JP2015117919A - ヒートポンプシステム、及び、ヒートポンプ式給湯器 - Google Patents

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峰正 大村
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Abstract

【課題】運転を停止したり、あるいは、複雑な運転操作したりすることなく、少なくとも二つの圧縮機の冷凍機油の量を均等に保つのが容易なヒートポンプシステムを提供する。
【解決手段】第1熱交換器11から流出する冷媒を減圧膨張させる膨張弁12と、膨張弁12にて減圧膨張された冷媒が熱交換対象と熱交換する第2熱交換器13と、低段側圧縮機10aと高段側圧縮機10bを繋ぎ、両者の間で冷凍機油を流通させる均油管20と、低段側圧縮機10aから吐出される冷媒に含まれる冷凍機油を分離する低段側のオイルセパレータ27と、高段側圧縮機10bから吐出される冷媒に含まれる冷凍機油を分離し、オイルセパレータ27よりも油分離効率が高い高段側のオイルセパレータ28と、備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、二つの独立した圧縮機を直列に連結した二段圧縮式のヒートポンプシステムに関する。
省エネネルギーを目的に給湯システムのヒートポンプ化が進んでいる。
この冷媒システムとして、低段側圧縮機と高段側圧縮機が直列に接続された冷媒回路を備え、その冷媒回路で冷媒を循環させる二段圧縮冷凍サイクルが知られている(例えば、特許文献1〜3)。
特開平5−93552号公報 特開平6−2966号公報 特開2009−168330号公報
二段圧縮冷凍サイクルを常に効率の良い状態で運転をするためには、低段側及び高段側の二つの圧縮機をそれぞれ独立した回転数で運転させる必要がある。そのために最も大きな課題となるのは,二つの圧縮機にそれぞれ含まれる冷凍機油の油面レベルの制御である。1つのハウジングの内部に低段側及び高段側の二つの圧縮機構を搭載している圧縮機と異なり、二つの独立した圧縮機を直列に連結する場合には、二つの圧縮機の間で冷凍機油の量を適切な均等なレベルに保つことが、二つの圧縮機を健全に運転するために必要である。
本発明は、この技術的課題に基づいてなされたもので、運転を停止したり、あるいは、複雑な運転操作したりすることなく、少なくとも二つの圧縮機の冷凍機油の量を均等に保つのが容易なヒートポンプシステムを提供することを目的とする。本発明は、加えて、このヒートポンプシステムを備える高効率なヒートポンプ給湯器を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明のヒートポンプシステムは、低段側圧縮機と高段側圧縮機を備え、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機構と、圧縮機構で圧縮された冷媒と熱交換対象が熱交換する第1熱交換器と、第1熱交換器から流出する冷媒を減圧膨張させる膨張弁と、膨張弁にて減圧膨張された冷媒と熱交換対象が熱交換する第2熱交換器と、低段側圧縮機と前記高段側圧縮機を繋ぎ、低段側圧縮機と高段側圧縮機の間で冷凍機油を流通させる均油管と、低段側圧縮機から吐出される冷媒に含まれる冷凍機油を分離する低段側オイルセパレータと、低段側オイルセパレータで分離された冷凍機油を低段側圧縮機に戻す低段側戻し配管と、高段側圧縮機から吐出される冷媒に含まれる冷凍機油を分離し、低段側オイルセパレータよりも油分離効率が高い高段側オイルセパレータと、高段側オイルセパレータで分離された冷凍機油を高段側圧縮機に戻す高段側戻し配管と、を備えることを特徴とする。
本発明のヒートポンプシステムにおいて、低段側オイルセパレータと高段側圧縮機の間に、中間圧の冷媒を供給するインジェクション配管が接続される場合には、低段側オイルセパレータと高段側オイルセパレータは、油分離効率の関係が以下の式(2)を満足することが望まれる。高段側圧縮機には、低段側圧縮機よりも、インジェクションされる冷媒に含まれる分だけ冷凍機油が多く吸入されることを考慮する必要があるためである。
