JP2015116906A - 車両用冷媒加熱装置 - Google Patents

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神山 直久
Naohisa Kamiyama
直久 神山
宏起 吉岡
Hiroki Yoshioka
宏起 吉岡
佐藤 武
Takeshi Sato
武 佐藤
小笠原 武
Takeshi Ogasawara
武 小笠原
灘本 浩康
Hiroyasu Nadamoto
浩康 灘本
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Abstract

【課題】シール機能を確保するに好適なシール構造を備える車両用冷媒加熱装置を提供する。【解決手段】タンク本体6a内に挿入される挿入部材(電気ヒータ5dや電気ヒータ5d若しくは冷媒の温度を検出する温度センサ23、バイメタルスイッチ22、32)の取付部材35をタンクの容器壁としての蓋体6bを貫通する取付穴60に貫通させて取付ける。そして、取付穴60と取付部材35との隙間空間40を、容器内側に対して遮断するOリング38aと、容器外側に対して遮断するOリング38bと、を備え、容器壁には、この隙間空間40を容器外側空間に連通させる連通孔70が形成されている。【選択図】図7

Description

本発明は、電気ヒータにより冷媒を暖める車両用冷媒加熱装置に関するものである。
従来から冷媒を加熱する電気ヒータを備えた冷媒加熱装置が知られている(特許文献1参照)。これは、流体としての水を加熱する発熱体としてのシーズヒータと、シーズヒータの外周を囲って流路を構成するケースと、を備える。そして、発熱体の外周に設けた流路に流れ方向を旋回方向に変換する螺旋状のガイドを設置することで、流路を流れる水の流速を早くし、発熱体の表面温度を低下させている。その結果、発熱体などに堆積するスケールなどの付着量を低減することができ、小型で高効率を実現しかつ長寿命とすることができるというものである。
特開2005−226897号公報
ところで、上記従来例では、シーズヒータの電極端子に連なる両端部を、Oリングによりシールしてケース両端から引出している。このように、Oリングのみによりシーズヒータのケース貫通部をシールする構成では、仮に、事故による外圧によってOリングが破損すると、シール機能が低下する懸念がある。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものである。
本発明のある態様によれば、タンクの容器壁を貫通する取付穴に取付けられて容器内に挿入される挿入部材を備える。そして、挿入部材に設けられて取付穴に挿入固定される取付部材と、取付穴と取付部材との隙間空間を容器内側に対して遮断する第1シール部と、取付穴と取付部材との隙間空間を容器外側に対して遮断する第2シール部と、を備える。そして、容器壁には取付穴と取付部材との隙間空間を容器外側空間に連通させる連通孔が形成されることを特徴としている。
本発明の一実施形態に係る車両用冷媒加熱装置が適用される車両用空調装置の構成図である。 同じく一実施形態に係る車両用冷媒加熱装置が適用される車両用空調装置の回路図である。 第一バイメタルスイッチの通電状態を示す断面図である。 車両用空調装置の冷媒タンクの断面図である。 電気ヒータの斜視図である。 電気ヒータに対する第一バイメタルスイッチと第二バイメタルスイッチとの配置を説明する平面図である。 バイメタルスイッチの蓋体への取付例により示す取付構造の第1実施例の断面図である。 バイメタルスイッチの蓋体への取付例により示す取付構造の第2実施例の断面図である。 取付構造の組立前の状態を示す説明図である。 取付構造の組立途中の状態を示す説明図である。 取付構造の図10に続く組立途中の状態を示す説明図である。 電気ヒータの蓋体への取付例により示す取付構造の第3実施例の断面図である。 電気ヒータの蓋体への取付例により示す取付構造の第4実施例の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用冷媒加熱装置における電気ヒータの蓋体への取付例により示す取付構造の第1実施例の断面図である。 同じく電気ヒータの蓋体への取付例により示す取付構造の第2実施例の断面図である。 同じく電気ヒータの蓋体への取付例により示す取付構造の第3実施例の断面図である。 同じく電気ヒータの蓋体への取付例により示す取付構造の第4実施例の断面図である。 同じく電気ヒータの蓋体への取付例により示す取付構造の第5実施例の断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
(第1実施形態)
以下、図1から図10を参照して、本発明の第一実施形態に係る車両用冷媒加熱装置100について説明する。
まず、図1を参照して、車両用冷媒加熱装置100が適用される車両用空調装置1について説明する。
車両用空調装置1は、例えば、プラグインハイブリッド車両や、ハイブリッド車両(Hybrid Electric Vehicle:HEV)や電動車両(Electric Vehicle:EV)に搭載される空調装置である。車両用空調装置1は、空気導入口2aを有する風路2と、空気導入口2aから空気を導入して風路2に流すブロワユニット3と、風路2を流れる空気を冷却するとともに除湿するクーラユニット4と、風路2を流れる空気を暖めるヒータユニット5とを備える。
風路2は、車室外の外気若しくは車室内の内気のいずれか若しくは両者がミックスされた空気を、空気導入口2aから吸込み車室内へと導入する。ブロワユニット3は、風路2に空気を流す送風装置としてのブロワ3aを備える。ブロワユニット3は、車室外の外気を取り入れる外気取入口と車室内の内気を取り入れる内気取入口との開閉用のインテークドア(図示省略)を有する。ブロワユニット3は、外気取入口と内気取入口の開閉又は開度を調整し、車室外の外気と車室内の内気との吸込量を調整可能である。
