JP2015118600A - 計算機システム、計算機、および制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】個々の表示装置にそれぞれの情報を表示することが可能な計算機システムの艤装工数を削減する技術を提供する。【解決手段】鉄道列車の各車両に設置された複数の表示装置に情報を表示するための計算機システムであって、管理装置と、複数の計算機と、を有している。管理装置は、表示装置のそれぞれに情報を表示するための配信データを無線送信する。計算機は、複数の表示装置のそれぞれに対応して設けられ、管理装置から無線送信された配信データをバケツリレー方式で無線中継し、前段の装置から受信した配信データが自装置に対応する表示装置に表示すべき表示情報を含む自装置宛配信データであったら、その自装置宛配信データを取得し、その表示装置にその自装置宛配信データに基づく情報を表示させる。【選択図】図1
Description
本発明は、鉄道車両内に設けられた複数の表示端末に情報を表示する技術に関する。
近年、列車の客室内に設置した表示装置に地上側のシステムからの情報を表示する列車内情報表示システムが普及している。地上側のシステムで作成された案内情報を列車に配信し、列車の管理装置は、受信した情報を記憶媒体で蓄積し、各車両内に複数設置された表示装置に配信し、各表示装置が配信された情報を蓄積し、表示する。
列車内で表示する案内情報は、列車の運行などに関する情報の他に、企業や商品などの宣伝のための広告情報や、最新のニュースや天気予報などの情報など様々である。
また、より満足度の高いサービスを乗客に提供するために、同じ列車内あるいは同じ車両内でも個々の表示装置に異なる内容を表示する技術がある。例えば表示装置の設置位置に応じて、きめ細かく制御することで実現できる。この種の案内情報配信システムとして、例えば、特許文献1には、表示装置の設置位置を識別するための位置識別媒体が不要な鉄道車両向け分散型計算機システムが提案されている。このシステムは、位置識別媒体を用いずに各分散型計算機にそれぞれの設置位置に応じた表示を独立して実行させることができるだけでなく、通信のスループットを向上させることもできる。
特許文献1の鉄道車両向け分散型計算機システムでは、管理装置から無線LANアクセスポイントを介して分散型計算機に情報が配信される。しかし、各車両に設置される無線LANアクセスポイントは管理装置あるいは他の無線LANアクセスポイントと有線接続されるので、艤装作業に要する工数が大きくなっていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、個々の表示装置にそれぞれの情報を表示することが可能な計算機システムの艤装工数を削減する技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様による計算機システムは、鉄道列車の各車両に設置された複数の表示装置に情報を表示するための計算機システムであって、前記表示装置のそれぞれに情報を表示するための配信データを無線送信する管理装置と、複数の前記表示装置のそれぞれに対応して設けられ、前記管理装置から無線送信された配信データをバケツリレー方式で無線中継し、前段の装置から受信した配信データが自装置に対応する表示装置に表示すべき表示情報を含む自装置宛配信データであったら、当該自装置宛配信データを取得し、当該表示装置に当該自装置宛配信データに基づく情報を表示させる複数の計算機と、を有している。
これによれば、個々の表示装置に対応する各計算機が無線通信で配信データを送受信する構成なので、有線接続のための艤装工数を削減することができる。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<鉄道車両向け分散型計算機システムの構成例および概略動作>
図1は、本実施形態に係る分散型計算機システムの構成例を示すブロック図である。図1には、1号車からn号車の車両が連結されて編成される列車に複数の計算機が搭載される鉄道車両向けの分散型計算機システムの構成例が示されている。
本実施例の分散型計算機システムは、鉄道列車の各車両に設置された複数の表示装置(不図示)に情報を表示するためのシステムである。
図1において、破線の枠は列車を編成する車両を表している。列車の先頭車両には管理装置3と複数の分散型計算機(以下、PC(Personal Computer)と略記)4とが備えられている。先頭車両以外の車両には複数のPC4が備えられている。
