JP2015117099A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このように、不良品にパンチ穴を開けておくことにより、複数のシートの中から不良品を識別して取り除くことが可能となっている。
しかしながら、上記の先行技術を画像形成装置に適用すると、積層された用紙の中から目視により不良の用紙を探し出すには、全ての用紙を一枚ずつめくってパンチ穴の有無を確認しなければならず、不良の用紙を探し出す作業負担が大きくなるという問題があった。さらに、不良の用紙を見落とす場合もあった。
また、不良判定された用紙が積層状態でストックされた用紙に含まれたままの状態であることから、何番目の用紙であるかを即座に認識することができ、不良判定された用紙の差し替え作業も容易に行うことが可能となる。
さらに、不良判定された用紙が遮蔽した状態となるので、不良判定された用紙の見落としが生じにくく、より確実に不良判定された用紙を取り除き或いは差し替えることが可能となった。
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1に本実施の形態における画像形成装置の概略断面構成図を示す。
図示のように、画像形成装置1は、用紙の搬送経路の上流側から、画像形成装置本体10、出力画像読取装置20、後処理装置30等が連結された構成である。
そして、この画像形成装置1は、画像形成を行った用紙に対して、形成された画像又は用紙の状態について良否判定(ヤレ紙判定)を行い、良判定とした場合にのみ用紙の所定部分に切除部としての長穴を貫通形成することを特徴としている。そして、これにより、複数の用紙Pが積層された状態にあっても、目視により容易に不良判定とされた用紙Pを見つけることができるようにしたものである。
以下、上記画像形成装置1の構成について順番に説明する。
画像読取部11は、図1に示すように、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿送り部と読取部とを備え、操作表示部12により受け付けられた設定情報に基づいて原稿の画像を読み取り、アナログ信号に基づく画像データを生成する。自動原稿送り部の原稿トレイに載置された原稿は、読取個所であるコンタクトガラスに搬送され、光学系により原稿の片面又は両面の画像が読み取られ、CCD(Charge Coupled Device)111により原稿の画像が読み取られる。ここで、画像とは、図形や写真等の画像データに限らず、文字や記号等のテキストデータ等も含む意である。
操作表示部12は、図1に示すように、LCD(Liquid Crystal Display)121、LCD121を覆うように設けられたタッチパネル、各種スイッチやボタン、テンキー、操作キー群等から構成される。操作表示部12は、ユーザからの指示を受け付けその操作信号を制御装置15(図5参照)に出力し、また、制御装置15から入力される表示信号に従って、各種操作指示や設定情報を入力するための各種設定画面や各種処理結果等を表示する。
プリント部13は、電子写真方式の画像形成処理を行うものであり、図1に示すように、給紙部131、用紙搬送部132、各色の画像形成部133y,133m,133c,133k(以下、画像形成部を総称する場合には単に画像形成部133と記載する)、定着部134等のプリント出力に係る構成を備えている。
なお、ここでは、プリント部13が電子写真方式を適用した例を説明するが、これに限らず、インクジェット方式等、他のプリント方式を適用することとしてもよい。
出力画像読取装置20は、画像形成装置本体10から搬入された画像形成済みの用紙P(出力物)に形成された画像(出力画像)の読み取りを行う。
出力画像読取装置20は、図1及び図2に示すように、画像形成装置本体10の用紙搬送部における排出端部に連通する用紙搬送部21と、用紙搬送部21の搬送経路の途中の所定の撮像位置で用紙Pに形成された出力画像の読み取りを行う光学式センサとしてのCCD(Charge Coupled Device)22と、読み取り位置の像をCCD22に導くための光学系23と、読み取り位置を照らすLED光源24と、撮像位置に設けられた校正部25とを主に備えている。