クーラユニット4は、冷房用冷媒が循環する冷媒循環回路4aと、電動モータ(図示省略)によって駆動されて冷媒を圧縮する電動コンプレッサ4bと、電動コンプレッサ4bによって圧縮された冷媒の熱を外部に放出して冷媒を凝縮させるコンデンサ4cと、凝縮した冷媒を膨張させて温度を下げる減圧弁4dと、膨張して温度が下がった冷媒によって風路2を流れる空気を冷却するエバポレータ4eとを有する。
ヒータユニット5は、冷媒が循環する冷媒循環回路5aと、電動モータ(図示省略)によって駆動されて冷媒を循環させる電動ポンプ5bと、循環する冷媒から空気を除去する空気抜きタンク5cと、循環する冷媒を暖める電気ヒータ5dと、電気ヒータ5dによって暖められた冷媒が流通する冷媒タンク6と、電気ヒータ5dで暖められた冷媒によって風路2を流れる空気を暖めるヒータコア5eと、風路2を流れる空気のうちヒータコア5eに導かれる空気とヒータコア5eをバイパスする空気との流量を調整するミックスドア5fとを有する。
車両用空調装置1では、空気導入口2aから風路2に導入された空気は、まず、ブロワ3aによってクーラユニット4に導かれる。クーラユニット4では、風路2を流れる空気が、エバポレータ4eとの熱交換によって冷却されるとともに除湿される。
エバポレータ4eを通過した空気は、ミックスドア5fによって、ヒータコア5eに導かれる空気とヒータコア5eをバイパスする空気とに分けられる。ヒータコア5eに導かれた空気は、ヒータコア5eとの熱交換によって暖められる。そして、ヒータコア5eによって暖められた空気とヒータコア5eをバイパスした空気とが再び合流して、車室内に導かれる。このように、車両用空調装置1は、空気導入口2aから風路2に導入された空気の温度と湿度とを調整して車室内に導く。
次に、図2を参照して、車両用空調装置1の電気回路10について説明する。
図2に示すように、電気回路10は、直流電源11と、直流電源11から供給ライン12を通じて供給される電流によって作動する電気ヒータ5dと、を備える。また、電気回路10は、電気ヒータ5dの上流と下流とに一対設けられたIGBT20と、直流電源11と上流側IGBT20との間の供給ライン12に設けられる電力ヒューズ31と、を備える。また、電気回路10は、冷媒タンク6内の冷媒の温度を検出する水温センサ23と、水温センサ23が検出した冷媒の温度に基づいて、一対のドライバ20aに指令を出力しIGBT20を介して、電気ヒータ5dへの電流の供給を制御するコントローラ25と、を備える。また、電気回路10は、一対のドライバ20aに接続されてその出力に基づいて各ドライバ20aを制御する一対のバイメタルスイッチ(第一バイメタルスイッチ)22と、バイメタルスイッチ22に制御電流(DC12V)を供給する電源装置24とを備える。また、電気回路10は、供給ライン12における電力ヒューズ31と上流側のIGBT20との間を下流側のIGBT20の下流に短絡可能な短絡ライン30と、短絡ライン30に設けられるバイメタルスイッチ(第二バイメタルスイッチ)32とを備える。
直流電源11は、ハイブリッド車両や電動車両などに搭載される強電バッテリである。直流電源11の出力電圧は、30V以上の強電である。直流電源11からの電流は、供給ライン12を通じて電気ヒータ5dに供給される。直流電源11は、電気ヒータ5dとは異なる他の負荷としての電動コンプレッサ4bにも電流を供給する。この場合、電動コンプレッサ4bへの電流は、供給ライン12における後述する電力ヒューズ31の下流から分岐して供給される。
電気ヒータ5dは、通電することによって発熱する例えば、シーズヒータやカートリッジヒータやPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータである。電気ヒータ5dは、冷媒タンク6内に収装され、車両の暖房装置に用いられる冷媒を加熱する。水温センサ23は、冷媒タンク6内に収容され、検出した冷媒の温度に応じた電気信号をコントローラ25に送信する。
コントローラ25は、冷媒の温度が適正な温度範囲よりも低い場合には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)20に制御電流を通電させて電気ヒータ5dに電流を供給するようにドライバ20aに指令を行う。一方、コントローラ25は、冷媒の温度が適正な温度範囲よりも高い場合には、IGBT20への制御電流を遮断して電気ヒータ5dに電流を供給しないようにドライバ20aに指令を行う。このようにして、コントローラ25は、冷媒の温度を所望の温度に調整している。
また、電気回路10は、電気ヒータ5d自体の温度(又は冷媒タンク6内の冷媒の温度)が許容温度範囲を超えて上昇した場合に、直流電源11から電気ヒータ5dに供給ライン12を通じて供給される電流を遮断可能な安全装置として、以下に述べる第一遮断部及び第二遮断部を備える。
第一遮断部は、供給ライン12に設けられるIGBT20と、IGBT20を制御する制御電流を切り換えるバイメタルスイッチ(第一バイメタルスイッチ)22及びドライバ20aと、IGBT20に制御電流(DC12V)を供給する電源装置24と、により構成している。
バイメタルスイッチ22は、通常の状態で通電状態に切り換えられているノーマルクローズタイプであり、後述するように、電気ヒータ5dと伝熱可能に接触している。バイメタルスイッチ22は、電気ヒータ5dの温度が第一設定温度に達したときにドライバ20aを介して制御電流を遮断し、電気ヒータ5dの温度が第一設定温度と比較して低い第二設定温度に低下したときにドライバ20aを介して制御電流を通電させる。
