JP2015121115A - シリンダヘッド構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関のシリンダヘッド構造に関し、オイルを積極的に排出するとともに、シリンダヘッドとシリンダブロックとのシール性を高める。
【解決手段】クランク軸4から動弁機構9へ動力を伝達する伝達部材5を有する内燃機関1のシリンダヘッド構造であって、動弁機構9を収納する動弁室11と、伝達部材5を収納する収納室8と、収納室8と動弁室11とを隔てる隔壁10FRと、隔壁10FRに設けられ、動弁室11のオイルをシリンダヘッド10とシリンダブロック2とを結合する締結ボルト40の挿通孔15fに沿うように隔壁10FRを落下させるオイル孔17と、を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、クランク軸から動弁機構へ動力を伝達する伝達部材を有する内燃機関のシリンダヘッド構造に関し、特に動弁室のエンジンオイルをシリンダブロック側へ落下させる構造に関する。
内燃機関のシリンダヘッドには、その上部に設けられた動弁室に動弁機構が収納され、動弁機構はエンジンオイル(以下、単にオイルという)によって潤滑される。ところで、近年、シリンダヘッドの内部に、複数の燃焼室からの排気を集合させる集合排気ポート(排気集合部)を形成し、シリンダヘッドの排気側側壁に単一の排気管を接続した多気筒エンジンが開発されている。このように集合排気ポートがシリンダヘッド内に形成されている場合、排気マニホールドをシリンダヘッドの側壁に接続する従来の構造と比較して、エンジン全体を小型化することができるほか、排気の放熱量が抑制されるので触媒を早期に活性化させることができるなどの利点がある。
このような集合排気ポートを有するシリンダヘッド構造の場合は、動弁室のオイルをオイルパンへ戻すための通路を、集合排気ポートと干渉しない位置に形成する必要がある。例えば特許文献1には、集合排気ポートと干渉しないように、オイル通路を集合排気ポートの隣接する燃焼室の間を仕切る壁部に形成したシリンダヘッド構造が開示されている。この構造では、オイル通路を一対の排気ポートと排気の集合する排気集合部とによって囲むように形成することで、オイル通路を流れるオイルの早期昇温が可能とされている。
特許第3605521号公報
ところで、エンジン内においてオイルをスムーズに潤滑させるためには、シリンダヘッドの動弁室のオイルが動弁室内に留まらず、積極的にシリンダブロックやオイルパンへと排出されることが望ましい。
また、シリンダヘッドは、シール性を確保するためのガスケットが介装された状態で、複数の締結ボルトによってシリンダブロックに対して結合されるものである。一般的に、シリンダヘッドはアルミで成形されるが、ボルトは鉄製であるため、エンジンの冷態始動時にはシリンダヘッドの方がボルトよりも早く温度上昇し、シリンダヘッドとボルトとの間に温度差が生じる。そのため、ボルトの締結部分では、シリンダヘッドにおけるボルトの座面は高温であるのに対し、ボルト自体は低温であるという状態になって座面の歪み(変形)が生じることがあり、シリンダヘッドとシリンダブロックとのシール性が低下してしまうことがある。
特に、上記の特許文献1のように排気集合部を有するシリンダヘッドには、シリンダヘッドの冷却性向上のために、排気ポートの周りに冷却水を流通させるウォータジャケットが設けられる。このウォータジャケットによる冷却効果が十分得られる位置に配置されたボルトであれば、上記の温度差は生じにくいが、ウォータジャケットによる冷却効果が得られにくい位置に配置されたボルトは温度差により座面の歪みが生じるおそれがある。
本件の目的の一つは、上記のような課題に鑑み創案されたもので、オイルを積極的に排出するとともに、シリンダヘッドとシリンダブロックとのシール性を高めることができるようにした、シリンダヘッド構造を提供することである。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置づけることができる。
(1)ここで開示するシリンダヘッド構造は、クランク軸から動弁機構へ動力を伝達する伝達部材を有する内燃機関のシリンダヘッド構造であって、前記動弁機構を収納する動弁室と、前記伝達部材を収納する収納室と、前記収納室と前記動弁室とを隔てる隔壁とを備える。さらに、前記隔壁に設けられ、前記動弁室のオイルをシリンダヘッドとシリンダブロックとを結合する締結ボルトの挿通孔に沿うように前記隔壁を(前記隔壁づたいに)落下させるオイル孔と、を備える。
(2)前記シリンダヘッドは、複数のシリンダに接続される複数の排気ポートが集合する排気集合部と、前記排気集合部の上方及び下方の少なくとも一方で前記複数のシリンダの列設方向の一側から他側に向かって冷却水を流通させるウォータジャケットと、を備える。さらに、前記挿通孔は、前記ウォータジャケットと前記隔壁とに挟まれて配置されることが好ましい。
