JP2015115227A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】水素濃度を低下させる専用の機器を用いることなく、外部へ排出する酸化剤ガス中の水素濃度を低下させることが可能な燃料電池システムを提供する。【解決手段】制御装置50は、システム起動時に、空気ポンプ21から供給された空気が、燃料電池10の内部およびバイパス経路20dの双方を介して空気導出経路20bへ流れるように、空気ポンプ21、入口側封止弁22、空気調圧弁23、出口側封止弁24、およびバイパス弁25を制御するガス希釈化処理(S50)を実行する。これによると、システム起動時に、燃料電池10から導出された水素を含有する空気が、空気導出経路20bにてバイパス経路20dを流れる空気と混合される。これにより、燃料電池10の内部における空気中の水素濃度が高くなっていても、外部へ排出する空気中の水素濃度を低下させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、水素を含有する燃料ガスおよび酸化剤ガスの電気化学反応により電気エネルギを出力する燃料電池を備える燃料電池システムに関する。
従来、燃料電池では、発電に使用された燃料ガス(水素オフガス)中に未反応の水素が含まれていることがある。水素を含有するガスは可燃性を有することから、システムの安全上、水素オフガスの水素濃度を低下させた後に大気へ放出することが必要となっている。
これに対して、例えば、特許文献1には、水素オフガスを排出するガス経路と、発電に使用された酸化剤ガス(酸素オフガス)を排出するガス経路とを接続し、燃料オフガスと酸素オフガスに混合してオフガス中の水素濃度を希釈化する燃料電池システムが提案されている。
特開2009−277670号公報
ところで、燃料電池システムには、システム停止時に燃料電池の内部に空気等が混入することを防止するために、燃料電池の酸化剤ガスの出入口を遮断する開閉弁が設けられている。これら開閉弁により、燃料電池システムの停止時には、燃料電池の酸化剤ガスの入口側および出口側が封止されることになる。
しかし、燃料電池内部に形成された燃料ガス流路に水素を含む燃料ガスが残存していると、前回停止してからの経過時間が長くなるに伴って、燃料ガス流路内の水素が酸化剤ガス流路側へ透過して(クロスリーク)、酸化剤ガス流路の水素濃度が上昇することがある。このため、燃料電池システムの停止時間が長い場合には、システム起動時に、外部へ排出する酸化剤ガス中の水素濃度を低下させる必要がある。この点について、特許文献1では、何ら言及されていないことから、システム起動時に、水素濃度の高い酸化剤ガスが、そのまま外部へ排出されてしまう虞がある。
また、例えば、特許文献1の如く、水素オフガスと酸素オフガスとを混合して外部へ排出する場合、希釈化するはずの酸素オフガスの水素濃度が高いことから、外部へ排出するオフガスの水素濃度を低下させることができない。
これらに対して、燃料電池システムに、水素オフガスと酸素オフガスとを混合した混合ガス中の水素濃度を低下させるために希釈器や燃焼器といった専用の機器を追加することが考えられるが、システムの構成要素が増加してしまう。このことは、燃料電池システムのコストの増加要因や、搭載性の悪化を招く要因となることから好ましくない。
本発明は上記点に鑑みて、水素濃度を低下させる専用の機器を用いることなく、外部へ排出する酸化剤ガス中の水素濃度を低下させることが可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、水素を含有する燃料ガスおよび酸化剤ガスの電気化学反応により電気エネルギを出力する燃料電池(10)と、酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段(21)と、酸化剤ガス供給手段から供給された酸化剤ガスを燃料電池の酸化剤ガス入口部(11a)へ導入する酸化剤ガス導入経路(20a)と、燃料電池の酸化剤ガス出口部(11b)から燃料電池の内部に存する酸化剤ガスを外部へ排出する酸化剤ガス導出経路(20b)と、酸化剤ガス導入経路から分岐して、酸化剤ガス導入経路を流れる酸化剤ガスを、燃料電池を迂回して酸化剤ガス導出経路に導くバイパス経路(20d)と、酸化剤ガス導入経路を開閉する入口側開閉手段(22)と、酸化剤ガス導出経路を開閉する出口側開閉手段(23、24)と、バイパス経路を開閉するバイパス開閉手段(25、25A)と、酸化剤ガス供給手段、入口側開閉手段、出口側開閉手段、およびバイパス開閉手段を制御する制御手段(50b)と、を備える。そして、制御手段は、システム起動時に、酸化剤ガス供給手段から供給された酸化剤ガスが、燃料電池の内部およびバイパス経路の双方を介して酸化剤ガス導出経路へ流れるように、酸化剤ガス供給手段、入口側開閉手段、出口側開閉手段、およびバイパス開閉手段を制御するガス希釈化処理(S50)を実行することを特徴としている。
これによると、システム起動時に、燃料電池から導出された水素を含有する酸化剤ガスが、酸化剤ガス導出経路にてバイパス経路を流れる酸化剤ガスと混合される。これにより、燃料電池の内部における酸化剤ガスのガス経路中の水素濃度が高くなっていても、外部へ排出する酸化剤ガス中の水素濃度を低下させることができる。
従って、本発明の燃料電池システムによれば、水素濃度を低下させるための専用の機器(例えば、希釈器や燃焼器)を用いることなく、外部へ排出する酸化剤ガス中の水素濃度を低下させることが可能となる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態に係る燃料電池システムの模式的な構成図である。 燃料電池内部におけるクロスリークを説明するための説明図である。 第1実施形態に係る制御装置が実行する制御処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態に係る制御装置が実行するガス希釈化処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態のガス希釈化処理における各弁の開閉タイミング等を示すタイミングチャートである。 燃料電池内部におけるクロスリークと内部水分量との関係を説明するための説明図である。 第1実施形態に係る燃料電池システムの変形例1を示す構成図である。 燃料電池内部におけるクロスリークと燃料電池の温度との関係を説明するための説明図である。 第1実施形態に係る燃料電池システムの変形例2を示す構成図である。 第2実施形態に係る制御装置が実行するガス希釈化処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態のガス希釈化処理における各弁の開閉タイミング等を示すタイミングチャートである。 第3実施形態に係る制御装置が実行するガス希釈化処理の流れを示すフローチャートである。 第3実施形態のガス希釈化処理における各弁の開閉タイミング等を示すタイミングチャートである。 第4実施形態に係る燃料電池システムの模式的な構成図である。 第5実施形態に係る燃料電池システムの模式的な構成図である。 第6実施形態に係る燃料電池システムの模式的な構成図である。 第6実施形態に係る制御装置が実行するガス希釈化処理の流れを示すフローチャートである。 第6実施形態のガス希釈化処理における各弁の開閉タイミング等を示すタイミングチャートである。 燃料電池の内部空気流路における水素濃度と、バイパス弁およびガス流量比の開度面積との関係を説明するための説明図である。 燃料電池の内部空気流路における水素濃度と、空気供給量およびガス流量比バイパス弁の開度面積との関係を説明するための説明図である。 第7実施形態に係る制御装置が実行するガス希釈化処理の流れを示すフローチャートである。 第7実施形態のガス希釈化処理における各弁の開閉タイミング等を示すタイミングチャートである。 第7実施形態の変形例1のガス希釈化処理における各弁の開閉タイミング等を示すタイミングチャートである。 第7実施形態の変形例2のガス希釈化処理における各弁の開閉タイミング等を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、各実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。
(第1実施形態)