第一設定温度は、冷媒タンク6内の冷媒の許容温度範囲の上限と比較して高い温度に設定される。これにより、バイメタルスイッチ22は、コントローラ25によるIGBT20の制御が正常に行われている場合には通電状態に維持される。一方、第二設定温度は、バイメタルスイッチ22が制御電流を遮断してから冷媒タンク6内の冷媒の温度が充分に下がった場合の温度に設定される。例えば、第二設定温度は、冷媒タンク6内の冷媒の許容温度範囲の下限に設定される。
IGBT20は、制御電流が遮断されると電気ヒータ5dへ供給される電流を遮断し、制御電流が通電すると電気ヒータ5dへ供給される電流を通電させる。即ち、IGBT20は、水温センサ23からの電気信号に基づいてコントローラ25が電源装置24からの制御電流を遮断するようにドライバ20aに指令を行った場合、又はバイメタルスイッチ22によって制御電流が遮断された場合には、その機能を停止して供給ライン12の電流の流れを遮断する。
例えば、何らかの異常によって冷媒タンク6内の冷媒の流通量が減少した場合には、電気ヒータ5dは、いわゆる空焚きの状態となる。この状態では、水温センサ23が検出する冷媒の温度が上昇する前に、電気ヒータ5d自体の温度が許容温度範囲を超えて上昇するおそれがある。そして、電気ヒータ5dの温度が上昇して第一設定温度に達した場合には、バイメタルスイッチ22が通電状態から開放状態に切り換えられる。これにより、コントローラ25による制御とは関係なく、IGBT20への制御電流が遮断されて、供給ライン12の電流の流れが遮断される。
その後、電気ヒータ5dの温度が下降して第二設定温度に低下した場合には、バイメタルスイッチ22が開放状態から通電状態に切り換えられる。これにより、IGBT20へ制御電流が通電して、供給ライン12を通電状態に復帰させる。これにより、例えば、冷媒タンク6内の冷媒の流通量が一時的に減少して、その後もとに戻ったような場合には、再び電気ヒータ5dを用いて冷媒を加熱することが可能である。
なお、第一遮断部では、IGBT20とバイメタルスイッチ22とは、それぞれ二つずつ設けられている。そのため、一方のバイメタルスイッチ22が何らかの異常によって開放状態に切り換えられなかった場合にも、他方のバイメタルスイッチ22が開放状態に切り換えられることによって補うことができる。つまり、第一遮断部は、二重の安全装置である。
第二遮断部は、供給ライン12における電気ヒータ5dの上流と下流とを短絡可能な短絡ライン30と、直流電源11と短絡ライン30との間の供給ライン12に設けられる電力ヒューズ31と、短絡ライン30に設けられるバイメタルスイッチ(第二バイメタルスイッチ)32と、により構成している。
IGBT20には、短絡ライン30が短絡したときには、直流電源11からの電流が流れない。これにより、IGBT20は、短絡ライン30が短絡したときの大電流から保護される。短絡ライン30は、供給ライン12の電流の流れ方向において、電力ヒューズ31の下流かつ電気ヒータ5dの上流に一端30aが接続され、電気ヒータ5dの下流かつ直流電源11の上流に他端30bが接続されている。短絡ライン30は、供給ライン12に接続される一端30aと他端30bとの間を接続する極めて抵抗の小さな導体である。換言すれば、短絡ライン30が電気ヒータ5dの上流と下流とを短絡したときには、短絡ライン30の抵抗は、電気ヒータ5dの抵抗よりも小さくなっている。
バイメタルスイッチ32は、通常の状態で開放状態に切り換えられているノーマルオープンタイプであり、後述するように、電気ヒータ5dと伝熱可能に接触している。バイメタルスイッチ32は、電気ヒータ5dの温度が第一設定温度と比較して高い第三設定温度に達したときに通電状態に切り換えられる。短絡ライン30は、電気ヒータ5dの温度が第三設定温度未満の状態では短絡されていない。短絡ライン30は、電気ヒータ5dの温度が第三設定温度に達してバイメタルスイッチ32が通電状態に切り換えられることによって短絡状態となる。
第三設定温度は、バイメタルスイッチ32のバイメタルの臨界温度である。第三設定温度は、電気ヒータ5dの温度が第一設定温度に達してバイメタルスイッチ22がIGBT20への制御電流を遮断して供給ライン12を遮断状態とした後にオーバーシュートによって上昇する電気ヒータ5dの最大温度と比較して高い温度に設定される。そのため、バイメタルスイッチ22及びIGBT20が正常に作動している場合には、電気ヒータ5dの温度が第三設定温度に達することはない。
しかし、何らかの異常によって、電気ヒータ5dの温度が第一設定温度を超えて上昇したときに、二つのバイメタルスイッチ22がともに開放状態に切り換えられなかった場合には、短絡ライン30に設けられたバイメタルスイッチ32が作動する。具体的には、電気ヒータ5dの温度が第三設定温度に達すると、電気ヒータ5dの温度によってバイメタルが変形して、バイメタルスイッチ32が通電状態に切り換えられる。これにより、短絡ライン30が短絡され、供給ライン12に設けられた電力ヒューズ31には、短絡による大電流が流れる。つまり、電力ヒューズ31には、電気ヒータ5dの温度が第三設定温度に達したときに、意図的に過電流が流される。これにより、電力ヒューズ31が切断されて、供給ライン12の電流が遮断され、供給ライン12の電流を遮断して通電状態への復帰を不可とする。よって、電力ヒューズ31が切断されることによって、例えIGBT20が何らかの異常によって直流電源11からの電流を遮断できなかったとしても、直流電源11からの電流を確実に遮断することができる。
次に、バイメタルスイッチ22とバイメタルスイッチ32の具体的な構成を説明する。なお、バイメタルスイッチ22とバイメタルスイッチ32の具体的な構成は同様であるため、ここでは、バイメタルスイッチ22の具体的な構成のみを説明し、バイメタルスイッチ32の説明は省略する。
