの遅角補正の要否を的確に判断し、不必要なエンジントルクの低下または燃料の浪費を抑制することができる。
本発明の一実施形態における内燃機関の概略構成を示す図。 車速及びエンジントルクと駆動領域、被駆動領域との関係を示す図。 同実施形態の制御装置が実行する制御の内容を示すタイミング図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、ブレーキペダルが踏まれているか否かまたはブレーキペダルの踏込量を検出するセンサから出力されるブレーキスイッチまたは踏量信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気負圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号e、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、大気圧を検出する大気圧センサから出力される大気圧信号g、内燃機関のクランクシャフトと駆動輪(車軸)との間に設けられる駆動系に存在するクラッチの締結/切断状態を検出するセンサまたはスイッチから出力されるクラッチ信号h等が入力される。
車両がMT車であり、実装される駆動系が手動変速機を有したものである場合、クラッチはその手動変速機とクランクシャフトとの間を断接切り換えする手動のクラッチである。そして、クラッチ信号hを出力するセンサまたはスイッチは、直接的に当該クラッチの締結/切断状態を検出するものであるか、クラッチペダルが踏まれているか否かを検出することにより間接的に当該クラッチの締結/切断状態を検出するものとなる。
これに対し、車両がAT車であり、実装される駆動系が自動変速機を有したものである場合、クラッチは自動変速機とクランクシャフトとの間に介在するトルクコンバータのロックアップクラッチ、及び自動変速機自体に包含されるクラッチである。これらクラッチはECU0により制御されることから、ECU0自身がこれらクラッチの締結/切断状態を知得していることになる。但し、変速機がデュアルクラッチトランスミッションであるならば、トルクコンバータが存在しないため、その変速機内のクラッチが対象となる。
また、車両がCVT車であり、実装される駆動系が無断変速機を有したものである場合、クラッチは無断変速機とクランクシャフトとの間に介在するトルクコンバータのロックアップクラッチ、及び無段変速機とトルクコンバータとの間に介在する前後進切換装置のクラッチである。これらクラッチはECU0により制御されることから、ECU0自身がこれらクラッチの締結/切断状態を知得していることになる。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタ13に対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミングといった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、kを出力インタフェースを介して印加する。
本実施形態のECU0は、内燃機関の運転領域[エンジン回転数,サージタンク33内吸気圧(または、アクセル開度、気筒1に充填される吸気量)]及び大気圧等を基に、現在内燃機関が出力しているエンジントルクの大きさを推定する。推定エンジントルクの基本量T及び内燃機関の充填効率Ecは、サージタンク33内吸気圧(吸気通路3にエアフローメータが設置されている場合には、当該エアフローメータにより検出される吸気流量で代用可)、スロットルバルブ32開度及びエンジン回転数から求められる。
ECU0のメモリには予め、吸気圧(または、吸気流量)、スロットルバルブ32開度及びエンジン回転数と、実エンジントルクの基本量T及び充填効率Ecとの関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、現在の吸気圧(または、吸気流量)、スロットルバルブ32開度及びエンジン回転数をキーとして当該マップを検索することで、現在の推定エンジントルクの基本量Tを知得する。
さらに、ECU0は、上記の基本量Tを下式に則って補正し、現在の大気圧を加味したより精確な推定エンジントルクT’を得る。
T’=T×{(Vc/V)×(PA/P)+Ec}/Ec
ここで、Vcは気筒1内でピストンが上死点に位置しているときの燃焼室内容積、Vは気筒1内でピストンが下死点に位置しているときの(シリンダボアを加味した)燃焼室内容積、PAは大気圧センサにより検出される大気圧、Pは標準大気圧(=1013.25hPa)である。因みに、圧縮比e=(Vc+V)/Vcである。