本例の分散型計算機システム2では、地上配信システム1から管理装置3に配信データを無線で配信し、管理装置3は受信した配信データを蓄積する。配信データは、表示装置のそれぞれに情報を表示するためのデータである。配信データは管理装置3からPC4へ無線配信される。
各PC4は、無線LAN方式による中継機能を備え、管理装置3から複数のPC4へ、順次、バケツリレー方式で配信データを中継する。具体的には、PC4は、複数の表示装置のそれぞれに対応して設けられ、管理装置3から無線送信された配信データをバケツリレー方式で無線中継する。それと共に、各PC4は、前段の装置(管理装置3または他のPC4)から受信した配信データが自装置に対応する表示装置に表示すべき表示情報(自装置宛配信データ)であったら、その自装置宛配信データを取得し、対応する表示装置にその自装置宛配信データに基づく情報を表示させる。これによれば、各PC4が無線通信で配信データを送受信する構成なので、有線接続のための艤装工数を削減することができる。
その際、管理装置3は、配信データを無線中継する複数のPC4の順序である中継順序に、表示装置のそれぞれに情報を表示するための配信データを配列したデータを送信する。
PC4は、前段の装置から受信した配信データのうち先頭の配信データが自装置宛配信データであることを確認してそれを取得し、自装置宛配信データを除く他の配信データを次段のPC4に送信する。これによれば、各PC4は、全ての配信データの宛先を調べなくても自装置宛配信データを容易に認識し、取得することができる。
また一例として、PC4は、前段の装置から配信データを受信すると、その前段の装置に応答を送信する。管理装置3およびPC4は、次段のPC4に配信データを送信したとき、次段のPC4から応答が受信されなければ、その次段のPC4の更に次段のPC4に配信データを送信する。これによれば、バケツリレー方式の中継の途中に配信データを受信できないPC4があった場合、そのPC4を抜かしてそれよりも次段のPC4に配信データを配信することができる。特許文献1に示された従来のシステムでは、無線LANアクセスポイントが故障するとその無線LANアクセスポイントに接続していた全ての分散型計算機が配信データを受信できなくなってしまっていた。つまり、1つの無線LANアクセスポイントの故障が複数台の分散型計算機に波及するという問題があった。この点について、本実施形態のシステムでは、1つの無線装置の故障の影響が、広範囲の表示装置の情報表示に波及するのを防止することができる。
また、その際、管理装置3およびPC4は、次段のPC4に宛てた配信データを除去した他の配信データを、次段のPC4の更に次段の計算機に送信する。これによれば、バケツリレー方式の途中に配信データを受信できないPC4があり、そのPC4を抜かして配信データが送信された場合、その更に次段のPC4が受信する配信データは正常に中継された場合の配信データと同様に自装置宛配信データが先頭にあるので、正常時と同様の処理で配信データの取得および/または中継を行うことができる。
また、PC4は、前段の装置から受信した配信データのうち先頭の配信データが自装置宛配信データでなければ、前段の装置から受信した全ての配信データを破棄する。これによれば、ある装置から無線送信された配信データを本来受信すべきPC4以外のPC4が受信して中継してしまうことの無い、正しい順序でのバケツリレー方式の中継を、容易な判定処理により実現することができる。
また本例では、管理装置3は、複数車両からなる鉄道列車の先頭車両の先頭部(または最後尾車両の最後部)の近傍に設置されている。PC4は、管理装置3から送信された配信データを、先頭車両から最後尾車両まで(または最後尾車両から先頭車両まで)順次バケツリレー方式により、車両内および車両間を無線通信で中継する。これによれば、車両間含めて近距離の無線通信が実現でき、通信品質を良好に保つことができる。
また一例として、地上配信システム1は、中継順序の情報を予め保持し、表示装置のそれぞれのための配信データをその中継順序に配列して管理装置3に送信する。その場合、一例として、管理装置3は、自装置が設置された車両を含む鉄道列車の編成および各車両内の表示装置の配置を地上配信システム1に認識させるための情報を地上配信システム1に送信することにしてもよい。地上配信システム1は、管理装置3から受信した情報に基づき、鉄道列車の編成および各車両内の表示装置の配置を認識し、認識した編成および配置に基づき中継順序の情報を生成する。これによれば、地上配信システム1が鉄道列車に搭載された管理装置3からの情報に基づいてその鉄道列車内のPC4の中継順序を生成するので、実際の列車編成および表示装置の配置に応じた中継順序の情報を容易に生成することができる。