本実施形態では、車両の補機類等の電気負荷に電気エネルギを出力する燃料電池10を備える燃料電池車両に、本発明の燃料電池システム1を適用した例について説明する。
燃料電池システムは、図1に示すように、水素と酸素との電気化学反応を利用して電気エネルギを出力する燃料電池10を備えている。燃料電池10は、最小単位となる複数のセルを積層した積層構造(スタック構造)を有している。
本実施形態では、いわゆる固体高分子型の燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)を採用している。なお、燃料電池10を構成する各セルは、図示しないが、イオン透過性を有する電解質膜の両面に形成された一対の電極(アノード、カソード)からなる膜電極接合体、当該膜電極接合体を狭持する一対のセパレータ等を備えている。
燃料電池10は、各セルに対して反応ガスである燃料ガス(水素)および酸化剤ガス(空気)が供給されることで、各セル内部で生ずる以下の電気化学反応F1、F2によって、電気エネルギを出力する。
(アノード)H→2H+2e・・・(F1)
(カソード)2H+1/2O+2e→HO・・・(F2)
燃料電池10から出力される電気エネルギは、燃料電池10全体として出力される出力電圧を検出する電圧センサ(図示略)、および燃料電池10全体として出力される出力電流を検出する電流センサ(図示略)によって計測される。
燃料電池10の空気入口部(酸化剤ガス入口部)11aには、酸化剤ガスである空気を燃料電池10へ導入する空気導入経路20aが接続されている。また、燃料電池10の空気出口部(酸化剤ガス出口部)11bには、燃料電池10内部に存する未反応空気や電気化学反応により生成された生成水を外部へ排出する空気導出経路20bが接続されている。なお、本実施形態では、空気導入経路20aが「酸化剤ガス導入経路」を構成し、空気導出経路20bが「酸化剤ガス導出経路」を構成している。
空気導入経路20aの最上流部には、大気中から吸入した空気を燃料電池10へ圧送するための空気ポンプ21が設けられている。この空気ポンプ21は、後述する制御装置50から出力される制御信号に応じて、その回転数を可変して、燃料電池10へ供給する空気供給量を調整するポンプである。なお、本実施形態では、空気ポンプ21が「酸化剤ガス供給手段」を構成している。
また、空気導入経路20aには、燃料電池10の運転を停止するシステム停止時に、燃料電池10の空気入口部11aと外部との連通を遮断する入口側封止弁22が設けられている。この入口側封止弁22は、燃料電池10の運転時に空気導入経路20aを開放し、システム停止時に空気導入経路20aを閉鎖する開閉手段であり、空気導入経路20aを開閉する「入口側開閉手段」を構成している。なお、本実施形態の入口側封止弁22は、後述する制御装置50から出力される制御信号に応じて、その作動が制御される電気式アクチュエータで構成されている。
一方、空気導出経路20bには、燃料電池10内の空気の圧力を調整する空気調圧弁23、および燃料電池10の運転を停止するシステム停止時に、燃料電池10の空気出口部11bと外部との連通を遮断する出口側封止弁24が設けられている。
空気調圧弁23は、空気導出経路20bにおけるガス流路の開口面積を調整することで、燃料電池10内の空気の圧力を調整可能に構成された調圧弁である。なお、本実施形態の出口側封止弁24は、後述する制御装置50から出力される制御信号に応じて、その作動が制御される電気式アクチュエータで構成されている。
出口側封止弁24は、燃料電池10の運転時に空気導出経路20bを開放し、システム停止時に空気導出経路20bを閉鎖する開閉手段であり、前述の空気調圧弁23と共に、空気導出経路20bを開閉する「出口側開閉手段」を構成している。なお、本実施形態の出口側封止弁24は、後述する制御装置50から出力される制御信号に応じて、その作動が制御される電気式アクチュエータで構成されている。
ここで、空気導入経路20aおよび空気導出経路20bには、燃料電池10(燃料電池10の内部空気流路20c)に並列に配置されるバイパス経路20dが接続されている。このバイパス経路20dは、空気導入経路20aから分岐して、空気導入経路20aを流れる空気を、燃料電池10内部(内部空気流路20c)を迂回して空気導出経路20bに導くガス経路である。
具体的には、バイパス経路20dは、一端側が空気導入経路20aにおける空気ポンプ21と入口側封止弁22との間に位置する分岐部20eに接続され、他端側が空気導出経路20bにおける出口側封止弁24の空気流れ下流側に位置する合流部20fに接続されている。
バイパス経路20dには、バイパス経路20dを開閉するバイパス弁25が設けられている。このバイパス弁25は、後述する制御装置50から出力される制御信号に応じて、その作動が制御される電気式アクチュエータで構成されている。なお、本実施形態では、バイパス弁25が「バイパス開閉手段」を構成している。
続いて、燃料電池10の水素入口部(燃料ガス入口部)12aには、燃料ガスである水素を燃料電池10へ導入する水素導入経路30aが接続されている。また、燃料電池10の水素出口部(燃料ガス出口部)12bには、燃料電池10から排出される未反応水素および生成水を排出する水素導出経路30bが接続されている。なお、本実施形態では、水素導入経路30aが「燃料ガス導入経路」を構成し、水素導出経路30bが「燃料ガス導出経路」を構成している。
水素導入経路30aの最上流部には、高圧水素が充填された水素タンク31が設けられ、その下流側に、燃料電池10へ供給する水素の圧力および流量を調整する水素調圧弁(レギュレータ)32が設けられている。この水素調圧弁32は、水素導入経路30aにおけるガス流路の開口面積を調整することで、燃料電池10内の水素の圧力および流量を調整可能に構成された調圧弁である。
一方、水素導出経路30bには、燃料電池10の水素出口部12bから排出される液体混じりの使用済みガス(水素オフガス)の気液を分離する気液分離器33が設けられている。この気液分離器33は、水素オフガスを、比質量の小さい水素を多く含むガスと、比質量の大きい液体混じりの不純物ガスとに分離する装置(気液分離手段)である。なお、燃料電池10内部の電気化学反応では、基本的にアノード側のガス流路(内部水素流路30c)に生成水が生じないが、生成水が電解質膜を介して内部空気流路20cから内部水素流路30cへ透過することで、内部水素流路30cに生成水が溜まることがある。
気液分離器33には、分離したガスのうち、水素を多く含むガスを水素導入経路30aへ還流させる循環経路30dが接続されている。この循環経路30dには、気液分離器33にて分離された水素を多く含むガスを、水素導入経路30aへ還流させるための水素ポンプ34が設けられている。なお、水素ポンプ34は、後述する制御装置50から出力される制御信号に応じて、その回転数を可変して、水素導入経路30aへ還流させるガス流量を調整するポンプである。
また、気液分離器33には、分離したガスのうち不純物ガスを排気する水素排気経路30eが接続されている。水素排気経路30eには、所定の条件下で水素排気経路30eを開閉する排気弁35が設けられている。この排気弁35は、後述する制御装置50から出力される制御信号に応じて、その作動が制御される電気式アクチュエータで構成されている。
ここで、気液分離器33にて分離された不純物ガスには、生成水等の不純物以外にも水素が含まれており、そのまま外部に排気すると安全上好ましくないことから、本実施形態では、水素排気経路30eの最下流部を空気導出経路20bに接続している。これにより、水素排気経路30eを流れる不純物ガスは、空気導出経路20bを流れる空気により水素濃度が希釈化された後に外部へ排気される。
続いて、燃料電池システムの電子制御部である制御装置50について説明する。制御装置50は、CPU、メモリ、時間を計測するタイマ50aからなる周知のマイクロコンピュータ、およびその周辺回路により構成されており、入力された信号等に基づいて、燃料電池システム1の各種機器を制御する制御手段である。
制御装置50の入力側には、燃料電池10の出力電圧を検出する電圧センサ、燃料電池10の出力電流を検出する電流センサ等に加えて、空気側圧力センサ51が接続されており、各センサの検出信号が入力される。
空気側圧力センサ51は、空気導入経路20aにおけるバイパス経路20dとの分岐部20eから空気導出経路20bにおける空気調圧弁23の設置箇所に至る酸化剤ガス流路(本実施形態では内部空気流路20c)中の圧力を検出する圧力センサである。