(3)前記動弁室の底部に形成され、前記列設方向に沿い前記オイル孔に向かって下降傾斜した第一傾斜面を備えることが好ましい。すなわち、前記動弁室のオイルが前記第一傾斜面を伝って前記オイル孔の方向へ流れていくことが好ましい。
(4)このとき、前記オイル孔は、前記第一傾斜面に連続する下面部を有することが好ましい。
(5)前記動弁室の底部における排気側であって最も前記他側に位置する前記排気ポートの外側に前記底部を貫通して形成され、前記動弁室のオイルを前記シリンダブロック側へ落下させる第二のオイル孔を備えることが好ましい。
(6)このとき、前記動弁室の底部に形成され、前記列設方向に沿い前記第二のオイル孔に向かって下降傾斜した第二傾斜面を備えることが好ましい。
(7)前記オイル孔は、前記隔壁において、前記締結ボルトの頭部の上方と左右側方とに空間を形成することが好ましい。つまり、前記隔壁側から前記シリンダヘッドを見たときに、前記締結ボルトの前記頭部が完全に外部に露出することが好ましい。
開示のシリンダヘッド構造によれば、動弁室のオイルが、動弁室と収納室とを隔てる隔壁に設けられたオイル孔から排出され、締結ボルトの挿通孔に沿って隔壁を落下するため、シリンダヘッドにおける締結ボルトの座面を含む締結ボルトの周囲をオイルによって冷却することができる。すなわち、オイルによって締結ボルトの座面の温度を締結ボルトの温度に近づけ、座面と締結ボルトとの温度差を小さくすることができる。これにより、座面の歪みを防止することができるため、シリンダヘッドとシリンダブロックとのシール性を高めることができる。
また、オイル孔は、シリンダヘッドにおける動弁室と収納室とを隔てる隔壁に設けられるため、動弁室のオイルを積極的に収納室へ排出することができ、オイルをオイルパン側へと落としやすくすることができる。
したがって、本シリンダヘッド構造によれば、オイルを積極的に排出するとともに、シリンダヘッドとシリンダブロックとのシール性を高めることができる。
一実施形態にかかるシリンダヘッド構造のシリンダ列方向に沿った縦断面図(図3のA−A矢視断面図)である。 一実施形態にかかるシリンダヘッド構造のフロント側の壁部の正面図(図1及び図3のD方向矢視図)である。 一実施形態にかかるシリンダヘッド構造の吸気ポート及び集合排気ポート部分の横断面図(図1,図2及び図4のB−B矢視断面図)である。 図3のC−C矢視断面図である。 一実施形態にかかるシリンダヘッド構造の内部に中空部として形成される集合排気ポート及びウォータジャケットを重ねて示した上面図である。 一実施形態にかかるシリンダヘッド構造が用いられたエンジンを分割して示す模式的な斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。以下の実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができるとともに、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。
[1.構造]
[1−1.全体構造]
本実施形態にかかるシリンダヘッド構造について、図1〜図6を用いて説明する。本実施形態にかかるシリンダヘッド10はアルミにより成形され、図6に示すエンジン1(内燃機関)のシリンダブロック2に締結固定される。図6は、エンジン1が組み付けられる前の状態を示した分解斜視図である。以下の説明では、シリンダヘッド10に対してシリンダブロック2が固定される側を下方とし、その逆側を上方とする。シリンダヘッド10の下面及びシリンダブロック2の上面はともに平面状に形成され、これらの接合面にシール性を確保するためのガスケットが介装された状態で、シリンダヘッド10とシリンダブロック2とが結合される。
シリンダヘッド10の上面にはヘッドカバー50が取り付けられ、シリンダブロック2の下面にはオイルパン60が取り付けられる。また、エンジン1のフロント側(図6中の左下方向)には、エンジン1の補機類や動力伝達用の伝達部材5(クランクプーリ,タイミングプーリ,スプロケット,タイミングチェーン等)が設けられる。シリンダヘッド10及びシリンダブロック2のフロント側にはチェーンカバー6が取り付けられる。このチェーンカバー6とシリンダヘッド10及びシリンダブロック2との間の空間(以下、収納室8という)に、伝達部材5が収納される。なお、エンジン1のリア側(図6中の右上方向)にはドライブプレート,フライホイールが設けられ、パワートレーンの下流側の各種装置(例えば、変速機,回転電機等)に接続される。
このエンジン1は、水冷式の多気筒ガソリンエンジンである。エンジン1の内部には、中空円筒状に穿孔された複数のシリンダボア3(気筒,以下単にシリンダ3と呼ぶ)が列をなして配置される。図6に示すエンジン1は、四つのシリンダ3が直列に配置された四気筒のエンジン1である。シリンダ3の番号は、エンジン1のフロント側から順に、第一気筒(#1),第二気筒(#2),第三気筒(#3),第四気筒(#4)とする。各シリンダ3内を摺動するピストンの下端は、コネクティングロッドを介してクランクシャフト4(クランク軸)に接続される。以下、シリンダ3が列状に並べられた方向(列設方向)をシリンダ列方向Lという。