図3に示すように、バイメタルスイッチ22は、臨界温度に達すると変形するディスク型のバイメタル22aと、バイメタル22aの変形によって軸方向に移動するピン26と、ケーシング内に固定される固定接点27aと、ばね28の付勢力によって固定接点27aに向けて付勢される可動接点27bと、を備える。固定接点27aと可動接点27bとは、冷媒タンク6のハウジングに固定する、後述する取付部材35の上部に配置された一対の端子29に接続される。バイメタルスイッチ22は、バイメタル22aの変形によって、電流の流れを遮断する開放状態と、電流の流れを許容する通電状態とに切り換えられる。なお、取付部材35は、バイメタルスイッチ22のハウジングの図中の上部に配置したものを図示しているが、ハウジング自体により取付部材を構成するものであってもよい。
バイメタル22aには、電気ヒータ5dの発熱が直接的又は間接的に伝達される。バイメタル22aは、臨界温度よりも低い温度のときには下に凸の状態(図3に示す状態)であり、臨界温度に達すると上に凸の状態に変形する。このバイメタル22aの臨界温度が、第一設定温度に該当する。
バイメタル22aが臨界温度に達して上に凸の状態に変形すると、ばね28によって付勢された可動接点27bが固定接点27aから離間して通電不能な状態となる。これにより、バイメタルスイッチ22が開放状態に切り換えられる。
以上の構成において、水温センサ23、バイメタルスイッチ22,32、電気ヒータ5dはいずれも冷媒タンク6の内部に挿入されて夫々配置される。また、冷媒タンク6の内部には、冷媒タンク6内の冷媒の液面レベルを検出する図示しない液面計等も挿入配置される。以下では、冷媒タンク6内に挿入配置される水温センサ23、バイメタルスイッチ22,32、電気ヒータ5dや液面計等を総称する場合には、「挿入部材」という。また、IGBT20、ドライバ20a,20a、コントローラ25、電力ヒューズ31、及び、これらを接続する回路は冷媒タンク6の外側に配置される。
図4は本実施形態の車両用冷媒加熱装置100の概略断面図、図5は挿入部材としての電気ヒータ5dの斜視図、図6は挿入部材としての第一バイメタルスイッチ22と第二バイメタルスイッチ32との電気ヒータ5dに対する配置を説明する平面図である。図4に示すように、車両用冷媒加熱装置100の冷媒タンク6は、上部が開放した箱状に形成され、冷媒が流通するタンク本体6aと、タンク本体6aの開放部分を閉塞するように取付けられた蓋体6bと、蓋体6bを覆うカバー6cと、を備える。タンク本体6aには、冷媒が供給される供給通路6dと、電気ヒータ5dによって加熱された冷媒を排出する排出通路6eと、が設けられる。タンク本体6aを流通する冷媒は、例えば不凍液などの冷却水である。
蓋体6bの上部(カバー6c側)には、IGBT20、ドライバ20a,20b、コントローラ25、電力ヒューズ31、及び、これらを接続する回路が配置される。また、蓋体6bの下部(タンク本体6a側)には、図示の例では、挿入部材としての水温センサ23、バイメタルスイッチ22,32、電気ヒータ5dが配置される。
蓋体6bには、挿入部材としての水温センサ23、バイメタルスイッチ22,32、電気ヒータ5dの両端部分の各取付部材35,55が、タンク本体6a側から夫々の取付穴60に貫通状態で固定される。各取付部材35,55は、筒状に形成され、内部に夫々、水温センサ23、バイメタルスイッチ22,32、電気ヒータ5dに対応した配線を収容して、蓋体6bの上部に配置されるIGBT20、ドライバ20a,20b、コントローラ25、電力ヒューズ31に、前述した態様で接続されている。各取付部材35,55は、後述するシール構造により、蓋体6bの取付穴に対してシールして固定される。図4は、水温センサ23若しくはバイメタルスイッチ22,32のいずれか一つの取付構造と、電気ヒータ5dの一端部分の取付構造と、を図示している。
図5、6に示すように、挿入部材としての電気ヒータ5dは、複数の平行な発熱部51と、発熱部の両端に形成された取付部材55と、取付部材55から引出された電源が供給される端子部54とを有する。電気ヒータ5dは、発熱部51が順に隣り合うように巻回される巻線形状に形成される。電気ヒータ5dは、隣り合う発熱部51を有していれば、必ずしも巻線形状でなくてもよい。
発熱部51は、断面が環状となるように形成される。ここでは、発熱部51の断面は円形である。発熱部51は、直線状に形成される直線部53と、直線部53の端部を隣り合う他の直線部53に連結する曲線部52とを有する。バイメタルスイッチ22,32は、感温素子であるバイメタルが隣接するよう、その先端部位を電気ヒータ5dに対して押圧状態で接触させて、蓋体6bに固定される。図6は、バイメタルスイッチ22,32の電気ヒータ5dに対する配置例である。
次に、図7〜図10を参照して、挿入部材としての温度センサ23、バイメタルスイッチ22、32及び、電気ヒータ5dの蓋体6bへの取付構造について説明する。図7及び図8は挿入部材としての温度センサ23及びバイメタルスイッチ22、32の取付構造を示す第1,2実施例であり、図9及び図10は挿入部材としての電気ヒータ5dの取付構造を示す第3,4実施例である。なお、第1,2実施例の取付構造を電気ヒータ5dの取付に適用することもでき、また、第3,4実施例の取付構造を温度センサ23、バイメタルスイッチ22、32の取付に適用することもできる。
図7及び図8に示すように、挿入部材としての温度センサ23及びバイメタルスイッチ22、32の取付構造は、端部に配線を収容した筒状の取付部材35を備える。取付部材35は、蓋体6bの内面(下面)に接するフランジ36と、フランジ36の上部においてフランジ36側(容器内に近い内側領域)で大径部37aとなり先端側(容器外に近い外側領域)で小径部37bとなる段付き形状を備えて、蓋体6bの取付穴60に挿入される挿入部37と、を備える。挿入部37の大径部37aと小径部37bとの間には、大径部37aから徐々に外径を縮小させて小径部37bとなるテーパ状部分を備える。また、挿入部37の大径部37aと小径部37bには、Oリング38a,38bよりなる軸シールを収容する環状溝39a,39bが形成されている。大径部37aの環状溝39aには第1シール部としてのOリング38aが装着され、小径部37bの環状溝39bには第2シール部としてのOリング38bが装着されている。