一方、制御装置50の出力側には、前述の空気ポンプ21、入口側封止弁22、空気調圧弁23、出口側封止弁24、バイパス弁25、水素調圧弁32、水素ポンプ34、排気弁35等の各種電気式アクチュエータが接続されている。制御装置50では、前述の各センサの検出信号等に応じて、各種電気式アクチュエータを制御する。なお、本実施形態では、制御装置50における各種電気式アクチュエータを制御する構成50bが「制御手段」を構成している。
ここで、システム停止時には、入口側封止弁22および出口側封止弁24により空気導入経路20aおよび空気導出経路20bが閉鎖される。この際、燃料電池10の各セルの内部では、時間経過と共に電解質膜を介して各セルの内部水素流路30c側の水素が内部空気流路20c側に透過する現象(クロスリーク)が発生する。このクロスリークが生ずると、図2に示すように、各セルのカソード側では、水素濃度が上昇すると共に、当該水素濃度の上昇に応じて内部の圧力が増加する。逆に、各セルのアノード側では、水素濃度が上昇すると共に、当該水素濃度の上昇に応じて内部の圧力が減少する。
このように、燃料電池10の運転停止から起動までの各セルのカソード側における圧力変化、各セルのアノード側における圧力変化、および経過時間(運転停止期間)は、水素濃度に相関性を有する。
そこで、本実施形態の制御装置50は、燃料電池10を前回停止してから今回起動するまでの空気側圧力センサ51の検出値の変化量(内部空気流路20cにおける圧力増加量)を、水素濃度に相関性を有する第1物理量として検出する。なお、本実施形態では、空気側圧力センサ51、および制御装置50における圧力増加量を検出する構成50cが「圧力増加量検出手段(第1物理量検出手段)」を構成している。
また、本実施形態の制御装置50は、燃料電池10を前回停止してから今回起動するまでの空気側圧力センサ51の検出値の変化量に基づいて、水素濃度が予め定めた基準濃度以上となる高濃度状態となっているか否かを判定する。この判定に用いる基準濃度は、外部へそのまま排出しても安全上問題ないとされる濃度に設定されている。なお、本実施形態では、制御装置50における水素濃度が高濃度状態となっているか否かを判定する構成50dが「濃度判定手段」を構成している。
次に、本実施形態の燃料電池システム1のシステム起動時における特徴的な作動について説明する。前述の[発明が解決しようとする課題]の欄で説明したように、燃料電池10の運転停止期間には、燃料電池10内部のクロスリークにより、各セルの内部空気流路20cにおける水素濃度が上昇する。この場合、システム起動時において、各セルの内部空気流路20cの水素濃度が高い空気が外部へ排出されてしまう虞がある。
そこで、本実施形態の制御装置50は、システム起動時における制御処理にて、外部へ排出する空気の水素濃度を低下させるガス希釈化処理を実行する。本実施形態の制御装置50が実行する制御処理については、図3のフローチャートを用いて説明する。なお、図3に示す制御ルーチンは、燃料電池システム1へ電源が投入された状態で実行される。
図3に示すように、まず、燃料電池システムのシステム起動時であるか否かを判定する(S10)。この判定処理は、例えば、車両全体の制御を司る上位制御装置からのシステム起動の要求の有無に応じて判定される。そして、ステップS10の判定処理にて、システム起動時であると判定されると、各種信号(制御装置50の入力側に接続された各センサの検出信号等)の読み込みを行う(S20)。
続いて、内部空気流路20c(酸化剤ガス流路)における水素濃度が高濃度状態であるか否かを判定する(S30)。本実施形態では、燃料電池10を前回停止してから今回起動するまでの空気側圧力センサ51の検出値の変化量(圧力増加量)に基づいて、水素濃度が高濃度状態であるか否かを判定する。具体的には、空気側圧力センサ51の検出値の変化量(圧力増加量)が、予め設定された判定基準量(基準値)を上回っている場合に、水素濃度が高濃度状態であると判定する。
この結果、水素濃度が高濃度状態でないと判定された場合には、内部空気流路20cにおける水素濃度が低く、外部へ高濃度の水素が排出される可能性が低いことから、通常起動処理を行う。この通常起動処理では、空気ポンプ21からの空気が燃料電池10へ供給されるように、入口側封止弁22および出口側封止弁24を開弁すると共にバイパス弁25を閉弁する。
一方、ステップS30の判定処理にて、水素濃度が高濃度状態であると判定された場合には、内部空気流路20cにおける水素濃度が高く、外部へ高濃度の水素が排出される可能性が高いことから、ガス希釈化処理を行う。このガス希釈化処理については、図4のフローチャート、および図5のタイミングチャートを用いて説明する。
ガス希釈化処理では、図4に示すように、まず、バイパス弁25を開弁させる(S510)。その後、空気ポンプ21を運転させて、空気導入経路20aへの空気の供給を開始する(S511)。これにより、空気導入経路20aを流れる空気は、バイパス経路20dを介して空気導出経路20bへ流れる。
続いて、出口側封止弁24、および空気調圧弁23それぞれを開弁させる(SS512)。これにより、燃料電池10の出口側における高濃度の水素を含有する空気が、空気導出経路20b側へ徐々に拡散し、空気ポンプ21から供給された空気により水素濃度が希釈された後に、空気導出経路20bを介して外部へ排出される。この際、空気導出経路20bから外部へ排出される排出ガスの水素濃度が徐々に上昇する(図5の6段目参照)。
続いて、空気導出経路20bから外部へ排出される排出ガスの水素濃度が低下するまで待った後、入口側封止弁22を開弁させる(S513)。これにより、燃料電池10の内部に溜まった高濃度の水素を含有する空気が、空気ポンプ21から供給された空気により水素濃度が希釈された後に、空気導出経路20bを介して外部へ排出される。そして、空気導出経路20bから外部へ排出される排出ガスの水素濃度が再び上昇する(図5の6段目参照)。
続いて、内部空気流路20cにおける水素濃度が安全上問題ないとされる低濃度状態であるか否かを判定する(S514)。本実施形態では、空気ポンプ21を運転させてからの経過時間に基づいて、水素濃度が低濃度状態であるか否かを判定する。具体的には、タイマ50aにて空気ポンプ21を運転させてからの経過時間を計測し、当該計測値が予め設定された判定時間を上回っている場合に、水素濃度が低濃度状態であると判定する。この判定処理は、水素濃度が低濃度状態となるまで繰り返される。
ステップS514の判定処理にて、水素濃度が低濃度状態であると判定された場合には、バイパス弁25を閉弁させると共に、空気ポンプ21の運転を停止させて空気の供給を停止し(S515)、ガス希釈化処理を終える。
図3に戻り、ステップS40の通常起動処理やステップS50のガス希釈化処理が完了すると、発電制御処理を実行する(S60)。この発電制御処理では、要求される発電量に見合った空気や水素が燃料電池10へ供給されるように、空気ポンプ21の回転数、空気調圧弁23、水素ポンプ34の回転数、水素調圧弁32等が制御される。そして、燃料電池10へ空気および水素が供給されると、各セルの内部で前述の電気化学反応F1、F2が生ずることで、燃料電池10の発電が行われる。
続いて、燃料電池システム1を停止するか否かを判定する(S70)。この判定処理は、例えば、車両全体の制御を司る上位制御装置からのシステム停止の要求の有無に応じて判定される。そして、ステップS70の判定処理にて、システムを停止すると判定されると、運転停止処理(S80)を行って一連の処理を終える。この運転停止処理では、空気ポンプ21、水素ポンプ34の運転を停止すると共に、燃料電池10内部に空気が混入することを防止するために、入口側封止弁22および出口側封止弁24の双方を閉弁させる。
以上説明した本実施形態の燃料電池システム1では、システム起動時に、燃料電池10から導出された水素を含有する空気が、空気導出経路20bにてバイパス経路20dを流れる空気(新気)と混合される。これによれば、燃料電池10内部における燃料電池10の内部空気流路20c中の水素濃度が高くなっていても、外部へ排出する空気中の水素濃度を低下させることができる。
このように、本実施形態の燃料電池システム1によれば、水素濃度を低下させるための専用の機器(例えば、希釈器や燃焼器)を用いることなく、外部へ排出する空気中の水素濃度を低下させることが可能となる。