> 1−(1−R)×V/ V …(2)
:低段側オイルセパレータの油分離効率 R:高段側オイルセパレータの油分離効率
:低段側圧縮機の吐出油流量 V:高段側圧縮機の吐出油流量
以上説明したヒートポンプシステムの第1熱交換器を、冷媒と水とを熱交換させて水を加熱する水対冷媒熱交換器とするヒートポンプ式給湯器は、低段側圧縮機及び高段側圧縮機の冷凍機油の量が確保されるので、安定して高効率な給湯を実現できる。
本発明によれば、圧縮機構の運転を停止することなく、かつ、均油弁の開/閉という簡易な操作により、圧縮機構間における冷凍機油の均一化を図ることができる。しかも、本発明によると、均油管に冷媒が流れているものと判断すると、開いている均油弁を閉じるので、冷媒が均油管を流れることで生じる圧縮機構の空費を避けることができる。
第1実施形態に係る冷凍サイクルの回路構成を示す図である。 第2実施形態に係る冷凍サイクルの回路構成を示す図である。 第1実施形態に係る冷凍サイクルを用いたヒートポンプ式の給湯・空調機の回路構成を示す図である。 図3の構成に係るヒートポンプ式の給湯・空調機の回路構成を示す図であり、図3とは異なる運転モードを示している。
以下、添付する図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
第1実施形態に係るヒートポンプシステム1は、図1に示すように、冷媒を圧縮して吐出する低段側圧縮機10a及び高段側圧縮機10bと、高段側圧縮機10bで圧縮された冷媒と熱交換の対象となる流体とを熱交換させる第1熱交換器11と、第1熱交換器11から流出する冷媒を減圧膨張させる膨張弁12と、膨張弁12にて減圧膨張された冷媒と熱交換の対象となる流体を熱交換させる第2熱交換器13と、を備え、冷媒の循環方向に沿ってこの順に直列に接続されている。本実施形態において、第1熱交換器11は、例えば水と熱交換することで放熱する凝縮器として機能し、また、第2熱交換器13は、外気と熱交換することで吸熱する蒸発器として機能することができる。
ヒートポンプシステム1は、低段側圧縮機10aに保持される冷凍機油と高段側圧縮機10bに保持される冷凍機油の油量を均等に保つための均油管20を備える。
ヒートポンプシステム1は、低段側圧縮機10aと高段側圧縮機10bを繋ぐ配管L1と、高段側圧縮機10bと第1熱交換器11を繋ぐ配管L2と、第1熱交換器11と第2熱交換器13を繋ぐ配管L3と、第2熱交換器13と低段側圧縮機10aを繋ぐ配管L4とを備えることで、冷媒が循環する冷媒回路を構成する。この中で、低段側圧縮機10aにとって配管L4が吸入側配管を、低段側圧縮機10aと高段側圧縮機10bを繋ぐ配管L1が中間圧配管を、高段側圧縮機10bにとって配管L2が吐出側配管を構成する。
なお、低段側圧縮機10aと高段側圧縮機10bを区別することなく、圧縮機構10と総称することがある。
また、ヒートポンプシステム1は、低段側圧縮機10aの吐出側にオイルセパレータ27を、高段側圧縮機10bの吐出側にオイルセパレータ28を備えている。低段側圧縮機10aから吐出された冷媒に含まれる冷凍機油はオイルセパレータ27において冷媒から分離され、戻し配管27Lを経由して低段側圧縮機10aに戻される。同様に、高段側圧縮機10bから吐出された冷媒に含まれる冷凍機油はオイルセパレータ28において冷媒から分離され、戻し配管28Lを経由して低段側圧縮機10aに戻される。
以下、ヒートポンプシステム1の各構成要素を順に説明する。
[圧縮機構10]
低段側圧縮機10aは、一体に構成された電動モータにより回転駆動されることにより、第2熱交換器13を通過した低温低圧の冷媒を吸入して中間圧まで圧縮し、高段側圧縮機10bに向けて吐出する。
低段側圧縮機10aに適用される圧縮機構としては、スクロール型圧縮機構や、ロータリ式圧縮機構など公知の形式の圧縮機構を適用できる。高段側圧縮機10bも同様である。
高段側圧縮機10bは、低段側圧縮機10aから吐出された冷媒を吸入して圧縮し、高温高圧の冷媒として第1熱交換器11に向けて吐出する。
[第1熱交換器11]