シリンダヘッド10の上部には、動弁室11が形成され、この動弁室11を覆うようにヘッドカバー50が取り付けられる。動弁室11の内部には、吸気弁及び排気弁を駆動する動弁機構9が収納される。本実施形態の動弁機構9は、マルチバルブに対応するDOHC型の可変動弁機構9であり、一つのシリンダ3に対して二個ずつ設けられる吸気弁及び排気弁の動作を自在に制御する。
この可変動弁機構9は、個々の吸気弁,排気弁のバルブリフト量及びバルブタイミングを個別に、又は、連動させつつ変更する機能を持つ。可変動弁機構9には、これらを変更するための機構として、可変バルブリフト機構及び可変バルブタイミング機構が内蔵される。これらの具体的な構造は任意であり、公知の可変動弁機構を本実施形態の動弁機構として適用することができる。
図3は、シリンダヘッド10の吸気ポート13及び集合排気ポート23部分の横断面図(後述の図1及び図2のB−B矢視断面図)である。なお、図3には、シリンダ3を二点鎖線で図示する。シリンダヘッド10の下面10BO(図1参照)には、シリンダ列方向Lに沿ってピストンの頂面に対向する位置に四つのペントルーフ型の燃焼室19(図1参照)が形成される。図3に示すように、燃焼室19の三角屋根状の一方(吸気側)の斜面には二つの吸気バルブ孔12が形成され、他方(排気側)の斜面には二つの排気バルブ孔21が形成される。シリンダヘッド10には、二つの吸気バルブ孔12から吸気側側壁10INへ向かって湾曲形成された吸気ポート13と、各排気バルブ孔21から排気側側壁10EXへ向かって湾曲形成された排気ポート23aとが設けられる。
吸気ポート13は、一つのシリンダ3に対して一つずつ設けられ、上面視でY字状に形成されており、相互に集合することなく独立して吸気側側壁10INに開口している。つまり、シリンダヘッド10には四つの吸気ポート13が形成され、吸気側側壁10INには四つの開口(吸気口)が設けられる。
一方、排気ポート23aは、一つの排気バルブ孔21に対して一つずつ設けられており、八つの排気ポート23aは、シリンダヘッド10の内部で一体に集合される。この集合部分を排気集合部23bと呼ぶ。複数の排気ポート23aの列設方向(すなわち、排気側側壁10EXのシリンダ列方向L)の中央には、排気集合部23bで集合された排気が流出する一つの開口(シリンダヘッド出口,以下排気口24という)が設けられる。八つの排気ポート23aと排気集合部23bとは、シリンダヘッド10の内部に形成された中空部であり、これらによって集合排気ポート23が形成される。
シリンダヘッド10の内部には、排気熱による燃焼室19や集合排気ポート23の過熱を抑制するために、冷却水を流通させるウォータジャケット30が形成される。ウォータジャケット30は、吸気ポート13及び排気ポート23aの周辺や、集合排気ポート23の上方及び下方に設けられ、シリンダヘッド10のフロント側からリア側に向かってシリンダ列方向Lに冷却水を流通させる。
図4は、図3のC−C矢視断面図である。図3及び図4に示すように、ウォータジャケット30は、四つの燃焼室19の上方周辺を通過するようにシリンダ列方向Lに延在するメインウォータジャケット31と、排気集合部23bを上下で挟み合う位置でそれぞれシリンダ列方向Lに延在するアッパウォータジャケット32及びロアウォータジャケット33とを有する。アッパウォータジャケット32及びロアウォータジャケット33は、メインウォータジャケット31と連通している。
図3及び図4に示すように、排気側側壁10EXは、集合排気ポート23の排気集合部23bに臨む部分において、中央が外側に向かって曲面状に凸に形成されたアーチ状の張出部25を有する。張出部25は、上面部25a及び下面部25bがそれぞれ平面状の弓形に形成され、側面部25cが曲面状に形成される。張出部25の側面部25cのシリンダ列方向Lの中央には、排気口24の周囲に形成されたフランジ部26が設けられる。フランジ部26は、張出部25の側面部25cよりも外方へ突設され、図示しない排気管が接続される。
シリンダヘッド10には、図3に示すように、各シリンダ3の中央にボス部14bが形成され、このボス部14bには図示しない点火プラグを挿入して燃焼室に臨ませるための点火プラグ挿入孔14hが形成される。また、シリンダヘッド10には、シリンダヘッド10をシリンダブロック2に結合するための複数の締結ボルト40(図1参照)が挿通される複数の締結ボルト孔15が、吸気側及び排気側の隣接するシリンダ3の間と両端のシリンダ3の外側とにそれぞれ形成される。