特に、本実施形態の制御装置50は、システム起動時に、内部空気流路20c中の水素濃度が高濃度状態となっている場合にガス希釈化処理を行う。これによれば、システム起動時における内部空気流路20c中の水素濃度によらず常にガス希釈化処理を行う構成に比べて、システムの起動時間の短縮、システム起動時のエネルギ消費を抑制可能となる。
また、本実施形態のガス希釈化処理では、空気導入経路20aへ空気の供給開始前に、バイパス経路20dを開放することで、水素を含有する空気とバイパス経路20dを流れる空気とを確実に混合させることができる。
また、本実施形態のガス希釈化処理では、空気の供給開始後、空気調圧弁23および出口側封止弁24の開弁タイミングと、入口側封止弁22の開弁タイミングとをずらしている。これによれば、図5の6段目に示すように、外部へ排出する排出ガス中の水素濃度のピークを2つに分けることができる。つまり、本実施形態によれば、外部へ排出される排出ガスにおける単位時間あたりの水素濃度の均一化を図ることができる。この結果、水素濃度の高い空気が外部へ排出されることを抑制することができる。
また、本実施形態のように、燃料電池10を停止した後の燃料電池10の内部空気流路20cにおける圧力変化により水素濃度を間接的に検出する構成とすれば、水素濃度を検出する専用の水素濃度センサを追加する必要がない。このことは、燃料電池システム1の簡素化を図る上で有効となる。
(第1実施形態の変形例1)
ここで、本発明者らの調査研究によれば、図6に示すように、燃料電池10内部におけるクロスリークは、燃料電池10の内部水分量が多い程(電解質膜が湿潤している程)促進される傾向があることが判っている。このような現象は、燃料電池10の内部水分量の増加に伴って、電解質膜が膨潤して軟化することで生ずると推察される。
そこで、変形例1では、図7に示すように、燃料電池10の内部水分量を推定する水分推定部53を追加している。
ここで、燃料電池10の内部水分量の増加に応じて電解質膜の膜抵抗(電気抵抗値)が増大する特性がある。このため、本変形例1では、水分推定部53として、周知の交流インピーダンス法により、電解質膜の膜抵抗を検出するものを採用している。なお、本実施形態では、水分推定部53が、燃料電池10の内部水分量に相関性を有する電解質膜の膜抵抗(第2物理量)を検出する「第2物理量検出手段」を構成している。
また、本変形例1の制御装置50では、水分推定部53の検出結果に基づいて、燃料電池10を停止してから起動するまでの空気側圧力センサ51の検出値の変化量(圧力増加量)を補正し、当該補正した値を用いてステップS30の判定処理を行う。
具体的には、本変形例1の制御装置50では、水分推定部53の検出結果が燃料電池10の内部水分量が多いことを示している場合に、燃料電池10を停止してから起動するまでの空気側圧力センサ51の検出値の変化量(圧力増加量)を所定量増加させる。
一方、制御装置50では、水分推定部53の検出結果が燃料電池10の内部水分量が少ないことを示している場合に、燃料電池10を停止してから起動するまでの空気側圧力センサ51の検出値の変化量(圧力増加量)を所定量減少させる。
なお、本変形例1では、制御装置50における水分推定部53の検出結果(第2物理量)に基づいて、空気側圧力センサ51の検出値の変化量(圧力増加量)を補正する構成50eが「補正手段」を構成している。
本変形例1のように、燃料電池10の内部水分量に応じて空気側圧力センサ51の検出値の変化量を補正することで、水素濃度の検出精度を高めることができる。この結果、システム起動時における内部空気流路20c中の水素濃度が高濃度状態であるか否かの判定をより適切に実施することが可能となる。なお、以降説明する実施形態においても、本変形例1の如く、水分推定部53を追加すると共に、水分推定部53の検出結果に応じて、水素濃度に相関性を有する第1物理量を補正することが望ましい。
(第1実施形態の変形例2)
また、本発明者らの調査研究によれば、図8に示すように、燃料電池10内部におけるクロスリークは、燃料電池10の温度が高い程促進される傾向があることが判っている。このような現象は、燃料電池10の温度上昇に伴って電解質膜が軟化することで生ずると推察される。
そこで、変形例2では、図9に示すように、燃料電池10の温度を検出する温度センサ54を追加している。なお、本変形例2では、温度センサ54が、燃料電池10の温度を検出する「温度検出手段」を構成している。
また、本変形例2の制御装置50では、温度センサ54の検出結果(検出温度)に基づいて、燃料電池10を停止してから起動するまでの空気側圧力センサ51の検出値の変化量(圧力増加量)を補正し、当該補正した値を用いてステップS30の判定処理を行う。
具体的には、本変形例2の制御装置50では、温度センサ54の検出結果が燃料電池10の温度が高いことを示している場合に、燃料電池10を停止してから起動するまでの空気側圧力センサ51の検出値の変化量(圧力増加量)を所定量増加させる。
一方、制御装置50では、温度センサ54の検出結果が燃料電池10の温度が低いことを示している場合に、燃料電池10を停止してから起動するまでの空気側圧力センサ51の検出値の変化量(圧力増加量)を所定量減少させる。
なお、本変形例2では、制御装置50における温度センサ54の検出結果(第2物理量)に基づいて、空気側圧力センサ51の検出値の変化量(圧力増加量)を補正する構成50fが「補正手段」を構成している。
本変形例2のように、燃料電池10の温度に応じて空気側圧力センサ51の検出値の変化量を補正することで、水素濃度の検出精度を高めることができる。この結果、システム起動時における内部空気流路20c中の水素濃度が高濃度状態であるか否かの判定をより適切に実施することが可能となる。なお、以降説明する実施形態においても、本変形例2の如く、温度センサ54を追加すると共に、温度センサ54の検出結果に応じて、水素濃度に相関性を有する第1物理量を補正することが望ましい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態に対してガス希釈化処理の一部を変更した例を説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態と同様または均等な部分についての説明を省略、または簡略化して説明する。
本実施形態のガス希釈化処理については、図10のフローチャート、および図11のタイミングチャートを用いて説明する。本実施形態のガス希釈化処理では、図10に示すように、まず、出口側封止弁24および空気調圧弁23それぞれを開弁させる(S520)。これにより、燃料電池10の出口側における高濃度の水素を含有する空気が、空気導出経路20b側へ徐々に拡散する。
続いて、バイパス弁25を開弁(S522)させた後、空気ポンプ21を運転させて、空気導入経路20aへの空気の供給を開始する(S521)。これにより、空気導出経路20b側へ徐々に拡散した水素を含有する空気が、空気ポンプ21から供給された空気により水素濃度が希釈された後に、空気導出経路20bを介して外部へ排出される。この際、空気導出経路20bから外部へ排出される排出ガスの水素濃度が徐々に上昇する(図11の6段目参照)。
続いて、空気導出経路20bから外部へ排出される排出ガスの水素濃度が低下するまで待った後、入口側封止弁22を開弁させる(S523)。これにより、燃料電池10の内部に溜まった高濃度の水素を含有する空気が、空気ポンプ21から供給された空気により水素濃度が希釈された後に、空気導出経路20bを介して外部へ排出される。そして、空気導出経路20bから外部へ排出される排出ガスの水素濃度が再び上昇する(図11の6段目参照)。
続いて、内部空気流路20cにおける水素濃度が安全上問題ないとされる低濃度状態であるか否かを判定する(S514)。この結果、水素濃度が低濃度状態であると判定された場合には、バイパス弁25を閉弁させると共に、空気ポンプ21の運転を停止させて空気の供給を停止し(S515)、ガス希釈化処理を終える。
その他の構成および作動は、第1実施形態と同様である。本実施形態では、空気導入経路20aへ空気の供給を開始する前に、空気導出経路20bおよびバイパス経路20dを開放している。これによれば、水素を含有する空気を空気導出経路20bおよびバイパス経路20dに拡散させることができる。これにより、空気導出経路20bおよびバイパス経路20dに存在する酸化剤ガスの水素濃度を低下(希釈化)させることができるので、水素濃度の高い空気が外部へ排出されることを抑制することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。第1、第2実施形態に対してガス希釈化処理の一部を変更した例を説明する。本実施形態では、第1、第2実施形態と同様または均等な部分についての説明を省略、または簡略化して説明する。