第1熱交換器11は、熱交換の対象となる水、空気などの流体と高温高圧の冷媒とを熱交換させることによって流体を加熱する。高段側圧縮機10bから吐出された高温高圧の冷媒は、ここで冷却され凝縮される。第1熱交換器11は、公知の熱交換器を用いることができる。次に説明する第2熱交換器13も同様である。
第1熱交換器11は、熱交換の対象が空気の場合には、送風ファン11fを付設しており、送風ファン11fにより送風された空気が第1熱交換器11を通過する過程で冷媒と熱交換される。
[膨張弁12、第2熱交換器13]
第2熱交換器13は、膨張弁12を通過して減圧膨張された冷媒と外気との間で熱交換を行うものであり、この熱交換の過程で冷媒は蒸発し、外気から熱を吸収する。第2熱交換器13にも、送風ファン13fが付設されており、送風ファン13fにより送風された空気と冷媒とが熱交換されることで、低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を生じさせる。
膨張弁12は、例えば、ニードル状の弁体と、弁体を駆動するためのパルスモータとを備えた電子膨張弁から構成される。
[均油管20]
均油管20は、低段側圧縮機10aと高段側圧縮機10bを繋ぎ、本実施形態の場合には、高段側圧縮機10bから低段側圧縮機10aに向けて冷凍機油を流す。
低段側圧縮機10a及び高段側圧縮機10bは、正常な運転に必要とされる冷凍機油の量を示す基準油面が各々に設定されており、均油管20は、基準油面に対応する位置で低段側圧縮機10a,高段側圧縮機10bに接続される。そして、均油管20の各々の接続端が冷凍機油に常に浸かっていることが、ヒートポンプシステム1の運転を行う上で好ましい。
ヒートポンプシステム1においては、高段側圧縮機10bから低段側圧縮機10aに向けて冷凍機油が均油管20を流れる。高段側圧縮機10bの内部の圧力が低段側圧縮機10aの内部の圧力よりも高いからである。ただし、高段側圧縮機10bから低段側圧縮機10aに向けて冷凍機油が流れるのは、高段側圧縮機10bにおける均油管20の接続端が冷凍機油に浸かっていることが前提である。この前提がないと、均油管20は冷媒の通路となってしまう。そうすると、低段側圧縮機10aで圧縮された冷媒の一部が低段側圧縮機10aに向けて逆戻りすることになる。これは、低段側圧縮機10aにおいて、冷媒を圧縮する動力が空費されることを意味する。したがって、均油管20に開閉弁を設けて、冷凍機油が均油管20を流れていないときには、冷媒が低段側圧縮機10aに流れないように均油管20を閉塞することが好ましい。
[オイルセパレータ27,28]
オイルセパレータ27,28の機能は前述の通りであるが、本実施形態は油分離効率の異なるオイルセパレータ27,28を用いる。具体的には、1段目の低段側圧縮機10aの吐出側に設けられるオイルセパレータ27は、2段目の高段側圧縮機10bの吐出側に設けられるオイルセパレータ28よりも、同じ流量の油(冷凍機油)が通過するときの油分離効率が低いものが適用される。よって、同じ流量の油を前提として、オイルセパレータ28の方がオイルセパレータ27に比べて、より多くの冷凍機油を冷媒から分離することができる。
以上のように油分離効率の低いオイルセパレータ27と油分離効率の高いオイルセパレータ28を用いることで、常に2段目の高段側圧縮機10bに冷凍機油が溜りやすくしている。
上市されているオイルセパレータ27,28は、油分離効率、あるいは、油分離性能といった表記が示されているので、これにしたがってオイルセパレータ27,28を選定すればよい。例えば、メッシュを通過させることで油を冷媒から分離させるオイルセパレータにおいては、メッシュのサイズが大きいほど油分離効率が高く、メッシュの目開きが小さいほど油分離効率が高くなる。
[ヒートポンプシステム1の動作]
以下、ヒートポンプシステム1の動作を説明する。
ヒートポンプシステム1は、冷媒が循環し、二段圧縮冷凍サイクルが実行される。
ヒートポンプシステム1において、高段側圧縮機10bから吐出された高温高圧の冷媒は、配管L2を通って第1熱交換器11に流入し、熱交換対象に対して放熱する。第1熱交換器11で放熱した冷媒は、配管L3を通って膨張弁12を通過する過程で膨張して低圧冷媒となる。この低圧冷媒は、さらに配管L3を通って第2熱交換器13へ流入し、室外空気から吸熱して蒸発する。その後、第2熱交換器13から流出した低圧冷媒は、配管L4を通って低段側圧縮機10aへ吸入される。