具体的には、地上配信システム1から配信される配信データには、PC4のそれぞれに宛てた配信データが含まれ、各配信データには、宛先のPC4を指定する情報(IPアドレス)と、表示すべき表示情報(案内データ)とが含まれている。案内データは個々の表示装置にそれぞれ別個の表示内容を設定できる。PC4のそれぞれは、車両内に複数配設された表示装置のそれぞれに対応しており、自装置宛の配信データをIPアドレスから識別し、取り込んで表示装置に表示させる。
地上配信システム1では、各PC4の設置位置情報(PC#)とIPアドレスが関連付けられたPC位置情報データと、列車の編成情報と各PC4の設置位置情報(PC#)と設置位置に応じた案内データとが関連付けられた案内情報データと、をもとに配信データが作成される。
図8Aは、PC位置情報データの一例を示す図である。PC位置情報データは、各PC4の設置位置情報(PC#)と、当該PC4のIPアドレスとを関連付けたデータである。図8Bは、案内情報データの一例を示す図である。案内情報データは、各列車の編成情報と、その列車の車両内に設置される各PC4の設置位置情報(PC#)と、当該PC4に対応する表示装置46に情報を表示するための案内データとを関連付けたデータである。PC位置情報データと案内情報データにあるIPアドレスは各PC4が位置情報媒体より取得するIPアドレスと一致する。PC位置情報データおよび案内情報データは地上配信システム1に保持され、管理される。
図8Cは、地上配信システム1より配信される配信データの一例を示す図である。配信データは、表示装置46に情報を表示させるための案内データと、その案内データの情報を表示させる表示装置46に対応するPC4のIPアドレスとを対応づけたデータである。
地上配信システム1は、配信データを作成する列車の編成情報を選ぶことにより、編成情報におけるPC4の設置位置情報(PC#)の順序を決める。
編成情報から、列車の構成が、どのような車両がどのような順序で連結されたものかを知ることができ、さらに案内情報データからPC#の順序も知ることができる。地上配信システム1は、列車の編成と各PC4の設置位置に応じて、IPアドレスと案内データを含む配信データを作成し、バケツリレー方式の中継順序に従って並べて送信する。具体的には、PC位置情報データにおいてPC#に対応するIPアドレスと、案内情報データにおいてPC#に対応する案内データとを対応付けてPC#の順序に並べることにより配信データを生成することができる。
配信データに含まれるIPアドレスは各PC4が位置情報媒体より取得するIPアドレスと一致しており、各PC4は、受信した配信データのIPアドレスを自身の位置情報媒体から取得したIPアドレスと比較することにより、自身宛の配信データであるか否かを識別することができる。
以下、より詳細な実施形態の構成および動作について説明する。
<車両に搭載される装置の構成と通信順序および配置例>
図2は、車両に搭載される装置の構成と各PC4の通信順序および配置例とを示す図である。本実施形態の列車はn両編成であり、各車両には8個のドアがあり、それぞれのドアの上部に2台の表示装置(不図示)があるとする。表示装置は例えばLEDディスプレイあるいは液晶ディスプレイであり、それぞれの表示装置に1対1でPC4が対応づけられ、表示装置の近傍にPC4が設置されている。
図2の例では、1号車である車両5に、管理装置3と16台のPC4(PC#1−1〜1−16)とが設置され、他の車両5には、管理装置3は設置されず、16台のPC4のみが設置されている。
管理装置3から各PC4をバケツリレー方式で伝達される配信データは無線信号なので、ある前段の装置(管理装置3またはPC4)から送信された信号は次段のPC4以外のPC4にも到達する。しかし、各PC4は、自装置の前段の装置から送信された配信データのみを受信する。また、各PC4は、受信した配信データ内の宛先のIPアドレスを参照し、自分宛に送信された配信データのみを取り込みするものとし、それ以外の宛先の配信データは取り込まずに中継し、次段のPC4に送信する。また、PC4は、取り込んだ自身宛の配信データに基づく情報を表示装置に表示させる。