本実施形態のガス希釈化処理では、図12に示すように、まず、出口側封止弁24および空気調圧弁23それぞれを開弁させると共に、入口側封止弁22を開弁させる(S530)。これにより、燃料電池10の出口側、および入口側における高濃度の水素を含有する空気が、空気導出経路20b側および空気導入経路20a側へ徐々に拡散する。
続いて、バイパス弁25を開弁(S531)させた後、入口側封止弁22を閉弁させる(S532)。つまり、空気ポンプ21を運転させる前に、一時的に入口側封止弁22を開閉する。
続いて、空気ポンプ21を運転させて、空気導入経路20aへの空気の供給を開始する(S533)。これにより、空気導出経路20b側および空気導入経路20a側へ徐々に拡散した水素を含有する空気が、空気ポンプ21から供給された空気により水素濃度が希釈された後に、空気導出経路20bを介して外部へ排出される。この際、空気導出経路20bから外部へ排出される排出ガスの水素濃度が徐々に上昇する(図13の6段目参照)。
続いて、空気導出経路20bから外部へ排出される排出ガスの水素濃度が徐々に低下するまで待った後、再び入口側封止弁22を開弁させる(S534)。これにより、燃料電池10の内部に溜まった高濃度の水素を含有する空気が、空気ポンプ21から供給された空気により水素濃度が希釈された後に、空気導出経路20bを介して外部へ排出される。そして、空気導出経路20bから外部へ排出される排出ガスの水素濃度が再び上昇する(図13の6段目参照)。
続いて、内部空気流路20cにおける水素濃度が安全上問題ないとされる低濃度状態であるか否かを判定する(S514)。この結果、水素濃度が低濃度状態であると判定された場合には、バイパス弁25を閉弁させると共に、空気ポンプ21の運転を停止させて空気の供給を停止し(S515)、ガス希釈化処理を終える。
その他の構成および作動は、第1、第2実施形態と同様である。本実施形態では、空気導入経路20aへ空気の供給を開始する前に、空気導出経路20bおよびバイパス経路20dを開放すると共に、空気導入経路20aを開閉する開閉動作を行う構成としている。
これによれば、水素を含有する空気を、各経路20a〜20cに拡散させることができ、各経路20a〜20cに存する空気中の水素濃度を低下させることができるので、水素濃度の高い空気が外部へ排出されることを抑制することができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。なお、本実施形態では、第1〜第3実施形態と同様または均等な部分についての説明を省略、または簡略化して説明する。
本実施形態の燃料電池システム1は、図14に示すように、水素側圧力センサ52を備えている。この水素側圧力センサ52は、水素導入経路30aから水素導出経路30bへ至る燃料ガス流路(内部水素流路30c)中の圧力を検出する圧力センサである。なお、水素側圧力センサ52は、その検出値が制御装置50へ出力されるように、制御装置50の入力側に接続されている。
また、本実施形態の制御装置50は、燃料電池10を前回停止してから今回起動するまでの水素側圧力センサ52の検出値の変化量(内部水素流路30cにおける圧力減少量)を、水素濃度に相関性を有する第1物理量として検出する。なお、本実施形態では、水素側圧力センサ52、および制御装置50における圧力減少量を検出する構成50c´が「圧力減少量検出手段(第1物理量検出手段)」を構成している。
また、本実施形態の制御装置50は、燃料電池10を前回停止してから今回起動するまでの水素側圧力センサ52の検出値の変化量に基づいて、水素濃度が予め定めた基準濃度以上となる高濃度状態となっているか否かを判定する。具体的には、ステップS30の判定処理にて、水素側圧力センサ52の検出値の変化量(圧力減少量)が、予め設定された判定基準量(基準値)を上回っている場合に、水素濃度が高濃度状態であると判定する。
その他の構成および作動は第1〜第3実施形態と同様である。本実施形態の如く、燃料電池10を停止した後の内部水素流路30cにおける圧力変化により水素濃度を間接的に検出する構成とすれば、水素濃度を検出する専用の水素濃度センサを追加する必要がない。このことは、燃料電池システム1の簡素化を図る上で有効となる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。なお、本実施形態では、第1〜第3実施形態と同様または均等な部分についての説明を省略、または簡略化して説明する。
本実施形態の制御装置50は、燃料電池10を前回停止してから今回起動するまでの運転停止時間をタイマ50aで検出し、当該タイマ50aで検出した運転停止時間を水素濃度に相関性を有する第1物理量として検出する。なお、本実施形態では、タイマ50a、および制御装置50における運転停止時間を検出する構成50c´´が「計時手段(第1物理量検出手段)」を構成している(図15参照)。
また、本実施形態の制御装置50は、燃料電池10を前回停止してから今回起動するまでの運転停止時間に基づいて、水素濃度が予め定めた基準濃度以上となる高濃度状態となっているか否かを判定する。具体的には、ステップS30の判定処理にて、タイマ50aによる運転停止時間の計測値が、予め設定された判定基準量(基準時間)を上回っている場合に、水素濃度が高濃度状態であると判定する。
その他の構成および作動は第1〜第3実施形態と同様である。本実施形態の如く、燃料電池10の運転停止時間により水素濃度を間接的に検出する構成とすれば、水素濃度を検出する専用の水素濃度センサを追加する必要がない。このことは、燃料電池システム1の簡素化を図る上で有効となる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態に対して、ガス希釈化処理の内容を変更した例について説明する。本実施形態では、第1〜第5実施形態と同様または均等な部分についての説明を省略、または簡略化して説明する。
図16に示すように、本実施形態のバイパス経路20dには、バイパス経路20dの開度面積を調整してバイパス経路20dに流す空気の流量を変更可能な可変流量式のバイパス弁25Aが設けられている。
本実施形態では、このバイパス弁25Aが開度可変開閉手段を構成している。そして、当該バイパス弁25Aによって、燃料電池側(内部空気流路20c)へ流す空気のガス流量(V1)に対するバイパス経路側へ流す空気のガス流量(V2)の比(ガス流量比=V2/V1)を調整可能となっている。
ここで、システム起動時において、上述のガス流量比(V2/V1)が一律に固定されていると、燃料電池10の内部空気流路20cにおける水素濃度が高い場合に、外部へ高濃度の水素が排出される可能性がある。
そこで、本実施形態の制御装置50は、ガス希釈化処理にて、内部空気流路20cの水素濃度に応じて、上述のガス流量比(V2/V1)の目標流量比を設定するように構成されている。本実施形態では、制御装置50における目標流量比を設定する構成50gが「目標流量比設定手段」を構成している。なお、本実施形態では、空気側圧力センサ51の検出値を用いて、水素濃度に相関性を有する第1物理量を検出するものとする。勿論、水素側圧力センサ52の検出値や運転停止時間の計測値を用いて、水素濃度に相関性を有する第1物理量を検出するものであってもよい。
続いて、本実施形態のガス希釈化処理について、図17のフローチャート、および図18のタイミングチャートを用いて説明する。本実施形態のガス希釈化処理では、図17に示すように、まず、内部空気流路20cの水素濃度の上昇に応じて、ガス流量比(V2/V1)が大きくなるように目標流量比を設定する(S540)。
本実施形態では、システムを停止してから起動するまでの空気側圧力センサ51の検出値の変化量(圧力増加量)に基づいて、目標流量比を設定する。この空気側圧力センサ51の検出値の変化量(圧力増加量)は、水素濃度の上昇に応じて増加する特性を有する。このため、ステップS540の処理では、空気側圧力センサ51の検出値の変化量が大きい程、ガス流量比(V2/V1)が大きくなるように目標流量比を設定する。