光学系23は複数のミラーと複数のレンズから構成されている。CCD22は用紙Pの幅方向(紙面に平行であって搬送方向に直交する方向)における全幅の範囲を読み取り可能なラインセンサである。そして、これらにより、撮像位置を通過する用紙Pの全幅に渡って用紙Pの画像を順次読み取り可能となっている。
後処理装置30は、図1及び図3に示すように、出力画像読取装置20の用紙搬送部における排出端部に連通する用紙搬送部31と、用紙搬送部31の搬送経路の途中に設けられた切除機構としての穿孔処理部32と、搬送経路における穿孔処理部32の搬送方向上流側に設けられたシフト処理部33と、各処理部32,33による後処理後の用紙Pを積層状態で貯留する排紙部としての排紙トレイ34とを備えている。
排紙トレイ34は、用紙搬送部31の終端部に設けられた用紙Pの受け皿であり、当該終端部から送り出された用紙Pを順次重ねて積層状態でストックすることを可能としている。
シフト処理部33による用紙Pのシフト移動が行われない場合には、順番に排紙される複数の用紙Pは向きを等しくした状態で四方の外縁部が一致した状態で排紙トレイ34の上面に積層される。
穿孔処理部32では、打ち抜き工具321と受け部材322との間を用紙Pが通過する際に図示しないアクチュエーターにより打ち抜き工具321が受け部材322の受け穴に向かって下降し、用紙Pを打ち抜いて長穴N(図4参照)を形成する。
図4はシフト処理が行われた複数の用紙Pを貯留する排紙トレイ34を図示している。図中の符号Fは用紙Pの搬送方向、Sはシフト移動方向(=用紙幅方向)を示している。
シフト処理部33は、用紙Pの複数枚ごとに、シフト移動ありとシフト移動なしとを交互に繰り返すよう動作制御される。シフト移動の切り換えは、規定枚数単位で切り換えても良い。また、印刷画像データが複数ページからなる場合には、当該刷画像データ単位で切り換えても良い。
なお、長穴Nの長手方向は、シフト移動方向Sに平行であることが望ましい。それにより、シフト移動によるぶれが用紙Pに生じた場合でも、それぞれの用紙Pの長穴Nについて十分な重なり幅を得ることが出来る。
また、用紙搬送方向下流側の裁断領域C1には、形成画像の色について濃度補正を行うための複数のカラーパッチTが画像形成時に付随的に形成される。これらのカラーパッチTは、個別に予め決められた色でパッチが形成されるようになっている。
図5に、画像形成装置1の制御ブロック図を示す。
画像形成装置本体10は、画像読取部11、操作表示部12、プリント部13、コントローラ14、制御装置15等を備えて構成されている。
また、制御装置15は、主制御基板16,画像処理基板17,スキャナ処理基板18,良否判定用基板19及び読み取りと書き込みが可能な不揮発性の記憶装置である記憶部151(例えば、HDDからなる)を備えており、これらは相互間が図示しないバスにより接続されている。
また、画像形成装置本体10は、コントローラ14を介してネットワーク3上の外部装置2と相互にデータが送受信可能に接続されている。
画像読取部11は、上述した自動原稿送り部及び読取部と、画像読取制御部110とを備える。画像読取制御部110は、主制御基板16に設けられたCPU(Central Processing Unit)161からの指示に基づいて自動原稿送り部及び読取部等を制御して、複数の原稿の画像を読み取るスキャナ機能を実現させる。画像読取部11により読み取られたアナログ信号に基づく画像データは、スキャナ処理基板18のスキャナ処理部181に出力され、スキャナ処理部181においてA/D変換され各種画像処理が施される。
操作表示部12は、上述したLCD121やタッチパネル等と、操作表示制御部120とを備える。操作表示制御部120は、CPU161から入力される表示信号に従って、各種設定条件を入力するための各種画面や各種処理結果等をLCDに表示させる。また、操作表示制御部120は、各種スイッチやボタン、テンキー、操作キー群又はタッチパネル等から入力される操作信号をCPU161に出力する。
プリント部13は、上述した給紙部131、用紙搬送部132、各色の画像形成部133、定着部134等のプリント出力に係る構成と、プリント制御部130とを備える。プリント制御部130は、CPU161からの指示に従って各色の画像形成部133等のプリント部13の給紙部131、用紙搬送部132、各色の画像形成部133、定着部134等の動作を制御し、画像処理基板17の書込処理部174から入力された印刷画像データに基づいて画像形成を行わせる。