なお、複数の締結ボルト孔15のうち、特に、排気側の最もフロント側に位置する締結ボルト孔15をフロント締結ボルト孔15f(挿通孔),排気側の最もリア側に位置する締結ボルト孔15をリア締結ボルト孔15rとも呼ぶ。フロント締結ボルト孔15fは、シリンダヘッド10のフロント側の壁部10FR(隔壁,以下フロント壁部10FRという)のすぐリア側(内側)に配置され、フロント壁部10FRとウォータジャケット30とに挟まれて配置される。言い換えると、フロント締結ボルト孔15fは、ウォータジャケット30で周囲を囲まれているのではなく、周囲の一部にウォータジャケット30が設けられている。
一方、リア締結ボルト孔15r及び隣接するシリンダ3間に配置される締結ボルト孔15は、図5に示すように、略全周をウォータジャケット30により囲まれた位置に設けられている。そのため、フロント締結ボルト孔15fに挿通される締結ボルト40は、他の締結ボルト孔15に挿通される締結ボルト40に比べて、ウォータジャケット30によって得られる冷却効果が小さい。
このフロント締結ボルト孔15fには、図1に破線で示すように締結ボルト40が挿通される。図1に、締結ボルト40の頭部40a周辺の拡大図を併せて示す。締結ボルト40は鉄製であり、頭部40aの下方にワッシャー40bが設けられ、ワッシャー40bに軸部40cが挿通される。以下、ワッシャー40bを含めて締結ボルト40といい、シリンダヘッド10の動弁室11の底部11bにおける、締結ボルト40との接触面を座面11cという。なお、リア締結ボルト孔15rは、第四気筒に接続される排気ポート23aのすぐリア側(外側)に配置され、締結ボルト40が挿通される。また、シリンダヘッド10の排気側には、複数のブリージング孔16が形成される。
[1−2.ウォータジャケットの構造]
図5は、シリンダヘッド10を上方から透視して、実際にはシリンダヘッド10に形成された中空部であるシリンダヘッド10内のウォータジャケット30を集合排気ポート23と重ねて示したものである。図5では、ウォータジャケット30のうち、集合排気ポート23よりも上方に位置するメインウォータジャケット31及びアッパウォータジャケット32の外形を破線で示し、冷却水が流通する空間をドットで表現している。
図3及び図5に示すように、ウォータジャケット30は、フロント側におけるウォータジャケット30の下面(シリンダブロック2との境界部分)に入口30aを有し、リア側に三つの出口30bを有する。冷却水は、入口30aからシリンダヘッド10内のウォータジャケット30に流入し、ウォータジャケット30内を流通して各部を冷却した後、出口30bから流出するため、シリンダ列方向Lの温度分布は、入口30a側が最も低く、出口30b側に向かって高くなる。
メインウォータジャケット31は、入口30aから流入した冷却水がリア側へ略直進するルート(図5中の矢印31A)であり、点火プラグ挿入孔14h用のボス部14bや排気バルブ孔21等を避けた形状に形成される。アッパウォータジャケット32は、入口30aから流入した冷却水が入口30aの直下流でメインウォータジャケット31から張出部25側へ分岐して流れるルートであり、シリンダヘッド10の張出部25の内部に張出部25の形状に沿って形成される。
アッパウォータジャケット32は、中間の二つのシリンダ3に接続される排気ポート23aを主に冷却する内側ルート(図5中の矢印32N)と、両端の二つのシリンダ3に接続される排気ポート23aを主に冷却する外側ルート(図5中の矢印32E)との二系統に流れが分割されている。これら内側ルート及び外側ルートは、三つの連通部32a,32b,32cで連通される。
フロント側の連通部32a及びリア側の連通部32cは、集合排気ポート23のフロント側,リア側の各々二つのシリンダ3に接続される排気ポート23aの最初の合流点である各股部の上方に設けられ、これにより股部周辺が水冷される。また、中央の連通部32bは、両側の連通部32a,32cよりも幅広に形成され、中間の二つのシリンダ3に接続される排気ポート23aの間を仕切る仕切壁20の上面を覆うように設けられる。
ロアウォータジャケット33は、図5には図示していないが、アッパウォータジャケット32と同様に、入口30aから流入した冷却水が入口30aの直下流でメインウォータジャケット31から張出部25側へ分岐して流れるルートであり、シリンダヘッド10の張出部25の内部に張出部25の形状に沿って形成される。そして、中間の二つのシリンダ3に接続される排気ポート23aを主に冷却する内側ルートと、両端の二つのシリンダ3に接続される排気ポート23aを主に冷却する外側ルートとの二系統に流れが分割されている。さらに、仕切壁20の下面を覆うように設けられる中央の連通部と、集合排気ポート23の二つの股部の下方に設けられるフロント側の連通部及びリア側の連通部とを有する。