続いて、ステップS540にて設定された目標流量比に基づいて、バイパス弁25Aの開度面積を設定する(S541)。具体的には、図19に示すように、ガス流量比(V2/V1)の目標流量比が大きくなるに伴ってバイパス弁25Aが全開位置に近づくように、バイパス弁25Aの開度面積を設定する。
続いて、ステップS541にて設定された開度面積となるようにバイパス弁25Aを開弁すると共に、入口側封止弁22、空気調圧弁23、出口側封止弁24を開弁する(S542)。これにより、燃料電池10の出口側、および入口側における高濃度の水素を含有する空気が、空気導出経路20b側および空気導入経路20a側へ徐々に拡散する。
その後、空気ポンプ21を運転させて、空気導入経路20aへの空気の供給を開始する(S543)。これにより、空気導出経路20b側および空気導入経路20a側へ徐々に拡散した水素を含有する空気が、空気ポンプ21から供給された空気により水素濃度が希釈された後に、空気導出経路20bを介して外部へ排出される。この際、空気導出経路20bから外部へ排出される排出ガスの水素濃度が徐々に上昇する(図18の6段目参照)。
続いて、内部空気流路20cにおける水素濃度が安全上問題ないとされる低濃度状態であるか否かを判定する(S514)。この結果、水素濃度が低濃度状態であると判定された場合には、バイパス弁25を閉弁させると共に、空気ポンプ21の運転を停止させて空気の供給を停止し(S515)、ガス希釈化処理を終える。
その他の構成および作動は、第1〜第5実施形態と同様である。本実施形態では、システムを停止してから起動するまでの空気側圧力センサ51の検出値の変化量(圧力増加量)に応じて、ガス流量比(V2/V1)を設定する構成としている。
これによれば、内部空気流路20cの水素濃度の上昇に応じて、バイパス経路20dへ流れる空気の流量が増えるので、水素濃度の高い空気が外部へ排出されることをより効果的に抑制することができる。
なお、本実施形態では、ガス流量比(V2/V1)を変更するために、バイパス弁25Aを可変流量式の弁で構成する例について説明したが、これに限定されない。例えば、バイパス弁25、各封止弁22、24、空気調圧弁23の少なくとも1つを可変流量式の弁で構成し、当該弁により、水素濃度に応じてガス流量比(V2/V1)を変更すようにしてもよい。
ここで、前述の第1実施形態の変形例1で説明したように、燃料電池10内部におけるクロスリークは、燃料電池10の内部水分量が多い程(電解質膜が湿潤している程)促進される傾向がある。このため、本実施形態においても、燃料電池10の内部水分量に応じて空気側圧力センサ51の検出値の変化量を補正し、当該補正した値を用いて、ステップS540の処理(目標流量比の設定)を行うことが望ましい。このことは、以下の変形例においても同様である。
また、前述の第1実施形態の変形例2で説明したように、燃料電池10内部におけるクロスリークは、燃料電池10の温度が高い程促進される傾向がある。このため、本実施形態においても、燃料電池10の温度に応じて空気側圧力センサ51の検出値の変化量を補正し、当該補正した値を用いて、ステップS540の処理(目標流量比の設定)を行うことが望ましい。このことは、以下の変形例においても同様である。
(第6実施形態の変形例)
ここで、燃料電池10の内部空気流路20cは、各セルへの空気の分配、集合させる構造を有しており、バイパス経路20dに比べて圧力損失が高くなっている。この燃料電池10内部の圧力損失は、バイパス経路20d側に比べて、空気の供給量が多くなる程増大する傾向がある。つまり、燃料電池10への空気の供給量に応じて、燃料電池10の内部空気流路20c側へ流す空気のガス流量(V1)に対するバイパス経路20d側へ流す空気のガス流量(V2)の比(ガス流量比=V2/V1)が変化する。具体的には、燃料電池10への空気の供給量が増大するに伴ってガス流量比(V2/V1)が大きくなる傾向がある。
そこで、本変形例では、図17のステップS540にて目標流量比を設定した後、ステップS540にて設定された目標流量比に基づいて、空気ポンプ21による空気の目標供給量(目標回転数)を決定する。具体的には、図20に示すように、ガス流量比(V2/V1)の目標流量比が大きくなるに伴って、空気供給量が増加するように、空気ポンプ21の目標回転数を決定する。なお、目標供給量の決定は、予め空気の供給量とガス流量比との関係を予め規定した制御マップを参照して、ガス流量比がステップS540にて設定された目標流量比となる空気の供給量を目標供給量(目標回転数)に設定すればよい。
そして、バイパス弁25A、入口側封止弁22、空気調圧弁23、出口側封止弁24を開弁した後、空気の供給量が目標供給量となるように空気ポンプ21を運転させる。これにより、空気導出経路20b側および空気導入経路20a側へ徐々に拡散した水素を含有する空気が、空気ポンプ21から供給された空気により水素濃度が希釈された後に、空気導出経路20bを介して外部へ排出される。
本変形例によっても、内部空気流路20cの水素濃度の上昇に応じて、バイパス経路20dへ流れる空気の流量が増えるので、水素濃度の高い空気が外部へ排出されることをより効果的に抑制することができる。また、本変形例では、各弁22、24、25Aを可変流量式の弁で構成する必要がないことから、ガス希釈化処理の実施に要するシステム構成の変更を抑えることができる。
(第7実施形態)
次に、第7実施形態について説明する。本実施形態では、第1〜第6実施形態に対して、ガス希釈化処理の内容を変更した例について説明する。本実施形態では、第1〜第6実施形態と同様または均等な部分についての説明を省略、または簡略化して説明する。
本実施形態のガス希釈化処理については、図21のフローチャート、および図22のタイミングチャートを用いて説明する。本実施形態のガス希釈化処理では、図21に示すように、まず、入口側封止弁22、空気調圧弁23、出口側封止弁24、およびバイパス弁25それぞれを開弁させる(S550)。これにより、燃料電池10の出口側および入口側における高濃度の水素を含有する空気が、空気導出経路20b側および空気導入経路20a側へ徐々に拡散する。
続いて、空気ポンプ21を運転させて、空気導入経路20aへの空気の供給を開始する(S551)。その後、空気の供給量が周期的に増減するように、空気ポンプ21の回転数を変化させる(S552)。これにより、空気導出経路20b側および空気導入経路20a側へ徐々に拡散した水素を含有する空気が、空気ポンプ21から供給された空気により水素濃度が希釈された後に、空気導出経路20bを介して外部へ排出される。この際、空気導出経路20bから外部へ排出される排出ガスの水素濃度は、空気の供給量の増減に応じて上下する(図22の6段目参照)。
続いて、内部空気流路20cにおける水素濃度が安全上問題ないとされる低濃度状態であるか否かを判定する(S514)。この結果、水素濃度が低濃度状態であると判定された場合には、バイパス弁25を閉弁させると共に、空気ポンプ21の運転を停止させて空気の供給を停止し(S515)、ガス希釈化処理を終える。
その他の構成および作動は、前述の各実施形態と同様である。本実施形態では、空気導入経路20aへ空気の供給を開始した後に、空気の供給量が周期的に増減するように、空気ポンプ21の回転数を変化させる。
これによれば、図22の6段目に示すように、空気の供給量の増減に応じて外部へ排出する排出ガスの水素濃度が上下することで、水素濃度の高い空気が一気に外部へ排出されることを抑制することができる。つまり、本実施形態によれば、外部へ排出される排出ガスにおける単位時間あたりの水素濃度の均一化を図ることができる。この結果、水素濃度の高い空気が外部へ排出されることを抑制することができる。なお、第1〜第5実施形態においても、本実施形態の如く、ガス希釈化処理にて空気の供給量を増減させてもよい。
(第7実施形態の変形例1)
ここで、上述のガス濃度希釈化処理では、空気導入経路20aへ空気の供給を開始した後に、空気ポンプ21の回転数を増減させることで、空気の供給量を周期的に増減させる例を説明したが、これに限定されない。
例えば、図23に示すように、空気導入経路20aへ空気の供給を開始した後に、出口側封止弁24を周期的に開閉することで、空気の供給量を周期的に増減させることができる。
これによれば、図23の6段目に示すように、空気の供給量の増減に応じて外部へ排出する排出ガスの水素濃度が上下することで、水素濃度の高い空気が一気に外部へ排出されることを抑制することができる。つまり、本実施形態によっても、外部へ排出される排出ガスにおける単位時間あたりの水素濃度の均一化を図ることができる。この結果、水素濃度の高い空気が外部へ排出されることを抑制することができる。