蓋体6bの取付穴60は、取付部材35の挿入部37を収容するように、蓋体6b内面側(容器内に近い内側領域)で大径穴60aとなり蓋体6b上面側(容器内に近い内側領域)で小径穴60bとなった段付き形状に形成されている。大径穴60aと小径穴60bとの間の段付き部分は、大径穴60aから徐々に内径を縮小させて小径穴60bとなるテーパ状部分を備える。また、大径穴60aの蓋体6b内面側にも、大径穴60aから徐々に内径を拡大したテーパ状部分を備える。取付穴60の大径穴60aの内面には、蓋体6bを貫通して設けられると共に他端が例えば蓋体6bの側面に開口して大気に連通された、連通孔70の一端が開口している。
従って、蓋体6bの取付穴60に温度センサ23及びバイメタルスイッチ22、32の取付部材35の挿入部37を挿入すると、取付部材35のフランジ36が蓋体6bの内面に接触する。また、挿入部37の大径部37a及び小径部37bが取付穴60の大径穴60a及び小径穴60bに隙間をもって嵌合する。
取付部材35の挿入部37を取付穴60に挿入する際には、大径部37aに装着した第1シール部であるOリング38aは、蓋体6b内面側に設けたテーパ状部分で徐々に縮径された後に大径穴60aに挿入される。また、小径部37bに装着した第2シール部であるOリング38bは、取付穴60の大径穴60a、テーパ状部分を通過して小径穴60bに挿入される。ところで、取付穴60及び取付部材35が共に一様な内径及び外径を備えて第1,2シール部であるOリング38a,38bが同一径で形成された場合には、第2シール部であるOリング38bが連通孔70の開口を通過する際に傷つく虞がある。しかしながら、本実施例では、第2シール部であるOリング38bの外径部分は、取付穴60の大径穴60aより小さく、大径穴60aに触れることなく挿入でき、大径穴60aに開口している連通孔70の縁等により傷つくことなく挿入することができる。
また、本実施例では、取付穴60の小径穴60bとテーパ状部分との境界部分から蓋体6b内面側までの間隔寸法aは、図9に示すように、取付部材35のOリング38a,38b間の間隔寸法bよりも小さく形成している。このため、取付部材35の挿入部37を取付穴60に挿入する際には、図10に示すように、先ず、第2シール部であるOリング38bがテーパ状部分を通過して小径穴60bに挿入される。次いで、図11に示すように、第1シール部であるOリング38aがテーパ状部分で徐々に縮径された後に大径穴60aに挿入される。このため、2つのOリング38a,38bが同時にテーパ状部分により縮径されつつ挿入される場合と比較して、挿入当初の挿入圧力(接触圧)を下げることができ、作業性を向上させることができる。なお、上記した例では、小径穴60bの端部と蓋体6b内面側までの間隔寸法aを、Oリング38a,38b間の間隔寸法bよりも小さく形成するものについて説明したが、逆に、間隔寸法aを間隔寸法bよりも大きく形成するものであってもよい。このようにしても、先ず第1シール部であるOリング38aが大径穴60aに挿入され、次いで、第2シール部であるOリング38bが小径穴60bに挿入されることとなり、同様に、挿入当初の挿入圧力(接触圧)を下げることができ、作業性を向上させることができる。
そして、大径部37aの環状溝39aに装着した第1シール部としてのOリング38aの外径部分が取付穴60の大径穴60aに密着し、小径部37bの環状溝39bに装着した第2シール部としてのOリング38bの外径部分が取付穴60の小径穴60bに密着する。そして、第1,2シール部としてのOリング38a,38b間に環状空間40が形成される。そして、環状空間40は連通孔70を介して大気に連通する。
また、図7に示す取付構造においては、取付部材35の上端部分に設けた環状溝にCリング41を装着してCリング41の外径部分を蓋体6bの取付穴60の縁に係合させることにより、取付部材35の抜け止めを施して、取付部材35を蓋体6bに固定している。また、図8に示す取付構造においては、フランジ36を貫通するボルト42を蓋体6bに設けた図示しないねじ穴に締結することにより、取付部材35を蓋体6bに固定している。
また、図7に示す取付構造においては、フランジ36と蓋体6bとがパッキン43を介して接触するように構成しており、図8に示す取付構造においては、フランジ36と蓋体6bとが直接接触するよう構成している。パッキン43は、蓋体6bと取付部材35とが異なる材質の金属(例えば、蓋体6bがアルミニウム系金属、取付部材35が銅系金属)で形成されている場合の隙間腐食防止のために設けられている。
図12に示す第3実施例の電気ヒータ5dの取付構造においては、両端部に配線を収容した筒状の取付部材55を、蓋体6bの取付穴60に対してワッシャ45及びナット46により固定するようにしている。即ち、取付部材55の上端部分に設けたネジ部37cにワッシャ45を装着してワッシャ45の外径部分を蓋体6bの取付穴60の縁に係合させ、その上からネジ部37cにナット46を締結することにより、取付部材55を蓋体6bに固定している。その他の構成は、第1実施例(図7)と同様に構成している。
図13に示す第4実施例の電気ヒータ5dの取付構造においては、両端部に配線を収容した筒状の取付部材55を、蓋体6bの取付穴60に対してシール付きワッシャ47及びナット46により固定するようにしている。即ち、第1、2実施例において取付穴60の小径穴60b及びテーパ状部分を構成する領域を、蓋体6bから分離してシール付きワッシャ47で構成している。シール付きワッシャ47は、蓋体6bの上面に重ね合わされる部分に環状溝が形成され、当該環状溝にはシール部材としてのOリング47aが装着され、当該Oリング47aが蓋体6bの上面に接触することにより、シール付きワッシャ47と蓋体6bとの間をシールするようにしている。