また、ウォータジャケット30は、アッパウォータジャケット32及びロアウォータジャケット33がメインウォータジャケット31へ合流する合流部30c(図5中の星印)よりもリア側に、排気口24側へ延設された湾曲部34を有する。湾曲部34は、合流部30cからリア締結ボルト孔15rのリア側を迂回するように排気口24側へ湾曲形成され、後述のリアオイル孔18のリア側まで延設される。
[1−3.オイル排出構造]
次に、動弁室11内に溜まったオイル(動弁室11のオイル)を排出する構造について説明する。図1は図3のA−A矢視断面図であり、図2はシリンダヘッド10のフロント壁部10FRの正面図(図1及び図3のD方向矢視図)である。なお、フロント壁部10FRは、動弁室11と収納室8とを隔てる隔壁として機能する壁である。
図1〜図3に示すように、シリンダヘッド10には、動弁室11に溜まったオイルを排出するためのオイル孔7,18がフロント側とリア側とに一つずつ設けられる。フロント側のオイル孔7(以下、フロントオイル孔7という)は、シリンダヘッド10のフロント壁部10FRをシリンダ列方向Lに貫通して形成される。リア側のオイル孔18(第二のオイル孔,以下、リアオイル孔18という)は、シリンダヘッド10の動弁室11の底部11bを上下方向に貫通して形成される。
まず、フロント側のオイル排出構造について説明する。シリンダヘッド10のフロント壁部10FRには、フロントオイル孔7がフロント壁部10FRを貫通して形成される。ここでは、フロントオイル孔7は、二つの孔部27,28として設けられるとともに、排気側の孔部27にはさらに拡張孔(オイル孔)17が形成される。二つの孔部27,28は、従来のシリンダヘッドにも形成されていたものであり、従来はこれらの孔部27,28からオイルが排出されていた。排気側の孔部27及び吸気側の孔部28は、シリンダヘッド10をフロント壁部10FR側から見て、シリンダ3を上方へ延長させたときの延長線上付近に配置される。
なお、排気側の孔部27は、シリンダ列方向Lに直交する方向(シリンダヘッド10の短手方向)でフロント締結ボルト孔15fよりも吸気寄り(シリンダ3の中心側)に設けられる。そのため従来は、フロント締結ボルト孔15fよりも排気側に溜まったオイルは、フロント締結ボルト孔15fに挿通される締結ボルト40の頭部を乗り越えて吸気側に流れたものだけが孔部27から排出され、フロント締結ボルト孔15fの排気側にオイルが留まることがあった。
本シリンダヘッド10は、拡張孔17が排気側の孔部27における排気側の下縁部に連続して形成される。言い換えると、拡張孔17は、孔部27の排気側の下縁部が一部切り欠かれ、元々あった孔部27に対して追加されたものである。拡張孔17は、シリンダヘッド10の短手方向では、孔部27の排気側の下縁部からフロント締結ボルト孔15fよりも排気側まで切り欠かれて形成される。つまり、シリンダヘッド10の短手方向では、フロント壁部10FRにおいて、フロント締結ボルト孔15fに挿通される締結ボルト40の吸気側(右側)から排気側(左側)にかけて(左右側方に)空間が形成される。
また、拡張孔17は、上下方向では、動弁室11の底部11bからフロント締結ボルト孔15fに挿通される締結ボルト40の頭部よりも上方まで切り欠かれて形成される。つまり、シリンダヘッド10の上下方向では、フロント壁部10FRにおいて、フロント締結ボルト孔15fに挿通される締結ボルト40の頭部の上方に空間が形成される。まとめると、拡張孔17は、図2に示すようにフロント壁部10FR側からシリンダヘッド10を見たときに、図2中に破線で示す締結ボルト40の頭部が外部に完全に露出するように設けられる。
また、フロント壁部10FRにおける拡張孔17よりも下方には、外方へ膨出された凸部41が締結ボルト40のフロント締結ボルト孔15fに沿って上下方向に延設され、この凸部41の排気側に隣接して内側に向かって凸状に形成された凹部17cが上下方向に延設される(図3参照)。また、吸気側の孔部28の下面部28bは、外側に行くほど下方に傾斜して設けられる。これは、エンジン1は車両に対してやや傾いて搭載されるため、搭載された状態で吸気側の孔部28の下面部28bが水平となるようにするためである。言い換えると、エンジン1の車両への搭載状態では、フロントオイル孔7のうち拡張孔17が最も低くなる。
このような構成により、動弁室11に溜まったオイルは、シリンダヘッド10のフロント側において、拡張孔17,排気側の孔部27及び吸気側の孔部28から排出され、シリンダヘッド10のフロント壁部10FRの外側を通ってシリンダブロック2の下方に結合されるオイルパン(図示略)へと落下する。このとき、拡張孔17から排出されたオイルは、凹部17cを伝ってフロント締結ボルト孔15fに沿うようにフロント壁部10FRを落下する。また、フロント締結ボルト孔15fよりも排気側に溜まったオイルも拡張孔17から排出されるため、フロント締結ボルト孔15fの排気側にオイルが留まることがない。さらに、エンジン1の搭載状態で拡張孔17が最も低い位置にされることで、拡張孔17からのオイルの排出が促進される。