そして、ECU0は、その推定エンジントルクT’を判定閾値と比較し、前者が後者以上であれば、エンジントルクが駆動輪まで伝達されて車両の走行に寄与している駆動領域にあると判断する。逆に、前者が後者未満であれば、エンジントルクが駆動輪まで伝達されず車両の走行に寄与していない被駆動領域にあると判断する。
図2に、現在の車速及びエンジントルクと、駆動領域及び被駆動領域との関係を示している。縦軸のエンジントルクは、内燃機関の出力トルクから、内燃機関自体の機械的損失、駆動系における損失及び各種補機(発電機、冷却水ポンプ、潤滑油ポンプ、エアコンディショナの冷媒圧縮用コンプレッサ等)による損失を減じたものである。また、図2中、ハッチングを施した領域が被駆動領域であり、それ以外の領域が駆動領域である。駆動領域と被駆動領域との境界である車両走行抵抗ラインLが、上記の判定閾値に相当する。車両走行抵抗ラインLは、車速が高いほど高くなる、右肩上がりの特性を持つ。
現在駆動領域にあるということは、内燃機関の出力するエンジントルクが、内燃機関自体の機械的損失、駆動系の機械的損失、及び内燃機関のクランクシャフトに従動して稼働する各種補機による負荷、さらには車軸側の走行抵抗に打ち勝っており、正のエンジントルクを駆動輪に供給できていることを意味する。翻って、現在被駆動領域にあるということは、エンジントルクがそれらの機械的損失、負荷及び走行抵抗に負けており、正のエンジントルクを駆動輪に供給できていないことを意味する。なお、車両走行抵抗ラインLは、車軸側の走行抵抗の変化に応じて上下する。また、内燃機関と駆動輪との間に介在する駆動系の変速機の変速比によっても上下する。MT車やAT車であればギア段に応じた固定値となるが、CVT車では無段変速機の変速比に応じて連続的に可変となる。
図2の縦軸のエンジントルクは、内燃機関や駆動系の機械的損失及び各種補機の稼働状況に応じて上下する。内燃機関の温度(冷却水温、潤滑油温)や駆動系の温度(作動液温)が低いほど、内燃機関や駆動系による損失は大きくなり、エンジントルクは低くなる。また、発電機による発電量(出力電圧)や、冷却水ポンプ、潤滑油ポンプ及びコンプレッサの各仕事量が多いほど、エンジントルクは低くなる。
推定エンジントルクT’と判定閾値とを比較する際には、これらの事情を加味して推定エンジントルクT’を調整する必要がある。ECU0のメモリには予め、内燃機関の冷却水温、発電機の出力電圧、エアコンディショナ(のコンプレッサ)の稼働の有無等と、推定エンジントルクT’の補正量との関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、現在の内燃機関の冷却水温、発電機の出力電圧、コンプレッサの稼働の有無等をキーとして当該マップを検索して補正量を知得し、この補正量を以て推定エンジントルクT’を補正する。因みに、補正量は、推定エンジントルクT’に乗じる補正係数であることがある。
並びに、ECU0のメモリには予め、車速等と判定閾値との関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、現在の車速等をキーとして当該マップを検索することで、現在の状況に符合した判定閾値を知得し、これを(補正量を加味して補正した)推定エンジントルクT’との比較に供する。
しかして、本実施形態のECU0は、被駆動領域での走行中に加速要求、即ちアクセル開度の増大があったときに、この加速要求に対応してスロットルバルブ32の開度を拡大させ、吸気量及び燃料噴射量を増加させるとともに、点火タイミングを一時的に平常時よりも遅角する補正制御を実行する。
図3に、本実施形態のECU0が実行する制御の内容を示す。図3中、実線が点火タイミングの遅角補正を実行した場合の推移を表しており、破線が点火タイミングの遅角補正を実行しなかった場合の推移を表している。点火タイミングの遅角補正は、好ましくは、以下の(I)ないし(III)の条件がおしなべて成立しているときに実行開始する。
(I)(補正後の)推定エンジントルクT’が判定閾値(車両走行抵抗ラインL)未満である被駆動領域下で加速要求が発せられた
(II)内燃機関と駆動輪との間に介在するクラッチを締結している(AT車であれば、トルクコンバータをロックアップしておりかつ自動変速機内部のクラッチを締結している。CVT車であれば、トルクコンバータをロックアップしておりかつ前後進切換装置内部のクラッチを締結している)