なお、本変形例1では、空気導入経路20aへ空気の供給を開始した後に、出口側封止弁24を周期的に開閉することで、空気の供給量を周期的に増減させているが、これに限定されない。例えば、空気導入経路20aへ空気の供給を開始した後に、入口側封止弁22、空気調圧弁23、バイパス弁25のうち、少なくとも1つの開閉手段を周期的に開閉することで、空気の供給量を周期的に増減させるようにしてもよい。これによっても、空気導入経路20aへ空気の供給を開始した後に、空気の供給量を周期的に増減させることができる。つまり、本変形例1によっても、外部へ排出される排出ガスにおける単位時間あたりの水素濃度の均一化を図ることができる。なお、第1〜第5実施形態においても、本変形例1の如く、ガス希釈化処理にて空気の供給量を増減させる処理を行ってもよい。
(第7実施形態の変形例2)
また、ガス濃度希釈化処理では、図24に示すように、入口側封止弁22、空気調圧弁23、出口側封止弁24、バイパス弁25のうち、空気調圧弁23の開閉速度を、残りの開閉手段よりも遅くなるように制御してもよい。
これによれば、図24の6段目に示すように、燃料電池10内部への空気の供給量が徐々に増加することから、水素濃度の高い空気が一気に外部へ排出されることを抑制することができる。つまり、本変形例2によっても、外部へ排出される排出ガスにおける単位時間あたりの水素濃度の均一化を図ることができる。
ここで、本変形例2では、入口側封止弁22、空気調圧弁23、出口側封止弁24、バイパス弁25のうち、空気調圧弁23の開閉速度を、残りの開閉手段よりも遅くなるように制御する例について説明したが、これに限定されない。つまり、入口側封止弁22、空気調圧弁23、出口側封止弁24、バイパス弁25のうち、一部の開閉手段の開閉速度を、残りの開閉手段よりも遅くなるように制御してもよい。なお、第1〜第5実施形態においても、本変形例2の如く、ガス希釈化処理にて各弁22〜25の一部の開閉速度を残りの開閉手段よりも遅くなるように制御してもよい。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。例えば、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の各実施形態では、本発明の燃料電池システム1を燃料電池車両に適用する例について説明したが、これに限らず、例えば、家庭等で使用される据置型燃料電池等に本発明の燃料電池システム1を適用してもよい。
(2)上述の各実施形態では、入口側封止弁22とバイパス弁25とを別体で構成する例について説明したが、これに限定されない。例えば、入口側封止弁22およびバイパス弁25を、各弁22、25それぞれの機能を有する三方弁で構成してもよい。なお、出口側封止弁24とバイパス弁25を、各弁24、25それぞれの機能を有する三方弁で構成してもよい。
(3)上述の各実施形態の如く、システム起動時に、内部空気流路20c中の水素濃度が高濃度状態となっている場合にガス希釈化処理を行うことが望ましいが、これに限定されない。例えば、内部空気流路20c中の水素濃度が高濃度状態であるか否かに関わらず、システム起動時に常にガス希釈化処理を行うようにしてもよい。
(4)上述の各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
(5)上述の各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
(6)上述の各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
10 燃料電池
20a 空気導入経路(酸化剤ガス導入経路)
20b 空気導出経路(酸化剤ガス導出経路)
20d バイパス経路
21 空気ポンプ(酸化剤ガス供給手段)
22 入口側封止弁(入口側開閉手段)
23 空気調圧弁(出口側開閉手段)
24 出口側封止弁(出口側開閉手段)
25 バイパス弁(バイパス開閉手段)
50b 制御装置(制御手段)
S50 ガス希釈化処理

Claims (20)

  1. 水素を含有する燃料ガスおよび酸化剤ガスの電気化学反応により電気エネルギを出力する燃料電池(10)と、
    前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給手段(21)と、
    前記酸化剤ガス供給手段から供給された前記酸化剤ガスを前記燃料電池の酸化剤ガス入口部(11a)へ導入する酸化剤ガス導入経路(20a)と、
    前記燃料電池の酸化剤ガス出口部(11b)から前記燃料電池の内部に存する前記酸化剤ガスを外部へ排出する酸化剤ガス導出経路(20b)と、
    前記酸化剤ガス導入経路から分岐して、前記酸化剤ガス導入経路を流れる前記酸化剤ガスを、前記燃料電池を迂回して前記酸化剤ガス導出経路に導くバイパス経路(20d)と、
    前記酸化剤ガス導入経路を開閉する入口側開閉手段(22)と、
    前記酸化剤ガス導出経路を開閉する出口側開閉手段(23、24)と、
    前記バイパス経路を開閉するバイパス開閉手段(25、25A)と、
    前記酸化剤ガス供給手段、前記入口側開閉手段、前記出口側開閉手段、および前記バイパス開閉手段を制御する制御手段(50b)と、を備え、
    前記制御手段は、システム起動時に、前記酸化剤ガス供給手段から供給された前記酸化剤ガスが、前記燃料電池の内部および前記バイパス経路の双方を介して前記酸化剤ガス導出経路へ流れるように、前記酸化剤ガス供給手段、前記入口側開閉手段、前記出口側開閉手段、および前記バイパス開閉手段を制御するガス希釈化処理(S50)を実行することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記入口側開閉手段は、前記酸化剤ガス導入経路における前記バイパス経路との分岐部(20e)から前記酸化剤ガス出口部へ至るガス経路に設けられており、
    前記出口側開閉手段は、前記酸化剤ガス出口部から前記酸化剤ガス導出経路における前記バイパス経路との合流部(20f)へ至るガス経路に設けられており、
    前記ガス希釈化処理は、前記バイパス経路を開放した後に前記酸化剤ガス供給手段にて前記酸化剤ガス導入経路へ前記酸化剤ガスの供給を開始し、前記酸化剤ガスの供給開始後に前記酸化剤ガス導入経路および前記酸化剤ガス導出経路を開放する処理であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記入口側開閉手段は、前記酸化剤ガス導入経路における前記バイパス経路との分岐部(20e)から前記酸化剤ガス出口部へ至るガス経路に設けられており、
    前記出口側開閉手段は、前記酸化剤ガス出口部から前記酸化剤ガス導出経路における前記バイパス経路との合流部(20f)へ至るガス経路に設けられており、
    前記ガス希釈化処理は、前記酸化剤ガス導出経路および前記バイパス経路を開放した後に前記酸化剤ガス供給手段にて前記酸化剤ガス導入経路へ前記酸化剤ガスの供給を開始し、前記酸化剤ガスの供給開始後に前記酸化剤ガス導入経路を開放する処理であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  4. 前記入口側開閉手段は、前記酸化剤ガス導入経路における前記バイパス経路との分岐部(20e)から前記酸化剤ガス出口部へ至るガス経路に設けられており、
    前記出口側開閉手段は、前記酸化剤ガス出口部から前記酸化剤ガス導出経路における前記バイパス経路との合流部(20f)へ至るガス経路に設けられており、
    前記ガス希釈化処理は、前記酸化剤ガス導出経路および前記バイパス経路を開放した状態で前記酸化剤ガス導入経路を一時的に開放する開閉動作を行った後に、前記酸化剤ガス導入経路が閉鎖された状態で前記酸化剤ガス導入経路へ前記酸化剤ガスの供給を開始し、前記酸化剤ガスの供給開始後に再び前記酸化剤ガス導入経路を開放する処理であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  5. 前記酸化剤ガス導入経路における前記入口側開閉手段の設置箇所から前記酸化剤ガス導出経路における前記出口側開閉手段の設置箇所に至る酸化剤ガス流路(20c)における水素濃度に相関性を有する第1物理量を検出する第1物理量検出手段(50a、50c〜50c´´、51、52)と、