加えて、本シリンダヘッド10には、図1に示すように、動弁室11の底部11bにおけるフロント側に、フロントオイル孔7に向かって下降傾斜する傾斜面11sf(第一傾斜面,以下、フロント傾斜面11sfという)が設けられる。フロント傾斜面11sfは、底部11bが第二気筒と第三気筒との間からフロント側に行くほど低くなるように斜めに形成された面であり、これにより、動弁室11のオイルがフロントオイル孔7へ導かれる。なお、拡張孔17の下面部17bは、フロント傾斜面11sfに連続して形成され、フロント傾斜面11sfを伝って流れてきたオイルが拡張孔17からスムーズに排出されるようになっている。
次に、リア側のオイル排出構造について説明する。リアオイル孔18は、シリンダヘッド10の第四気筒に接続される排気ポート23aのリア側(外側)に形成され、リア締結ボルト孔15rよりも排気側に設けられる。リアオイル孔18は、シリンダヘッド10がシリンダブロック2に結合された状態でシリンダブロック2に形成された図示しないオイル孔に連通する。動弁室11に溜まったオイルは、シリンダヘッド10のリア側において、リアオイル孔18から排出され、シリンダブロック2のオイル孔を通ってオイルパンへと落下する。
さらに、本シリンダヘッド10には、図1に示すように、動弁室11の底部11bにおけるリア側に、リアオイル孔18に向かって下降傾斜する傾斜面11sr(第二傾斜面,以下、リア傾斜面11srという)が設けられる。リア傾斜面11srは、底部11bが第二気筒と第三気筒との間からリア側に行くほど低くなるように斜めに形成された面であり、これにより、動弁室11のオイルがリアオイル孔18へ導かれる。
[2.効果]
(1)上記のシリンダヘッド構造では、動弁室11のオイルが、動弁室11と収納室8とを隔てる隔壁であるフロント壁部10FRに設けられたオイル孔としての拡張孔17から排出され、締結ボルト40のフロント締結ボルト孔15fに沿ってフロント壁部10FRを落下する。そのため、シリンダヘッド10における締結ボルト40の座面11cを含む締結ボルト40の周囲をオイルによって冷却することができる。
エンジン1が冷態状態から始動した場合、過渡状態での熱の伝わる順番と熱容量と体積とを考慮すると、燃焼熱を直接受けるシリンダヘッド10が最初に温度上昇し始め、次に冷却水よりも熱容量の小さいオイルが温度上昇し始める。そして、最後にウォータジャケット30を流通する冷却水の温度が高まる。ここで、上記したようにシリンダヘッド10はアルミで成形されるのに対し、締結ボルト40は鉄製であるため、締結ボルト40はシリンダヘッド10に比べて温まりにくい。
そのため、座面11cは高温であるにもかかわらず、締結ボルト40は低温であるという状態が発生する。この状態では、両者(すなわち座面11cと締結ボルト40)の熱膨張係数の違い及び両者の温度差から、締結ボルト40は伸びにくく高い軸力を保持したままの状態であるのに対し、座面11cは軟らかい状態となり、締結ボルト40の軸力によって座面11cの変形が発生しやすい状況となる。
このような状況に対して、上記のシリンダヘッド構造では、オイルによる冷却効果によって締結ボルト40の座面11cの温度を締結ボルト40の温度に近づけ、座面11cと締結ボルト40との温度差を小さくすることができる。これにより、座面11cの変形を防止することができるため、シリンダヘッド10とシリンダブロック2とのシール性を高めることができる。
また、拡張孔17は、シリンダヘッド10における動弁室11と収納室8とを隔てるフロント壁部10FRに設けられるため、動弁室11のオイルを積極的に収納室8へ排出することができ、オイルをオイルパン60側へと落としやすくすることができる。したがって、本シリンダヘッド構造によれば、オイルを積極的に排出するとともに、シリンダヘッド10とシリンダブロック2とのシール性を高めることができる。
(2)上記のシリンダヘッド構造には、複数の排気ポート23aが集合する排気集合部23bと、排気集合部23bの上方及び下方にシリンダ列方向Lのフロント側からリア側に向かって冷却水を流通させるウォータジャケット30(アッパウォータジャケット32,ロアウォータジャケット33)とが設けられている。さらに、フロント締結ボルト孔15fは、ウォータジャケット30で周囲を囲まれているのではなく、フロント壁部10FRとウォータジャケット30とに挟まれて配置されている。
そのため、他の締結ボルト孔15に挿通される締結ボルト40と比較して、フロント締結ボルト孔15fに挿通される締結ボルト40は、ウォータジャケット30によって得られる冷却効果が小さい。特に、エンジン1の冷態始動時において、フロント締結ボルト孔15fに挿通される締結ボルト40は、複数の締結ボルト40のうち座面11cとの温度差が最も発生しやすい。