コントローラ14は、ネットワーク3に接続される外部装置2等から画像形成装置1に入力されるデータの管理及び制御を行うものであり、外部装置2からプリント対象のデータ(プリントデータ及びプリント設定データ)を受信し、当該プリントデータを展開して生成したビットマップ形式の画像データとプリント設定データとを制御装置15へ送信する。
コントローラ14は、画像処理基板17とPCI Expressで接続されており、プリント対象の画像データ及びプリント設定データを図示しない画像メモリから読み出してメモリ制御部171に出力する。
制御装置15の主制御基板16は、CPU161、不揮発メモリ163、RAM(Random Access Memory)162等を備える。
CPU161は、不揮発メモリ163に格納されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムを読み出してRAM162に展開し、RAM162に展開されたプログラムを実行することにより各種処理を実行し、画像形成装置本体10の画像読取部11、操作表示部12、プリント部13等を集中制御する。
また、CPU161は、不揮発メモリ163から読み出した画像形成が行われた用紙に対する良否判定プログラムとその各種データに基づいて、後述する良否判定処理を実行する。
RAM162は、CPU161により実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係る各種データ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。
スキャナ処理基板18は、画像読取部11のCCD111と接続されたスキャナ処理部181を備えている。
スキャナ処理部181は、画像読取部11のCCD111から入力されるアナログ信号に基づく画像データに対して、アナログ処理、A/D変換処理、シェーディング処理等の各種処理を施した後、デジタル信号の画像データを生成して画像処理基板17に入力する。
画像処理基板17は、メモリ制御部171と画像メモリ172と画像処理部173と書込処理部174とを備えている。
メモリ制御部171は、CPU161からの指示に従って、画像処理部173による画像データの圧縮処理及び圧縮画像データの伸長処理を制御するとともに、画像メモリ172への画像データの入出力制御を行う。
良否判定用基板19は、スキャナ処理部191とメモリ制御部192と画像メモリ193とを備えている。
上記スキャナ処理部191は、出力画像読取装置20のCCD22から入力されるアナログ信号に基づく画像データに対して、アナログ処理、A/D変換処理、シェーディング処理等の各種処理を施した後、デジタル信号の画像データを生成する。
例えば、メモリ制御部192は、出力画像読取装置20のCCD22により読み取られた出力画像データの保持指示がCPU161から入力されると、スキャナ処理部191に入力された出力画像データの圧縮処理を行ってから画像メモリ193に保持させる。また、画像メモリ193に保持されている出力画像データを後述する比較画像データとして確定させる指示がCPU161から入力されると、保持されている出力画像データを比較画像データとして画像メモリ193に記憶させる。
記憶部151は、HDD等から構成されており、各種のデータ等を記憶する。
出力画像読取装置20は、出力画像読取制御部210、CCD22等が設けられており、CCD22は、出力画像読取制御部210により制御されている。出力画像読取制御部210は、CPU161からプリント部13に対する画像形成の開始指示に同期して入力された出力画像読取処理の開始指示の通知に応じて、画像形成装置本体10から搬入された画像形成後の用紙Pに形成された出力画像をCCD22により読み取らせ、出力画像データを生成させ、当該出力画像データを画像形成装置本体10のスキャナ処理部191へ送信させる制御を行う。
後処理装置30の用紙搬送部31、穿孔処理部32、シフト処理部33は後処理制御部310により統括的に制御されている。後処理制御部310は、CPU161からプリント部13に対する画像形成の開始指示に同期して入力される後処理の指示信号に応じて、用紙Pを用紙搬送経路に沿って搬送し、用紙搬送部31、穿孔処理部32、シフト処理部33等を駆動制御して用紙Pにシフト処理、穿孔処理等を行わせ、排紙トレイ34に排紙させる制御を行う。