シール付きワッシャ47は、取付部材55が蓋体6bの取付穴60に挿入された後に、蓋体6bの上方に突出している取付部材55の小径部37bに対して蓋体6bの上方から取付けられる。このため、取付部材55の取付穴60への挿入時における挿入圧力を、第1シール部としてのOリング38aの圧入反力のみとできる。次いで、シール付きワッシャ47が、第2シール部としてのOリング38bの圧入反力に対抗して、取付部材55の小径部37bに対して蓋体6bの上方から取付けられる。このため、組立時の圧入反力を、第1,2シール部としてのOリング38a,38bで分離することができ、組立が容易とできる。その他の構成は、第3実施例(図12)と同様に構成している。
以上の構成の車両用冷媒加熱装置100においては、タンクの容器壁としての蓋体6bを貫通する取付穴60に取付けられて容器としてのタンク本体6a内に挿入されてタンク本体6a内の冷媒を加熱する挿入部材としての電気ヒータ5dや電気ヒータ5d若しくは冷媒の温度を検出する挿入部材としての温度センサ23及びバイメタルスイッチ22、32と、の少なくとも一つを備える。そして、挿入部材としての電気ヒータ5d若しくは温度検出部材の端部に設けられて取付穴60に挿入固定される取付部材35、55と、取付穴60と取付部材35、55との隙間空間を容器内側に対して遮断する第1シール部としてのOリング38aと、取付穴60と取付部材35、55との隙間空間40を容器外側に対して遮断する第2シール部としてのOリング38bと、を備える。そして、容器壁には、取付穴60と取付部材35、55との隙間空間40を容器外側空間に連通させる連通孔70が形成される。即ち、取付穴60と取付部材35、55の隙間を第1,2シール部としてのOリング38a,38bによる二重シールとして、両シール間に隙間空間40を形成し、この隙間空間40を、連通孔70を介して外部空間に連通させている。このため、仮に、事故等によって外圧を受けた場合等には、外部への安全な冷媒排出経路が連通孔70によって確保される。例えば、冷媒が連通孔70を通って外部に至るので、車両の電気部品への漏電を防ぐことができる。しかも、連通孔70により第2シール部としてのOリング38bの前段を大気圧としているため、シールに求められる圧力要件を低くでき、第2シール部の後段への漏れ防止の信頼性を高く確保することができる。
また、取付穴60の内周面における容器内に近い内側領域としての大径穴60aは、取付穴60の内周面における容器外に近い外側領域としての小径穴60bよりも大きい内径に形成している。即ち、取付穴60の内周面における容器内側領域と容器外側領域とが同一径である場合には、第2シール部であるOリング38bが連通孔70の開口を通過する際に傷つく虞がある。しかしながら、上記構造では、第2シール部であるOリング38bの外径部分は、取付穴60の大径穴60aより小さく、大径穴60aに触れることなく挿入でき、大径穴60aに開口している連通孔70の縁等により傷つくことなく挿入することができる。また、上記構造では、取付穴60の小径穴60bの端部と蓋体6b内面側までの間隔寸法aと、取付部材35のOリング38a,38b間の間隔寸法bとを異ならせることにより、第1,2シール部であるOリング38a,38bの圧入タイミングをずらせることができる。例えば、第2シール部であるOリング38bを小径部60bに圧入した後に、第1シール部であるOリング38aを大径部60aに圧入することができ、2つのOリング38a,38bが同時にテーパ状部分により縮径されつつ挿入される場合と比較して、挿入当初の挿入圧力(接触圧)を下げることができ、作業性を向上させることができる。
連通孔70は、取付穴60の内周面における容器内側に近い内側領域としての大径穴60aに開口されている。即ち、取付穴60の内周面における内側領域と外側領域が同一径である場合には、第2シール部としてのOリング38bは組立時に連通孔70の開口部分を擦りながら所定位置に圧入されることとなり、連通孔70の開口部分により破損するおそれがある。しかし、本実施形態では、取付穴60の内周面における容器内側に近い内側領域の内径を外側領域の内径よりも大きく(大径穴60a)しているため、第2シール部としてのOリング38bは組立時に連通孔70の開口部分を擦ることがなく、取付穴60の外側領域の小径穴60bに圧入でき、破損することを未然に防止できる。
連通孔70は、第1シール部としてのOリング38aに接近させて開口されている。仮に、事故等によって外圧を受けた場合等には、冷媒排出経路(連通孔70)へ冷媒を早く導くことができる。
取付部材35,55は、その外周面の容器内に近い内側領域である大径部37aが容器外に近い外側領域である小径部37bよりも大きい外径に形成され、第1シール部及び第2シール部は、取付部材35,55に設けた環状溝39a,39bに挿入されて外径部分が取付穴60の内側領域である大径穴60a及び外側領域である小径穴60bの内面にそれぞれ接触するOリング38a,38bにより構成されている。即ち、第2シール部としてのOリング38bの外径を第1シール部としてのOリング38aに対して小さくできる。このため、組立時に、Oリング38bは、Oリング38aとは挿入タイミングを異ならせて、取付穴60の外側領域である小径穴60bに圧入でき、取付部材35,55の挿入圧を小さくできる効果と、連通孔70の開口部分を擦ることがなく取付穴60の外側領域の小径穴60bに圧入でき、破損することを未然に防止できる効果を、より一層向上できる。
取付穴60の外側領域は、容器外側面に対してOリング47aを介して容器外側から固定されるワッシャ部材としてのシール付きワッシャ47により形成されている。また、第2シール部は、ワッシャ部材としてのシール付きワッシャ47の内周面若しくは取付部材35,55の外周面に設けた環状溝39bに挿入されて取付部材35,55の外周面若しくはワッシャ部材47の内周面に接触するOリング38bにより構成されている。即ち、第2シール部としてのOリング38bの設置領域をワッシャ部材としてのシール付きワッシャ47に形成しているため、第2シール部を備える取付構造であっても、タンクの容器壁の厚さ寸法を第2シール部のために厚くすることを防止できる。