低段側圧縮機10aへ吸入された低圧冷媒は、圧縮されて中間圧の冷媒となった後に配管L1へ吐出される。低段側圧縮機10aから配管L1へ吐出された中間圧の冷媒は、高段側圧縮機10bへ吸入される。高段側圧縮機10bへ吸入された冷媒は、圧縮されて高圧冷媒となった後に配管L2へ吐出される。
以上の動作の過程において、オイルセパレータ27はオイルセパレータ28よりも油分離効率が低いので、常に2段目の高段側圧縮機10bに冷凍機油が溜りやすい。そして、均油管20は、低段側圧縮機10aと高段側圧縮機10bを繋いでいる。したがって、高段側圧縮機10bに余剰に溜った冷凍機油は、低段側圧縮機10aと高段側圧縮機10bの圧力の差に基づいて、均油管20を低段側圧縮機10aに向けて流れる。
以上説明したように、本実施形態によると、低段側圧縮機10aと高段側圧縮機10bの運転を停止することなく、高段側から低段側に冷凍機油を供給し、両者の冷凍機油の均一化を図ることができる。
これにより,2つの圧縮機の間の油面高さを均等にするときは,高圧側となる2段目圧縮機から低圧側となる1段目圧縮機に対して差圧による油搬送を行う形になる。
このため,均油を圧縮機運転中だけで行うことができ,圧縮機を停止して1段目圧縮機から2段目圧縮機に油を搬送するといったプロセスが不要になる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係るヒートポンプシステム1は、図2に示すように、インジェクション管16cが配管L1であって、オイルセパレータ27と高段側圧縮機10bの間に接続されており、インジェクション管16cを介して適宜のガス冷媒が低段側圧縮機10aと高段側圧縮機10bの間の中間圧の配管L1に注入される。つまり、ヒートポンプシステム1は、ガスインジェクションを行う。適宜のガス冷媒としては、例えば、第4実施形態に示されるエコノマイザ回路16により生成することができるし、他の部位で生成される中間圧のガス冷媒を用いることができる。
ガスインジェクションを行うヒートポンプシステム1は、オイルセパレータ27の油分離効率に対してオイルセパレータ28の油分離効率を所定値以上大きい値に設定することが必要である。理由は以下の通りである。
インジェクション管16cをオイルセパレータ27と2段目の高段側圧縮機10bの間に接続してガスインジェクションする場合には、インジェクションされる冷媒の流量が1段目の低段側圧縮機10aが吐出する冷媒の流量に加算される。したがって,オイルセパレータ27を通過する冷媒流量よりも、オイルセパレータ28を通過する冷媒流量の方が多くなる。このため、オイルセパレータ27とオイルセパレータ28の油分離効率の差が小さいと、オイルセパレータ27の油分離量がオイルセパレータ28の油分離量より多くなるおそれがある。そうすると、低段側圧縮機10aから高段側圧縮機10bに冷凍機油を搬送するプロセスが必要になってしまうが、これは本発明の目的からずれてしまう。そこで、オイルセパレータ27とオイルセパレータ28の油分離効率の差を規定することで、ガスインジェクションを行うヒートポンプシステム1においても、オイルセパレータ27による油分離量よりもオイルセパレータ28の油分離量となるようにする。
以上説明したように、オイルセパレータ27と高段側圧縮機10bの間にガスインジェクションを行うヒートポンプシステム1においても、低段側圧縮機10aと高段側圧縮機10bの運転を停止することなく、高段側から低段側に冷凍機油を供給し、両者の冷凍機油の均一化を図ることができる。
第2実施形態において、低段側のオイルセパレータ27と高段側のオイルセパレータ28は、油分離効率の関係が以下の式(2)を満足することが望まれる。高段側圧縮機10bには、低段側圧縮機10aよりも、インジェクションされる冷媒に含まれる分だけ冷凍機油が多く吸入されることを考慮する必要があるためである。なお、油流量V,Vは、吐出される冷媒流量に冷媒中の油混入比率を掛けることで求めることができる。