次に、CPU161が良否判定プログラムに基づいて実行する良否判定処理について説明する。
良否判定処理は、複数の部数が設定された画像形成指令に基づいて用紙に画像が形成されて複数部のプリント出力が行われる際に実行される。複数の部数が設定された画像形成指令は、画像読取部11において複数ページからなる原稿の読み取りにより取得された画像データに基づく画像形成指令でも良いし、外部装置2から入力された複数ページからなる原稿の画像データに基づく画像形成指令でも良い。
上記良否判定処理は、大別すると、(1)比較画像データの取得、(2)出力画像データの良否判定、(3)良判定時における穿孔処理からなる。
上記比較画像データとは、用紙Pに形成された画像の読み取りによって取得される出力画像データと比較するための基準となる画像データである。
CPU161は、プリント部13を制御して、画像形成指令の対象となる画像データに基づいて画像形成(確認プリント)を行うと共に、各ページについて出力画像読取装置20で読み取りを行い、暫定的な比較画像データを取得する。なお、確認プリントとは、画像形成指令に基づいて形成される画像の確認用に1部分出力するプリント出力である。
そして、画像形成された各ページの用紙Pをオペレータが目視により確認し、比較画像データとして適正と判断した場合に操作表示部12から適正であることを入力すると、CPU161は、暫定的な比較画像データを正式に比較画像データに決定し、記憶部151及び画像メモリ193に記憶する。
CPU161は、画像形成指令の画像データに基づいて画像形成が行われた用紙Pに対して、出力画像読取装置20を制御して用紙Pの形成画像の読み取りを行い、出力画像データを取得する。そして、この出力画像データから良否を判定する。
なお、これによりCPU161は、良否判定プログラムを実行することにより「良否判定部」として機能する。
(i)出力画像データと比較画像データとを画素ごとに比較し、不一致となる画素数が規定数以下となる。
(ii)出力画像データと比較画像データの差分画像データを求め、当該差分画像データ中に、ドット状の不慮のトナーの付着画像や、用紙のしわ画像、用紙の角折れ画像が存在しない。
(iii)用紙Pの裁断領域C1に形成された複数のカラーパッチTの読み取りにより得られた、各色成分ごとの画素値が各カラーパッチTごとに定められた数値範囲内となる。
CPU161は、出力画像データの良否判定を行い、上記(i)〜(iii)の全ての条件を満たすと判断した場合には、用紙Pを良判定とする。そして、後処理装置30において、穿孔処理部32を制御して用紙Pの裁断領域C2に長穴Nを形成してから排紙トレイ34に排紙する。また、良否判定を行い、上記(i)〜(iii)のいずれか一つでも条件を満たさない場合には、用紙Pを不良判定とする。そして、後処理装置30において、穿孔処理部32の動作を規制し、用紙Pの裁断領域C2に長穴Nを形成しない状態で排紙トレイ34に排紙する。
なお、これによりCPU161は、良否判定プログラムを実行することにより「制御部」として機能する。
CPU161が良否判定処理を行う場合の画像形成装置1の動作について図6のフローチャートに基づいて説明する。
図6に示す良否判定処理は、画像形成装置本体10のCPU161において実行され、CPU161と画像形成装置本体10、出力画像読取装置20、後処理装置30とが協働して実行する。
ステップS10では、CPU161は、出力画像データと比較画像データの不一致画素数の取得、差分画像データにおけるトナーの付着画像、用紙のしわ等の探索、カラーパッチの各色成分ごとの検出画素値の適正判定等の各種条件について判定を行う。
なお、画像形成指令にシフト処理の実行が設定されている場合には、シフト処理は1部ごとに実行の有無が切り替わるので、現在が何部目かに応じてシフト処理を実行してから穿孔処理を行って排紙する。
そして、ステップS15に処理を進める。
この場合も、画像形成指令にシフト処理の実行が設定されている場合には、現在が何部目かに応じてシフト処理を実行してから穿孔処理をキャンセルした上で排紙する。
そして、ステップS15に処理を進める。
画像形成装置1は、画像形成装置本体10のCPU161が良否判定処理を行い、良判定の用紙Pに対しては穿孔処理を行い、不良判定の用紙Pに対しては穿孔処理を行わずに排紙するように、後処理装置30を制御している。