これに対して、上記のシリンダヘッド構造では、このフロント側の締結ボルト40のフロント締結ボルト孔15f周囲を、シリンダヘッド10よりもオイルが後から温まる点を利用して、オイルによって冷却することができ、この締結ボルト40の座面11cの変形を防止することができる。これにより、シリンダヘッド10とシリンダブロック2とのシール性を高めることができる。さらに、エンジン1の暖機終了後の温態時にも、フロント締結ボルト孔15fの周囲をオイルで積極的に冷却できるため、熱による締結ボルト40の軸力低下を抑制することができる。
(3)上記のシリンダヘッド構造では、シリンダ列方向Lに沿い拡張孔17を含むフロントオイル孔7に向かって下降傾斜したフロント傾斜面11sfが設けられるため、動弁室11の底部11bに落下したオイルをフロントオイル孔7に導くことができる。これにより、フロントオイル孔7から離れた位置に落下したオイルであっても、フロントオイル孔7から積極的に排出することができ、オイルの排出性をより高めることができる。
(4)上記のシリンダヘッド構造では、拡張孔17の下面部17bがフロント傾斜面11sfと連続して形成されているため、フロント傾斜面11sfを伝って流れてきたオイルを拡張孔17からスムーズに排出することができる。
(5)上記のシリンダヘッド構造では、フロントオイル孔7に加え、リア側にもオイル孔18が設けられている。これにより、動弁室11に溜まったオイルをフロント側及びリア側の二箇所から排出することができ、オイルの排出性をさらに高めることができる。
(6)上記のシリンダヘッド構造では、シリンダ列方向Lに沿いリアオイル孔18に向かって下降傾斜したリア傾斜面11srが設けられるため、動弁室11の底部11bに落下したオイルをリアオイル孔18に導くことができる。これにより、リアオイル孔18から離れた位置に落下したオイルであっても、リアオイル孔18から積極的に排出することができ、オイルの排出性をより高めることができる。
さらに、フロント傾斜面11sfとリア傾斜面11srとが、第二気筒と第三気筒との間を境にフロント側とリア側とにそれぞれ設けられている場合は、動弁室11のフロント側に溜まったオイルはフロントオイル孔7へと導くことができ、動弁室11のリア側に溜まったオイルはリアオイル孔18へと導くことができる。つまり、動弁室11に溜まったオイルをフロント側とリア側とに分けて、近い方のオイル孔7,18から排出することができる。これにより、動弁室11のシリンダ列方向Lの中間部にオイル孔を設けなくても、中間部にオイルが留まることなく確実に排出することができる。
(7)上記のシリンダヘッド構造では、拡張孔17により、フロント壁部10FRにおいて、フロント側の締結ボルト40の頭部40aの上方と左右側方とに空間が形成されるため、この締結ボルト40に沿ってオイルを落下させやすくすることができる。さらに、フロント締結ボルト孔15fよりも排気側に溜まったオイルも拡張孔17から排出することができるため、フロント締結ボルト孔15fの排気側にオイルが留まることを防ぐことができる。
[3.その他]
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
上記実施形態では、フロント傾斜面11sfとリア傾斜面11srとが、第二気筒と第三気筒との間を境にフロント側とリア側とにそれぞれ設けられたシリンダヘッド構造を説明したが、フロント傾斜面11sfとリア傾斜面11srとの境界はこれに限られず、フロント側,リア側にずれて設けられていてもよい。
また、拡張孔17の下面部17bがフロント傾斜面11sfと連続していなくてもよく、例えば下面部17bとフロント傾斜面11sfとの間に、下面部17bの方が低くなるような段差が設けられていてもよい。なお、フロント傾斜面11sf,リア傾斜面11srが設けられていなくてもよく、この場合であってもフロント壁部10FRを貫通して形成された拡張孔17を含むフロントオイル孔7からオイルを排出することができる。
また、フロントオイル孔7の構成は上記したものに限られない。例えば、二つの孔部27,28の位置や形状は上記したもの以外でもよいし、二つの孔部27,28が形成されていなくてもよい。また、拡張孔17の位置や形状,大きさも上記したものに限られず、締結ボルト40の上方及び左右に空間が形成されるほど大きな孔でなくてもよい。フロントオイル孔7は、少なくとも動弁室11のオイルが、フロント壁部10FRに最も近い締結ボルト40のボルト孔15fに沿ってフロント壁部10FRを落下するように、フロント壁部10FRに設けられていればよい。なお、フロント壁部10FRは平坦な面であってもよい(すなわち、上記の凸部41及び凹部17cがなくてもよい)。
また、リアオイル孔18は必須ではなく、少なくとも拡張孔17を含むフロントオイル孔7が形成されていればよい。リアオイル孔18が設けられていない場合、フロント傾斜面11sfを、シリンダヘッド10のリア側の壁部からフロントオイル孔7に向かって下降傾斜して形成することが好ましい。これによれば、動弁室11に溜まったオイルをリア側からフロント側へと導くことができ、フロントオイル孔7から排出することができる。なお、リアオイル孔18を設ける場合でも、その位置は上記実施形態の位置に限られず、集合排気ポート23と干渉しない位置であればよい。