(第2実施形態)
図14〜図18は、本発明を適用した車両用冷媒加熱装置の第2実施形態の電気ヒータの取付構造の第1〜第5実施例を示す断面図である。本実施形態においては、第1シール部をOリングで形成することに代えてガスケットとした構成を第1実施形態に追加したものである。なお、第1実施形態と同一装置には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。また、以下では、挿入部材として電気ヒータの取付構造を示しているが、挿入部材としての温度センサ23、バイメタルスイッチ22、32の取付構造に適用することもできる。
図14において、第1実施例の電気ヒータ5dの取付構造は、端部に配線を収容した筒状の取付部材55を備える。取付部材55は、蓋体6bの内面(下面)に接するフランジ36と、フランジ36の上部において取付穴60に挿入される挿入部37と、挿入部37の上端に設けられるネジ部37cと、を備える。フランジ36には、蓋体6bと接触する側面に第1シール部を構成するガスケット56を備える。
蓋体6bの取付穴60は、蓋体6b自体に設けた大径穴60aと、蓋体6bに上部から重ね合わせるシール付きワッシャ47に設けた小径穴60bとで段付き形状に形成されている。蓋体6b自体に設けた大径穴60aの内面には、蓋体6bを横方向に貫通して設けられると共に他端が例えば蓋体6bの側面に開口して大気に連通された、連通孔70の一端が開口している。また、蓋体6bのシール付きワッシャ47と接触する部位には、環状溝が形成され、当該環状溝にはシール部を構成するOリング47aが挿入されている。また、シール付きワッシャ47の小径穴60bには環状溝が形成され、当該環状溝には第2シール部としてのOリング38bが挿入されている。このため、第2シール部としてのOリング38bがシール付きワッシャ47に設けられているため、取付部材55の形状を簡素化することができる。
そして、蓋体6bの取付穴60に電気ヒータ5dの取付部材55を挿入すると、挿入部37が取付穴60の大径穴60aに隙間をもって嵌合する。また、取付部材55のフランジ36がガスケット56を介して蓋体6bの内面に接触して、タンク内部と取付穴60内の隙間空間40とを遮断する第1のシール部を構成する。
取付部材55の挿入部37は、蓋体6bの取付穴60から上方に突出する。次いで、蓋体6bから上方に突出した挿入部37に小径穴60bを係合させてシール付きワッシャ47を、上方から取り付ける。シール付きワッシャ47の環状溝に挿入されたOリング38bは、その内径部を取付部材55の挿入部37の外周に接触させて、取付穴60内の隙間空間40と蓋体6bの上部空間とを遮断する第2シール部を構成する。また、シール付きワッシャ47は、蓋体6bの環状溝に挿入されたOリング47aと接触し、当該Oリング47aによりシール付きワッシャ47と蓋体6bとの接触部分をシールして、取付穴60内の隙間空間40と蓋体6bの上部空間とを遮断するシール部材を構成する。
そして、この状態において、挿入部37のねじ部37cにナット46を締結することにより、一方ではナット46の外径部分によりシール付きワッシャ47を、Oリング47aを介して蓋体6bに押付けて両者を密着させる。同時に、他方では取付部材55のフランジ36を、ガスケット56を介して蓋体6b内面に押付けて、取付部材55を蓋体6bに固定することができるその他の構成は、第1実施形態と同様に構成している。
図15に示す第2実施例の電気ヒータ5dの取付構造においては、Oリング47a(シール部材)をシール付きワッシャ47の蓋体6bと接触する面に設けた環状溝に挿入したものである。この実施例では、Oリング47a(シール部材)がシール付きワッシャ47の蓋体6bと接触する面に設けた環状溝に挿入されているため、蓋体6bの厚さ寸法を薄くできる。
また、図16に示す第3実施例の電気ヒータ5dの取付構造においては、Oリング38b(第2シール部)が取付部材55の挿入部37の外周に形成された環状溝39bに挿入されている。また、Oリング47a(シール部材)が、第1実施例と同様に、蓋体6bの上面に形成された環状溝に挿入して配置されている。さらに、図17に示す第4実施例の電気ヒータ5dの取付構造においては、Oリング38b(第2シール部)が第3実施例と同様に取付部材55の挿入部37の外周に形成された環状溝に挿入されている。また、Oリング47a(シール部材)が、第2実施例と同様に、シール付きワッシャ47の蓋体6bと接触する面に設けた環状溝に挿入して配置されている。
また、図18に示す第5実施例の電気ヒータ5dの取付構造においては、シール付きワッシャ47を使用することに代えて、第1実施形態と同様に、取付穴60を蓋体6bに設けた大径穴60aと小径穴60bとからなる段付き形状としている。また、挿入部37を大径部37aと小径部37bとよりなる段付き形状に形成している。また、第2シール部としてのOリング38bを、第1実施形態と同様に、挿入部37の小径部37bに設けた環状溝39cに挿入して構成している。そして、取付部材55の上端部分に設けたネジ部37cにワッシャ45を装着してワッシャ45の外径部分を蓋体6bの取付穴60の縁に係合させ、その上からネジ部37cにナット46を締結することにより、取付部材55を蓋体6bに固定している。
第1〜第5実施例では、タンク内部と取付穴60内の隙間空間40とは、第1実施形態におけるOリング38aに代えてガスケット56で構成した第1シール部により、また、取付穴60内の隙間空間40と蓋体6bの上部空間とはOリング38bで構成した第2シール部により、夫々遮断される。また、第1〜第4実施例では、シール付きワッシャ47と蓋体6bとの間に配置されるシール部材としてのOリング47aにより蓋体6bの上面空間と取付穴60内の隙間空間40とを遮断としている。このため、取付穴60内は蓋体6bの上下空間から独立した隙間空間40が形成される。そして、この隙間空間40は連通孔70を介して大気に連通する。