このため、図4(A)に示すように、排紙トレイ34の上に積層された複数の用紙Pが全て良判定である場合には、全ての用紙Pの長穴Nが上下方向に並び、その内底部まで見通すことが可能となる。
一方、図4(B)に示すように、排紙トレイ34の上に積層された複数の用紙Pの中に不良判定の用紙Pが混じっている場合には、これにより用紙Pの長穴Nが途中で塞がれて、その内底部まで見通すことが不可能となる。つまり、一番上の用紙Pから長穴Nをのぞき込むだけで、不良判定の用紙Pを見つけることが可能となる。従って、用紙Pの良否の確認作業負担を軽減することが可能となる。
また、不良判定の用紙Pは積層状態の複数の用紙Pの中に挟まれたままの状態にあるので、何枚目又は何ページ目の用紙であるかをすぐに認識することが可能であると共に、差し替え作業も容易に行うことが可能である。
さらに、1部目の画像形成が行われた用紙Pに対する読み取りによって得られた比較画像データを利用するので、比較画像データを容易に取得することが可能となる。例えば、画像形成指令に含まれるプリント部13を駆動させるための印刷画像データから比較画像データを取得するには、実際の画像形成環境等に応じて用紙に形成される画像を想定した補正処理を行う必要があるが、そのような補正処理を不要とすることが可能となる。
なお、印刷画像データに上記補正を行って比較画像データとした場合でも、良否判定処理によって、用紙Pの良否の確認作業負担の軽減、不良判定の用紙Pの探索と差し替え作業の負担軽減効果を得ることは可能である。
また、本発明は、上記実施の形態の内容に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下に、その変更の形態を記載する。
また、上記切除部は、貫通穴に限らず、図7(A)、図8(A)に示すように、用紙Pの外縁部の一部を任意の形状で切除してなる切り欠きN1,N2であっても良い。その場合、切り欠きN1,N2は外部に露出しているので、図7(B)、図8(B)に示すように、不良判定とされた用紙Pをさらに容易に見つけることが可能となる。従って、確認作業負担をさらに軽減することが可能となる。
用紙Pの向きを変えるためには、例えば、用紙搬送経路の途中にターンテーブルを設けて回転により変えることが可能である。また、画像形成装置本体10の給紙部131の給紙トレイの一つには縦向きの用紙Pを収容し、他の給紙トレイには横向きの用紙Pを収容して、二つの給紙トレイの間で供給元を切り換えるように制御することによって用紙Pの向きを変えることが可能である。
その場合でも、穿孔処理部32をシフト処理部33よりも用紙搬送方向下流側に配置することにより、積層された用紙Pの上方(紙面垂直方向)から見て全体的に同じ位置に貫通穴N3を形成することが可能である。
そして、その場合でも図9(B)に示すように、不良判定とされた用紙Pにより貫通穴N3が閉塞されるので、用紙Pの良否の確認作業負担の軽減、不良判定の用紙Pの探索と差し替え作業の負担軽減を図ることが可能である。
なお、用紙Pの向きの変動を考慮して、どちらの向きである場合でも裁断領域C2が平面視で重複する位置に貫通穴N3を形成するように、穿孔処理部32を配置することが望ましい。
なお、切除部として貫通穴ではなく切り欠きを形成する場合も同様である。
即ち、後処理装置30にパンチ穴形成機構を設け、用紙が良判定の場合にはパンチ穴を形成し、不良判定の場合にはパンチ穴を形成しないように制御すれば良い。
なお、パンチ穴形成機構をシフト処理部33と併用する場合には、シフト処理部33は用紙と共にパンチ穴形成機構をシフト移動させる構成とすることが望ましい。
例えば、良判定の用紙に対しては複数の貫通穴全てを形成し、一番目に不良判定とされた用紙については、並び順で一つ目の貫通穴のみを未形成として、残り全ての貫通穴を形成する。次いで、二番目に不良判定とされた用紙については、並び順で二つ目の貫通穴のみを未形成として、残り全ての貫通穴を形成し、以下、新たに不良判定が行われる度に同様に未形成とする貫通穴を変えるようにする。
これにより、積層された用紙Pの複数の貫通穴がいくつ塞がっているかにより、不良判定の用紙が何枚あるかを即座に認識することが可能となる。
なお、この場合、穿孔処理部32は、形成する貫通穴の個数分の打ち抜き工具321と受け部材322と打ち抜き工具321を駆動させるアクチュエーターとを個別に備え、アクチュエーターを個別に駆動するよう制御する構成が必要となる。