例えば、図2においてPC#1−2はPC#1−1から自分宛に配信された配信データのみを受信し、受信した配信データの自身のIPアドレスに関する案内データのみを取り込んで表示装置に表示させる。またそれと共に、PC#1−2は、他PC4のIPアドレスを含む配信データをPC#1−3宛に送信(中継)する。なお、各PC4の設置位置とIPアドレスは地上配信システム1によって管理されているものとする。
本実施形態では、この構成を採用することで、無線LANアクセスポイントを設置することなく、先頭車両の始点PC4(図2のPC#1−1)から最後尾車両の終点PC4(図2のPC#n−16)までバケツリレー方式で配信データを中継する無線LANシステムを構築することが可能となっている。
さらに、構築された無線LANシステムの途中にあるPC4、例えば図2のPC#1−3が故障により通信(中継を含む)ができない状態となった場合、PC#1−2は、配信データの送信先であるPC#1−3に配信データを送信しても、PC#1−3からは受信通知(ACK)を受信できない。その場合、PC#1−2は、配信データの送信先をPC#1−3からPC#1−4に変更し、PC#1−4宛に配信データを送信する。本実施形態では、このような処理を各PC4が行うことにより、始点PC4から終点PC4までの途中のPC4が故障しても、それよりも下流にある全てのPC4へ配信データを伝達できない状態になるのを防止している。
ここで各PC4が受信する配信データは、PC#(PC番号)の若い順で並べられているものとする。各PC4は、配信データの並んだ順番を調べ、自身のPC#の次のPC#を送信先として決定する。
また、PC4は、受信した配信データに自装置のIPアドレスを宛先とする配信データ以外の配信データがなければ、自身が終点と判断し、自装置のIPアドレスを宛先とする配信データの案内データを取り込んで配信を終了する。
以上により、各PC4は自身のIPアドレス宛の配信データに含まれる案内データのみを表示装置に表示させることができ、その結果、各表示装置にはその設置位置に応じた表示内容が表示されることになる。
<分散型計算機(PC4)の構成と機能>
ここで、分散型計算機(PC4)の構成と機能について説明する。
図3は、PC4の構成例を示す機能ブロック図である。図3に示すように、PC4は、無線LAN通信部兼管理部42(以下「無線LAN通信部」ともいう)、IPアドレス設定部44、位置情報取得部43、および表示コンテンツ識別部45を備える。
無線LAN通信部42は、バケツリレー方式による配信データ321の無線配信の前段の装置および次段の装置と接続される。
無線LAN通信部42は、バケツリレー方式の無線通信における前段の装置(管理装置3または他のPC4)から配信データ321を受信し、受信した配信データ321を表示コンテンツ識別部45へ引き渡す。その際、無線LAN通信部324は、配信データ321を正常に受信したことを示す受信通知(以下「ACK」とも記す)を前段の装置に送信する。
また、無線LAN通信部42は、受信した配信データ321のうち、自装置のIPアドレスを宛先とする配信データ321を取り込んで表示装置46に表示させ、自装置とは異なるIPアドレスを宛先とする配信データ321を後段のPC4へ送信する。
位置情報取得部43は、自装置が設置された位置の情報を取得し、取得した位置情報をIPアドレス設定部44に引き渡す。例えば、車両には各PC4が設置される位置の近傍に、車両および車両内の位置に応じた位置情報が記録されその位置情報を外部から取得可能な位置識別媒体が設置されており、位置情報取得部43が位置識別媒体から位置情報を取得することにしてもよい。位置識別媒体は、例えば位置情報を無線信号で出力するRFIDタグであってよい。RFIDには、各車両に付与される固有の車両番号と、車両内での設置位置を示す情報とを記録しておくとよい。
IPアドレス設定部44は、位置情報取得部43から取得した位置情報に示された車両および車両内の位置に対応する固有のIPアドレスを自装置のIPアドレスとして設定する。設定されたIPアドレスは表示コンテンツ識別部45へ引き渡される。なお、IPアドレスの値と車両および車両内の位置との対応関係を予め定め、その対応関係の情報を地上配信システム1が保持しておけば、地上配信システム1は、IPアドレスの値からPC4が設置されている車両および車両内の位置を容易に判別できる。