> 1−(1−R)×V/ V …(2)
:低段側オイルセパレータの油分離効率 R:高段側オイルセパレータの油分離効率
:低段側圧縮機の吐出油流量 V:高段側圧縮機の吐出油流量
[第3実施形態]
以下、第1実施形態として説明したヒートポンプシステム1を適用したヒートポンプ式の給湯・空調機100を、本発明の第4実施形態として説明する。
給湯・空調機100は、図3及び図4に示すように、ヒートポンプ系統200と、水系統300と、から構成されている。
[ヒートポンプ系統200]
ヒートポンプ系統200は、第1実施形態で説明したヒートポンプシステム1を利用したものであり、室外の空気(外気)と冷媒との間で熱交換を行う。ヒートポンプシステム1に対応する要素がある場合には、第1実施形態と同じ符号を付して、その説明を省略する。ただし、第1熱交換器11は、水対冷媒熱交換器11と読み替えるものとする。水対冷媒熱交換器11は、水系統300側の水と冷媒とを熱交換させることによって水を加熱する。また、第2熱交換器13は、熱源側空気熱交換器13と読み替えるものとする。さらに、ヒートポンプ系統200は、ヒートポンプシステム1が備えていない以下の要素を含んでいる。
ヒートポンプ系統200は、高段側圧縮機10bの吐出側の配管L2と低段側圧縮機10aの吸入側の配管L4との間に四方切替え弁15を備えており、この四方切替え弁15により冷媒の循環方向を可逆させ、熱源側空気熱交換器13を経て水対冷媒熱交換器11へと反時計回りに冷媒を循環させる冷房サイクル(デフロストサイクル)と、水対冷媒熱交換器11を経て熱源側空気熱交換器13へと時計回りに冷媒を循環させる暖房サイクルとのいずれか一方が選択可能とされている。
ヒートポンプ系統200は、熱源側空気熱交換器13、水対冷媒熱交換器11および四方切替え弁15の他、絞り機構としての冷房用膨張弁12a、暖房用膨張弁12b及びレシーバ18が設けられている。この冷房用膨張弁12aおよび暖房用膨張弁12bは、レシーバ18を挟んで直列に配置されている。
また、ヒートポンプ系統200は、配管L3にエコノマイザ回路16が設けられている。エコノマイザ回路16は、エコノマイザ用熱交換器16aと、エコノマイザ用膨張弁16bと、インジェクション管16cを備えている。水対冷媒熱交換器11を経た液冷媒は、その一部がエコノマイザ用膨張弁16bを経てエコノマイザ用熱交換器16aに導入され、配管L3を流れる液冷媒と熱交換させて蒸発した後、このガス冷媒を低段側圧縮機10aと高段側圧縮機10bの間の中間圧の配管L1にインジェクション管16cを介して注入される。
また、ヒートポンプ系統200は、低段側圧縮機10aの吐出側にオイルセパレータ27を、高段側圧縮機10bの吐出側にオイルセパレータ28を備えている。低段側圧縮機10aから吐出された冷媒に含まれる冷凍機油はオイルセパレータ27において冷媒から分離され、戻し配管27Lを介して低段側圧縮機10aに戻される。同様に、高段側圧縮機10bから吐出された冷媒に含まれる冷凍機油はオイルセパレータ28において冷媒から分離され、戻し配管28Lを介して高段側圧縮機10bに戻される。
[水系統300]
水系統300は、水循環ポンプ307を介して循環される水がヒートポンプ系統200に設けられている水対冷媒熱交換器11で冷媒から吸熱して温水とされ、その温水を負荷側のラジエータ303との間で循環させることにより、暖房用の熱源等として利用する温水循環流路301を備えている。この温水循環流路301には、流量割合を調整可能な三方切替え弁306を介して温水循環流路301から温水を導入し、その温水を蓄熱温水として蓄えることができる蓄熱タンク305が接続されている。
蓄熱タンク305は、水対冷媒熱交換器11で加熱された温水を、ラジエータ303に循環する温水循環流路301中に設けられている三方切替え弁306を介してその上部から蓄熱温水を取水し、必要なタイミングで温水循環流路301側に放出する。
また、蓄熱タンク305には、貯湯されている蓄熱温水の熱を利用して加熱された給湯用の温水を供給するサニタリ水供給回路(図示を省略)、必要に応じて通電される電気ヒータ(図示を省略)が設けられている。