その場合、画像形成後の用紙を排紙する前に所定サイズにカットする切断機構を設けることが望ましい。後処理装置30のシフト処理部33を利用する前提の場合には、上記切断機構はシフト処理部33よりも搬送方向上流側に配置することが望ましい。また、切断機構は、後処理装置30に限らず、画像形成装置本体10又は出力画像読取装置20に設けても良い。
また、これらのユニットを利用する際には、良否判定処理の実行の有無を任意に設定する機能或いはいずれかのユニットを利用する場合に自動的に良否判定処理の実行を無しとする機能を付加することが望ましい。
その場合、出力画像読取装置20は全画像の読み取りではなく、より簡易な検出素子を使用する構成としても良い。
例えば、用紙の角折れを不良判定とする場合には、用紙の角部の対応する位置に反射型光センサ若しくは透過型光センサを配置し、角折れによる反射光の非検出又は透過光の検出により不良と判定しても良い。
また、カラーパッチによる色成分ごとの画素値の適否を不良判定とする場合には、カラーパッチの形成位置に応対する位置に色を検出するセンサを設け、良否判定を行っても良い。
10 画像形成装置本体
13 プリント部
133 画像形成部
133m 画像形成部
133y 画像形成部
133c 画像形成部
133k 画像形成部
15 制御装置
20 出力画像読取装置
30 後処理装置
32 穿孔処理部(切除機構)
33 シフト処理部
34 排紙トレイ(排紙部)
110 画像読取制御部
111 CCD
120 操作表示制御部
121 LCD
134 定着部
161 CPU(良否判定部、制御部)
163 不揮発メモリ
162 RAM
P 用紙
N 長穴(切除部、貫通穴)
N1,N2 切り欠き(切除部)
N3 貫通穴(切除部)
Claims (7)
- 用紙に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部により画像が形成された前記用紙から画像の良否判定を行う良否判定部と、
画像形成後の前記用紙が積層状態で貯留される排紙部と、
前記画像形成後の用紙に対して規定の位置に所定形状の切除部を形成する切除機構と、
前記良否判定部で良判定とされた用紙には前記切除機構により切除部を形成して前記排紙部に排紙すると共に、不良判定とされた用紙には前記切除機構による切除部を形成することなく前記排紙部に排紙する動作制御を行う制御部とを備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記用紙は画像形成完了後に裁断し廃棄される裁断領域を備え、
前記切除機構は、前記裁断領域に前記切除部を形成することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記切除部は、前記用紙の表裏を貫通する貫通穴であることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
- 前記切除部は、前記用紙の外縁部に形成された切り欠きであることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
- 前記切除機構は、前記用紙を束ねるためのパンチ穴を形成するパンチ穴形成機構であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記排紙部において、複数枚ごとに位置又は向きを変えた状態で前記用紙が積層されるようにするシフト処理部を備え、
前記切除機構は、前記複数枚ごとに位置又は向きを変えた状態で積層された前記用紙の束に対して、紙面垂直方向から見た前記切除部の位置が一様に等しくなるように、前記切除部の形成を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 前記良否判定部は、用紙の不良箇所を検出するCCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)、CIS(Contact Image Sensor)又は反射型光センサ若しくは透過型光センサのいずれかの光学式のセンサを備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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