    前記第1物理量検出手段の検出値に基づいて、前記酸化剤ガス流路における水素濃度が予め定めた基準濃度以上となる高濃度状態であるか否かを判定する濃度判定手段(50d)と、を備え、
    前記制御手段は、前記濃度判定手段にて前記高濃度状態と判定された場合に前記ガス希釈化処理を実行することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  6. 前記第1物理量検出手段は、前記燃料電池を前回停止してから今回起動するまでの前記酸化剤ガス流路における圧力増加量を前記第1物理量として検出する圧力増加量検出手段(51、50c)で構成されており、
    前記濃度判定手段は、前記圧力増加量が予め定めた基準値を上回った際に、前記高濃度状態であると判定することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。
  7. 前記燃料ガスを前記燃料電池の燃料ガス入口部(12a)へ導入する燃料ガス導入経路(30a)と、
    前記燃料電池の燃料ガス出口部(12b)から前記燃料ガスを排出する燃料ガス導出経路(30b)と、を備え、
    前記燃料電池を介して前記燃料ガス導入経路から前記燃料ガス導出経路に至るガス経路を燃料ガス流路(30c)としたとき、
    前記第1物理量検出手段は、前記燃料電池を前回停止してから今回起動するまでの前記燃料ガス流路における圧力減少量を前記第1物理量として検出する圧力減少量検出手段(52、50c´)で構成されており、
    前記濃度判定手段は、前記圧力減少量が予め定めた基準値を上回った際に、前記高濃度状態であると判定することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。
  8. 前記第1物理量検出手段は、前記燃料電池を前回停止してから今回起動するまでの運転停止時間を前記第1物理量として計測する計時手段(50a、50c´´)で構成されており、
    前記濃度判定手段は、前記運転停止時間が予め定めた基準時間を上回った際に、前記高濃度状態であると判定することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。
  9. 前記燃料電池の内部水分量に相関性を有する第2物理量を検出する第2物理量検出手段(53)と、
    前記第2物理量検出手段にて検出された前記第2物理量に基づいて、前記第1物理量を補正する補正手段(50e)と、を備え、
    前記濃度判定手段は、前記補正手段により補正された後の前記第1物理量に基づいて、前記高濃度状態であるか否かを判定することを特徴とする請求項5ないし8のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  10. 前記燃料電池の温度を検出する温度検出手段(54)と、
    前記温度検出手段の検出温度に基づいて、前記第1物理量を補正する補正手段(50f)と、を備え、
    前記濃度判定手段は、前記補正手段により補正された後の前記第1物理量に基づいて、前記高濃度状態であるか否かを判定することを特徴とする請求項5ないし8のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  11. 前記酸化剤ガス導入経路における前記入口側開閉手段の設置箇所から前記酸化剤ガス導出経路における前記出口側開閉手段の設置箇所に至る酸化剤ガス流路(20c)における水素濃度に相関性を有する第1物理量を検出する第1物理量検出手段(50a、50c〜50c´´、51、52)と、
    前記ガス希釈化処理を実行する際に、前記燃料電池の内部および前記バイパス経路の双方に前記酸化剤ガスを流す際の前記燃料電池側へ流す前記酸化剤ガスのガス流量(V1)に対する前記バイパス経路側へ流す前記酸化剤ガスのガス流量(V2)のガス流量比(V2/V1)の目標流量比を設定する目標流量比設定手段(50g)と、を備え、
    前記目標流量比設定手段は、前記第1物理量検出手段の検出値に基づいて前記目標流量比を設定し、
    前記制御手段は、前記ガス希釈化処理において、前記燃料電池の内部および前記バイパス経路の双方に前記酸化剤ガスを流す際の前記ガス流量比が前記目標流量比となるように、前記酸化剤ガス供給手段、前記入口側開閉手段、前記出口側開閉手段、および前記バイパス開閉手段のうち、少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  12. 前記目標流量比設定手段は、前記第1物理量が前記水素濃度の上昇に応じて増加する特性を有する物理量である場合に、前記第1物理量検出手段の検出値の増加に応じて前記ガス流量比が大きくなるように前記目標流量比を設定することを特徴とする請求項11に記載の燃料電池システム。
  13. 前記入口側開閉手段、前記出口側開閉手段、および前記バイパス開閉手段のうち、少なくとも1つの開閉手段は、ガス経路の開度面積を調整可能な開度可変開閉手段(25A)で構成されており、
    前記制御手段は、前記ガス希釈化処理において、前記ガス流量比が前記目標流量比となるように、前記開度可変開閉手段を制御することを特徴とする請求項11または12に記載の燃料電池システム。
  14. 前記制御手段は、前記ガス希釈化処理において、前記ガス流量比が前記目標流量比となる前記酸化剤ガスの供給量を目標供給量に決定し、前記酸化剤ガスの供給量が前記目標供給量となるように前記酸化剤ガス供給手段を制御することを特徴とする請求項11または12に記載の燃料電池システム。
  15. 前記燃料電池の内部水分量に相関性を有する第2物理量を検出する第2物理量検出手段(53)と、
    前記第2物理量検出手段にて検出された前記第2物理量に基づいて、前記第1物理量を補正する補正手段(50e)と、を備え、
    前記目標流量比設定手段は、前記補正手段により補正された後の前記第1物理量に基づいて前記目標流量比を設定することを特徴とする請求項11ないし14のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  16. 前記燃料電池の温度を検出する温度検出手段(54)と、
    前記温度検出手段の検出温度に基づいて、前記第1物理量を補正する補正手段(50f)と、を備え、
    前記目標流量比設定手段は、前記補正手段により補正された後の前記第1物理量に基づいて前記目標流量比を設定することを特徴とする請求項11ないし14のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
  17. 前記制御手段は、前記ガス希釈化処理において、前記入口側開閉手段、前記出口側開閉手段、および前記バイパス開閉手段のうち、少なくとも1つの開閉手段を周期的に開閉させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  18. 前記制御手段は、前記ガス希釈化処理において、前記酸化剤ガス供給手段を前記酸化剤ガスの供給量が周期的に増減するように制御することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  19. 前記制御手段は、前記ガス希釈化処理において、前記入口側開閉手段、前記出口側開閉手段、および前記バイパス開閉手段の一部の開閉手段における開閉速度が、残りの開閉手段における開閉速度よりも遅くなるように、前記入口側開閉手段、前記出口側開閉手段、および前記バイパス開閉手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  20. 前記第1物理量検出手段の検出値に基づいて、前記酸化剤ガス流路における水素濃度が予め定めた基準濃度以上となる高濃度状態であるか否かを判定する濃度判定手段(50d)を備え、
    前記制御手段は、前記濃度判定手段にて前記高濃度状態と判定された場合に前記ガス希釈化処理を実行することを特徴とする請求項11ないし19のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
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