本実施形態においては、第1実施形態における効果に加えて以下に記載した効果を奏することができる。
取付部材35,55は、容器内面に当接するフランジ36を備え、第1シール部は、第1実施形態におけるOリング38aに代えてフランジ36と容器内面との間に介在させたガスケット56により構成されている。このため、軸方向への締め付けによる取付部材35,55の容器壁への固定により、安定したシール性能を確保することができる。
取付穴60の内周面における容器外側に近い外側領域(小径穴60b)は、容器外側面に対してシール部材としてのOリング47aを介して容器外側から固定されるワッシャ部材としてのシール付きワッシャ47により形成されている。また、第2シール部は、ワッシャ部材としてのシール付きワッシャ47の内周面若しくは取付部材35,55の外周面に設けた環状溝に挿入されて取付部材35,55の外周面若しくはワッシャ部材の内周面に接触するOリング38bにより構成されている。即ち、第2シール部の設置領域をワッシャ部材としてのシール付きワッシャ47により形成しているため、第2シール部を備える取付構造であっても、タンクの容器壁の厚さ寸法を第2シール部のために厚くすることを防止できる。また、ワッシャ部材は、軸方向への締め付けによる取付部材35,55の容器壁への固定により、容器壁へシール部材としてのOリング47aを介して確実に圧着させることができる。
また、第2シール部を構成する取付穴60の小径穴60bは、ワッシャ部材としてのシール付きワッシャ47により構成している。このため、容器壁における取付穴60の大径穴60aと取付部材35,55との第1シール部としてのガスケット56を介する組立後に、取付部材35,55にワッシャ部材を嵌合させての第2シール部としてのOリング38bを挿入する組立を実行できる。結果として、連通孔70による第2シール部の損傷を考量することなく組立を行うことができる。
100 車両用冷媒加熱装置
5d 電気ヒータ(挿入部材)
6 冷媒タンク
6a タンク本体(容器)
6b 蓋体(容器)
10 電気回路
22、32 バイメタルスイッチ(挿入部材)
23 温度センサ(挿入部材)
35,55 取付部材
36 フランジ
37 挿入部
37a 大径部(内側領域)
37b 小径部(外側領域)
38a Oリング(第1シール部)
38b Oリング(第2シール部)
40 隙間空間
47 シール付きワッシャ(ワッシャ部材)
47a Oリング(シール部材)
56 ガスケット
60 取付穴
60a 大径穴(内側領域)
60b 小径穴(外側領域)
70 連通孔

Claims (8)

  1. タンクの容器壁を貫通する取付穴に取付けられて容器内に挿入される挿入部材を備える車両用冷媒加熱装置であり、
    前記挿入部材に設けられて前記取付穴に挿入固定される取付部材と、
    前記取付穴と取付部材との隙間空間を容器内側に対して遮断する第1シール手段と、
    前記取付穴と取付部材との隙間空間を容器外側に対して遮断する第2シール手段と、を備え、
    前記容器壁内には、前記取付穴と取付部材との隙間空間を容器外側空間に連通させる連通孔が形成されることを特徴とする車両用冷媒加熱装置。
  2. 前記取付穴の内周面における容器内に近い内側領域は前記取付穴の内周面における容器外に近い外側領域よりも大きい内径に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用冷媒加熱装置。
  3. 前記連通孔は、前記内側領域に開口されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用冷媒加熱装置。
  4. 前記連通孔は、前記第1シール手段に接近させて開口されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の車両用冷媒加熱装置。
  5. 前記取付部材は、その外周面の容器内に近い内側領域が容器外に近い外側領域よりも大きい外径に形成され、
    前記第1シール手段及び第2シール手段は、前記取付部材に設けた環状溝に挿入されて外径部分が前記取付穴の内側領域及び外側領域の内面にそれぞれ接触するOリングにより構成されることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一つに記載の車両用冷媒加熱装置。
  6. 前記取付部材は、容器内面に当接するフランジを備え、
    前記第1シール手段は、前記フランジと容器内面との間に介在させたガスケットにより構成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の車両用冷媒加熱装置。
  7. 前記取付穴の外側領域は、容器外側面に対してシール部材を介して容器外側から固定されるワッシャ部材により形成され、
    前記第2シール手段は、前記ワッシャ部材の内周面若しくは取付部材の外周面に設けた環状溝に挿入されて取付部材の外周面若しくはワッシャ部材の内周面に接触するOリングにより構成されることを特徴とする請求項1から請求項4、請求項6のいずれか一つに記載の車両用冷媒加熱装置。
  8. 前記挿入部材は、容器内の冷媒を加熱する電気ヒータと、前記電気ヒータ若しくは冷媒の温度を検出する温度検出手段と、の少なくともいずれか一方であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一つに記載の車両用冷媒加熱装置。
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