以上のように構成されている水系統300は、三方切替え弁306を選択切替えすることにより、ラジエータ303に温水を供給する暖房運転または蓄熱タンク305に温水を供給する蓄熱運転のいずれか一方を選択して実施し、あるいは、ラジエータ303および蓄熱タンク305の両方に温水を分割供給して温水による暖房運転及び蓄熱運転の両方を同時に実施可能な構成とされている。
また、水系統300は、蓄熱タンク305から水循環ポンプ307によって供給された加熱対象としての水が、水対冷媒熱交換器11においてヒートポンプ系統200の冷媒と熱交換することで加熱される。
一方、ヒートポンプ系統200において、暖房サイクルが選択されると、低温低圧のガス冷媒が圧縮機構10(低段側圧縮機10a,高段側圧縮機10b)で圧縮され、高温高圧のガス冷媒としてヒートポンプ系統200に吐出される。このガス冷媒は、図3に実線矢印で示されるように、四方切替え弁15により水対冷媒熱交換器11に導かれて時計回りに循環される。この場合、水対冷媒熱交換器11は、水循環ポンプ307により循環される水系統300の水と高温高圧ガス冷媒とを熱交換させる熱交換器であり、冷媒の凝縮により放熱される凝縮熱が水を加熱する凝縮器として機能する。この結果、ヒートポンプ系統200を流れる高温高圧のガス冷媒は、凝縮して高温高圧の液冷媒となり、水系統300を流れる水は冷媒から吸熱して温水となる。
水対冷媒熱交換器11で凝縮された冷媒は、全開の冷房用膨張弁12aを通ってレシーバ18に流入する。このレシーバ18では、冷媒の気液分離が行われるとともに、循環する冷媒量の調整が行われる。レシーバ18の下流側には、高温高圧の液冷媒を減圧する暖房用膨張弁12bが配置されている。暖房用膨張弁12bを冷媒が通過することにより、高温高圧の液冷媒は減圧されて低温低圧の気液二相冷媒となり、熱源側空気熱交換器13に導かれる。蒸発器として機能する熱源側空気熱交換器13に導入された気液二相冷媒は、外気と熱交換することにより外気から吸熱して気化する。
このように、熱源側空気熱交換器13を通過することにより、外気から吸熱して気化した低温低圧のガス冷媒は、再び四方切替え弁15を経て低段側圧縮機10aに吸引される。こうして低段側圧縮機10aに吸引された低温低圧のガス冷媒は、低段側圧縮機10aと高段側圧縮機10bで順番に圧縮されて高温高圧のガス冷媒となり、以下同様の経路を循環して気液の状態変化を繰り返す。この際、低温となる熱源側空気熱交換器13の外周面に、空気中の水分等が氷結して着霜現象が生じることがある。
着霜は、熱源側空気熱交換器13での冷媒と外気との熱交換を阻害し、熱交換効率を低下させるため、霜の堆積の有無を検知することにより、適当な運転時間毎にデフロスト運転を実施して霜を除去する必要がある。このデフロスト運転は、上述のヒートポンプ系統200において、四方切替え弁15を切替えて冷媒の循環方向を逆転させ、図4中の一点差線の矢印方向に冷媒を循環させる冷房サイクル(デフロストサイクル)に切替え、高段側圧縮機10bから吐出された高温高圧のガス冷媒を熱源側空気熱交換器13に導入し、その放熱(凝縮熱)で熱源側空気熱交換器13に付着している霜を融解することによって行われる。
このリバースサイクル方式によるデフロスト運転時には、水対冷媒熱交換器11は、蒸発器として機能し、温水循環流路301を流れる水から吸熱して冷媒を気化させ、その熱を用いて熱源側空気熱交換器13に着霜した霜を融解することとなる。この際、水温が低下しすぎると、水対冷媒熱交換器11内で水が凍結し、熱交換器破損のリスクが発生する。このため、デフロスト時、水対冷媒熱交換器11に循環される水温と共に冷媒の蒸発温度が低下しすぎないようにする必要がある。
以上説明した給湯・空調機100においても、第1実施形態と同様にして、給湯・空調機100の運転中に、低段側圧縮機10aと高段側圧縮機10bの間に設けられる均油管20を、高段側圧縮機10b側から低段側圧縮機10aの側に向けて冷凍機油が流れる。これは、高段側圧縮機10bと低段側圧縮機10aの圧力の差に基づいて必然的に生じるものであり、一切の操作を伴うことなく、低段側圧縮機10aと高段側圧縮機10bにおける冷凍機油の均一化を図ることができる。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明したが、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