(III)内燃機関のクランクシャフトが所定角度(例えば、30°CA)回転するのに要した時間を反復的に計測し、前回の計測値と今回の計測値との差分をとることでエンジン回転数の変化量を求め、その変化量の絶対値が所定量以上である
上記の条件のうちの(I)は、車両にショックが発生する蓋然性が高い状況を示している。被駆動領域において加速要求が発せられた場合、車両の加速のためにエンジントルクを増大させるときに、駆動系のギアのバックラッシュ等のガタが詰まり、トルクを伝達するギアその他の部材同士が衝突してショックが発生する。また、内燃機関のクランクシャフトから駆動系にトルクを入力することの反作用として、逆回転方向のトルクがクランクシャフトを介して内燃機関に加わる。その反作用トルクが瞬間的に大きなものであると、車体にマウントされている内燃機関が車体に対して相対的に大きく変位するため、内燃機関の揺動を抑止するストッパへの衝突によるショックも発生する。これらのショックを緩和ないし回避するべく、車両を加速させる過程で点火タイミングを一時的に遅角補正することで、エンジントルクの急増を抑制する。
しかし、駆動領域において加速要求が発せられた場合には、駆動系のギアのバックラッシュ等のガタが生じていないので、エンジントルクを増大させても車両にショックは発生しない。よって、車両を加速させる過程で点火タイミングを遅角補正する必要はない。
上記の条件のうちの(II)は、車両に大きなショックが発生するのはクランクシャフトと駆動輪とが固く連結されている状況下においてであることに基づいている。MT車でクラッチが切断されており、またはAT車やCVT車でトルクコンバータがロックアップされていないような場合、被駆動領域から加速要求に呼応してエンジントルクを増大させたとしても、車両のショックの問題は顕在化しない。従って、クラッチが切断されている場合には、点火タイミングを遅角補正する必要はない。
上記の条件のうちの(III)は、実際に車両にショックが発生するかどうかを確認するものである。駆動系のギアのバックラッシュ等のガタが詰まるときには、図3に示しているようにエンジン回転数が振動する。この振動を感知したときに、点火タイミングを遅角補正してエンジントルクの増大を抑制すれば、ショックの発生タイミングに合わせてこれを効果的に緩和することができる。
また、被駆動領域からの加速における点火タイミングの遅角補正は、以下の(i)ないし(iii)の条件の何れかがが成立したときに終了する。
(i)気筒1に充填される吸気量が増加傾向から減少傾向に変化した
(ii)エンジン回転数の変化量の極大値及び極小値の絶対値が所定量以内に収まった
(iii)点火タイミングの遅角補正を開始してから所定時間が経過した
上記の条件のうちでは、(i)が最も優先順位が高く、(iii)が最も優先順位が低い。図3に示す例では、時点t0にて条件(I)ないし(III)が全て成立し、時点t1にて条件(ii)が成立している。よって、時点t0にて点火タイミングの遅角補正を開始し、時点t1にてその遅角補正を終了する。
本実施形態では、車両に搭載される内燃機関を制御するものであって、内燃機関が出力しているエンジントルクの大きさを推定し、その推定エンジントルクT’を判定閾値(車両走行抵抗ラインL)と比較して、前者が後者以上であればエンジントルクが駆動輪まで伝達されて車両の走行に寄与している駆動領域にあると判断し、前者が後者未満であればエンジントルクが駆動輪まで伝達されず車両の走行に寄与していない被駆動領域にあると判断するとともに、被駆動領域での走行中に加速要求があったとき、この加速要求に対応して吸気量及び燃料噴射量を増加させるとともに点火タイミングの遅角補正を実行する内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、車両を加速させる過程における点火タイミングの遅角補正の要否を的確に判断して、加速時のショックを緩和ないし回避しながら、不必要なエンジントルクの低下または燃料の浪費を抑制できる。
加えて、前記点火タイミングの遅角補正を、内燃機関と駆動輪との間に介在するクラッチを締結していることを条件として実行することとしているので、クラッチが切断されており車両に大きなショックが発生する可能性が低い状況では点火タイミングの遅角補正を行わずに済み、燃費性能の一層の向上に資する。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両に搭載される内燃機関の制御に適用することができる。
0…制御装置
1…気筒
11…インジェクタ
12…点火プラグ
32…スロットルバルブ