表示コンテンツ識別部45は、IPアドレス設定部44から引き渡されたIPアドレスを保持している。そして、無線LAN通信部42から配信データ321が引き渡されると、表示コンテンツ識別部45は、配信データ321に宛先として含まれているIPアドレスと、保持しておいたIPアドレスとを比較し、一致した場合にその配信データ321を取り込んで表示装置46に表示させる。また、表示コンテンツ識別部45は、宛先として含まれているIPアドレスが保持しているIPアドレスと一致しなかった配信データ321を無線LAN通信部42に返送する。この、自装置宛の配信データ321だけを取り込み、次段のPC4へ送信するバケツリレー方式の無線通信は、例えば、無線LANの動作モードの一つであるアドホックモードであり、一般的な無線LAN通信装置の標準機能として備えられている。
表示装置46は、表示コンテンツ識別部45より引き渡された配信データ321を表示させる。
<管理装置3の構成と機能>
ここで、列車の先頭車両に設置される管理装置3の構成と機能について説明する。
図4は、管理装置3の構成例を示す機能ブロック図である。図4に示すように、管理装置3は、無線LAN送受信部31、配信データ蓄積部32、配信データ管理部33、および管理装置番号通知部34を備える。
無線LAN送受信部31は、地上配信システム1から配信データ321を無線受信し、それぞれ配信データ蓄積部32に記録する。また、無線LAN送受信部31は、先頭車両の管理装置3近傍に設置された無線LANの始点となるPC4(例えば図2のPC#1−1)に、配信データ管理部33より引き渡された配信データ321を無線送信する。さらに、無線LAN送受信部31は、管理装置番号通知部34から引き渡された管理装置番号を地上配信システム1に送信する。管理装置番号は、管理装置3を識別する固有の識別番号である。管理装置番号と列車編成情報との対応関係を示す情報が地上配信システム1にて管理されている。地上配信システム1は、受信した管理装置番号から列車編成情報を特定することができる。
配信データ管理部33は、配信データ蓄積部32からの配信データ321の読み出し、その配信データ321を無線LAN送受信部31へ引き渡す。配信データ321は、宛先とするPC4のIPアドレスと、当該PC4に対応する表示装置46に表示すべき案内データとを含んでいる。
管理装置番号通知部34は、自装置に固有の管理装置番号を保持しており、その管理装置番号を無線LAN送受信部31へ引き渡す。
<地上配信システム1−管理装置3−PC4の配信データ処理>
地上配信システム1と管理装置3とPC4が表示装置46に情報を表示するための動作について詳しく説明する。
図5は、管理装置3がPC4に配信データ321を送信するまでの動作の流れを示すシーケンス図である。
まず、列車の電源が投入され、各種装置に電源が供給されると、管理装置3は自身の管理装置番号を地上配信システム1に通知すると共に、配信データ321を地上配信システム1に要求する(ステップS31)。なお、管理装置番号は各列車の先頭車両に搭載される各管理装置3に割当てられる固有の番号であり、それぞれの管理装置番号に対応した列車編成情報が地上配信システム1で管理されているものとする。
管理装置3から配信データ要求を受けた地上配信システム1は、当該列車の編成に関連した各PC4の位置情報(PC#)とIPアドレスをもとに作成した配信データ321を管理装置3へ無線送信する(ステップS11)。
その配信データ321を受信した管理装置3は、自身の配信データ蓄積部32へデータを蓄積する(ステップS32)。配信データ蓄積部32に配信データ321が蓄積されると、配信データ管理部33は、PC4へ配信データ321を送信する配信データ321を配信データ蓄積部32から読み出す(ステップ33)。配信データ321を読み出した配信データ管理部33は、その配信データ321を参照し、PC#の一番若い番号のPC4(例えばPC#1−1)に向けて配信データ321を送信する(ステップS34)
一方、管理装置3の電源が投入されるのと同時期にPC4の電源も投入される。電源が供給され始めたPC4は、位置識別媒体から位置情報を取得し、自身が設置されている車両の車両番号と、列車における自身のPC#を判別する(ステップS41)。また、PC4では、その位置情報から、IPアドレス設定部44が自装置に固有のIPアドレスを設定する(ステップS42)。これによりPC4は配信データ321を正常に受信できる状態となる。
そして、PC4は、管理装置3から配信データ321を受けると、自身が受信すべき配信データ321かどうかを確認し(ステップS43)、自身が受信すべき配信データ321であれば受信し(ステップS44)、そうでなければ受信せず、破棄する(ステップS43a)。
管理装置3からの配信データ321を受信したPC4は、受信に成功したことを通知するための受信通知(ACK)を管理装置3に送信する(ステップS45)。