例えば、第1実施形態で述べた本発明における最低限の要素を除く部分は任意である。例えば、室内用熱交換器をさらに備える給湯・空調機に本発明を適用することもできるし、逆に、貯湯機能のみを備えるヒートポンプ式給湯器に適用することもできる。
また、第1〜第4実施形態のヒートポンプシステムは、2つの圧縮機を直列に接続したが、3つ以上の圧縮機を直列に接続することもできる。この場合、低段側から高段側に向けて、設けられるオイルセパレータのそれぞれの油分離効率を高く設定すればよい。
1 ヒートポンプシステム
10a 低段側圧縮機
10b 高段側圧縮機
11 第1熱交換器,水対冷媒熱交換器
11f 送風ファン
12 膨張弁
12a 冷房用膨張弁
12b 暖房用膨張弁
13 第2熱交換器,熱源側空気熱交換器
13f 送風ファン
15 四方切替え弁
16 エコノマイザ回路
16a エコノマイザ用熱交換器
16b エコノマイザ用膨張弁
16c インジェクション管
18 レシーバ
20 均油管
27,28 オイルセパレータ
27L,28L 戻し配管
100 給湯・空調機
200 ヒートポンプ系統
300 水系統
301 温水循環流路
303 ラジエータ
305 蓄熱タンク
306 三方切替え弁
307 水循環ポンプ
L1〜L4 配管

Claims (3)

  1. 低段側圧縮機と高段側圧縮機を備え、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機構と、
    前記圧縮機構で圧縮された前記冷媒が熱交換対象と熱交換する第1熱交換器と、
    前記第1熱交換器から流出する前記冷媒を減圧膨張させる膨張弁と、
    前記膨張弁にて減圧膨張された前記冷媒が熱交換対象と熱交換する第2熱交換器と、
    前記低段側圧縮機と前記高段側圧縮機を繋ぎ、前記低段側圧縮機と前記高段側圧縮機の間で冷凍機油を流通させる均油管と、
    前記低段側圧縮機から吐出される前記冷媒に含まれる冷凍機油を分離する低段側オイルセパレータと、
    前記低段側オイルセパレータで分離された前記冷凍機油を前記低段側圧縮機に戻す低段側戻し配管と、
    前記高段側圧縮機から吐出される前記冷媒に含まれる冷凍機油を分離し、前記低段側オイルセパレータよりも油分離効率が高い高段側オイルセパレータと、
    前記高段側オイルセパレータで分離された前記冷凍機油を前記高段側圧縮機に戻す高段側戻し配管と、
    を備えることを特徴とするヒートポンプシステム。
  2. 前記低段側オイルセパレータと前記高段側圧縮機の間に、中間圧の冷媒を供給するインジェクション配管が接続され、
    前記低段側オイルセパレータと前記高段側オイルセパレータは、油分離効率の関係が、以下の式(1)を満足する、請求項1に記載のヒートポンプシステム。
    > 1−(1−R)×V/ V …(1)
    :低段側オイルセパレータの油分離効率 R:高段側オイルセパレータの油分離効率
    :低段側圧縮機の吐出油流量 V:高段側圧縮機の吐出油流量
  3. 請求項1又は請求項2に記載のヒートポンプシステムの前記第1熱交換器が、冷媒と水とを熱交換させて水を加熱する水対冷媒熱交換器である、
    ことを特徴とするヒートポンプ式給湯器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009186054A (ja) * 2008-02-04 2009-08-20 Mitsubishi Electric Corp 冷凍サイクル装置
JP2013139902A (ja) * 2011-12-28 2013-07-18 Daikin Industries Ltd 冷凍装置

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