Claims (2)

  1. 車両に搭載される内燃機関を制御するものであって、
    内燃機関が出力しているエンジントルクの大きさを推定し、その推定エンジントルクを判定閾値と比較して、前者が後者以上であればエンジントルクが駆動輪まで伝達されて車両の走行に寄与している駆動領域にあると判断し、前者が後者未満であればエンジントルクが駆動輪まで伝達されず車両の走行に寄与していない被駆動領域にあると判断するとともに、
    被駆動領域での走行中に加速要求があったとき、この加速要求に対応して吸気量及び燃料噴射量を増加させるとともに点火タイミングの遅角補正を実行する内燃機関の制御装置。
  2. 前記点火タイミングの遅角補正は、内燃機関と駆動輪との間に介在するクラッチを締結していることを条件として実行する請求項1記載の内燃機関の制御装置。
JP2013265155A 2013-12-24 2013-12-24 内燃機関の制御装置 Pending JP2015121144A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013265155A JP2015121144A (ja) 2013-12-24 2013-12-24 内燃機関の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013265155A JP2015121144A (ja) 2013-12-24 2013-12-24 内燃機関の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015121144A true JP2015121144A (ja) 2015-07-02

Family

ID=53532975

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013265155A Pending JP2015121144A (ja) 2013-12-24 2013-12-24 内燃機関の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015121144A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01273876A (ja) * 1988-04-26 1989-11-01 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の点火時期制御装置
JP2009185738A (ja) * 2008-02-07 2009-08-20 Toyota Motor Corp 車両制御装置および車両制御方法
JP2013139717A (ja) * 2011-12-28 2013-07-18 Suzuki Motor Corp 加速ショック低減制御装置、加速ショック低減制御方法およびプログラム
JP2013151900A (ja) * 2012-01-25 2013-08-08 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01273876A (ja) * 1988-04-26 1989-11-01 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の点火時期制御装置
JP2009185738A (ja) * 2008-02-07 2009-08-20 Toyota Motor Corp 車両制御装置および車両制御方法
JP2013139717A (ja) * 2011-12-28 2013-07-18 Suzuki Motor Corp 加速ショック低減制御装置、加速ショック低減制御方法およびプログラム
JP2013151900A (ja) * 2012-01-25 2013-08-08 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8744724B2 (en) Engine controlling apparatus
EP2149694A1 (en) Internal combustion engine control device
EP1624173B1 (en) Torque calculation method for engine
US9227624B2 (en) Hybrid vehicle control device
JP2009167889A (ja) 内燃機関の制御方法
JP5071349B2 (ja) クラッチ機構付き車両の制御装置
JP2015121144A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2017095098A (ja) 車両の駆動装置
EP2868904B1 (en) Control device for internal combustion engine
JP6310878B2 (ja) 車両の制御装置
JP7418933B2 (ja) 内燃機関の制御装置
US20230294704A1 (en) Hybrid electric vehicle
JP7468323B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP6157139B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP5044590B2 (ja) エンジンのトルク算出方法および算出装置
JP2015124625A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2007099225A (ja) 車両の自動走行制御装置
JP2022090310A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP6108789B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4864998B2 (ja) エンジンのトルク算出方法および算出装置
JP2006046209A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2014025444A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2011163224A (ja) 内燃機関の失火検出装置
JP2009108981A (ja) 車両の制御装置
WO2016208360A1 (ja) 車載制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170801

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170928

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180213