また、ウォータジャケット30の形状は一例であって、上記したものに限られない。例えば、ウォータジャケット30の入口30a,出口30bの個数や位置は上記したものに限られず、入口30aがシリンダヘッド10の下面以外の部分に設けられていてもよいし、出口30bが一つであってもよい。また、アッパウォータジャケット32及びロアウォータジャケット33が、内側ルートと外側ルートの二系統に分割されない形状であってもよく、あるいは、内側ルートと外側ルートとを連通する連通部が四箇所以上設けられていてもよい。なお、アッパウォータジャケット32とロアウォータジャケット33の何れか一方が設けられたウォータジャケット30であってもよい。
また、本シリンダヘッド構造は、直列4気筒エンジン以外の多気筒エンジン(例えば直列3気筒エンジンやV型6気筒エンジンなど)にも適用可能である。また、一つのシリンダ3に吸気バルブ孔12及び排気バルブ孔21が一つずつ設けられたエンジンであってもよいし、燃焼室19の形状も上記したものに限られない。また、動弁室11の内部に収納される動弁機構9は、可変動弁機構でなくてもよい。なお、シリンダヘッド10とシリンダブロック2とを結合する締結ボルト40の位置や個数も上記したものに限られない。
また、上記のフロントオイル孔7の構成は、シリンダヘッドとは別体で設けられた排気マニホールドがシリンダヘッドの排気側側壁に接続されるシリンダヘッド構造(マニホールド内蔵型でないシリンダヘッド構造)にも適用可能である。すなわち、動弁室11と伝達部材5が収納される収納室8とを隔てる隔壁(シリンダヘッドのフロント壁部10FR)にオイル孔17を形成し、動弁室11のオイルを、シリンダヘッドとシリンダブロック2とを結合する締結ボルト40の挿通孔15fに沿うように隔壁を落下させる構成としてもよい。
1 エンジン(内燃機関)
2 シリンダブロック
4 クランクシャフト(クランク軸)
5 伝達部材
7 フロントオイル孔(オイル孔)
8 収納室
9 動弁機構
10 シリンダヘッド
10FR フロント壁部(隔壁)
11 動弁室
11sf フロント傾斜面(第一傾斜面)
11sr リア傾斜面(第二傾斜面)
15 締結ボルト孔
15f フロント締結ボルト孔(挿通孔)
15r リア締結ボルト孔
17 拡張孔(オイル孔)
17b 下面部
18 リアオイル孔(第二のオイル孔)
23a 排気ポート
23b 排気集合部
30 ウォータジャケット
40 締結ボルト

Claims (7)

  1. クランク軸から動弁機構へ動力を伝達する伝達部材を有する内燃機関のシリンダヘッド構造であって、
    前記動弁機構を収納する動弁室と、
    前記伝達部材を収納する収納室と、
    前記収納室と前記動弁室とを隔てる隔壁と、
    前記隔壁に設けられ、前記動弁室のオイルをシリンダヘッドとシリンダブロックとを結合する締結ボルトの挿通孔に沿うように前記隔壁を落下させるオイル孔と、を備える
    ことを特徴とする、シリンダヘッド構造。
  2. 前記シリンダヘッドは、
    複数のシリンダに接続される複数の排気ポートが集合する排気集合部と、
    前記排気集合部の上方及び下方の少なくとも一方で前記複数のシリンダの列設方向の一側から他側に向かって冷却水を流通させるウォータジャケットと、を備え、
    前記挿通孔は、前記ウォータジャケットと前記隔壁とに挟まれて配置される
    ことを特徴とする、請求項1記載のシリンダヘッド構造。
  3. 前記動弁室の底部に形成され、前記列設方向に沿い前記オイル孔に向かって下降傾斜した第一傾斜面を備える
    ことを特徴とする、請求項2記載のシリンダヘッド構造。
  4. 前記オイル孔は、前記第一傾斜面に連続する下面部を有する
    ことを特徴とする、請求項3記載のシリンダヘッド構造。
  5. 前記動弁室の底部における排気側であって最も前記他側に位置する前記排気ポートの外側に前記底部を貫通して形成され、前記動弁室のオイルを前記シリンダブロック側へ落下させる第二のオイル孔を備える
    ことを特徴とする、請求項2〜4の何れか1項に記載のシリンダヘッド構造。
  6. 前記動弁室の底部に形成され、前記列設方向に沿い前記第二のオイル孔に向かって下降傾斜した第二傾斜面を備える
    ことを特徴とする、請求項5記載のシリンダヘッド構造。
  7. 前記オイル孔は、前記隔壁において、前記締結ボルトの頭部の上方と左右側方とに空間を形成する
    ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載のシリンダヘッド構造。
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