また、PC4は、自身のIPアドレスと、配信データ321に含まれているIPアドレスとを比較することにより、自身が取り込むべき配信データ321を識別する(ステップS46)。PC4は、自身のIPアドレスと配信データ321に含まれているIPアドレスとが一致したら、自身が取り込むべき配信データ321であると判断し、その配信データ321に含まれている案内データに基づく情報を表示装置46に表示させる(ステップS461)。また、それと同時に、PC4は、IPアドレスが自身のIPアドレスと一致しなかった配信データ321を、次段のPC4に送信(中継)する(ステップS47)。
以上、図5に示した一連の処理が列車の電源が投入されてから案内情報が表示までのシステムの処理フローである。
<PC4の配信データ処理及び故障時処理>
図6は、各PC4が互いに無線接続し、配信データ321を中継する処理を説明するためのシーケンス図である。なお、ここでは、図6に示すように、PC#1−1〜PC#1−3だけを例にとって説明するが、その内容は列車内の全てのPC4に適用されるものである。
まず列車の電源が投入されると各PC4に電源が供給され、各PC4は位置識別媒体から自身が設置されている車両および車両内の位置に関する情報(位置情報)である車両番号及びPC#を取得する(ステップS71)。位置情報を取得したPC4は、取得した車両番号およびPC#に基づく固有のIPアドレスを自身の位置情報として設定する(ステップS72)。
ここで、PC#1−1は、管理装置3から配信データ321が配信されると、その配信データ321が自身の受信すべき配信データ321であるかどうかを確認し(ステップS73)、自身が受信すべき配信データ321であれば受信する(ステップS74)。一方、配信された配信データ321が自身の受信すべき配信データ321でなければ、PC4は、その配信データを受信しない(ステップS73a)。
PC#1−1は、自分宛の配信データ321を受信すると、受信に成功したことを通知するための受信通知(ACK)を管理装置3に返す(ステップS75)。ACKを返すと同時に、各PC#1−1は、受信した配信データ321のうち、宛先のIPアドレスが自身のIPアドレスと一致する配信データ321に含まれている案内データの情報を表示装置46に表示させる。
次にPC#1−1は、自身の次段のPC4(PC#1−2)を送信先として決定し(ステップS76)、ステップS74にて受信した配信データ321のうち自身のIPアドレスを宛先とする配信データ321を除いた他の配信データ321をPC#1−2に送信する(ステップS77)。
さらに、PC#1−1は、PC#1−2よりACKが受信されたか否か確認し(ステップS78)、受信していれば処理を完了とする。一方、PC4の故障等によりACKが返ってこなかった場合、PC#1−1は、ステップS76に戻り、図6にて破線の矢印で示すように、PC#1−2の次段のPC#1−3を新たな送信先とし、配信データ321を送信する。なお、本実施形態では、各PC4が受信する配信データ321は、PC#の若い順で並べられているので、PC4は、配信データ321が並べられている順番から、自身の次段のPC4あるいは更にその次段のPC4を決定することができる。
また、配信データ321のバケツリレー方式の中継の終点となるPC4は、受信した配信データ321に自身のIPアドレス以外のデータがないこと、つまり自身が中継の終点であることを認識し、他のPC4へ配信データ321を送信しない。
図7は、車両内で配信データ321が中継される様子を示す図である。図7では、斜線のハッチングが施されているPC#1−4、1−6は故障により通信不可となっているものとする。
また、破線上にXが描かれた矢印は、それぞれ故障したPC4が配信データ321を受信できなかったことを示している。実線の矢印は、それぞれのPC4において配信データ321が正常に受信されたことを表している。
この図からも分かるように無線LANの途中のPC4が故障していたとしても、そのPC4を飛ばしてバケツリレー方式の中継を継続することで、始点から終点まで配信データ321を到達させることが可能になっている。
上述した本発明の実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
1…地上配信システム、2…分散型計算機システム、3…管理装置、31…無線LAN送受信部、32…配信データ蓄積部、321…配信データ、324…無線LAN通信部、33…配信データ管理部、34…管理装置番号通知部、4…PC、42…無線LAN通信部兼管理部、43…位置情報取得部、44…IPアドレス設定部、45…表示コンテンツ識別部、46…表示装置、5…車両
Claims (10)
- 鉄道列車の各車両に設置された複数の表示装置に情報を表示するための計算機システムであって、
前記表示装置のそれぞれに情報を表示するための配信データを無線送信する管理装置と、
複数の前記表示装置のそれぞれに対応して設けられ、前記管理装置から無線送信された配信データをバケツリレー方式で無線中継し、前段の装置から受信した配信データが自装置に対応する表示装置に表示すべき表示情報を含む自装置宛配信データであったら、当該自装置宛配信データを取得し、当該表示装置に当該自装置宛配信データに基づく情報を表示させる複数の計算機と、
を有する計算機システム。 - 前記管理装置は、前記配信データを無線中継する前記複数の計算機の順序である中継順序に、前記表示装置のそれぞれに情報を表示するための配信データを配列したデータを送信し、
前記計算機は、前段の装置から受信した前記配信データのうち先頭の配信データが前記自装置宛配信データであることを確認してそれを取得し、前記自装置宛配信データを除く他の配信データを次段の計算機に送信する、
請求項1に記載の計算機システム。 - 前記計算機は、前段の装置から前記配信データを受信すると、当該前段の装置に応答を送信し、
前記管理装置および前記計算機は、次段の計算機に前記配信データを送信したとき、当該次段の計算機から前記応答が受信されなければ、当該次段の計算機の更に次段の計算機に配信データを送信する、
請求項2に記載の計算機システム。 - 前記管理装置および前記計算機は、前記次段の計算機に宛てた配信データを除去した他の配信データを、前記次段の計算機の更に次段の計算機に送信する、
請求項3に記載の計算機システム。 - 前記計算機は、前段の装置から受信した前記配信データのうち先頭の配信データが前記自装置宛配信データでなければ、前記前段の装置から受信した全ての配信データを破棄する、請求項2に記載の計算機システム。
- 前記管理装置は、複数車両からなる鉄道列車の先頭車両の先頭部または最後尾車両の最後部の近傍に設置され、
前記計算機は、前記管理装置から送信された配信データを、前記先頭車両から前記最後尾車両までまたは前記最後尾車両から前記先頭車両まで順次バケツリレー方式により、車両内および車両間を無線通信で中継する、
請求項1に記載の計算機システム。 - 前記中継順序の情報を予め保持し、前記表示装置のそれぞれのための配信データを前記中継順序に配列して前記管理装置に送信する地上配信システムを更に有する、請求項2に記載の計算機システム。
- 前記管理装置は、自装置が設置された車両を含む鉄道列車の編成および各車両内の表示装置の配置を前記地上配信システムに認識させるための情報を前記地上配信システムに送信し、
前記地上配信システムは、前記管理装置から受信した情報に基づき、鉄道列車の編成および各車両内の表示装置の配置を認識し、認識した前記編成および前記配置に基づき前記中継順序の情報を生成する、
請求項7に記載の計算機システム。 - 鉄道列車の各車両に設置された複数の表示装置に情報を表示するための分散型の計算機システムに用いられ、複数の前記表示装置のそれぞれに対応して設けられる計算機であって、
前段の装置からの配信データを受信し、次段の装置への配信データを送信する通信部と、
前記通信部が前記前段の装置から受信した配信データが自装置に対応する表示装置に表示すべき表示情報を含む自装置宛配信データであったら、当該自装置宛配信データを取得し、当該表示装置に当該自装置宛配信データに基づく情報を表示させ、前記通信部が前記前段の装置から受信した配信データが前記自装置宛配信データでなければ、前記通信部に、前記次段の装置へと送信させる識別部と、
を有する計算機。 - 鉄道列車の各車両に設置された複数の表示装置に情報を表示するための計算機システムの制御方法であって、
複数の前記表示装置のそれぞれに対応して設けられた複数の計算機が、
前記表示装置のそれぞれに情報を表示するための配信データを無線送信する管理装置から送信された配信データをバケツリレー方式で無線中継し、
前段の装置から受信した配信データが自装置に対応する表示装置に表示すべき表示情報を含む自装置宛配信データであったら、当該自装置宛配信データを取得し、
当該表示装置に当該自装置宛配信データに基づく情報を表示させる、
計算機システムの制御方法。
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